(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024173724
(43)【公開日】2024-12-12
(54)【発明の名称】一定ブレード長のゴルフクラブヘッド
(51)【国際特許分類】
A63B 53/04 20150101AFI20241205BHJP
A63B 102/32 20150101ALN20241205BHJP
【FI】
A63B53/04 E
A63B102:32
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024081641
(22)【出願日】2024-05-20
(31)【優先権主張番号】18/328,297
(32)【優先日】2023-06-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】390023593
【氏名又は名称】アクシュネット カンパニー
【氏名又は名称原語表記】ACUSHNET COMPANY
(74)【代理人】
【識別番号】100086531
【弁理士】
【氏名又は名称】澤田 俊夫
(74)【代理人】
【識別番号】100093241
【弁理士】
【氏名又は名称】宮田 正昭
(74)【代理人】
【識別番号】100101801
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 英治
(72)【発明者】
【氏名】ロナルド ケイ. ヘッティンガ
(72)【発明者】
【氏名】ケビン タシストロ
【テーマコード(参考)】
2C002
【Fターム(参考)】
2C002AA03
2C002CH08
2C002MM04
(57)【要約】 (修正有)
【課題】ソール構成に関係なく、同じ打撃フェース長さを有するゴルフクラブヘッドの提供。
【解決手段】ゴルフクラブヘッド100は、同じロフトのゴルフクラブヘッドに対して同じリーディングエッジブレード長さを使用し、ソールの異なるバウンス角および/またはグラインドタイプに対して一貫した打撃フェース長さ150を実現する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のゴルフクラブヘッドにおいて、
第1ゴルフクラブヘッドと、
第2ゴルフクラブヘッドとを有し、
上記第1ゴルフクラブヘッドは、
第1打撃フェースと、
上記第1打撃フェースの後ろの第1トップラインから第1ソールまで延びる第1バック部分と、
上記第1打撃フェースと上記第1ソールとの間の遷移部の第1リーディングエッジと、
第1シャフト軸を有する第1シャフトを受け入れるように構成された第1ホーゼルであって、上記第1ホーゼルは第1ヒール部分の上に配置され、上記第1ヒール部分は第1トウ部分の反対側に配置される上記第1ホーゼルと、
上記第1打撃フェースの第1フェース中心を中心とする第1座標系であって、上記第1ゴルフクラブヘッドが第1規定ロフト角および第1規定ライ角で第1アドレス位置にあるときに第1地面平面に垂直に延びる第1y軸と、上記第1ゴルフクラブヘッドの第1ヒール部分に向かって延びる上記第1y軸に垂直で上記第1打撃フェースと平行な第1x軸と、上記第1y軸および上記第1x軸に垂直で上記第1打撃フェースを通って延びる第1z軸とを有する上記第1座標系と、
上記第1地面平面に平行で上記第1リーディングエッジの最前方点を通る第1リーディングエッジ平面と、
上記第1シャフト軸が上記第1リーディングエッジ平面と交差する場所に位置する第1シャフト軸/リーディングエッジ平面交点と、
上記第1地面平面に垂直で上記第1シャフト軸/リーディングエッジ平面交点を通る第1垂直ヒール平面と、
上記第1地面平面に垂直で上記第1ゴルフクラブヘッドのトウ側の最前方点を通る第1垂直トウ平面と、
上記第1垂直トウ平面と、上記第1シャフト軸/リーディングエッジ平面交点との間の、上記第のx軸に沿った距離として定義される第1リーディングエッジブレード長さと、
上記第1垂直トウ平面と、上記第1垂直ヒール平面との間の、上記第1x軸に沿った距離として定義される第1打撃フェース長さとを有し、
上記第2ゴルフクラブヘッドは、
第2打撃フェースと、
上記第2打撃フェースの後ろの第2トップラインから第2ソールまで延びる第2バック部分と、
上記第2打撃フェースと上記第2ソールとの間の遷移部の第2リーディングエッジと、
第2シャフト軸を有する第2シャフトを受け入れるように構成された第2ホーゼルであって、上記第2ホーゼルは第2ヒール部分上に配置され、上記第2ヒール部分は第2トウ部分の反対側に配置される上記第2ホーゼルと、
上記第2打撃フェースの第2フェース中心を中心とする第2座標系であって、上記第2ゴルフクラブヘッドが第2規定ロフト角および第2規定ライ角で第2アドレス位置にあるときに第2地面平面に垂直に延びる第2y軸と、上記第2ゴルフクラブヘッドの第2ヒール部分に向かって延びる上記第2y軸に垂直で上記第2打撃フェースと平行な第2x軸と、上記第2y軸および上記第2x軸に垂直で上記第2打撃フェースを通って延びる第2z軸とを有する上記第2座標系と、
上記第2地面平面に平行で上記第2リーディングエッジの最前方点を通る第2リーディングエッジ平面と、
上記第2シャフト軸が上記第2リーディングエッジ平面と交差する場所に位置する第2シャフト軸/リーディングエッジ平面交点と、
上記第2地面平面に垂直で上記第2シャフト軸/リーディングエッジ平面交点を通る第2垂直ヒール平面と、
上記第2地面平面に垂直で上記第2ゴルフクラブヘッドのトウ側の最前方点を通る第2垂直トウ平面と、
上記第2垂直トウ平面と、上記第2シャフト軸/リーディングエッジ平面交点との間の、上記第のx軸に沿った距離として定義される第2リーディングエッジブレード長さと、
上記第2垂直トウ平面と、上記第2垂直ヒール平面との間の、上記第2x軸に沿った距離として定義される第2打撃フェース長さとを有し、
上記第1ソールの形状は上記第2ソールの形状とは異なり、上記第1リーディングエッジブレード長さは上記第2リーディングエッジブレード長さに等しいことを特徴とする複数のゴルフクラブヘッド。
