(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024173624
(43)【公開日】2024-12-12
(54)【発明の名称】美容器及びその出力パワーの調節方法
(51)【国際特許分類】
A61N 1/32 20060101AFI20241205BHJP
A61N 1/04 20060101ALI20241205BHJP
【FI】
A61N1/32
A61N1/04
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023221015
(22)【出願日】2023-12-27
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-05-15
(31)【優先権主張番号】202310636808.8
(32)【優先日】2023-05-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】517384589
【氏名又は名称】深▲せん▼市宗匠科技有限公司
【住所又は居所原語表記】26th Floor, Gaoxin Community United Headquarters Building, No.63, Gaoxin South10th Road, Binhai Community, Yuehai Street, Nanshan District, Shenzhen, Guangdong, China
(74)【代理人】
【識別番号】110002860
【氏名又は名称】弁理士法人秀和特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】▲リ▼軻
(72)【発明者】
【氏名】王念欧
(72)【発明者】
【氏名】金昌権
(72)【発明者】
【氏名】廖▲イ▼
(72)【発明者】
【氏名】張鍵
【テーマコード(参考)】
4C053
【Fターム(参考)】
4C053BB02
4C053BB23
4C053JJ02
4C053JJ40
(57)【要約】 (修正有)
【課題】美容器及びその出力パワーの調節方法を提供する。
【解決手段】美容器100は、電極10と、パワー発生モジュール20と、パワーを電極に出力するようにパワー発生モジュールを制御するためのコントローラ40と、電極とパワー発生モジュールとの間に接続されるパワー調節モジュール30とを備え、パワー調節モジュールは温度がパワー発生モジュールの出力パワーと相関し、パワー調節モジュールの抵抗値がパワー調節モジュールの温度の変化に応答して変化することで、電極の出力パワーを調節する。美容器は、美容器の出力パワーを自動的に調節し、美容器の出力パワーが高過ぎるか又は低過ぎることを回避することができ、ユーザの使用体感が快適になり且つ良好な美容効果が達成できることを可能にする。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電極と、
パワー発生モジュールと、
パワーを前記電極に出力するように前記パワー発生モジュールを制御するためのコントローラと、
前記電極と前記パワー発生モジュールとの間に接続され、温度が前記パワー発生モジュールの出力パワーと相関し、抵抗値が温度の変化に応答して変化することで、前記電極の出力パワーを調節するパワー調節モジュールと、を備える、
ことを特徴とする美容器。
【請求項2】
前記パワー調節モジュールの温度が前記パワー調節モジュールの作動温度範囲内にある場合、前記パワー調節モジュールの抵抗値が前記パワー調節モジュールの温度と正相関する、
ことを特徴とする請求項1に記載の美容器。
【請求項3】
前記パワー調節モジュールは、自己発熱パワーが自己放熱パワーよりも大きい場合に温度が上昇し、前記パワー調節モジュールの温度が上昇して前記パワー調節モジュールの作動温度範囲内にある時、前記パワー調節モジュールの抵抗値が前記パワー調節モジュールの温度の上昇に伴って大きくなるため、前記電極を通過する電流を小さくして、前記電極の出力パワーを降下させ、前記パワー調節モジュールの抵抗値が大きくなった後に、前記パワー調節モジュールを通過する電流が小さくなることにより、前記パワー調節モジュールの温度が降下し、前記パワー調節モジュールの抵抗値が前記パワー調節モジュールの温度の降下に伴って小さくなるため、逆に、前記電極を通過する電流を大きくして、前記電極の出力パワーを上昇させる、
ことを特徴とする請求項2に記載の美容器。
【請求項4】
前記パワー調節モジュールの作動温度範囲の下限値は、前記美容器の最適作動温度よりも小さいか又は等しい、
ことを特徴とする請求項2に記載の美容器。
【請求項5】
前記電極は複数備えられ、前記パワー調節モジュールは複数備えられ、各パワー調節モジュールは、1つの電極に対応し、対応する電極と前記パワー発生モジュールとの間に接続され、抵抗値が温度の変化に応答して変化することで、対応する電極の出力パワーを調節する、
ことを特徴とする請求項2に記載の美容器。
【請求項6】
各々が1つの最適作動温度に対応する複数のレベルを有し、
各パワー調節モジュールは、作動温度範囲が異なり、各々が1つのレベルに対応して作動温度範囲の下限値が対応するレベルの最適作動温度よりも小さいか又は等しい複数のパワー調節サブモジュールを備え、
前記コントローラは、さらに、前記美容器がいずれかのレベルにある時、前記レベルに対応する前記パワー調節サブモジュールと、前記パワー発生モジュール及び前記電極との接続を制御するために用いられる、
ことを特徴とする請求項5に記載の美容器。
【請求項7】
前記電極は、異なる顔部領域を含む顔部皮膚に接触するための接触面を備え、
各パワー調節モジュールは、作動温度範囲が異なる複数のパワー調節サブモジュールを備え、
前記コントローラは、さらに、前記接触面が接触している顔部領域を決定し、前記接触
面が接触している顔部領域に応じて目標パワー調節サブモジュールを決定し、前記目標パワー調節サブモジュールと前記パワー発生モジュール及び前記電極との接続を制御するために用いられる、
ことを特徴とする請求項5に記載の美容器。
【請求項8】
前記異なる顔部領域は、目元領域、口元領域、額領域及び頬領域を含み、
前記複数のパワー調節サブモジュールは、第1パワー調節サブモジュール、第2パワー調節サブモジュール、第3パワー調節サブモジュール及び第4パワー調節サブモジュールを備え、
前記コントローラによる、前記接触面が接触している顔部領域に応じて目標パワー調節サブモジュールを決定することは、
前記接触面が接触している顔部領域が前記目元領域である場合、前記目標パワー調節サブモジュールが前記第1パワー調節サブモジュールであると決定することと、前記接触面が接触している顔部領域が前記口元領域である場合、前記目標パワー調節サブモジュールが前記第2パワー調節サブモジュールであると決定することと、前記接触面が接触している顔部領域が前記額領域である場合、前記目標パワー調節サブモジュールが前記第3パワー調節サブモジュールであると決定することと、前記接触面が接触している顔部領域が前記頬領域である場合、前記目標パワー調節サブモジュールが前記第4パワー調節サブモジュールであると決定することと、を含み、
前記第1パワー調節サブモジュールの作動温度範囲の下限値、前記第2パワー調節サブモジュールの作動温度範囲の下限値、前記第3パワー調節サブモジュールの作動温度範囲の下限値及び前記第4パワー調節サブモジュールの作動温度範囲の下限値が互いに異なっている、
ことを特徴とする請求項7に記載の美容器。
【請求項9】
前記パワー調節モジュールに設けられ、前記パワー調節モジュールの温度を検出するための温度センサをさらに備え、
前記コントローラは、さらに、前記温度センサにより検出された温度を取得して前記温度センサにより検出された温度に応じて、前記パワー調節モジュールの温度と正相関する前記電極の温度を決定するために用いられる、
ことを特徴とする請求項1に記載の美容器。
【請求項10】
美容器に応用される出力パワーの調節方法であって、
前記美容器は、電極と、パワー発生モジュールと、前記電極と前記パワー発生モジュールとの間に接続されて温度が前記パワー発生モジュールの出力パワーと相関するパワー調節モジュールとを備え、
