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特開2024-173834二重壁熱交換器チューブを製造するための方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024173834
(43)【公開日】2024-12-12
(54)【発明の名称】二重壁熱交換器チューブを製造するための方法
(51)【国際特許分類】
   B23K 20/00 20060101AFI20241205BHJP
   B23K 1/00 20060101ALI20241205BHJP
   B23K 1/19 20060101ALI20241205BHJP
   B23K 9/00 20060101ALI20241205BHJP
   F28D 7/10 20060101ALI20241205BHJP
【FI】
B23K20/00 B
B23K1/00 330K
B23K1/19 J
B23K9/00 501H
F28D7/10 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024089180
(22)【出願日】2024-05-31
(31)【優先権主張番号】2305571
(32)【優先日】2023-06-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(71)【出願人】
【識別番号】502124444
【氏名又は名称】コミッサリア ア レネルジー アトミーク エ オ ゼネルジ ザルタナテイヴ
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ドニ・ソルナン
【テーマコード(参考)】
3L103
4E081
4E167
【Fターム(参考)】
3L103AA01
4E081YH01
4E081YX13
4E081YY16
4E167AA03
4E167BA13
4E167CC01
4E167DB01
4E167DC06
(57)【要約】      (修正有)
【課題】液密性および耐圧性の二重機能を有する二重壁熱交換器チューブを製造するための方法を提供する。
【解決手段】チューブが金属製、円筒状、および同軸状である、方法に関する。この方法は、以下のステップ、すなわち、(i)用意するステップと、(ii)第1のチューブの内部において第2のチューブおよびリーフを同軸状に組み立てるステップであって、リーフが第1のチューブと第2のチューブとの間に位置決めされる、ステップと、(iii)組立体の一方の端部をろう付けまたはボンディングするステップと、(iv)組立体を共変形するステップと、(v)組立体の端部を切断するステップと、(vi)組立体の切断された端部同士を溶接するステップと、(vii)組立体を熱間等方圧加圧成形により熱処理するステップであって、これにより二重壁熱交換器チューブが得られる、ステップとを含む。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部チューブおよび内部チューブを備える二重壁熱交換器チューブを製造するための方法であって、前記外部チューブおよび前記内部チューブは、金属製、円筒状、および同軸状である、方法において、以下の一連のステップ(i)から(vii)、すなわち
(i)用意するステップであって、
内径d1intおよび外径d1extを有する第1のチューブであって、前記外部チューブを形成するように意図された、第1のチューブ、
内径d2intおよび外径d2extを有する第2のチューブであって、前記内部チューブを形成するように意図された、第2のチューブ、および
内径intおよび外径extを有するFe0から作製された円筒同軸管状リーフ
を用意するステップにおいて、
0.15mm≦(d1int-dext)≦0.25mm、
0.15mm≦(dint-d2ext)≦0.25mm、および
10μm≦(dext-dint)≦200μm
である、ステップと、
(ii)前記第1のチューブの内部において前記第2のチューブおよび前記円筒同軸管状リーフを同軸状に組み立てるステップであって、前記円筒同軸管状リーフは前記第1のチューブと前記第2のチューブとの間に位置決めされる、ステップと、
(iii)前記ステップ(ii)の終了時に得られた組立体の一方の端部をろう付けまたはボンディングするステップと、
(iv)前記ステップ(iii)の終了時に得られた前記組立体を共変形するステップと、
(v)前記ステップ(iv)の終了時に得られた前記共変形された組立体の端部を切断するステップと、
(vi)前記ステップ(v)の終了時に得られた前記組立体の前記切断された端部同士を溶接するステップと、
(vii)前記ステップ(vi)の終了時に得られた前記組立体を熱処理するステップであって、熱間等方圧加圧成形により実施されて、前記二重壁熱交換器チューブをもたらす、ステップと
を含むことを特徴する、方法。
【請求項2】
