IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 厦門普為光電科技有限公司の特許一覧

特開2024-173704ブルーライトカット機能を備える照明器具
<>
  • 特開-ブルーライトカット機能を備える照明器具 図1
  • 特開-ブルーライトカット機能を備える照明器具 図2
  • 特開-ブルーライトカット機能を備える照明器具 図3
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024173704
(43)【公開日】2024-12-12
(54)【発明の名称】ブルーライトカット機能を備える照明器具
(51)【国際特許分類】
   F21K 9/66 20160101AFI20241205BHJP
   F21K 9/27 20160101ALI20241205BHJP
   F21V 3/02 20060101ALI20241205BHJP
   F21V 3/06 20180101ALI20241205BHJP
   F21V 3/08 20180101ALI20241205BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20241205BHJP
   F21Y 103/10 20160101ALN20241205BHJP
【FI】
F21K9/66
F21K9/27
F21V3/02 400
F21V3/06 130
F21V3/08
F21Y115:10
F21Y103:10
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024076207
(22)【出願日】2024-05-09
(31)【優先権主張番号】202310644863.1
(32)【優先日】2023-06-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】317016394
【氏名又は名称】厦門普為光電科技有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100185694
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 隆志
(72)【発明者】
【氏名】曹亮亮
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼友志
(72)【発明者】
【氏名】盧福星
(57)【要約】
【課題】ブルーライトカット機能を備える照明装置を提供する。
【解決手段】
ブルーライトカット機能を備える照明装置は、放熱ランプ本体と、グローブと、光源基板と、を含む。グローブは、前記ランプ本体と接続し、放熱ランプ本体との間に収容空間を形成する。光源基板は、放熱ランプ本体に設置され、収容空間内に位置する。グローブは、ポリカーボネート、ベンジジンイエローおよび蛍光活性剤を含み、ポリカーボネート、ベンジジンイエローおよび蛍光活性剤の質量比は、第1数値:第2数値:第3数値であり、第1数値は950~1050であり、第2数値は2~8であり、第3数値は0.1~0.8である。上記の成分とその特殊な質量比により、照明装置が発する光のブルーライト成分を効果的に低減できる。したがって、照明装置は、産業の応用の必要を満たすことができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
放熱ランプ本体と、
前記放熱ランプ本体と接続し、前記放熱ランプ本体との間に収容空間を形成するグローブと、
前記放熱ランプ本体に設置され、前記収容空間内に位置する光源基板と、
を備え、
前記グローブは、ポリカーボネート、ベンジジンイエローおよび蛍光活性剤を含み、前記ポリカーボネート、前記ベンジジンイエローおよび前記蛍光活性剤の質量比は、第1数値:第2数値:第3数値であり、前記第1数値は950~1050であり、前記第2数値は2~8であり、前記第3数値は0.1~0.8であることを特徴とするブルーライトカット機能を備える照明装置。
【請求項2】
前記第1数値は970~1030であり、前記第2数値は2.2~7であり、前記第3数値は0.3~0.7であることを特徴とする請求項1に記載のブルーライトカット機能を備える照明装置。
【請求項3】
前記第1数値が990~1010であり、前記第2数値が2.3~6であり、前記第3数値が0.4~0.6であることを特徴とする請求項1に記載のブルーライトカット機能を備える照明装置。
【請求項4】
前記グローブは、半透明であることを特徴とする請求項1に記載のブルーライトカット機能を備える照明装置。
【請求項5】
