(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024173729
(43)【公開日】2024-12-12
(54)【発明の名称】両面モジュールに関連するデバイス、システムおよび方法
(51)【国際特許分類】
H01L 23/12 20060101AFI20241205BHJP
H01L 23/28 20060101ALI20241205BHJP
【FI】
H01L23/12 N
H01L23/28 F
【審査請求】未請求
【請求項の数】74
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024082422
(22)【出願日】2024-05-21
(31)【優先権主張番号】63/470,423
(32)【優先日】2023-06-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】503031330
【氏名又は名称】スカイワークス ソリューションズ,インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】SKYWORKS SOLUTIONS,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】サンディープ・ナンド・ナンガリア
(72)【発明者】
【氏名】ハワード・イー・チェン
(72)【発明者】
【氏名】アンソニー・ジェイムズ・ロビアンコ
【テーマコード(参考)】
4M109
【Fターム(参考)】
4M109AA02
4M109BA07
4M109EE06
(57)【要約】 (修正有)
【課題】高周波用途向けのパッケージモジュールなどのパッケージ電子モジュール及びその製造方法を提供する。
【解決手段】両面モジュール100は、第1側及び第2側を有する再配線層である基板102と、基板102の第1側104に実装され装着された第1部品110を含む第1側部と、第1部品110を少なくとも部分的に封入するように実装され装着された第1モールド構造112と、基板102の第2側106に実装され、装着された第2部品120を含む第2側部と、複数の構造と、第2部品120を少なくとも部分的に封入するように実装された第2モールド構造122と、を含む。第2モールド構造122において、それぞれの装着面が露出したボール形状構造130が電気接続機能を提供する。
【選択図】
図7A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
パッケージモジュールであって、
第1および第2側を有する再配線層と、
前記再配線層の前記第1側に実装され、前記再配線層の前記第1側に装着された第1部品を含む第1側部であって、前記第1側部が、前記第1部品を少なくとも部分的に封入するように実装された第1モールド構造をさらに含む、第1側部と、
前記再配線層の前記第2側に実装され、前記再配線層の前記第2側に装着された第2部品と、複数の導電性装着構造とを含む第2側部であって、前記第2側部が、前記第2部品を少なくとも部分的に封入するように実装された第2モールド構造をさらに含み、前記第2モールド構造が、前記導電性装着特徴のそれぞれの露出した装着面を提供しながら、前記導電性装着特徴をさらに封入する、第2側部と
を備える、パッケージモジュール。
【請求項2】
前記再配線層が、前記第1側を画定する第1最外層と、前記第2側を画定する第2最外層とを有する多層再配線層である、請求項1に記載のパッケージモジュール。
【請求項3】
前記第1部品が前記第1側に直接装着され、前記第2部品が前記第2側に直接装着される、請求項2に記載のパッケージモジュール。
【請求項4】
前記第1部品がダイとして実装され、前記第2部品がダイとして実装される、請求項1に記載のパッケージモジュール。
【請求項5】
前記第1および第2ダイの各々が、無線周波数機能を提供するように構成される、請求項4に記載のパッケージモジュール。
【請求項6】
前記第1および第2ダイの各々の前記無線周波数機能が、フィルタリング機能を含む、請求項5に記載のパッケージモジュール。
【請求項7】
前記第1および第2ダイの各々が、音響フィルタデバイスとして構成される、請求項6に記載のパッケージモジュール。
【請求項8】
前記第1音響フィルタデバイスが、多層圧電基板(MPS:multilayer piezoelectric substrate)フィルタまたはバルク音響波(BAW:bulk acoustic wave)フィルタであり、前記第2音響フィルタデバイスが、MPSフィルタまたはBAWフィルタである、請求項7に記載のパッケージモジュール。
【請求項9】
前記第2側部の前記導電性装着構造が、ボール形状構造として、または金属ポストとして実装される、請求項1に記載のパッケージモジュール。
【請求項10】
第1モールド構造が、前記第1部品の非装着面および側壁を完全に封入して実装される、請求項1に記載のパッケージモジュール。
【請求項11】
前記第1モールド構造が、前記第1部品の非装着面を露出させるように実装される、請求項1に記載のパッケージモジュール。
【請求項12】
前記第1部品の前記露出した非装着面が、前記第1部品の一部を除去する薄肉化作業によって生じる、請求項11に記載のパッケージモジュール。
【請求項13】
前記第1部品の前記露出した非装着面が、前記第1側部の所望の厚さを提供する研削面を含む、請求項12に記載のパッケージモジュール。
【請求項14】
前記第2モールド構造が、前記第2部品の非装着面および側壁を完全に封入して実装される、請求項1に記載のパッケージモジュール。
【請求項15】
前記第2モールド構造が、前記第2部品の非装着面を露出させるように実装される、請求項1に記載のパッケージモジュール。
【請求項16】
前記第2部品の前記露出した非装着面が、前記第2部品の一部を除去する薄肉化作業によって生じる、請求項15に記載のパッケージモジュール。
【請求項17】
前記第2部品の前記露出した非装着面が、前記第2側部の所望の厚さを提供する研削面を含む、請求項16に記載のパッケージモジュール。
【請求項18】
前記導電性装着特徴の前記露出した装着面に関連する装着側を除く前記パッケージモジュールのすべての側を実質的に覆う導電性遮蔽層を含む電磁遮蔽特徴をさらに備え、前記導電性遮蔽層が、前記再配線層内の接地面に電気的に接続される、請求項1に記載のパッケージモジュール。
【請求項19】
前記導電性遮蔽層が、コンフォーマル堆積プロセスから形成された導電層を含む、請求項18に記載のパッケージモジュール。
【請求項20】
前記第1部品が、前記再配線層の前記第1側に装着されて、それらの間に隙間のない構成を提供する、請求項1に記載のパッケージモジュール。
【請求項21】
前記第1部品が、前記装着側が前記再配線層の前記第1側上の対応するパターン化領域と直接嵌合することを可能にするようにパターン化された装着側を含む、請求項20に記載のパッケージモジュール。
【請求項22】
前記第2部品が、前記再配線層の前記第2側に装着されて、それらの間に隙間を提供する、請求項20に記載のパッケージモジュール。
【請求項23】
前記第2部品が、表面実装技術構成で前記再配線層の前記第2側に装着される、請求項22に記載のパッケージモジュール。
【請求項24】
前記第2モールド構造が、前記第2部品と前記再配線層の前記第2側との間の前記隙間も充填する、請求項22に記載のパッケージモジュール。
【請求項25】
前記再配線層が、前記再配線層の1つまたは複数の層に印刷された1つまたは複数の特徴として実装された受動回路素子を含む、請求項1に記載のパッケージモジュール。
【請求項26】
前記受動回路素子が、インダクタ、コンデンサまたは抵抗器を含む、請求項25に記載のパッケージモジュール。
【請求項27】
パッケージモジュールの製造方法であって、前記方法が、
キャリアを提供することと、
前記キャリア上に両面モジュールの第1側部を形成することと、
前記第1側部から前記キャリアを除去して表面を提供することと、
再配線層の第1側が前記第1側部の前記表面と係合し、前記再配線層の第2側が前記第1側とは反対側にあるように、前記第1側部に前記再配線層を設けるか、または形成することと、
前記再配線層の前記第2側に前記両面モジュールの第2側部を形成することと
を含む、製造方法。
【請求項28】
前記第1側部の前記形成が、前記キャリアの表面に第1部品を取り付けることと、前記第1部品を少なくとも部分的に封入するために、前記キャリアの前記表面上に第1モールド構造を形成することとを含む、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記第1側部から前記キャリアを前記除去することが、剥離プロセスを含む、請求項27に記載の方法。
【請求項30】
前記再配線層が、第1最外層が前記第1側を画定し、第2最外層が前記第2側を画定するように、複数の層を有する予め作製された再配線層である、請求項27に記載の方法。
【請求項31】
前記再配線層の前記第1側が、前記第1側部の前記表面と直接係合する、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記再配線層の前記第1側が、前記第1部品の装着面と係合して、前記第1部品と前記再配線層の前記第1側との間に隙間のない相互接続を提供する、請求項30に記載の方法。
【請求項33】
前記再配線層が、前記第1側部の前記表面上に形成される、請求項27に記載の方法。
【請求項34】
前記再配線層の前記形成が、第1最外層が前記第1側を画定し、第2最外層が前記第2側を画定するように、複数の層を形成することを含む、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
