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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024173635
(43)【公開日】2024-12-12
(54)【発明の名称】制御装置および制御方法
(51)【国際特許分類】
   B60W 50/035 20120101AFI20241205BHJP
   B60W 50/038 20120101ALI20241205BHJP
   B60W 60/00 20200101ALI20241205BHJP
   B62D 65/00 20060101ALI20241205BHJP
   G05D 1/221 20240101ALI20241205BHJP
   B62D 65/18 20060101ALI20241205BHJP
   G08G 1/09 20060101ALI20241205BHJP
【FI】
B60W50/035
B60W50/038
B60W60/00
B62D65/00 Z
G05D1/221
B62D65/18 Z
G08G1/09 V
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024005178
(22)【出願日】2024-01-17
(31)【優先権主張番号】P 2023089971
(32)【優先日】2023-05-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000028
【氏名又は名称】弁理士法人明成国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】井上 豪
(72)【発明者】
【氏名】岩崎 典継
(72)【発明者】
【氏名】狩野 岳史
(72)【発明者】
【氏名】渡邉 義徳
(72)【発明者】
【氏名】岡元 裕生
(72)【発明者】
【氏名】横山 大樹
【テーマコード(参考)】
3D114
3D241
5H181
5H301
【Fターム(参考)】
3D114AA06
3D114CA05
3D114JA04
3D241BA31
3D241BA64
3D241BB72
3D241CA06
3D241CA08
3D241CA12
3D241CA16
3D241CA18
3D241CA19
3D241CC01
3D241CC08
3D241CC17
3D241CE02
3D241CE04
3D241CE05
3D241DA12Z
3D241DA39Z
3D241DA52Z
3D241DB20Z
3D241DC34Z
5H181AA27
5H181BB04
5H181BB20
5H181CC03
5H181CC04
5H181CC11
5H181CC12
5H181CC14
5H181FF04
5H181FF13
5H181FF25
5H181FF27
5H181FF33
5H181FF35
5H181LL07
5H181LL08
5H181LL09
5H181LL14
5H181MB06
5H301AA01
5H301BB20
5H301CC03
5H301CC06
5H301DD06
5H301DD07
5H301DD15
5H301JJ01
5H301MM04
5H301MM05
(57)【要約】
【課題】移動体が制御に応じて動作を実行しなかった場合に適切に対処する技術を提供する。
【解決手段】制御装置は、無人運転により移動可能な移動体に実行させる動作の内容を決定する決定部と、移動体の外部に位置しているセンサから得られる動作に関する動作情報を取得する動作情報取得部と、移動体を制御する制御部であって、移動中の移動体が動作を実行するように移動体を制御した後、動作情報を用いて、制御に応じて移動中の移動体が動作を実行しなかったと判定した場合に、異常が発生したことを報知する処理と、移動体を停止させる処理と、移動体の移動速度を変更する処理とのうちの少なくとも一つを実行する制御部と、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御装置であって、
無人運転により移動可能な移動体に実行させる動作の内容を決定する決定部と、
前記移動体の外部に位置しているセンサから得られる前記動作に関する動作情報を取得する動作情報取得部と、
前記移動体を制御する制御部であって、移動中の前記移動体が前記動作を実行するように前記移動体を制御した後、前記動作情報を用いて、前記制御に応じて移動中の前記移動体が前記動作を実行しなかったと判定した場合に、異常が発生したことを報知する処理と、前記移動体を停止させる処理と、前記移動体の移動速度を変更する処理とのうちの少なくとも一つを実行する制御部と、
を備える、制御装置。
【請求項2】
請求項1に記載の制御装置であって、
前記制御部は、無人運転により移動可能な複数の移動体を制御し、
前記複数の移動体のうちで前記動作を実行すべき移動体が前記制御に応じて前記動作を実行しなかったと前記制御部が判定した場合において、前記動作情報を用いて、前記複数の移動体のうちから前記制御に応じて前記動作を実行した移動体を特定する特定部をさらに備える、制御装置。
【請求項3】
請求項1に記載の制御装置であって、
前記制御部は、
無人運転により移動可能な複数の移動体を制御し、
前記複数の移動体のうちで前記動作を実行すべき移動体が前記制御に応じて前記動作を実行しなかったと判定した場合に、前記複数の移動体のうち、前記動作を実行すべき移動体の周辺に位置している移動体を予め定められた退避場所に移動させる、制御装置。
【請求項4】
請求項1に記載の制御装置であって、
前記移動体の製造工程の進度を示す情報である工程情報を取得する工程情報取得部をさらに備え、
前記決定部は、前記工程情報に示されている前記進度に応じて前記動作の内容を決定する、制御装置。
【請求項5】
制御方法であって、
無人運転により移動可能な移動体に実行させる動作の内容を決定し、
移動中の前記移動体が前記動作を実行するように前記移動体を制御し、
前記移動体を外部から観測することにより得られる前記動作に関する動作情報を取得し、
前記動作情報を用いて、前記制御に応じて移動中の前記移動体が前記動作を実行したか否かを判定し、
前記制御に応じて移動中の前記移動体が前記動作を実行しなかったと判定した場合に、異常が発生したことを報知する処理と、前記移動体を停止させる処理と、前記移動体の移動速度を変更する処理とのうちの少なくとも一つを実行する、
制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、制御装置および制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
車両のワイパー等を遠隔制御により動かすための指令を送信し、指令に応じて車両のワイパー等が動くか否かを観察することにより、意図した車両を遠隔制御しているか否かを確認する技術が知られている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許第10532771号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1では、車両が指令に応じて動作しなかった場合に、その車両をどうすべきかについて検討されていない。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示は、以下の形態として実現することが可能である。
【0006】
