(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024017376
(43)【公開日】2024-02-08
(54)【発明の名称】ヘッドアップディスプレイ及びその制御装置
(51)【国際特許分類】
B60K 35/23 20240101AFI20240201BHJP
【FI】
B60K35/00 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022119967
(22)【出願日】2022-07-27
(71)【出願人】
【識別番号】000231512
【氏名又は名称】日本精機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002871
【氏名又は名称】弁理士法人坂本国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】江尻 剛士
(72)【発明者】
【氏名】的場 成美
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 匠
【テーマコード(参考)】
3D344
【Fターム(参考)】
3D344AA19
3D344AB01
3D344AC25
(57)【要約】
【課題】曲がるべき交差点までの距離感を直感的に運転者に認識させることができるヘッドアップディスプレイを提供する。
【解決手段】画像を表す表示光を出力する表示部20と、表示部20を制御する制御部25と、を備え、実風景が目視可能な車両200のウインドシールド201に表示光を投射して、実風景に表示光の虚像を重ねて表示するヘッドアップディスプレイ100であって、制御部25は、走行経路を示すガイダンス画像50を表示部20に表示させ、ガイダンス画像50は、遠近画法で表現され、走行経路を示す経路画像51と、遠近画法で表現され、ターンする交差点301を示す交差点画像52と、直立で平面的に表現され、交差点301におけるターン方向を示すターン方向画像53と、を含み、制御部25は、車両200から交差点301までの距離に応じて、経路画像51、交差点画像52及びターン方向画像53の様態を変化させる。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像を表す表示光を出力する表示部と、
前記表示部を制御する制御部と、を備え、
実風景が目視可能な車両の透光性スクリーンに前記表示光を投射して、前記実風景に前記表示光の虚像を重ねて表示するヘッドアップディスプレイであって、
前記制御部は、走行経路を示すガイダンス画像を前記表示部に表示させ、
前記ガイダンス画像は、
遠近画法で表現され、前記走行経路を示す経路画像と、
遠近画法で表現され、ターンする交差点を示す交差点画像と、
直立で平面的に表現され、前記交差点におけるターン方向を示すターン方向画像と、を含み、
前記制御部は、前記車両から前記交差点までの距離に応じて、前記経路画像、前記交差点画像及び前記ターン方向画像の様態を変化させる、ヘッドアップディスプレイ。
【請求項2】
前記制御部は、
前記車両から前記交差点までの距離が第1閾値~第2閾値(第2閾値<第1閾値)のときは、前記車両から前記交差点までの距離が近くなるほど、前記交差点画像及び前記ターン方向画像を大きくさせ、
前記車両から前記交差点までの距離が前記第2閾値未満のときは、前記車両から前記交差点までの距離が近くなるほど、前記経路画像、前記交差点画像及び前記ターン方向画像を大きくさせる、請求項1に記載のヘッドアップディスプレイ。
【請求項3】
前記制御部は、前記車両が前記交差点に進入すると、前記ガイダンス画像を、前記経路画像の進行方向に向かって進むように旋回表示させつつ、ターンの進行度合いに応じて前記ターン方向画像を前記ガイダンス画像からスライドアウトさせる、請求項2に記載のヘッドアップディスプレイ。
【請求項4】
前記制御部は、前記交差点におけるターンの前に車線変更又は分岐が必要なとき、現在走行している不適経路画像又はレーン画像を表示させた後、前記経路画像に繋がる適正経路を示す事前経路画像を表示させる、請求項1に記載のヘッドアップディスプレイ。
【請求項5】
前記制御部は、前記ガイダンス画像の表示中に、前記車両の進行継続によって不利益をもたらす要因を検出すると、前記ガイダンス画像の中に警告画像を表示させる、請求項1に記載のヘッドアップディスプレイ。
【請求項6】
前記制御部は、前記警告画像の表示中は、前記ターン方向画像を非表示とする、請求項5に記載のヘッドアップディスプレイ。
【請求項7】
前記警告画像は、前記経路画像を横断する様態の警告オブジェクトを含む、請求項5に記載のヘッドアップディスプレイ。
【請求項8】
前記警告画像は、前記要因の種別を示す警告種別アイコンを含む、請求項5に記載のヘッドアップディスプレイ。
【請求項9】
実風景が目視可能な車両の透光性スクリーンに表示光を投射して、前記実風景に前記表示光の虚像を重ねて表示するヘッドアップディスプレイの制御装置であって、
走行経路を示すガイダンス画像を前記ヘッドアップディスプレイに表示させ、
