(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024173759
(43)【公開日】2024-12-12
(54)【発明の名称】半導体素子
(51)【国際特許分類】
H01L 21/336 20060101AFI20241205BHJP
【FI】
H01L29/78 301X
H01L29/78 301S
H01L29/78 301Y
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024085288
(22)【出願日】2024-05-27
(31)【優先権主張番号】10-2023-0071091
(32)【優先日】2023-06-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】390019839
【氏名又は名称】三星電子株式会社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】129,Samsung-ro,Yeongtong-gu,Suwon-si,Gyeonggi-do,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100229448
【弁理士】
【氏名又は名称】中槇 利明
(72)【発明者】
【氏名】▲ゆ▼ 烋旻
(72)【発明者】
【氏名】姜 明吉
(72)【発明者】
【氏名】金 洞院
(72)【発明者】
【氏名】金 鍾守
(72)【発明者】
【氏名】盧 昶佑
(72)【発明者】
【氏名】朴 範▲ちん▼
(72)【発明者】
【氏名】鄭 秀眞
(72)【発明者】
【氏名】崔 佑碩
【テーマコード(参考)】
5F140
【Fターム(参考)】
5F140AA30
5F140AA39
5F140AB03
5F140AB04
5F140AC01
5F140AC36
5F140BA01
5F140BA05
5F140BA06
5F140BA10
5F140BB05
5F140BC15
5F140BD11
5F140BD12
5F140BE09
5F140BE10
5F140BF05
5F140BF06
5F140BF07
5F140BF10
5F140BG04
5F140BG10
5F140BG12
5F140BG14
5F140BG28
5F140BG36
5F140BH06
5F140BH27
5F140BH47
5F140BK09
5F140BK18
5F140CB04
(57)【要約】
【課題】性能が改善された半導体素子を提供する。
【解決手段】半導体素子は、基板上に位置する活性パターン;活性パターン上に位置するソース/ドレインパターン;ソース/ドレインパターンの間を接続し、互いに離隔して積層された半導体パターンを含むチャンネルパターン;ソース/ドレインパターンの間を横断し、チャンネルパターンを囲み、メインゲート部分及びサブゲート部分を有するゲートパターン;そしてサブゲート部分とソース/ドレインパターンの間に位置する内部ゲートスペーサを含み、サブゲート部分を通る互いに隣接するソース/ドレインパターンの間の距離は、半導体パターンを通る互いに隣接するソース/ドレインパターンの間の距離より大きい。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板上に位置する活性パターン;
前記活性パターンの上に位置するソース/ドレインパターン;
前記ソース/ドレインパターンの間を接続し、互いに離隔して積層された半導体パターンを含むチャンネルパターン;
前記ソース/ドレインパターンの間を横断し、前記チャンネルパターンを囲み、メインゲート部分及びサブゲート部分を有するゲートパターン;そして
前記サブゲート部分と前記ソース/ドレインパターンとの間に位置する第1部分、及び前記サブゲート部分と前記半導体パターンとの間に位置する第2部分を有する内部ゲートスペーサを含み、
前記サブゲート部分を通る互いに隣接する前記ソース/ドレインパターンの間の距離は、前記半導体パターンを通る互いに隣接する前記ソース/ドレインパターンの間の距離より大きい、半導体素子。
【請求項2】
前記半導体パターンは、前記ソース/ドレインパターンと接する面が前記ソース/ドレインパターンに向かって凹状の形状を有する、請求項1に記載の半導体素子。
【請求項3】
前記半導体パターンの前記ソース/ドレインパターンが接する面の凹状の断面形状は、半円、半楕円、三角形、正方形、多角形、またはこれらの組み合わせである、請求項2に記載の半導体素子。
【請求項4】
前記ソース/ドレインパターンが前記活性パターンと接する面の断面形状が、前記活性パターンに向かって尖った(sharp)形状、丸い形状、または平坦な形状を有する、請求項1に記載の半導体素子。
【請求項5】
前記内部ゲートスペーサは、前記ソース/ドレインパターンと接する面が前記ソース/ドレインパターンに向かって凹状または平坦な形状を有する、請求項1に記載の半導体素子。
【請求項6】
前記内部ゲートスペーサの前記第1部分と前記第2部分は接続され、前記サブゲート部分を囲む、請求項1に記載の半導体素子。
【請求項7】
前記内部ゲートスペーサの前記第1部分を通る前記サブゲート部分と前記ソース/ドレインパターンとの間の距離の前記第1部分の厚さは、
前記内部ゲートスペーサの前記第2部分を通る前記サブゲート部分と前記半導体パターンとの間の距離の前記第2部分の厚さよりも大きい、請求項1に記載の半導体素子。
【請求項8】
前記内部ゲートスペーサの前記第1部分の厚さと前記内部ゲートスペーサの前記第2部分の厚さの比率は、1:1未満である、請求項7に記載の半導体素子。
【請求項9】
基板上に位置する活性パターン;
前記活性パターンの上に位置するソース/ドレインパターン;
前記ソース/ドレインパターンの間を接続し、互いに離隔して積層された半導体パターンを含むチャンネルパターン;
前記ソース/ドレインパターンの間を横断し、前記チャンネルパターンを囲み、メインゲート部分及びサブゲート部分を有するゲートパターン;そして
前記サブゲート部分と前記ソース/ドレインパターンとの間に位置する内部ゲートスペーサを含み、
前記内部ゲートスペーサは、前記ソース/ドレインパターンと接する面が前記ソース/ドレインパターンに向かって凹状または平坦な形状を有し、
前記サブゲート部分を通る互いに隣接する前記ソース/ドレインパターンの間の距離は、前記半導体パターンを通る互いに隣接する前記ソース/ドレインパターンの間の距離より大きい、半導体素子。
【請求項10】
基板上に位置する活性パターン;
前記活性パターンの上に位置するソース/ドレインパターン;
前記ソース/ドレインパターンの間を接続し、互いに離隔して積層された半導体パターンを含むチャンネルパターン;
前記ソース/ドレインパターンの間を横断し、前記チャンネルパターンを囲み、メインゲート部分及びサブゲート部分を有するゲートパターン;そして
前記サブゲート部分と前記ソース/ドレインパターンとの間に位置する第1部分、及び前記サブゲート部分と前記チャンネルパターンとの間に位置する第2部分を有する内部ゲートスペーサを含み、
前記内部ゲートスペーサは、前記ソース/ドレインパターンと接する面が前記ソース/ドレインパターンに向かって凹状または平坦な形状を有し、
前記半導体パターンは、前記ソース/ドレインパターンと接する面が前記ソース/ドレインパターンに向かって凹状の形状を有し、
前記サブゲート部分を通る互いに隣接する前記ソース/ドレインパターンの間の距離は、前記半導体パターンを通る互いに隣接する前記ソース/ドレインパターンの間の距離より大きい、半導体素子。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、半導体素子及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体は、導体と不導体の中間領域に属する物質で、所定の条件下で電気が通じる物質を意味する。このような半導体物質を利用して様々な半導体素子を製造することができ、例えば、メモリ素子などを製造することができる。このような半導体素子は、様々な電子装置に使用することができる。
【0003】
電子産業が高度に発展するにつれて、半導体素子の特性に対する要求がますます高まっている。例えば、半導体素子に対する高信頼性、高速化及び/または多機能化などに対する要求がますます高まっている。このような要求特性を満たすために、半導体素子内の構造はますます複雑化、集積化されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示の一側面は、漏洩電流を減少させながらソース/ドレインパターンのエピタキシー(EPI)形成時の散布を改善し、短いチャンネル長さ及びチャンネルの側面の高いドーピング濃度を通じてチャンネル抵抗を改善し、均一な仕事関数(work function)を確保することにより、性能が改善された半導体素子を提供することができる。
【0005】
一側面による半導体素子は、基板上に位置する活性パターン;活性パターン上に位置するソース/ドレインパターン;ソース/ドレインパターンの間を接続し、互いに離隔して積層された半導体パターンを含むチャンネルパターン;ソース/ドレインパターンの間を横断し、チャンネルパターンを囲み、メインゲート部分及びサブゲート部分を有するゲートパターン;そしてサブゲート部分とソース/ドレインパターンの間に位置する第1部分、及びサブゲート部分と半導体パターンの間に位置する第2部分を有する内部ゲートスペーサを含み、サブゲート部分を通る互いに隣接するソース/ドレインパターンの間の距離は、半導体パターンを通る互いに隣接するソース/ドレインパターンの間の距離より大きい。
【0006】
