(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024173955
(43)【公開日】2024-12-13
(54)【発明の名称】表示システム
(51)【国際特許分類】
G09G 5/00 20060101AFI20241206BHJP
G09G 5/377 20060101ALI20241206BHJP
G09G 5/37 20060101ALI20241206BHJP
G09F 9/40 20060101ALI20241206BHJP
【FI】
G09G5/00 510V
G09G5/00 550C
G09G5/377 100
G09G5/37 320
G09F9/40 301
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024163308
(22)【出願日】2024-09-20
(62)【分割の表示】P 2023117484の分割
【原出願日】2015-10-28
(31)【優先権主張番号】P 2014229027
(32)【優先日】2014-11-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2014229164
(32)【優先日】2014-11-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000153878
【氏名又は名称】株式会社半導体エネルギー研究所
(72)【発明者】
【氏名】山崎 舜平
(72)【発明者】
【氏名】柳澤 悠一
(72)【発明者】
【氏名】中村 太紀
(72)【発明者】
【氏名】杉澤 希
(72)【発明者】
【氏名】池田 寿雄
(72)【発明者】
【氏名】千田 尚之
(72)【発明者】
【氏名】吉住 健輔
(57)【要約】
【課題】大型化に適した表示システムまたは表示装置を提供する。
【解決手段】第1の表示パネルと、第2の表示パネルと、検出手段と、補正手段と、を有
し、第1の表示パネルは、第1の表示領域を有し、第2の表示パネルは、第2の表示領域
を有し、第1の表示領域と第2の表示領域とが互いに重なる第1の領域を有し、検出手段
は、第1の領域の大きさを検出する機能を有し、補正手段は、第1の領域の大きさの変化
に基づいて、第1の表示領域の表示を補正する機能を有する表示システムとする。
【選択図】
図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の表示パネルと、第2の表示パネルと、検出手段と、補正手段と、を有し、
前記第1の表示パネルは、第1の表示領域を有し、
前記第2の表示パネルは、第2の表示領域を有し、
前記第1の表示領域と前記第2の表示領域とが互いに重なる第1の領域を有し、
前記検出手段は、前記第1の領域の大きさを検出する機能を有し、
前記補正手段は、前記第1の領域の大きさの変化に基づいて、前記第1の表示領域の表示を補正する機能を有する、表示システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の一態様は、表示システムに関する。または、本発明の一態様は表示装置に関す
る。
【0002】
なお、本発明の一態様は、上記の技術分野に限定されない。本明細書等で開示する発明
の一態様の技術分野は、物、方法、または、製造方法に関するものである。または、本発
明の一態様は、プロセス、マシン、マニュファクチャ、または、組成物(コンポジション
・オブ・マター)に関するものである。そのため、より具体的に本明細書で開示する本発
明の一態様の技術分野としては、半導体装置、表示装置、発光装置、照明装置、蓄電装置
、記憶装置、それらの駆動方法、または、それらの製造方法、を一例として挙げることが
できる。
【0003】
なお、本明細書等において表示システムとは、表示装置を有するシステム全般を指す。
表示システムは、表示装置のほか、トランジスタなどの半導体装置をはじめ、演算装置、
記憶装置、撮像装置などを有していてもよい。
【背景技術】
【0004】
近年、表示装置の大型化が求められている。例えば、一般家庭においては対角40イン
チ以上の大きさの表示パネルを有するテレビジョン装置の普及が進んでおり、今後さらに
大型化が進む様相を呈している。このほかに、デジタルサイネージ(Digital S
ignage:電子看板)や、PID(Public Information Dis
play)などが挙げられる。また、デジタルサイネージや、PIDなどは、大型である
ほど提供できる情報量を増やすことができる。特に広告等に用いる場合には大型であるほ
ど人の目につきやすく、広告の宣伝効果を高めることができる。
【0005】
また、表示装置は様々な用途への応用も期待されており、その形態の多様化が求められ
ている。
【0006】
表示装置としては、代表的には液晶表示装置、有機EL(Electro Lumin
escence)素子や発光ダイオード(LED:Light Emitting Di
ode)等の発光素子を備える発光装置、電気泳動方式などにより表示を行う電子ペーパ
ーなどが挙げられる。
【0007】
例えば、有機EL素子の基本的な構成は、一対の電極間に発光性の有機化合物を含む層
を挟持したものである。この素子に電圧を印加することにより、発光性の有機化合物から
発光を得ることができる。このような有機EL素子が適用された表示装置は、液晶表示装
置等で必要であったバックライトが不要なため、薄型、軽量、高コントラストで且つ低消
費電力な表示装置を実現できる。
【0008】
また、特許文献1には、フィルム基板上にスイッチング素子であるトランジスタや有機
EL素子を備えたフレキシブルなアクティブマトリクス型の発光装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の一態様は、大型化に適した表示装置または表示システムを提供することを課題
の一とする。または、表示ムラの抑制された表示装置または表示システムを提供すること
を課題の一とする。または、省スペースに適した表示装置を提供することを課題の一とす
る。または、コンパクトに収納することのできる表示装置を提供することを課題の一とす
る。または、信頼性の高い表示装置を提供することを課題の一とする。
【0011】
または、本発明の一態様は、新規な表示装置、発光装置、照明装置、電子機器等を提供
することを課題の一とする。
【0012】
なお、これらの課題の記載は、他の課題の存在を妨げるものではない。本発明の一態様
は、これらの課題の全てを解決する必要はないものとする。また、上記以外の課題は、明
細書等の記載から自ずと明らかになるものであり、明細書等の記載から上記以外の課題を
抽出することが可能である。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の一態様は、第1の表示パネルと、第2の表示パネルと、検出手段と、補正手段
と、を有し、第1の表示パネルは、第1の表示領域を有し、第2の表示パネルは、第2の
表示領域を有し、第1の表示領域と第2の表示領域とが互いに重なる第1の領域を有し、
検出手段は、第1の領域の大きさを検出する機能を有し、補正手段は、第1の領域の大き
さの変化に基づいて、第1の表示領域の表示を補正する機能を有する表示システムである
。
【0014】
また、上記の補正手段は、第1の領域の大きさの変化に基づいて、第1の表示領域の表
示および第2の表示領域の表示を補正する機能を有していてもよい。
【0015】
また、上記の第2の表示パネルは、第2の表示領域に隣接して第1の透明部を有してい
てもよい。
【0016】
また、上記の第1の表示パネルおよび第2の表示パネルは、可撓性を有していてもよい
。
【0017】
また、上記の表示システムであって、検出手段は光電変換素子を含み、光電変換素子は
第1の表示パネルの第1の表示領域に設けられた表示システムも、本発明の一態様である
。
【0018】
また、上記の表示システムであって、第1の表示パネルは予備表示領域を有し、補正手
段は、第1の領域の大きさの変化に基づいて、予備表示領域の一部を表示させる機能を有
する表示システムも、本発明の一態様である。
【発明の効果】
【0019】
本発明の一態様によれば、大型化に適した表示装置または表示システムを提供できる。
または、表示ムラの抑制された表示装置または表示システムを提供できる。または、省ス
ペースに適した表示装置を提供できる。または、コンパクトに収納することのできる表示
装置をできる。または、信頼性の高い表示装置を提供できる。
【0020】
または、新規な表示装置、または電子機器等を提供できる。なお、これらの効果の記載
は、他の効果の存在を妨げるものではない。なお、本発明の一態様は、必ずしも、これら
の効果の全てを有する必要はない。なお、これら以外の効果は、明細書、図面、請求項な
どの記載から、自ずと明らかとなるものであり、明細書、図面、請求項などの記載から、
これら以外の効果を抽出することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図6】実施の形態に係る、表示システムを説明するブロック図。
【
図10】実施の形態に係る、表示装置を説明する図。
【
図11】実施の形態に係る、表示装置を説明する図。
【
図12】実施の形態に係る、表示装置を説明する図。
【
図13】実施の形態に係る、表示装置を説明する図。
【
図14】実施の形態に係る、表示装置を説明する図。
【
図15】実施の形態に係る、表示装置を説明する図。
【
図16】実施の形態に係る、表示パネルを説明する図。
【
図17】実施の形態に係る、表示パネルを説明する図。
【
図18】実施の形態に係る、表示パネルの位置関係を説明する図。
【
図19】実施の形態に係る、表示パネルを説明する図。
【
図20】実施の形態に係る、表示装置を説明する図。
【
図21】実施の形態に係る、タッチパネルを説明する図。
【
図22】実施の形態に係る、タッチパネルを説明する図。
【
図23】実施の形態に係る、タッチパネルを説明する図。
【
図24】実施の形態に係る、タッチパネルを説明する図。
【
図25】実施の形態に係る、タッチパネルを説明する図。
【
図26】実施の形態に係る、タッチパネルを説明する図。
【
図27】実施の形態に係る、タッチパネルを説明する図。
【
図28】実施の形態に係る、タッチパネルを説明する図。
【
図29】実施の形態に係る、タッチパネルを説明する図。
【
図30】実施の形態に係る、タッチパネルを説明する図。
【
図31】電子機器および照明装置の一例を説明する図。
【発明を実施するための形態】
【0022】
実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。但し、本発明は以下の説明に限定
されず、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更
し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って、本発明は以下に示す実施の形態
の記載内容に限定して解釈されるものではない。
【0023】
なお、以下に説明する発明の構成において、同一部分又は同様な機能を有する部分には
同一の符号を異なる図面間で共通して用い、その繰り返しの説明は省略する。また、同様
の機能を指す場合には、ハッチパターンを同じくし、特に符号を付さない場合がある。
【0024】
なお、本明細書で説明する各図において、各構成の大きさ、層の厚さ、または領域は、
明瞭化のために誇張されている場合がある。よって、必ずしもそのスケールに限定されな
い。
【0025】
なお、本明細書等における「第1」、「第2」等の序数詞は、構成要素の混同を避ける
ために付すものであり、数的に限定するものではない。
【0026】
トランジスタは半導体素子の一種であり、電流や電圧の増幅や、導通または非導通を制
御するスイッチング動作などを実現することができる。本明細書におけるトランジスタは
、IGFET(Insulated Gate Field Effect Trans
istor)や薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film Transistor
)を含む。
【0027】
(実施の形態1)
本実施の形態では、本発明の一態様の表示装置について、図面を参照して説明する。
【0028】
[構成例]
図1(A)(B)に、本発明の一態様の表示装置200の構成の例を示している。表示
装置200は、複数の表示パネル100と、軸部201と、回転機構202と、軸受部2
03と、を有する。
【0029】
複数の表示パネル100は、可撓性を有している。また隣接する2つの表示パネル10
0は、それらの一部が互いに重なるように設けられている。
【0030】
表示装置200は、
図1(A)に示すように複数の表示パネル100が軸部201に巻
き取られた形態と、
図1(B)に示すように複数の表示パネル100が吊り下がった状態
とに変形することができる。
図1(B)では、表示装置200が縦3枚、横4枚の合計1
2枚の表示パネル100を有している構成を示している。
【0031】
表示装置200は、使用する場合には複数の表示パネル100が吊り下がった状態とす
ることで、大画面で画像や動画を表示することができる。一方、使用しない場合には複数
の表示パネル100が巻き取られた状態とすることで、コンパクトに収納することが可能
となる。また、複数の表示パネル100の引き出し量を調整することで、使用状況に応じ
て任意のサイズで画像を表示することもできるため、汎用性に優れた表示装置200とも
いえる。
【0032】
例えば、大画面で映像を表示することのできる装置のひとつに、白色のスクリーンに映
像を投影するプロジェクタ等の投影型の映像装置(以下、プロジェクタと表記する)があ
る。投影型の映像装置では、スクリーンとプロジェクタ本体の2つが必要となる。また、
スクリーンに大きな映像を表示する場合には、プロジェクタ本体とスクリーンとの距離を
数m(代表的には2m以上5m以下)離す必要があるため、一般家庭や狭い部屋などには
不向きである。また、投影型の映像装置の場合、周囲の明るさが明るい場合には、スクリ
ーンからの反射光の影響により表示される映像のコントラストが低下してしまうといった
問題がある。また、スクリーンとプロジェクタ本体との位置関係によっては、映像が歪ん
でしまう場合もある。
【0033】
しかしながら、本発明の一態様の表示装置200は、それ単体で画像や映像を表示する
ことが可能であるため、スペースに限りのある一般家庭などに好適に設置することができ
る。また、映像が歪むことがなく、周囲の明るさによってコントラストが低下するといっ
た問題はほとんど生じないため、極めて高い表示品位で映像や画像を表示することができ
る。また投影型の映像装置で必要であったランプ等の光源を用いないため、消費電力を低
減できるほか、発熱による危険性がなく、また光源を交換する必要もない。そのため本発
明の一態様の表示装置200は低いランニングコストと、高い信頼性が両立された表示装
置であるともいえる。
【0034】
それぞれの表示パネル100の厚さは、例えば10μm以上5mm以下、好ましくは2
0μm以上4mm以下、より好ましくは30μm以上3mm以下、代表的には40μm以
上1mm以下の厚さとすることができる。表示パネル100の厚さが薄いほど表示パネル
100を巻き取った時の表示装置200のサイズをコンパクトにできる。一方、厚さが薄
すぎると風などの影響を受けやすくなり、また表示パネル100の機械的強度が低下して
しまう恐れがある。例えば表示パネル100に可撓性を有する保護シート等を貼り付け、
総厚を0.5mm以上5mm以下程度の適度な厚さを有することで、表示パネル100を
吊り下げた状態でもその表示面が波打ってしまうなどの不具合を抑制できる。
【0035】
また、表示パネル100を極めて薄くすることや、表示パネル100に可撓性を有する
部材を用いること等により、その重量を極めて小さくすることが可能となる。例えば表示
面の面積が100cm2あたりの表示パネル100の重さを、0.1g以上50g以下、
好ましくは0.1g以上30g以下、より好ましくは0.1g以上10g以下、より好ま
しくは0.1g以上5g以下とすることができる。
【0036】
なお上述した表示パネル100の重量は、表示パネル100単体(画像を表示させる最
低限の機能を実現する部分。例えば素子等が形成された一対の基板)の重量であってもよ
いし、またはこれに加えて表示パネル100の強度を確保するための部材(シート、フレ
ーム等)や、表示パネル100に電気的に接続するFPC(Flexible Prin
ted Circuit)、配線、コネクタなどの重量を含んでいる場合もある。このよ
うな軽量な表示パネル100を用いることで、表示装置200の重量を上述した投影型の
表示装置に用いるスクリーンの重量と同等、またはこれよりも軽量にすることが可能とな
る。
【0037】
表示パネル100は、表示領域101を有する。表示領域101には画像を表示するこ
とができる。また表示パネル100は、表示領域101の輪郭に沿った一部の領域に、透
明部110を有している。
【0038】
隣接する2枚の表示パネル100のうち表示面側に位置する表示パネル100は、その
透明部110が、他方の表示パネル100の表示領域101と重なるように配置されてい
る。
【0039】
図1(B)に示す例では、横方向に並ぶ2つの表示パネル100のうち、表示面側に位
置する表示パネルの透明部110が、他方の表示パネル100の表示領域101の一部と
重ねて設けられている。また縦方向に並ぶ2つの表示パネル100においても同様である
。なお、
図1(B)等では、縦方向に並ぶ各列の表示パネル100において、軸部201
に最も近い表示パネル100が、最も表示面側に位置する構成の例を示しているが、この
積層順は特に限られない。
【0040】
2枚の表示パネル100が重なる部分において、表示面側とは反対側に位置する表示パ
ネル100の表示領域101に表示される画像は、表示面側に位置する表示パネル100
の透明部110を介して視認することができる。そのため1つの画像を複数の表示パネル
100に亘って表示できるだけでなく、隣接する表示パネル100間の継ぎ目が存在しな
いため、大きな画像を高い表示品位で表示することのできる表示装置200を実現できる
。ここで、表示装置200の表示領域103を、
図1(B)中に破線で囲って示している
。
【0041】
表示装置200に、比較的小型の表示パネル100を複数用いることにより、高い歩留
りを実現できる。また、例えば1種類の表示パネル100を作製しても、表示パネル10
0の数や配置方法を変えることにより、表示領域のサイズの異なる様々な表示装置を容易
に作製することが可能となる。そのため、製品の種類を充実させることや、顧客それぞれ
のニーズに合わせた少量生産に応じることも容易となる。また、表示パネル100を含む
ユニットごとにメーカが販売し、これを用いてユーザが自由に表示領域の大きさや形など
をカスタマイズすることも可能となる。
【0042】
表示装置200の表示領域103の画素数(画面解像度ともいう)は、各表示パネル1
00の表示領域の画素数のうち、表示に寄与する部分の画素数を足し合わせたものとなる
。ここで、表示領域103を所定の画素数とするために、隣接する2つの表示パネル10
0のうち、表示面側とは反対側の表示パネル100の表示領域の一部を、表示面側の表示
