特開2024-173756IP Force 特許公報全文掲載

技術分野

本願発明は、太陽光発電に関するものであり、より具体的には、ペロブスカイト太陽電池などフィルム状の太陽電池セルを利用した発電装置を屋内に配置した構造と、その構造を構築する方法に関するものである。

要約特許出願時に添付された[要約書]

【課題】本願発明の課題は、従来技術が抱える問題を解決することであり、すなわち、意匠性を考慮したうえで、しかも屋内側から外壁やアウターガラスの不要な交換を伴わずに更新作業を実施することができる発電構造と、その構造を構築する発電構造構築方法を提供することである。
【解決手段】本願発明の発電構造は、「収容空間」に発電装置が配置された構造であって、発電装置と2つのレールを備えたものである。発電装置は、左右に並ぶように配置された2以上のフィルム状の太陽電池セルが、薄肉の設置用面材に取り付けられたものである。レールの上方から挿通するとともに、レールに沿って下方にスライドすることによって、発電装置は太陽光発電が可能な「稼働配置」とされる。
【選択図】図2

発明が解決しようとする課題[発明の詳細な説明]から抜粋

特許文献1に開示される技術は、あくまで宣伝広告や装飾等を行うための表示装置を設置するものであり、太陽光発電装置を建物の屋内に設置するための技術ではない。現状、太陽光発電装置を建物に設置するには、したように、外壁面から外側にせり出す構造や、建材一体型の太陽電池モジュールを利用した構造が知られている。しかしながら、これらの構造は、いずれも問題点を指摘することができる。

課題を解決するための手段[発明の詳細な説明]から抜粋

本願発明は、ペロブスカイト太陽電池などフィルム状の太陽電池セルを利用するとともに、建物の屋内側に形成される収容空間に発電装置を配置する、という点に着目してなされたものであり、これまでにない発想に基づいて行われたものである。

発明の効果[発明の詳細な説明]から抜粋

本願発明の発電構造、及び発電構造構築方法には、次のような効果がある。
(1)建物外壁部の外側には何も設置されないため、従来技術より意匠性を向上することができる。
(2)従来技術のように建物外壁やカーテンウォール等の建物構造部で直接支持する必要がないため、建物構造に特段の負荷を与えることなく、また煩雑な設計計画や施工を回避することができる。
(3)発電構造に対して、屋内側からアプローチすることができる。その結果、足場やゴンドラ等を用いることなく、容易かつ低コストで発電構造(太陽電池モジュール)のメンテナンスや更新を実施することができる。
(4)稼働配置とされた発電装置に「上部面」と「下部面」を形成することによって、受光面を拡大することができ、すなわち発電量を増大させることができる。
(5)発電装置と背面板との間に空冷空間を形成したり、左右の袖壁に設けられる上方通気口と下方通気口を通じて空気循環したりすることによって、日射により収容空間が高温になることを抑制することができる。その結果、太陽電池モジュール自体の温度上昇を抑制することができ、高温による太陽電池モジュールの劣化を低減させることができる。
(6)発電装置に係止板を取り付ける場合、その係止板の一部のみがレール内に挿入されるため、挿入時に生じる摩擦力を低減することができ、すなわち容易に発電装置をセットすることができる。また、発電装置が変形した状態でも、係止板をレールに挿入することができることから、この点においても容易に発電装置をセットすることができる。
(7)発電装置の下端に重錘を取り付ける場合、その重錘の自重によって太陽電池セルと設置用面材に引張力が導入され、これにより太陽電池セルと設置用面材が展張し、すなわち皴などが生じることなく意匠性が向上することとなる。

この発明についての権利主張の範囲[特許請求の範囲]

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この特許公報に記載されている図面[図面の簡単な説明]から抜粋

【図1】 執務空間と対向する窓部に設置されたスパンドレル部を示す正面図。
【図2】 収容空間に構築された本願発明の発電構造を模式的に示す、鉛直面で切断した断面図。
【図3】 外側から主軸直角方向に見た発電装置を模式的に示す正面図。
【図4】 太陽電池モジュールを利用した発電装置を模式的に示す正面図。
【図5】 板状の支持母材を用いた発電装置を模式的に示す正面図。
【図6】 支持母材と太陽電池モジュールを利用した発電装置を模式的に示す正面図。
【図7】 季節ごとであって時刻ごとにおける太陽電池セルの日影の影響を考慮した受光範囲を示すモデル図。
【図8】 (a)は発電装置を支持するレールを模式的に示す平面図、(b)は発電装置を支持するレールを模式的に示す正面図。
【図9】 (a)は係止板が取り付けられた発電装置を模式的に示す正面図、(b)は係止板が取り付けられた発電装置が部分的にレールに挿入された状態を模式的に示す正面図。
【図10】 (a)はレールの上方から挿通される発電装置を模式的に示す側面図、(b)はレールに沿って下方にスライドすることによって「稼働配置」とされた発電装置を模式的に示す側面図。
【図11】 重錘と係止板が取り付けられた発電装置を模式的に示す正面図。
【図12】 (a)は重錘と係止板が取り付けられた発電装置を支持するレールとハンドルを模式的に示す側面図、(b)は重錘と係止板が取り付けられた発電装置を支持するレールとハンドルを模式的に示す正面図。
【図13】 (a)は側面視で直線形状とされた下部面を含む発電装置を模式的に示す断面図、(b)スロープ体によって下部面が形成された発電装置を模式的に示す断面図。
【図14】 (a)は支持母材に上部面のみが取り付けられた発電装置を模式的に示す断面図、(b)支持母材に上部面のみが取り付けられた発電装置を模式的に示す正面図。
【図15】 (a)は上方通気口と下方通気口によって収容空間が冷却する状況を模式的に示す正面図、(b)上方通気口と下方通気口が設けられた袖壁を主軸方向に見た正面図。
【図16】 本願発明の発電構造構築方法の主な工程の流れを示すフロー図。

選択図 図2出願人が指定した本件の代表的な図

100 本願発明の発電構造 200 発電装置 200U 上部面 200L 下部面 210 太陽電池セル 220 周辺テープ(設置用面材) 230 電極装置 240 太陽電池モジュール 250 支持母材 260 ハンドル 270 重錘 300 レール 400 スロープ体 500U 上方通気口 500L 下方通気口 600 係止板 AS 収容空間 BD 背面板 BL ブロック CS 離隔(空冷空間) CW カーテンウォール FL 床面 OG ガラス板 PC ペリメーターカバー SB 袖壁 SF サッシ枠 SL コンクリートスラブ SP スパンドレル

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