他側面による半導体素子は、基板上に位置する活性パターン;活性パターンの上に位置するソース/ドレインパターン;ソース/ドレインパターンの間を接続し、互いに離隔して積層された半導体パターンを含むチャンネルパターン;ソース/ドレインパターンの間を横断し、チャンネルパターンを囲み、メインゲート部分及びサブゲート部分を有するゲートパターン;そしてサブゲート部分とソース/ドレインパターンの間に位置する内部ゲートスペーサを含み、内部ゲートスペーサは、ソース/ドレインパターンと接する面がソース/ドレインパターンに向かって凹状または平坦な形状を有し、サブゲート部分を通る互いに隣接するソース/ドレインパターンの間の距離は、半導体パターンを通る互いに隣接するソース/ドレインパターンの間の距離より大きい。
【0007】
また他の側面による半導体素子は、基板上に位置する活性パターン;活性パターン上に位置するソース/ドレインパターン;ソース/ドレインパターンの間を接続し、互いに離隔して積層された半導体パターンを含むチャンネルパターン;ソース/ドレインパターンの間を横断し、チャンネルパターンを囲み、メインゲート部分及びサブゲート部分を有するゲートパターン;そしてサブゲート部分とソース/ドレインパターンの間に位置する第1部分、及びサブゲート部分とチャンネルパターンの間に位置する第2部分を有する内部ゲートスペーサを含み、内部ゲートスペーサは、ソース/ドレインパターンと接する面がソース/ドレインパターンに向かって凹状または平坦な形状を有し、半導体パターンは、ソース/ドレインパターンと接する面がソース/ドレインパターンに向かって凹状の形状を有し、サブゲート部分を通る互いに隣接するソース/ドレインパターンの間の距離は、半導体パターンを通る互いに隣接するソース/ドレインパターンの間の距離より大きい。
【0008】
実施例によれば、漏洩電流を減少させながらソース/ドレインパターンのエピタキシー形成時の散布を改善し、短いチャンネル長さ及びチャンネルの側面の高いドーピング濃度を通してチャンネル抵抗を改善し、均一な仕事関数を確保することによって、半導体素子の性能を改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】一実施例に係る半導体素子を示す平面図である。
【
図2】
図1のA-A’に沿って切断した断面図である。
【
図3】
図1のB-B’に沿って切断した断面図である。
【
図4】
図2のP1領域を拡大して示した拡大図である。
【
図5】一実施例に係る半導体素子を示す、
図2に対応する平面図である。
【
図6】一実施例に係る半導体素子を示す、
図2に対応する平面図である。
【
図7】一実施例に係る半導体素子の製造方法の中間段階を示す断面図である。
【
図8】一実施例に係る半導体素子の製造方法の中間段階を示す断面図である。
【
図9】一実施例に係る半導体素子の製造方法の中間段階を示す断面図である。
【
図10】一実施例に係る半導体素子の製造方法の中間段階を示す、
図9に対応する平面図である。
【
図11】一実施例に係る半導体素子の製造方法の中間段階を示す、
図9に対応する平面図である。
【
図12】一実施例に係る半導体素子の製造方法の中間段階を示す断面図である。
【
図13】一実施例に係る半導体素子の製造方法の中間段階を示す断面図である。
【
図14】一実施例に係る半導体素子の製造方法の中間段階を示す断面図である。
【
図15】一実施例に係る半導体素子の製造方法の中間段階を示す断面図である。
【
図16】一実施例に係る半導体素子の製造方法の中間段階を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付図面を参照して様々な実施例について、本技術分野で通常の知識を有する者が容易に実施できるように詳しく説明する。実施例は様々な形態に実施することができ、ここで説明する実施例に限定されない。
【0011】
本開示を明確に説明するために説明上不要な部分は省略し、明細書全体にわたって同一または類似する構成要素については同じ参照符号を使用する。
【0012】
また、図面に示した各構成の大きさ及び厚さは説明の便宜上任意に示したもので、本開示が図面に限定されるものではない。説明の便宜及び/または簡単な図示のために一部層及び領域の厚さを拡大したり誇張して示した。
【0013】
また、層、膜、領域、板など部分が他の部分の「上」または「の上」にあるという時、これは他の部分の「直上」にある場合だけでなく、その中間にまた他の部分がある場合も含む。逆に、ある部分が他の部分の「直上」にあるという時には、中間に他の部分がないことを意味する。また、基準となる部分の「上」または「の上」にあるというのは、基準となる部分の上または下に位置することであり、必ず重力反対方向での「上」または「の上」に位置することを意味するのではない。
【0014】
また、明細書全体において、ある部分が他の構成要素を「含む」とする時、これは特に反対の記載がない限り、他の構成要素を除くのではなく、他の構成要素をさらに含むことができることを意味する。
【0015】
また、明細書全体で、「平面上」または「平面から見る時」は、対象部分を上から見た時を意味し、「断面上」または「断面から見る時」は、対象部分を垂直に切断した断面をそばから見た時を意味することができる。
【0016】
一実施例に係る半導体素子に関する図面では、例として、ナノワイヤーまたはナノシートを含むトランジスタ、MBCFETTM(Multi-Bridge Channel Field Effect Transistor)、フィン型パターン形状のチャンネル領域を含むフィン型トランジスタ(FinFET)を示したが、これに限定されるものではない。いくつかの実施例に係る半導体素子は、トンネリングトランジスタ(tunneling FET)、3DSFET(3D Stack Field Effect Transistor)、またはCFET(Complementary Field Effect Transistor)などを含むことができることはもちろんである。
【0017】
図1~
図4を参照すると、一実施例に係る半導体素子10は、基板100、基板100上に位置する活性パターン(AP)、活性パターン(AP)上に位置するソース/ドレインパターン150、ソース/ドレインパターン150の間に位置するチャンネルパターン(CP)、そして、ソース/ドレインパターン150の間を横断し、チャンネルパターン(CP)を囲むゲートパターン(GS)を含む。
【0018】
選択的に、半導体素子10は、ゲートスペーサ140、キャッピング層145、エッチング停止膜185、及び層間絶縁膜190をさらに含むことができる。
【0019】
基板100は、バルクシリコンまたはSOI(silicon-on-insulator)を含むことができる。これとは異なり、基板100は、シリコン基板を含むことができ、または他の物質、例えば、シリコンゲルマニウム(SiGe)、SGOI(silicon germanium on insulator)、アンチモン化インジウム、鉛テルル化合物、インジウム砒素、インジウムリン化物、ガリウム砒素、またはアンチモン化ガリウムを含むことができる。
【0020】
基板100の上面は、第1方向(D1方向)、及び第1方向(D1方向)と交差する第2方向(D2方向)に平行な平面で構成することができる。
【0021】
基板100は、活性パターン(AP)を定義するトレンチを有し、トレンチ内にはフィールド絶縁膜105が位置することができる。
【0022】
活性パターン(AP)は、シート(sheet)またはフィン(fin)形状を有することができる。活性パターン(AP)は、第1方向(D1方向)に沿って延びることができ、第2方向(D2方向)に沿って互いに離隔して配置することができる。
【0023】
一例として、活性パターン(AP)は、NMOSが形成される領域に位置することができる。他の例として、活性パターン(AP)は、PMOSが形成される領域に位置することができる。
【0024】
活性パターン(AP)は、基板100の一部をエッチングして形成されたものであることができ、基板100から成長したエピ層(epitaxial layer)を含むことができる。活性パターン(AP)は、元素半導体物質のシリコン(Si)またはゲルマニウム(Ge)を含むことができる。また、活性パターン(AP)は、化合物半導体を含むことができ、例えば、IV-IV族化合物半導体またはIII-V族化合物半導体を含むことができる。
【0025】
IV-IV族化合物半導体は、例えば、炭素(C)、ケイ素(Si)、ゲルマニウム(Ge)、スズ(Sn)のうち少なくとも2つ以上を含む二元系化合物(binary compound)、または三元系化合物(ternary compound)であってもよい。
【0026】
III-V族化合物半導体は、例えば、III族元素にアルミニウム(Al)、ガリウム(Ga及びインジウム(In)のうち少なくとも一つとV族元素のリン(P)、砒素(As)及びアンチモン(Sb)のうち一つが結合して形成される二元系化合物、三元系化合物または四元系化合物のうち一つであってもよい。
【0027】
フィールド絶縁膜105は、基板100上に位置することができる。フィールド絶縁膜105は、トレンチ内を満たすように配置されることができる。
【0028】
一例として、フィールド絶縁膜105は、活性パターン(AP)の側壁上に位置することができる。フィールド絶縁膜105は、活性パターン(AP)の上面上に位置しない。フィールド絶縁膜105は、活性パターン(AP)の側面を全体的に覆うことができる。このような場合、活性パターン(AP)の一部は、フィールド絶縁膜105の上面より第3方向(D3方向)に突出される。または、フィールド絶縁膜105は、活性パターン(AP)の側壁の一部を覆うこともできる。
【0029】
フィールド絶縁膜105は、絶縁物質を含むことができ、例えば、酸化物、窒化物、酸窒化物またはこれらの組み合わせを含むことができる。フィールド絶縁膜105は、単一膜であると示したが、説明の便宜のためのものであり、これに限定されるものではない。