パワーを前記電極に出力するように前記パワー発生モジュールを制御することと、
前記パワー調節モジュールの抵抗値が前記パワー調節モジュールの温度の変化に応答して変化することで、前記電極の出力パワーを調節することと、を含む、
ことを特徴とする出力パワーの調節方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、美容機器の技術分野に関し、特に美容器及びその出力パワーの調節方法に関する。
【背景技術】
【0002】
スマート電子製品の発展に伴い、美容器はスマート美肌の分野において多くの女性ユーザに人気がある。
【0003】
現在、美容器の交流電発射モジュールが交流電を電極シートに出力する過程において、電極シートに出力されるパワーが高過ぎて、ユーザの使用体感が不快になったり、さらには皮膚が火傷されてしまう可能性があり、又は、電極シートに出力されたパワーが低過ぎて、美容効果が望ましくない可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記技術的課題を解決するために、本願は、美容器の出力パワーを自動的に調節し、美容器の出力パワーが高過ぎるか又は低過ぎることを回避することができ、ユーザの使用体感が快適になり且つ良好な美容効果が達成できることを可能にする美容器及びその出力パワーの調節方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本願の一側面では、電極と、パワー発生モジュールと、パワーを前記電極に出力するように前記パワー発生モジュールを制御するためのコントローラと、前記電極と前記パワー発生モジュールとの間に接続されるパワー調節モジュールとを備え、前記パワー調節モジュールは温度が前記パワー発生モジュールの出力パワーに相関し、前記パワー調節モジュールの抵抗値が前記パワー調節モジュールの温度の変化に応答して変化することで、前記電極の出力パワーを調節する、美容器を提供する。
【0006】
本願の他の一側面では、前述した美容器に応用される出力パワーの調節方法であって、パワーを前記電極に出力するように前記パワー発生モジュールを制御することと、前記パワー調節モジュールの抵抗値が前記パワー調節モジュールの温度の変化に応答して変化することで、前記電極の出力パワーを調節することとを含む、出力パワーの調節方法を提供する。
【発明の効果】
【0007】
本願に係る美容器及びその出力パワーの調節方法は、自身の抵抗値が自身の温度に伴って変化するパワー調節モジュールを設けることで、前記パワー発生モジュールがパワーを出力した後、前記パワー調節モジュールが出力エネルギを受け取ったことにより自身の温度が変化した時に、自身の温度の変化に応答して自身の抵抗値を変えることで、前記電極を通過する電流の大きさを調節することができ、これにより、前記電極の出力パワーを自動的に調節し、前記美容器の出力パワーが高過ぎるか又は低過ぎることを回避することができ、ユーザの使用体感が快適になり且つ良好な美容効果が達成できることを可能にする。
【図面の簡単な説明】
【0008】
以下、本願の技術案をより明確に説明するために、実施形態で使用する必要がある図面について簡単に紹介し、以下の説明における図面は、本願のいくつかの実施形態であり、
当業者にとって、創造的な労働を行わない前提で、これらの図面に従って他の図面をさらに得ることが可能であることは明らかである。
【0009】
【
図1】本願の第1実施例に係る美容器の構造ブロック図である。
【
図2】本願の第2実施例に係る美容器の構造ブロック図である。
【
図3】本願の第3実施例に係る美容器の構造ブロック図である。
【
図4】本願の第4実施例に係る美容器の構造ブロック図である。
【
図5】本願の第5実施例に係る美容器の構造ブロック図である。
【
図6】本願の一実施例に係る出力パワーの調節方法のフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本願の実施例における図面を参照しながら、本願の実施例における技術案を明確、完全に説明するが、説明される実施例は本願の一部の実施例に過ぎず、全ての実施例ではないことは明らかである。本願における実施例に基づき、当業者が創造的労働を行わない前提で得られる全ての他の実施例は、いずれも本願の保護範囲に属する。
【0011】
本願の説明において、用語「第1」、「第2」、「第3」、「第4」等は、異なる対象を区別するためのものであり、特定の順序を説明するためのものではなく、また、用語「上」、「下」、「内」等によって指示される方位又は位置関係は、図面に示す方位又は位置関係に基づくものであり、本願の説明を容易にして説明を簡素化するためのものに過ぎず、かかる装置又は素子が特定の方位を有し、特定の方位で構成されて操作されなければならないことを指示又は暗示するものではないため、本願を制限するものとしては理解できない。
【0012】
本願の説明において、別途明確な規定及び限定がない限り、用語「接続」は広義に理解されるべきであり、例えば、固定接続であってもよいし、取外し可能な接続であってもよいし、又は一体的に接続されてもよく、直接繋がってもよいし、中間媒体を介して間接的に繋がってもよいし、2つの素子の内部の連通であってもよく、通信接続であってもよく、電気的接続であってもよい。当業者であれば、上記用語の本願における具体的な意味は、具体的な状況に応じて理解できる。
【0013】
図1を参照し、
図1は、本願の第1実施例に係る美容器100の構造ブロック図である。
図1に示すように、前記美容器100は、電極10と、パワー発生モジュール20と、前記電極10と前記パワー発生モジュール20との間に接続されるパワー調節モジュール30と、パワーを前記電極10に出力するように前記パワー発生モジュール20を制御するためのコントローラ40とを備え、前記パワー調節モジュール30は温度が前記パワー発生モジュール20の出力パワーに相関し、前記パワー調節モジュール30の抵抗値が前記パワー調節モジュール30の温度の変化に応答して変化し、即ち、前記パワー調節モジュール30が自身の温度の変化に応答して自身の抵抗値を変えることで、前記電極10の出力パワーを調節する。
【0014】
本願の実施例に係る前記美容器100は、自身の抵抗値が自身の温度に伴って変化するパワー調節モジュール30を設けることで、前記パワー発生モジュール20がパワーを出力した後、前記パワー調節モジュール30がエネルギを受け取ったことにより自身の温度が変化した時に、自身の温度の変化に応答して自身の抵抗値を変えることで、前記電極10を通過する電流の大きさを調節することができ、これにより、前記電極10の出力パワーを自動的に調節し、前記美容器100の出力パワーが高過ぎるか又は低過ぎることを回避することができ、ユーザの使用体感が快適になり且つ良好な美容効果が達成できることを可能にする。
【0015】
そのうち、前記パワー発生モジュール20は、交流電発射回路を備えてもよく、前記交流電発射回路が出力した交流電は順次、前記パワー調節モジュール30及び前記電極10を通過する。
【0016】
そのうち、前記パワー調節モジュール30は、感熱半導体デバイスであってもよく、前記感熱半導体デバイスの抵抗値が自身の温度の変化に伴って変化する。
【0017】
そのうち、前記電極10は、負荷に接触して前記負荷にパワーを出力することができる。いくつかの実施例において、前記負荷は、皮膚であってもよい。
【0018】
そのうち、前記コントローラ40は、ワンチップマイコン、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、中央処理装置(CPU)等の処理チップであってもよい。
【0019】
そのうち、前記電極10は、金属電極であってもよく、例えば銅シート、銀シート、アルミニウムシート等であってもよい。
【0020】
いくつかの実施例において、前記パワー調節モジュール30の温度が前記パワー調節モジュール30の作動温度範囲内にある場合、前記パワー調節モジュール30の抵抗値が前記パワー調節モジュール30の温度と正相関し、即ち、前記パワー調節モジュール30の抵抗値が前記パワー調節モジュール30自身の温度の上昇に伴って大きくなり、前記パワー調節モジュール30自身の温度の降下に伴って小さくなる。