パネル100の表示領域で覆うことで、表示領域103の画素数を調整してもよい。こう
することで、ユーザの要望や、規格に沿った画素数の表示領域103を有する表示装置2
00を実現できる。
【0043】
なおここでは、複数の表示パネル100を用いて、大きな表示領域を有する表示装置2
00を構成する例を示しているが、
図1(A)等に示すよりも大きな表示領域を有する1
枚の表示パネル100を用いることもできる。1枚の表示パネル100を用いることで、
例えば複数の表示パネル100を接続する継ぎ目がないことにより巻き取ったときの径の
大きさを均一にすることができる。
【0044】
軸部201は、表示パネル100の一端を固定する機能を有する。
図1(B)では、表
示パネル100を縦3枚、横4枚の12枚の表示パネル100を配列した場合を示してい
る。このとき軸部201は、軸部201側の4つの表示パネル100の端部を固定する。
【0045】
また、軸部201には、各表示パネル100と電気的に接続するFPC等の一部が配置
される。ここで、軸部201内に当該FPCと電気的に接続するコネクタや配線等が設け
られていることが好ましい。さらに、軸部201は、各表示パネル100に信号や電圧を
供給する回路を備えていることが好ましい。このほか、軸部201内にアンテナ、無線受
信機、無線送信機、電源供給線、バッテリ、演算装置や記憶装置などのICが実装された
プリント基板(回路基板)、外部接続ポートなどのうち、1以上を有する構成としてもよ
い。
【0046】
ここで、軸部201の直径が小さいほど、複数の表示パネル100を巻き取ったときの
直径を小さくすることができ、よりコンパクトに表示パネル100を収納することができ
る。軸部201の直径は、各表示パネル100を曲げる際に許容される曲率に応じて決定
すればよい。例えば、軸部201の直径を、0.1mm以上50mm以下、好ましくは0
.5mm以上30mm以下、より好ましくは1mm以上20mm以下、より好ましくは2
mm以上10mm以下とすることができる。軸部201の直径を0.1mm以上とするこ
とで、表示パネル100の重量によって軸部201がたわんでしまうことを抑制できる。
また軸部201の直径を50mm以下とすることで、表示パネル100を収納した際の表
示装置200の大きさを十分にコンパクトにすることができる。
【0047】
回転機構202は、軸部201を回転させる機能を有する。軸受部203は、軸部20
1を支える機能を有する。
図1(A)(B)等に示す構成の例では、軸部201の一端が
回転機構202により支持され、他端が軸受部203によって支持されている例を示して
いる。なお、軸受部203も軸部201を回転させる機能を有していてもよく、その場合
には回転機構202と軸受部203とが同期して動作するようにすればよい。
【0048】
表示装置200は、回転機構202によって、軸部201の回転量を調整することによ
り、複数の表示パネル100が引き出された領域、すなわち表示に寄与する表示領域10
3の長さを適宜調整することができる。
【0049】
回転機構202は、例えばモータ等の動力と歯車などの組み合わせにより、軸部201
を回転させる構成とすればよい。また、このとき回転機構202に赤外線等の受信機を設
け、リモートコントローラ等を用いて使用者が操作できる構成とすると、表示装置200
を天井や壁などの高い位置などに設置した場合には好適である。
【0050】
または、使用者が手動で軸部201を回転させる構成としてもよい。
図2(A)には、
回転機構202に紐状のコード211を設けた場合の例を示している。紐状のコード21
1を操作することにより、軸部201を回転させて複数の表示パネル100を引き出す、
または巻き取るといった動作をすることができる。
【0051】
また、
図2(B)では、最も端に位置する複数の表示パネル100の端部に沿ってバー
212を設け、バー212に紐状のコード213を設けた場合の例を示している。このと
き、回転機構202は複数の表示パネル100の引き出し量に応じて、段階的に軸部20
1の回転が止まる機構を有していることが好ましい。また複数の表示パネル100を完全
に引き出したあとに、コード213を操作すると複数の表示パネル100が巻き取られる
ように軸部201を回転させる機構を有していることが好ましい。ここで、バー212は
複数の表示パネル100を引き出した状態でカールしてしまうことを抑制するための重り
としても機能させることができる。
【0052】
回転機構202と軸部201との間には、軸部201内のFPC等に電力や信号を供給
するための配線が設けられていることが好ましい。
【0053】
このとき、当該配線が軸部201を回転させたときに生じるねじれによって断線してし
まうことのないように、十分に長い配線、またはあらかじめ回転の向きとは反対向きにね
じりが加えられた配線など、ねじりに対する対策が施された配線を用いることが好ましい
。
【0054】
または、回転機構202と軸部201との接合部に、回転しても内部を通る配線の電気
的な接続が断たれない機構を有することが好ましい。例えば水銀やガリウム等の液体金属
を用いた回転コネクタ(ロータリーコネクタ)や、ブラシ状の電極が適用されたスリップ
リング等を用いることができる。回転コネクタを用いると、摩耗による問題が抑制できる
ため好ましい。
【0055】
または、回転機構202と軸部201との間で、無線で信号や電力の伝達を行い、配線
を設けない、または配線の数を減らす構成としてもよい。例えば、回転機構202に無線
送信機を設け、軸部201内に無線受信機を設けることにより、無線で信号の伝達を行う
構成としてもよい。また回転機構202と軸部201との間で、非接触給電を用いて電力
を伝達する機構を設けてもよい。こうすることで、配線の断線などの不具合が起こる危険
性を無くすことができ、信頼性の高いものとすることができる。または、回転機構202
からではなく、他の機器から直接軸部201に信号や電力を供給してもよい。
【0056】
また、上述した軸部201内のFPC等に電力や信号を供給するための機構を軸受部2
03が有していてもよい。
【0057】
回転機構202や軸受部203は、軸部201に信号や電圧を供給する回路を備えてい
ることが好ましい。このほか、回転機構202や軸受部203内にアンテナ、無線受信機
、無線送信機、電源供給線、バッテリ、演算装置や記憶装置などのICが実装されたプリ
ント基板(回路基板)、外部接続ポートなどのうち、1以上を有する構成としてもよい。
【0058】
なお、
図1(A)(B)では、複数の表示パネル100の表示面が外側になるように軸
部201に巻き取られる構成を示したが、
図1(C)に示すように、表示領域101が内
側になるように軸部201に巻き取られる構成としてもよい。このような構成とすること
で、収納された状態において表示パネル100の表示面が他の部材と接触してしまうこと
が抑制できる。
【0059】
図3(A)には、複数の表示パネル100を引き出した状態の表示装置200を、裏側
(表示面とは反対側)から見たときの一例を示している。
【0060】
各表示パネル100には、FPC104が電気的に接続されている。軸部201から離
れている表示パネル100に電気的に接続するFPC104は、当該表示パネル100よ
りも軸部201側に位置する他の表示パネル100の裏面側に沿って配置され、軸部20
1に電気的に接続されている。言い換えると、FPC104は隣接する表示パネル100
の表示面とは反対側に位置する部分を有する。
【0061】
また、
図3(A)に示すように、複数のFPC104同士が重ならないように、各々の
FPC104の形状や配置方法を工夫することが好ましい。FPC104同士が重ならな
いことで、これらの間でノイズが伝達することを抑制し、表示装置200の表示品位を保
つことができる。
【0062】
また、FPC104からのノイズが、当該FPC104と重なる表示パネル100に伝
達してしまう場合がある。これを抑制するため、少なくともFPC104と表示パネル1
00とが重なる部分に、導電性の部材を挟むことが好ましい。例えば、表示パネル100
の裏面側、またはFPC104の表示パネル100側の面に導電膜を形成する、または導
電性のフィルムを貼り付けるなどすればよい。また当該導電膜や導電性のフィルムの表面
に絶縁膜を形成する、または絶縁性のフィルムを貼り付けるなどし、表面を絶縁化するこ
とがより好ましい。
【0063】
またFPC104と、これと重なる表示パネル100とは、それぞれの相対的な位置を
固定するために、接着されていることが好ましい。これらが固定されることで、複数の表
示パネル100を巻き取る、または引き出す動作によってFPC104が引っ張られる、
またはねじれる等により、FPC104の接点(圧着部)に応力がかかり、電気的な接続
が断たれてしまうことを抑制できる。このとき、FPC104と表示パネル100とをテ
ープ等で貼り付けてもよいし、両面に粘着性の材料を有するシートで貼り合わされていて
もよい。このようなシートの粘着性の材料にシリコーン樹脂等のゲル状の材料を用いると
、表示パネル100を巻き取るときにFPC104と表示パネル100とが相対的にずれ
てしわが寄ることを抑制できるため好ましい。また、このようなシートとして、電磁波を
吸収する機能を有するシートを用いると、上述したノイズの影響を抑制することもできる
。
【0064】
また
図3(B)に示すように、FPC104や表示パネル100の裏面側を保護するた
め、可撓性を有する保護部材105を複数の表示パネル100の全体に亘って設けること
が好ましい。保護部材105に用いる材料としては、プラスチックのほか、金属、合金、
紙、ゴム、天然繊維または合成繊維などの布等が一例として挙げられる。または可撓性を
有する程度に薄いガラスなどを用いてもよい。保護部材105に色彩を施すなどし、遮光
性を有する構成とすると、FPC104等が視認されず、また意匠性を高めることができ
る。
【0065】
以上が構成例についての説明である。
【0066】
[適用例]
以下では、本発明の一態様の表示装置を適用する例について説明する。
【0067】
図4(A)に、室内の壁221に、本発明の一態様の表示装置200を設置した例を示
す。
【0068】
図4(A)では、表示装置200が有する回転機構202(図示しない)と連動したコ
ード211を有する構成を示している。コード211を操作することにより、表示装置2
00の表示パネルを巻き取った状態と、表示パネルを引き出した状態とに変形することが
できる。
【0069】
また、表示装置200の上部には、軸部201、回転機構202、及び軸受部203等
(図示しない)を収納するカバー222が設けられ、表示パネルを巻き取った状態で収納
することができる。
図4(B)には、表示装置200の表示パネルをカバー222内に収
納した状態を示す。表示装置200を使用しないときには、
図4(B)に示すようにカバ
ー222により表示パネルが巻き取られた状態の表示装置200全体が隠され、よりすっ
きりとしたインテリアを実現できる。
【0070】
また、
図4(A)(B)には、本発明の一態様の表示装置200を有するテーブル23
0を示している。
図4(C)(D)には、テーブル230の断面概略図を示す。
【0071】
テーブル230は、筐体231の内部に表示装置200を有する。また筐体231の上
面には透光性のカバー232を有する。カバー232には、ガラスやプラスチックなどを
用いればよい。
図4(C)に示すように、表示装置200の表示面が平面である状態のと
き、カバー232を介して表示面に表示される画像を見ることができる。また、表示装置
200を使用しない場合には、
図4(D)に示すようにカバー232に覆われた部分より
も外側に表示装置200の表示パネルを巻き取った状態で収納することで、通常のテーブ
ルとして用いることができる。
【0072】
図5(A)(B)には、本発明の一態様の表示装置200が適用された、持ち運び可能
な表示機器240の例を示している。表示機器240は、表示装置200、筐体241、
バー242、フレーム243、及び脚部244を有している。
図5(A)は使用状態を示
し、
図5(B)は折り畳んだ状態を示している。
【0073】
筐体241の内部には、軸部201、回転機構202、及び軸受部203等(図示しな
い)が設けられている。
【0074】
バー242は、最も端に位置する複数の表示パネル100の端部に沿って設けられてい
る。バー242を筐体241側から上方に引き上げることで、表示パネルを筐体241か
ら引き出すことができる。また、表示パネルを引き上げた状態でバー242とフレーム2
43とを固定することができる。
【0075】
筐体241とフレーム243とは、互いが平行である状態から90°回転した状態へと
回転可能に固定されている。またフレーム243には、折り畳み可能な脚部244が取り
付けられている。このような構成とすることで、
図5(B)に示すように表示機器240
をコンパクトに折り畳むことが可能となる。そのため、持ち運ぶときには高い携帯性を有
し、且つ使用する際には大画面で表示することが可能である。
【0076】
なお、筐体241とフレーム243とが脱着可能な構成としてもよい。例えば使用する
場合にはフレーム243に筐体241が固定され、使用しない場合には、これらを分離し
てケース等に収納する構成としてもよい。
【0077】
またフレーム243及び脚部244のいずれか一方、または両方が、伸縮する機能を有
していてもよい。フレーム243が伸縮することにより、表示領域の高さを調整すること
ができる。また、収納する際によりコンパクトな形態とすることができる。
【0078】
なお、ここでは筐体241を下側に配置し、バー242を引き上げて用いる例を示した
が、反対に筐体241を上側に配置し、バー242を引き下げて用いてもよい。また筐体
241とバー242とが縦向きになるようにし、横方向にバー242を引っ張る構成とし
てもよい。
【0079】
また、筐体241内にバッテリを有する構成とすることが好ましい。その場合には、屋
外や広いホールなど、建屋からの電源を使用できない場所であっても使用することが可能
となる。
【0080】
ここで、壁221やテーブル230、表示機器240等に適用される表示装置200は
、映像を受信する機能を有していることが好ましい。例えば、テレビジョン放送受信機(
チューナー)を内蔵し、テレビジョン放送を表示面に表示してもよい。またDVD等の記
憶媒体の再生装置との接続端子を有し、当該記憶媒体に記録された映像を表示してもよい
。また、USB(Universal Serial Bus)端子、映像端子などの端
子、若しくは有線または無線のLAN(Local Area Network)などの
ネットワークを介してインターネット上の画像または映像を表示する構成としてもよいし
、これら端子やネットワークを介してコンピュータや携帯情報端末等と接続可能な構成と
し、これらから出力される映像を表示する構成としてもよい。
【0081】
以上が適用例についての説明である。
【0082】
ここで、上述した構成において、画像等を表示可能な表示パネル100を発光パネルに
置き換えることにより、表示装置200を照明装置として用いることもできる。可撓性を
有する発光パネルとしては、可撓性を有する基板に有機EL素子等の発光素子が形成され
た構成を用いることができる。
【0083】
本実施の形態は、少なくともその一部を本明細書中に記載する他の実施の形態と適宜組
み合わせて実施することができる。
【0084】
(実施の形態2)
本実施の形態では、実施の形態1で例示した表示装置を適用可能な、本発明の一態様の
表示システムの構成例について、図面を参照して説明する。
【0085】
大型の表示装置を実現する手段の一つとして、複数の表示パネルをタイル状に並べ、複
数の表示装置の表示領域を一つの表示画面として用いる方法がある。
【0086】
表示パネルをタイル状に並べて固定した大型の表示装置において、保存環境の温湿度の
変化による膨張または収縮や、使用により繰り返し外力がかかることによって、表示パネ
ル同士の相対的な位置関係が変化する場合がある。
【0087】
以下では、表示システムを構成する複数の表示パネル同士の相対的な位置関係の変化に
合わせて表示を補正する構成例を示す。または、大型化に適した表示システムの構成例を
示す。または、表示ムラの抑制された表示システムの構成例を示す。または、一覧性に優
れた電子機器の構成例を示す。または、可搬性に優れた電子機器の構成例を示す。
【0088】
本発明の一態様の表示システムは、第1の表示領域を有する第1の表示パネルと、第2
の表示領域を有する第2の表示パネルと、検出手段と、補正手段とを備える。第1の表示
領域上に第2の表示領域の一部が重なる。検出手段は第1の表示領域と第2の表示領域が
重なる第1の領域の大きさを検出する機能を有する。補正手段は、第1の領域の大きさの
変化に基づいて、第1の表示領域の表示を補正する機能を有する。
【0089】
また、補正手段は第1の領域の大きさの変化に基づいて、第1の表示領域および第2の
表示領域の表示を補正する機能を有していてもよい。
【0090】
図6(A)は、表示システム10の構成例を示すブロック図である。ブロック図におけ
る矢印は、情報または信号が伝達する方向を示す。
【0091】
図6(A)に示す表示システム10は、表示パネル20a、表示パネル20b、検出手
段31、及び補正手段32を有する。
【0092】
まず、表示システム10が有する表示装置20の構成例について
図7を用いて説明する
。
【0093】
図7(A1)乃至(C2)に、表示システム10が有する表示装置20の上面模式図を
示す。表示装置20は、表示パネル20aと、表示パネル20bとを備える。表示パネル
20aは表示領域21aを有する。また表示パネル20bは表示領域21bおよび透明部
22bを有する。また透明部22bは可視光を透過する領域を含む。本実施の形態では表
示パネル20aと表示パネル20bは、表示パネル20bが透明部22bを有する点を除
いて同様の構成としているが、これに限られない。表示パネル20aを表示パネル20b
と同様の構成とする、すなわち表示パネル20aにも表示パネル20bと同様の透明部を
設けることで、表示装置20の作製における量産性を高めることができる。
【0094】
表示領域21aおよび表示領域21bは、マトリクス状に配置された複数の画素を含み
、画像を表示することができる。各画素には一つ以上の表示素子が設けられている。表示
素子としては、たとえば有機EL素子などの発光素子、または液晶素子等を用いることが
できる。表示領域21aおよび表示領域21bは、可視光を透過しない領域を含む。
【0095】
表示パネル20aの表示領域21a以外の領域には、例えば表示領域21aに含まれる
画素に電気的に接続する配線が設けられている。また、このような配線に加えて、走査線
駆動回路や信号線駆動回路等の画素を駆動するための駆動回路が設けられていてもよい。
表示パネル20bの表示領域21b、透明部22b以外の領域についても同様である。な
お
図7(A1)乃至(C2)では、表示パネル20aおよび表示パネル20bと外部の装
置等とを電気的に接続するFPC(Flexible Printed Circuit
)は省略している。
【0096】
表示パネル20aおよび表示パネル20bの厚さが薄いと、表示領域21aと表示領域
21bとの継ぎ目を視認されにくくすることができるため好ましい。また表示パネル20
aおよび表示パネル20bが可撓性を有することで、表示装置20をロール状に収納する
