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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024173821
(43)【公開日】2024-12-12
(54)【発明の名称】動力工具モータロータ構成
(51)【国際特許分類】
   H02K 1/2746 20220101AFI20241205BHJP
   B25F 5/00 20060101ALI20241205BHJP
【FI】
H02K1/2746
B25F5/00 G
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024088826
(22)【出願日】2024-05-31
(31)【優先権主張番号】63/505,523
(32)【優先日】2023-06-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】598073073
【氏名又は名称】ミルウォーキー エレクトリック ツール コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100229448
【弁理士】
【氏名又は名称】中槇 利明
(72)【発明者】
【氏名】ファーハン アシャド
(72)【発明者】
【氏名】ブーランガー キース
(72)【発明者】
【氏名】エッセンバージャー シー.ジェフリー
(72)【発明者】
【氏名】エマーソン リネア
(72)【発明者】
【氏名】ネメック エヌ.ジェイコブ
(72)【発明者】
【氏名】ベイリー アール.マシュー
【テーマコード(参考)】
3C064
5H622
【Fターム(参考)】
3C064AA01
3C064AA02
3C064AA03
3C064AA04
3C064AA06
3C064AA08
3C064AB01
3C064AB02
3C064BA02
3C064BA12
3C064BB01
3C064BB89
3C064CA03
3C064CA09
3C064CA10
3C064CA53
3C064CA60
3C064CA61
3C064CA71
3C064CA72
3C064CA74
3C064CA75
5H622CA02
5H622CA07
5H622CA10
5H622CA13
5H622CB05
5H622DD02
5H622PP19
5H622PP20
(57)【要約】
【課題】従来技術の問題を解決する。
【解決手段】バッテリパックインターフェースと、結果として得られる磁極モータとを含む、動力工具。バッテリパックインターフェースは、取り外し可能で再充電可能バッテリパックを受けるように構成される。結果として得られる磁極モータは、複数のステータコイルを受けるように構成される複数のステータ歯を含むステータと、ステータに対して回転するように構成されるロータとを含む。ロータは、ロータ内に位置する第1の永久磁石と、ロータ内に位置する第2の永久磁石と、第1の永久磁石と第2の永久磁石との間に位置する結果として得られる磁極とを含む。結果として得られる磁極は、長さおよび幅を有する。結果として得られる磁極は、非磁性材料で作られる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
バッテリパックを受けるように構成されるバッテリパックインターフェースと、モータとを含む、動力工具であって、
前記モータは、
複数のステータ巻線を受けるように構成される複数のステータ歯を含むステータと、
前記ステータに対して回転するように構成されるロータであって、
前記ロータ内の第1の永久磁石と、
前記ロータ内の第2の永久磁石と、
前記第1の永久磁石と前記第2の永久磁石との間に位置し、長さおよび幅を有し、非磁性材料で作られる、結果として得られる磁極と、を含む、
前記ロータと、を含む、
動力工具。
【請求項2】
前記第1の永久磁石および前記第2の永久磁石は、希土類金属で構成される、請求項1に記載の動力工具。
【請求項3】
前記モータは、内側積層体部分と、外側積層体部分とを含む、積層体スタックを含み、空隙が、前記内側積層体部分と前記外側積層体部分との間に位置する、請求項1に記載の動力工具。
【請求項4】
前記結果として得られる磁極は、前記積層体スタックから構築される、請求項3に記載の動力工具。
【請求項5】
前記内側積層体部分は、第1の軸方向支持部分を含み、前記外側積層体部分は、第2の軸方向支持部分を含む、請求項3に記載の動力工具。
【請求項6】
前記ロータは、約22ミリメートルの外径を含む、請求項3に記載の動力工具。
【請求項7】
前記ロータは、
積層体スタックと、
前記第1の永久磁石を受け入れるように構成される第1の磁石ハウジング部分を含む第1のスロットと、
前記第2の永久磁石を受け入れるように構成される第2の磁石ハウジング部分を含む第2のスロットと、
複数の空隙と、をさらに含み、前記複数の空隙の各空隙は、射出成形材料を含む、
請求項1に記載の動力工具。
【請求項8】
前記複数の空隙のうちの1つは、前記積層体スタックの外側リブによって囲まれる、請求項7に記載の動力工具。
【請求項9】
バッテリパックを受けるように構成されるバッテリパックインターフェースと、結果として得られる磁極モータとを含む、動力工具であって、
前記結果として得られる磁極モータは、
複数のステータ巻線を受けるように構成される複数のステータ歯を含むステータと、
前記ステータに対して回転するように構成されるロータであって、
前記ロータの第1のスロット内の第1の永久磁石と、
前記ロータの第2のスロット内の第2の永久磁石と、
第1の長さおよび第1の幅を有する、前記第1の永久磁石と前記第2の永久磁石との間の第1の結果として得られる磁極と、
第2の長さおよび第2の幅を有する、前記第1の永久磁石と前記第2の永久磁石との間の第2の結果として得られる磁極と、を含む、
前記ロータと、を含む、
動力工具。
【請求項10】
前記第1の永久磁石および前記第2の永久磁石は、希土類金属で構成される、請求項9に記載の動力工具。
【請求項11】
前記ロータは、内側積層体部分と、外側積層体部分とを含む、積層体スタックを含み、空隙が、前記内側積層体部分と前記外側積層体部分との間に位置し、前記空隙は、前記積層体スタックの外側リブによって囲まれる、請求項9に記載の動力工具。
【請求項12】
前記第1の結果として得られる磁極および前記第2の結果として得られる磁極は、前記積層体スタックから構築される、請求項11に記載の動力工具。
【請求項13】
前記内側積層体部分は、第1の軸方向支持部分を含み、前記外側積層体部分は、第2の軸方向支持部分を含む、請求項11に記載の動力工具。