前記ガイダンス画像は、
遠近画法で表現され、前記走行経路を示す経路画像と、
遠近画法で表現され、ターンする交差点を示す交差点画像と、
直立で平面的に表現され、前記交差点におけるターン方向を示すターン方向画像と、を含み、
前記車両から前記交差点までの距離に応じて、前記経路画像、前記交差点画像及び前記ターン方向画像の様態を変化させる、ヘッドアップディスプレイの制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ヘッドアップディスプレイ及びその制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1のヘッドアップディスプレイは、第1及び第2のナビゲーション案内画像を表示させる。第1のナビゲーション案内画像は、交差点での右折を案内する一方で、第2のナビゲーション案内画像は、拡張現実要素として路面に重畳表示されて、交差点までの直進を案内する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】独国特許出願公報第102013224307号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1のヘッドアップディスプレイは、曲がるべき交差点までの距離感を直感的に運転者に認識させる点で改善の余地がある。
【0005】
そこで、本開示は、曲がるべき交差点までの距離感を直感的に運転者に認識させることができるヘッドアップディスプレイ及びその制御装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
1つの側面では、以下のような解決手段を提供する。
画像を表す表示光を出力する表示部と、
前記表示部を制御する制御部と、を備え、
実風景が目視可能な車両の透光性スクリーンに前記表示光を投射して、前記実風景に前記表示光の虚像を重ねて表示するヘッドアップディスプレイであって、
前記制御部は、走行経路を示すガイダンス画像を前記表示部に表示させ、
前記ガイダンス画像は、
遠近画法で表現され、前記走行経路を示す経路画像と、
遠近画法で表現され、ターンする交差点を示す交差点画像と、
直立で平面的に表現され、前記交差点におけるターン方向を示すターン方向画像と、を含み、
前記制御部は、前記車両から前記交差点までの距離に応じて、前記経路画像、前記交差点画像及び前記ターン方向画像の様態を変化させる。
【0007】
また、他の側面では、以下のような解決手段を提供する。
実風景が目視可能な車両の透光性スクリーンに表示光を投射して、前記実風景に前記表示光の虚像を重ねて表示するヘッドアップディスプレイの制御装置であって、
走行経路を示すガイダンス画像を前記ヘッドアップディスプレイに表示させ、
前記ガイダンス画像は、
遠近画法で表現され、前記走行経路を示す経路画像と、
遠近画法で表現され、ターンする交差点を示す交差点画像と、
直立で平面的に表現され、前記交差点におけるターン方向を示すターン方向画像と、を含み、
前記車両から前記交差点までの距離に応じて、前記経路画像、前記交差点画像及び前記ターン方向画像の様態を変化させる。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、曲がるべき交差点までの距離感を直感的に運転者に認識させることができるヘッドアップディスプレイ及びその制御装置の提供が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本開示の実施形態に係る車両の概略図である。
【
図2】本開示の実施形態に係るヘッドアップディスプレイの概略図である。
【
図3】本開示の実施形態に係るプリズム及び表示器の斜視図である。
【
図4】本開示の実施形態に係るプリズム及び表示器の縦断面図である。
【
図5】本開示の実施形態に係る実風景に重なる虚像を示す図である。
【
図6】本開示の第1実施例に係るガイダンス画像(左折)の遷移を示す図である。
【
図7】本開示の第1実施例の変形例を示す図であり、ガイダンス画像(右折)及び実風景の遷移を示す図である。
【
図8】本開示の第2実施例に係るガイダンス画像(分岐後に左折)の遷移を示す図である。
【
図9】本開示の第2実施例の変形例を示す図であり、ガイダンス画像(車線変更後に左折)の遷移を示す図である。
【
図10】本開示の第3実施例に係るガイダンス画像(右折時の対向車及び歩行者の警告)の遷移を示す図である。
【
図11】本開示の第3実施例の第1変形例を示す図であり、ガイダンス画像(左折時の赤信号の警告)の遷移を示す図である。
【
図12】本開示の第3実施例の第2変形例を示す図であり、ガイダンス画像(右折時の一時停止の警告)の遷移を示す図である。
【
図13】本開示の第4実施例に係るガイダンス画像(右折後にすぐ左折)の遷移を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付図面を参照しながら各実施例について詳細に説明する。
【0011】
[ヘッドアップディスプレイ]