前記放熱ランプ本体は、金属材料からなることを特徴とする請求項1に記載のブルーライトカット機能を備える照明装置。
【請求項6】
前記光源基板は、回路基板と、前記回路基板上に配置された複数の光源と、を含むことを特徴とする請求項1に記載のブルーライトカット機能を備える照明装置。
【請求項7】
前記複数の光源は、発光ダイオードであることを特徴とする請求項6に記載のブルーライトカット機能を備える照明装置。
【請求項8】
前記複数の光源は、発光ダイオードアレイであることを特徴とする請求項6に記載のブルーライトカット機能を備える照明装置。
【請求項9】
前記放熱ランプ本体の両端にそれぞれ配置される2つのランプホルダをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のブルーライトカット機能を備える照明装置。
【請求項10】
各前記ランプホルダは、ハウジングと、前記ハウジング上に配置された2つの金属ピンと、を含むことを特徴とする請求項9に記載のブルーライトカット機能を備える照明装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明装置、特にブルーライトカット機能を備える照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体工場、クリーンルーム、生物学研究所など、一部の用途ではブルーライトカット機能を備える照明装置が必要である。上記のアプリケーションでは、照明デバイスが500nm未満の波長の光を除去するブルーライトカット機能を備えている必要がある。さらに、プリント基板開発室やプラズマLCDパネル工場など、一部の用途では、照明装置に480nm未満の波長の光を除去するブルーライトカット機能が必要となる。
【0003】
しかし、一部の従来のブルーライトカット機能を備える照明装置は、無機希土類粉末を通してブルーライトを吸収する必要があり、照明装置の光効率が低下し、エネルギーの浪費を招く。また、レアアースの価格は比較的高く、照明器具のコストも上昇する。
【0004】
また、一部の従来のブルーライトカット機能を備える照明装置は、フィルタリンググローブによってブルーライトをカットする必要があり、照明装置の光効率が50%以上低下し、エネルギーの浪費を招くだけでなく、照明装置の色温度を低下させ(2200K未満)、使用者の目に不快感を与え易くなる。
【0005】
中国特許出願公開第107151361号明細書、中国特許出願公開第103803795号明細書及び米国特許出願公開第20140233243号明細書は、いずれもグローブ材料の成分に関する技術内容を開示しているが、依然として従来技術の問題を効果的に解決できていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】中国特許出願公開第107151361号明細書
【特許文献2】中国特許出願公開第103803795号明細書
【特許文献3】米国特許出願公開第20140233243号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、ブルーライトカット機能を備えた照明器具を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一実施形態に基づき、放熱ランプ本体と、グローブと、光源基板と、を含むブルーライトカット機能を備える照明装置を提供する。グローブは、前記ランプ本体と接続し、放熱ランプ本体との間に収容空間を形成する。光源基板は、放熱ランプ本体に設置され、収容空間内に位置する。グローブは、ポリカーボネート、ベンジジンイエローおよび蛍光活性剤を含み、ポリカーボネート、ベンジジンイエローおよび蛍光活性剤の質量比は、第1数値:第2数値:第3数値であり、第1数値は950~1050であり、第2数値は2~8であり、第3数値は0.1~0.8である。
【0009】
一実施例において、第1数値は970~1030であり、前記第2数値は2.2~7であり、前記第3数値は0.3~0.7である。
【0010】
一実施例において、第1数値が990~1010であり、第2数値が2.3~6であり、第3数値が0.4~0.6である。
【0011】
一実施例において、グローブは、半透明である。
【0012】
一実施例において、放熱ランプ本体は、金属材料からなる。
【0013】
一実施例において、光源基板は、回路基板と、前記回路基板上に配置された複数の光源と、を含む。
【0014】
一実施例において、上記複数の光源は、発光ダイオードである。
【0015】
一実施例において、上記複数の光源は、発光ダイオードアレイである。
【0016】
