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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024173628
(43)【公開日】2024-12-12
(54)【発明の名称】抗菌性ペーパータオル
(51)【国際特許分類】
   A47K 10/16 20060101AFI20241205BHJP
   B32B 3/30 20060101ALI20241205BHJP
   B32B 29/00 20060101ALI20241205BHJP
   A01P 3/00 20060101ALN20241205BHJP
   A01N 59/00 20060101ALN20241205BHJP
   A01N 65/22 20090101ALN20241205BHJP
   A01N 65/28 20090101ALN20241205BHJP
   A01N 59/16 20060101ALN20241205BHJP
   A01N 37/36 20060101ALN20241205BHJP
   A01N 37/44 20060101ALN20241205BHJP
【FI】
A47K10/16 Z
B32B3/30
B32B29/00
A01P3/00
A01N59/00 Z
A01N65/22
A01N65/28
A01N59/16 Z
A01N37/36
A01N37/44
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024000791
(22)【出願日】2024-01-05
(31)【優先権主張番号】10-2023-0070272
(32)【優先日】2023-05-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】524009897
【氏名又は名称】イ ハリム
【氏名又は名称原語表記】LEE, Ha Lim
【住所又は居所原語表記】1720-62, Namga-ro, Sudong-myeon, Namyangju-si, Gyeonggi-do 12030, Republic of Korea
(71)【出願人】
【識別番号】524009901
【氏名又は名称】ユク キヘン
【氏名又は名称原語表記】YOOK, Ki Hun
【住所又は居所原語表記】1720-62, Namga-ro, Sudong-myeon, Namyangju-si, Gyeonggi-do 12030, Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】イ ハリム
(72)【発明者】
【氏名】ユク キヘン
【テーマコード(参考)】
2D135
4F100
4H011
【Fターム(参考)】
2D135AA11
2D135AA14
2D135AA17
2D135AB02
2D135AB03
2D135AB06
2D135AC01
2D135AC02
2D135AC08
2D135AD08
2D135AD18
2D135AD19
2D135BA01
2D135BA05
2D135BA12
2D135BA13
4F100AR00B
4F100BA03
4F100BA07
4F100CA11
4F100CA11B
4F100CA12
4F100CA12B
4F100DC11
4F100DC11A
4F100DC11C
4F100DD01
4F100DD01A
4F100DD01C
4F100DD21
4F100DD21B
4F100DG10
4F100DG10A
4F100DG10C
4F100EJ39A
4F100EJ39B
4F100GB66
4F100JC00
4F100JC00B
4F100JK08
4F100JK08A
4F100JK08C
4H011AA01
4H011AA03
4H011AA04
4H011BC06
4H011BC18
4H011BC22
4H011DA12
(57)【要約】      (修正有)
【課題】触感を向上させ、持続的な抗菌性及び香りの持続性を発揮し得るようにする抗菌性ペーパータオルを提供する。