前記再配線層の前記第1側が、前記第1側部の前記表面と直接係合する、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
前記再配線層の前記第1側が、前記第1部品の装着面と係合して、前記第1部品と前記再配線層の前記第1側との間に隙間のない相互接続を提供する、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
前記第2側部の前記形成が、前記再配線層の前記第2側に第2部品を装着することと、前記再配線層の前記第2側に複数の導電性装着特徴を実装することと、前記導電性装着特徴のそれぞれの露出した装着面を提供しながら、前記第2部品と前記導電性装着特徴とを少なくとも部分的に封入するために、第2モールド構造を形成することとを含む、請求項27に記載の方法。
【請求項38】
前記第2部品の前記装着が、前記複数の導電性装着特徴の前記実装前に行われる、請求項37に記載の方法。
【請求項39】
前記第2部品の前記装着が、前記複数の導電性装着特徴の前記実装後に行われる、請求項37に記載の方法。
【請求項40】
前記第2モールド構造の前記形成が、前記第2部品と前記導電性装着特徴とを完全に覆うモールド構造を形成することと、前記導電性装着特徴の前記装着面を露出させるために薄肉化作業を行うこととを含む、請求項37に記載の方法。
【請求項41】
前記薄肉化作業が、前記第2部品の非装着面を露出させるように行われる、請求項40に記載の方法。
【請求項42】
前記薄肉化作業が、前記第2部品の一部を除去する、請求項41に記載の方法。
【請求項43】
前記薄肉化作業が、前記第2部品の前記露出した非装着面として研削面を提供して、それによって前記第2側部の所望の厚さを提供する、研削作業を含む、請求項42に記載の方法。
【請求項44】
前記第1モールド構造の前記形成が、前記第1部品を完全に覆うモールド構造を形成することと、前記第1モールド構造の前記厚さを低減するために薄肉化作業を行うこととを含む、請求項37に記載の方法。
【請求項45】
前記薄肉化作業が、前記第1部品の非装着面を露出させるように行われる、請求項44に記載の方法。
【請求項46】
前記薄肉化作業が、前記第1部品の一部を除去する、請求項45に記載の方法。
【請求項47】
前記薄肉化作業が、前記第1部品の前記露出した非装着面として研削面を提供して、それによって前記第1側部の所望の厚さを提供する、研削作業を含む、請求項46に記載の方法。
【請求項48】
前記キャリアが金属キャリアを含む、請求項27に記載の方法。
【請求項49】
前記キャリアが、それぞれの第1側部、それぞれの再配線層、およびそれぞれの第2側部を各々含むユニットのアレイの処理を可能にする寸法であり、それにより、パッケージモジュールのアレイがアレイ形式で製造される、請求項27に記載の方法。
【請求項50】
パッケージモジュールの前記アレイを、複数の個々のパッケージモジュールに単離することをさらに含む、請求項49に記載の方法。
【請求項51】
パッケージモジュールの製造方法であって、前記方法が、
キャリアを提供することと、
再配線層が第1および第2側を含み、前記第2側が前記キャリアと係合するように、前記再配線層を前記キャリア上に設けるかまたは形成することと、
前記再配線層の前記第1側に両面モジュールの第1側部を形成することと、
前記再配線層の前記第2側から前記キャリアを除去することと、
前記再配線層の前記第2側に前記両面モジュールの第2側部を形成することと
を含む、製造方法。
【請求項52】
前記第1側部の前記形成が、前記再配線層の前記第1側に第1部品を取り付けることと、前記第1部品を少なくとも部分的に封入するために、前記再配線層の前記第1側上に第1モールド構造を形成することとを含む、請求項51に記載の方法。
【請求項53】
前記再配線層から前記キャリアを前記除去することが、剥離プロセスを含む、請求項51に記載の方法。
【請求項54】
前記再配線層が、第1最外層が前記第1側を画定し、第2最外層が前記第2側を画定するように、複数の層を有する予め作製された再配線層である、請求項51に記載の方法。
【請求項55】
前記再配線層の前記第1側が、前記第1部品の装着面と係合して、前記第1部品と前記再配線層の前記第1側との間に隙間のない相互接続を提供する、請求項54に記載の方法。
【請求項56】
前記再配線層の前記第2側が、前記キャリアと直接係合する、請求項54に記載の方法。
【請求項57】
前記再配線層が、前記キャリア上に形成される、請求項51に記載の方法。
【請求項58】
前記再配線層の前記形成が、第1最外層が前記第1側を画定し、第2最外層が前記第2側を画定するように、複数の層を形成することを含む、請求項57に記載の方法。
【請求項59】
前記再配線層の前記第1側が、前記第1部品の装着面と係合して、前記第1部品と前記再配線層の前記第1側との間に隙間のない相互接続を提供する、請求項57に記載の方法。
【請求項60】
前記再配線層の前記第2側が、前記キャリアと直接係合する、請求項58に記載の方法。
【請求項61】
前記第2側部の前記形成が、前記再配線層の前記第2側に第2部品を装着することと、前記再配線層の前記第2側に複数の導電性装着特徴を実装することと、前記導電性装着特徴のそれぞれの露出した装着面を提供しながら、前記第2部品と前記導電性装着特徴とを少なくとも部分的に封入するために、第2モールド構造を形成することとを含む、請求項51に記載の方法。
【請求項62】
前記第2部品の前記装着が、前記複数の導電性装着特徴の前記実装前に行われる、請求項61に記載の方法。
【請求項63】
前記第2部品の前記装着が、前記複数の導電性装着特徴の前記実装後に行われる、請求項61に記載の方法。
【請求項64】
前記第2モールド構造の前記形成が、前記第2部品と前記導電性装着特徴とを完全に覆うモールド構造を形成することと、前記導電性装着特徴の前記装着面を露出させるために薄肉化作業を行うこととを含む、請求項61に記載の方法。
【請求項65】
前記薄肉化作業が、前記第2部品の非装着面を露出させるように行われる、請求項64に記載の方法。
【請求項66】
前記薄肉化作業が、前記第2部品の一部を除去する、請求項65に記載の方法。
【請求項67】
前記薄肉化作業が、前記第2部品の前記露出した非装着面として研削面を提供して、それによって前記第2側部の所望の厚さを提供する、研削作業を含む、請求項66に記載の方法。
【請求項68】
前記第1モールド構造の前記形成が、前記第1部品を完全に覆うモールド構造を形成することと、前記第1モールド構造の前記厚さを低減するために薄肉化作業を行うこととを含む、請求項62に記載の方法。
【請求項69】
前記薄肉化作業が、前記第1部品の非装着面を露出させるように行われる、請求項68に記載の方法。
【請求項70】
前記薄肉化作業が、前記第1部品の一部を除去する、請求項69に記載の方法。
【請求項71】
前記薄肉化作業が、前記第1部品の前記露出した非装着面として研削面を提供して、それによって前記第1側部の所望の厚さを提供する、研削作業を含む、請求項70に記載の方法。
【請求項72】
前記キャリアが金属キャリアを含む、請求項63に記載の方法。
【請求項73】
前記キャリアが、それぞれの第1側部、それぞれの再配線層、およびそれぞれの第2側部を各々含むユニットのアレイの処理を可能にする寸法であり、それにより、パッケージモジュールのアレイがアレイ形式で製造される、請求項63に記載の方法。
【請求項74】
パッケージモジュールの前記アレイを、複数の個々のパッケージモジュールに単離することをさらに含む、請求項73に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願への相互参照
本出願は、2023年6月1日に出願された米国仮出願第63/470,423号、発明の名称「DEVICES,SYSTEMS AND METHODS RELATED TO DUAL-SIDED MODULES」に対する優先権を主張し、その開示は、その全体が参照により本明細書に明確に組み込まれる。
【0002】
背景
分野
本開示は、高周波用途向けのパッケージモジュールなどのパッケージ電子モジュールに関する。
【背景技術】
【0003】
関連技術の説明
多くの電子機器用途では、高周波(RF:radio-frequency)回路および/または回路素子は、パッケージモジュールの一部として実装される。パッケージモジュールは、典型的には、半導体ダイなどの複数の部品および/または個別の受動部品などの回路素子を受け入れて支持するように構成された基板を含む。いくつかの用途では、そのようなパッケージモジュールは、基板の両側の各々に装着された1つまたは複数の前述のデバイスを含むことができる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
概要
いくつかの実施態様によれば、本開示は、第1および第2側を有する再配線層と、再配線層の第1側に実装され、再配線層の第1側に装着された第1部品を含む、第1側部とを含むパッケージモジュールに関する。第1側部は、第1部品を少なくとも部分的に封入するように実装された第1モールド構造をさらに含む。パッケージモジュールはさらに、再配線層の第2側に実装され、かつ再配線層の第2側に装着された第2部品を含む、第2側部と、複数の導電性装着構造とを含む。第2側部は、第2部品を少なくとも部分的に封入するように実装された第2モールド構造をさらに含む。第2モールド構造は、導電性装着特徴のそれぞれの露出した装着面を提供しながら、導電性装着特徴をさらに封入する。
