IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ハッチンソン シーリング システムズの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024173768
(43)【公開日】2024-12-12
(54)【発明の名称】自動車用の封入固定窓モジュール
(51)【国際特許分類】
   B60J 1/10 20060101AFI20241205BHJP
   B60J 10/33 20160101ALI20241205BHJP
   B60J 1/17 20060101ALI20241205BHJP
   B60J 10/79 20160101ALI20241205BHJP
   B60J 10/76 20160101ALI20241205BHJP
   B60J 10/86 20160101ALI20241205BHJP
【FI】
B60J1/10 A
B60J1/10 C
B60J10/33
B60J1/17 J
B60J10/79
B60J10/76
B60J10/86
【審査請求】未請求
【請求項の数】25
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024085971
(22)【出願日】2024-05-28
(31)【優先権主張番号】18/327,294
(32)【優先日】2023-06-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】202321381215.3
(32)【優先日】2023-06-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】519331327
【氏名又は名称】ハッチンソン シーリング システムズ, インク.
(74)【代理人】
【識別番号】110000659
【氏名又は名称】弁理士法人広江アソシエイツ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ゲレック,アンドレ
【テーマコード(参考)】
3D127
3D201
【Fターム(参考)】
3D127AA18
3D127CB03
3D127CC05
3D127CC16
3D201AA18
3D201CA23
3D201CA31
3D201CB04
3D201DA06
3D201DA10
3D201DA31
3D201DA73
(57)【要約】      (修正有)
【課題】オーバーモールド材料のヒケおよび他の外観不良を防止する、封入固定窓モジュールを提供する。
【解決手段】自動車用の封入固定窓モジュールは、固定窓ガラス14と、可動窓ガラス12によって担持される案内手段を受け入れるように構成された長手方向溝を画定すると共に、固定窓ガラス内面14bに面する外壁22aを有する分割ポスト122(第1のプロファイル)と、分割ポストを固定窓ガラスに固定するオーバーモールド材料142であって、分割ポスト外壁と固定窓ガラス内面との間に延在する第1のオーバーモールド部分142aと、分割ポスト側壁と前記内面との間に延在する第2のオーバーモールド部分142bとを具備するオーバーモールド材料142とを備える。第1の部分142aが、外壁22aと内面14bとの間に位置する少なくとも1つの突出リップ162と接触する。
【選択図】図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車用の封入固定窓モジュールであって、
外面と、内面と、前記外面と前記内面との間に延在する周縁部とを有する固定窓ガラスと、
前記周縁部の少なくとも一部に沿って延在する少なくとも1つの分割ポストであって、該分割ポストは、断面がU字形であると共に、外壁、内壁、および前記外壁と内壁とを接続する側壁を有する第1の長手方向プロファイルを備え、前記第1のプロファイルが、可動窓ガラスによって担持される案内手段を受け入れるように構成された長手方向溝を画定し、前記外壁が前記内面に面している、少なくとも1つの分割ポストと、
前記第1のプロファイルを前記固定窓ガラスに固定するオーバーモールド材料と、
を備え、
前記オーバーモールド材料が、前記外壁と前記内面との間に位置する少なくとも1つの突出リップと接触し、前記少なくとも1つの突出リップが、第1の非拘束位置から、前記少なくとも1つの突出リップが弾性変形する第2の拘束位置まで弾性変形可能であり、前記少なくとも1つの突出リップが、前記第2の位置をとるように前記外壁と前記内面との間で圧縮される、ことを特徴とする自動車用の封入固定窓モジュール。
【請求項2】
前記少なくとも1つの突出リップが前記外壁によって担持される、請求項1に記載の封入固定窓モジュール。
【請求項3】
前記少なくとも1つの突出リップが前記固定窓ガラスによって担持され、前記内面に接続される、請求項1に記載の封入固定窓モジュール。
【請求項4】
前記少なくとも1つの突出リップが、2つ、3つ又は4つの隣り合う突出リップを含み、前記隣り合う突出リップの各々が弾性変形可能である、請求項1に記載の封入固定窓モジュール。
【請求項5】
前記外壁が、前記内面から第1の距離に位置し、当該第1の距離は前記内面に垂直な方向で測定され、
前記少なくとも1つの突出リップが、前記第1の位置にて第1の高さを有し、第2の位置にて第2の高さを有し、前記第1および第2の高さは前記内面に垂直な方向で測定され、
前記第2の高さが前記第1の距離に等しく、前記第1の高さが、前記第2の高さおよび前記第1の距離よりも大きい、請求項1に記載の封入固定窓モジュール。
【請求項6】
前記少なくとも1つの突出リップが、断面湾曲形状を有し、前記側壁に向かって配向された凹面と、反対側の凸面とを備える、請求項1に記載の封入固定窓モジュール。
【請求項7】
前記凸面が、前記周縁部の凸面と位置合わせされ同一平面上にある、請求項6に記載の封入固定窓モジュール。
【請求項8】
前記少なくとも1つの突出リップと前記内面との間には、空の空間が区画されている、請求項1に記載の封入固定窓モジュール。
【請求項9】
前記反対側の凸面と前記内面との間には、空の空間が区画されている、請求項7に記載の封入固定窓モジュール。
【請求項10】
前記少なくとも1つの突出リップが断面直線形状を有すると共に、前記内面に対して垂直に延在する、請求項1に記載の封入固定窓モジュール。
【請求項11】
前記少なくとも1つの突出リップが、固定ベースと、該固定ベースから延在する少なくとも1つの可撓性リップとを備える、請求項1に記載の封入固定窓モジュール。
【請求項12】
前記少なくとも1つの突出リップが、単一の固定ベースと、該単一の固定ベースに接続された複数の可撓性リップとを備える、請求項11に記載の封入固定窓モジュール。
【請求項13】
前記少なくとも1つの突出リップが、前記内面または前記外壁にオーバーモールドされている、請求項1に記載の封入固定窓モジュール。
【請求項14】
前記少なくとも1つの突出リップが、前記外壁の材料で、または前記外壁の材料のうちの1つから作られる、請求項1に記載の封入固定窓モジュール。
【請求項15】
前記少なくとも1つの突出リップが、前記側壁とは反対側にある前記外壁の第1の端部に位置する、または前記第1の端部とは反対側の前記外壁の第2の端部に位置する、請求項1に記載の封入固定窓モジュール。
【請求項16】
前記外壁が、当該外壁に対して垂直であると共に前記周縁部に当接している突出脚部を担持する、請求項1に記載の封入固定窓モジュール。
【請求項17】
前記突出脚部が、前記可動窓ガラスの周縁部に当接するように構成された第1のシールリップを担持する、請求項16に記載の封入固定窓モジュール。
【請求項18】
前記第1のシールリップが、外側に向けられ、且つ前記少なくとも1つの分割ポストの反対側に向けられた凹面を有する、請求項17に記載の封入固定窓モジュール。
【請求項19】
前記オーバーモールド材料が、前記外壁と前記内面との間に延在する第1の部分と、前記側壁と前記内面との間に延在する第2の部分とを備え、前記第1および第2の部分が互いに接続され、前記第2の部分が前記少なくとも1つの突出リップと接触する、請求項1に記載の封入固定窓モジュール。
【請求項20】