ことができ、可搬性に優れた表示装置とすることができるため好ましい。
【0097】
図7(A1)は、表示装置20における表示パネル20aおよび表示パネル20bの初
期の位置関係を示している。また
図7(A2)は、表示領域21aおよび表示領域21b
が、一つの表示画像15を表示している状態を示している。表示装置20は表示領域21
aと表示領域21bとでそれぞれ別の画像を表示することができ、また
図7(A2)に示
すように一つの画像を表示することもできる。なお、
図7(A2)における破線は、表示
領域21aと表示領域21bの境界を示している。
【0098】
図7(A1)において、表示パネル20a上に表示パネル20bの一部が重なっている
。表示領域21bと隣接して透明部22bが位置するため、表示面側から見て表示領域2
1aと表示領域21bとを隙間なく並べることで、表示装置20が継ぎ目のない大画面の
表示を行うことができる。
【0099】
領域11は、表示領域21a上に表示領域21bが重なる部分である。
【0100】
続いて、表示システム10が有する各構成の機能について説明する。
【0101】
たとえば表示装置20をロール状に収納する場合、使用する際に巻かれた状態の表示装
置20を
図7(B1)の矢印の方向に広げると、該矢印の方向に外力がかかる。また表示
装置20を把持することで同様の外力がかかる場合がある。これらの外力が繰り返し表示
装置に作用することで、表示パネル20aと表示パネル20bとの位置関係が
図7(B1
)のように変化することがある。表示装置20が領域11を有することで、上記のような
位置関係が生じた場合にも、表示領域21aと表示領域21bとの間に隙間が発生するこ
とを抑制することができる。
【0102】
また表示システム10は、表示装置20が使用する表示領域の大きさが変化した場合に
、該変化を検知する検出手段31と、該変化に応じた表示の補正を行える補正手段32を
有する。すなわち表示システム10によって、表示装置20が使用する表示領域の大きさ
が変化しても変化前と同様の表示を継続して行うことができるため、本発明の一態様の表
示システムは信頼性の高い表示を行うことができる。たとえば表示装置20の保存環境の
温度や湿度の変化によって表示パネル20aと表示パネル20bとの位置関係が変化して
も、本発明の一態様によって表示装置20は変化前と同様の表示を継続して行うことがで
きる。
【0103】
表示領域21aのうち領域11と重なる部分を非表示とすることで、表示装置20の消
費電力を削減することができる。また、透明部22bが可視光の一部を吸収または反射す
る場合には、透明部22bと重なる表示領域21aの表示画像の表示が暗くなってしまう
ことがある。表示領域21aのうち透明部22bと重なる部分の表示輝度を該部分の周辺
よりも高くすることで、表示装置20は継ぎ目がなく表示ムラが視認されにくい表示画像
15を表示することができる。
【0104】
図7(B1)は、表示パネル20aおよび表示パネル20bの位置関係が、
図7(A1
)の状態から2つのパネルが隣接する方向(
図7(B1)におけるX軸方向)に変化した
場合の表示装置20の上面模式図である。
図7(A1)における領域11は、
図7(B1
)では領域11Aとなり、表示領域21a上に重なる表示領域21bの大きさが小さくな
っている。また、透明部22bと重なる表示領域21aの位置が変化している。
【0105】
検出手段31(図示しない)は、領域11の大きさの変化を検出し、また補正手段32
(図示しない)は、領域11の大きさの変化に基づいて表示領域21aまたは/および表
示領域21bの表示を補正する。
【0106】
図7(A1)から
図7(B1)のように表示パネル20aおよび表示パネル20bの位
置関係が変化した場合の表示の補正内容は、具体的には以下の通りである。
図7(A1)
の状態で非発光としていた表示領域21aの一部分(領域11)のうち、
図7(B1)に
おいて表示領域21bと重ならなくなった部分(領域11から領域11Aを除いた部分)
を発光部とする。また、
図7(A1)の状態で周辺よりも明るくしていた表示領域21a
の一部分(
図7(A1)において透明部22bと重なっていた部分)を周辺と同じ表示輝
度とし、
図7(B1)で新たに透明部22bと重なった表示領域21aの一部分の表示輝
度を高くする。そして表示領域21aおよび表示領域21bの発光させる部分の全体に合
わせて、表示画像15の大きさおよびアスペクト比を変更する。
【0107】
すなわち、表示領域21aまたは/および表示領域21bにおける発光部および非発光
部の領域を変更すること、該発光部のうち表示輝度を変更する領域と該領域の表示輝度を
決定すること、および表示装置が表示する画像の大きさおよびアスペクト比を変更するこ
とが、補正手段32が生成する補正内容に含まれる。
【0108】
以上のような補正内容の信号を補正手段32が生成し、表示パネル20aおよび表示パ
ネル20bに該信号を送信することで、表示システム10は表示装置20において、表示
パネル20aと表示パネル20bの位置関係が変化しても継ぎ目のないなめらかな画像を
表示することができる(
図7(B2)参照)。
図7(B2)には、表示装置20が表示画
像15から大きさおよびアスペクト比が変更された表示画像15Aを表示している状態を
示している。
【0109】
図7(C1)は、表示パネル20aおよび表示パネル20bの位置関係が、
図7(A1
)の状態から2つのパネルが隣接する方向と直交する方向(
図7(C1)におけるY軸方
向)に変化した場合の表示装置20の上面模式図を示す。
図7(A1)における領域11
は、
図7(C1)では領域11Bとなり、表示領域21a上に重なる表示領域21bの大
きさが小さくなっている。さらに、同一直線上に位置していた表示領域21aの辺と表示
領域21bの辺がずれるように位置関係が変化している。また、透明部22bと重なる表
示領域21aの位置が変化している。
【0110】
検出手段31は、領域11の大きさの変化を検出し、また補正手段32は、領域11の
大きさの変化に基づいて表示領域21aまたは/および表示領域21bの表示を補正する
。
【0111】
図7(A1)から
図7(C1)のように表示パネル20aおよび表示パネル20bの位
置関係が変化した場合の表示の補正内容は、具体的には以下の通りである。まず
図7(A
1)の状態で非発光としていた表示領域21aの一部分(領域11)のうち、
図7(C1
)において表示領域21bと重ならなくなった部分(領域11から領域11Bを除いた部
分)を発光部とする。また、
図7(A1)の状態で周辺よりも明るくしていた表示領域2
1aの一部分(
図7(A1)において透明部22bと重なっていた部分)を周辺と同じ表
示輝度とし、
図7(B1)で新たに透明部22bと重なった部分の表示輝度を高くする。
そして表示領域21aおよび表示領域21bが構成する表示領域のうち最も大きな矩形を
含む部分を発光部とし、該発光部に合わせて表示画像15の大きさやアスペクト比を変更
する。最後に表示領域21aおよび表示領域21bのうち、該矩形に含まれない部分を非
発光部とする。
【0112】
以上のような補正内容の信号を補正手段32が生成し、表示パネル20aおよび表示パ
ネル20bに該信号を送信することで、表示システム10は表示装置20において、表示
パネル20aと表示パネル20bの位置関係が変化しても継ぎ目のないなめらかな画像を
表示することができる(
図7(C2)参照)。
図7(C2)には、表示装置20が表示画
像15から大きさおよびアスペクト比が変更された表示画像15Bを表示している状態を
示している。
【0113】
続いて、表示システム10の構成例について
図6(A)乃至(D)を用いて説明する。
【0114】
なお、ブロック図において枠で囲まれている要素は、少なくとも互いに電気的に接続さ
れていることを示し、一つの筐体内に含まれている場合も含む。
【0115】
図6(A)は、表示システム10において、表示パネル20a、表示パネル20b、検
出手段31、補正手段32がそれぞれ別の筐体に含まれている例を示している。また、図
6(B)に示すように、表示パネル20aおよび表示パネル20bを一つの筐体に収納し
て表示装置20としてもよい。なお、表示パネル20aおよび表示パネル20bを一つの
筐体に収納せずに表示装置20としてもよい。
【0116】
検出手段31は、表示パネル20aおよび表示パネル20bの位置関係に関する情報、
具体的には
図7(A1)等で示した領域11の大きさを検出する機能を有する。検出手段
31としては、たとえばデジタルカメラ、CCD(Charge Coupled De
vice)カメラ、またはイメージスキャナなどの撮像装置を用いることができる。この
ような撮像装置によって表示装置20の表示を撮像し、取得した映像または画像を位置情
報として補正手段32に出力すればよい。
【0117】
また、
図6(C)に示すように検出手段が表示パネルに含まれるような構成としてもよ
い。表示パネルに含まれる検出手段31aおよび検出手段31bとしては、たとえば光電
変換素子や、光電変換素子および光電変換素子を駆動する撮像画素回路を含む撮像画素が
挙げられる。
【0118】
図7(A1)において、表示領域21aのうち表示領域21bが重なる領域11に含ま
れる画素には、表示領域21bによって外光が遮られる。また表示領域21aの領域11
を除いた領域に含まれる画素には、外光が入射する。表示領域21aに配置された画素が
検出手段31aとして撮像画素を有することで、撮像画素が有する光電変換素子が外光を
検知し、領域11の大きさの変化を精密に検知することができる。また表示領域21a上
に透明部22bが重なる部分では、表示領域21aに配置された画素に入射する外光の一
部が透明部22bに吸収される場合がある。よって、光電変換素子が検知する外光の強さ
に応じて、表示領域21aに配置された画素の表示輝度を調整することができる。なお、
撮像画素を備えたタッチパネルの具体的な構成については後述する。
【0119】
補正手段32は、検出手段31が検知した位置情報を受け取る機能と、該位置情報の変
化に基づいて表示パネル20aおよび/または表示パネル20bの表示を補正する信号(
以下、補正信号ともいう)を生成する機能と、補正信号を表示パネル20aおよび/また
は表示パネル20bに送信する機能を有する。補正信号を生成する装置としては、たとえ
ばGPU(画像演算装置)やCPU(中央演算装置)などの演算装置が挙げられる。また
は、上述した補正内容をコンピュータに実行させるプログラムが格納された記憶装置と、
当該プログラムを実行可能なコンピュータを用いてもよい。
【0120】
補正手段32は、
図6(A)乃至(C)に示すように表示パネルや検出手段と独立に存
在していてもよいし、
図6(D)に示すように表示システム10内で表示パネルや検出手
段と電気的または/および物理的に接続されていてもよい。また、補正手段32が情報を
受け取る方法、および信号を送信する方法は、有線であってもよく、無線でもよい。
【0121】
[変形例1]
以下では、
図7(A1)乃至(C2)で示した表示装置20と一部の構成が異なる表示
装置について説明する。
【0122】
図8(A1)乃至(C2)に、表示システム10が有する表示装置25の上面模式図を
示す。なお、表示装置25において、表示装置20と共通する構成については表示装置2
0の説明を援用できる。
【0123】
表示装置25は、表示パネル25aと、表示パネル25bとを備える。表示パネル25
aは表示領域21aおよび予備表示領域23aを有する。また表示パネル25bは表示領
域21b、透明部22bおよび予備表示領域23bを有する。なお、表示パネル25bに
は予備表示領域23bが設けられていなくてもよい。
【0124】
予備表示領域23aおよび予備表示領域23bは、マトリクス状に配置された複数の画
素を含み、画像を表示することができる。各画素には一つ以上の表示素子が設けられてい
る。予備表示領域23aおよび予備表示領域23bは、表示装置25の初期状態において
は非表示とすることができる。また検出手段31は、領域11の大きさの変化に基づいて
予備表示領域23aの一部および/または予備表示領域23bの一部を表示させる機能を
有する。
【0125】
予備表示領域は、表示領域の辺に隣接する位置に設けることができる。
図8(A1)で
は予備表示領域23bは、表示領域21bの3辺に隣接するように配置している。なお、
本実施の形態では予備表示領域23aは、予備表示領域23bと同様に表示領域21aの
3辺に設ける構成としているが、表示領域21aを囲むように配置してもよい。たとえば
、表示パネル25aと表示パネル25bの初期の位置関係において、表示領域21bが上
に重なる部分(
図8(A1)における領域11)の表示領域21aを予備表示領域23a
とすることで、表示装置25の消費電力を削減することができる。
【0126】
表示パネルに設ける予備表示領域の大きさは、想定される表示パネル25aと表示パネ
ル25bとの相対的な位置変化の大きさに応じて決めることができる。具体的には、表示
パネルを構成する基板等の材料の熱膨張係数等を考慮すればよい。また、表示パネル25
aと表示パネル25bの相対的な位置関係を変化させて使用する場合は、使用者が想定す
る用途等に応じて予備表示領域の大きさを決めることができる。また、
図8(A1)乃至
(C2)に示した上面模式図において、予備表示領域23aおよび予備表示領域23bは
説明のためにその大きさを誇張して示している。
【0127】
予備表示領域の幅方向の長さを、50μm以上50mm以下、好ましくは100μm以
上30mm以下、より好ましくは500μm以上20mm以下の範囲とすることができる
。または、予備表示領域の幅方向に含まれる画素の数を、1画素以上100画素以下、好
ましくは5画素以上80画素以下、より好ましくは5画素以上50画素以下に設定するこ
とができる。
【0128】
例えば、表示パネル25aの表示領域全体(表示領域21aおよび予備表示領域23a
を含んだ領域)が対角13.5インチ、制御可能な画素数(表示領域21aおよび予備表
示領域23aを含んだ画素数)が2560×1440であるとする。この場合、予備表示
領域23aは該表示領域全体の各辺から25画素分、すなわち予備表示領域23aの幅の
長さが約5mmとなるように設ければよい。
【0129】
図8(A1)は、表示装置25における表示パネル25aおよび表示パネル25bの初
期の位置関係を示している。また
図8(A2)は、表示領域21aおよび表示領域21b
が、一つの表示画像15を表示している状態を示している。表示装置25の初期状態にお
いては、予備表示領域23aおよび予備表示領域23bは非発光となっている(
図8(A
2)参照)。
【0130】
図8(B1)は、表示パネル25aおよび表示パネル25bの位置関係が、2つのパネ
ルが隣接する方向(
図8(B1)におけるX軸方向)に変化した場合の表示装置25の上
面模式図である。
図8(A1)における領域11は、
図8(B1)では領域11Cとなり
、表示領域21a上に重なる表示領域21bの大きさがX軸方向に大きくなっている。ま
た、透明部22bと重なる表示領域21aの位置が変化している。
【0131】
検出手段31は領域11の大きさの変化を検出し、また補正手段32は、領域11の大
きさの変化に基づいて表示領域21aまたは/および表示領域21bの表示を補正する。
【0132】
図8(A1)から
図8(B1)のように表示パネル25aおよび表示パネル25bの位
置関係が変化した場合に補正手段32が生成する表示の補正内容は、
図7(A1)から図
7(B1)のように表示パネル20aおよび表示パネル20bの位置関係が変化した場合
と比較して以下の点が異なる。
【0133】
補正手段32は、表示パネル25aと表示パネル25bの位置関係が変化した場合に、
初期に表示していた表示画像15の大きさやアスペクト比を変更することなく継続して表
示が行えるように表示パネルの表示領域および予備表示領域における発光部および非発光
部の領域を変更する。すなわち、位置変化の前後で表示装置20が表示に要する画素数(
有効画素数ともいう)が変わらないようにすることができる。
【0134】
図8(A1)の状態から
図8(B1)の状態に表示装置25が変化した場合、表示装置
25の表示領域の大きさはX軸方向に小さくなる。よって、小さくなった分に応じて予備
表示領域23aおよび/または予備表示領域23bの一部を発光部とすることで、表示装
置25は
図8(B1)の状態においても
図8(A2)と大きさおよびアスペクト比が等し
い表示画像15を表示することができる(
図8(B2)参照)。
【0135】
表示パネル25aおよび表示パネル25bが、表示装置25の表示領域を囲むように予
備表示領域23aおよび予備表示領域23bを有することで、補正手段32の上記のよう
な補正が可能となる。たとえば表示装置25の保存環境の温度や湿度の変化によって表示
パネル25aと表示パネル25bとの位置関係が変化しても、本発明の一態様の表示シス
テム10によって、表示装置25は同じ表示を継続して行うことができる。よって、本発
明の一態様の表示システムは信頼性の高い表示を行うことができる。
【0136】
図8(C1)は、表示パネル25aおよび表示パネル25bの位置関係が、
図8(B1
)の状態からさらに2つのパネルが隣接する方向と直交する方向(
図8(C1)における
Y軸方向)に変化した場合の表示装置25の上面模式図を示す。
図8(B1)における領
域11Cは、
図8(C1)では領域11Dとなり、表示領域21a上に重なる表示領域2
1bの大きさがY軸方向に小さくなっている。さらに、同一直線上に位置していた表示領
域21aの辺と表示領域21bの辺がずれるように位置関係が変化している。
【0137】
図8(B1)の状態から
図8(C1)の状態に表示装置25が変化した場合、表示装置
25の表示領域の輪郭は矩形から八角形に変化する。よって補正手段32は、変化前の表
示領域のアスペクト比および有効画素数と一致するように、表示領域21aおよび表示領
域21bのそれぞれY軸方向に隣接する予備表示領域23aおよび予備表示領域23bを
発光部とする補正内容を生成する。このような補正を行うことで、表示装置25は
図8(
C1)の状態においても
図8(A2)と大きさおよびアスペクト比が等しい表示画像15
を表示することができる(
図8(C2)参照)。
【0138】
[適用例1]
本発明の一態様の表示装置35は、複数の表示パネル36が表示領域の継ぎ目がないよ
うに配置された構成を有している。ここで、各表示パネル36が有する表示領域の一部を
使用することで、表示装置35の表示領域37を任意の形状に変形することができる。一
の表示パネル36は、表示領域に隣接して透明部38を有する。
【0139】
図9(A)は、各々の表示パネル36の表示領域の全域に画像を表示させ、大きな表示
領域37を形成している場合を示している。一方、
図9(B)では、各表示パネル36が
有する表示領域の一部に画像を表示させることにより、表示装置35の表示領域37を扇
状の形状とした場合を示している。ここで、表示装置35の扇状の表示領域37よりも外
側の領域は、非表示領域39となる。
【0140】
表示領域37の内側に位置する表示パネル36は、その表示領域全域に画像の一部が表
示される。非表示領域39の内側に位置する表示パネル36は、その表示領域に画像が表
示されない。表示領域37と非表示領域39の間に位置する表示パネル36は、その表示