【請求項14】
前記ロータは、
積層体スタックと、
前記第1の永久磁石を受け入れるように構成される第1の磁石ハウジング部分を含む第1のスロットと、
前記第2の永久磁石を受け入れるように構成される第2の磁石ハウジング部分を含む第2のスロットと、
複数の空隙と、をさらに含み、前記複数の空隙の各空隙は、射出成形材料を含み、
前記複数の空隙のうちの1つは、前記積層体スタックの外側リブによって囲まれる、
請求項9に記載の動力工具。
【請求項15】
複数のステータ巻線を受けるように構成される複数のステータ歯を含むステータと、
前記ステータの周りを回転するように構成されるロータと、を含み、前記ロータは、
内側積層体部分と、外側積層体部分とを含む、積層体スタックと、
前記積層体スタックの第1のスロット内に位置する第1の永久磁石であって、前記第1のスロットは、前記内側積層体部分と前記外側積層体部分との間にある、前記第1の永久磁石と、
前記積層体スタックの第2のスロット内に位置する第2の永久磁石であって、前記第2のスロットは、前記内側積層体部分と前記外側積層体部分との間にある、前記第2の永久磁石と、
前記第1の永久磁石と前記第2の永久磁石との間に位置する第1の結果として得られる磁極であって、第1の長さおよび第1の幅を有する、前記第1の結果として得られる磁極と、
前記第1の永久磁石と前記第2の永久磁石との間に位置する第2の結果として得られる磁極であって、第2の長さおよび第2の幅を有する、前記第2の結果として得られる磁極と、
前記内側積層体部分と前記外側積層体部分との間に位置する空隙と、を含む、
結果として得られる磁極モータ。
【請求項16】
前記第1の結果として得られる磁極および前記第2の結果として得られる磁極は、前記積層体スタックから構築される、請求項15に記載の結果として得られる磁極モータ。
【請求項17】
前記第1の永久磁石および前記第2の永久磁石は、希土類金属で構成され、
前記第1の結果として得られる磁極および前記第2の結果として得られる磁極は、非磁性材料から構築される、
請求項15に記載の結果として得られる磁極モータ。
【請求項18】
前記空隙は、前記積層体スタックの外側リブによって囲まれる、請求項15に記載の結果として得られる磁極モータ。
【請求項19】
前記空隙は、射出成形材料で充填される、請求項15に記載の結果として得られる磁極モータ。
【請求項20】
前記ロータは、前記内側積層体部分を保持するように構成される第1の保持部分と、前記外側積層体部分を保持するように構成される第2の保持部分とをさらに含み、
前記第1の保持部分および前記第2の保持部分は、プレートを介して接続される、
請求項15に記載の結果として得られる磁極モータ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の参照)
本出願は、2023年6月1日に出願された米国仮特許出願第63/505,523号の利益を主張するものであり、その内容全体は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
(技術分野)
本明細書に記載される実施形態は、動力工具(パワーツール)のモータに関する。
【発明の概要】
【0003】
本明細書に記載される動力工具は、バッテリパックを受けるように構成されるバッテリパックインターフェースと、モータとを含む。モータは、複数のステータ巻線を受けるように構成される複数のステータ歯を含むステータと、ステータに対して回転するように構成されるロータとを含む。ロータは、ロータ内の第1の永久磁石と、ロータ内の第2の永久磁石と、第1の永久磁石と第2の永久磁石との間に位置する結果として得られる磁極と、を含む。結果として得られる磁極は、長さおよび幅を有する。結果として得られる磁極は、非磁性材料で作られる。
【0004】
幾つかの態様において、第1の永久磁石および第2の永久磁石は、希土類金属で構成される。
【0005】
幾つかの態様において、モータは、内側積層体部分と、外側積層体部分とを含む、積層体スタックを含み、空隙が、内側積層体部分と外側積層体部分との間に位置する。
【0006】
幾つかの態様において、結果として得られる磁極は、積層体スタックから構築される。
【0007】
幾つかの態様において、内側積層体部分は、第1の軸方向支持部分を含み、外側積層体部分は、第2の軸方向支持部分を含む。
【0008】
幾つかの態様において、ロータは、約22ミリメートルの外径を含む。
【0009】
幾つかの態様において、ロータは、積層体スタックと、第1の永久磁石を受け入れるように構成される第1の磁石ハウジング部分を含む第1のスロットと、第2の永久磁石を受け入れるように構成される第2の磁石ハウジング部分を含む第2のスロットと、複数の空隙と、をさらに含み、複数の空隙の各空隙は、射出成形材料を含む。
【0010】
幾つかの態様において、複数の空隙のうちの1つは、積層体スタックの外側リブによって囲まれる。
【0011】
本明細書に記載される動力工具は、バッテリパックを受けるように構成されるバッテリパックインターフェースと、結果として得られる磁極モータとを含む。結果として得られる磁極モータは、複数のステータ巻線を受けるように構成される複数のステータ歯を含むステータと、ステータに対して回転するように構成されるロータとを含む。ロータは、ロータの第1のスロット内の第1の永久磁石と、ロータの第2のスロット内の第2の永久磁石と、第1の長さおよび第1の幅を有する、第1の永久磁石と第2の永久磁石との間の第1の結果として得られる磁極と、第2の長さおよび第2の幅を有する、第1の永久磁石と第2の永久磁石との間の第2の結果として得られる磁極と、を含む。
【0012】
幾つかの態様において、第1の永久磁石および第2の永久磁石は、希土類金属で構成される。
【0013】
幾つかの態様において、ロータは、内側積層体部分と、外側積層体部分とを含む、積層体スタックを含み、空隙が、内側積層体部分と外側積層体部分との間に位置し、空隙は、積層体スタックの外側リブによって囲まれる。
【0014】
幾つかの態様において、第1の結果として得られる磁極および第2の結果として得られる磁極は、積層体スタックから構築される。
【0015】
幾つかの態様において、内側積層体部分は、第1の軸方向支持部分を含み、外側積層体部分は、第2の軸方向支持部分を含む。
【0016】
幾つかの態様において、ロータは、積層体スタックと、第1の永久磁石を受け入れるように構成される第1の磁石ハウジング部分を含む第1のスロットと、第2の永久磁石を受け入れるように構成される第2の磁石ハウジング部分を含む第2のスロットと、複数の空隙と、をさらに含み、複数の空隙の各空隙は、射出成形材料を含み、複数の空隙のうちの1つは、積層体スタックの外側リブによって囲まれる。