(1)本開示の第1の形態によれば、制御装置が提供される。この制御装置は、無人運転により移動可能な移動体に実行させる動作の内容を決定する決定部と、前記移動体の外部に位置しているセンサから得られる前記動作に関する動作情報を取得する動作情報取得部と、前記移動体を制御する制御部であって、移動中の前記移動体が前記動作を実行するように前記移動体を制御した後、前記動作情報を用いて、前記制御に応じて移動中の前記移動体が前記動作を実行しなかったと判定した場合に、異常が発生したことを報知する処理と、前記移動体を停止させる処理と、前記移動体の移動速度を変更する処理とのうちの少なくとも一つを実行する制御部と、を備える。
この形態の制御装置によれば、移動体が制御に応じて動作を実行しなかった場合に、適切に対処することができる。
(2)上記形態の制御装置において、前記制御部は、無人運転により移動可能な複数の移動体を制御し、前記制御装置は、前記複数の移動体のうちで前記動作を実行すべき移動体が前記制御に応じて前記動作を実行しなかったと前記制御部が判定した場合において、前記動作情報を用いて、前記複数の移動体のうちから前記制御に応じて前記動作を実行した移動体を特定する特定部をさらに備えてもよい。
この形態の制御装置によれば、制御に応じて動作を実行した移動体を特定することができるので、移動体が制御に応じて動作を実行しなかった場合に、さらに適切に対処することができる。
(3)上記形態の制御装置において、前記制御部は、無人運転により移動可能な複数の移動体を制御し、前記複数の移動体のうちで前記動作を実行すべき移動体が前記制御に応じて前記動作を実行しなかったと判定した場合に、前記複数の移動体のうち、前記動作を実行すべき移動体の周辺に位置している移動体を予め定められた退避場所に移動させてもよい。
この形態の制御装置によれば、移動体が制御に応じて動作を実行しなかった場合に、移動体の周辺に位置している移動体を退避場所に移動させることができるため、制御に応じて動作を実行しなかった移動体が周辺に位置している移動体に接触することを抑制できる。
(4)上記形態の制御装置は、前記移動体の製造工程の進度を示す情報である工程情報を取得する工程情報取得部をさらに備え、前記決定部は、前記工程情報に示されている前記進度に応じて前記動作の内容を決定してもよい。
この形態の制御装置によれば、所期の移動体を制御しているか否かの判定精度を高めることができる。
(5)本開示の第2の形態によれば、制御方法が提供される。この制御方法は、無人運転により移動可能な移動体に実行させる動作の内容を決定し、移動中の前記移動体が前記動作を実行するように前記移動体を制御し、前記移動体を外部から観測することにより得られる前記動作に関する動作情報を取得し、前記動作情報を用いて、前記制御に応じて移動中の前記移動体が前記動作を実行したか否かを判定し、前記制御に応じて移動中の前記移動体が前記動作を実行しなかったと判定した場合に、異常が発生したことを報知する処理と、前記移動体を停止させる処理と、前記移動体の移動速度を変更する処理とのうちの少なくとも一つを実行する。
この形態の制御方法によれば、移動体が制御に応じて動作を実行しなかった場合に、適切に対処することができる。
本開示は、制御装置および制御方法以外の種々の形態で実現することも可能である。例えば、無人運転システム、移動体、移動体の製造方法、車両、車両の製造方法、コンピュータプログラム、および、コンピュータプログラムが記録された記録媒体などの形態で実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】第1実施形態の無人運転システムの構成を示す説明図。
図2】第1実施形態の車両の構成を示す説明図。
図3A】工場において車両が遠隔制御により移動する様子を示す説明図。
図3B】第1実施形態の車両の走行制御の処理手順を示すフローチャート。
図4】第1実施形態の確認処理の内容を示すフローチャート。
図5】第1実施形態の確認用動作実行処理の内容を示すフローチャート。
図6】車両の製造工程と確認用動作との関係を示すテーブルの内容を示す説明図。
図7】遠隔制御対象を確認する様子を示す説明図。
図8】第2実施形態の無人運転システムの構成を示す説明図。
図9】第2実施形態の車両の構成を示す説明図。
図10】第2実施形態の車両の走行制御の処理手順を示すフローチャート。
図11】第2実施形態の確認処理の内容を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0008】
A.第1実施形態:
図1は、第1実施形態における無人運転システム10の構成を示す説明図である。図2は、第1実施形態における車両100の構成を示す説明図である。無人運転システム10は、無人運転により移動体を移動させるために用いられる。本実施形態では、無人運転システム10は、移動体を製造する工場において、移動体を無人運転により移動させるために用いられる。なお、無人運転システム10は、移動体を製造する工場ではなく、例えば、商業施設や大学や公園などにおいて、移動体を無人運転により移動させるために用いられてもよい。
【0009】
本開示において、「移動体」は、移動し得る物体を意味し、例えば、車両や電動垂直離着陸機(いわゆる空飛ぶ自動車)である。車両は、車輪によって走行する車両であっても無限軌道によって走行する車両であってもよく、例えば、乗用車、トラック、バス、二輪車、四輪車、戦車、工事用車両などである。車両は、電気自動車(BEV:Battery Electric Vehicle)、ガソリン自動車、ハイブリッド自動車、ならびに燃料電池自動車を含む。移動体が車両以外である場合には、本開示における「車両」や「車」との表現を、適宜に「移動体」に置き換えることができ、「走行」との表現を、適宜に「移動」に置き換えることができる。
【0010】
車両100は、無人運転により走行可能に構成されている。「無人運転」とは、搭乗者の走行操作によらない運転を意味する。走行操作とは、車両100の「走る」、「曲がる」、「止まる」の少なくともいずれかに関する操作を意味する。無人運転は、車両100の外部に位置する装置を用いた自動または手動の遠隔制御によって、あるいは、車両100の自律制御によって実現される。無人運転によって走行している車両100には、走行操作を行わない搭乗者が搭乗していてもよい。走行操作を行わない搭乗者には、例えば、単に車両100の座席に着座している人や、組み付け、検査、スイッチ類の操作といった走行操作とは異なる作業を車両100に乗りながら行っている人が含まれる。なお、搭乗者の走行操作による運転は、「有人運転」と呼ばれることがある。
【0011】
本明細書において、「遠隔制御」は、車両100の外部から車両100の動作の全てが完全に決定される「完全遠隔制御」と、車両100の外部から車両100の動作の一部が決定される「部分遠隔制御」とを含む。また、「自律制御」は、車両100の外部の装置から一切の情報を受信することなく車両100が自身の動作を自律的に制御する「完全自律制御」と、車両100の外部の装置から受信した情報を用いて車両100が自身の動作を自律的に制御する「部分自律制御」とを含む。
【0012】
図1に示すように、本実施形態では、無人運転システム10は、少なくとも1つの車両100と、車両100を遠隔制御する遠隔制御装置200と、工場に設置されている外部センサ群300と、工場において異常が発生したこと報知するための報知装置400と、工場における車両100の製造工程を管理するための工程管理装置500とを備えている。なお、遠隔制御装置200のことを単に制御装置と呼ぶことがある。本実施形態では、遠隔制御装置200が本開示の「制御装置」に相当する。
【0013】