前記分割ポストが押出成形され、前記少なくとも1つの突出リップが前記分割ポストと共押出成形される、請求項1に記載の封入固定窓モジュール。
【請求項21】
少なくとも1つのシールリップが、前記分割ポストとさらに共押出成形される、請求項20に記載の封入固定窓モジュール。
【請求項22】
請求項1に記載の封入固定窓モジュール、並びに、第1および第2の押出セグメントを備えたガラスランであって、
前記第1の押出セグメントが、前記分割ポストに平行であり、
前記第2の押出セグメントが、前記封入固定窓モジュールと前記第1の押出セグメントとの間に延在し、且つ、オーバーモールドによって前記分割ポストの上端に接続された第1の端部と、オーバーモールドによって前記第1の押出セグメントの上端に接続された第2の端部とを有する、
ことを特徴とするガラスラン。
【請求項23】
請求項1に記載の封入固定窓モジュールを少なくとも1つ、又は、請求項22に記載のガラスランを1つ備えてなる自動車。
【請求項24】
ドアフレーム、可動窓ガラス、および前記封入固定窓モジュールを含むドアを備えてなる請求項23に記載の自動車であって、
前記可動窓ガラスが、外面、内面、および前記外面と内面との間に延在する周縁部を有しおり、前記封入固定窓モジュールの外面と前記可動窓ガラスの外面とが、実質的に共面上または同一平面上にある、ことを特徴とする自動車。
【請求項25】
前記封入固定窓モジュールおよび前記可動窓ガラスの両方の外面が、前記封入固定窓モジュールおよび前記可動窓ガラスの両方の周縁部の間に介在する第1のシールリップの一部とさらに実質的に共面上または同一平面上にある、請求項24に記載の自動車。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は概ね、自動車用の封入固定窓モジュール及びそのような自動車に関する。
【背景技術】
【0002】
多くの自動車では、ドアアセンブリ(ドア組立体)は、可動窓ガラスを担持する第1の、例えば前方の窓開口部と、固定または定置窓ガラスを備えた第2の、例えば後方の開口部とが存在するように設計されている。もちろん、前方窓ガラスは固定されてもよく、後方窓ガラスは移動可能であってもよい。従来の設計の固定窓は、窓パネル、隣接する可動窓の軌道として機能するポスト、および成形品またはトリムピースまたは分割ポストの様々な構成、最も具体的には、インターロックチャネルなどを使用して窓モジュールアセンブリに機械的に取り付けることができる押出ヘッダ/Bピラートリムピースを含む別個の要素から組み立てることができる。
【0003】
いくつかの従来技術の設計における分割ポストは、予め形成された弾性バンドの性質の物品を含む。これらの設計では、窓は、窓ガラスに弾性的に係合するトリムバンドのチャネルに挿入されるが、しばしば確実ではない。従来の設計は、水漏れ、外部からのノイズ(風切り音)または内部からのノイズ、および一般にフィット感および仕上げに関する問題など、個別の構成要素からの組み立てに起因するいくつかの欠点を抱えている。さらに、これらのモジュールの組み立ては、特に個々の構成要素が複数のサプライヤによって製造される場合には困難であることが多い。
【0004】
従来の設計の問題のいくつかは、窓ガラスを囲むトリムまたはポストの一部が、射出成形技術を用いて窓周辺部をポリマーで封入することによって製造されるオーバーモールドプロセスの使用によって克服される。本質的に、窓ガラスは、窓ガラスの縁部に周方向トリムを生成するように構成された金型キャビティ内に配置される。分割ポストプロファイルおよびヘッダプロファイルもまた、金型キャビティ内に配置される。場合によっては、追加のマージンシール押出を金型キャビティに追加することができる。射出成形トリムが接着する窓ガラスの縁部は、接着を促進し、形成物品に水不透過性シールを形成するために洗浄され、下塗りされる。次いで、型を閉じ、窓ガラスの縁部が封入されて所望のトリムジオメトリを形成するように材料を注入する。
【0005】
図1は、自動車の隣接する窓ガラス1、2の断面図である。窓ガラス1は固定されており、窓ガラス2は移動可能である。固定窓ガラス1は、外面1aと、内面1bと、当該外面1aと内面1bとの間に延在する周縁部1cとを有する。分割ポスト3は、周縁部1cに沿って延在し、オーバーモールド材料4によってそこに固定される。
【0006】
分割ポスト3は、断面がU字形であり、外壁3aと、内壁3bと、当該外壁3aと内壁3bとを接続する側壁3cとを有する。分割ポスト3は、可動窓ガラス2の一部を受け入れるように構成された長手方向溝5を画定する。分割ポスト3の側壁3cは、固定窓ガラス1の周縁部1cに当接しており、当該オーバーモールド材料4は、側壁3cと外面1aとの間に延在する第1の部分4aと、側壁3cと内面1bとの間に延在する第2の部分4bとを備える。
【0007】
この構成は、内面1bと内壁3bとの間に小さなオフセットOを生じさせ、固定窓ガラス1の両側に限られた量のオーバーモールド材料を必要とする。したがって、ヒケ(シンクマーク)による外観上の問題のリスクは低い。
【0008】
窓モジュールの外観は、顧客、すなわち自動車のユーザにとって非常に重要である。窓モジュールの外観を向上させるための解決策は、自動車の外側に位置し、ユーザが見ることができる完成したパネルを窓ガラスの周辺部に提供することである。当該完成したパネルは、例えば、窓モジュールに固定された審美的金属構成要素である。
【0009】
定置窓ガラスの外側を隣接する可動窓ガラスの外側と同一平面上に置くことによって、窓モジュールの美観を高めることも知られている。
【0010】
図2は、自動車の隣接し且つ同一平面上の窓ガラス1、2の断面図である。分割ポスト3は、周縁部1cに沿って延在し、オーバーモールド材料4によって内面1bに固定される。
【0011】
分割ポスト3は、可動窓ガラス2によって担持された案内手段6を受け入れるように構成された長手方向溝5を画定する。分割ポスト3の外壁3aは、内面1bに面し、オーバーモールド材料4によって内面1bに固定されている。
【0012】
オーバーモールド材料4は、外壁3aと内面1bとの間に延在する第1の部分4aと、側壁3cと内面1bとの間に延在する第2の部分4bとを備える。図2は、第1の部分4aが一定の厚さE1を有することを示している(厚さE1は、内面1bおよび/または外壁3aに垂直な方向D1に測定される)。反対に、第2の部分4bは、一定ではなく変化する、より大きな厚さE2を有する(厚さE2は、側壁3cに垂直な方向D2で測定される)。第2の部分4bの厚さE2は、内壁3bの近傍の反対側の端部よりも内面1bの近傍でより高い(厚い)。
【0013】
オーバーモールド材料4は、側壁3cと内面1bとの間に延在し、内面1bに対して傾斜した主要部分4c1を備える外面4cを備える。実現可能性の理由により、オーバーモールドプロセス中に内面1bに対して垂直な主要部分4c1を得ることは不可能である。
【0014】
この同一平面構成では、内面1bと内壁3bとの間に大きなオフセットOが生じ、このオフセットOを充填するために大量のオーバーモールド材料4が必要である。したがって、ヒケによる外観の問題のリスクが高い。実際、脱型後、オーバーモールド材料4は冷却されて硬化する。オーバーモールド材料が多いと、外面4cにヒケおよび表面欠陥が発生しやすくなる。この外面4cは自動車のユーザに見える可能性があるため、これらのヒケおよび表面欠陥は問題である。
【0015】
本発明は、同一平面構成で使用することができ、上述の問題の少なくともいくつかを回避する、少なくとも封入固定窓モジュールを提供する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0016】
【特許文献1】(特になし)
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明によると、自動車用の封入固定窓モジュールであって、
外面と、内面と、当該外面と内面との間に延在する周縁部とを有する固定窓ガラスと、
当該周縁部の少なくとも一部に沿って延在する少なくとも1つの分割ポストであって、当該分割ポストが、断面がU字形であり、外壁、内壁、および当該外壁と内壁とを接続する側壁を有する第1の長手方向プロファイルを備え、当該第1のプロファイルが、可動窓ガラスによって担持される案内手段を受け入れるように構成された長手方向溝を画定し、当該外壁が当該内面に面している、少なくとも1つの分割ポストと、