【請求項2】
上記第1規定ロフト角は上記第2規定ロフト角に等しい請求項1に記載の複数のゴルフクラブヘッド。
【請求項3】
上記第1規定ライ角は上記第2規定ライ角に等しい請求項2に記載の複数のゴルフクラブヘッド。
【請求項4】
上記第1Y軸に沿った上記第1ソールの最大高さは、上記第2Y軸に沿った上記第2ソールの最大高さと異なる請求項2に記載の複数のゴルフクラブヘッド。
【請求項5】
上記第1ソールのバウンス角は上記第2ソールのバウンス角と異なる請求項2に記載の複数のゴルフクラブヘッド。
【請求項6】
複数のゴルフクラブヘッドにおいて、
第1ゴルフクラブヘッドと、
第2ゴルフクラブヘッドとを有し、
上記第1ゴルフクラブヘッドは、
ヒール側最大限度およびトウ側最大限度を具備する第1の複数のスコアラインを有する第1打撃フェースと、
上記第1打撃フェースの後ろの第1トップラインから第1ソールまで延びる第1バック部分と、
上記第1打撃フェースと上記第1ソールとの間の遷移部の第1リーディングエッジと、
第1シャフト軸を有する第1シャフトを受け入れるように構成された第1ホーゼルであって、上記第1ホーゼルは第1ヒール部分上に配置され、上記第1ヒール部分は第1トウ部分の反対側に配置される上記第1ホーゼルと、
上記第1打撃フェースの第1フェース中心を中心とする第1座標系であって、上記第1ゴルフクラブヘッドが第1規定ロフト角および第1規定ライ角で第1アドレス位置にあるときに第1地面平面に垂直に延びる第1y軸と、上記第1ゴルフクラブヘッドの第1ヒール部分に向かって延びる上記第1y軸に垂直で上記第1打撃フェースと平行な第1x軸と、上記第1y軸および上記第1x軸に垂直で上記第1打撃フェースを通って延びる第1z軸とを有する上記第1座標系と、
上記第1地面平面に平行で上記第1リーディングエッジの最前方点を通る第1リーディングエッジ平面と、
上記第1シャフト軸が上記第1リーディングエッジ平面と交差する場所に位置する第1シャフト軸/リーディングエッジ平面交点と、
上記第1地面平面に垂直で上記第1シャフト軸/リーディングエッジ平面交点を通る第1垂直ヒール平面と、
上記第1地面平面に垂直で上記第1ゴルフクラブヘッドのトウ側の最前方点を通る第1垂直トウ平面と、
上記第1垂直トウ平面と、上記第1シャフト軸/リーディングエッジ平面交点との間の、上記第のx軸に沿った距離として定義される第1リーディングエッジブレード長さと、
上記第1垂直トウ平面と、上記第1垂直ヒール平面との間の、上記第1x軸に沿った距離として定義される第1打撃フェース長さと、
上記第1の複数のスコアラインの上記ヒール側最大限度と上記第1の複数のスコアラインの上記トウ側最大限度との間の上記第1打撃フェースの領域として定義される第1スコアライン領域と、
上記第1の複数スコアラインの上記トウ側最大限度と上記第1垂直トウ平面との間の上記第1打撃フェースの領域として定義される第1トウ領域と、
上記第1の複数のスコアラインの上記ヒール側最大限度と上記第1垂直ヒール平面との間の上記第1打撃フェースの領域として定義される第1ヒール領域とを有し、
上記第2ゴルフクラブヘッドは、
ヒール側最大限度およびトウ側最大限度を具備する第2の複数のスコアラインを有する第2打撃フェースと、
上記第2打撃フェースの後ろの第2トップラインから第2ソールまで延びる第2バック部分と、
上記第2打撃フェースと上記第2ソールとの間の遷移部の第2リーディングエッジと、
第2シャフト軸を有する第2シャフトを受け入れるように構成された第2ホーゼルであって、上記第2ホーゼルは第2ヒール部分上に配置され、上記第2ヒール部分は第2トウ部分の反対側に配置される上記第2ホーゼルと、
上記第2打撃フェースの第2フェース中心を中心とする第2座標系であって、上記第2ゴルフクラブヘッドが第2規定ロフト角および第2規定ライ角で第2アドレス位置にあるときに第2地面平面に垂直に延びる第2y軸と、上記第2ゴルフクラブヘッドの第2ヒール部分に向かって延びる上記第2y軸に垂直で上記第2打撃フェースと平行な第2x軸と、上記第2y軸および上記第2x軸に垂直で上記第2打撃フェースを通って延びる第2z軸とを有する上記第2座標系と、
上記第2地面平面に平行で上記第2リーディングエッジの最前方点を通る第2リーディングエッジ平面と、
上記第2シャフト軸が上記第2リーディングエッジ平面と交差する場所に位置する第2シャフト軸/リーディングエッジ平面交点と、
上記第2地面平面に垂直で上記第2シャフト軸/リーディングエッジ平面交点を通る第2垂直ヒール平面と、
上記第2地面平面に垂直で上記第2ゴルフクラブヘッドのトウ側の最前方点を通る第2垂直トウ平面と、
上記第2垂直トウ平面と、上記第2シャフト軸/リーディングエッジ平面交点との間の、上記第のx軸に沿った距離として定義される第2リーディングエッジブレード長さと、
上記第2垂直トウ平面と、上記第2垂直ヒール平面との間の、上記第2x軸に沿った距離として定義される第2打撃フェース長さと、
上記第2の複数のスコアラインの上記ヒール側最大限度と上記第2の複数のスコアラインの上記トウ側最大限度との間の上記第2打撃フェースの領域として定義される第2スコアライン領域と、
上記第2の複数スコアラインの上記トウ側最大限度と上記第2垂直トウ平面との間の上記第2打撃フェースの領域として定義される第2トウ領域と、
上記第2の複数のスコアラインの上記ヒール側最大限度と上記第2垂直ヒール平面との間の上記第2打撃フェースの領域として定義される第2ヒール領域を有し、
上記第1Y軸に沿った上記第1ソールの最大高さは、上記第2Y軸に沿った上記第2ソールの最大高さとは異なり、
上記第1X軸に沿った上記第1スコアライン領域の長さは、上記第2X軸に沿った上記第2スコアライン領域の長さに等しいことを特徴とする複数のゴルフクラブヘッド。
【請求項7】
上記第1x軸に沿った上記第1トウ領域の長さは、上記第2x軸に沿った上記第2トウ領域の長さに等しい請求項6に記載の複数のゴルフクラブヘッド。
【請求項8】
