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特開2024-173637半導体装置及びその製造方法並びに半導体装置を含む電子システム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024173637
(43)【公開日】2024-12-12
(54)【発明の名称】半導体装置及びその製造方法並びに半導体装置を含む電子システム
(51)【国際特許分類】
   H10B 41/27 20230101AFI20241205BHJP
   H01L 21/336 20060101ALI20241205BHJP
   H01L 29/41 20060101ALI20241205BHJP
   H01L 29/423 20060101ALI20241205BHJP
   H01L 21/768 20060101ALI20241205BHJP
【FI】
H10B41/27
H01L29/78 371
H01L29/44 S
H01L29/58 G
H01L21/90 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024005355
(22)【出願日】2024-01-17
(31)【優先権主張番号】10-2023-0071090
(32)【優先日】2023-06-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】390019839
【氏名又は名称】三星電子株式会社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】129,Samsung-ro,Yeongtong-gu,Suwon-si,Gyeonggi-do,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110000051
【氏名又は名称】弁理士法人共生国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】金 俊 亨
(72)【発明者】
【氏名】權 俊 瑛
(72)【発明者】
【氏名】金 志 榮
(72)【発明者】
【氏名】成 錫 江
【テーマコード(参考)】
4M104
5F033
5F083
5F101
【Fターム(参考)】
4M104AA01
4M104BB01
4M104BB02
4M104BB04
4M104BB14
4M104BB18
4M104BB30
4M104BB32
4M104CC01
4M104CC05
4M104DD03
4M104DD07
4M104DD10
4M104DD15
4M104EE06
4M104EE14
4M104EE16
4M104EE17
4M104FF11
4M104FF18
4M104GG16
4M104HH20
5F033HH07
5F033HH08
5F033HH11
5F033HH13
5F033HH18
5F033HH19
5F033HH21
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5F033VV16
5F083EP02
5F083EP22
5F083EP33
5F083EP34
5F083EP47
5F083EP48
5F083EP72
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5F083ER03
5F083ER09
5F083ER14
5F083ER19
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5F083JA37
5F083JA39
5F083JA40
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5F083KA01
5F083KA05
5F083KA11
5F083LA12
5F083LA16
5F083LA20
5F083MA06
5F083MA16
5F083PR03
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5F083PR25
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5F083ZA28
5F101BA01
5F101BB04
5F101BC02
5F101BD16
5F101BD22
5F101BD30
5F101BD34
5F101BE07
5F101BH13
(57)【要約】
【課題】性能及び信頼性を向上させた半導体装置及びその製造方法並びに半導体装置を含む電子システムを提供する。
【解決手段】本発明の半導体装置は、絶縁部材上に交互に積層された複数のゲート電極と複数の層間絶縁層とを含むゲート積層構造物と、ゲート積層構造物を貫通して絶縁部材に交差する交差方向に延びるチャンネル構造物と、絶縁部材とゲート積層構造物との間でチャンネル構造物に連結され、ドーパントを有するドープされた単結晶半導体層を含む水平導電層と、を備える。
【選択図】図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
絶縁部材上に交互に積層された複数のゲート電極と複数の層間絶縁層とを含むゲート積層構造物と、
前記ゲート積層構造物を貫通して前記絶縁部材に交差する交差方向に延びるチャンネル構造物と、
前記絶縁部材と前記ゲート積層構造物との間で前記チャンネル構造物に連結され、ドーパントを有するドープされた単結晶半導体層を含む水平導電層と、を備えることを特徴とする半導体装置。
【請求項2】
前記ドープされた単結晶半導体層は、p型領域及びn型領域を有してpn接合を含むことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
【請求項3】
前記ドープされた単結晶半導体層は、第1導電型領域、及び前記第1導電型領域とは反対の導電型を有する第2導電型領域を含み、
前記絶縁部材を貫通して前記第1導電型領域に電気的に接続される第1コンタクト部と、
前記絶縁部材を貫通して前記第2導電型領域に電気的に接続される第2コンタクト部と、を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
【請求項4】
前記第1導電型領域は、第1導電型ドーパントを含み、
前記第2導電型領域は、第1導電型ドーパント及び第2導電型ドーパントを含み、前記第2導電型ドーパントが前記第1導電型ドーパントよりも多く含まれることを特徴とする請求項3に記載の半導体装置。
【請求項5】
前記ドープされた単結晶半導体層は、前記第2コンタクト部が連結されて前記第2導電型領域が位置する連結部分と、少なくとも前記ゲート積層構造物の一面に隣接する部分に前記第1導電型領域が位置する水平部分とを含み、
前記連結部分と前記水平部分とが接合されてpn接合を構成することを特徴とする請求項3に記載の半導体装置。
【請求項6】
一方向に前記ゲート積層構造物を貫通する分離構造物を更に含み、
前記連結部分は、前記分離構造物に隣接して位置することを特徴とする請求項5に記載の半導体装置。
【請求項7】
前記ドープされた単結晶半導体層は、前記チャンネル構造物から離隔して位置し、
前記水平導電層は、前記ドープされた単結晶半導体層と前記チャンネル構造物とを連結するドープされた多結晶半導体層を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
【請求項8】
前記ドープされた単結晶半導体層は、前記チャンネル構造物が内部に位置する開口領域を除いた部分に全体的に形成され、
前記ドープされた多結晶半導体層は、少なくとも前記開口領域内で前記チャンネル構造物の側面と前記ドープされた単結晶半導体層の側面とを水平方向に連結する部分を含むことを特徴とする請求項7に記載の半導体装置。
【請求項9】
前記チャンネル構造物は、前記絶縁部材に隣接する部分で前記ゲート積層構造物よりも突出した突出部分を含み、
前記突出部分は、前記ドープされた多結晶半導体層と同じ導電型を有するドープされたチャンネル層を含むことを特徴とする請求項7に記載の半導体装置。
【請求項10】
前記ドープされた多結晶半導体層は、第1導電型を有し、
前記ドープされた単結晶半導体層は、前記ゲート積層構造物の一面に隣接する部分に位置して前記第1導電型を有する領域に構成された水平部分と、前記水平部分に連結されて前記第1導電型とは反対の第2導電型を有する領域で構成された連結部分とを含むことを特徴とする請求項7に記載の半導体装置。
【請求項11】
前記ドープされた多結晶半導体層は、第2導電型を有し、
前記ドープされた単結晶半導体層は、前記ゲート積層構造物の一面に隣接する部分に位置して前記第2導電型とは反対の第1導電型を有する領域及びその表面で前記第2導電型を有する領域を含む水平部分と、前記水平部分に連結されて前記第2導電型を有する領域で構成される連結部分とを含むことを特徴とする請求項7に記載の半導体装置。
【請求項12】
前記ドープされた単結晶半導体層の厚さは、前記ドープされた多結晶半導体層の厚さよりも大きいことを特徴とする請求項7に記載の半導体装置。
【請求項13】
前記ドープされた単結晶半導体層の厚さは、10nm~1μmであることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
【請求項14】
前記ドープされた単結晶半導体層の厚さは、前記層間絶縁層又は前記ゲート電極の厚さよりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
【請求項15】
前記ドープされた単結晶半導体層は、ドープされた単結晶シリコン層又はドープされた単結晶シリコン-ゲルマニウム層を含むことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
【請求項16】
前記ゲート積層構造物、前記チャンネル構造物、及び前記水平導電層を含むセル領域は、回路領域上に接合された接合半導体装置として構成されることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
【請求項17】
半導体基板上に第1導電型を有する第1ドープされた単結晶半導体層を形成するステップと、
前記第1ドープされた単結晶半導体層上に複数の層間絶縁層と複数の犠牲絶縁層とが交互に積層された積層構造体を形成し、前記積層構造体及び前記第1ドープされた単結晶半導体層を貫通するチャンネル構造物、並びに前記積層構造体を貫通して前記第1ドープされた単結晶半導体層の一部を露出する開口部を形成するステップと、
前記開口部を通して露出した前記第1ドープされた単結晶半導体層の一部に第2導電型ドーパントをドーピングして第2導電型領域を形成し、前記第1ドープされた単結晶半導体層の他の一部で構成された第1導電型領域及び前記第2導電型領域を備えるドープされた単結晶半導体層を形成するステップと、
前記複数の犠牲絶縁層を複数のゲート電極に置き換えるステップと、
前記半導体基板を除去するステップと、
前記ドープされた単結晶半導体層、前記チャンネル構造物、及び前記複数のゲート電極からなるゲート積層構造物上にドープされた多結晶半導体層を形成するステップと、を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項18】
前記第1ドープされた単結晶半導体層を形成するステップは、エピタキシャル工程を利用してシリコン又はシリコン-ゲルマニウムを含む単結晶半導体層を形成する工程を含むことを特徴とする請求項17に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項19】
前記第1ドープされた単結晶半導体層を形成するステップの前に、エピタキシャル工程を利用して前記半導体基板上にエッチング停止層及び半導体層を形成するステップを更に含み、
前記チャンネル構造物を形成するステップで、前記チャンネル構造物の端部が前記半導体層内に位置するように前記チャンネル構造物を形成し、
前記半導体基板を除去するステップと前記ドープされた多結晶半導体層を形成するステップとの間に、前記エッチング停止層及び前記半導体層を除去するステップを更に含むことを特徴とする請求項17に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項20】
メイン基板と、
前記メイン基板上の半導体装置と、
前記メイン基板上で前記半導体装置に電気的に接続されるコントローラーと、を備え、
前記半導体装置は、
絶縁部材上に交互に積層された複数のゲート電極と複数の層間絶縁層とを含むゲート積層構造物と、
前記ゲート積層構造物を貫通して前記絶縁部材に交差する交差方向に延びるチャンネル構造物と、
前記絶縁部材と前記ゲート積層構造物との間で前記チャンネル構造物に連結され、ドーパントを有するドープされた単結晶半導体層を含む水平導電層と、を含むことを特徴とする電子システム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置及びその製造方法並びに半導体装置を含む電子システムに関する。
【背景技術】
【0002】
データ保存を必要とする電子システムにおいて、高容量のデータを保存することができる半導体装置が要求されている。これにより、半導体装置のデータ保存容量を増加させることができる方案が研究されている。例えば、半導体装置のデータ保存容量を増加させるための方法の一つとして、2次元的に配列されるメモリセルの代わりに3次元的に配列されるメモリセルを含む半導体装置が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2022-32042号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上記従来技術に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、性能及び信頼性を向上させた半導体装置及びその製造方法並びに半導体装置を含む電子システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するためになされた本発明の一態様による半導体装置は、絶縁部材上に互いに交互に積層された複数のゲート電極と複数の層間絶縁層とを含むゲート積層構造物と、前記ゲート積層構造物を貫通して前記絶縁部材に交差する交差方向に延びるチャンネル構造物と、前記絶縁部材と前記ゲート積層構造物との間で前記チャンネル構造物に連結され、ドーパントを有するドープされた単結晶半導体層を含む水平導電層と、を備える。
【0006】
本発明の一実施形態による半導体装置の製造方法は、第1ドープされた単結晶半導体層を形成するステップと、積層構造体、チャンネル構造物、及び開口部を形成するステップと、ドープされた単結晶半導体層を形成するステップと、複数の犠牲絶縁層を複数のゲート電極に置き換えるステップと、半導体基板を除去するステップと、ドープされた単結晶半導体層、チャンネル構造物、及びゲート積層構造物上にドープされた多結晶半導体層を形成するステップと、を有する。
【0007】
ここで、第1ドープされた単結晶半導体層を形成するステップでは、半導体基板上に第1導電型を有する第1ドープされた単結晶半導体層を形成する。積層構造体、チャンネル構造物、及び開口部を形成するステップでは、第1ドープされた単結晶半導体層上に複数の層間絶縁層と複数の犠牲絶縁層とが交互に積層された積層構造体を形成し、積層構造体及び第1ドープされた単結晶半導体層を貫通するチャンネル構造物及び積層構造体を貫通して第1ドープされた単結晶半導体層の一部を露出する開口部を形成する。ドープされた単結晶半導体層を形成するステップでは、開口部を通して露出した第1ドープされた単結晶半導体層の一部に第2導電型ドーパントをドーピングして第2導電型領域を形成する。これにより、第1ドープされた単結晶半導体層の他の一部で構成された第1導電型領域及び第2導電型領域を備えるドープされた単結晶半導体層が形成される。