【0005】
いくつかの実施形態では、再配線層は、第1側を画定する第1最外層と、第2側を画定する第2最外層とを有する多層再配線層として実装することができる。いくつかの実施形態では、第1部品は第1側に直接装着することができ、第2部品は第2側に直接装着することができる。
【0006】
いくつかの実施形態では、第1部品はダイとして実装することができ、第2部品はダイとして実装することができる。第1および第2ダイの各々は、無線周波数機能を提供するように構成することができる。第1および第2ダイの各々の無線周波数機能は、フィルタリング機能を含むことができる。第1および第2ダイの各々は、音響フィルタデバイスとして構成することができる。第1音響フィルタデバイスは、多層圧電基板(MPS:multilayer piezoelectric substrate)フィルタまたはバルク音響波(BAW:bulk acoustic wave)フィルタとすることができ、第2音響フィルタデバイスは、MPSフィルタまたはBAWフィルタとすることができる。
【0007】
いくつかの実施形態では、第2側部の導電性装着構造は、ボール形状構造として、または金属ポストとして実装することができる。
【0008】
いくつかの実施形態では、第1モールド構造は、第1部品の非装着面および側壁を完全に封入して実装することができる。いくつかの実施形態では、第1モールド構造は、第1部品の非装着面を露出させるように実装することができる。第1部品の露出した非装着面は、第1部品の一部を除去する薄肉化作業によって生じることができる。第1部品の露出した非装着面は、第1側部の所望の厚さを提供する研削面を含むことができる。
【0009】
いくつかの実施形態では、第2モールド構造は、第2部品の非装着面および側壁を完全に封入して実装することができる。
【0010】
いくつかの実施形態では、第2モールド構造は、第2部品の非装着面を露出させるように実装することができる。第2部品の露出した非装着面は、第2部品の一部を除去する薄肉化作業によって生じることができる。第2部品の露出した非装着面は、第2側部の所望の厚さを提供する研削面を含むことができる。
【0011】
いくつかの実施形態では、パッケージモジュールは、導電性装着特徴の露出した装着面に関連する装着側を除くパッケージモジュールのすべての側を実質的に覆う導電性遮蔽層を含む、電磁遮蔽特徴をさらに含むことができる。導電性遮蔽層は、再配線層内の接地面に電気的に接続することができる。導電性遮蔽層は、コンフォーマル堆積プロセスから形成された導電層を含むことができる。
【0012】
いくつかの実施形態では、第1部品は、再配線層の第1側に装着されて、それらの間に隙間のない構成を提供することができる。第1部品は、装着側が再配線層の第1側上の対応するパターン化領域と直接嵌合することを可能にするようにパターン化された装着側を含むことができる。
【0013】
いくつかの実施形態では、第2部品は、再配線層の第2側に装着されて、それらの間に隙間を提供することができる。第2部品は、表面実装技術構成で再配線層の第2側に装着することができる。第2モールド構造は、第2部品と再配線層の第2側との間の隙間も充填することができる。
【0014】
いくつかの実施形態では、再配線層は、再配線層の1つまたは複数の層に印刷された1つまたは複数の特徴として実装された受動回路素子を含むことができる。いくつかの実施形態では、受動回路素子は、インダクタ、コンデンサ、または抵抗器を含むことができる。
【0015】
いくつかの実施態様では、本開示は、パッケージモジュールを製造するための方法に関する。本方法は、キャリアを提供することと、キャリア上に両面モジュールの第1側部を形成することと、第1側部からキャリアを除去して表面を提供することとを含む。本方法はさらに、再配線層の第1側が第1側部の表面と係合し、再配線層の第2側が第1側とは反対側にあるように、第1側部上に再配線層を設けるかまたは形成することを含む。本方法はさらに、再配線層の第2側上に両面モジュールの第2側部を形成することを含む。
【0016】
いくつかの実施形態では、第1側部の形成は、キャリアの表面に第1部品を取り付けることと、第1部品を少なくとも部分的に封入するために、キャリアの表面上に第1モールド構造を形成することとを含むことができる。
【0017】
いくつかの実施形態では、第1側部からのキャリアの除去は、剥離プロセスを含むことができる。
【0018】
いくつかの実施形態では、再配線層は、第1最外層が第1側を画定し、第2最外層が第2側を画定するように、複数の層を有する予め作製された再配線層を含むことができる。
【0019】
いくつかの実施形態では、再配線層の第1側は、第1側部の表面と直接係合することができる。いくつかの実施形態では、再配線層の第1側は、第1部品の装着面と係合して、第1部品と再配線層の第1側との間に隙間のない相互接続を提供することができる。
【0020】
いくつかの実施形態では、再配線層は、第1側部の表面上に形成することができる。再配線層の形成は、第1最外層が第1側を画定し、第2最外層が第2側を画定するように、複数の層を形成することを含むことができる。
【0021】
いくつかの実施形態では、再配線層の第1側は、第1側部の表面と直接係合することができる。いくつかの実施形態では、再配線層の第1側は、第1部品の装着面と係合して、第1部品と再配線層の第1側との間に隙間のない相互接続を提供することができる。
【0022】
いくつかの実施形態では、第2側部の形成は、再配線層の第2側に第2部品を装着することと、再配線層の第2側に複数の導電性装着特徴を実装することと、導電性装着特徴のそれぞれの露出した装着面を提供しながら、第2部品と導電性装着特徴とを少なくとも部分的に封入するために、第2モールド構造を形成することとを含むことができる。
【0023】
いくつかの実施形態では、第2部品の装着は、複数の導電性装着特徴を実装する前に行うことができる。いくつかの実施形態では、第2部品の装着は、複数の導電性装着特徴を実装した後に行うことができる。
【0024】
いくつかの実施形態では、第2モールド構造の形成は、第2部品と導電性装着特徴とを完全に覆うモールド構造を形成することと、導電性装着特徴の装着面を露出させるために薄肉化作業を行うこととを含むことができる。
【0025】
いくつかの実施形態では、薄肉化作業を行って、第2部品の非装着面を露出させることができる。薄肉化作業により、第2部品の一部を除去することができる。薄肉化作業は、第2部品の露出した非装着面として研削面を提供して、それによって第2側部の所望の厚さを提供する、研削作業を含むことができる。
【0026】
いくつかの実施形態では、第1モールド構造の形成は、第1部品を完全に覆うモールド構造を形成することと、第1モールド構造の厚さを低減するために薄肉化作業を行うこととを含むことができる。薄肉化作業は、第1部品の非装着面を露出させるように行うことができる。薄肉化作業により、第1部品の一部を除去することができる。薄肉化作業は、第1部品の露出した非装着面として研削面を提供して、それによって第1側部の所望の厚さを提供する、研削作業を含むことができる。
【0027】
いくつかの実施形態では、キャリアは金属キャリアを含むことができる。
いくつかの実施形態では、キャリアは、それぞれの第1側部、それぞれの再配線層、およびそれぞれの第2側部を各々含むユニットのアレイの処理を可能にする寸法にすることができ、それにより、パッケージモジュールのアレイがアレイ形式で製造される。いくつかの実施形態では、本方法は、パッケージモジュールのアレイを、複数の個々のパッケージモジュールに単離することをさらに含むことができる。
【0028】
いくつかの実施態様では、本開示は、パッケージモジュールを製造するための方法に関する。方法は、キャリアを提供することと、再配線層が第1および第2側を含み、第2側がキャリアと係合するように、キャリア上に再配線層を提供または形成することとを含む。方法は、再配線層の第1側に両面モジュールの第1側部を形成することと、再配線層の第2側からキャリアを除去することと、再配線層の第2側に両面モジュールの第2側部を形成することとをさらに含む。
【0029】
いくつかの実施形態では、第1側部の形成は、再配線層の第1側に第1部品を取り付けることと、第1部品を少なくとも部分的に封入するために再配線層の第1側上に第1モールド構造を形成することとを含むことができる。
【0030】
いくつかの実施形態では、再配線層からのキャリアの除去は、剥離プロセスを含むことができる。
【0031】
いくつかの実施形態では、再配線層は、第1最外層が第1側を画定し、第2最外層が第2側を画定するように、複数の層を有する予め作製された再配線層であることができる。いくつかの実施形態では、再配線層の第1側は、第1部品の装着面と係合して、第1部品と再配線層の第1側との間に隙間のない相互接続を提供することができる。いくつかの実施形態では、再配線層の第2側は、キャリアと直接係合することができる。
【0032】
いくつかの実施形態では、再配線層は、キャリア上に形成することができる。再配線層の形成は、第1最外層が第1側を画定し、第2最外層が第2側を画定するように、複数の層を形成することを含むことができる。いくつかの実施形態では、再配線層の第1側は、第1部品の装着面と係合して、第1部品と再配線層の第1側との間に隙間のない相互接続を提供することができる。いくつかの実施形態では、再配線層の第2側は、キャリアと直接係合することができる。
【0033】
