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特開2024-173694電子デバイスの接合方法と大量の電子デバイスの移転方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024173694
(43)【公開日】2024-12-12
(54)【発明の名称】電子デバイスの接合方法と大量の電子デバイスの移転方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/607 20060101AFI20241205BHJP
   H01L 21/60 20060101ALI20241205BHJP
【FI】
H01L21/607 B
H01L21/60 311Q
【審査請求】有
【請求項の数】37
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024069602
(22)【出願日】2024-04-23
(31)【優先権主張番号】112120755
(32)【優先日】2023-06-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(71)【出願人】
【識別番号】524101641
【氏名又は名称】コアテック オプト コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ティン-ピ イェ
【テーマコード(参考)】
5F044
【Fターム(参考)】
5F044KK02
5F044KK03
5F044KK04
5F044KK05
5F044KK06
5F044LL15
5F044MM03
5F044NN03
5F044PP15
5F044PP17
5F044PP19
(57)【要約】      (修正有)
【課題】発光ダイオードなどの多数の部品を基板に接合する電子デバイスの接合方法及び大量の電子デバイスの移転方法を提供する。
【解決手段】レーザ溶接プロセスを利用して電子デバイス200の電極220をターゲット基板100のパッド120に接合させる接合方法であって、加熱装置20及び/又は超音波振動装置30を導入し、レーザ溶接時に加熱装置及び/又は超音波振動装置を作動させ、パッドを、30℃~300℃に加熱するか、及び/又はこのパッドを2W~750Wのパワー及び15KHz~2MHzの周波数を有する超音波で振動させ、電子デバイスとパッド表面との間に高速摩擦を発生させる。これにより、良好なレーザ溶接を達成するための限界時間を効果的に低減する。
【選択図】図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子デバイスの接合方法であって、
加熱装置及び/又は超音波振動装置を備える載置台を提供し、
ターゲット基板を提供し、前記ターゲット基板を前記載置台に載置し、前記ターゲット基板は、対向する第1上面と第1下面とを有し、前記第1上面は、接合領域を含み、前記接合領域は、少なくとも1つのパッドを含み、前記載置台の前記加熱装置は作動して前記ターゲット基板の前記接合領域の少なくとも1つのパッドを30℃~300℃に加熱し、前記超音波振動装置は作動して前記ターゲット基板の前記接合領域の少なくとも1つのパッドを2W~750Wのパワーと15KHz~2MHzの周波数を有する超音波で振動させ、
電子デバイス本体と少なくとも1つの電極とを備える電子デバイスを提供し、前記電子デバイス本体は、対向する第2上面と第2下面とを有し、前記少なくとも1つの電極は、前記電子デバイス本体の第2下面に形成されて前記電子デバイス本体と電気的に接続され、前記電子デバイスは、前記ターゲット基板の前記接合領域に位置合わせされ、前記少なくとも1つの電極は、前記接合領域内の少なくとも1つのパッドに位置合わせされ、
レーザ光を提供し、前記載置台の前記加熱装置及び/又は前記超音波振動装置は作動して前記電子デバイスを、前記少なくとも1つの電極によって前記レーザ光で、前記ターゲット基板の接合領域の少なくとも1つのパッドに溶接させる、
ステップを含む、電子デバイスの接合方法。
【請求項2】
前記ターゲット基板は、半導体基板、セラミック基板、金属基板、ガラス基板、プリント配線板、またはフレキシブルプリント配線板である、請求項1に記載の電子デバイスの接合方法。
【請求項3】
前記フレキシブルプリント配線板は、
フレキシブル絶縁基材と、
前記フレキシブル絶縁基材の表面に形成された回路と、
前記回路を覆う絶縁層と
を含み、
前記パッドは、前記絶縁層の表面に形成され、前記回路と電気的に接続される、
請求項2に記載の電子デバイスの接合方法。
【請求項4】
前記電子デバイスは、発光ダイオード、レーザダイオード及び半導体素子からなる1つ以上の群から選択される、請求項1に記載の電子デバイスの接合方法。
【請求項5】
前記発光ダイオードが発する光は、赤色光、緑色光、青色光、黄色光、白色光、赤外光または紫外光である、請求項4に記載の電子デバイスの接合方法。
【請求項6】
前記レーザダイオードの波長は390nm~1700nmである、請求項4に記載の電子デバイスの接合方法。
【請求項7】
前記半導体素子は、プロセッサ、メモリIC、マイクロ素子IC、論理IC及びアナログICからなる1つ以上の群から選択される、請求項4に記載の電子デバイスの接合方法。
【請求項8】
前記少なくとも1つの電極及び/又は前記少なくとも1つのパッドの材料は、それぞれ金属、金属合金又は金属酸化物である、請求項1に記載の電子デバイスの接合方法。
【請求項9】
前記少なくとも1つのパッド上および/または前記少なくとも1つの電極上に半田を形成するステップをさらに含み、
前記半田によって、前記電子デバイスの前記少なくとも1つの電極と前記ターゲット基板の少なくとも1つの電極とを間接的に接触させ、前記レーザ光によって前記半田を直接または間接的に加熱して加熱された半田を得、前記加熱された半田によって、前記電子デバイスの少なくとも1つの電極を、前記ターゲット基板の前記接合領域の少なくとも1つのパッドに接合させる、
請求項1に記載の電子デバイスの接合方法。
【請求項10】
前記レーザ光の波長は、190nm~11000nmである、請求項1に記載の電子デバイスの接合方法。
【請求項11】
前記電子デバイス本体の第2上面に透明または半透明の誘電体層を設けるステップをさらに含み、
前記レーザ光は、前記透明又は半透明の誘電体層を介して前記電子デバイスの上方から前記電子デバイス本体に向けて照射される、
請求項1~10のいずれか一項に記載の電子デバイスの接合方法。
【請求項12】
前記ターゲット基板の第1下面上に透明または半透明の誘電体層を設けるステップをさらに含み、
前記レーザ光は、前記透明又は半透明媒体層を介して前記ターゲット基板の下方から前記ターゲット基板に向けて照射される、
請求項1~10のいずれか一項に記載の電子デバイスの接合方法。
【請求項13】
大量の電子デバイスの移転方法であって、
加熱装置及び/又は超音波振動装置を備える載置台を提供し、
ターゲット基板を提供し、前記ターゲット基板を載置台に載置し、前記ターゲット基板は、対向する第1上面と第1下面とを有し、前記第1上面は、複数の接合領域を含み、前記接合領域のそれぞれは、少なくとも1つのパッドを含み、前記載置台の前記加熱装置は作動して前記ターゲット基板の前記接合領域のそれぞれの前記少なくとも1つのパッドを30℃~300℃に加熱し、前記超音波振動装置は作動して前記ターゲット基板の前記接合領域のそれぞれの前記少なくとも1つのパッドを2W~750Wのパワーと15KHz~2MHzの周波数を有する超音波で振動させ、
前記ターゲット基板の上方に一時的基板を提供し、前記一時的基板上には複数の電子デバイスが形成され、前記電子デバイスのそれぞれは、電子デバイス本体及び少なくとも1つの電極を含み、前記電子デバイス本体は、対向する第2上面と第2下面とを有し、前記少なくとも1つの電極は、前記電子デバイス本体の第2下面に形成されて前記電子デバイス本体と電気的に接続され、前記電子デバイス本体の前記第2下面は、前記ターゲット基板の前記第1上面に向いており、前記電子デバイスは、前記ターゲット基板の前記接合領域にそれぞれ位置合わせされ、前記電子デバイスの前記少なくとも1つの電極は、前記接合領域の前記少なくとも1つのパッドにそれぞれ位置合わせされ、
レーザ光を提供し、前記載置台の前記加熱装置及び/又は前記超音波振動装置は、作動して前記電子デバイスを、前記少なくとも1つの電極によって前記レーザ光で、前記ターゲット基板の前記接合領域の前記少なくとも1つのパッドにそれぞれ溶接させる、
ステップを含む、大量の電子デバイスの移転方法。
【請求項14】
前記ターゲット基板は、半導体基板、セラミック基板、金属基板、ガラス基板、プリント配線板、またはフレキシブルプリント配線板である、請求項13に記載の大量の電子デバイスの移転方法。
【請求項15】
前記フレキシブルプリント配線板は、
フレキシブル絶縁基材と、
前記フレキシブル絶縁基材の表面に形成された回路と、
前記回路を覆う絶縁層と
を含み、
前記パッドは、前記絶縁層の表面に形成されて前記回路と電気的に接続される、
請求項14に記載の大量の電子デバイスの移転方法。
【請求項16】
前記電子デバイスは、発光ダイオード、レーザダイオード及び半導体素子からなる1つ以上の群から選択される群である、請求項13に記載の大量の電子デバイスの移転方法。
【請求項17】
前記発光ダイオードが発する光は、赤色光、及び/又は緑色光、及び/又は青色光、及び/又は黄色光、及び/又は白色光、及び/又は赤外光、及び/又は紫外光である、請求項16に記載の大量の電子デバイスの移転方法。
【請求項18】
前記レーザダイオードの波長は、390nm~1700nmである、請求項16に記載の大量の電子デバイスの移転方法。
【請求項19】
前記半導体素子は、プロセッサ、メモリIC、マイクロ素子IC、論理IC及びアナログICからなる1つ以上の群から選択される、請求項16に記載の大量の電子デバイスの移転方法。
【請求項20】
前記電子デバイスの前記少なくとも1つの電極及び/又は前記接合領域の前記少なくとも1つのパッドの材料は、それぞれ、金属、金属合金又は金属酸化物である、請求項13に記載の大量の電子デバイスの移転方法。
【請求項21】
前記ターゲット基板の接合領域の前記少なくとも1つのパッド上および/または前記電子デバイスの前記少なくとも1つの電極上にそれぞれ半田を形成するステップをさらに含み、
前記半田によって、前記電子デバイスの前記少なくとも1つの電極と前記ターゲット基板の前記接合領域の前記少なくとも1つのパッドとをそれぞれ間接的に接触させ、前記レーザ光によって、前記半田を直接または間接的に加熱して加熱された半田を得、前記加熱された半田にって、前記電子デバイスの前記少なくとも1つの電極を前記ターゲット基板の前記接合領域の前記少なくとも1つのパッドにそれぞれ接合させる、
請求項13に記載の大量の電子デバイスの移転方法。
【請求項22】
前記レーザ光の波長は、190nm~11000nmである、請求項13に記載の大量の電子デバイスの移転方法。
【請求項23】
前記一時的基板は、前記レーザ光が前記一時的基板の上方から前記一時的基板に向けて照射されると同時に、光分解又は熱分解されて除去され、或いは、前記電子デバイスの少なくとも1つの電極が前記ターゲット基板の前記接合領域の前記少なくとも1つのパッドにそれぞれ接合された後、直接剥離されて除去される、
請求項13に記載の大量の電子デバイスの移転方法。
【請求項24】
前記一時的基板上に透明または半透明の誘電体層を設けるステップをさらに含み、
前記レーザ光は、前記透明又は半透明の誘電体層を介して前記電子デバイスの上方から前記一時的基板及び前記電子デバイス本体にそれぞれ照射される、
請求項13~23のいずれか一項に記載の大量の電子デバイスの移転方法。
【請求項25】
大量の電子デバイスの移転方法であって、
加熱装置及び/又は超音波振動装置を備える載置台を提供し、
ターゲット基板を提供し、前記ターゲット基板を前記載置台に載置し、前記ターゲット基板は、対向する第1上面と第1下面とを有し、前記第1上面は、複数の接合領域を含み、前記接合領域のそれぞれは、少なくとも1つのパッドを含み、前記載置台の前記加熱装置は、作動して前記載置台によって前記ターゲット基板の前記接合領域のそれぞれの少なくとも1つのパッドを30℃~300℃に加熱し、前記超音波振動装置は、作動して前記ターゲット基板の前記接合領域のそれぞれ少なくとも1つのパッドを、2W~750Wのパワーと15KHz~2MHzの周波数を有する超音波で振動させ、