上記第1x軸に沿った上記第1ヒール領域の長さは、上記第2x軸に沿った上記第2ヒール領域の長さに等しい請求項7に記載の複数のゴルフクラブヘッド。
【請求項9】
上記第1ゴルフクラブヘッドは、上記第1シャフト軸が上記第1地面平面と交差する位置にある第1シャフト軸/地面平面交点をさらに有し、
上記第2ゴルフクラブヘッドは、上記第2シャフト軸が上記第2地面平面と交差する位置にある第2シャフト軸/地面平面交点をさらに有し、
上記第1シャフト軸/地面平面交点と上記第1の垂直トウ平面との間の距離は、上記第2シャフト軸/地面平面交点と上記第2垂直トウ平面との間の距離とは異なる請求項6に記載の複数のゴルフクラブヘッド。
【請求項10】
複数のゴルフクラブヘッドにおいて、
第1ゴルフクラブヘッドと、
第2ゴルフクラブヘッドとを有し、
上記第1ゴルフクラブヘッドは、
ヒール側最大限度およびトウ側最大限度を具備する第1の複数のスコアラインを有する第1打撃フェースと、
上記第1打撃フェースの後ろの第1トップラインから第1ソールまで延びる第1バック部分と、
上記第1打撃フェースと上記第1ソールとの間の遷移部の第1リーディングエッジと、
第1シャフト軸を有する第1シャフトを受け入れるように構成された第1ホーゼルであって、上記第1ホーゼルは第1ヒール部分上に配置され、上記第1ヒール部分は第1トウ部分の反対側に配置される上記第1ホーゼルと、
上記第1打撃フェースの第1フェース中心を中心とする第1座標系であって、上記第1ゴルフクラブヘッドが第1規定ロフト角および第1規定ライ角で第1アドレス位置にあるときに第1地面平面に垂直に延びる第1y軸と、上記第1ゴルフクラブヘッドの第1ヒール部分に向かって延びる上記第1y軸に垂直で上記第1打撃フェースと平行な第1x軸と、上記第1y軸および上記第1x軸に垂直で上記第1打撃フェースを通って延びる第1z軸とを有する上記第1座標系と、
上記第1地面平面に平行で上記第1リーディングエッジの最前方点を通る第1リーディングエッジ平面と、
上記第1シャフト軸が上記第1リーディングエッジ平面と交差する場所に位置する第1シャフト軸/リーディングエッジ平面交点と、
上記第1シャフト軸が上記第1地面平面と交差する場所に位置する第1シャフト軸/地面平面交点と、
上記第1地面平面に垂直で上記第1シャフト軸/リーディングエッジ平面交点を通る第1垂直ヒール平面と、
上記第1地面平面に垂直で上記第1ゴルフクラブヘッドのトウ側の最前方点を通る第1垂直トウ平面と、
上記第1垂直トウ平面と、上記第1シャフト軸/リーディングエッジ平面交点との間の、上記第のx軸に沿った距離として定義される第1リーディングエッジブレード長さと、
上記第1垂直トウ平面と、上記第1垂直ヒール平面との間の、上記第1x軸に沿った距離として定義される第1打撃フェース長さと、
上記第1の複数のスコアラインの上記ヒール側最大限度と上記第1の複数のスコアラインの上記トウ側最大限度との間の上記第1打撃フェースの領域として定義される第1スコアライン領域と、
上記第1の複数スコアラインの上記トウ側最大限度と上記第1垂直トウ平面との間の上記第1打撃フェースの領域として定義される第1トウ領域と、
上記第1の複数のスコアラインの上記ヒール側最大限度と上記第1垂直ヒール平面との間の上記第1打撃フェースの領域として定義される第1ヒール領域とを有し、
上記第2ゴルフクラブヘッドは、
ヒール側最大限度およびトウ側最大限度を具備する第2の複数のスコアラインを有する第2打撃フェースと、
上記第2打撃フェースの後ろの第2トップラインから第2ソールまで延びる第2バック部分と、
上記第2打撃フェースと上記第2ソールとの間の遷移部の第2リーディングエッジと、
第2シャフト軸を有する第2シャフトを受け入れるように構成された第2ホーゼルであって、上記第2ホーゼルは第2ヒール部分上に配置され、上記第2ヒール部分は第2トウ部分の反対側に配置される上記第2ホーゼルと、
上記第2打撃フェースの第2フェース中心を中心とする第2座標系であって、上記第2ゴルフクラブヘッドが第2規定ロフト角および第2規定ライ角で第2アドレス位置にあるときに第2地面平面に垂直に延びる第2y軸と、上記第2ゴルフクラブヘッドの第2ヒール部分に向かって延びる上記第2y軸に垂直で上記第2打撃フェースと平行な第2x軸と、上記第2y軸および上記第2x軸に垂直で上記第2打撃フェースを通って延びる第2z軸とを有する上記第2座標系と、
上記第2地面平面に平行で上記第2リーディングエッジの最前方点を通る第2リーディングエッジ平面と、
上記第2シャフト軸が上記第2リーディングエッジ平面と交差する場所に位置する第2シャフト軸/リーディングエッジ平面交点と、
上記第2シャフト軸が上記第2地面平面と交差する場所に位置する第2シャフト軸/地面平面交点と、
上記第2地面平面に垂直で上記第2シャフト軸/リーディングエッジ平面交点を通る第2垂直ヒール平面と、
上記第2地面平面に垂直で上記第2ゴルフクラブヘッドのトウ側の最前方点を通る第2垂直トウ平面と、
上記第2垂直トウ平面と、上記第2シャフト軸/リーディングエッジ平面交点との間の、上記第2x軸に沿った距離として定義される第2リーディングエッジブレード長さと、
上記第2垂直トウ平面と、上記第2垂直ヒール平面との間の、上記第2x軸に沿った距離として定義される第2打撃フェース長さと、
上記第2の複数のスコアラインの上記ヒール側最大限度と上記第2の複数のスコアラインの上記トウ側最大限度との間の上記第2打撃フェースの領域として定義される第2スコアライン領域と、
上記第2の複数スコアラインの上記トウ側最大限度と上記第2垂直トウ平面との間の上記第2打撃フェースの領域として定義される第2トウ領域と、
上記第2の複数のスコアラインの上記ヒール側最大限度と上記第2垂直ヒール平面との間の上記第2打撃フェースの領域として定義される第2ヒール領域を有し、
上記第1規定ロフト角は上記第2規定ロフト角に等しく、
上記第1ソールの形状は上記第2ソールの形状と異なり、
上記第1シャフト軸/地面平面交点と上記第1垂直トウ平面との間の距離は、上記第2シャフト軸/地面平面交点と上記第2垂直トウ平面との間の距離と異なることを特徴とする複数のゴルフクラブヘッド。