【0030】
チャンネルパターン(CP)は、活性パターン(AP)上に位置することができる。チャンネルパターン(CP)は、活性パターン(AP)と第3方向(D3方向)に離隔することができる。ここで、第3方向(D3方向)は、第1方向(D1方向)及び第2方向(D2方向)と交差する方向としうる。例えば、第3方向(D3方向)は基板100の厚さ方向であってもよい。
【0031】
チャンネルパターン(CP)は、半導体パターン(SP1、SP2、SP3)を含むことができる。一例として、チャンネルパターン(CP)は、第1半導体パターン(SP1)、第2半導体パターン(SP2)、及び第3半導体パターン(SP3)を含むことができる。第1半導体パターン(SP1)、第2半導体パターン(SP2)、及び第3半導体パターン(SP3)は、フィールド絶縁膜105の上面より高く位置することができる。
【0032】
第1半導体パターン(SP1)上に第2半導体パターン(SP2)が位置することができ、第2半導体パターン(SP2)上に第3半導体パターン(SP3)が位置することができる。第2半導体パターン(SP2)は、第1半導体パターン(SP1)及び第3半導体パターン(SP3)と第3方向(D3方向)に離隔している。半導体パターン(SP1、SP2、SP3)の間の離隔距離は、実質的に同じこともある。但し、これに限定されるものではなく、半導体パターン(SP1、SP2、SP3)の間の離隔距離は異なる場合もある。
【0033】
半導体パターン(SP1、SP2、SP3)の厚さは、実質的に同じであってもよいが、但し、これに限定されるものではなく、半導体パターン(SP1、SP2、SP3)のうち少なくともいずれか一つの厚さが異なる場合もある。
【0034】
図2には、3つの半導体パターン(SP1、SP2、SP3)が第3方向(D3方向)に沿って離隔して積層されていることが示されているが、これは説明の便宜のためのものあり、これに限定されるものではない。例えば、4つ以上の半導体パターンが第3方向(D3方向)に沿って離隔して積層されることもできる。
【0035】
半導体パターン(SP1、SP2、SP3)は、元素半導体物質のシリコン(Si)またはシリコンゲルマニウム(SiGe)、IV-IV族化合物半導体、またはIII-V族化合物半導体のうち一つを含むことができる。それぞれの半導体パターン(SP1、SP2、SP3)は、活性パターン(AP)と同じ物質を含むことができ、活性パターン(AP)と他の物質を含むこともできる。
【0036】
ゲートパターン(GS)は、基板100上に位置することができる。ゲートパターン(GS)は、第2方向(D2方向)に延びることができる。ゲートパターン(GS)は、第1方向(D1方向)に離隔して位置することができる。
【0037】
一例として、ゲートパターン(GS)は、活性パターン(AP)の上に位置し、活性パターン(AP)を横切ることができる。ゲートパターン(GS)の下部は、活性パターン(AP)の上部と交差することができる。ゲートパターン(GS)は、それぞれの半導体パターン(SP1、SP2、SP3)を包むことができる。
【0038】
ゲートパターン(GS)は、サブゲート部分(S_GS1、S_GS2、S_GS3)及びメインゲート部分(M_GS)を有することができる。サブゲート部分(S_GS1、S_GS2、S_GS3)は、第3方向(D3方向)に隣接する半導体パターン(SP1、SP2、SP3)の間、及び活性パターン(AP)と半導体パターン(SP1、SP2、SP3)の間に位置することができる。メインゲート部分(M_GS)は、第3方向(D3方向)に最上部に位置する半導体パターン(SP1、SP2、SP3)の上と、第2方向(D2方向)に互いに離隔した半導体パターン(SP1、SP2、SP3)の間に位置することができる。
【0039】
チャンネルパターン(CP)が複数の半導体パターン(SP1、SP2、SP3)を含むことによって、ゲートパターン(GS)は、複数のサブゲート部分(S_GS1、S_GS2、S_GS3)を含むことができる。サブゲート部分(S_GS1、S_GS2、S_GS3)の数は、チャンネルパターン(CP)に含まれている半導体パターン(SP1、SP2、SP3)の数に比例することができる。例えば、サブゲート部分(S_GS1、S_GS2、S_GS3)の数は、半導体パターン(SP1、SP2、SP3)の数と同じであることができる。
【0040】
サブゲート部分(S_GS1、S_GS2、S_GS3)は、第1サブゲート部分(S_GS1)、第2サブゲート部分(S_GS2)、及び第3サブゲート部分(S_GS3)を含むことができる。第3サブゲート部分(S_GS3)、第2サブゲート部分(S_GS2)、及び第1サブゲート部分(S_GS1)は、活性パターン(AP)上に第3方向(D3方向)に順次離隔して積層することができる。以下の説明は、サブゲート部分(S_GS1、S_GS2、S_GS3)の数が3つの場合について説明する。但し、これに限定されるものではなく、2つまたはその以下のサブゲート部分を含んだり、4つまたはそれ以上のサブゲート部分を含むこともできる。
【0041】
一例として、第3サブゲート部分(S_GS3)は、活性パターン(AP)の上面及び第1半導体パターン(SP1)の下面の間に位置することができ、第2サブゲート部分(S_GS2)は、第1半導体パターン(SP1)の上面及び第2半導体パターン(SP2)の下面の間に位置することができ、第1サブゲート部分(S_GS1)は、第2半導体パターン(SP2)の上面及び第3半導体パターン(SP3)の下面の間に位置することができる。
【0042】
サブゲート部分(S_GS1、S_GS2、S_GS3)は、この後に説明されるソース/ドレインパターン150の間に位置することができる。この時、サブゲート部分(S_GS1、S_GS2、S_GS3)とソース/ドレインパターン150の間には、内部ゲートスペーサ210が位置することができる。
【0043】
サブゲート部分(S_GS1、S_GS2、S_GS3)のそれぞれは、サブゲート電極120、及びゲート絶縁膜132を含むことができる。
【0044】
サブゲート電極120は、金属、金属合金、導電性金属窒化物、金属シリサイド、ドーピングされた半導体物質、導電性金属酸化物、または導電性金属酸窒化物を含むことができる。サブゲート電極120は、例えば、窒化チタン(TiN)、タンタル炭化物(TaC)、タンタル窒化物(TaN)、チタンシリコン窒化物(TiSiN)、タンタルシリコン窒化物(TaSiN)、タンタル窒化チタン(TaTiN)、チタンアルミニウム窒化物(TiAlN)、タンタルアルミニウム窒化物(TaAlN)、タングステン窒化物(WN)、ルテニウム(Ru)、チタンアルミニウム(TiAl)、チタンアルミニウム炭窒化物(TiAlC-N)、チタンアルミニウム炭化物(TiAlC)、チタン炭化物(TiC)、タンタル炭窒化物(TaCN)、タングステン(W)、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、コバルト(Co)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、ニッケル(Ni)、白金(Pt)、ニッケル白金(Ni-Pt)、ニオビウム(Nb)、ニオビウム窒化物(NbN)、ニオビウム炭化物(NbC)、モリブデン(Mo)、モリブデン窒化物(MoN)、モリブデン炭化物(MoC)、タングステン炭化物(WC)、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)、イリジウム(Ir)、オスミウム(Os)、銀(Ag)、金(Au)、亜鉛(Zn)、バナジウム(V)、またはこれらの組み合わせを含むことができるが、これに限定されるものではない。導電性金属酸化物及び導電性金属酸窒化物は、上述した物質が酸化された形態を含むことができるが、これに限定されるものではない。
【0045】
この時、内部ゲートスペーサ210がサブゲート部分(S_GS1、S_GS2、S_GS3)とソース/ドレインパターン150の間に位置する。
【0046】
内部ゲートスペーサ210は、低誘電率物質を含むことができる。低誘電率物質は、シリコン酸化物、またはシリコン酸化物より誘電率が低い物質を含むことができる。例えば、低誘電率物質は、シリコン酸化物、フッ素または炭素がドーピングされたシリコン酸化物、多孔性シリコン酸化物(porous silicon oxide)、または有機ポリマー誘電体(organic polymeric dielectric)を含むことができる。但し、これに限定されるものではなく、内部ゲートスペーサ210は、例えば、シリコン窒化物(SiN)、シリコン酸窒化物(SiON)、シリコン酸化物(SiO2)、シリコン炭酸窒化物(SiOCN)、シリコンホウ素窒化物(SiBN)、シリコン酸窒化ケイ素(SiOBN)、炭化ケイ素(SiOC)、またはこれらの組み合わせを含むことができる。
【0047】
一例として、内部ゲートスペーサ210は、サブゲート部分(S_GS1、S_GS2、S_GS3)とソース/ドレインパターン150の間に位置する第1部分211、及びサブゲート部分(S_GS1、S_GS2、S_GS3)と半導体パターン(SP1、SP2、SP3)の間に位置する第2部分212を有することができる。また、内部ゲートスペーサ210は、サブゲート部分(S_GS1、S_GS2、S_GS3)と活性パターン(AP)の間に位置する第3部分213を有することができる。
【0048】