図1に示すように、ヘッドアップディスプレイ100は、車両200のダッシュボードに搭載されている。ヘッドアップディスプレイ100は、表示光Lを被投射部材の一例であるウインドシールド201に投射することにより、車両情報を含む複数の虚像V1、V2を表示する。視認者1の視点EPが可視領域R内にあるときに、視認者1が虚像V1、V2を視認可能となる。虚像V1は虚像表示仮想領域K1内に表示される。虚像V2は虚像表示仮想領域K2内に表示される。複数の虚像表示仮想領域K1、K2は、それぞれ実体のない平面で形成され、互いに異なる向きで傾く。
【0012】
図2に示すように、虚像表示仮想領域K1は、高さ方向に沿って延びる。ここで、高さ方向に沿うとは、虚像表示仮想領域K1が高さ方向に対して±45°未満であることを指す。虚像表示仮想領域K2は、虚像表示仮想領域K1に対して傾斜する。例えば、虚像表示仮想領域K2は、路面に沿う。ここで、路面に沿うとは、虚像表示仮想領域K2が水平方向に対して±45°未満であることを指す。本例では、虚像表示仮想領域K2は、視認者1から離れるにつれて上方向に向かうように傾斜する。
【0013】
図5に示すように、虚像V2は、視認者1から見て実風景である路面に沿うように表示される。虚像V1は、視認者1から見て実風景である路面に対して立設するように表示される。虚像V2には、路面に関連付けられた情報、例えば、経路案内矢印等の記号情報が含まれている。虚像V1には、車速等の文字情報又は標識情報が含まれている。文字とは、数字、アルファベット、ひらがな、カタカナ、漢字等である。
【0014】
次に、ヘッドアップディスプレイ100の構成について説明する。
図2に示すように、ヘッドアップディスプレイ100は、光学リレーである凹面ミラー12と、表示器20(表示部の一例)と、制御部25(表示装置の一例)と、ケース30と、プリズム40と、を備える。
【0015】
ケース30は、遮光性の樹脂又は金属により箱状に形成されている。ケース30内には、凹面ミラー12、表示器20及びプリズム40が収容されている。ケース30は、ケース30の内部空間で生成される表示光Lをウインドシールド201に向けて透過する光透過性部材からなる窓部31を備える。
【0016】
表示器20は、画像を表す表示光Lを放射する表示面21を有する。表示器20は、液晶パネル及び照明装置を有するタイプであってもよいし、DMD(Digital Micro mirror Device)素子等の反射型表示素子及びプロジェクタを有するタイプであってもよい。表示面21は、車両200の前方下側を向いている。表示面21に表示される画像には、視認者1が視認する虚像V1、V2の歪みを補正する歪み補正が施されている。表示面21は、表示光Lの光軸中心Laに対して傾斜している。光軸中心Laは、表示光Lの横断面の中心に位置する。
【0017】
図4に示すように、表示面21は、虚像V1に対応する表示光Lを出射する第1領域20aと、虚像V2に対応する表示光Lを出射する第2領域20bと、を備える。第1領域20aには文字情報が表示され、第2領域20bには記号情報が表示される。
【0018】
図2に示すように、制御部25は、CPU(Central Processing Unit)、GDC(Graphics Display Controller)、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等を有する。制御部25は、外部から車速及び経路案内等の情報を取得し、これらの情報に基づき表示面21に表示する画像を生成する。プリズム40は、表示面21に設置され、表示面21から出射された表示光Lが透過する。プリズム40については後で詳述する。
【0019】
図2に示すように、凹面ミラー12は、車両200の高さ方向及び幅方向に沿って凹状に湾曲する反射面12aを有する。凹面ミラー12は、プリズム40を透過した表示光Lをウインドシールド201に向けて反射する。凹面ミラー12は、表示面21からの表示光Lを拡大するようにウインドシールド201に向けて反射する。凹面ミラー12の反射面12aは、車両200の後方上側を向いている。凹面ミラー12は、ウインドシールド201での反射による虚像の歪みを抑制する機能を有する。
【0020】
次に、プリズム40の構成について説明する。
図3及び
図4に示すように、プリズム40は、屈折率nが空気(n=1)よりも大きい材質、例えば、ガラス又は光学樹脂により形成されている。プリズム40は、表示面21を覆う略板状で形成されている。
【0021】
プリズム40及び表示器20は、高さ方向に長い長方形板状をなす。プリズム40は、表示面21に対向して位置し、表示面21からの表示光を入射する入射面41iと、入射面41iを介してプリズム40に入射した表示光Lを出射する出射面41oと、を備える。出射面41oは、表示面21と平行をなす第1天面42と、第1天面42に対して傾斜した傾斜面43と、を備える。第1天面42及び傾斜面43は高さ方向に連続している。第1天面42は、傾斜面43よりも上方向に位置する。傾斜面43は、下方に向かうにつれて表示器20に近づくように傾斜している。なお、表示器20及びプリズム40は、幅方向に長い長方形板状をなしてもよい。