【解決手段】本発明は抗菌性ペーパータオルに関し、上部に第1エンボス(E1)が形成され、第1エンボス(E1)と通じる開口孔が形成される第1シート紙(110)と、下部に第2エンボス(E2)が形成され、第2エンボス(E2)と通じる開口孔が形成される第2シート紙(120)が重畳されて貼り合わせられたペーパー部材と、前記第1エンボス(E1)と第2エンボス(E1)が当接して形成され、内部に機能性液剤が充填されるエアポケット(P)と、前記ペーパー部材の両側に長さ方向に複数個の接合線(T)を所定間隔離隔させて接合し、接合によって区画された空間の内部に発香剤(230)が充填されて形成されるクッション部(200)とを含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上部に第1エンボスが形成され、第1エンボスと通じる開口孔が形成される第1シート紙と、下部に第2エンボスが形成され、第2エンボスと通じる開口孔が形成される第2シート紙が重畳されて貼り合わせられたペーパー部材と、
前記第1エンボスと第2エンボスが当接して形成され、内部に機能性液剤が充填されるエアポケットと、
前記ペーパー部材の両側に長さ方向に複数個の接合線を所定間隔離隔させて接合し、接合によって区画された空間の内部に発香剤が充填されて形成されるクッション部と、
を含むことを特徴とする抗菌性ペーパータオル。
【請求項2】
前記第1シート紙または第2シート紙は一部分に横方向に形成される伸縮部を含むが、
前記伸縮部はシワで形成されて横方向に加えられる力によって伸縮作動するようにし、
前記第1エンボスまたは第2エンボスの内面にコーティング剤を塗布して形成される1次コーティング層と、
前記1次コーティング層に抗菌剤を噴射して形成される2次コーティング層と、を含み、
前記コーティング剤は、精製水、グリセリン、プロパンジオール、クエン酸、ヒアルロン酸、ツボクサエキス、マデカッソシドを混合したものであり、
前記抗菌剤は、精製水100重量部を基準に、酸化亜鉛1~2重量部、グリシン1~2重量部、重炭酸ナトリウム5~10重量部、クエン酸5~10重量部、ハーブオイル10~20重量部、植物エキス10~20重量部を混合して形成され、
前記ハーブオイルは、ティーツリーオイル、ラベンダーオイル、ユーカリオイルからなる群より一つ以上選択され、
前記植物エキスは、サジー木、アマチャヅルの葉、ミゾコウジュ、クロクルミ、ヨモギ、チョウジ、カワミドリを乾燥した乾燥物をエタノールを混合して抽出、ろ過、及び濃縮して得られた液状であることを特徴とする請求項1に記載の抗菌性ペーパータオル。
【請求項3】
前記第1シート紙の外部に突出されて形成され、断面が台形状であって「┌┐」の形状を有する第1凸部と、
前記第2シート紙の外部に突出されて形成され、断面が台形状であって「└┘」の形状を有する第2凸部と、を含み、
前記第1凸部と第2凸部が当接されて内部に空間を有するチェンバが形成されるが、
前記チェンバの内部に充填されるマイクロカプセルが混合された液体を含み、
前記マイクロカプセルは溶解性を有するゼラチンからなる球体部と、前記球体部の内部に充填される殺菌剤からなることを特徴とする請求項1に記載の抗菌性ペーパータオル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ペーパータオルの技術分野に関し、特にトイレットペーパーや厨房用キッチンタオル、ティッシュ、ナプキンなどで使用され得る抗菌性ペーパータオルに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、トイレットペーパーや厨房用キッチンタオル、ティッシュ、ナプキンなどは非常に薄い紙を使用するため、吸収性と体積感を与えるために2重またはそれ以上に接合された状態で生産され、ここに洗浄力と紙相互間の結合力を上げるためにエンボス柄を成形する。
【0003】
エンボス柄が形成された複層のペーパーシート紙は、その接合方式によってP.T.P(point to point;またはtip to tip)の接合方式や重合接合方式に大別される。
【0004】