【0017】
本明細書に記載される結果として得られる磁極モータは、複数のステータ巻線を受けるように構成される複数のステータ歯を含むステータと、ステータの周りを回転するように構成されるロータとを含む。ロータは、内側積層体部分と、外側積層体部分とを含む、積層体スタックと、積層体スタックの第1のスロット内に位置する第1の永久磁石であって、第1のスロットは、内側積層体部分と外側積層体部分との間にある、第1の永久磁石と、積層体スタックの第2のスロット内に位置する第2の永久磁石であって、第2のスロットは、内側積層体部分と外側積層体部分との間にある、第2の永久磁石と、第1の永久磁石と第2の永久磁石との間に位置する第1の結果として得られる磁極であって、第1の長さおよび第1の幅を有する、第1の結果として得られる磁極と、第1の永久磁石と第2の永久磁石との間に位置する第2の結果として得られる磁極であって、第2の長さおよび第2の幅を有する、第2の結果として得られる磁極と、内側積層体部分と外側積層体部分との間に位置する空隙と、を含む。
【0018】
幾つかの態様において、第1の結果として得られる磁極および第2の結果として得られる磁極は、積層体スタックから構築される。
【0019】
幾つかの態様において、第1の永久磁石および第2の永久磁石は、希土類金属で構成され、第1の結果として得られる磁極および第2の結果として得られる磁極は、非磁性材料から構築される。
【0020】
幾つかの態様において、空隙は、積層体スタックの外側リブによって囲まれる。
【0021】
幾つかの態様において、空隙は、射出成形材料で充填される。
【0022】
幾つかの態様において、ロータは、内側積層体部分を保持するように構成される第1の保持部分と、外側積層体部分を保持するように構成される第2の保持部分とをさらに含み、第1の保持部分および第2の保持部分は、プレートを介して接続される。
【0023】
いずれかの実施形態が詳細に説明される前に、本実施形態は、適用において以下の説明に記載されるあるいは添付の図面に図示されるコンポーネントの構成および配置の詳細に限定されないことが理解されるべきである。実施形態は、実施されることができるかあるいは様々な方法で実行されることができる。また、本明細書で使用される表現法および用語は、説明の目的のためのものであり、限定的であるとみなされるべきでないことが理解されるべきである。「含む(including)」、「含む(comprising)」、または「有する(having)」、およびそれらの変形の使用は、その後に列挙される品目およびそれらの均等物ならびに追加の品目を含むことが意図されている。特に断りのない限りあるいは他の方法で限定されない限り、「取り付けられた(mounted)」、「接続された(connected)」、「支持された(supported)」および「結合された(coupled)」という用語、ならびにそれらの変形は、広義に使用されており、直接的および間接的な取付け、接続、支持、および結合の両方を包含する。
【0024】
それらの用法の文脈が明確に異なることを示さない限り、冠詞「a」、「an」および「the」)は、「1つ」または「1つのみ」を意味するものと解釈されるべきではない。むしろ、これらの冠詞は、「少なくとも1つ」または「1つ以上」を意味するものと解釈されるべきである。同様に、前記(「the」または「said」)という用語は、不定冠詞「a」または「an」によって以前に導入された名詞を指すために用いられるとき、「the」および「said」は、用法が明確に異なることを示さない限り、「少なくとも1つ」または「1つ以上」を意味する。
【0025】
加えて、実施形態は、ハードウェア、ソフトウェア、および電子コンポーネントまたはモジュールを含むことがあり、それらは、議論の目的から、あたかもコンポーネントの大部分がハードウェアでのみ実装されたかのように図示および記載されることがあることが理解されるべきである。しかしながら、当業者は、この詳細な説明の読取りに基づいて、少なくとも1つの実施形態において、電子ベースの態様が、マイクロプロセッサおよび/または特定用途向け集積回路(「ASICs」)のような1つ以上の処理ユニットによって実行可能な(例えば、非一時的なコンピュータ読取可能媒体上に記憶される)ソフトウェアに実装されることがあることを認識するであろう。よって、複数のハードウェアおよびソフトウェアベースのデバイス、ならびに複数の異なる構造コンポーネントは、実施形態を実装するために利用されることがあることが留意されるべきである。例えば、本明細書に記載される「サーバ」、「コンピューティングデバイス」、「コントローラ」、「プロセッサ」などは、1つ以上の処理ユニット、1つ以上のコンピュータ可読媒体モジュール、1つ以上の入出力インターフェース、およびコンポーネントを接続する様々な接続(例えば、システムバス)を含むことができる。
【0026】
例えば、量または状態に関連して使用される「約(about)」、「約(approximately)」、「実質的(substantially)」などのような相対的な用語は、記述された値を含むものとして当業者によって理解され、文脈によって指示される意味を有する(例えば、用語は、少なくとも、特定の値などに関連する測定精度、公差[例えば、製造、組立、使用など]に関連する誤差の程度を含む)。そのような用語は、2つのエンドポイントの絶対値によって定義される範囲を開示するものとしても考慮されるべきである。例えば、「約2~約4」という表現は、「2~4」の範囲も開示する。相対的な用語は、指示される値の±百分率(例えば、1%、5%、10%)を指すことがある。
【0027】
特定の図面は、特定のデバイス内に配置されたハードウェアおよびソフトウェアを図示するが、これらの図は、例示的な目的のためのものにすぎないことが理解されるべきである。1つのコンポーネントによって実行されるものとして本明細書に記載される機能性は、分散された方法で複数のコンポーネントによって実行されることがある。同様に、複数のコンポーネントによって実行される機能性は、単一のコンポーネントによって統合されて実行されることがある。幾つかの実施形態において、図示されるコンポーネントは、組み合わされることがあり、あるいは別々のソフトウェア、ファームウェア、および/またはハードウェアに分割されることがある。例えば、単一の電子プロセッサ内に配置されて単一の電子プロセッサによって実行されるのではなく、論理および処理が、複数の電子プロセッサ間で分散させることがある。それらがどのように組み合わされるかあるいは分割されるかにかかわらず、ハードウェアおよびソフトウェアコンポーネントは、同じコンピューティングデバイス上に配置されることがあり、あるいは1以上のネットワークまたは他の適切な通信リンクによって接続された異なるコンピューティングデバイス間に分散されることがある。同様に、特定の機能性を実行するものとして記載されたコンポーネントは、本明細書に記載されていない追加の機能性を実行することもある。例えば、特定の方法で「構成された」デバイスまたは構造は、少なくともその方法で構成されるが、明示的に列挙されていない方法で構成されることもある。