領域の一部に画像が表示される。
【0141】
このような構成とすることで、各表示パネル36として同様のパネルを用いたとしても
、任意の形状の表示領域37を形成することが可能となる。すなわち、特定の形状の表示
領域37を形成するために、設計やプロセス等を変更する必要がなく、共通の表示パネル
を用いて任意の形状の表示領域37を有する表示装置を実現できる。
【0142】
ここで、任意の形状の表示領域37を形成するには、各表示パネル36の表示領域の一
部を駆動させて画像を表示させればよい。このとき、各表示パネル36の表示領域の他の
一部を駆動させず、画像を表示しないように表示パネル36を駆動させればよい。
【0143】
さらに、表示装置35と、検出手段と、補正手段と、を有するシステムとすることが好
ましい。より具体的には、各表示パネル36に表示される画像が継ぎ目なく連結されるよ
うに、このずれを補正する機能を有する補正手段を有することが好ましい。また、当該画
像のずれを検出する検出手段を有し、当該検出手段から補正手段に、当該ずれの情報を出
力可能な構成とすることが好ましい。
【0144】
[適用例2]
図10(A)に、本発明の一態様の表示装置40が有する表示パネル45の上面概略図
を示す。表示パネル45は、表示領域41、透明部42および予備表示領域43を有する
。透明部42は表示領域41の3辺に隣接するように設けられている。
【0145】
予備表示領域43は、表示パネル45の初期状態において非発光となっている。表示領
域41は、予備表示領域43としても機能することができる。また予備表示領域43は、
表示領域41としても機能することができる。すなわち、表示パネル45は
図10(A)
に示す予備表示領域43の輪郭の内側の領域において、表示領域41の領域を任意の形状
に設定することができる。表示領域41および予備表示領域43の領域の設定は、補正手
段32が生成する補正内容に含むことができる。
【0146】
図10(B)は、
図10(A)に示した表示パネル45を2つ有する表示装置40の上
面模式図であり、表示パネル45aの上に表示パネル45bが重なっている。予備表示領
域43bは、表示パネル45bの初期状態では非発光となっているが、表示領域41aと
重なる領域44を発光部とすることで、表示装置40の表示領域に隙間のないなめらかな
表示画像46を表示させることができる(
図10(C)参照)。
【0147】
表示パネル45aの表示面と表示パネル45bの表示面と反対側の面とを、相対位置が
変化しないように接着してもよく、また着脱可能に固定してもよい。表示パネル45aと
表示パネル45bを着脱可能に固定することで、表示パネルの交換を容易に行うことがで
きる。着脱可能に固定する方法として、例えば吸着性を有するフィルムを用いることがで
きる。吸着性を有するフィルムは、被着体と該フィルムとの間の空気を除去し、低圧また
は真空状態を作り出すことで被着体に吸着する機能を有する。また、着脱可能に固定する
方法として、粘着性を有するフィルムを用いてもよい。
【0148】
表示パネル45aと表示パネル45bとの位置関係を変化させた場合にも、すなわち領
域44の大きさが変化した場合に、本発明の一態様の表示システム10が有する検出手段
31および補正手段32によって、表示装置40は表示領域に隙間のないなめらかな表示
を継続して行うことができる。また、補正手段32が表示パネル45aおよび表示パネル
45bの表示領域(41a、41b)および予備表示領域(43a、43b)の領域を自
由に変更する機能を有することで、表示装置40は任意の形状の表示領域において表示を
行うことができる。
【0149】
図10(D)に、5つの表示パネル45(表示パネル45a乃至45e)を有する表示
装置48の上面模式図を示す。表示パネル45の表示領域41の領域を
図10(A)から
変更することで、たとえば
図10(D)に示すように円状の表示領域41Aを構成するこ
とができる。また、
図10(E)に示すようにドーナツ状の表示領域41Bを構成するこ
ともできる。なお、
図10(D)および
図10(E)において、表示パネル45a乃至4
5eの透明部および予備表示領域は省略している。
【0150】
また、表示パネル45を複数組み合わせることで、表示システム10は楕円状や多角形
状など、その他平坦面が可能な任意の形状の表示領域を構成することができる。また、平
坦面に限られず、正四面体形状や正六面体形状などの多面体形状、円錐状や球状などの曲
面を有する立体形状の表面に継ぎ目のない表示領域を構成してもよい。
図10(F)に、
正六面体形状の表示領域41Cを有する表示装置49の斜視模式図を示す。
【0151】
例えば、本明細書等において、表示素子、表示素子を有する装置である表示装置、発光
素子、及び発光素子を有する装置である発光装置は、様々な形態を用いること、又は様々
な素子を有することが出来る。表示素子、表示装置、発光素子又は発光装置は、例えば、
EL(エレクトロルミネッセンス)素子(有機物及び無機物を含むEL素子、有機EL素
子、無機EL素子)、LED(白色LED、赤色LED、緑色LED、青色LEDなど)
、トランジスタ(電流に応じて発光するトランジスタ)、電子放出素子、液晶素子、電子
インク、電気泳動素子、グレーティングライトバルブ(GLV)、プラズマディスプレイ
(PDP)、MEMS(マイクロ・エレクトロ・メカニカル・システム)を用いた表示素
子、デジタルマイクロミラーデバイス(DMD)、DMS(デジタル・マイクロ・シャッ
ター)、MIRASOL(登録商標)、IMOD(インターフェアレンス・モジュレーシ
ョン)素子、シャッター方式のMEMS表示素子、光干渉方式のMEMS表示素子、エレ
クトロウェッティング素子、圧電セラミックディスプレイ、カーボンナノチューブを用い
た表示素子などの少なくとも一つを有している。これらの他にも、電気的または磁気的作
用により、コントラスト、輝度、反射率、透過率などが変化する表示媒体を有していても
よい。EL素子を用いた表示装置の一例としては、ELディスプレイなどがある。電子放
出素子を用いた表示装置の一例としては、フィールドエミッションディスプレイ(FED
)又はSED方式平面型ディスプレイ(SED:Surface-conduction
Electron-emitter Display)などがある。液晶素子を用いた
表示装置の一例としては、液晶ディスプレイ(透過型液晶ディスプレイ、半透過型液晶デ
ィスプレイ、反射型液晶ディスプレイ、直視型液晶ディスプレイ、投射型液晶ディスプレ
イ)などがある。電子インク、電子粉流体(登録商標)、又は電気泳動素子を用いた表示
装置の一例としては、電子ペーパーなどがある。なお、半透過型液晶ディスプレイや反射
型液晶ディスプレイを実現する場合には、画素電極の一部、または、全部が、反射電極と
しての機能を有するようにすればよい。例えば、画素電極の一部、または、全部が、アル
ミニウム、銀、などを有するようにすればよい。さらに、その場合、反射電極の下に、S
RAMなどの記憶回路を設けることも可能である。これにより、さらに、消費電力を低減
することができる。なお、LEDを用いる場合、LEDの電極や窒化物半導体の下に、グ
ラフェンやグラファイトを配置してもよい。グラフェンやグラファイトは、複数の層を重
ねて、多層膜としてもよい。このように、グラフェンやグラファイトを設けることにより
、その上に、窒化物半導体、例えば、結晶を有するn型GaN半導体層などを容易に成膜
することができる。さらに、その上に、結晶を有するp型GaN半導体層などを設けて、
LEDを構成することができる。なお、グラフェンやグラファイトと、結晶を有するn型
GaN半導体層との間に、AlN層を設けてもよい。なお、LEDが有するGaN半導体
層は、MOCVDで成膜してもよい。ただし、グラフェンを設けることにより、LEDが
有するGaN半導体層は、スパッタ法で成膜することも可能である。
【0152】
例えば、本明細書等において、画素に能動素子を有するアクティブマトリクス方式、ま
たは、画素に能動素子を有しないパッシブマトリクス方式を用いることが出来る。
【0153】
アクティブマトリクス方式では、能動素子(アクティブ素子、非線形素子)として、ト
ランジスタだけでなく、さまざまな能動素子(アクティブ素子、非線形素子)を用いるこ
とが出来る。例えば、MIM(Metal Insulator Metal)、又はT
FD(Thin Film Diode)などを用いることも可能である。これらの素子
は、製造工程が少ないため、製造コストの低減、又は歩留まりの向上を図ることができる
。または、これらの素子は、素子のサイズが小さいため、開口率を向上させることができ
、低消費電力化や高輝度化をはかることが出来る。
【0154】
アクティブマトリクス方式以外のものとして、能動素子(アクティブ素子、非線形素子
)を用いないパッシブマトリクス型を用いることも可能である。能動素子(アクティブ素
子、非線形素子)を用いないため、製造工程が少ないため、製造コストの低減、又は歩留
まりの向上を図ることができる。または、能動素子(アクティブ素子、非線形素子)を用
いないため、開口率を向上させることができ、低消費電力化、又は高輝度化などを図るこ
とが出来る。
【0155】
なお、ここでは、表示パネルを用いて、様々な表示を行う場合の例を示したが、本発明
の一態様は、これに限定されない。例えば、情報を表示しないようにしてもよい。一例と
しては、表示パネルのかわりに、照明装置として用いてもよい。照明装置に適用すること
により、デザイン性に優れたインテリアとして、活用することができる。または、様々な
方向を照らすことができる照明として活用することが出来る。または、表示パネルのかわ
りに、バックライトやフロントライトなどの光源として用いてもよい。つまり、表示パネ
ルのための照明装置として活用してもよい。
【0156】
本実施の形態は、少なくともその一部を本明細書中に記載する他の実施の形態と適宜組
み合わせて実施することができる。
【0157】
(実施の形態3)
本実施の形態では、本発明の一態様の表示装置の構成例、及び応用例について、図面を
参照して説明する。
【0158】
[構成例1]
図11(A)は、本発明の一態様の表示装置に含まれる表示パネル100の上面概略図
である。
【0159】
表示パネル100は表示領域101と、表示領域101に隣接して、可視光を透過する
透明部110と、可視光を遮光する領域120と、を備える。また、
図11(A)では、
表示パネル100にFPC112が設けられている例を示す。
【0160】
表示領域101は、マトリクス状に配置された複数の画素を含み、画像を表示すること
が可能である。各画素には一つ以上の表示素子が設けられている。表示素子としては、代
表的には有機EL素子などの発光素子、または液晶素子等を用いることができる。
【0161】
透明部110には、例えば表示パネル100を構成する一対の基板、及び当該一対の基
板に挟持された表示素子を封止するための封止材などが設けられていてもよい。このとき
、透明部110に設けられる部材には、可視光に対して透光性を有する材料を用いる。
【0162】
領域120には、例えば表示領域101に含まれる画素に電気的に接続する配線が設け
られている。また、このような配線に加え、画素を駆動するための駆動回路(走査線駆動
回路、信号線駆動回路等)が設けられていてもよい。また、領域120にはFPC112
と電気的に接続する端子(接続端子ともいう)や、当該端子と電気的に接続する配線等が
設けられている領域を含む。
【0163】
本発明の一態様の表示装置50は、上述した表示パネル100を複数備える。
図11(
B)では、3つの表示パネルを備える表示装置50の上面概略図を示す。
【0164】
なお、以降では各々の表示パネル同士、各々の表示パネルに含まれる構成要素同士、ま
たは各々の表示パネルに関連する構成要素同士を区別するために、符号の後にアルファベ
ットを付記して説明する。また特に説明のない場合には、最も下側(表示面側とは反対側
)に配置される表示パネルまたは構成要素に対して「a」を付記し、その上側に順に配置
される一以上の表示パネルおよびその構成要素に対しては、符号の後に「b」以降のアル
ファベットをアルファベット順に付記することとする。また特に説明のない限り、複数の
表示パネルを備える構成を説明する場合であっても、各々の表示パネルまたは構成要素に
共通する事項を説明する場合には、アルファベットを省略して説明する。
【0165】
図11(B)に示す表示装置50は、表示パネル100a、表示パネル100b、及び
表示パネル100cを備える。
【0166】
表示パネル100bは、その一部が表示パネル100aの上側(表示面側)に重ねて配
置されている。具体的には、表示パネル100aの表示領域101aの一部と表示パネル
100bの可視光を透過する透明部110bとが重畳し、且つ、表示パネル100aの表
示領域101aと表示パネル100bの可視光を遮光する領域120bとが重畳しないよ
うに配置されている。
【0167】
また、表示パネル100cは、その一部が表示パネル100bの上側(表示面側)に重
ねて配置されている。具体的には、表示パネル100bの表示領域101bの一部と表示
パネル100cの可視光を透過する透明部110cとが重畳し、且つ、表示パネル100
bの表示領域101bと表示パネル100cの可視光を遮光する領域120cとが重畳し
ないように配置されている。
【0168】
表示領域101a上には透明部110bが重畳するため、表示領域101aの全体を表
示面側から視認することが可能となる。同様に、表示領域101bも透明部110cが重
畳することでその全体を表示面側から視認することができる。したがって、表示領域10
1a、表示領域101bおよび表示領域101cが継ぎ目なく配置された領域(
図11(
B)中の破線で囲った領域)を表示装置50の表示領域51とすることが可能となる。
【0169】
ここで、
図11(A)に示す透明部110の幅Wは、0.5mm以上150mm以下、
好ましくは1mm以上100mm以下、より好ましくは2mm以上50mm以下とするこ
とが好ましい。透明部110は封止領域としての機能を有するため、透明部110の幅W
が大きいほど表示パネル100の端面と表示領域101との距離を長くすることができ、
外部から水などの不純物が表示領域101にまで侵入することを効果的に抑制することが
可能となる。特に本構成例では表示領域101に隣接して透明部110が設けられるため
、透明部110の幅Wを適切な値に設定することが重要である。例えば、表示素子として
有機EL素子を用いた場合には透明部110の幅Wを1mm以上とすることで、有機EL
素子の劣化を効果的に抑制することができる。なお、透明部110ではない他の部分にお
いても、表示領域101の端部と表示パネル100の端面との距離が上述の範囲になるよ
うに設定することが好ましい。
【0170】
[構成例2]
図11(B)では一方向に複数の表示パネル100を重ねて配置する構成を示したが、
縦方向および横方向の二方向に複数の表示パネル100を重ねて配置してもよい。
【0171】
図12(A)は、
図11(A)とは透明部110の形状が異なる表示パネル100の例
を示している。
図12(A)に示す表示パネル100は、表示領域101の隣接する2辺
に沿って透明部110が配置されている。
【0172】
図12(B)には、
図12(A)に示した表示パネル100を縦2つ、横2つ配置した
表示装置50の斜視概略図を示している。また
図12(C)は、表示装置50の表示面側
とは反対側から見たときの斜視概略図である。
【0173】
図12(B)、(C)において、表示パネル100aの表示領域101aの短辺に沿っ
た領域と、表示パネル100bの透明部110bの一部が重畳して設けられている。また
表示パネル100aの表示領域101aの長辺に沿った領域と、表示パネル100cの透
明部110cの一部が重畳して設けられている。また表示パネル100dの透明部110
dは、表示パネル100bの表示領域101bの長辺に沿った領域、及び表示パネル10
0cの表示領域101cの短辺に沿った領域に重畳して設けられている。
【0174】
したがって、
図12(B)に示すように、表示領域101a、表示領域101b、表示
領域101cおよび表示領域101dが継ぎ目なく配置された領域を表示装置50の表示
領域51とすることが可能となる。
【0175】
ここで、表示パネル100に用いる一対の基板に可撓性を有する材料を用い、表示パネ
ル100が可撓性を有していることが好ましい。こうすることで、例えば
図12(B)、
(C)中の表示パネル100aに示すように、FPC112a等が表示面側に設けられる
場合にFPC112aが設けられる側の表示パネル100aの一部を湾曲させ、FPC1
12aを隣接する表示パネル100bの表示領域101bの下側にまで重畳するように配
置することができる。その結果、FPC112aを表示パネル100bの裏面と物理的に
干渉することなく配置することができる。また、表示パネル100aと表示パネル100
bとを重ねて接着する際に、FPC112aの厚さを考慮する必要がないため、表示パネ
ル100bの透明部110bの上面と、表示パネル100aの表示領域101aの上面と
の高さの差を低減できる。その結果、表示領域101a上に位置する表示パネル100b
の端部が視認されてしまうことを抑制できる。
【0176】
さらに、各表示パネル100に可撓性を持たせることで、表示パネル100bの表示領
域101bにおける上面の高さを、表示パネル100aの表示領域101aにおける上面
の高さと一致するように、表示パネル100bを緩やかに湾曲させることができる。その
ため、表示パネル100aと表示パネル100bとが重畳する領域近傍を除き、各表示領
域の高さを揃えることが可能で、表示装置50の表示領域51に表示する画像の表示品位
を高めることができる。
【0177】
上記では、表示パネル100aと表示パネル100bの関係を例に説明したが、隣接す
る2つの表示パネル間でも同様である。
【0178】
また、隣接する2つの表示パネル100間の段差を軽減するため、表示パネル100の
厚さは薄いほうが好ましい。例えば表示パネル100の厚さを1mm以下、好ましくは3
00μm以下、より好ましくは100μm以下とすることが好ましい。
【0179】
図13(A)は、
図12(B)、(C)に示す表示装置50を表示面側から見た上面概
略図である。
【0180】
ここで、一つの表示パネル100の透明部110の可視光(例えば400nm以上70
0nm以下の波長の光を含む光)に対する透過率を十分に高められない場合には、表示領
域101と重なる表示パネル100の枚数に応じて、表示する画像の輝度が低下してしま
う恐れがある。たとえば、
図13(A)中の領域Aでは、表示パネル100aの表示領域
101a上に1枚の表示パネル100cが重畳している。また、領域Bでは、表示パネル
100bの表示領域101b上に、表示パネル100c、100dの計2枚の表示パネル
100が重なっている。そして領域Cでは、表示パネル100aの表示領域101a上に
表示パネル100b、表示パネル100cおよび表示パネル100dの計3枚の表示パネ
ル100が重畳している。
【0181】
このような場合に、表示領域101上に重ねられる表示パネル100の枚数に応じて、
画素の階調を局所的に高めるような補正を、表示させる画像データに対して施すことが好
ましい。こうすることで、表示装置50の表示領域51に表示される画像の表示品位の低
下を抑制することが可能となる。
【0182】