前記ステップ(i)において用意された前記第1のチューブおよび前記第2のチューブは、無溶接であり、有利には前記第1のチューブおよび前記第2のチューブのそれぞれが、前記ステップ(i)の前に以下の一連のステップ(i0)および(i1)、すなわち
(i0)穿孔済みロッドをホットスピニングまたは熱間圧延するステップであって、これにより管状ブランクが得られる、ステップと、
(i1)前記ステップ(i0)の終了時に得られるような前記管状ブランクを低温延伸またはピルガー圧延するステップと
を実施することによって得られたものである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ステップ(i)において用意された前記円筒同軸管状リーフは、無溶接であり、有利には前記ステップ(i)の前に以下の一連のステップ(i2)から(i4)、すなわち
(i2)鉄Fe0から作製されたロッドをドリル加工するステップと、
(i3)前記ステップ(i2)の終了時に得られるような前記穿孔済みロッドを旋削するステップであって、これにより管状ブランクが得られるステップと、
(i4)前記ステップ(i3)の終了時に得られるような前記管状ブランクをピルガー圧延するステップと
を実施することによって得られる、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
ピルガー圧延する前記ステップ(i4)は、少なくとも1回再現され、前記方法は、好ましくは各ステップ(i4)の間におよび例えば850℃にて1時間にわたり実施される熱処理ステップ(i4')をさらに含むことが可能である、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
少なくとも前記第1のチューブの内部表面、前記円筒同軸管状リーフの内部表面および外部表面、ならびに前記第2のチューブの外部表面を洗浄するステップであって、前記同軸状に組み立てるステップ(ii)の前に実施される、ステップをさらに含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記共変形するステップ(iv)は、前記ステップ(iii)の終了時に得られた前記組立体の共延伸または共圧延により、および好ましくはピルガー共圧延により実施される、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記共変形するステップ(iv)と前記溶接するステップ(vi)との間に脱ガス処理するステップを含まない、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記溶接するステップ(vi)は、例えばタングステンなどから作製された非溶融電極を用いたアーク溶接法により、材料の追加を伴わずに実施される、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記ステップ(vii)は、800℃~1200℃の間の温度において50MPa~200MPaの間の圧力で30分~4時間の間の期間にわたり実施される、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記ステップ(vii)の後に、以下のステップ(viii)から(xii)、すなわち
(viii)前記二重壁熱交換器チューブを例えば50℃/hの速度で冷却するステップと、
(ix)前記ステップ(viii)の終了時に得られた前記二重壁熱交換器チューブを曲げるステップと、
(x)前記ステップ(viii)または前記ステップ(ix)の終了時に得られた前記二重壁熱交換器チューブを展伸させるステップと、
(xi)前記ステップ(ix)または前記ステップ(x)の終了時に得られた前記二重壁熱交換器チューブに、例えば急冷または焼きならし時効処理などの熱処理を行うステップと、
(xii)前記ステップ(ix)、前記ステップ(x)、または前記ステップ(xi)の終了時に得られた前記二重壁熱交換器チューブに対してひずみ取りを行うステップと
のうちの1つまたは複数のステップをさらに含む、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記第1のチューブおよび前記第2のチューブは、マルテンサイト系ステンレス鋼から作製され、有利にはEurofer-97鋼またはT-91鋼から作製される、請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記第1のチューブおよび前記第2のチューブの材料が同一である、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、二重壁熱交換器チューブを製造するための方法に関する。この二重壁チューブは、特に熱交換器タイプのデバイスに装備するように意図されたものである。
【0002】
そのような熱交換器は、特に化学産業またはエネルギー分野において応用されている。
【背景技術】
【0003】
熱交換器は、第1の流体から第2の流体へと熱エネルギーを、これらの流体を混合することなく伝達するためのデバイスである。
【0004】