いくつかの実施形態では、第2側部の形成は、再配線層の第2側に第2部品を装着することと、再配線層の第2側に複数の導電性装着特徴を実装することと、導電性装着特徴のそれぞれの露出した装着面を提供しながら、第2部品と導電性装着特徴とを少なくとも部分的に封入するために、第2モールド構造を形成することとを含むことができる。いくつかの実施形態では、第2部品の装着は、複数の導電性装着特徴を実装する前に行うことができる。いくつかの実施形態では、第2部品の装着は、複数の導電性装着特徴を実装した後に行うことができる。
【0034】
いくつかの実施形態では、第2モールド構造の形成は、第2部品と導電性装着特徴とを完全に覆うモールド構造を形成することと、導電性装着特徴の装着面を露出させるために薄肉化作業を行うこととを含むことができる。薄肉化作業は、第2部品の非装着面を露出させるように行うことができる。薄肉化作業により、第2部品の一部を除去することができる。薄肉化作業は、第2部品の露出した非装着面として研削面を提供して、それによって第2側部の所望の厚さを提供する、研削作業を含むことができる。
【0035】
いくつかの実施形態では、第1モールド構造の形成は、第1部品を完全に覆うモールド構造を形成することと、第1モールド構造の厚さを低減するために薄肉化作業を行うこととを含むことができる。薄肉化作業は、第1部品の非装着面を露出させるように行うことができる。薄肉化作業により、第1部品の一部を除去することができる。薄肉化作業は、第1部品の露出した非装着面として研削面を提供して、それによって第1側部の所望の厚さを提供する、研削作業を含むことができる。
【0036】
いくつかの実施形態では、キャリアは金属キャリアを含むことができる。いくつかの実施形態では、キャリアは、それぞれの第1側部、それぞれの再配線層、およびそれぞれの第2側部を各々含むユニットのアレイの処理を可能にする寸法にすることができ、それにより、パッケージモジュールのアレイがアレイ形式で製造される。いくつかの実施形態では、本方法は、パッケージモジュールのアレイを、複数の個々のパッケージモジュールに単離することをさらに含むことができる。
【0037】
本開示を要約する目的で、本発明の特定の態様、利点および新規特徴が本明細書に記載されている。必ずしも、そのような利点のすべてが本発明の任意の特定の実施形態に従って達成されるとは限らないことを理解されたい。したがって、本発明は、本明細書で教示または示唆され得るような他の利点を必ずしも達成することなく、本明細書で教示されるような1つの利点または利点群を達成または最適化するように具現化または実行され得る。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【
図1A】第1側と第2側とを有する基板を含む両面モジュールの例を示す。
【
図1B】第1側と第2側とを有する基板を含む両面モジュールの例を示す。
【
図1C】第1側と第2側とを有する基板を含む両面モジュールの例を示す。
【
図1D】第1側と第2側とを有する基板を含む両面モジュールの例を示す。
【
図1E】第1側と第2側とを有する基板を含む両面モジュールの例を示す。
【
図2A】
図1A~
図1Eのモジュールのいずれか1つなどの両面モジュールを製造するために利用することができるプロセスの段階を示す。
【
図2B】
図1A~
図1Eのモジュールのいずれか1つなどの両面モジュールを製造するために利用することができるプロセスの段階を示す。
【
図2C】
図1A~
図1Eのモジュールのいずれか1つなどの両面モジュールを製造するために利用することができるプロセスの段階を示す。
【
図2D】
図1A~
図1Eのモジュールのいずれか1つなどの両面モジュールを製造するために利用することができるプロセスの段階を示す。
【
図2E】
図1A~
図1Eのモジュールのいずれか1つなどの両面モジュールを製造するために利用することができるプロセスの段階を示す。
【
図2F】
図1A~
図1Eのモジュールのいずれか1つなどの両面モジュールを製造するために利用することができるプロセスの段階を示す。
【
図2G】
図1A~
図1Eのモジュールのいずれか1つなどの両面モジュールを製造するために利用することができるプロセスの段階を示す。
【
図2H】
図1A~
図1Eのモジュールのいずれか1つなどの両面モジュールを製造するために利用することができるプロセスの段階を示す。
【
図2I】
図1A~
図1Eのモジュールのいずれか1つなどの両面モジュールを製造するために利用することができるプロセスの段階を示す。
【
図2J】
図1A~
図1Eのモジュールのいずれか1つなどの両面モジュールを製造するために利用することができるプロセスの段階を示す。
【
図3】第1モールド構造が基板の第1側上の部品の非装着側の少なくとも一部を露出させるような寸法の構成を含む両面モジュールを示す。
【
図4A】
図3の両面モジュールを製造するために利用することができる例示的なプロセスを示す。
【
図4B】
図3の両面モジュールを製造するために利用することができる例示的なプロセスを示す。
【
図4C】
図3の両面モジュールを製造するために利用することができる例示的なプロセスを示す。
【
図5A】複数のユニットがアレイ形式で処理され、次いで単離されて複数の両面ユニットを提供する、製造段階の例を示す。
【
図5B】複数のユニットがアレイ形式で処理され、次いで単離されて複数の両面ユニットを提供する、製造段階の例を示す。
【
図5C】複数のユニットがアレイ形式で処理され、次いで単離されて複数の両面ユニットを提供する、製造段階の例を示す。
【
図6A】いくつかの実施形態では本明細書に記載の1つまたは複数の特徴を有する両面モジュールのアレイを製造するために長方形のキャリアを利用できることを示す。
【
図6B】いくつかの実施形態では本明細書に記載の1つまたは複数の特徴を有する両面モジュールのアレイを製造するために長方形のキャリアを利用できることを示す。
【
図6C】いくつかの実施形態では本明細書に記載の1つまたは複数の特徴を有する両面モジュールのアレイを製造するために長方形のキャリアを利用できることを示す。
【
図7A】
図2Jのモジュール100と同様の両面モジュールを示し、再配線層(RDL:redistribution layer)は、電気接続の再配線を提供するための金属層/トレース、ビアおよびパッドの例を有するように示されている。
【
図8A】両面モジュールを製造するために実施することができるプロセスの段階を示し、RDLは、モジュールの側部を構築する前にキャリア上に設けられるかまたは構築される。
【
図8B】両面モジュールを製造するために実施することができるプロセスの段階を示し、RDLは、モジュールの側部を構築する前にキャリア上に設けられるかまたは構築される。
【
図8C】両面モジュールを製造するために実施することができるプロセスの段階を示し、RDLは、モジュールの側部を構築する前にキャリア上に設けられるかまたは構築される。
【
図8D】両面モジュールを製造するために実施することができるプロセスの段階を示し、RDLは、モジュールの側部を構築する前にキャリア上に設けられるかまたは構築される。
【
図8E】両面モジュールを製造するために実施することができるプロセスの段階を示し、RDLは、モジュールの側部を構築する前にキャリア上に設けられるかまたは構築される。
【
図9】いくつかの実施形態では、本明細書に記載の1つまたは複数の特徴を有する両面モジュールが、第1無線周波数(RF:radio-frequency)デバイスとして実装される第1部品と、第2RFデバイスとして実装される第2部品とを含むことができることを示す。
【
図10】いくつかの実施形態では、
図9の第1RFデバイスを第1フィルタデバイスとすることができ、
図9の第2RFデバイスを第2フィルタデバイスとすることができることを示す。
【
図11A】両面モジュールの第1および第2部品を、多層圧電基板(MPS:multilayer piezoelectric substrate)およびバルク音響波(BAW:bulk acoustic wave)フィルタの異なる組み合わせとして実装することができる非限定的な例を示す。
【
図11B】両面モジュールの第1および第2部品を、多層圧電基板(MPS:multilayer piezoelectric substrate)およびバルク音響波(BAW:bulk acoustic wave)フィルタの異なる組み合わせとして実装することができる非限定的な例を示す。
【
図11C】両面モジュールの第1および第2部品を、多層圧電基板(MPS:multilayer piezoelectric substrate)およびバルク音響波(BAW:bulk acoustic wave)フィルタの異なる組み合わせとして実装することができる非限定的な例を示す。
【
図11D】両面モジュールの第1および第2部品を、多層圧電基板(MPS:multilayer piezoelectric substrate)およびバルク音響波(BAW:bulk acoustic wave)フィルタの異なる組み合わせとして実装することができる非限定的な例を示す。
【
図12】いくつかの実施形態では、本開示の1つまたは複数の特徴をモジュールパッケージングシステムに実装できることを示す。
【
図13】本明細書に記載の1つまたは複数の特徴を有する両面モジュールを示し、第1部品はRDL基板の第1側に結合され、第2部品はRDL基板の第2側に結合されている。
【
図14】いくつかの実施形態において、表面実装技術(SMT:surface mount technology)プロセスを利用して両面モジュールの第1部品をRDL基板の第1側に装着するように、第1相互接続を構成することができることを示す。
【
図15】いくつかの実施形態では、両面モジュールの第1相互接続は、