【請求項11】
上記第1ソールの上記第1Y軸に沿った最大高さは、上記第2ソールの上記第2Y軸に沿った最大高さと異なる請求項10に記載の複数のゴルフクラブヘッド。
【請求項12】
上記第1打撃フェースの長さは上記第2打撃フェースの長さに等しい請求項11に記載の複数のゴルフクラブヘッド。
【請求項13】
上記第1規定ライ角は上記第2規定ライ角に等しい請求項12に記載の複数のゴルフクラブヘッド。
【請求項14】
上記第1スコアライン領域の上記第1x軸に沿った長さは、上記第2スコアライン領域の上記第2x軸に沿った長さに等しい請求項11に記載の複数のゴルフクラブヘッド。
【請求項15】
上記第1x軸に沿った上記第1トウ領域の長さは、上記第2x軸に沿った上記第2トウ領域の長さに等しい請求項14に記載の複数のゴルフクラブヘッド。
【請求項16】
上記第1x軸に沿った上記第1ヒール領域の長さは、上記第2x軸に沿った上記第2ヒール領域の長さに等しい請求項15に記載の複数のゴルフクラブヘッド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、全般的には、ソール構成に関係なく、同じロフトで同じブレード長さ寸法を具備する複数のゴルフクラブヘッドに関する。より具体的には、この発明による同じロフトのゴルフクラブヘッドは、バウンス角および/またはグラインドタイプに関係なく、アドレス位置で同じ打撃フェース寸法および視覚的外観を具備する。
【背景技術】
【0002】
現代のゴルフクラブの設計は、ゴルフの初期の頃から進化してきた。ゴルフクラブ技術のあらゆる技術的進歩の良い点は、あらゆるレベルのゴルファーにとってゴルフがより簡単にプレイできるようになったことである。しかし、こうした進歩は、ゴルフクラブのエンジニアにとって大きな課題を伴う。
【0003】
ショットの自信を高めるためには、アドレス位置に立ったときにゴルファーに一貫したクラブヘッドプロファイルを提供することが重要である。現在のアイアン型ゴルフクラブヘッドの設計では、クラブを設計されたロフト角とライ角で保持し、ソールを地面平面に接触させ、シャフト軸が地面平面と交差するシャフト軸交点を確立し、地面平面に垂直でゴルフクラブヘッドの最もトウ側の点と接触する垂直面を確立し、シャフト軸交点から垂直面までの距離を測定することによってブレードの長さを測定している。ゴルフクラブヘッドのソールが変わると、従来の設計方法を使用する際に問題が生じる。ロフトが同じでも、バウンス角やグラインドの違いによりソールの高さが異なるゴルフクラブヘッドは、地面平面上のシャフト軸の交点が変化する。従来の測定に基づいて同じブレード長寸法を具備ゴルフクラブヘッドを設計するには、垂直面の位置を調整する必要があり、アドレス位置から観察される打撃フェースの長さが変化する。
【0004】
この発明は、ソール構成に関係なく、アドレス位置での外観が一貫している、所定のロフト内の同じ打撃フェース長さを具備するゴルフクラブヘッドに関する。この発明は、ヒールからトゥ方向の打撃フェースの長さが、ソールの異なるバウンス角および/またはグラインドタイプによって影響を受けないことを保証する独自の設計側面を利用する。
【発明の概要】
【0005】
この発明の1つの側面は、複数のゴルフクラブヘッドであり、当該複数のゴルフクラブヘッドは、第1ゴルフクラブヘッドと;第2ゴルフクラブヘッドとを有し;上記第1ゴルフクラブヘッドは:第1打撃フェースと;上記第1打撃フェースの後ろの第1トップラインから第1ソールまで延びる第1バック部分と;上記第1打撃フェースと上記第1ソールとの間の遷移部の第1リーディングエッジと;第1シャフト軸を有する第1シャフトを受け入れるように構成された第1ホーゼルであって、上記第1ホーゼルは第1ヒール部分の上に配置され、上記第1ヒール部分は第1トウ部分の反対側に配置される上記第1ホーゼルと;上記第1打撃フェースの第1フェース中心を中心とする第1座標系であって、上記第1ゴルフクラブヘッドが第1規定ロフト角および第1規定ライ角で第1アドレス位置にあるときに第1地面平面に垂直に延びる第1y軸と、上記第1ゴルフクラブヘッドの第1ヒール部分に向かって延びる上記第1y軸に垂直で上記第1打撃フェースと平行な第1x軸と、上記第1y軸および上記第1x軸に垂直で上記第1打撃フェースを通って延びる第1z軸とを有する上記第1座標系と;上記第1地面平面に平行で上記第1リーディングエッジの最前方点を通る第1リーディングエッジ平面と;上記第1シャフト軸が上記第1リーディングエッジ平面と交差する場所に位置する第1シャフト軸/リーディングエッジ平面交点と;上記第1地面平面に垂直で上記第1シャフト軸/リーディングエッジ平面交点を通る第1垂直ヒール平面と;上記第1地面平面に垂直で上記第1ゴルフクラブヘッドのトウ側の最前方点を通る第1垂直トウ平面と;上記第1垂直トウ平面と、上記第1シャフト軸/リーディングエッジ平面交点との間の、上記第のx軸に沿った距離として定義される第1リーディングエッジブレード長さと;上記第1垂直トウ平面と、上記第1垂直ヒール平面との間の、上記第1x軸に沿った距離として定義される第1打撃フェース長さとを有し;上記第2ゴルフクラブヘッドは:第2打撃フェースと;上記第2打撃フェースの後ろの第2トップラインから第2ソールまで延びる第2バック部分と;上記第2打撃フェースと上記第2ソールとの間の遷移部の第2リーディングエッジと;第2シャフト軸を有する第2シャフトを受け入れるように構成された第2ホーゼルであって、上記第2ホーゼルは第2ヒール部分上に配置され、上記第2ヒール部分は第2トウ部分の反対側に配置される上記第2ホーゼルと;上記第2打撃フェースの第2フェース中心を中心とする第2座標系であって、上記第2ゴルフクラブヘッドが第2規定ロフト角および第2規定ライ角で第2アドレス位置にあるときに第2地面平面に垂直に延びる第2y軸と、上記第2ゴルフクラブヘッドの第2ヒール部分に向かって延びる上記第2y軸に垂直で上記第2打撃フェースと平行な第2x軸と、上記第2y軸および上記第2x軸に垂直で上記第2打撃フェースを通って延びる第2z軸とを有する