(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024173851
(43)【公開日】2024-12-13
(54)【発明の名称】チャットシステム、チャットシステムのプログラム、電子メールシステム、電子メールシステムのプログラム
(51)【国際特許分類】
H04L 51/02 20220101AFI20241204BHJP
H04L 51/04 20220101ALI20241204BHJP
H04L 51/18 20220101ALI20241204BHJP
【FI】
H04L51/02
H04L51/04
H04L51/18
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023088012
(22)【出願日】2023-05-29
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 令和5年5月2日に「サテライトオフィス 企業活用GPT導入支援」ページに掲載 https://www.sateraito.jp/sateraito_AI/ 令和5年5月11日にサテライトオフィス・チャットボットマネージャーのマニュアルページに掲載 https://sites.sateraito.jp/sateraitooffice/site/manual/home/notification/ai 令和5年5月12日にメール情報配信一覧ページに掲載 https://sites.sateraito.jp/sateraitooffice/site/manual/mailmagazine 令和5年5月14日にYouTubeページに動画をアップロード https://www.youtube.com/watch?v=gmMe8PO9Kc8 令和5年5月15日に「サテライトオフィス 企業活用GPT導入支援」ページに掲載および資料をアップロード https://www.sateraito.jp/sateraito_AI/ 令和5年5月16日に@Pressページに掲載 https://www.atpress.ne.jp/news/355628 令和5年5月16日にCNET Japanページに掲載 https://japan.cnet.com/release/30858336/ 令和5年5月16日にZDNet Japanページに掲載 https://japan.zdnet.com/release/30858336/ 令和5年5月18日にYouTubeページに動画をアップロード https://www.youtube.com/watch?v=LuXn70q6XMg
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 令和5年5月19日に「サテライトオフィス 企業活用GPT導入支援」ページに掲載および資料をアップロード https://www.sateraito.jp/sateraito_AI/ 令和5年5月19日にメール情報配信一覧ページに掲載 https://sites.sateraito.jp/sateraitooffice/site/manual/mailmagazine 令和5年5月22日にYouTubeページに動画をアップロード https://www.youtube.com/watch?v=jFqFoe6gGdI 令和5年5月26日に「サテライトオフィス 企業活用GPT導入支援」ページに掲載および資料をアップロード https://www.sateraito.jp/sateraito_AI/ 令和5年5月26日にメール情報配信一覧ページに掲載 https://sites.sateraito.jp/sateraitooffice/site/manual/mailmagazine 令和5年5月27日にメール情報配信一覧ページに掲載 https://sites.sateraito.jp/sateraitooffice/site/manual/mailmagazine
(71)【出願人】
【識別番号】516346218
【氏名又は名称】株式会社サテライトオフィス
(74)【代理人】
【識別番号】100168538
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 来
(72)【発明者】
【氏名】原口 豊
(72)【発明者】
【氏名】原口 優
(57)【要約】
【課題】ユーザーはユーザー端末の既存のトーク画面において事前学習済みの人工知能手段と簡単にやりとりをすることができるチャットシステムを提供する。
【解決手段】チャットシステム100は、ユーザー端末110と第1サーバ120と第2サーバ130とを備えて、ユーザー端末のトーク画面113においてトーク相手としてボット121が指定された状態でユーザーによって任意の指示命令情報PTが入力されると、ユーザー端末が、指示命令情報を第1サーバへ送信し、第1サーバのボット121が、指示命令情報を第2サーバへ送信し、第2サーバが、第2サーバの事前学習済みの人工知能手段131を用いて指示命令情報に基づく内容のテキストデータ生成を実行し、実行して得た生成テキストデータGTを第1サーバのボットを介してユーザー端末へ送信し、ユーザー端末が、生成テキストデータをトーク画面に表示する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザー端末とサーバとを備えてユーザー端末とサーバとの間でテキストデータを通信自在なチャットシステムであって、
前記ユーザー端末のトーク画面においてトーク相手としてボットが指定された状態でユーザーによって任意の指示命令情報が入力されると、前記ユーザー端末が、入力された指示命令情報をサーバである第1サーバへ送信し、
前記第1サーバのボットが、受信した指示命令情報を第1サーバと異なる第2サーバへ送信し、
前記第2サーバが、第2サーバの事前学習済みの人工知能手段を用いて指示命令情報に基づく内容のテキストデータ生成を実行し、実行して得た生成テキストデータを第1サーバのボットへ送信し、
前記第1サーバのボットが、受信した生成テキストデータをユーザー端末へ送信し、
前記ユーザー端末が、受信した生成テキストデータをトーク画面に表示する構成であることを特徴とするチャットシステム。
【請求項2】
前記第1サーバと通信自在な管理者用端末の管理画面において、禁止ワードについて設定自在であり、
前記ユーザー端末のトーク画面において予め設定された禁止ワードを含むデータが入力されると、受信した第1サーバのボットが、受信したデータに禁止ワードが含まれていると判定して、受信したデータを第2サーバへ送信せず、利用できないワードが含まれている旨の情報をユーザー端末に送信する構成であることを特徴とする請求項1に記載のチャットシステム。
【請求項3】
前記第1サーバと通信自在な管理者用端末の管理画面において、ユーザー端末のトーク画面におけるユーザー端末と第1サーバのボットとのやりとりの履歴情報が表示自在であり、前記履歴情報には、送信日時情報、ユーザー識別情報、IPアドレス情報、トーク画面において入力された指示命令情報、第2サーバの事前学習済みの人工知能手段からの生成テキストデータの返信の有無情報が含まれる構成であることを特徴とする請求項2に記載のチャットシステム。
【請求項4】
前記第1サーバと通信自在な管理者用端末の管理画面において、ユーザー端末から第1サーバのボットへのデータに含まれたワード属性についてのマスキングが設定自在であり、
前記ユーザー端末のトーク画面において予め設定されたマスキングのワード属性の文字を含むデータが入力されると、受信した第1サーバのボットが、受信したデータにマスキングのワード属性の文字が含まれていると判定して、受信したデータのうち、マスキングのワード属性の文字を同じワード属性の別の任意の文字に変換してから変換後のデータを第2サーバへ送信し、
前記第2サーバが、第2サーバの事前学習済みの人工知能手段を用いて変換後のデータに基づく内容のテキストデータ生成を実行し、実行して得た生成テキストデータを第1サーバのボットへ送信し、
前記第1サーバのボットが、受信した生成テキストデータのうち、第2サーバへの送信の際に変換した別の任意の文字の部分を、変換前の文字に戻す変更をしてから変更後の生成テキストデータをユーザー端末へ送信する構成であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載のチャットシステム。
【請求項5】
前記第1サーバと通信自在な管理者用端末の管理画面において、ユーザー識別情報によってユーザー端末のトーク画面において第1サーバのボットを利用可能なユーザーについて設定自在な構成であることを特徴とする請求項4に記載のチャットシステム。
【請求項6】
前記ユーザー端末の設定画面において、ボットおよび他のユーザーを含めたトークグループを作成自在であり、