但し、これに限定されるものではなく、内部ゲートスペーサ210は、第1部分211だけを有し、第2部分212または第3部分213を有しない場合がある。即ち、内部ゲートスペーサ210は、サブゲート部分(S_GS1、S_GS2、S_GS3)とソース/ドレインパターン150の間にだけ位置し、サブゲート部分(S_GS1、S_GS2、S_GS3)と半導体パターン(SP1、SP2、SP3)の間またはサブゲート部分(S_GS1、S_GS2、S_GS3)と活性パターン(AP)の間には位置することができない場合がある。
【0049】
内部ゲートスペーサ210の第1部分211と第2部分212は互いに接続し、サブゲート部分(S_GS1、S_GS2、S_GS3)を囲むことができる。一例として、サブゲート部分(S_GS1、S_GS2、S_GS3)でメインゲート部分(M_GS)と接続しない面、例えば4つの面は、内部ゲートスペーサ210によって囲まれることができる。
【0050】
後述する
図9に示すように、一実施例に係る半導体素子10の製造方法は、ソース/ドレイン凹部(150R)を形成した後、ソース/ドレイン凹部(150R)の内部にソース/ドレインパターン150を形成する前に内部ゲートスペーサ210を形成するのではなく、
図15に示すように、犠牲層(SC_L)を除去した後、サブゲート電極120を形成する前に内部ゲートスペーサ210を形成することにより、内部ゲートスペーサ210は、サブゲート部分(S_GS1、S_GS2、S_GS3)とソース/ドレインパターン150の間に位置する第1部分211、及びサブゲート部分(S_GS1、S_GS2、S_GS3)と半導体パターン(SP1、SP2、SP3)の間に位置する第2部分212または選択的にサブゲート部分(S_GS1、S_GS2、S_GS3)と活性パターン(AP)の間に位置する第3部分213を有することができる。
【0051】
また、後述する
図15及び
図16に示すように、内部ゲートスペーサ210を形成した後、エッチング工程を通して内部ゲートスペーサ210の厚さを減らすことにより、サブゲート電極120が形成される十分な空間を確保する。これにより、内部ゲートスペーサ210の第1部分211の厚さは、内部ゲートスペーサ210の第2部分212の厚さより大きいことができる。
【0052】
ここで、内部ゲートスペーサ210の第1部分211の厚さ(T3)は、内部ゲートスペーサ210の第1部分211が有する第1方向(D1方向)における最小厚さを意味することができる。例えば、内部ゲートスペーサ210の第1部分211の厚さ(T3)は、サブゲート部分(S_GS1、S_GS2、S_GS3)とソース/ドレインパターン150の間の第1方向(D1方向)の最短距離を意味することができる。内部ゲートスペーサ210の第2部分212の厚さ(T4)は、内部ゲートスペーサ210の第2部分212が有する第3方向(D3方向)における最小厚さを意味することができる。例えば、内部ゲートスペーサ210の第2部分212の厚さ(T4)は、サブゲート部分(S_GS1、S_GS2、S_GS3)と半導体パターン(SP1、SP2、SP3)の間の第3方向(D3方向)の最短距離を意味することができる。
【0053】
一例として、内部ゲートスペーサ210の第1部分211の厚さ(T3)及び第2部分212の厚さ(T4)は、いずれかの半導体パターン(SP1、SP2、SP3)の第2方向(D2方向)の中間地点(1/2地点)から第1方向(D1方向)及び第3方向(D3方向)に平行に切断した断面(即ち、
図2)上で走査電子顕微鏡(SEM)または走査透過電子顕微鏡(STEM)などによって観察することによって測定することができる。
【0054】
例えば、内部ゲートスペーサ210の第1部分211の厚さ(T3)と第2部分212の厚さ(T4)の比率は、1:0超過から1:1未満、1:0.9未満、1:0.8未満、1:0.7未満、1:0.6未満、1:0.5未満、1:0.4未満、1:0.3未満、1:0.2未満、または1:0.1未満の範囲であることができる。
【0055】
また、内部ゲートスペーサ210は、サブゲート電極120と接する面がサブゲート電極120に向かっておおよそ凹状または平坦な形状を有することができる。これは、内部ゲートスペーサ210が、犠牲層(SC_L)が除去されたゲートトレンチ120t内に形成されるためである。
【0056】
例えば、サブゲート部分(S_GS1、S_GS2、S_GS3)の中心軸から第1面までの第1距離は、第2距離より小さいこともできる。サブゲート部分(S_GS1、S_GS2、S_GS3)の中心軸は、サブゲート部分(S_GS1、S_GS2、S_GS3)を第1方向(D1方向)に二等分し、第3方向(D3方向)と平行な線分であってもよい。第1面は、内部ゲートスペーサ210の第1部分211がサブゲート部分(S_GS1、S_GS2、S_GS3)と第1方向(D1方向)に接する面を意味することができる。
【0057】
ここで、第1距離及び第2距離は、いずれかのゲートパターン(GS)の第2方向(D2方向)の中間地点(1/2地点)から第1方向(D1方向)及び第3方向(D3方向)に平行に切断した断面(即ち、
図2)上で走査電子顕微鏡(SEM)または走査透過電子顕微鏡(STEM)などによって観察することによって測定することができる。
【0058】
サブゲート部分(S_GS1、S_GS2、S_GS3)の中心軸から第1面までの距離として、内部ゲートスペーサ210の上面または下面から測定した距離が第1距離であることができる。また、サブゲート部分(S_GS1、S_GS2、S_GS3)の中心軸から第1面までの距離として、内部ゲートスペーサ210の上面と下面の中間地点(1/2地点)から測定した距離が第2距離であることができる。
【0059】
第1距離と第2距離は、それぞれサブゲート部分(S_GS1、S_GS2、S_GS3)の中心軸から第1面まで第1方向(D1方向)に沿って測定した距離であることができる。例えば、第1距離は、サブゲート部分(S_GS1、S_GS2、S_GS3)の上面から測定した距離として、サブゲート部分(S_GS1、S_GS2、S_GS3)の中心軸から第1面までの距離のうち、最短距離であることができる。また、第2距離は、サブゲート部分(S_GS1、S_GS2、S_GS3)を第3方向(D3方向)に二等分する平面上で測定した距離であり、サブゲート部分(S_GS1、S_GS2、S_GS3)の中心軸から第1面までの距離のうち最短距離であることができる。
【0060】
図4に示したように、サブゲート部分(S_GS1、S_GS2、S_GS3)の中心軸から第1面までの距離は、活性パターン(AP)から第3方向(D3方向)に遠くなるにつれて増加し、ほぼ中間地点を過ぎた後に減少することができる。
【0061】
また、内部ゲートスペーサ210は、ソース/ドレインパターン150と接する面がソース/ドレインパターン150に向かっておおよそ凹状または平坦な形状を有することができる。例えば、サブゲート部分(S_GS1、S_GS2、S_GS3)の中心軸から第2面までの第3距離は、第4距離より大きいこともできる。一例として、第2面は、内部ゲートスペーサ210の第1部分211がソース/ドレインパターン150と接する面を意味することができる。または、第2面は、内部ゲートスペーサ210の第1方向(D1方向)の最外郭面を意味することができる。
【0062】
ここで、第3距離及び第4距離は、いずれかのサブゲート部分(S_GS1、S_GS2、S_GS3)の第2方向(D2方向)の中間地点(1/2地点)から第1方向(D1方向)及び第3方向(D3方向)に平行に切断した断面(即ち、
図2)上で走査電子顕微鏡(SEM)または走査透過電子顕微鏡(STEM)などによって観察することによって測定することができる。
【0063】
サブゲート部分(S_GS1、S_GS2、S_GS3)の中心軸から第2面までの距離として、内部ゲートスペーサ210の上面または下面で測定した距離が第3距離であることができる。また、サブゲート部分(S_GS1、S_GS2、S_GS3)の中心軸から第2面までの距離として、内部ゲートスペーサ210の上面と下面の中間地点(1/2地点)から測定した距離が第4距離であることができる。
【0064】
第3距離と第4距離は、それぞれサブゲート部分(S_GS1、S_GS2、S_GS3)の中心軸から第2面まで第1方向(D1方向)を沿って測定した距離であることができる。例えば、第3距離は、内部ゲートスペーサ210の上面から測定した距離として、サブゲート部分(S_GS1、S_GS2、S_GS3)の中心軸から第2面までの距離のうち、最短距離であることができる。また、第4距離は、サブゲート部分(S_GS1、S_GS2、S_GS3)を第3方向(D3方向)に二等分する平面上から測定した距離として、サブゲート部分(S_GS1、S_GS2、S_GS3)の中心軸から第2面までの距離のうち、最短距離であることができる。
【0065】
図4に示されたように、サブゲート部分(S_GS1、S_GS2、S_GS3)の中心軸から第2面までの距離は、活性パターン(AP)から第3方向(D3方向)に遠くなるにつれて減少し、ほぼ中間地点を過ぎた後に増加することができる。
【0066】
一例として、内部ゲートスペーサ210の第1部分211の上部から下部に行くほど、第1部分211の第1方向(D1方向)への厚さは減少した後、再び増加することができる。即ち、第1部分211の上部及び下部の厚さは、第3方向(D3方向)で第1部分211の中心部分の厚さより大きいことができる。
【0067】
一方、半導体パターン(SP1、SP2、SP3)も、ソース/ドレインパターン150と接する面がソース/ドレインパターン150に向かって凹状の形状を有することができる。例えば、半導体パターン(SP1、SP2、SP3)の中心軸から第3面までの第5距離は、第6距離より小さいことができる。半導体パターン(SP1、SP2、SP3)の中心軸は、半導体パターン(SP1、SP2、SP3)を第1方向(D1方向)に二等分し、第3方向(D3方向)と平行な線分であってもよい。一例として、第3面は、半導体パターン(SP1、SP2、SP3)がソース/ドレインパターン150と第1方向(D1方向)に接する面を意味することができる。または、第3面は、半導体パターン(SP1、SP2、SP3)の第1方向(D1方向)の最外郭面を意味することができる。