図2に示すように、本実施形態では、車両100は、遠隔制御により移動可能に構成された電気自動車である。車両100は、車両100の各部を制御するための車両制御装置110と、車両100を加速させるための駆動装置120と、車両100の進行方向を変更するための操舵装置130と、車両100を減速させるための制動装置140と、無線通信により遠隔制御装置200と通信するための通信装置150と、警告音を発生させるホーン160と、車両100の前方に光を照射するヘッドランプ170と、車両100の窓に付着した水滴を拭き取るワイパー180とを備えている。本実施形態では、駆動装置120には、バッテリ、バッテリの電力により駆動するモータ、および、モータにより回転する駆動輪が含まれている。
【0014】
車両制御装置110は、プロセッサ111と、メモリ112と、入出力インタフェース113と、内部バス114とを備えるコンピュータにより構成されている。プロセッサ111、メモリ112、および、入出力インタフェース113は、内部バス114を介して、双方向に通信可能に接続されている。入出力インタフェース113には、駆動装置120、操舵装置130、制動装置140、通信装置150、ホーン160、ヘッドランプ170、および、ワイパー180が接続されている。メモリ112には、コンピュータプログラムPG1が記憶されている。
【0015】
プロセッサ111は、コンピュータプログラムPG1を実行することにより、車両制御部115として機能する。車両制御部115は、駆動装置120と操舵装置130と制動装置140とホーン160とヘッドランプ170とワイパー180とを制御する。車両制御部115は、車両100に運転者が搭乗している場合には、運転者の操作に応じて駆動装置120と操舵装置130と制動装置140とを制御することにより、車両100を走行させることができる。車両制御部115は、車両100に運転者が搭乗しているか否かにかかわらず、遠隔制御装置200から供給される制御指令に応じて駆動装置120と操舵装置130と制動装置140とを制御することにより、車両100を走行させることができる。
【0016】
図1に示すように、遠隔制御装置200は、プロセッサ201と、メモリ202と、入出力インタフェース203と、内部バス204とを備えるコンピュータにより構成されている。プロセッサ201、メモリ202、および、入出力インタフェース203は、内部バス204を介して、双方向に通信可能に接続されている。入出力インタフェース203には、無線通信により車両100と通信するための通信装置205が接続されている。本実施形態では、通信装置205は、有線通信あるいは無線通信により、外部センサ群300、報知装置400、および、工程管理装置500と通信することができる。メモリ202には、コンピュータプログラムPG2、および、テーブルTBが記憶されている。
【0017】
プロセッサ201は、コンピュータプログラムPG2を実行することにより、遠隔制御部210、工程情報取得部220、決定部230、動作情報取得部240、判定部250、および、特定部260として機能する。遠隔制御部210は、車両100を遠隔制御することにより、車両100を走行させる。工程情報取得部220は、工程管理装置500から車両100の製造工程の進度を示す情報である工程情報を取得する。決定部230は、車両100に実行させる確認用動作の内容を決定する。確認用動作は、所期の車両100が遠隔制御されているか否かを確認するための動作である。確認用動作には、例えば、ホーン160の鳴動や、ヘッドランプ170の点灯や、ワイパー180の揺動が含まれる。動作情報取得部240は、外部センサ群300から確認用動作に関する情報である動作情報を取得する。判定部250は、所期の車両100が遠隔制御されているか否かを判定する。特定部260は、所期の車両100が遠隔制御されていないと判定された場合に、遠隔制御部210が誤って遠隔制御している車両100を特定する。なお、遠隔制御部210と判定部250とを合わせて制御部と呼ぶことがある。
【0018】
外部センサ群300は、少なくとも1つの外部センサにより構成されている。外部センサとは、車両100の外部に設置されているセンサのことである。外部センサは、車両100が確認用動作を観測するために用いられる。外部センサには、例えば、カメラや、LiDAR(Light Detection and Ranging)や、マイクロフォンが含まれる。カメラあるいはLiDARを用いることにより、ヘッドランプ170の点灯、および、ワイパー180の揺動を観測することができる。マイクロフォンを用いることにより、ホーン160の鳴動を観測することができる。本実施形態では、外部センサ群300は、工場に設置されている複数のカメラと、工場に設置されている複数のマイクロフォンとにより構成されている。各カメラおよび各マイクロフォンは、図示されていない通信装置を備えており、有線通信あるいは無線通信により遠隔制御装置200と通信することができる。
【0019】
報知装置400は、無人運転システム10の管理者や工場の作業員に、工場において異常が発生したことを報知するための装置である。以下の説明では、無人運転システム10の管理者や工場の作業員のことを管理者等と呼ぶ。報知装置400は、例えば、工場に設けられている警告ブザーや、工場に設けられている警告ランプである。報知装置400は、管理者等により携帯されるタブレット端末であってもよい。報知装置400は、図示されていない通信装置を備えており、有線通信あるいは無線通信により遠隔制御装置200と通信することができる。
【0020】
工程管理装置500は、工場における車両100の製造工程を管理するための装置である。工程管理装置500は、少なくとも1台のコンピュータにより構成されている。工程管理装置500は、図示されていない通信装置を備えており、有線通信あるいは無線通信により遠隔制御装置200、および、工場の各種設備と通信することができる。工程管理装置500は、工場の各種設備と通信することにより、いつ、どこで、誰が、どの車両100に、何の作業を実施する予定であるか、および、いつ、どこで、誰が、どの車両100に、何の作業を実施したかを把握する。
【0021】
図3Aは、工場KJにおいて車両100が遠隔制御により移動する様子を示す説明図である。図3Aには、6台の車両100A~100Fが図示されている。以下の説明では、6台の車両100A~100Fを特に区別せずに説明する場合には、単に車両100と呼ぶ。本実施形態では、工場KJは、第1場所PL1と、第2場所PL2と、第3場所PL3と、第4場所PL4とを備えている。第1場所PL1、第2場所PL2、および、第3場所PL3は、車両100を組み立てる作業が実施される場所であり、第4場所PL4は、車両100を検査する作業が実施される場所である。第1場所PL1、第2場所PL2、第3場所PL3、および、第4場所PL4は、車両100が走行可能な走行路SRによって接続されている。
【0022】
第1場所PL1において組み立てられた車両100には、車両制御装置110と駆動装置120と操舵装置130と制動装置140と通信装置150とホーン160とが装着されている。第1場所PL1において組み立てられた車両100は、遠隔制御により第1場所PL1から第2場所PL2まで走行する。第2場所PL2において、車両100にヘッドランプ170が装着される。ヘッドランプ170が装着された車両100は、遠隔制御により第2場所PL2から第3場所PL3まで走行する。第3場所PL3において、車両100にワイパー180が装着される。ワイパー180が装着された車両100は、遠隔制御により第3場所PL3から第4場所PL4まで走行する。第4場所PL4において、車両100の検査が実施される。その後、車両100は、工場KJから出荷される。以下の説明では、第1場所PL1において実施される作業のことを第1工程と呼び、第2場所PL2において実施される作業のことを第2工程と呼び、第3場所PL3において実施される作業のことを第3工程と呼び、第4場所PL4において実施される作業のことを第4工程と呼ぶ。第1工程、第2工程、第3工程、および、第4工程は、車両100の製造工程に含まれる。