前記トーク画面においてトーク相手としてトークグループが指定された状態でユーザーによって任意の指示命令情報が入力されると、前記ユーザー端末が、入力された指示命令情報を第1サーバへ送信する構成であることを特徴とする請求項5に記載のチャットシステム。
【請求項7】
ユーザー端末とサーバとの間でテキストデータを通信自在なチャットシステムのプログラムであって、
前記ユーザー端末のトーク画面においてトーク相手としてボットが指定された状態でユーザーによって任意の指示命令情報が入力されたか否かを判定する入力判定ステップと、
前記ユーザー端末が、入力された指示命令情報をサーバである第1サーバへ送信する第1指示命令送信ステップと、
前記第1サーバのボットが、受信した指示命令情報を第1サーバと異なる第2サーバへ送信する第2指示命令送信ステップと、
前記第2サーバが、第2サーバの事前学習済みの人工知能手段を用いて指示命令情報に基づく内容のテキストデータ生成を実行する生成実行ステップと、
前記第2サーバが、実行して得た生成テキストデータを第1サーバのボットへ送信する第1生成データ送信ステップと、
前記第1サーバのボットが、受信した生成テキストデータをユーザー端末へ送信する第2生成データ送信ステップと、
前記ユーザー端末が、受信した生成テキストデータをトーク画面に表示する表示ステップとを有していることを特徴とするチャットシステムのプログラム。
【請求項8】
ユーザー端末とサーバとを備えてユーザー端末とサーバとの間でテキストデータを通信自在な電子メールシステムであって、
前記ユーザー端末の送信メッセージウィンドウにおいて宛先としてボットのアドレスが指定された状態でユーザーによって任意の指示命令情報が入力されると、前記ユーザー端末が、入力された指示命令情報をサーバである第1サーバへ送信し、
前記第1サーバのボットが、受信した指示命令情報を第1サーバと異なる第2サーバへ送信し、
前記第2サーバが、第2サーバの事前学習済みの人工知能手段を用いて指示命令情報に基づく内容のテキストデータ生成を実行し、実行して得た生成テキストデータを第1サーバのボットへ送信し、
前記第1サーバのボットが、受信した生成テキストデータをユーザー端末へ送信し、
前記ユーザー端末が、受信した生成テキストデータを受信メッセージウィンドウに表示する構成であることを特徴とする電子メールシステム。
【請求項9】
ユーザー端末とサーバとの間でテキストデータを通信自在な電子メールシステムのプログラムであって、
前記ユーザー端末の送信メッセージウィンドウにおいて宛先としてボットのアドレスが指定された状態でユーザーによって任意の指示命令情報が入力されたか否かを判定する入力判定ステップと、
前記ユーザー端末が、入力された指示命令情報をサーバである第1サーバへ送信する第1指示命令送信ステップと、
前記第1サーバのボットが、受信した指示命令情報を第1サーバと異なる第2サーバへ送信する第2指示命令送信ステップと、
前記第2サーバが、第2サーバの事前学習済みの人工知能手段を用いて指示命令情報に基づく内容のテキストデータ生成を実行する生成実行ステップと、
前記第2サーバが、実行して得た生成テキストデータを第1サーバのボットへ送信する第1生成データ送信ステップと、
前記第1サーバのボットが、受信した生成テキストデータをユーザー端末へ送信する第2生成データ送信ステップと、
前記ユーザー端末が、受信した生成テキストデータを受信メッセージウィンドウに表示する表示ステップとを有していることを特徴とする電子メールシステムのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザー端末とサーバとを備えてユーザー端末とサーバとの間でテキストデータを通信自在なチャットシステム、チャットシステムのプログラム、電子メールシステム、および、電子メールシステムのプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、メッセージ送受信システムとして、チャットサーバの機能を有する情報処理装置と、クライアントが使用する情報処理装置と、オペレータが使用する情報処理装置と、外部データ保管用の情報処理装置と、印刷機能を有する画像形成装置とで構成されているチャットシステムが知られている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した従来のメッセージ送受信システムであるチャットシステムは、クライアントが使用する情報処理装置と、他のクライアントが使用する情報処理装置との間でやりとりをする、または、クライアントが使用する情報処理装置と、オペレータが使用する情報処理装置との間でやりとりをする構成であったため、クライアント同士、または、クライアントとオペレータとの間でチャットのやりとりをする限りであり、そのチャットシステムで事前学習済みの人工知能手段の一例であるチャットGPTとやりとりすることが困難であるという問題があった。
【0005】
そこで、本発明は、前述したような従来技術の問題を解決するものであって、すなわち、本発明の目的は、ユーザーはユーザー端末の既存のトーク画面や既存の送信メッセージウィンドウなどのメッセージ送受信ウィンドウにおいて事前学習済みの人工知能手段の一例であるチャットGPTと簡単にやりとりをすることができるメッセージ送受信システムであるチャットシステム、チャットシステムのプログラム、メッセージ送受信システムである電子メールシステム、および、電子メールシステムのプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本請求項1に係る発明は、ユーザー端末とサーバとを備えてユーザー端末とサーバとの間でテキストデータを通信自在なチャットシステムであって、前記ユーザー端末のトーク画面においてトーク相手としてボットが指定された状態でユーザーによって任意の指示命令情報が入力されると、前記ユーザー端末が、入力された指示命令情報をサーバである第1サーバへ送信し、前記第1サーバのボットが、受信した指示命令情報を第1サーバと異なる第2サーバへ送信し、前記第2サーバが、第2サーバの事前学習済みの人工知能手段を用いて指示命令情報に基づく内容のテキストデータ生成を実行し、実行して得た生成テキストデータを第1サーバのボットへ送信し、前記第1サーバのボットが、受信した生成テキストデータをユーザー端末へ送信し、前記ユーザー端末が、受信した生成テキストデータをトーク画面に表示する構成であることにより、前述した課題を解決するものである。
【0007】
本請求項2に係る発明は、請求項1に記載されたチャットシステムの構成に加えて、前記第1サーバと通信自在な管理者用端末の管理画面において、禁止ワードについて設定自在であり、前記ユーザー端末のトーク画面において予め設定された禁止ワードを含むデータが入力されると、受信した第1サーバのボットが、受信したデータに禁止ワードが含まれていると判定して、受信したデータを第2サーバへ送信せず、利用できないワードが含まれている旨の情報をユーザー端末に送信する構成であることにより、前述した課題をさらに解決するものである。
【0008】
本請求項3に係る発明は、請求項2に記載されたチャットシステムの構成に加えて、前記第1サーバと通信自在な管理者用端末の管理画面において、ユーザー端末のトーク画面におけるユーザー端末と第1サーバのボットとのやりとりの履歴情報が表示自在であり、前記履歴情報には、送信日時情報、ユーザー識別情報、IPアドレス情報、トーク画面において入力された指示命令情報、第2サーバの事前学習済みの人工知能手段からの生成テキストデータの返信の有無情報が含まれる構成であることにより、前述した課題をさらに解決するものである。
【0009】
本請求項4に係る発明は、請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載されたチャットシステムの構成に加えて、前記第1サーバと通信自在な管理者用端末の管理画面において、ユーザー端末から第1サーバのボットへのデータに含まれたワード属性についてのマスキングが設定自在であり、前記ユーザー端末のトーク画面において予め設定されたマスキングのワード属性の文字を含むデータが入力されると、受信した第1サーバのボットが、受信したデータにマスキングのワード属性の文字が含まれていると判定して、受信したデータのうち、マスキングのワード属性の文字を同じワード属性の別の任意の文字に変換してから変換後のデータを第2サーバへ送信し、前記第2サーバが、第2サーバの事前学習済みの人工知能手段を用いて変換後のデータに基づく内容のテキストデータ生成を実行し、実行して得た生成テキストデータを第1サーバのボットへ送信し、前記第1サーバのボットが、受信した生成テキストデータのうち、第2サーバへの送信の際に変換した別の任意の文字の部分を、変換前の文字に戻す変更をしてから変更後の生成テキストデータをユーザー端末へ送信する構成であることにより、前述した課題をさらに解決するものである。