「二重壁チューブ」とも呼ばれる二重壁を有するチューブを備えたものを含め、様々なタイプの二流体熱交換器が存在する。この二重壁チューブは、互いに嵌合した2つの円筒形(管状)同軸チューブからなり、小径チューブ(内部チューブ)の内部表面は、これらの流体のうちの一方と接触状態になるように意図され、大径チューブ(外部チューブ)の外部表面は、他方の流体と接触状態になるように意図される。
【0005】
二重壁熱交換器チューブというこの特定の構造は、各チューブが二重の機能を冗長的に果たすことにより、その構造を備える熱交換器の安全性が向上するという利点を有する。この二重の機能とは、2つの流体間の接触を防止する液密機能と、これら2つの流体の循環により印加される圧力に耐える機能とである。
【0006】
この二重の機能は、反応性溶融金属または金属塩(例えばナトリウム、リチウム、もしくはカリウムをベースとする)などの第1の流体と水などの第2の流体との間で熱交換が安全かつ効果的に確保されることが必要となる、例えば化学反応器などのプラントに対して熱交換器が装備される場合などには特に重要となる。この理由は、そのようなプラントに装備された二重壁チューブにおいて発生するおそれのあるいかなる故障も、冷却対象である媒体に対する熱伝達媒体の化学反応性が原因となり動作に対して深刻な結果を及ぼし得るためである。まさにこの場合には、流体の静圧および表面腐食に加えて、使用中におけるひずみが、熱起源による応力と、動作サイクルもしくは熱水理学的作用により生じた振動によって課された疲労ひずみとの結果として生じる。
【0007】
二重壁熱交換器チューブの大部分においては、内部チューブと外部チューブとの間に機械的クリアランスまたは間隙を残すことが予期される。
【0008】
したがって、この隙間を検出システムに連結することにより、2つのチューブのうちの一方の穿孔によって生じた流体の存在を、他方のチューブの完全性が損なわれる前に検出することができる。
【0009】
しかし、この間隙の存在は、二重壁熱交換チューブの熱伝導特性という点においてはとりわけ不利になり、さらに、仮にこの二重壁熱交換チューブを形成する2つのチューブに同時に穿孔が生じた場合にはこれに対して効果的に対応することができない。
【0010】
二重壁熱交換チューブの熱伝導性を改善するために、2つのチューブ間の間隙を少なくとも部分的に埋めることが提案されてきた。
【0011】
本説明の中で[1]として参照される文献CN203928838は、二重壁チューブを製造するための方法を提案しており、この方法は、そのような二重壁熱交換チューブの内部チューブと外部チューブとの間の間隙を金属粉末で埋めることからなるステップを含む。この金属粉末は、温度を放射状に分布させることによって、二重壁チューブに優れた熱伝導性を与え、さらには急激な熱遷移に関連する劣化リスクを低下させ、さらには急激な熱遷移に関連する劣化リスクの減弱化を可能にする。
【0012】
[2]として参照される文献CN113458737は、外部チューブ、中間層、および内部チューブを備える二重壁チューブを製造するための方法を提案する。これらの外部チューブおよび内部チューブならびに中間層は、金属製、円筒状、および同軸状である。文献[2]において説明される方法は、以下の一連のステップ、すなわち
(1)中間層でコーティングされた内部チューブを外部チューブに挿入するステップであって、内部チューブと外部チューブの間の間隙が適切である、ステップと、
(2)内部チューブおよび外部チューブをそれらの各端部において封止および溶接するステップと、
(3)そのように溶接されたチューブを熱間等方圧加圧成形ステップのために融接に適した条件下におくステップと
を含む。
【0013】
この文献[2]では、銅、ニッケル、クロム、およびバナジウムから選択される材料から作製された中間層は、化学析出または電解析出により製造される。ステップ(1)では、内部チューブと外部チューブとの間の適切な間隙は、0.2mm~2mmの間である。
【0014】
文献[1]および[2]に記載の二重壁チューブを製造する方法は、二重壁チューブの熱伝導特性を改善させるが、工業スケールで実施するには比較的高価かつ複雑である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0015】
【特許文献1】CN203928838
【特許文献2】CN113458737
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
したがって、本発明の目的は、先行技術の方法の欠点を克服し、良好な熱伝導特性だけではなく特に疲労欠陥の伝播を阻止することによる液密性および耐圧性の二重機能を有する二重壁熱交換器チューブを製造するための方法を提案することである。この方法により、文献[1]および[2]に記載される方法に比べて有利な生産性および工業的実施コストを実現することが可能となる。
【課題を解決するための手段】
【0017】
前述の目的およびその他の目的は、前述のタイプの二重壁熱交換器チューブを製造するための方法、すなわち外部チューブおよび内部チューブを備え、外部チューブおよび内部チューブが金属製、円筒状、および同軸状である二重壁熱交換器チューブを製造するための方法によって達成される。