当該第1のプロファイルを当該固定窓ガラスに固定するオーバーモールド材料と、
当該オーバーモールド材料が、当該外壁と当該内面との間に位置する少なくとも1つの突出リップと接触し、当該少なくとも1つの突出リップが、第1の非拘束位置から、当該少なくとも1つの突出リップが弾性変形する第2の拘束位置まで弾性変形可能であり、当該少なくとも1つの突出リップが、当該第2の位置をとるように当該外壁と当該内面との間で圧縮される、自動車用の封入固定窓モジュールが提供される。
【0018】
本明細書において、「内の」、「内側」、「内部」などの語は、自動車の内側を指す。「外の」、「外側」、「外部」などの語は、自動車の外側を指す。そして、外側要素は、車両の外側に位置する。第1の外側要素、部分または表面は、自動車のユーザによって視認可能であってもよく、または当該第1の外側要素を覆う第2の外側要素、部分または表面によって隠されてもよい。
【0019】
本明細書において、「整列(した)」および「実質的に整列(した)」とは、2つの要素が厳密に整列していること、または0~5mm、好ましくは0~3mm、より好ましくは0~1mmの範囲で整列していることを意味する。
【0020】
本発明は、固定窓モジュールの美観を向上させるための解決策を提供する。この目的は、オーバーモールド材料の厚さを可能な限り一定に保つことによって達成される。オーバーモールド材料の第2の部分は、固定窓ガラスの内面に垂直な方向に沿ってこの第2の部分の主要部分に沿って一定である。オーバーモールド材料の第1および第2の部分の厚さは、同様であってもよい。一定の厚さを有することにより、すべての成形領域が同じ速度で冷却され、「ヒケ」および他の外観不良を防止することができる。
【0021】
本発明による封入固定窓モジュールは、互いに単独で、または互いに組み合わせて、以下の特徴のうちの1つまたは複数を含むことができる。
-当該少なくとも1つの突出リップは、当該外壁によって担持される;
-当該少なくとも1つの突出リップは、当該固定窓ガラスによって担持され、当該内面に接続される;
-当該少なくとも1つの突出リップは、2つ、3つまたは4つの隣接する突出リップを含み、当該隣接する突出リップの各々が弾性変形可能である;
-当該外壁は、当該内面から第1の距離に位置し、当該第1の距離は、当該内面に垂直な方向に測定される、
-当該少なくとも1つの突出リップは、当該第1の位置に第1の高さを有し、第2の位置に第2の高さを有し、当該第1および第2の高さは、当該内面に垂直な方向に測定され、
-当該第2の高さは、当該第1の距離に等しく、当該第1の高さは、当該第2の高さおよび当該第1の距離よりも大きい;
-当該少なくとも1つの突出リップは、断面湾曲形状を有し、側壁に向かって配向された凹面と、反対側の凸面とを備える;
-当該凸面は、当該周縁部の凸面と整列され、同一平面上にあり、変形例では、当該凸側面と当該周縁の当該凸面との間に間隙がある;
-当該少なくとも1つの突出リップと当該内面との間に空の空間が画定される;
-当該反対側の凸面と当該内面との間に空の空間が画定される;
【0022】
-当該少なくとも1つの突出リップは、断面直線形状を有し、当該内面に対して垂直に延在する;
-当該少なくとも1つの突出リップは、固定ベースと、当該固定ベースから延在する少なくとも1つの可撓性リップとを備える;
-当該少なくとも1つの突出リップは、単一の固定ベースと、当該固定ベースに接続された複数の可撓性リップとを備える;
-当該少なくとも1つの突出リップは、当該内面上または当該外壁上にオーバーモールドされる;
-当該少なくとも1つの突出リップは、当該外壁の材料または当該外壁の材料のうちの1つから作られる;
-当該少なくとも1つの突出リップは、当該側壁とは反対側の当該外壁の第1の端部に位置し、または当該第1の端部とは反対側の当該外壁の第2の端部に位置する;
-当該外壁は、当該外壁に対して垂直であり、当該周縁部に当接している突出脚部を担持する;
-当該突出脚部は、当該可動窓ガラスの周縁部に当接するように構成された第1のシールリップを担持する;
-当該第1のシールリップは、外側に向けられ、当該分割ポストとは反対側に向けられた凹面を有する;
-当該側壁は、当該内面に平行な第1の表面と、当該内面に対して傾斜した第2の表面とを備える歯を備え、当該第1の部分は、当該第1の表面と当該内面との間に延在し、当該第2の部分は、当該第2の表面と当該内面との間に延在する;
【0023】
--当該分割ポストまたは第1のプロファイルは押し出される;
--当該歯は、当該第1のプロファイルと共押出される;
--当該第1の表面は平面であり、当該第2の表面は平面または湾曲している;
--当該第2の表面は、凹面または凸面である;
-当該第2の表面は、主に当該外面に平行であるか、またはこの第2の表面が凹状または凸状である場合に一定のオフセットを提供する;
---当該第1および第2の表面は、断面がV字形である;
-当該歯は、20°から85°の間、好ましくは50°から70°の間を含む角度を有する先端を有する;
--当該オーバーモールド材料はV字形である;
--当該オーバーモールド材料は、内面上に延在する突出リブを含む;
--0,8.E1≦E2≦1,2.E1、好ましくは、0,9.E1≦E2≦1,1.E1、より好ましくはE1=E2である。E1およびE2はそれぞれ当該第1および第2の厚さである;
【0024】
--当該分割ポストまたは第1のプロファイルは、外側に延在し、当該周縁部に面する脚部を備える埋め込み金属レールを備える;
--第1および第2の部分の厚さは、第1のプロファイルの長さの主要部分に沿って一定である;
--第1の部分の厚さは、固定窓ガラスの内面に対して垂直な方向に測定され、この方向は、当該外壁または当該外壁の表面に対して垂直であってもよい;
--第2の部分の厚さは、当該側壁または当該側壁の表面に垂直な方向に測定される;
--第1の部分の厚さは、第1のプロファイルを断面で見たときに実質的に一定である;
--第2の部分の厚さは、第1のプロファイルを断面で見たときに一定である;
--当該オーバーモールド材料は、当該第1のプロファイルに沿って当該周縁部を覆わない;
--当該第1のプロファイルの当該外壁は、当該内面に適用される;
--当該外壁は、断面がL字形であり、互いに垂直な第1の部分および第2の部分を含み、当該第1の部分は、当該内面から離間され、当該側壁と当該第2の部分との間に延在し、当該第2の部分は、当該内面に直接適用される;
--当該第1の部分は、当該オーバーモールド材料で充填された当該内面を有する空間を画定する;
--当該オーバーモールド材料は、少なくとも当該外壁と当該側壁と当該内面との間に延在する;
--当該内壁は、当該案内手段および当該可動窓ガラスの内面に面する;
--当該内壁は、当該案内手段と密封接触するように構成された第2のシールリップを担持する;
--当該内壁は、当該可動窓ガラスと密封接触するように構成された第3のシールリップを担持する;
【0025】
--当該第2および第3のシールリップは、当該第1のプロファイルと共押出される;
--当該外壁は、当該長手方向溝の内側の減摩層でコーティングされている;
--当該側壁は、当該長手方向溝の内側の減摩層でコーティングされている;
--当該内壁は、当該長手方向溝の内側の減摩層でコーティングされている;
--当該モジュールは、当該内面に固定された第2の長手方向プロファイルまたは保持クリップをさらに備えてもよい;
--当該第2の長手方向プロファイルは、断面がU字形であり、それらの間に2つの側壁を接続する外壁を有し、当該第2のプロファイルは、自動車の金属フランジを受け入れるように構成された長手方向溝を画定する;
--当該第2のプロファイルの当該外壁は、当該内面に平行であり、オーバーモールド材料によってそれに固定され、当該第2のプロファイルの当該側壁の一方は、当該固定窓ガラスに垂直な平面内で当該周縁部の一部と実質的に整列し、当該第2のプロファイルの当該側壁の他方は、垂直に延在し、当該内面に面する;
--当該第2のプロファイルの当該外壁は、当該内面から離間している;
