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特開2024-173826バスケットカテーテルの遠位端特徴部
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024173826
(43)【公開日】2024-12-12
(54)【発明の名称】バスケットカテーテルの遠位端特徴部
(51)【国際特許分類】
   A61B 18/14 20060101AFI20241205BHJP
【FI】
A61B18/14
【審査請求】未請求
【請求項の数】17
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024088905
(22)【出願日】2024-05-31
(31)【優先権主張番号】63/505,978
(32)【優先日】2023-06-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】18/650,737
(32)【優先日】2024-04-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】511099630
【氏名又は名称】バイオセンス・ウエブスター・(イスラエル)・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Biosense Webster (Israel), Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】ピーター・エメリウス・バン・ニーキルク
(72)【発明者】
【氏名】ウィリアム・ジェームズ・アグニュー・ブイ
(72)【発明者】
【氏名】ショーン・ディ・セイラー
(72)【発明者】
【氏名】ジェイソン・ロドリゲス
【テーマコード(参考)】
4C160
【Fターム(参考)】
4C160KK03
4C160KK04
4C160KK17
4C160KK38
4C160KK39
4C160KL03
4C160MM38
4C160NN01
(57)【要約】
【課題】バスケットカテーテルの遠位端特徴部を提供すること。
【解決手段】本明細書では、複数のスパインがバスケット形状を形成するエンドエフェクタを有するカテーテルが開示される。エンドエフェクタは、エンドエフェクタの遠位端において重なる延在部を有するスパインループを含むことができる。エンドエフェクタは、送達中には収縮されており、バスケットアセンブリの遠位端が組織に接触するのを防止するために膨張する、1つ又は2つ以上の膨張可能な部材を含むことができる。エンドエフェクタは、バスケットアセンブリの遠位端においてスパインハブを含むことができ、スパインループが、スパインハブの開口部を通って延在する。エンドエフェクタは、バスケットアセンブリの遠位端においてスパイラルインダクタを含むことができる。エンドエフェクタは、バスケットアセンブリのフレームの遠位端の上に非外傷性構造体を含むことができる。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
医療用プローブのエンドエフェクタであって、前記エンドエフェクタが、
長手方向軸に沿って延在しており、かつ前記長手方向軸から離れるように拡張して、バスケット形状を形成するように構成された複数のスパインと、
前記複数のスパインのうちの第1のスパイン対と、前記エンドエフェクタの遠位端付近に配置された第1の中心領域と、を備える、第1のループ部材と、
前記複数のスパインのうちの第2のスパイン対と、前記エンドエフェクタの前記遠位端付近に配置された第2の中心領域と、を備える、第2のループ部材であって、前記第2の中心領域が、前記第1の中心領域の遠位表面の上に配置された部分と、前記第1の中心領域の近位表面の下に配置された少なくとも1つの延在部と、を備える、第2のループ部材と、
前記複数のスパインのうちの各スパインに結合された1つ又は2つ以上の電極と、を備える、エンドエフェクタ。
【請求項2】
前記複数のスパインのうちの第3のスパイン対と、前記エンドエフェクタの前記遠位端付近に配置された第3の中心領域と、を備える、第3のループ部材を更に備え、前記第3の中心領域が、前記第2の中心領域の遠位表面の上に配置された部分と、前記第2の中心領域の近位表面の下に配置された少なくとも1つの延在部と、前記第1の中心領域の近位表面の下に配置された少なくとも1つの延在部と、を備える、請求項1に記載のエンドエフェクタ。
【請求項3】
各々が中心領域を備える複数のループ部材を更に備え、前記複数のループ部材の前記中心領域が、中心スパイン交差部において内側から外側の順序で積み重ねられ、前記中心領域の少なくとも一部分が、前記内側から外側の順序とは異なる順序で前記複数のループ部材のうちの別のループ部材の上に重なるように構成された1つ又は2つ以上の延在部を備える、請求項1に記載のエンドエフェクタ。
【請求項4】
前記エンドエフェクタのループ部材の中心領域が、前記エンドエフェクタの前記遠位端付近の前記ループ部材間の接続を維持するためにインターロックするように構成されている、請求項1に記載のエンドエフェクタ。
【請求項5】
前記ループ部材の各々の端部が、前記エンドエフェクタのシャフトに結合されている、請求項1に記載のエンドエフェクタ。
【請求項6】
前記ループ部材の各々が、平面状シートから形成されている、請求項1に記載のエンドエフェクタ。
【請求項7】
前記第1のループ部材が、ノッチを更に備え、前記ノッチが前記第2の中心領域の前記少なくとも1つの延在部のうちの1つの延在部に係合するように、前記第2の中心領域の一部分が前記ノッチを通って延在する、請求項1に記載のエンドエフェクタ。
【請求項8】
前記エンドエフェクタの前記遠位端付近で前記複数のスパインのうちの1つのスパインに結合された膨張可能な部材を更に備え、前記膨張可能な部材が、シースを通した送達のためにつぶれるように構成され、かつ展開構成において膨張するように構成されており、また、前記展開構成にある前記膨張可能な部材が、前記複数のスパインの前記バスケット形状の遠位端が組織に接触するのを防止する、請求項1に記載のエンドエフェクタ。
【請求項9】
前記エンドエフェクタの前記遠位端付近で前記複数のスパインのうちのそれぞれのスパインに各々が結合された複数の膨張可能な部材を更に備え、前記複数の膨張可能な部材が、シースを通した送達のためにつぶれるように構成され、かつ展開構成において膨張するように構成されており、また、前記展開構成にある前記複数の膨張可能な部材が、前記複数のスパインの前記バスケット形状の遠位端が組織に接触するのを防止する、請求項1に記載のエンドエフェクタ。
【請求項10】
医療用プローブのエンドエフェクタであって、前記エンドエフェクタが、
長手方向軸に沿って延在しており、かつ前記長手方向軸から離れるように拡張して、バスケット形状を形成するように構成された複数のスパインと、
前記エンドエフェクタの遠位端付近で前記複数のスパインのうちのそれぞれのスパインに各々が結合された複数の膨張可能な部材であって、前記複数の膨張可能な部材が、シースを通した送達のためにつぶれるように構成され、かつ展開構成において膨張するように構成されており、また、前記展開構成にある前記複数の膨張可能な部材が、前記複数のスパインの前記バスケット形状の遠位端が組織に接触するのを防止する、複数の膨張可能な部材と、
前記複数のスパインのうちの各スパインに結合された1つ又は2つ以上の電極と、を備える、エンドエフェクタ。
【請求項11】
前記複数のスパインのうちの第1のスパイン対と、前記エンドエフェクタの遠位端付近に配置された第1の中心領域と、を備える、第1のループ部材と、
前記複数のスパインのうちの第2のスパイン対と、前記エンドエフェクタの前記遠位端付近に配置された第2の中心領域と、を備える、第2のループ部材であって、前記第2の中心領域が、前記第1の中心領域の遠位表面の上に配置された部分と、前記第1の中心領域の近位表面の下に配置された少なくとも1つの延在部と、を備える、第2のループ部材と、を更に備える、請求項10に記載のエンドエフェクタ。
【請求項12】
前記複数のスパインのうちの第1のスパイン対と、前記エンドエフェクタの遠位端付近に配置された遠位スパインハブと、を備える、第1のループ部材であって、前記遠位スパインハブが、そこを通る複数の開口部を備える、第1のループ部材と、
前記複数のスパインのうちの第2のスパイン対と、前記複数の開口部のうちの少なくとも1つの開口部を通って延在する遠位セグメントと、を備える、第2のループ部材と、
前記複数のスパインのうちの各スパインに結合された1つ又は2つ以上の電極と、を更に備える、請求項10に記載のエンドエフェクタ。
【請求項13】
送達構成とバスケット構成との間で移動可能であり、かつ前記複数のスパインと、前記長手方向軸の周りに配置されたクローバ葉状構造体と、を備える、支持フレームであって、前記複数のスパインが、前記バスケット構成において前記バスケット形状を形成し、前記複数のスパインの遠位スパイン部分が、前記クローバ葉状構造体を画定し、前記クローバ葉状構造体が、中心領域が前記長手方向軸の周りに配置された中心切り欠きを画定しており、前記クローバ葉状構造体が、前記送達構成において前記長手方向軸の周りに円筒状に整列され、かつ前記バスケット構成において前記長手方向軸から半径方向に角度付けされている、支持フレームと、
前記支持フレームの前記クローバ葉状構造体の一部分を覆っており、かつ前記複数のスパインのうちのそれぞれのスパインに沿って各々が延在する複数の半径方向延在部を備える、非外傷性構造体であって、前記半径方向延在部は、前記支持フレームが前記送達構成と前記バスケット構成との間で移動するときに前記それぞれのスパインに沿って摺動するように構成されている、非外傷性構造体と、を更に備える、請求項10に記載のエンドエフェクタ。
【請求項14】
医療用プローブのエンドエフェクタであって、前記エンドエフェクタが、
長手方向軸に沿って延在しており、かつ前記長手方向軸から離れるように拡張して、バスケット形状を形成するように構成された複数のスパインと、
前記複数のスパインのうちの1つのスパインを通って延在する構造支持部材と、