【0023】
遠隔制御部210が遠隔制御により車両100を移動させる方法について説明する。遠隔制御部210は、車両100が走行路SRを通って目的地まで走行するための目標ルートを決定する。本実施形態では、目標ルートは、参照経路RRのことである。工場KJには、走行路SRを撮影する複数のカメラCMが設置されており、遠隔制御部210は、各カメラCMにより撮影された映像を解析することにより、リアルタイムで、目標ルートに対する車両100の相対的な位置および向きを取得することができる。本実施形態では、各カメラCMは、上述した外部センサ群300に含まれている。遠隔制御部210は、車両100を目標ルートに沿って走行させるための制御指令を生成し、制御指令を車両100に送信する。本実施形態では、制御指令には、後述する走行制御信号が含まれる。車両100に搭載されている車両制御装置110は、受信した制御指令に従って駆動装置120と操舵装置130と制動装置140とを制御することにより、車両100を走行させる。したがって、クレーンやコンベアなどの搬送装置を用いずに、車両100を移動させることができる。本実施形態では、制御指令には、例えば、車両100の加速度の目標値や操舵角の目標値が示されている。他の実施形態では、制御指令には、車両100の目標ルートが示されていてもよい。この場合、車両制御部115が目標ルートから車両100の加速度の目標値や操舵角の目標値を決定してもよい。
【0024】
本実施形態では、遠隔制御部210は、複数の車両100A~100Fを1台ずつ遠隔制御により走行させることができる。例えば、遠隔制御部210は、車両100Cを遠隔制御により第3場所PL3から第4場所PL4まで走行させた後、遠隔制御対象を車両100Cから車両100Bに切り替えて、車両100Bを遠隔制御により第2場所PL2から第3場所PL3に移動させ、遠隔制御対象を車両100Bから車両100Aに切り替えて、車両100Aを遠隔制御により第1場所PL1から第2場所PL2に移動させることができる。遠隔制御部210は、複数の車両100A~100Fを同時並列的に遠隔制御により走行させることもできる。例えば、遠隔制御部210は、車両100Cを遠隔制御により第3場所PL3から第4場所PL4まで走行させつつ、車両100Bを遠隔制御により第2場所PL2から第3場所PL3に移動させ、車両100Aを遠隔制御により第1場所PL1から第2場所PL2に移動させることができる。
【0025】
図3Bは、第1実施形態における車両100の走行制御の処理手順を示すフローチャートである。ステップS1からステップS4までは、遠隔制御装置200のプロセッサ201により繰り返し実行され、ステップS5からステップS6までは、車両制御装置110のプロセッサ111により繰り返し実行される。ステップS1にて、遠隔制御装置200は、外部センサ群300から出力される検出結果を用いて、車両位置情報を取得する。車両位置情報は、走行制御信号を生成する基礎となる位置情報である。本実施形態では、車両位置情報には、工場KJの基準座標系における車両100の位置および向きが含まれている。本実施形態では、工場KJの基準座標系は、グローバル座標系GCであり、工場KJ内の任意の位置は、グローバル座標系GCにおけるX,Y,Zの座標で表現される。本実施形態では、外部センサ群300には、カメラCMが含まれており、カメラCMからは、検出結果として撮像画像が出力される。すなわち、ステップS1にて、遠隔制御装置200は、外部センサ群300のカメラCMから取得した撮像画像を用いて、車両位置情報を取得する。
【0026】
詳細には、ステップS1では、遠隔制御装置200は、例えば、撮像画像から車両100の外形を検出し、カメラCMの座標系、すなわち、ローカル座標系における車両100の測位点の座標を算出し、算出された座標をグローバル座標系GCにおける座標に変換することによって、車両100の位置を取得する。撮像画像に含まれる車両100の外形は、例えば、人工知能を活用した検出モデルDMに撮像画像を入力することで検出できる。検出モデルDMは、例えば、無人運転システム10内や無人運転システム10外で準備され、遠隔制御装置200のメモリ202に予め記憶される。検出モデルDMとしては、例えば、セマンティックセグメンテーションとインスタンスセグメンテーションとのいずれかを実現するように学習させた学習済みの機械学習モデルが挙げられる。この機械学習モデルとしては、例えば、学習用データセットを用いた教師あり学習によって学習された畳み込みニューラルネットワーク(以下、CNN)を用いることができる。学習用データセットは、例えば、車両100を含む複数の訓練画像と、訓練画像における各領域が車両100を示す領域と車両100以外を示す領域とのいずれであるかを示すラベルとを有している。CNNの学習時には、バックプロパゲーション(誤差逆伝播法)により、検出モデルDMによる出力結果とラベルとの誤差を低減するように、CNNのパラメータが更新されることが好ましい。また、遠隔制御装置200は、例えば、オプティカルフロー法を利用して、撮像画像のフレーム間における車両100の特徴点の位置変化から算出された車両100の移動ベクトルの向きに基づいて推定することによって、車両100の向きを取得できる。
【0027】
ステップS2にて、遠隔制御装置200は、車両100が次に向かうべき目標位置を決定する。本実施形態では、目標位置は、グローバル座標系GCにおけるX,Y,Zの座標で表される。遠隔制御装置200のメモリ202には、車両100が走行すべき経路である参照経路RRが予め記憶されている。経路は、出発地を示すノード、通過点を示すノード、目的地を示すノード、および、各ノードを結ぶリンクで表されている。遠隔制御装置200は、車両位置情報と参照経路RRとを用いて、次に車両100が向かうべき目標位置を決定する。遠隔制御装置200は、車両100の現在地よりも先の参照経路RR上に目標位置を決定する。
【0028】
ステップS3にて、遠隔制御装置200は、決定した目標位置に向かって車両100を走行させるための走行制御信号を生成する。本実施形態では、走行制御信号には、車両100の加速度および舵角がパラメータとして含まれている。遠隔制御装置200は、車両100の位置の推移から車両100の走行速度を算出し、算出した走行速度と目標速度とを比較する。遠隔制御装置200は、全体として、走行速度が目標速度よりも低い場合には、車両100が加速するように加速度を決定し、走行速度が目標速度よりも高い場合には、車両100が減速するように加速度を決定する。また、遠隔制御装置200は、車両100が参照経路RR上に位置している場合には、車両100が参照経路RR上から逸脱しないように舵角および加速度を決定し、車両100が参照経路RR上に位置していない場合、換言すれば、車両100が参照経路RR上から逸脱している場合には、車両100が参照経路RR上に復帰するように舵角および加速度を決定する。
【0029】
ステップS4にて、遠隔制御装置200は、生成した走行制御信号を車両100に送信する。遠隔制御装置200は、所定の周期で、車両100の位置の取得、目標位置の決定、走行制御信号の生成、および、走行制御信号の送信などを繰り返す。
【0030】
ステップS5にて、車両制御装置110は、遠隔制御装置200から送信される走行制御信号を受信する。ステップS6にて、車両制御装置110は、受信した走行制御信号を用いて、駆動装置120、操舵装置130、および、制動装置140を制御することにより、走行制御信号に表されている加速度および操舵角で車両100を走行させる。車両制御装置110は、所定の周期で、走行制御信号の受信、および、各種装置120~140の制御を繰り返す。