また、上部に配置する表示パネル100の位置をずらすことで、下部の表示パネル10
0の表示領域101上に重なる表示パネル100の枚数を低減することもできる。
【0183】
図13(B)では、表示パネル100aおよび表示パネル100b上に配置する表示パ
ネル100cおよび表示パネル100dを一方向(X方向)に透明部110の幅Wの距離
だけ相対的にずらして配置した場合を示している。このとき、一つの表示パネル100の
表示領域101上に一つの表示パネル100が重ねられた領域Dと、2つの表示パネル1
00が重ねられた領域Eの2種類が存在する。
【0184】
なお、表示パネルをX方向に対して直交する方向(Y方向)にずらして配置してもよい
。
【0185】
なお、上部に位置する表示パネル100を相対的にずらして配置する場合には、各表示
パネル100の表示領域101を組み合わせた領域の輪郭が矩形形状とは異なる形状とな
る。そのため、
図13(B)で示すように表示装置50の表示領域51を矩形にする場合
には、これよりも外側に位置する表示パネル100の表示領域101に画像を表示しない
ように駆動すればよい。このとき、画像を表示しない領域における画素の数を考慮し、表
示領域51の全画素数を表示パネル100の枚数で割った数よりも多くの画素を、表示パ
ネル100の表示領域101に設ければよい。
【0186】
なお、上記では、各々の表示パネル100を相対的にずらす場合の距離を、透明部11
0の幅Wの整数倍としたがこれに限られず、表示パネル100の形状やこれを組み合わせ
た表示装置50の表示領域51の形状などを考慮して適宜設定すればよい。
【0187】
[断面構成例]
図14(A)は、2つの表示パネル100を貼り合せた際の断面概略図である。
図11
(A)では、FPC112aが表示パネル100aの表示面側に、またFPC112bが
表示パネル100bの表示面側に、それぞれ接続されている構成を示している。
【0188】
また、
図14(B)に示すように、FPC112aおよびFPC112bが表示パネル
100aまたは表示パネル100bの表示面側とは反対側に接続される構成としてもよい
。このような構成とすることで、下側に配置される表示パネル100aの端部を表示パネ
ル100bの裏面に貼り付けることが可能なため、これらの接着面積を大きくでき、貼り
合せ部分の機械的強度を高めることができる。
【0189】
また、
図14(C)および
図14(D)に示すように、表示パネル100aおよび表示
パネル100bの上面を覆って、透光性を有する樹脂層131を設ける構成としてもよい
。具体的には、表示パネル100aおよび表示パネル100bの各々の表示領域と、表示
パネル100aと表示パネル100bとが重畳する領域とを覆って、樹脂層131を設け
ることが好ましい。
【0190】
樹脂層131を複数の表示パネル100に亘って設けることで、表示装置50の機械的
強度を高めることができる。また、樹脂層131の表面が平坦になるように形成すると、
表示領域51に表示される画像の表示品位を高めることができる。例えば、スリットコー
タ、カーテンコータ、グラビアコータ、ロールコータ、スピンコータなどのコーティング
装置を用いると、平坦性の高い樹脂層131を形成することができる。
【0191】
また樹脂層131は、表示パネル100の表示面側に用いる基板との屈折率の差が20
%以下、好ましくは10%以下、より好ましくは5%以下であることが好ましい。このよ
うな屈折率を有する樹脂層131を用いることで、表示パネル100と樹脂との屈折率段
差を低減し、光を効率よく外部に取り出すことができる。また、このような屈折率を有す
る樹脂層131を表示パネル100aと表示パネル100bとの段差部を覆うように設け
ることで、当該段差部が視認しにくくなるため、表示装置50の表示領域51に表示され
る画像の表示品位を高めることができる。
【0192】
樹脂層131に用いる材料としては、例えば、エポキシ樹脂、アラミド樹脂、アクリル
樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂等の有機樹脂膜を用いる
ことができる。
【0193】
また、
図15(A)、(B)に示すように、樹脂層131を介して表示装置50上に保
護基板132を設けることが好ましい。このとき、樹脂層131は表示装置50と保護基
板132とを接着する接着層としての機能を有していてもよい。保護基板132により、
表示装置50の表面を保護するだけでなく、表示装置50の機械的強度を高めることがで
きる。保護基板132としては、少なくとも表示領域51と重なる領域に透光性を有する
材料を用いる。また、保護基板132は表示領域51と重なる領域以外の領域が視認され
ないように、遮光性を備えていてもよい。
【0194】
保護基板132は、タッチパネルとしての機能を有していてもよい。また表示パネル1
00が可撓性を有し、湾曲可能な場合には、保護基板132も同様に可撓性を有している
ことが好ましい。
【0195】
また、保護基板132は、表示パネル100の表示面側に用いる基板、または樹脂層1
31との屈折率の差が20%以下、好ましくは10%以下、より好ましくは5%以下であ
ることが好ましい。
【0196】
保護基板132としては、フィルム状のプラスチック基板、例えば、ポリイミド(PI
)、アラミド、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエーテルスルホン(PES
)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリカーボネート(PC)、ナイロン、ポリ
エーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリスルホン(PSF)、ポリエーテルイミド(
PEI)、ポリアリレート(PAR)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、シリコ
ーン樹脂などのプラスチック基板、またはガラス基板を用いることができる。また、保護
基板132は、可撓性を有することが好ましい。また、保護基板132は、繊維なども含
み、例えばプリプレグなども含むものとする。また、保護基板132は、樹脂フィルムに
限定されず、パルプを連続シート加工した透明な不織布や、フィブロインと呼ばれるたん
ぱく質を含む人工くも糸繊維を含むシートや、これらと樹脂とを混合させた複合体、繊維
幅が4nm以上100nm以下のセルロース繊維からなる不織布と樹脂膜の積層体、人工
くも糸繊維を含むシートと樹脂膜の積層体を用いてもよい。
【0197】
また、
図15(C)、(D)に示すように、表示パネル100aおよび表示パネル10
0bの表示面とは反対側の面に樹脂層133と、樹脂層133を介して保護基板134を
設ける構成としてもよい。このように、表示パネル100aおよび表示パネル100bを
2枚の保護基板によって挟む構成とすることで、表示装置50の機械的強度をさらに高め
ることができる。また樹脂層131および樹脂層133を同等の厚さとし、保護基板13
2および保護基板134に同一の厚さの材料を用いることで、複数の表示パネル100を
これら積層体の中央部に配置することができる。例えば表示パネル100を含む積層体を
湾曲させる際には、表示パネル100が厚さ方向における中央部に位置することで、湾曲
に伴って表示パネル100にかかる横方向の応力が緩和され、破損を防止することができ
る。
【0198】
また、
図15(C)、(D)に示すように、表示パネル100aおよび表示パネル10
0bの裏面側に配置される樹脂層133および保護基板134には、FPC112aを取
り出すための開口部を設けることが好ましい。またこのとき、樹脂層133をFPC11
2aの一部を覆って設けると、表示パネル100aとFPC112aとの接続部における
機械的強度を高めることができ、FPC112aが剥がれてしまうなどの不具合を抑制で
きる。同様に、FPC112bの一部を覆って樹脂層133を設けることが好ましい。
【0199】
なお、表示面とは反対側に設けられる樹脂層133および保護基板134は、必ずしも
透光性を有している必要はなく、可視光を吸収または反射する材料を用いてもよい。樹脂
層133と樹脂層131、または保護基板134と保護基板132に同一の材料を共通し
て用いると、作製コストを低減することができる。
【0200】
[表示領域の構成例]
続いて、表示パネル100の表示領域101の構成例について説明する。
図16(A)
は
図12(A)における領域Pを拡大した上面概略図であり、
図16(B)は領域Qを拡
大した上面概略図である。
【0201】
図16(A)に示すように、表示領域101には複数の画素141がマトリクス状に配
置されている。赤、青、緑の3色を用いてフルカラー表示が可能な表示パネル100とす
る場合では、画素141は上記3色のうちいずれかを表示することのできる画素とする。
または上記3色に加えて白や黄色を表示することのできる画素を設けてもよい。画素14
1を含む領域が表示領域101に相当する。
【0202】
一つの画素141には配線142aおよび配線142bが電気的に接続されている。複
数の配線142aのそれぞれは配線142bと交差し、回路143aと電気的に接続され
ている。また複数の配線142bは回路143bと電気的に接続されている。回路143
aおよび回路143bのうち一方が走査線駆動回路として機能する回路であり、他方が信
号線駆動回路として機能する回路とすることができる。なお、回路143aおよび回路1
43bのいずれか一方、または両方を設けない構成としてもよい。
【0203】
図16(A)では、回路143aまたは回路143bに電気的に接続する複数の配線1
45が設けられている。配線145は、図示しない領域でFPC123と電気的に接続さ
れ、外部からの信号を回路143aおよび回路143bに供給する機能を有する。
【0204】
図16(A)において、回路143a、回路143b、複数の配線145を含む領域が
、可視光を遮光する領域120に相当する。
【0205】
図16(B)において、最も端に設けられる画素141よりも外側の領域が可視光を透
過する透明部110に相当する。透明部110は、画素141、配線142aおよび配線
142b等の可視光を遮光する部材を有していない。なお、画素141の一部、配線14
2aまたは配線142bが可視光に対して透光性を有する場合には、透明部110にまで
延在して設けられていてもよい。
【0206】
ここで、透明部110の幅Wは、表示パネル100に設けられる透明部110のうち、
最も狭い幅を指す場合もある。表示パネル100の幅Wが場所によって異なる場合には、
最も短い長さを幅Wとすることができる。なお、
図16(B)では画素141から基板の
端面までの距離(すなわち透明部110の幅W)が、図面縦方向と横方向とで同一である
場合を示している。
【0207】
図16(C)は
図16(B)中の切断線A1-A2における断面概略図である。表示パ
ネル100は、それぞれ透光性を有する一対の基板(基板151、基板152)を有する
。また基板151と基板152は接着層153によって接着されている。ここで、画素1
41や配線142b等が形成されている側の基板を基板151とする。
【0208】
図16(B)、(C)に示すように、画素141が表示領域101の最も端に位置する
場合には、可視光を透過する透明部110の幅Wは、基板151または基板152の端部
から画素141の端部までの長さとなる。
【0209】
なお、画素141の端部とは、画素141に含まれる可視光を遮光する部材のうち、最
も端に位置する部材の端部を指す。または、画素141として一対の電極間に発光性の有
機化合物を含む層を備える発光素子(有機EL素子ともいう)を用いた場合には、画素1
41の端部は下部電極の端部、発光性の有機化合物を含む層の端部、上部電極の端部のい
ずれかであってもよい。
【0210】
図17(A)には、
図16(B)に対して、配線142aの位置が異なる場合について
示している。また
図17(B)は
図17(A)中の切断線B1-B2における断面概略図
であり、
図17(C)は
図17(A)中の切断線C1-C2における断面概略図である。
【0211】
図17(A)、(B)、(C)に示すように、表示領域101の最も端に配線142a
が位置する場合には、可視光を透過する透明部110の幅Wは、基板151または基板1
52の端部から配線142aの端部までの長さとなる。なお、配線142aが可視光に対
して透光性を有する場合には、配線142aが設けられる領域は透明部110に含まれて
いてもよい。
【0212】
ここで、表示パネル100の表示領域101に設けられる画素の密度が高い場合、2つ
の表示パネル100を貼り合せた場合や、上記実施の形態に示した2つの表示パネル間の
相対的な位置変化があった場合に、画素の配列間隔が不連続となる部分が生じてしまう場
合がある。
【0213】
図18(A)は、下部に設けられる表示パネル100aの表示領域101aと、上部に
設けられる表示パネル100bの表示領域101bとの、表示面側から見たときの位置関
係を示す図である。
図18(A)には表示領域101aおよび表示領域101bのそれぞ
れの角部近傍を示している。表示領域101aの一部が、透明部110bによって覆われ
ている。
【0214】
図18(A)に示す例では、隣接する画素141aと画素141bとが相対的に一方向
(Y方向)にずれた場合を示している。図中に示す矢印は、表示パネル100aが表示パ
ネル100bに対してずれた方向を示している。また、
図18(B)に示す例では、隣接
する画素141aと画素141bとが相対的に縦方向および横方向(X方向およびY方向
)の両方にずれた場合を示している。
【0215】
図18(A)および
図18(B)に示す例では、横方向にずれた距離と縦方向にずれた
距離がそれぞれ1画素分よりも小さい。このような場合は、表示領域101aまたは表示
領域101bのいずれか一方に表示する画像の画像データに対し、当該ずれの距離に応じ
た補正を掛けることで表示品位を保つことが可能となる。具体的には、画素間の距離が小
さくなるずれの場合には画素の階調(輝度)を低くするように補正し、画素間の距離が大
きくなるずれの場合には、画素の階調(輝度)を高めるように補正すればよい。また、1
画素以上重なるようなずれの場合には、下部に位置する画素を駆動しないように画像デー
タを一列分シフトさせるように補正すればよい。
【0216】
図18(C)では、本来隣接するはずであった画素141aと画素141bとが、相対
的に一方向(Y方向)に1画素分以上の距離でずれた例を示している。このように、1画
素分の距離以上のずれが生じた場合には、突出した画素(ハッチングを付加した画素)を
表示しないように駆動すればよい。なお、ずれの方向がX方向の場合でも同様である。
【0217】
なお、複数の表示パネル100を貼り合せる際には、位置ずれを抑制するように各々の
表示パネル100に位置合わせのためのマーカー等を設けることが好ましい。または、表
示パネル100の表面に凸部および凹部を形成し、2つの表示パネル100が重なる領域
で当該凸部と凹部とをはめ合わせる(嵌合させる)構成としてもよい。
【0218】
本実施の形態は、少なくともその一部を本明細書中に記載する他の実施の形態と適宜組
み合わせて実施することができる。
【0219】
(実施の形態4)
本実施の形態では、本発明の一態様の表示装置に適用可能な表示パネルの構成例につい
て、図面を用いて説明する。
【0220】
本実施の形態では、主に有機EL素子を用いた表示パネルを例示するが、本発明の一態
様の表示装置に用いることができる表示パネルはこれに限られない。実施の形態1で例示
した、他の発光素子や表示素子を用いた発光パネル又は表示パネルも、本発明の一態様の
表示装置に用いることができる。
【0221】
図19(A)に表示パネルの平面図を示し、
図19(A)における一点鎖線D1-D2
間の断面図の一例を
図19(B)に示す。
図19(B)には透明部810の断面図の一例
も示す。
【0222】
構成例1で示す表示パネルは、カラーフィルタ方式を用いたトップエミッション型の表
示パネルである。本実施の形態において、表示パネルは、例えば、R(赤)、G(緑)、
B(青)の3色の副画素で1つの色を表現する構成や、R、G、B、W(白)の4色の副
画素で1つの色を表現する構成、R、G、B、Y(黄)の4色の副画素で1つの色を表現
する構成等が適用できる。色要素としては特に限定はなく、RGBWY以外の色を用いて
もよく、例えば、シアンやマゼンタ等を用いてもよい。
【0223】
図19(A)に示す表示パネルは、透明部810、表示部804、動作回路部806、
FPC808を有する。透明部810は、表示部804に隣接し、表示部804の2辺に
沿って配置されている。動作回路部806には、例えば走査線駆動回路や信号線駆動回路
が含まれる。透明部810は、可視光を透過する領域を含む。また動作回路部806は、
可視光を遮光する領域を含む。
【0224】
図19(B)に示す表示パネルは、基板701、接着層703、絶縁層705、複数の
トランジスタ、導電層857、絶縁層815、絶縁層816、絶縁層817、複数の発光
素子、絶縁層821、接着層822、着色層845、遮光層847、絶縁層715、接着
層713及び基板711を有する。接着層822、絶縁層715、接着層713及び基板
711は可視光を透過する。表示部804及び動作回路部806に含まれる発光素子やト
ランジスタは絶縁層705、絶縁層715、及び接着層822によって封止されている。
【0225】
表示部804は、接着層703、及び絶縁層705を介して基板701上にトランジス
タ820及び発光素子830を有する。発光素子830は、絶縁層817上の下部電極8
31と、下部電極831上のEL層833と、EL層833上の上部電極835と、を有
する。すなわち、発光素子830は、下部電極831と、上部電極835と、下部電極8
31と上部電極835に挟持されたEL層833を備える。
【0226】
下部電極831は、トランジスタ820のソース電極又はドレイン電極と電気的に接続
する。下部電極831の端部は、絶縁層821で覆われている。下部電極831は可視光
を反射することが好ましい。上部電極835は可視光を透過する。
【0227】
また、表示部804は、発光素子830と重なる着色層845と、絶縁層821と重な
る遮光層847と、を有する。発光素子830と着色層845の間は接着層822で充填
されている。
【0228】
絶縁層815および絶縁層816は、トランジスタを構成する半導体への不純物の拡散
を抑制する効果を奏する。また、絶縁層817は、トランジスタ起因の表面凹凸を低減す
るために平坦化機能を有する絶縁層を選択することが好適である。
【0229】
なお、表示パネルにおいてトランジスタのない領域には絶縁層815または/および絶
縁層816を形成しなくてもよい。特に、透明部810では、絶縁層815または/およ
び絶縁層816を形成しないことで透過率が向上するため好ましい。
図19では、透明部
810において絶縁層815を形成しない構成を示している。例えば、絶縁層815とし
て窒化シリコンを、絶縁層816として酸化窒化シリコンを用いることができる。
【0230】
動作回路部806は、接着層703及び絶縁層705を介して基板701上にトランジ
スタを複数有する。
図19(B)では、動作回路部806が有するトランジスタのうち、
1つのトランジスタを示している。
【0231】