図13の例と同様とすることができ、両面モジュールの第2相互接続も、隙間のない相互接続構成を提供するように実装することができることを示す。
【
図16】本明細書に記載のように製造され、非装着側と側壁とを覆うコンフォーマル遮蔽層をさらに含む両面モジュールを示す。
【
図17】いくつかの実施形態では、本明細書に記載の1つまたは複数の特徴を有する両面モジュールが、RDLの一部として実装された受動回路素子を含むことができることを示す。
【
図18A】いくつかの実施形態では、本明細書に記載の1つまたは複数の特徴を有する両面モジュールが、RDLの一部として実装されたインダクタを含むことができることを示す。
【
図18B】いくつかの実施形態では、本明細書に記載の1つまたは複数の特徴を有する両面モジュールが、RDLの一部として実装されたコンデンサを含むことができることを示す。
【
図18C】いくつかの実施形態では、本明細書に記載の1つまたは複数の特徴を有する両面モジュールが、RDLの一部として実装された抵抗器を含むことができることを示す。
【発明を実施するための形態】
【0039】
いくつかの実施形態の詳細な説明
本明細書で提供される見出しは、存在する場合、便宜上のものに過ぎず、必ずしも特許請求される発明の範囲または意味に影響を及ぼすものではない。
【0040】
本明細書では、無線周波数(RF:radio-frequency)用途などの電子用途のために実装することができる両面モジュールに関する様々な例を説明する。
図1A~
図1Eは、両面(DS:dual-sided)モジュール100の例を示し、各々は第1側(例えば、図示のように配向されたときの上側)と第2側(例えば、下側)とを有する基板102を含む。
【0041】
基板102の第1側には、1つまたは複数の部品110が実装されるように示されている。そのような部品は、例えば、モジュール100のRF機能に寄与するための、1つもしくは複数のダイ、1つもしくは複数の非ダイ部品、またはそれらの何らかの組み合わせとすることができる。
図1A、
図1B、および
図1Dでは、各モジュール100は、1つの部品110を有するように示されている。
図1Cおよび
図1Eでは、各モジュール100は、2つの部品110a、110bを有するように示されている。そのような部品(110)の例は、本明細書でより詳細に提供される。
【0042】
基板102の第2側には、1つまたは複数の部品120が実装されるように示されている。そのような部品は、例えば、モジュール100のRF機能に寄与するための、1つもしくは複数のダイ、1つもしくは複数の非ダイ部品、またはそれらの何らかの組み合わせとすることができる。
図1A、
図1B、および
図1Cでは、各モジュール100は、1つの部品120を有するように示されている。
図1Dおよび
図1Eでは、各モジュール100は、2つの部品120a、120bを有するように示されている。そのような部品(120)の例は、本明細書でより詳細に提供される。
【0043】
図1A~
図1Eの前述の例に基づいて、本明細書に記載の1つまたは複数の特徴を有する両面モジュールは、基板(102)の一方の側に1つまたは複数の部品を含み、他方の側に1つまたは複数の部品を含むことができることが理解されよう。
【0044】
図1A~
図1Eを参照すると、各モジュール100は、基板102の第1側に形成された第1モールド構造112と、基板102の第2側に形成された第2モールド構造122とを有するように示されている。第1および第2モールド構造112,122の各々は、所望の厚さを有する寸法にすることができ、モジュール100の全体の厚さは、第1および第2モールド構造112,122の厚さおよび基板102の厚さによって決定される。
【0045】
図1A~
図1Eの例では、第1モールド構造112は、部品110の非装着側と側面とを完全に封入するような寸法で示されている。しかしながら、第1モールド構造112は、部品110の少なくとも一部を露出させるような寸法にすることができることが理解されよう。
【0046】
同様に、第2モールド構造122は、部品120の非装着側を露出するような寸法で示されている。しかしながら、第2モールド構造122は、部品120の非装着側と側面とを完全に封入するような寸法にすることができることが理解されよう。
【0047】
図1Aおよび
図1C~
図1Eの例では、各モジュール100は、モジュール100の装着および電気接続機能を提供するように構成されたボール形状構造130(例えば、はんだボール)を含むように示されている。そのようなボール形状構造130は、第2モールド構造122によって大部分が封入されているが、前述の装着および電気接続機能を可能にするためにそれぞれの装着面は露出するように示されている。以下、そのようなボール形状構造を有するモジュールの文脈で様々な例を説明する。
【0048】
しかしながら、
図1Bの例に示すように、本明細書に記載の1つまたは複数の特徴を有するモジュール100は、モジュール100の装着および電気接続機能を提供するように構成された金属ポスト構造132(例えば、銅ポスト)などの他の構造を利用することができる。そのような金属ポスト構造132は、第2モールド構造122によって大部分が封入されているが、前述の装着および電気接続機能を可能にするためにそれぞれの装着面は露出するように示されている。
【0049】
いくつかの実施形態では、
図1A~
図1Eの例の基板102は、再配線層(RDL:redistribution layer)であり得るか、それを含み得る。いくつかの実施形態では、そのようなRDLは多層RDLとして構成することができる。そのようなRDLを有する両面モジュールを製造するための方法に関する例は、本明細書でより詳細に説明される。
【0050】
図2A~
図2Jは、
図1A~
図1Eのモジュール100のいずれか1つなどの両面モジュールを製造するために利用することができるプロセスの様々な段階を示す。
図2A~
図2Jの例示的なプロセスでは、ボール形状構造(例えば、はんだボール)を利用して、結果として得られるモジュールの装着および電気接続機能を提供する。しかしながら、上述したように、
図1Bの金属ポスト構造132などの他の構造も利用することができる。
【0051】
図2Aは、形成または提供することができるキャリア層200(本明細書ではキャリアとも呼ばれる)を示す。いくつかの実施形態では、そのようなキャリア層は、モジュールが形成される側方ユニット201を有する金属キャリア層(本明細書では金属キャリアとも呼ばれる)として実装することができる。
【0052】
図2Bは、部品110が金属キャリア200の一方の側に装着されて、組立体202を形成するように示される段階を示す。いくつかの実施形態では、そのような部品(110)は、本明細書に記載の両面モジュールの非装着側の部品のいずれか1つであり得る。
【0053】
図2Cは、部品110を部分的または完全に封入し、表面206を画定するようにモールド構造204が形成され、組立体208を形成する段階を示す。いくつかの実施形態では、モールド構造204は、製造プロセスの終了まで同じままであってもなくてもよい。前者の場合、表面206は、最終的に、それぞれのモジュール100の非装着側のモールド構造112の上面(
図1A~
図1Eのように見た場合)になり得る。後者の場合、モールド構造204は、元の表面206が除去されて新しい表面を形成するように薄肉化され得る。
【0054】
図2Dは、
図2Cの組立体208内の金属キャリア200が除去されて表面210を提供し、組立体212を形成する段階を示す。いくつかの実施形態では、金属キャリア200のそのような除去は、剥離プロセスによって達成することができる。
【0055】
図2Eは、組立体212の表面上に(
図2Dの210は金属キャリア200の除去によって生じる)、再配線層(RDL:redistribution layer)102が形成または提供され、組立体216を形成する段階を示す。いくつかの実施形態では、RDL102は複数の層を含むことができ、そのようなRDLは、完全に予め作製されたRDL形態で組立体212上に提供することができるか、部分的に予め作製されたRDL形態に基づいて組立体212上に構築することができるか、または組立体212上に層ごとに構築することができる。
【0056】
例えば、RDLが、第1ポリイミド層、第1再配線層、第2ポリイミド層、第2再配線層、第3ポリイミド層、およびアンダーバンプメタライゼーション(UBM:under-bump metallization)のアレイの多層組立体を含むと仮定する。そのような例示的なRDLの文脈では、前述の部分のすべてを有する完全に予め作製された形態を組立体212上に提供することができるか、部分的に予め作製された形態(例えば、第1ポリイミド層、第1再配線層、第2ポリイミド層、第2再配線層、および第3ポリイミド層の予め作製された組立体)を組立体212上に提供し、続いてUBMアレイを形成することができるか、または前述の部分の各々を組立体212上に構築して
図2Eの組立体216を形成することができる。
【0057】
図2Eの例では、RDL102が第1側104および第2側106を含むことに留意されたい。第1側104は組立体212(
図2D)に取り付けられ、そのような組立体(212)は両面モジュールの片側を形成することができる。
図2Eの組立体216が、両面モジュールの他方の面を形成するための表面214を有するプラットフォームを提供するように、RDL102の第2側106は露出しているように示されている。
【0058】
図2Fは、
図2Eと同じ組立体216を示す。
図2G1および
図2G2は、