【0068】
ここで、第5距離及び第6距離は、いずれかのゲートパターン(GS)の第2方向(D2方向)中間地点(1/2地点)から第1方向(D1方向)及び第3方向(D3方向)に平行に切断した断面(即ち、
図2)上で走査電子顕微鏡(SEM)または走査透過電子顕微鏡(STEM)などにより観察することにより測定することができる。
【0069】
半導体パターン(SP1、SP2、SP3)の中心軸から第3面までの距離として、半導体パターン(SP1、SP2、SP3)の上面または下面から測定した距離が第5距離であることができる。また、半導体パターン(SP1、SP2、SP3)の中心軸から第3面までの距離として、半導体パターン(SP1、SP2、SP3)の上面と下面の中間地点(1/2地点)から測定した距離が第6距離であることができる。
【0070】
第5距離と第6距離は、それぞれ半導体パターン(SP1、SP2、SP3)の中心軸から第3面まで第1方向(D1方向)に沿って測定した距離であることができる。例えば、第5距離は、半導体パターン(SP1、SP2、SP3)の上面から測定した距離であり、半導体パターン(SP1、SP2、SP3)の中心軸から第3面までの距離のうち、最短距離であることができる。また、第6距離は、半導体パターン(SP1、SP2、SP3)を第3方向(D3方向)に二等分する平面上で測定した距離であり、半導体パターン(SP1、SP2、SP3)の中心軸から第3面までの距離のうち、最短距離であることができる。
【0071】
図4に示されたように、半導体パターン(SP1、SP2、SP3)の中心軸から第3面までの距離は、サブゲート部分(S_GS1、S_GS2、S_GS3)と接する面から第3方向(D3方向)に遠くなるにつれて減少し、ほぼ中間地点を過ぎた後に増加することができる。
【0072】
一例として、半導体パターン(SP1、SP2、SP3)がソース/ドレインパターン150と接する面の凹状の断面形状は、後述する
図9に示すように、半導体パターン(SP1、SP2、SP3)に対するインデント(indent)工程によって、内部ゲートスペーサ210がソース/ドレインパターン150と接する面の凹状の断面形状に比べて、より深く尖った(sharp)形状を有することができる。例えば、半導体パターン(SP1、SP2、SP3)がソース/ドレインパターン150と接する面の凹状の断面形状は、半円またはラウンド(round);半楕円;三角形、シグマ(sigma)形または部分シグマ(partial sigma)形;正方形またはボックス(box)形;多角形;またはこれらの組み合わせであることができる。
【0073】
一実施例に係る半導体素子10において、サブゲート部分(S_GS1、S_GS2、S_GS3)を通る互いに隣接するソース/ドレインパターン150の間の距離(T2)は、半導体パターン(SP1、SP2、SP3)を通る互いに隣接するソース/ドレインパターン150の間の距離(T1)より大きいことができる。
【0074】
この時、サブゲート部分(S_GS1、S_GS2、S_GS3)を通る互いに隣接するソース/ドレインパターン150の間の距離(T2)は、サブゲート部分(S_GS1、S_GS2、S_GS3)を通る互いに隣接するソース/ドレインパターン150の間の距離のうち、最短距離を意味することができ、半導体パターン(SP1、SP2、SP3)を通る互いに隣接するソース/ドレインパターン150の間の距離(T1)は、半導体パターン(SP1、SP2、SP3)を通る互いに隣接するソース/ドレインパターン150の間の距離のうち最短距離を意味することができる。
【0075】
以下、サブゲート部分(S_GS1、S_GS2、S_GS3)を通る互いに隣接するソース/ドレインパターン150の間の距離(T2)は、サブゲート部分(S_GS1、S_GS2、S_GS3)での距離(T2)とし、半導体パターン(SP1、SP2、SP3)を通る互いに隣接するソース/ドレインパターン150の間の距離(T1)は、半導体パターン(SP1、SP2、SP3)での距離(T1)とする。
【0076】
一例として、サブゲート部分(S_GS1、S_GS2、S_GS3)からの距離(T2)と、半導体パターン(SP1、SP2、SP3)からの距離(T1)は、いずれかのソース/ドレインパターン150の第2方向(D2方向)の中間地点(1/2地点)から第1方向(D1方向)及び第3方向(D3方向)に平行に切断した断面(即ち、
図2)上で走査電子顕微鏡(SEM)または走査透過電子顕微鏡(STEM)などで観察することによって測定することができる。
【0077】
サブゲート部分(S_GS1、S_GS2、S_GS3)からの距離(T2)と、半導体パターン(SP1、SP2、SP3)からの距離(T1)を測定する時、サブゲート部分(S_GS1、S_GS2、S_GS3)と半導体パターン(SP1、SP2、SP3)は、互いに隣接して位置することができる。例えば、第3サブゲート部分(S_GS3)からの距離(T2)は、第1半導体パターン(SP1)からの距離(T1)より大きいことができ、第2サブゲート部分(S_GS2)からの距離(T2)は、第2半導体パターン(SP2)からの距離(T1)より大きいことができ、第1サブゲート部分(S_GS1)からの距離(T2)は、第3半導体パターン(SP3)からの距離(T1)より大きいことができる。
【0078】
図4に示すように、サブゲート部分(S_GS1、S_GS2、S_GS3)からの距離(T2)は、サブゲート部分(S_GS1、S_GS2、S_GS3)の第1方向(D1方向)の長さと内部ゲートスペーサ210の第1方向(D1方向)の長さを合わせた長さであってもよい。
【0079】
後述する
図8に示すように、一実施例に係る半導体素子10の製造方法は、ソース/ドレイン凹部(150R)を形成する時に、半導体層(ACT_L)に対するエッチングレートが相対的に高いエッチング液を利用してエッチングすることにより、半導体層(ACT_L)がソース/ドレイン凹部(150R)によって露出された犠牲層(SC_L)よりもさらにエッチングされるようにするのではなく、犠牲層(SC_L)に対するエッチングレートが相対的に高いエッチング液を利用してエッチングし、犠牲層(SC_L)が半導体層(ACT_L)よりもエッチングされるようにした後、後述する
図9に示すように、半導体パターン(SP1、SP2、SP3)に対するインデント(indent)工程を進行して、半導体パターン(SP1、SP2、SP3)の第1方向(D1方向)の長さをさらに短くすることで、内部ゲートスペーサ210がソース/ドレインパターン150と接する面がソース/ドレインパターン150に向かっておおよそ凹状または平坦な形状を有することができる。また、半導体パターン(SP1、SP2、SP3)もソース/ドレインパターン150と接する面がソース/ドレインパターン150に向かって凹状の形状を有することができる。また、サブゲート部分(S_GS1、S_GS2、S_GS3)からの距離(T2)は、半導体パターン(SP1、SP2、SP3)からの距離(T1)よりも大きいことができる。
【0080】
一方、メインゲート部分(M_GS)は、活性パターン(AP)と交差する領域では上部面の第3半導体パターン(SP3)の上に位置し、活性パターン(AP)と交差しない領域ではフィールド絶縁膜105上に位置することができる。
【0081】
これにより、ゲートパターン(GS)は、チャンネルパターン(CP)を囲むことができる。一例として、半導体パターン(SP1、SP2、SP3)においてソース/ドレインパターン150と接続しない面、例えば4つの面は、ゲートパターン(GS)によって囲まれることができる。即ち、サブゲート部分(S_GS1、S_GS2、S_GS3)は、半導体パターン(SP1、SP2、SP3)の上部と下部を包み、メインゲート部分(M_GS)は、半導体パターン(SP1、SP2、SP3)の側面及び上部を包むことができる。
【0082】
メインゲート部分(M_GS)は、メインゲート電極120M、界面絶縁膜(図示せず)、及びゲート絶縁膜132を含むことができる。
【0083】
メインゲート電極120Mは、金属、金属合金、導電性金属窒化物、金属シリサイド、ドーピングされた半導体物質、導電性金属酸化物、導電性金属酸窒化物、またはこれらの組み合わせを含むことができる。
【0084】
界面絶縁膜は、半導体パターン(SP1、SP2、SP3)の上面及び活性パターン(AP)の上面に沿って延びることができる。界面絶縁膜は、後に説明するゲートスペーサ140の側面に沿って延びない場合がある。但し、これに限定されるものではなく、界面絶縁膜は、ゲートスペーサ140の側面に沿って延びることもできる。
【0085】
界面絶縁膜は、例えば、シリコン酸化物(SiO2)を含むことができる。ゲート絶縁膜132は、例えば、高誘電率物質を含むことができる。高誘電率物質は、ハフニウム酸化物(HfO)、アルミニウム酸化物(AlO)、またはタンタル酸化物(TaO)のようなシリコン酸化物(SiO2)より誘電率が大きい物質を含むことができる。
【0086】
ゲート絶縁膜132は、メインゲート電極120Mの側面と下面に沿って延びることができる。ゲート絶縁膜132は、ゲートスペーサ140の側面に沿って延びることができる。また、ゲート絶縁膜132は、半導体パターン(SP1、SP2、SP3)を包むことができる。ゲート絶縁膜132は、半導体パターン(SP1、SP2、SP3)の周囲に沿って位置することができる。ゲート絶縁膜132は、サブゲート電極120と内部ゲートスペーサ210の間に介在することができる。
【0087】