--当該モジュールは、当該分割ポストとともにガラスランを形成する長手方向セグメントをさらに備える;
【0026】
-当該モジュールは、第1および第2の長手方向プロファイルをそれらの間に接続する第3の長手方向(またはヘッダ)プロファイルである長手方向セグメントを備える;
--当該第1および第2のプロファイルは垂直プロファイルである;
--当該第3の長手方向プロファイルは、当該固定窓ガラスの当該周縁部の少なくとも上部に沿って延在し、当該プロファイルに隣接する;
--当該第3の長手方向プロファイルは、第1のU字形部分および第2のU字形部分を備え、当該第1のU字形部分は、自動車の金属フランジを受け入れるように構成され、当該第2のU字形部分は、当該可動窓ガラスを摺動させることによって受け入れるように構成される;
--当該モジュールは、当該第2のプロファイルに平行であり、成形によって当該第3の長手方向(ヘッダ)プロファイルの端部に接続された第4の長手方向プロファイルである長手方向セグメントをさらに備える;
--当該第1および第2のU字形部分は、互いに垂直な2つの長手方向溝をそれぞれ画定する;
--当該オーバーモールド材料は、当該第1の部分に接続され、当該脚部と当該周縁部との間に介在する第3の部分をさらに備える;
--当該オーバーモールド材料は、当該第1の部分に接続され、当該第1の部分に対して垂直に、かつ当該周縁部に延在する第3の部分をさらに備える;
-当該第3の部分は、当該固定窓ガラスの当該外面と共面上にある端部を備える;
--歯の(共押出された)材料は、第1の長手方向プロファイルの(共押出された)材料とは異なっていてもよい;
--突出リップの(共押出された)材料は、第1の長手方向プロファイルの(共押出された)材料とは異なっている;
--突出脚部の(共押出された)材料は、第1の長手方向プロファイルの(共押出された)材料とは異なっていてもよい;
--歯、および/または突出脚部、および/または突出リップの材料(複数の場合もある)は、第1の長手方向プロファイルの材料、特にこの第1の長手方向プロファイルの被覆材料よりも柔らかくても硬くなくてもよい。
【0027】
本発明は、上述した封入固定窓モジュールと、第1および第2の押出セグメントとを備えるガラスランであって、
当該第1の押出セグメントが、当該分割ポストに平行であり、
当該第2の押出セグメントが、当該封入固定窓モジュールと当該第1の押出セグメントとの間に延在し、オーバーモールドによって当該分割ポストの上端に接続された第1の端部と、オーバーモールドによって当該第1の押出セグメントの上端に接続された第2の端部とを有する、ガラスランをさらに提案する。
【0028】
ガラスランは、上述のように、さらなるプロファイル、特に第3および第4のプロファイルを備えることができる。本発明は、少なくとも1つの封入固定窓モジュールまたは上で定義された1つのガラスランを備える自動車をさらに提案する。
【0029】
自動車は、ドアフレーム、可動窓ガラス、および当該封入固定窓モジュールを備えるドアを備えてもよく、当該可動窓ガラスは、外面、内面、および当該外面と内面との間に延在する周縁部を有し、当該封入固定窓モジュールおよび当該可動窓ガラスの前記外面は、実質的に共面上または同一平面上にある。
【0030】
有利には、当該封入固定窓モジュールおよび当該可動窓ガラスの両方の外面は、当該封入固定窓モジュールおよび当該可動窓ガラスの両方の周縁部の間に介在する第1のシールリップの一部とさらに実質的に共面上または同一平面上にある。
【0031】
本発明は、非限定的な例として、添付の図面を参照して与えられる以下の説明を読めば、よりよく理解され、本発明の他の詳細、特徴および利点がより明確になるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0032】
図1】分割ポストを担持する固定窓ガラスと、分割ポストの溝内に案内される可動窓ガラスとを含む隣接する窓ガラス(従来例)の断面図である。
図2】分割ポストを担持する固定窓ガラスと、分割ポストの溝内に係合される案内手段を担持する可動窓ガラスとを含む隣接し同一平面上にある窓ガラス(従来例)の断面図である。
図3】ドア環境における封入固定窓モジュールの部分側面図である。
図4図3の線A1-A1に沿った断面図である。
図5図3の線A2-A2に沿った断面図である。
図6図3の線C-Cに沿った断面図である。
図7図3の線B-Bに沿った断面図である。
図8】封入固定窓モジュールを示す、図2および図7と同様の断面図である。
図9a図8の詳細の拡大図である。
図9b図8の別の詳細の拡大図である。
図10a図8の図に対応し、本発明の実施形態を示す図である。
図10b図8の図に対応し、本発明の実施形態を示す図である。
図10c図8の図に対応し、本発明の実施形態を示す図である。
図10d図8の図に対応し、本発明の実施形態を示す図である。
図10e図8の図に対応し、本発明の実施形態を示す図である。
図10f図8の図に対応し、本発明の実施形態を示す図である。
図10g図8の図に対応し、本発明の実施形態を示す図である。
図10h図8の図に対応し、本発明の実施形態を示す図である。
図10i図8の図に対応し、本発明の実施形態を示す図である。
図11図8の図に対応し、本発明のさらなる実施形態を示す図である。
図12図8の図に対応し、本発明のさらなる実施形態を示す図である。
図13図8の図に対応し、本発明のさらなる実施形態を示す図である。
図14図8の図に対応し、本発明のさらなる実施形態を示す図である。
図15図8の図に対応し、本発明のさらなる実施形態を示す図である。
図16図8の図に対応し、本発明のさらなる実施形態を示す図である。
図17図8の図に対応し、本発明のさらなる実施形態を示す図である。
図18図8の図に対応し、本発明のさらなる実施形態を示す図である。
図19】封入固定フロント窓モジュールの部分側面図である。
図20図19の線B2-B2に沿った断面図である。
図21】封入固定フロント窓モジュールの部分側面図である。
図22図21の線B3-B3に沿った断面図である。
図23図23の線C-Cに沿った断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
図1および図2は既に説明されており、従来技術を示している。
【0034】
図3は、そのドア環境における自動車用の封入固定窓モジュール10の一例を示す。
【0035】
自動車ドアは、可動窓ガラス12に隣接することができる封入固定窓モジュール10を備えたドアフレームを備える。図1の例では、車両の後部ドアが示されており、この場合、窓ガラス12は前方窓ガラスであり、モジュール10は後方モジュールである。別の構成はフロントドアにあり、その場合、可動窓ガラス12はモジュール10から後方に配置される。
【0036】
モジュール10は、最大四端または四縁部に沿って成形された少なくとも固定窓ガラス14を備える。成形体または各成形体は、封入体16を形成する。
【0037】
各窓ガラス12、14は、自動車の外側に位置するように意図された外面12a、14aと、自動車の内側に位置するように意図された内面12b、14bと、当該外面と内面との間に延在する周縁部12c、14cとを有する(図4および図6参照)。
【0038】
各窓ガラス12、14は、実質的に平坦であってもよい。したがって、その表面12a、14a、12b、14bは、実質的に平坦であってもよい。当然ながら、窓ガラス12、14およびその表面は、モジュールの予想される設計に従ってわずかに湾曲していてもよい。図4図6に示すように、周縁部12c、14cは、断面凸形状を有することができる。
【0039】
図示の例では、各窓ガラス12、14は多角形形状を有し、4つの長手方向縁部を備える。したがって、各周縁部12c、14cは、上縁部12ca、14ca、前縁部12cb、14cb、下縁部12cc、14cc、および後縁部12cd、14cdを備える(図3参照)。
【0040】
ドアは、アップリケ13をさらに備えることができ、可動窓ガラス12は、定置窓ガラス14とアップリケ13との間に位置する。窓ガラス12の外面12aは、有利には、窓ガラス14aの外面14aおよびアップリケ13の外面13aと同一平面上にある。
【0041】
