(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024173718
(43)【公開日】2024-12-12
(54)【発明の名称】バックライト光源アレイを備える表示デバイスのための画素輝度補償のための装置及び方法
(51)【国際特許分類】
H05B 47/155 20200101AFI20241205BHJP
H05B 45/44 20200101ALI20241205BHJP
【FI】
H05B47/155
H05B45/44
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024079932
(22)【出願日】2024-05-16
(31)【優先権主張番号】18/205,491
(32)【優先日】2023-06-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】502161508
【氏名又は名称】シナプティクス インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100205350
【弁理士】
【氏名又は名称】狩野 芳正
(74)【代理人】
【識別番号】100117617
【弁理士】
【氏名又は名称】中尾 圭策
(74)【代理人】
【識別番号】110003270
【氏名又は名称】工藤・狩野国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】降旗 弘史
(72)【発明者】
【氏名】能勢 崇
(72)【発明者】
【氏名】青垣 多俊
【テーマコード(参考)】
3K273
【Fターム(参考)】
3K273PA09
3K273QA05
3K273QA10
3K273RA02
3K273SA21
3K273SA36
3K273SA46
3K273SA60
3K273TA03
3K273TA15
3K273TA28
3K273TA29
3K273TA77
3K273TA78
3K273TA79
3K273UA02
(57)【要約】 (修正有)
【課題】バックライト光源アレイを備える表示デバイスのための画素輝度補償に関する。
【解決手段】表示デバイスが、表示パネルと、バックライトモジュールと、表示ドライバとを備えている。バックライトモジュールは、表示パネルに規定された複数のゾーンを照明する複数の光源を備えている。表示ドライバは、複数のゾーンのうちの第1ゾーンの第1光源配置タイプを格納するように構成されている。該第1光源配置タイプは、一以上の光源の第1ゾーンに対する配置に基づいている。表示ドライバは、更に、第1ゾーンの第1光源配置タイプに基づいて表示パネルの第1ターゲット画素の第1入力画素データを処理して第1出力画素データを生成するように構成されている。該第1ターゲット画素は、第1ゾーンに位置している。表示ドライバは、更に、第1出力画素データに基づいて第1ターゲット画素を更新するように構成されている。
【選択図】
図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示パネルと、
前記表示パネルについて規定された複数のゾーンを照明する複数の光源を備えるバックライトモジュールと、
表示ドライバであって、
前記複数のゾーンのうちの第1ゾーンの第1光源配置タイプを格納し、
前記第1ゾーンの第1光源配置タイプに少なくとも部分的に基づいて前記表示パネルの前記第1ゾーンに位置する第1ターゲット画素の第1入力画素データを処理して第1ターゲット画素の第1出力画素データを生成し、
前記第1出力画素データに基づいて前記第1ターゲット画素を更新する
ように構成された表示ドライバと、
を備え、
前記第1光源配置タイプが、前記複数の光源のうちの一以上の光源の前記第1ゾーンに対する配置に少なくとも部分的に基づいている、
表示デバイス。
【請求項2】
前記複数の光源のうちの第1セットの光源が、前記複数のゾーンのうちの前記第1ゾーンに隣接する第1セットのゾーンにそれぞれに対向しており、
前記第1光源配置タイプが、前記第1セットの光源の配置に少なくとも部分的に基づいている
請求項1に記載の表示デバイス。
【請求項3】
前記第1光源配置タイプが、前記第1セットの光源の数に少なくとも部分的に基づいている
請求項2に記載の表示デバイス。
【請求項4】
前記第1ターゲット画素の第1入力画素データを処理することが、前記第1ゾーンの第1光源配置タイプが前記第1ゾーンに対向する光源が存在することを示すことに応じて、前記第1ターゲット画素の前記第1出力画素データの階調が前記第1ターゲット画素の前記第1入力画素データの階調よりも小さくなるように前記第1出力画素データを生成することを含む、
請求項1に記載の表示デバイス。
【請求項5】
前記複数のゾーンのうちの少なくとも1つが、前記複数のゾーンのうちの前記少なくとも一つに対向する光源が存在しないように定義されている
請求項1に記載の表示デバイス。
【請求項6】
前記複数のゾーンのうちの第2ゾーンが、前記第2ゾーンに対向する光源が存在しないように規定され、
前記表示ドライバが、更に、
前記第2ゾーンの第2光源配置タイプを格納し、
前記第2ゾーンの前記第2光源配置タイプに基づいて、前記表示パネルの前記第2ゾーンに位置する第2ターゲット画素の第2入力画素データを処理して前記第2ターゲット画素の第2出力画素データを生成し、
前記第2出力画素データに基づいて前記第2ターゲット画素を更新するように構成され、
前記第2ゾーンの前記第2光源配置タイプが、前記第2ゾーンに対向する光源の不存在を示している
請求項1に記載の表示デバイス。
【請求項7】
前記第2ターゲット画素の前記第2入力画素データを処理することが、前記第2ゾーンの前記第2光源配置タイプが前記第2ゾーンに対向する光源の不存在を示していることに応じて前記第2出力画素データを前記第2入力画素データと同一であるように決定することを含む、
請求項6に記載の表示デバイス。
【請求項8】
前記表示ドライバが、更に、前記複数のゾーンのうちの前記第1ゾーンに隣接する第2ゾーンの第2光源配置タイプを格納するように構成され、
前記第2光源配置タイプが、前記複数の光源のうちの一以上の光源の前記第2ゾーンに対する配置に少なくとも部分的に基づいており、
前記第1ターゲット画素の第1入力画素データを処理することが、更に、前記第2ゾーンの第2光源配置タイプに基づいている
請求項1に記載の表示デバイス。
【請求項9】
前記第1ターゲット画素の入力画素データを処理することが、
前記第1ゾーンの前記第1光源配置タイプに少なくとも部分的に基づいて前記第1ターゲット画素について補償係数を決定することと、
前記第1入力画素データに前記補償係数を適用して前記第1出力画素データを生成することと、
を含む
請求項1に記載の表示デバイス。
【請求項10】
前記第1ターゲット画素について前記補償係数を決定することが、
前記第1光源配置タイプに少なくとも部分的に基づいて前記第1ゾーンについて第1ターゲット輝度レベルを決定することと、
前記第1ターゲット輝度レベルに少なくとも部分的に基づいて前記第1ターゲット画素について前記補償係数を決定することと、
を含む
請求項9に記載の表示デバイス。
【請求項11】
前記表示ドライバが、更に、前記複数のゾーンのうちの前記第1ゾーンに隣接する第2ゾーンの第2光源配置タイプを格納するように構成され、
前記第2光源配置タイプが、前記複数の光源のうちの一以上の光源の前記第2ゾーンに対する配置に少なくとも部分的に基づいており、
前記第1ターゲット画素について前記補償係数を決定することが、前記第2光源配置タイプに更に基づいている
請求項9に記載の表示デバイス。
【請求項12】
前記第1ターゲット画素について前記補償係数を決定することが、
前記第1光源配置タイプに少なくとも部分的に基づいて前記第1ゾーンについて第1ターゲット輝度レベルを決定することと、
前記第2光源配置タイプに少なくとも部分的に基づいて前記第2ゾーンについて第2ターゲット輝度レベルを決定することと、