ゲート絶縁膜132は、例えば、高誘電率物質を含むことができる。高誘電率物質は、ハフニウム酸化物(HfO)、アルミニウム酸化物(AlO)、またはタンタル酸化物(TaO)のようにシリコン酸化物(SiO2)より誘電率が大きい物質を含むことができる。
【0088】
ゲートスペーサ140は、メインゲート電極120Mの側面に位置することができる。ゲートスペーサ140は、活性パターン(AP)及び半導体パターン(SP1、SP2、SP3)の間に配置されない。ゲートスペーサ140は、第3方向(D3方向)に隣接する半導体パターン(SP1、SP2、SP3)の間に配置されない。
【0089】
ゲートスペーサ140は、例えば、シリコン窒化物(SiN)、シリコン酸窒化物(SiON)、シリコン酸化物(SiO2)、シリコン炭酸窒化物(SiOCN)、シリコンホウ素窒化物(SiBN)、シリコン酸窒化ケイ素(SiOBN)、炭化ケイ素(SiOC)、またはこれらの組み合わせを含むことができる。ゲートスペーサ140は、単一膜であるものと示したが、説明の便宜のためのものであり、これに限定されるものではない。
【0090】
キャッピング層145は、メインゲート部分(M_GS)及びゲートスペーサ140の上に位置することができる。キャッピング層145の上面は、層間絶縁膜190の上面と同一平面に配置することができる。示されたものとは異なり、キャッピング層145は、ゲートスペーサ140の間に位置することができる。
【0091】
キャッピング層145は、例えば、シリコン窒化物(SiN)、シリコン酸窒化物(SiON)、シリコン炭窒化物(SiCN)、シリコン炭酸窒化物(SiOCN)、またはこれらの組み合わせを含むことができる。キャッピング層145は、層間絶縁膜190に対するエッチング選択比を有する物質を含むことができる。
【0092】
ソース/ドレインパターン150は、活性パターン(AP)の上に位置することができる。
【0093】
ソース/ドレインパターン150は、第3方向(D3方向)に延びるソース/ドレイン凹部(150R)内に位置することができる。ソース/ドレインパターン150は、ソース/ドレイン凹部(150R)を満たすことができる。ソース/ドレイン凹部(150R)の底面は、活性パターン(AP)によって定義することができる。ソース/ドレイン凹部(150R)の側面は、半導体パターン(SP1、SP2、SP3)及びサブゲート部分(S_GS1、S_GS2、S_GS3)によって定義することができる。
【0094】
ソース/ドレインパターン150は、サブゲート部分(S_GS1、S_GS2、S_GS3)の側面に位置することができる。例えば、ソース/ドレインパターン150は、サブゲート部分(S_GS1、S_GS2、S_GS3)の内部ゲートスペーサ210の側面と接触することができる。ソース/ドレインパターン150は、第1方向(D1方向)に隣接するサブゲート部分(S_GS1、S_GS2、S_GS3)の間に位置することができる。例えば、ソース/ドレインパターン150は、サブゲート部分(S_GS1、S_GS2、S_GS3)の両側に位置することができる。
【0095】
ソース/ドレインパターン150は、チャンネルパターン(CP)の半導体パターン(SP1、SP2、SP3)の側面に位置することができる。例えば、ソース/ドレインパターン150は、半導体パターン(SP1、SP2、SP3)の側面と接触することができる。ソース/ドレインパターン150は、第1方向(D1方向)に隣接する半導体パターン(SP1、SP2、SP3)の間に位置することができる。
【0096】
ソース/ドレインパターン150の側面は、凸凹のあるウエービー(wavy)形状を有することができる。例えば、サブゲート部分(S_GS1、S_GS2、S_GS3)と隣接するソース/ドレインパターン150の側面は、サブゲート部分(S_GS1、S_GS2、S_GS3)に向かって凸状を有し、半導体パターン(SP1、SP2、SP3)と隣接するソース/ドレインパターン150の側面は、半導体パターン(SP1、SP2、SP3)に向かって凸状を有することができる。
【0097】
ソース/ドレインパターン150は、活性パターン(AP)をシードに利用する選択的エピタキシャル成長工程によって形成されたエピタキシャルパターンとしうる。ソース/ドレインパターン150は、一例として、シリコン(Si)及びシリコンゲルマニウム(SiGe)のうち少なくとも一つを含むことができる。半導体パターン(SP1、SP2、SP3)は、ソース/ドレインパターン150の間に延びた活性パターン(AP)の一部であることができる。ソース/ドレインパターン150は、半導体パターン(SP1、SP2、SP3)をチャンネル領域として使用するトランジスタのソース/ドレインの役割を果たすことができる。
【0098】
ソース/ドレインパターン150は、第1ソース/ドレインパターン151及び第2ソース/ドレインパターン152を含むことができる。第1ソース/ドレインパターン151は、第2ソース/ドレインパターン152の側面及び下面を囲む形態を有することができる。半導体パターン(SP1、SP2、SP3)は、第1ソース/ドレインパターン151と接することができ、第2ソース/ドレインパターン152とは接することができない場合がある。従って、半導体パターン(SP1、SP2、SP3)と第2ソース/ドレインパターン152の間には第1ソース/ドレインパターン151が位置することができる。但し、これに限定されるものではなく、半導体パターン(SP1、SP2、SP3)の少なくとも一部が第2ソース/ドレインパターン152と接することもできる。また、ソース/ドレインパターン150が第1ソース/ドレインパターン151及び第2ソース/ドレインパターン152で区分されず、単一層で構成されることもできる。
【0099】
ソース/ドレインパターン150は、SiGeを含むことができる。第1ソース/ドレインパターン151のGe含有量は、第2ソース/ドレインパターン152のGe含有量と異なる場合がある。第1ソース/ドレインパターン151は、低濃度のGeを含むSiGeからなることができ、第2ソース/ドレインパターン152は、高濃度のGeを含むSiGeからなることができる。但し、ソース/ドレインパターン150の物質がこれに限定されるものではなく、様々に変更することができる。
【0100】
再び
図2を参照すると、エッチング停止膜185は、ゲートスペーサ140の側面上と、ソース/ドレインパターン150の上面上に位置することができる。エッチング停止膜185は、この後に説明する層間絶縁膜190に対してエッチング選択比を有する物質を含むことができる。エッチング停止膜185は、例えば、シリコン窒化物(SiN)、シリコン酸窒化物(SiON)、シリコン炭酸窒化物(SiOCN)、シリコンホウ素窒化物(SiBN)、シリコン酸窒化ケイ素(SiOBN)、炭化ケイ素(SiOC)、またはこれらの組み合わせを含むことができる。
【0101】
層間絶縁膜190は、エッチング停止膜185上に位置することができる。層間絶縁膜190は、ソース/ドレインパターン150上に位置することができる。層間絶縁膜190は、キャッピング層145の上面を覆わないことができる。
【0102】
層間絶縁膜190は、例えば、シリコン酸化物(SiO2)、シリコン窒化物(SiN)、シリコン酸窒化物(SiON)、または低誘電率物質のうち少なくとも一つを含むことができる。低誘電率物質は、例えば、Fluorinated TetraEthylOrthoSilicate(FTEOS)、Hydrogen SilsesQuioxane(HSQ)、Bis-benzoCycloButene(BCB)、TetraMethylOrthoSilicate(TMOS)、OctaMethyleyCloTetraSiloxane(OMCTS)、HexaMethylDiSiloxane(HMDS)、TriMethylSilyl Borate(TMSB)、DiAcetoxyDitertiaryButoSiloxane(DADBS)、TriMethylSilil Phosphate(TMSP)、PolyTetraFluoroEthylene(PTFE)、TOSZ(TonenSilaZen)、FSG(Fluoride Silicate Glass)、polypropylene oxideのようなpolyimide nanofoams、CDO(Carbon Doped silicon Oxide)、OSG(Organo Silicate Glass)、SiLK、Amorphous Fluorinated Carbon、silica aerogels、silica xerogels、mesoporous silica、またはこれらの組み合わせを含むことができるが、これに限定されるものではない。
【0103】
以下、
図5を参照して一実施例に係る半導体素子10について説明する。
【0104】
図5は、一実施例に係る半導体素子10を示す、
図2に対応する平面図である。
【0105】
図5に示された実施例は、
図1~
図4に示された実施例と同じ部分が該当するので、これに対する説明は省略し、差異点を中心に説明する。
【0106】
図2では、ソース/ドレインパターン150が活性パターン(AP)と接する面の断面形状が活性パターン(AP)に向かって、即ち、第3方向(D3方向)に深く尖った(sharp)形状を有するものとして示したが、
図5では、ソース/ドレインパターン150が活性パターン(AP)と接する面の断面形状が活性パターン(AP)に向かっておおよそ平坦な形状を有するものとして示されている。
【0107】
後述する
図9に示すように、一実施例に係る半導体素子10の製造方法において、半導体パターン(SP1、SP2、SP3)に対するインデント(indent)工程時に十分なエッチング液(echant)を使用する場合、
図2のようにソース/ドレインパターン150が活性パターン(AP)と接する面の断面形状が深く尖った(sharp)形状を持つようになる。