【0031】
図4は、遠隔制御装置200において実行される確認処理の内容を示すフローチャートである。図5は、車両100において実行される確認用動作実行処理の内容を示すフローチャートである。図6は、車両100の製造工程と確認用動作との関係を示すテーブルTBの内容を示す説明図である。図4から図6を用いて、無人運転システム10において実行される制御方法について説明する。
【0032】
図4に示す確認処理は、遠隔制御装置200のプロセッサ201により繰り返し実行される。確認処理が開始されると、ステップS110にて、遠隔制御部210は、遠隔制御による車両100の移動を実行中であるか否かを判定する。以下の説明では、遠隔制御部210が遠隔制御対象であると認識している車両100のことを対象車両100と呼ぶ。ステップS110において遠隔制御による対象車両100の移動を実行中でないと判定された場合には、遠隔制御部210は、ステップS110後の処理をスキップして、確認処理を終了する。
【0033】
ステップS110において遠隔制御による対象車両100の移動を実行中であると判定された場合には、決定部230は、ステップS120にて、対象車両100に実行させる確認用動作の内容を決定する。本実施形態では、決定部230は、対象車両100の製造工程の進度に応じて、対象車両100に実行させる確認用動作の内容を決定する。図6に示すように、メモリ202に記憶されているテーブルTBには、車両100の製造工程の進度と確認用動作の内容とが対応付けられて記録されている。工程情報取得部220は、工程管理装置500から対象車両100の製造工程の進度を示す工程情報を取得し、決定部230は、工程情報取得部220により取得された工程情報とテーブルTBとを用いて対象車両100に実行させる確認用動作の内容を決定する。例えば、対象車両100の製造工程が第1工程と第2工程との間まで進行している場合には、決定部230は、対象車両100に実行させる確認用動作の内容をホーン160の鳴動に決定する。対象車両100の製造工程が第2工程と第3工程との間まで進行している場合には、決定部230は、対象車両100に実行させる確認用動作の内容をヘッドランプ170の点灯に決定する。対象車両100の製造工程が第3工程以降まで進行している場合には、決定部230は、対象車両100に実行させる確認用動作の内容をワイパー180の揺動に決定する。
【0034】
ステップS130にて、遠隔制御部210は、対象車両100に確認用動作を実行させるための制御指令を送信する。以下の説明では、対象車両100に確認用動作を実行させるための制御指令のことを確認用動作指令と呼ぶ。
【0035】
ステップS140にて、動作情報取得部240は、外部センサ群300から確認用動作に関する動作情報を取得する。本実施形態では、外部センサ群300には、複数のマイクロフォンMPと複数のカメラCMとが含まれており、動作情報には、各マイクロフォンMPから得られる音声を表す情報と、各カメラCMから得られる映像を表す情報とが含まれている。
【0036】
ステップS150にて、判定部250は、対象車両100が確認用動作指令に応じて確認用動作を実行したか否かを判定する。本実施形態では、判定部250は、対象車両100が確認用動作指令に応じて確認用動作を実行したことが動作情報に表されていた場合には、対象車両100が確認用動作指令に応じて確認用動作を実行したと判定し、対象車両100が確認用動作指令に応じて確認用動作を実行したことが動作情報に表されていなかった場合には、対象車両100が確認用動作指令に応じて確認用動作を実行しなかったと判定する。
【0037】
ステップS150において対象車両100が確認用動作指令に応じて確認用動作を実行したと判定された場合には、遠隔制御部210は、ステップS160にて、対象車両100の遠隔制御による移動を継続する。その後、遠隔制御装置200は、確認処理を終了する。
【0038】
ステップS150において対象車両100が確認用動作指令に応じて確認用動作を実行しなかったと判定された場合には、遠隔制御部210は、ステップS165にて、報知装置400を用いて、異常が発生したことを管理者等に報知する。本実施形態では、特定部260は、動作情報を用いて、確認用動作指令が送信されたタイミングで確認用動作を実行した車両100、換言すれば、遠隔制御部210が誤って遠隔制御している車両100を特定する。遠隔制御部210は、異常が発生したことに加えて、誤って遠隔制御している車両100の識別番号や現在地を管理者等に報知してもよい。ステップS168にて、遠隔制御部210は、車両100を制動させるための制御指令を送信することにより、誤って遠隔制御している車両100の移動を停止させる。ステップS165とステップS168の順序は逆であってもよい。その後、遠隔制御装置200は、確認処理を終了する。
【0039】
図5に示す確認用動作実行処理は、車両100において繰り返し実行される。確認用動作実行処理が開始されると、ステップS210にて、車両制御部115は、遠隔制御装置200から確認用動作指令を受信したか否かを判定する。ステップS210において遠隔制御装置200から確認用動作指令を受信したと判定されなかった場合には、車両制御部115は、ステップS210後の処理をスキップして、確認用動作実行処理を終了する。ステップS210において遠隔制御装置200から確認用動作指令を受信したと判定された場合には、車両制御部115は、ステップS220にて、確認用動作指令に従って、確認用動作を実行する。その後、車両制御部115は、確認用動作実行処理を終了する。
【0040】
図7は、所期の対象を遠隔制御しているか否かを確認する様子を示す説明図である。例えば、車両100Aが第2場所PL2から第3場所PL3に遠隔制御により移動中である場合、換言すれば、車両100Aの製造工程が第2工程と第3工程との間まで進行している場合には、確認処理において、ヘッドランプ170を点灯させる確認用動作指令SSが遠隔制御装置200から送信される。確認用動作指令SSに応じて車両100Aのヘッドランプ170が点灯したことがカメラCMから得られた映像に表されている場合には、適切な対象である車両100Aを遠隔制御装置200が遠隔制御していることが確認できる。この場合、遠隔制御装置200は、車両100Aの移動を継続する。これに対して、確認用動作指令SSに応じて車両100Aのヘッドランプ170が点灯しなかった場合には、遠隔制御装置200が車両100Aとは別の車両100を誤って遠隔制御している可能性がある。例えば、確認用動作指令SSが送信されたタイミングで車両100Bのヘッドランプ170が点灯した場合、遠隔制御装置200が車両100Bを誤って遠隔制御している可能性がある。この場合、遠隔制御装置200は、異常が発生したことを報知装置400により管理者等に報知した上で、誤って遠隔制御している車両100の移動を遠隔制御により停止させる。
【0041】
以上で説明した本実施形態における無人運転システム10によれば、遠隔制御装置200は、遠隔制御の対象が適切である場合には、車両100の移動を継続し、遠隔制御の対象が適切でない場合には、異常が発生したことを報知装置400により管理者等に報知した上で、誤って遠隔制御している車両100の移動を遠隔制御により停止させる。したがって、遠隔制御の対象が適切でない場合に、適切に対処することができる。
【0042】
また、本実施形態では、遠隔制御の対象が適切でない場合には、特定部260によって、遠隔制御装置200が誤って遠隔制御している車両100を特定することができる。したがって、遠隔制御の対象が適切でない場合に、適切に対処を迅速に講じることができる。