絶縁層705や絶縁層715に防湿性の高い膜を用いることで、発光素子830やトラ
ンジスタ820に水等の不純物が侵入することを抑制でき、表示パネルの信頼性を高くす
ることができる。また、表示パネルが基板を有することで、物理的な衝撃から表示パネル
の表面を保護することができるため好ましい。基板701は接着層703によって絶縁層
705と貼り合わされている。また、基板711は接着層713によって絶縁層715と
貼り合わされている。
【0232】
導電層857は、動作回路部806に外部からの信号(ビデオ信号、クロック信号、ス
タート信号、又はリセット信号等)や電位を伝達する外部電極と電気的に接続する。ここ
では、外部電極としてFPC808を設ける例を示している。工程数の増加を防ぐため、
導電層857は、表示部や駆動回路部に用いる電極や配線と同一の材料、同一の工程で作
製することが好ましい。ここでは、導電層857を、トランジスタ820を構成する電極
と同一の材料、同一の工程で作製した例を示す。
【0233】
図19(B)に示す表示パネルでは、FPC808が絶縁層715上に位置する。接続
体825は、絶縁層715、接着層822、絶縁層817、絶縁層816及び絶縁層81
5に設けられた開口を介して導電層857と接続している。また、接続体825はFPC
808に接続している。接続体825を介してFPC808と導電層857は電気的に接
続する。
【0234】
図19(B)に示す表示パネルを2枚、接着層723を介して貼り合わせた状態の断面
図の一例を
図20に示す。なお、接着層723のかわりに吸着層を用いて、2枚の表示パ
ネルを着脱可能に固定させてもよい。
【0235】
図20では、下側(後方)の表示パネルの表示領域101a(
図19(A)に示す表示
部804と対応)及び可視光を遮光する領域120a(
図19(A)に示す動作回路部8
06等に対応)、並びに、上側(前方)の表示パネルの表示領域101b(
図19(A)
に示す表示部804と対応)及び透明部110b(
図19(A)に示す透明部810に対
応)を示している。なお、
図20に示す断面図は、実施の形態2で説明した2枚の表示パ
ネル100a、100bの重なり部分(
図14(A)の領域170)の一例でもある。
【0236】
図20において、表示面側である上側に位置する表示パネルは、透明部810を表示部
804と隣接して有する。また、下側の表示パネルの表示部804と、上側の表示パネル
の透明部810とが重なっている。したがって、重ねた2つの表示パネルの表示領域の間
の非表示領域を縮小すること、さらには無くすことができる。これにより、使用者から表
示パネルの継ぎ目が認識されにくい、大型の表示装置を実現することができる。
【0237】
また、
図20において、下側の表示パネルの表示部804と上側の表示パネルの透明部
810の間に、可視光を透過する接着層723が位置する。接着層723は、上側の表示
パネルの基板711および/または下側の表示パネルの基板701との屈折率の差が小さ
いことが好ましい。このような構成とすることで、下側の表示パネルの表示部804の上
側に位置する積層体の屈折率の差による界面での反射を低減することができる。そして、
大型の表示装置における表示ムラや輝度ムラの抑制が可能となる。
【0238】
[材料および形成方法の一例]
次に、表示パネルに用いることができる材料等を説明する。なお、本明細書中で先に説
明した構成については説明を省略する場合がある。
【0239】
基板には、ガラス、石英、有機樹脂、金属、合金などの材料を用いることができる。発
光素子からの光を取り出す側の基板は、該光を透過する材料を用いる。
【0240】
特に、可撓性基板を用いることが好ましい。例えば、有機樹脂や可撓性を有する程度の
厚さのガラス、金属、合金を用いることができる。
【0241】
ガラスに比べて有機樹脂は比重が小さいため、可撓性基板として有機樹脂を用いると、
ガラスを用いる場合に比べて表示パネルを軽量化でき、好ましい。
【0242】
基板には、靱性が高い材料を用いることが好ましい。これにより、耐衝撃性に優れ、破
損しにくい表示パネルを実現できる。例えば、有機樹脂基板や、厚さの薄い金属基板もし
くは合金基板を用いることで、ガラス基板を用いる場合に比べて、軽量であり、破損しに
くい表示パネルを実現できる。
【0243】
金属材料や合金材料は熱伝導性が高く、基板全体に熱を容易に伝導できるため、表示パ
ネルの局所的な温度上昇を抑制することができ、好ましい。金属材料や合金材料を用いた
基板の厚さは、10μm以上200μm以下が好ましく、20μm以上50μm以下であ
ることがより好ましい。
【0244】
金属基板や合金基板を構成する材料としては、特に限定はないが、例えば、アルミニウ
ム、銅、ニッケル、又は、アルミニウム合金もしくはステンレス等の金属の合金などを好
適に用いることができる。
【0245】
また、基板に、熱放射率が高い材料を用いると表示パネルの表面温度が高くなることを
抑制でき、表示パネルの破壊や信頼性の低下を抑制できる。例えば、基板を金属基板と熱
放射率の高い層(例えば、金属酸化物やセラミック材料を用いることができる)の積層構
造としてもよい。
【0246】
可撓性及び透光性を有する基板としては、フィルム状のプラスチック基板、例えば、ポ
リイミド(PI)、アラミド、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエーテルス
ルホン(PES)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリカーボネート(PC)、
ナイロン、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリスルホン(PSF)、ポリエ
ーテルイミド(PEI)、ポリアリレート(PAR)、ポリブチレンテレフタレート(P
BT)、シリコーン樹脂などのプラスチック基板を用いることができる。また、該基板は
、繊維などを含んでいてもよく、例えばプリプレグなどを含んでいてもよい。また、該基
板としては、樹脂フィルムに限定されず、パルプを連続シート加工した透明な不織布や、
フィブロインと呼ばれるたんぱく質を含む人工くも糸繊維を含むシートや、これらと樹脂
とを混合させた複合体、繊維幅が4nm以上100nm以下のセルロース繊維からなる不
織布と樹脂膜の積層体、人工くも糸繊維を含むシートと樹脂膜の積層体を用いてもよい。
【0247】
可撓性基板としては、上記材料を用いた層が、装置の表面を傷などから保護するハード
コート層(例えば、窒化シリコン層など)や、押圧を分散可能な材質の層(例えば、アラ
ミド樹脂層など)等と積層されて構成されていてもよい。
【0248】
可撓性基板は、複数の層を積層して用いることもできる。特に、ガラス層を有する構成
とすると、水や酸素に対するバリア性を向上させ、信頼性の高い表示パネルとすることが
できる。
【0249】
例えば、発光素子に近い側からガラス層、接着層、及び有機樹脂層を積層した可撓性基
板を用いることができる。当該ガラス層の厚さとしては20μm以上200μm以下、好
ましくは25μm以上100μm以下とする。このような厚さのガラス層は、水や酸素に
対する高いバリア性と可撓性を同時に実現できる。また、有機樹脂層の厚さとしては、1
0μm以上200μm以下、好ましくは20μm以上50μm以下とする。このような有
機樹脂層をガラス層よりも外側に設けることにより、ガラス層の割れやクラックを抑制し
、機械的強度を向上させることができる。このようなガラス材料と有機樹脂の複合材料を
基板に適用することにより、極めて信頼性が高いフレキシブルな表示パネルとすることが
できる。
【0250】
ここで、可撓性を有する表示パネルを形成する方法について説明する。
【0251】
ここでは便宜上、画素や駆動回路を含む構成、カラーフィルタ等の光学部材を含む構成
、タッチセンサ回路を含む構成、またはそのほかの機能性部材を含む構成を素子層と呼ぶ
こととする。素子層は例えば表示素子を含み、表示素子のほかに表示素子と電気的に接続
する配線、画素や回路に用いるトランジスタなどの素子を備えていてもよい。
【0252】
またここでは、素子層が形成される絶縁表面を備える支持体のことを、基材と呼ぶこと
とする。
【0253】
可撓性を有する基材上に素子層を形成する方法としては、基材上に直接素子層を形成す
る方法と、基材とは異なる剛性を有する支持基材上に素子層を形成した後、素子層と支持
基材とを剥離して素子層を基材に転置する方法と、がある。
【0254】
基材を構成する材料が、素子層の形成工程にかかる熱に対して耐熱性を有する場合には
、基材上に直接素子層を形成すると、工程が簡略化されるため好ましい。このとき、基材
を支持基材に固定した状態で素子層を形成すると、装置内、及び装置間における搬送が容
易となるため好ましい。
【0255】
また、素子層を支持基材上に形成した後に、基材に転置する方法を用いる場合、まず支
持基材上に剥離層と絶縁層を積層し、当該絶縁層上に素子層を形成する。続いて、支持基
材から素子層を剥離し、基材に転置する。このとき、支持基材と剥離層の界面、剥離層と
絶縁層の界面、または剥離層中で剥離が生じるような材料を選択すればよい。このような
方法により、素子層の形成工程において基材の耐熱温度よりも高い温度での処理を行うこ
とが可能となるため、表示パネルの信頼性を向上させることができる。
【0256】
例えば剥離層としてタングステンなどの高融点金属材料を含む層と、当該金属材料の酸
化物を含む層を積層して用い、剥離層上に絶縁層として、窒化シリコンや酸化窒化シリコ
ンを複数積層した層を用いることが好ましい。高融点金属材料を用いると、素子層の形成
時に高温の処理を行うことができ、信頼性を向上させることができる。例えば素子層に含
まれる不純物をより低減することや、素子層に含まれる半導体などの結晶性をより高める
ことができる。
【0257】
剥離は、機械的な力を加えて引き剥がすことや、剥離層をエッチングにより除去するこ
と、または剥離界面の一部に液体を滴下して剥離界面全体に浸透させることなどにより行
ってもよい。
【0258】
また、支持基材と絶縁層の界面で剥離が可能な場合には、剥離層を設けなくてもよい。
例えば、支持基材としてガラスを用い、絶縁層としてポリイミドなどの有機樹脂を用いて
、有機樹脂の一部をレーザ光等により局所的に加熱することにより剥離の起点を形成し、
ガラスと絶縁層の界面で剥離を行ってもよい。または、支持基材と有機樹脂を含む絶縁層
の間に、金属や半導体などの熱伝導性の高い材料の層を設け、これに電流を流して加熱す
ることにより剥離しやすい状態とし、剥離を行ってもよい。このとき、有機樹脂を含む絶
縁層は基材として用いることもできる。
【0259】
接着層には、紫外線硬化型等の光硬化型樹脂、反応硬化型樹脂、熱硬化型樹脂、嫌気型
樹脂などの各種硬化型樹脂を用いることができる。これら樹脂としては、エポキシ樹脂、
アクリル樹脂、シリコーン樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、イミド樹脂、PVC
(ポリビニルクロライド)樹脂、PVB(ポリビニルブチラル)樹脂、EVA(エチレン
ビニルアセテート)樹脂等が挙げられる。特に、エポキシ樹脂等の透湿性が低い材料が好
ましい。また、二液混合型の樹脂を用いてもよい。また、接着シート等を用いてもよい。
【0260】
また、上記樹脂に乾燥剤を含んでいてもよい。例えば、アルカリ土類金属の酸化物(酸
化カルシウムや酸化バリウム等)のように、化学吸着によって水分を吸着する物質を用い
ることができる。又は、ゼオライトやシリカゲル等のように、物理吸着によって水分を吸
着する物質を用いてもよい。乾燥剤が含まれていると、水分などの不純物が発光素子に侵
入することを抑制でき、表示パネルの信頼性が向上するため好ましい。
【0261】
また、上記樹脂に屈折率の高いフィラーや光散乱部材を混合することにより、発光素子
からの光取り出し効率を向上させることができる。例えば、酸化チタン、酸化バリウム、
ゼオライト、ジルコニウム等を用いることができる。
【0262】
絶縁層705および絶縁層715としては、防湿性の高い絶縁膜を用いることが好まし
い。または、絶縁層705および絶縁層715は、不純物の発光素子への拡散を防ぐ機能
を有していることが好ましい。
【0263】
防湿性の高い絶縁膜としては、窒化シリコン膜、窒化酸化シリコン膜等の窒素と珪素を
含む膜や、窒化アルミニウム膜等の窒素とアルミニウムを含む膜等が挙げられる。また、
酸化シリコン膜、酸化窒化シリコン膜、酸化アルミニウム膜等を用いてもよい。
【0264】
例えば、防湿性の高い絶縁膜の水蒸気透過量は、1×10-5[g/(m2・day)
]以下、好ましくは1×10-6[g/(m2・day)]以下、より好ましくは1×1
0-7[g/(m2・day)]以下、さらに好ましくは1×10-8[g/(m2・d
ay)]以下とする。
【0265】
表示パネルにおいて、絶縁層705又は絶縁層715のうち、少なくとも発光面側の絶
縁層は、発光素子の発光を透過する必要がある。表示パネルが絶縁層705及び絶縁層7
15を有する場合、絶縁層705又は絶縁層715のうち、発光素子の発光を透過する側
の絶縁層は、他方の絶縁層よりも、波長400nm以上800nm以下における透過率の
平均が高いことが好ましい。
【0266】
絶縁層705や絶縁層715は、酸素、窒素、及びシリコンを有することが好ましい。
例えば、絶縁層705や絶縁層715は、酸化窒化シリコンを有することが好ましい。ま
た、絶縁層705や絶縁層715は、窒化シリコン又は窒化酸化シリコンを有することが
好ましい。また、絶縁層705や絶縁層715は、酸化窒化シリコン膜及び窒化シリコン
膜を有し、該酸化窒化シリコン膜及び該窒化シリコン膜は接することが好ましい。酸化窒
化シリコン膜と、窒化シリコン膜と、を交互に積層し、逆位相の干渉が可視領域で多く起
こるようにすることで、積層体の可視領域における透過率を高めることができる。
【0267】
表示パネルが有するトランジスタの構造は特に限定されない。例えば、スタガ型のトラ
ンジスタとしてもよいし、逆スタガ型のトランジスタとしてもよい。また、トップゲート
型又はボトムゲート型のいずれのトランジスタ構造としてもよい。トランジスタに用いる
半導体材料は特に限定されず、例えば、シリコン、ゲルマニウム、有機半導体等が挙げら
れる。又は、In-Ga-Zn系金属酸化物などの、インジウム、ガリウム、亜鉛のうち
少なくとも一つを含む酸化物半導体を用いてもよい。
【0268】
トランジスタに用いる半導体材料の結晶性についても特に限定されず、非晶質半導体、
結晶性を有する半導体(微結晶半導体、多結晶半導体、単結晶半導体、又は一部に結晶領
域を有する半導体)のいずれを用いてもよい。結晶性を有する半導体を用いると、トラン
ジスタ特性の劣化を抑制できるため好ましい。
【0269】
トランジスタの特性安定化等のため、下地膜を設けることが好ましい。下地膜としては
、酸化シリコン膜、窒化シリコン膜、酸化窒化シリコン膜、窒化酸化シリコン膜などの無
機絶縁膜を用い、単層で又は積層して作製することができる。下地膜はスパッタリング法
、CVD(Chemical Vapor Deposition)法(プラズマCVD
法、熱CVD法、MOCVD(Metal Organic CVD)法など)、ALD
(Atomic Layer Deposition)法、塗布法、印刷法等を用いて形
成できる。なお、下地膜は、必要で無ければ設けなくてもよい。上記各構成例では、絶縁
層705がトランジスタの下地膜を兼ねることができる。
【0270】
発光素子としては、自発光が可能な素子を用いることができ、電流又は電圧によって輝
度が制御される素子をその範疇に含んでいる。例えば、発光ダイオード(LED)、有機
EL素子、無機EL素子等を用いることができる。
【0271】
発光素子は、トップエミッション型、ボトムエミッション型、デュアルエミッション型
のいずれであってもよい。光を取り出す側の電極には、可視光を透過する導電膜を用いる
。また、光を取り出さない側の電極には、可視光を反射する導電膜を用いることが好まし
い。
【0272】
可視光を透過する導電膜は、例えば、酸化インジウム、インジウム錫酸化物(ITO:
Indium Tin Oxide)、インジウム亜鉛酸化物、酸化亜鉛(ZnO)、ガ
リウムを添加した酸化亜鉛などを用いて形成することができる。また、金、銀、白金、マ
グネシウム、ニッケル、タングステン、クロム、モリブデン、鉄、コバルト、銅、パラジ
ウム、もしくはチタン等の金属材料、これら金属材料を含む合金、又はこれら金属材料の
窒化物(例えば、窒化チタン)等も、透光性を有する程度に薄く形成することで用いるこ
とができる。また、上記材料の積層膜を導電層として用いることができる。例えば、銀と
マグネシウムの合金とITOの積層膜などを用いると、導電性を高めることができるため
好ましい。また、グラフェン等を用いてもよい。
【0273】
可視光を反射する導電膜は、例えば、アルミニウム、金、白金、銀、ニッケル、タング
ステン、クロム、モリブデン、鉄、コバルト、銅、もしくはパラジウム等の金属材料、又
はこれら金属材料を含む合金を用いることができる。また、上記金属材料や合金に、ラン
タン、ネオジム、又はゲルマニウム等が添加されていてもよい。また、アルミニウムとチ
タンの合金、アルミニウムとニッケルの合金、アルミニウムとネオジムの合金、アルミニ
ウム、ニッケル、及びランタンの合金(Al-Ni-La)等のアルミニウムを含む合金
(アルミニウム合金)や、銀と銅の合金、銀とパラジウムと銅の合金(Ag-Pd-Cu
、APCとも記す)、銀とマグネシウムの合金等の銀を含む合金を用いて形成することが
できる。銀と銅を含む合金は、耐熱性が高いため好ましい。さらに、アルミニウム合金膜
に接する金属膜又は金属酸化物膜を積層することで、アルミニウム合金膜の酸化を抑制す
ることができる。該金属膜、金属酸化物膜の材料としては、チタン、酸化チタンなどが挙
げられる。また、上記可視光を透過する導電膜と金属材料からなる膜とを積層してもよい
。例えば、銀とITOの積層膜、銀とマグネシウムの合金とITOの積層膜などを用いる
ことができる。
【0274】
下部電極831、上部電極835に用いる材料として、上記の可視光を透過する導電膜
または可視光を反射する導電膜を用いることができる。
【0275】
電極は、それぞれ、蒸着法やスパッタリング法を用いて形成すればよい。そのほか、イ
ンクジェット法などの吐出法、スクリーン印刷法などの印刷法、又はメッキ法を用いて形
成することができる。
【0276】
下部電極831及び上部電極835の間に、発光素子の閾値電圧より高い電圧を印加す
ると、EL層833に陽極側から正孔が注入され、陰極側から電子が注入される。注入さ
れた電子と正孔はEL層833において再結合し、EL層833に含まれる発光物質が発
光する。
【0277】
EL層833は少なくとも発光層を有する。EL層833は、発光層以外の層として、
正孔注入性の高い物質、正孔輸送性の高い物質、正孔ブロック材料、電子輸送性の高い物
質、電子注入性の高い物質、又はバイポーラ性の物質(電子輸送性及び正孔輸送性が高い
物質)等を含む層をさらに有していてもよい。
【0278】
EL層833には低分子系化合物及び高分子系化合物のいずれを用いることもでき、無
機化合物を含んでいてもよい。EL層833を構成する層は、それぞれ、蒸着法(真空蒸
着法を含む)、転写法、印刷法、インクジェット法、塗布法等の方法で形成することがで
きる。