【0010】
本請求項5に係る発明は、請求項4に記載されたチャットシステムの構成に加えて、前記第1サーバと通信自在な管理者用端末の管理画面において、ユーザー識別情報によってユーザー端末のトーク画面において第1サーバのボットを利用可能なユーザーについて設定自在な構成であることにより、前述した課題をさらに解決するものである。
【0011】
本請求項6に係る発明は、請求項5に記載されたチャットシステムの構成に加えて、前記ユーザー端末の設定画面において、ボットおよび他のユーザーを含めたトークグループを作成自在であり、前記トーク画面においてトーク相手としてトークグループが指定された状態でユーザーによって任意の指示命令情報が入力されると、前記ユーザー端末が、入力された指示命令情報を第1サーバへ送信する構成であることにより、前述した課題をさらに解決するものである。
【0012】
本請求項7に係る発明は、ユーザー端末とサーバとの間でテキストデータを通信自在なチャットシステムのプログラムであって、前記ユーザー端末のトーク画面においてトーク相手としてボットが指定された状態でユーザーによって任意の指示命令情報が入力されたか否かを判定する入力判定ステップと、前記ユーザー端末が、入力された指示命令情報をサーバである第1サーバへ送信する第1指示命令送信ステップと、前記第1サーバのボットが、受信した指示命令情報を第1サーバと異なる第2サーバへ送信する第2指示命令送信ステップと、前記第2サーバが、第2サーバの事前学習済みの人工知能手段を用いて指示命令情報に基づく内容のテキストデータ生成を実行する生成実行ステップと、前記第2サーバが、実行して得た生成テキストデータを第1サーバのボットへ送信する第1生成データ送信ステップと、前記第1サーバのボットが、受信した生成テキストデータをユーザー端末へ送信する第2生成データ送信ステップと、前記ユーザー端末が、受信した生成テキストデータをトーク画面に表示する表示ステップとを有していることにより、前述した課題を解決するものである。
【0013】
本請求項8に係る発明は、ユーザー端末とサーバとを備えてユーザー端末とサーバとの間でテキストデータを通信自在な電子メールシステムであって、前記ユーザー端末の送信メッセージウィンドウにおいて宛先としてボットのアドレスが指定された状態でユーザーによって任意の指示命令情報が入力されると、前記ユーザー端末が、入力された指示命令情報をサーバである第1サーバへ送信し、前記第1サーバのボットが、受信した指示命令情報を第1サーバと異なる第2サーバへ送信し、前記第2サーバが、第2サーバの事前学習済みの人工知能手段を用いて指示命令情報に基づく内容のテキストデータ生成を実行し、実行して得た生成テキストデータを第1サーバのボットへ送信し、前記第1サーバのボットが、受信した生成テキストデータをユーザー端末へ送信し、前記ユーザー端末が、受信した生成テキストデータを受信メッセージウィンドウに表示する構成であることにより、前述した課題を解決するものである。
【0014】
本請求項9に係る発明は、ユーザー端末とサーバとの間でテキストデータを通信自在な電子メールシステムのプログラムであって、前記ユーザー端末の送信メッセージウィンドウにおいて宛先としてボットのアドレスが指定された状態でユーザーによって任意の指示命令情報が入力されたか否かを判定する入力判定ステップと、前記ユーザー端末が、入力された指示命令情報をサーバである第1サーバへ送信する第1指示命令送信ステップと、前記第1サーバのボットが、受信した指示命令情報を第1サーバと異なる第2サーバへ送信する第2指示命令送信ステップと、前記第2サーバが、第2サーバの事前学習済みの人工知能手段を用いて指示命令情報に基づく内容のテキストデータ生成を実行する生成実行ステップと、前記第2サーバが、実行して得た生成テキストデータを第1サーバのボットへ送信する第1生成データ送信ステップと、前記第1サーバのボットが、受信した生成テキストデータをユーザー端末へ送信する第2生成データ送信ステップと、前記ユーザー端末が、受信した生成テキストデータを受信メッセージウィンドウに表示する表示ステップとを有していることにより、前述した課題を解決するものである。
【発明の効果】
【0015】
本発明のチャットシステムや電子メールシステムは、ユーザー端末とサーバとを備えていることにより、ユーザー端末とサーバとの間でテキストデータを通信することができるばかりでなく、以下のような特有の効果を奏することができる。
【0016】
本請求項1に係る発明のチャットシステムによれば、既存のチャットのトーク画面において第1サーバのボットを追加するだけで第2サーバの事前学習済みの人工知能手段の一例であるチャットGPTとやりとり自在となるため、ユーザーはユーザー端末のトーク画面において第1サーバのボットを介して第2サーバの事前学習済みの人工知能手段の一例であるチャットGPTと簡単にやりとりをすることができる。
【0017】
本請求項2に係る発明のチャットシステムによれば、請求項1に係る発明が奏する効果に加えて、例えば、「社外秘」や「個人情報」や「マイナンバー」などのワードを禁止ワードとして予め設定することによってユーザーが入力したデータに禁止ワードが含まれていた場合、第1サーバのボットが禁止ワードを検知して第2サーバの事前学習済みの人工知能手段の一例であるチャットGPTとのやりとりが停止されるとともに利用できないワードが含まれている旨の情報がユーザー端末へ送信されるため、ユーザーによる好ましくない使用を禁止することができる。
つまり、第2サーバの事前学習済みの人工知能手段の一例であるチャットGPTへの情報の送信が制限されるため、第2サーバの事前学習済みの人工知能手段の一例であるチャットGPTを介した他の端末への情報漏洩を回避することができる。
【0018】
本請求項3に係る発明のチャットシステムによれば、請求項2に係る発明が奏する効果に加えて、どのユーザーがいつ、どこで、どんな内容を入力し、結果を得たか否かについての情報が管理画面に表示されるため、管理者はユーザーの使用が適切か否かを確認することができる。
【0019】
本請求項4に係る発明のチャットシステムによれば、請求項1乃至請求項3のいずれか1つに係る発明が奏する効果に加えて、例えば、ユーザー端末から第1サーバのボットへのデータについて名前、住所、電話番号、電子メールアドレスなどの個人を特定可能なワード属性についてのマスキングを予め設定しておくことによって、ユーザーが入力したデータにそれらのワード属性の文字が含まれていた場合、第1サーバのボットがそれらのワード属性の文字を同じワード属性の別の任意の文字に変換してから変換後のデータを第2サーバへ送信し、テキストデータ生成の実行が変換後のデータに基づいて行われるため、第2サーバの事前学習済みの人工知能手段の一例であるチャットGPTが個人を特定可能なワード属性の文字の情報を覚えてしまうことを回避することができる。
つまり、第2サーバの事前学習済みの人工知能手段の一例であるチャットGPTへ送信される内容が個人を特定不可能な文字に変換されたものとなるため、第2サーバの事前学習済みの人工知能手段の一例であるチャットGPTを介した他の端末への個人特定可能な情報の漏洩を回避することができる。
さらに、第1サーバのボットが第2サーバから生成テキストデータを受信した際、受信した生成テキストデータのうち、第2サーバへの送信の際に変換した別の任意の文字の部分を、変換前の文字に戻す変更が行われて、変更後の生成テキストデータがユーザー端末へ送信されるため、ユーザーが入力した指示命令情報の意図に基本的に沿った変更後の生成テキストデータを得ることができる。
つまり、第1サーバのボットが第2サーバへ送信する際に変換した文字が、第1サーバのボットが第2サーバから受信した際に元の文字に戻されるため、第2サーバへの不本意な情報流出や第2サーバを介した他の端末への不本意な情報流出を回避するとともにユーザー端末からの指示命令内容とユーザー端末への回答内容との整合性を担保することができる。
【0020】
本請求項5に係る発明のチャットシステムによれば、請求項4に係る発明が奏する効果に加えて、ユーザー識別情報に基づいてユーザーが識別されて第1サーバのボットを介して第2サーバの事前学習済みの人工知能手段の一例であるチャットGPTとやりとり可能なユーザーが指定・制限されるため、管理者は社員メンバー毎にチャットGPTの利用制限・利用許可を簡単に設定することができる。
【0021】
本請求項6に係る発明のチャットシステムによれば、請求項5に係る発明が奏する効果に加えて、トーク画面においてグループでディスカッション中に第1サーバのボットを介して第2サーバの事前学習済みの人工知能手段の一例であるチャットGPTとやりとり可能となるため、ユーザーはグループでディスカッション中にチャットGPTからアドバイスや情報を取得するとともに、取得したアドバイスや情報を同じグループ内の他のメンバーと共有することができる。