一方、従来は複層のペーパーシート紙にエンボス柄を形成して触感を柔らかくし、吸収性が向上されるようにしていたが、最近は多様な消費者のニーズ、例えば、抗菌性、持続性を充足させ得ないだけでなく、製品の高級化にも限界があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】韓国特許出願 第10-2013-0001027号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は従来技術の問題点を解決するために案出されたものであって、多数のシート紙を重畳して形成され、各シートにエンボスを形成して触感を向上させ、特にエンボスの内部に抗菌性組成物を充填して持続的な抗菌性及び香りの持続性を発揮し得るようにする抗菌性ペーパータオルを提供することにその目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した本発明の目的は、上部に第1エンボスが形成され、第1エンボスと通じる開口孔が形成される第1シート紙と、下部に第2エンボスが形成され、第2エンボスと通じる開口孔が形成される第2シート紙が重畳されて貼り合わせられたペーパー部材と、前記第1エンボスと第2エンボスが当接して形成され、内部に機能性液剤が充填されるエアポケットと、前記ペーパー部材の両側に長さ方向に複数個の接合線を所定間隔離隔させて接合し、接合によって区画された空間の内部に発香剤が充填されて形成されるクッション部とを含む抗菌性ペーパータオルによって達成され得る。
【0008】
前記第1シート紙または第2シート紙は一部分に横方向に形成される伸縮部を含むが、前記伸縮部はシワで形成されて横方向に加えられる力によって伸縮作動するようにすることを特徴とする。
【0009】
前記第1エンボスまたは第2エンボスの内面にコーティング剤を塗布して形成される1次コーティング層と、前記1次コーティング層に抗菌剤を噴射して形成される2次コーティング層とを含むことを特徴とする。
【0010】
前記コーティング剤は、精製水、グリセリン、プロパンジオール、クエン酸、ヒアルロン酸、ツボクサエキス、マデカッソシドを混合したものであり、前記抗菌剤は、精製水100重量部を基準に、酸化亜鉛1~2重量部、グリシン1~2重量部、重炭酸ナトリウム5~10重量部、クエン酸5~10重量部、ハーブオイル10~20重量部、植物エキス10~20重量部を混合して形成されることを特徴とする。
【0011】
前記ハーブオイルは、ティーツリーオイル、ラベンダーオイル、ユーカリオイルからなる群より一つ以上選択されることを特徴とする。
【0012】
前記植物エキスは、サジー木、アマチャヅルの葉、ミゾコウジュ、クロクルミ、ヨモギ、チョウジ、カワミドリを乾燥した乾燥物をエタノールを混合して抽出、ろ過、及び濃縮して得られた液状であることを特徴とする。
【0013】
前記第1シート紙の外部に突出されて形成され、断面が台形状であって「┌┐」の形状を有する第1凸部と、前記第2シート紙の外部に突出されて形成され、断面が台形状であって「└┘」の形状を有する第2凸部とを含み、前記第1凸部と第2凸部が当接されて内部に空間を有するチェンバが形成されるが、前記チェンバの内部に充填されるマイクロカプセルが混合された液体を含み、前記マイクロカプセルは溶解性を有するゼラチンからなる球体部と、前記球体部の内部に充填される殺菌剤からなることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によると、複数個のシート紙が重なって形成され、各シート紙にエンボスが形成されて触感を柔らかくし、吸収率が向上され、エンボスの内部に充填される機能性液体によって抗菌性の向上及び香りの持続性が発揮され得る。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明による抗菌性ペーパータオルを示す斜視図である。
図2】本発明による抗菌性ペーパータオルの「反転部」を示す正面図である。
図3】本発明による抗菌性ペーパータオルの「反転部」を示す斜視図である。
図4】本発明による抗菌性ペーパータオルのI-I線の断面図である。
図5】本発明による抗菌性ペーパータオルのII-I線の断面図である。
図6】本発明による抗菌性ペーパータオルの「伸縮部」を示す断面図である。
図7】本発明による抗菌性ペーパータオルの「チェンバ」を示す断面図である。
図8】本発明の他の実施例による抗菌性ペーパータオルを示す断面図である。
図9】前記図8の一部拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、添付した図面を参照して実施例を詳細に説明する。しかし、実施例には多様な変更が加えられ得るため、特許出願の権利範囲はこのような実施例によって制限されるか限定されない。実施例に対する全ての変更、均等物乃至代替物が権利範囲に含まれると理解すべきである。