【0043】
また、本実施形態では、車両100の製造工程の進度に応じて確認用動作の内容が決定される。したがって、遠隔制御の対象が適切であるか否かの判定精度を高めることができる。
【0044】
また、遠隔制御装置200が複数の車両100を遠隔制御する場合には、通信装置205から制御指令が当該制御指令と対応しない車両100に送信され得る。ここで、通信装置205から制御指令が当該制御指令と対応しない車両100に送信されるとは、複数の車両100のうちの一の車両100を遠隔制御するために生成された制御指令が、通信装置205から、当該一の車両100以外の他の車両100に送信されることを意味する。このような事象のことを、遠隔制御対象の車両100の取り違いと呼ぶことがある。遠隔制御装置200が複数の車両100を遠隔制御する場合、無人運転システム10の不具合や工場KJの作業員のヒューマンエラーなどにより、遠隔制御対象の車両100の取り違いが生じる可能性がある。例えば、図3Aに示したように、遠隔制御装置200が6台の車両100A~100Fを、車両100F、車両100E、車両100D、車両100C、車両100B、車両100Aの順に遠隔制御する場合に、通信装置205から制御指令が当該制御指令と対応しない車両100に送信され得る。具体的には、遠隔制御装置200による車両100Fの遠隔制御が終了した後、車両100Fから取り外された通信装置150が車両100Bに装着される予定であったにもかかわらず、車両100Fから取り外された通信装置150が誤って車両100Aに装着されると、車両100Bを遠隔制御するために生成した制御指令が車両100Aに送信される。このような場合であっても、本実施形態では、遠隔制御装置200は、確認処理を実行することにより、通信装置205から制御指令が当該制御指令と対応しない車両100に送信されたことを検出することができる。そのため、誤って車両100Aに装着されている通信装置150を車両100Aから取り外して車両100Bに装着し、車両100Bの遠隔制御を開始することが可能になる。
【0045】
B.第2実施形態:
図8は、第2実施形態における無人運転システム10bの構成を示す説明図である。図9は、第2実施形態における車両100の構成を示す説明図である。第2実施形態では、無人運転システム10bが遠隔制御装置200を備えていないこと、および、車両100が遠隔制御ではなく自律制御により走行することが第1実施形態とは異なる。その他の構成については、特に説明しない限り第1実施形態と同じである。なお、本実施形態では、車両制御装置110が本開示の「制御装置」に相当する。
【0046】
図8に示すように、本実施形態では、車両100は、自律制御により走行可能に構成されている。車両100は、通信装置150を用いた無線通信により、外部センサ群300.報知装置400,および、工程管理装置500と通信することができる。
【0047】
図9に示すように、車両制御装置110のプロセッサ111は、メモリ112に予め記憶されているコンピュータプログラムPG1を実行することにより、車両制御部115、工程情報取得部191、決定部192、動作情報取得部193、および、判定部194として機能する。工程情報取得部191は、工程管理装置500から工程情報を取得する。決定部192は、自車両に実行させる確認用動作の内容を決定する。本実施形態では、確認用動作は、外部センサ群300のカメラCMから取得した検出結果が自車両を検出した検出結果であるか否かを確認するために実行される。換言すれば、本実施形態では、確認用動作は、車両制御装置110が認識している自車両の位置が正しいか否かを確認するために実行される。動作情報取得部193は、外部センサ群300から動作情報を取得する。判定部194は、車両制御装置110が認識している自車両の位置が正しいか否かを判定する。本実施形態では、メモリ112には、テーブルTB、参照経路RR、および、検出モデルDMが予め記憶されている。なお、車両制御部115と判定部194とを合わせて制御部と呼ぶことがある。
【0048】
図10は、本実施形態における車両100の走行制御の処理手順を示すフローチャートである。ステップS11にて、車両制御部115は、外部センサ群300のカメラCMから出力される検出結果を用いて車両位置情報を取得する。ステップS21にて、車両制御部115は、車両100が次に向かうべき目標位置を決定する。ステップS31にて、車両制御部115は、決定した目標位置に向かって車両100を走行させるための走行制御信号を生成する。ステップS41にて、車両制御部115は、生成した走行制御信号を用いて、駆動装置120、操舵装置130、および、制動装置140を含む各種装置を制御することにより、走行制御信号に表されているパラメータに従って車両100を走行させる。車両制御部115は、所定の周期で、車両位置情報の取得、目標位置の決定、走行制御信号の生成、および、各種装置120~140の制御を繰り返す。
【0049】
図11は、本実施形態における確認処理の内容を示すフローチャートである。図11に示す確認処理は、車両制御装置110のプロセッサ111により繰り返し実行される。確認処理が開始されると、ステップS310にて、車両制御部115は、自律制御による自車両の移動を実行中であるか否かを判定する。ステップS310において自車両の移動を実行中でないと判定された場合には、車両制御部115は、ステップS310後の処理をスキップして、確認処理を終了する。
【0050】
ステップS310において自車両の移動を実行中であると判定された場合には、決定部192は、ステップS320にて、自車両に実行させる確認用動作の内容を決定する。本実施形態では、決定部192は、自車両の製造工程の進度に応じて、自車両に実行させる確認用動作の内容を決定する。メモリ112に記憶されているテーブルTBには、車両100の製造工程の進度と確認用動作の内容とが対応付けられて記録されている。工程情報取得部191は、工程管理装置500から自車両の製造工程の進度を示す工程情報を取得し、決定部192は、工程情報取得部191により取得された工程情報とテーブルTBとを用いて自車両に実行させる確認用動作の内容を決定する。
【0051】
ステップS330にて、車両制御部115は、自車両の各部を制御することにより、決定部192により決定された確認用動作を自車両に実行させる。ステップS340にて、動作情報取得部193は、外部センサ群300から確認用動作に関する動作情報を取得する。動作情報取得部193は、例えば、車両制御部115が認識している自車両の車両位置情報に基づいて、外部センサ群300に含まれる複数の外部センサの中から自車両の確認用動作を観測したと推定される外部センサを決定し、当該外部センサから動作情報を取得する。ステップS350にて、判定部194は、自車両が確認用動作を実行したか否かを判定する。本実施形態では、判定部194は、自車両が確認用動作を実行したことが動作情報に表されていた場合には、自車両が確認用動作を実行したと判定し、自車両が確認用動作を実行したことが動作情報に表されていなかった場合には、自車両が確認用動作を実行しなかったと判定する。
【0052】
ステップS350において自車両が確認用動作を実行したと判定された場合には、車両制御部115は、ステップS360にて、自車両の自律制御による移動を継続する。その後、車両制御装置110は、確認処理を終了する。これに対して、ステップS350において自車両が確認用動作を実行しなかったと判定された場合には、車両制御部115は、ステップS365にて、報知装置400を用いて、異常が発生したことを管理者等に報知する。ステップS368にて、車両制御部115は、自車両を制動させる。ステップS365とステップS368の順序は逆であってもよい。その後、車両制御装置110は、確認処理を終了する。