上記第2座標系と;上記第2地面平面に平行で上記第2リーディングエッジの最前方点を通る第2リーディングエッジ平面と;上記第2シャフト軸が上記第2リーディングエッジ平面と交差する場所に位置する第2シャフト軸/リーディングエッジ平面交点と;上記第2地面平面に垂直で上記第2シャフト軸/リーディングエッジ平面交点を通る第2垂直ヒール平面と;上記第2地面平面に垂直で上記第2ゴルフクラブヘッドのトウ側の最前方点を通る第2垂直トウ平面と;上記第2垂直トウ平面と、上記第2シャフト軸/リーディングエッジ平面交点との間の、上記第のx軸に沿った距離として定義される第2リーディングエッジブレード長さと;上記第2垂直トウ平面と、上記第2垂直ヒール平面との間の、上記第2x軸に沿った距離として定義される第2打撃フェース長さとを有し;上記第1ソールの形状は上記第2ソールの形状とは異なり、上記第1リーディングエッジブレード長さは上記第2リーディングエッジブレード長さに等しい。
【0006】
この発明の他の側面は、複数のゴルフクラブヘッドであり、当該複数のゴルフクラブヘッドは:第1ゴルフクラブヘッドと;第2ゴルフクラブヘッドとを有し;上記第1ゴルフクラブヘッドは;ヒール側最大限度およびトウ側最大限度を具備する第1の複数のスコアラインを有する第1打撃フェースと;上記第1打撃フェースの後ろの第1トップラインから第1ソールまで延びる第1バック部分と;上記第1打撃フェースと上記第1ソールとの間の遷移部の第1リーディングエッジと;第1シャフト軸を有する第1シャフトを受け入れるように構成された第1ホーゼルであって、上記第1ホーゼルは第1ヒール部分上に配置され、上記第1ヒール部分は第1トウ部分の反対側に配置される上記第1ホーゼルと;上記第1打撃フェースの第1フェース中心を中心とする第1座標系であって、上記第1ゴルフクラブヘッドが第1規定ロフト角および第1規定ライ角で第1アドレス位置にあるときに第1地面平面に垂直に延びる第1y軸と、上記第1ゴルフクラブヘッドの第1ヒール部分に向かって延びる上記第1y軸に垂直で上記第1打撃フェースと平行な第1x軸と、上記第1y軸および上記第1x軸に垂直で上記第1打撃フェースを通って延びる第1z軸とを有する上記第1座標系と;上記第1地面平面に平行で上記第1リーディングエッジの最前方点を通る第1リーディングエッジ平面と;上記第1シャフト軸が上記第1リーディングエッジ平面と交差する場所に位置する第1シャフト軸/リーディングエッジ平面交点と;上記第1地面平面に垂直で上記第1シャフト軸/リーディングエッジ平面交点を通る第1垂直ヒール平面と;上記第1地面平面に垂直で上記第1ゴルフクラブヘッドのトウ側の最前方点を通る第1垂直トウ平面と;上記第1垂直トウ平面と、上記第1シャフト軸/リーディングエッジ平面交点との間の、上記第のx軸に沿った距離として定義される第1リーディングエッジブレード長さと;上記第1垂直トウ平面と、上記第1垂直ヒール平面との間の、上記第1x軸に沿った距離として定義される第1打撃フェース長さと;上記第1の複数のスコアラインの上記ヒール側最大限度と上記第1の複数のスコアラインの上記トウ側最大限度との間の上記第1打撃フェースの領域として定義される第1スコアライン領域と;上記第1の複数スコアラインの上記トウ側最大限度と上記第1垂直トウ平面との間の上記第1打撃フェースの領域として定義される第1トウ領域と;上記第1の複数のスコアラインの上記ヒール側最大限度と上記第1垂直ヒール平面との間の上記第1打撃フェースの領域として定義される第1ヒール領域とを有し;上記第2ゴルフクラブヘッドは:ヒール側最大限度およびトウ側最大限度を具備する第2の複数のスコアラインを有する第2打撃フェースと;上記第2打撃フェースの後ろの第2トップラインから第2ソールまで延びる第2バック部分と;上記第2打撃フェースと上記第2ソールとの間の遷移部の第2リーディングエッジと;第2シャフト軸を有する第2シャフトを受け入れるように構成された第2ホーゼルであって、上記第2ホーゼルは第2ヒール部分上に配置され、上記第2ヒール部分は第2トウ部分の反対側に配置される上記第2ホーゼルと;上記第2打撃フェースの第2フェース中心を中心とする第2座標系であって、上記第2ゴルフクラブヘッドが第2規定ロフト角および第2規定ライ角で第2アドレス位置にあるときに第2地面平面に垂直に延びる第2y軸と、上記第2ゴルフクラブヘッドの第2ヒール部分に向かって延びる上記第2y軸に垂直で上記第2打撃フェースと平行な第2x軸と、上記第2y軸および上記第2x軸に垂直で上記第2打撃フェースを通って延びる第2z軸とを有する上記第2座標系と;上記第2地面平面に平行で上記第2リーディングエッジの最前方点を通る第2リーディングエッジ平面と;上記第2シャフト軸が上記第2リーディングエッジ平面と交差する場所に位置する第2シャフト軸/リーディングエッジ平面交点と;上記第2地面平面に垂直で上記第2シャフト軸/リーディングエッジ平面交点を通る第2垂直ヒール平面と;上記第2地面平面に垂直で上記第2ゴルフクラブヘッドのトウ側の最前方点を通る第2垂直トウ平面と;上記第2垂直トウ平面と、上記第2シャフト軸/リーディングエッジ平面交点との間の、上記第のx軸に沿った距離として定義される第2リーディングエッジブレード長さと;上記第2垂直トウ平面と、上記第2垂直ヒール平面との間の、上記第2x軸に沿った距離として定義される第2打撃フェース長さと;上記第2の複数のスコアラインの上記ヒール側最大限度と上記第2の複数のスコアラインの上記トウ側最大限度との間の上記第2打撃フェースの領域として定義される第2スコアライン領域と;上記第2の複数スコアラインの上記トウ側最大限度と上記第2垂直トウ平面との間の上記第2打撃フェースの領域として定義される第2トウ領域と;上記第2の複数のスコアラインの上記ヒール側最大限度と上記第2垂直ヒール平面との間の上記第2打撃フェースの領域として定義される第2ヒール領域を有し;上記第1Y軸に沿った上記第1ソールの最大高さは、上記第2Y軸に沿った上記第2ソールの最大高さとは異なり;上記第1X軸に沿った上記第1スコアライン領域の長さは、上記第2X軸に沿った上記第2スコアライン領域の長さに等しいことを特徴とする複数のゴルフクラブヘッド。