前記ターゲット基板の上方に一時的基板を提供し、前記一時的基板上には、複数の電子デバイスが形成され、前記電子デバイスは、電子デバイス本体及び少なくとも1つの電極をそれぞれ含み、前記電子デバイス本体は、対向する第2上面と第2下面とを有し、前記少なくとも1つの電極は、前記電子デバイス本体の第2下面に形成されて前記電子デバイス本体と電気的に接続され、前記電子デバイス本体の前記第2下面は、前記ターゲット基板の前記第1上面に向いており、前記電子デバイスは、前記ターゲット基板の前記接合領域にそれぞれ位置合わせされ、前記電子デバイスの少なくとも1つの電極は、前記接合領域の前記少なくとも1つのパッドにそれぞれ位置合わせされ、
第1レーザ光を提供し、前記載置台の前記加熱装置及び/又は前記超音波振動装置は、作動して前記電子デバイスを前記少なくとも1つの電極によって前記第1レーザ光で前記ターゲット基板の前記接合領域の少なくとも1つのパッドにそれぞれ溶接させる、
ステップを含む、大量の電子デバイスの移転方法。
【請求項26】
前記ターゲット基板は、半導体ターゲット基板、セラミックターゲット基板、金属ターゲット基板、ガラスターゲット基板、プリント配線板、またはフレキシブルプリント配線板である、請求項25に記載の大量の電子デバイスの移転方法。
【請求項27】
前記フレキシブルプリント配線板は、
フレキシブル絶縁基材と、
前記フレキシブル絶縁基材の表面に形成された回路と、
前記回路を覆う絶縁層と
を含み、
前記パッドは、前記絶縁層の表面に形成されて前記回路と電気的に接続される、
請求項26に記載の大量の電子デバイスの移転方法。
【請求項28】
前記電子デバイスは、発光ダイオード、レーザダイオード及び半導体素子からなる1つ以上の群から選択される、請求項25に記載の大量の電子デバイスの移転方法。
【請求項29】
前記発光ダイオードが発する光は、赤色光、及び/又は緑色光、及び/又は青色光、及び/又は黄色光、及び/又は白色光、及び/又は赤外光、及び/又は紫外光である、請求項28に記載の大量の電子デバイスの移転方法。
【請求項30】
前記レーザダイオードの波長は、390nm~1700nmである、請求項28に記載の大量の電子デバイスの移転方法。
【請求項31】
前記半導体素子は、プロセッサ、メモリIC、マイクロ素子IC、論理IC及びアナログICからなる1つ以上の群から選択される、請求項28に記載の大量の電子デバイスの移転方法。
【請求項32】
前記電子デバイスのそれぞれの前記少なくとも1つの電極及び/又は前記接合領域のそれぞれの前記少なくとも1つのパッドの材料は、それぞれ、金属、金属合金又は金属酸化物である、請求項25に記載の大量の電子デバイスの移転方法。
【請求項33】
前記ターゲット基板の前記接合領域のそれぞれの前記少なくとも1つのパッド上および/または前記電子デバイスのそれぞれの前記少なくとも1つの電極上に半田を形成するステップをさらに含み、
前記半田によって、前記電子デバイスのそれぞれの前記少なくとも1つの電極と前記ターゲット基板の前記接合領域のそれぞれの前記少なくとも1つのパッドとを間接的に接触させ、前記第1レーザ光によって前記半田を直接または間接的に加熱して加熱された半田を得、前記加熱された半田によって、前記電子デバイスのそれぞれの前記少なくとも1つの電極を、前記ターゲット基板の前記接合領域のそれぞれの前記少なくとも1つのパッドに接合させる、
請求項25に記載の大量の電子デバイスの移転方法。
【請求項34】
前記一時的基板は、前記電子デバイスが前記少なくとも1つの電極によって前記ターゲット基板の前記接合領域の前記少なくとも1つのパッドにそれぞれ接合された後、第2レーザ光が前記一時的基板の上方から前記一時的基板に照射されて前記一時的基板が光分解または熱分解されて除去され、或いは、前記一時的基板が直接剥離されて除去される、
請求項25に記載の大量の電子デバイスの移転方法。
【請求項35】
前記第1レーザ光の波長は、190nm~11000nmである、請求項25に記載の大量の電子デバイスの移転方法。
【請求項36】
前記第2レーザ光の波長は、190nm~11000nmである、請求項34に記載の大量の電子デバイスの移転方法。
【請求項37】
前記ターゲット基板の第1下面上に透明または半透明の誘電体層を設けるステップをさらに含み、
前記第1レーザ光は、前記透明又は半透明の誘電体層を介して前記ターゲット基板の下方から前記ターゲット基板に向けて照射される、請求項25~36のいずれか一項に記載の大量の電子デバイスの移転方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子デバイスの接合方法と大量の電子デバイスの移転方法を開示する。
【背景技術】
【0002】
発光ダイオードは、能動発光、高輝度、省エネルギーなどの利点を備えているため、照明、ディスプレイ、プロジェクタなどの技術分野に広く応用されている。マイクロ発光ダイオードディスプレイ(Micro LED Display)は、段々新世代の表示技術となっている。ただ、高密度(FHD:Fuel High Density)のディスプレイは、1920行×1080列の約200万個の画素を有し、各画素は、赤、緑、青という3つのサブピクセル(Subpixel)にさらに分けられているため、高密度発光ダイオードディスプレイ(FHD LED Display)には、合計約600万個のLEDダイ(Die)がある。600万個のダイを切断してディスプレイパネルの基板に貼り付けるには、どのように大量のマイクロ発光ダイオードをディスプレイパネルの基板に正確に移転して固定接合させるという重要な技術が必要となる。
【0003】
従来の電子デバイスの接合方法は、主にリフロー溶接方式を利用して、電子デバイスを錫ペーストで加熱してリフローした後、ターゲット基板に溶接させる。ただし、リフロー溶接方式には、リフロー過程において、熱ムラによる電子デバイスのドリフトや、錫ペースト量の多さによる電子デバイスの短絡や、錫ペースト量の少なさによる空溶接や、リフロー温度の低さによる冷溶接などの欠点がある。
【0004】
また、従来の大量に電子デバイスを移転する方法は、主に静電転送、磁力転送、マイクロ転写及び流体組み立てなどの方法がある。ただし、これらの大量に電子デバイスを移転する方法は、移転速度と良率をさらに向上させる必要がある。
【0005】
本出願人の中華民国特許出願第TW11212737号の明細書には、従来の電子デバイスの接合方法と従来の大量の電子デバイスの移転方法に存在する欠点を改善するために、レーザ溶接を利用した新規な電子デバイスの接合方法と大量の電子デバイスの移転方法が開示されている。しかしながら、レーザ溶接では、通常、一定の温度環境下で行われ、良好なレーザ溶接を達成するには限界時間がある。この限界時間をいかに短縮して生産能力を増加させるかが業界の切実な期待である。
【発明の概要】
【0006】
本発明は、電子デバイスの接合方法を開示し、そのステップは、以下を含む:加熱装置及び/又は超音波振動装置を備える載置台を提供する;ターゲット基板を提供し、当該ターゲット基板を当該載置台に載置し、当該ターゲット基板は、対向する第1上面と第1下面とを有し、当該第1上面は、接合領域を含み、当該接合領域は、少なくとも1つのパッドを含み、当該載置台の当該加熱装置は作動して当該ターゲット基板の当該接合領域の少なくとも1つのパッドを30℃~300℃に加熱し、当該超音波振動装置は作動して当該ターゲット基板の当該接合領域の少なくとも1つのパッドを2W~750Wのパワーと15KHz~2MHzの周波数を有する超音波で振動させる;電子デバイス本体と少なくとも1つの電極とを備える電子デバイスを提供し、当該電子デバイス本体は、対向する第2上面と第2下面とを有し、当該少なくとも1つの電極は、当該電子デバイス本体の第2下面に形成されて当該電子デバイス本体と電気的に接続され、当該電子デバイスは、当該ターゲット基板の当該接合領域に位置合わせされ、当該少なくとも1つの電極は、当該接合領域内の少なくとも1つのパッドに位置合わせされる;レーザ光を提供し、当該載置台の当該加熱装置及び/又は当該超音波振動装置は作動して当該電子デバイスを、当該少なくとも1つの電極によって当該レーザ光で、当該ターゲット基板の接合領域の少なくとも1つのパッドに溶接させる。
【0007】
上記の電子デバイスの接合方法において、当該ターゲット基板は、半導体基板、セラミック基板、金属基板、ガラス基板、プリント配線板、またはフレキシブルプリント配線板である。
【0008】
上記の電子デバイスの接合方法において、当該フレキシブルプリント配線板は、フレキシブル絶縁基材と、当該フレキシブル絶縁基材の表面に形成された回路と、当該回路を覆う絶縁層と、を含み、当該パッドは、当該絶縁層の表面に形成され、当該回路と電気的に接続される。
【0009】
上記の電子デバイスの接合方法において、当該電子デバイスは、発光ダイオード、レーザダイオード及び半導体素子からなる1つ以上の群から選択される。
【0010】
上記の電子デバイスの接合方法において、当該発光ダイオードが発する光は、赤色光、緑色光、青色光、黄色光、白色光、赤外光または紫外光である。
【0011】
上記の電子デバイスの接合方法において、当該レーザダイオードの波長は390nm~1700nmである。
【0012】
上記の電子デバイスの接合方法において、当該半導体素子は、プロセッサ、メモリIC、マイクロ素子IC、論理IC及びアナログICからなる1つ以上の群から選択される。
【0013】
上記の電子デバイスの接合方法において、当該少なくとも1つの電極及び/又は当該少なくとも1つのパッドの材料は、それぞれ金属、金属合金又は金属酸化物である。
【0014】
上記の電子デバイスの接合方法において、当該少なくとも1つのパッド上および/または当該少なくとも1つの電極上に半田を形成するステップをさらに含み、当該半田によって、当該電子デバイスの当該少なくとも1つの電極と当該ターゲット基板の少なくとも1つの電極とを間接的に接触させ、当該レーザ光によって当該半田を直接または間接的に加熱して加熱された半田を得、当該加熱された半田によって、当該電子デバイスの少なくとも1つの電極を、当該ターゲット基板の当該接合領域の少なくとも1つのパッドに接合させる。
【0015】
上記の電子デバイスの接合方法において、当該レーザ光の波長は、190nm~11000nmである。
【0016】
上記の半導体の接合方法において、当該電子デバイス本体の第2上面に透明または半透明の誘電体層を設けるステップをさらに含み、当該レーザ光は、当該透明又は半透明の誘電体層を介して当該電子デバイスの上方から当該電子デバイス本体に向けて照射される。
【0017】
上記の半導体の接合方法において、当該ターゲット基板の第1下面上に透明または半透明の誘電体層を設けるステップをさらに含み、当該レーザ光は、当該透明又は半透明媒体層を介して当該ターゲット基板の下方から当該ターゲット基板に向けて照射される。
【0018】
本発明は、大量の電子デバイスの移転方法を開示し、そのステップは、以下を含む:加熱装置及び/又は超音波振動装置を備える載置台を提供する;ターゲット基板を提供し、当該ターゲット基板を載置台に載置し、当該ターゲット基板は、対向する第1上面と第1下面とを有し、当該第1上面は、複数の接合領域を含み、当該接合領域は、少なくとも1つのパッドをそれぞれ含み、当該載置台の当該加熱装置は作動して当該ターゲット基板の当該接合領域の当該少なくとも1つのパッドをそれぞれ30℃~300℃に加熱し、当該超音波振動装置は作動して当該ターゲット基板の当該接合領域の当該少なくとも1つのパッドのそれぞれを2W~750Wのパワーと15KHz~2MHzの周波数を有する超音波で振動させる;当該ターゲット基板の上方に一時的基板を提供し、当該一時的基板上には複数の電子デバイスが形成され、当該電子デバイスは、電子デバイス本体及び少なくとも1つの電極をそれぞれ含み、当該電子デバイス本体は、対向する第2上面と第2下面とを有し、当該少なくとも1つの電極は、当該電子デバイス本体の第2下面に形成されて当該電子デバイス本体と電気的に接続され、当該電子デバイス本体の当該第2下面は、当該ターゲット基板の当該第1上面に向いており、当該電子デバイスは、当該ターゲット基板の当該接合領域にそれぞれ位置合わせされ、当該電子デバイスの当該少なくとも1つの電極は、当該接合領域の当該少なくとも1つのパッドに位置合わせされる;レーザ光を提供し、当該載置台の当該加熱装置及び/又は当該超音波振動装置は、作動して当該電子デバイスのそれぞれを、当該少なくとも1つの電極によって当該レーザ光で、当該ターゲット基板の当該接合領域の当該少なくとも1つのパッドにそれぞれ溶接させる。
【0019】
上記の大量の電子デバイスの移転方法において、当該ターゲット基板は、半導体基板、セラミック基板、金属基板、ガラス基板、プリント配線板、またはフレキシブルプリント配線板である。
【0020】
上記の大量の電子デバイスの移転方法において、当該フレキシブルプリント配線板は、フレキシブル絶縁基材と、当該フレキシブル絶縁基材の表面に形成された回路と、当該回路を覆う絶縁層と、を含む;当該パッドは、当該絶縁層の表面に形成されて当該回路と電気的に接続される。
【0021】