前記エンドエフェクタの遠位端付近に配置されたスパイラルインダクタであって、前記長手方向軸に沿った中心軸を備え、かつ前記構造支持部材が前記スパインに沿って前記スパイラルインダクタから電気信号を伝送するように構成されるように、前記構造支持部材に電気的に結合されている、スパイラルインダクタと、
前記複数のスパインのうちの各スパインに結合された1つ又は2つ以上の電極と、を備える、エンドエフェクタ。
【請求項15】
前記スパイラルインダクタ及び前記構造支持部材が、単一のシート又は単一の管から形成されている、請求項14に記載のエンドエフェクタ。
【請求項16】
前記1つ又は2つ以上の電極の各々が、前記スパイラルインダクタから電気的に隔離されている、請求項14に記載のエンドエフェクタ。
【請求項17】
前記エンドエフェクタの前記遠位端付近で前記複数のスパインのうちの1つのスパインに結合された膨張可能な部材を更に備え、前記膨張可能な部材が、シースを通した送達のためにつぶれるように構成され、かつ展開構成において膨張するように構成されており、また、前記展開構成にある前記膨張可能な部材が、前記複数のスパインの前記バスケット形状の遠位端が組織に接触するのを防止する、請求項14に記載のエンドエフェクタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2023年6月2日に出願された先願の米国特許仮出願第63/505,978号(代理人整理番号:BIO6841USPSP1.253757.000367)に対する優先権の利益を主張するものであり、その全体が、参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
心房細動(atrial fibrillation、AF)などの心臓不整脈は、心臓組織の領域が隣接組織に電気信号を異常に伝導するときに生じる。これは、正常な心周期を混乱させ、非同期的な律動を引き起こす。不整脈を治療するための特定の処置が存在し、これらは、外科用であるか、又はカテーテルベースであり、また、不整脈を引き起こす信号の発信源を混乱させること、及びこのような信号の伝導経路を混乱させることを目的としている。この研究は、カテーテルベースの心臓アブレーション医療用デバイス、及び、具体的には、電極を有するバスケット形状のエンドエフェクタを有するカテーテルを対象としている。
【0003】
多くの現代のアブレーションアプローチは、高周波(radiofrequency、RF)電気エネルギーを利用して組織を加熱する。RFアブレーションは、組織の炭化、焼損、スチームポップ、横隔神経麻痺、肺静脈狭窄、及び食道瘻の原因となり得る熱細胞損傷のリスクが高まるなど、操作者の技能に起因する、特定のまれな欠点を伴う可能性がある。冷凍アブレーションは、RFアブレーションの代替アプローチであり、RFアブレーションと関連するいくらかの熱的リスクを低減することができるが、このようなデバイスの極低温の性質に起因して、組織損傷を提示し得る。冷凍アブレーションデバイスを操作して、冷凍アブレーションを選択的に適用することは、概して、RFアブレーションと比較してより困難であり、したがって、冷凍アブレーションは、電気アブレーションデバイスによって到達され得る特定の解剖学的幾何形状では実行可能ではない。不可逆エレクトロポレーション(irreversible electroporation、IRE)によるアブレーションは、より最近の非熱アブレーション法である。IREを達成するには、高電圧電気信号の短パルスを組織に送達し、電気信号が、細胞膜の回復不能な透過化を生じさせる。
【0004】
心臓組織の領域は、異常な電気信号を識別するためにカテーテルによってマッピングすることができる。いくつかのカテーテルアブレーション処置、特に持続性の心房細動を伴う処置は、異常な電気信号の領域を標的にするために、電気生理学的(electrophysiology、EP)マッピングを使用して実行され得る。このようなEPマッピングは、心臓血管系内の電気信号を監視して、不整脈に関与する異常な導電性組織部位の場所を正確に示すように構成された感知電極の使用を含み得る。
【0005】
EPマッピングを使用することに加えて、一部のカテーテルアブレーション処置は、画像誘導手術(image guided surgery、IGS)システムを使用して実施され得る。IGSシステムにより、医師は、患者内の解剖学的構造の画像に関連して、患者内のカテーテルの場所をリアルタイムで視覚的に追跡することが可能になり得る。Biosense Webster,Inc.(Irvine,Calif)によるCARTO3(登録商標)システムを含む、いくつかのシステムは、EPマッピング及びIGS機能の組み合わせを提供し得る。
【0006】
同じ又は異なるカテーテルを使用してアブレーションを実行することができる。現在、これらの目的のために、様々な多電極エンドエフェクタ設計が存在する。本明細書ではバスケットカテーテルと称されるエンドエフェクタの1つのカテゴリは、回転楕円体形状又は卵形の回転楕円体形状を形成するように拡張する、遠位端及び近位端において接合された複数の弾性スパインを含む。スパインは、感知及び/又はアブレーションするように構成することができる電極を担持する、及び/又は含む。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
本明細書では、複数のスパインがバスケット形状を形成するエンドエフェクタを有するカテーテルが開示される。エンドエフェクタの遠位部分は、非外傷性表面を提供し、スパインを接合するための、及び/又は場所センサを提供するための構造を含む。
【0008】
医療用プローブの例示的なエンドエフェクタは、複数のスパインと、第1のループ部材と、第2のループ部材と、1つ又は2つ以上の電極と、を含むことができる。複数のスパインは、長手方向軸に沿って延在することができ、また、長手方向軸から離れるように拡張して、バスケット形状を形成するように構成することができる。第1のループ部材は、複数のスパインのうちの第1のスパイン対と、エンドエフェクタの遠位端付近に配置された第1の中心領域と、を含むことができる。第2のループ部材は、複数のスパインのうちの第2のスパイン対と、エンドエフェクタの遠位端付近に配置された第2の中心領域と、を含むことができ、第2の中心領域は、第1の中心領域の遠位表面の上に配置された部分と、第1の中心領域の近位表面の下に配置された少なくとも1つの延在部と、を備える。1つ又は2つ以上の電極は、複数のスパインのうちの各スパインに結合することができる。
【0009】
医療用プローブの別の例示的なエンドエフェクタは、複数のスパインと、複数の膨張可能な部材と、1つ又は2つ以上の電極と、を含むことができる。複数のスパインは、長手方向軸に沿って延在することができ、また、長手方向軸から離れるように拡張して、バスケット形状を形成するように構成することができる。複数の膨張可能な部材は、各々、エンドエフェクタの遠位端付近の複数のスパインのうちのそれぞれのスパインに結合することができる。複数の膨張可能な部材は、シースを通した送達のためにつぶれるように構成することができる。複数の膨張可能な部材は、展開構成において膨張するように構成することができる。展開構成では、複数の膨張可能な部材は、複数のスパインのバスケット形状の遠位端が組織に接触するのを防止することができる。1つ又は2つ以上の電極は、複数のスパインのうちの各スパインに結合することができる。
【0010】
医療用プローブの別の例示的なエンドエフェクタは、複数のスパインと、第1のループ部材と、第2のループ部材と、1つ又は2つ以上の電極と、を含むことができる。複数のスパインは、長手方向軸に沿って延在することができ、また、長手方向軸から離れるように拡張して、バスケット形状を形成するように構成することができる。第1のループ部材は、複数のスパインのうちの第1のスパイン対と、エンドエフェクタの遠位端付近に配置された遠位スパインハブと、を含むことができる。遠位スパインハブは、そこを通る複数の開口部を含むことができる。第2のループ部材は、複数のスパインのうちの第2のスパイン対と、複数の開口部のうちの少なくとも1つの開口部を通って延在する遠位セグメントと、を含むことができる。1つ又は2つ以上の電極は、複数のスパインのうちの各スパインに結合することができる。
【0011】
医療用プローブの別の例示的なエンドエフェクタは、複数のスパインと、構造支持部材と、スパイラルインダクタと、1つ又は2つ以上の電極と、を含むことができる。複数のスパインは、長手方向軸に沿って延在することができ、また、長手方向軸から離れるように拡張して、バスケット形状を形成するように構成することができる。構造支持部材は、複数のスパインのうちの1つのスパインを通って延在することができる。スパイラルインダクタは、エンドエフェクタの遠位端付近に配置することができる。スパイラルインダクタは、長手方向軸に沿った中心軸を有することができる。スパイラルインダクタは、構造支持部材がスパイラルインダクタからスパインに沿って電気信号を伝送するように構成されるように、構造支持部材に電気的に結合することができる。1つ又は2つ以上の電極は、複数のスパインのうちの各スパインに結合することができる。
【0012】
医療用プローブの別の例示的なエンドエフェクタは、支持フレームと、非外傷性構造体と、1つ又は2つ以上の電極と、を含むことができる。支持フレームは、送達構成とバスケット構成との間で移動可能であり得る。支持フレームは、長手方向軸から離れるように近位部分から遠位スパイン部分へと自己拡張して、バスケット構成のバスケット形状を形成するように構成された複数のスパインを含むことができる。遠位スパイン部分は、長手方向軸の周りに配置されたクローバ葉状構造体を画定することができる。クローバ葉状構造体は、中心領域が縦軸の周りに配置された中心切り欠きを画定することができる。クローバ葉状構造体は、送達構成において長手方向軸の周りに円筒状に整列させることができ、バスケット構成において長手方向軸から半径方向に角度付けすることができる。非外傷性構造体は、支持フレームのクローバ葉状構造体の一部分を覆うことができる。非外傷性構造体は、支持フレームが送達構成とバスケット構成との間を移動するときに半径方向延在部がそれぞれのスパインに沿って摺動するように構成されるように、複数のスパインのうちのそれぞれのスパインに沿って各々が延在する複数の半径方向延在部を含むことができる。1つ又は2つ以上の電極は、複数のスパインのうちの各スパインに結合することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