前記第1ターゲット輝度レベルと前記第2ターゲット輝度レベルと前記第1ターゲット画素の位置とに少なくとも部分的に基づいて内挿ターゲット輝度レベルを決定することと、
前記内挿ターゲット輝度レベルに少なくとも部分的に基づいて前記補償係数を決定することと、
を含む
請求項11に記載の表示デバイス。
【請求項13】
複数の光源を備えるバックライトモジュールによって照明される表示パネルについて規定され、前記複数の光源によって照明される複数のゾーンのうちの第1ゾーンの第1光源配置タイプを格納し、
前記第1ゾーンの前記第1光源配置タイプに少なくとも部分的に基づいて前記表示パネルの前記第1ゾーンに位置する第1ターゲット画素の第1入力画素データを処理して前記第1ターゲット画素の第1出力画素データを生成する
ように構成された光源輝度補償ブロックと、
前記第1出力画素データに基づいて前記第1ターゲット画素を更新するように構成されたドライバ回路部と、
を備え、
前記第1光源配置タイプが、前記複数の光源のうちの一以上の光源の前記第1ゾーンに対する配置に少なくとも部分的に基づいている、
表示ドライバ。
【請求項14】
前記複数の光源のうちの第1セットの光源が、前記複数のゾーンのうちの前記第1ゾーンに隣接する第1セットのゾーンにそれぞれに対向しており、
前記第1光源配置タイプが、前記第1セットの光源の配置に少なくとも部分的に基づいている
請求項13に記載の表示ドライバ。
【請求項15】
前記複数のゾーンのうちの少なくとも1つが、前記複数のゾーンのうちの前記少なくとも一つに対向する光源が存在しないように定義されている
請求項13に記載の表示ドライバ。
【請求項16】
前記複数のゾーンのうちの第2ゾーンが、前記第2ゾーンに対向する光源が存在しないように規定され、
前記光源輝度補償ブロックが、更に、
前記第2ゾーンの第2光源配置タイプを格納し、
前記第2ゾーンの前記第2光源配置タイプに基づいて、前記表示パネルの前記第2ゾーンに位置する第2ターゲット画素の第2入力画素データを処理して前記第2ターゲット画素の第2出力画素データを生成し、
前記第2出力画素データに基づいて前記第2ターゲット画素を更新するように構成され、
前記第2ゾーンの前記第2光源配置タイプが、前記第2ゾーンに対向する光源の不存在を示している
請求項13に記載の表示ドライバ。
【請求項17】
前記光源輝度補償ブロックが、更に、前記複数のゾーンのうちの前記第1ゾーンに隣接する第2ゾーンの第2光源配置タイプを格納するように構成され、
前記第2光源配置タイプが、前記複数の光源のうちの一以上の光源の前記第2ゾーンに対する配置に少なくとも部分的に基づいており、
前記第1ターゲット画素の第1入力画素データを処理することが、更に、前記第2ゾーンの第2光源配置タイプに基づいている
請求項13に記載の表示ドライバ。
【請求項18】
複数の光源を備えるバックライトモジュールによって照明される表示パネルについて規定され、前記複数の光源によって照明される複数のゾーンのうちの第1ゾーンの第1光源配置タイプを格納することと、
前記第1ゾーンの前記第1光源配置タイプに少なくとも部分的に基づいて前記表示パネルの前記第1ゾーンに位置する第1ターゲット画素の第1入力画素データを処理して前記第1ターゲット画素の第1出力画素データを生成することと、
前記第1出力画素データに基づいて前記第1ターゲット画素を更新することと、
を含み、
前記第1光源配置タイプが、前記複数の光源のうちの一以上の光源の前記第1ゾーンに対する配置に少なくとも部分的に基づいている、
方法。
【請求項19】
前記複数の光源のうちの第1セットの光源が、前記複数のゾーンのうちの前記第1ゾーンに隣接する第1セットのゾーンにそれぞれに対向しており、
前記第1光源配置タイプが、前記第1セットの光源の配置に少なくとも部分的に基づいている
請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記複数のゾーンのうちの第2ゾーンが、前記第2ゾーンに対向する光源が存在しないように規定され、
当該方法が、更に、
前記第2ゾーンの第2光源配置タイプを格納することと、
前記第2ゾーンの前記第2光源配置タイプに基づいて、前記表示パネルの前記第2ゾーンに位置する第2ターゲット画素の第2入力画素データを処理して前記第2ターゲット画素の第2出力画素データを生成することと、
前記第2出力画素データに基づいて前記第2ターゲット画素を更新することと、
を含み、
前記第2ゾーンの前記第2光源配置タイプが、前記第2ゾーンに対向する光源の不存在を示している
請求項18に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
開示された技術は、全体としては表示デバイスに関しており、特に、バックライト光源アレイを備える表示デバイスのための画素輝度補償に関する。
【背景技術】
【0002】
光透過性液晶表示(LCD)パネルのような光透過性表示パネルを備える表示デバイスは、該光透過性表示パネルを照明するバックライトシステムを組み込んでいる。(例えば、直下型バックライト、フルアレイバックライトのような)近年のバックライトシステムは、表示パネルの直背後に配置された光源(例えば、発光ダイオード(LED))のアレイを用いて表示パネルを照明することがある。バックライト照明に光源のアレイを使用することによってローカルディミングが容易になり、これにより、表示画像上に明るい部分又は暗い部分を提供して表示画像のコントラストを向上し得る。
【発明の概要】
【0003】
本概要は、発明を実施するための形態において以下で更に説明されている概念の選択を、簡略化した形式で紹介するために提供される。本概要は、請求された主題の主要な特徴又は本質的な特徴を特定することを意図したものではなく、請求された主題の技術的範囲を限定することを意図したものでもない。
【0004】
全体として、一の観点において、一以上の実施形態が表示デバイスに関している。表示デバイスは、表示パネルとバックライトモジュールと表示ドライバとを備えている。バックライトモジュールは、表示パネルに規定された複数のゾーンを照明する複数の光源を備えている。表示ドライバは、複数のゾーンのうちの第1ゾーンの第1光源配置タイプを格納するように構成されている。該第1光源配置タイプは、複数の光源のうちの一以上の光源の第1ゾーンに対する配置に少なくとも部分的に基づいている。表示ドライバは、更に、第1ゾーンの第1光源配置タイプに少なくとも部分的に基づいて表示パネルの第1ターゲット画素の第1入力画素データを処理して第1ターゲット画素の第1出力画素データを生成するように構成されている。該第1ターゲット画素は、第1ゾーンに位置している。表示ドライバは、更に、第1出力画素データに基づいて第1ターゲット画素を更新するように構成されている。
【0005】
全体として、一の観点において、一以上の実施形態が表示ドライバに関している。表示ドライバは、光源輝度補償ブロックと駆動回路部とを備えている。光源輝度補償ブロックは、複数の光源を備えるバックライトモジュールによって照明される表示パネルについて規定され、該複数の光源によって照明される複数のゾーンのうちの第1ゾーンの第1光源配置タイプを格納するように構成されている。第1光源配置タイプは、複数の光源のうちの一以上の光源の第1ゾーンに対する配置に少なくとも部分的に基づいている。光源輝度補償ブロックは、更に、第1ゾーンの第1光源配置タイプに少なくとも部分的に基づいて表示パネルの第1ターゲット画素の第1入力画素データを処理して第1ターゲット画素の第1出力画素データを生成するように構成されている。該第1ターゲット画素は、第1ゾーンに位置している。ドライバ回路部は、第1出力画素データに基づいて第1ターゲット画素を更新するように構成されている。
【0006】