上記の大量の電子デバイスの移転方法において、当該電子デバイスは、発光ダイオード、レーザダイオード及び半導体素子からなる1つ以上の群から選択される群である。
【0022】
上記の大量の電子デバイスの移転方法において、当該発光ダイオードが発する光は、赤色光、及び/又は緑色光、及び/又は青色光、及び/又は黄色光、及び/又は白色光、及び/又は赤外光、及び/又は紫外光である。
【0023】
上記の大量の電子デバイスの移転方法において、当該レーザダイオードの波長は、390nm~1700nmである。
【0024】
上記の大量の電子デバイスの移転方法において、当該半導体素子は、プロセッサ、メモリIC、マイクロ素子IC、論理IC及びアナログICからなる1つ以上の群から選択される。
【0025】
上記の大量の電子デバイスの移転方法において、当該電子デバイスのそれぞれの当該少なくとも1つの電極及び/又は当該接合領域のそれぞれの当該少なくとも1つのパッドの材料は、それぞれ、金属、金属合金又は金属酸化物である。
【0026】
上記の大量の電子デバイスの移転方法において、当該ターゲット基板の接合領域のそれぞれの当該少なくとも1つのパッド上および/または当該電子デバイスのそれぞれの当該少なくとも1つの電極上に半田を形成するステップをさらに含みる;当該半田によって、当該電子デバイスのそれぞれの当該少なくとも1つの電極と当該ターゲット基板の当該接合領域のそれぞれの当該少なくとも1つのパッドとを間接的に接触させ、当該レーザ光によって、当該半田を直接または間接的に加熱して加熱された半田を得、当該加熱された半田にって、当該電子デバイスのそれぞれの当該少なくとも1つの電極を当該ターゲット基板の当該接合領域のそれぞれの当該少なくとも1つのパッドに接合させる。
【0027】
上記の大量の電子デバイスの移転方法において、当該レーザ光の波長は、190nm~11000nmである。
【0028】
上記の大量の電子デバイスの移転方法において、当該一時的基板は、当該レーザ光が当該一時的基板の上方から当該一時的基板に向けて照射されると同時に、光分解又は熱分解されて除去され、或いは、当該電子デバイスの少なくとも1つの電極が当該ターゲット基板の当該接合領域の当該少なくとも1つのパッドにそれぞれ接合された後、直接剥離されて除去される。
【0029】
上記の大量の電子デバイスの移転方法において、当該一時的基板上に透明または半透明の誘電体層を設けるステップをさらに含む;当該レーザ光は、当該透明又は半透明の誘電体層を介して当該電子デバイスの上方から当該一時的基板及び当該電子デバイス本体にそれぞれ照射される。
【0030】
本発明は、別の大量の電子デバイスの移転方法を開示し、そのステップは、以下を含む:加熱装置及び/又は超音波振動装置を備える載置台を提供する;ターゲット基板を提供し、当該ターゲット基板を当該載置台に載置し、当該ターゲット基板は、対向する第1上面と第1下面とを有し、当該第1上面は、複数の接合領域を含み、当該接合領域はそれぞれ、少なくとも1つのパッドを含む;当該ターゲット基板の上方に一時的基板を提供し、当該一時的基板上には、複数の電子デバイスが形成され、当該電子デバイスはそれぞれ、電子デバイス本体及び少なくとも1つの電極を含み、当該電子デバイス本体は、対向する第2上面と第2下面とを有し、当該少なくとも1つの電極は、当該電子デバイス本体の第2下面に形成されて当該電子デバイス本体と電気的に接続され、当該電子デバイス本体の当該第2下面は、当該ターゲット基板の当該第1上面に向いており、当該電子デバイスは、当該ターゲット基板の当該接合領域にそれぞれ位置合わせされ、当該電子デバイスの当該少なくとも1つの電極は、当該接合領域の当該少なくとも1つのパッドにそれぞれ位置合わせされる;当該載置台の当該加熱装置は、作動して当該載置台によって当該ターゲット基板の当該接合領域の少なくとも1つのパッドをそれぞれ30℃~300℃に加熱し、当該超音波振動装置は、作動して当該ターゲット基板の当該接合領域の少なくとも1つのパッドをそれぞれ、2W~750Wのパワーと15KHz~2MHzの周波数を有する超音波で振動させる;第1レーザ光を提供し、当該載置台の当該加熱装置及び/又は当該超音波振動装置は、作動して当該電子デバイスを当該少なくとも1つの電極によって当該レーザ光で当該ターゲット基板の当該接合領域の少なくとも1つのパッドにそれぞれ溶接させる。
【0031】
上記の別の大量の電子デバイスの移転方法において、当該ターゲット基板は、半導体ターゲット基板、セラミックターゲット基板、金属ターゲット基板、ガラスターゲット基板、プリント配線板、またはフレキシブルプリント配線板である。
【0032】
上記の別の大量の電子デバイスの移転方法において、当該フレキシブルプリント配線板は、フレキシブル絶縁基材と、当該フレキシブル絶縁基材の表面に形成された回路と、当該回路を覆う絶縁層と、を含む;当該パッドは、当該絶縁層の表面に形成されて当該回路と電気的に接続される。
【0033】
上記の別の大量の電子デバイスの移転方法において、当該電子デバイスは、発光ダイオード、レーザダイオード及び半導体素子からなる1つ以上の群から選択される。
【0034】
上記の別の大量の電子デバイスの移転方法において、当該発光ダイオードが発する光は、赤色光、及び/又は緑色光、及び/又は青色光、及び/又は黄色光、及び/又は白色光、及び/又は赤外光、及び/又は紫外光である。
【0035】
上記の別の大量の電子デバイスの移転方法において、当該レーザダイオードの波長は、390nm~1700nmである。
【0036】
上記の別の大量の電子デバイスの移転方法において、当該半導体素子は、プロセッサ、メモリIC、マイクロ素子IC、論理IC及びアナログICからなる1つ以上の群から選択される。
【0037】
上記の別の大量の電子デバイスの移転方法において、当該電子デバイスのそれそれの当該少なくとも1つの電極及び/又は当該接合領域のそれぞれの当該少なくとも1つのパッドの材料は、それぞれ、金属、金属合金又は金属酸化物である。
【0038】
上記の別の大量の電子デバイスの移転方法において、当該ターゲット基板の当該接合領域のそれそれの当該少なくとも1つのパッド上および/または当該電子デバイスのそれぞれの当該少なくとも1つの電極上に半田を形成するステップをさらに含む;当該半田によって、当該電子デバイスのそれぞれの当該少なくとも1つの電極と当該ターゲット基板の当該接合領域のそれぞれの当該少なくとも1つのパッドとを間接的に接触させ、当該第1レーザ光によって当該半田を直接または間接的に加熱して加熱された半田を得、当該加熱された半田によって、当該電子デバイスのそれぞれの当該少なくとも1つの電極を、当該ターゲット基板の当該接合領域のそれぞれの当該少なくとも1つのパッドに接合させる。
【0039】
上記の別の大量の電子デバイスの移転方法において、当該一時的基板は、当該電子デバイスのそれぞれが当該少なくとも1つの電極によって当該ターゲット基板の当該接合領域のそれぞれの当該少なくとも1つのパッドに接合された後、第2レーザ光が当該一時的基板の上方から当該一時的基板に照射されて当該一時的基板が光分解または熱分解されて除去され、或いは、当該一時的基板が直接剥離されて除去される。
【0040】
上記の別の大量の電子デバイスの移転方法において、当該第1レーザ光の波長は、190nm~11000nmである。
【0041】
上記の別の大量の電子デバイスの移転方法において、当該第2レーザ光の波長は、190nm~11000nmである。
【0042】
上記の別の大量の電子デバイスの移転方法において、当該ターゲット基板の第1下面上に透明または半透明の誘電体層を設けるステップをさらに含む;当該第1レーザ光は、当該透明又は半透明の誘電体層を介して当該ターゲット基板の下方から当該ターゲット基板に向けて照射される。
【図面の簡単な説明】
【0043】
図1A】本発明の実施例1に係る電子デバイスの接合プロセスの断面概略図である。
図1B】本発明の実施例1に係る電子デバイスの接合プロセスの断面概略図である。
【0044】
図2A】本発明の実施例2に係る電子デバイスの接合プロセスの断面概略図である。
図2B】本発明の実施例2に係る電子デバイスの接合プロセスの断面概略図である。
【0045】
図3A】本発明の実施例3に係る電子デバイスの接合プロセスの断面概略図である。
図3B】本発明の実施例3に係る電子デバイスの接合プロセスの断面概略図である。
【0046】
図4A】本発明の実施例4に係る電子デバイスの接合プロセスの断面概略図である。
図4B】本発明の実施例4に係る電子デバイスの接合プロセスの断面概略図である。
【0047】
図5A】本発明の実施例5に係る電子デバイスの接合プロセスの断面概略図である。
図5B】本発明の実施例5に係る電子デバイスの接合プロセスの断面概略図である。
【0048】
図6A】本発明の実施例6に係る電子デバイスの接合プロセスの断面概略図である。
図6B】本発明の実施例6に係る電子デバイスの接合プロセスの断面概略図である。
【0049】
図7A】本発明の実施例7に係る電子デバイスの接合プロセスの断面概略図である。
図7B】本発明の実施例7に係る電子デバイスの接合プロセスの断面概略図である。
【0050】
図8A】本発明の実施例8に係る電子デバイスの接合プロセスの断面概略図である。
図8B】本発明の実施例8に係る電子デバイスの接合プロセスの断面概略図である。
【0051】
図9A】本発明の実施例9に係る電子デバイスの接合プロセスの断面概略図である。
図9B】本発明の実施例9に係る電子デバイスの接合プロセスの断面概略図である。
【0052】
図10A】本発明の実施例10に係る電子デバイスの接合プロセスの断面概略図である。
図10B】本発明の実施例10に係る電子デバイスの接合プロセスの断面概略図である。
【0053】
図11A】本発明の実施例11に係る電子デバイスの接合プロセスの断面概略図である。
図11B】本発明の実施例11に係る電子デバイスの接合プロセスの断面概略図である。
【0054】
図12A】本発明の実施例12に係る電子デバイスの接合プロセスの断面概略図である。
図12B】本発明の実施例12に係る電子デバイスの接合プロセスの断面概略図である。
【0055】
図13A】本発明の実施例13に係る電子デバイスの接合プロセスの断面概略図である。
図13B】本発明の実施例13に係る電子デバイスの接合プロセスの断面概略図である。
【0056】
図14A】本発明の実施例14に係る電子デバイスの接合プロセスの断面概略図である。
図14B】本発明の実施例14に係る電子デバイスの接合プロセスの断面概略図である。
【0057】
図15A】本発明の実施例15に係る電子デバイスの接合プロセスの断面概略図である。
図15B】本発明の実施例15に係る電子デバイスの接合プロセスの断面概略図である。
【0058】
図16A】本発明の実施例16に係る電子デバイスの接合プロセスの断面概略図である。
図16B】本発明の実施例16に係る電子デバイスの接合プロセスの断面概略図である。
【0059】
図17A】本発明の実施例17に係る電子デバイスの接合プロセスの断面概略図である。
図17B】本発明の実施例17に係る電子デバイスの接合プロセスの断面概略図である。
【0060】
図18A】本発明の実施例18に係る大量の電子デバイスの移転プロセスの断面概略図である。
図18B】本発明の実施例18に係る大量の電子デバイスの移転プロセスの断面概略図である。
図18C】本発明の実施例18に係る大量の電子デバイスの移転プロセスの断面概略図である。
【0061】
図19A】本発明の実施例19に係る大量の電子デバイスの移転プロセスの断面概略図である。
図19B】本発明の実施例19に係る大量の電子デバイスの移転プロセスの断面概略図である。
図19C】本発明の実施例19に係る大量の電子デバイスの移転プロセスの断面概略図である。
【0062】
図20A】本発明の実施例20に係る大量の電子デバイスの移転プロセスの断面概略図である。
図20B】本発明の実施例20に係る大量の電子デバイスの移転プロセスの断面概略図である。
図20C】本発明の実施例20に係る大量の電子デバイスの移転プロセスの断面概略図である。
図20D】本発明の実施例20に係る大量の電子デバイスの移転プロセスの断面概略図である。
【0063】
図21A】本発明の実施例21に係る大量の電子デバイスの移転プロセスの断面概略図である。
図21B】本発明の実施例21に係る大量の電子デバイスの移転プロセスの断面概略図である。
図21C】本発明の実施例21に係る大量の電子デバイスの移転プロセスの断面概略図である。
図21D】本発明の実施例21に係る大量の電子デバイスの移転プロセスの断面概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0064】
本発明の開示内容の記述をより詳細かつ完全にするために、以下に本発明の実施形態と具体的な実施例について説明的な説明を提供する。しかし、これは、本発明の具体的な実施例を実施または運用する唯一の形態ではない。以下に開示される各実施例は、有益な場合には互いに組み合わされてもよいし、代替されてもよいし、さらなる記載や説明を必要とせずに、一実施例に他の実施例を付加してもよい。