【0018】
本発明によれば、この製造方法は、以下の一連のステップ(i)から(vii)、すなわち
(i)用意するステップであって、
内径d1intおよび外径d1extを有する第1のチューブであって、外部チューブを形成するように意図された、第1のチューブ、
内径d2intおよび外径d2extを有する第2のチューブであって、内部チューブを形成するように意図された、第2のチューブ、および
内径intおよび外径extを有するFe0から作製された円筒同軸管状リーフ
を用意するステップにおいて、
0.15mm≦(d1int-dext)≦0.25mm、
0.15mm≦(dint-d2ext)≦0.25mm、および
10μm≦(dext-dint)≦200μm
である、ステップと、
(ii)第1のチューブの内部において第2のチューブおよびリーフを同軸状に組み立てるステップであって、リーフが第1のチューブと第2のチューブとの間に位置決めされる、ステップと、
(iii)ステップ(ii)の終了時に得られた組立体の一方の端部をろう付けまたはボンディングするステップと、
(iv)ステップ(iii)の終了時に得られた組立体を共変形するステップと、
(v)ステップ(iv)の終了時に得られた共変形された組立体の端部を切断するステップと、
(vi)ステップ(v)の終了時に得られた組立体の切断された端部同士を溶接するステップと、
(vii)ステップ(vi)の終了時に得られた組立体を熱処理するステップであって、熱処理するこのステップは、熱間等方圧加圧成形により実施されて、二重壁熱交換器チューブをもたらす、ステップと
を含む。
【0019】
本発明による方法により、第1のチューブと第2のチューブとの間に存在する間隙の初期体積全体を充満させる純鉄から作製された緻密な金属界面を、外部チューブと内部チューブとの間に形成することが可能となり、したがって外部チューブと内部チューブとの間に均一な機械的接合を確保することが可能となる。外部チューブと内部チューブとの間に機械的クリアランスが無いことにより、これら2つのチューブが相互に対して移動することが回避され得る。すなわち、このときこれら2つのチューブは、ある意味において単一チューブを形成するにすぎないため、機械的応力の印加中にはモノリシックチューブと同様に変形する。本発明による製造方法により、有効性の特に高い形状品質を有する二重壁熱交換器チューブが得られる。
【0020】
さらに、この純鉄金属界面により、外部チューブと内部チューブとの間の非常に良好な熱伝達を確保することによって、二重壁熱交換器チューブに優れた熱伝導特性をもたらすことが可能となり、これは、そのような二重壁熱交換器を備える熱交換器の効率を上昇させる効果を有する。予想外かつ驚くべきことには、鉄Fe0から作製されたこの延性を有する緻密な界面は、同等の固体壁に近い数値になる傾向を有する優れた熱伝導率を実現する点に、本発明者は気づいた。
【0021】
さらに、この金属鉄界面の延性により、2つのチューブのうちの一方において形成され伝播し得るいかなる疲労亀裂の伝播、とりわけ多数のサイクル後における疲労亀裂の伝播も偏向させるおよび/または停止させることが可能となり、したがって他方のチューブの完全性が保持される。特に、疲労亀裂が偏向される場合に、これらの疲労亀裂は延性金属界面内において伝播するため、これにより雰囲気温度における耐用年数が30%だけ延長される。
【0022】
さらに、この鉄界面は、2つのチューブ間の亀裂から生じる流体の毛細管伝播を回避させ得る、およびしたがって熱交換器の第1の流体と第2の流体との間の接触リスクを劇的に低下させ得る液密性を特徴とする。これは、特に第1の流体および第2の流体が反応性を有する場合、汚染リスクが存在する場合、または稼働の最中におけるチューブの検査が不可能な場合には重要となる。
【0023】
さらに、本発明による方法は、文献[2]の方法において使用される電解析出とは異なり、二重壁チューブを構成する要素を水素に対して曝露させるいかなるステップも実施しない。電解析出は、水素に対する曝露が制御されない場合には、チューブを構成する要素を形成する金属材料を、特にこの材料が鋼であるときには脆弱化させる可能性がある。
【0024】
本発明による方法によれば、内径dINTおよび外径dEXTを有する二重壁熱交換器チューブを製造することが可能となる。
【0025】
一実施形態によれば、二重壁チューブの内径dINTは、6mm~30mmの間であり、好ましくは8mm~15mmの間である。
【0026】
一実施形態によれば、二重壁チューブの外径dEXTは、6mm~30mmの間であり、好ましくは10mm~20mmの間である。
【0027】
上記においておよびさらには本説明の以降の部分において間隔を定義するために使用されている「…~…の間」という表現は、間隔の数値のみならずさらにこの間隔の範囲限度値を定義するものとして理解されるべきである。
【0028】
本発明による方法は、上述のおよび以下に詳述するステップ(i)から(vii)を含む。
【0029】