【0279】
発光素子830は、2以上の発光物質を含んでいてもよい。これにより、例えば、白色
発光の発光素子を実現することができる。例えば2以上の発光物質の各々の発光が補色の
関係となるように、発光物質を選択することにより白色発光を得ることができる。例えば
、R(赤)、G(緑)、B(青)、Y(黄)、又はO(橙)等の発光を示す発光物質や、
R、G、Bのうち2以上の色のスペクトル成分を含む発光を示す発光物質を用いることが
できる。例えば、青の発光を示す発光物質と、黄の発光を示す発光物質を用いてもよい。
このとき、黄の発光を示す発光物質の発光スペクトルは、緑及び赤のスペクトル成分を含
むことが好ましい。また、発光素子830の発光スペクトルは、可視領域の波長(例えば
350nm以上750nm以下、又は400nm以上800nm以下など)の範囲内に2
以上のピークを有することが好ましい。
【0280】
EL層833は、複数の発光層を有していてもよい。EL層833において、複数の発
光層は、互いに接して積層されていてもよいし、分離層を介して積層されていてもよい。
例えば、蛍光発光層と、燐光発光層との間に、分離層を設けてもよい。
【0281】
分離層は、例えば、燐光発光層中で生成する燐光材料等の励起状態から蛍光発光層中の
蛍光材料等へのデクスター機構によるエネルギー移動(特に三重項エネルギー移動)を防
ぐために設けることができる。分離層は数nm程度の厚さがあればよい。具体的には、0
.1nm以上20nm以下、あるいは1nm以上10nm以下、あるいは1nm以上5n
m以下である。分離層は、単一の材料(好ましくはバイポーラ性の物質)、又は複数の材
料(好ましくは正孔輸送性材料及び電子輸送性材料)を含む。
【0282】
分離層は、該分離層と接する発光層に含まれる材料を用いて形成してもよい。これによ
り、発光素子の作製が容易になり、また、駆動電圧が低減される。例えば、燐光発光層が
、ホスト材料、アシスト材料、及び燐光材料(ゲスト材料)からなる場合、分離層を、該
ホスト材料及びアシスト材料で形成してもよい。上記構成を別言すると、分離層は、燐光
材料を含まない領域を有し、燐光発光層は、燐光材料を含む領域を有する。これにより、
分離層と燐光発光層とを燐光材料の有無の選択によって各々蒸着することが可能となる。
また、このような構成とすることで、分離層と燐光発光層を同じチャンバーで成膜するこ
とが可能となる。これにより、製造コストを削減することができる。
【0283】
また、発光素子830は、EL層を1つ有するシングル素子であってもよいし、電荷発
生層を介して積層されたEL層を複数有するタンデム素子であってもよい。
【0284】
発光素子は、一対の防湿性の高い絶縁膜の間に設けられていることが好ましい。これに
より、発光素子に水等の不純物が侵入することを抑制でき、表示パネルの信頼性の低下を
抑制できる。
【0285】
絶縁層815および絶縁層816としては、例えば、酸化シリコン膜、酸化窒化シリコ
ン膜、酸化アルミニウム膜などの無機絶縁膜を用いることができる。なお、絶縁層815
と絶縁層816を、それぞれ別の材料で形成してもよい。また、絶縁層817、絶縁層8
17a、及び絶縁層817bとしては、例えば、ポリイミド、アクリル、ポリアミド、ポ
リイミドアミド、ベンゾシクロブテン系樹脂等の有機材料をそれぞれ用いることができる
。また、低誘電率材料(low-k材料)等を用いることができる。また、絶縁膜を複数
積層させることで、各絶縁層を形成してもよい。
【0286】
絶縁層821としては、有機絶縁材料又は無機絶縁材料を用いて形成する。樹脂として
は、例えば、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、シロキサン樹脂、エポキ
シ樹脂、又はフェノール樹脂等を用いることができる。特に感光性の樹脂材料を用い、下
部電極831上に開口部を形成し、その開口部の側壁が連続した曲率を持って形成される
傾斜面となるように形成することが好ましい。
【0287】
絶縁層821の形成方法は、特に限定されないが、フォトリソグラフィ法、スパッタ法
、蒸着法、液滴吐出法(インクジェット法等)、印刷法(スクリーン印刷、オフセット印
刷等)等を用いればよい。
【0288】
トランジスタの電極や配線、又は発光素子の補助電極等として機能する、表示パネルに
用いる導電層は、例えば、モリブデン、チタン、クロム、タンタル、タングステン、アル
ミニウム、銅、ネオジム、スカンジウム等の金属材料又はこれらの元素を含む合金材料を
用いて、単層で又は積層して形成することができる。また、導電層は、導電性の金属酸化
物を用いて形成してもよい。導電性の金属酸化物としては酸化インジウム(In2O3等
)、酸化スズ(SnO2等)、ZnO、ITO、インジウム亜鉛酸化物(In2O3-Z
nO等)又はこれらの金属酸化物材料に酸化シリコンを含ませたものを用いることができ
る。
【0289】
着色層は特定の波長帯域の光を透過する有色層である。例えば、赤色、緑色、青色、又
は黄色の波長帯域の光を透過するカラーフィルタなどを用いることができる。各着色層は
、様々な材料を用いて、印刷法、インクジェット法、フォトリソグラフィ法を用いたエッ
チング方法などでそれぞれ所望の位置に形成する。また、白色の副画素では、発光素子と
重ねて透明又は白色等の樹脂を配置してもよい。
【0290】
遮光層は、隣接する着色層の間に設けられている。遮光層は隣接する発光素子からの光
を遮光し、隣接する発光素子間における混色を抑制する。ここで、着色層の端部を、遮光
層と重なるように設けることにより、光漏れを抑制することができる。遮光層としては、
発光素子からの発光を遮る材料を用いることができ、例えば、金属材料や顔料や染料を含
む樹脂材料を用いてブラックマトリクスを形成すればよい。なお、遮光層は、駆動回路部
などの表示部以外の領域に設けると、導波光などによる意図しない光漏れを抑制できるた
め好ましい。
【0291】
また、着色層及び遮光層を覆うオーバーコートを設けてもよい。オーバーコートを設け
ることで、着色層に含有された不純物等の発光素子への拡散を防止することができる。オ
ーバーコートは、発光素子からの発光を透過する材料から構成され、例えば窒化シリコン
膜、酸化シリコン膜等の無機絶縁膜や、アクリル膜、ポリイミド膜等の有機絶縁膜を用い
ることができ、有機絶縁膜と無機絶縁膜との積層構造としてもよい。
【0292】
また、接着層の材料を着色層及び遮光層上に塗布する場合、オーバーコートの材料とし
て接着層の材料に対してぬれ性の高い材料を用いることが好ましい。例えば、オーバーコ
ートとして、ITO膜などの酸化物導電膜や、透光性を有する程度に薄いAg膜等の金属
膜を用いることが好ましい。
【0293】
接続体としては、様々な異方性導電フィルム(ACF:Anisotropic Co
nductive Film)や、異方性導電ペースト(ACP:Anisotropi
c Conductive Paste)などを用いることができる。
【0294】
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。
【0295】
(実施の形態5)
本実施の形態では、本発明の一態様の表示装置に用いることができるタッチパネルにつ
いて図面を用いて説明する。なお、上記実施の形態で説明した表示パネルと同様の構成に
ついては、先の記載も参照することができる。また、本実施の形態では、発光素子を用い
たタッチパネルを例示するが、これに限られない。例えば、上記実施の形態に例示した他
の素子(表示素子など)を用いたタッチパネルも本発明の一態様の表示装置に用いること
ができる。
【0296】
[構成例1]
図21(A)はタッチパネルの上面図である。
図21(B)は
図21(A)の一点鎖線
A-B間及び一点鎖線C-D間の断面図である。
図21(C)は
図21(A)の一点鎖線
E-F間の断面図である。
【0297】
図21(A)に示すタッチパネル390は、表示部301(入力部も兼ねる)、走査線
駆動回路303g(1)、撮像画素駆動回路303g(2)、画像信号線駆動回路303
s(1)、及び撮像信号線駆動回路303s(2)を有する。
【0298】
表示部301は、複数の画素302と、複数の撮像画素308と、を有する。
【0299】
画素302は、複数の副画素を有する。各副画素は、発光素子及び画素回路を有する。
【0300】
画素回路は、発光素子を駆動する電力を供給することができる。画素回路は、選択信号
を供給することができる配線と電気的に接続される。また、画素回路は、画像信号を供給
することができる配線と電気的に接続される。
【0301】
走査線駆動回路303g(1)は、選択信号を画素302に供給することができる。
【0302】
画像信号線駆動回路303s(1)は、画像信号を画素302に供給することができる
。
【0303】
撮像画素308を用いてタッチセンサを構成することができる。具体的には、撮像画素
308は、表示部301に触れる指等を検知することができる。
【0304】
撮像画素308は、光電変換素子及び撮像画素回路を有する。
【0305】
撮像画素回路は、光電変換素子を駆動することができる。撮像画素回路は、制御信号を
供給することができる配線と電気的に接続される。また、撮像画素回路は、電源電位を供
給することができる配線と電気的に接続される。
【0306】
制御信号としては、例えば、記録された撮像信号を読み出す撮像画素回路を選択するこ
とができる信号、撮像画素回路を初期化することができる信号、及び撮像画素回路が光を
検知する時間を決定することができる信号などを挙げることができる。
【0307】
撮像画素駆動回路303g(2)は、制御信号を撮像画素308に供給することができ
る。
【0308】
撮像信号線駆動回路303s(2)は、撮像信号を読み出すことができる。
【0309】
図21(B)、(C)に示すように、タッチパネル390は、基板701、接着層70
3、絶縁層705、基板711、接着層713、及び絶縁層715を有する。また、基板
701及び基板711は、接着層360で貼り合わされている。
【0310】
基板701と絶縁層705は接着層703で貼り合わされている。また、基板711と
絶縁層715は接着層713で貼り合わされている。
【0311】
基板701および基板711は、可撓性を有することが好ましい。
【0312】
基板、接着層、及び絶縁層に用いることができる材料については実施の形態2を参照す
ることができる。
【0313】
画素302は、副画素302R、副画素302G、及び副画素302Bを有する(
図2
1(C))。また、副画素302Rは発光モジュール380Rを有し、副画素302Gは
発光モジュール380Gを有し、副画素302Bは発光モジュール380Bを有する。
【0314】
例えば副画素302Rは、発光素子350R及び画素回路を有する。画素回路は、発光
素子350Rに電力を供給することができるトランジスタ302tを含む。また、発光モ
ジュール380Rは、発光素子350R及び光学素子(例えば赤色の光を透過する着色層
367R)を有する。
【0315】
発光素子350Rは、下部電極351R、EL層353、及び上部電極352をこの順
で積層して有する(
図21(C))。
【0316】
EL層353は、第1のEL層353a、中間層354、及び第2のEL層353bを
この順で積層して有する。
【0317】
なお、特定の波長の光を効率よく取り出せるように、発光モジュール380Rにマイク
ロキャビティ構造を配設することができる。具体的には、特定の光を効率よく取り出せる
ように配置された可視光を反射する膜及び半反射・半透過する膜の間にEL層を配置して
もよい。
【0318】
例えば、発光モジュール380Rは、発光素子350Rと着色層367Rに接する接着
層360を有する。
【0319】
着色層367Rは発光素子350Rと重なる位置にある。これにより、発光素子350
Rが発する光の一部は、接着層360及び着色層367Rを透過して、図中の矢印に示す
ように発光モジュール380Rの外部に射出される。
【0320】
タッチパネル390は、遮光層367BMを有する。遮光層367BMは、着色層(例
えば着色層367R)を囲むように設けられている。
【0321】
タッチパネル390は、反射防止層367pを表示部301に重なる位置に有する。反
射防止層367pとして、例えば円偏光板を用いることができる。
【0322】
タッチパネル390は、絶縁層321を有する。絶縁層321はトランジスタ302t
等を覆っている。なお、絶縁層321は画素回路や撮像画素回路に起因する凹凸を平坦化
するための層として用いることができる。また、不純物のトランジスタ302t等への拡
散を抑制することができる層が積層された絶縁層を、絶縁層321に適用することができ
る。
【0323】
タッチパネル390は、下部電極351Rの端部に重なる隔壁328を有する。また、
基板701と基板711の間隔を制御するスペーサ329を、隔壁328上に有する。
【0324】
画像信号線駆動回路303s(1)は、トランジスタ303t及び容量303cを含む
。なお、駆動回路は画素回路と同一の工程で同一基板上に形成することができる。
図21
(B)に示すようにトランジスタ303tは絶縁層321上に第2のゲート304を有し
ていてもよい。第2のゲート304はトランジスタ303tのゲートと電気的に接続され
ていてもよいし、これらに異なる電位が与えられていてもよい。また、必要であれば、第
2のゲート304をトランジスタ308t、トランジスタ302t等に設けてもよい。
【0325】
撮像画素308は、光電変換素子308p及び撮像画素回路を有する。撮像画素回路は
、光電変換素子308pに照射された光を検知することができる。撮像画素回路は、トラ
ンジスタ308tを含む。
【0326】
例えばpin型のフォトダイオードを光電変換素子308pに用いることができる。
【0327】
タッチパネル390は、信号を供給することができる配線311を有し、端子319が
配線311に設けられている。なお、画像信号及び同期信号等の信号を供給することがで
きるFPC309が端子319に電気的に接続されている。なお、FPC309にはプリ
ント配線基板(PWB)が取り付けられていてもよい。
【0328】
なお、トランジスタ302t、トランジスタ303t、トランジスタ308t等のトラ
ンジスタは、同一の工程で形成することができる。又は、それぞれ異なる工程で形成して
もよい。
【0329】
[構成例2]
図22(A)、(B)は、タッチパネル505Aの斜視図である。なお明瞭化のため、
代表的な構成要素を示す。
図23(A)は、
図22(A)に示す一点鎖線G-H間の断面
図である。
【0330】
図22(A)、(B)に示すように、タッチパネル505Aは、表示部501、走査線
駆動回路303g(1)、及びタッチセンサ595等を有する。また、タッチパネル50
5Aは、基板701、基板711、及び基板590を有する。
【0331】
タッチパネル505Aは、複数の画素及び複数の配線311を有する。複数の配線31
1は、画素に信号を供給することができる。複数の配線311は、基板701の外周部に
まで引き回され、その一部が端子319を構成している。端子319はFPC509(1
)と電気的に接続する。
【0332】
タッチパネル505Aは、タッチセンサ595及び複数の配線598を有する。複数の
配線598は、タッチセンサ595と電気的に接続される。複数の配線598は基板59
0の外周部に引き回され、その一部は端子を構成する。そして、当該端子はFPC509
(2)と電気的に接続される。なお、
図22(B)では明瞭化のため、基板590の裏面
側(基板701と対向する面側)に設けられるタッチセンサ595の電極や配線等を実線
で示している。
【0333】
タッチセンサ595には、例えば静電容量方式のタッチセンサを適用できる。静電容量
方式としては、表面型静電容量方式、投影型静電容量方式等がある。ここでは、投影型静
電容量方式のタッチセンサを適用する場合を示す。
【0334】
投影型静電容量方式としては、主に駆動方式の違いから自己容量方式、相互容量方式な
どがある。相互容量方式を用いると同時多点検出が可能となるため好ましい。
【0335】
なお、タッチセンサ595には、指等の検知対象の近接又は接触を検知することができ
るさまざまなセンサを適用することができる。
【0336】
投影型静電容量方式のタッチセンサ595は、電極591と電極592を有する。電極
591は複数の配線598のいずれかと電気的に接続し、電極592は複数の配線598
の他のいずれかと電気的に接続する。
【0337】
電極592は、
図22(A)、(B)に示すように、一方向に繰り返し配置された複数
の四辺形が角部で接続された形状を有する。
【0338】
電極591は四辺形であり、電極592が延在する方向と交差する方向に繰り返し配置
されている。なお、複数の電極591は、一の電極592と必ずしも直交する方向に配置
される必要はなく、90度未満の角度をなすように配置されてもよい。
【0339】
配線594は電極592と交差して設けられている。配線594は、電極592を挟む
二つの電極591を電気的に接続する。このとき、電極592と配線594の交差部の面
積ができるだけ小さくなる形状が好ましい。これにより、電極が設けられていない領域の
面積を低減でき、透過率のムラを低減できる。その結果、タッチセンサ595を透過する
光の輝度ムラを低減することができる。
【0340】
なお、電極591、電極592の形状はこれに限られず、様々な形状を取りうる。例え
ば、複数の電極591をできるだけ隙間が生じないように配置し、絶縁層を介して電極5
92を、電極591と重ならない領域ができるように離間して複数設ける構成としてもよ
い。このとき、隣接する2つの電極592の間に、これらとは電気的に絶縁されたダミー
電極を設けると、透過率の異なる領域の面積を低減できるため好ましい。
【0341】
なお、タッチセンサ595のより具体的な構成例については後述する。
【0342】
図23(A)に示すように、タッチパネル505Aは、基板701、接着層703、絶
縁層705、基板711、接着層713、及び絶縁層715を有する。また、基板701
及び基板711は、接着層360で貼り合わされている。
【0343】
接着層597は、タッチセンサ595が表示部501に重なるように、基板590を基
板711に貼り合わせている。接着層597は、透光性を有する。
【0344】
電極591及び電極592は、透光性を有する導電材料を用いて形成する。透光性を有
する導電性材料としては、酸化インジウム、インジウム錫酸化物、インジウム亜鉛酸化物
、酸化亜鉛、ガリウムを添加した酸化亜鉛などの導電性酸化物を用いることができる。な
お、グラフェンを含む膜を用いることもできる。グラフェンを含む膜は、例えば膜状に形
成された酸化グラフェンを含む膜を還元して形成することができる。還元する方法として
は、熱を加える方法等を挙げることができる。
【0345】
また、電極591、電極592、配線594などの導電膜、つまり、タッチパネルを構
成する配線や電極に用いる材料の抵抗値が低いことが望ましい。一例として、ITO、イ
ンジウム亜鉛酸化物、ZnO、銀、銅、アルミニウム、カーボンナノチューブ、グラフェ
ンなどを用いてもよい。さらに、非常に細くした(例えば、直径が数ナノメートル)、多
数の導電体を用いて構成される金属ナノワイヤを用いてもよい。なお、透過率が高いため
、表示素子に用いる電極、例えば、画素電極や共通電極に、金属ナノワイヤ、カーボンナ