【0065】
以下の説明では、読者が以下の実施例を十分に理解できるように、多くの特定の詳細を詳細に述べる。しかしながら、本発明に係る実施例は、このような特定の詳細なしで実施することができる。他の場合、図面を簡略化するために、周知の構成や装置は図面に概略的にのみ図示される。
【0066】
実施例
【0067】
実施例1
【0068】
まず、図1Aを参照する。図1Aに示すように、加熱装置20及び/又は超音波振動装置30を備える載置台10を提供し、ターゲット基板100を提供し、このターゲット基板をこの載置台上に載置し、電子デバイス200を提供する。ターゲット基板100は、対向する第1上面100Aと第1下面100Bとを有する。第1上面100Aは、接合領域110を含む。この接合領域は、少なくとも1つのパッド120を含む。電子デバイス200は、電子デバイス本体210と、少なくとも1つの電極220とを有する。この電子デバイス本体210は、対向する第2上面210Aと第2下面210Bを有する。少なくとも1つの電極220は、電子デバイス本体210の第2下面210B上に形成されて電子デバイス本体210と電気的に接続される。電子デバイス200は、ターゲット基板100の接合領域110に位置合わせされる。少なくとも1つの電極220は、接合領域110の少なくとも1つのパッド120に位置合わせされる。
【0069】
本実施例によれば、ターゲット基板100は、例えば、半導体基板、セラミック基板、金属基板、ガラス基板、プリント配線板、またはフレキシブルプリント配線板であってもよいが、これらに限定されない。
【0070】
本実施形態によれば、ターゲット基板100は、フレキシブルプリント配線板を例にして説明される。フレキシブルプリント配線板は、フレキシブル絶縁基材と、このフレキシブル絶縁基材の表面に形成された回路と、この回路を覆う絶縁層とを含んでよい。このパッドは、絶縁層の表面に形成されてこの回路と電気的に接続される。
【0071】
本実施例によれば、電子デバイス200は、例えば、発光ダイオード、レーザダイオード、または半導体素子であるが、これらに限定されない。ここで、発光ダイオードが発する光は、例えば、赤色光、緑色光、青色光、黄色光、白色光、赤外光または紫外光であるが、これらに限定されない。レーザダイオードの波長は、例えば、390nm~1700nmであるが、これらに限定されない。半導体素子は、例えば、プロセッサ、メモリIC、マイクロ素子IC、論理IC、またはアナログICであるが、これらに限定されない。本実施例1の電子デバイス200は、発光ダイオードを例に説明される。
【0072】
本実施例によれば、少なくとも1つの電極220および/または少なくとも1つのパッド120の材料は、それぞれ、例えば、金属、金属合金、または金属酸化物であるが、これらに限定されない。
【0073】
次に、図1A~1Bを参照する。図1A~1Bに示すように、レーザ光を提供する。このレーザ光の波長は、例えば、190nm~11000nmであるが、これらに限定されない。そして、載置台10の加熱装置20及び/又は超音波振動装置30が作動して、電子デバイス200の上方から電子デバイス本体210に向けてレーザ光を照射して、レーザ光を電子デバイス本体210の第2上面210A、電子デバイス本体210内、電子デバイス本体210の第2下面210B、少なくとも1つの電極220、または少なくとも1つのパッド120に集中させて、電子デバイス200の少なくとも1つの電極220とターゲット基板100の接合領域110の少なくとも1つのパッド120との間に共晶層(図示せず)を生成させる。さらに、電子デバイス200を、少なくとも1つの電極220によってレーザ光でターゲット基板100の接合領域110の少なくとも1つのパッド120に溶接させる。ここで、載置台10の加熱装置20と超音波振動装置30は、単独で又は同時に作動を開始することができる。載置台10の加熱装置20は、作動してターゲット基板100の接合領域110の少なくとも1つのパッド120を30℃~300℃に加熱する。よって、良好なレーザ溶接を達成するための限界時間を効果的に低減する。例えば、14msから8msに低減するが、これに限定されない。一方、超音波発振装置30は、作動して載置台10からターゲット基板100の接合領域110の少なくとも1つのパッド120に向けて2W~750Wのパワーと15KHz~2MHzの周波数を有する超音波を発信して、この少なくとも1つのパッド120を、2W~750Wのパワーと15KHz~2MHzの周波数を有する超音波で振動させる。そして、レーザ溶接プロセスを支援するように、電子デバイス200とパッド120表面との間に高速摩擦を発生させる。よって、良好なレーザ溶接を達成するための限界時間を効果的に低減する。例えば、14msから7ms以下に低減するが、これに限定されない。
【0074】
実施例2
【0075】
まず、図2Aを参照する。図2Aに示すように、載置台10を提供する。載置台10は、加熱装置20及び/又は超音波振動装置30を備えている。そして、ターゲット基板100を提供する。このターゲット基板100を載置台10上に載置する。電子デバイス200を提供する。このターゲット基板100と電子デバイス200の構成は、実施例1で説明したものと同様であるので、ここではこれ以上説明しない。
【0076】
次に、図2A~2Bを参照する。図2A~2Bに示すように、レーザ光を提供する。このレーザ光の波長は、例えば、190nm~11000nmであるが、これらに限定されない。載置台10の加熱装置20及び/又は超音波振動装置30が作動して、ターゲット基板100の下方からターゲット基板100に向けてレーザ光を照射して、このレーザ光を、ターゲット基板100の第1上面100A、ターゲット基板100内、ターゲット基板100の第1下面100B、少なくとも1つのパッド120、又は少なくとも1つの電極220に集中させて、電子デバイス200の少なくとも1つの電極220とターゲット基板100の接合領域110の少なくとも1つのパッド120との間に共晶層(図示せず)を生成させる。そして、電子デバイス200を、少なくとも1つの電極220によってレーザ光で、ターゲット基板100の接合領域110の少なくとも1つのパッド120に溶接させる。載置台10の加熱装置20と音波発振装置30は、単独でまたは同時に作動を開始することができる。載置台10の加熱装置20は、作動してターゲット基板100の接合領域110の少なくとも1つのパッド120を30℃~300℃に加熱する。よって、良好なレーザ溶接を達成するための限界時間を効果的に低減する。例えば、14msから8msに低減するが、これに限定されない。一方、超音波発振装置30は、作動して載置台10からターゲット基板100の接合領域110の少なくとも1つのパッド120に向けて2W~750Wのパワーと15KHz~2MHzの周波数を有する超音波を発信して、少なくとも1つのパッド120を、2W~750Wのパワーと15KHz~2MHzの周波数を有する超音波で振動させる。そして、レーザ溶接プロセスを支援するように、電子デバイス200とパッド120の表面との間に高速摩擦を発生させる。よって、良好なレーザ溶接を達成するための限界時間を効果的に低減する。例えば、14msから7ms以下に低減するが、これに限定されない。
【0077】
実施例3
【0078】
まず、図3Aを参照する。図3Aに示すように、載置台10を提供する。載置台10は、加熱装置20及び/又は超音波振動装置30を備える。ターゲット基板100を提供する。このターゲット基板100を載置台10上に載置する。電子デバイス200を提供する。このターゲット基板100とこの電子デバイス200の構成は、実施例1で説明したものと同様であり、ここではこれ以上説明しない。また、図3Aに示すように、少なくとも1つのパッド120上および/または少なくとも1つの電極220上に半田300を形成する。この半田300によって、電子デバイス200の少なくとも1つの電極220とターゲット基板100の少なくとも1つの電極120とを間接的に接触させる。
【0079】
次に、図3A~3Bを参照する。図3A~3Bに示すように、レーザ光を提供する。このレーザ光の波長は、例えば、190nm~11000nmであるが、これらに限定されない。そして、載置台10の加熱装置20及び/又は該超音波振動装置30が作動して、電子デバイス200の上方から電子デバイス本体210に向けてレーザ光を照射して、レーザ光を電子デバイス本体210の第2上面210A、電子デバイス本体210内、電子デバイス本体210の第2下面210B、少なくとも1つの電極220、半田300、または少なくとも1つのパッド120に集中させて、レーザ光によって半田300を直接または間接的に加熱して加熱された半田300'を得る。加熱された半田300'によって、電子デバイス200の少なくとも1つの電極220をターゲット基板100の接合領域110の少なくとも1つのパッド120に接合させる。載置台10の加熱装置20と超音波振動装置30は、単独で又は同時に作動を開始することができる。載置台10の加熱装置20は、作動してターゲット基板100の接合領域110の少なくとも1つのパッド120を30℃~300℃に加熱する。よって、良好なレーザ溶接を達成するための限界時間を効果的に低減する。例えば、14msから8msに低減するが、これに限定されない。一方、超音波発振装置30は、作動して載置台10からターゲット基板100の接合領域110の少なくとも1つのパッド120に向けて2W~750Wのパワーと15KHz~2MHzの周波数を有する超音波を発信して、少なくとも1つのパッド120を、2W~750Wのパワーと15KHz~2MHzの周波数を有する超音波で振動させる。さらに、レーザ溶接プロセスを支援するように、電子デバイス200と、加熱された半田300'と、パッド120の表面との間に高速摩擦を発生させる。よって、良好なレーザ溶接を達成するための限界時間を効果的に低減する。例えば、14msから7ms以下に低減するが、これに限定されない。
【0080】
実施例4
【0081】
まず、図4Aを参照する。図4Aに示すように、載置台10を提供する。載置台10は、加熱装置20及び/又は超音波振動装置30を備える。ターゲット基板100を提供する。ターゲット基板100を載置台10上に載置する。電子デバイス200を提供する。ターゲット基板100と電子デバイス200の構成は、実施例1で説明したものと同様であり、ここではこれ以上説明しない。また、図4Aに示すように、少なくとも1つのパッド120上及び/又は少なくとも1つの電極220上に半田300を形成する。半田300によって、電子デバイス200の少なくとも1つの電極220とターゲット基板100の少なくとも1つの電極120とを間接的に接触させる。
【0082】
次に、図4A~4Bを参照する。図4A~4Bに示すように、レーザ光を提供する。レーザ光の波長は、例えば、190nm~11000nmであるが、これらに限定されない。載置台10の加熱装置20及び/又は超音波振動装置30が作動して、ターゲット基板100の下方からターゲット基板100に向けてレーザ光を照射して、レーザ光をターゲット基板100の第1上面100A、ターゲット基板100内、ターゲット基板100の第1下面100B、少なくとも1つのパッド120、半田300、又は少なくとも1つの電極220に集中させて、レーザ光によって半田300を直接または間接的に加熱して加熱された半田300'を得る。加熱された半田300'によって、電子デバイス200の少なくとも1つの電極220を、ターゲット基板100の接合領域110の少なくとも1つのパッド120に接合させる。載置台10の加熱装置20と超音波振動装置30は、単独で又は同時に作動を開始することができる。載置台10の加熱装置20は、作動してターゲット基板100の接合領域110の少なくとも1つのパッド120を30℃~300℃に加熱する。よって、良好なレーザ溶接を達成する限界時間を効果的に低減する。例えば、14msから8msに低減するが、これに限定されない。一方、超音波発振装置30は、作動して載置台10からターゲット基板100の接合領域110の少なくとも1つのパッド120に向けて2W~750Wのパワーと15KHz~2MHzの周波数を有する超音波を発信して、少なくとも1つのパッド120を、2W~750Wのパワーと15KHz~2MHzの周波数を有する超音波で振動させる。さらに、レーザ溶接プロセスを支援するように、電子デバイス200と、加熱された半田300'と、パッド120の表面との間に高速摩擦を発生させる。よって、良好なレーザ溶接を達成するための限界時間を効果的に低減する。例えば、14msから7ms以下に低減するが、これに限定されない。
【0083】
実施例5
【0084】