一実施例において、照明装置は、放熱ランプ本体の両端にそれぞれ配置される2つのランプホルダをさらに含む。
【0017】
一実施例において、各ランプホルダは、ハウジングと、前記ハウジング上に配置された2つの金属ピンと、を含む。
【発明の効果】
【0018】
上記に基づいて、本発明の実施形態によるブルーライトカット機能を備える照明装置は、以下の利点のうちの1つ以上を有することができる。
(1)本発明の一実施形態では、照明装置のグローブは、ポリカーボネート、ベンジジンイエローおよび蛍光活性剤を含み、これらの成分の質量比は、第1数値:第2数値:第3数値であり、第1数値は950~1050であり、第2数値は2~8であり、第3数値は0.1~0.8である。上述の成分及びその特殊な質量比は、照明装置が発する光のブルーライト成分を効果的に提言することができる。したがって、照明装置は、産業の応用の必要を満たすことができる。
(2)本発明の一実施形態では、照明装置のグローブは、ポリカーボネート、ベンジジンイエローおよび蛍光活性剤を含み、且つこれらの成分の質量比は、特殊な設計を有する。上述の成分及びその特殊な質量比は、照明装置のブルーライトチップが発するブルーライトの一部を波長480nm又は500nm以上の光に変換することができ、ブルーライトを完全にカットするものではない。このため、照明装置の光効率は、大幅に低下することがなく、照明装置のエネルギー利用率を向上させ、照明装置の電力消費を減少させることができる。したがって、照明装置は、より省電力であり、将来の発展の趨勢に合わせることができる。
(3)本発明の一実施形態では、照明装置のグローブは、ポリカーボネート、ベンジジンイエローおよび蛍光活性剤を含み、且つこれらの成分の質量比は、特殊な設計を有する。上述の成分及びその特殊な質量比は、照明装置のブルーライトチップが発するブルーライトを効果的にカットできるだけでなく、同時に光源基板が発する光に適切な色温度をもたせ、使用者の目に不快感を与えないようにすることができる。したがって、照明装置の応用範囲をさらに広げることができる。
(4)本発明の一実施形態では、照明装置のグローブは、ポリカーボネート、ベンジジンイエローおよび蛍光活性剤を含み、且つこれらの成分の質量比は、特殊な設計を有する。上述の成分及びその特殊な質量比は、照明装置のブルーライトチップが発するブルーライトの一部を480nmまたは500nm以上の波長の光に変換することができる。したがって、照明装置によって放射される光の緑色光成分を効果的に増加させることができ、放射する光のM/P値を大幅に増加させることができ、使用者の集中力を効果的に高めることができるため、使用者はより高い作業効率を達成することができる。したがって、照明装置は実際の応用の要求を満たすことができる。
(5)本発明の一実施形態では、照明装置の設計は簡単であるため、コストを大幅に増加させることなく所望の効果を得ることができる。したがって、照明装置の応用範囲をさらに広げ、使用上においてもより柔軟性を有することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明の一実施形態のブルーライトカット機能を備える照明装置の分解図である。
図2】本発明の別の実施形態のブルーライトカット機能を備える照明装置の斜視図である。
図3】本発明の一実施形態の照明装置の製造方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下の実施形態では、本発明の詳細な特徴及び利点を説明し、その内容は、当業者に本発明の技術内容を理解し、それに応じて実施可能にさせるのに十分であり、且つ本明細書の開示内容、特許請求の範囲及び図面により、当業者が本発明に関する目的及び利点を容易に理解できるようにする。
【0021】
以下では、関連する図面を参照し、本発明のブルーライトカット(フィルタリング)機能を備える照明装置の実施形態について説明するが、分かり易く且つ図面で説明し易くするために、図面内の各部材は、寸法及び比率を誇張又は縮小して示し得る。以下の説明及び/又は特許請求の範囲において、部材が別の部材に「接続」又は「結合」すると述べる場合、それは、当該別の部材に直接的な接続又は結合してもよく、仲介する部材が存在してもよい。部材が別の部材に「直接接続」又は「直接結合」すると述べる場合、仲介する部材が存在せず、部材又は層間の関係を説明するための他の用語についても同様に解釈されるべきである。理解し易くするため、以下の実施形態における同じ部材は、同じ符号で示して説明する。
【0022】