本発明による製造方法のステップ(i)では、2つのチューブが用意される。第1のチューブは、二重壁熱交換チューブの外部チューブを形成するように意図され、第2のチューブは、二重壁熱交換チューブの内部チューブを形成するように意図される。
【0030】
第1のチューブは、内径d1intおよび外径d1extを有し、第2のチューブは、内径d2intおよび外径d2extを有する。
【0031】
円筒同軸管状リーフがさらに用意される。このリーフは、酸化状態が0である鉄すなわち純鉄Fe0から形成される。Fe0から作製されるこのリーフは、内径dintおよび外径dextを有する。
【0032】
この第1および第2のチューブならびにリーフは、以下の通り、すなわち
0.15mm≦(d1int-dext)≦0.25mm、
0.15mm≦(dint-d2ext)≦0.25mm、および
10μm≦(dext-dint)≦200μm
である。
【0033】
換言すれば、リーフは80μm~200μmの間の厚さを有する。
【0034】
有利な一実施形態では、リーフは80μm~150μmの間の厚さを有する。
【0035】
本発明による方法の有利な一変形例では、第1のチューブ、第2のチューブ、および管状リーフから選択される要素のうちの少なくとも1つが、無溶接である。
【0036】
本発明による方法の好ましい一変形例では、第1のチューブ、第2のチューブ、および管状リーフが、いずれも無溶接である。そのようにすることで、液密性および安全性に関する信頼度が最大限に高められる。
【0037】
第1のチューブおよび第2のチューブは、無溶接であるか否かにかかわらず、任意の従来の工業的方法によって作製され得る。
【0038】
有利な一実施形態では、第1のチューブおよび第2のチューブは、ステップ(i)の前に以下の一連のステップ(i0)から(i1)、すなわち
(i0)穿孔済みロッド(ビレットとも呼ばれる)をホットスピニングまたは熱間圧延するステップであって、これにより管状ブランクが得られる、ステップと、
(i1)ステップ(i0)の終了時に得られるような管状ブランクを低温延伸またはピルガー圧延するステップと
を実施することによって得られる。
【0039】
これらのステップ(i0)および(i1)を実施することにより、最大で6mまでの長さを実現し得る溶接のないチューブを得ることが可能となる。
【0040】
有利な一実施形態によれば、溶接のない管状リーフは、ステップ(i)の前に以下の一連のステップ(i2)から(i4)、すなわち
(i2)鉄Fe0から作製されたロッドをドリル加工するステップと、
(i3)ステップ(i2)の終了時に得られるような穿孔済みロッドを旋削するステップであって、これにより管状ブランクが得られるステップと、
(i4)ステップ(i3)の終了時に得られるような管状ブランクをピルガー圧延するステップと
を実施することによって得られる。
【0041】
以下に記載される例において説明される一変形例では、ピルガー圧延するステップ(i4)は、少なくとも1回再現されることが可能である。さらに、本発明による方法は、好ましくは各ステップ(i4)の間におよび例えば850℃にて1時間にわたり実施される熱処理ステップ(i4')をさらに含むことが可能である。
【0042】
有利な一実施形態によれば、本発明による方法は、少なくとも第1のチューブの内部表面、管状リーフの内部表面および外部表面、ならびに第2のチューブの外部表面を洗浄するステップをさらに含み、この洗浄ステップは、同軸状に組み立てるステップ(ii)の前に実施される。
【0043】
この洗浄ステップは、管状リーフと、このリーフが接触状態になる外部チューブおよび内部チューブのそれぞれの表面との間のその後の接触を最適化し、そうすることにより二重壁熱交換器チューブの液密性および熱伝導性が改善される。
【0044】
本発明による製造方法は、ステップ(i)の後に、第1のチューブおよび第2のチューブと、鉄Fe0から作製された管状リーフとを同軸状に組み立てるステップ(ii)を含む。より具体的には、このステップ(ii)では、第2のチューブおよびリーフは、第1のチューブの内部に導入され、リーフは、第1のチューブと第2のチューブとの間に配設される。
【0045】
換言すれば、ステップ(ii)の終了時に、鉄Fe0から作製された管状リーフが第1のチューブと第2のチューブとの間に位置決めされる組立体が得られる。
【0046】
本発明による製造方法は、同軸状に組み立てるステップ(ii)の後に、ステップ(ii)の終了時に得られた組立体の一方の端部をろう付けまたはボンディングするステップ(iii)を含む。
【0047】
このろう付けするステップ(iii)により、本発明による方法の後続ステップを、特に共変形するステップ(iv)を実施するために組立体を維持することが可能となるだけではなく、さらには管状リーフをいかなる汚染、特にこの後続の共変形ステップ(iv)の最中に使用される潤滑剤により引き起こされる汚染からも保護することが可能となる。
【0048】
有利には、このろう付け材は、ステップ(iv)の最中にチューブおよび管状リーフと共に共変形されることが可能となるのに十分な延性を有さなければならない。