【0008】
本発明の一実施形態による電子システムは、メイン基板と、メイン基板上に位置する上述した半導体装置と、メイン基板上で半導体装置に電気的に接続されるコントローラーと、を備える。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、水平導電層がドープされた単結晶半導体層を含むことで、漏洩電流を減らすことができ、半導体装置の性能及び信頼性を向上させることができる。この時、バルク消去動作を適用することができ、ゲート電極の数又はメモリセルの数に関係なく、安定した消去動作を行うことができる。
【0010】
また、優れた性能及び信頼性を有する半導体装置を容易且つ安定した工程で形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】一実施形態による半導体装置を概略的に示した断面図である。
図2図1のA部分を拡大して示した断面図である。
図3図1に含まれる半導体装置のセルアレイ領域を示した部分平面図である。
図4a】一実施形態による半導体装置の製造方法を示した部分断面図である。
図4b】一実施形態による半導体装置の製造方法を示した部分断面図である。
図4c】一実施形態による半導体装置の製造方法を示した部分断面図である。
図4d】一実施形態による半導体装置の製造方法を示した部分断面図である。
図4e】一実施形態による半導体装置の製造方法を示した部分断面図である。
図4f】一実施形態による半導体装置の製造方法を示した部分断面図である。
図4g】一実施形態による半導体装置の製造方法を示した部分断面図である。
図4h】一実施形態による半導体装置の製造方法を示した部分断面図である。
図4i】一実施形態による半導体装置の製造方法を示した部分断面図である。
図5】変形例による半導体装置の製造方法で使用される第2基板及び第1ドープされた単結晶半導体層を示した部分断面図である。
図6】他の実施形態による半導体装置を概略的に示した部分断面図である。
図7図6に含まれる半導体装置のセルアレイ領域を示した部分平面図である。
図8a】他の実施形態による半導体装置の製造方法を示した部分断面図である。
図8b】他の実施形態による半導体装置の製造方法を示した部分断面図である。
図8c】他の実施形態による半導体装置の製造方法を示した部分断面図である。
図8d】他の実施形態による半導体装置の製造方法を示した部分断面図である。
図8e】他の実施形態による半導体装置の製造方法を示した部分断面図である。
図9】他の実施形態による半導体装置を概略的に示した断面図である。
図10】一実施形態による半導体装置を含む電子システムを概略的に示した図である。
図11】一実施形態による半導体装置を含む電子システムを概略的に示した斜視図である。
図12】一実施形態による半導体パッケージを概略的に示した断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明を実施するための形態の具体例を、図面を参照しながら詳細に説明する。本発明の実施形態は様々な形態に実施することができ、ここで説明する実施形態に限定されない。
【0013】
本発明を明確に説明するために説明上不要な部分は省略し、明細書全体に亘って同一又は類似する構成要素については同じ参照符号を使用する。
【0014】
また、図面に示した各構成の大きさ及び厚さは説明の便宜上任意に示したものであって、本発明が図面に限定されるものではない。説明の便宜及び/又は簡単な図示のために一部の層及び領域の厚さを拡大するか又は誇張して示した。
【0015】
また、層、膜、領域、板などの部分が他の部分の「上」又は「の上」にあるという場合、これは他の部分の「直上」にある場合だけでなく、その中間にまた他の部分がある場合も含む。逆に、ある部分が他の部分の「直上」にあるという場合には、中間に他の部分がないことを意味する。また、基準となる部分の「上」又は「の上」にあるというのは、基準となる部分の上又は下に位置することであり、必ずしも重力の反対方向での「上」又は「の上」に位置することを意味するものではない。
【0016】
また、明細書全体において、ある部分が他の構成要素を「含む」とする場合、これは特に反対の記載がない限り、他の構成要素を除くのではなく、他の構成要素を更に含むことがあることを意味する。
【0017】
また、明細書全体で、「平面上」又は「平面から見る時」は、対象部分を上から見た時を意味し、「断面上」又は「断面から見る時」は、対象部分を垂直に切断した断面を側から見た時を意味する。
【0018】
以下、図1図3図4a~図4iを参照して、一実施形態による半導体装置及びその製造方法を詳細に説明する。
【0019】
図1は、一実施形態による半導体装置を概略的に示した断面図であり、図2は、図1のA部分を拡大して示した断面図である。簡略な図示及び明確な説明のために、図1図2、及び図4iでは、第1コンタクト部116を、分離構造物146に隣接するチャンネル構造物(CH)に隣接するように任意に示したが、第1コンタクト部116の位置は様々に変形され得る。
【0020】
図1及び図2を参照すると、本実施形態による半導体装置10は、メモリセル構造物が備えられるセル領域100と、メモリセル構造物の動作を制御する周辺回路構造物が備えられる回路領域200とを含む。この時、セル領域100と回路領域200とは、ウェハーボンディング方式(例えば、ハイブリッド接合)で接合されたチップ-ツー-チップ(chip to chip:C2C)構造の接合半導体装置である。一例として、回路領域200及びセル領域100は、それぞれ図10に示した電子システム1000に含まれる半導体装置1100の第1構造物1100F及び第2構造物1100Sに該当する部分である。或いは、回路領域200及びセル領域100がそれぞれ図12に示した半導体チップ2200の第1構造物4100及び第2構造物4200を含む部分である。
【0021】
ここで、回路領域200は第1基板210上に形成される周辺回路構造物を含み、セル領域100はメモリセル構造物に絶縁部材110iのセルアレイ領域102上に形成されるゲート積層構造物120及びチャンネル構造物(CH)を備える。回路領域200に周辺回路構造物に電気的に接続される第1配線部230が備えられ、セル領域100にメモリセル構造物に電気的に接続される第2配線部180が備えられる。
【0022】
本実施形態において、回路領域200上にセル領域100が位置する。これにより、回路領域200に該当する面積をセル領域100とは別々に確保しなくても良いため、半導体装置10の面積を減少させることができる。しかし、実施形態は、これに限定されるものではなく、様々な変形が可能である。
【0023】
回路領域200は、第1基板210と、第1基板210上に形成された回路素子220及び第1配線部230と、これらの上でセル領域100に対向する面に位置する第1接合構造物240とを含む。そして、第1基板210、回路素子220、第1配線部230などを覆う第1絶縁層250を更に含む。
【0024】
第1基板210は、半導体物質を含む半導体基板である。例えば、第1基板210は、半導体物質で構成される半導体基板であり、ベース基板上に半導体層が形成された半導体基板である。一例として、第1基板210は、単結晶又は多結晶シリコン、エピタキシャルシリコン、ゲルマニウム、又はシリコン-ゲルマニウム、シリコン-オン-絶縁体(silicon on insulator、SOI)、ゲルマニウム-オン-絶縁体(germanium on insulator、GOI)などで構成される。
【0025】
第1基板210上に形成される回路素子220は、セル領域100に設けられたメモリセル構造物の動作を制御する様々な回路素子を含む。一例として、回路素子220は、デコーダ回路(図10の参照符号1110)、ページバッファー(図10の参照符号1120)、ロジック回路(図10の参照符号1130)などの周辺回路構造物を構成する。回路素子220は、例えばトランジスタを含むが、これに限定されるものではない。例えば、回路素子220は、トランジスタなどの能動素子(active element)だけではなく、キャパシタ(capacitor)、レジスター(resistor)、インダクタ(inductor)などの受動素子(passive element)を含む。
【0026】
第1基板210上に位置する第1配線部230が回路素子220と第1接合構造物240とを電気的に接続する。本実施形態において、第1配線部230は、第1絶縁層250を間において離隔され、コンタクトビア234によって望む経路を形成するように接続される複数の配線層236を含む。配線層236又はコンタクトビア234は、様々な導電性物質を含み、第1絶縁層250は、シリコン酸化物、シリコン硝酸塩などのような様々な絶縁物質を含む。第1絶縁層250は、一つ又は複数の絶縁層で構成される。
【0027】
セル領域100は、セルアレイ領域102及び連結領域104を含む。セルアレイ領域102で絶縁部材110i上にゲート積層構造物120及びチャンネル構造物(CH)が位置する。連結領域104はセルアレイ領域102の周辺に配置される。連結領域104に、セルアレイ領域102に形成されたゲート積層構造物120及び/又はチャンネル構造物(CH)を回路領域200又は外部回路に連結するための構造物又は配線が位置する。
【0028】
本明細書において、別途の記載がない場合、上部又は下部は製造工程上における上部又は下部を意味する。例えば、別途の記載がない場合、ゲート積層構造物120、チャンネル構造物(CH)などに対して、上部は絶縁部材110iから遠くに位置する部分を意味し、下部は絶縁部材110iに近くに位置する部分を意味する。或いは、別途の記載がない場合、ドープされた多結晶半導体層114及び絶縁部材110iに対して、上部は図1及び図2における上部として回路領域200から遠くに位置する部分を意味し、下部は図1及び図2における下部として回路領域200に近くに位置する部分を意味する。
【0029】
絶縁部材110iは、絶縁物質を含む部材又は絶縁層である。例えば、絶縁部材110iは、シリコン酸化物、シリコン硝酸塩、シリコン窒酸化物、又はこれらの組み合わせを含む。一実施形態において、絶縁部材110iは、ゲート積層構造物120の一面120p上に位置する半導体基板(図4aの参照符号110)などを除去し、水平導電層(112、114)を形成した後に形成される。これについては、後ほど更に詳細に説明する。ここで、ゲート積層構造物120の一面120pは、製造工程上でゲート積層構造物120の下部面であり、或いは図1及び図2で水平導電層(112、114)が位置するゲート積層構造物120の上部面である。
【0030】
絶縁部材110iの上に(更に具体的には、絶縁部材110i上に位置する水平導電層(112、114)上に)ゲート積層構造物120が位置する。ゲート積層構造物120は、交互に積層された複数のセル絶縁層132と複数のゲート電極130とを含む。
【0031】
セル絶縁層132は、ゲート積層構造物120内で隣接する二つのゲート電極130の間に位置する層間絶縁層132m、及びゲート積層構造物120の上部(図1での下部)側に位置する上部絶縁層(132a、132b)を含む。簡略な図示のために、図1では、連結領域104でセル絶縁層132及び接続配線190aが位置する部分を除いて、境界なしに一つに設けられたものを例示した。しかし、連結領域104に位置するセル絶縁層132は一つ又は複数の絶縁層を含む様々な構造を有することができ、実施形態はこれに限定されない。
【0032】
ゲート電極130は、様々な導電性物質を含む。例えば、ゲート電極130は、タングステン(W)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)などのような金属物質、多結晶シリコン、金属硝酸塩(例えば、窒化チタン(TiN)、タンタル硝酸塩(TaN)など)、又はこれらの組み合わせを含む。図2の拡大図に示したように、ゲート電極130の外側に絶縁物質で構成されるブロッキング層156の一部(例えば、第1ブロッキング層156a)が位置する。セル絶縁層132は、様々な絶縁物質を含む。例えば、セル絶縁層132は、シリコン酸化物、シリコン硝酸塩、シリコン窒酸化物、シリコン酸化物よりも誘電率が小さい低誘電率物質、又はこれらの組み合わせを含む。
【0033】
ゲート積層構造物120を貫通し、絶縁部材110iに交差(一例として、垂直)する交差方向(図面のZ軸方向)に延びるチャンネル構造物(CH)を形成する。チャンネル構造物(CH)は柱形状を有する。一例として、チャンネル構造物(CH)は、断面から見る時、縦横比により絶縁部材110iに近いほど幅が狭くなるように傾斜した側面を有する。しかし、実施形態は、これに限定されるものではなく、チャンネル構造物(CH)の構造、形態などは様々に変形され得る。
【0034】
チャンネル構造物(CH)は、それぞれ一つのメモリセルストリングをなし、平面上で複数のチャンネル構造物(CH)が行と列をなし、互いに離隔して配置される。例えば、平面上で複数のチャンネル構造物(CH)は、格子状、ジグザグ状などの様々な形態に配置される。しかし、実施形態は、これに限定されるものではなく、チャンネル構造物(CH)の配置、形態などは様々に変形され得る。
【0035】
チャンネル構造物(CH)は、チャンネル層140と、ゲート電極130とチャンネル層140との間でチャンネル層140上に位置するゲート誘電層150とを含む。チャンネル構造物(CH)は、チャンネル層140の内部(例えば、中央領域)に位置するコア絶縁層142を更に含むが、他の例としてコア絶縁層142が具備されない場合もある。ゲート電極130とチャンネル層140との間に位置するゲート誘電層150は、チャンネル層140上に順次形成されるトンネリング層152、電荷保存層154、及びブロッキング層156を含む。一実施形態において、チャンネル構造物(CH)は、チャンネル層140に連結されるドープされたチャンネル層140a及び/又はチャンネルパッド144を含む。
【0036】
チャンネル層140は、半導体物質、例えば多結晶シリコンを含む。コア絶縁層142は、様々な絶縁物質を含む。例えば、コア絶縁層142は、シリコン酸化物、シリコン硝酸塩、シリコン窒酸化物、又はこれらの組み合わせを含む。トンネリング層152は、電荷のトンネリングが可能な絶縁物質を含む。例えば、トンネリング層152は、シリコン酸化物、シリコン窒酸化物などを含む。電荷保存層154は、データ保存領域で利用され、多結晶シリコン、シリコン硝酸塩などを含む。ブロッキング層156は、望ましくないゲート電極130に電荷が流入する現象を防止する絶縁物質を含む。例えば、ブロッキング層156は、シリコン酸化物、シリコン硝酸塩、シリコン窒酸化物、シリコン酸化物よりも高い誘電率を有する高誘電率物質、又はこれらの組み合わせを含む。一実施形態において、ブロッキング層156は、ゲート電極130に沿って水平に延びる部分を含む第1ブロッキング層156aと、第1ブロッキング層156aと電荷保存層154との間で垂直に延びる第2ブロッキング層156bとを含む。
【0037】
しかし、チャンネル層140、コア絶縁層142、及びゲート誘電層150の物質、積層構造などは様々に変形され、実施形態はこれに限定されるものではない。
【0038】
一実施形態において、チャンネル構造物(CH)は、ゲート積層構造物120の一面120pから絶縁部材110iの外面に向かって(図2で上部に向かって)突出した突出部分(CHP)を含む。突出部分(CHP)は、ゲート誘電層150なしにドープされたチャンネル層140a及び/又はコア絶縁層142が設けられた部分である。突出部分(CHP)にゲート誘電層150が備えられないため、チャンネル構造物(CH)の突出部分(CHP)ではドープされたチャンネル層140aがゲート積層構造物120の外部に露出した状態である。
【0039】