【0022】
本請求項7に係る発明のチャットシステムによれば、請求項1に係る発明が奏する効果と同様、既存のチャットのトーク画面において第1サーバのボットを追加するだけで第2サーバの事前学習済みの人工知能手段の一例であるチャットGPTとやりとり自在となるため、ユーザーはユーザー端末のトーク画面において第1サーバのボットを介して第2サーバの事前学習済みの人工知能手段の一例であるチャットGPTと簡単にやりとりをすることができる。
【0023】
本請求項8に係る発明の電子メールシステムによれば、請求項1に係る発明が奏する効果と同様、既存のメールアプリの送信メッセージウィンドウにおいて第1サーバのボットのアドレスを宛先として指定するだけで第2サーバの事前学習済みの人工知能手段の一例であるチャットGPTとやりとり自在となるため、ユーザーはユーザー端末の送信メッセージウィンドウおよび受信メッセージウィンドウのメッセージ送受信ウィンドウにおいて第1サーバのボットを介して第2サーバの事前学習済みの人工知能手段の一例であるチャットGPTと簡単にやりとりをすることができる。
【0024】
本請求項9に係る発明の電子メールシステムのプログラムによれば、請求項1および請求項8に係る発明が奏する効果と同様、既存のメールアプリの送信メッセージウィンドウにおいて第1サーバのボットのアドレスを宛先として指定するだけで第2サーバの事前学習済みの人工知能手段の一例であるチャットGPTとやりとり自在となるため、ユーザーはユーザー端末の送信メッセージウィンドウおよび受信メッセージウィンドウのメッセージ送受信ウィンドウにおいて第1サーバのボットを介して第2サーバの事前学習済みの人工知能手段の一例であるチャットGPTと簡単にやりとりをすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図1】本発明の第1実施例であるチャットシステムの概念を示す図。
【
図2】本発明の第1実施例であるチャットシステムの動作例を示すチャート図。
【
図3】本発明の第1実施例であるチャットシステムのユーザー端末のトーク画面の例を示す図。
【
図4】本発明の第1実施例であるチャットシステムのスマートフォンのユーザー端末のトーク画面の例を示す図。
【
図5】(A)(B)は本発明の第1実施例であるチャットシステムの管理画面における禁止ワードの設定例を示す図およびトーク画面において禁止ワードが入力された際の様子を示す図。
【
図6】本発明の第1実施例であるチャットシステムの管理画面においてログが表示された様子を示す図。
【
図7】(A)(B)は本発明の第1実施例であるチャットシステムの管理画面におけるマスキングの設定例を示す図およびトーク画面においてマスキングの対象文字が入力された際の様子を示す図。
【
図8】本発明の第1実施例であるチャットシステムのマスキングの動作例を説明する図。
【
図9】本発明の第1実施例であるチャットシステムの管理画面においてボットの利用可能ユーザーの設定例を示す図。
【
図10】本発明の第1実施例であるチャットシステムのユーザー端末のトーク画面におけるグループトークのやりとりの一例の様子を示す図。
【
図11】(A)(B)は本発明の第2実施例である電子メールシステムのメッセージ送受信ウィンドウである送信メッセージウィンドウの入力例を示す図およびメッセージ送受信ウィンドウである受信メッセージウィンドウの表示例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本発明のメッセージ送受信システムであるチャットシステムは、ユーザー端末とサーバとを備えて、ユーザー端末のトーク画面においてトーク相手としてボットが指定された状態でユーザーによって任意のデータとしての指示命令情報が入力されると、ユーザー端末が、入力されたデータとしての指示命令情報をサーバである第1サーバへ送信し、第1サーバのボットが、受信したデータとしての指示命令情報を第1サーバと異なる第2サーバへ送信し、第2サーバが、第2サーバの事前学習済みの人工知能手段を用いてデータとしての指示命令情報に基づく内容のテキストデータ生成を実行し、実行して得た生成テキストデータを第1サーバのボットへ送信し、第1サーバのボットが、受信した生成テキストデータをユーザー端末へ送信し、ユーザー端末が、受信した生成テキストデータをトーク画面に表示する構成であることにより、ユーザーはユーザー端末のトーク画面において第1サーバのボットを介して第2サーバの事前学習済みの人工知能手段の一例であるチャットGPTと簡単にやりとりをすることができるものであれば、その具体的な実施態様は、如何なるものであっても構わない。
また、本発明のチャットシステムのプログラムは、ユーザー端末のトーク画面においてトーク相手としてボットが指定された状態でユーザーによって任意のデータとしての指示命令情報が入力されたか否かを判定する入力判定ステップと、ユーザー端末が、入力されたデータとしての指示命令情報をサーバである第1サーバへ送信する第1指示命令送信ステップと、第1サーバのボットが、受信したデータとしての指示命令情報を第1サーバと異なる第2サーバへ送信する第2指示命令送信ステップと、第2サーバが、第2サーバの事前学習済みの人工知能手段を用いてデータとしての指示命令情報に基づく内容のテキストデータ生成を実行する生成実行ステップと、第2サーバが、実行して得た生成テキストデータを第1サーバのボットへ送信する第1生成データ送信ステップと、第1サーバのボットが、受信した生成テキストデータをユーザー端末へ送信する第2生成データ送信ステップと、ユーザー端末が、受信した生成テキストデータをトーク画面に表示する表示ステップとを有していることにより、ユーザーはユーザー端末のトーク画面において第1サーバのボットを介して第2サーバの事前学習済みの人工知能手段の一例であるチャットGPTと簡単にやりとりをすることができるものであれば、その具体的な実施態様は、如何なるものであっても構わない。
さらに、本発明のメッセージ送受信システムである電子メールシステムは、ユーザー端末とサーバとを備え、ユーザー端末の送信メッセージウィンドウにおいて宛先としてボットのアドレスが指定された状態でユーザーによって任意のデータとしての指示命令情報が入力されると、ユーザー端末が、入力されたデータとしての指示命令情報をサーバである第1サーバへ送信し、第1サーバのボットが、受信したデータとしての指示命令情報を第1サーバと異なる第2サーバへ送信し、第2サーバが、第2サーバの事前学習済みの人工知能手段を用いてデータとしての指示命令情報に基づく内容のテキストデータ生成を実行し、実行して得た生成テキストデータを第1サーバのボットへ送信し、第1サーバのボットが、受信した生成テキストデータをユーザー端末へ送信し、ユーザー端末が、受信した生成テキストデータを受信メッセージウィンドウに表示する構成であることにより、ユーザーはユーザー端末の送信メッセージウィンドウおよび受信メッセージウィンドウのメッセージ送受信ウィンドウにおいて第1サーバのボットを介して第2サーバの事前学習済みの人工知能手段の一例であるチャットGPTと簡単にやりとりをすることができるものであれば、その具体的な実施態様は、如何なるものであっても構わない。
また、本発明の電子メールシステムのプログラムは、ユーザー端末の送信メッセージウィンドウにおいて宛先としてボットのアドレスが指定された状態でユーザーによって任意のデータとしての指示命令情報が入力されたか否かを判定する入力判定ステップと、ユーザー端末が、入力されたデータとしての指示命令情報をサーバである第1サーバへ送信する第1指示命令送信ステップと、第1サーバのボットが、受信したデータとしての指示命令情報を第1サーバと異なる第2サーバへ送信する第2指示命令送信ステップと、第2サーバが、第2サーバの事前学習済みの人工知能手段を用いてデータとしての指示命令情報に基づく内容のテキストデータ生成を実行する生成実行ステップと、第2サーバが、実行して得た生成テキストデータを第1サーバのボットへ送信する第1生成データ送信ステップと、第1サーバのボットが、受信した生成テキストデータをユーザー端末へ送信する第2生成データ送信ステップと、ユーザー端末が、受信した生成テキストデータを受信メッセージウィンドウに表示する表示ステップとを有していることにより、ユーザーはユーザー端末の送信メッセージウィンドウおよび受信メッセージウィンドウのメッセージ送受信ウィンドウにおいて第1サーバのボットを介して第2サーバの事前学習済みの人工知能手段の一例であるチャットGPTと簡単にやりとりをすることができるものであれば、その具体的な実施態様は、如何なるものであっても構わない。
【0027】