全体として、一の態様では、一以上の実施形態が表示パネルを駆動するための方法に関している。該方法は、複数の光源を備えるバックライトモジュールによって照明される表示パネルについて規定され、該複数の光源によって照明される複数のゾーンのうちの第1ゾーンの第1光源配置タイプを格納することを含んでいる。第1光源配置タイプは、複数の光源のうちの一以上の光源の第1ゾーンに対する配置に少なくとも部分的に基づいている。該方法は、更に、第1ゾーンの第1光源配置タイプに少なくとも部分的に基づいて表示パネルの第1ターゲット画素の第1入力画素データを処理して第1ターゲット画素の第1出力画素データを生成することを含んでいる。該第1ターゲット画素は、第1ゾーンに位置している。該方法は、更に、第1出力画素データに基づいて第1ターゲット画素を更新することを含んでいる。
【0007】
実施形態の他の態様は、下記の説明及び添付の特許請求の範囲から明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本開示の上記された特徴が詳細に理解可能なように、上記に簡潔に要約されている本開示のより具体的な説明が実施形態を参照してなされることがある。実施形態のうちのいくつかは添付図面に図示されている。しかしながら、本開示は他の同様に有効な実施形態を認めているのであるから、添付図面は例示的な実施形態を図示しているに過ぎず、発明の範囲を限定していると考えるべきでないことに留意すべきである。
【0009】
【
図1】
図1は、光源のアレイによって照明される表示パネルを備える表示デバイスの例を図示している。
【0010】
【
図2】
図2は、一以上の実施形態による表示デバイスの構成の例を図示している。
【0011】
【
図3】
図3は、一以上の実施形態による、
図2の表示デバイスの構成の例を示す側面図を図示している。
【0012】
【
図4】
図4は、一以上の実施形態による、表示ドライバの構成の例を図示している。
【0013】
【
図5】
図5は、一以上の実施形態による、表示パネルについての「ゾーン」の規定の例を図示している。
【0014】
【
図6】
図6は、一以上の実施形態による、表示パネルについての「ゾーン」の規定の例を図示する拡大図である。
【0015】
【
図7A】
図7Aは、一以上の実施形態による、表示パネルのゾーンについて規定される光源配置タイプの例を図示している。
【
図7B】
図7Bは、一以上の実施形態による、表示パネルのゾーンについて規定される光源配置タイプの例を図示している。
【
図7C】
図7Cは、一以上の実施形態による、表示パネルのゾーンについて規定される光源配置タイプの例を図示している。
【
図7D】
図7Dは、一以上の実施形態による、表示パネルのゾーンについて規定される光源配置タイプの例を図示している。
【0016】
【
図8】
図8は、一以上の実施形態による、表示パネルの各ゾーンの光源配置タイプの規定の例を図示している。
【0017】
【
図9】
図9は、一以上の実施形態による、光源輝度補償ブロックの構成の例を図示している。
【0018】
【
図10】
図10は、一以上の実施形態による、表示パネルの左下に位置する4×3のゾーンについての光源配置タイプと対応するターゲット輝度レベルの例を図示している。
【0019】
【
図11A】
図11Aは、一以上の実施形態による、表示パネルについて規定された「拡大」パネル外接エリアと「複製ゾーン」の例を図示している。
【0020】
【
図11B】
図11Bは、一以上の実施形態による、ターゲット画素について識別される近接ゾーンを図示している。
【0021】
【
図11C】
図11Cは、一以上の実施形態による、ターゲット画素についての補間ターゲット輝度レベルの決定のための補間の例を図示している。
【0022】
【
図12】
図12は、一以上の実施形態による、ヘッドマウントディスプレイ(HMD)装置2000の例を図示している。
【0023】
【
図13】
図13は、
図2に図示された表示デバイスと異なる構成の表示デバイスに基づく他の実施形態を図示している。
【0024】
【
図14】
図14は、一以上の実施形態による、表示パネルについての「ゾーン」の規定の例を図示している。
【0025】
【
図15A】
図15Aは、一以上の実施形態による、表示パネルのゾーンについて規定される光源配置タイプの例を図示している。
【
図15B】
図15Bは、一以上の実施形態による、表示パネルのゾーンについて規定される光源配置タイプの例を図示している。
【
図15C】
図15Cは、一以上の実施形態による、表示パネルのゾーンについて規定される光源配置タイプの例を図示している。
【
図15D】
図15Dは、一以上の実施形態による、表示パネルのゾーンについて規定される光源配置タイプの例を図示している。
【
図15E】
図15Eは、一以上の実施形態による、表示パネルのゾーンについて規定される光源配置タイプの例を図示している。
【
図15F】
図15Fは、一以上の実施形態による、表示パネルのゾーンについて規定される光源配置タイプの例を図示している。
【0026】
【
図16】
図16は、一以上の実施形態による、表示パネルの各ゾーンの光源配置タイプの規定の例を図示している。
【0027】
【
図17】
図17は、一以上の実施形態による、画素輝度補償のための方法の例を示すフローチャートを図示している。
【0028】
理解を容易にするために、可能であれば、図面に共通の同一の要素を指し示すために同一の参照符号が用いられている。一の実施形態に開示された要素は、特に記載しなくとも他の実施形態において有益に使用され得ることが予期されている。同一の要素を互いに区別するために、参照符号に添字が付されることがある。本明細書で参照する図面は、特に言及がない限り、寸法通りに描かれていると理解されるべきではない。また、提示及び説明の明確性のために、図面は、しばしば、詳細又は構成部品が省略されて簡単化される。図面及び議論は、以下に議論する原理を説明するために役立つものであり、類似の符号は類似の要素を示している。
【発明を実施するための形態】
【0029】
下記の発明を実施するための形態は、本質的に、単に例示的なものであり、開示された技術及び開示された技術の用途及び使用法について限定する意図はない。更に、前述した技術分野、背景技術、又は下記の発明を実施するための形態において提示されている明示的な又は暗示的な理論によって拘束される意図もない。
【0030】
下記の実施形態の詳細な説明において、開示された技術のより深い理解を提供するために多くの具体的な詳細が提示されている。しかしながら、これらの具体的な詳細を使用せずに開示された技術が実施され得ることは、当業者には明らかであろう。他の例では、説明を不必要に複雑にすることを避けるために、周知の構成は詳細に説明していない。
【0031】
本明細書において「結合された」という用語は、直接に接続されていること、又は、一以上の介在するコンポーネント又は回路を介して接続されていることを意味している。更に、出願全体を通じ、序数(例えば、第1、第2、第3、等)が、要素(即ち、出願中の任意の名詞)の形容詞として使用されることがある。序数の使用は、例えば「前」、「後」、「単一の」及び他の類似の用語の使用によって明記して開示されない限り、如何なる要素の特定の順序付けを暗喩し、又は生成するためのものではなく、如何なる要素も単一の要素のみであると限定するためのものでもない。むしろ、序数の使用は、要素を区別するためのものである。例えば、第1要素は第2要素と別のものであり、第1要素は、1つより多い要素を包含し得るものであるし、要素の順序付けにおいて第2要素の後に続く(又は先行する)こともある。
【0032】
光透過性液晶表示(LCD)パネルのような光透過性表示パネルを備える表示デバイスは、表示パネルの直背後に配置された光源(例えば、発光ダイオード(LED))のアレイを用いて表示パネルを照明するように構成されることがある。このようなバックライト技術は、直下型バックライト又はフルアレイバックライトと呼ばれることがある。光源は、それぞれ、表示パネルの対応する領域又はゾーンを照明するように構成されることがある。光源は、「ローカルディミング」を行うために個々に制御され、これにより、表示画像により明るい部分又はより暗い部分を提供して画像コントラストを向上し得る。