【0017】
実施例に関する特定の構造的または機能的説明は単に例示のための目的で開示されたものであり、多様な形態に変形されて実施され得る。よって、実施例は特定の開示形態に限らず、本明細書の範囲は技術的思想に含まれる変更、均等物、または代替物を含む。
【0018】
第1または第2などの用語は多用な構成要素を説明するのに使用されるが、このような用語は一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的にのみ解析されるべきである。例えば、第1構成要素は第2構成要素と称されてもよく、類似して第2構成要素は第1構成要素とも称されてもよい。
【0019】
ある構成要素が他の構成要素に「連結されて」いると言及されれば、その他の構成要素に直接連結されているか、または接続されていてもよいが、中間に他の構成要素が存在する可能性もあると理解すべきである。
【0020】
実施例で使用した用語は単に説明を目的に使用されたものであって、限定しようとする意図で解釈されてはならない。単数の表現は、文脈上明白に異なるように意味しない限り、複数の表現を含む。本明細書において、「含む」または「有する」などの用語は明細書の上に記載された特徴、数字、ステップ、動作、構成要素、部品、またはこれらを組み合わせたものが存在することを指定するものであって、一つまたはそれ以上の他の特徴や数字、ステップ、動作、構成要素、部品、またはこれらを組み合わせたものの存在または付加可能性を予め排除しないと理解すべきである。
【0021】
異なるように定義されない限り、ここで使用される技術的か科学的な用語を含む全ての用語は、実施例が属する技術分野における通常の知識を有する者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有する。一般的に使用される辞書に定義されているものと同じ用語は、関連技術の文脈上有する意味と一致する意味を有すると解析すべきであり、本出願で明白に定義しない限り、理想的にまたは過度に形式的な意味で解析されない。
【0022】
また、添付図面を参照して説明するに当たって、図面符号に関わらず同じ構成要素は同じ参照符号を付与し、それに関する重複する説明は省略する。実施例を説明するに当たって、関連する公知技術に関する具体的な説明が実施例の要旨を不明確にする恐れがあると判断される場合、その詳細な説明を省略する。
【0023】
本発明の利点及び特徴、そしてそれらを達成する方法は、添付した図面と共に詳細に後述する実施例を参照すると明確になるはずである。しかし、本発明は以下に開示される実施例に限らず、互いに異なる様々な形態で具現されるはずであるが、但し、本実施例は本発明の開示が完全になるようにし、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者に発明の範疇を完全に知らせるために提供されるものであって、本発明は特許請求の範囲によって定義されるのみである。
【0024】
本発明の実施例において、別途に異なるように定義されない限り、ここで使用される全ての用語は本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有する。一般的に使用される辞書に定義されているものと同じ用語は、関連技術の文脈上有する意味と一致する意味を有すると解析すべきであり、本発明の実施例で明白に定義しない限り、理想的にまたは過度に形式的な意味で解析されない。
【0025】
本発明の実施例を説明するための図面に開示された形状、大きさ、比率、角度、個数などは例示的なものであるため、本発明は図示された事項に限らない。また、本発明を説明するに当たって、関連する公知技術に関する具体的な説明が本発明の要旨を不必要に不明確にする恐れがあると判断される場合、その詳細な説明は省略する。本明細書上で言及された、含む、有する、からなる、などが使用される場合、~のみが使用されない以上、他の部分が追加されてもよい。構成要素を単数で表現した場合、特に明示的な記載事項がない限り、複数を含む場合を含む。
【0026】
構成要素を解釈するに当たって、別途の明示的記載がなくても誤差範囲を含むと解釈する。
【0027】