【0049】
第1のステンレス鋼チューブおよび第2のステンレス鋼チューブを伴うある特定の実施形態では、ろう付けするステップ(iii)は、銀含有量の高いろう付け材を用いて実施される。
【0050】
本発明による製造方法は、ろう付けするステップ(iii)の後に、ステップ(iii)の終了時に得られた組立体を共変形するステップ(iv)を含む。
【0051】
この共変形するステップ(iv)により、一方においては第1のチューブとリーフとの間に存在し、他方においては第2のチューブとリーフとの間に存在する機械的クリアランスの体積を縮小させることが可能となり、これにより、変形の最中にリーフの折り曲げが生じないように保証されると同時に、チューブおよびリーフの均一な伸長と後続操作の最中におけるこれらの要素の組立体の形状保持とが助長される。
【0052】
この共変形するステップ(iv)は、特に共延伸または共圧延により実施することが可能である。
【0053】
本発明による方法の有利な一変形例では、この共変形するステップ(iv)は、ステップ(iii)の終了時に得られた組立体をピルガー共圧延することにより実施される。
【0054】
そのようなピルガー共圧延を行うステップ(iv)を選択することにより、第1のチューブおよび第2のチューブと管状リーフとの間の機械的クリアランスの体積が縮小されるという利点が得られる。そうすることにより、組立体に含まれるガスの量が無視し得るような微量になり、とりわけ溶接するステップ(vi)などの後続のステップを実施する前において脱ガス処理するステップが不要になる。
【0055】
一実施形態では、本発明による製造方法は、共変形するステップ(iv)と溶接するステップ(vi)との間に脱ガス処理するステップを含まない。
【0056】
二重壁チューブの製造という状況において工業レベルで実施することがとりわけ複雑になるそのような脱ガス処理を行うステップが除外されれば、サイクルタイムならびに製造コストおよび製造時間の大幅な削減に寄与することになる。
【0057】
本発明による製造方法は、共変形するステップ(iv)の終了時に、共変形された組立体の端部を切断するステップ(v)を含み、これにより、ある場合にはろう付けによっておよび他方の場合には潤滑流体の浸透によって影響を被る組立体の端部が除外される。
【0058】
次いで、ステップ(v)において切断されたこれらの端部は、溶接するステップ(vi)にかけられる。
【0059】
組立体の2つの端部を溶接するこのステップ(vi)により、管状リーフと第1のチューブおよび第2のチューブとの境界面を環境から隔離することが可能となる。
【0060】
一実施形態では、溶接するステップ(vi)は、例えばタングステンなどから作製された非溶融電極を用いたアーク溶接法により、材料の追加を伴わずに実施される。有利には、この溶接は、中性ガス下において実施することが可能である。
【0061】
本発明による製造方法は、溶接するステップ(vi)の後に、ステップ(vi)の終了時に得られた組立体を熱処理するステップ(vii)を含む。
【0062】
ステップ(vi)の終了時に得られた組立体を熱処理するこのステップ(vii)は、熱間等方圧加圧成形(HIP)により実施され、これにより二重壁熱交換器チューブが得られる。
【0063】
この熱間等方圧加圧成形を行うステップ(vii)により、拡散によって、一方では第1のチューブの内部表面を管状リーフの外部表面に対して、他方では第2チューブの外部表面を管状リーフの内部表面に対して溶接することが可能になる。この熱間等方圧加圧成形を行うステップ(vii)の終了時に、第1のチューブと第2のチューブとの間に均一な機械的接合が得られ、前記接合は、管状リーフから生じる純鉄の界面によって形成される。リーフとチューブとの境界面の粗面性に捕獲された少量の酸素の存在(脱ガス処理なし)が、鉄およびクロム酸化物の混合物の形成に寄与し(鋼チューブの場合)、これは、疲労亀裂が伝播する最中に表面剥離を助長する役割を果たす。
【0064】
この熱間等方圧加圧成形を行うステップ(vii)は、第1のチューブおよび第2のチューブならびに管状リーフの変形をほとんどまたは全く引き起こさないため、これにより、これらのチューブおよびリーフによって形成される組立体の形状保持を最適化し、その結果として完成チューブの形状公差を遵守することが可能となり、これによって、本発明による方法により製造される二重壁熱交換器チューブの再現性およびしたがって信頼性が確保される。
【0065】
ある特定の実施形態では、ステップ(vii)は、800℃~1200℃の間の温度において50MPa~200MPaの間の圧力で30分~4時間の間の期間にわたり実施される。
【0066】
有利な一実施形態では、ステップ(vii)は、1000℃~1200℃の間の温度において100MPa~200MPaの間の圧力で30分~2時間の間の期間にわたり実施される。
【0067】
本発明による方法により、長さおよび形状が可変的な二重壁熱交換器チューブを製造することが可能となる。
【0068】