例えば、ユーザー端末は、デスクトップ型パーソナルコンピュータ端末、ノート型パーソナルコンピュータ端末、スマートフォン端末、タブレット端末などの情報を送受信するものであって、所謂インターネットである広域ネットワーク、ローカルネットワーク、電話回線などを含む通信ネットワークによりサーバと接続自在なものであれば如何なるものであっても構わない。
また、サーバは、1つのサーバやクラウド上の複数のサーバでもよい。
事前学習済みの人工知能手段は、大規模言語モデルとも呼ばれる対話型の例えばChatGPT(Generative Pre-trained Transformer)(以下、チャットGPT)などにより構成され、1つのサーバやクラウド上の複数のサーバに設けられた構成でもよい。
さらに、ユーザー端末と他の端末との間のテキストデータのやりとりを仲介するサーバ(チャットサーバ)は、ユーザー端末からテキストデータを受信して第1サーバと物理的に同じ構成でもよいし別の構成でもよい。
チャットのトーク画面とは、1つの画面で1人または複数の相手(ボットを含む)とのテキストやファイルのデータのやりとりを時系列に表示する画面をいう。
【実施例0028】
以下に、本発明の第1実施例であるメッセージ送受信システムであるチャットシステム100について、
図1乃至
図10に基づいて説明する。
ここで、
図1は、本発明の第1実施例であるチャットシステム100の概念を示す図であり、
図2は、本発明の第1実施例であるチャットシステム100の動作例を示すチャート図であり、
図3は、本発明の第1実施例であるチャットシステム100のユーザー端末110のトーク画面113の例を示す図であり、
図4は、本発明の第1実施例であるチャットシステム100のユーザー端末110がスマートフォンである場合のユーザー端末110のトーク画面113の例を示す図であり、
図5(A)は、本発明の第1実施例であるチャットシステム100の管理画面114における禁止ワードPBの設定例を示す図であり、
図5(B)は、ユーザー端末110のトーク画面113において禁止ワードPBが入力された際の様子を示す図であり、
図6は、本発明の第1実施例であるチャットシステム100の管理画面114においてログが表示された様子を示す図であり、
図7(A)は、本発明の第1実施例であるチャットシステム100の管理画面114におけるマスキングの設定例を示す図であり、
図7(B)は、ユーザー端末110のトーク画面113においてマスキングの対象文字が入力された際の様子を示す図であり、
図8は、本発明の第1実施例であるチャットシステム100のマスキングの動作例を説明する図であり、
図9は、本発明の第1実施例であるチャットシステム100の管理画面114においてボット121の利用可能ユーザーの設定例を示す図であり、
図10は、本発明の第1実施例であるチャットシステム100のユーザー端末110のトーク画面113におけるグループトークのやりとりの一例の様子を示す図である。
【0029】
本発明の第1実施例であるチャットシステム100は、
図1に示すように、ユーザー端末110と、サーバとを備えている。
そして、チャットシステム100は、ユーザー端末110と、チャットサーバの一例であるサーバとの間でテキストデータなどのデータDTを通信自在に構成されている。
チャットサーバは、第1サーバ120または第2サーバ130と別構成でもよいし、共通の構成でもよい。
前提として、ユーザー端末110には、チャットアプリがインストールされている。
そして、ユーザー端末110の表示部111に表示されたブラウザ112が、チャットアプリのトーク画面113を表示する。
また、ブラウザ112が表示するチャットアプリの画面において、トーク相手としてボット121が追加されて、トーク画面113においてボット121を指定自在に設定されている。
【0030】
本実施例では、ユーザー端末110のトーク画面113においてトーク相手としてボット121が指定された状態でユーザーによって任意のデータDTとしての所謂、プロンプトである指示命令情報PTが入力されると、ユーザー端末110が、入力されたデータDTとしての指示命令情報PTをサーバである第1サーバ120へ送信する。
すると、第1サーバ120のボット121が、受信したデータDTとしての指示命令情報PTを第1サーバ120と異なる第2サーバ130へ送信する。
さらに、第2サーバ130が、第2サーバ130の事前学習済みの人工知能手段131を用いてデータDTとしての指示命令情報PTに基づく内容のテキストデータ生成を実行する。
【0031】
例えば、事前学習済みの人工知能手段131の一例としてチャットGPTを用いる。
そして、第2サーバ130が、実行して得た生成テキストデータGTを第1サーバ120のボット121へ送信する。
すると、第1サーバ120のボット121が、受信した生成テキストデータGTをユーザー端末110へ送信する。
そして、ユーザー端末110が、受信した生成テキストデータGTをトーク画面113に表示するように構成されている。
【0032】
これにより、既存のチャット(メッセージ)のトーク画面113において第1サーバ120のボット121を追加するだけで第2サーバ130の事前学習済みの人工知能手段131の一例であるチャットGPTとやりとり自在となる。
その結果、ユーザーはユーザー端末110のトーク画面113において第1サーバ120のボット121を介して第2サーバ130の事前学習済みの人工知能手段131の一例であるチャットGPTと簡単にやりとりをすることができる。
【0033】
続いて、チャットシステム100の動作例について、より詳しく説明する。
図2に示すように、ステップS1では、入力判定ステップとして、ユーザー端末110のトーク画面113においてトーク相手としてボット121が指定された状態でユーザーによって任意のデータDTとしてのプロンプトである指示命令情報PTが入力されたか否かを、ユーザー端末110が判定する。
【0034】
より具体的には、
図3に示すように、ユーザー端末110のトーク画面113の左側コラムにおいて、ユーザーの操作によって、トーク相手としてボット121が選択・指定されている。
トーク相手としてボット121が指定されると、右側の領域では、ユーザーとボット121とのやりとりが表示される。
そして、プロンプトの一例として「世界で使われている言語のトップ5を教えてください。」の旨を入力してエンターキー操作や送信ボタン操作などの送信操作をすると、データDTとしての指示命令情報PTが入力されたと判定してステップS2へ進み、他方、まだないと判定した場合はステップS1を繰り返す。
【0035】
ステップS2では、第1指示命令送信ステップとして、ユーザー端末110が、入力されたデータDTとしての指示命令情報PTをサーバである第1サーバ120へ送信する。
ステップS3では、第2指示命令送信ステップとして、第1サーバ120のボット121が、受信したデータDTとしての指示命令情報PTを第1サーバ120と異なる第2サーバ130へ送信する。
【0036】
ステップS4では、生成実行ステップとして、第2サーバ130が、第2サーバ130の事前学習済みの人工知能手段131の一例であるチャットGPTを用いて指示命令情報PTに基づく内容のテキストデータ生成を実行する。
この実行により、例えば、「1.中国語(北京語) 2.スペイン語 3.英語 4.アラビア語 5.ヒンディー語」の旨の生成テキストデータGTを得る。
【0037】
ステップS5では、第1生成データ送信ステップとして、第2サーバ130が、実行して得た生成テキストデータGTを第1サーバ120のボット121へ送信する。
ステップS6では、第2生成データ送信ステップとして、第1サーバ120のボット121が、受信した生成テキストデータGTをユーザー端末110へ送信する。
ステップS7では、表示ステップとして、
図3に示すように、ユーザー端末110が、受信した生成テキストデータGTをトーク画面113に表示する。
【0038】
これにより、前述したように、既存のチャットのトーク画面113において第1サーバ120のボット121を追加するだけで第2サーバ130の事前学習済みの人工知能手段131の一例であるチャットGPTとやりとり自在となる。
その結果、ユーザーはユーザー端末110のトーク画面113において第1サーバ120のボット121を介して第2サーバ130の事前学習済みの人工知能手段131の一例であるチャットGPTと簡単にやりとりをすることができる。
なお、第2サーバ130の事前学習済みの人工知能手段131の一例であるチャットGPTが、プロンプトである指示命令情報PTに基づいて、テキストデータを生成する例を説明したが、生成するデータは、テキスト形式のデータに限らない。
生成データは、生成テキストデータGTに限らず、写真や動画などの画像データであってもよい。
【0039】
また、
図4に示すように、ユーザー端末110がスマートフォンの場合も、
図3に示した構成と同様である。
なお、後述する管理画面114における設定により、トーク画面113の下方にリッチメニューを表示することができる。