突出部分(CHP)に位置するドープされたチャンネル層140aは、チャンネル層140の一部にドーパントをドーピングして形成された領域である。より具体的には、ゲート積層構造物120の一面120pから突出した突出部分(CHP)で露出したチャンネル層140部分にドーパントをドーピングし、ドープされたチャンネル層140aを形成する。これにより、ドープされたチャンネル層140aは、チャンネル層140に連結される連続的な層で構成される。ドープされたチャンネル層140aは、p型又はn型ドーパントがドーピングされた半導体層を含む。例えば、ドープされたチャンネル層140aは、ドープされた多結晶半導体層114と同じ導電型のドーパントがドーピングされた半導体層(例えば、多結晶シリコン層)で構成される。ドーパントがドーピングされたドープされたチャンネル層140aを介して電流が安定的に流れる。
【0040】
一例として、突出部分(CHP)からゲート誘電層150が除去された面はゲート積層構造物120の一面120pと同一平面上に位置する。これは製造工程でゲート積層構造物120の一面120pを基準にゲート誘電層150を除去したためである。そして、ドープされたチャンネル層140aとチャンネル層140との境界は、ゲート積層構造物120の一面120pと同一平面上に位置する。これは、ゲート誘電層150が除去された突出部分(CHP)に位置するチャンネル層140部分にドーパントを拡散して、ドープされたチャンネル層140aを形成したためである。しかし、実施形態はこれに限定されるものではない。ゲート誘電層150が除去された面及び/又はドープされたチャンネル層140aとチャンネル層140との境界はゲート積層構造物120の一面120pよりも高いか又は低く位置することもできる。
【0041】
チャンネル構造物(CH)の上部でチャンネル層140に連結されるチャンネルパッド144は、例えばコア絶縁層142の上部に位置し、チャンネル層140に連結されるように配置される。チャンネルパッド144は、導電性物質、例えば不純物がドーピングされた多結晶シリコンを含むが、これに限定されるものではない。
【0042】
本実施形態において、ゲート積層構造物120は絶縁部材110i上に順次積層される複数のゲート積層構造物(120a、120b)を含み、チャンネル構造物(CH)は、複数のゲート積層構造物(120a、120b)を貫通する複数のチャンネル構造物(CH1、CH2)を含む。これにより、積層されるゲート電極130の数を増加させることができ、安定した構造でメモリセルの数を増加させることができる。図面はゲート積層構造物120を二つ備えるものを例示したが、実施形態はこれに限定されるものではない。従って、ゲート積層構造物120は、一つのゲート積層構造物で構成されるか、或いは三つ以上のゲート積層構造物を含むこともできる。
【0043】
一つのチャンネル構造物(CH)を構成する複数のチャンネル構造物(CH1、CH2)は、互いに連結された形態を有する。複数のチャンネル構造物(CH1、CH2)は、それぞれ断面から見る時、縦横比により、絶縁部材110iに近いほど幅が狭くなるように傾斜した側面を有する。そして、図2に示したように、第1チャンネル構造物(CH1)と第2チャンネル構造物(CH2)とが連結される部分で、幅の差によって折曲部が設けられる。他の例として、複数のチャンネル構造物(CH1、CH2)が折曲部なしに連続的につながる傾斜した側面を備えることもできる。
【0044】
図2では、複数のチャンネル構造物(CH1、CH2)のゲート誘電層150、チャンネル層140、及びコア絶縁層142が互いに延びて形成された一体の構造(integral structure)を有するものを例示した。しかし、実施形態はこれに限定されるものではなく、複数のチャンネル構造物(CH1、CH2)のゲート誘電層150、チャンネル層140、及びコア絶縁層142は、互いに別個に形成されて電気的に接続され得る。そして、別途のチャンネルパッドが複数のチャンネル構造物(CH1、CH2)の連結部分に更に備えられ得る。このように、実施形態は複数のチャンネル構造物(CH1、CH2)の形態に限定されるものではない。
【0045】
一実施形態において、ゲート積層構造物120は、絶縁部材110iに交差(一例として、垂直)する方向(図面のZ軸方向)に延び、ゲート積層構造物120を貫通する分離構造物146によって平面上で複数に区画される。そして、ゲート積層構造物120において、回路領域200に隣接する部分に上部分離領域148が形成される。平面上で、分離構造物146及び/又は上部分離領域148は、第1方向(図面のY軸方向)に延び、これに交差する第2方向(図面のX軸方向)に互いに所定間隔をおいて離隔されるように複数備えられる。
【0046】
例えば、分離構造物146はゲート積層構造物120を貫通して一面120pまで延び、上部分離領域148は複数のゲート電極130のうちの一つ又は一部だけを互いに分離する。上部分離領域148は、分離構造物146の間に位置する。
【0047】
一例として、分離構造物146は、高い縦横比によって、断面から見ると、絶縁部材110i又はゲート積層構造物120の一面120pに向かうにつれて幅が漸進的に減少する傾斜した側面を有するものを例示したが、実施形態はこれに限定されない。分離構造物146の側面は、絶縁部材110iに垂直であるか、或いは複数のゲート積層構造物(120a、120b)の連結部分で折曲部を備え得る。
【0048】
分離構造物146又は上部分離領域148は、様々な絶縁物質で満たされる。例えば、分離構造物146又は上部分離領域148は、シリコン酸化物、シリコン硝酸塩、又はシリコン窒酸化物などの絶縁物質を含む。他の例として、分離構造物146は、半導体物質、金属物質などを更に含む。この場合には、分離構造物146、絶縁物質を含むスペーサ層、及びスペーサ層上に形成されて半導体物質、金属物質などを含む部分を含む。しかし、実施形態はこれに限定されるものではなく、分離構造物146又は上部分離領域148の構造、形状、物質などは様々に変形可能である。
【0049】
本実施形態では、セルアレイ領域102で、絶縁部材110iとゲート積層構造物120との間に水平導電層(112、114)を備える。一実施形態において、水平導電層(112、114)は、チャンネル構造物(CH)に連結され、共通ソースラインとして機能する。例えば、水平導電層(112、114)は、チャンネル構造物(CH)の突出部分(CHP)の側面上でドープされたチャンネル層140aに連結(一例として、直接連結)される。水平導電層(112、114)は、第1コンタクト部116及び/又は第2コンタクト部118に電気的に接続される。
【0050】
水平導電層(112、114)は、ドーパントを有するドープされた単結晶半導体層112を含む。この時、ドープされた単結晶半導体層112は、チャンネル構造物(CH)から離隔して位置する。水平導電層(112、114)はドープされた単結晶半導体層112とチャンネル構造物(CH)とを連結するドープされた多結晶半導体層114を更に含む。
【0051】
ここで、ドープされた単結晶半導体層112及び/又はドープされた多結晶半導体層114は、p型又はn型ドーパントを含む。p型ドーパントは3族元素を含み、n型ドーパントは5族元素を含む。例えば、p型ドーパントにホウ素(B)、アルミニウム(Al)、インジウム(In)、ガリウム(Ga)などが使用され、n型ドーパントにリン(P)、砒素(As)、アンチモン(Sb)などが使用される。この中でホウ素、リン、又は砒素をp型又はn型ドーパントとして使用すると、イオン化エネルギーが低く、キャリアを簡単に発生させることができる。しかし、実施形態は、これに限定されるものではなく、p型又はn型ドーパントとして、上述した物質又は3族又は5族元素以外の様々な物質又は元素を使用することができる。
【0052】
ドープされた単結晶半導体層112は、エピタキシャル(epitaxial)工程によって形成されたドープされた単結晶シリコン層又はドープされた単結晶シリコン-ゲルマニウム層を含む。水平導電層(112、114)は、ドープされた単結晶半導体層112を含むことで、漏洩電流を減らして性能及び信頼性を向上させることができる。
【0053】
この時、ドープされた単結晶半導体層112は、第1導電型を有する第1導電型領域112a、及び第1導電型とは反対の第2導電型を有する第2導電型領域112bを含む。例えば、第1導電型領域112aは半導体装置10の消去動作(例えば、バルク-消去(bulk-erase)動作)のための領域であり、第2導電型領域112bは半導体装置10のリード動作などのための領域である。一例として、第1導電型領域112aはp型を有するp型領域であり、第2導電型領域112bはn型を有するn型領域である。
【0054】
第1導電型領域112aに消去動作のための電圧印加用の第1コンタクト部116が電気的に接続され、第2導電型領域112bにリード動作などのための電圧印加用の第2コンタクト部118が電気的に接続される。第1コンタクト部116及び第2コンタクト部118については、後ほど更に詳細に説明する。
【0055】
一実施形態において、第1導電型領域112aは、第1導電型ドーパントを備えた領域であり、一例として第2導電型ドーパントを備えない。第2導電型領域112bは、第1導電型ドーパント及び第2導電型ドーパントの両方を備え、第1導電型ドーパントよりも第2導電型ドーパントの含有量、ドーピング濃度などが高い。即ち、第2導電型領域112bは、第1導電型ドーパントを含む第2導電型ドーパントが第1導電型ドーパントよりも多く含まれるように過ドーピング(overdoping)された第2導電型を有する。
【0056】
ドープされた単結晶半導体層112は、第2コンタクト部118が連結される部分であり、第2導電型領域112bが位置する連結部分112jと、少なくともゲート積層構造物120の一面120pに隣接する部分に第1導電型領域112aが位置する水平部分112hとを含む。ここで、連結部分112jに含まれる第2導電型領域112bと水平部分112hに含まれる第1導電型領域112aとが接合される部分はpn接合を構成する。
【0057】
このようにドープされた単結晶半導体層112にpn接合が備えられると、オフ電流(off current)による漏洩電流(sub-threshold leakage current)を減少させることができ、半導体装置10の性能及び信頼性を向上させることができる。
【0058】
例えば、連結部分112jは、分離構造物146が位置する部分から分離構造物146に隣接して位置する。一例として、平面上で見た時、連結部分112jは、分離構造物146が形成された部分に重なるように位置する。更に具体的に、平面上で見た時、連結部分112jは、分離構造物146が形成された部分を全体的に含む。分離構造物146を形成するための開口部(図4bの参照符号146a)を形成した後、開口部146aを用いた局部的なドーピングによって連結部分112jを構成する第2導電型領域112bを形成したためである。これにより、連結部分112jの形成を容易な工程で形成することができ、分離構造物146が形成された空間を活用することで、第2コンタクト部118が位置する別途の空間が要求されない。
【0059】
連結部分112jは、第2コンタクト部118が連結される部分であり、リード動作などのために備えられる領域である。例えば、リード動作時に、ドープされた多結晶半導体層114、ドープされた単結晶半導体層112の水平部分112hの少なくとも一部(ゲート積層構造物120の一面120p及びチャンネル構造物(CH)に隣接する部分)、及び/又はドープされたチャンネル層140aに空乏(depletion)領域(反転(inversed)領域)が形成される。リード動作時には、空乏領域を通して電子が流れて連結部分112jに到達する。
【0060】
水平部分112hは、第1コンタクト部116が連結される部分であり、消去動作時に第1コンタクト部116から加えられた電圧によって消去動作を行うための部分である。水平部分112hは、連結部分112jが形成された部分を除いた部分で全体的にゲート積層構造物120の一面120pに位置(一例として、接触)して広い面積を有するように形成される。これにより、消去動作を安定的に行うことができる。
【0061】
ドープされた単結晶半導体層112は、チャンネル構造物(CH)が内部に位置する第1開口領域112dを備えるが、これについては、後ほど更に詳細に説明する。
【0062】
ゲート積層構造物120の一面120p及びドープされた単結晶半導体層112上にドープされた多結晶半導体層114が位置する。ドープされた多結晶半導体層114は、第1導電型又は第2導電型を有する。例えば、ドープされた多結晶半導体層114はp型又はn型を有する。一実施形態において、ドープされた多結晶半導体層114は第1導電型又はp型を有する第1ドープされた多結晶半導体層114aで構成され、これについては、後ほど詳細に説明する。
【0063】
チャンネル構造物(CH)、ドープされた単結晶半導体層112、及びドープされた多結晶半導体層114上に絶縁部材110iが形成される。第1コンタクト部116は絶縁部材110iを貫通して第1導電型領域112aに電気的に接続され、第2コンタクト部118は絶縁部材110iを貫通して第2導電型領域112bに電気的に接続される。
【0064】
第1コンタクト部116及び/又は第2コンタクト部118は、様々な物質で構成される。例えば、第1コンタクト部116及び/又は第2コンタクト部118は、バリア層(116b、118b)及び金属層(116a、118a)を含む。バリア層(116b、118b)は導電性物質(例えば、チタン(Ti)、窒化チタン(TiN)など)を含み、金属層(116a、118a)は金属物質(例えば、タングステン(W)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、又はこれを含む合金)を含む。しかし、実施形態はこれに限定されるものではない。
【0065】
第1コンタクト部116及び/又は第2コンタクト部118でドープされた単結晶半導体層112及び/又はドープされた多結晶半導体層114に接触する部分には、凹部(recess)が形成される。しかし、実施形態は、これに限定されるものではなく、凹部が形成されない場合もある。図面に示していないが、第1コンタクト部116及び/又は第2コンタクト部118でドープされた単結晶半導体層112及び/又はドープされた多結晶半導体層114に接触する部分には、ケイ化物(silicide)層が形成される。例えば、チタンケイ化物(TiSi)などを含むケイ化物層が形成される。しかし、実施形態は、これに限定されるものではなく、様々な変形が可能である。
【0066】
上述したように、リード動作などで、ドープされた単結晶半導体層112、ドープされた多結晶半導体層114、及び/又はドープされたチャンネル層140aに空乏領域が形成される。一例として、ドープされた多結晶半導体層114は、ゲート積層構造物120の一面120p、チャンネル構造物(CH)の突出部分(CHP)、及びドープされた単結晶半導体層112を覆うように形成される。これにより、ドープされた多結晶半導体層114の外部側一面(図2の上部面)は、ドープされた単結晶半導体層112の外部側一面(図2の上部面)よりも高く位置する。これにより、ドープされた単結晶半導体層112で空乏領域が安定的に形成される厚さを有することで、ドープされた多結晶半導体層114にも空乏領域が安定的に形成される。
【0067】
一例として、ドープされた単結晶半導体層112の厚さは10nm~1μmである。
【0068】
ドープされた単結晶半導体層112の厚さが10nm以上である場合、空乏領域が安定的に形成される。ドープされた単結晶半導体層112の厚さが1μmを超える場合、工程時間が長くなり、工程費用が上昇する可能性がある。しかし、実施形態はこれに限定されるものではなく、ドープされた単結晶半導体層112の厚さは様々に変化することができる。
【0069】
例えば、ドープされた単結晶半導体層112の厚さは互いに隣接する二つのゲート電極130の間に位置するセル絶縁層132(即ち、層間絶縁層132m)の厚さよりも大きく、ドープされた単結晶半導体層112の厚さはゲート電極130の厚さよりも大きい。これにより、リード動作時に、ドープされた単結晶半導体層112及び/又はドープされた多結晶半導体層114で空乏領域が安定的に形成される。しかし、実施形態はこれに限定されるものではない。従って、ドープされた単結晶半導体層112の厚さは層間絶縁層132m及び/又はゲート電極130の厚さと同じか又はこれよりも小さくあり得る。