図4は、可動窓ガラスの上縁部12caにおける断面図である。図5は、固定窓ガラスの上縁部14caにおける断面図である。図6は、固定窓ガラスの後縁部14cdにおける断面図である。図7は、固定窓ガラスの前縁部14cbおよび可動窓ガラス12の後縁部12cdにおける断面図である。
【0042】
これらの図は、封入体16が窓ガラス14の縁部14ca、14cb、および14cdに沿って延在することを示している。ガラス縁部14caおよび14cbの隣のガラスの内側が封入される。ガラス縁部14cdおよび14ccの封入は任意である。
【0043】
したがって、封入部16は、図示の例では窓ガラス14の少なくとも2つの縁部に沿って延在しているが、以下に詳述するように、これらの縁部を必ずしも覆っていなくてもよい。封入体16は、各々が窓ガラス14の長手方向縁部の一部に沿って延在するセグメントまたはプロファイルまたは分割ポストを備えることができる。分割ポストの各プロファイルは、長さおよび幅を有し、その長さは、その幅よりも大きく、窓ガラス14の長手方向縁部の当該部分に沿って延在する。
【0044】
図4は、「第3の」プロファイル18と呼ばれる長手方向プロファイルを示す。この第3のプロファイル18は、当該縁部14caおよび12caに沿って延在する。図4に示すプロファイル18の部分は、縁部12caに沿って延在する部分であり、オーバーモールドされていない。
【0045】
可動ガラス縁部12cbを案内するために、モジュール10の一部であるプロファイル18に実質的に垂直なプロファイル(図示せず)が成形される。
【0046】
図4に示す第3のプロファイル18は、断面が第1および第2のU字形部分18a、18bを有する。
【0047】
第1のU字形部分18aは、内側に向けられ、自動車の金属フランジ26を受け入れるように構成された長手方向溝24を画定する。図示の例では、金属フランジは、重ね合わされて溝26に挿入される2つの実質的に水平なパネルを備える。第1の部分18aは、溝24を画定する2つの側壁18ab、18acを接続する外壁18aaを備える。
【0048】
第2のU字形部分18bは、窓ガラス12、14に平行な平面内で下方に向けられ、可動窓ガラス12の上部を摺動させることによって受け入れるように構成された長手方向溝28を画定する。第2の部分18bは、図示のように当該側壁18acに一体化され得る側壁によって接続された内壁18baおよび外壁18bbを備える。第2の部分18bの壁は、当該溝28を画定する。
【0049】
両方の部分18a、18bは、窓ガラス12および/または車両の部品と協働するように意図されたシールリップを備える。
【0050】
第3のプロファイル18は、プロファイル18に沿って延在し、両方の部分18a、18bに固定された細長い審美的構成要素30をさらに備えてもよい。構成要素30は、審美的な外面30aおよび内面30bを備える。構成要素30は、面30a、30bと、内面30bから内側に延在する長手方向フック30cとを備える実質的に平坦な部分を備える。フック30cは、構成要素30をプロファイル18上に機械的に固定するために使用される。構成要素30は、スナップ嵌めによってフック30cを受け入れるように意図された溝を両方とも備える当該外壁18aa、18bbの少なくとも一部を覆うように意図されている。
【0051】
図5は、第3のプロファイル18、特に縁部14caに沿って延在し、オーバーモールドされているその部分をさらに示す。
【0052】
プロファイル18のこの部分は、内壁18baを含まない点、およびオーバーモールド材料50によって固定窓ガラス12に固定されている点で、図2の部分とは異なる。
【0053】
このオーバーモールド材料50は、外壁18bbの内面、側壁18acの下向き面、および縁部14caおよび固定窓ガラス14の表面14a、14bの一部の上に延在する。このオーバーモールド材料50は、車両の部品に当接するように意図されたリップまたは脚部を有することができる。
【0054】
図6は、「第2の」プロファイル20と呼ばれる長手方向プロファイルを示す。この第2のプロファイル20は、当該縁部14cdに沿って延在し、オーバーモールドされる。
【0055】
図6に示される第2のプロファイル20は、断面がU字形であり、内側に向けられ、自動車の金属フランジ34を受け入れるように構成された長手方向溝32を画定する。図示の例では、金属フランジ34は、重ね合わされて溝32に挿入される2つの実質的に垂直なパネルを備える。
【0056】
第2のプロファイル20は、外壁20aと、当該外壁20aによって接続された2つの側壁20b、20cとを備える。外壁20aは、通常、固定窓ガラス14の内面14bに平行であり、オーバーモールド材料36によって固定されている。図示の例では、外壁20aは内面14bに面し、そこから離間している。この空間Sには、当該オーバーモールド材料36が充填されている。
【0057】
側壁20bは、固定窓ガラス14に垂直な平面P1において当該周縁部14cの一部(図示の例では後縁部14cd)と実質的に整列している。側壁20cは、内面14bに対して垂直に延在して面する。
【0058】
図示の例では、オーバーモールド材料36は、側壁20cおよび前縁部14cdの上にさらに延在する。側壁20bは、そのようなオーバーモールド材料36を含まない。当該オーバーモールド材料36は、後縁部14cdの前で(90°未満の角度を有する)V字形であり、外面14aと整列した第1の平面36aと、第1の表面36aとプロファイル20との間に延在し、当該平面P1に対して傾斜した第2の平面36bとを画定する。
【0059】
第2のプロファイル20は、車両の部品と協働するように意図されたシールまたは保持リップを備える。
【0060】
図7は、分割ポストとしても知られる「第1の」プロファイル22と呼ばれる別の長手方向プロファイルを示す。この第1のプロファイル22は、当該縁部12cd、14cbに沿って実質的に垂直に延在し、オーバーモールドされる。
【0061】
図7に示される第1のプロファイル22は、断面がU字形であり、外側に向けられ、可動窓ガラス12に固定された案内手段40を受け入れるように構成された長手方向溝38を画定する。
【0062】
第1のプロファイル22は、側壁22cによって互いに接続され、それらの間に溝を画定する外壁22aおよび内壁22bを備える。外壁22aは、固定窓ガラス14の内面14bに平行であり、オーバーモールド材料42によって固定されている。図示の例では、外壁22aは内面14bに面し、断面がL字形である。外壁22aは、互いに垂直な第1の部分22aaおよび第2の部分22abを備え、当該第1の部分22aaは、内面14bから離間し、当該側壁22cと当該第2の部分22abとの間に延在する。当該第2の部分22abは、当該内面14b上に直接適用される。当該第1の部分22abは、当該オーバーモールド材料42で充填された当該内面14bを有する空間Sを画定する。
【0063】
オーバーモールド材料42は、当該側壁22cの少なくとも一部の上にさらに延在する。オーバーモールド材料42は、図示の例では、当該第1のプロファイル22に沿って周縁部14cb、すなわち前縁部14cbを覆わない。
【0064】
外壁22aは、固定窓ガラス14に垂直な平面P2において当該前縁部14cbと実質的に整列している側壁22cとは反対側の長手方向縁部22a1を有する。
【0065】
この長手方向縁部22a1は、両方の縁部14cbおよび12cdに当接するように構成された第1のシールリップ44を担持する。シールリップ44は、当該縁部14cbと12cdとの間に延在する唯一の部材である。シールリップ44は、湾曲しており(凹状または凸状)、内側に向けられた溝を画定する。リップ44は、平面P2内に延在し、長手方向縁部22a1に固定された長手方向接続縁部44aを備え、窓ガラス12の後縁部12cdに当接する対向する長手方向シール縁部44bをさらに備える。両方の縁部44a、44bの間に延在するシールリップ44の長手方向部分は、当該外面14a、12aと実質的に整列した外面44cを有する。
【0066】
第1のプロファイル22の内壁22bに関する限り、これは当該平面P2と交差し、当該案内手段40に面するように、好ましくは図に示すように可動窓ガラス12の内面12bにも面するように構成される。