【0028】
従って、請求項において、装置、方法、またはシステムが、例えば、コントローラ、制御ユニット、電子プロセッサ、コンピューティングデバイス、論理要素、モジュール、メモリモジュール、通信チャネルまたはネットワーク、または、例えば、複数の機能を実行するために特定の方法で構成された他の要素を含むとして特許請求されるならば、請求項または発明特定事項は、1つ以上の要素がセットとして複数の機能を集合的に実行するように、1つ以上の要素のいずれか1つが、例えば、列挙される複数の機能のいずれか1つ以上を実行するために、特許請求されるように構成されている場合には、そのような要素の1つ以上を意味するものとして解釈されるべきである。
【0029】
実施形態の他の態様は、詳細な説明及び添付の図面を考慮することによって明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1】幾つかの実施形態による、動力工具の斜視図を示す。
図2】幾つかの実施形態による、図1の動力工具の制御システムのブロック図を示す。
図3】幾つかの実施形態による、図1の動力工具と共に使用するためのバッテリパックを示す。
図4】幾つかの実施形態による、図3のバッテリパックの制御システムのブロック図を示す。
図5】幾つかの実施形態による、内部永久磁石モータロータを示す。
図6A】幾つかの実施形態による、内部永久磁石モータを示す図である。
図6B】幾つかの実施形態による、内部永久磁石モータを示す図である。
図6C】幾つかの実施形態による、内部永久磁石モータを示す図である。
図6D】幾つかの実施形態に従う、内部永久磁石モータを示す図である。
図7】幾つかの実施形態による、結果としての磁極モータを示す。
図8】幾つかの実施形態による、様々なモータの性能をグラフで示す。
図9】幾つかの実施形態による、結果としての磁極モータを示す。
図10】幾つかの実施形態による、様々なモータの性能をグラフで示す。
図11】幾つかの実施形態による、内部永久磁石モータを示す。
図12】幾つかの実施形態による、様々なモータの性能をグラフで示す。
図13】幾つかの実施形態による永久磁石モータを示す。
図14】幾つかの実施形態による永久磁石モータを示す。
図15】幾つかの実施形態による永久磁石モータを示す。
図16】幾つかの実施形態による、様々なモータの性能をグラフで示す。
図17】幾つかの実施形態による、永久磁石モータを示す。
【発明を実施するための形態】
【0031】
図1は、永久磁石モータを含む動力工具100(パワーツール)を示す。動力工具100は、例えば、ハウジング102を含むハンマードリルである。ハウジング102は、ハンドル部分104およびモータハウジング部分106を含む。動力工具100は、さらに、(チャックとして示される)出力ドライバ108、トリガ110、およびバッテリパックインターフェース112を含む。バッテリパックインターフェース112は、動力工具バッテリパックに機械的および電気的に接続するかあるいは動力工具バッテリパックを受けるように構成される。図1は、ハンマードリルを示すが、幾つかの実施形態において、本明細書に記載されるコンピューティング(構成要素)は、ドリル-ドライバ、インパクトドライバ、インパクトレンチ、アングルグラインダ、丸鋸、レシプロソー、プレートコンパクタ(プレート締め固め機)、コアドリル、ストリングトリマ、リーフブロワ、バキュームなどを含む、他のタイプの動力工具に組み込まれる。動力工具100のような永久磁石モータ動力工具では、スイッチング要素が、永久磁石モータを駆動するために電源(例えば、バッテリパック)からの電力を選択的に印加するために、コントローラからの制御信号によって選択的に有効にされ(enabled)かつ無効にされる(disabled)。
【0032】
図2は、動力工具100のための制御システム200を示す。制御システム200は、コントローラ202を含む。コントローラ202は、動力工具100の様々なモジュールまたはコンポーネントに電気的および/または通信的に接続される。例えば、図示のコントローラ202は、モータ204、バッテリパックインターフェース206、(トリガ210に接続される)トリガスイッチ208、1つ以上のセンサまたは感知回路212、1つ以上のインジケータ214、ユーザ入力モジュール216、電力入力モジュール218、インバータブリッジまたは(例えば、複数のスイッチングFETを含む)FETスイッチングモジュール220、およびFETスイッチングモジュール220を駆動するためのゲートドライバ224に電気的に接続される。幾つかの実施形態において、モータ204は、永久磁石モータである。コントローラ202は、とりわけ、動力工具100の動作を制御し、動力工具100の動作を監視し、1つ以上のインジケータ214(例えば、LED)を作動させるなどのために作動可能な、ハードウェアおよびソフトウェアの組み合わせを含む。
【0033】
コントローラ202は、コントローラ202および/または動力工具100内のコンポーネントおよびモジュールに電力、動作制御、および保護を提供する複数の電気および電子コンポーネントを含む。例えば、コントローラ202は、とりわけ、処理ユニット226(例えば、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、電子コントローラ、電子プロセッサ、または他の適切なプログラマブルデバイス)、メモリ228、入力ユニット230、および出力ユニット232を含む。処理ユニット226は、とりわけ、制御ユニット234、算術論理ユニット(「ALU」)236、および複数のレジスタ238を含み、知られているコンピュータアーキテクチャ(例えば、修正ハーバードアーキテクチャ、フォンノイマンアーキテクチャなど)を使用して実装される。処理ユニット226、メモリ228、入力ユニット230、および出力ユニット232、ならびにコントローラ202に接続された様々なモジュールまたは回路は、1つ以上の制御および/またはデータバス(例えば、共通バス240)によって接続される。制御バスおよび/またはデータバスは、例示の目的のために、図2に一般的に示されている。様々なモジュール、回路、およびコンポーネントの間の相互接続およびそれらの間の通信のための1つ以上の制御および/またはデータバスの使用は、本明細書に記載される実施形態に鑑みて、当業者に知られているであろう。