【0070】
例えば、ドープされた単結晶半導体層112の厚さはドープされたチャンネル層140aの厚さよりも大きく、ドープされた単結晶半導体層112の厚さはドープされた多結晶半導体層114の厚さよりも大きい。これにより、リード動作時に、ドープされた単結晶半導体層112及び/又はドープされた多結晶半導体層114で空乏領域が安定的に形成される。しかし、実施形態はこれに限定されるものではない。従って、ドープされた単結晶半導体層112の厚さはドープされたチャンネル層140aの厚さ及び/又はドープされた多結晶半導体層114の厚さと同じか又はこれよりも小さくあり得る。
【0071】
一例として、ドープされた多結晶半導体層114の厚さはドープされたチャンネル層140aの厚さよりも大きい。これにより、ドープされた多結晶半導体層114を介して安定的に電流が流れ、チャンネル構造物(CH)の突出部分(CHP)による屈曲を安定的に覆うことができる。そして、ドープされた多結晶半導体層114に第1コンタクト部116が連結される場合に、第1コンタクト部116との連結特性を向上させることができる。しかし、実施形態はこれに限定されるものではない。従って、ドープされた多結晶半導体層114の厚さはドープされたチャンネル層140aの厚さと同じか又はこれよりも小さくあり得る。
【0072】
例えば、ドープされた多結晶半導体層114のドーピング濃度は、ドープされたチャンネル層140aのドーピング濃度よりも大きく、ドープされた単結晶半導体層112で同じ導電型を有する領域のドーピング濃度よりも大きい。しかし、実施形態はこれに限定されるものではない。ドープされた多結晶半導体層114のドーピング濃度はドープされたチャンネル層140a及び/又はドープされた単結晶半導体層112で同じ導電型を有する領域のドーピング濃度と同じか又はこれよりも小さくあり得る。
【0073】
上述したように、本実施形態で、ドープされた多結晶半導体層114は第1導電型(例えば、p型)を有する第1ドープされた多結晶半導体層114aで構成される。
【0074】
この時、チャンネル構造物(CH)の突出部分(CHP)に設けられたドープされたチャンネル層140aは第1ドープされた多結晶半導体層114aと同じ第1導電型(例えば、p型)を有する。ドープされた単結晶半導体層112では、連結部分112jが第2導電型領域112bで構成され、水平部分112hが第1導電型領域112aで構成される。即ち、ドープされた単結晶半導体層112の連結部分112jでは、厚さ方向に全体的に第2導電型領域112bが位置する。ドープされた単結晶半導体層112の水平部分112hでは、厚さ方向に全体的に第1導電型領域112aが位置する。これにより、第1ドープされた多結晶半導体層114aはドープされた単結晶半導体層112の水平部分112hで第1導電型領域112aに隣接(一例として、接触)して位置する。
【0075】
一例として、水平部分112hでは、第1導電型ドーパントのドーピング濃度が内部よりも表面で更に高い。これはドープされたチャンネル層140aを形成する工程で、水平部分112hの表面に第1導電型ドーパントが更にドーピングされたためである。しかし、実施形態はこれに限定されるものではなく、連結部分112j及び/又は水平部分112hのドーピングプロファイルなどは様々に変形され得る。
【0076】
一実施形態で、同じ第1導電型ドーパントを有する第1ドープされた多結晶半導体層114a、ドープされたチャンネル層140a、及び第1導電型領域112aのうちの少なくとも二つは第1導電型ドーパントに同じ物質又は元素を有する。例えば、第1ドープされた多結晶半導体層114a、ドープされたチャンネル層140a、及び第1導電型領域112aのうちの少なくとも二つの第1導電型ドーパントは互いに同じ物質又は元素である。
【0077】
他の実施形態で、第1ドープされた多結晶半導体層114a、ドープされたチャンネル層140a、及び第1導電型領域112aのうちの少なくとも二つは第1導電型ドーパントで他の物質又は元素を有する。或いは、第1導電型領域112aを構成する水平部分112hに含まれる第1導電型ドーパントは複数の物質又は複数の元素を含む。例えば、水平部分112hの内部に含まれる第1導電型ドーパントとは異なる物質又は元素で構成された第1導電型ドーパントは水平部分112hの表面に備えられる。これは第1ドープされた多結晶半導体層114aを形成するために使用した第1導電型ドーパント、ドープされたチャンネル層140aを形成するために使用した第1導電型ドーパント、第1ドープされた単結晶半導体層(図4aの参照符号112p)に設けられた第1導電型ドーパントのうちの少なくとも二つが互いに異なる場合があるからである。
【0078】
以下、図1及び図2と共に図3を参照して、ドープされた単結晶半導体層112、第1ドープされた多結晶半導体層114a、第1コンタクト部116、及び第2コンタクト部118の平面形状、平面配置などを更に詳細に説明する。図3は、図1に含まれる半導体装置10のセルアレイ領域102を示した部分平面図である。図3の(a)は、ドープされた単結晶半導体層112が位置する面を基準に示した。図3の(b)は、ドープされた多結晶半導体層114が位置する面を基準に示し、第1コンタクト部116及び第2コンタクト部118の位置を示した。
【0079】
図3の(a)を参照すると、平面で見た時、ドープされた単結晶半導体層112は、チャンネル構造物(CH)が内部に位置する第1開口領域112dを除いた部分に全体的に形成される。即ち、ドープされた単結晶半導体層112は、複数のチャンネル構造物(CH)(一例として、複数の突出部分(CHP))がそれぞれ内部に位置する複数の第1開口領域112dを除いた部分で全体的に水平方向に形成された単一部分で構成される。ここで、第1開口領域112dは、チャンネル構造物(CH)の突出部分(CHP)よりも大きい面積を有し、チャンネル構造物(CH)の突出部分(CHP)の外部面から一定間隔を有しながら全体的に離隔される。図3の(a)では、第1開口領域112dが円形であるものを例示したが、第1開口領域112dの形状は、楕円形、多角形、不規則な形状など様々に変形され得る。
【0080】
この時、分離構造物146に対応する領域又は分離構造物146を含む領域に第2導電型領域112bで構成される連結部分112jが位置し、連結部分112jを除いた領域に第1導電型領域112aで構成される水平部分112hが位置する。連結部分112jは、分離構造物146のように第1方向(図面のY軸方向)に長く延び、第2方向(図面のX軸方向)に互いに所定間隔をおいて離隔されるように複数備える。そして、水平部分112hは互いに隣接する二つの連結部分112jの間で複数の第1開口領域112dを除いた部分に全体的に形成される。
【0081】
これにより、第1方向(図面のY軸方向)に延びる分離構造物146の両側周縁に隣接して第1方向に沿って延びるpn接合が備えられる。
【0082】
図2及び図3の(b)を参照すると、第1ドープされた多結晶半導体層114aは、少なくとも第1開口領域112d内に位置し、ゲート積層構造物120の一面120p上で互いに離隔するチャンネル構造物(CH)(例えば、突出部分(CHP)のドープされたチャンネル層140a)の側面とドープされた単結晶半導体層112の側面とを水平方向に連結する連結部分1142を含む。更に具体的に、連結部分1142は、突出部分(CHP)からゲート誘電層150が除去されて形成された第1開口領域112d内を満たしながら、ゲート積層構造物120の一面120p上に位置(一例として、接触)する。一例として、連結部分1142は、第1開口領域112d内でドープされたチャンネル層140aの側面及びドープされた単結晶半導体層112の側面に接触する。
【0083】
そして、第1ドープされた多結晶半導体層114aは、チャンネル構造物(CH)の突出部分(CHP)を覆うように突出部分(CHP)の側面及び底面(図2の上部面)上に位置(一例として、接触)し、絶縁部材110iの外部面(図2の上部面)に向かって突出する突出部分1144と、ドープされた単結晶半導体層112上に位置(一例として、接触)する水平部分1146とを更に含む。
【0084】
この時、第1ドープされた多結晶半導体層114aは、第1導電型領域112a又は水平部分112h、そしてドープされたチャンネル層140aに連結(一例として、接触)されて、第2導電型領域112b又は連結部分112jから離隔して位置する。
【0085】
一実施形態において、第1ドープされた多結晶半導体層114aは、第2コンタクト部118が内部に位置する第2開口領域114dを除いた部分に全体的に形成される。これにより、互いに隣接する二つの第2開口領域114d又は二つの分離構造物146との間に第1ドープされた多結晶半導体層114aが全体的に形成された単一部分で構成される。しかし、実施形態はこれに限定されるものではない。第1ドープされた多結晶半導体層114a又はドープされた多結晶半導体層114が隣接する二つの第2開口領域114d又は二つの分離構造物146との間で互いに離隔する複数部分を含むことができる。これについては、後ほど図9を参照して詳細に説明する。
【0086】
図3では、一例として、第2開口領域114dが分離構造物146又は連結部分112jに沿って第1方向(図面のY軸方向)に長く延びる直線形状を有し、一つの第2開口領域114dに複数の第2コンタクト部118が位置するものを例示した。これにより、第2開口領域114dを形成するパターニング工程を容易に行うことができる。しかし、実施形態はこれに限定されるものではない。従って、第2開口領域114dは、それぞれの第2コンタクト部118に対応するように設けられ得、その他の様々な変形が可能である。
【0087】
一実施形態において、第1コンタクト部116は、第1ドープされた多結晶半導体層114aに連結(直接連結)され、第1導電型領域112a又は水平部分112hに電気的に接続される。これにより、第1コンタクト部116の連結構造を単純化することができ、第1コンタクト部116が位置するための別途の空間が必要ないため、空間側面から有利である。第2コンタクト部118は、ドープされた単結晶半導体層112の連結部分112jに設けられた第2導電型領域112bに連結(一例として、直接連結)される。
【0088】
図1及び図2では、第1コンタクト部116が複数のチャンネル構造物(CH)に含まれる複数の突出部分(CHP)の間で、第1ドープされた多結晶半導体層114aの水平部分1146及び突出部分1144上に位置(一例として、これらに接触)するものを例示した。即ち、第1コンタクト部116が複数のチャンネル構造物(CH)に含まれる複数の突出部分(CHP)を覆う第1ドープされた多結晶半導体層114aの間に位置する空間を満たすように形成されたものを例示した。これにより、第1コンタクト部116と第1ドープされた多結晶半導体層114aとの接触面積を増やして電気的特性を向上させることができる。
【0089】
しかし、実施形態はこれに限定されるものではない。従って、第1コンタクト部116は、突出部分1144上だけに設けられ得、その他の様々な変形が可能である。
【0090】
図3では、第1コンタクト部116及び/又は第2コンタクト部118が第1方向(図面のY軸方向)に長軸を有し、第2方向(図面のX軸方向)に短軸を有する楕円状を有するものを例示した。これにより、パターニング工程を容易に行うことができる、第1コンタクト部116と第1ドープされた多結晶半導体層114aの連結面積、及び/又は第2コンタクト部118と第2導電型領域112bとの連結面積を十分に確保することができる。しかし、実施形態は、これに限定されるものではなく、第1コンタクト部116及び/又は第2コンタクト部118は様々な形状を有することができる。例えば、第1コンタクト部116及び/又は第2コンタクト部118の長軸方向などが異なる場合がある。或いは、第1コンタクト部116及び/又は第2コンタクト部118は、円形、多角形、日付形状、不規則な形状などの様々な形状を有することができる。
【0091】
再び図1を参照すると、セルアレイ領域102に設けられたゲート積層構造物120及び/又はチャンネル構造物(CH)を回路領域200又は外部回路に連結するため、連結領域104及び第2配線部180が備えられる。そして、第2配線部180上で回路領域200に対向する面に第2接合構造物192及び第2絶縁層190が設けられる。
【0092】
ここで、第2配線部180は、ゲート電極130、チャンネル構造物(CH)などを回路領域200又は外部回路に電気的に接続する部材を全て含む。例えば、第2配線部180は、ビットライン182、ゲートコンタクト部184、入出力パッド198、入出力接続配線188、及びこれらにそれぞれ連結されるコンタクトビア180aを含む。実施形態により、ビットライン182、ゲートコンタクト部184、及び/又は入出力接続配線188に連結される接続配線190aを更に含む。
【0093】
ビットライン182は、セルアレイ領域102に形成されたゲート積層構造物120のセル絶縁層132の上に位置する。ビットライン182は、ゲート電極130が延びる第1方向(図面のY軸方向)に交差する第2方向(図面のX軸方向)に延びる。ビットライン182は、コンタクトビア180a、例えばビットラインコンタクトビアを介してチャンネル構造物(CH)、例えばチャンネルパッド144に電気的に接続される。
【0094】
連結領域104は、セルアレイ領域102の周辺に配置し、第2配線部180の一部が位置する。
【0095】
連結領域104は、ゲート電極130及び回路領域200の連結のための部材が備えられる。一実施形態において、連結領域104で第1方向(図面のY軸方向)に複数のゲート積層構造物120のゲート電極130及び層間絶縁層132mが延びて位置する。例えば、セルアレイ領域102から遠くなる方向で、複数のゲート電極130の長さが絶縁部材110iに向かって順次長くなる階段形状を有する。この時、複数のゲート電極130は、一つの方向又は複数の方向で階段形状を有する。
【0096】
図面では、ゲートコンタクト部184がゲート電極130と接続配線190aとを連結するようにゲート電極130と接続配線190aとの間に位置するものを例示した。しかし、実施形態はこれに限定されるものではなく、ゲートコンタクト部184は複数のゲート電極130を貫通して形成される。この時、ゲートコンタクト部184は、一つの連結ゲート電極に電気的に接続され、残りのゲート電極とは絶縁パターンによって離隔される。
【0097】
その他、連結領域104に入出力パッド198及び入出力接続配線188が位置する。例えば、入出力接続配線188は入出力パッド198及び第2接合構造物192のうちの少なくとも一つに連結される。入出力パッド198は、例えば絶縁部材110iの外部面よりも上に位置する。実施形態により、回路領域200に電気的に接続される別途の入出力パッドが備えられる。
【0098】
図1では、断面から見る時、ゲートコンタクト部184が絶縁部材110iに近づくほど幅が狭くなるように傾斜した側面を有し、入出力接続配線188が絶縁部材110iに近づくほど幅が広くなるように傾斜した側面を有するものを例示した。しかし、実施形態はこれに限定されるものではなく、ゲートコンタクト部184及び/又は入出力接続配線188は垂直な側面を有することもできる。図1では、ゲートコンタクト部184が複数のゲート積層構造物(120a、120b)の境界部で折曲部が設けられたものを例示した。しかし、実施形態はこれに限定されるものではない。ゲートコンタクト部184は複数のゲート積層構造物(120a、120b)の境界部で折曲部を設けないことも可能である。その他の様々な変形が可能である。
【0099】