【0022】
図4に示すように、仮想ディスプレイ平面48Aは、第1天面42と入射面41iの間に位置する。仮想ディスプレイ平面48Bは、傾斜面43と入射面41iの間に位置し、傾斜面43と入射面41iがなす角度αを、例えば、二等分する方向に延びる。表示光Lの光軸中心Laは、仮想ディスプレイ平面48A及び仮想ディスプレイ平面48Bの境界部を通過する。なお、表示光Lの光軸中心Laは、境界部を通過せず、仮想ディスプレイ平面48A及び仮想ディスプレイ平面48Bを通過してもよい。
【0023】
光軸中心Laに対する仮想ディスプレイ平面48Aの延長線(
図4の破線で示す線)の角度θ1は、光軸中心Laに対する仮想ディスプレイ平面48Bの角度θ2よりも小さい角度である。角度θ2(
図4参照)が大きくなるほど、高さ方向に対する虚像表示仮想領域K2の傾斜角度が大きくなる。
【0024】
図2及び
図4に示すように、仮想ディスプレイ平面48Aは高さ方向に沿う虚像表示仮想領域K1に対応する。仮想ディスプレイ平面48Bは虚像表示仮想領域K1に対して傾斜する虚像表示仮想領域K2に対応する。仮想ディスプレイ平面48Aの上端は虚像表示仮想領域K1の下端に対応しており、仮想ディスプレイ平面48Bの下端は虚像表示仮想領域K2の上端に対応している。すなわち、仮想ディスプレイ平面48A及び仮想ディスプレイ平面48Bそれぞれの画像は、高さ方向及び車両前後方向に反転して虚像V1、V2として表示される。
図2及び
図5に示すように、虚像表示仮想領域K2は、視認者1から見て、虚像表示仮想領域K1よりも上方に位置する。虚像表示仮想領域K1の上端は、虚像表示仮想領域K2の下端に接している。虚像表示仮想領域K2は、視認者1から離れるにつれて上方向に向かうように傾斜する。
【0025】
以上のように構成されたヘッドアップディスプレイ100によれば、表示面21から表示光Lが出射されると、表示光Lがプリズム40に入射する。プリズム40により、互いに異なる向きの仮想ディスプレイ平面48A及び仮想ディスプレイ平面48Bから表示光Lが出射された場合と同じように作用する。表示光Lは、プリズム40を透過した後、凹面ミラー12によりウインドシールド201に向けて反射させられる。表示光Lは、ウインドシールド201を反射して視認者1に到達する。これにより、仮想ディスプレイ平面48A及び仮想ディスプレイ平面48Bの向きに対応して、複数の虚像V1、V2が互いに異なる向きで表示される。
【0026】
また、虚像表示仮想領域K2の虚像V2は、視認者1から離れるにつれて上方向に向かうように傾斜するので、経路案内画像等を路面に沿った遠近画法で表現することができる。
以下に示す実施例では、虚像表示仮想領域K2を利用して、遠近画法を含む後述のガイダンス画像を表示する。ただし、遠近画法の表現は、表示器20の表示面全体を傾けることで実現してもよいし、ハードウェアに依存せず、ソフトウェアによる画像処理のみで実現してもよい。
【0027】
[ガイダンス画像表示]
次に、ヘッドアップディスプレイ100によるガイダンス画像表示について、
図6~
図13を参照して説明する。
【0028】
制御部25は、ハードウェアとソフトウェアとの協働により実現される機能構成としてガイダンス画像表示手段を備える。ガイダンス画像表示手段は、走行経路を示すガイダンス画像50を表示器20に表示させる。制御部25は、この走行経路に関する情報を図示しない外部のナビゲーションシステムから取得する。
図6に示すように、ガイダンス画像50は、経路画像51、交差点画像52及びターン方向画像53を含む。経路画像51は、遠近画法で表現され、予め設定された目的地に到達するために進むべき走行経路(適正経路)を示す。経路画像51は、例えば、実風景の路面に沿い、手前側(下側)の左右幅が広く、奥側(上側)ほど左右幅が狭くなる帯状画像で構成される。交差点画像52は、遠近画法で表現され、ターンする交差点301を示す。交差点画像52は、例えば、交差点301が十字路である場合、交差点301の4つのコーナー部のうち、手前側の2つのコーナー部を示す画像で構成される。交差点301は、十字路に限らず、T字路やY字路など様々な交差点であってもよい。ターン方向画像53は、直立で平面的に表現され、交差点301におけるターン方向を示す。ターン方向画像53は、例えば、ターン方向に直列状に並ぶ複数の矢印画像で構成される。なお、経路画像51、ターン方向画像53は、安全な経路であることを強調可能な表示色(例えば、青色、緑色)であることが望ましい。また、交差点画像52は、適正経路を示す画像に比べ彩度や輝度が低い色(例えば、灰色などの無彩色)であることが望ましい。
【0029】
制御部25は、車両200から交差点301までの距離に応じて、ガイダンス画像50の経路画像51、交差点画像52及びターン方向画像53の様態を変化させる。これにより、視認者1(運転者)は、曲がるべき交差点301までの距離感を直感的に認識することが可能になる。以下、このようなガイダンス画像50の各種実施例について説明する。
【0030】
なお、