【0034】
メモリ228は、非一時的なコンピュータ読取可能媒体であり、例えば、プログラム記憶領域およびデータ記憶領域を含む。プログラム記憶領域およびデータ記憶領域は、ROM、RAM(例えば、DRAM、SDRAMなど)、EEPROM、フラッシュメモリ、ハードディスク、SDカード、または他の適切な磁気、光学、物理、または電子メモリデバイスのような、異なるタイプのメモリの組み合わせを含むことができる。処理ユニット226は、メモリ228に接続され、(例えば、実行中に)メモリ228のRAMに、(例えば、概ね永久的なベースで)メモリ228のROMに、または別のメモリまたはディスクのような別の非一時的なコンピュータ読取可能媒体に記憶することができる、ソフトウェア命令を実行する。動力工具100の実装に含まれるソフトウェアは、コントローラ202のメモリ228に記憶されることができる。ソフトウェアは、例えば、ファームウェア、1つ以上のアプリケーション、プログラムデータ、フィルタ、ルール、1つ以上のプログラムモジュール、および他の実行可能な命令を含む。コントローラ202は、メモリ228から検索し、とりわけ、本明細書に記載される制御プロセスおよび方法に関連する命令を実行するように構成される。他の構成において、コントローラ202は、追加のコンポーネント、より少ないコンポーネント、または異なるコンポーネントを含む。
【0035】
バッテリパックインターフェース206は、バッテリパックとインターフェースする(例えば、機械的、電気的、および通信的に接続する)ように構成され、かつバッテリパックとインターフェースする(例えば、機械的、電気的、および通信的に接続する)ように動作可能である、機械コンポーネント(例えば、レール、溝、ラッチなど)および電気コンポーネント(例えば、1つ以上の端子)の組み合わせを含む。例えば、バッテリパック300(図3を参照)によって動力工具100に提供される電力は、バッテリパックインターフェース206を通じて電力入力モジュール218に提供される。電力入力モジュール218は、電力がコントローラ202に提供される前に、バッテリパック300から受け取る電力を調整または制御するための能動および受動コンポーネントの組み合わせを含む。バッテリパックインターフェース206は、モータ204に電力を選択的に提供するために、スイッチングFETによってスイッチングされるように、FETスイッチングモジュール220にも電力を供給する。バッテリパックインターフェース206は、例えば、コントローラ202とバッテリパック300との間に通信ラインまたはリンクを提供するための通信ライン242も含む。
【0036】
センサ回路212は、1つ以上の電流センサ、1つ以上の速度センサ、1つ以上のホール効果センサ、1つ以上の温度センサなどを含む。インジケータ214は、例えば、1つ以上の発光ダイオード(「LED」)を含む。インジケータ214は、動力工具100の状態または動力工具に関連する情報を表示するように構成されることができる。例えば、インジケータ214は、動力工具100の測定された電気特性、動力工具の状態、モータ204の状態などを示すように構成される。ユーザ入力モジュール216は、例えば、順方向動作モードまたは逆方向動作モード、(例えば、トルクおよび/または速度スイッチを使用する)動力工具100のためのトルクおよび/または速度設定などを選択するように、コントローラ202に動作可能に結合される。幾つかの実施形態において、ユーザ入力モジュール216は、1つ以上のノブ、1つ以上のダイヤル、1つ以上のスイッチ、1つ以上のボタンなどのような、動力工具100のための所望のレベルの動作を達成するために必要とされるデジタルおよびアナログ入力または出力デバイスの組み合わせを含む。
【0037】
図3は、バッテリパック300を示す。バッテリパック300は、ハウジング302と、バッテリパック300を動力工具100のような動力工具に接続するためのインターフェース部分304とを含む。
【0038】
図4は、バッテリパック300のための制御システムを示す。制御システムは、コントローラ400を含む。コントローラ400は、バッテリパック300の様々なモジュールまたはコンポーネントに電気的および/または通信的に接続される。例えば、図示のコントローラ400は、1つ以上のバッテリセル402およびインターフェース404(例えば、図3に図示されたバッテリパック300のインターフェース部分304)に接続される。コントローラ400は、1つ以上の電圧センサまたは電圧感知回路406、1つ以上の電流センサまたは電流感知回路408、および1つ以上の温度センサまたは温度感知回路410にも接続される。コントローラ400は、とりわけ、バッテリパック300の動作を制御し、バッテリパック300の状態を監視し、バッテリパック300の充電を有効または無効にし、バッテリパック300の放電を有効または無効にするなどのように作動可能な、ハードウェアおよびソフトウェアの組み合わせを含む。
【0039】
コントローラ400は、コントローラ400および/またはバッテリパック300内のコンポーネントおよびモジュールに電力、動作制御、および保護を提供する複数の電気および電子コンポーネントを含む。例えば、コントローラ400は、とりわけ、処理ユニット412(例えば、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、電子プロセッサ、電子コントローラ、または別の適切なプログラマブルデバイス)、メモリ414、入力ユニット416、および出力ユニット418を含む。処理ユニット412は、とりわけ、制御ユニット420、ALU422、および複数のレジスタ424を含み、知られているコンピュータアーキテクチャ(例えば、修正ハーバードアーキテクチャ、フォンノイマンアーキテクチャなど)を使用して実装される。処理ユニット412、メモリ414、入力ユニット416、および出力ユニット418、ならびにコントローラ400に接続される様々なモジュールまたは回路は、1つ以上の制御および/またはデータバス(例えば、共通バス426)によって接続される。制御バスおよび/またはデータバスは、例示の目的のために図4に一般的に示される。様々なモジュール、回路、およびコンポーネントの間の相互接続およびそれらの間の通信のための1つ以上の制御および/またはデータバスの使用は、本明細書に記載される実施形態に鑑みて、当業者に知られているであろう。
【0040】