本明細書は、本明細書に説明される主題を特に指摘し、かつ明確に権利を主張する特許請求の範囲で終了するが、その主題は、添付の図面と併せてなされる特定の例の以下の説明からより良好に理解されると考えられ、図面において、同じ参照番号は、同じ要素を識別する。図は、限定としてではなく、単なる例として、本発明のデバイスの1つ又は2つ以上の実装形態を描示している。
図1】本発明の態様による、例示的なカテーテルベースの電気生理学的マッピング及びアブレーションシステムの例解図である。
図2】本発明の態様による、図1に例解されるシステムとともに使用可能なバスケットカテーテルの遠位部分の態様の例解図である。
図3】本発明の態様による、図2に示されるバスケットカテーテルのエンドエフェクタの遠位端の拡大図である。
図4】本発明の態様による、図3に例解されるエンドエフェクタの遠位端から分解したスパインセグメントの例解図である。
図5A】本発明の態様による、他のスパインセグメントを受容することができるノッチを含むように修正された少なくとも1つのスパインセグメントを有する、2つのインターロックされたスパインセグメントの例解図である。
図5B】本発明の態様による、互いに分解された図5Aの2つのスパインセグメントの例解図である。
図5C】本発明の態様による、互いに分解された図5Aの2つのスパインセグメントの例解図である。
図6A】本発明の態様による、図2に示されるスパインに結合された膨張可能な部材の断面例解図であり、収縮状態にある膨張可能な部材を例解する。
図6B】本発明の態様による、図2に示されるスパインに結合された膨張可能な部材の断面例解図であり、膨張状態にある膨張可能な部材を例解する。
図7】本発明の態様による、スパインハブを含むように修正されたバスケットカテーテルの例解図である。
図8A】本発明の態様による、バスケットカテーテルのエンドエフェクタの遠位端におけるスパインハブの変形例を例解する。
図8B】本発明の態様による、バスケットカテーテルのエンドエフェクタの遠位端におけるスパインハブの変形例を例解する。
図8C】本発明の態様による、バスケットカテーテルのエンドエフェクタの遠位端におけるスパインハブの変形例を例解する。
図8D】本発明の態様による、バスケットカテーテルのエンドエフェクタの遠位端におけるスパインハブの変形例を例解する。
図8E】本発明の態様による、バスケットカテーテルのエンドエフェクタの遠位端におけるスパインハブの変形例を例解する。
図9】本発明の態様による、バスケットアセンブリのスパインの支持構造に電気的に接続されたスパイラルセンサを含むように修正されたバスケットカテーテルの例解図である。
図10】本発明の態様による、バスケットカテーテルのエンドエフェクタの遠位端に遠位非外傷性カバーを含むように修正されたバスケットカテーテルの例解図である。
図11】本発明の態様による、管状構成にある図10の修正されたカテーテルのフレームの例解図である。
図12】本発明の態様による、例解のために遠位非外傷性カバーを取り外した、図10の修正されたカテーテルのエンドエフェクタの遠位端の例解図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下の詳細な説明は、図面を参照しながら読まれるべきものであり、異なる図面における同様の要素には同一の番号が付けられている。図面は、必ずしも縮尺どおりとは限らず、選択された実施形態を描示しており、また本発明の範囲を限定することを意図していない。詳細な説明は、限定ではなく、例として、本発明の原理を例解する。この説明は、当業者が本発明を作製及び使用することを明らかに可能にし、また本発明を実施するための最良の態様であると現在考えられているものを含めて、本発明のいくつかの実施形態、適合、変形、代替、及び使用を説明する。
【0015】
本明細書で使用される場合、任意の数値又は範囲に対する「約」又は「およそ」という用語は、構成要素の一部又は集合が本明細書に説明される意図された目的のために機能することを可能にする好適な寸法公差を示す。より具体的には、「約」又は「ほぼ」は、列挙された値の±10%の値の範囲を指し得、例えば、「約90%」は、81%~99%の値の範囲を指し得る。
【0016】
加えて、本明細書で使用される場合、「患者」、「宿主」、「ユーザ」、及び「対象」という用語は、任意のヒト又は動物対象を指し、ヒト患者における本発明の使用が好ましい実施形態を表すが、システム又は方法をヒトの使用に限定することを意図するものではない。同様に、「近位」という用語は、操作者に近い方の場所を示す一方、「遠位」とは、操作者又は医師から更に遠い場所を示す。
【0017】
本明細書で使用されるとき、「管状」及び「管」という用語は、広義に解釈されるものとし、断面が直円柱構造若しくは厳密に円形である構造、又は全長にわたって均一な断面である構造に制限されるものではない。例えば、管状構造又は管状システムは、概して、実質的な直円柱構造として例解される。しかしながら、管状システムは、本発明の範囲から逸脱することなく、テーパ状又は湾曲した外面を有し得る。
【0018】
本明細書で使用される場合、「近位」という用語は、操作者に近い方の場所を示す一方、「遠位」は、操作者又は医師から更に遠い場所を示す。
【0019】
代替的な装置及びシステム特徴部並びに代替的な方法ステップが、本明細書の例示的な実施形態に提示されている。本明細書に提示される各所与の例示的な実施形態は、異なる例示的な本明細書の実施形態によって提示される特徴部及び/又は方法ステップを含むように修正することができ、かかる特徴部及び/又はステップは、当業者によって理解されるように、並びに本明細書に明示的に述べられているように、所与の例と互換性がある。このような修正例及び変形例は、特許請求の範囲に含まれることが意図される。
【0020】
図1は、例示的なカテーテルベースの電気生理学的マッピング及びアブレーションシステム10を示す例解図である。システム10は、患者の血管系を通じて、心臓12の腔又は血管構造内に医師24によって経皮的に挿入される複数のカテーテルを含む。典型的には、送達シースカテーテルは、心臓12内の所望の場所の近くの左心房又は右心房に挿入される。その後、複数のカテーテルを送達シースカテーテルに挿入して、所望の場所に到達させることができる。複数のカテーテルは、心内電位図(Intracardiac Electrogram、IEGM)信号の感知専用のカテーテル、アブレーション専用のカテーテル、及び/又は感知及びアブレーションの両方に専用のカテーテルを含み得る。例示的なカテーテル14が、本明細書に例解されている。医師24は、心臓12及び/又はアブレーションの標的部位を感知するために、カテーテル14の遠位先端部28を心臓壁と接触させる。
【0021】
例解されたカテーテル14は、任意選択的に遠位先端部28において複数のスパイン110の上に分配されて、IEGM信号を感知するように構成された1つの、好ましくは複数の電極140を含む、例示的なカテーテルである。カテーテル14は、遠位先端部28の位置及び配向を追跡するために、遠位先端部28内又はその近くに埋め込まれた位置センサ29を追加的に含み得る。任意選択的にかつ好ましくは、位置センサ29は、三次元(three-dimensional、3D)位置及び配向を感知するための3つの磁気コイルを含む磁気ベースの位置センサである。
【0022】
磁気ベースの位置センサ29は、所定の作業体積内に磁場を発生させるように構成された複数の磁気コイル32を含む場所パッド25とともに動作され得る。カテーテル14の遠位先端部28のリアルタイム位置は、場所パッド25によって発生され、磁気ベースの位置センサ29によって感知される磁場に基づいて追跡され得る。磁気ベースの位置感知技術の詳細は、米国特許第5,391,199号、同第5,443,489号、同第5,558,091号、同第6,172,499号、同第6,239,724号、同第6,332,089号、同第6,484,118号、同第6,618,612号、同第6,690,963号、同第6,788,967号、同第6,892,091号に説明されており、参照により本明細書に組み込まれる。
【0023】
システム10は、場所パッド25の場所基準及び電極140のインピーダンスベースの追跡を確立するために、患者23上の皮膚接触のために位置決めされた1つ又は2つ以上の電極パッチ38を含む。インピーダンスベースの追跡のために、電流が電極140に向かって指向されて、電極皮膚パッチ38において感知され、それにより、電極パッチ38を介して各電極の場所を三角測量することができる。インピーダンスベースの場所追跡技術の詳細は、米国特許第7,536,218号、同第7,756,576号、同第7,848,787号、同第7,869,865号、及び同第8,456,182号に説明されており、参照により本明細書に組み込まれる。
【0024】
磁気ベースの位置センサ29を使用して、電極40のインピーダンスベースの追跡を較正することができる。ワークステーション55は、磁気センサ29及び複数の基準電磁(EM)センサに基づいてカテーテル14の遠位先端部28を場所特定するように構成することができる。基準EMセンサは、EM座標系及び身体座標系を画定するように構成することができる。
【0025】
レコーダ11は、体表面ECG電極18によって捕捉された電位図21、及びカテーテル14の電極140によって捕捉された心内電位図(IEGM)を表示する。レコーダ11は、心拍リズムをペーシングするためのペーシング能力を含み得、及び/又は独立型ペーサに電気的に接続され得る。
【0026】
システム10は、アブレーションするように構成されたカテーテルの遠位先端部にある1つ又は2つ以上の電極にアブレーションエネルギーを伝導するように適合されたアブレーションエネルギー発生器50を含むことができる。アブレーションエネルギー発生器50によって生成されるエネルギーは、不可逆エレクトロポレーション(IRE)をもたらすために使用され得るような単極又は双極高電圧DCパルスを含む、無線周波数(RF)エネルギー若しくはパルス場アブレーション(PFA)エネルギー、又はそれらの組み合わせを含み得るが、それらに限定されない。
【0027】