図1は、本発明の一実施形態のブルーライトカット機能を備える照明装置の分解図である。図に示すように、照明装置1は、放熱ランプ本体11と、グローブ12と、光源基板13と、2つのランプホルダ14とを備える。照明装置1は、懐中電灯、手持ち式サーチライトなどの携帯用照明装置であってよい。照明装置1は、ランプ管、フラットパネルランプなどの非携帯型の照明装置であってもよい。
【0023】
グローブ12は、半透明であってよい。グローブ12は、放熱ランプ本体11と接続し、放熱ランプ本体11とグローブ12との間に収容空間を形成する。一実施形態では、放熱ランプ本体11は、鉄、銅、アルミニウム、ステンレス等の金属材料で形成される。
【0024】
光源基板13は、放熱ランプ本体11上に配置され、グローブ12と放熱ランプ本体11との間の収容空間内に位置する。光源基板13は、回路基板131と、回路基板131上に配置された複数の光源132とを含む。本実施形態では、前記複数の光源132は、(白色光)発光ダイオード(Light-emitting diode,LED)である。別の実施形態では、前記複数の光源132は、(白色光)発光ダイオードアレイまたは他の従来の光源である。
【0025】
上述した2つのランプ口金14は、放熱ランプ本体11の両端にそれぞれ配置される。各ランプホルダ14は、ハウジング141と、ハウジング141上に設けられた2つの金属ピン142とを含む。照明装置1は、前記複数の金属ピン142を介してランプホルダに取り付けることができ、ランプホルダを介して外部電源(商用電源など)に接続することができる。
【0026】
グローブ12は、押出成形により作製することができ、ポリカーボネート、ベンジジンイエロー(ベンジジンイエローG、分子式はCaHbClcNdOe;a、b、c、d及びeは自然数を表す)および蛍光励起剤(芳香族炭化水素有機化合物)を含む。ポリカーボネート、ベンジジンイエローおよび蛍光活性剤の質量比は、第1数値:第2数値:第3数値である。一実施形態では、第1数値は950~1050、第2数値は2~8、第3数値は0.1~0.8である。別の実施形態では、第1数値は970~1030、第2数値は2.2~7、第3数値は0.3~0.7である。別の実施形態では、第1数値は990~1010、第2数値は2.3~6、第3数値は0.4~0.6である。蛍光活性剤(芳香族炭化水素有機物)は、従来の単環芳香族炭化水素化合物、多環芳香族炭化水素化合物、非ベンゼン芳香族炭化水素化合物などであってよい。蛍光活性剤は、当業者にはよく知られているはずであるため、ここでは詳細には説明しない。
【0027】
例えば、ポリカーボネート、ベンジジンイエローおよび蛍光活性剤の質量比は、1000:5:0.5とすることができる。このような質量比のグローブ12を有する照明装置1が発する光におけるブルーライト成分を効果的に低減することができる。ここで、照明装置1が発した光がグローブ12を通過した後、波長380nm~480nmの光のエネルギー比率は0.21%であり、波長380nm~500nmの光のエネルギー比率は0.5%であり、M/P値は0.353である(Mは暗所視覚効果下のエネルギーであり、Pは明所視効果下のエネルギーである。M/P値の定義は、WELL健康建築標準V2を参照する)。光源132(白色光発光ダイオード)はブルーライトチップを含み、光源132が発する光の波長は380~760nmである。このうち、波長が460nm以下のブルーライトは、グローブ12の蛍光活性剤を通じて波長が560nm以上の光に変換される。また、波長460~500nmのブルーライトは、ベンジジンイエローを介して波長500~550nmの光に変換される。上記質量比を有するグローブ12を有する照明装置1のM/P値は、効果的に向上され、メラトニンの分泌を抑制し、使用者の集中力を向上させることができる。
【0028】
上記質量比のグローブ12を有する照明装置1は、照明装置1が発する光の色座標のずれをより低減し、光の色温度の大幅な低下を抑制することができる。照明装置1が発する光の色温度は、2500Kであり、使用者の目に不快感を与えないようにすることができる。
【0029】
例えば、ポリカーボネート、ベンジジンイエローおよび蛍光活性剤の質量比は、1000:2.5:0.5とすることができる。前記質量比のグローブ12を有する照明装置1が発する光におけるブルーライト成分は効果的に低減することができる。このうち、照明装置1が発した光がグローブ12を通過した後、波長380nm~480nmの光のエネルギー比率は0.29%であり、波長380nm~500nmの光のエネルギー比率は2.36%であり、M/P値は0.477である。光源132(白色光発光ダイオード)はブルーライトチップを含み、光源132が発する光の波長は380~760nmである。このうち、波長が460nm以下であるブルーライトは、グローブ12の蛍光活性剤を通じて波長が560nm以上である光に変換される。また、波長460~500nmのブルーライトは、ベンジジンイエローを介して波長500~550nmの光に変換される。上記質量比を有するグローブ12を有する照明装置1のM/P値は、効果的に向上され、メラトニンの分泌を抑制し、使用者の集中力を向上させることができる。