【0053】
以上で説明した本実施形態における無人運転システム10bによれば、車両100を外部から遠隔制御しなくても、車両100の自律制御によって車両100を走行させることができる。また、本実施形態では、車両100は、確認処理を実行することにより、外部センサ群300のカメラCMを用いて取得した自車両の位置情報が正しいか否かを確認することができる。
【0054】
C.他の実施形態:
(C1)上述した各実施形態の無人運転システム10,10bでは、遠隔制御装置200および車両制御装置110は、車両100の移動中に、車両100に確認用動作を実行させている。これに対して、遠隔制御装置200および車両制御装置110は、車両100の移動停止中に、車両100に確認用動作を実行させてもよい。
【0055】
(C2)上述した各実施形態の無人運転システム10,10bでは、決定部230,192は、車両100の製造工程の進度に応じて確認用動作の内容を決定している。これに対して、決定部230,192は、車両100の製造工程の進度と時刻とに応じて、確認用動作の内容を決定してもよい。例えば、第2場所PL2から第3場所PL3まで車両100が屋外を走行する場合に、決定部230,192は、日中の時間帯には、ホーン160の鳴動を確認用動作に決定し、夜間の時間帯には、ヘッドランプ170の点灯を確認用動作に決定してもよい。あるいは、決定部230,192は、車両100の製造工程の進度と工場所在地の天候とに応じて、確認用動作の内容を決定してもよい。例えば、第3場所PL3から第4場所PL4まで車両100が屋外を走行する場合に、決定部230,192は、晴天時には、ワイパー180の揺動を確認用動作に決定し、雨天時には、ヘッドランプ170の点灯を確認用動作に決定してもよい。決定部230,192は、作業音が大きい工程では、ホーン160の鳴動に代えて、ヘッドランプ170の点灯、あるいは、ワイパー180の揺動を確認用動作に決定してもよい。また、決定部230,192は、車両100の製造工程の進度とは無関係に確認用動作の内容を決定してもよい。例えば、決定部230,192は、車両100の製造工程の進度とは無関係に、天候と時刻との少なくとも一方に応じて、確認用動作の内容を決定してもよい。
【0056】
(C3)上述した各実施形態の無人運転システム10,10bでは、遠隔制御部210および車両制御部115は、確認処理のステップS168,S368にて、車両100の移動を停止させる。これに対して、遠隔制御部210および車両制御部115は、確認処理において、車両100の移動を停止させなくてもよい。例えば、遠隔制御部210および車両制御部115は、確認処理のステップS168,S368にて、車両100が停止しない範囲内で車両100を減速させてもよい。遠隔制御部210および車両制御部115は、確認処理のステップS168,S368にて、車両100の移動速度の上限値をそれ以前に比べて低くしつつ、車両100の移動を継続させてもよい。
【0057】
(C4)上述した第1実施形態の無人運転システム10では、遠隔制御部210は、複数の車両100を同時並列的に遠隔制御中である場合には、確認処理のステップS168にて、遠隔制御中の全ての車両100の移動を一斉に停止させる。これに対して、遠隔制御部210は、特定部260により特定された車両100の移動のみを停止させてもよい。
【0058】
(C5)上述した第1実施形態の無人運転システム10では、遠隔制御部210は、複数の車両100を同時並列的に遠隔制御中である場合には、確認処理のステップS168にて、対象車両100の周辺に位置している車両100を遠隔制御により所定の退避場所に移動させてもよい。退避場所は、例えば、走行路SRの端に設けられていてもよいし、走行路SRから分岐して設けられていてもよい。
【0059】
(C6)上述した第1実施形態の無人運転システム10では、遠隔制御装置200は、特定部260を備えている。これに対して、遠隔制御装置200は、特定部260を備えていなくてもよい。
【0060】
(C7)上述した第1実施形態の無人運転システム10では、動作情報取得部240および判定部250は、遠隔制御装置200に設けられている。これに対して、動作情報取得部240および判定部250は、車両制御装置110に設けられてもよい。この場合、遠隔制御装置200は、車両制御装置110から判定結果を取得し、取得した判定結果に応じて車両100に対する処理を異ならせてもよい。
【0061】
(C8)上記各実施形態では、車両位置情報を取得するための外部センサには、カメラCMである。これに対して、車両位置情報を取得するための外部センサは、カメラCMでなくてもよく、例えば、LiDAR(Light Detection And Ranging)であってもよい。この場合、外部センサから出力される検出結果は、車両100を表す3次元点群データであってもよい。この場合、遠隔制御装置200あるいは車両制御装置110は、検出結果としての3次元点群データと、予め準備された参照用点群データとを用いたテンプレートマッチングによって、車両位置情報を取得してもよい。
【0062】
(C9)上記第1実施形態では、遠隔制御装置200により車両位置情報の取得から走行制御信号の生成までの処理が実行される。これに対して、車両100により車両位置情報の取得から走行制御信号の生成までの処理の少なくとも一部が実行されてもよい。例えば、以下の(1)から(3)の形態であってもよい。
【0063】
(1)遠隔制御装置200は、車両位置情報を取得し、車両100が次に向かうべき目標位置を決定し、取得した車両位置情報に表されている車両100の現在地から目標位置までの経路を生成してもよい。遠隔制御装置200は、現在地と目的地との間の目標位置までの経路を生成してもよいし、目的地までの経路を生成してもよい。遠隔制御装置200は、生成した経路を車両100に対して送信してもよい。車両100は、遠隔制御装置200から受信した経路上を車両100が走行するように走行制御信号を生成し、生成した走行制御信号を用いて、駆動装置120、操舵装置130、および、制動装置140を制御してもよい。
【0064】
(2)遠隔制御装置200は、車両位置情報を取得し、取得した車両位置情報を車両100に対して送信してもよい。車両100は、車両100が次に向かうべき目標位置を決定し、受信した車両位置情報に表されている車両100の現在地から目標位置までの経路を生成し、生成した経路上を車両100が走行するように走行制御信号を生成し、生成した走行制御信号を用いて、駆動装置120、操舵装置130、および、制動装置140を制御してもよい。
【0065】
(3)上記(1),(2)の形態において、車両100に内部センサが搭載されており、経路の生成と走行制御信号の生成との少なくとも一方に、内部センサから出力される検出結果が用いられてもよい。内部センサは、車両100に搭載されたセンサである。内部センサには、例えば、車両100の運動状態を検出するセンサや、車両100の各部の動作状態を検出するセンサや、車両100の周囲の環境を検出するセンサが含まれ得る。具体的には、内部センサには、例えば、カメラ、LiDAR、ミリ波レーダ、超音波センサ、GPSセンサ、加速度センサ、ジャイロセンサなどが含まれ得る。例えば、上記(1)の形態において、遠隔制御装置200は、内部センサの検出結果を取得し、経路を生成する際に内部センサの検出結果を経路に反映してもよい。上記(1)の形態において、車両100は、内部センサの検出結果を取得し、走行制御信号を生成する際に内部センサの検出結果を走行制御信号に反映してもよい。上記(2)の形態において、車両100は、内部センサの検出結果を取得し、経路を生成する際に内部センサの検出結果を経路に反映してもよい。上記(2)の形態において、車両100は、内部センサの検出結果を取得し、走行制御信号を生成する際に内部センサの検出結果を走行制御信号に反映してもよい。