セル領域100に隣接する回路領域200の一面は、セル領域100との接合面であり、第1接合構造物240及びその周辺に位置する第1絶縁層250で構成される。回路領域200に隣接するセル領域100の一面は、回路領域200との接合面であり、第2接合構造物192及びその周辺に位置する第2絶縁層190で構成される。第1接合構造物240は第1配線部230上に位置して第1配線部230に電気的に接続され、第2接合構造物192は第2配線部180上に位置して第2配線部180に電気的に接続される。
【0100】
セル領域100の一面と回路領域200の一面とがハイブリッド接合によって接合される。更に具体的には、回路領域200の第1接合構造物240とセル領域100の第2接合構造物192とが直接接触した状態で接合されて金属接合を構成する。そして、第1接合構造物240及び第2接合構造物192の周辺では、回路領域200の一面に位置する第1絶縁層250と、セル領域100の一面に位置する第2絶縁層190とが直接接触した状態で接合されて絶縁層接合を構成する。
【0101】
例えば、第1接合構造物240及び/又は第2接合構造物192は、銅、アルミニウム、タングステン、ニッケル、金、スズ、マンガン、コバルト、チタン、タンタル、ルテニウム、又はこれを含む合金である。一例として、第1接合構造物240及び/又は第2接合構造物192は、少なくとも接合面に銅を含み、回路領域200とセル領域100との金属接合が銅対銅(copper-to-copper)接合で構成される。一実施形態で、接合面において、第1絶縁層250及び第2絶縁層190は互いに同じ絶縁物質を含む。例えば、第1絶縁層250及び/又は第2絶縁層190は少なくとも接合面にシリコン炭化硝酸塩を含む層を設ける。しかし、実施形態は、第1接合構造物240、第2接合構造物192、第1絶縁層250、及び第2絶縁層190の物質に限定されるものではない。
【0102】
このように回路領域200の第1接合構造物240と、セル領域100の第2接合構造物192とが接合され、回路領域200とセル領域100との間の電気的な連結経路を提供する。例えば、第2配線部180及び第1配線部230によって、チャンネル構造物(CH)に連結されたビットライン182及びゲート電極130は回路領域200の回路素子220に電気的に接続される。
【0103】
本実施形態によると、水平導電層(112、114)がドープされた単結晶半導体層112を含むことにより、漏洩電流を減らすことができ、半導体装置10の性能及び信頼性を向上させることができる。この時、水平導電層(112、114)又はドープされた単結晶半導体層112は、第1導電型領域112a及び第2導電型領域112bを含み、第1導電型領域112aを利用してバルク消去動作を行い、第2導電型領域112bを利用してリード動作などを行う。このようにバルク消去動作によると、ゲート電極130の数又はメモリセルの数に関係なく、安定した消去動作を行うことができる。
【0104】
上述した半導体装置10の製造方法の一例を図1図3と共に図4a~図4iを参照して詳細に説明する。既に説明した部分については詳細な説明を省略し、説明していない部分を詳細に説明する。
【0105】
図4a~図4iは、一実施形態による半導体装置の製造方法を示した部分断面図である。図4a~図4iでは、セルアレイ領域102の一部を示した。下記で半導体装置10の製造方法は、セル領域100に形成された水平導電層(112、114)、ゲート積層構造物120、チャンネル構造物(CH)、分離構造物146などを中心に説明する。
【0106】
図4aに示したように、半導体基板110上に第1ドープされた単結晶半導体層112pを形成する。例えば、半導体基板110上に第1エッチング停止層110a、半導体層110s、第2エッチング停止層110b、そして第1ドープされた単結晶半導体層112pを順次形成する。ここで、半導体基板110、第1エッチング停止層110a、半導体層110s、及び第2エッチング停止層110bを第2基板と称する。
【0107】
半導体基板110は、半導体物質を含む半導体基板である。例えば、半導体基板110は、半導体物質で構成される半導体基板であり、ベース基板上に半導体層が形成された半導体基板である。例えば、半導体基板110は、単結晶半導体基板又は単結晶半導体層を含む。これにより、エピタキシャル工程を利用して、半導体基板110上に単結晶半導体層を容易に形成することができる。一例として、半導体基板110は、単結晶シリコン、単結晶シリコン-ゲルマニウム、シリコン-オン-絶縁体、又はゲルマニウム-オン-絶縁体などで構成される。しかし、実施形態は半導体基板110の物質などに限定されるものではない。
【0108】
第1エッチング停止層110a、半導体層110s、第2エッチング停止層110b、及び第1ドープされた単結晶半導体層112pは、エピタキシャル工程によって形成される単結晶半導体層又はエピタキシャル半導体層である。ここで、第1エッチング停止層110a、半導体層110s、第2エッチング停止層110b、及び第1ドープされた単結晶半導体層112pは、同じ物質を共通に含むが、第1及び第2エッチング停止層(110a、110b)は半導体基板110及び半導体層110sとは別の物質で構成される。
【0109】
第1エッチング停止層110a、半導体層110s、第2エッチング停止層110b、そして第1ドープされた単結晶半導体層112pは、同じ物質を共通に含み、エピタキシャル工程で使用される気体を変更するリン-シチュ(in-situ)工程によって順次形成される。これにより、工程を単純化することができる。しかし、実施形態はこれに限定されるものではない。他の例として、第1エッチング停止層110a、半導体層110s、第2エッチング停止層110b、及び第1ドープされた単結晶半導体層112pのうちの少なくとも一部は別に行われる工程によって形成される。
【0110】
第1及び第2エッチング停止層(110a、110b)は、半導体基板110及び半導体層110sとは別の物質を含み、異なるエッチング選択比を有し、選択的なエッチングを可能にする。これにより、後続工程で第1及び第2エッチング停止層(110a、110b)を利用して半導体基板110及び半導体層110sを除去する工程でチャンネル構造物(図4bの参照符号CH)を保護することができる。
【0111】
例えば、第1エッチング停止層110a及び/又は第2エッチング停止層110bはシリコン-ゲルマニウムを含み、半導体基板110、半導体層110s、第1ドープされた単結晶半導体層112pはシリコンを含む。しかし、実施形態はこれに限定されるものではなく、第1エッチング停止層110a、半導体層110s、第2エッチング停止層110b、そして第1ドープされた単結晶半導体層112pは様々な物質を含むこともできる。
【0112】
第1ドープされた単結晶半導体層112pは、第1導電型ドーパント(例えば、p型ドーパント)を含む。第1ドープされた単結晶半導体層112pを形成する工程において、第1導電型ドーパントが第1ドープされた単結晶半導体層112pに含まれるようにする。しかし、実施形態はこれに限定されるものではない。他の例として、アンドープされた単結晶半導体層を形成した後、アンドープされた単結晶半導体層に第1導電型ドーパントをドーピングして第1ドープされた単結晶半導体層112pを形成することもできる。
【0113】
一方、半導体基板110、第1及び第2エッチング停止層(110a、110b)、半導体層110sは、ドーパントを含まないアンドープされた単結晶半導体層又は真性単結晶半導体層である。
【0114】
図4aでは、半導体層110sの厚さが第1及び/又は第2エッチング停止層(110a、110b)の厚さよりも大きいものを例示した。これにより、チャンネル構造物(CH)の端部は半導体層110s内に安定的に位置することができる。しかし、実施形態はこれに限定されるものではなく、半導体層110sの厚さは第1及び/又は第2エッチング停止層(110a、110b)の厚さと同じか又はこれよりも小さくあり得る。
【0115】
続いて、図4bに示したように、第1ドープされた単結晶半導体層(図4aの参照符号112p、以下、同一)の上に積層構造体120sを形成し、積層構造体120s及び第1ドープされた単結晶半導体層112pを貫通するチャンネル構造物(CH)、及び積層構造体120sを貫通して第1ドープされた単結晶半導体層112pの一部を露出する開口部146aを形成する。そして、開口部146aを介して露出した第1ドープされた単結晶半導体層112pの一部に第2導電型ドーパントをドーピングして第2導電型領域112bを形成する。これにより、第1導電型領域112a及び第2導電型領域112bを含むドープされた単結晶半導体層112が形成される。
【0116】
先ず、第1ドープされた単結晶半導体層112p上に複数の犠牲絶縁層130sと複数のセル絶縁層132とを交互に積層して積層構造体120sを形成する。セル絶縁層132は、層間絶縁層132m、上部絶縁層(132a、132b)などを含む。ここで、犠牲絶縁層130sは、後続工程を通してゲート電極(図4cの参照符号130、以下、同一)に交替される層である。これにより、犠牲絶縁層130sは、ゲート電極130が形成される部分に対応するように形成される。
【0117】
犠牲絶縁層130sは、セル絶縁層132とは異なる物質で形成される。例えば、セル絶縁層132は、シリコン酸化物、シリコン硝酸塩、シリコン窒酸化物、低誘電率物質などを含み、犠牲絶縁層130sは、シリコン、シリコン酸化物、シリコン炭化物、シリコン硝酸塩などを含み、セル絶縁層132とは異なる物質で形成される。
【0118】
続いて、チャンネル構造物(CH)が形成される部分に対応して積層構造体120sを貫通する貫通部を形成し、貫通部にチャンネル構造物(CH)を形成する。即ち、貫通部を満たすようにゲート誘電層150、チャンネル層140、コア絶縁層142を順次形成し、チャンネル層140に連結されるチャンネルパッド144を形成してチャンネル構造物(CH)を形成する。この時、ゲート誘電層150の中の第1ブロッキング層(図2の参照符号156a、以下、同一)は、形成されずに、追って他の工程で形成される。
【0119】
一実施形態において、積層構造体120sは第1ドープされた単結晶半導体層112p上に交互に積層される複数の積層構造体(120d、120e)を含み、チャンネル構造物(CH)は複数の積層構造体(120d、120e)を貫通する複数のチャンネル構造物(CH1、CH2)を含む。
【0120】
この時、チャンネル構造物(CH)の端部が半導体層110s内に位置するように貫通部及びチャンネル構造物(CH)を形成する。これにより、チャンネル構造物(CH)は第1ドープされた単結晶半導体層112pを安定的に貫通する。以下、チャンネル構造物(CH)の側面上に水平導電層(図4iの参照符号112、114)が安定的に位置する。即ち、工程マージンを確保することができる。チャンネル構造物(CH)において、積層構造体120sの一面120pから突出する部分は、チャンネル構造物(CH)の突出部分(CHP)を構成する部分である。
【0121】
本実施形態において、第2積層構造体120eの一部に上部分離領域(図1の参照符号148、以下、同一)を形成する。上部分離領域148は、マスク層を利用してエッチング工程によって上部分離用開口部を形成し、上部分離用開口部内に絶縁物質を蒸着して形成する。しかし、上部分離領域148が形成されない場合もある。また、上部分離領域148が分離構造物(図4cの参照符号146、以下、同一)の形成後に形成されるなど、上部分離領域148の形成順序が異なる場合もある。
【0122】
そして、積層構造体120sを貫通して第1ドープされた単結晶半導体層112pの一部を露出する開口部146aを形成する。開口部146aは、分離構造物146が形成される部分に対応して形成される。一例として、チャンネル構造物(CH)及び上部分離領域148を覆うようにセル絶縁層132を更に形成した後、開口部146aを形成するが、実施形態はこれに限定されるものではない。
【0123】
続いて、開口部146aを通して露出したドープされた単結晶半導体層112の一部に第2導電型ドーパント(例えば、n型ドーパント)をドーピングして、当該領域に第2導電型領域112bを形成する。第2導電型領域112bが形成されない第1ドープされた単結晶半導体層112pの他の一部は、残留して第1導電型領域112aを構成する。これにより、第1導電型領域112a及び第2導電型領域112bを備えたドープされた単結晶半導体層112が形成される。
【0124】
この時、第2導電型ドーパントを一部領域にドーピングする工程としては、イオンインプラント工程が使用される。以下、開口部146aによって露出した第1ドープされた単結晶半導体層112pの一部領域に局部的に第2導電型ドーパントをドーピングする。この時、第1ドープされた単結晶半導体層112pに含まれる第1導電型ドーパントよりも第2導電型ドーパントを多量にドーピングし、即ち過ドーピングして第2導電型領域112bを形成する。
【0125】
本実施形態において、分離構造物146を形成するための開口部146aを利用することで連結部分(図4iの参照符号112j、以下、同一)を構成する第2導電型領域112bを容易に形成することができる。また、連結部分112j及びこれに連結される第2コンタクト部(図4iの参照符号118)を形成するための空間を別途に追加する必要がない。
【0126】
続いて、図4cに示したように、複数の犠牲絶縁層(図4bの参照符号130s、以下、同一)を複数のゲート電極130に置換し、分離構造物146、第2配線部180、第2接合構造物192、第2絶縁層190などを更に形成して、予備セル領域100aを形成する。そして、予備セル領域100aを回路領域200に接合する。
【0127】
更に具体的には、開口部(図4bの参照符号146a、以下、同一)を通したエッチング工程(例えば、湿式エッチング工程)により、犠牲絶縁層130sを選択的に除去する。そして、犠牲絶縁層130sが除去された部分にゲート電極130を構成する導電性物質を埋め込んでゲート電極130を形成する。これにより、犠牲絶縁層130sが位置した領域をゲート電極130に交換して、複数のゲート積層構造物(120a、120b)を含むゲート積層構造物120を形成する。この時、ゲート電極130を構成する導電性物質を埋め込む工程の前に、第1ブロッキング層(図2の参照符号156a)を形成する工程を更に行う。
【0128】
続いて、開口部146a内に絶縁物質、半導体物質、金属物質などを満たして分離構造物146を形成する。そして、第2配線部180、第2接合構造物192、第2絶縁層190などを形成して予備セル領域100aを形成する。予備セル領域100aは、水平導電層(112、114)及び第1及び第2コンタクト部(116、118)の形成が完了する前のセル領域を意味する。
【0129】
続いて、回路領域200上に予備セル領域100aを接合する。例えば、回路領域200上に予備セル領域100aの上部面(図4cの下部面)を接合する。
【0130】
回路領域200と予備セル領域100aとの接合工程では、回路領域200の上に予備セル領域100aが上下反転した状態で接合される。回路領域200と予備セル領域100aとは、第1接合構造物240と第2接合構造物192とが接合された金属接合、そして第1絶縁層250と第2絶縁層190とが接合された絶縁層接合を含むハイブリッド接合によって接合される。例えば、回路領域200と予備セル領域100aとが互いに接触した状態でアニーリング工程を行ってハイブリッド接合を行う。
【0131】
続いて、図4dに示したように、半導体基板(図4cの参照符号110、以下、同一)及び第1エッチング停止層(図4cの参照符号110a、以下、同一)を除去する。半導体基板110及び第1エッチング停止層110aを除去する工程としては、エッチング工程、化学機械的研磨工程、剥離工程などの様々な工程が適用される。
【0132】