【0030】
同様に、上記質量比のグローブ12を有する照明装置1は、照明装置1が発する光の色座標のずれをより低減し、光の色温度の大幅な低下を抑制することができる。照明装置1が発する光の色温度は、3000Kであり、使用者の目に不快感を与えないようにすることができる。
【0031】
上記から分かるように、照明装置1のグローブ12は、ポリカーボネート、ベンジジンイエローおよび蛍光活性剤を含み、これら成分の質量比は、第1数値:第2数値:第3数値である。第1数値は950~1050であり、第2数値は2~8であり、第3数値は0.1~0.8である。上述の成分およびその特殊な質量比は、照明装置1が発する光のブルーライト成分を効果的に低減することができる。したがって、照明装置1は、産業の応用の要求を満たすことができる。さらに、上記の成分およびその特殊な質量比は、ブルーライトを完全に除去することなく、照明装置1のブルーライトチップによって放出されるブルーライトの一部を、波長が480nmまたは500nm以上である光に変換することができる。したがって、照明装置1の光効率が大幅に低下することがなく、照明装置1のエネルギー利用率が向上し、照明装置1の消費電力が低減される。さらに、照明装置1が発する光は、適切な色温度を有し、使用者の目に不快感を与えないようにすることができる。したがって、照明装置1は、応用範囲をさらに広げることができる。
【0032】
また、前述のように、上述の成分およびその特殊な質量比は、照明装置1のブルーライトチップが発するブルーライトの一部を波長が480nmまたは500nm以上である光に変換することができる。したがって、照明装置1が発する光の緑色光成分を効果的に増加させ、発する光のM/P値を大幅に高めることができ、使用者の集中力を効果的に高めることができるため、使用者により高い作業効率を達成させることができる。
【0033】
当然ながら、本実施形態は、例示説明に用いるのみであって、本発明の範囲を制限するものではなく、本実施形態のブルーライトカット機能を備える照明装置に基づいて行われる均等の修正又は変更は、依然として本発明の特許範囲内に含まれるべきである。
【0034】
図2は、本発明の別の実施形態のブルーライトカット機能を備える照明装置の斜視図である。図に示すように、照明装置2は、放熱ランプ本体21と、グローブ22と、光源基板23とを備える。照明装置2は、両側の電気接続インタフェースを介して外部電源(商用電源など)に接続することができる。
【0035】
前述の実施形態と違いは、照明装置2の構造及び外観が前述の実施形態の照明装置1とは異なることであるが、依然として同様の成分を使用することができる。
【0036】
同様に、グローブ22は、ポリカーボネート、ベンジジンイエローおよび蛍光活性剤(芳香族炭化水素有機物)を含んでよい。ポリカーボネート、ベンジジンイエローおよび蛍光活性剤の質量比は、第1数値:第2数値:第3数値である。一実施形態では、第1数値は950~1050であり、第2数値は2~8であり、第3数値は0.1~0.8である。別の実施形態では、第1数値は970~1030であり、第2数値は2.2~7であり、第3数値は0.3~0.7である。別の実施形態では、第1数値は990~1010であり、第2数値は2.3~6であり、第3数値は0.4~0.6である。
【0037】
同様に、照明装置1のグローブ12は、ポリカーボネート、ベンジジンイエローおよび蛍光活性剤を含み、これらの各成分の質量比は、第1数値:第2数値:第3数値である。第1数値は950~1050であり、第2数値は2~8であり、第3数値は0.1~0.8である。上述の成分およびそれらの特殊な質量比は、照明装置1が発する光のブルーライト成分を効果的に低減することができる。したがって、照明装置1は、産業の応用の要求に応えることができる。また、上記の成分およびその特殊な質量比は、ブルーライトを完全に除去することなく、照明装置1のブルーライトチップが発するブルーライトの一部を、波長が480nmまたは500nm以上である光に変換することができる。したがって、照明装置1の光効率が大きく低下することがなく、照明装置1のエネルギー利用率が向上し、照明装置1の消費電力が低減される。さらに、照明装置1が発する光は、適切な色温度を有し、使用者の目に不快感を与えないようにすることができる。したがって、照明装置1は、応用の範囲をさらに広げることができる。
【0038】