【0007】
この発明の他の側面は、複数のゴルフクラブヘッドであり、当該複数のゴルフクラブヘッドは:第1ゴルフクラブヘッドと;第2ゴルフクラブヘッドとを有し;上記第1ゴルフクラブヘッドは:ヒール側最大限度およびトウ側最大限度を具備する第1の複数のスコアラインを有する第1打撃フェースと;上記第1打撃フェースの後ろの第1トップラインから第1ソールまで延びる第1バック部分と;上記第1打撃フェースと上記第1ソールとの間の遷移部の第1リーディングエッジと;第1シャフト軸を有する第1シャフトを受け入れるように構成された第1ホーゼルであって、上記第1ホーゼルは第1ヒール部分上に配置され、上記第1ヒール部分は第1トウ部分の反対側に配置される上記第1ホーゼルと;上記第1打撃フェースの第1フェース中心を中心とする第1座標系であって、上記第1ゴルフクラブヘッドが第1規定ロフト角および第1規定ライ角で第1アドレス位置にあるときに第1地面平面に垂直に延びる第1y軸と、上記第1ゴルフクラブヘッドの第1ヒール部分に向かって延びる上記第1y軸に垂直で上記第1打撃フェースと平行な第1x軸と、上記第1y軸および上記第1x軸に垂直で上記第1打撃フェースを通って延びる第1z軸とを有する上記第1座標系と;上記第1地面平面に平行で上記第1リーディングエッジの最前方点を通る第1リーディングエッジ平面と;上記第1シャフト軸が上記第1リーディングエッジ平面と交差する場所に位置する第1シャフト軸/リーディングエッジ平面交点と;上記第1シャフト軸が上記第1地面平面と交差する場所に位置する第1シャフト軸/地面平面交点と;上記第1地面平面に垂直で上記第1シャフト軸/リーディングエッジ平面交点を通る第1垂直ヒール平面と;上記第1地面平面に垂直で上記第1ゴルフクラブヘッドのトウ側の最前方点を通る第1垂直トウ平面と;上記第1垂直トウ平面と、上記第1シャフト軸/リーディングエッジ平面交点との間の、上記第のx軸に沿った距離として定義される第1リーディングエッジブレード長さと;上記第1垂直トウ平面と、上記第1垂直ヒール平面との間の、上記第1x軸に沿った距離として定義される第1打撃フェース長さと;上記第1の複数のスコアラインの上記ヒール側最大限度と上記第1の複数のスコアラインの上記トウ側最大限度との間の上記第1打撃フェースの領域として定義される第1スコアライン領域と;上記第1の複数スコアラインの上記トウ側最大限度と上記第1垂直トウ平面との間の上記第1打撃フェースの領域として定義される第1トウ領域と;上記第1の複数のスコアラインの上記ヒール側最大限度と上記第1垂直ヒール平面との間の上記第1打撃フェースの領域として定義される第1ヒール領域とを有し;上記第2ゴルフクラブヘッドは:ヒール側最大限度およびトウ側最大限度を具備する第2の複数のスコアラインを有する第2打撃フェースと;上記第2打撃フェースの後ろの第2トップラインから第2ソールまで延びる第2バック部分と;上記第2打撃フェースと上記第2ソールとの間の遷移部の第2リーディングエッジと;第2シャフト軸を有する第2シャフトを受け入れるように構成された第2ホーゼルであって、上記第2ホーゼルは第2ヒール部分上に配置され、上記第2ヒール部分は第2トウ部分の反対側に配置される上記第2ホーゼルと;上記第2打撃フェースの第2フェース中心を中心とする第2座標系であって、上記第2ゴルフクラブヘッドが第2規定ロフト角および第2規定ライ角で第2アドレス位置にあるときに第2地面平面に垂直に延びる第2y軸と、上記第2ゴルフクラブヘッドの第2ヒール部分に向かって延びる上記第2y軸に垂直で上記第2打撃フェースと平行な第2x軸と、上記第2y軸および上記第2x軸に垂直で上記第2打撃フェースを通って延びる第2z軸とを有する上記第2座標系と;上記第2地面平面に平行で上記第2リーディングエッジの最前方点を通る第2リーディングエッジ平面と;上記第2シャフト軸が上記第2リーディングエッジ平面と交差する場所に位置する第2シャフト軸/リーディングエッジ平面交点と;上記第2シャフト軸が上記第2地面平面と交差する場所に位置する第2シャフト軸/地面平面交点と;上記第2地面平面に垂直で上記第2シャフト軸/リーディングエッジ平面交点を通る第2垂直ヒール平面と;上記第2地面平面に垂直で上記第2ゴルフクラブヘッドのトウ側の最前方点を通る第2垂直トウ平面と;上記第2垂直トウ平面と、上記第2シャフト軸/リーディングエッジ平面交点との間の、上記第2x軸に沿った距離として定義される第2リーディングエッジブレード長さと;上記第2垂直トウ平面と、上記第2垂直ヒール平面との間の、上記第2x軸に沿った距離として定義される第2打撃フェース長さと;上記第2の複数のスコアラインの上記ヒール側最大限度と上記第2の複数のスコアラインの上記トウ側最大限度との間の上記第2打撃フェースの領域として定義される第2スコアライン領域と;上記第2の複数スコアラインの上記トウ側最大限度と上記第2垂直トウ平面との間の上記第2打撃フェースの領域として定義される第2トウ領域と;上記第2の複数のスコアラインの上記ヒール側最大限度と上記第2垂直ヒール平面との間の上記第2打撃フェースの領域として定義される第2ヒール領域を有し;上記第1規定ロフト角は上記第2規定ロフト角に等しく;上記第1ソールの形状は上記第2ソールの形状と異なり;上記第1シャフト軸/地面平面交点と上記第1垂直トウ平面との間の距離は、上記第2シャフト軸/地面平面交点と上記第2垂直トウ平面との間の距離と異なる。
【0008】
この発明のこれらおよび他の特徴、態様、および利点は、以下の図面、説明、および特許請求の範囲を参照することにより、よりよく理解されるようになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0009】
この発明の先の、または他の特徴および利点は添付図面において説明されるように以下のこの発明の説明から明らかであろう。添付図面は、ここに組み込まれ、明細書の一部を形成し、さらにこの発明の原理を記述し、当業者がこの発明を実施し、または利用できるようになす。