患者インターフェースユニット(patient interface unit、PIU)30は、カテーテル、電気生理学的機器、電源、及びシステム10の動作を制御するためのワークステーション55の間の電気通信を確立するように構成されたインターフェースである。システム10の電気生理学的機器は、例えば、複数のカテーテル、場所パッド25、体表面ECG電極18、電極パッチ38、アブレーションエネルギー発生器50、及びレコーダ11を含み得る。任意選択的に、かつ好ましくは、PIU30は、カテーテルの場所のリアルタイム計算を実施するための、かつECG計算を実行するための処理能力を含む。
【0028】
ワークステーション55は、メモリと、適切なオペレーティングソフトウェアがロードされたメモリ又は記憶装置を有するプロセッサユニットと、ユーザインターフェース機能と、を含む。ワークステーション55は、複数の機能を提供するように構成することができ、任意選択的に、(1)心内膜解剖学的構造を三次元(3D)でモデル化し、そのモデル又は解剖学的マップ20を表示デバイス27に表示するためにレンダリングすることと、(2)表示デバイス27上に、記録された電位図21からコンパイルされた活性化シーケンス(又は他のデータ)を、レンダリングされた解剖学的マップ20上に重ね合わされた代表的な視覚的印又は画像で表示することと、(3)心腔内の複数のカテーテルのリアルタイムの場所及び配向を表示することと、(4)アブレーションエネルギーが印加されたところなどの関心部位を表示デバイス27上に表示することと、を含む。システム(10)の要素を具現化する1つの市販製品は、Biosense Webster,Inc.(31A Technology Drive,Irvine,CA,92618)から市販されている、CARTO(商標)3システムとして、入手可能である。
【0029】
図2は、図1に例解されるシステムとともに使用可能なバスケットカテーテルの遠位部分の態様の例解図である。図1に例解されるカテーテル14は、図2に例解されるバスケットカテーテルのエンドエフェクタ100の特徴部を含むように修正することができる。バスケットカテーテルは、長手方向軸90を画定するシャフト84を含む。図2に例解されるように、エンドエフェクタ100は、長手方向軸90に沿って延在しており、かつ長手方向軸から離れるように拡張して、バスケット形状を形成するように構成されている、スパイン110を含む。スパイン110は、図1に例解されるシステム10の送達シースを通してエンドエフェクタ100を後退させることができるように、長手方向軸に向かってつぶれるように更に構成されている。医療処置中に、医療専門家24は、シャフト84がガイドシースの遠位端から出てバスケット形状に拡張するように、ガイドシース(例解せず)を通してシャフトを遠位に延在させることによってエンドエフェクタ100を展開することができる。エンドエフェクタ100は、エンドエフェクタをシースの遠位端に近位に後退させるときに再びつぶれることができる。
【0030】
スパイン110は、楕円形(例えば、円形)、長方形形状、及び/又は平坦な断面形状を有することができる。スパイン110は、支持構造、ストラット、及び/又は可撓性弾性材料、例えば、ニチノールとしても既知である、ニッケルチタンなどの形状記憶合金を含むフレームを含むことができる。エンドエフェクタ100は、スパイン110に結合された電極140を含む。電極140は、カテーテルの組み立て中にスパイン110の近位端が挿入される管腔を有することができる。電極140は、当業者によって理解される好適な手段によって、スパイン110に別様に結合させることができる。カテーテル14は、スパイン110の近位端をシャフト84内に維持するように構成することができる、ハブ82を含むことができる。ハブ82は、エンドエフェクタ100に灌注流を提供するように更に構成することができる。
【0031】
エンドエフェクタ100は、ループ部材111、112、113を含むことができ、ループ部材の各々は、スパイン対110と、エンドエフェクタ100の遠位端付近の中心スパイン交差部114において重なる中心領域と、を含む。ループ部材111、112、113は、可撓性弾性材料の平面状シートを切断することによって、又は管状材料を切断することによって形成することができる。平面状シートは、相対的により低コスト及び製造の容易性に起因して、管状材料よりも平面状シートからループ部材111、112、113を形成することが好ましい。
【0032】
スパイン110に位置決めされた電極140は、心臓12の組織にアブレーションエネルギー(RF及び/又はIRE)を送達するように構成することができる。追加的に又は代替的に、電極140を使用して、バスケットアセンブリ100の場所を決定すること、及び/又は心臓12の組織上のそれぞれの場所において局所表面電位などの生理的特性を測定することもできる。電極140は、1つ又は2つ以上の電極140のより多くの部分がバスケットアセンブリ100から外向きに面し、その結果、1つ又は2つ以上の電極140が、内向きよりもバスケットアセンブリ100から離れるように外向きに(すなわち、心臓の12の組織に向かって)より多くの量の電気エネルギーを送達するようにバイアスすることができる。
【0033】
電極140を形成するために理想的に好適である材料の例としては、金、プラチナ、及びパラジウム(それらのそれぞれの合金)が挙げられる。これらの材料はまた、高い熱伝導率を有し、これにより、組織上で発生した(すなわち、組織に送達されたアブレーションエネルギーによる)最小限の熱が、電極を通って電極の裏側(すなわち、スパインの内側にある電極の部分)に、次に心臓12内の血液プールに伝導されることが可能になる。
【0034】
バスケットアセンブリ100は、図6A及び図6Bに関してより詳細に考察される、膨張可能な部材130を更に含む。
【0035】
バスケットアセンブリ100は、ループ部材111、112、113の中心領域が組織に接触することから保護するための非外傷性表面を提供するように、ループ部材111、112、113の中心領域を覆う、非外傷性構造体420(図10及び図11)を更に含むことができる。
【0036】
図3は、図2に示されるバスケットカテーテルのエンドエフェクタの遠位端の拡大図である。第1のループ部材111、第2のループ部材112、及び第3のループ部材113の各々は、中心スパイン交差部114を横断する中心部分をそれぞれ有する。代替的に、エンドエフェクタ100は、2つ、4つ、5つ、又は6つのループ部材を含むことができる。例解されるように、3つのループ部材が、任意の一組の2つのループ部材の間に鋭角θ1及び鈍角θ2が存在するように、互いに対してある角度で位置決めされている。第3のループ部材は、鈍角θ2を二分する。好ましくは、スパイン110がバスケットアセンブリの外周の周囲に等しく離間されるように、鋭角θ1は、約60°であり、鈍角θ2は、約120°である。同様に、2つ、4つ、5つ、又は6つのループ部材を有するエンドエフェクタ100は、好ましくは、バスケットアセンブリの外周の周囲に等しく離間されたスパインを有する。
【0037】
図4は、図3に例解されるエンドエフェクタ100の遠位端から分解したループ部材セグメントの中心領域の例解図である。第1のループ部材111の中心領域は、実質的に一様な幅を有しており、また、延在部を含まない。第2のループ部材112の中心領域は、2つの延在部115を含む。第3のループ部材113の中心領域は、4つの延在部115を含む。ループ部材111、112、113の各々は、長手方向軸90に交差するそれぞれの中間部分119を有する。
【0038】
図2図4を併せて参照すると、例解されるように、ループ部材111、112、113の中心領域は、ループ部材が、内側から外側の順序で第1のループ部材111、第2のループ部材112、及び第3のループ部材113の順序になるように、中心スパイン交差部114において内側から外側の順序に積み重ねられる。第2のループ部材112及び第3のループ部材113の中心領域は、内側から外側の順序とは異なる順序で第1のループ部材111に重なるように構成された延在部115を含む。例えば、第2のループ部材112及び第3のループ部材113の延在部115が第1のループ部材111に重なる場合、ループ部材の順序は、第3のループ部材113、第2のループ部材112、及び第1のループ部材111である。第1のループ部材111の中心部分は、第2のループ部材112及び第3のループ部材113両方の延在部115の遠位にある。第3のループ部材113の延在部115もまた、内側から外側の順序とは異なる順序で第2のループ部材112に重なる。
【0039】
第1のループ部材111の中間部分119は、第2のループ部材112及び第3のループ部材113両方の中間部分119の近位にある。第2のループ部材112の中間部分119は、第1のループ部材111の中間部分119の遠位表面の上に配置される。第2のループ部材112の延在部115は、第1のループ部材111の近位表面の下に配置される。第2のループ部材112からの延在部115は、第1のループ部材111と第2のループ部材112との間の鋭角θ1を通して、中心スパイン交差部114の両側に延在する。第3のループ部材113の中間部分119は、第2のループ部材112の中間部分119の遠位表面の上に配置される。第3のループ部材の中心領域は、第2のループ部材112の中心領域の近位表面の下に延在する延在部115と、第1のループ部材111の中心領域の近位表面の下に延在する延在部115と、を含む。
【0040】
ループ部材111、112、113の中心領域は、エンドエフェクタの遠位端においてループ部材111、112、113を一緒に結合するように重ねられる。ループ部材111、112、113の中心領域は、エンドエフェクタ100の遠位端付近のループ部材間の接続を維持するためにインターロックするように構成されている。好ましくは、ループ部材111、112、113は、カテーテル14の使用中にスパイン110間の一貫した角度θ1、θ2を維持するように構成されている。ループ部材111、112、113は、箱を閉じるために互いに上下につぶれる段ボール箱のフラップと同様に、一緒に嵌合される。
【0041】
図5Aは、別の例示的な第1のループ部材111a及び第2のループ部材112aの2つのインターロックされた中心領域の例解図である。第1のループ部材111aの中心領域は、第2のループ部材112aの中心領域が受容されるノッチ118を含むように修正されている。図5Aに例解されるように、図2図4に例解されるループ部材111、112、113のうちの1つ又は2つ以上は、ノッチ118を含むように修正することができる。