位置関係に関する説明であれば、例えば、~の上に、~の上部に、~の下部に、~の横に、などで2つの部分の位置関係が説明される場合、すぐにまたは直接が使用されない以上、2つの部分の間に一つ以上の他の部分が位置してもよい。
【0028】
素子(elements)または層が他の素子または層の「上(on)」と称されることは、他の素子のすぐ上または中間に他の層または他の素子を介在した場合を全て含む。明細書全体にわたって、同じ参照符号は同じ構成要素を指す。
【0029】
図面に示した各構成の位置及び厚さは説明の便宜のために示されたものであって、本発明は図示した構成の大きさ及び厚さに必ずしも限定されない。
【0030】
本発明の様々な実施例のそれぞれの特徴は部分的にまたは全体的に互いに結合するかまたは組み合わせることができ、当業者が十分に理解できるように技術的に多様な連動及び駆動が可能であって、各実施例は互いに対して独立して実施されてもよく、連関関係として共に実施されてもよい。
【0031】
添付した図面のうち、図1は本発明による抗菌性ペーパータオルを示す斜視図であり、図2は本発明による抗菌性ペーパータオルの「反転部」を示す正面図であり、図3は本発明による抗菌性ペーパータオルの「反転部」を示す斜視図であり、図4は本発明による抗菌性ペーパータオルのI-I線の断面図であり、図5は本発明による抗菌性ペーパータオルのII-I線の断面図であり、図6は本発明による抗菌性ペーパータオルの「伸縮部」を示す断面図であり、図7は本発明による抗菌性ペーパータオルの「チェンバ」を示す断面図であり、図8は本発明の他の実施例による抗菌性ペーパータオルを示す断面図であり、図9は前記図8の一部拡大図である。
【0032】
本発明による抗菌性ペーパータオルは、上部に第1エンボスE1が形成され、第1エンボスE1と通じる開口孔が形成される第1シート紙110と、下部に第2エンボスE2が形成され、第2エンボスE2と通じる開口孔が形成される第2シート紙120が重畳されて貼り合わせられたペーパー部材100と、前記第1エンボスE1と前記第2エンボスE2が当接して形成され、内部に機能性液剤Fが充填されるエアポケットPと、前記ペーパー部材100の両側に長さ方向に複数個の接合線Tを所定間隔離隔させて接合し、接合によって区画された空間の内部に発香剤230が充填されて形成されるクッション部200とを含んでなる。
【0033】
第1シート紙110及び第2シート紙120は同じ規格で形成され、ペーパータオルの原反紙材質である。
【0034】
第1シート紙110を第1加圧ローラに通過させながら上面に第1エンボスE1が形成されるようにし、第2シート紙120を第2加圧ローラに通過させながら下面に第2エンボスE2が形成されるようにする。
【0035】
好ましくは、第1シート紙110と第2シート紙120が近接した際、第1シート紙110と第2シート紙120を反転部300で垂直にひっくり返して第1エンボスE1と第2エンボスE2の開口部が露出されるようにした後、第1エンボスE1と第2エンボスE2の内部に機能性液剤をノズル500を介してミスト状に噴射し、第1エンボスE1と第2エンボスE2の内面に機能性液剤が充填されるようにする。
【0036】
第1エンボスE1と第2エンボスE2の内面に機能性液剤が充填された後、第1シート紙110と第2シート紙120が重畳するように配置して貼り合わせ部400を通過させながら重なるようにし、第1エンボスE1と第2エンボスE2が当接してエアポケットPが形成される。
【0037】
反転部300は、図2及び図3を参照すると、水平に移送されるシート紙110、120の内面に密着されてシート紙110、120が垂直に折り曲げられるようにする第1支持ローラ310と、
シート紙110、120の外面に密着されて傾斜するように折り曲げる第2支持ローラ320と、
垂直に折り曲げられたシート紙110、120が支持されて多数のエンボスE1、E2それぞれの開口部に対応する通孔331が多数形成されるスクリーン部材330とを含んでなる。
【0038】
このように垂直にシート紙110、120がスクリーン部材330に支持された状態で移動するようになり、スクリーン部材330の各通孔331にノズル500を介して機能性液剤が噴射されることでエンボスE1、E2内に注入されるが、エンボスE1、E2を除いた部位には液体が付かないようにする。
【0039】