【0021】
例示的には、前記パワー調節モジュール30の作動温度範囲は、40℃よりも大きいか又は等しく、前記パワー調節モジュール30の温度が40℃よりも大きいか又は等しい範囲内にある場合、前記パワー調節モジュール30の抵抗値が自身の温度の上昇に伴って急激に大きくなり、自身の温度の降下に伴って急激に小さくなる。
【0022】
そのうち、前記パワー調節モジュール30の抵抗値が自身の温度と正相関するように設定することにより、前記パワー調節モジュール30がエネルギを受け取ったことにより昇温する時に、自身の抵抗値を大きくすることで、前記電極10を通過する電流を小さくして、前記電極10が受け取ったエネルギを小さくすることができ、さらに、前記電極10の出力パワーを降下させることができ、且つ、前記パワー調節モジュール30は通過している電流が小さくなるため、降温する時に、自身の抵抗値を小さくすることで、前記電極10を通過する電流を大きくして、前記電極10が受け取ったエネルギを大きくすることができ、さらに、前記電極10の出力パワーを上昇させることができることをさらに可能にする。
【0023】
そのうち、前記パワー調節モジュール30の作動温度範囲は、前記美容器100が正常作動状態にある温度範囲であり、前記美容器100が作動していないか又は起動したばかりの時、前記美容器100が作用する負荷はエネルギを受け取っていないか又はまだ発熱しておらず、前記美容器100の出力パワーに対する調節が必要とされず、この時、前記パワー調節モジュール30の温度は該作動温度範囲外にあり、前記パワー調節モジュール30は前記美容器100に対してパワー調節を行うことはなく、前記美容器100が正常作動状態に入った後に、前記パワー調節モジュール30は発熱したことにより昇温し、前記パワー調節モジュール30の温度が一般的に該作動温度範囲内にあり、前記美容器100の出力パワーに対して調節を行い、そのため、本願は、前記美容器100の任意の作動状態におけるパワー調節が必要とされる場面に適用可能である。
【0024】
いくつかの実施例において、前記パワー調節モジュール30は、自己発熱パワーが自己放熱パワーよりも大きい場合に温度が上昇し、前記パワー調節モジュール30の温度が上
昇して前記パワー調節モジュール30の作動温度範囲内にある時、前記パワー調節モジュール30の抵抗値が前記パワー調節モジュール30の温度の上昇に伴って大きくなるため、前記電極10を通過する電流を小さくして、前記電極10の出力パワーを降下させ、前記パワー調節モジュール30の抵抗値が大きくなった後に、前記パワー調節モジュール30を通過する電流が小さくなることにより、前記パワー調節モジュール30の温度が降下し、前記パワー調節モジュール30の抵抗値が前記パワー調節モジュール30の温度の降下に伴って小さくなるため、逆に、前記電極10を通過する電流を大きくして、前記電極10の出力パワーを上昇させる。
【0025】
そのうち、いくつかの実施例において、前記パワー調節モジュール30の自己発熱パワーは、前記パワー発生モジュール20の出力電流に関連し、具体的には、前記パワー調節モジュール30の抵抗値がRであり、前記パワー発生モジュール20の出力電流がIoであり、前記パワー調節モジュール30の自己発熱パワーがPgで表されると、 である。
【0026】
そのうち、前記パワー調節モジュール30の自己放熱パワーは、前記パワー調節モジュール30そのものの構造及び材料に関連し、異なるパワー調節モジュール30の自己放熱パワーが異なる。1つの決定されたパワー調節モジュール30に関しては、その自己放熱パワーが定値である。本願の実施例において、前記パワー調節モジュール30の自己放熱パワーは、Prで表される。
【0027】
そのうち、前記パワー発生モジュール20がパワーを出力した後に、前記パワー発生モジュール20の出力パワーが大きく又は前記パワー発生モジュール20が長時間出力し続けるため、前記パワー調節モジュール30のPgがPrよりも大きければ、前記パワー調節モジュール30は昇温するようになる。
【0028】
例示的には、前記パワー調節モジュール30の作動温度範囲は、40℃よりも大きいか又は等しく、前記パワー調節モジュール30の温度が40℃に等しい温度に上昇し且つ上昇し続ける時、前記パワー調節モジュール30の抵抗値が自身の温度の上昇に伴って急激に大きくなることにより、前記パワー調節モジュール30を通過する電流が小さくなるため、前記電極10を通過する電流を小さくして、前記電極10の出力パワーを降下させ、前記パワー調節モジュール30の抵抗値が大きくなった後に、前記パワー調節モジュール30を通過する電流が小さくなることにより、前記パワー調節モジュール30の温度の上昇が遅くなり且つある時間後に温度の降下が開始し、前記パワー調節モジュール30の抵抗値が自身の温度の降下に伴って小さくなるため、逆に、前記パワー調節モジュール30を通過する電流を大きくして、前記電極10を通過する電流を大きくし、さらに前記電極10の出力パワーを上昇させ、前記パワー調節モジュール30の抵抗値が小さくなった後に、前記パワー調節モジュール30を通過する電流が大きくなることにより、前記パワー調節モジュール30の温度の降下が遅くなり且つある時間後に温度の上昇が開始し、前記パワー調節モジュール30の抵抗値が自身の温度の上昇に伴って大きくなるため、逆に、前記パワー調節モジュール30を通過する電流を小さくして、前記電極10を通過する電流を小さくし、さらに前記電極10の出力パワーを降下させ、このような循環往復で、前記パワー調節モジュール30は、前記パワー調節モジュール30の作動温度範囲内で、継続的に自身の温度の変化に応答して自身の抵抗値を変えて、前記電極10を通過する電流を変えており、これにより、前記パワー調節モジュール30により前記電極10の出力パワー、即ち前記美容器100の出力パワーを調節することが実現される。
【0029】
いくつかの実施例において、前記パワー調節モジュール30の作動温度範囲の下限値は、前記美容器100の最適作動温度よりも小さいか又は等しく、前記美容器100の最適作動温度は、実際のニーズに応じて設定可能であり、例えば、前記最適作動温度を42℃に設定してもよく、前記最適作動温度が他の値であってもよいことは明らかである。
【0030】
そのうち、前記パワー調節モジュール30の温度がその作動温度範囲の下限値に昇温すると、前記パワー調節モジュール30は前記電極10の出力パワーに対する調節を開始し、前記パワー調節モジュール30の作動温度範囲の下限値を前記最適作動温度よりも小さいか又は等しく設定することで、前記電極10の温度が前記最適作動温度よりも高い温度に昇温してから、前記電極10の出力パワーに対して調節を行うことを回避することができ、さらに、調節された後に前記電極10の出力パワーが皮膚に作用する時、皮膚の温度がほぼ前記最適作動温度に維持できることを可能にする。
【0031】
そのうち、いくつかの実施例において、前記パワー調節モジュール30の作動温度範囲の下限値は、前記最適作動温度に近くなってもよく、例えば、前記最適作動温度と前記パワー調節モジュール30の作動温度範囲の下限値との差値は、2℃であってもよく、これにより、前記パワー調節モジュール30は、前記最適作動温度に近い温度に昇温すると、前記電極10の出力パワーに対する調節を開始し、前記電極10の温度が低い時に前記電極10の出力パワーの調節を行うことを回避することができ、さらに、前記電極10が皮膚に作用する時、皮膚の温度と前記最適作動温度との差が大きいことを回避することができ、これにより、前記電極10が作用する皮膚の温度をできるだけほぼ前記最適作動温度に維持させることができる。いくつかの実施例において、前記最適作動温度は、42℃であり、前記パワー調節モジュール30の作動温度範囲の下限値は、40℃である。
【0032】
そのうち、前記パワー調節モジュール30の作動温度範囲の下限値を前記美容器100の最適作動温度よりも小さいか又は等しく設定することで、前記パワー調節モジュール30を利用して電極10の出力パワーを調節する時、前記美容器100が作用する皮膚領域が、ほぼ前記最適作動温度に維持されて、最適な美容効果が達成される。
【0033】
図2を参照し、
図2は、本願の第2実施例に係る美容器100の構造ブロック図である。いくつかの実施例において、