【0010】
【
図1】添付図面の
図1は、この発明の実施例に従うゴルフクラブヘッドの側面図を示す。
【
図2】添付図面の
図2は、この発明の実施例に従うゴルフクラブヘッドの側面図を示す。
【
図3】添付図面の
図3は、
図1のゴルフクラブヘッドの正面図を示す。
【
図4】添付図面の
図4は、
図2のゴルフクラブヘッドの正面図を示す。
【
図5】添付図面の
図5は、
図1のゴルフクラブヘッドの正面図を示す。
【
図6】添付図面の
図6は、
図2のゴルフクラブヘッドの正面図を示す。
【発明の詳細な説明】
【0011】
以下の詳細な説明は、この発明を実施するための現在考えられている最良のモードを説明する。この説明は限定的な意味で解釈されるべきではなく、この発明の範囲は添付の特許請求の範囲によって最もよく定義されるので、単にこの発明の一般原理を説明する目的でなされている。
【0012】
様々なこの発明の特徴が以下に記載されており、それぞれは、互いに独立して、または他の特徴と組み合わせて使用することができる。
【0013】
添付図面の
図1~
図6は、この発明をより良く理解するために、ゴルフクラブヘッド100および200を示している。ゴルフクラブヘッド100は、打撃フェース110、バック部分122、トップライン112、トウ部分114、ソール116、ヒール部分118、およびシャフト軸SAを具備するシャフト(図示せず)を受け入れるように構成されたホーゼル120を具備する。打撃フェース110は、ヒールからトウ方向に延びる複数のスコアライン124と、複数のスコアライン124のヒール側最大限度と複数のスコアライン124のトウ側最大限度との間の中間に位置するフェースセンターとを含む。ゴルフクラブヘッド100は、打撃フェース110からソール116への移行部にリーディングエッジ130をさらに有する。
【0014】
ゴルフクラブヘッド200は、打撃フェース210、バック部分222、トップライン212、トウ部分214、ソール216、ヒール部分218、およびシャフト軸SAを具備するシャフト(図示せず)を受け入れるように構成されたホーゼル220を具備する。打撃フェース210は、ヒールからトウ方向に延びる複数のスコアライン224と、複数のスコアライン224のヒール側最大限度と複数のスコアライン224のトウ側最大限度との間の中間に位置するフェースセンターとを含む。ゴルフクラブヘッド200は、さらに、打撃フェース210からソール216への移行部にリーディングエッジ230を有する。
【0015】
ゴルフクラブヘッド100は、打撃フェース110のフェース中心を中心とする座標系を含む。座標系は、ゴルフクラブヘッド100が所定のロフト角および所定のライ角でアドレス位置にあるときに、地面平面GPに垂直に垂直に延びるy軸を含む。座標系は、y軸に垂直で、打撃フェース110および地面平面GPに平行で、ゴルフクラブヘッド100のヒール部分118に向かって延びるx軸を含む。座標系は、y軸およびx軸に垂直で、打撃フェース110を通って延びるz軸を含む。ゴルフクラブヘッド100は、さらに、地面平面GPに平行で、リーディングエッジ130の最前方点を通るリーディングエッジ平面LEPを定義する。打撃フェース110は、ゴルフクラブヘッド100が規定のロフト角および規定のライ角でアドレス位置にあるときに、垂直トウ平面VTPと垂直ヒール平面VHPとの間のX軸に沿った距離として定義される打撃フェース長さ150を具備する。ここで、垂直トウ平面VTPは、ゴルフクラブヘッド100の最前方点を含む地面平面GPに垂直な平面であり、垂直ヒール平面VHPは、シャフト軸/リーディングエッジ平面交点160を含む地面平面GPに垂直な平面であり、シャフト軸/リーディングエッジ平面交点160は、シャフト軸SAがリーディングエッジ平面LEPと交差する点である。打撃フェース110は、スコアライン領域151、トウ領域153、およびヒール領域155を含む。スコアライン領域151は、複数のスコアライン124のヒール側最大限度と複数のスコアライン124のトゥ側最大限度との間の打撃フェース110の領域として定義される。トウ領域153は、複数のスコアライン124のトゥ側最大限度と垂直トゥ平面VTPとの間の打撃フェース110の領域として定義される。ヒール領域155は、複数のスコアライン124のヒール側最大限度と垂直ヒール平面VHPとの間の打撃フェース110の領域として定義される。
【0016】
ゴルフクラブヘッド200は、打撃フェース210のフェース中心を中心とする座標系を含む。座標系は、ゴルフクラブヘッド200が所定のロフト角および所定のライ角でアドレス位置にあるときに、地面平面GPに垂直に垂直に延びるy軸を含む。座標系は、y軸に垂直で、打撃フェース210および地面平面GPに平行で、ゴルフクラブヘッド200のヒール部分218に向かって延びるx軸を含む。座標系は、y軸およびx軸に垂直で、打撃フェース210を通って延びるz軸を含む。ゴルフクラブヘッド200は、さらに、地面平面GPに平行で、リーディングエッジ230の最前方点を通るリーディングエッジ平面LEPを定義する。打撃フェース210は、ゴルフクラブヘッド200が規定のロフト角および規定のライ角でアドレス位置にあるときに、垂直トウ平面VTPと垂直ヒール平面VHPとの間のX軸に沿った距離として定義される打撃フェース長さ250を具備する。ここで、垂直トウ平面VTPは、ゴルフクラブヘッド200の最前方点を含む地面平面GPに垂直な平面であり、垂直ヒール平面VHPは、シャフト軸/リーディングエッジ平面交点260を含む地面平面GPに垂直な平面であり、シャフト軸/リーディングエッジ平面交点260は、シャフト軸SAがリーディングエッジ平面LEPと交差する点である。打撃フェース210は、スコアライン領域251、トウ領域253、およびヒール領域255を含む。スコアライン領域251は、複数のスコアライン224のヒール側の最大限度と複数のスコアライン224のトウ側の最大限度との間の打撃フェース210の領域として定義される。トウ領域253は、複数のスコアライン224のトウ側の最大限度と垂直トウ平面VTPとの間の打撃フェース210の領域として定義される。ヒール領域255は、複数のスコアライン224のヒール側の最大限度と垂直ヒール平面VHPとの間の打撃フェース210の領域として定義される。