図6~
図13において、符号302はセンターライン、符号303は車線境界線、符号304は停止線、符号305は横断歩道、符号306は分岐点を示す。また、制御部25は、各種実施例を実現するための機能構成として、位置情報取得手段、経路情報取得手段、対向車検出手段、歩行者検出手段、信号情報取得手段、一時停止情報取得手段等を備える。
【0031】
(第1実施例)
図6は、本開示の第1実施例に係るガイダンス画像(左折)の遷移を示す図である。
図6に示すように、制御部25は、交差点301での左折を案内するガイダンス画像50を表示させる場合、車両200から交差点301までの距離に応じて、ガイダンス画像50を(A1)~(A5)のように遷移させる。
【0032】
制御部25は、車両200から左折する交差点301までの距離が第1閾値(例えば、150m)~第2閾値(例えば、50m)のときに、ガイダンス画像50(A1)を表示させる。ガイダンス画像50(A1)では、車両200から左折する交差点301までの距離が近くなるほど、制御部25は交差点画像52及びターン方向画像53を大きくさせる。このとき、制御部25は経路画像51の大きさを変動させない。このようなガイダンス画像50(A1)によれば、視認者1は、交差点画像52及びターン方向画像53が大きくなることに基づいて、左折すべき交差点301が近づいていることを直感的に認識できる。また、ガイダンス画像50(A1)では、経路画像51の大きさが変化しないため、視認者1は、左折すべき交差点301が近づいていると認識(例えば、150m未満と認識)しつつ、左折すべき交差点301の直前ではないと直感的に認識(例えば、50m以上と認識)することができる。
【0033】
制御部25は、車両200から左折する交差点301までの距離が第2閾値未満のときに、ガイダンス画像50(A2)、50(A3)を表示させる。ガイダンス画像50(A2)、50(A3)では、車両200から左折する交差点301までの距離が近くなるほど、制御部25は経路画像51、交差点画像52及びターン方向画像53を大きくさせる。このようなガイダンス画像50(A2)、50(A3)によれば、視認者1は、交差点画像52及びターン方向画像53が大きくなることに基づいて、左折すべき交差点301が近づいていることを直感的に認識できる。また、ガイダンス画像50(A2)、50(A3)では、左折すべき交差点301までの距離に応じて経路画像51も大きくなるので、視認者1は、左折すべき交差点301の直前であると直感的に認識(例えば、50m未満と認識)することができる。
【0034】
制御部25は、車両200が左折すべき交差点301に進入したときに、ガイダンス画像50(A4)、50(A5)を表示させる。ガイダンス画像50(A4)、50(A5)では、交差点画像52が消えているため、視認者1は、車両200が左折すべき交差点301に進入したことを直感的に認識できる。また、ガイダンス画像50(A4)、50(A5)では、制御部25は経路画像51を進行方向に向かって進むように旋回表示させつつ、ターンの進行度合いに応じてターン方向画像53をガイダンス画像50から反進行方向にスライドアウトさせる。これにより、視認者1は、左折すべき交差点301でのターンの進行度合いを直感的に認識できる。
【0035】
図7は、本開示の第1実施例の変形例を示す図であり、ガイダンス画像(右折)及び実風景の遷移を示す図である。
図7に示すように、制御部25は、交差点301での右折を案内するガイダンス画像50を表示させる場合、車両200から右折する交差点301までの距離に応じて、ガイダンス画像50を(B1)~(B4)のように遷移させる。
【0036】
制御部25は、車両200から右折する交差点301までの距離が第1閾値~第2閾値のときに、ガイダンス画像50(B1)を表示させる。ガイダンス画像50(B1)では、車両200から右折する交差点301までの距離が近くなるほど、制御部25は交差点画像52及びターン方向画像53を大きくさせる。また、ガイダンス画像50(B1)では、制御部25は経路画像51の大きさを変化させない。
【0037】
制御部25は、車両200から右折する交差点301までの距離が第2閾値未満のときに、ガイダンス画像50(B2)、50(B3)を表示させる。ガイダンス画像50(B2)、50(B3)では、車両200から右折する交差点301までの距離が近くなるほど、制御部25は経路画像51、交差点画像52及びターン方向画像53を大きくさせる。
【0038】
制御部25は、車両200が右折すべき交差点301に進入したときに、ガイダンス画像50(B4)を表示させる。ガイダンス画像50(B4)では、制御部25は交差点画像52を非表示にしている。また、ガイダンス画像50(B4)では、制御部25は経路画像51を進行方向に向かって進むように旋回表示させつつ、ターンの進行度合いに応じてターン方向画像53をガイダンス画像50から反進行方向にスライドアウトさせる。
【0039】
(第2実施例)
図8は、本開示の第2実施例に係るガイダンス画像(分岐後に左折)の遷移を示す図である。