例えば、半導体基板110は、化学機械的研磨工程を行った後に、半導体基板110をエッチングするエッチング物質を使用した湿式エッチング工程を行って除去する。半導体基板110のエッチング物質は、第1エッチング停止層110aを構成する物質をエッチングすることが困難であるか、又は第1エッチング停止層110aのエッチング速度が低い物質である。第1エッチング停止層110aにより、半導体基板110を除去する工程でチャンネル構造物(CH)を保護することができる。
【0133】
例えば、第1エッチング停止層110aは、第1エッチング停止層110aをエッチングするエッチング物質を使用した湿式エッチング工程、乾式エッチング工程などを利用した様々な方法で除去される。
【0134】
続いて、図4eに示したように、半導体層(図4dの参照符号110s、以下、同一)及び第2エッチング停止層(図4dの参照符号110b、以下、同一)を除去してドープされた単結晶半導体層112を露出する。そして、チャンネル構造物(CH)の突出部分(CHP)でゲート誘電層150を除去する。半導体層110s及び第2エッチング停止層110bを除去する工程、ゲート誘電層150を除去する工程としては、エッチング工程などの様々な工程が適用される。
【0135】
例えば、半導体層110sは、半導体層110sをエッチングするエッチング物質を用いた湿式エッチング工程などを利用して除去される。半導体層110sのエッチング物質は、第2エッチング停止層110bを構成する物質をエッチングすることが困難であるか、又は第2エッチング停止層110bのエッチング速度が低い物質である。第2エッチング停止層110bによって半導体層110sを除去する工程でドープされた単結晶半導体層112を保護することができる。
【0136】
例えば、第2エッチング停止層110bは、第2エッチング停止層110bをエッチングするエッチング物質を用いた湿式エッチング工程、乾式エッチング工程などを利用した様々な方法で除去される。
【0137】
続いて、チャンネル構造物(CH)の突出部分(CHP)に位置するゲート誘電層150を部分的に除去する。ゲート誘電層150を除去する工程は、ゲート誘電層150をエッチングするエッチング物質を用いた湿式エッチング工程によって行うことができる。ゲート誘電層150のエッチング物質は、チャンネル層140及びドープされた単結晶半導体層112をエッチングすることが困難であるか、又はチャンネル層140及びドープされた単結晶半導体層112のエッチング速度が低い物質である。一例として、ゲート誘電層150のエッチング物質はフッ素系物質であるが、実施形態はこれに限定されるものではない。
【0138】
ゲート誘電層150が除去されると、ドープされた単結晶半導体層112の側面とチャンネル構造物(CH)の突出部分(CHP)とに設けられたチャンネル層140の側面の間に第1開口領域112dが形成される。これにより、ドープされた単結晶半導体層112の側面とチャンネル層140の側面とが互いに離隔される。
【0139】
続いて、図4fに示したように、チャンネル構造物(CH)の突出部分(CHP)に位置するチャンネル層140部分をドーピングし、ドープされたチャンネル層140aを形成する。ドーピング工程には知られた様々な工程が行われるが、実施形態はこれに限定されるものではない。
【0140】
例えば、チルト(tilt)状態で行われるイオンインプラント工程によって、ドープされたチャンネル層140aを形成する。即ち、半導体装置を傾けた状態で回転させながらイオンインプラント工程を行う。これにより、チャンネリング現象なしに突出部分(CHP)に位置するチャンネル層140に安定的にドーパントをドーピングすることができる。或いは、プラズマドーピング工程によって、ドープされたチャンネル層140aを形成することができる。プラズマドーピング工程によっても突出部分(CHP)に位置するチャンネル層140に安定的にドーパントをドーピングすることができる。
【0141】
一例として、ドーピング工程で突出部分(CHP)のチャンネル層140に第1導電型ドーパントをドーピングすることで、ドープされたチャンネル層140aは第1導電型を有する。この時、ドープされた単結晶半導体層112の表面にも、第1導電型ドーパントがドーピングされる。一例として、水平部分(図4iの参照符号112h、以下、同一)における第1導電型領域112aに含まれる第1導電型ドーパントのドーピング濃度は内部よりも表面で更に高い。
【0142】
そして、連結部分112jに設けられた第2導電型領域112bの表面から、真性又は第1導電型を有する遷移領域112tが形成される。しかし、実施形態は、これに限定されるものではなく、遷移領域112tが形成されない場合もある。
【0143】
続いて、図4gに示したように、ドープされた単結晶半導体層112及びチャンネル構造物(CH)の突出部分(CHP)、そしてこれらの間に露出するゲート積層構造物120の一面120p上にドープされた多結晶半導体層114を形成する。そして、アニーリング工程を更に行う。
【0144】
ドープされた多結晶半導体層114を形成する工程は、蒸着などを利用して行われる。蒸着には、化学気相蒸着、原子層蒸着などが利用される。しかし、実施形態は、これに限定されるものではなく、様々な工程によってドープされた多結晶半導体層114を形成することができる。一例として、ドープされた多結晶半導体層114は第1導電型ドーパントを備えた第1ドープされた多結晶半導体層114aで構成される。
【0145】
第1ドープされた多結晶半導体層114aを形成する工程において、第1導電型ドーパントが第1ドープされた多結晶半導体層114aに含まれるようにする。しかし、実施形態はこれに限定されるものではない。他の例として、アンドープされた多結晶半導体層を形成した後、アンドープ多結晶半導体層に第1導電型ドーパントをドーピングして第1ドープされた多結晶半導体層114aを形成することもできる。
【0146】
アニーリング工程を行って、第1ドープされた多結晶半導体層114aの特性を向上させてドープされたチャンネル層140aにドーピングされたドーパントを活性化(activation)する。しかし、実施形態はこれに限定されるものではない。
【0147】
続いて、図4hに示したように、ドープされた多結晶半導体層114をパターニングして、第2コンタクト部(図4iの参照符号118、以下、同一)が連結される部分に第2開口領域114dを形成する。第2開口領域114dを形成する工程において、連結部分112jを構成する第2導電型領域112bの上に形成された遷移領域(図4gの参照符号112t)を共に除去する。
【0148】
第2開口領域114dを形成する工程としては、様々な工程が適用される。例えば、フォトリソグラフィ工程及びエッチング工程が利用される。しかし、実施形態はこれに限定されるものではない。
【0149】
続いて、図4iに示したように、水平導電層(112、114)を覆うように絶縁部材110iを形成し、第1コンタクト部116及び第2コンタクト部118を形成する。
【0150】
絶縁部材110iは知られた様々な方法、例えば蒸着によって形成される。絶縁部材110iを貫通する第1貫通部及び第2貫通部を形成した後に、第1貫通部及び第2貫通部にそれぞれ導電性物質を埋め込んで第1コンタクト部116及び第2コンタクト部118を形成する。一例として、第1貫通部は第1ドープされた多結晶半導体層114aを露出するように形成され、第2貫通部は連結部分112j又は第2導電型領域112bを露出するように形成される。
【0151】
本実施形態において、ドープされた多結晶半導体層114が第1ドープされた多結晶半導体層114aを含むため、第1コンタクト部116は第1ドープされた多結晶半導体層114aに連結(一例として、接触)される。第2コンタクト部118は、連結部分112j又は第2導電型領域112bに連結(一例として、接触)される。
【0152】
上述した製造方法は、ドープされた単結晶半導体層112がシリコン層を含むものを例示した。以下、図5を参照してドープされた単結晶半導体層112がシリコン-ゲルマニウム層を含む場合の半導体装置の製造方法を詳細に説明する。既に説明した部分と同一又は極めて類似する部分については詳細な説明を省略し、他の部分について詳細に説明する。
【0153】
図5は、変形例による半導体装置の製造方法で使用される第2基板及び第1ドープされた単結晶半導体層を示した部分断面図である。
【0154】
図5に示したように、半導体基板110上に第1ドープされた単結晶半導体層112pを形成する。例えば、半導体基板110上に第1エッチング停止層110a、半導体層110s、そして第1ドープされた単結晶半導体層112pを形成する。ここで、半導体基板110、第1エッチング停止層110a、及び半導体層110sを第2基板と称する。
【0155】
半導体基板110は、半導体物質を含む半導体基板である。
【0156】
第1エッチング停止層110a、半導体層110s、及び第1ドープされた単結晶半導体層112pは、エピタキシャル工程によって形成される単結晶半導体層又はエピタキシャル半導体層である。ここで、第1エッチング停止層110a、半導体層110s、及び第1ドープされた単結晶半導体層112pは同じ物質を共通に含むが、第1エッチング停止層110a及び/又は第1ドープされた単結晶半導体層112pは半導体基板110及び半導体層110sとは異なる物質で構成される。
【0157】
例えば、第1エッチング停止層110a及び第1ドープされた単結晶半導体層112pはシリコン-ゲルマニウムを含み、半導体基板110及び半導体層110sはシリコンを含む。しかし、実施形態は、これに限定されるものではなく、第1エッチング停止層110a、半導体層110s、そして第1ドープされた単結晶半導体層112pは他の物質を含むこともできる。
【0158】
第1ドープされた単結晶半導体層112pは、第1導電型ドーパント(例えば、p型ドーパント)を含む。第1ドープされた単結晶半導体層112pを形成する工程において、第1導電型ドーパントが第1ドープされた単結晶半導体層112pに含まれるようにする。しかし、実施形態はこれに限定されるものではない。他の例として、アンドープされた単結晶半導体層を形成した後、アンドープ単結晶半導体層に第1導電型ドーパントをドーピングし、第1ドープされた単結晶半導体層112pを形成することもできる。
【0159】
上述のように、第1ドープされた単結晶半導体層112pがシリコン-ゲルマニウムを含む場合には、第2エッチング停止層(図4aの参照符号110b)を設けずに、半導体層110sの上に第1ドープされた単結晶半導体層112pが位置(一例として、接触)する。これは第1ドープされた単結晶半導体層112pは、シリコン-ゲルマニウムを含み、一種のエッチング停止層として利用することができるためである。これにより、第2エッチング停止層110bを形成する必要がないため、工程を単純化することができる。
【0160】
このような第2基板及び第1ドープされた単結晶半導体層112pを使用する場合には、半導体層110sを除去する工程で、第1ドープされた単結晶半導体層112pをエッチング停止層として、エッチングを停止することができる。
【0161】
本実施形態によると、優れた性能及び信頼性を有する半導体装置10を簡単且つ安定した工程で形成することができる。
【0162】
以下、図6図7図8a~図8e、そして図9を参照して、上述した実施形態と他の実施形態による半導体装置及びその製造方法を更に詳細に説明する。既に説明した部分と同一又は極めて類似する部分については、詳細な説明を省略し、他の部分についてのみ詳細に説明する。
【0163】
図6は、他の実施形態による半導体装置を概略的に示した断面図であり、図7は、図6に含まれる半導体装置のセルアレイ領域を示した部分平面図である。図6には、図2に対応する部分を示し、図7は、ドープされた多結晶半導体層114が位置する面を基準に示し、第1コンタクト部116及び第2コンタクト部118の位置を示した。
【0164】
図6及び図7を参照すると、本実施形態による半導体装置では、ドープされた多結晶半導体層114が第2導電型(一例として、n型)を有する第2ドープされた多結晶半導体層114bで構成される。
【0165】
この時、チャンネル構造物(CH)の突出部分に設けられたドープされたチャンネル層140bは、第2ドープされた多結晶半導体層114bと同じ第2導電型(一例として、n型)を有する。ドープされた単結晶半導体層112では、連結部分112jが第2導電型領域112bで構成され、水平部分112hが第1導電型領域112a及び第2導電型領域112bを含む。即ち、ドープされた単結晶半導体層112の連結部分112jでは、厚さ方向で全体的に第2導電型領域112bが位置する。ドープされた単結晶半導体層112の水平部分112hは、ゲート積層構造物120の一面に隣接(一例として、接触)する部分に位置する第1導電型領域112aと、第1導電型領域112aの表面に形成される第2導電型領域112bとを含む。これにより、第2ドープされた多結晶半導体層114bは連結部分112j及び水平部分112hで第2導電型領域112bに隣接(一例として、接触)して位置する。
【0166】
一実施形態において、水平部分112hに設けられた第1導電型領域112aは、第1導電型ドーパントを備えた領域であり、一例として第2導電型ドーパントを備えない領域である。しかし、実施形態はこれに限定されるものではない。第1導電型領域112aは、第1導電型ドーパント及び第2導電型ドーパントの両方を備え、第2導電型ドーパントよりも第1導電型ドーパントが多く含まれ得る。一例として、水平部分112hの第1導電型領域112aに設けられた第2導電型ドーパントは、水平部分112hの第2導電型領域112bから拡散されたものである。
【0167】
一実施形態において、連結部分112j及び水平部分112hに設けられた第2導電型領域112bは、第1導電型ドーパント及び第2導電型ドーパントの両方を備え、第1導電型ドーパントよりも第2導電型ドーパントの含有量、ドーピング濃度などが高い。即ち、連結部分112j及び水平部分112hに設けられた第2導電型領域112bは、第1導電型ドーパントを含む第2導電型ドーパントが第1導電型ドーパントよりも多く含まれるように過ドーピングされて第2導電型を有する。
【0168】
この時、連結部分112jにおいて、第2導電型領域112bに含まれる第2導電型ドーパントのドーピング濃度が内部よりも表面で更に高い。そして、水平部分112hの表面に位置する第2導電型領域112bのドーピング濃度よりも連結部分112jの表面に位置する第2導電型領域112bのドーピング濃度が更に高い。水平部分112hの表面に位置する第2導電型領域112bは、ドープされたチャンネル層140bを形成する工程におけるドーピング工程によって形成された領域である。連結部分112jに含まれる第2導電型領域112bの内部は、連結部分112jを形成するためのドーピング工程によって形成された領域である。連結部分112jに含まれる第2導電型領域112bの表面は、連結部分112jを形成するためのドーピング工程と、ドープされたチャンネル層140bを形成する工程におけるドーピング工程とが一緒に行われて形成された領域である。これにより、第2導電型領域112bは上述したドーピングプロファイルを有する。
【0169】
一実施形態において、同じ第2導電型ドーパントを有する第2ドープされた多結晶半導体層114b、ドープされたチャンネル層140b、及び第2導電型領域112bのうちの少なくとも二つが第2導電型ドーパントとして同じ物質又は元素を有する。例えば、第2ドープされた多結晶半導体層114b、ドープされたチャンネル層140b、及び第2導電型領域112bのうちの少なくとも二つの第2導電型ドーパントは互いに同じ物質又は元素である。
【0170】
他の実施形態において、第2ドープされた多結晶半導体層114b、ドープされたチャンネル層140b、及び第2導電型領域112bのうちの少なくとも二つは第2導電型ドーパントとして他の物質又は元素を有する。或いは、水平部分112pに含まれる第2導電型ドーパントとは異なる物質又は元素を有する第2導電型ドーパントが連結部分112jに含まれる。これは、第2ドープされた多結晶半導体層114bを形成するために用いた第2導電型ドーパント、ドープされたチャンネル層140b、及び/又は水平部分112hの表面に位置する第2導電型領域112bを形成するために用いた第2導電型ドーパント、連結部分112jを形成するために用いた第2導電型ドーパントのうちの少なくとも二つが互いに異なる場合があるからである。