図5A~5Bを参照する。本実施例5に係る電子デバイスの接合プロセスは、概ね実施例1に係るものと同様であり、差異としては、本実施例5において、さらに、電子デバイス本体210の第2上面210A上に透明または半透明の誘電体層400を設けることである。透明又は半透明の誘電体層400とターゲット基板100は、載置台10上に順次載置される。載置台10の加熱装置20及び/又は超音波振動装置30が作動して、電子デバイス200の上方から電子デバイス本体210に向けて透明又は半透明誘電体層400を介してレーザ光を照射して、レーザ光を、電子デバイス本体210の第2上面210A、電子デバイス本体210内、電子デバイス本体210の第2下面210B、少なくとも1つの電極220、又は少なくとも1つのパッド120に集中させて、電子デバイス200の少なくとも1つの電極220とターゲット基板100の接合領域110の少なくとも1つのパッド120との間に共晶層(図示せず)を形成させる。さらに、電子デバイス200を、少なくとも1つの電極220によってレーザ光で、ターゲット基板100の接合領域110の少なくとも1つのパッド120に溶接させる。載置台10の加熱装置20と超音波振動装置30は、単独で又は同時に作動を開始することができる。載置台10の加熱装置20は、作動してターゲット基板100の接合領域110の少なくとも1つのパッド120を30℃~300℃に加熱する。よって、良好なレーザ溶接を達成するための限界時間を効果的に低減する。例えば、14msから8msに低減するが、これに限定されない。超音波発振装置30は、作動して載置台10からターゲット基板100の接合領域110の少なくとも1つのパッド120に向けて2W~750Wのパワーと15KHz~2MHzの周波数を有する超音波を発信して、少なくとも1つのパッド120を、2W~750Wのパワーと15KHz~2MHzの周波数を有する超音波で振動させる。さらに、レーザ溶接プロセスを支援するように、電子デバイス200とパッド120の表面との間に高速摩擦を発生させる。よって、良好なレーザ溶接を達成する限界時間を効果的に低減する。例えば、14msから7ms以下に低減するが、これに限定されない。
【0085】
実施例6
【0086】
図6A~6Bを参照する。本実施例6に係る電子デバイスの接合プロセスは、概ね実施例2に係るものと同様であり、差異としては、本実施例6において、ターゲット基板100の第1下面100B上に透明または半透明の誘電体層400を設けるステップをさらに含むことである。透明または半透明の誘電体層400とターゲット基板100は、載置台10上に順次載置される。載置台10の加熱装置20及び/又は超音波振動装置30が作動して、ターゲット基板100の下方からターゲット基板100に向けて透明又は半透明誘電体層400を介してレーザ光を照射して、レーザ光をターゲット基板100の第1上面100A、ターゲット基板100内、ターゲット基板100の第1下面100B、少なくとも1つのパッド120、又は少なくとも1つの電極220に集中させて、電子デバイス200の少なくとも1つの電極220とターゲット基板100の接合領域110の少なくとも1つのパッド120との間に共晶層(図示せず)を生成させる。さらに、電子デバイス200を、少なくとも1つの電極220によってレーザ光で、ターゲット基板100の接合領域110の少なくとも1つのパッド120に溶接させる。載置台10の加熱装置20と超音波振動装置30は、単独で又は同時に作動を開始することができる。載置台10の加熱装置20は、作動してターゲット基板100の接合領域110の少なくとも1つのパッド120を30℃~300℃に加熱する。よって、良好なレーザ溶接を達成するための限界時間を効果的に低減する。例えば、14msから8msに低減するが、これに限定されない。超音波発振装置30は、作動して載置台10からターゲット基板100の接合領域110の少なくとも1つのパッド120に向けて2W~750Wのパワーと15KHz~2MHzの周波数を有する超音波を発信して、少なくとも1つのパッド120を、2W~750Wのパワーと15KHz~2MHzの周波数を有する超音波で振動させる。さらに、レーザ溶接プロセスを支援するように、電子デバイス200とパッド120の表面との間に高速摩擦を発生させる。よって、良好なレーザ溶接を達成するための限界時間を効果的に低減する。例えば、14msから7ms以下に低減するが、これに限定されない。
【0087】
実施例7
【0088】
図7A~7Bを参照する。本実施例7に係る電子デバイスの接合プロセスは、概ね実施例3に係るものと同様であり、その差異としては、本実施例7において、さらに、電子デバイス本体210の第2上面210A上に透明または半透明の誘電体層400を設けることである。透明または半透明の誘電体層400とターゲット基板100は、載置台10上に順位載置される。載置台10の加熱装置20及び/又は超音波振動装置30が作動して、レーザ光を透明または半透明の誘電体層400を介して電子デバイス200の上方から電子デバイス本体210に照射して、レーザ光を電子デバイス本体210の第2上面210A、電子デバイス本体210内、電子デバイス本体210の第2下面210B、半田300、少なくとも1つの電極220、または少なくとも1つのパッド120に集中させて、レーザ光によって半田300を直接または間接的に加熱して加熱された半田300'を得る。さらに、加熱された半田300'によって、電子デバイス200の少なくとも1つの電極220を、ターゲット基板100の接合領域110の少なくとも1つのパッド120に接合させる。載置台10の加熱装置20と超音波振動装置30は、単独でまたは同時に作動を開始することができる。載置台10の加熱装置20は、作動してターゲット基板100の接合領域110の少なくとも1つのパッド120を30℃~300℃に加熱する。よって、良好なレーザ溶接を達成するための限界時間を効果的に低減する。例えば、14msから8msに低減するが、これに限定されない。そして、超音波振動装置30は、作動して載置台10からターゲット基板100の接合領域110の少なくとも1つのパッド120に向けて2W~750Wのパワーと15KHz~2MHzの周波数を有する超音波を発信して、少なくとも1つのパッド120を、2W~750Wのパワーと15KHz~2MHzの周波数を有する超音波で振動させる。さらに、レーザ溶接プロセスを支援するように、電子デバイス200とパッド120の表面との間に高速摩擦を発生させる。よって、良好なレーザ溶接を達成するための限界時間を効果的に低減する。例えば、14msから7ms以下に低減するが、これに限定されない。
【0089】
実施例8
【0090】
図8A~8Bを参照する。本実施例8に係る電子デバイスの接合プロセスは、概ね実施例4に係るものと同様であり、その差異としては、本実施例8において、ターゲット基板100の第1下面100B上に透明または半透明の誘電体層400を設けるステップをさらに含むことである。透明または半透明の誘電体層400とターゲット基板100は、載置台10上に順位載置される。載置台10の加熱装置20及び/又は超音波振動装置30が作動して、レーザ光を透明又は半透明の誘電体層400を介してターゲット基板100の下方からターゲット基板100に照射して、レーザ光を、ターゲット基板100の第1上面100A、ターゲット基板100内、ターゲット基板100の第1下面100B、少なくとも1つのパッド120、半田300、又は該少なくとも1つの電極220に集中させる。レーザ光によって、半田300を直接または間接的に加熱して加熱された半田300'を得る。さらに、加熱された半田300'によって、電子デバイス200の少なくとも1つの電極220を、ターゲット基板100の接合領域110の少なくとも1つのパッド120に接合させる。載置台10の加熱装置20と超音波振動装置30は、単独で又は同時に作動を開始することができる。載置台10の加熱装置20は、作動してターゲット基板100の接合領域110の少なくとも1つのパッド120を30℃~300℃に加熱する。よって、良好なレーザ溶接を達成するための限界時間を効果的に低減する。例えば、14msから8msに低減するが、これに限定されない。超音波振動装置30は、作動して載置台10からターゲット基板100の接合領域110の少なくとも1つのパッド120に向けて2W~750Wのパワーと15KHz~2MHzの周波数を有する超音波を発信して、少なくとも1つのパッド120を、2W~750Wのパワーと15KHz~2MHzの周波数を有する超音波で振動させる。さらに、レーザ溶接プロセスを支援するように、電子デバイス200とパッド120の表面との間に高速摩擦を発生させる。よって、良好なレーザ溶接を達成するための限界時間を効果的に低減する。例えば、14msから7ms以下に低減するが、これに限定されない。
【0091】
実施例9
【0092】
まず、図9Aを参照する。図9Aに示すように、載置台10を提供する。載置台10は、加熱装置20及び/又は超音波振動装置30を備える。次に、ターゲット基板100を提供する。このターゲット基板100を載置台10上に載置する。電子デバイス200及び半田300を提供する。ターゲット基板100、電子デバイス200、半田の構成は、実施例3で説明したものと同じであるので、ここではこれ以上説明ない。
【0093】
続いて、図9A~9Bを参照する。図9A~9Bに示すように、レーザ光を提供する。レーザ光の波長は、例えば、190nm~11000nmであるが、これらに限定されない。載置台10の加熱装置20及び/又は超音波振動装置30が作動して、レーザ光を横方向から半田300に直接照射して、レーザ光によって半田300を直接加熱して加熱された半田300'を得る。加熱された半田300'によって、電子デバイス200の少なくとも1つの電極220を、ターゲット基板100の接合領域110の少なくとも1つのパッド120に接合させる。載置台10の加熱装置20と超音波振動装置30は、単独でまたは同時に作動を開始することができる。載置台10の加熱装置20は、作動してターゲット基板100の接合領域110の少なくとも1つのパッド120を30℃~300℃に加熱する。よって、良好なレーザ溶接を達成するための限界時間を効果的に低減する。例えば、14msから8msに低減するが、これに限定されない。超音波振動装置30は、作動して載置台10からターゲット基板100の接合領域110の少なくとも1つのパッド120に向けて2W~750Wのパワーと15KHz~2MHzの周波数を有する超音波を発信して、少なくとも1つのパッド120を、2W~750Wのパワーと15KHz~2MHzの周波数を有する超音波で振動させる。さらに、レーザ溶接プロセスを支援するように、電子デバイス200とパッド120の表面との間に高速摩擦を発生させる。よって、良好なレーザ溶接を達成するための限界時間を効果的に低減する。例えば、14msから7ms以下に低減するが、ことに限定されない。
【0094】
実施例10
【0095】
まず。図10Aを参照する。図10Aに示すように、載置台10を提供する。載置台10は、加熱装置20及び/又は超音波振動装置30を備える。次に、ターゲット基板100を提供する。このターゲット基板100を載置台10上に載置する。電子デバイス200を提供する。ターゲット基板100の構成は、実施例1で説明したものと同様であるので、ここではこれ以上説明ない。電子デバイス200の構成は、実施例1で説明したものと概ね同様であり、その差異としては、本実施例10において、電子デバイス本体210は、第2上面210Aと第2下面210Bとを貫通する貫通孔(図示せず)をさらに有することである。この貫通孔(図示せず)内には、熱伝導材250が埋め込まれている。熱伝導材250は、電子デバイス200の少なくとも1つの電極220に接続されている。同様に、電子デバイス200は、ターゲット基板100の接合領域110に位置合わせされ、少なくとも1つの電極220は、接合領域110内の少なくとも1つのパッド120に位置合わせされる。
【0096】