メモリ414は、非一時的なコンピュータ読取可能媒体であり、例えば、プログラム記憶領域およびデータ記憶領域を含む。プログラム記憶領域およびデータ記憶領域は、ROM、RAM(例えば、DRAM、SDRAMなど)、EEPROM、フラッシュメモリ、ハードディスク、SDカード、または他の適切な磁気、光学、物理、または電子メモリデバイスのような、異なるタイプのメモリの組み合わせを含むことができる。処理ユニット412は、メモリ414に接続され、(例えば、実行中に)メモリ414のRAMに、(例えば、ほぼ永久的なベースで)メモリ414のROMに、または別のメモリまたはディスクのような別の非一時的なコンピュータ読取可能媒体に記憶されることができるソフトウェア命令を実行する。バッテリパック300の実装に含まれるソフトウェアは、コントローラ400のメモリ414に記憶されることができる。ソフトウェアは、例えば、ファームウェア、1つ以上のアプリケーション、プログラムデータ、フィルタ、ルール、1つ以上のプログラムモジュール、および他の実行可能な命令を含む。コントローラ400は、メモリ414から検索し、とりわけ、本明細書に記載される制御プロセスおよび方法に関連する命令を実行するように構成される。他の構成において、コントローラ400は、追加のコンポーネント、より少ないコンポーネント、または異なるコンポーネントを含む。
【0041】
インターフェース404は、バッテリパック300を他のデバイス(例えば、動力工具、バッテリパック充電器など)とインターフェースする(例えば、機械的、電気的、および通信的に接続する)ように構成され、かつバッテリパック300を他のデバイス(例えば、動力工具、バッテリパック充電器など)とインターフェースする(例えば、機械的、電気的、および通信的に接続する)ように動作可能な、機械コンポーネント(例えば、レール、溝、ラッチなど)および電気コンポーネント(例えば、1つ以上の端子)の組み合わせを含む。例えば、インターフェース404は、通信ライン428を介してコントローラ400に通信的に接続するように構成される。
【0042】
図5は、幾つかの実施形態による、内部永久磁石モータロータ500を示す。ロータ500は、積層体スタック505を含む。積層体スタック505は、内側積層体部分510および外側積層体部分515を含む。ロータ500は、複数のスロット520を含み、各スロットは、磁石530を受け入れるように構成された磁石ハウジング部分525を含む。磁石530は、長さ535および幅540を含む。ロータ500は、ロータスリーブ545も含む。幾つかの実施態様において、ロータスリーブ545は、炭素繊維材料で作られる。幾つかの実施態様において、炭素繊維スリーブは、プラスチック、非磁性金属、ポリカーボネートなどのような、別の材料で作られる。ロータ500は、ステータに対して回転するように構成される。
【0043】
図6A図6Dは、幾つかの実施形態による、内部永久磁石モータロータ600A、600B、600C、600Dを示す。図6Aに示すように、ロータ600Aは、積層体スタック605を含む。積層体スタック605は、内側積層体部分610および外側積層体部分615を含む。ロータ600Aは、複数のスロット620を含み、各スロット620は、磁石630を受け入れるように構成された磁石ハウジング部分625を含む。磁石630は、長さ635および幅640を含む。積層体スタック605の内側積層体部分610は、第1の軸方向支持部分645を含む。積層体スタック605の外側積層体部分615は、第2の軸方向支持部分650を含む。幾つかの実施態様では、プラスチックモールド655(プラスチック型)が、積層体スタック605の内側積層体部分610および外側積層体部分615を保持するように構成される。プラスチックモールド655は、プラスチックモールド655を内側積層体部分610に保持するように構成された第1の保持部分660と、プラスチックモールドを外側積層体部分615に保持するように構成された第2の保持部分665とを含んでよい。プラスチックモールド655は、第1の保持部分660および第2の保持部分665を互いに接続し、それによって、内側積層部610、外側積層部615、および磁石630を保持するための単一の固定要素を生成するように構成された、プレート670も含む。ロータ600Aは、ステータに対して回転するように構成される。
【0044】
図6Bは、永久磁石モータロータ600Bを示す。この実施形態において、ロータ600Bは、第1の軸方向支持部分645、第1の保持部分660、第2の保持部分665、射出成形プラスチック製のプレート670、第2の軸方向支持部分650、およびステンレス鋼製のプレート部分675を含む。ステンレス鋼プレート部分675は、第2の軸方向支持部分650に接続するように構成される。ロータ600Bは、ステータに対して回転するように構成される。
【0045】
図6Cは、ロータ600Cの別の実施形態を示す。この実施形態において、第1の軸方向支持部分645および第2の軸方向支持部分650の両方は、ステンレス鋼製であり、ステンレス鋼プレート部分675に接続するように構成される。ロータ600Cは、ステータに対して回転するように構成される。
【0046】
図6Dは、ロータ600Dの別の実施形態を示す。この実施形態では、内側接着層680および外側接着層685が、磁石630および積層体スタック605を一緒に保持するために使用される。内側接着層および外側接着層(680、685)において使用される接着剤は、エポキシ、構造アクリル、シアノアクリレート、または他のタイプの結合材料であってよい。場合によっては、テフロン(登録商標)モールドが、組立プロセス中に使用されてよい。ロータ600Dは、ステータに対して回転するように構成される。
【0047】
図7は、幾つかの実施形態による、結果として得られる磁極モータ700を示す。モータ700は、ステータ705および複数のステータ巻線スロット710を含む。ステータは、ステータ歯713も含む。複数のステータ巻線スロット710は、ステータ歯713の周囲に巻かれた複数の巻線を受け入れるように構成される。モータ700は、ロータ715も含む。ロータ715は、永久磁石725を受け入れるように構成された複数の永久磁石スロット720を含む。ロータ715は、複数の結果として得られる磁極730を含む。結果として得られる磁極730は、長さ735および幅740を有する。幾つかの実施態様において、結果として得られる磁極の各々は、同じ長さおよび幅を含む。他の実施形態において、結果として得られる磁極は、異なる長さおよび幅を有する。幾つかの実施態様において、結果として得られる磁極730の長さ735または幅740は、モータ700の性能に影響を与えるように制御される。結果として得られる磁極730の寸法の影響が図8に示されており、以下に詳細に説明される。モータ700は、複数の永久磁石725と引き続きの引き続きの磁極730との間に空隙745(エアギャップ)を含む。幾つかの実施態様において、空隙745は、積層体スタック755の外側リブ750によって囲まれる。幾つかの実施態様において、空隙745には、リブがない。幾つかの実施態様において、結果として得られる磁極730は、非磁性材料(例えば、ロータ積層体など)で作られる。幾つかの実施形態において、結果として得られる磁極モータ700は、図5図6A図6B図6Cおよび図6Dに関して上述したモータロータ構成のいずれかを含むことができる。ロータ715は、ステータに対して回転するように構成される。