図8に示すように、制御部25は、交差点301におけるターンの前に分岐が必要なとき、車両200から分岐点306又は交差点301までの距離に応じて、ガイダンス画像50を(C1)~(C5)のように遷移させる。
【0040】
制御部25は、車両200から分岐点306までの距離が第3閾値(例えば、150m)~第4閾値(例えば、50m)のときに、ガイダンス画像50(C1)を表示させる。ガイダンス画像50(C1)では、制御部25は現在走行している不適経路画像54を表示させる。不適経路画像54は、適正経路から外れた不適切な経路(不適経路)を示すものである。また、不適経路画像54は、適正経路を示す画像に比べ彩度や輝度が低い色(例えば、灰色などの無彩色)であることが望ましい。なお、ガイダンス画像50(C1)では、制御部25は分岐点306の存在を示すレーン画像55を表示させてもよい。レーン画像55を表示させる場合、レーン画像55は適正経路を示す画像に比べ彩度や輝度が低い色(例えば、灰色などの無彩色)であることが望ましい。
【0041】
制御部25は、車両200から分岐点306までの距離が第4閾値未満のときに、ガイダンス画像50(C2)、50(C3)を表示させる。ガイダンス画像50(C2)、50(C3)では、制御部25は、不適経路画像54と、レーン画像55と、左折案内する経路画像51に繋がる適正経路を示す事前経路画像56と、を表示させる。この事前経路画像56は、安全な経路であることを強調可能な表示色(例えば、青色、緑色)であり、さらに経路画像51と同じ色であることが望ましい。このようなガイダンス画像50(C2)、50(C3)によれば、視認者1は、交差点301での左折に先立ち、不適経路から適正経路への分岐が必要であることを直感的に認識することができる。
【0042】
制御部25は、車両200が分岐点306の分岐エリアに侵入したときに、ガイダンス画像50(C4)を表示させる。このとき、制御部25は不適経路画像54及びレーン画像55を非表示にしている。ガイダンス画像50(C4)では、不適経路画像54及びレーン画像55が消えているため、視認者1は、車両200が分岐すべきエリアに進入したことを直感的に認識できる。
【0043】
制御部25は、分岐が完了した後に、ガイダンス画像50(C5)を表示させる。ガイダンス画像50(C5)は、
図6のガイダンス画像50(A1)に相当し、ここから交差点301での左折案内を行うべく、制御部25は
図6のようにガイダンス画像50(A1)~50(A5)を遷移させる。
【0044】
図9は、本開示の第2実施例の変形例を示す図であり、ガイダンス画像(車線変更後に左折)の遷移を示す図である。
図9に示すように、制御部25は、交差点301におけるターンの前に車線変更が必要なとき、ガイダンス画像50を(D1)~(D5)のように遷移させる。
【0045】
ガイダンス画像50(D1)は、現在走行している車線(不適経路)と、車線変更すべき車線(適正経路)をレーン画像55によって示す。
【0046】
制御部25は、ガイダンス画像50(D2)として、レーン画像55と、左折案内する経路画像51に繋がる適正経路を示す事前経路画像56を表示させる。このようなガイダンス画像50(D2)によれば、視認者1は、交差点301での左折に先立ち、不適経路から適正経路への車線変更が必要であることを直感的に認識することができる。
【0047】
制御部25は、車両200が車線変更を開始すると、ガイダンス画像50(D3)を表示させる。このとき、制御部25は、レーン画像55を非表示にしている。ガイダンス画像50(D3)では、レーン画像55が消えているため、視認者1は、車両200が適正な車線に進入したことを直感的に認識できる。
【0048】
制御部25は、線変更が完了した後に、ガイダンス画像50(D4)、50(D5)を表示させる。ガイダンス画像50(D5)は、
図6のガイダンス画像50(A1)に相当し、ここから交差点301での左折案内を行うべく、制御部25は
図6のようにガイダンス画像50(A1)~50(A5)を遷移させる。
【0049】
(第3実施例)
図10は、本開示の第3実施例に係るガイダンス画像(右折時の対向車及び歩行者の警告)の遷移を示す図である。
制御部25は、ガイダンス画像50の表示中に、車両200の進行継続によって不利益をもたらす要因を検出すると、ガイダンス画像50の中に警告画像を表示させる。不利益をもたらす要因は、例えば、走行経路上に侵入した対向車、歩行者、その他の障害物である。また、不利益をもたらす要因は、一時停止などの所定の運転動作をしないまま走行経路を進行した際に法令違反となってしまうことを示す標識であってもよい。これら不利益をもたらす要因は、図示しないセンサ(ミリ波レーダセンサや、標識認識のための撮像センサなど)によって検出する。例えば、
図10に示すように、制御部25は、右折案内中に対向車や歩行者を検出した場合、ガイダンス画像50を(E1)~(E6)のように遷移させる。なお、ガイダンス画像50(E1)、50(E2)、50(E3)は、
図7のガイダンス画像50(B1)、50(B2)、50(B3)に相当するため、説明を省略する。
【0050】