図2Fの組立体216の表面214上に部品120およびボール形状構造130を実装することができる方法の一例を示し、
図2G1’および
図2G2’は、
図2Fの組立体216の表面214上に部品120およびボール形状構造130を実装することができる方法の別の例を示す。
【0059】
第1の例では、
図2G1は、部品120が
図2Fの組立体216の表面214上に装着されて、組立体221を形成する段階を示す。いくつかの実施形態では、そのような装着プロセスは、RDL102の表面上に装着パッドを形成することを含むことができる。
【0060】
第1の例を続けると、
図2G2は、
図2G1の組立体221の表面214上にボール形状構造130が実装されて、組立体223を形成する段階を示す。
【0061】
第2の例では、
図2G1’は、
図2Fの組立体216の表面214上にボール形状構造130が実装されて、組立体222を形成する段階を示す。
【0062】
第2の例を続けると、
図2G2’は、部品120が
図2G1’の組立体222の表面214上に装着されて、組立体224を形成する段階を示す。いくつかの実施形態では、そのような装着プロセスは、RDL102の表面上に装着パッドを形成することを含むことができる。
【0063】
図2Hは、組立体223または224の部品120およびボール形状構造130を封入するようにモールド構造226が形成されて、組立体230を形成する段階を示す。そのような組立体(230)において、モールド構造226は表面228を画定する。
【0064】
図2Iは、モールド構造226を薄肉化して元の表面228を除去し、新しい表面232を提供して組立体234を形成する段階を示す。いくつかの実施形態では、そのような薄肉化プロセスは、研削作業を含むことができる。いくつかの実施形態では、薄肉化作業の結果として生じる新しい表面232は、部品120の非装着側(組立体234の装着側)およびボール形状構造130の装着部を露出させることができる。
【0065】
図2Jは、
図2Iと同じ組立体234を示しているが、
図2Jでは、組立体234が別の装着面に示されるように装着されると仮定して、組立体が
図1A~
図1Eの例示的なモジュールと同様の方向に向けられている。
図2Jの組立体234は、
図1Aの例と実質的に同じである。したがって、それは両面モジュール100としても示されている。
【0066】
図1A~
図1Eおよび
図2A~
図2Jの例では、両面モジュール100は、それぞれの基板102の第1側に部品110を有し、第1モールド構造112が部品110の非装着側を覆うような寸法であるものとして示されている。
【0067】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の1つまたは複数の特徴を有する両面モジュールは、基板の第1側上の部品と、部品の非装着側が少なくとも部分的に露出するように第1モールド構造とを含むことができることに留意されたい。
【0068】
例えば、いくつかの実施形態では、第1モールド構造を薄肉化して、基板の第1側上の部品(例えば、ダイ)の元の非装着側を部分的または完全に露出させることができる。このような構成では、基板の第1側の全体の厚さは、元の装着部品の高さにほぼ等しくすることができる。
【0069】
別の例では、いくつかの実施形態では、第1モールド構造を薄肉化することができ、そのような薄肉化作業(例えば、研削作業)は、基板の第1側の部品(例えば、ダイ)の非装着側の材料も除去することができる。したがって、薄肉化された第1モールド構造は、部品の薄肉化表面(例えば、研削面)を露出させることができる。このような構成では、部品の一部が除去され得るため、基板の第1側の全体の厚さは、元の装着部品の高さよりも小さくなるように選択することができる。
【0070】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載のように、本明細書に記載の1つまたは複数の特徴を有する両面モジュールは、基板の第2側上の部品と第2モールド構造とを含むことができ、部品の非装着側が、基板の第1側上の部品および第1モールド構造の前述の構成と同様に、少なくとも部分的に露出されることが理解されよう。
【0071】
図3は、第1モールド構造が基板の第1側上の部品の非装着側の少なくとも一部を露出させるような寸法の構成を含む両面モジュール100を示す。より具体的には、
図3の両面モジュール100は、本明細書に記載の再配線層(RDL:redistribution layer)を含む基板102を含むように示されている。基板102は、第1側と第2側とを有し、1つまたは複数の部品110が基板102の第1側に装着され、1つまたは複数の部品120が基板102の第2側に装着されるように示されている。
【0072】
図3を参照すると、モジュール100は、基板102の第1側に形成された第1モールド構造112と、基板102の第2側に形成された第2モールド構造122とを有するように示されている。第1モールド構造112は、選択された厚さを有し、基板102の第1側に装着された部品110の非装着側の少なくとも一部を露出させるように示されている。いくつかの実施形態では、部品110の非装着側の露出面111は、第1モールド構造112を薄肉化する薄肉化プロセス(例えば、研削プロセス)中に、(例えば、研削によって)部品110の一部が除去されることによって生じることができる。
【0073】
同様に、第2モールド構造122は、選択された厚さを有し、基板102の第2側に装着された部品120の非装着側の少なくとも一部を露出させるように示されている。いくつかの実施形態では、部品120の非装着側の露出面121は、第2モールド構造122を薄肉化する薄肉化プロセス(例えば、研削プロセス)中に、(例えば、研削によって)部品120の一部が除去されることによって生じることができる。
【0074】
図4A~
図4Cは、
図3の両面モジュール100を製造するために利用することができる例示的なプロセスを示す。
図4Aでは、
図2Hの組立体230などの組立体230を形成または提供することができる。
【0075】
図4Bは、
図2Iの例と同様に、モールド構造226を薄肉化して元の表面228(
図4A)を除去し、新しい表面121を提供し、組立体234を形成する段階を示す(モールド構造は122として示されている)。いくつかの実施形態では、そのような薄肉化プロセスは、研削作業を含むことができる。いくつかの実施形態では、薄肉化作業の結果として生じる新しい表面121は、部品120の非装着側(組立体234の装着側)およびボール形状構造130の装着部を露出させることができる。
【0076】
図4Cは、モールド構造204を薄肉化して元の表面229(
図4A)を除去し、新しい表面111を提供して組立体240を形成する段階を示す。いくつかの実施形態では、そのような薄肉化プロセスは、研削作業を含むことができる。いくつかの実施形態では、薄肉化作業の結果として生じる新しい表面111は、部品110の非装着側(組立体240の非装着側)を露出させることができる。
図4Cでは、組立体240は
図3の例と同様である。したがって、それは両面モジュール100としても示されており、対応する第1モールド構造は112として示されている。
【0077】
図2A~
図2Jおよび
図4A~
図4Cは、その製造プロセス中の1つのモジュールの様々な段階を示す。いくつかの実施形態では、そのような製造の一部または全部を、アレイ形式の複数のユニットに対して行うことができることが理解されよう。
【0078】
図5A~
図5Cは、複数のユニットがアレイ形式で処理され、次いで単離されて複数の両面ユニット100を提供する、製造段階の例を示す。より詳細には、
図5Aは、ウェハ形状の金属キャリアなどのキャリア300が提供される段階を示す。そのようなキャリアは、ユニット空間201のアレイを含むことができ、各ユニットは、
図2Aを参照して本明細書で説明したユニット201と同様であり得る。
【0079】
図5Bは、部品(
図2Bの110)が各ユニット201上に配置され、ユニットのアレイを覆うようにモールド層が形成され、キャリア300が除去されて、ユニット212の組立体302(
図2Dのユニット212と同様)が形成された段階を示す。そのようなプロセスステップは、
図2B~
図2Dのステップと同様の各ユニットに対応することができる。
【0080】
図5Cは、残りのプロセスステップが
図2E~
図2Jおよび/または
図4A~
図4Cのステップと同様に行われ、結果として得られる形成されたモジュールのアレイが単離されて、複数の両面モジュール100が提供されている段階を示す。
【0081】
図5A~
図5Cの例では、キャリア300は、ウェハ形状などの円形状を有するものとして示されている。しかしながら、そのようなキャリアは他の形状を有することができることが理解されよう。例えば、
図6A~
図6Cは、いくつかの実施形態において、本明細書に記載の1つまたは複数の特徴を有する両面モジュールのアレイを製造するために、長方形のキャリアを利用できることを示す。
【0082】
より詳細には、
図6Aは、長方形の金属キャリアなどのキャリア300が提供される段階を示す。そのようなキャリアは、ユニット空間201のアレイを含むことができ、各ユニットは、
図2Aを参照して本明細書で説明したユニット201と同様であり得る。
【0083】
図6Bは、部品(
図2Bの110)が各ユニット201上に配置され、ユニットのアレイを覆うようにモールド層が形成され、キャリア300が除去されて、ユニット212の組立体302(
図2Dのユニット212と同様)が形成された段階を示す。そのようなプロセスステップは、
図2B~
図2Dのステップと同様の各ユニットに対応することができる。