より具体的には、リッチメニューの一例として、チャットGPTに質問するボタン、チャットGPTに要約をお願いするボタン、ヘルプボタンを設定することができる。
例えば、ユーザーが何かを入力した後に、チャットGPTに質問するボタンを操作すると、先に入力した内容について教える旨の指示命令情報PTが送信される。
また、ユーザーが何かを入力した後に、チャットGPTに要約をお願いするボタンを操作すると、先に入力した内容について要約を作成する旨の指示命令情報PTが送信される。
さらに、ユーザーがヘルプボタンを操作すると、尋ねる旨の指示命令情報PTが送信され、何に困っているかをトーク画面113においてユーザーに対して尋ねてくる。
【0040】
さらに本実施例では、
図5(A)に示すように、第1サーバ120と通信自在な管理者用端末の一例であるユーザー端末110のブラウザ112に表示された管理画面114において、禁止ワードPBについて設定自在である。
例えば、「社外秘」、「個人情報」、「Confidential」、「クレジットカード」を禁止ワードPBとして設定したとする。
【0041】
そして、
図5(B)に示すように、ユーザー端末110のトーク画面113において予め設定された「個人情報」の禁止ワードPBを含むデータDTとしての指示命令情報PTが入力されたとする。
すると、受信した第1サーバ120のボット121が、受信したデータDTとしての指示命令情報PTに「個人情報」の禁止ワードPBが含まれていると判定する。
そして、第1サーバ120のボット121は、受信した指示命令情報PTを第2サーバ130へ送信せず、利用できないワードが含まれている旨の情報の一例として「ご利用頂けない文言が含まれています。別の表現でお試しください。」の旨をユーザー端末110に送信するように構成されている。
【0042】
これにより、例えば、「社外秘」や「個人情報」や「マイナンバー」などのワードをデータDTとしての禁止ワードPBとして予め設定することによってユーザーが入力したデータDTとしての指示命令情報PTに禁止ワードPBが含まれていた場合、第1サーバ120のボット121が禁止ワードPBを検知して第2サーバ130の事前学習済みの人工知能手段131の一例であるチャットGPTとのやりとりが停止されるとともに利用できないワードが含まれている旨の情報がユーザー端末110へ送信される。
その結果、ユーザーによる好ましくない使用を禁止することができる。
つまり、第2サーバ130の事前学習済みの人工知能手段131の一例であるチャットGPTへの情報の送信が制限される。
その結果、第2サーバ130の事前学習済みの人工知能手段131の一例であるチャットGPTを介した他の端末への情報漏洩を回避することができる。
【0043】
また本実施例では、
図6に示すように、第1サーバ120と通信自在な管理者用端末の一例であるユーザー端末110のブラウザ112に表示された管理画面114において、ユーザー端末110のトーク画面113におけるユーザー端末110と第1サーバ120のボット121とのやりとりの履歴情報が表示自在である。
そして、履歴情報の項目として、送信日時情報であるアクセス日時、ユーザー識別情報USであるユーザーID、IPアドレス情報、チャットアプリの種類情報であるチャンネル、プロンプトの種類であるアクション、トーク画面113において入力された指示命令情報PTである入力文言、第2サーバ130の事前学習済みの人工知能手段131からの生成テキストデータGTの返信の有無情報である結果が設けられている。
そして、それぞれの項目毎に、それらの情報が表示される。
これにより、どのユーザーがいつ、どこで、どんな内容を入力し、結果を得たか否かについての情報が管理画面114に表示される。
その結果、管理者はユーザーの使用が適切か否かを確認することができる。
【0044】
さらに本実施例では、
図7(A)に示すように、第1サーバ120と通信自在な管理者用端末の一例であるユーザー端末110のブラウザ112に表示された管理画面114において、ユーザー端末110から第1サーバ120のボット121へのデータDTに含まれたワード属性についてのマスキングが設定自在である。
例えば、ワード属性が「名前」、「住所」、「電話番号」、「マイナンバー」「電子メールアドレス」であるものを選択してマスキングの設定をしたとする。
【0045】
そして、
図7(B)に示すように、ユーザー端末110のトーク画面113において、データDTの一例として予め設定されたマスキングのワード属性の文字WDを含む社員名簿のファイルと、指示命令情報PTとしての「↑この中で3年間異動がない人をおしえて」のプロンプトとが入力されたとする。
ここで、社員名簿のファイルには、マスキングのワード属性の文字WDの一例である「名前」の属性の文字が社員の名前として含まれている。
そして、送信操作によって、予め設定されたマスキングのワード属性の文字WDを含む社員名簿のファイルと、指示命令情報PTとしての「↑この中で3年間異動がない人をおしえて」のプロンプトとが、ユーザー端末110から第1サーバ120へ送信される。
【0046】
ここで、指示命令情報PTにはマスキング対象が含まれていない。
他方の社員名簿のファイルにマスキング対象が含まれているので、マスキングの様子について、社員名簿のファイルの例について説明する。
図8に示すように、社員名簿のファイルが、ユーザー端末110から第1サーバ120へ送信される。
すると、受信した第1サーバ120のボット121が、受信したデータDTの社員名簿のファイルにマスキングのワード属性の文字WDが含まれていると判定する。
ここで、ボット121は、第1サーバ120のデータベースに基づいて、テキストなどのデータDTをスキャンした際に「名前」、「住所」、「電話番号」、「マイナンバー」「電子メールアドレス」の属性を判定可能に設けられている。
ワード属性の判別については、第1サーバ120のボット121が予めデータベースに設けられたワード属性についてのリストを参照して例えば、名前の属性、住所の属性などであると判別してもよいし、テキストデータのその箇所の前後から名前の属性、住所の属性などである判別してもよし、テキストデータのその箇所の記載ぶり(スタイル形式)から名前の属性、住所の属性などであると判別してもよい。
【0047】
より具体的には、社員名簿に記載された「名前」のワード属性である社員の名前を検出する。
そして、第1サーバ120のボット121が、受信したデータDTの社員名簿のファイルのうち、マスキングのワード属性の文字WDである社員の名前を同じワード属性の別の任意の文字WD1の一例である「名前」と「1」などの番号との組み合わせに変換する。
その後、第1サーバ120のボット121が、変換後のデータDT1の社員名簿のファイルをプロンプトと一緒に第2サーバ130へ送信する。
なお、第1サーバ120のボット121は、この際の変換のリスト(変換の前後対応テーブル)を保存しておく。
【0048】
その後、第2サーバ130が、第2サーバ130の事前学習済みの人工知能手段131の一例であるチャットGPTを用いて変換後のデータDT1の社員名簿のファイルおよびプロンプトに基づく内容のテキストデータ生成を実行する。
一例として、社員名簿のファイルに記載された入社日情報や過去の異動履歴情報から変換された「名前」のワード属性である「名前1」、「名前2」…についての3年間異動がない人をピックアップする。
そして、生成テキストデータGTの一例として「名前1、名前3、名前5、名前7、……の10名です。」を得る。
続いて、第2サーバ130が、実行して得た生成テキストデータGTを第1サーバ120のボット121へ送信する。
【0049】
すると、第1サーバ120のボット121が、受信した生成テキストデータGTのうち、第2サーバ130への送信の際に変換した別の任意の文字WD1の部分を、変換前の文字WDに戻す変更をする。
なお、第1サーバ120のボット121は、変換の際に保存したリスト(変換の前後対応テーブル)を参照して変換前の文字WDに戻す変更をする。
例えば、「鈴木えみ」を「名前1」に変換した場合は、「名前1」を「鈴木えみ」に戻す変更(逆変換)をする。
そして、変更後の生成テキストデータGT1の一例として「鈴木えみ、田中一郎、ジョン・スミス、エイミー・マーシャル、……の10名です。」を得る。
その後、第1サーバ120のボット121は、変更後の生成テキストデータGT1をユーザー端末110へ送信するように構成されている。
【0050】
これにより、例えば、ユーザー端末110から第1サーバ120のボット121へのデータDTについて名前、住所、電話番号、電子メールアドレスなどの個人を特定可能なワード属性についてのマスキングを予め設定しておくことによって、ユーザーが入力したデータDTにそれらのワード属性の文字WDが含まれていた場合、第1サーバ120のボット121がそれらのワード属性の文字WDを同じワード属性の別の任意の文字WD1に変換してから変換後のデータDT1を第2サーバ130へ送信し、テキストデータ生成の実行が変換後のデータDT1に基づいて行われる。