制御部25は、車両200が右折すべき交差点301に侵入すると、通常の場合は、
図7に示すような経路画像51及びターン方向画像53を含むガイダンス画像50(B4)を表示させる。一方、制御部25は、右折進路に接近する対向車を検出した場合、警告オブジェクト61A及び警告種別アイコン62Aを含むガイダンス画像50(E4)を表示させる。また、制御部25は、右折進路の横断歩道305を渡る歩行者を検出した場合、警告オブジェクト61B及び警告種別アイコン62Bを含むガイダンス画像50(E5)を表示させる。このようなガイダンス画像50(E4)、50(E5)によれば、視認者1は、車両200の進行継続によって不利益をもたらす対向車や歩行者との衝突の可能性を直感的に認識することができる。また、制御部25は、ガイダンス画像50(E4)、50(E5)において、ターン方向画像53を非表示とするので、視認者1は、進行してはいけないことを直感的に認識することができる。
【0051】
警告オブジェクト61A、61Bは、経路画像51を横断する様態であり、かつ警告を強調可能な表示色(例えば、赤色、琥珀色、黄色)であることが望ましい。また、警告オブジェクト61A、61Bに横断される経路画像51は、前述したように、安全な経路であることを強調可能な表示色(例えば、青色、緑色)であることが望ましい。このような警告オブジェクト61A、61Bによれば、視認者1は、進行してはいけないことをより強く認識することができる。
【0052】
警告種別アイコン62A、62Bは、対向車や歩行者を模した画像であり、かつ警告を強調可能な表示色(例えば、赤色、琥珀色、黄色)にしていることが望ましい。このような警告種別アイコン62A、62Bによれば、視認者1は、進行による不利益の要因を認識しつつ、進行してはいけないことをより強く認識することができる。
【0053】
制御部25は、対向車や歩行者が検出されない場合、通常時のガイダンス画像50(E6)を表示させ、右折案内を再開させる。
【0054】
図11は、本開示の第3実施例の第1変形例を示す図であり、ガイダンス画像(左折時の赤信号の警告)の遷移を示す図である。
図11に示すように、制御部25は、ターンする交差点301の進行方向の信号機の点灯状態に応じて、ガイダンス画像50を(F1)~(F4)のように遷移させることができる。
【0055】
制御部25は、車両200から左折する交差点301までの距離が第1閾値~第2閾値のときに、ガイダンス画像50(F1)を表示させる。ガイダンス画像50(F1)では、車両200から左折する交差点301までの距離が近くなるほど、制御部25は交差点画像52及びターン方向画像53を大きくさせる。また、ガイダンス画像50(F1)には、左折する交差点301に信号機が設置されていることを示す予備警告アイコン63Aが含まれる。なお、予備警告アイコン63Aは、全灯状態(赤、黄、青すべて点灯)の信号機を示してもよいし、信号機の現在の点灯状態を示してもよい。
【0056】
制御部25は、車両200から左折する交差点301までの距離が第2閾値未満のときに、ガイダンス画像50(F2)、50(F3)を表示させる。ガイダンス画像50(F2)、50(F3)では、車両200から左折する交差点301までの距離が近くなるほど、制御部25は経路画像51、交差点画像52及びターン方向画像53を大きくさせる。また、ガイダンス画像50(F2)には、信号機の現在の点灯状態を示す予備警告アイコン63Aが含まれる。このようなガイダンス画像50(F2)によれば、左折する交差点301の進行方向の信号機の点灯状態を事前に認識することができる。
【0057】
制御部25は、左折する交差点301の進行方向の信号機が赤色点灯状態である場合、ガイダンス画像50(F3)において警告オブジェクト61C及び警告種別アイコン62Cを表示させる。このようなガイダンス画像50(F3)によれば、視認者1は、車両200の進行継続によって不利益をもたらす信号無視の可能性を直感的に認識することができる。また、制御部25は、ガイダンス画像50(F3)において、ターン方向画像53を非表示とするので、視認者1は、進行してはいけないことを直感的に認識することができる。
【0058】
警告オブジェクト61Cは、経路画像51を横断する様態であり、かつ警告を強調可能な表示色(例えば、赤色、琥珀色、黄色)にしていることが望ましい。また、警告種別アイコン62Cは、赤色点灯状態の信号機を模した画像であることが望ましい。このような警告オブジェクト61Cや警告種別アイコン62Cによれば、視認者1は、進行による不利益の要因を認識しつつ、進行してはいけないことをより強く認識することができる。
【0059】
制御部25は、信号機が青色点灯状態に切り換わると、通常時のガイダンス画像50(F4)を表示させ、左折案内を再開させる。
【0060】
図12は、本開示の第3実施例の第2変形例を示す図であり、ガイダンス画像(右折時の一時停止の警告)の遷移を示す図である。
図12に示すように、制御部25は、ターンする交差点301が一時停止を要求する場合、ガイダンス画像50を(G1)~(G4)のように遷移させることができる。
【0061】