好ましくは、シート紙110、120が移動されて多数のエンボスE1、E2がスクリーン部材330の多数の通孔331に一致し、一致した状態でノズル500から液剤が噴射されてスクリーン部材330に対応する面積のシート紙110、120に対する液剤塗布作業を終了した後、スクリーン部材330の長さに当たる間隔だけシート紙110、120が移動される。
【0040】
次に、塗布作業前のシート紙110、120が更にスクリーン部材330に配置された後、各エンボスE1、E2に対するノズルの液剤塗布作業が行われ、更にシート紙110、120が一定間隔移動される。
【0041】
前記エアポケットは反転部300で開口部が露出された第1エンボスE1と第2エンボスE2に機能性液剤をノズル500を介してミスト状に噴射し、第1エンボスE1と第2エンボスE2の内面に機能性液剤が充填される。
【0042】
機能性液剤はコーティング剤、抗菌剤であり得る。
【0043】
図4を参照すると、第1エンボスE1または第2エンボスE2の内面にコーティング剤を塗布し、1次コーティング層101と、1次コーティング層101が形成れた後、抗菌剤を噴射して塗布される2次コーティング層102とを含む。
【0044】
コーティング剤は、精製水100重量部を基準に、グリセリン10~15重量部、プロパンジオール2~4重量部、クエン酸3~5重量部、ヒアルロン酸3~4重量部、ツボクサエキス10~20重量部、マデカッソシド5~8重量部を混合したものである。
【0045】
グリセリンは肌保湿の効能がある。グリセリンが10重量部未満であれば性能が不十分になり、15重量部以上であれば過度になって性能を阻害する恐れがある。
【0046】
プロパンジオールはトウモロコシを原料とする成分であって、粘度を与える。プロパンジオールが2重量部未満であれば性能が不十分になり、4重量部以上であれば過度になって性能を阻害する恐れがある。
【0047】
クエン酸はpH濃度を調節して肌が適切な濃度を有するようにする。クエン酸が3重量部未満であれば性能が不十分になり、5重量部以上であれば過度になって性能を阻害する恐れがある。
【0048】
ヒアルロン酸は水分供給による保湿効能がある。ヒアルロン酸が3重量部未満であれば性能が不十分になり、4重量部以上であれば過度になって性能を阻害する恐れがある。
【0049】
ツボクサエキス、マデカッソシド(ツボクサから抽出した成分)は傷を治す効能があると知られている。
【0050】
ツボクサエキスが10重量部未満であれば性能が不十分になり、12重量部以上であれば過度になって性能を阻害する恐れがある。
【0051】
マデカッソシドが5重量部未満であれば性能が不十分になり、8重量部以上であれば過度になって性能を阻害する恐れがある。
【0052】
前記抗菌剤は、精製水100重量部を基準に、酸化亜鉛1~2重量部、グリシン1~2重量部、重炭酸ナトリウム5~10重量部、クエン酸5~10重量部、ハーブオイル10~20重量部、植物エキス10~20重量部を混合してなる。
【0053】
グリシン(Glycine)は地球上で最も古いアミノ酸の一種であり、アミノ酸のうち最も簡単な構造を有する。分子量が最も少なくて構造も単純なグリシンは多様な身体部位に存在し、コラーゲンを作るアミノ酸の3分の1ぐらいを占め、コラーゲン合成を促進する役割をする。生体内のエネルギー代謝を上げ、皮膚細胞に浸透して傷を治し、併せて皮膚を潤し、保湿・鎮静する効能がある。このようなグリシンは、グレープフルーツ種子エキスを低い濃度で参加しても十分な殺菌及び抗菌作用を発揮するように効果を上げる。また、アミン基とカルボキシル基を有する双性イオンであって、緩衝能力において抗菌剤溶液pHを安定化する作用をする。
【0054】
グリシンが1重量部未満であれば性能が不十分になり、2重量部以上であれば過度になって性能を阻害する恐れがある。
【0055】
重炭酸ナトリウムは炭酸水素ナトリウム(NaHCO)であって、常温では白色の粉末状であり、少し苦くてしょっぱい味がする。別名ベーキングソーダと呼ばれ、重炭酸ソーダまたは重曹とも呼ばれる。このような重炭酸ナトリウムは水に容易に溶けられ、加水分解されてアルカリ性水容積を作る。人体及び環境に無害でありながらも汚染物の吸着または洗浄の効果がある。臭いの除去及び洗浄力強化にも効果的であり、pHを調節する調節作用をする。
【0056】