図2に示すように、前記電極10が複数備えられ、前記パワー調節モジュール30が複数備えられ、各パワー調節モジュール30は、1つの電極10に対応し、各パワー調節モジュール30は、対応する電極10と前記パワー発生モジュール20との間に接続され、各パワー調節モジュール30の抵抗値が前記パワー調節モジュール30の温度の変化に応答して変化し、即ち各パワー調節モジュール30が自身の温度の変化に応答して自身の抵抗値を変えることで、対応する電極10の出力パワーを調節する。
【0034】
例示的には、
図2に示すように、前記美容器100の複数の電極10は、それぞれ電極10a、電極10b、電極10c及び電極10dであり、前記美容器100の複数のパワー調節モジュール30は、それぞれパワー調節モジュール30a、パワー調節モジュール30b、パワー調節モジュール30c及びパワー調節モジュール30dであり、パワー調節モジュール30aは、電極10aに対応し、パワー調節モジュール30bは、電極10bに対応し、パワー調節モジュール30cは、電極10cに対応し、パワー調節モジュール30dは、電極10dに対応し、パワー調節モジュール30aは、対応する電極10aと前記パワー発生モジュール20との間に接続され、パワー調節モジュール30bは、対応する電極10bと前記パワー発生モジュール20との間に接続され、パワー調節モジュール30cは、対応する電極10cと前記パワー発生モジュール20との間に接続され、パワー調節モジュール30dは、対応する電極10dと前記パワー発生モジュール20との間に接続され、パワー調節モジュール30aは、対応する電極10aの出力パワーを調節し、パワー調節モジュール30bは、対応する電極10bの出力パワーを調節し、パワー調節モジュール30cは、対応する電極10cの出力パワーを調節し、パワー調節モジュール30dは、対応する電極10dの出力パワーを調節する。
【0035】
そのうち、前記電極10が複数である場合、前記パワー調節モジュール30を複数設け、且つ各々が1つの電極10と前記パワー発生モジュール20との間に接続されるように設けることで、いずれかの電極10の出力パワーを個別に調節可能となり、異なる電極10に対して焦点を定め出力パワーの調節を行うことができる。
【0036】
いくつかの実施例において、前記電極10は、1つであってもよい。他のいくつかの実施例において、前記電極10は、少なくとも2つであってもよい。
【0037】
図3を参照し、
図3は、本願の第3実施例に係る美容器100の構造ブロック図である。いくつかの実施例において、
図3に示すように、各パワー調節モジュール30は、複数のパワー調節サブモジュール31を備え、前記複数のパワー調節サブモジュール31の作動温度範囲が異なり、前記美容器100は、複数のレベルを有し、各レベルは、1つの最適作動温度に対応し、各パワー調節サブモジュール31は、1つのレベルに対応し、各パワー調節サブモジュール31の作動温度範囲の下限値は、対応するレベルの最適作動温度よりも小さいか又は等しい。そのうち、各パワー調節モジュール30は、1つの電極10に対応し、1つの電極10に対応するパワー調節モジュール30は、複数のパワー調節サブモジュール31を備える。
【0038】
そのうち、前記複数のレベルに対応する最適作動温度は順次、大きくなり、前記複数のレベルに対応する複数のパワー調節サブモジュール31の作動温度範囲の下限値は順次、大きくなる。そのうち、各レベルに対応する最適作動温度は、実際のニーズに応じて設定可能である。
【0039】
例示的には、前記美容器100は、3つのレベルを有し、それぞれがレベル1、レベル2及びレベル3であり、レベル1に対応する最適作動温度は、38℃であり、レベル2に対応する最適作動温度は、40℃であり、レベル3に対応する最適作動温度は、42℃である。
図3に示すように、各パワー調節モジュール30は、3つのパワー調節サブモジュール31を備え、それぞれがパワー調節サブモジュール31a、パワー調節サブモジュール31b及びパワー調節サブモジュール31cであり、パワー調節サブモジュール31aは、レベル1に対応し、パワー調節サブモジュール31bは、レベル2に対応し、パワー調節サブモジュール31cは、レベル3に対応し、パワー調節サブモジュール31a、パワー調節サブモジュール31b及びパワー調節サブモジュール31cの作動温度範囲の下限値は、それぞれ36℃、38℃及び40℃である。
【0040】
他の実施例において、該3つのレベルの各々に対応する最適作動温度が他の値であってもよいことは明らかである。且つ、前記美容器100のレベル数は、他の値、例えば、2つ、4つ等であってもよい。
【0041】
そのうち、前記美容器100が複数のレベルを備える場合、異なる作動範囲温度を有するパワー調節サブモジュール31を複数設けることで、前記美容器100が異なるレベルにある時、異なるパワー調節サブモジュール31を利用して前記美容器100の出力パワーを調節することができ、レベルに応じて標的に電極10に対して出力パワーの調節を行うことで、皮膚の温度がほぼ相応のレベルの最適作動温度に維持されることを可能にし、これにより、ユーザが使用したレベルに応じて美容器100の出力パワーを調節して、皮膚を相応の作動温度にすることが実現可能であり、前記美容器100が作用する皮膚領域の温度と相応のレベルに対応する最適作動温度との差が大きくてユーザの美容ニーズを満たせないことが回避可能である。
【0042】
いくつかの実施例において、前記コントローラ40は、さらに、前記美容器100がいずれかのレベルにある時、前記レベルに対応する前記パワー調節サブモジュール31と、
前記パワー発生モジュール20及び前記電極10との接続を制御するために用いられ、これにより、異なるレベルに対応するパワー調節サブモジュール31が前記電極10の出力パワーを調節する。そのうち、各パワー調節モジュール30が複数のパワー調節サブモジュール31を備える場合、前述した、前記パワー調節モジュール30が前記電極10と前記パワー発生モジュール20との間に接続されることは、前記パワー調節モジュール30における1つのパワー調節サブモジュール31が、対応する電極10と前記パワー発生モジュール20との間に接続されることであってもよい。
【0043】
そのうち、前記美容器100は、メモリ(図示せず)を備えてもよく、前記レベルと前記パワー調節サブモジュール31とのプリセット対応関係を予め設定し、前記プリセット対応関係を前記メモリ内に記憶することができ、前記プリセット対応関係は、複数のレベルと複数のパワー調節サブモジュール31との対応関係を定義し、各パワー調節サブモジュール31は、1つのレベルに対応する。前記コントローラ40は、さらに、前記美容器100の現在所在するレベルを決定し、前記プリセット対応関係に応じて、現在所在するレベルに対応する目標パワー調節サブモジュールを決定し、前記目標パワー調節サブモジュールと前記パワー発生モジュール20及び前記電極10との接続を制御するために用いられ、これにより、前記目標パワー調節サブモジュールにより現在のレベルでの美容器100に対して出力パワーの調節を行うことができる。前記メモリは、不揮発性メモリであってもよい。
【0044】
そのうち、
図3に示すように、前記美容器100は、複数の第1スイッチ50をさらに備え、各第1スイッチ50は、1つのパワー調節サブモジュール31と前記パワー発生モジュール20との間に接続され、前記コントローラ40は、複数の第1ピンを備えてもよく、各第1ピンは、1つの対応する第1スイッチ50との接続に用いられる。前記コントローラ40は、前記第1ピンを介して前記第1スイッチ50にハイレベル又はローレベルを入力して前記第1スイッチ50をオンに制御し、前記第1スイッチ50に接続されるパワー調節サブモジュール31を前記パワー発生モジュール20及び前記電極10にそれぞれ接続させて、前記パワー発生モジュール20と前記電極10とを接続させることができ、前記コントローラ40は、さらに、前記第1ピンを介して前記第1スイッチ50にローレベル又はハイレベルを入力して前記第1スイッチ50をオフに制御し、前記第1スイッチ50に接続されるパワー調節サブモジュール31と前記パワー発生モジュール20との接続を遮断させて、前記パワー発生モジュール20と前記電極10との接続を遮断させることができ、これにより、前記美容器100の現在所在するレベルに応じて、対応するパワー調節サブモジュール31と前記パワー発生モジュール20及び前記電極10との接続を制御し、前記美容器100の現在所在するレベルに応じて前記電極10の出力パワーに対して調節を行うことが実現される。