【0033】
一つの問題は、バックライトシステムの光源は、バックライトシステムを収容する空間の制約により、必ずしも、表示パネルを均一に照明するように理想的には配置されているとは限らないことである。場合によっては、表示パネルとバックライトシステムを収容する筐体が、表示パネルの端の近傍に所望数の光源を配置するために十分な空間を提供するように構成されていないことがある。特に、(仮想現実(VR)、拡張現実(AR)、融合現実(MR)等を含む)エクテンデッド・リアリティ(XR)の応用に使用されるヘッドマウントディスプレイ(HMD)装置のような小型化された表示デバイスでは、バックライトを収容するために十分な空間がないという問題が深刻になる可能性がある。
【0034】
本開示は、表示パネルを照明する光源の理想的でない配置によって潜在的に生じ得る画像輝度の不均一性を緩和するための様々な技術を提供する。一以上の実施形態において、表示デバイスが、表示パネルとバックライトモジュールと表示ドライバとを備えている。バックライトモジュールは、表示パネルに規定された複数のゾーンを照明する複数の光源を備えることがある。表示ドライバは、複数のゾーンのうちの対象ゾーンについて光源配置タイプを格納するように構成されている。表示ドライバは、更に、対象ゾーンの光源配置タイプに少なくとも部分的に基づいて対象ゾーンに位置するターゲット画素の入力画素データを処理してターゲット画素の出力画素データを生成するように構成されている。表示ドライバは、更に、該出力画素データに基づいてターゲット画素を更新するように構成されている。格納された光源配置タイプに基づいて入力画素データを処理することにより、理想的でない光源配置によって生じ得る画像輝度の不均一性を有効に補償し得る。一の実装では、ターゲット画素についての補償係数が対象ゾーンの光源配置タイプに少なくとも部分的に基づいて決定されることがあり、出力画素データが、該補償係数を入力画素データに適用することによって生成されることがある。以下では、表示パネルを照明する光源の理想的ではない配置によって潜在的に生じ得る画像輝度の不均一性を緩和する画素輝度補償のための様々な具体的な実施形態を説明する。
【0035】
図1は、光源120のアレイによって照明される表示パネル110を備える表示デバイス100の例を図示している。光源120は実際には表示パネル110の背後に位置しているため、光源120が破線で示されていることに注意されたい。図示された例では、表示パネル110の4つの隅115が斜めになっており、光源120のアレイの隅も表示パネル110の形状に従って斜めになっている。表示デバイス100が小さい場合、表示デバイス100の筐体(図示されない)が表示パネル110の背後において限られた空間しか設けないように構成される場合があり、これにより、斜めの隅115に光源を配置することが困難になる場合がある。理想的でない光源の配置は、表示パネル110を不均一に照明し、不所望な画像輝度の不均一性を生じさせ得る。例えば、
図1の光源配置は、表示パネル110の斜めの隅115において暗い又は薄暗い領域130を生じさせ得る。
【0036】
図2は、一以上の実施形態による、表示デバイス1000の構成の例を図示している。表示デバイス1000は、表示パネル200を備えており、表示パネル200に所望の画像を表示するように構成されている。表示パネル200は、例えばLCDパネルのような光透過性表示パネルであってもよい。図示された実施形態では、表示パネル200が斜めの隅210を有する矩形である。他の実施形態では、表示パネル200が、(例えば、一以上のノッチを有する又はノッチが無い矩形、楕円形、六角形、八角形のような)異なる形状を有していてもよい。
【0037】
表示デバイス1000は、更に、表示ドライバ300とバックライトモジュール400とバックライトドライバ500とを備えている。表示ドライバ300は、画像ソース600から画像データを受け取り、表示パネル200を駆動して該画像データに対応する画像を表示するように構成されている。画像ソース600は、アプリケーションプロセッサ、ホスト、中央処理装置(CPU)、マイクロプロセッサ装置(MPU)、又は、画像データを供給するように構成された他の種類のプロセッサのようなプロセッサであり得る。
【0038】
バックライトモジュール400とバックライトドライバ500とはバックライトシステムを構成している。バックライトモジュール400は、光源420のアレイを用いて表示パネル200を照明するように構成されている。
図3に図示されているように光源420は表示パネル200の背後に位置しているので、光源420は
図2において破線で示されている。光源420は、表示パネル200の直背後に位置して表示パネル200に対向しており、表示パネル200の対応するゾーン又は領域を照明するように構成されている。図示された実施形態では、光源420は、可能な限り均一に表示パネル200を照明するように等間隔に離間されている。一の実装では、各光源420が1つ以上のLEDを備えている。代替的な実装では、各光源420が、異なる種類の光源を備えていてもよい。
図2は97個の光源420を図示しているが、当業者は、バックライトモジュール400が97個よりも多い又は97個よりも少ない光源420を備えることがあると理解するであろう。バックライトドライバ500は、表示ドライバ300の制御の下、各光源420が表示ドライバ300によって指定された輝度で発光するようにバックライトモジュール400の光源420を駆動するように構成されている。
【0039】
図2の実施形態では、光源420が、斜めの隅210を有する表示パネル200の形状に従って斜めの隅を有するアレイに配置されている。
図1に関連して説明したように、このような光源420の配置は、画像輝度の不均一性を生じさせることがあり、表示パネル200の斜めの隅210に暗い、又は、うす暗い領域を生成し得る。光源420の配置により潜在的に生じ得る画像輝度の不均一性を緩和又は解消するために、表示ドライバ300は、画像データを処理して画像輝度の不均一性を補償するように構成されている。
【0040】
図4は、一以上の実施形態による、表示ドライバ300の構成の例を図示している。図示された実施形態では、表示ドライバ300が、画像メモリ310と、画像処理回路部320と、ドライバ回路部330と、画像分析回路部340と、バックライト制御回路部350とを備えている。
【0041】
画像メモリ310は、(
図2に図示されている)画像ソース600から表示パネル200に表示されるべき表示画像に対応する画像データを受け取り、受け取った画像データを格納するように構成されている。一の実装では、画像データは、表示パネル200の各画素の原画素データを含んでいる。一の実装では、各画素の原画素データは、各原色(例えば、赤(R)、緑(G)及び青(B))の階調を含んでいる。一の実装では、表示パネル200の各画素がそれぞれ赤、緑、青を表示するように構成されたR、G及びB副画素を備えている場合があり、各画素の原画素データがそれぞれR、G及びB副画素の輝度を指定するR、G及びB階調を含むことがある。他の実施形態では、画像メモリ310が省略されてもよく、原画素データが直接に画像処理回路部320に供給されてもよい。
【0042】
画像処理回路部320は、画像メモリ310から読み出した原画素データに画像処理を行って処理後画素データを生成するように構成されている。画像処理回路部320は、
図1及び
図2に関連して上述しているように、表示パネル200を照明する光源420の理想的でない配置によって潜在的に生じ得る画像輝度の不均一性を緩和するための画素輝度補償を行うように構成された光源輝度補償ブロック321を備えている。画素輝度補償の詳細については、後に詳細に説明する。画像処理回路部320によって実行される画像処理は、更に、色調整、デムラ補正、デバーン補正、画像拡大縮小、ガンマ変換、又は、その他の画像処理を含むことがある。