【0171】
平面で見る時、ドープされた単結晶半導体層112は、チャンネル構造物(CH)が内部に位置する第1開口領域112dを除いた部分に全体的に形成される。この時、連結領域112jに設けられた第2導電型領域112bと、水平部分112hに設けられた第1導電型領域112aとが接合されてpn接合が形成される。このようなpn接合は、第1方向(図面のY軸方向)に延びる分離構造物146の両側周縁に隣接して、第1方向に沿って延びる。これと共に、水平部分112hを構成する第1導電型領域112aと第2導電型領域112bとが接合されて、pn接合を構成する。
【0172】
第2ドープされた多結晶半導体層114bは、少なくとも第1開口領域112d内に位置し、ゲート積層構造物120の一面120p上で互いに離隔するチャンネル構造物(CH)(例えば、突出部分(CHP)のドープされたチャンネル層140b)の側面と、ドープされた単結晶半導体層112の側面とを水平方向に連結する連結部分1142を含む。更に具体的に、連結部分1142は、突出部分(CHP)からゲート誘電層150が除去されて形成された第1開口領域112d内を満たし、ゲート積層構造物120の一面120p上に位置(一例として、接触)する。一例として、連結部分1142は、第1開口領域112d内でドープされたチャンネル層140aの側面及びドープされた単結晶半導体層112の側面に接触する。
【0173】
そして、第2ドープされた多結晶半導体層114bは、チャンネル構造物(CH)の突出部分(CHP)を覆うように突出部分(CHP)の側面及び底面(図6の上部面)上に位置(一例として、接触)し、絶縁部材110iの外部面(図6の上部面)に向かって突出する突出部分1144と、ドープされた単結晶半導体層112上に位置(一例として、接触)する水平部分1146とを更に含む。
【0174】
そして、第2ドープされた多結晶半導体層114bが連結部分112j上に位置し、スリット部114eによって水平部分112h側に位置する連結部分1142、突出部分1144、及び水平部分1146から離隔して位置するコンタクト部分1148を更に含む。コンタクト部分1148は、ドープされた単結晶半導体層112の連結部分112jと共に、第2コンタクト部118に連結(一例として、接触)される部分である。
【0175】
スリット部114eは、第2ドープされた多結晶半導体層114bが除去された部分であり、コンタクト部分1148を第2ドープされた多結晶半導体層114bの他の部分から分離する部分である。一例として、スリット部114eによって、ドープされた単結晶半導体層112の水平部分112hの表面に設けられた第2導電型領域112bが一緒に除去される。
【0176】
スリット部114eにより、リード動作などで空乏領域及び連結部分112jの第2導電型領域112bを通して安定的に電流が流れるようにすることができる。一例として、スリット部114eは、第1方向(図面のY軸方向)に沿って長く連結される形状を有するが、実施形態はこれに限定されるものではない。或いは、第2ドープされた多結晶半導体層114bは、コンタクト部分1148を設けず、図3に示したように、第2ドープされた多結晶半導体層114bに第2開口領域114dを備えることも可能である。その他の様々な変形が可能である。
【0177】
この時、第2ドープされた多結晶半導体層114bは、第2導電型領域112b、又は連結部分112j及び水平部分112h、そしてドープされたチャンネル層140bに連結(一例として、接触)され、第1導電型領域112aから離隔して位置する。
【0178】
一実施形態において、第2ドープされた多結晶半導体層114b及び水平部分112hの表面に位置する第2導電型領域112bには、第1コンタクト部116と水平部分112hに設けられた第1導電型領域112aとの電気的な接続のための第3開口領域114fが設けられる。第3開口領域114fは、第2ドープされた多結晶半導体層114b及びこれに隣接する第2導電型領域112bが除去された部分である。例えば、第3開口領域114fは互いに隣接する二つの第2開口領域114d又は二つの分離構造物146の間で第2方向(図面のX軸方向)に延びる。第3開口領域114fは、第1方向(図面のY軸方向)に一定間隔をおいて複数位置する。
【0179】
図7では、一例として、一つの第3開口領域114fに複数の第1コンタクト部116が位置するものを例示した。これにより、第3開口領域114fを形成するパターニング工程を容易に行うことができる。しかし、実施形態はこれに限定されるものではない。従って、第3開口領域114fは、それぞれの第1コンタクト部116に対応するように備えられ、その他の様々な変形が可能である。そして、図7では、第2ドープされた多結晶半導体層114bはスリット部114e及び第3開口領域114fを除いた部分に全体的に形成される。これにより、互いに隣接する二つの分離構造物146及び互いに隣接する二つの第3開口領域114fの間に第2ドープされた多結晶半導体層114bが全体的に形成された単一部分で構成される。しかし、実施形態はこれに限定されるものではない。第2ドープされた多結晶半導体層114b又はドープされた多結晶半導体層114は互いに隣接する二つの分離構造物146及び互いに隣接する二つの第3開口領域114fの間で互いに離隔する複数部分を含むこともできる。これについては、後ほど図9を参照して詳細に説明する。
【0180】
一例として、第1コンタクト部116は、第2ドープされた多結晶半導体層114b及びドープされた単結晶半導体層112の水平部分112hに設けられた第2導電型領域112bを貫通するが、これらから離隔される。第1コンタクト部116は、ドープされた単結晶半導体層112の水平部分112hに設けられた第1導電型領域112aに連結(一例として、直接連結)される。第2コンタクト部118は、第2ドープされた多結晶半導体層114b及び/又はドープされた単結晶半導体層112の連結部分112jに設けられた第2導電型領域112bに連結(一例として、直接連結)される。
【0181】
図7では、第1コンタクト部116が、第2方向(図面のX軸方向)に長軸を有し、第1方向(図面のY軸方向)に短軸を有する楕円形の形状を有し、第2コンタクト部118が、第1方向に長軸を有し、第2方向に短軸を有する楕円形の形状を有するものを例示した。これにより、パターニング工程を容易に行うことができ、第1コンタクト部116と第1導電型領域112aとの連結面積、及び/又は第2コンタクト部118と第2導電型領域112bとの連結面積を十分に確保することができる。しかし、実施形態はこれに限定されるものではなく、第1コンタクト部116及び/又は第2コンタクト部118は様々な形状を有することができる。例えば、第1コンタクト部116及び/又は第2コンタクト部118の長軸方向などが変わる。或いは、第1コンタクト部116及び/又は第2コンタクト部118は、円形、多角形、直線形状、不規則な形状などの様々な形状を有することができる。
【0182】
本実施形態によると、水平導電層(112、114)がドープされた単結晶半導体層112を含み、漏洩電流を減らすことができ、半導体装置の性能及び信頼性を向上させることができる。この時、バルク消去動作を適用することができ、ゲート電極130の数又はメモリセルの数とは関係なく、安定した消去動作を行うことができる。
【0183】
上述した半導体装置を製造する製造方法の一例を、図6及び図7と共に図8a~図8eを参照して詳細に説明する。既に説明した部分については詳細な説明を省略し、説明されない部分を詳細に説明する。
【0184】
図8a~図8eは、他の実施形態による半導体装置の製造方法を示した部分断面図である。図8a~図8eは、セルアレイ領域の一部を示した。以下、半導体装置の製造方法は、セル領域に形成された水平導電層(112、114)、ゲート積層構造物120、チャンネル構造物(CH)、分離構造物146などを中心に説明する。
【0185】
図8aに示したように、予備セル領域100aを形成して回路領域200に接合し、第2基板を除去し、チャンネル構造物(CH)の突出部分(CHP)でゲート誘電層150を除去する。予備セル領域100aを形成する工程、回路領域200に接合する工程、第2基板を除去する工程、及びゲート誘電層150を除去する工程については、図4a~図4e、図5、及びこれを参照した説明がそのまま適用される。この時、第2基板には、図4aに示した第2基板が使用され、図5に示したように、第2エッチング停止層(図4aの参照符号110b)を設けない第2基板を使用することもできる。
【0186】
続いて、図8bに示したように、チャンネル構造物(CH)の突出部分(CHP)に位置するチャンネル層140部分をドーピングし、ドープされたチャンネル層140bを形成する。ドーピング工程には知られた様々な工程が行われるが、実施形態はこれに限定されるものではない。
【0187】
例えば、チルト状態で行われるイオンインプラント工程、又はプラズマドーピング工程によって、ドープされたチャンネル層140bを形成する。
【0188】
一例として、ドーピング工程で、突出部分(CHP)のチャンネル層140に第2導電型ドーパントをドーピングすることで、ドープされたチャンネル層140bは第2導電型を有する。この時、ドープされた単結晶半導体層112の表面にも第2導電型ドーパントがドーピングされる。一例として、連結部分(図6の参照符号112j、以下、同一)で第2導電型領域112bに含まれる第2導電型ドーパントのドーピング濃度は内部よりも表面で更に高い。そして、水平部分112hで第1導電型領域112aの表面に第2導電型領域112bが形成される。水平部分112hの表面に位置する第2導電型領域112bのドーピング濃度よりも連結部分112jの表面に位置する第2導電型領域112bのドーピング濃度は更に高い。
【0189】
続いて、図8cに示したように、ドープされた単結晶半導体層112及びチャンネル構造物(CH)の突出部分(CHP)、そしてこれらの間に露出するゲート積層構造物120の一面120p上にドープされた多結晶半導体層114を形成する。そして、アニーリング工程を更に行う。
【0190】
ドープされた多結晶半導体層114を形成する工程は、蒸着などを利用して行われる。蒸着には、化学気相蒸着、原子層蒸着などが利用される。しかし、実施形態は、これに限定されるものではなく、様々な工程によってドープされた多結晶半導体層114を形成することができる。一例として、ドープされた多結晶半導体層114は第2導電型ドーパントを設けた第2ドープされた多結晶半導体層114bで構成される。
【0191】
第2ドープされた多結晶半導体層114bを形成する工程において、第2導電型ドーパントが第2ドープされた多結晶半導体層114bに含まれるようにする。しかし、実施形態はこれに限定されるものではない。他の例として、アンドープされた多結晶半導体層を形成した後、アンドープ多結晶半導体層に第2導電型ドーパントをドーピングして、第2ドープされた多結晶半導体層114bを形成することもできる。
【0192】
アニーリング工程を行って、第2ドープされた多結晶半導体層114bの特性を向上させ、ドープされたチャンネル層140bにドーピングされたドーパントを活性化する。しかし、実施形態はこれに限定されるものではない。
【0193】
続いて、図8dに示したように、ドープされた多結晶半導体層114及び/又は水平部分112hに設けられた第2導電型領域112bをパターニングし、スリット部114e及び第3開口領域114fを形成する。スリット部114e及び第3開口領域114fを形成する工程には、様々な工程が適用される。例えば、フォトリソグラフィ工程及びエッチング工程が利用される。しかし、実施形態はこれに限定されるものではない。
【0194】
続いて、図8eに示したように、水平導電層(112、114)を覆うように絶縁部材110iを形成し、第1コンタクト部(図7の参照符号116)及び第2コンタクト部118を形成する。
【0195】
絶縁部材110iは、知られた様々な方法、例えば蒸着によって形成される。絶縁部材110iを貫通する第1貫通部及び第2貫通部を形成した後、第1貫通部及び第2貫通部にそれぞれ導電性物質を埋め込み、第1コンタクト部116及び第2コンタクト部118を形成する。一例として、第1貫通部は水平部分112hに設けられた第1導電型領域112aを露出するように形成され、第2貫通部は連結部分112jに設けられた第2導電型領域112bを露出するように形成される。これにより、第1コンタクト部116は水平部分112hに設けられた第1導電型領域112aに連結(一例として、接触)され、第2コンタクト部118は連結部分112jに設けられた第2導電型領域112bに連結(一例として、接触)される。
【0196】
本実施形態によると、優れた性能及び信頼性を有する半導体装置を容易且つ安定した工程で形成することができる。
【0197】
図9は、他の実施形態による半導体装置を概略的に示した断面図である。
【0198】
図9を参照すると、本実施形態では、ドープされた多結晶半導体層114の水平部分1146の一部が除去された分離部1146aを形成する。分離部1146aは、ドープされた多結晶半導体層114及び/又は水平部分112hに設けられた第2導電型領域112bが隣接する二つの分離構造物146の間で互いに離隔する複数のパターンを有するようにする。分離部1146aは、第2開口領域(図3の参照符号114d)、スリット部(図7の参照符号114e)、第3開口領域(図7の参照符号114f)をパターニングする工程で形成される。これにより、パターニング工程で使用されるマスクの安定性を向上させることができる。
【0199】
一例として、ドープされた多結晶半導体層114が第2ドープされた多結晶半導体層114bで構成された場合、隣接する二つの分離構造物146及び隣接する二つの第3開口領域(図7の参照符号114f)との間で第2ドープされた多結晶半導体層114bが互いに離隔される複数のパターンを有する。分離部1146aは第1方向(図面のY軸方向)又は第2方向(図面のX軸方向)に延びるが、実施形態はこれに限定されるものではない。
【0200】
図9では、図6に示した実施形態に分離部1146aが設けられる例を示したが、図2に示した実施形態に分離部1146aが設けられてもよい。即ち、ドープされた多結晶半導体層114が第1ドープされた多結晶半導体層114aで構成された場合、隣接する二つの分離構造物146又は隣接する二つの第2開口領域(図3の参照符号114d)の間で第1ドープされた多結晶半導体層114aは互いに離隔される複数のパターンを有する。分離部1146aは第1方向(図面のY軸方向)又は第2方向(図面のX軸方向)に延びるが、実施形態はこれに限定されるものではない。
【0201】
上述したような半導体装置を含む電子システムの一例を詳細に説明する。
【0202】
図10は、一実施形態による半導体装置を含む電子システムを概略的に示した図である。
【0203】
図10を参照すると、本実施形態による電子システム1000は、半導体装置1100、及び半導体装置1100に電気的に接続されるコントローラー1200を含む。電子システム1000は、一つ又は複数の半導体装置1100を含むストレージ装置(storage device)、又はストレージ装置を含む電子装置(electronic device)である。例えば、電子システム1000は、一つ又は複数の半導体装置1100を含むSSD装置(solid state drive device)、USB(Universal Serial Bus)、コンピューティングシステム、医療装置、又は通信装置である。
【0204】