【0042】
図5B及び図5Cは、互いに分解された図5Aの2つのループ部材111a、1112aの中心領域の例解図である。第1のループ部材111aは、第2のループ部材112aが受容されるノッチ118を含む。追加的に又は代替的に、第2のループ部材112aは、第1のループ部材111a及び/又は第3のループ部材を受容することができる同様のノッチ118を含むことができる。好ましくは、ノッチ118は、延在部115と係合するようにループ部材の中心領域を受容して、互いに対するループ部材の中心領域の移動を抑制するように位置決めされている。
【0043】
図6A及び図6Bは、図2に示されるようにスパインに結合された膨張可能な部材130の断面例解図である。図6Aは、収縮状態にある膨張可能な部材130を例解し、図6Bは、膨張状態にある膨張可能な部材を例解している。図2を併せて参照すると、膨張可能な部材130が膨張すると、中心スパイン交差部114が、組織損傷を引き起こす力で組織に押圧されるのを防止することができる。膨張可能な部材130は、エンドエフェクタ100がガイドシースを通って並進するようにサイズ設定されるように収縮することができる。エンドエフェクタ100がガイドシースを出て拡張すると、膨張可能な部材130が膨張して、バスケットアセンブリの遠位端(すなわち、中心スパイン交差部114付近)が組織に当たるのを阻止すること、及び/又はバスケットアセンブリの遠位端が組織に接触するのを防止することができる。
【0044】
図2に例解されるように、エンドエフェクタ100は、中心スパイン交差部114の周りに等しく、かつ長手方向軸90の周りに等しく離間された3つの膨張可能な部材130を含むことができる。エンドエフェクタ100は、代替的に、1つ、2つ、4つ、5つ、又は6つの膨張可能な部材130を含み得る。例解されたエンドエフェクタ100は、6つのスパイン110を有する。電極140は、バスケットアセンブリがつぶれたときに電極140が隣同士に入れ子になるように交互様式で、スパイン110の半部のより遠位に、及びスパイン110の半部により近接して位置決めされる。より近位に離間された電極140を有するスパイン110は、電極140の遠位に位置決めされた膨張可能な部材130を含む。類似する構成は、8個又は10個のスパインを有するバスケットカテーテルによって達成することができ、その場合、電極140は、バスケットアセンブリがつぶれて、膨張可能な部材130が、電極140が近位に位置決めされたスパインに位置決めされたときに、電極140が隣同士に入れ子になるように交互様式で、スパイン110の半部のより遠位に、及びスパイン110の半部により近接して位置決めされる。したがって、8個のスパインを有するバスケットカテーテルは、4つの膨張可能な部材130を有し得、したがって、10個のスパインを有するバスケットカテーテルは、5つの膨張可能な部材130を有し得る。
【0045】
図6A及び図6Bに例解されるように、スパイン110は、ジャケット117を通って延在するフレームストラット116を含むことができる。ジャケット117は、電極140からバスケットアセンブリのフレームを電気的に絶縁することができる。膨張可能な部材130は、ストラット110に結合されている。膨張可能な部材は、膨張可能な部材130の遠位表面133を距離134をだけ移動させるように収縮及び膨張させることができる膨張式チャンバ132を有する弾性膜131を含む。灌注流体(例解せず)又は他の媒体がチャンバ132に進入することによって膨張させることができ、次いで、膨張媒体を除去してチャンバ132を収縮させることができる。
【0046】
図7は、第2の例示的なバスケットアセンブリ200の例解図である。図1に例解されるカテーテル14は、第2の例示的なバスケットアセンブリ200の特徴部を含むように修正することができる。更に、第2の例示的なバスケットアセンブリ200の互換性のある特徴部は、図1図6A及び図6Bに例解されたバスケットアセンブリの特徴部と組み合わせることができる。エンドエフェクタ200は、各々がスパイン対210を有するループ部材を含む。スパイン210は、長手方向軸90に沿って延在する。例解されるように、スパイン210は、長手方向軸90から離れるように拡張して、バスケット形状を展開構成において形成する。スパイン210は、長手方向軸90に向かってつぶれた構成につぶれることができる。エンドエフェクタ200の近位端250は、カテーテルのシャフト225の遠位端252に接続されている。
【0047】
エンドエフェクタ200は、エンドエフェクタ200の遠位端付近に配置されたスパインハブ220を含む。エンドエフェクタ200は、スパイン210及びスパインに結合された電極240を有するループ部材を含む。本明細書の他の場所で開示されるように、電極240は、スパイン210に結合することができる。エンドエフェクタ200は、灌注出口256を更に含むことができる。エンドエフェクタ200は、つぶれた構成と展開構成との間でエンドエフェクタを移動させるように操作することができる、プーラー246を含むことができる。エンドエフェクタ200は、参照により本明細書に組み込まれ、親優先出願第63/505,978号の付録に添付された、米国特許出願公開第2022/0361942号に開示された互換性を持つ特徴部を更に含むことができる。
【0048】
図8A図8B図8C図8D、及び図8Eは、図7に示されるバスケットカテーテルのエンドエフェクタの遠位端におけるスパインハブ220の変形例を例解する。図8A図8Dは、6つの開口部221、222、223と、支持スパインループ214と、を有する、スパインハブ220を描示する。図8Eは、3つの開口部221、222、223と、支持スパインループ214と、を有する、スパインハブ220を描示する。スパインハブ220の各々は、エンドエフェクタ200の遠位端付近に3つの追加のスパインループを結合する。
【0049】
支持スパインループ214を含むスパインハブ220は、単一の平面状シートから切断することができる。別様に、エンドエフェクタ200は、エンドエフェクタのループ部材のうちの1つがスパインハブ220を含むように構成することができる。
【0050】
例解されるように、エンドエフェクタ200は、8つのスパイン及び4つのスパインループと、支持スパインループ214及びスパインハブ220を含む1つのスパインループと、スパインハブ220の開口部を通って延在する3つの追加のスパインループと、を含む。代替的に、スパインハブ220は、支持スパインループ214を含む必要はない。スパインハブ220はまた、より多い又はより少ないスパインループを結合するために、より多い又はより少ない孔を有するように構成することができる。
【0051】
図8Aは、第1の開口部対221を通って延在して、スパインハブ220の遠位表面を横断する第1の遠位部分231aを有する、第1のスパインループ211a、第2の開口部対222を通って延在して、スパインハブ220の遠位表面を横断する第2の遠位部分232aを有する、第2のスパインループ212a、及び第3の開口部対223を通って延在して、スパインハブ220の遠位表面を横断する第3の遠位部分233aを有する、第3のスパインループ213aを描示する。遠位部分231a、232a、233aは、互いにほぼ平行である。
【0052】
図8Bは、図8Aと同様に構成されたスパインハブ220及びスパインループ211a、212a、213aを描示する。エンドエフェクタ200は、エンドエフェクタ200の遠位端に非外傷性表面を提供するために、スパインループ211a、212a、213aの遠位部分231a、232a、233aの上に非外傷性カバー224を更に含む。
【0053】
図8Cは、遠位部分231b、232b、233bが中心交差部において互いに交差して重なるように、スパインハブ220の遠位表面の上で交差する遠位部分231b、232b、233bを有する、スパインループ211b、212b、213bを描示する。
【0054】
図8Dは、第1の開口部対221を通って延在して、スパインハブ220の近位表面を横断する第1の遠位部分(例解せず)を有する、第1のスパインループ211c、第2の開口部対222を通って延在して、スパインハブ220の近位表面を横断する第2の遠位部分(例解せず)を有する、第2のスパインループ212c、及び第3の開口部対223を通って延在して、スパインハブ220の近位表面を横断する第3の遠位部分(例解せず)を有する、第3のスパインループ213cを描示する。遠位部分は、互いにほぼ平行である。同様に、遠位部分231b、232b、233bは、スパインハブ220の近位表面を横断して互いに交差することができる。
【0055】
図8Eは、スパインループ211d、212d、213dの各々がそれぞれ1つの開口部221、222、223だけを通って延在するスパインハブ220を描示する。スパインループ211d、212d、213dの遠位部分231d、232d、233dは、スパインハブ220の遠位表面を横断して互いに交差する。代替的に、遠位部分231d、232d、233dは、スパインハブ220の近位表面で交差することができる。代替的に、遠位部分231d、232d、233dは、互いに実質的に平行にすることができる。
【0056】
エンドエフェクタ200は、エンドエフェクタ200の遠位端付近に、1つ又は2つ以上のスパイン210に結合された1つ又は2つ以上の膨張可能な部材130(図2図6A、及び図6B)を含むように修正することができる。膨張可能な部材130は、展開構成において膨張させて、ループ部材のスパインハブ220及び/又は遠位セグメントが組織に当たるのを阻止することができる。膨張可能な部材130は、展開構成において膨張させて、ループ部材のスパインハブ220及び/又は遠位セグメントが組織に接触するのを防止することができる。膨張可能な部材130は、シースを通した送達のために収縮させることができる。
【0057】