続いて、図10A~10Bを参照する。図10A~10Bに示すように、レーザ光を提供する。レーザ光の波長は、例えば、190nm~11000nmであるが、これらに限定されない。載置台10の加熱装置20及び/又は超音波振動装置30が作動して、電子デバイス200の上方から電子デバイス本体210に向けてレーザ光を照射して、レーザ光を、熱伝導材250の上面(図示せず)、熱伝導材250内、熱伝導材250の下面(図示せず)、少なくとも1つの電極220、または少なくとも1つのパッド120に集中させて、電子デバイス200の少なくとも1つの電極220とターゲット基板100の接合領域110の少なくとも1つのパッド120との間に共晶層(図示せず)を生成させて、電子デバイス200を、少なくとも1つの電極220によってレーザ光で、ターゲット基板100の接合領域110の少なくとも1つのパッド120に溶接させる。載置台10の加熱装置20と超音波振動装置30は、単独でまたは同時に作動を開始することができる。載置台10の加熱装置20は、作動してターゲット基板100の接合領域110の少なくとも1つのパッド120を30℃~300℃に加熱する。よって、良好なレーザ溶接を達成するための限界時間を効果的に低減する。例えば、14msから8msに低減するが、これに限定されない。超音波振動装置30は、作動して載置台10からターゲット基板100の接合領域110の少なくとも1つのパッド120に向けて2W~750Wのパワーと15KHz~2MHzの周波数を有する超音波を発信して、少なくとも1つのパッド120を、2W~750Wのパワーと15KHz~2MHzの周波数を有する超音波で振動させる。さらに、レーザ溶接プロセスを支援するように、電子デバイス200とパッド120の表面との間に高速摩擦を発生させる。よって、良好なレーザ溶接を達成するための限界時間を効果的に低減する。例えば、14msから7ms以下に低減するが、これに限定されない。
【0097】
実施例11
【0098】
まず。図11Aを参照する。図11Aに示すように、載置台10を提供する。載置台10は、加熱装置20及び/又は超音波振動装置30を備える。次に、ターゲット基板100を提供する。このターゲット基板100を載置台10上に載置する。電子デバイス200を提供する。電子デバイス200の構成は、実施例1で説明したものと同様であるので、ここではこれ以上説明ない。ターゲット基板100の構成は、実施例1で説明したものと概ね同様であり、その差異としては、本実施例11において、ターゲット基板100は、第1上面100Aと第1下面100Bとを貫通する貫通孔(図示せず)をさらに有することである。貫通孔(図示せず)内には、熱伝導材150が埋め込まれている。熱伝導材150は、ターゲット基板100の接合領域110内の少なくとも1つのパッド120に接続されている。同様に、電子デバイス200は、ターゲット基板100の接合領域110に位置合わせされ、少なくとも1つの電極220は、接合領域110内の少なくとも1つのパッド120に位置合わせされる。
【0099】
続いて、図11A~11Bを参照する。図11A~11Bに示すように、レーザ光を提供する。レーザ光の波長は、例えば、190nm~11000nmであるが、これらに限定されない。載置台10の加熱装置20及び/又は超音波振動装置30が作動して、ターゲット基板100の下方からターゲット基板100に向けてレーザ光を照射して、レーザ光を、熱伝導材150の上面(図示せず)、熱伝導材150内、熱伝導材150の下面(図示せず)、少なくとも1つのパッド120、または少なくとも1つの電極220に集中させて、電子デバイス200の少なくとも1つの電極220とターゲット基板100の接合領域110の少なくとも1つのパッド120との間に共晶層(図示せず)を生成させて、電子デバイス200を、少なくとも1つの電極220によってレーザ光で、ターゲット基板100の接合領域110の少なくとも1つのパッド120に溶接させる。載置台10の加熱装置20と超音波振動装置30は、単独でまたは同時に作動を開始することができる。載置台10の加熱装置20は、作動してターゲット基板100の接合領域110の少なくとも1つのパッド120を30℃~300℃に加熱する。よって、良好なレーザ溶接を達成するための限界時間を効果的に低減する。例えば、14msから8msに低減するが、これに限定されない。超音波振動装置30は、作動して載置台10からターゲット基板100の接合領域110の少なくとも1つのパッド120に向けて2W~750Wのパワーと15KHz~2MHzの周波数を有する超音波を発信して、少なくとも1つのパッド120を、2W~750Wのパワーと15KHz~2MHzの周波数を有する超音波で振動させる。さらに、レーザ溶接プロセスを支援するように、電子デバイス200とパッド120の表面との間に高速摩擦を発生させる。よって、良好なレーザ溶接を達成するための限界時間を効果的に低減する。例えば、14msから7ms以下に低減するが、これに限定されない。
【0100】
実施例12
【0101】
まず。図12Aを参照する。図12Aに示すように、載置台10を提供する。載置台10は、加熱装置20及び/又は超音波振動装置30を備えている。次に、ターゲット基板100を提供する。このターゲット基板100を載置台10上に載置する。電子デバイス200を提供する。ターゲット基板100と電子デバイス200の構成は、実施例10で説明したものと同様であるので、ここではこれ以上説明ない。また、図12Aに示すように、少なくとも1つのパッド120上および/または少なくとも1つの電極220上には、半田300がさらに形成される。この半田300によって、電子デバイス200の少なくとも1つの電極220とターゲット基板100の少なくとも1つの電極120とを間接的に接触させる。
【0102】
続いて、図12A~12Bを参照する。図12A~12Bに示すように、レーザ光を提供する。レーザ光の波長は、例えば、190nm~11000nmであるが、これらに限定されない。載置台10の加熱装置20及び/又は超音波振動装置30が作動して、電子デバイス200の上方から電子デバイス本体210に向けてレーザ光を照射して、レーザ光を、熱伝導材250の上面(図示せず)、熱伝導材250内、熱伝導材250の下面(図示せず)、少なくとも1つの電極220、半田300、又は少なくとも1つのパッド120に集中させて、レーザ光によって、半田300を直接または間接的に加熱して加熱された半田300'を得る。さらに、加熱された半田300'によって、電子デバイス200の少なくとも1つの電極220を、ターゲット基板100の接合領域110の少なくとも1つのパッド120に接合させる。載置台10の加熱装置20と超音波振動装置30は、単独でまたは同時に作動を開始することができる。載置台10の加熱装置20は、作動してターゲット基板100の接合領域110の少なくとも1つのパッド120を30℃~300℃に加熱する。よって、良好なレーザ溶接を達成するための限界時間を効果的に低減する。例えば、14msから8mに低減する。超音波振動装置30は、作動して載置台10からターゲット基板100の接合領域110の少なくとも1つのパッド120に向けて2W~750Wのパワーと15KHz~2MHzの周波数を有する超音波を発信して、少なくとも1つのパッド120を、2W~750Wのパワーと15KHz~2MHzの周波数を有する超音波で振動させる。さらに、レーザ溶接プロセスを支援するように、電子デバイス200と、加熱された半田300'と、パッド120の表面との間に高速摩擦を発生させる。よって、良好なレーザ溶接を達成するための限界時間を効果的に低減する。例えば、14msから7ms以下に低減するが、これに限定されない。
【0103】
実施例13
【0104】
まず、図13Aを参照する。図13Aに示すように、載置台10を提供する。載置台10は、加熱装置20及び/又は超音波振動装置30を備える。次に、ターゲット基板100を提供する。ターゲット基板100を載置台10上に載置する。電子デバイス200を提供する。ターゲット基板100と電子デバイス200の構成は、実施例11で説明したものと同様であるので、ここではこれ以上説明ない。さらに、図13Aに示すように、少なくとも1つのパッド120上および/または少なくとも1つの電極220上には、半田300がさらに形成される。半田300によって、電子デバイス200の少なくとも1つの電極220とターゲット基板100の少なくとも1つの電極120とを間接的に接触させる。
【0105】
続いて、図13A~13Bを参照する。図13A~13Bに示すように、レーザ光を提供する。レーザ光の波長は、例えば、190nm~11000nmであるが、これらに限定されない。載置台10の加熱装置20及び/又は超音波振動装置30が作動して、ターゲット基板100の下方からターゲット基板100に向けてレーザ光を照射して、レーザ光を、熱伝導材150の上面(図示せず)、熱伝導材150内、熱伝導材150の下面(図示せず)、少なくとも1つのパッド120、又は少なくとも1つの電極220に集中させて、レーザ光によって、半田300を直接または間接的に加熱して加熱された半田300'を得る。さらに、加熱された半田300'によって、電子デバイス200の少なくとも1つの電極220を、ターゲット基板100の接合領域110の少なくとも1つのパッド120に接合させる。載置台10の加熱装置20と超音波振動装置30は、単独でまたは同時に作動を開始することができる。載置台10の加熱装置20は、作動してターゲット基板100の接合領域110の少なくとも1つのパッド120を30℃~300℃に加熱する。よって、良好なレーザ溶接を達成するための限界時間を効果的に低減する。例えば、14msから8mに低減する。超音波振動装置30は、作動して載置台10からターゲット基板100の接合領域110の少なくとも1つのパッド120に向けて2W~750Wのパワーと15KHz~2MHzの周波数を有する超音波を発信して、少なくとも1つのパッド120を、2W~750Wのパワーと15KHz~2MHzの周波数を有する超音波で振動させる。さらに、レーザ溶接プロセスを支援するように、電子デバイス200と、加熱された半田300'と、パッド120表面との間に高速摩擦を発生させる。よって、良好なレーザ溶接を達成するための限界時間を効果的に低減する。例えば、14msから7ms以下に低減するが、これに限定されない。
【0106】
実施例14
【0107】
図14A~14Bを参照する。本実施例14に係る電子デバイスの接合プロセスは、概ね実施例10に係るものと同様であし、その差異としては、本実施例14において、電子デバイス本体210の第2上面210A上に透明または半透明の誘電体層400をさらに設けることである。透明または半透明の誘電体層400とターゲット基板100は、載置台10上に順位載置される。載置台10の加熱装置20及び/又は超音波振動装置30が作動して、透明または半透明の誘電体層400を介して、電子デバイス200の上方から電子デバイス本体210にレーザ光を照射して、レーザ光を、熱伝導材150の上面(図示せず)、熱伝導材150内、熱伝導材150の下面(図示せず)、少なくとも1つのパッド120、又は少なくとも1つの電極220に集中させて、電子デバイス200の少なくとも1つの電極220とターゲット基板100の接合領域110の少なくとも1つのパッド120との間に共晶層(図示せず)を生成させて、電子デバイス200を、少なくとも1つの電極220によってレーザ光で、ターゲット基板100の接合領域110の少なくとも1つのパッド120に溶接させる。載置台10の加熱装置20と超音波振動装置30は、単独でまたは同時に作動を開始することができる。載置台10の加熱装置20は、作動してターゲット基板100の接合領域110の少なくとも1つのパッド120を30℃~300℃に加熱する。よって、良好なレーザ溶接を達成するための限界時間を効果的に低減する。例えば、14msから8mに低減する。超音波振動装置30は、作動して載置台10からターゲット基板100の接合領域110の少なくとも1つのパッド120に向けて2W~750Wのパワーと15KHz~2MHzの周波数を有する超音波を発信して、少なくとも1つのパッド120を、2W~750Wのパワーと15KHz~2MHzの周波数を有する超音波で振動させる。さらに、レーザ溶接プロセスを支援するように、電子デバイス200とパッド120表面との間に高速摩擦を発生させる。よって、良好なレーザ溶接を達成するための限界時間を効果的に低減する。例えば、14msから7ms以下に低減するが、これに限定されない。
【0108】
実施例15
【0109】
図15A~15Bを参照する。本実施例15に係る電子デバイスの接合プロセスは、概ね実施例11に係るものと同様であり、その差異としては、本実施例15において、ターゲット基板100の第1下面100B上に透明または半透明の誘電体層400を設けるステップをさらに含むことである。透明または半透明の誘電体層400とターゲット基板100は、載置台10上に順位載置される。載置台10の加熱装置20及び/又は超音波振動装置30が作動して、透明又は半透明誘電体層400を介してターゲット基板100の下方からターゲット基板100に向けてレーザ光を照射して、レーザ光を、熱伝導材150の上面(図示せず)、熱伝導材150内、熱伝導材150の下面(図示せず)、少なくとも1つのパッド120、または少なくとも1つの電極220に集中させて、電子デバイス200の少なくとも1つの電極220とターゲット基板100の接合領域110の少なくとも1つのパッド120との間に共晶層(図示せず)を生成させて、電子デバイス200を、少なくとも1つの電極220によってレーザ光で、ターゲット基板100の接合領域110の少なくとも1つのパッド120に溶接させる。載置台10の加熱装置20と超音波振動装置30は、単独でまたは同時に作動を開始することができる。載置台10の加熱装置20は、作動してターゲット基板100の接合領域110の少なくとも1つのパッド120を30℃~300℃に加熱する。よって、良好なレーザ溶接を達成するための限界時間を効果的に低減する。例えば、14msから8mに低減する。超音波振動装置30は、作動して載置台10からターゲット基板100の接合領域110の少なくとも1つのパッド120に向けて2W~750Wのパワーと15KHz~2MHzの周波数を有する超音波を発信して、少なくとも1つのパッド120を、2W~750Wのパワーと15KHz~2MHzの周波数を有する超音波で振動させる。さらに、レーザ溶接プロセスを支援するように、電子デバイス200とパッド120の表面との間に高速摩擦を発生させる。よって、良好なレーザ溶接を達成するための限界時間を効果的に低減する。例えば、14msから7ms以下に低減するが、これに限定されない。