その結果、
図8に示すように、第2サーバ130の事前学習済みの人工知能手段131の一例であるチャットGPTが個人を特定可能なワード属性の文字WDの情報を覚えてしまうことを回避することができる。
つまり、第2サーバ130の事前学習済みの人工知能手段131の一例であるチャットGPTへ送信される内容が個人を特定不可能な文字に変換されたものとなる。
その結果、第2サーバ130の事前学習済みの人工知能手段131の一例であるチャットGPTを介した他の端末への個人特定可能な情報の漏洩を回避することができる。
【0051】
さらに、第1サーバ120のボット121が第2サーバ130から生成テキストデータGTを受信した際、受信した生成テキストデータGTのうち、第2サーバ130への送信の際に変換した別の任意の文字WD1の部分を、変換前の文字WDに戻す変更が行われて、変更後の生成テキストデータGT1がユーザー端末110へ送信される。
その結果、
図7(B)および
図8に示すように、ユーザーが入力した指示命令情報PTの意図に基本的に沿った変更後の生成テキストデータGT1を得ることができる。
つまり、第1サーバ120のボット121が第2サーバ130へ送信する際に変換した文字が、第1サーバ120のボット121が第2サーバ130から受信した際に元の文字に戻される。
その結果、第2サーバ130への不本意な情報流出や第2サーバ130を介した他の端末への不本意な情報流出を回避するとともにユーザー端末110からの指示命令内容とユーザー端末110への回答内容との整合性を担保することができる。
【0052】
なお、データDTの一例としてセル形式表示の表計算ソフト用のファイルである社員名簿のファイルに含まれているテキストデータをマスキングする例について説明したが、マスキング対象のデータDTは、表計算ソフト用のファイルに限らない。
データDTが一例として写真や動画などの画像データである場合、ボット121が、画像認識手段を用いてマスキング対象の有無を判定して、マスキング対象ありと判定したとき、対象の箇所をマスクして同じ属性の別のものに置き換えてから第2サーバ130へ送信する。
【0053】
第1サーバ120のボット121は、この際の変換のリスト(変換の前後対応テーブル)を保存しておく。
そして、ボット121が、第2サーバ130から受信した生成データを、変換の際に保存したリスト(変換の前後対応テーブル)を参照して変換前に戻す変更(逆変換)してから変更後の生成データをユーザー端末110へ送信する。
生成データ、および、変更後の生成データは、テキスト形式のデータに限らない。写真や動画などの画像データでもよい。
【0054】
また本実施例では、
図9に示すように、第1サーバ120と通信自在な管理者用端末の一例であるユーザー端末110のブラウザ112に表示された管理画面114において、ユーザー識別情報USによってユーザー端末110のトーク画面113において第1サーバ120のボット121を利用可能なユーザーについて設定自在に構成されている。
例えば、ユーザー識別情報USの一例として、ユーザーの電子メールアドレスなどの個人を特定する情報を入力して、ユーザー追加ボタンを操作することで、第1サーバ120のボット121を利用可能になる。
【0055】
これにより、ユーザー識別情報USに基づいてユーザーが識別されて第1サーバ120のボット121を介して第2サーバ130の事前学習済みの人工知能手段131の一例であるチャットGPTとやりとり可能なユーザーが指定・制限される。
その結果、管理者は社員メンバー毎にチャットGPTの利用制限・利用許可を簡単に設定することができる。
【0056】
さらに本実施例では、ユーザー端末110のチャットアプリの設定画面において、ボット121および他のユーザーを含めたトークグループを作成自在である。
例えば、
図10に示すように、トークグループとしての営業グループには、ユーザーである鈴木えみ、他のユーザーである中村、および、ボット121が含められている。
そして、トーク画面113においてトーク相手としてトークグループとしての営業グループが指定された状態でユーザーによって任意の指示命令情報PTが入力されたとする。
すると、ユーザー端末110が、入力された指示命令情報PTを第1サーバ120へ送信するように構成されている。
【0057】
これにより、トーク画面113においてグループでディスカッション中に第1サーバ120のボット121を介して第2サーバ130の事前学習済みの人工知能手段131の一例であるチャットGPTとやりとり可能となる。
その結果、ユーザーはグループでディスカッション中にチャットGPTからアドバイスや情報を取得するとともに、取得したアドバイスや情報を同じグループ内の他のメンバーと共有することができる。
【0058】
なお、この際、ボット121への指示命令情報PTであることを明示するために、一例として「ボットへ」の旨を指示命令情報PTの先頭に入れるとよい。
また、
図4に示すようなリッチメニューのチャットGPTに質問するボタン、チャットGPTに要約をお願いするボタンを操作することにより、ボット121への指示命令情報PTであること明示してもよい。
これにより、グループでディスカッション中にユーザーが他のユーザーに質問したときであっても、ボット121が基本的に反応しない。
その結果、ボット121が勘違いして第2サーバ130の事前学習済みの人工知能手段131の一例であるチャットGPTとのやりとりを開始して回答してしまうことを回避することができる。
【0059】
このようにして得られた本発明の第1実施例であるチャットシステム100は、ユーザー端末110とサーバとを備え、ユーザー端末110のトーク画面113においてトーク相手としてボット121が指定された状態でユーザーによって任意のデータDTとしての指示命令情報PTが入力されると、ユーザー端末110が、入力されたデータDTとしての指示命令情報PTをサーバである第1サーバ120へ送信し、第1サーバ120のボット121が、受信したデータDTとしての指示命令情報PTを第1サーバ120と異なる第2サーバ130へ送信し、第2サーバ130が、第2サーバ130の事前学習済みの人工知能手段131を用いてデータDTとしての指示命令情報PTに基づく内容のテキストデータ生成を実行し、実行して得た生成テキストデータGTを第1サーバ120のボット121へ送信し、第1サーバ120のボット121が、受信した生成テキストデータGTをユーザー端末110へ送信し、ユーザー端末110が、受信した生成テキストデータGTをトーク画面113に表示する構成であることにより、ユーザーはユーザー端末110のトーク画面113において第1サーバ120のボット121を介して第2サーバ130の事前学習済みの人工知能手段131の一例であるチャットGPTと簡単にやりとりをすることができる。
【0060】
さらに、第1サーバ120と通信自在な管理者用端末の管理画面114において、禁止ワードPBについて設定自在であり、ユーザー端末110のトーク画面113において予め設定された禁止ワードPBを含むデータDTとしての指示命令情報PTが入力されると、受信した第1サーバ120のボット121が、受信したデータDTとしての指示命令情報PTに禁止ワードPBが含まれていると判定して、受信したデータDTとしての指示命令情報PTを第2サーバ130へ送信せず、利用できないワードが含まれている旨の情報をユーザー端末110に送信する構成であることにより、ユーザーによる好ましくない使用を禁止することができ、第2サーバ130の事前学習済みの人工知能手段131の一例であるチャットGPTを介した他の端末への情報漏洩を回避することができる。
【0061】
また、第1サーバ120と通信自在な管理者用端末の管理画面114において、ユーザー端末110のトーク画面113におけるユーザー端末110と第1サーバ120のボット121とのやりとりの履歴情報が表示自在であり、履歴情報には、送信日時情報、ユーザー識別情報US、IPアドレス情報、トーク画面113において入力された指示命令情報PT、第2サーバ130の事前学習済みの人工知能手段131からの生成テキストデータGTの返信の有無情報が含まれる構成であることにより、管理者はユーザーの使用が適切か否かを確認することができる。
【0062】