【0108】
一方、後述する
図10に示すように、十分なエッチング液を使用しない場合、エッチング液が活性パターン(AP)の111面と会うとエッチングが止まったり、エッチング停止膜を使用することにより、
図5のようにソース/ドレインパターン150が活性パターン(AP)と接する面の断面形状がおおよそ平坦になる。
【0109】
図6は、一実施例に係る半導体素子10を示す、
図2に対応する平面図である。
【0110】
図6に示された実施例は、
図1~
図4に示された実施例と同じ部分が該当するので、これに対する説明は省略し、差異点を中心に説明する。
【0111】
図2では、半導体パターンのソース/ドレインパターン150が接する面の凹状の断面形状が三角形であると示されているが、
図6では、半導体パターンのソース/ドレインパターン150が接する面の凹状の断面形状が半円またはラウンド(round)に示されている。
【0112】
また、
図2では、ソース/ドレインパターン150が活性パターン(AP)と接する面の断面形状が活性パターン(AP)に向かって、即ち、第3方向(D3方向)に深く尖った(sharp)形状を有するものとして示されているが、
図6では、ソース/ドレインパターン150が活性パターン(AP)と接する面の断面形状が活性パターン(AP)に向かっておおよそ丸い形状を有するものとして示されている。
【0113】
後述する
図9に示すように、一実施例に係る半導体素子10の製造方法において、半導体パターン(SP1、SP2、SP3)に対するインデント(indent)工程時に湿式エッチング方法を使用する場合、
図2のように半導体パターン(SP1、SP2、SP3)のソース/ドレインパターン150が接する面の凹状の断面形状が三角形であることもあり、ソース/ドレインパターン150が活性パターン(AP)と接する面の断面形状が活性パターン(AP)に向かって深く尖った(sharp)形状を持つことができる。
【0114】
一方、後述する
図11に示すように、乾式エッチング方法を使用する場合、
図6のように半導体パターン(SP1、SP2、SP3)のソース/ドレインパターン150が接する面の凹状の断面形状が半円またはラウンド(round)であり、ソース/ドレインパターン150が活性パターン(AP)と接する面の断面形状が活性パターン(AP)に向かっておおよそ丸い形状を有することができる。
【0115】
以下、
図7~
図16を参照して一実施例に係る半導体素子10の製造方法について説明する。
【0116】
図7~
図9及び
図12~
図16は、一実施例に係る半導体素子10の製造方法の中間段階を示す断面図である。
図10及び
図11は、一実施例に係る半導体素子10の製造方法の中間段階を示す、
図9に対応する平面図である。
【0117】
図7に示すように、基板100上に活性パターン(AP)及び上部パターン(U_AP)を形成する。
【0118】
上部パターン(U_AP)は、活性パターン(AP)の上に位置することができる。上部パターン(U_AP)は、活性パターン(AP)の上に交互に積層された犠牲層(SC_L)と、半導体層(ACT_L)を含むことができる。例えば、犠牲層(SC_L)は、シリコンゲルマニウム(SiGe)を含むことができ、半導体層(ACT_L)は、シリコン(Si)を含むことができる。
【0119】
続いて、上部パターン(U_AP)の上に、予備ゲート絶縁膜130P、予備メインゲート電極120MP及び予備キャッピング層(120_HM)を形成する。予備ゲート絶縁膜130Pは、例えば、シリコン酸化物を含むことができるが、これに限定されるものではない。予備メインゲート電極120MPは、例えば、ポリシリコンを含むことができるが、これに限定されるものではない。予備キャッピング層(120_HM)は、例えば、シリコン窒化物を含むことができるが、これに限定されるものではない。
【0120】
予備メインゲート電極120MPの両側面上に、予備ゲートスペーサ140pを形成することができる。
【0121】
図8に示すように、予備メインゲート電極120MP及び予備ゲートスペーサ140Pをマスクとして利用し、上部パターン(U_AP)の少なくとも一部をエッチングしてソース/ドレイン凹部(150R)を形成する。ソース/ドレイン凹部(150R)の一部は、活性パターン(AP)内に形成することができる。
【0122】
ソース/ドレイン凹部(150R)が形成されることによって、半導体層(ACT_L)が分離され、半導体パターン(SP1、SP2、SP3)が形成されることができ、ソース/ドレイン凹部(150R)の間に半導体パターン(SP1、SP2、SP3)が位置することができる。半導体パターン(SP1、SP2、SP3)と犠牲層(SC_L)は、第3方向(D3方向)に交互に積層することができる。この時、それぞれの半導体パターン(SP1、SP2、SP3)の長さは異なる場合もあれば、同じ場合もある。
【0123】
上部パターン(U_AP)の少なくとも一部をエッチングしてソース/ドレイン凹部(150R)を形成する過程は、犠牲層(SC_L)に対するエッチングレートが相対的に高いエッチング液を利用してエッチング工程を進めることができる。例えば、犠牲層(SC_L)がシリコンゲルマニウム(SiGe)を含み、半導体パターン(SP1、SP2、SP3)がシリコン(Si)を含む場合、シリコンゲルマニウム(SiGe)に対するエッチングレートが相対的に高いエッチング液を利用してエッチング工程を進めることができる。
【0124】
従って、ソース/ドレイン凹部(150R)によって露出した半導体パターン(SP1、SP2、SP3)は、ソース/ドレイン凹部(150R)によって露出した犠牲層(SC_L)より少なくエッチングされ、半導体パターン(SP1、SP2、SP3)は、ソース/ドレイン凹部(150R)を向かって突出した形状を有し、犠牲層(SC_L)は、ソース/ドレイン凹部(150R)に向かって凹状の形状を有することができる。
【0125】
図9に示すように、半導体パターン(SP1、SP2、SP3)に対するインデント(indent)工程を行う。
【0126】
インデント(indent)工程では、湿式エッチングまたは乾式エッチング方法を利用して半導体パターン(SP1、SP2、SP3)をエッチングすることによって、半導体パターン(SP1、SP2、SP3)の第1方向(D1方向)の長さをさらに短くする。これにより、半導体パターン(SP1、SP2、SP3)もソース/ドレインパターン150と接する面がソース/ドレインパターン150に向かって凹状の形状を持つようになる。
【0127】
一例として、湿式エッチング方法を利用する場合、例えば、アンモニア水などのエッチング液を使用することができる。
【0128】
半導体パターン(SP1、SP2、SP3)に対するインデント(indent)工程時に十分なエッチング液(echant)を使用する場合、
図9のようにソース/ドレインパターン150が活性パターン(AP)と接する面の断面形状が深くて尖った(sharp)形状を持つようになり、十分なエッチング液を使用しない場合、エッチング液が活性パターン(AP)の111面と接するとエッチングが止まるようになったり、エッチング停止膜を使用することにより、
図10のようにソース/ドレインパターン150が活性パターン(AP)と接する面の断面形状がおおよそ平坦になる。
【0129】
また、半導体パターン(SP1、SP2、SP3)に対するインデント(indent)工程時に湿式エッチング方法を使用する場合、
図9のように半導体パターン(SP1、SP2、SP3)のソース/ドレインパターン150が接する面の凹状の断面形状が三角形であることもでき、ソース/ドレインパターン150が活性パターン(AP)と接する面の断面形状が活性パターン(AP)に向かって深く尖った(sharp)形状を有し、乾式エッチング方法を使用する場合、
図11のように半導体パターン(SP1、SP2、SP3)のソース/ドレインパターン150が接する面の凹状の断面形状が半円またはラウンド(round)であることができ、ソース/ドレインパターン150が活性パターン(AP)と接する面の断面形状が活性パターン(AP)に向かっておおよそ丸い形状を有することができる。
【0130】
図12に示すように、ソース/ドレイン凹部(150R)内にソース/ドレインパターン150を形成する。
【0131】
ソース/ドレインパターン150は、エピタキシャル成長法を利用して形成することができる。この時、ソース/ドレイン凹部(150R)の内壁がシード(seed)として利用することができる。ソース/ドレイン凹部(150R)の内壁は、半導体パターン(SP1、SP2、SP3)、犠牲層(SC_L)の側面、及び活性パターン(AP)の上面で構成されている。
【0132】
ソース/ドレインパターン150は、第1ソース/ドレインパターン151及び第2ソース/ドレインパターン152を含むことができる。まず、ソース/ドレイン凹部(150R)内に第1ソース/ドレインパターン151を形成した後、第1ソース/ドレインパターン151の上に第2ソース/ドレインパターン152を形成することができる。第1ソース/ドレインパターン151は、半導体パターン(SP1、SP2、SP3)、犠牲層(SC_L)、及び活性パターン(AP)と直接的に接することができる。第2ソース/ドレインパターン152は、半導体パターン(SP1、SP2、SP3)、犠牲層(SC_L)、及び活性パターン(AP)と直接的に接することができない場合がある。第2ソース/ドレインパターン152と半導体パターン(SP1、SP2、SP3)の間には、第1ソース/ドレインパターン151が位置することができる。第2ソース/ドレインパターン152と犠牲層(SC_L)の間には、第1ソース/ドレインパターン151が位置することができる。第2ソース/ドレインパターン152と活性パターン(AP)の間には、第1ソース/ドレインパターン151が位置することができる。