【0045】
そのうち、前記第1スイッチ50は、デジタル制御スイッチであってもよく、例えばMOSトランジスタ、BJT三極管等々である。
【0046】
例示的には、
図3に示すように、各パワー調節モジュール30は、パワー調節サブモジュール31a、パワー調節サブモジュール31b及びパワー調節サブモジュール31cを備え、パワー調節サブモジュール31cは、レベル3に対応し、前記複数の第1スイッチ50は、第1スイッチ50a、第1スイッチ50b及び第1スイッチ50cを備え、第1スイッチ50aは、パワー調節サブモジュール31aと前記パワー発生モジュール20との間に接続され、第1スイッチ50bは、パワー調節サブモジュール31bと前記パワー発生モジュール20との間に接続され、第1スイッチ50cは、パワー調節サブモジュール31cと前記パワー発生モジュール20との間に接続される。前記コントローラ40は、前記美容器100の現在所在するレベルがレベル3であると決定すると、パワー調節サブモジュール31cを目標パワー調節サブモジュールとして決定し、パワー調節サブモジ
ュール31cに接続される第1スイッチ50cをオンに、第1スイッチ50a及び第1スイッチ50bをオフに制御することで、パワー調節サブモジュール31cを前記パワー発生モジュール20及び前記電極10にそれぞれ接続させて、パワー調節サブモジュール31cにより前記電極10の出力パワーに対して調節を行う。
【0047】
他の実施例において、各第1スイッチ50は、対応するパワー調節サブモジュール31と前記電極10との間に接続され、又は、一部の第1スイッチ50は、対応するパワー調節サブモジュール31と前記電極10との間に接続され、残りの部分は、対応するパワー調節サブモジュール31と前記パワー発生モジュール20との間に接続されてもよい。
【0048】
いくつかの実施例において、前記電極10は、顔部皮膚に接触するための接触面を備え、前記顔部皮膚は、即ち前述した負荷であり、前記顔部皮膚は、異なる顔部領域を含み、各パワー調節モジュール30は、複数のパワー調節サブモジュール31を備え、前記複数のパワー調節サブモジュール31は作動温度範囲が異なり、各々が1つの顔部領域に対応する。
【0049】
いくつかの実施例において、前記コントローラ40は、さらに、前記接触面が接触している顔部領域を決定し、前記接触面が接触している顔部領域に応じて目標パワー調節サブモジュールを決定し、前記目標パワー調節サブモジュールと、前記パワー発生モジュール20及び前記電極10との接続を制御するために用いられる。そのうち、各パワー調節モジュール30が複数のパワー調節サブモジュール31を備え、且つ前記コントローラ40が前記目標パワー調節サブモジュールを決定した場合、前述した、前記パワー調節モジュール30が前記電極10と前記パワー発生モジュール20との間に接続されることは、前記目標パワー調節モジュールが、対応する電極10と前記パワー発生モジュール20との間に接続されることであってもよい。
【0050】
そのうち、顔部領域によって適用される作動温度が異なり、前記電極10の接触面が異なる顔部領域に接触する場合、現在作用している顔部領域に対応するパワー調節サブモジュール31と、前記パワー発生モジュール20及び前記電極10との接続を制御することで、調節された後に前記電極10の出力パワーが異なる顔部領域に作用する時、顔部領域の温度は、対応して適用される作動温度にほぼ維持できるため、前記美容器100が作用する顔部領域に応じて出力パワーの調節を焦点を定め行うことが実現される。
【0051】
そのうち、前記美容器100は、顔部識別モジュール(図示せず)を備えてもよく、前記顔部識別モジュールは、前記電極10の接触面が現在接触している顔部領域の情報を取得し、該情報を前記コントローラ40に送信するために用いられ、前記コントローラ40は、該情報を受け取った後に前記接触面が現在接触している顔部領域を決定する。前記顔部識別モジュールは、画像センサ、例えば、カメラ、カメラヘッド等であってもよい。前記顔部識別モジュールは、取得された前記接触面が現在接触している顔部領域の画像情報を前記コントローラ40に送信し、前記コントローラ40は、前記画像情報を受け取った後に前記接触面が現在接触している顔部領域を決定する。
【0052】
いくつかの実施例において、前記した、前記接触面が接触している顔部領域に応じて目標パワー調節サブモジュールを決定することは、前記顔部領域と前記パワー調節サブモジュール31とのプリセット対応関係に応じて、前記接触面が接触している顔部領域に対応するパワー調節サブモジュール31を前記目標パワー調節サブモジュールとして決定することを含む。
【0053】
そのうち、前記顔部領域と前記パワー調節サブモジュール31とのプリセット対応関係は、複数の顔部領域と複数のパワー調節サブモジュール31との対応関係を定義し、各顔
部領域は、1つのパワー調節サブモジュール31に対応する。
【0054】
いくつかの実施例において、前記顔部領域と前記パワー調節サブモジュール31とのプリセット対応関係を予め設定し、前記プリセット対応関係を前記メモリに記憶することができる。前記コントローラ40は、前記接触面が現在接触している顔部領域を決定した後に、前記プリセット対応関係に応じて、前記接触面が現在接触している顔部領域に対応する目標パワー調節サブモジュールを決定し、前記目標パワー調節サブモジュールと前記パワー発生モジュール20及び前記電極10との接続を制御するために用いられる。
【0055】
図4を参照し、
図4は、本願の第4実施例に係る構造ブロック図である。いくつかの実施例において、各パワー調節モジュール30は、複数のパワー調節サブモジュール31を備え、
図4に示すように、前記複数のパワー調節サブモジュール31は、第1パワー調節サブモジュール311、第2パワー調節サブモジュール312、第3パワー調節サブモジュール313及び第4パワー調節サブモジュール314を備え、前記異なる顔部領域は、目元領域、口元領域、額領域及び頬領域を含み、前記第1パワー調節サブモジュール311、第2パワー調節サブモジュール312、第3パワー調節サブモジュール313及び第4パワー調節サブモジュール314は、それぞれ前記目元領域、口元領域、額領域及び頬領域に一対一に対応する。
【0056】
いくつかの実施例において、前記コントローラ40による、前記接触面が接触している顔部領域に応じて目標パワー調節サブモジュールを決定することは、前記接触面が接触している顔部領域が前記目元領域である場合、前記目標パワー調節サブモジュールが第1パワー調節サブモジュール311であると決定することと、前記接触面が接触している顔部領域が前記口元領域である場合、前記目標パワー調節サブモジュールが第2パワー調節サブモジュール312であると決定することと、前記接触面が接触している顔部領域が前記額領域である場合、前記目標パワー調節サブモジュールが第3パワー調節サブモジュール313であると決定することと、前記接触面が接触している顔部領域が前記頬領域である場合、前記目標パワー調節サブモジュールが第4パワー調節サブモジュール314であると決定することと、を含み、そのうち、前記第1パワー調節サブモジュール311の作動温度範囲の下限値、前記第2パワー調節サブモジュール312の作動温度範囲の下限値、前記第3パワー調節サブモジュール313の作動温度範囲の下限値及び前記第4パワー調節サブモジュール314の作動温度範囲の下限値が互いに異なっている。
【0057】
そのうち、各パワー調節モジュール30が前記第1パワー調節サブモジュール311、第2パワー調節サブモジュール312、第3パワー調節サブモジュール313及び第4パワー調節サブモジュール314を備える場合、前述した、前記パワー調節モジュール30が前記電極10と前記パワー発生モジュール20との間に接続されることは、前記第1パワー調節サブモジュール311、第2パワー調節サブモジュール312、第3パワー調節サブモジュール313及び第4パワー調節サブモジュール314のうちの1つが、対応する電極10と前記パワー発生モジュール20との間に接続されることであってもよい。