【0110】
実施例16
【0111】
図16A~16Bを参照する。本実施例16に係る電子デバイスの接合プロセスは、概ね実施例12に係るものと同様であり、その差異としては、本実施例16において、電子デバイス本体210の第2上面210A上に透明または半透明の誘電体層400をさらに設けることである。載置台10の加熱装置20及び/又は超音波振動装置30が作動して、透明または半透明の誘電体層400を介して電子デバイス200の上方から電子デバイス本体210に向けてレーザ光を照射して、レーザ光を、熱伝導材250の上面(図示せず)、熱伝導材250内、熱伝導材250の下面(図示せず)、少なくとも1つの電極220、半田300、又は該少なくとも1つのパッド120に集中させて、レーザ光によって、半田300を直接または間接的に加熱して加熱された半田300'を得る。さらに、加熱された半田300'によって、電子デバイス200の少なくとも1つの電極220を、ターゲット基板100の接合領域110の少なくとも1つのパッド120に接合させる。載置台10の加熱装置20と超音波振動装置30は、単独でまたは同時に作動を開始することができる。載置台10の加熱装置20は、作動してターゲット基板100の接合領域110の少なくとも1つのパッド120を30℃~300℃に加熱する。よって、良好なレーザ溶接を達成するための限界時間を効果的に低減する。例えば、14msから8mに低減する。超音波振動装置30は、作動して載置台10からターゲット基板100の接合領域110の少なくとも1つのパッド120に向けて2W~750Wのパワーと15KHz~2MHzの周波数を有する超音波を発信して、少なくとも1つのパッド120を、2W~750Wのパワーと15KHz~2MHzの周波数を有する超音波で振動させる。さらに、レーザ溶接プロセスを支援するように、電子デバイス200と、加熱された半田300'と、パッド120の表面との間に高速摩擦を発生させる。よって、良好なレーザ溶接を達成するための限界時間を効果的に低減する。例えば、14msから7ms以下に低減するが、これに限定されない。
【0112】
実施例17
【0113】
図17A~17Bを参照する。本実施例17に係る電子デバイスの接合プロセスは、概ね実施例13に係るものと同様であり、その差異としては、本実施例17において、ターゲット基板100の第1下面100B上に透明または半透明の誘電体層400を設けるステップをさらに含むことである。載置台10の加熱装置20及び/又は超音波振動装置30が作動して、透明又は半透明誘電体層400を介してターゲット基板100の下方からターゲット基板100に向けてレーザ光を照射して、レーザ光を、熱伝導材150の上面(図示せず)、熱伝導材150内、熱伝導材150の下面(図示せず)、少なくとも1つのパッド120、又は該少なくとも1つの電極220に集中させて、レーザ光によって、半田300を直接または間接的に加熱して加熱された半田300'を得る。さらに、加熱された半田300'によって、電子デバイス200の少なくとも1つの電極220を、ターゲット基板100の接合領域110の少なくとも1つのパッド120に接合させる。載置台10の加熱装置20と超音波振動装置30は、単独でまたは同時に作動を開始することができる。載置台10の加熱装置20は、作動してターゲット基板100の接合領域110の少なくとも1つのパッド120を30℃~300℃に加熱する。よって、良好なレーザ溶接を達成するための限界時間を効果的に低減する。例えば、14msから8mに低減する。超音波振動装置30は、作動して載置台10からターゲット基板100の接合領域110の少なくとも1つのパッド120に向けて2W~750Wのパワーと15KHz~2MHzの周波数を有する超音波を発信して、少なくとも1つのパッド120を、2W~750Wのパワーと15KHz~2MHzの周波数を有する超音波で振動させる。さらに、レーザ溶接プロセスを支援するように、電子デバイス200と、加熱された半田300'と、パッド120の表面との間に高速摩擦を発生させる。よって、良好なレーザ溶接を達成するための限界時間を効果的に低減する。例えば、14msから7ms以下に低減するが、これに限定されない。
【0114】
実施例18
【0115】
本実施例18に係る大量の電子デバイスの移転方法は、図18A~18Cを参照して以下のように説明する。
【0116】
まず、図18Aに示すように、載置台10を提供する。載置台10は、加熱装置20及び/又は超音波振動装置30を備える。次に、ターゲット基板100を提供する。ターゲット基板100を載置台10上に載置する。ターゲット基板100は、対向する第1上面100Aと第1下面100Bとを有する。第1上面100Aは、複数の接合領域110を含む。これらの接合領域110はそれぞれ、少なくとも1つのパッド120を含む。また、図18Aに示すように、ターゲット基板100の上方には、一時的基板500が設けられる。この一時的基板500には、複数の電子デバイス200が形成される。電子デバイス200はそれぞれ、電子デバイス本体210及び少なくとも1つの電極220を含む。電子デバイス本体210は、対向する第2上面210Aと第2下面210Bとを有する。少なくとも1つの電極220は、電子デバイス本体210の第2下面210B上に形成されて電子デバイス本体210と電気的に接続される。電子デバイス本体210の第2下面210Bは、ターゲット基板100の第1上面100Aに向いている。電子デバイス200は、ターゲット基板100の接合領域110にそれぞれ位置合わせされる。電子デバイス200のそれぞれの少なくとも1つの電極220は、いずれも、接合領域110のそれぞれの少なくとも1つのパッド120に位置合わせされる。
【0117】
本実施例によれば、ターゲット基板100は、例えば、半導体基板、セラミック基板、金属基板、ガラス基板、プリント配線板、またはフレキシブルプリント配線板であってもよいが、これらに限定されない。
【0118】
本実施形態によれば、ターゲット基板100は、フレキシブルプリント配線板を例にして説明される。フレキシブルプリント配線板は、フレキシブル絶縁基材と、このフレキシブル絶縁基材の表面に形成された回路と、この回路を覆う絶縁層とを含んでよい。このパッドは、絶縁層の表面に形成されてこの回路と電気的に接続される。
【0119】
本実施例によれば、電子デバイス200は、例えば、発光ダイオード、レーザダイオード、または半導体素子であるが、これらに限定されない。ここで、発光ダイオードが発する光は、例えば、赤色光、緑色光、青色光、黄色光、白色光、赤外光または紫外光であるが、これらに限定されない。レーザダイオードの波長は、例えば、390nm~1700nmであるが、これらに限定されない。半導体素子は、例えば、プロセッサ、メモリIC、マイクロ素子IC、論理IC、またはアナログICであるが、これらに限定されない。本実施例1の電子デバイス200は、発光ダイオードを例に説明される。
【0120】
本実施例によれば、電子デバイス200のそれぞれの少なくとも1つの電極220および/または接合領域110のそれぞれの少なくとも1つのパッド120の材料は、それぞれ、例えば、金属、金属合金、または金属酸化物であってもよいが、これらに限定されない。
【0121】
続いて、図18Bに示すように、レーザ光を提供する。レーザ光の波長は、例えば、190nm~11000nmであるが、これらに限定されない。載置台10の加熱装置20及び/又は超音波振動装置30が作動して、一時的基板500の上方から一時的基板500及び電子デバイス本体210に向けてレーザ光を照射して、レーザ光を、電子デバイス本体210の第2上面210A、電子デバイス本体210内、電子デバイス本体210の第2下面210B、電子デバイス200のそれぞれの少なくとも1つの電極220又は接合領域110のそれぞれの少なくとも1つのパッド120に集中させて、電子デバイス200のそれぞれの少なくとも1つの電極220とターゲット基板100の接合領域110のそれぞれの少なくとも1つのパッド120との間に共晶層(図示せず)を発生させて、電子デバイス200のそれぞれを、少なくとも1つの電極220によってレーザ光で、ターゲット基板100の接合領域110のそれぞれの少なくとも1つのパッド120に溶接させる。載置台10の加熱装置20と超音波振動装置30は、単独でまたは同時に動作を開始することができる。載置台10の加熱装置20は、作動してターゲット基板100の接合領域110の少なくとも1つのパッド120を30℃~300℃に加熱する。よって、良好なレーザ溶接を達成するための限界時間を効果的に低減する。例えば、14msから8msに低減する。超音波振動装置30は、作動して載置台10からターゲット基板100の接合領域110の少なくとも1つのパッド120に向けて2W~750Wのパワーと15KHz~2MHzの周波数を有する超音波を発信して、少なくとも1つのパッド120を、2W~750Wのパワーと15KHz~2MHzの周波数を有する超音波で振動させる。さらに、レーザ溶接プロセスを支援するように、電子デバイス200のそれぞれの少なくとも1つの電極220とパッド120の表面との間に高速摩擦を発生させる。よって、良好なレーザ溶接を達成するための限界時間を効果的に低減する。例えば、14msから7ms以下に低減するが、これに限定されない。
【0122】
一時的基板500を除去した後、図18Cに示すよう、電子デバイス200は、一時的基板500からターゲット基板100の接合領域110に大量に移転される。一時的基板500は、レーザ光が一時的基板500の上方から一時的基板500に向けて照射されると同時に光分解または熱分解されて除去され、或いは、電子デバイス200のそれぞれの少なくとも1つの電極220がターゲット基板100の接合領域110のそれぞれの少なくとも1つのパッド120に接合された後、直接剥離されて除去される。
【0123】
また、本発明の他の実施例によれば、必要に応じて、実施例5、10、14などに係る電子デバイスの接合方法を、本実施例に係る大量の電子デバイスの移転方法に適用することもできる。電子デバイス200のそれぞれを、少なくとも1つの電極220によってレーザ光で、ターゲット基板100の接合領域110のそれぞれの少なくとも1つのパッド120に溶接させる。
【0124】
実施例19
【0125】
本実施例19に係る大量の電子デバイスの移転方法は、図19A~19Cを参照して以下のように説明する。
【0126】
まず、図19Aに示すように、実施例18に示すような載置台10、ターゲット基板100、および一時的基板500を提供する。載置台10は、加熱装置20及び/又は超音波振動装置30を備える。ターゲット基板100を載置台10上に載置する。載置台10、ターゲット基板100及び一時的基板500の構成は、実施例18で説明したものと同様であるので、ここではこれ以上説明ない。図19Aに示すように、パッド120上および/または電極220上には、半田300がさらに形成される。半田300によって、電子デバイス200のそれぞれの少なくとも1つの電極220とターゲット基板100の接合領域110のそれぞれの少なくとも1つの電極120とを間接的に接触させる。
【0127】