重炭酸ナトリウムが5重量部未満であれば性能が不十分になり、10重量部以上であれば過度になって性能を阻害する恐れがある。
【0057】
クエン酸は殺菌性能を有する。クエン酸が5重量部未満であれば性能が不十分になり、10重量部以上であれば過度になって性能を阻害する恐れがある。
【0058】
ハーブオイルは、ティーツリーオイル、ラベンダーオイル、ユーカリオイルからなる群より一つ以上選択されるものであり得る。
【0059】
ティーツリーオイル(TTO)はメラルーカオイルとも呼ばれ、ティーツリー木の葉から抽出されるものであるが、ティーツリーオイルは強い抗真菌、抗菌、及び抗ウィルス性質を有する。
【0060】
ラベンダーオイルはラベンダー木から抽出されて製作された純水オイルの効能は手の消毒、抗炎症、抗菌、脱臭の効果がある。
【0061】
ユーカリオイルは抗炎症、抗菌効果がある。
【0062】
ハーブオイルが10重量部未満であれば性能が不十分になり、20重量部以上であれば過度になって性能を阻害する恐れがある。
【0063】
前記植物エキスは、サジー木、アマチャヅルの葉、ミゾコウジュ、クロクルミ、ヨモギ、チョウジ、カワミドリを乾燥した乾燥物をエタノールを混合して抽出、ろ過、及び濃縮して得られた液状のものであり得る。
【0064】
サジー木には各種ビタミンが豊富に入っている。生果実100gにビタミンCは400~1500mgが入っており、ビタミンEは120~180mg(約270IU)が入っており、ビタミンAとビタミンK、そしてチアミン、リボフラビン、ピリドキシンなどのビタミンB群も多量入っている。
【0065】
サジー木には必須アミノ酸をはじめ18種のアミノ酸が入っている。
【0066】
サジー木の実を搾油器に入れて搾油してオイルを収得し、収得されたオイル90~95重量%とD-トコフェロール5~10重量%を混合したものである。
【0067】
アマチャヅルの葉にはサポニン成分とAMPKというタンパク質合成酵素が含有されていると知られている。
【0068】
ミゾコウジュにはサポニン成分が含有されており、細菌、ウィルスを防ぐ効能がある。
【0069】
クロクルミには皮にユグロン、ズグラディ、ユグラディック酸、タンニン、ヨウ素、オメガ-3脂肪酸が含まれており、抗ウィルス及び抗菌作用があると知られている。
【0070】
このような植物エキスが10重量部未満であれば性能が不十分になり、20重量部以上であれば過度になって性能を阻害する恐れがある。
【0071】
一方、エアポケットPの内部には前記のように2次コーティング層が形成されてからその内部に充填されるマイクロカプセルが混合された液体を含む。
【0072】
マイクロカプセルは、溶解性を有するゼラチンからなる球体部と、前記球体部の内部に充填される接近剤とからなる。
【0073】
ゼラチンは水溶性または熱による溶解性を有するものであって、時間が過ぎることによって外部に露出されて溶解されることで、内部の殺菌剤が流出され得るようにして持続的な殺菌性能を発揮し得る。
【0074】
殺菌剤はベンザルコニウム、塩化ベンゼト二ウム、クロロヘキシジンならなる群より一つ以上選択される。
【0075】
塩化ベンザルコニウムは水によく溶解されないが消毒力がある。
【0076】
塩化ベンゼト二ウムは界面活性剤、消毒剤、抗感染剤、応急治療時の局所抗菌剤などで使用され、バクテリア、菌類、カビ、ウィルスを除去する効果がある。
【0077】
クロロヘキシジンは消毒力を有し、微生物の除去に効果的である。
【0078】
一方、図6を参照すると、前記第1シート紙110または第2シート紙120は一部分に横方向に形成される伸縮部150を含み得る。
【0079】
前記伸縮部150はシワで形成され、横方向に加えられる力によって伸縮作用するようにする。
【0080】
一方、図7を参照すると、第1シート紙110の外部に突出されて形成され、断面が台形状であって「┌┐」の形状を有する第1凸部161と、第2シート紙120の外部に突出され、断面が台形状であって「└┘」の形状を有する第2凸部162とを含み、第1凸部161と第2凸部162が当接されて内部に空間を有するチェンバ160が形成される。
【0081】
チェンバ160の内部に充填されるマイクロカプセルが混合された液体を含み得る。
【0082】
マイクロカプセルは、溶解性を有するゼラチンからなる球体部と、前記球体部の内部に充填される接近剤とからなる。
【0083】