【0067】
当該内壁22bは、当該案内手段40と密封接触するように構成された第2のシールリップ46を担持する。別の例では、第1および第3のシールリップのみが設けられてもよい(その後、シールは案内手段40上に設けられない)。
【0068】
案内手段40は、例えば接着またはオーバーモールドによって窓ガラス12の内面12bに固定され、平面P2と交差し、摺動運動のために溝38内に受け入れられる案内脚部40aを備える単一の長手方向部分から形成されてもよい。図面に示すように、溝38の表面は、案内手段40、特にその脚部40aと摺動することによって協働するのに適した減摩層でコーティングされてもよい。したがって、図示のように、壁22a、22b、22cは、溝38の内部で減摩層によってコーティングされてもよい。
【0069】
図4図7に示すように、各プロファイル18、20、22は、ポリマー被覆に埋め込まれた又は封入された少なくとも1つのU字形金属レールを備えることができる。レールは、横枝部によって互いに接続された内部枝部および外部枝部を備える。各プロファイルおよびそのポリマー被覆は、共押出によって作られてもよい。シールリップは、例えばEPDMまたは熱可塑性樹脂などの弾性変形可能な材料で作られてもよい。これらのリップは、プロファイル18、20、22がそれらの相互接続ゾーン内で互いに接続されるプロセス中にオーバーモールドによって得ることができる。当然ながら、各プロファイルは金属レールを備えなくてもよく、したがってポリマー材料のみを含んでもよい。各プロファイルは、材料剛性が必要とされ、リップがより柔らかい材料で作られ得る領域においてポリプロピレンを有することができる。プロファイルは、オーバーモールド材料36、42および50によるオーバーモールドによって固定窓ガラス14上に固定される。定置ガラス縁部14ccも通常封入される。
【0070】
図8は、図2および図7の図と同様の図である。
【0071】
図3図7に関連して使用される参照番号は、図8の同じ要素を指定するために使用される。
【0072】
窓ガラス12および14は、上に開示されたものと同様である。案内手段40も同様である。
【0073】
図8の(第1の)プロファイル122または分割ポストは、縁部12cd、14cbに沿って延在し、オーバーモールドされる。
【0074】
図8に示される第1のプロファイル122は、断面がU字形であり、外側に向けられ、可動窓ガラス12に固定された案内手段40を受け入れるように構成された長手方向溝38を画定する。
【0075】
第1のプロファイル122は、側壁22cによって互いに接続され、それらの間に溝38を画定する外壁22aおよび内壁22bを備える。外壁22aは、固定窓ガラス14の内面14bに平行であり、オーバーモールド材料142によって固定されている。
【0076】
図面に示すように、溝38の表面は、案内手段40、特にその脚部40aと摺動することによって協働するのに適した減摩層(耐摩擦層)F1でコーティングされてもよい。したがって、図示のように、壁22a、22b、22cは、溝38の内部で減摩層F1によってコーティングされてもよい。
【0077】
図示の例では、外壁22aは内面14bに面する表面22a1を有し、断面がL字形である。外壁22aは、互いに垂直な第1の部分22aaおよび第2の部分22abを備え、当該第1の部分22aaは、内面14bから離間し、当該側壁22cと当該第2の部分22abとの間に延在する。当該第2の部分22abは、縁部14c、14cbの近傍の当該内面14b上に直接適用される。
【0078】
当該第2の部分22abは、外壁22aに対して実質的に垂直な方向に外部に延在する突出脚部160を担持する。突出脚部160は、両周縁部12cb、14cbの間隙に介在し、周縁部14cbに当接している。突出脚部160は、縁部12cbに当接するように構成された第1のシールリップ44を担持する。第1のシールリップ44は、外面14a、12aと実質的に整列した外面44cを有する。
【0079】
突出脚部160は、プロファイル122の主材料(またはポリマー被覆)と同じ材料で作られる。第1のシールリップ44は、より柔らかい材料で作られることが好ましい。
【0080】
外壁22a、特にその第1の部分22aaは、オーバーモールド材料142、特にこのオーバーモールド材料142の第1の部分142aで充填された内面14bを有する空間Sを画定する。
【0081】
オーバーモールド材料142は、当該側壁22cの少なくとも一部の上にさらに延在し、側壁22cと内面14bとの間に延在する第2の部分142bを備える。オーバーモールド材料142は、図示の例では、周縁部14cbを覆わない。
【0082】
第1のプロファイル22の内壁22bに関する限り、これは外壁22aよりも長く、当該案内手段40に面するように、好ましくは図に示すように可動窓ガラス12の内面12bにも面するように構成される。
【0083】
内壁22bは、案内手段40と密封接触するように構成された第2のシールリップ46と、可動窓ガラス12の内面12bと密封接触するように構成された第3のシールリップ48とを担持する。
【0084】
シールリップ44、46および48は、減摩層F1でコーティングされてもよい。
【0085】
別の例では、第1および第3のシールリップのみが設けられてもよい(そのとき、シールは案内手段40上に設けられない)。
【0086】
プロファイル122は、ポリマー被覆に埋め込まれた又は封入された少なくとも1つのU字形金属レールを備えることができる。このレールは、外壁22b内に延在する第1の枝部と、内壁22a内に延在する第2の枝部と、側壁22c内に延在する接続枝部とを備えてもよい。
【0087】
プロファイル122およびそのポリマー被覆は、共押出によって作られてもよい。シールリップは、例えばEPDMまたは熱可塑性樹脂などの弾性変形可能な材料で作られてもよい。これらのリップは、オーバーモールドまたは共押出によって実現することができる。当然ながら、プロファイル122は金属レールを備えなくてもよく、したがってポリマー材料のみを含んでもよい。プロファイル122のポリマーまたは被覆材料は、熱可塑性またはエラストマー熱可塑性、例えばポリプロピレンであってもよい。オーバーモールド材料は、例えば、熱可塑性樹脂、エラストマー熱可塑性樹脂、EPDM、SEBSなどで作られる。
【0088】
図8に示すように、オーバーモールド材料142の第1の部分142aは、この第1の部分の主要部分に沿って一定の第1の厚さE1を有する。第1の部分142aの厚さE1は、固定窓ガラス14の内面14bに対して垂直な方向に測定され、この方向は、外壁22aに対して垂直である。
【0089】
オーバーモールド材料142の第2の部分142bは、第2の部分の主要部分に沿って一定の第2の厚さE2を有する。この第2の部分142bの厚さE2は、側壁22cに対して垂直な方向(直交方向)に測定される。
【0090】
第2の部分142bは、側壁22cと内面14bとの間に延在し、内面14bに対して傾斜した主要部分を備える外面142b1を有する。
【0091】
図示の例では、オーバーモールド材料142はV字形であり、それらの間に接続され、先端142cをともに形成する両方の部分142a、142bを備える。オーバーモールド材料142は、その先端142cに突出リブ166を備え、この突出リブ166は内面14b(図9a)上に延在する。
【0092】
図示の例では、オーバーモールド材料の形状は、その側壁22cに歯168またはフィン(シャークフィンなど)を含むプロファイル122の形状によって提供される。
【0093】
歯168は、内面14bに平行で外壁22aの表面22a1と整列する第1の表面168aと、内面14bに対して傾斜する第2の表面168bとを備える。歯168の機能は、第2の表面168bと外面142b1との間に一定のオフセットを生成することである。したがって、表面168bの形状および位置は、外面142b1の形状および位置に応じて変化する。第2の部分142bの厚さE2は、この第2の表面168bに対して垂直な方向に測定され得る。
【0094】