図9は、第3の例示的なエンドエフェクタ300の遠位部分の例解図である。バスケットカテーテル14は、バスケットアセンブリのスパイン310の支持構造316に電気的に接続されたスパイラルセンサ318(スパイラルインダクタ、誘導センサ)を含むように修正することができる。エンドエフェクタ300は、長手方向軸に沿って延在しており、かつ長手方向軸90に向かってつぶれた構成につぶれ、長手方向軸90から離れるように拡張して、バスケット形状を展開構成において形成するように構成されたスパイン310を含む。エンドエフェクタは、スパイン310を通って延在しており、かつバスケットアセンブリ300が展開構成に展開するのを容易にするために、バスケットアセンブリ300に構造支持体を提供する、1つ又は2つ以上の支持部材316、320を含むことができる。支持部材316、320は、可撓性弾性材料、例えば、ニチノールとしても既知である、ニッケルチタンなどの形状記憶合金で形成することができる。エンドエフェクタ300は、エンドエフェクタ300の遠位端付近に配置されたスパイラルインダクタ318を含むことができる。スパイラルインダクタ318は、長手方向軸90に沿って中心軸の周りに巻回されている。スパイラルインダクタ318は、スパイン310のうちの1つを通って延在する構造支持部材316に電気的に結合されている。例解されるように、構造支持部材316は、残りのスパイン310を通って延在する構造支持部材320と分離している。スパイラルインダクタ318に電気的に結合された構造支持部材316は、それぞれのスパイン310に沿ってスパイラルインダクタ318からワークステーション55(図1)に電気信号を伝送するように構成されている。代替的に、複数の支持部材、又はバスケットアセンブリのフレーム全体が、スパイラルインダクタ318に電気的に結合され得る。スパイラルインダクタ318及び支持部材316は、共通の材料シート又は管から形成することができ、また、可撓性弾性材料、例えば、ニチノールとしても既知である、ニッケルチタンなどの形状記憶合金を含み得る。
【0058】
エンドエフェクタ300は、スパイン310に結合された電極340を更に含む。電極340は、本明細書の他の場所で開示された電極140、240と同様に構成することができる。電極340は、本明細書の他の場所で開示されるように、スパイン310に結合することができる。スパイン310は、支持部材316を電極140から電気的に絶縁するために、支持部材316、320を覆う絶縁ジャケット317を含むことができる。スパイラルインダクタ318は、絶縁ジャケット317によって電極140から電気的に隔離され得る。図9では、例解のために、スパイラルインダクタ318に電気的に結合された支持部材316上の絶縁ジャケットが省略されている。支持部材316は、別様には、ストラットと称され得る。例解されたエンドエフェクタ300は、エンドエフェクタ300の残りのスパイン310を通って延在するストラットの遠位端に接続する正弦部材319を更に含む。正弦部材319は、ジャケット317又は他の絶縁カバーによって覆われ得る。
【0059】
エンドエフェクタ300は、エンドエフェクタ300の遠位端付近に、1つ又は2つ以上のスパイン310に結合された1つ又は2つ以上の膨張可能な部材130(図2図6A、及び図6B)を含むように修正することができ、膨張可能な部材130が、シースを通した送達のためにつぶれるように構成され、かつ展開構成において膨張するように構成されており、また、展開構成にある膨張可能な部材が、バスケットアセンブリ300の遠位端が組織に接触するのを防止する。
【0060】
図10は、エンドエフェクタ400の遠位端に遠位非外傷性構造体420を有する別の例示的なエンドエフェクタ400を含むように修正された、図1に例解されるバスケットカテーテル14の例解図である。エンドエフェクタ400は、本明細書の他の場所で開示されたスパイン110、210、310及び電極140、240、340と同様に構成することができる、スパイン410及び電極440を含む。電極440は、本明細書の他の場所で開示されるように、スパイン410に結合される。スパイン410は、可撓性弾性材料、例えば、ニチノールとして既知である、ニッケルチタンなどの形状記憶合金を含み得る、支持フレーム414を含む。支持フレーム414は、スパイン410が、長手方向軸90から離れて、近位部分から遠位スパイン部分まで自己拡張して、バスケット構成においてバスケット形状を形成するように構成されるように、送達構成とバスケット構成との間で移動可能であり、かつスパイン410を通って延在する、ストラット416を含む。
【0061】
非外傷性構造体420は、円形中心部分421と、それぞれのスパイン410に沿って各々が延在する半径方向延在部422と、を含む。円形中心部分421は、下層の支持フレーム414の遠位部分が組織に接触することから保護するように構成された非外傷性表面を提供するように構成されている。半径方向延在部422は、支持フレーム414が送達構成とバスケット構成との間で移動するときに、それぞれのスパイン410に沿って摺動するように構成されている。
【0062】
図11は、管状構成にあり、非外傷性構造体420を含む、図10のエンドエフェクタ400の支持フレーム414の例解図である。ストラット416の近位端は、例解されるように接合することができ、又はストラット416の近位端が、組み立て中に電極430がスパイン近位端上へ摺動できるように自由端とすることができる。非外傷性構造体420は、支持フレーム414の遠位端に位置決めされている。半径方向延在部422は、支持フレーム414が図10に例解される展開構成から図11に例解されるつぶれた構成に移動するときに、ストラット416及びスパイン410に沿って遠位に平行移動する。エンドエフェクタ400は、エンドエフェクタ400が展開構成とつぶれた構成との間で移動するときに、スパイン410に沿った半径方向延在部422の並進移動を容易にするように、ばね付勢様式で半径方向延在部422をスパイン410に結合する、ばね結合具を含み得る。
【0063】
図12は、例解のために遠位非外傷性カバーを取り外した、図10のエンドエフェクタ400の遠位端の例解図である。支持フレーム414の遠位部分は、長手方向軸90の周りに配置されたクローバ葉状構造体419を画定する。クローバ葉状構造体419は、中心領域が長手方向軸90の周りに配置された中心切り欠きを画定する。クローバ葉状構造体419は、送達構成の長手方向軸90の周りに円筒状に整列され、かつバスケット構成の長手方向軸90から半径方向に角度付けされている。非外傷性構造体420の円形中心部分421は、クローバ葉状構造体419の一部分を覆っている。支持フレーム414は、図9に例解されるスパイラルインダクタ318を含むように修正することができる。
【0064】
支持フレーム414が展開構成(図10及び図12)からつぶれた構成(図11)へ移動するときに、クローバ葉状構造体の中心は、クローバ葉状構造体419が、長手方向軸90から実質的に半径方向に延在する形状(図10及び図12)から、長手方向軸90に沿って実質的に延在する形状(図11)まで移行するように、外向きにかつ遠位に移動する。展開構成では、非外傷性構造体420は、好ましくは、クローバ葉状構造体419の大部分を覆う。つぶれた構成では、非外傷性構造体420は、クローバ葉状構造体419の遠位先端部だけを覆う。
【0065】
エンドエフェクタ400は、エンドエフェクタ400の遠位端付近に、1つ又は2つ以上のスパイン410に結合された1つ又は2つ以上の膨張可能な部材130(図2図6A、及び図6B)を含むように修正することができ、膨張可能な部材130が、シースを通した送達のためにつぶれるように構成され、かつ展開構成において膨張するように構成されており、また、展開構成にある膨張可能な部材が、バスケットアセンブリ400の遠位端が組織に接触するのを防止する。膨張可能な部材130は、非外傷性構造体420を省略することができるように、クローバ葉状構造体419が組織に当たるのを阻止するのに、又はクローバ葉状構造体419が組織に接触するのを防止するのに十分であり得る。
【0066】
代替的に、支持フレーム414は、中心スパイン交差部114(図2図5)において各々が一対のスパイン111及びインターロック中心領域を有する1つ又は2つ以上のループ部材111、112、113を含むように修正することができる。円形中心部分421は、バスケットアセンブリの遠位端が組織に接触することから保護するように、ループ部材の中心領域の上に遠位に位置決めすることができる。
【0067】
本発明に含まれる主題の例示的な実施形態について図示及び説明したが、本明細書に説明される方法及びシステムの更なる適合は、特許請求の範囲から逸脱することなく適切な修正によって達成することができる。更に、上で説明される方法及びステップが、特定の順序で起こる特定の事象を示している場合、特定のステップは説明される順序で行われる必要はなく、ステップが、実施形態がそれらの意図される目的で機能することを可能とするものである限り、任意の順序で行われることを意図している。したがって、本開示の趣旨の範囲内であるか、又は特許請求の範囲に見出される本発明と同等である本発明の変形例が存在する限り、本特許はそれらの変形例も包含することが意図されている。一部のそのような修正は、当業者には明らかであるはずである。例えば、上で考察される実施例、実施形態、幾何学的形状、材料、寸法、比率、ステップなどは、例解的なものである。したがって特許請求の範囲は、明細書及び図面に記載される構造及び操作の特定の詳細に限定されるべきではない。
【0068】
以下の条項は、本開示の非限定的な実施形態を列挙する。
【0069】
条項1.医療用プローブのエンドエフェクタであって、エンドエフェクタが、長手方向軸に沿って延在しており、かつ長手方向軸から離れるように拡張して、バスケット形状を形成するように構成された複数のスパインと、複数のスパインのうちの第1のスパイン対と、エンドエフェクタの遠位端付近に配置された第1の中心領域と、を備える、第1のループ部材と、複数のスパインのうちの第2のスパイン対と、エンドエフェクタの遠位端付近に配置された第2の中心領域と、を備える、第2のループ部材であって、第2の中心領域が、第1の中心領域の遠位表面の上に配置された部分と、第1の中心領域の近位表面の下に配置された少なくとも1つの延在部と、を備える、第2のループ部材と、複数のスパインのうちの各スパインに結合された1つ又は2つ以上の電極と、を備える、エンドエフェクタ。
【0070】