半導体装置1100は、非揮発性メモリ装置であり、例えば図1図3図4a~図4i、図5図7図8a~図8e、そして図9を参照して説明したNANDフラッシュメモリ装置である。半導体装置1100は、第1構造物1100F、及び第1構造物1100F上の第2構造物1100sを含む。一実施形態において、第1構造物1100Fは、第2構造物1100sの隣に配置される。第1構造物1100Fは、デコーダ回路1110、ページバッファー1120、及びロジック回路1130を含む周辺回路構造物である。第2構造物1100sは、ビットラインBL、共通ソースラインCSL、ワードラインWL、第1及び第2ゲート上部ライン(UL1、UL2)、第1及び第2ゲート下部ライン(LL1、LL2)、及びビットラインBLと共通ソースラインCSLとの間のメモリセルストリングCSTRを含むメモリセル構造物である。
【0205】
第2構造物1100sにおいて、それぞれのメモリセルストリングCSTRは、共通ソースラインCSLに隣接する下部トランジスタ(LT1、LT2)、ビットラインBLに隣接する上部トランジスタ(UT1、UT2)、及び下部トランジスタ(LT1、LT2)と上部トランジスタ(UT1、UT2)との間に配置される複数のメモリセルトランジスタMCTを含む。下部トランジスタ(LT1、LT2)の数及び上部トランジスタ(UT1、UT2)の数は実施形態により様々に変形され得る。
【0206】
一実施形態において、下部トランジスタ(LT1、LT2)は接地選択トランジスタを含み、上部トランジスタ(UT1、UT2)はストリング選択トランジスタを含む。第1及び第2ゲート下部ライン(LL1、LL2)は、それぞれ下部トランジスタ(LT1、LT2)のゲート電極である。ワードラインWLはメモリセルトランジスタMCTのゲート電極であり、ゲート上部ライン(UL1、UL2)はそれぞれ上部トランジスタ(UT1、UT2)のゲート電極である。
【0207】
共通ソースラインCSL、第1及び第2ゲート下部ライン(LL1、LL2)、ワードラインWL、及び第1及び第2ゲート上部ライン(UL1、UL2)は、第1構造物1100F内から第2構造物1100sまで延びる第1接続配線1115を通じてデコーダ回路1110に電気的に接続される。ビットラインBLは、第1構造物1100F内から第2構造物1100sまで延びる第2接続配線1125を通じてページバッファー1120に電気的に接続される。
【0208】
第1構造物1100Fにおいて、デコーダ回路1110及びページバッファー1120は、複数のメモリセルトランジスタMCTから選択される少なくとも一つのメモリセルトランジスタに対して制御動作を実行する。デコーダ回路1110及びページバッファー1120は、ロジック回路1130によって制御される。半導体装置1100は、ロジック回路1130に電気的に接続される入出力パッド1101を通じてコントローラー1200と通信する。入出力パッド1101は、第1構造物1100F内から第2構造物1100sまで延びる入出力接続配線1135を通じてロジック回路1130に電気的に接続される。
【0209】
コントローラー1200は、プロセッサー1210、NANDコントローラー1220、及びホストインターフェース1230を含む。実施形態により、電子システム1000は、複数の半導体装置1100を含み、この場合、コントローラー1200は、複数の半導体装置1100を制御する。
【0210】
プロセッサー1210は、コントローラー1200を含む電子システム1000全般の動作を制御する。プロセッサー1210は、所定のファームウェアに従って動作し、NANDコントローラー1220を制御して半導体装置1100にアクセスする。NANDコントローラー1220は、半導体装置1100との通信を処理するNANDインターフェース1221を含む。NANDインターフェース1221を通じて、半導体装置1100を制御するための制御命令、半導体装置1100のメモリセルトランジスタMCTに記録しようとするデータ、半導体装置1100のメモリセルトランジスタMCTから読み込もうとするデータなどを送信する。ホストインターフェース1230は、電子システム1000と外部ホストとの間の通信機能を提供する。ホストインターフェース1230を通じて外部ホストから制御命令を受信すると、プロセッサー1210は、制御命令に応答して半導体装置1100を制御する。
【0211】
図11は、一実施形態による半導体装置を含む電子システムを概略的に示す斜視図である。
【0212】
図11を参照すると、本実施形態による電子システム2000は、メイン基板2001、メイン基板2001に実装されるコントローラー2002、一つ以上の半導体パッケージ2003、及びDRAM2004を含む。半導体パッケージ2003及びDRAM2004は、メイン基板2001に形成された配線パターン2005によってコントローラー2002と互いに連結される。
【0213】
メイン基板2001は、外部ホストに結合される複数のピンを含むコネクタ2006を含む。コネクタ2006における複数のピンの数及び配置は、電子システム2000と外部ホストとの間の通信インターフェースにより変わる。一実施形態で、電子システム2000は、USB(Universal Serial Bus)、PCI-Express(Peripheral Component Interconnect Express)、SATA(Serial Advanced Technology Attachment)、UFS(Universal Flash Storage)用M-Phyなどのインターフェースのいずれか一つにより外部ホストと通信する。一実施形態において、電子システム2000は、コネクタ2006を通じて外部ホストから供給を受ける電源によって動作する。電子システム2000は、外部ホストから供給を受ける電源をコントローラー2002及び半導体パッケージ2003に分配するPMIC(Power Management Integrated Circuit)を更に含むこともできる。
【0214】
コントローラー2002は、半導体パッケージ2003にデータを記録するか又は半導体パッケージ2003からデータを読み込み、電子システム2000の動作速度を改善する。
【0215】
DRAM2004は、データ保存空間の半導体パッケージ2003と外部ホストとの速度差を緩和するためのバッファーメモリである。電子システム2000に含まれるDRAM2004は、一種のキャッシュメモリとして動作し、半導体パッケージ2003に対する制御動作において、臨時にデータを保存するための空間を提供する。電子システム2000にDRAM2004が含まれる場合、コントローラー2002は、半導体パッケージ2003を制御するためのNANDコントローラーの他に、DRAM2004を制御するためのDRAMコントローラーを更に含む。
【0216】
半導体パッケージ2003は、互いに離隔された第1及び第2半導体パッケージ(2003a、2003b)を含む。第1及び第2半導体パッケージ(2003a、2003b)は、それぞれ複数の半導体チップ2200を含む半導体パッケージである。第1及び第2半導体パッケージ(2003a、2003b)のそれぞれは、パッケージ基板2100、パッケージ基板2100上の半導体チップ2200、半導体チップ2200のそれぞれの下部面に配置される接着層2300、半導体チップ2200とパッケージ基板2100とを電気的に接続する連結構造物2400、及びパッケージ基板2100上で半導体チップ2200及び連結構造物2400を覆うモールディング層2500を含む。
【0217】
パッケージ基板2100は、パッケージ上部パッド2130を含むプリント回路基板である。それぞれの半導体チップ2200は、入出力パッド2210を含む。入出力パッド2210は、図10の入出力パッド1101に該当する。半導体チップ2200のそれぞれは、ゲート積層構造物4210及びチャンネル構造物4220を含む。半導体チップ2200は、それぞれ図1図3図4a~図4i、図5図7図8a~図8e、図9を参照して説明した半導体装置を含む。
【0218】
一実施形態において、連結構造物2400は、入出力パッド2210とパッケージ上部パッド2130とを電気的に接続するボンディングワイヤーである。従って、それぞれの第1及び第2半導体パッケージ(2003a、2003b)において、半導体チップ2200は、ボンディングワイヤー方式で互いに電気的に接続され、パッケージ基板2100のパッケージ上部パッド2130に電気的に接続される。実施形態により、それぞれの第1及び第2半導体パッケージ(2003a、2003b)において、半導体チップ2200は、ボンディングワイヤー方式の連結構造物2400の代わりに、貫通電極(Through Silicon Via、TSV)を含む連結構造物によって電気的に接続され得る。
【0219】
一実施形態で、コントローラー2002及び半導体チップ2200は、一つのパッケージに含まれる。例えば、メイン基板2001とは別のインタポ-ザ基板にコントローラー2002及び半導体チップ2200が実装され、インタポ-ザ基板に形成される配線により、コントローラー2002と半導体チップ2200とが互いに接続される。
【0220】
図12は、一実施形態による半導体パッケージを概略的に示す断面図である。図12は、図11の半導体パッケージ2003の一実施形態を説明し、図11の半導体パッケージ2003を切断線I-I’に沿って切断した領域を概念的に示す。
【0221】
図12を参照すると、半導体パッケージ2003において、パッケージ基板2100は、プリント回路基板である。パッケージ基板2100は、パッケージ基板ボディー部2120、パッケージ基板ボディー部2120の上面に配置されるパッケージ上部パッド2130、パッケージ基板ボディー部2120の下面に配置されるか又は下面を通して露出する下部パッド2125、及びパッケージ基板ボディー部2120内部で上部パッド2130と下部パッド2125とを電気的に接続する内部配線2135を含む。上部パッド2130は、連結構造物2400に電気的に接続される。下部パッド2125は、導電性連結部2800を通じて、図11のように電子システム2000のメイン基板2001の配線パターン2005に連結される。
【0222】
半導体パッケージ2003において、半導体チップ2200のそれぞれは、半導体基板4010、半導体基板4010上の第1構造物4100、及び第1構造物4100上で、ウェハーボンディング方式で第1構造物4100に接合された第2構造物4200を含む。
【0223】
第1構造物4100は、周辺配線4110及び第1接合構造物4150を含む周辺回路領域を含む。第2構造物4200は、共通ソースライン4205、共通ソースライン4205と第1構造物4100との間のゲート積層構造物4210、ゲート積層構造物4210を貫通するチャンネル構造物4220及び分離構造物4230、並びにチャンネル構造物4220及びゲート積層構造物4210のワードライン(図10の参照符号WL、以下、同一)にそれぞれ電気的に接続される第2接合構造物4250を含む。例えば、第2接合構造物4250は、チャンネル構造物4220に電気的に接続されるビットライン4240及びワードラインWLに電気的に接続されるゲート接続配線を通して、それぞれチャンネル構造物4220及びワードラインWLに電気的に接続される。第1構造物4100の第1接合構造物4150と第2構造物4200の第2接合構造物4250とは、互いに接触して接合される。第1接合構造物4150と第2接合構造物4250との接合される部分は、例えば銅(Cu)で形成される。
【0224】
一実施形態において、第2構造物4200がドープされた単結晶半導体層112を含む水平導電層(112、114)を含むことで、半導体装置の性能及び信頼性を向上させることができる。この時、バルク消去動作を適用することができ、ゲート電極130の数又はメモリセルの数とは関係なく、安定した消去動作を行うことができる。
【0225】
半導体チップ2200のそれぞれは、入出力パッド2210及び入出力パッド2210下部の入出力接続配線4265を更に含む。入出力接続配線4265は、第2接合構造物4250のうちの一部に電気的に接続される。
【0226】
一実施形態において、半導体パッケージ2003で、複数の半導体チップ2200がボンディングワイヤー形態の連結構造物2400によって互いに電気的に接続される。他の例として、複数の半導体チップ2200又はこれを構成する複数部分は貫通電極を含む連結構造物によって電気的に接続される。
【0227】
以上、本発明の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想から逸脱しない範囲内で多様に変更実施することが可能である。
【符号の説明】
【0228】
10、1100 半導体装置
100 セル領域
100a 予備セル領域
102 セルアレイ領域
104 連結領域
110、4010 半導体基板
110a、110b 第1、第2エッチング停止層
110i 絶縁部材
110s 半導体層
112 ドープされた単結晶半導体層(水平導電層)
112a、112b 第1、第2導電型領域
112d、114d、114f 第1、第2、第3開口領域
112h 水平部分
112j 連結部分
112p 第1ドープされた単結晶半導体層
112t 遷移領域
114 ドープされた多結晶半導体層(水平導電層)
114a 第1ドープされた多結晶半導体層
114b 第2ドープされた多結晶半導体層
114e スリット部
116、118 第1、第2コンタクト部
116a、118a 金属層
116b、118b バリア層
120、120a、120b、4210 ゲート積層構造物
120d、120e、120s 積層構造体
120p 一面
130 ゲート電極
132 セル絶縁層
132a、132b 上部絶縁層
132m 層間絶縁層
130s 犠牲絶縁層
140 チャンネル層
140a、140b ドープされたチャンネル層
142 コア絶縁層
144 チャンネルパッド
146、4230 分離構造物
146a 開口部
148 上部分離領域
150 ゲート誘電層
152 トンネリング層
154 電荷保存層
156 ブロッキング層
156a、156b 第1、第2ブロッキング層
180、230 第2、第1配線部
180a、234 コンタクトビア
182、4240 ビットライン
184 ゲートコンタクト部
188、4265 入出力接続配線
190、250 第2、第1絶縁層
190a 接続配線
192、4250 第2接合構造物
198、1101、2210 入出力パッド
200 回路領域
210 第1基板
220 回路素子
236 配線層
240、4150 第1接合構造物
1000、2000 電子システム
1100F、1100S 第1、第2構造物
1110 デコーダ回路
1115、1125 第1、第2接続配線
1120 ページバッファー
1130 ロジック回路
1135 入出力接続配線
1142 連結部分
1144 突出部分
1146 水平部分
1146a 分離部
1148 コンタクト部分
1200、2002 コントローラー
1210 プロセッサー
1220 NANDコントローラー
1221 NANDインターフェース
1230 ホストインターフェース
2001 メイン基板
2003 半導体パッケージ
2003a、2003b 第1、第2半導体パッケージ
2004 DRAM
2005 配線パターン
2006 コネクタ
2100 パッケージ基板
2120 パッケージ基板ボディー部
2125、2130 下部、上部パッド
2135 内部配線
2200 半導体チップ
2300 接着層
2400 連結構造物
2500 モールディング層
2800 導電性連結部
4100、4200 第1、第2構造物
4110 周辺配線
4205 共通ソースライン
4220 チャンネル構造物
BL ビットライン
CH、CH1、CH2 チャンネル構造物
CHP 突出部分
CSL 共通ソースライン
CSTR メモリセルストリング
LL1、LL2 第1、第2ゲート下部ライン
LT1、LT2 下部トランジスタ
MCT メモリセルトランジスタ
UL1、UL2 第1、第2ゲート上部ライン
UT1、UT2 上部トランジスタ
WL ワードライン

図1
図2
図3
図4a
図4b
図4c
図4d
図4e
図4f
図4g
図4h
図4i
図5
図6
図7
図8a
図8b
図8c
図8d
図8e
図9
図10
図11
図12