第1のチューブおよび第2のチューブの材料は、同一であってもまたは異なるものであってもよく、特に鉄を含んでもよい。
【0069】
有利な一変形例では、第1のチューブおよび第2のチューブは、鉄を含む材料から、特にステンレス鋼から作製される。このステンレス鋼は、マルテンサイト鋼であることが可能であり、有利にはEurofer-97鋼またはT-91鋼であることが可能である。
【0070】
好ましい一変形例では、第1のチューブおよび第2のチューブの材料は同一である。
【0071】
一実施形態では、本発明による製造方法は、熱処理をするステップ(vii)の後に、以下のステップ(viii)から(xii)、すなわち
(viii)二重壁熱交換器チューブを例えば50℃/hの速度にて冷却するステップと、
(ix)ステップ(viii)の終了時に得られた二重壁熱交換器チューブを曲げるステップと、
(x)ステップ(viii)またはステップ(ix)の終了時に得られた二重壁熱交換器チューブを展伸させるステップと、
(xi)ステップ(ix)またはステップ(x)の終了時に得られた二重壁熱交換器チューブに、例えば急冷または焼きならし時効処理などの熱処理を行うステップと、
(xii)ステップ(ix)、ステップ(x)、またはステップ(xi)の終了時に得られた二重壁熱交換器チューブに対してひずみ取りを行うステップと
のうちの1つまたは複数のステップをさらに含む。
【0072】
具体的には、および特に第1のチューブおよび第2のチューブがステンレス鋼から、より具体的にはEurofer-97から作製される場合には、冷却するステップ(viii)により、二重壁チューブをチューブの曲げおよび/または展伸に適した状態に維持することが可能になる。
【0073】
本発明による方法によって製造された二重壁チューブは、従来のチューブのように曲げるまたは組み立てることが可能である。
【0074】
管状リーフおよびしたがって二重壁チューブの界面について純鉄を選択した場合でも、そのようなチューブを溶接によって組み立てる場合に溶接パドルの組成が変化しない点に留意されたい。したがって、鉄界面が存在することにより、溶接ビードの組成を大幅に変更することなくチューブを全厚で組み立てることが予期され得る。
【0075】
文献[2]に記載されるように、銅、クロム、ニッケル、またはバナジウムから作製される界面を用いる場合は完全に異なるものとなり、その場合には、溶接ビードの組成を大幅に変更する必要があり、そのようなチューブの溶接ビードの機械的特性が変化するリスクを伴う。
【0076】
したがって、本発明による方法は、将来的な溶接領域に位置する予備領域とも呼ばれる無界面領域の必要性を解消することにより、二重壁熱交換器チューブの工業的製造にとって非常に有利なものとなる。
【0077】
一般的に言えば、熱処理するステップ(xi)の目的は、本発明による方法により製造される二重壁チューブに期待される機械的特性をもたらすことである。
【0078】
この熱処理(xi)は、例えば急冷、焼きならし時効処理、および焼きなましから選択することが可能であり、またはさらにはこれらの組合せ(急冷後に焼きならし時効処理を行う)であってもよく、この処理は、第1のチューブおよび第2のチューブを形成する材料の仕様に合わせて調整される。
【0079】
さらに、熱処理するステップ(xi)の最中に生じ得る相変化により、二重壁熱交換チューブに形状ひずみが生じる可能性がある。その場合には、この二重壁熱交換チューブの形状適合性を確保するために、ひずみ取りを行うステップ(xii)を予期することが可能である。
【0080】
本発明の他の特徴および利点は、二重壁熱交換チューブの製造に関する以下の例を読むことで明らかになろう。
【0081】
この例は、本発明の目的を説明するためにのみ提示されるものであり、いかなる状況においてもこの目的を限定するものではない。
【発明を実施するための形態】
【0082】
二重壁熱交換器チューブを本発明による方法によって製造した。
【0083】
チューブおよびリーフの製造
二重壁熱交換器チューブの外部チューブおよび内部チューブをそれぞれ形成するように意図される第1のチューブおよび第2のチューブを、Eurofer-97ステンレス鋼から製造した。このEurofer-97ステンレス鋼の組成(質量パーセント)を以下のTable 1(表1)に示す。
【0084】
【表1】
【0085】
これらの第1のチューブおよび第2のチューブは、溶接のない円筒状チューブである。このチューブは、従来の工業的方法によりEurofer-97鋼製のブランクから製造した。このブランクを引抜き加工することにより、長さ2.5mを有する、ならびに
- 第1のチューブについては厚さ1.45mm、外径14.00mm(d1ext)、および内径11.12mm(d1int)を有し、
- 第2のチューブについては、厚さ1.20mm、外径10.62mm(d2ext)、および内径8.2mm(d2int)を有する
チューブを得た。
【0086】
純鉄製の円筒管状リーフを、Liffs社からARMCO(登録商標)Pure Iron grade 4の名称で市販されている純鉄から作製した。
【0087】