【0043】
ドライバ回路部330は、画像処理回路部320から処理後画素データを受け取り、処理後画素データに少なくとも部分的に基づいて表示パネル200の画素を駆動し、又は、更新するように構成されている。ドライバ回路部330は、処理後画素データに基づいてデータ電圧を生成し、表示パネル200のソース線(データ線ともいう)を駆動して生成したデータ電圧で表示パネルの画素をプログラム又は更新するように構成されたソースドライバ(データドライバともいう)を備えることがある。一の実装では、表示パネル200の各画素がR、G及びB副画素を備える場合があり、処理後画素データが各画素のR、G及びB副画素の輝度レベルを指定する場合がある。ドライバ回路部330は、処理後画素データに少なくとも部分的に基づいて各画素のR、G及びB副画素をプログラム又は更新してR、G及びB副画素の輝度レベルを制御するように構成されてもよい。
【0044】
画像分析回路部340とバックライト制御回路部350とは、纏めて、画像データに少なくとも部分的に基づいてバックライト制御指令を生成してバックライトドライバ500に供給し、バックライトモジュール400の(
図2及び
図3に図示されている)各光源420の輝度を制御するように構成されている。一の実施形態では、原画素データが、画像分析回路部340に供給される。他の実施形態では、画像処理回路部320から画像分析回路部340への破線の矢印によって示されているように、画像処理回路部320によって生成された処理後画素データが原画素データの代わりに画像分析回路部340に供給されてもよい。画像分析回路部340は、原画素データ又は処理後画素データを分析して分析データを生成する。分析データは、表示パネル200に表示されるべき表示画像の輝度分布を示すことがある。バックライト制御回路部350は、分析データに少なくとも部分的に基づいて各光源420の輝度を制御するように構成されている。分析データは、画像処理回路部320にも供給されてもよい。このような実施形態では、画像処理回路部320によって実行される画像処理が、分析データに基づいていてもよい。以下では、光源420の理想的でない配置によって潜在的に生じ得る画像輝度の不均一性を緩和するために画像処理回路部320によって実行される画素輝度補償を説明する。
【0045】
一以上の実施形態では、表示パネル200に複数の「ゾーン」が規定される。「ゾーン」は、画像分析回路部340によって実行される画像分析、及び/又は、光源輝度補償ブロック321によって実行される画素輝度補償に使用される。
図5は、一以上の実施形態による、表示パネル200についてのゾーン230の規定の例を図示している。ゾーン230は、表示パネル200を外接するように規定されたパネル外接エリア220を区分することによって規定される。図示された実施形態では、パネル外接エリア220が矩形である。他の実施形態では、パネル外接エリア220が異なる形状を有し得る。図示された実施形態では、全てのゾーン230が正方形を有している。他の実施形態では、ゾーン230が、異なる形状を有するように規定され得る。各ゾーン230は、一つの光源420が該ゾーン230の中心(例えば、幾何学中心)において該ゾーン230に対向しているか、光源が該ゾーン230に対向していないように規定される。或る光源420は、該光源420の表示パネル200への投影が、或るゾーン230内にある場合に該ゾーン230に対向している。図示された実施形態では、表示パネル200の斜めの隅のそれぞれにおいて、
図6にも図示されているように、光源が対向していない6つのゾーン230が存在する。
【0046】
一以上の実施形態では、画像分析回路部340によって生成される分析データが、原画素データ又は処理後画素データに基づいて計算された各ゾーン230の平均画像レベル(average picture level:APL)を含んでいる。或るゾーン230のAPLは、該ゾーン230に位置する画素の輝度レベルの平均である場合がある。このような実施形態では、バックライト制御回路部350は、各光源420が対向するゾーン230のAPLに基づいて各光源420の輝度を制御するように構成されることがある。
【0047】
一以上の実施形態では、画素輝度補償が、各「ゾーン」について決定された光源配置タイプを用いて実現される。或るゾーンについての「光源配置タイプ」は、該ゾーンに対する一以上の光源420の配置に基づいている。一の実装では、対象ゾーンの「光源配置タイプ」は、該対象ゾーンに対向する光源420の存在又は不存在を示すことがある。対象ゾーンの「光源配置タイプ」は、更に、該対象ゾーンに隣接するゾーンのセットに対向する一以上の光源420の配置を示すことがある。対象ゾーンの「光源配置タイプ」は、対象ゾーンに隣接するゾーンに対向する光源420の数に少なくとも部分的に基づいていることがある。
【0048】
一の実装では、画像処理回路部320の光源輝度補償ブロック321が、表示パネルの各画素に対する画素輝度補償を、各画素が位置するゾーンについての光源配置タイプに基づいて実行するように構成されることがある。一以上の実施形態では、光源輝度補償ブロック321が、ターゲット画素が位置するゾーンについての光源配置タイプが該ゾーンの周囲に多くの光源420が配置されていることを示しているときにターゲット画素の画素輝度を低減するようにターゲット画素の画素データを処理するように構成されることがある。光源輝度補償ブロック321は、更に、ターゲット画素が位置するゾーンに対向する光源420が存在しないことを光源配置タイプが示しているとき、ターゲット画素の画素輝度の低下を補償するようにターゲット画素の画素データを処理するように構成されることがある。
【0049】
図7A、
図7B、
図7C及び
図7Dは、一以上の実施形態による、表示パネル200のゾーン230に規定された光源配置タイプの例を図示している。図示された実施形態では、
図7A~
図7Dに図示されている4つの光源配置タイプのうちの一つが、各ゾーン230について選択されて規定される。一の実装では、対象のゾーン230の光源配置タイプが、該対象のゾーン230に対向する光源の存在又は不存在に基づいている。対象のゾーン230の光源配置タイプは、更に、対象のゾーン230に隣接するゾーン230に対向する光源420の配置に基づいていることがある。
【0050】
図7Aは、表示パネル200の内部の部分に位置するゾーン230Aについて規定される、タイプ“1”ともいう光源配置タイプ“内部”を図示している。タイプ“1”は、ゾーン230Aに1つの光源420が対向しており、かつ、該ゾーン230Aに隣接する8つのゾーンに8つの光源420が対向していることを示している。タイプ“1”のゾーン230A内の画素は、主として、ゾーン230Aに対向する光源420によって照明され、かつ、補助的に、タイプ“1”のゾーン230Aの周囲の8つのゾーンに対向する8つの光源420に照明される。
【0051】
図7Bは、表示パネル200のエッジに位置するゾーン230Bについて規定される、タイプ“2”ともいう光源配置タイプ“エッジ”を図示している。タイプ“2”は、1つの光源420がゾーン230Bに対向しており、かつ、ゾーン230Bに隣接する5つのゾーンに5つの光源420が対向していることを示している。タイプ“2”のゾーン230B内の画素は、主としてゾーン230Bに対向する光源420によって照明され、補助的に、タイプ“2”のゾーン230Bの周囲の5つのゾーンに対向する5つの光源420によって照明される。
【0052】
図7Cは、表示パネル200の隅に位置するゾーン230Cについて規定される、タイプ“3”ともいう光源配置タイプ“コーナー”を図示している。タイプ“3”は、1つの光源420がゾーン230Cに対向しており、かつ、ゾーン230Cに隣接する4つのゾーンに4つの光源420が対向していることを示している。タイプ“3”のゾーン230C内の画素は、主としてゾーン230Cに対向する光源420によって照明され、補助的に、タイプ“3”のゾーン230Cの周囲の4つのゾーンに対向する4つの光源420によって照明される。