【0084】
図6Cは、残りのプロセスステップが
図2E~
図2Jおよび/または
図4A~
図4Cのステップと同様に行われ、結果として得られる形成されたモジュールのアレイが単離されて、複数の両面モジュール100が提供されている段階を示す。
【0085】
図7Aは、
図2Jのモジュール100と同様の両面モジュール100を示す。
図7Aでは、両面モジュール100は、第1および第2部品110,120に関連するものを含む電気接続の再配線を提供するための金属層/トレース、ビアおよびパッドの例を有するRDL102を含むように示されている。
図7Bは、RDL102自体の拡大図を示す。
【0086】
図7Aおよび
図7Bを参照すると、RDL102の第1側104は、第1部品110が装着されるように構成されるように示されており、RDL102の第2側106は、第2部品120が取り付けられるように構成されるように示されている。したがって、第1および第2部品110,120に応じて、RDL102の第1および第2側104,106は同じであってもなくてもよい。
【0087】
図2A~
図2J、より詳細には
図2Cおよび
図2Eの例では、製造されているモジュールの第1側を最初にキャリア上に構築することができ(
図2Cの組立体208)、次いでキャリアの除去後に、製造されているモジュールの第2側を構築するためのプラットフォームとして機能する第1側部にRDLを提供または構築して、組立体(
図2Eの216)を提供することができることに留意されたい。
【0088】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の1つまたは複数の特徴を有する両面モジュールは、モジュールの任意の側部(例えば、第1側部)を構築する前に、キャリア上にRDLを提供または構築するプロセスによって製造することができる。
図8A~
図8Eは、そのようなプロセスの様々な段階を示す。
【0089】
図8Aは、形成または提供することができるキャリア層200(本明細書ではキャリアとも呼ばれる)を示す。いくつかの実施形態では、そのようなキャリア層は、モジュールが形成される側方ユニット201を有する金属キャリア層(本明細書では金属キャリアとも呼ばれる)として実装することができる。
【0090】
図8Bは、再配線層(RDL::redistribution layer)102がキャリア200上に形成または提供されて、組立体400を形成する段階を示す。いくつかの実施形態では、RDL102は複数の層を含むことができ、そのようなRDLは、完全に予め作製されたRDL形態でキャリア200上に提供することができるか、部分的に予め作製されたRDL形態に基づいてキャリア200上に構築することができるか、またはキャリア200上に層ごとに構築することができる。
【0091】
例えば、RDLが、第1ポリイミド層、第1再配線層、第2ポリイミド層、第2再配線層、第3ポリイミド層、およびアンダーバンプメタライゼーション(UBM:under-bump metallization)のアレイの多層組立体を含むと仮定する。そのような例示的なRDLの文脈では、前述の部分のすべてを有する完全に予め作製された形態をキャリア200上に提供することができるか、部分的に予め作製された形態(例えば、第1ポリイミド層、第1再配線層、第2ポリイミド層、第2再配線層、および第3ポリイミド層の予め作製された組立体)をキャリア200上に提供し、続いてUBMアレイを形成することができるか、または前述の部分の各々をキャリア200上に構築して
図8Bの組立体400を形成することができる。
【0092】
図8Bの例では、RDL102が第1側104および第2側106を含むことに留意されたい。第2側106は、キャリア200に取り付けられるように示されており、第1側106は、製造されている両面モジュールの第1側部の構築のために露出されるように示されている。
【0093】
いくつかの実施形態では、
図8Bの組立体400と同様の組立体において第1側104がキャリア200に取り付けられ、製造されている両面モジュールの第2側部の構築のために第2側106が露出されるように、RDL102を形成または提供することができることが理解されよう。
【0094】
図8Cは、部品110がRDL102の第1側に装着されて、組立体404を形成する段階を示す。いくつかの実施形態では、そのような部品(110)は、本明細書に記載の両面モジュールの非装着側の部品のいずれか1つであり得る。
【0095】
図8Dは、部品110を部分的または完全に封入するようにモールド構造204が形成され、組立体406を形成する段階を示す。いくつかの実施形態では、モールド構造204は、製造プロセスの終了まで同じままであってもなくてもよい。
【0096】
図8Eは、
図8Dの組立体406のキャリア200が除去されて、RDL102の第2側106が露出され、組立体408が形成される段階を示す。いくつかの実施形態では、組立体408は、
図2Eおよび
図2Fの組立体216と同様であり得る。したがって、
図8Eでは、組立体408は216としても示されており、第2側106はまた、組立体408/216の表面214を提供する。いくつかの実施形態では、後続のモジュール製造ステップは、
図2F~
図2Jの例と同様であり得る。
【0097】
図9は、いくつかの実施形態において、本明細書に記載の1つまたは複数の特徴を有する両面モジュールが、第1無線周波数(RF:radio-frequency)デバイス(RF1)として実装された第1部品(
図1A~
図1Eの110)と、第2無線周波数(RF:radio-frequency)デバイス(RF1)として実装された第2部品(
図1A~
図1Eの120)とを含むことができることを示している。いくつかの実施形態では、第1および第2RFデバイスの各々は、フリップチップデバイスとして実装することができ、またはフリップチップ装着機能を提供するように構成することができる。
【0098】
図10は、いくつかの実施形態において、
図9の第1RFデバイス(RF1)を第1フィルタデバイス(フィルタ1)とすることができ、
図9の第2RFデバイス(RF2)を第2フィルタデバイス(フィルタ2)とすることができることを示す。
【0099】
いくつかの実施形態では、
図10のフィルタデバイスの各々は、音響フィルタとして実装することができる。そのような音響フィルタは、例えば、多層圧電基板(MPS:multilayer piezoelectric substrate)フィルタまたはバルク音響波(BAW:bulk acoustic wave)フィルタとすることができる。そのような例示的な音響フィルタの文脈において、
図11A~
図11Dは、両面モジュールの第1および第2部品(110,120)をMPSフィルタおよびBAWフィルタの異なる組み合わせとして実装することができる非限定的な例を示す。
【0100】
例えば、
図11Aは、いくつかの実施形態において、本明細書に記載の1つまたは複数の特徴を有する両面モジュール100が、その第1部品を第1MPSフィルタ(MPS1)として実装し、第2部品を第2MPSフィルタ(MPS2)として実装することができることを示している。
【0101】
別の例では、
図11Bは、いくつかの実施形態において、本明細書に記載の1つまたは複数の特徴を有する両面モジュール100が、その第1部品をMPSフィルタ(MPS)として実装し、第2部品をBAWフィルタ(BAW)として実装することができることを示している。
【0102】
さらに別の例では、
図11Cは、いくつかの実施形態において、本明細書に記載の1つまたは複数の特徴を有する両面モジュール100が、その第1部品をBAWフィルタ(BAW)として実装し、第2部品をMPSフィルタ(MPS)として実装することができることを示している。
【0103】
さらに別の例では、
図11Dは、いくつかの実施形態において、本明細書に記載の1つまたは複数の特徴を有する両面モジュール100が、その第1部品を第1BAWフィルタ(BAW1)として実装し、第2部品を第2BAWフィルタ(BAW2)として実装することができることを示している。
【0104】
図12は、いくつかの実施形態において、本開示の1つまたは複数の特徴をモジュールパッケージングシステム500に実装できることを示す。そのようなシステムは、それぞれの機能を提供するように構成されたいくつかのシステム、サブシステム、装置などを含むことができる。例えば、パネル取扱い部品502を設けて、上にモールド層を有するキャリア、基板パネルおよび/またはパネル組立体の取扱いを可能にすることができる。
【0105】
別の例では、組立部品504を設けて、例えば、基板パネルの片側または両側へのデバイスの装着、および基板パネルの第2側への導電性特徴の形成を行うことができる。いくつかの実施形態では、そのような組立体機能は、例えば、コントローラ508と共に動作するピックアンドプレース装置506によってサポートすることができる。
【0106】
さらに別の例では、パネルモールド部品510を設けて、本明細書に記載のパネルモールド層の一部または全部を形成することができる。いくつかの実施形態では、そのようなパネルモールド層形成部品は、両面モジュールの第1および第2側に対応する第1および第2モールド層を形成するように構成することができる。
【0107】
さらに別の例では、パネル研削部品512を設けて、第1および第2モールド層のいずれかまたは両方に対して薄肉化作業を行うことができる。いくつかの実施形態では、
図2Iを参照して本明細書で説明する薄肉化作業は、パネル研削部品512によって達成することができる。いくつかの実施形態では、例えば