続いて、図19Bに示すように、レーザ光を提供する。レーザ光の波長は、例えば、190nm~11000nmであるが、これらに限定されない。載置台10の加熱装置20及び/又は超音波振動装置30が作動して、一時的基板500の上方から一時的基板500及び電子デバイス本体210に向けてレーザ光を照射して、レーザ光を、電子デバイス本体210の第2上面210A、電子デバイス本体210内、電子デバイス本体210の第2下面210B、電子デバイス200のそれぞれの少なくとも1つの電極220、半田300又は接合領域110のそれぞれの少なくとも1つのパッド120に集中させて、レーザ光によって、半田300を直接または間接的に加熱して加熱された半田300'を得る。さらに、加熱された半田300'によって、電子デバイス200のそれぞれの少なくとも1つの電極220を、ターゲット基板100の接合領域110のそれぞれの少なくとも1つのパッド120に接合させる。載置台10の加熱装置20と超音波振動装置30は、単独でまたは同時に動作を開始することができる。載置台10の加熱装置20は、作動してターゲット基板100の接合領域110の少なくとも1つのパッド120を30℃~300℃に加熱する。よって、良好なレーザ溶接を達成するための限界時間を効果的に低減する。例えば、14msから8msに低減する。超音波振動装置30は、作動して載置台10からターゲット基板100の接合領域110の少なくとも1つのパッド120に向けて2W~750Wのパワーと15KHz~2MHzの周波数を有する超音波を発信して、少なくとも1つのパッド120を、2W~750Wのパワーと15KHz~2MHzの周波数を有する超音波で振動させる。さらに、レーザ溶接プロセスを支援するように、電子デバイス200のそれぞれの少なくとも1つの電極220と、加熱された半田300'と、パッド120の表面との間に高速摩擦を発生させる。よって、良好なレーザ溶接を達成するための限界時間を効果的に低減する。例えば、14msから7ms以下に低減するが、これに限定されない。
【0128】
本実施例19におけるレーザ光は、一時的基板500の上方から一時的基板500及び電子デバイス本体210に照射される。レーザ光を、電子デバイス本体210の第2上面210A、電子デバイス本体210内、電子デバイス本体210の第2下面210B、電子デバイス200のそれぞれの少なくとも1つの電極220、半田300又は接合領域110のそれぞれの少なくとも1つのパッド120に集中させる。レーザ光によって、半田300を直接または間接的に加熱して加熱された半田300'を得る。本発明の他の実施例によれば、必要に応じて、レーザ光を半田300に直接照射してもよい。例えば、レーザ光を、ターゲット基板100及び/又は一時的基板500に実質的に平行に照射するが、これに限定されない。レーザ光によって、半田300を直接加熱して加熱された半田300'を得る。ここではこれ以上説明ない。
【0129】
一時的基板500を除去した後、図19Cに示すように、電子デバイス200は、一時的基板500からターゲット基板100の接合領域110に大量に移転される。一時的基板500は、レーザ光が一時的基板500の上方から一時的基板500に向けて照射されると同時に光分解または熱分解されて除去され、或いは、電子デバイス200のそれぞれの少なくとも1つの電極220がターゲット基板100の接合領域110のそれぞれの少なくとも1つのパッド120に接合された後、直接剥離されて除去される。
【0130】
また、本発明の他の実施例によれば、必要に応じて、実施例7、12、16などに係る電子デバイスの接合方法を本実施例に係る大量の電子デバイスの移転方法にも適用することができる。電子デバイス200のそれぞれを、少なくとも1つの電極220によってレーザ光で、ターゲット基板100の接合領域110のそれぞれの少なくとも1つのパッド120に溶接させる。
【0131】
実施例20
【0132】
本実施例20に係る大量の電子デバイスの移転方法は、図20A~20Cを参照して以下のように説明する。
【0133】
まず、図20Aに示すように、実施例18に示すような載置台10、ターゲット基板100、および一時的基板500を提供する。載置台10は、加熱装置20及び/又は超音波振動装置30を備える。ターゲット基板100を載置台10上に載置する。載置台10、ターゲット基板100及び一時的基板500の構成は、実施例18で説明したものと同様であるので、ここではこれ以上説明ない。
【0134】
次に、図20Bに示すように、第1レーザ光を提供する。第1レーザ光の波長は、例えば、190nm~11000nmであるが、これらに限定されない。載置台10の加熱装置20及び/又は超音波振動装置30が作動して、ターゲット基板100の下方からターゲット基板100に向けて第1レーザ光を照射して、第1レーザ光を、ターゲット基板100の第1上面100A、ターゲット基板100内、ターゲット基板100の第1下面100B、接合領域110のそれぞれの少なくとも1つのパッド120又は電子デバイス200のそれぞれの少なくとも1つの電極220に集中させて、電子デバイス200のそれぞれの少なくとも1つの電極220とターゲット基板100の接合領域110のそれぞれの少なくとも1つのパッド120との間に共晶層(図示せず)を生成させて、電子デバイス200を、少なくとも1つの電極220によって第1レーザ光で、ターゲット基板100の接合領域110の少なくとも1つのパッド120に溶接させる。載置台10の加熱装置20と超音波振動装置30は、単独でまたは同時に作動を開始することができる。載置台10の加熱装置20は、作動してターゲット基板100の接合領域110の少なくとも1つのパッド120を30℃~300℃に加熱する。よって、良好なレーザ溶接を達成するための限界時間を効果的に低減する。例えば、14msから8msに低減する。超音波振動装置30は、作動して載置台10からターゲット基板100の接合領域110の少なくとも1つのパッド120に向けて2W~750Wのパワーと15KHz~2MHzの周波数を有する超音波を発信して、少なくとも1つのパッド120を、2W~750Wのパワーと15KHz~2MHzの周波数を有する超音波で振動させる。さらに、レーザ溶接プロセスを支援するように、電子デバイス200のそれぞれの少なくとも1つの電極220とパッド120の表面との間に高速摩擦を発生させる。よって、良好なレーザ溶接を達成するための限界時間を効果的に低減する。例えば、14msから7ms以下に低減するが、これに限定されない。
【0135】
続いて、図20Cに示すように、第2レーザ光を提供する。第2レーザ光の波長は、例えば、190nm~11000nmであるが、これらに限定されない。第2レーザ光が一時的基板500の上方から一時的基板500に照射して、これを光分解または熱分解させて除去する。そして、図20Dに示すように、電子デバイス200は、一時的基板500からターゲット基板100の接合領域110に大量に移転される。
【0136】
また、本発明の他の実施例によれば、一時的基板500は、電子デバイス200のそれぞれの少なくとも1つの電極220がターゲット基板100の接合領域110のそれぞれの少なくとも1つのパッド120に接合された後、直接剥離されて除去される。
【0137】
また、本発明の他の実施例によれば、必要に応じて、実施例6、11、15などに係る電子デバイスの接合方法を、本実施例に係る大量の電子デバイスの移転方法に適用することもできる。電子デバイス200のそれぞれを、少なくとも1つの電極220によってレーザ光で、ターゲット基板100の接合領域110のそれぞれの少なくとも1つのパッド120に溶接させる。
【0138】
実施例21
【0139】
まず、図21Aに示すように、実施例18に示すような載置台10、ターゲット基板100、および一時的基板500を提供する。載置台10は、加熱装置20及び/又は超音波振動装置30を備える。ターゲット基板100を載置台10上に載置する。載置台10、ターゲット基板100及び一時的基板500の構成は、実施例18で説明したものと同様であるのここではこれ以上説明ない。図21Aに示すように、パッド120上および/または電極220上には、さらに半田300が形成される。半田300によって、電子デバイス200のそれぞれの少なくとも1つの電極220とターゲット基板100の接合領域110のそれぞれの少なくとも1つの電極120とを間接的に接触させる。
【0140】
続いて、図21Bに示すように、第1レーザ光を提供する。第1レーザ光の波長は、例えば、190nm~11000nmであるが、これらに限定されない。載置台10の加熱装置20及び/又は超音波振動装置30が作動して、ターゲット基板100の下方からターゲット基板100に向けて第1レーザ光を照射して、第1レーザ光を、ターゲット基板100の第1上面100A、ターゲット基板100内、ターゲット基板100の第1下面100B、接合領域110のそれぞれの少なくとも1つのパッド120、半田300又は電子デバイス200のそれぞれの少なくとも1つの電極220に集中させて、レーザ光によって、半田300を直接または間接的に加熱して加熱された半田300'を得る。さらに、加熱された半田300'によって、電子デバイス200のそれぞれの少なくとも1つの電極220を、ターゲット基板100の接合領域110のそれぞれの少なくとも1つのパッド120に接合させる。載置台10の加熱装置20と超音波振動装置30は、単独でまたは同時に作動を開始することができる。載置台10の加熱装置20は、作動してターゲット基板100の接合領域110の少なくとも1つのパッド120を30℃~300℃に加熱する。よって、良好なレーザ溶接を達成するための限界時間を効果的に低減する。例えば、14msから8msに低減するが、これに限定されない。超音波振動装置30は、作動して載置台10からターゲット基板100の接合領域110の少なくとも1つのパッド120に向けて2W~750Wのパワーと15KHz~2MHzの周波数を有する超音波を発信して、少なくとも1つのパッド120を、2W~750Wのパワーと15KHz~2MHzの周波数を有する超音波で振動させる。さらに、レーザ溶接プロセスを支援するように、電子デバイス200のそれぞれの少なくとも1つの電極220と、加熱された半田300'と、パッド120の表面との間に高速摩擦を発生させる。よって、良好なレーザ溶接を達成するための限界時間を効果的に低減する。例えば、14msから7s以下に低減するが、これに限定されない。
【0141】
本実施例21の第1レーザ光は、ターゲット基板100の下方からターゲット基板100に向けて照射される。第1レーザ光を、ターゲット基板100の第1上面100A、ターゲット基板100内、ターゲット基板100の第1下面100B、接合領域110のそれぞれの少なくとも1つのパッド120、半田300又は電子デバイス200のそれぞれの少なくとも1つの電極220に集中させる。第1レーザ光によって、半田300を直接または間接的に加熱して加熱された半田300'を得る。本発明の他の実施例では、必要に応じて、第1レーザ光を半田300に直接照射してもよい。例えば、第1レーザ光を、ターゲット基板100及び/又は一時的基板500に実質的に平行に照射するが、これに限定されない。第1レーザ光によって、半田300を直接加熱して加熱された半田300'を得る。ここではこれ以上説明ない。
【0142】
続いて、図21Cに示すように、第2レーザ光を提供する。第2レーザ光の波長は、例えば、190nm~11000nmであるが、これらに限定されない。第2レーザ光が一時的基板500の上方から一時的基板500に照射されて、これを光分解または熱分解させて除去する。図21Dに示すように、電子デバイス200は、一時的基板500からターゲット基板100の接合領域110に大量に移転される。
【0143】
また、本発明の他の実施例によれば、一時的基板500は、電子デバイス200のそれぞれの少なくとも1つの電極220がターゲット基板100の接合領域110のそれぞれの少なくとも1つのパッド120に接合された後、直接剥離されて除去される。
【0144】
また、本発明の他の実施例によれば、実施例8、13、17などに係る電子デバイスの接合方法は、必要に応じて、本実施例に係る大量の電子デバイスの移転方法に適用することもできる。電子デバイス200のそれぞれを、少なくとも1つの電極220によってレーザ光で、ターゲット基板100の接合領域110のそれぞれの少なくとも1つのパッド120に溶接させる。
【0145】
本発明は、上記のように実施例で開示されているが、本発明を限定するために使用されるものではない。この技術に精通している者は、本発明の趣旨及び範囲を逸脱しない限り、様々な変更及び仕上げを行うことができる。したがって、本発明の保護範囲は、後付けの特許出願の範囲によって規定されている者に準拠する。
【符号の説明】
【0146】
10 載置台
20 加熱装置
30 超音波振動装置
100 ターゲット基板
100A 第1上面
100B 第1下面
110 接合領域
120 パッド
200 電子デバイス
210 電子デバイス本体
210A 第2上面
210B 第2下面
220 電極
150、250 熱伝導材
300 半田
300' 加熱された半田
400 透明または半透明の誘電体層
500 一時的基板
図1A
図1B
図2A
図2B
図3A
図3B
図4A
図4B
図5A
図5B
図6A
図6B
図7A
図7B
図8A
図8B
図9A
図9B
図10A
図10B
図11A
図11B
図12A
図12B
図13A
図13B
図14A
図14B
図15A
図15B
図16A
図16B
図17A
図17B
図18A
図18B
図18C
図19A
図19B
図19C
図20A
図20B
図20C
図20D
図21A
図21B
図21C
図21D
【外国語明細書】