また、前述のように、上述の成分およびその特殊な質量比は、照明装置1のブルーライトチップが発するブルーライトの一部を波長が480nmまたは500nm以上である光に変換することができる。したがって、照明装置1が発する光の緑色光成分を効果的に増加させ、発する光のM/P値を大幅に高めることができ、使用者の集中力を効果的に高めることができるため、使用者により高い作業効率を達成させることができる。
【0039】
当然ながら、本実施形態は、例示説明に用いるのみであって、本発明の範囲を制限するものではなく、本実施形態のブルーライトカット機能を備える照明装置に基づいて行われる均等の修正又は変更は、依然として本発明の特許範囲内に含まれるべきである。
【0040】
なお、一部の従来のブルーライトカット機能を備える照明装置は、無機希土類粉末を通してブルーライトを吸収する必要があり、照明装置の光効率が低下し、エネルギーの浪費を招く。また、レアアースの価格は比較的高く、照明器具のコストも上昇する。また、一部の従来のブルーライトカット機能を備える照明装置は、カットグローブによってブルーライトをカットする必要があり、照明装置の光効率が50%以上低下し、エネルギーの浪費を招くだけでなく、照明装置の色温度を低下させ(2200K未満)、使用者の目に不快感を与え易くなる。これに対し、本発明の実施形態によれば、照明装置のグローブは、ポリカーボネート、ベンジジンイエローおよび蛍光活性剤を含み、これらの成分の質量比は、第1数値:第2数値:第3数値であり、第1数値は950~1050であり、第2数値は2~8であり、第3数値は0.1~0.8である。上述の成分及びその特殊な質量比は、照明装置が発する光のブルーライト成分を効果的に提言することができる。したがって、照明装置は、産業の応用の必要を満たすことができる。
【0041】
また、本発明の実施形態によれば、照明装置のグローブは、ポリカーボネート、ベンジジンイエローおよび蛍光活性剤を含み、且つこれらの成分の質量比は、特殊な設計を有する。上述の成分及びその特殊な質量比は、照明装置のブルーライトチップが発するブルーライトの一部を波長480nm又は500nm以上の光に変換することができ、ブルーライトを完全にカットするものではない。このため、照明装置の光効率は、大幅に低下することがなく、照明装置のエネルギー利用率を向上させ、照明装置の電力消費を減少させることができる。したがって、照明装置は、より省電力であり、将来の発展の趨勢に合わせることができる。
【0042】
また、本発明の実施形態によれば、照明装置のグローブは、ポリカーボネート、ベンジジンイエローおよび蛍光活性剤を含み、且つこれらの成分の質量比は、特殊な設計を有する。上述の成分及びその特殊な質量比は、照明装置のブルーライトチップが発するブルーライトを効果的にカットできるだけでなく、同時に光源基板が発する光に適切な色温度をもたせ、使用者の目に不快感を与えないようにすることができる。したがって、照明装置の応用範囲をさらに広げることができる。
【0043】
本発明の一実施形態では、照明装置のグローブは、ポリカーボネート、ベンジジンイエローおよび蛍光活性剤を含み、且つこれらの成分の質量比は、特殊な設計を有する。上述の成分及びその特殊な質量比は、照明装置のブルーライトチップが発するブルーライトの一部を480nmまたは500nm以上の波長の光に変換することができる。したがって、照明装置によって放射される光の緑色光成分を効果的に増加させることができ、放射する光のM/P値を大幅に増加させることができ、使用者の集中力を効果的に高めることができるため、使用者はより高い作業効率を達成することができる。したがって、照明装置は実際の応用の要求を満たすことができる。
【0044】
更に、本発明の実施形態では、照明装置の設計は簡単であるため、コストを大幅に増加させることなく所望の効果を得ることができる。したがって、照明装置の応用範囲をさらに広げ、使用上においてもより柔軟性を有することができる。以上から、本発明の実施形態に基づくブルーライトカット機能を備える照明装置は、確かに極めて良好な技術効果を達成できることが分かる。
【0045】
図3は、本発明の一実施形態の照明装置の製造方法のフローチャートである。図に示すように、本実施形態の照明装置の製造方法は、以下のステップを含む。
ステップS31:ポリカーボネート、ベンジジンイエローおよび蛍光活性剤を混合して混合物を生成し、ポリカーボネート、ベンジジンイエローおよび蛍光活性剤の質量比は、第1数値:第2数値:第3数値であり、第1数値は950~1050であり、第2数値は2~8であり、第3数値は0.1~0.8である。別の実施形態では、第1数値は970~1030であり、第2数値は2.2~7であり、第3数値は0.3~0.7である。さらに別の実施形態では、第1数値は990~1010であり、第2数値は2.3~6であり、第3数値は0.4~0.6である。