【0058】
そのうち、前記目元領域、頬領域、額領域及び口元領域の皮膚の厚さは異なるため、適用される作動温度の大きさも異なる。
【0059】
そのうち、前記目元領域の皮膚の厚さは薄いため、前記目元領域に適用される作動温度が低く、前記第1パワー調節サブモジュール311の作動温度範囲の下限値は、前記第2パワー調節サブモジュール312の作動温度範囲の下限値、前記第3パワー調節サブモジュール313の作動温度範囲の下限値及び前記第4パワー調節サブモジュール314の作動温度範囲の下限値よりも小さくなってもよい。作動温度下限値が低い第1パワー調節サブモジュール311を利用して出力パワーの調節を行うことで、前記目元領域の温度を低
くできて、前記目元領域に対して美容診療を穏やかに行うことができる。
【0060】
そのうち、前記頬領域の皮膚の厚さは厚いため、前記頬領域に適用される作動温度が高く、前記第4パワー調節サブモジュール314の作動温度範囲の下限値は、第1パワー調節サブモジュール311、前記第2パワー調節サブモジュール312の作動温度範囲の下限値及び前記第3パワー調節サブモジュール313の作動温度範囲の下限値よりも大きくなってもよい。作動温度下限値が高い第4パワー調節サブモジュール314を利用して出力パワーの調節を行うことで、前記頬領域の温度を高くでき、前記頬領域に対して美容診療を行うことに有利である。
【0061】
そのうち、前記顔部皮膚を前記目元領域、口元領域、額領域及び頬領域に分け、異なるパワー調節サブモジュール31によりそれぞれ目元領域、口元領域、額領域及び頬領域に対して出力パワーの調節を行うことで、前記美容器100による顔部の美容診療がより標的になる。
【0062】
そのうち、
図4に示すように、前記美容器100は、複数の第2スイッチ60をさらに備え、各第1パワー調節サブモジュール311と前記パワー発生モジュール20との間には、1つの第2スイッチ60が接続され、各第2パワー調節サブモジュール312と前記パワー発生モジュール20との間には、1つの第2スイッチ60が接続され、各第3パワー調節サブモジュール313と前記パワー発生モジュール20との間には、1つの第2スイッチ60が接続され、各第4パワー調節サブモジュール314と前記パワー発生モジュール20との間には、1つの第2スイッチ60が接続され、前記コントローラ40は、複数の第2ピンを備えてもよく、各第2ピンは、1つの対応する第2スイッチ60との接続に用いられる。前記コントローラ40は、前記第2ピンを介して前記第2スイッチ60にハイレベル又はローレベルを入力して前記第2スイッチ60をオンに制御し、前記第1パワー調節サブモジュール311、第2パワー調節サブモジュール312、第3パワー調節サブモジュール313及び第4パワー調節サブモジュール314のうちの1つを前記パワー発生モジュール20及び前記電極10に接続させて、前記パワー発生モジュール20と前記電極10とを接続させることができ、前記コントローラ40は、さらに、前記第2ピンを介して前記第2スイッチ60にローレベル又はハイレベルを入力して前記第2スイッチ60をオフに制御し、前記パワー発生モジュール20と前記電極10との接続を遮断させることができ、これにより、前記美容器100が現在作用している顔部領域に応じて、対応するパワー調節サブモジュール31と、前記パワー発生モジュール20及び前記電極10との接続を制御し、前記美容器100が現在作用している顔部領域に応じて前記電極10に対して相応の調節を行うことが実現される。
【0063】
例示的には、
図4に示すように、前記第1パワー調節サブモジュール311と前記パワー発生モジュール20との間には、第2スイッチ60aが接続され、前記第2パワー調節サブモジュール312と前記パワー発生モジュール20との間には、第2スイッチ60bが接続され、前記第3パワー調節サブモジュール313と前記パワー発生モジュール20との間には、第2スイッチ60cが接続され、前記第4パワー調節サブモジュール314と前記パワー発生モジュール20との間には、第2スイッチ60dが接続される。前記コントローラ40は、前記接触面が接触している顔部領域が前記頬領域であると決定すると、前記第4パワー調節サブモジュール314に接続される第2スイッチ60dをオンに制御し、且つ前記第1パワー調節サブモジュール311に接続される第2スイッチ60a、前記第2パワー調節サブモジュール312に接続される第2スイッチ60b及び前記第3パワー調節サブモジュール313に接続される第2スイッチ60cをオフに制御することで、第4パワー調節サブモジュール314を前記パワー発生モジュール20及び前記電極10に接続させて、第4パワー調節サブモジュール314により前記電極10の出力パワーに対して調節を行う。
【0064】
他の実施例において、各第2スイッチ60は、対応するパワー調節サブモジュール31と前記電極10との間に接続され、又は、一部の第2スイッチ60は、対応するパワー調節サブモジュール31と前記電極10との間に接続され、残りの部分は、対応するパワー調節サブモジュール31と前記パワー発生モジュール20との間に接続されてもよい。例えば、前記第1パワー調節サブモジュール311と前記電極10との間には、1つの第2スイッチ60が接続され、前記第2パワー調節サブモジュール312と前記電極10との間には、1つの第2スイッチ60が接続され、前記第3パワー調節サブモジュール313と前記電極10との間には、1つの第2スイッチ60が接続され、前記第4パワー調節サブモジュール314と前記電極10との間には、1つの第2スイッチ60が接続される。
【0065】
他のいくつかの実施例において、他の方式に従って前記顔部皮膚を複数の異なる顔部領域に分け、例えば、前記顔部皮膚を上半部分顔部領域と下半部分顔部領域とに分けてもよい。
【0066】
いくつかの実施例において、前記美容器100は、前記電極10の接触面に設けられる接触検出モジュールをさらに備え、前記接触検出モジュールは、前記電極10の接触面と前記負荷との接触面積を検出するために用いられる。
【0067】
そのうち、前記接触検出モジュールは、距離センサ、例えば赤外線測距センサ、レーザ測距センサ、超音波測距センサ等であってもよい。いくつかの実施例において、前記接触検出モジュールは、赤外線測距センサであってもよく、前記赤外線測距センサは、複数の送信器、受信器及びプロセッサを備え、前記複数の送信器は、前記電極10の接触面に同心リング状に配列され、各送信器は、赤外線を発射するために用いられ、前記受信器は、戻った赤外線を受け取るために用いられ、前記プロセッサは、戻った赤外線の強度に応じて各送信器と前記負荷との距離、即ち前記接触面の各位置と前記負荷との距離を決定し、前記各位置と前記負荷との距離に応じて前記各位置が前記負荷に接触したか否かを決定し、前記接触面の前記負荷に接触している位置に応じて前記接触面と前記負荷との接触面積を決定するために用いられる。そのうち、前記距離がプリセット距離よりも小さい場合、前記負荷に接触したか否かを決定することができ、前記プリセット距離は、実際のニーズに応じて設定可能である。
【0068】
いくつかの実施例において、各パワー調節モジュール30は、複数のパワー調節サブモジュール31を備え、前記パワー調節サブモジュール31の作動温度範囲の下限値が異なる。前記コントローラ40は、前記接触検出モジュールにより検出された接触面積を取得し、前記接触面積と前記接触面の総面積との比値がプリセット比値よりも大きいものから前記プリセット比値よりも小さいか又は等しいものに変化し且つそのままプリセット時間長継続すると、前記電極10及び前記パワー発生モジュール20の作動温度範囲の下限値がより低い他の1つのパワー調節サブモジュール31との接続への切り替えを制御するために用いられる。即ち、前記接触面積と前記接触面の総面積との比値が前記プリセット比値よりも大きいものから前記プリセット比値よりも小さいか又は等しいものに変化し、且つ該比値が前記プリセット比値よりも小さいか又は等しいまま前記プリセット時間長継続する場合、前記コントローラ40は、前記電極10及び前記パワー発生モジュール20と現在のパワー調節サブモジュール31との接続の遮断を制御し、前記電極10及び前記パワー発生モジュール20と作動温度範囲の下限値がより低い他の1つのパワー調節サブモジュール31との接続を制御する。