【0053】
図7Dは、光源が対向していないゾーン230Dについて規定される、タイプ“4”ともいう光源配置タイプ“光源無し”を図示している。タイプ“4”は、ゾーン230Dに対向する光源が無いことを示している。タイプ“4”のゾーン230D内の画素は、(もし、そのような光源420が存在するならば)タイプ“4”のゾーン230Cに隣接するゾーンに対向する1つ又は複数の光源420によって照明される。
【0054】
図8は、一以上の実施形態による、
図7A~
図7Dに従った表示パネル200の各ゾーン230の光源配置タイプの規定の例を図示している。一以上の実施形態では、(
図4に図示されている)画像処理回路部320によって実行される画素輝度補償が、
図8に図示されている各ゾーン230について規定されている光源配置タイプに基づいている。
【0055】
図9は、各ゾーン230について規定された光源配置タイプに基づいて画素輝度補償を行うように構成された(
図4に図示されている)光源輝度補償ブロック321の構成の例を図示している。図示された実施形態では、光源輝度補償ブロック321が、入力画素データを受け取り、受け取った入力画素データに画素輝度補償を適用して出力画素データを生成するように構成されている。入力画素データは、原画素データであってもよく、(
図4に図示されている)画像処理回路部320において(例えば、色調整、デムラ補正、デバーン補正、画像拡大縮小のような)1つ以上の他の画像処理を原画素データに適用することによって生成されてもよい。出力画素データは、処理後画素データに基づいて表示パネル200の画素を更新するように構成されるドライバ回路部330に供給される処理後画素データとして使用されてもよい。その代わりに、出力画素データが更に処理され(例えば、色調整、デムラ補正、デバーン補正、画像拡大縮小、ガンマ変換、又は、他の画像処理)、その後に処理後画素データとしてドライバ回路部330に供給されてもよい。
【0056】
図9に図示されている実施形態では、光源輝度補償ブロック321が、光源定義メモリ322と、輝度レジスタ324と、補償係数決定回路326と、補正回路328とを備えている。光源定義メモリ322は、表示パネル200に規定されている(
図5に図示されている)各ゾーン230の光源配置タイプを格納するように構成されている。
図7A~
図7D及び
図8に図示されているように4つの光源配置タイプ“1”、“2”、“3”及び“4”が規定される実施形態では、光源定義メモリ322が、各ゾーン230について“1”、“2”、“3”及び“4”のうちの1つを示す情報を格納するように構成されてもよい。
【0057】
輝度レジスタ324は、各光源配置タイプについてターゲット輝度レベルを格納するように構成されている。ある光源配置タイプについてのターゲット輝度レベルは、該ターゲット輝度レベルのゾーン(より具体的には、当該ゾーンの中心)において画素輝度補償によって達成されるべき輝度レベルを示している。一以上の実施形態では、輝度レジスタ324に格納されているターゲット輝度レベルは、0以上、所定の最大値(例えば、255)以下の値を取るように正規化されている。
図7A~
図7D及び
図8に図示されているように4つの光源配置タイプ“1”、“2”、“3”及び“4”が規定される実施形態では、輝度レジスタ324が、4つの光源配置タイプ“1”、“2”、“3”及び“4”について、4つのターゲット輝度レベルをそれぞれに格納するように構成されてもよい。
【0058】
補償係数決定回路326は、光源定義メモリ322に格納されている光源配置タイプに基づいて画素の補償係数を決定するように構成されている。一の実装においては、補償係数決定回路326が、ターゲット画素についての補償係数を、該ターゲット画素が位置するゾーンの光源配置タイプに基づいて決定するように構成されることがある。補償係数決定回路326は、更に、該ターゲット画素についての補償係数をターゲット画素が位置するゾーンに隣接する一以上のゾーンの光源配置タイプに更に基づいて決定するように構成されることがある。
【0059】
一以上の実施形態において、補償係数決定回路326が、各光源配置タイプについて輝度レジスタ324に格納されているターゲット輝度レベルを用いて各画素の補償係数を決定するように構成されることがある。一の実装では、補償係数決定回路326が、ターゲット画素が位置するゾーンの光源配置タイプについてのターゲット輝度レベルを輝度レジスタ324から読み出し、読み出したターゲット輝度レベルに少なくとも部分的に基づいて該ターゲット画素についての補償係数を決定するように構成されてもよい。補償係数決定回路326は、更に、ターゲット画素が位置するゾーンに隣接するゾーンの光源配置タイプについてのターゲット輝度レベルを輝度レジスタ324から読み出し、該隣接するゾーンについてのターゲット輝度レベルに更に基づいて該ターゲット画素についての補償係数を決定するように構成されてもよい。
【0060】
図10は、一以上の実施形態による、表示パネル200の左下に位置する4×3のゾーンについての光源配置タイプと対応するターゲット輝度レベルの例を図示している。図示された実施形態では、光源配置タイプ“1”のゾーンについてのターゲット輝度レベルが200であり、光源配置タイプ“2”のゾーンについてのターゲット輝度レベルが220である。ここで、ターゲット輝度レベルは0以上255以下の値に正規化されている。最大ターゲット輝度レベルが255であることに留意されたい。更に、光源配置タイプ“3”のゾーンについてのターゲット輝度レベルが245であり、更に、光源配置タイプ“4”のゾーンについてのターゲット輝度レベルが255、即ち、最大ターゲット輝度レベルである。
【0061】
補正回路328は、各画素について決定された補償係数を適用することにより各画素について出力画素データを生成するように構成されている。一の実装では、補正回路328が、ターゲット画素の入力画素データを該ターゲット画素について決定された補償係数で乗じることにより、該ターゲット画素の出力画素データを生成するように構成されてもよい。入力画素データと出力画素データとがいずれもRGBフォーマットである実施形態では、出力画素データのR、G及びB階調が、入力画素データのR、G及びB階調をそれぞれ補償係数で乗じることによって決定されてもよい。以下は、ターゲット画素についての補償係数の決定についての詳細な説明である。
【0062】
一の実装では、補償係数決定回路326が、ターゲット画素が位置する対応ゾーンの格納された光源配置タイプが該対応ゾーンに対向する光源が無いことを示している場合に、ターゲット画素の出力画素データがターゲット画素の入力画素データと同一であるようにターゲット画素についての補償係数を決定するように構成されてもよい。加えて、又はその代わりに、補償係数決定回路326が、ターゲット画素が位置する対応ゾーンの光源配置タイプが該対応ゾーンに対向する光源が存在していることを示している場合に、ターゲット画素の出力画素データの階調(例えば、R、G又はB階調)がターゲット画素の入力画素データの階調(例えば、R、G又はB階調)よりも小さくなるようにターゲット画素についての補償係数を決定するように構成されてもよい。補償係数決定回路326は、更に、ターゲット画素が位置するゾーンに隣接するゾーンに対向する光源の数に基づいてターゲット画素の補償係数を決定するように構成されてもよい。ターゲット画素が位置するゾーンについての光源配置タイプが、該隣接するゾーンに対向する光源の数を示していることに留意されたい。一以上の実施形態による補償係数の決定の更なる詳細を、以下に説明する。
【0063】