【0048】
図8は、幾つかの実施形態による、結果として得られる磁極モータ700と比較された内部永久磁石(「IPM」)モータの性能をグラフで示す。グラフは、モータトルクと比較されるときの、IPMモータ効率805、IPMモータ出力電力815、IPMモータ電流825、およびIPMモータ速度835を含む。グラフは、モータトルクと比較されるときの、結果として得られる磁極モータ効率810、結果として得られる磁極モータ出力電力820、結果として得られる磁極モータ電流830、および結果として得られる磁極モータ速度840も含む。グラフ800は、強調表示された動作領域845も含み、IPMモータおよびモータ700の両方が、動作領域845内で公称的に作動する。グラフ800によって証明されるように、IPMモータおよびモータ700の両方についての性能は、動作領域845内で同様である。幾つかの例において、グラフ800上に表されるIPMモータは、約55gの磁石質量を有する一方で、モータ700は、動作領域845内のモータ700の性能に重大な影響を与えることなく、約28%の質量減少を有する。
【0049】
図9は、幾つかの実施形態による、結果として得られる磁極モータ900を示す。モータ900は、ステータ905および複数のステータ巻線スロット910を含む。ステータは、ステータ歯913も含む。複数のステータ巻線スロット910は、ステータ歯913の周囲に巻かれた複数の巻線を受け入れるように構成される。ステータ905は、複数のステータ巻線スロット910の間に空隙914を含む。モータ900は、ロータ915も含む。ロータ915は、永久磁石925を受け入れるように構成される複数の永久磁石スロット920を含む。ロータ915は、複数の結果として得られる磁極930を含む。結果として得られる磁極930は、長さ935および幅940を有する。幾つかの実施態様において、結果として得られる磁極の各々は、同じ長さおよび幅を含む。他の実施形態では、結果として得られる磁極は、異なる長さおよび幅を有する。幾つかの実施態様において、結果として得られる磁極930の長さ935または幅940は、モータ900の性能に影響を与えるように制御される。結果として得られる磁極930の寸法の影響が図10に示されており、以下に詳細に説明される。モータ900はまた、複数の磁石925と結果として得られる磁極930との間の空隙945も含む。幾つかの実施態様において、空隙945は、積層体スタック955の外側リブ950によって囲まれる。幾つかの実施態様において、空隙945には、リブがない。幾つかの実施態様において、結果として得られる磁極930は、非磁性材料(例えば、ロータ積層体など)で作られる。幾つかの実施形態において、結果として得られる磁極モータ900は、図5図6A図6B図6C、および図6Dに関して上述したモータロータ構成のいずれかを含むことができる。ロータ915は、ステータに対して回転するように構成される。
【0050】
図10は、内部永久磁石モータとモータ900との間の性能比較を示すグラフ1000を提供する。グラフは、モータトルクと比較されるときの、IPMモータ効率1005、IPMモータ出力電力1015、IPMモータ電流1025、およびIPMモータ速度1035を含む。グラフは、モータトルクと比較されるときの、結果として得られる磁極モータ効率1010、結果として得られる磁極モータ出力電力1020、結果として得られる磁極モータ電流1030、および結果として得られる磁極モータ速度1040も含む。グラフ1000は、約0.19Nmの目標動作負荷1045および約42,000RPMの目標動作速度1050も含む。グラフ1000によって証明されるように、より高いトルクレベルで、IPMモータは、モータ900の効率1010および出力電力1020よりも大きな効率1005および出力電力1015で作動する。しかしながら、IPMモータおよびモータ900の両方についての性能は、目標動作負荷1045領域内で同様である。幾つかの例において、グラフ1000上に表されるIPMモータは、約79gの磁石質量を有する一方で、モータ900は、目標動作負荷1045領域内のモータ900の性能に重大な影響を与えることなく、約36%の質量減少を有する。
【0051】
図11は、幾つかの実施形態による、内部永久磁石モータ1100を示す。モータ1100は、ステータ1105および複数のステータ巻線スロット1110を含む。ステータ1105は、ステータ歯1113も含む。複数のステータ巻線スロット1110は、ステータ歯1113の周囲に巻かれた複数の巻線を受け入れるように構成される。モータ1100は、ロータ1115も含む。ロータ1115は、複数のスロット1120を含み、各スロット1120は、磁石1130を受け入れるように構成された磁石ハウジング部分1125を含む。磁石1130は、長さ1135および幅1140を含む。ロータ1115は、内側積層体部分1150および外側積層体部分1155を含む、積層体スタック1145をさらに含む。積層体スタック1145の内側積層体部分1150は、第1の軸方向支持部分1160を含む。積層体スタック1145の外側積層体部分1155は、第2の軸方向支持部分1165を含む。幾つかの実施態様では、プラスチックモールドが、前述のように、および図6A図6Dに図示のように、内側積層体部分および外側積層体部分を保持するように構成される。モータ1100は、さもなければ磁石1130を囲む外側鋼リブを含まない。
【0052】
図12は、従来の内部永久磁石モータとモータ1100との間の性能比較を示すグラフ1200である。グラフ1200は、モータトルクと比較されるときの、従来のIPMモータ効率1205、従来のIPMモータ出力電力1215、従来のIPMモータ電流1225、および従来のIPMモータ速度1235を含む。グラフ1200は、モータトルクと比較されるときの、モータ1100についてのモータ効率1210、出力電力1220、モータ電流1230、およびモータ速度1240も含む。グラフ1200によって証明されるように、従来のIPMモータは、モータ1100の効率1210とほぼ同じ効率1205で作動する。しかしながら、モータ1100は、例えば、従来のIPMモータよりも約5%多くの電力を生成する。