【0066】
(C10)上記第2実施形態において、車両100に内部センサが搭載されており、経路の生成と走行制御信号の生成との少なくとも一方に、内部センサから出力される検出結果が用いられてもよい。例えば、車両100は、内部センサの検出結果を取得し、経路を生成する際に内部センサの検出結果を経路に反映してもよい。車両100は、内部センサの検出結果を取得し、走行制御信号を生成する際に内部センサの検出結果を走行制御信号に反映してもよい。
【0067】
(C11)上記第2実施形態では、車両100は、外部センサであるカメラCMの検出結果を用いて車両位置情報を取得している。これに対して、車両100に内部センサが搭載されており、車両100は、内部センサの検出結果を用いて車両位置情報を取得し、車両100が次に向かうべき目標位置を決定し、取得した車両位置情報に表されている車両100の現在地から目標位置までの経路を生成し、生成した経路を走行するための走行制御信号を生成し、生成した走行制御信号を用いて、駆動装置120、操舵装置130、および、制動装置140を制御してもよい。この場合、車両100は、外部センサの検出結果を一切用いずに走行することができる。なお、車両100は、車両100の外部から目標到着時刻や渋滞情報を取得し、経路と走行制御信号の少なくとも一方に目標到着時刻や渋滞情報を反映させてもよい。
【0068】
(C12)上記第1実施形態では、遠隔制御装置200は、車両100に対して送信する走行制御信号を自動で生成している。これに対して、遠隔制御装置200は、車両100の外部に位置している外部オペレータの操作に従って、車両100に対して送信する走行制御信号を生成してもよい。例えば、外部センサであるカメラCMから出力される撮像画像を表示するディスプレイ、車両100を遠隔操作するためのステアリング、アクセルペダル、ブレーキペダル、および、有線通信あるいは無線通信により遠隔制御装置200と通信するための通信装置を備える操縦装置を外部オペレータが操作し、遠隔制御装置200は、操縦装置に加えられた操作に応じた走行制御信号を生成してもよい。この形態において、対象車両100の撮像画像が操縦装置のディスプレイに表示され、確認処理における対象車両100が確認用動作を実行したか否かの確認が、オペレータの目視確認により実施されてもよい。
【0069】
(C13)上記各実施形態において、車両100は、無人運転により移動可能な構成を備えていればよく、例えば、以下に述べる構成を備えるプラットフォームの形態であってもよい。具体的には、車両100は、無人運転により「走る」、「曲がる」、「止まる」の3つの機能を発揮するために、少なくとも車両制御装置110、駆動装置120、操舵装置130、および、制動装置140を備えていればよい。無人運転のために車両100が外部から情報を取得する場合に、車両100は、さらに、通信装置150を備えていればよい。すなわち、無人運転により移動可能な車両100は、運転席やダッシュボードなどの内装部品の少なくとも一部が装着されていなくてもよく、バンパーやフェンダーなどの外装部品の少なくとも一部が装着されていなくてもよく、ボディシェルが装着されていなくてもよい。この場合、車両100が工場KJから出荷されるまでの間に、ボディシェル等の残りの部品が車両100に装着されてもよいし、ボディシェル等の残りの部品が車両100に装着されていない状態で、車両100が工場KJから出荷された後にボディシェル等の残りの部品が車両100に装着されてもよい。各部品は、車両100の上側、下側、前側、後側、右側あるいは左側といった任意の方向から装着されてよく、それぞれ同じ方向から装着されてもよいし、それぞれ異なる方向から装着されてもよい。なお、プラットフォームの形態に対しても、第1実施形態における車両100と同様にして位置決定がなされ得る。
【0070】
(C14)車両100は、複数のモジュールを組み合わせることによって製造されてもよい。モジュールは、車両100の部位や機能に応じて纏められた複数の部品によって構成されるユニットを意味する。例えば、車両100のプラットフォームは、プラットフォームの前部を構成する前方モジュールと、プラットフォームの中央部を構成する中央モジュールと、プラットフォームの後部を構成する後方モジュールとを組み合わせることで製造されてもよい。なお、プラットフォームを構成するモジュールの数は、3つに限られず、2つ以下や4つ以上であってもよい。また、プラットフォームを構成する部品に加えて、あるいは、これに代えて、車両100のうちプラットフォームとは異なる部分を構成する部品がモジュール化されてもよい。また、各種モジュールは、バンパーやグリルといった任意の外装部品や、シートやコンソールといった任意の内装部品を含んでいてもよい。また、車両100に限らず、任意の態様の移動体が、複数のモジュールを組み合わせることによって製造されてもよい。こうしたモジュールは、例えば、複数の部品を溶接や固定具等によって接合することで製造されてもよいし、モジュールを構成する部品の少なくとも一部を鋳造によって一の部品として一体的に成型することで製造されてもよい。一の部品、特に比較的大型の部品を一体的に成型する成型手法は、ギガキャストやメガキャストとも呼ばれる。例えば、上記の前方モジュールや中央モジュールや後方モジュールは、ギガキャストを用いて製造されてもよい。
【0071】
(C15)無人運転による車両100の走行を利用して車両100を搬送させることを「自走搬送」とも呼ぶ。また、自走搬送を実現するための構成を、「車両遠隔制御自律走行搬送システム」とも呼ぶ。また、自走搬送を利用して車両100を生産する生産方式のことを「自走生産」とも呼ぶ。自走生産では、例えば、車両100を製造する工場KJにおいて、車両100の搬送の少なくとも一部が、自走搬送によって実現される。
【0072】
(C16)上記各実施形態において、ソフトウェア的に実現される機能及び処理の一部又は全部は、ハードウェア的に実現されてもよい。また、ハードウェア的に実現される機能及び処理の一部又は全部は、ソフトウェア的に実現されてもよい。上記各実施形態における各種機能を実現するためのハードウェアとしては、例えば、集積回路やディスクリート回路といった各種回路を用いてもよい。
【0073】
本開示は、上述の実施形態に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態中の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
【符号の説明】
【0074】
10…無人運転システム、100…車両、110…車両制御装置、111…プロセッサ、112…メモリ、113…入出力インタフェース、114…内部バス、115…車両制御部、120…駆動装置、130…操舵装置、140…制動装置、150…通信装置、160…ホーン、170…ヘッドランプ、180…ワイパー、191…工程情報取得部、192…決定部、193…動作情報取得部、194…判定部、200…遠隔制御装置、201…プロセッサ、202…メモリ、203…入出力インタフェース、204…内部バス、205…通信装置、210…遠隔制御部、220…工程情報取得部、230…決定部、240…動作情報取得部、250…判定部、260…特定部、300…外部センサ群、400…報知装置、500…工程管理装置
図1
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図11