長さ500mm、外径16.22mm、および内径12.57mmを有する管状ブランクを、最初にドリル加工により加工し、次いで旋削し、その後圧延した。
【0088】
次に、管状ブランクを第1のピルガー圧延にかけ、続いて850℃で1時間にわたり第1の熱処理を行い、次いで第2のピルガー圧延にかけ、続いて850℃で1時間にわたり第2の熱処理を行い、次いで第3のピルガー圧延にかけ、続いて850℃で1時間にわたり第3の熱処理を行い、最後に第4の最終ピルガー圧延にかけた。
【0089】
これらの圧延ステップと熱処理ステップとを交互に繰り返した後に、厚さ100μm、外径10.97mm(dext)、および内径10.77mm(dint)を有する溶接のない管状リーフが得られた。
【0090】
表面の調製
外部チューブを形成するように意図される第1のチューブの内部表面を、内径d1intに対して50μm超の影響を及ぼさないように、コランダムを用いたサンドブラストによって洗浄した。
【0091】
内部チューブを形成するように意図される第2のチューブの外部表面を、外径d2extに対して50μm超の影響を及ぼさないように、Scotch-Brite(商標)タイプの研磨ブラシによって洗浄した。
【0092】
第1のチューブおよび第2のチューブの内部表面および外部表面、ならびに純鉄から作製された管状リーフの内部表面および外部表面を、布切れを用いて慎重に洗浄し、次いでアセトンを用いて洗浄した。
【0093】
チューブおよびリーフの組立て
次いで、第2のチューブおよび管状リーフを、第1のチューブの内部で同軸状に組み立てた。管状リーフは、第1のチューブと第2のチューブとの間に位置決めした。
【0094】
第1のチューブおよび第2のチューブの、ならびに管状リーフのそれぞれの外径および内径を様々な表面の調製後に得られたものとして仮定した場合に、一方ではリーフと第1のチューブとの間に、および他方ではリーフと第2のチューブとの間に少なくとも150μmの技術的クリアランスが存在する。これにより、これらの3つの要素の組立てが明らかに容易になる。
【0095】
組立体のろう付け
第2の内部チューブを、第1のチューブから数センチメートルだけ突出させるように位置決めした。次いで、第1のチューブおよび第2のチューブを、酸素アセチレントーチにより加熱し、その後続いてこれらの2つのチューブ間に銀ろうの配置を行った。銀ろうは、9質量%のクロムを含む、第1のチューブおよび第2のチューブの鋼に対して適合性を有する含有物を有する。このろうは、トーチにより加熱されたゾーンの範囲にわたってこれらのチューブ間の組立てクリアランス内に浸透する。このろうは、その後の共変形ステップの最中にチューブおよびリーフと共に共変形されるのに十分な延性を有することを特徴とする点に留意されたい。
【0096】
次に、脆弱なマルテンサイト構造の形成を回避するために冷却を段階的に行った。
【0097】
組立体の共変形
次いで、組立体をピルガー圧延にかけた。
【0098】
以下に示すTable 2(表2)は、組立体のピルガー圧延によるこの共変形ステップの前後における、第1のチューブおよび第2のチューブならびに管状リーフの外径および内径(doutsideおよびdinsideとして示し、mmで表記)を示す。
【0099】
【表2】
【0100】
切断と溶接
共変形ステップの終了時に得られるような組立体の端部を切断することにより、ろう付けによって熱的に影響を被る端部と、潤滑液の浸透によって影響を被り得る対向側の端部とを除去した。
【0101】
次いで、この組立体をチャンバに適合する長さのセクションへと切断し、次にこのチャンバ内において熱間等方圧加圧成形(HIP)ステップを実施した。
【0102】
次いで、これらのセクションを、材料の追加を伴わずおよび中性ガス下においてタングステン電極溶接法により溶接した。この溶接ステップは、事前の脱ガス処理を行わずに実施され、チューブとリーフとの間の技術的クリアランスは、共変形ステップ後には非常に小さい。
【0103】
熱間等方圧加圧成形(HIP)による熱処理
次いで、これらのセクションをチャンバ内に配置して、1100℃の温度、1200bar(120MPa)の圧力で1時間にわたり行われる熱間等方圧加圧成形サイクルにかけた。
【0104】
補足的処理
HIPステップ後に、そのように得られた二重壁チューブセクションを50℃/hの速度で冷却することによりフェライト冶金状態(無マルテンサイト)をもたらし、これによってこれらのチューブセクションを従来のチューブと同様に曲げることが可能になった。
【0105】
次いで、そのように形成され溶接されたこれらのチューブを、急冷および時効処理により熱処理した。
【0106】
本発明による方法によりそのように製造された二重壁チューブセクションの外径は、13.50mm(±0.25mm)であり、厚さは2.75mm(±0.35mm)であった。
【0107】
そのように製造された二重壁チューブは、325℃の平均温度で加圧水を収容することが可能であり、第1のチューブおよび第2のチューブはそれぞれ単体で、この水圧に関連する力に対する耐性を有すると言える。
【外国語明細書】