【0053】
図13は、幾つかの実施形態による、永久磁石モータを示す。幾つかの実施形態において、モータ1300は、動力工具100における使用のために構成される。モータ1300は、内部永久磁石構成を含む。モータ1300は、ステータ1305および複数のステータ巻線スロット1310を含む。複数のステータ巻線スロット1310は、複数の巻線を受け入れるように構成される。モータ1300は、ロータ1315も含む。幾つかの実施態様において、ロータは、22ミリメートル(「mm」)の外径を有する。ロータ1315は、複数のスロット1320を含み、各スロットは、磁石1330を受け入れるように構成された磁石ハウジング部分1325を含む。磁石1330は、長さ1335および幅1340を含む。ロータ1315は、積層体スタック1345および空隙1350をさらに含む。空隙1350は、長さ1355および幅1360を含む。幾つかの実施態様において、空隙1350のサイズ、または空隙1350の長さ1355および幅1360は、磁石1330のサイズと共に増大または縮小する。例えば、磁石1330の長さ1335は、モータ1300の製造コストを低減するために短くされることがある。従って、空隙の長さ1355は、縮小された磁石1330のサイズと共に増大されることがある。代替的に、幾つかの実施態様において、積層体スタック1345は、縮小された磁石1330の長さ1335の空間を占めるように構成される。
【0054】
図14は、幾つかの実施形態による、永久磁石モータを示す。モータ1400は、ステータ1405および複数のステータ巻線スロット1410を含む。ステータは、ステータ歯1413も含む。複数のステータ巻線スロット1410は、ステータ歯1413の周囲に巻かれた複数の巻線を受け入れるように構成される。モータ1400は、ロータ1415も含む。ロータ1415は、複数のスロット1420を含み、各スロットは、磁石1430を受け入れるように構成された磁石ハウジング部分1425を含む。磁石1430は、長さ1435および幅1440を含む。ロータは、内側積層体部分1450および外側積層体部分1455を含む、積層体スタック1445をさらに含む。積層体スタック1445の内側積層体部分1450は、第1の軸方向支持部分1460を含む。幾つかの実施形態において、モータ1400は、モータ1100と同様である。
【0055】
図15は、幾つかの実施形態による、内部永久磁石モータを示す。モータ1500は、ステータ1505および複数のステータ巻線スロット1510を含む。ステータは、ステータ歯1513も含む。複数のステータ巻線スロット1510は、ステータ歯1513の周囲に巻かれた複数の巻線を受け入れるように構成される。モータ1500は、ロータ1515も含む。ロータ1515は、複数のスロット1520を含み、各スロットは、磁石1530を受け入れるように構成された磁石ハウジング部分1525を含む。磁石1530は、長さ1535および幅1540を含む。ロータは、内側積層体部分1550および外側積層体部分1555を含む、積層体スタック1545をさらに含む。積層体スタック1545の内側積層体部分1550は、第1の軸方向支持部分1560を含む。積層体スタック1545の外側積層部1555は、第2の軸方向支持部分1565を含む。幾つかの実施態様では、プラスチックモールドが、前述のように、および図6A図6Dに図示のように、内側積層体部分および外側積層体部分を保持するように構成される。
【0056】
図16は、モータ1300、1400、および1500の間の性能比較を示す、グラフ1600を提供する。グラフは、モータトルクと比較されるときの、モータ1300の効率1605、出力電力1620、電流1635、および速度1650を含む。グラフは、モータトルクと比較されるときの、モータ1400の効率1610、出力電力1625、電流1640、および速度1655を含む。グラフは、モータトルクと比較されるときの、モータ1500の効率1615、出力電力1630、電流1645、および速度1660を含む。グラフ1600は、約0.5Nm~3.9Nmのモータトルクに及ぶ目標動作領域1665も含む。グラフ1600によって証明されるように、より高いトルクレベルで、モータ1400は、モータ1300効率1605および出力電力1620、ならびにモータ1500効率1615および出力電力1630よりも大きい効率1610および出力電力1625で作動する。表1は、モータ1300、1400、1500の間の比較を追加的に示す。モータ1400は、モータ1300よりも6%大きいワットニュートンメートル(WNm)および7%大きいピーク電力(W)で動作する一方で、ほぼ同じ効率および磁石質量を有する。他方、モータ1500は、磁石質量の35%減少を有しながら、-1%より低いピーク電力で1%より大きいWNmを達成する。
【表1】
【0057】
図17は、動力工具100と共に使用するためのロータアセンブリ1700を示す。ロータアセンブリ1700は、複数のスロット1705を含み、各スロット1705は、磁石1710を受け入れるように構成される。磁石1710は、前述のように、ネオジムのような希土類金属で構成されてよく、スロット1705に固定されることができる。ロータアセンブリ1700は、複数の間隙1720(ギャップ)を含む積層体スタック1715を含む。幾つかの例において、間隙1720は、射出成形プラスチック1725またはステンレス鋼のような射出成形材料で満たされる。ロータアセンブリ1700は、ロータアセンブリ1700の第1の端1735からロータアセンブリ1700の第2の端1740までロータアセンブリ1700を通じて延びるシャフト1730も含む。第1のベアリング1745が、感知磁石1750と共にロータアセンブリ1700の第1の端1735に配置される。ロータアセンブリ1700は、ロータアセンブリ1700の第2の端1740に配置されたファン1755も含む。ロータアセンブリ1700は、さらに、ロータアセンブリ1700の第2の端1740に配置された第2のベアリング1760、第2のベアリング1760をシャフト1730に結合するように構成された複数のCリング1765を含む。
【0058】
よって、本明細書に記載する実施形態は、結果として得られる磁極モータを含む動力工具を提供する。様々な構成および利点は、以下の特許請求の範囲に記載される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図6C
図6D
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
【外国語明細書】