条項2.複数のスパインのうちの第3のスパイン対と、エンドエフェクタの遠位端付近に配置された第3の中心領域と、を備える、第3のループを更に備え、第3の中心領域が、第2の中心領域の遠位表面の上に配置された部分と、第2の中心領域の近位表面の下に配置された少なくとも1つの延在部と、第1の中心領域の近位表面の下に配置された少なくとも1つの延在部と、を備える、条項1に記載のエンドエフェクタ。
【0071】
条項3.各々が中心領域を備える複数のループ部材を更に備え、複数のループ部材の中心領域が、中心スパイン交差部において内側から外側の順序で積み重ねられ、中心領域の少なくとも一部分が、内側から外側の順序とは異なる順序で複数のループ部材のうちの別のループ部材の上に重なるように構成された1つ又は2つ以上の延在部を備える、条項1又は2に記載のエンドエフェクタ。
【0072】
条項4.エンドエフェクタのループ部材の中心領域が、エンドエフェクタの遠位端付近のループ部材間の接続を維持するためにインターロックするように構成されている、条項1~3のいずれか一項に記載のエンドエフェクタ。
【0073】
条項5.ループ部材の各々の端部が、エンドエフェクタのシャフトに結合されている、条項1~4のいずれか一項に記載のエンドエフェクタ。
【0074】
条項6.ループ部材の各々が、平面状シートから形成されている、条項1~5のいずれか一項に記載のエンドエフェクタ。
【0075】
条項7.第1のループ部材が、ノッチを更に備え、ノッチが第2の中心領域の少なくとも1つの延在部のうちの1つの延在部に係合するように、第2の中心領域の一部分がノッチを通って延在する、条項1~6のいずれか一項に記載のエンドエフェクタ。
【0076】
条項8.エンドエフェクタの遠位端付近で複数のスパインのうちの1つのスパインに結合された膨張可能な部材を更に備え、膨張可能な部材が、シースを通した送達のためにつぶれるように構成され、かつ展開構成において膨張するように構成されており、また、展開構成にある膨張可能な部材が、複数のスパインのバスケット形状の遠位端が組織に接触するのを防止する、条項1~7のいずれか一項に記載のエンドエフェクタ。
【0077】
条項9.エンドエフェクタの遠位端付近で複数のスパインのうちのそれぞれのスパインに各々が結合された複数の膨張可能を更に備え、複数の膨張可能な部材が、シースを通した送達のためにつぶれるように構成され、かつ展開構成において膨張するように構成されており、また、展開構成にある複数の膨張可能な部材が、複数のスパインのバスケット形状の遠位端が組織に接触するのを防止する、条項1~8のいずれか一項に記載のエンドエフェクタ。
【0078】
条項10.医療用プローブのエンドエフェクタであって、エンドエフェクタが、長手方向軸に沿って延在しており、かつ長手方向軸から離れるように拡張して、バスケット形状を形成するように構成された複数のスパインと、エンドエフェクタの遠位端付近で複数のスパインのうちのそれぞれのスパインに各々が結合された複数の膨張可能な部材であって、複数の膨張可能な部材が、シースを通した送達のためにつぶれるように構成され、かつ展開構成において膨張するように構成されており、また、展開構成にある複数の膨張可能な部材が、複数のスパインのバスケット形状の遠位端が組織に接触するのを防止する、複数の膨張可能な部材と、複数のスパインのうちの各スパインに結合された1つ又は2つ以上の電極と、を備える、エンドエフェクタ。
【0079】
条項11.複数のスパインのうちの第1のスパイン対と、エンドエフェクタの遠位端付近に配置された第1の中心領域と、を備える、第1のループ部材と、複数のスパインのうちの第2のスパイン対と、エンドエフェクタの遠位端付近に配置された第2の中心領域と、を備える、第2のループ部材であって、第2の中心領域が、第1の中心領域の遠位表面の上に配置された部分と、第1の中心領域の近位表面の下に配置された少なくとも1つの延在部と、を更に備える、条項10に記載のエンドエフェクタ。
【0080】
条項12.複数のスパインのうちの第1のスパイン対と、エンドエフェクタの遠位端付近に配置された遠位スパインハブと、を備える、第1のループ部材であって、遠位スパインハブが、そこを通る複数の開口部を備える、第1のループ部材と、複数のスパインのうちの第2のスパイン対と、複数の開口部のうちの少なくとも1つの開口部を通って延在する遠位セグメントと、を備える、第2のループ部材と、複数のスパインのうちの各スパインに結合された1つ又は2つ以上の電極と、を更に備える、条項10に記載のエンドエフェクタ。
【0081】
条項13.送達構成とバスケット構成との間で移動可能であり、かつ複数のスパインと、長手方向軸の周りに配置されたクローバ葉状構造体と、を備える、支持フレームであって、複数のスパインが、バスケット構成においてバスケット形状を形成し、複数のスパインの遠位スパイン部分が、クローバ葉状構造体を画定し、クローバ葉状構造体が、中心領域が長手方向軸の周りに配置された中心切り欠きを画定しており、クローバ葉状構造体が、送達構成において長手方向軸の周りに円筒状に整列され、かつバスケット構成において長手方向軸から半径方向に角度付けされる、支持フレームと、支持フレームのクローバ葉状構造体の一部分を覆っており、かつ複数のスパインのうちのそれぞれのスパインに沿って各々が延在する複数の半径方向延在部を備える、非外傷性構造体であって、半径方向延在部は、支持フレームが送達構成とバスケット構成との間で移動するときにそれぞれのスパインに沿って摺動するように構成されている、非外傷性構造体と、を更に備える、条項10に記載のエンドエフェクタ。
【0082】
条項14.医療用プローブのエンドエフェクタであって、エンドエフェクタが、長手方向軸に沿って延在しており、かつ長手方向軸から離れるように拡張して、バスケット形状を形成するように構成された複数のスパインと、複数のスパインのうちの第1のスパイン対と、エンドエフェクタの遠位端付近に配置された遠位スパインハブと、を備える、第1のループ部材であって、遠位スパインハブが、そこを通る複数の開口部を備える、第1のループ部材と、複数のスパインのうちの第2のスパイン対と、複数の開口部のうちの少なくとも1つの開口部を通って延在する遠位セグメントと、を備える、第2のループ部材と、複数のスパインのうちの各スパインに結合された1つ又は2つ以上の電極と、を備える、エンドエフェクタ。
【0083】
条項15.第1のループ部材が、遠位スパインハブ及び第1のスパイン対を形成するように切断された平面状シートから形成されている、条項14に記載のエンドエフェクタ。
【0084】
条項16.第2のループ部材の遠位セグメントが、複数の開口部のうちの2つの開口部を通って延在する、条項14又は15に記載のエンドエフェクタ。
【0085】
条項17.第2のループ部材の遠位セグメントが、遠位スパインハブの遠位表面の上に延在する、条項14~16のいずれか一項に記載のエンドエフェクタ。
【0086】
条項18.遠位スパインハブの遠位表面及び第2のループ部材の遠位セグメントを覆う非外傷性カバーを更に備える、条項14~17のいずれか一項に記載のエンドエフェクタ。
【0087】
条項19.複数のスパインのうちの第3のスパイン対と、複数の開口部のうちの少なくとも1つの開口部を通って延在する遠位セグメントと、を備える、第3のループ部材を更に備える、条項14~18のいずれか一項に記載のエンドエフェクタ。
【0088】
条項20.第3のループ部材の遠位セグメントが、第2のループ部材の遠位セグメントに平行である、条項19に記載のエンドエフェクタ。
【0089】
条項21.第3のループ部材の遠位セグメントが、第2のループ部材の遠位セグメントに重なっている、条項19に記載のエンドエフェクタ。
【0090】
条項22.複数のスパインのうちの第3のスパイン対と、複数の開口部のうちの少なくとも1つの開口部を通って延在する遠位セグメントと、を備える、第3のループ部材を更に備える、条項19~21のいずれか一項に記載のエンドエフェクタ。
【0091】
条項23.複数のスパインのうちの第4のスパイン対と、複数の開口部のうちの少なくとも1つの開口部を通って延在する遠位セグメントと、を備える、第4のループ部材を更に備える、条項22に記載のエンドエフェクタ。
【0092】
条項24.ループ部材の各々の端部が、エンドエフェクタのシャフトに結合されている、条項14~23のいずれか一項に記載のエンドエフェクタ。
【0093】
条項25.エンドエフェクタの遠位端付近で複数のスパインのうちの1つのスパインに結合された膨張可能な部材を更に備え、膨張可能な部材が、シースを通した送達のためにつぶれるように構成され、かつ展開構成において膨張するように構成されており、また、展開構成にある膨張可能な部材が、複数のスパインのバスケット形状の遠位端が組織に接触するのを防止する、条項14~23のいずれか一項に記載のエンドエフェクタ。
【0094】
条項26.医療用プローブのエンドエフェクタであって、エンドエフェクタが、長手方向軸に沿って延在しており、かつ長手方向軸から離れるように拡張して、バスケット形状を形成するように構成された複数のスパインと、複数のスパインのうちの1つのスパインを通って延在する構造支持部材と、エンドエフェクタの遠位端付近に配置されたスパイラルインダクタであって、長手方向軸に沿った中心軸を備え、かつ構造支持部材がスパインに沿ってスパイラルインダクタから電気信号を伝送するように構成されるように、構造支持部材に電気的に結合されている、スパイラルインダクタと、複数のスパインのうちの各スパインに結合された1つ又は2つ以上の電極と、を備える、エンドエフェクタ。
【0095】
条項27.スパイラルインダクタ及び構造支持部材が、単一のシート又は単一の管から形成されている、条項26に記載のエンドエフェクタ。
【0096】
条項28.1つ又は2つ以上の電極の各々が、スパイラルインダクタから電気的に隔離されている、条項26又は27に記載のエンドエフェクタ。
【0097】
条項29.エンドエフェクタの遠位端付近で複数のスパインのうちの1つのスパインに結合された膨張可能な部材を更に備え、膨張可能な部材が、シースを通した送達のためにつぶれるように構成され、かつ展開構成において膨張するように構成されており、また、展開構成にある膨張可能な部材が、複数のスパインのバスケット形状の遠位端が組織に接触するのを防止する、条項26~28のいずれか一項に記載のエンドエフェクタ。
【0098】