歯168は、好ましくは、第1の部分142aが第1の表面168aと内面14bとの間に延在し、第2の部分142bが第2の表面168bと内面14bとの間に延在するように、オーバーモールド材料内に完全に埋め込まれる。図示の例では、第1の表面168aは平面であり、第2の表面168bも平面である。この第2の表面168bは、好ましくは、E2が一定であることを確実にするために外面142b1に平行である。したがって、図示の例では、第1および第2の表面168a、168bは断面がV字形である。第1および第2の表面168a、168bは、角度αを形成する、即ち、20°から85°の間、好ましくは50°から70°の間に含まれる角度を有する先端を形成する。言い換えれば、歯168は、20°から85°の間、好ましくは50°から70°の間に含まれる角度αを画定する。
【0095】
本発明は、図3図9bに関連して上述した封入窓モジュールと同様の封入固定窓モジュールに関する。したがって、それらの図を参照してなされた上記の説明は、特許請求される発明および以下の図の説明に適用される。
【0096】
本発明によれば、オーバーモールド材料142は、当該外壁22aと当該内面14bとの間に位置する少なくとも1つの突出リップ162(図10aで後述するのみ)と接触している。当該少なくとも一つの突出リップ162は、第1の非拘束位置から当該少なくとも一つの突出リップ162が弾性変形する第2の拘束位置まで弾性変形可能である。当該少なくとも1つの突出リップ162は、当該第2の位置をとるように当該外壁22aと当該内面14bとの間で圧縮される。
【0097】
図10a~図10gは、本発明の実施形態を示す。
【0098】
図10aの実施形態は、外壁22aの第2の部分22abが、外部に延在し、窓ガラス14の内面14bに当接する1つの突出リップ162に置き換えられている点で、図8の実施形態とは異なる。
【0099】
図10aの拡大詳細図では、突出リップ162は、その第1の位置では実線で示され、その第2の位置では破線で示されている。突出リップ162は、本発明を示すすべての図においてその第1の位置に示されている。
【0100】
外壁22aは、当該内面14bから第1の距離D3に位置し、当該第1の距離は、当該内面14bに垂直な方向に測定される。突出リップ162は、当該第1の位置で第1の高さH1を有し、第2の位置で第2の高さH2を有し、当該第1および第2の高さは、当該内面に垂直な方向に測定される。第2の高さH2は、第1の距離D3に等しく、第1の高さH1は、第2の高さH2および第1の距離D3より大きい。
【0101】
突出リップ162および突出脚部160は、プロファイル122の主材料と同じ材料で作られ得る。第1のシールリップ44は、より柔らかい材料で作られる。
【0102】
オーバーモールド材料142は、周縁部14cbを覆わない。これは、窓ガラス14に当接し、リップ162を通って縁部14cbまで通過するオーバーモールド材料142を回避する突出リップ162の存在に起因する。
【0103】
図面に示すように、突出リップ162および脚部160は、窓ガラス14とともに、空の、すなわちオーバーモールド材料142で充填されていない空間S´を画定することができる。
【0104】
図10bの実施形態は、歯168が約70°~85°のより大きな角度αを画定するという点で、図8の実施形態とは異なる。オーバーモールド材料142のV字形状は、同様の角度を有する。
【0105】
図10cの実施形態は、歯168が約20°~40°のより小さな角度αを画定するという点で、図8の実施形態とは異なる。オーバーモールド材料142のV字形状は、同様の角度を有する。
【0106】
図10dの実施形態は、歯168の第2の表面168bが湾曲しており、特に凹状であるという点で、図8の実施形態とは異なる。オーバーモールド材料142の第2の部分142bは、この第2の表面168bの形状に適合し、湾曲形状を有する。同様に、オーバーモールド材料142の外面142b1は、可能な限り一定の厚さE2を得るために湾曲して凹状である。
【0107】
図10eの実施形態は、歯168の第2の表面168bが特に凸状に湾曲しているという点で、図8の実施形態とは異なる。オーバーモールド材料142の第2の部分142bは、この第2の表面168bの形状に適合し、湾曲形状を有する。同様に、オーバーモールド材料142の外面142b1は、可能な限り一定の厚さE2を得るために湾曲して凸状である。
【0108】
図10fの実施形態は、ポリマー被覆内に埋め込まれた又は封入された金属レールが接続枝部とは反対側のその縁部に脚部170を備えるという点で図8の実施形態とは異なる。この脚部170は、外側に延在し、縁部12cdと縁部14cbとの間に介在している。
【0109】
図10gの実施形態は、オーバーモールド材料142が第3の部分142cを備え、第1の部分142aが第3の部分142cと第2の部分142bとの間に延在するという点で、図8の実施形態とは異なる。
【0110】
第3の部分142cは、固定窓ガラス14の周縁部14cb上に延在している。第3の部分142cは、第1の部分142aに対して垂直であり、第1の部分142aの第2の部分142bとは反対側の端部から外方に延在する。図示の例では、第3の部分142cは、周縁部14cbの全体を覆っている。
【0111】
したがって、プロファイル122は窓ガラス14と直接接触していない。その外壁22bは、内面14bから離れており、オーバーモールド材料142によってそこから分離されている。
【0112】
プロファイル122の第1のシールリップ44は、縁部12cdに当接するように構成されている。第3の部分142cおよびシールリップ44は、いずれも縁部14cbと12cdとの間に位置している。
【0113】
図示のように、第3の部分142cは、当該窓ガラス12、14の当該外面と共面上にある端部を備え得る。
【0114】
図10gおよび図10hの実施形態は、本発明による突出リップが分割ポスト122と窓ガラス14との間に位置する場合、窓ガラス14の周縁部14cbまでオーバーモールド材料のブリードの危険性があることを示している。
【0115】
図10gの実施形態は、プロファイル122の内壁22bの外面上の減摩層が、共押出熱可塑性材料および/またはセル状または発泡体材料F2によって置き換えられている点でさらに異なる。この材料は、ドアスラム中のがたつき音/タップ音を防止するために使用される。材料F2は、例えば、約25~60のショアA硬度および/または約0.6未満の摩擦係数を有する。上述した全ての実施形態は、いずれかの減摩層F1ではなく、溝38内にこのような材料を有していてもよい。
【0116】
図10hに示す別の実施形態では、図10gの第3の部分142cは、前述の実施形態のいずれか(図8から図10g)の脚部160と組み合わせることができ、したがって、窓ガラス14の周縁部14cbとこの脚部160との間に介在することができる。
【0117】
図10iに示す本発明の別の実施形態では、歯168は、プロファイル122の主(共押出または被覆)材料とは異なる材料で作られる。例えば、プロファイル122の主材料は、歯168の材料よりも硬い。主材料は、例えばPPである。歯168の材料は、70~95の間、例えば約85のショアA硬度を有することができる。歯168の材料は、例えばTPEである。
【0118】
突出脚部160および突出リップ162はまた、プロファイル122の主材料と異なる材料で作られ得る。脚部160、リップ162および歯168の材料は同じであってもよい。
【0119】
歯168および/または突出脚部160および/または突出リップ162が異なる材料で作られてもよく、それらは好ましくはプロファイル122との共押出によって作られる。例えば、突出脚部160に柔らかい材料を使用すると、成形作業が向上する。
【0120】
第2の部分142bは、歯168上に延在し、プロファイル122に連結された端部を有する。この部分142bは、この端部まで一定の厚さE2を有する。
【0121】
図10iの実施形態では、プロファイル122の金属レールの両方の枝部は直線状であるが、図10a~図10hの実施形態では、金属レールの外部枝部はわずかに傾斜しており、内側に突出するその横枝部の反対側の端部を有する。
【0122】
図11図18は、本発明のさらなる実施形態を示す。
【0123】