【0017】
ゴルフクラブヘッド100およびゴルフクラブヘッド200は、規定ロフト角および規定ライ角が同じであるけれども、ゴルフクラブヘッド100のソール116は、ゴルフクラブヘッド200のソール216とは異なる形状を具備する。
図1~6に示す実施例において、ソール116のY軸に沿った最大高さは、ソール216のY軸に沿った最大高さよりも低い。ソール116のY軸に沿った最大高さが低いのは、ゴルフクラブヘッド100のバウンス角がゴルフクラブヘッド200のバウンス角よりも小さいためである。
【0018】
図3および
図4は、アイアン型ゴルフクラブヘッドのブレード長を測定する従来の方法(本出願では地面平面ブレード長GPBLと称する)を示す。
図3に示すように、地面平面ブレード長GPBLは、垂直トウ平面VTPとシャフト軸/地面平面交点140との間のx軸に沿った距離であり、シャフト軸/地面平面交点140は、ゴルフクラブヘッド100が規定のロフト角および規定のライ角でアドレス位置にあるときに、シャフト軸SAが地面平面GPと交差する点である。
【0019】
図3と同様に、
図4は、地面平面ブレード長さGPBLが、垂直トウ平面VTPとシャフト軸/地面平面交点240との間のx軸に沿った距離であることを示しており、シャフト軸/地面平面交点240は、ゴルフクラブヘッド200が規定のロフト角および規定のライ角でアドレス位置にあるときに、シャフト軸SAが地面平面GPと交差する点である。
【0020】
従来のゴルフクラブヘッド設計では、ソール構成に関係なく、ロフトが同じクラブの地面平面ブレード長さGPBLを一定に保っているが、これにより、ロフトが同じゴルフクラブヘッドであっても、ヒールからトウ方向の打撃フェース長さが異なるという問題が生じる。バウンス角および/またはグラインドタイプが異なるためにy軸に沿ったソール寸法が変化すると、シャフト軸SAが地面平面GPと交差するシャフト軸SAに沿った位置も変化する。シャフト軸SAにはx軸成分があるため、シャフト軸SAと地面平面GPの交点をシャフト軸SAに沿って下方に移動すると、垂直トウ平面VTPがヒール部分と反対の方向に移動し、打撃フェース長さが長くなる。逆に、シャフト軸SAと地面平面GPの交点をシャフト軸SAに沿って上方に移動すると、垂直トウ平面VTPがヒール部分に向かう方向に移動し、打撃フェース長さが短くなる。したがって、固定された地面平面ブレード長GPBLで同じロフトのゴルフクラブヘッドを設計することは、異なるソール形状のために、スコアライン領域、トウ領域、または打撃フェースのヒール領域のうち1つ以上の長さを変更することを意味する。その結果、ゴルファーは、同じロフトのゴルフクラブヘッドのアドレス位置で一貫性のないゴルフクラブヘッドサイズを目にすることになる。
【0021】
この発明は、従来のゴルフクラブヘッド設計における上記の問題に対処する。
図5および
図6は、この発明の例示的な実施例を示す。
図5に示すように、この発明は、ゴルフクラブヘッド100が所定のロフト角および所定のライ角でアドレス位置にあるときに、垂直トウ平面VTPとシャフト軸/リーディングエッジ平面交点160との間のx軸に沿った距離として定義されるリーディングエッジブレード長さLEBLを利用する。
図5と同様に、
図6は、ゴルフクラブヘッド200が所定のロフト角および所定のライ角でアドレス位置にあるときに、垂直トウ平面VTPとシャフト軸/リーディングエッジ平面交点260との間のx軸に沿った距離として定義されるリーディングエッジブレード長さLEBLを示す。
【0022】
この発明は、同じロフトのゴルフクラブヘッドを作成するために、一定の地面平面ブレード長さGPBLではなく、一定のリーディングエッジブレード長さLEBLを使用する。リーディングエッジブレード長さLEBLは、同じロフトを持つゴルフクラブヘッド100およびゴルフクラブヘッド200の両方で同じであり、そのため、ゴルフクラブヘッド100のソール116のy軸に沿った最大高さがゴルフクラブヘッド200のソール216よりも小さい場合でも、ゴルフクラブヘッド100の打撃フェース長さ150は、ゴルフクラブヘッド200の打撃フェース長さ250と同じである。ゴルフクラブヘッド100の打撃フェース長さ150は、ゴルフクラブヘッド200の打撃フェース長さ250に等しいため、打撃フェース110の個々の領域は、打撃フェース210の個々の領域と同じ長さを持つことができ、均一性が向上する。つまり、スコアライン領域151のx軸に沿った長さは、スコアライン領域251のx軸に沿った長さと等しく、トウ領域153のx軸に沿った長さは、トウ領域253のx軸に沿った長さと等しく、ヒール領域155のx軸に沿った長さは、ヒール領域255のx軸に沿った長さと等しくて良い。
【0023】
一定のリーディングエッジブレード長さLEBLを使用して同じロフトのゴルフクラブヘッドを設計すると、ゴルフクラブヘッドの打撃フェースの長さが同じになり、ソール構成に関係なくアドレス時の外観が同じになる。アドレス位置でのゴルフクラブヘッドの打撃エリアと外観が一貫していることは、打撃フェース全体で一貫したパフォーマンスを実現し、自信を与えるビジュアルを提供するために重要である。これは、同じロフトのゴルフクラブヘッドに一定の地面平面ブレード長さGPBLを使用する従来の設計よりも有利である。従来の設計では、ソール構成が変わると、打撃フェースの長さが異なり、アドレス時の外観が異なる。
【0024】
ここでは特定の実施例および態様について説明し、特定の例を示したけれども、この発明の範囲は、これらの特定の実施例および例に限定されない。当業者であれば、この発明の範囲および精神の範囲内にある他の実施例または改良点を認識するであろう。したがって、特定の構造、動作、または媒体は、例示的な実施例としてのみ開示されている。この発明の範囲は、以下の請求項およびその均等物によって定義される。
【外国語明細書】