図11Aを参照して、補償係数決定回路326が、該パネル外接エリア220を取り囲む一連の「複製ゾーン」230を加えたパネル外接エリア220として定義された「拡大」パネル外接エリア225を使用するように構成されることがある。拡大パネル外接エリア225は、内挿を含む、補償係数の計算を容易化するためにのみ決定されるものであることに留意されたい。複製ゾーン232は、パネル外接エリア220の最外周のゾーン230の「複製」である。ここで、複製ゾーン232の光源配置タイプは、最外周ゾーン230のうちの隣接するゾーンの光源配置タイプと同じであるように規定される。
【0064】
図11Bを参照して、一の実装では、補償係数決定回路326が、更に、ゾーン230と複製ゾーン232のうちから、ターゲット画素について4つの「近傍ゾーン」230-1、230-2、230-3及び230-4を特定し、「近傍ゾーン」230-1~230-4の光源配置タイプに基づいてターゲット画素Pについての補償係数を決定するように構成されることがある。「近傍ゾーン」230-1~230-4の特定は、ターゲット画素の画素アドレスに基づいていてもよい(
図9も参照)。ここで、画素アドレスは、表示パネル200について規定されたパネル外接エリア220におけるターゲット画素の位置を示している。「近傍ゾーン」230-1~230-4のうちの一つは、ターゲット画素が位置するゾーン230であり、他の3つの近傍ゾーンは、ゾーン230及び複製ゾーン232のうちのターゲット画素に最近接する3つのゾーンである。図示された実施形態では、ターゲット画素Pについての「近傍ゾーン」230-1~230-4が参照領域234を用いて規定されている。ここで、参照領域234は、ゾーン230と同一の寸法を有する正方形領域であり、参照領域235の幾何学的中心がターゲット画素に位置している。「近傍ゾーン」230-1~230-4は、ゾーン230及び複製ゾーン232のうちの参照領域235と少なくとも部分的に重なる4つのゾーンとして規定されてもよい。ターゲット画素Pが最外周のゾーン230のうちの1つに位置している場合、近傍ゾーンのうちの1つ以上が複製ゾーン232であり得ることに留意されたい。
【0065】
補償係数決定回路326は、更に、各光源配置タイプについてターゲット輝度レベルを格納している輝度レジスタ324を参照することによって各近傍ゾーンについてターゲット輝度レベルを決定することがある。例えば、対象の近傍ゾーンの光源配置タイプがタイプ“1”である場合、該対象の近傍ゾーンのターゲット輝度レベルは、タイプ“1”について決定されているターゲット輝度レベル(例えば、
図10の例では“200”)として決定されることがある。他の近傍ゾーンについてのターゲット輝度レベルも同様にして決定されることがある。
【0066】
補償係数決定回路326は、更に、近傍ゾーンについてのターゲット輝度レベルをターゲット画素の位置に基づいて内挿することによってターゲット画素についての内挿ターゲット輝度レベルを決定することがある。
図11Cは、一以上の実施形態による、ターゲット画素についての内挿ターゲット輝度レベルを決定するための内挿の例を図示している。
図11Cにおいて、(x,y)は、ターゲット画素Pの座標である。更に、(x
1,y
1)は近傍ゾーン230-1の幾何学的中心の座標であり、(x
2,y
1)は近傍ゾーン230-2の幾何学的中心の座標であり、(x
1,y
2)は近傍ゾーン230-3の幾何学的中心の座標であり、(x
2,y
2)は近傍ゾーン230-4の幾何学的中心の座標である。L
1、L
2、L
3及びL
4は、それぞれ、近傍ゾーン230-1、230-2、230-3及び230-4についてのターゲット輝度レベルである。
【0067】
一以上の実施形態において、まず、水平方向の内挿を行って内挿点P
1(x,y
1)及びP
2(x,y
2)についての水平内挿ターゲット輝度レベルL
P1、L
P2が算出され、その後、垂直方向の内挿を行ってターゲット画素Pについての内挿ターゲット輝度レベルL
Pが算出される。一の実装では、水平内挿ターゲット輝度レベルL
P1及びL
P2は、下記式(1a)及び(1b)に従って算出されてもよい。
【数1】
この場合、ターゲット画素Pについての内挿ターゲット輝度レベルL
Pは、下記式(2)に従って算出されてもよい。
【数2】
他の実施形態では、垂直方向の内挿が最初に行われてもよく、次に、水平方向の内挿を行って、ターゲット画素Pについての内挿ターゲット輝度レベルを同様にして算出してもよい。
【0068】
一以上の実施形態において、ターゲット画素についての補償係数は、該ターゲット画素Pについての内挿ターゲット輝度レベルL
Pに基づいて決定されてもよい。一の実装では、補償係数が、内挿ターゲット輝度レベルL
Pを0と最大ターゲット輝度レベルの間の値に正規化することによって、即ち、内挿ターゲット輝度レベルL
Pを最大ターゲット輝度レベル(例えば、255)によって除算することによって決定されてもよい。このように決定されたターゲット画素についての補償係数が、
図9に図示されているように、ターゲット画素についての出力画素データを生成するために使用されてもよい。ターゲット画素についての出力画素データは、ターゲット画素について決定された補償係数を適用することによって生成されてもよい。一の実装では、ターゲット画素についての出力画素データは、ターゲット画素についての入力画素データを、ターゲット画素についての補償係数で乗じることによって生成されてもよい。ターゲット画素は、ターゲット画素についての出力画素データに基づいてドライバ回路部330によって更新されてもよい。
【0069】
図1~
図11に関連して説明した表示デバイス1000は、HMDデバイスにおいて適切に使用され得る。
図12は、一以上の実施形態による、HMDデバイス2000の例を図示している。HMDデバイス2000は、(仮想現実(VR)、拡張現実(AR)、融合現実(MR)等を含む)エクテンデッド・リアリティ(XR)の応用に使用されてもよい。図示された実施形態では、HMDデバイス2000が、一対の表示デバイス1000A、1000Bと、一対のレンズ1100A、1100Bと、カバー1200と、筐体1300とを備えている。表示デバイス1000A及び1000Bは、それぞれ、
図1~
図11に関連して説明した表示デバイス1000と同様に構成されている。表示デバイス1000A及び1000Bは、カバー1200と筐体1300との間の空間に収容されており、レンズ1100A及び1100Bは、それぞれ、表示デバイス1000A及び1000Bの前に配置されている。使用時には、ユーザは、レンズ1100A及び1100Bを通して表示デバイス1000A及び1000Bに表示されている表示画像を見る。
【0070】
表示パネルの形状及び光源の配置は、
図1~
図11に関連して説明した実施形態に限られない。
図13は、
図2に図示されている表示デバイス1000と異なる構成の表示デバイス3000に基づく実施形態を図示している。図示された実施形態では、表示デバイス3000が、
図2に図示されている表示パネル200と異なる構成の表示パネル3200を備えている。表示パネル3200は、LCDパネルのような光透過性表示パネルであってもよい。
【0071】
図示された実施形態では、表示パネル3200が、ノッチ3210を有する矩形形状である。一の実装では、表示パネル3200が、中央コンソールディスプレイ、その他の自動車用ディスプレイのような自動車への応用に使用され得る。表示パネル3200は、光源3420のアレイを備えるバックライトモジュールによって照明されることがある。光源3420のアレイは、表示パネル3200の形状に従った、ノッチを有する矩形アレイである。
【0072】
図1~
図11に関連して説明した実施形態と同様に、
図14に図示されるように、一以上の実施形態において、複数のゾーン3230が表示パネル3200に規定されることがある。図示された実施形態では、ゾーン3230が、表示パネル3200を外接するように規定されたパネル外接エリア3220を区分することによって規定されている。各ゾーン3230は、1つの光源3420がゾーン3230の中心(例えば、幾何学的中心)で該ゾーン3230に対向するか、該ゾーン3230に対向する光源が存在しないかであるように規定される。図示された実施形態では、表示パネル3200のノッチ内に、光源が対向しない12個のゾーン3230が存在している。