ステップS32:上記混合物を押出成形してグローブを得る。
ステップS33:光源基板を放熱ランプ本体上に配置する。
ステップS34:グローブを放熱ランプ本体と接続し、光源基板をグローブと放熱ランプ本体との間の収容空間内に位置させる。
ステップS35:2つのランプホルダを放熱ランプ本体の両端にそれぞれ設置する。
【0046】
当然ながら、本実施形態は、例示説明に用いるのみであって、本発明の範囲を制限するものではなく、本実施形態の照明装置の製造方法に基づいて行われる均等の修正又は変更は、依然として本発明の特許範囲内に含まれるべきである。
【0047】
本発明に記載する方法のステップは、特定の順序で示され説明されているが、各方法の操作の順序は変更されてもよく、一部のステップを逆の順序で実行しても、他のステップと同時に実行してもよい。別の実施形態では、異なるステップを間歇的に及び/又は交互に実施してもよい。
【0048】
まとめると、本発明の実施形態によれば、照明装置のグローブは、ポリカーボネート、ベンジジンイエローおよび蛍光活性剤を含み、これらの成分の質量比は、第1数値:第2数値:第3数値であり、第1数値は950~1050であり、第2数値は2~8であり、第3数値は0.1~0.8である。上述の成分及びその特殊な質量比は、照明装置が発する光のブルーライト成分を効果的に提言することができる。したがって、照明装置は、産業の応用の必要を満たすことができる。
【0049】
また、本発明の実施形態によれば、照明装置のグローブは、ポリカーボネート、ベンジジンイエローおよび蛍光活性剤を含み、且つこれらの成分の質量比は、特殊な設計を有する。上述の成分及びその特殊な質量比は、照明装置のブルーライトチップが発するブルーライトの一部を波長480nm又は500nm以上の光に変換することができ、ブルーライトを完全にカットするものではない。このため、照明装置の光効率は、大幅に低下することがなく、照明装置のエネルギー利用率を向上させ、照明装置の電力消費を減少させることができる。したがって、照明装置は、より省電力であり、将来の発展の趨勢に合わせることができる。
【0050】
また、本発明の実施形態によれば、照明装置のグローブは、ポリカーボネート、ベンジジンイエローおよび蛍光活性剤を含み、且つこれらの成分の質量比は、特殊な設計を有する。上述の成分及びその特殊な質量比は、照明装置のブルーライトチップが発するブルーライトを効果的にカットできるだけでなく、同時に光源基板が発する光に適切な色温度をもたせ、使用者の目に不快感を与えないようにすることができる。したがって、照明装置の応用範囲をさらに広げることができる。
【0051】
本発明の一実施形態では、照明装置のグローブは、ポリカーボネート、ベンジジンイエローおよび蛍光活性剤を含み、且つこれらの成分の質量比は、特殊な設計を有する。上述の成分及びその特殊な質量比は、照明装置のブルーライトチップが発するブルーライトの一部を480nmまたは500nm以上の波長の光に変換することができる。したがって、照明装置によって放射される光の緑色光成分を効果的に増加させることができ、放射する光のM/P値を大幅に増加させることができ、使用者の集中力を効果的に高めることができるため、使用者はより高い作業効率を達成することができる。したがって、照明装置は実際の応用の要求を満たすことができる。
【0052】
更に、本発明の実施形態では、照明装置の設計は簡単であるため、コストを大幅に増加させることなく所望の効果を得ることができる。したがって、照明装置の応用範囲をさらに広げ、使用上においてもより柔軟性を有することができる。
【0053】
本明細書では上記各実施形態につき説明を行っているが、本発明の特許請求の範囲を制限するものではないことに留意すべきである。従って、本発明の革新的理念に基づく、本明細書に記載の実施形態への変更及び修正、又は本発明の明細書及び図面の内容を用いて行われる均等の構造又は均等の過程の置換、直接的又は間接的に上記技術案をその他の関連する技術分野に適用することは、何れも本発明の特許請求の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0054】
1 照明装置
11 放熱ランプ本体
12 グローブ
13 光源基板
131 回路基板
132 光源
14 ランプホルダ
141 ハウジング
142 金属ピン
2 照明装置
21 放熱ランプ本体
22 グローブ
23 光源基板
S31 ステップ
S32 ステップ
S33 ステップ
S34 ステップ
S35 ステップ
図1
図2
図3