図11の実施形態は、主に、突出リップ162および突出脚部160が、分割ポスト22bの第2の材料とは異なる第1の材料から作られ、第1および第2の材料の両方が、オーバーモールドによって分割ポストを窓ガラスに固定する前に共押出される点で、図10dの実施形態とは異なる。
【0124】
図12および図13の実施形態では、外壁22aと内面14bとの間に3つの突出リップ162がある。
【0125】
本発明を示すすべての図において、突出リップ(複数の場合もある)は、固定ベース162aと、当該固定ベース162aから延在する少なくとも1つの可撓性リップ162bとを備えると考えることができる。
【0126】
図11の実施形態および本発明を示す前述の実施形態では、突出リップ162は、単一の固定ベース162aおよび単一の可撓性リップ162bを備える。図12および図13の実施形態では、突出リップ162は、単一の固定ベース162aおよび3つの可撓性リップ162bを備える。
【0127】
固定ベース162aは、分割ポスト22、特にその外壁22b(より具体的には、内面14bに面する外壁の外面)に固定される。可撓性リップ(複数の場合もある)162bは、固定ベース162aから外側に延在する。可撓性リップ162bは、互いに隣接している。隣接する2つのリップ162bの間の空間は、空であってもよく、またはオーバーモールド材料で充填されてもよい。可撓性リップ162bは、互いに同一であっても異なっていてもよい。当該隣接する突出リップの各々は、弾性変形可能である;
【0128】
図11および図12の実施形態ならびに本発明を示す前述の実施形態では、突出リップ162は、断面湾曲形状を有し、側壁22cに向かって配向された凹面162cおよび反対側の凸面162dを備える。空の空間S´は、当該反対側の凸面162dと当該内面14bとの間に画定され、周縁部14cbに閉じられてもよい。
【0129】
図13の実施形態では、突出リップ162は、断面直線形状を有し、内面14bに対して垂直に延在する。
【0130】
本発明を示す前述の実施形態では、突出リップ16は、側壁22cとは反対側の外壁22aの第1の端部に位置する。これに対して、図14の実施形態では、突出リップ162は、外壁22aの反対側の第2の端部に位置する。
【0131】
図14のこの実施形態では、突出リップ162は、分割ポスト22と同じ主材料で作ることができる。図示の例では、分割ポスト22の主材料はPPであり、突出リップ162はエラストマーなどのより可撓性の高い材料で作られている。
【0132】
外壁22aと内面14bとの間の距離D3は、ここではゼロである。高さH1は、この実施形態では0に近いH2よりも大きい。
【0133】
本発明を示す前述の各実施形態では、突出リップ16は、当該外壁22aによって担持される。
【0134】
図15図18の実施形態では、突出リップ(複数の場合もある)は、当該固定窓ガラス14によって担持され、特に内面14bに接続される。
【0135】
上述したように、突出リップ(複数の場合もある)162は、固定ベース162aと、当該固定ベース162aから延在する少なくとも1つの可撓性リップ162bとを備えると考えることができる。
【0136】
図15の実施形態では、固定ガラス14上にオーバーモールドされる突出リップ162は、単一の固定ベース162aおよび単一の可撓性リップ162bを備える。図16の実施形態では、突出リップ162は、単一の固定ベース162aおよび3つの可撓性リップ162bを備える。
【0137】
固定ベース162aは内面14bに固定され、可撓性リップ(複数の場合もある)162bは固定ベース162aから内側に延在する。可撓性リップ162bは、互いに隣接している。隣接する2つのリップ162bの間の空間は、空であってもよく、またはオーバーモールド材料で充填されてもよい。可撓性リップ162bは、互いに同一であっても異なっていてもよい。当該隣接する突出リップの各々は、弾性変形可能である。
【0138】
図15~18の突出リップ162は、断面湾曲形状を有し、側壁22cに向かって配向された凹面162cと、反対側の凸面162dとを備える。空の空間S´は、当該反対側の凸面162dと当該外壁22aとの間に画定され、周縁部14cbに閉じられてもよい。
【0139】
図示のように、凸面162dは、当該周縁部14cbの凸面と整列され、同一平面上にあってもよい。変形例では、当該凸面は、当該周縁部の凸面から離れている。
【0140】
図11図13の実施形態および本発明を示す他の実施形態では、突出リップ(複数の場合もある)は、突出脚部160と一体である。突出脚部160は、外壁22aに対して垂直であり、周縁部14cbに当接している。
【0141】
図14図18の実施形態では、突出リップ(複数の場合もある)は、突出脚部160から独立している。突出脚部160はまた、外壁22aに対して垂直であり、周縁部14cbに当接している。
【0142】
これらすべての実施形態において、突出脚部160は、可動窓ガラス12の周縁部12cに当接するように構成されたシールリップ44を担持する。第1のシールリップ44は、外側に向けられ、分割ポスト22とは反対側に向けられた凹面44dを有する。
【0143】
図17の実施形態は、歯168を含まないという点で図16の実施形態とは異なる。
【0144】
図18の実施形態は、ポリマー材料のみで作られた分割ポスト内に金属レールを含まないという点で、図16の実施形態とは異なる。
【0145】
図19および図21は、自動車用のガラスラン200の2つの例を示す。ガラスラン200は、本発明による封入固定窓モジュール10を備え、第1および第2の押出セグメント202、204をさらに備える。
【0146】
第1の押出セグメント202は、分割ポスト22に平行である。第2の押出セグメント204は、封入固定窓モジュール10と第1の押出セグメント202との間に延在し、オーバーモールドによって分割ポスト202の上端に接続された第1の端部204aと、オーバーモールドによって当該第1の押出セグメント202の上端に接続された第2の端部とを有する。第2の押出セグメント204は、上述したように第3のプロファイル18と同様である。
【0147】
図20は、図21の線B2-B2に沿った断面図であり、図22は、図21の線B3-B3に沿った断面図である。図19および図21の線A1-A1に沿った断面図は、図4の図と同様である。
【0148】
図23は、図21の線C-Cに沿った断面図であり、図6の第2のプロファイル20が任意であることを示している。これは省略され、少数(例えば、2つから4つ)の保持クリップ150に置き換えることができる。
【0149】
すべての実施形態において、窓モジュールの美的外観は、固定窓ガラス12および可動窓ガラス14の外面12a、14aと同一平面上に位置することによって向上され得る。したがって、窓ガラス12、14の外面12a、14aは、実質的に共面上にあってもよい。これらの表面12a、14aはまた、外面44c(図8から図10fを参照されたい)、および/または脚部160の端部(図8から図10f)、および/またはオーバーモールド材料142の第3の部分142cの端部(図10gおよび図10h)と同一平面上にある。
【符号の説明】
【0150】
10 封入固定窓モジュール
12 可動窓ガラス
14 固定窓ガラス
14a 外面
14b 内面
14c 周縁部
22,122 分割ポスト(第1のプロファイル)
22a 外壁
22b 内壁
22c 側壁
38 長手方向溝
40 案内手段
42 オーバーモールド材料
44 第1のシールリップ
44d 凹面
142 オーバーモールド材料
142a 第1の部分
142b 第2の部分
160 突出脚部
162 突出リップ
162a 固定ベース
162b 可撓性リップ
162c 凹面
162d 凸面
200 ガラスラン
202 第1の押出セグメント
204 第2の押出セグメント
D3 第1の距離
H1 第1の高さ
H2 第2の高さ
S’ 空(から)の空間
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9a
図9b
図10a
図10b
図10c
図10d
図10e
図10f
図10g
図10h
図10i
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
【外国語明細書】