図4Cを参照して本明細書で説明する薄肉化作業は、パネル研削部品512によって達成することができる。
【0108】
さらに別の例では、個別化部品514を設けて、完成したパネル組立体に対して単離作業を行うことができる。
【0109】
いくつかの実施形態では、
図12のモジュールパッケージングシステム500の機能部品の一部またはすべては、1つまたは複数のアルゴリズムを実行するように構成されたコンピュータの制御下で行うことができ、および/またはそれによって容易にすることができる。
【0110】
図13は、本明細書に記載の1つまたは複数の特徴を有する両面モジュールを示し、第1部品110はRDL基板102の第1側に結合され、第2部品120はRDL基板102の第2側に結合されている。第1部品110とRDL基板102の第1側との間の結合は第1相互接続191によって提供されるように示されており、第2部品120とRDL基板102の第2側との間の結合は第2相互接続192によって提供されるように示されている。
【0111】
図13は、いくつかの実施形態において、第1部品110とRDL基板102の第1側との間に隙間が存在しないように、第1相互接続191を構成することができることを示す。このような構成は、第1部品110がRDL基板102の第1側と直接嵌合できるように(例えば、
図2Bおよび
図8B)第1部品110の装着側とRDL基板102の第1側とをパターン化し、それらの間に隙間のない相互接続構成を設けることによって提供できる。
【0112】
図13はまた、いくつかの実施形態において、表面実装技術(SMT:surface mount technology)プロセスを利用して第2部品120がRDL基板102の第2側に装着されるように(例えば、
図2G1および
図2G2’)第2相互接続192を構成することができることを示している。このような装着構成では、典型的には、第2部品120とRDL基板102の第2側との間に隙間が存在する。いくつかの実施形態では、そのような隙間をアンダーフィル材料で充填することができる。いくつかの実施形態では、そのようなアンダーフィルは、アンダーフィルが第2モールド構造122と同じ材料から形成されるように、成形プロセス中に(例えば、
図2H)達成することができる。
【0113】
図14は、いくつかの実施形態において、表面実装技術(SMT:surface mount technology)プロセスを利用して両面モジュール100の第1部品110をRDL基板102の第1側に装着するように、第1相互接続191を構成することができることを示す。このような装着構成では、典型的には、第1部品110とRDL基板102の第1側との間に隙間が存在する。いくつかの実施形態では、そのような隙間をアンダーフィル材料で充填することができる。いくつかの実施形態では、そのようなアンダーフィルは、アンダーフィルが第1モールド構造112と同じ材料から形成されるように、成形プロセス中に達成することができる。
【0114】
図14の例では、第2相互接続192は、
図13の例と同様とすることができる。
図15は、いくつかの実施形態において、両面モジュール100の第1相互接続191は、
図13の例と同様とすることができ、両面モジュール100の第2相互接続192も、隙間のない相互接続構成を提供するように実装することができることを示す。いくつかの実施形態では、このような第2相互接続(192)は、第2部品120がRDL基板102の第2側と直接嵌合することができるように、第2部品120の装着側およびRDL基板102の第2側をパターン化し、それらの間に隙間のない相互接続構成を設けることによって達成することができる。
【0115】
いくつかの実施形態では、第1相互接続(191)は隙間のある相互接続構成を提供するために
図14の例と同様であり、第2相互接続(192)は隙間のない相互接続構成を提供するために
図15の例と同様であるように、本明細書に記載の1つまたは複数の特徴を有する両面モジュールを実装することもできることが理解されよう。
【0116】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の1つまたは複数の特徴を有する両面モジュールは、電磁(EM:electromagnetic)遮蔽特徴を含むことができる。例えば、
図16は、本明細書に記載されるように製造された両面モジュール100を示す。
図16の両面モジュール100は、非装着側(例えば、図示のように見たときの上側)および側壁を覆う導電性材料から形成されたコンフォーマル遮蔽層600をさらに含むように示されている。
【0117】
図16の例では、コンフォーマル遮蔽層600は、電気接地面101に電気的に接続することができる。いくつかの実施形態では、そのような電気的接続は、1つまたは複数の側壁を介して達成することができる。いくつかの実施形態では、接地面101は、モジュール100のRDL102の一部とすることができる。
【0118】
いくつかの実施形態では、前述のコンフォーマル遮蔽層600の形成は、
図5Cの単離されたモジュール100などの単離された両面モジュール上で達成することができる。
【0119】
図17は、いくつかの実施形態において、本明細書に記載の1つまたは複数の特徴を有する両面モジュール100が、RDL102の一部として実装された受動回路素子610を含むことができることを示す。いくつかの実施形態では、そのような受動素子は、RDL102の複数の層の1つまたは複数に印刷された1つまたは複数の特徴として実装することができる。
【0120】
例えば、
図18Aは、いくつかの実施形態において、本明細書に記載の1つまたは複数の特徴を有する両面モジュール100が、RDL102の一部として実装されたインダクタンスLを有するインダクタ610を含むことができることを示す。いくつかの実施形態では、そのようなインダクタは、RDL102の複数の層の1つに、印刷された金属トレースとして実装することができる。
【0121】
別の例では、
図18Bは、いくつかの実施形態において、本明細書に記載の1つまたは複数の特徴を有する両面モジュール100が、RDL102の一部として実装されたキャパシタンスCを有するコンデンサ610を含むことができることを示している。いくつかの実施形態では、そのようなコンデンサは、RDL102の複数の層の1つまたは複数に、1つまたは複数の印刷された金属特徴として実装することができる。
【0122】
さらに別の例では、
図18Cは、いくつかの実施形態において、本明細書に記載の1つまたは複数の特徴を有する両面モジュール100が、RDL102の一部として実装された抵抗Rを有する抵抗器610を含むことができることを示している。いくつかの実施形態では、そのような抵抗器は、RDL102の複数の層の1つまたは複数に、1つまたは複数の印刷された特徴として実装することができる。
【0123】
文脈上別段明らかに要求しない限り、明細書および特許請求の範囲を通して、「備える(comprise)」、「備える(comprising)」などの語は、排他的または網羅的な意味とは対照的に、包括的な意味で解釈されるべきである。すなわち、「限定されないが含む」という意味である。本明細書で一般的に使用される「結合された」という用語は、直接接続され得るか、または1つ以上の中間要素によって接続され得る2つ以上の要素を指す。さらに、「本明細書」、「上記」、「以下」という単語、および同様の意味の単語は、本出願で使用される場合、本出願全体を指すものとし、本出願の特定の部分を指すものではない。文脈が許す場合、単数または複数の数を用いる上記の説明の単語はまた、それぞれ複数または単数を含み得る。2つ以上のアイテムのリストに関連する「または」という単語は、その単語の以下の解釈のすべて、すなわち、リスト内のアイテムのいずれか、リスト内のアイテムのすべて、およびリスト内のアイテムの任意の組み合わせを網羅する。
【0124】
本発明の実施形態の上記の詳細な説明は、網羅的であること、または本発明を上記に開示された正確な形態に限定することを意図するものではない。本発明の具体的な実施形態および実施例を例示目的で上に記載したが、当業者が認識するように、本発明の範囲内で様々な均等な修正が可能である。例えば、プロセスまたはブロックは所与の順序で提示されているが、代替的な実施形態は異なる順序でステップを有するルーチンを行ってもよく、またはブロックを有するシステムを使用してもよく、いくつかのプロセスまたはブロックは、削除、移動、追加、細分化、組み合わせ、および/または修正されてもよい。これらのプロセスまたはブロックの各々は、様々な異なる方法で実装されてもよい。また、プロセスまたはブロックは、連続して行われるものとして示されている場合があるが、これらのプロセスまたはブロックは、代わりに平行して行われてもよく、または異なる時間に行われてもよい。
【0125】
本明細書で提供される本発明の教示は、必ずしも上述のシステムではなく、他のシステムに適用することができる。上述した様々な実施形態の要素および行為を組み合わせて、さらなる実施形態を提供することができる。
【0126】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は例としてのみ提示したものであり、本開示の範囲を限定することは意図していない。実際、本明細書に記載の新規な方法およびシステムは、様々な他の形態で実施され得る。さらに、本開示の趣旨から逸脱することなく、本明細書に記載の方法およびシステムの形態の様々な省略、置換および変更が行われ得る。添付の特許請求の範囲およびそれらの均等物は、本開示の範囲および精神に含まれるような形態または修正を包含することを意図している。
【外国語明細書】