殺菌剤はベンザルコニウム、塩化ベンゼト二ウム、クロロヘキシジンならなる群より一つ以上選択される。
【0084】
このように、本発明によると、エアポケットPの内部には機能性液剤が充填されており、シート紙110、120の組織を介して持続的に揮発されることで抗菌性能が発揮され得る。
【0085】
併せて、ハーブ植物から香りが発散され得るため、放香性能も発揮され得る。
【0086】
一方、図8及び図9を参照すると、本発明の他の実施例による抗菌ペーパータオルは、上下にそれぞれ配置されて重畳する第1シート紙110と第2シート紙120からなり、前記第1シート紙110と第2シート紙120の縁を縫製するが、一部に開口部が形成されるように一体化されたものであり、前記一体化された第1シート紙110と第2シート紙120の開口部を介して内部に挿入される充填剤130を含んでなる。
【0087】
前記第1シート紙110または第2シート紙120は、第1シート紙110は第1方向と第2方向に沿って延長される板状に形成される。
【0088】
第1シート紙110は、水分を吸収するための基礎層部111と、基礎層部111の内面に配置されて通風機能を有する編網部112と、基礎層部111の外面に配置されて発熱機能を有する発熱層部113とを含む。
【0089】
基礎層部111は、吸湿機能を与えるために親水性原糸であるポリエステル原糸、ポリアミド原糸、綿、羊毛繊維から選択されるいずれか一つまたは2つ以上が混合されて製織される。
【0090】
基礎層部111の内面にレイジング工法のほうにその表面を掻き起こす形態で起毛111aを形成することが好ましい。
【0091】
基礎層部111の内面に形成される起毛111aは相対的に密度が低く、起毛111aが形成されていない部分に相対的に密度が高いため、起毛111aに接触した水分が毛細管現象によって基礎層部111の層に素速く吸収される。
【0092】
放熱層部113は高濃度の導電発熱粒子を中空繊維の中心部に注入して赤外線、紫外線、及び可視光山などの光エネルギーを熱に転換した後、繊維を自体発熱させて熱を発散するようにしたものであって、導電発熱粒子は、例えば、窒化ホウ素(BN)、窒化アルミニウム(AlN)、またはアルミナ(Al)などであり得る。
【0093】
好ましくは、発熱層部113の密度を基礎層部111の密度より更に稠密に形成すると、基礎層部111から吸収した水分が毛細管現象によって更に発熱層部113に吸湿され、発熱層部113に吸収された水分は発熱層部113自体の発熱によって迅速に蒸発されて乾燥される。
【0094】
編網部112は通風機能を有するために編網構造からなる。
【0095】
編網部112は比較的密度が低く、網状からなって、多数の通風空間112aが形成されているため、水分を吸収すると共に通風空間112aによって通風性を向上させ得る。
【0096】
編網部112は基礎層部111の内面に熱融着方式で固定され得る。
【0097】
基礎層部111の内面に起毛111aが形成されたら、起毛111aの一部は編網部112の通風空間112aに吐出されるため、編網部112自体が吸収できなかった水分を起毛111aが吸収し得るようになる。
【0098】
以上、添付した図面を参照して本発明の実施例をより詳細に説明したが、本発明は必ずしもこのような実施例に限らず、本発明の技術思想を逸脱しない範囲内で多様に変形実施され得る。よって、本発明の開示された実施例は、本発明の技術思想を限定するためのものではなく説明するためのものであって、本発明の技術思想の範囲はこのような実施例によって限定されない。したがって、上述した実施例は全ての面で例示的なものであり、限定的なものではないと理解すべきである。本発明の保護範囲は下記特許請求の範囲によって解析されるべきであり、それと同等な範囲内にある全ての技術思想は本発明の権利範囲に含まれると解析すべきである。
【0099】
したがって、他の具現、他の実施例、及び特許請求の範囲と均等なものも後述する特許請求の範囲に属する。
【符号の説明】
【0100】
110:第1シート紙
120:第2シート紙
E1:第1エンボス
E2:第2エンボス
200:クッション部
P:エアポケット
T:接合線
300:反転部
310:第1支持ローラ
330:スクリーン部材
400:貼り合わせ部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9