制御部25は、車両200から右折する交差点301までの距離が第1閾値~第2閾値のときに、ガイダンス画像50(G1)を表示させる。ガイダンス画像50(G1)では、車両200から右折する交差点301までの距離が近くなるほど、制御部25は交差点画像52及びターン方向画像53を大きくさせる。また、ガイダンス画像50(G1)には、右折する交差点301に一時停止を要求する標識が設置されていることを示す予備警告アイコン63Bが含まれる。
【0062】
制御部25は、車両200から右折する交差点301までの距離が第2閾値未満のときに、ガイダンス画像50(G2)、50(G3)を表示させる。ガイダンス画像50(G2)、50(G3)では、車両200から右折する交差点301までの距離が近くなるほど、制御部25は経路画像51及び交差点画像52を大きくさせる。また、ガイダンス画像50(G2)、50(G3)には、停止線304での一時停止を要求する警告オブジェクト61D及び警告種別アイコン62Dが含まれる。このとき、制御部25は、ターン方向画像53を非表示にしている。このようなガイダンス画像50(G2)、50(G3)によれば、視認者1は、車両200の進行継続によって不利益をもたらす一時停止無視の可能性を直感的に認識することができる。また、制御部25は、ガイダンス画像50(G2)、50(G3)において、ターン方向画像53を非表示とするので、視認者1は、進行してはいけないことを直感的に認識することができる。
【0063】
警告オブジェクト61Dは、経路画像51を横断する様態であり、かつ警告を強調可能な表示色(例えば、赤色、琥珀色、黄色)にしていることが望ましい。また、警告種別アイコン62Dは、一時停止の標識を模した画像であることが望ましい。このような警告オブジェクト61Dや警告種別アイコン62Dによれば、視認者1は、進行による不利益の要因を認識しつつ、進行してはいけないことをより強く認識することができる。
【0064】
制御部25は、車両200の一時停止を検出すると、通常時のガイダンス画像50(G4)を表示させ、右折案内を再開させる。
【0065】
(第4実施例)
図13は、本開示の第4実施例に係るガイダンス画像(右折後にすぐ左折)の遷移を示す図である。
図13に示すように、制御部25は、右折案内を行った後、すぐに左折案内(左分岐案内)を行う場合、ガイダンス画像50を(H1)~(H5)のように遷移させることができる。
【0066】
制御部25は、車両200から右折する交差点301までの距離が第2閾値未満のときに、ガイダンス画像50(H1)を表示させる。ガイダンス画像50(H1)では、車両200から右折する交差点301までの距離が近くなるほど、制御部25は経路画像51、交差点画像52及びターン方向画像53を大きくさせる。また、ガイダンス画像50(H1)では、右折後に進行すべき車線を経路画像51及びレーン画像55で示すとともに、右折後に左折すべきことを経路画像51及びターン方向画像53で示す。
【0067】
制御部25は、車両200が右折すべき交差点301に進入したときに、ガイダンス画像50(H2)を表示させる。ガイダンス画像50(H2)では、制御部25は交差点画像52を非表示にしている。また、ガイダンス画像50(H2)では、右折後に進行すべき車線を経路画像51及びレーン画像55で示す。また、ガイダンス画像50(H2)では、制御部25は経路画像51を進行方向に向かって進むように旋回表示させつつ、ターンの進行度合いに応じてターン方向画像53をガイダンス画像50から反進行方向にスライドアウトさせる。
【0068】
制御部25は、右折の終盤にガイダンス画像50(H3)を表示させる。ガイダンス画像50(H3)には、右折後に左折すべき経路を示す経路画像51と、左折方向を示すターン方向画像53が含まれる。
【0069】
制御部25は、右折後にガイダンス画像50(H4)、(H5)を表示させる。ガイダンス画像50(H4)、(H5)では、車両200から左折する交差点301(分岐点306)までの距離が近くなるほど、制御部25は経路画像51及びターン方向画像53を大きくさせる。このようなガイダンス画像50(H1)~(H5)によれば、視認者1は、右折後、すぐに左折することを直感的に認識することができる。
【0070】
以上、各実施例について詳述したが、特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された範囲内において、種々の変形及び変更が可能である。また、前述した実施例の構成要素を全部又は複数を組み合わせることも可能である。
【符号の説明】
【0071】
1 視認者
100 ヘッドアップディスプレイ
20 表示器
25 制御部
50 ガイダンス画像
51 経路画像
52 交差点画像
53 ターン方向画像
54 不適経路画像
55 レーン画像
56 事前経路画像
61A~61D 警告オブジェクト
62A~62D 警告種別アイコン
63A、63B 予備警告アイコン
200 車両
201 ウインドシールド
301 交差点
302 センターライン
303 車線境界線
304 停止線
305 横断歩道
306 分岐点