【0069】
そのうち、前記接触面積と前記接触面の総面積との比値が前記プリセット比値よりも小さいか又は等しい場合、前記電極10と前記負荷との接触面積が小さく、これにより、前記電極10の電流通過面積が小さく、前記電極10により出力されたパワーが前記負荷の
前記電極10に接触する部分に集中して作用するため、該部分の温度の上昇が速くなり、前記負荷が皮膚であれば、火傷が起こる可能性がある。本願の実施例は、より低い作動温度範囲下限を有するパワー調節サブモジュール31との接続に切り替えることで、調節後の前記電極10の出力パワーを低くさせ、これにより、火傷が回避可能となり、且つ、負荷の、電極10との接触面積が大きい部分及び電極10との接触面積が小さい部分が受け取ったエネルギの差が大きくないことを可能にし、前記美容器100が顔部領域に対して均衡に美容を行うことに有利である。
【0070】
そのうち、前記プリセット比値は、実際のニーズに応じて設定可能である。いくつかの実施例において、前記プリセット比値は、3分の1であってもよい。
【0071】
図5を参照し、
図5は、本願の第5実施例に係る美容器100の構造ブロック図である。いくつかの実施例において、
図5に示すように、前記美容器100は、前述した電極10と、パワー発生モジュール20と、パワー調節モジュール30と、コントローラ40とを備え、温度センサ70をさらに備え、前記温度センサ70は、前記パワー調節モジュール30に設けられ、前記パワー調節モジュール30の温度を検出するために用いられる。前記コントローラ40は、さらに、前記温度センサ70により検出された温度を取得して前記温度センサ70により検出された温度に応じて前記電極10の温度を決定するために用いられ、そのうち、前記電極10の温度が前記パワー調節モジュール30の温度と正相関する。
【0072】
そのうち、前記電極10の接触面に接触する負荷が昇温すると、前記負荷によって発生した熱量は、前記電極10に伝導されて、前記電極10を昇温させ、前記負荷が降温すると、前記電極10は、前記負荷に伴って降温する。
【0073】
そのうち、前記パワー発生モジュール20が前記パワー調節モジュール30及び前記電極10にエネルギを出力するにつれて、前記パワー調節モジュール30は発熱して温度が上昇し、前記電極10は前記負荷にパワーを出力することで、前記負荷が発熱して前記電極10に熱量を伝導し、これにより、前記電極10は昇温し、前記パワー調節モジュール30の温度が上昇すると、前記パワー調節モジュール30の抵抗値が大きくなるため、前記電極10の出力パワーが降下し、前記パワー調節モジュール30の抵抗値がある時間大きくなった後に、前記パワー調節モジュール30は通過している電流が小さくなることに起因して降温し、前記負荷は前記電極10の出力パワーの降下に起因して降温する。
【0074】
そのうち、前記電極10の温度と前記パワー調節モジュール30の温度とは、予め設定された正比例関係となっており、前記電極10の温度は、Toで、前記パワー調節モジュール30の温度は、Taで、 であり、そのうち、Nは、定数である。
【0075】
本願の実施例において、前記パワー調節モジュール30の温度を検出して前記パワー調節モジュール30の温度に応じて前記電極10の温度を決定することで、前記電極10の温度の取得がより簡便になり、前記美容器100の内部構造を簡素化することができる。
【0076】
図6を参照し、
図6は、本願の一実施例に係る出力パワーの調節方法のフロー図である。前記出力パワーの調節方法は、前述したいずれかの実施例に係る美容器100に応用される。
図6に示すように、前記出力パワーの調節方法は、以下のステップを含む。
【0077】
S10において、パワーを前記電極10に出力するように前記パワー発生モジュール20を制御する。
【0078】
S20において、前記パワー調節モジュール30の抵抗値が前記パワー調節モジュール
の温度の変化に応答して変化することで、前記電極10の出力パワーを調節する。
【0079】
本願の実施例に係る出力パワーの調節方法は、自身の抵抗値が自身の温度に伴って変化するパワー調節モジュール30を設けることで、前記パワー発生モジュール20がパワーを出力した後、前記パワー調節モジュール30はエネルギを受け取ったことにより自身の温度が変化した時に、自身の温度の変化に応答して自身の抵抗値を変えることで、前記電極10を通過する電流の大きさを調節することができ、これにより、前記美容器100の出力パワーを自動的に調節することができる。
【0080】
いくつかの実施例において、前記パワー調節モジュール30の温度が前記パワー調節モジュール30の作動温度範囲内にある場合、前記パワー調節モジュール30の抵抗値が自身の温度と正相関する。
【0081】
いくつかの実施例において、前記パワー調節モジュール30の抵抗値が前記パワー調節モジュールの温度の変化に応答して変化することで、前記電極10の出力パワーを調節することは、前記パワー調節モジュールが、自己発熱パワーが自己放熱パワーよりも大きい場合に温度が上昇し、前記パワー調節モジュールの温度が上昇して前記パワー調節モジュールの作動温度範囲内にある時、前記パワー調節モジュールの抵抗値が前記パワー調節モジュールの温度の上昇に伴って大きくなるため、前記電極を通過する電流を小さくして、前記電極の出力パワーを降下させることと、前記パワー調節モジュールの抵抗値が大きくなった後に、前記パワー調節モジュールを通過する電流が小さくなることにより、前記パワー調節モジュールの温度が降下し、前記パワー調節モジュールの抵抗値が前記パワー調節モジュールの温度の降下に伴って小さくなるため、逆に、前記電極を通過する電流を大きくして、前記電極の出力パワーを上昇させることと、を含む。
【0082】
いくつかの実施例において、前記美容器100は、複数のレベルを有し、各レベルは、1つの最適作動温度に対応し、各パワー調節モジュール30は、複数のパワー調節サブモジュール31を備え、前記複数のパワー調節サブモジュール31は作動温度範囲が異なり、各々が1つのレベルに対応し、各パワー調節サブモジュール31の作動温度範囲の下限値は、対応するレベルの最適作動温度よりも小さいか又は等しい。前記出力パワーの調節方法は、前記美容器100がいずれかのレベルにある時、前記レベルに対応する前記パワー調節サブモジュール31と、前記パワー発生モジュール20及び前記電極10との接続を制御することをさらに含む。
【0083】
いくつかの実施例において、前記電極10は、顔部皮膚に接触するための接触面を備え、前記顔部皮膚は、異なる顔部領域を含み、各パワー調節モジュール30は、複数のパワー調節サブモジュール31を備え、前記複数のパワー調節サブモジュール31の作動温度範囲が異なる。前記出力パワーの調節方法は、前記接触面が接触している顔部領域を決定することと、前記接触面が接触している顔部領域に応じて目標パワー調節サブモジュールを決定することと、前記目標パワー調節サブモジュールと前記パワー発生モジュール及び前記電極との接続を制御することと、をさらに含む。
【0084】
いくつかの実施例において、前記異なる顔部領域は、目元領域、口元領域、額領域及び頬領域を含み、前記複数のパワー調節サブモジュール31は、第1パワー調節サブモジュール311、第2パワー調節サブモジュール312、第3パワー調節サブモジュール313及び第4パワー調節サブモジュール314を備え、前記第1パワー調節サブモジュール311、第2パワー調節サブモジュール312、第3パワー調節サブモジュール313及び第4パワー調節サブモジュール314は、それぞれ前記目元領域、口元領域、額領域及び頬領域に一対一に対応する。前記した、前記接触面が接触している顔部領域に応じて目標パワー調節サブモジュールを決定することは、前記接触面が接触している顔部領域が前