さらに、第1サーバ120と通信自在な管理者用端末の管理画面114において、ユーザー端末110から第1サーバ120のボット121へのデータDTに含まれたワード属性についてのマスキングが設定自在であり、ユーザー端末110のトーク画面113において予め設定されたマスキングのワード属性の文字WDを含むデータDTが入力されると、受信した第1サーバ120のボット121が、受信したデータDTにマスキングのワード属性の文字WDが含まれていると判定して、受信したデータDTのうち、マスキングのワード属性の文字WDを同じワード属性の別の任意の文字WD1に変換してから変換後のデータDT1を第2サーバ130へ送信し、第2サーバ130が、第2サーバ130の事前学習済みの人工知能手段131を用いて変換後のデータDT1に基づく内容のテキストデータ生成を実行し、実行して得た生成テキストデータGTを第1サーバ120のボット121へ送信し、第1サーバ120のボット121が、受信した生成テキストデータGTのうち、第2サーバ130への送信の際に変換した別の任意の文字WD1の部分を、変換前の文字WDに戻す変更をしてから変更後の生成テキストデータGT1をユーザー端末110へ送信する構成であることにより、第2サーバ130の事前学習済みの人工知能手段131の一例であるチャットGPTが個人を特定可能なワード属性の文字WDの情報を覚えてしまうことを回避することができ、第2サーバ130の事前学習済みの人工知能手段131の一例であるチャットGPTを介した他の端末への個人特定可能な情報の漏洩を回避することができ、さらに、ユーザーが入力した指示命令情報PTの意図に基本的に沿った変更後の生成テキストデータGT1を得ることができ、第2サーバ130への不本意な情報流出や第2サーバ130を介した他の端末への不本意な情報流出を回避するとともにユーザー端末110からの指示命令内容とユーザー端末110への回答内容との整合性を担保することができる。
【0063】
また、第1サーバ120と通信自在な管理者用端末の管理画面114において、ユーザー識別情報USによってユーザー端末110のトーク画面113において第1サーバ120のボット121を利用可能なユーザーについて設定自在な構成であることにより、管理者は社員メンバー毎にチャットGPTの利用制限・利用許可を簡単に設定することができる。
【0064】
さらに、ユーザー端末110の設定画面において、ボット121および他のユーザーを含めたトークグループを作成自在であり、トーク画面113においてトーク相手としてトークグループが指定された状態でユーザーによって任意の指示命令情報PTが入力されると、ユーザー端末110が、入力された指示命令情報PTを第1サーバ120へ送信する構成であることにより、ユーザーはグループでディスカッション中にチャットGPTからアドバイスや情報を取得するとともに、取得したアドバイスや情報を同じグループ内の他のメンバーと共有することができる。
【0065】
また、本発明の第1実施例であるチャットシステム100のプログラムは、ユーザー端末110のトーク画面113においてトーク相手としてボット121が指定された状態でユーザーによって任意のデータDTとしての指示命令情報PTが入力されたか否かを判定する入力判定ステップS1と、ユーザー端末110が、入力されたデータDTとしての指示命令情報PTをサーバである第1サーバ120へ送信する第1指示命令送信ステップS2と、第1サーバ120のボット121が、受信したデータDTとしての指示命令情報PTを第1サーバ120と異なる第2サーバ130へ送信する第2指示命令送信ステップS3と、第2サーバ130が、第2サーバ130の事前学習済みの人工知能手段131を用いて指示命令情報PTに基づく内容のテキストデータ生成を実行する生成実行ステップS4と、第2サーバ130が、実行して得た生成テキストデータGTを第1サーバ120のボット121へ送信する第1生成データ送信ステップS5と、第1サーバ120のボット121が、受信した生成テキストデータGTをユーザー端末110へ送信する第2生成データ送信ステップS6と、ユーザー端末110が、受信した生成テキストデータGTをトーク画面113に表示する表示ステップS7とを有していることにより、ユーザーはユーザー端末110のトーク画面113において第1サーバ120のボット121を介して第2サーバ130の事前学習済みの人工知能手段131の一例であるチャットGPTと簡単にやりとりをすることができるなど、その効果は甚大である。
これにより、既存のメールアプリの送信メッセージウィンドウ115において第1サーバ120のボット121のアドレスを宛先として指定するだけで第2サーバ130の事前学習済みの人工知能手段131の一例であるチャットGPTとやりとり自在となる。
その結果、ユーザーはユーザー端末110の送信メッセージウィンドウ115および受信メッセージウィンドウ116のメッセージ送受信ウィンドウにおいて第1サーバ120のボット121を介して第2サーバ130の事前学習済みの人工知能手段131の一例であるチャットGPTと簡単にやりとりをすることができる。
さらに、本実施例の電子メールシステムにおいて、上述した第1実施例のチャットシステム100と同様、禁止ワードPBを設定できるのは、勿論である。その詳しい説明を省略する。
また、本実施例の電子メールシステムにおいて、上述した第1実施例のチャットシステム100と同様、管理画面114において、ユーザー端末110と第1サーバ120のボット121とのやりとりの履歴情報について表示自在なのは、勿論である。その詳しい説明を省略する。
さらに、本実施例の電子メールシステムにおいて、送信メッセージウィンドウ115で送信されたデータDT(添付ファイルを含む)に予め設定されたマスキングのワード属性の文字WDが含まれていると、第1サーバ120のボット121が判定した場合、その文字WDを別の文字WD1に変換(マスキングを実行)して第2サーバ130へ送信し、第2サーバ130から受信した生成テキストデータGTを逆変換することができるのは、勿論である。その詳しい説明を省略する。
また、本実施例の電子メールシステムにおいて、ユーザー識別情報USによって第1サーバ120のボット121を利用可能なユーザーについて設定自在なのは、勿論である。その詳しい説明を省略する。
このようにして得られた本発明の第2実施例である電子メールシステムは、ユーザー端末110とサーバとを備え、ユーザー端末110の送信メッセージウィンドウ115において宛先としてボット121のアドレスであるボット用アドレスADが指定された状態でユーザーによって任意のデータDTとしての指示命令情報PTが入力されると、ユーザー端末110が、入力されたデータDTとしての指示命令情報PTをサーバである第1サーバ120へ送信し、第1サーバ120のボット121が、受信したデータDTとしての指示命令情報PTを第1サーバ120と異なる第2サーバ130へ送信し、第2サーバ130が、第2サーバ130の事前学習済みの人工知能手段131を用いて指示命令情報PTに基づく内容のテキストデータ生成を実行し、実行して得た生成テキストデータGTを第1サーバ120のボット121へ送信し、第1サーバ120のボット121が、受信した生成テキストデータGTをユーザー端末110へ送信し、ユーザー端末110が、受信した生成テキストデータGTを受信メッセージウィンドウ116に表示する構成であることにより、ユーザーはユーザー端末110の既存の送信メッセージウィンドウ115および受信メッセージウィンドウ116のメッセージ送受信ウィンドウにおいて第1サーバ120のボット121を介して第2サーバ130の事前学習済みの人工知能手段131の一例であるチャットGPTと簡単にやりとりをすることができる。
また、本発明の第2実施例である電子メールシステムのプログラムは、ユーザー端末110の送信メッセージウィンドウ115において宛先としてボット121のアドレスであるボット用アドレスADが指定された状態でユーザーによって任意のデータDTとしての指示命令情報PTが入力されたか否かを判定する入力判定ステップ(S1)と、ユーザー端末110が、入力されたデータDTとしての指示命令情報PTをサーバである第1サーバ120へ送信する第1指示命令送信ステップ(S2)と、第1サーバ120のボット121が、受信したデータDTとしての指示命令情報PTを第1サーバ120と異なる第2サーバ130へ送信する第2指示命令送信ステップ(S3)と、第2サーバ130が、第2サーバ130の事前学習済みの人工知能手段131を用いて指示命令情報PTに基づく内容のテキストデータ生成を実行する生成実行ステップ(S4)と、第2サーバ130が、実行して得た生成テキストデータGTを第1サーバ120のボット121へ送信する第1生成データ送信ステップ(S5)と、第1サーバ120のボット121が、受信した生成テキストデータGTをユーザー端末110へ送信する第2生成データ送信ステップ(S6)と、ユーザー端末110が、受信した生成テキストデータGTを受信メッセージウィンドウ116に表示する表示ステップ(S7)とを有していることにより、ユーザーはユーザー端末110の既存の送信メッセージウィンドウ115および受信メッセージウィンドウ116のメッセージ送受信ウィンドウにおいて第1サーバ120のボット121を介して第2サーバ130の事前学習済みの人工知能手段131の一例であるチャットGPTと簡単にやりとりをすることができるなど、その効果は甚大である。