条項30.医療用プローブのエンドエフェクタであって、エンドエフェクタが、複数のスパインと、複数のスパインが、送達構成とバスケット構成との間で移動可能であり、また、バスケット構成において、長手方向軸から離れるように近位部分から遠位スパイン部分へと自己拡張して、バスケット形状を形成するように構成されるように複数のスパインを通って延在する、支持フレームであって、支持フレームの遠位部分が、長手方向軸の周りに配置されたクローバ葉状構造体を画定し、クローバ葉状構造体が、中心領域が長手方向軸の周りに配置された中心切り欠きを画定しており、クローバ葉状構造体が、送達構成において長手方向軸の周りに円筒状に整列され、かつバスケット構成において長手方向軸から半径方向に角度付けされる、支持フレームと、支持フレームのクローバ葉状構造体の一部分を覆っており、かつ複数のスパインのうちのそれぞれのスパインに沿って各々が延在する複数の半径方向延在部を備える、非外傷性構造体であって、半径方向延在部は、支持フレームが送達構成とバスケット構成との間で移動するときにそれぞれのスパインに沿って摺動するように構成されている非外傷性構造体と、複数のスパインのうちの各スパインに結合された1つ又は2つ以上の電極と、を備える、エンドエフェクタ。
【0099】
条項31.非外傷性構造体が、クローバ葉状構造体の大部分を覆う円形中心部分を備える、条項30に記載のエンドエフェクタ。
【0100】
条項32.エンドエフェクタの遠位端付近で複数のスパインのうちの1つのスパインに結合され膨張可能な部材を更に備え、膨張可能な部材が、シースを通した送達のためにつぶれるように構成され、かつ展開構成において膨張するように構成されており、また、展開構成にある膨張可能な部材が、複数のスパインのバスケット形状の遠位端が組織に接触するのを防止する、条項30又は31に記載のエンドエフェクタ。
【0101】
〔実施の態様〕
(1) 医療用プローブのエンドエフェクタであって、前記エンドエフェクタが、
長手方向軸に沿って延在しており、かつ前記長手方向軸から離れるように拡張して、バスケット形状を形成するように構成された複数のスパインと、
前記複数のスパインのうちの第1のスパイン対と、前記エンドエフェクタの遠位端付近に配置された第1の中心領域と、を備える、第1のループ部材と、
前記複数のスパインのうちの第2のスパイン対と、前記エンドエフェクタの前記遠位端付近に配置された第2の中心領域と、を備える、第2のループ部材であって、前記第2の中心領域が、前記第1の中心領域の遠位表面の上に配置された部分と、前記第1の中心領域の近位表面の下に配置された少なくとも1つの延在部と、を備える、第2のループ部材と、
前記複数のスパインのうちの各スパインに結合された1つ又は2つ以上の電極と、を備える、エンドエフェクタ。
(2) 前記複数のスパインのうちの第3のスパイン対と、前記エンドエフェクタの前記遠位端付近に配置された第3の中心領域と、を備える、第3のループ部材を更に備え、前記第3の中心領域が、前記第2の中心領域の遠位表面の上に配置された部分と、前記第2の中心領域の近位表面の下に配置された少なくとも1つの延在部と、前記第1の中心領域の近位表面の下に配置された少なくとも1つの延在部と、を備える、実施態様1に記載のエンドエフェクタ。
(3) 各々が中心領域を備える複数のループ部材を更に備え、前記複数のループ部材の前記中心領域が、中心スパイン交差部において内側から外側の順序で積み重ねられ、前記中心領域の少なくとも一部分が、前記内側から外側の順序とは異なる順序で前記複数のループ部材のうちの別のループ部材の上に重なるように構成された1つ又は2つ以上の延在部を備える、実施態様1に記載のエンドエフェクタ。
(4) 前記エンドエフェクタのループ部材の中心領域が、前記エンドエフェクタの前記遠位端付近の前記ループ部材間の接続を維持するためにインターロックするように構成されている、実施態様1に記載のエンドエフェクタ。
(5) 前記ループ部材の各々の端部が、前記エンドエフェクタのシャフトに結合されている、実施態様1に記載のエンドエフェクタ。
【0102】
(6) 前記ループ部材の各々が、平面状シートから形成されている、実施態様1に記載のエンドエフェクタ。
(7) 前記第1のループ部材が、ノッチを更に備え、前記ノッチが前記第2の中心領域の前記少なくとも1つの延在部のうちの1つの延在部に係合するように、前記第2の中心領域の一部分が前記ノッチを通って延在する、実施態様1に記載のエンドエフェクタ。
(8) 前記エンドエフェクタの前記遠位端付近で前記複数のスパインのうちの1つのスパインに結合された膨張可能な部材を更に備え、前記膨張可能な部材が、シースを通した送達のためにつぶれるように構成され、かつ展開構成において膨張するように構成されており、また、前記展開構成にある前記膨張可能な部材が、前記複数のスパインの前記バスケット形状の遠位端が組織に接触するのを防止する、実施態様1に記載のエンドエフェクタ。
(9) 前記エンドエフェクタの前記遠位端付近で前記複数のスパインのうちのそれぞれのスパインに各々が結合された複数の膨張可能な部材を更に備え、前記複数の膨張可能な部材が、シースを通した送達のためにつぶれるように構成され、かつ展開構成において膨張するように構成されており、また、前記展開構成にある前記複数の膨張可能な部材が、前記複数のスパインの前記バスケット形状の遠位端が組織に接触するのを防止する、実施態様1に記載のエンドエフェクタ。
(10) 医療用プローブのエンドエフェクタであって、前記エンドエフェクタが、
長手方向軸に沿って延在しており、かつ前記長手方向軸から離れるように拡張して、バスケット形状を形成するように構成された複数のスパインと、
前記エンドエフェクタの遠位端付近で前記複数のスパインのうちのそれぞれのスパインに各々が結合された複数の膨張可能な部材であって、前記複数の膨張可能な部材が、シースを通した送達のためにつぶれるように構成され、かつ展開構成において膨張するように構成されており、また、前記展開構成にある前記複数の膨張可能な部材が、前記複数のスパインの前記バスケット形状の遠位端が組織に接触するのを防止する、複数の膨張可能な部材と、
前記複数のスパインのうちの各スパインに結合された1つ又は2つ以上の電極と、を備える、エンドエフェクタ。
【0103】
(11) 前記複数のスパインのうちの第1のスパイン対と、前記エンドエフェクタの遠位端付近に配置された第1の中心領域と、を備える、第1のループ部材と、
前記複数のスパインのうちの第2のスパイン対と、前記エンドエフェクタの前記遠位端付近に配置された第2の中心領域と、を備える、第2のループ部材であって、前記第2の中心領域が、前記第1の中心領域の遠位表面の上に配置された部分と、前記第1の中心領域の近位表面の下に配置された少なくとも1つの延在部と、を備える、第2のループ部材と、を更に備える、実施態様10に記載のエンドエフェクタ。
(12) 前記複数のスパインのうちの第1のスパイン対と、前記エンドエフェクタの遠位端付近に配置された遠位スパインハブと、を備える、第1のループ部材であって、前記遠位スパインハブが、そこを通る複数の開口部を備える、第1のループ部材と、
前記複数のスパインのうちの第2のスパイン対と、前記複数の開口部のうちの少なくとも1つの開口部を通って延在する遠位セグメントと、を備える、第2のループ部材と、
前記複数のスパインのうちの各スパインに結合された1つ又は2つ以上の電極と、を更に備える、実施態様10に記載のエンドエフェクタ。
(13) 送達構成とバスケット構成との間で移動可能であり、かつ前記複数のスパインと、前記長手方向軸の周りに配置されたクローバ葉状構造体と、を備える、支持フレームであって、前記複数のスパインが、前記バスケット構成において前記バスケット形状を形成し、前記複数のスパインの遠位スパイン部分が、前記クローバ葉状構造体を画定し、前記クローバ葉状構造体が、中心領域が前記長手方向軸の周りに配置された中心切り欠きを画定しており、前記クローバ葉状構造体が、前記送達構成において前記長手方向軸の周りに円筒状に整列され、かつ前記バスケット構成において前記長手方向軸から半径方向に角度付けされている、支持フレームと、
前記支持フレームの前記クローバ葉状構造体の一部分を覆っており、かつ前記複数のスパインのうちのそれぞれのスパインに沿って各々が延在する複数の半径方向延在部を備える、非外傷性構造体であって、前記半径方向延在部は、前記支持フレームが前記送達構成と前記バスケット構成との間で移動するときに前記それぞれのスパインに沿って摺動するように構成されている、非外傷性構造体と、を更に備える、実施態様10に記載のエンドエフェクタ。
(14) 医療用プローブのエンドエフェクタであって、前記エンドエフェクタが、
長手方向軸に沿って延在しており、かつ前記長手方向軸から離れるように拡張して、バスケット形状を形成するように構成された複数のスパインと、
前記複数のスパインのうちの1つのスパインを通って延在する構造支持部材と、
前記エンドエフェクタの遠位端付近に配置されたスパイラルインダクタであって、前記長手方向軸に沿った中心軸を備え、かつ前記構造支持部材が前記スパインに沿って前記スパイラルインダクタから電気信号を伝送するように構成されるように、前記構造支持部材に電気的に結合されている、スパイラルインダクタと、
前記複数のスパインのうちの各スパインに結合された1つ又は2つ以上の電極と、を備える、エンドエフェクタ。
(15) 前記スパイラルインダクタ及び前記構造支持部材が、単一のシート又は単一の管から形成されている、実施態様14に記載のエンドエフェクタ。
【0104】
(16) 前記1つ又は2つ以上の電極の各々が、前記スパイラルインダクタから電気的に隔離されている、実施態様14に記載のエンドエフェクタ。
(17) 前記エンドエフェクタの前記遠位端付近で前記複数のスパインのうちの1つのスパインに結合された膨張可能な部材を更に備え、前記膨張可能な部材が、シースを通した送達のためにつぶれるように構成され、かつ展開構成において膨張するように構成されており、また、前記展開構成にある前記膨張可能な部材が、前記複数のスパインの前記バスケット形状の遠位端が組織に接触するのを防止する、実施態様14に記載のエンドエフェクタ。
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図5C
図6A
図6B
図7
図8A
図8B
図8C
図8D
図8E
図9
図10
図11
図12
【外国語明細書】