【0133】
ソース/ドレインパターン150は、SiGeを含むことができる。第1ソース/ドレインパターン151のGe含有量は、第2ソース/ドレインパターン152のGe含有量と異なる場合がある。第1ソース/ドレインパターン151は、低濃度のGeを含むSiGeで構成することができ、第2ソース/ドレインパターン152は、高濃度のGeを含むSiGeで構成することができる。第1ソース/ドレインパターン151のGe含有量は、第2ソース/ドレインパターン152のGe含有量より低いことができる。第1ソース/ドレインパターン151のGe含有量と第2ソース/ドレインパターン152のGe含有量の差は、約20%以上であることができる。但し、ソース/ドレインパターン150の物質がこれに限定されるものではなく、様々に変更することができる。
【0134】
このように、インデント(indent)工程で半導体パターン(SP1、SP2、SP3)の第1方向(D1方向)の長さをさらに短くすることにより、半導体パターン(SP1、SP2、SP3)側面に高いドーピング濃度を有する第2ソース/ドレインパターン152をより近く位置させてチャンネル抵抗を改善して均一な仕事関数を確保することができる。
【0135】
また、ソース/ドレインパターン150形成時に内部ゲートスペーサ210を形成するのではなく、犠牲層(SC_L)を除去した後、サブゲート電極120を形成する前に内部ゲートスペーサ210を形成することにより、ソース/ドレインパターン150のエピタキシー形成時の散布を改善しながら、内部ゲートスペーサ210によって漏洩電流を減少させることができる。
【0136】
続いて、
図13に示すように、ソース/ドレインパターン150の上にエッチング停止膜185及び層間絶縁膜190を順次形成する。
【0137】
続いて、層間絶縁膜190の一部と、エッチング停止膜185の一部と、予備キャッピング層(120_HM)を除去して、予備メインゲート電極120MPの上面を露出させる。予備メインゲート電極120MPの上面が露出する間、ゲートスペーサ140を形成することができる。
【0138】
図14に示すように、露出されている予備メインゲート電極120MPをエッチング工程を利用して除去する。予備メインゲート電極120MPが除去されると、犠牲層(SC_L)が他部に露出することができ、犠牲層(SC_L)も一緒に除去することができる。
【0139】
犠牲層(SC_L)及び予備メインゲート電極120MPは、半導体パターン(SP1、SP2、SP3)及びソース/ドレインパターン150との選択比が大きい物質で構成される。例えば、犠牲層(SC_L)及び予備メインゲート電極120MPは、シリコン酸化物で構成することができ、半導体パターン(SP1、SP2、SP3)はSiで構成することができ、ソース/ドレインパターン150はSiGeで構成することができる。シリコン酸化物に対するエッチングレートが相対的に高いエッチング液を利用してエッチング工程を進めることができる。従って、予備メインゲート電極120MP及び犠牲層(SC_L)は除去され、半導体パターン(SP1、SP2、SP3)及びソース/ドレインパターン150は残るようになる。
【0140】
図15に示すように、犠牲層(SC_L)が除去された空間内に内部ゲートスペーサ210を形成する。
【0141】
内部ゲートスペーサ210は、犠牲層(SC_L)が除去された空間によって露出された表面上に形成することができる。内部ゲートスペーサ210は、半導体パターン(SP1、SP2、SP3)の露出した表面上に位置することができる。また、内部ゲートスペーサ210は、ソース/ドレインパターン150の露出した表面上に位置することができる。これにより、内部ゲートスペーサ210は、サブゲート電極120と接する面がサブゲート電極120に向かっておおよそ凹状または平坦な形状を有し、内部ゲートスペーサ210は、ソース/ドレインパターン150と接する面がソース/ドレインパターン150に向かっておおよそ凹状または平坦な形状を有することができる。
【0142】
内部ゲートスペーサ210は、原子層堆積(ALD)工程、化学気相成長(CVD)工程、物理気相成長(PVD)工程を利用して形成することができる。
【0143】
内部ゲートスペーサ210は、低誘電率物質を含むことができる。低誘電率物質は、シリコン酸化物またはシリコン酸化物より誘電率が低い物質を含むことができる。例えば、低誘電率物質は、シリコン酸化物、フッ素または炭素がドーピングされたシリコン酸化物、多孔性シリコン酸化物(porous silicon oxide)、有機ポリマー誘電体(organic polymeric dielectric)、またはこれらの組み合わせを含むことができる。
【0144】
選択的に、
図16に示すように、エッチング工程を通して内部ゲートスペーサ210の厚さを減らすことができる。これにより、サブゲート電極120が形成される十分な空間を確保することができる。これにより、前述のように、内部ゲートスペーサ210の第1部分211の厚さは、内部ゲートスペーサ210の第2部分212の厚さより大きいことができる。
【0145】
続いて、
図2に示すように、予備メインゲート電極120MP及び犠牲層(SC_L)が除去された空間内にゲート絶縁膜132を形成し、ゲート絶縁膜132の上にメインゲート電極120M及びサブゲート電極120を形成する。この時、犠牲層(SC_L)が除去された空間内には内部ゲートスペーサ210が形成されており、ゲート絶縁膜132は内部ゲートスペーサ210の上に形成される。
【0146】
ゲート絶縁膜132は、原子層堆積(ALD)工程、化学気相成長(CVD)工程、物理気相成長(PVD)工程を利用して形成することができる。ゲート絶縁膜132は、酸化物、窒化物、または高誘電率(high-k)物質を含むことができる。ゲート絶縁膜132は、単一層またはこれらの物質の組み合わせで構成することができる多重層構造を有することができる。高誘電率物質は、約10~25の誘電率を有することができる。例えば、高誘電率物質は、ハフニウム酸化物(hafnium oxide)、ハフニウム酸窒化物(hafnium oxynitride)、ハフニウムシリコン酸化物(hafnium silicon oxide)、ランタン酸化物(lanthanum oxide)、ランタンアルミニウム酸化物(lanthanum aluminum oxide)、ジルコニウム酸化物(zirconium oxide)、ジルコニウムシリコン酸化物(zirconium silicon oxide)、タンタル酸化物(tantalum oxide)、チタン酸化物(titanium oxide)、バリウムストロンチウムチタン酸化物(barium strontium titanium oxide)、バリウムチタン酸化物(barium titanium oxide)、ストロンチウムチタン酸化物(strontium titanium oxide)、イットリウム酸化物(yttrium oxide)、アルミニウム酸化物(aluminum oxide)、鉛スカンジウムタンタル酸化物(lead scandium tantalum oxide)、及び鉛亜鉛ニオブ酸塩(lead zinc niobate)、またはこれらの組み合わせを含むことができる。但し、これは例示に過ぎず、ゲート絶縁膜132の物質がこれに限定されるものではない。
【0147】
続いて、ゲート絶縁膜132の上にメインゲート電極120M及びサブゲート電極120を形成する。
【0148】
サブゲート電極120は、犠牲層(SC_L)が除去された空間内に位置することになる。サブゲート電極120は、ゲート絶縁膜132の上に位置することになり、空間内を満たすように形成される。
【0149】
メインゲート電極120Mは、予備メインゲート電極120MPが除去された空間内に位置することになる。メインゲート電極120Mは、ゲート絶縁膜132の上に位置することになり、空間内を満たすように形成される。メインゲート電極120Mとゲートスペーサ140の間には、ゲート絶縁膜132が位置することができる。
【0150】
ゲートパターン(GS)は、原子層堆積(ALD)工程、化学気相成長(CVD)工程などを利用して形成することができる。ゲートパターン(GS)は、ドーピングされたポリシリコン、金属、導電性金属窒化物、導電性金属炭化物、またはこれらの組み合わせを含むことができる。但し、これは例示に過ぎず、ゲートパターン(GS)の物質がこれに限定されるものではない。
【0151】
以上、本発明の実施例について詳細に説明したが、本発明の権利範囲はこれに限定されるものではなく、次の請求範囲で定義している本発明の基本概念を用いた当業者の様々な変形及び改良形態も、本発明の権利範囲に属するものである。
【符号の説明】
【0152】
10 半導体素子
100 基板
105 フィールド絶縁膜
AP 活性パターン
CP チャンネルパターン
SP1、SP2、SP3 半導体パターン
GS ゲートパターン
M_GS メインゲート部分
S_GS1、S_GS2、S_GS3 サブゲート部分
120M メインゲート電極
120 サブゲート電極
132 ゲート絶縁膜
140 ゲートスペーサ
145 キャッピング層
150 ソース/ドレインパターン
151 第1ソース/ドレインパターン
152 第2ソース/ドレインパターン
150R ソース/ドレイン凹部
210 内部ゲートスペーサ
211 第1部分
212 第2部分
185 エッチング停止膜
190 層間絶縁膜
U_AP 上部パターン(上部パターン構造体)
SC_L 犠牲層
ACT_L 半導体層
120MP 予備メインゲート電極
120_HM 予備キャッピング層
130P 予備ゲート絶縁膜
140P 予備ゲートスペーサ
150R ソース/ドレイン凹部