【0073】
上述の実施形態と同様の手法で画素輝度補償を実現するために、各ゾーン3230について光源配置タイプが決定される。
図15A、
図15B、
図15C、
図15D、
図15E及び
図15Fは、一以上の実施形態による、表示パネル3200のゾーン3230について規定された光源配置タイプの例を図示している。図示された実施形態では、
図15A~
図15Fに図示されている6つの光源配置タイプのうちの1つが、各ゾーン3230について選択され、規定される。一の実装では、対象のゾーン3230の光源配置タイプが、該対象のゾーン3230に対向する光源3420の存在又は不存在に基づいている。該対象のゾーン3230の光源配置タイプは、更に、該対象のゾーン3230に隣接するゾーン3230に対向する光源3429の配置に基づいていることがある。
【0074】
図15Aは、表示パネル3200の内部の部分に位置するゾーン3230Aについて規定される、タイプ“1”ともいう光源配置タイプ“内部”を図示している。タイプ“1”は、ゾーン3230Aに1つの光源3420が対向しており、かつ、該ゾーン3230Aに隣接する8つのゾーンに8つの光源3420が対向していることを示している。タイプ“1”のゾーン3230A内の画素は、主として、ゾーン3230Aに対向する光源3420によって照明され、かつ、補助的に、タイプ“1”のゾーン3230Aの周囲の8つのゾーンに対向する8つの光源3420によって照明される。
【0075】
図15Bは、表示パネル3200のエッジに位置するゾーン3230Bについて規定される、タイプ“2”ともいう光源配置タイプ“エッジ”を図示している。タイプ“2”は、1つの光源3420がゾーン3230Bに対向しており、かつ、ゾーン3230Bに隣接する5つのゾーンに5つの光源3420が対向していることを示している。タイプ“2”のゾーン3230B内の画素は、主としてゾーン3230Bに対向する光源3420によって照明され、補助的に、タイプ“2”のゾーン3230Bの周囲の5つのゾーンに対向する5つの光源3420によって照明される。
【0076】
図15Cは、表示パネル3200の凹コーナーに位置するゾーン3230Cについて規定される、タイプ“3”ともいう光源配置タイプ“凹コーナー”を図示している。タイプ“3”は、1つの光源3420がゾーン3230Cに対向しており、かつ、ゾーン3230Cに隣接する7つのゾーンに7つの光源3420が対向していることを示している。タイプ“3”のゾーン3230C内の画素は、主としてゾーン3230Cに対向する光源3420によって照明され、補助的に、タイプ“3”のゾーン3230Cの周囲の7つのゾーンに対向する7つの光源420によって照明される。
【0077】
図15Dは、表示パネル3200の凸コーナーに位置するゾーン3230Dについて規定される、タイプ“4”ともいう光源配置タイプ“凸コーナー”を図示している。タイプ“4”は、1つの光源3420がゾーン3230Dに対向しており、かつ、ゾーン3230Dに隣接する3つのゾーンに3つの光源3420が対向していることを示している。タイプ“4”のゾーン3230D内の画素は、主としてゾーン3230Dに対向する光源3420によって照明され、補助的に、タイプ“4”のゾーン3230Dの周囲の3つのゾーンに対向する3つの光源3420によって照明される。
【0078】
図15Eは、表示パネル3200の凹コーナーの近傍のエッジに位置するゾーン3230Eについて規定される、タイプ“5”ともいう光源配置タイプ“凹コーナー近傍エッジ”を図示している。タイプ“5”は、1つの光源3420がゾーン3230Eに対向しており、かつ、ゾーン3230Eに隣接する6つのゾーンに6つの光源3420が対向していることを示している。タイプ“5”のゾーン3230E内の画素は、主としてゾーン3230Eに対向する光源3420によって照明され、補助的に、タイプ“5”のゾーン3230Eの周囲の6つのゾーンに対向する6つの光源3420によって照明される。
【0079】
図15Fは、光源が対向していないゾーン3230Fについて規定される、タイプ“6”ともいう光源配置タイプ“光源無し”を図示している。タイプ“6”は、ゾーン3230Fに対向する光源が無いことを示している。タイプ“6”のゾーン3230F内の画素は、(もし、そのような光源3420が存在するならば)タイプ“6”のゾーン3230Fに隣接するゾーンに対向する1つ又は複数の光源3420によって照明される。
【0080】
図16は、一以上の実施形態による、
図15A~
図15Fに従った表示パネル3200の各ゾーン3230の光源配置タイプの規定の例を図示している。一以上の実施形態において、画素輝度補償は、上述の実施形態と同様に、各ゾーン3230について決定されている光源配置タイプに基づいて行われる。
【0081】
図17は、一以上の実施形態による、画素輝度補償のための例示的な方法1700を示すフローチャートを図示している。フローチャート内の様々なステップが順に提示され説明されるが、当業者は、ステップの一部又は全部が異なる順序で実行されることがあり、結合又は省略されることがあり、ステップの一部又は全部が並行して実行され得ると理解するであろう。追加のステップが更に実行され得る。従って、本開示の技術的範囲は、
図17に図示されているステップの特定の配置に限定されると考えるべきではない。
【0082】
方法1700は、ステップ1702において、バックライトモジュール(例えば、
図4に図示されている表示モジュール400)によって照明される表示パネル(例えば、
図2に図示されている表示パネル200及び
図13に図示されている表示パネル3200)について規定されている複数のゾーン(例えば、
図5に図示されているゾーン230及び
図14に図示されているゾーン3230)のうちの第1ゾーンの第1光源配置タイプを格納することを含む。バックライトモジュールは、該複数のゾーンを照明する複数の光源(例えば、
図2に図示されている光源420及び
図13に図示されている光源3420)を備えている。第1光源配置タイプは、該複数のゾーンのうちの一以上の光源の第1ゾーンに対する配置に少なくとも部分的に基づいている。一の実装では、第1光源配置タイプが、
図7A~
図7Dにそれぞれ図示されているタイプ“1”~“4”のうちから選択されることがある。他の実装では、第1光源配置タイプが、
図15A~
図15Fにそれぞれ図示されているタイプ“1”~“6”のうちから選択されることがある。
【0083】
方法1700は、更に、ステップ1704において、第1ゾーンの第1光源配置タイプに少なくとも部分的に基づいて表示パネルの第1ターゲット画素の第1入力画素データを処理して第1ターゲット画素の出力画素データを生成することを含む。第1ターゲット画素は、第1ゾーンに位置している。一の実装では、第1ゾーンの第1光源配置タイプに少なくとも部分的に基づいて第1ターゲット画素について補償係数が決定されることがあり、該補償係数が第1入力画素データに適用されて第1出力画素データを生成することがある。
【0084】
方法1700は、更に、ステップ1706において、第1出力画素データに基づいて第1ターゲット画素を更新することを含む。一の実装では、第1出力画素データが、(例えば、色調整、デムラ補正、デバーン補正、画像拡大縮小、ガンマ変換又はその他の画像処理を実現するために)更に処理されて処理後画素データを生成することがあり、第1ターゲット画素の更新が、処理後画素データに基づくことがある。
【0085】
多くの実施形態が説明されているが、本開示の利益を有する当業者は、技術的範囲から乖離しない他の実施形態を導き出すことができると理解するであろう。従って、本発明の技術的範囲は、添付の特許請求の範囲によってのみ限定されるべきである。
【外国語明細書】