記目元領域である場合、前記目標パワー調節サブモジュールが前記第1パワー調節サブモジュールであると決定することと、前記接触面が接触している顔部領域が前記口元領域である場合、前記目標パワー調節サブモジュールが前記第2パワー調節サブモジュールであると決定することと、前記接触面が接触している顔部領域が前記額領域である場合、前記目標パワー調節サブモジュールが前記第3パワー調節サブモジュールであると決定することと、前記接触面が接触している顔部領域が前記頬領域である場合、前記目標パワー調節サブモジュールが前記第4パワー調節サブモジュールであると決定することと、を含み、そのうち、前記第1パワー調節サブモジュールの作動温度範囲の下限値、前記第2パワー調節サブモジュールの作動温度範囲の下限値、前記第3パワー調節サブモジュールの作動温度範囲の下限値及び前記第4パワー調節サブモジュールの作動温度範囲の下限値は互いに異なる。
【0085】
そのうち、前記出力パワーの調節方法は、前述した美容器100に対応し、より詳細な説明は、前述した美容器100の各実施例の内容を参照することができ、前記出力パワーの調節方法及び前述した美容器100の内容も、互いに参照することができる。
【0086】
本願の実施例は、プロセッサによって呼び出されてから実行され、前述したいずれかの実施例に係る出力パワーの調節方法を実現するコンピュータプログラムが記憶されたコンピュータ可読記憶媒体をさらに提供する。
【0087】
当業者であれば、上記実施例の各方法における全部又は一部のステップは、プログラムが関連するハードウェアに指令することで完成可能であり、該プログラムは、コンピュータ可読メモリに記憶可能であり、メモリは、フラッシュディスク、読み出し専用メモリ、ランダムアクセスメモリ、磁気ディスク又は光ディスク等を含んでもよいことを理解できる。
【0088】
なお、前述した各方法の実施例については、簡単に説明するために、それらをいずれも一連の動作の組み合わせとして説明したが、当業者であれば、本願が説明された動作の順に限定されるものではなく、これは、本願に基づき、いくつかのステップを他の順で行ったり、同時に行ったりしてもよいためであることを知っているべきである。そして、当業者であれば、明細書に説明された実施例がいずれも好ましい実施例に属し、係る動作及びモジュールが必ずしも本願に必要なものではないことも知っているべきである。
【0089】
上記実施例において、各実施例の説明はそれぞれ重点を置いており、ある実施例で詳述されていない部分は、他の実施例の関連説明を参照することができる。
【0090】
以上は本願の実施例の実施形態であり、当業者であれば、本願の実施例の原理から逸脱しない前提で、さらに若干の改良及び潤色を行うことができ、これらの改良及び潤色も本願の保護範囲として見なされることが注目されるべきである。
【符号の説明】
【0091】
100・・・美容器、10、10a~10d・・・電極、20・・・パワー発生モジュール、30、30a~30d・・・パワー調節モジュール、40・・・コントローラ、31、31a~31c・・・パワー調節サブモジュール、50、50a~50c・・・第1スイッチ、311・・・第1パワー調節サブモジュール、312・・・第2パワー調節サブモジュール、313・・・第3パワー調節サブモジュール、314・・・第4パワー調節サブモジュール、60、60a~60d・・・第2スイッチ、70・・・温度センサ。
【手続補正書】
【提出日】2024-03-22
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電極と、
パワー発生モジュールと、
パワーを前記電極に出力するように前記パワー発生モジュールを制御するためのコントローラと、
前記電極と前記パワー発生モジュールとの間に接続され、温度が前記パワー発生モジュールの出力パワーと相関し、抵抗値が温度の変化に応答して変化することで、前記電極の出力パワーを調節するパワー調節モジュールであって、前記パワー調節モジュールの温度が前記パワー調節モジュールの作動温度範囲内にある場合、前記パワー調節モジュールの抵抗値が前記パワー調節モジュールの温度と正相関する、前記パワー調節モジュールと、
前記パワー調節モジュールに設けられ、前記パワー調節モジュールの温度を検出するための温度センサと、を備え、
前記コントローラは、さらに、前記温度センサにより検出された温度を取得して前記温度センサにより検出された温度に応じて、前記パワー調節モジュールの温度と正相関する前記電極の温度を決定するために用いられる、
ことを特徴とする美容器。
【請求項2】
前記パワー調節モジュールは、自己発熱パワーが自己放熱パワーよりも大きい場合に温度が上昇し、前記パワー調節モジュールの温度が上昇して前記パワー調節モジュールの作動温度範囲内にある時、前記パワー調節モジュールの抵抗値が前記パワー調節モジュールの温度の上昇に伴って大きくなるため、前記電極を通過する電流を小さくして、前記電極の出力パワーを降下させ、前記パワー調節モジュールの抵抗値が大きくなった後に、前記パワー調節モジュールを通過する電流が小さくなることにより、前記パワー調節モジュールの温度が降下し、前記パワー調節モジュールの抵抗値が前記パワー調節モジュールの温度の降下に伴って小さくなるため、逆に、前記電極を通過する電流を大きくして、前記電極の出力パワーを上昇させる、
ことを特徴とする請求項1に記載の美容器。
【請求項3】
前記パワー調節モジュールの作動温度範囲の下限値は、前記美容器の設定される作動温度よりも小さいか又は等しい、
ことを特徴とする請求項1に記載の美容器。
【請求項4】
前記電極は複数備えられ、前記パワー調節モジュールは複数備えられ、各パワー調節モジュールは、1つの電極に対応し、対応する電極と前記パワー発生モジュールとの間に接続され、抵抗値が温度の変化に応答して変化することで、対応する電極の出力パワーを調節する、
ことを特徴とする請求項1に記載の美容器。
【請求項5】
各々が1つの設定される作動温度に対応する複数のレベルを有し、
各パワー調節モジュールは、複数のパワー調節サブモジュールを備え、前記複数のパワー調節サブモジュールの作動温度範囲が異なり、各パワー調節サブモジュールが1つのレベルに対応して、各パワー調節サブモジュールの作動温度範囲の下限値が前記パワー調節サブモジュールに対応するレベルの設定される作動温度よりも小さいか又は等しい、
前記コントローラは、さらに、前記美容器がいずれかのレベルにある時、前記レベルに対応する前記パワー調節サブモジュールを、前記パワー発生モジュールと前記電極との間に接続するために用いられる、
ことを特徴とする請求項4に記載の美容器。
【請求項6】
前記電極は、異なる顔部領域を含む顔部皮膚に接触するための接触面を備え、
各パワー調節モジュールは、作動温度範囲が異なる複数のパワー調節サブモジュールを備え、
前記コントローラは、さらに、前記接触面が接触している顔部領域を決定し、前記接触面が接触している顔部領域に応じて前記複数のパワー調節サブモジュールから目標パワー調節サブモジュールを決定し、前記目標パワー調節サブモジュールを前記パワー発生モジュールと前記電極との間に接続するために用いられる、
ことを特徴とする請求項4に記載の美容器。
【請求項7】
前記異なる顔部領域は、目元領域、口元領域、額領域及び頬領域を含み、
前記複数のパワー調節サブモジュールは、第1パワー調節サブモジュール、第2パワー調節サブモジュール、第3パワー調節サブモジュール及び第4パワー調節サブモジュールを備え、
前記コントローラによる、前記接触面が接触している顔部領域に応じて目標パワー調節サブモジュールを決定することは、
前記接触面が接触している顔部領域が前記目元領域である場合、前記目標パワー調節サブモジュールが前記第1パワー調節サブモジュールであると決定することと、前記接触面が接触している顔部領域が前記口元領域である場合、前記目標パワー調節サブモジュールが前記第2パワー調節サブモジュールであると決定することと、前記接触面が接触している顔部領域が前記額領域である場合、前記目標パワー調節サブモジュールが前記第3パワー調節サブモジュールであると決定することと、前記接触面が接触している顔部領域が前記頬領域である場合、前記目標パワー調節サブモジュールが前記第4パワー調節サブモジュールであると決定することと、を含み、
前記第1パワー調節サブモジュールの作動温度範囲の下限値、前記第2パワー調節サブモジュールの作動温度範囲の下限値、前記第3パワー調節サブモジュールの作動温度範囲の下限値及び前記第4パワー調節サブモジュールの作動温度範囲の下限値が互いに異なっている、
ことを特徴とする請求項6に記載の美容器。