ノチューブ、グラフェンなどを用いてもよい。
【0346】
透光性を有する導電性材料を基板590上にスパッタリング法により成膜した後、フォ
トリソグラフィ法等の様々なパターニング技術により、不要な部分を除去して、電極59
1及び電極592を形成することができる。
【0347】
電極591及び電極592は絶縁層593で覆われている。また、電極591に達する
開口が絶縁層593に設けられ、配線594が隣接する電極591を電気的に接続する。
透光性の導電性材料は、タッチパネルの開口率を高めることができるため、配線594に
好適に用いることができる。また、電極591及び電極592より導電性の高い材料は、
電気抵抗を低減できるため配線594に好適に用いることができる。
【0348】
なお、絶縁層593及び配線594を覆う絶縁層を設けて、タッチセンサ595を保護
することができる。
【0349】
また、接続層599は、配線598とFPC509(2)を電気的に接続する。
【0350】
表示部501は、マトリクス状に配置された複数の画素を有する。画素は、構成例1と
同様であるため、説明を省略する。
【0351】
なお、様々なトランジスタをタッチパネルに適用できる。ボトムゲート型のトランジス
タを適用する場合の構成を、
図23(A)、(B)に示す。
【0352】
例えば、酸化物半導体、アモルファスシリコン等を含む半導体層を、
図23(A)に示
すトランジスタ302t及びトランジスタ303tに適用することができる。
【0353】
例えば、レーザーアニールなどの処理により結晶化させた多結晶シリコンを含む半導体
層を、
図23(B)に示すトランジスタ302t及びトランジスタ303tに適用するこ
とができる。
【0354】
また、トップゲート型のトランジスタを適用する場合の構成を、
図23(C)に示す。
【0355】
例えば、多結晶シリコン又は単結晶シリコン基板等から転置された単結晶シリコン膜等
を含む半導体層を、
図23(C)に示すトランジスタ302t及びトランジスタ303t
に適用することができる。
【0356】
[構成例3]
図24は、タッチパネル505Bの断面図である。本実施の形態で説明するタッチパネ
ル505Bは、供給された画像情報をトランジスタが設けられている側に表示する点、タ
ッチセンサが表示部の基板701側に設けられている点、及びFPC509(2)がFP
C509(1)と同じ側に設けられている点が、構成例2のタッチパネル505Aとは異
なる。ここでは異なる構成について詳細に説明し、同様の構成を用いることができる部分
は、上記の説明を援用する。
【0357】
着色層367Rは発光素子350Rと重なる位置にある。また、
図24(A)に示す発
光素子350Rは、トランジスタ302tが設けられている側に光を射出する。これによ
り、発光素子350Rが発する光の一部は着色層367Rを透過して、図中に示す矢印の
方向の発光モジュール380Rの外部に射出される。
【0358】
タッチパネル505Bは、光を射出する方向に遮光層367BMを有する。遮光層36
7BMは、着色層(例えば着色層367R)を囲むように設けられている。
【0359】
タッチセンサ595は、基板711側でなく、基板701側に設けられている(
図24
(A))。
【0360】
接着層597は、タッチセンサ595が表示部に重なるように、基板590を基板70
1に貼り合わせている。接着層597は、透光性を有する。
【0361】
なお、ボトムゲート型のトランジスタを表示部501に適用する場合の構成を、
図24
(A)、(B)に示す。
【0362】
例えば、酸化物半導体、アモルファスシリコン等を含む半導体層を、
図24(A)に示
すトランジスタ302t及びトランジスタ303tに適用することができる。
【0363】
例えば、多結晶シリコン等を含む半導体層を、
図24(B)に示すトランジスタ302
t及びトランジスタ303tに適用することができる。
【0364】
また、トップゲート型のトランジスタを適用する場合の構成を、
図24(C)に示す。
【0365】
例えば、多結晶シリコン又は転写された単結晶シリコン膜等を含む半導体層を、
図24
(C)に示すトランジスタ302t及びトランジスタ303tに適用することができる。
【0366】
[タッチセンサの構成例]
以下では、タッチセンサ595のより具体的な構成例について、図面を参照して説明す
る。
【0367】
図25(A)に、タッチセンサ595の上面概略図を示す。タッチセンサ595は、基
板590上に複数の電極531、複数の電極532、複数の配線541、複数の配線54
2を有する。また基板590には、複数の配線541及び複数の配線542の各々と電気
的に接続するFPC550が設けられている。
【0368】
図25(B)に、
図25(A)中の一点鎖線で囲った領域の拡大図を示す。電極531
は、複数の菱形の電極パターンが、紙面横方向に連なった形状を有している。一列に並ん
だ菱形の電極パターンは、それぞれ電気的に接続されている。また電極532も同様に、
複数の菱形の電極パターンが、紙面縦方向に連なった形状を有し、一列に並んだ菱形の電
極パターンはそれぞれ電気的に接続されている。また、電極531と、電極532とはこ
れらの一部が重畳し、互いに交差している。この交差部分では電極531と電極532と
が電気的に短絡(ショート)しないように、絶縁体が挟持されている。
【0369】
また
図25(C)に示すように、電極532が菱形の形状を有する複数の電極533と
、ブリッジ電極534によって構成されていてもよい。島状の電極533は、紙面縦方向
に並べて配置され、ブリッジ電極534により隣接する2つの電極533が電気的に接続
されている。このような構成とすることで、電極533と、電極531を同一の導電膜を
加工することで同時に形成することができる。そのためこれらの膜厚のばらつきを抑制す
ることができ、それぞれの電極の抵抗値や光透過率が場所によってばらつくことを抑制で
きる。なお、ここでは電極532がブリッジ電極534を有する構成としたが、電極53
1がこのような構成であってもよい。
【0370】
また、
図25(D)に示すように、
図25(B)で示した電極531及び532の菱形
の電極パターンの内側をくりぬいて、輪郭部のみを残したような形状としてもよい。この
とき、電極531及び電極532の幅が、使用者から視認されない程度に細い場合には、
後述するように電極531及び電極532に金属や合金などの遮光性の材料を用いてもよ
い。また、
図25(D)に示す電極531または電極532が、上記ブリッジ電極534
を有する構成としてもよい。
【0371】
1つの電極531は、1つの配線541と電気的に接続している。また1つの電極53
2は、1つの配線542と電気的に接続している。
【0372】
ここで、タッチセンサ595を表示パネルの表示面に重ねて、タッチパネルを構成する
場合には、電極531及び電極532に透光性を有する導電性材料を用いることが好まし
い。また、電極531及び電極532に透光性の導電性材料を用い、表示パネルからの光
を電極531または電極532を介して取り出す場合には、電極531と電極532との
間に、同一の導電性材料を含む導電膜をダミーパターンとして配置することが好ましい。
このように、電極531と電極532との間の隙間の一部をダミーパターンにより埋める
ことにより、光透過率のばらつきを低減できる。その結果、タッチセンサ595を透過す
る光の輝度ムラを低減することができる。
【0373】
透光性を有する導電性材料としては、酸化インジウム、インジウム錫酸化物、インジウ
ム亜鉛酸化物、酸化亜鉛、ガリウムを添加した酸化亜鉛などの導電性酸化物を用いること
ができる。なお、グラフェンを含む膜を用いることもできる。グラフェンを含む膜は、例
えば膜状に形成された酸化グラフェンを含む膜を還元して形成することができる。還元す
る方法としては、熱を加える方法等を挙げることができる。
【0374】
または、透光性を有する程度に薄い金属または合金を用いることができる。例えば、金
、銀、白金、マグネシウム、ニッケル、タングステン、クロム、モリブデン、鉄、コバル
ト、銅、パラジウム、またはチタンなどの金属や、該金属を含む合金を用いることができ
る。または、該金属または合金の窒化物(例えば、窒化チタン)などを用いてもよい。ま
た、上述した材料を含む導電膜のうち、2以上を積層した積層膜を用いてもよい。
【0375】
また、電極531及び電極532には、使用者から視認されない程度に細く加工された
導電膜を用いてもよい。例えば、このような導電膜を格子状(メッシュ状)に加工するこ
とで、高い導電性と表示装置の高い視認性を得ることができる。このとき、導電膜は30
nm以上100μm以下、好ましくは50nm以上50μm以下、より好ましくは50n
m以上20μm以下の幅である部分を有することが好ましい。特に、10μm以下のパタ
ーン幅を有する導電膜は、使用者が視認することが極めて困難となるため好ましい。
【0376】
一例として、
図26(A)乃至(D)に、電極531または電極532の一部(
図25
(B)において一点鎖線の円で囲んだ部分)を拡大した概略図を示している。
図26(A
)は、格子状の導電膜561を用いた場合の例を示している。このとき、導電膜561が
表示装置が有する表示素子と重ならないように配置することで、表示装置からの光を遮光
することがないため好ましい。その場合、格子の向きを表示素子の配列と同じ向きとし、
また格子の周期を表示素子の配列の周期の整数倍とすることが好ましい。
【0377】
また、
図26(B)には、三角形の開口が形成されるように加工された格子状の導電膜
562の例を示している。このような構成とすることで、
図26(A)に示した場合に比
べて抵抗をより低くすることが可能となる。
【0378】
また、
図26(C)に示すように、周期性を有さないパターン形状を有する導電膜56
3としてもよい。このような構成とすることで、表示装置の表示部と重ねたときにモアレ
が生じることを抑制できる。なお、ここでモアレとは、微細な幅で等間隔に設けられた導
電膜等に、外部の光等が透過するとき、又は外部の光が反射するときに、回折や干渉によ
り生じる干渉模様をいう。
【0379】
また、電極531及び電極532に、導電性のナノワイヤを用いてもよい。
図26(D
)には、ナノワイヤ564を用いた場合の例を示している。隣接するナノワイヤ564同
士が接触するように、適当な密度で分散させることにより、2次元的なネットワークが形
成され、極めて透光性の高い導電膜として機能させることができる。例えば直径の平均値
が1nm以上100nm以下、好ましくは5nm以上50nm以下、より好ましくは5n
m以上25nm以下のナノワイヤを用いることができる。ナノワイヤ564としては、A
gナノワイヤや、Cuナノワイヤ、Alナノワイヤ等の金属ナノワイヤ、または、カーボ
ンナノチューブなどを用いることができる。例えばAgナノワイヤの場合、光透過率は8
9%以上、シート抵抗値は40以上100以下Ω/□を実現することができる。
【0380】
図25(A)等では、電極531及び電極532の上面形状として、複数の菱形が一方
向に連なった形状とした例を示したが、電極531及び電極532の形状としてはこれに
限られず、帯状(長方形状)、曲線を有する帯状、ジグザグ形状など、様々な上面形状と
することができる。また、上記では電極531と電極532とが直交するように配置され
ているように示しているが、これらは必ずしも直交して配置される必要はなく、2つの電
極の成す角が90度未満であってもよい。
【0381】
図27(A)乃至(C)には、電極531及び電極532に代えて、細線状の上面形状
を有する電極536及び電極537を用いた場合の例を示している。
図27(A)におい
て、それぞれ直線状の電極536及び電極537が、格子状に配列している例を示してい
る。
【0382】
また、
図27(B)では、電極536及び電極537がジグザグ状の上面形状を有する
場合の例を示している。このとき、
図27(B)に示すように、それぞれの直線部分の中
心位置を重ねるのではなく、相対的にずらして配置することで、電極536と電極537
とが平行に対向する部分の長さを長くすることができ、電極間の相互容量が高められ、検
出感度が向上するため好ましい。または、
図27(C)に示すように、電極536及び電
極537の上面形状として、ジグザグ形状の直線部分の一部が突出した形状とすると、当
該直線部分の中心位置を重ねて配置しても、対向する部分の長さを長くすることができる
ため電極間の相互容量を高めることができる。
【0383】
図27(B)中の一点鎖線で囲った領域の拡大図を
図28(A)(B)(C)に、
図2
7(C)中の一点鎖線で囲った領域の拡大図を
図28(D)(E)(F)にそれぞれ示す
。また各図には電極536、電極537、およびこれらが交差する交差部538を示して
いる。
図28(B)、(E)に示すように、
図28(A)、(D)における電極536及
び電極537の直線部分が、角部を有するように蛇行する形状であってもよいし、
図28
(C)、(F)に示すように、曲線が連続するように蛇行する形状であってもよい。
【0384】
[構成例4]
図29に示すように、タッチパネル500TPは、表示部500及び入力部600を重
ねて有する。
図30は、
図29に示す一点鎖線Z1-Z2間の断面図である。
【0385】
以下に、タッチパネル500TPを構成する個々の要素について説明する。なお、これ
らの構成は明確に分離できず、一つの構成が他の構成を兼ねる場合や他の構成の一部を含
む場合がある。なお、表示部500に入力部600が重ねられたタッチパネル500TP
をタッチパネルともいう。
【0386】
入力部600は、マトリクス状に配設される複数の検知ユニット602を有する。また
、入力部600は、選択信号線GL、制御線RES、信号線DLなどを有する。
【0387】
選択信号線GLや制御線RESは、行方向(図中に矢印Rで示す)に配置される複数の
検知ユニット602と電気的に接続される。信号線DLは、列方向(図中に矢印Cで示す
)に配置される複数の検知ユニット602と電気的に接続される。
【0388】
検知ユニット602は近接又は接触するものを検知して検知信号を供給する。例えば静
電容量、照度、磁力、電波又は圧力等を検知して、検知した物理量に基づく情報を供給す
る。具体的には、容量素子、光電変換素子、磁気検知素子、圧電素子又は共振器等を検知
素子に用いることができる。
【0389】
検知ユニット602は、例えば、近接又は接触するものとの間の静電容量の変化を検知
する。
【0390】
なお、大気中において、指などの大気より大きな誘電率を有するものが導電膜に近接す
ると、指と導電膜の間の静電容量が変化する。この静電容量の変化を検知して検知情報を
供給することができる。
【0391】
例えば、静電容量の変化に伴い容量素子との間で電荷の分配が引き起こされ、容量素子
の両端の電極の電圧が変化する。この電圧の変化を検知信号に用いることができる。
【0392】
検知ユニット602は検知回路を有する。検知回路は、選択信号線GL、制御線RES
又は信号線DLなどに電気的に接続される。
【0393】
検知回路は、トランジスタ又は/及び検知素子等を有する。例えば、導電膜と、当該導
電膜に電気的に接続される容量素子と、を検知回路に用いることができる。また、容量素
子と、当該容量素子に電気的に接続されるトランジスタと、を検知回路に用いることがで
きる。
【0394】
検知回路には、例えば、絶縁層653と、絶縁層653を挟持する第1の電極651及
び第2の電極652と、を有する容量素子650を用いることができる(
図30)。容量
素子650の電極間の電圧は一方の電極に電気的に接続された導電膜にものが近接するこ
とにより変化する。
【0395】
検知ユニット602は、制御信号に基づいて導通状態又は非導通状態にすることができ
るスイッチを有する。例えば、トランジスタM12をスイッチに用いることができる。
【0396】
また、検知信号を増幅するトランジスタを検知ユニット602に用いることができる。
【0397】
同一の工程で作製することができるトランジスタを、検知信号を増幅するトランジスタ
及びスイッチに用いることができる。これにより、作製工程が簡略化された入力部600
を提供できる。
【0398】
また、検知ユニット602はマトリクス状に配置された複数の窓部667を有する。窓
部667は可視光を透過し、複数の窓部667の間に遮光性の層BMを配設してもよい。
【0399】
タッチパネル500TPは、窓部667に重なる位置に着色層を有する。着色層は、所
定の色の光を透過する。なお、着色層はカラーフィルタということができる。例えば、青
色の光を透過する着色層367B、緑色の光を透過する着色層367G、又は赤色の光を
透過する着色層367Rを用いることができる。また、黄色の光を透過する着色層や白色
の光を透過する着色層を用いてもよい。
【0400】
表示部500は、マトリクス状に配置された複数の画素302を有する。画素302は
入力部600の窓部667と重なるように配置されている。画素302は、検知ユニット
602に比べて高い精細度で配設されてもよい。画素は、構成例1と同様であるため、説
明を省略する。
【0401】
タッチパネル500TPは、可視光を透過する窓部667及びマトリクス状に配設され
る複数の検知ユニット602を有する入力部600と、窓部667に重なる画素302を
複数有する表示部500と、を有し、窓部667と画素302の間に着色層を含んで構成
される。また、それぞれの検知ユニットに他の検知ユニットへの干渉を低減することがで
きるスイッチが配設されている。
【0402】
これにより、各検知ユニットが検知する検知情報を検知ユニットの位置情報と共に供給
することができる。また、画像を表示する画素の位置情報に関連付けて検知情報を供給す
ることができる。また、検知情報を供給させない検知ユニットと信号線を非導通状態にす
ることで、検知信号を供給させる検知ユニットへの干渉を低減することができる。その結
果、利便性又は信頼性に優れた新規なタッチパネル500TPを提供することができる。
【0403】
例えば、タッチパネル500TPの入力部600は検知情報を検知して位置情報と共に
供給することができる。具体的には、タッチパネル500TPの使用者は、入力部600
に触れた指等をポインタに用いて様々なジェスチャー(タップ、ドラッグ、スワイプ又は
ピンチイン等)をすることができる。
【0404】
入力部600は、入力部600に近接又は接触する指等を検知して、検知した位置又は
軌跡等を含む検知情報を供給することができる。
【0405】
演算装置は供給された情報が所定の条件を満たすか否かをプログラム等に基づいて判断
し、所定のジェスチャーに関連付けられた命令を実行する。
【0406】
これにより、入力部600の使用者は、指等を用いて所定のジェスチャーを供給し、所
定のジェスチャーに関連付けられた命令を演算装置に実行させることができる。
【0407】
例えば、タッチパネル500TPの入力部600は、まず、一の信号線に検知情報を供
給することができる複数の検知ユニットから一の検知ユニットXを選択する。そして、検
知ユニットXを除いた他の検知ユニットと当該一の信号線を非導通状態にする。これによ
り、他の検知ユニットがもたらす検知ユニットXへの干渉を低減することができる。
【0408】
具体的には、他の検知ユニットの検知素子がもたらす検知ユニットXの検知素子への干
渉を低減できる。
【0409】
例えば、容量素子及び当該容量素子の一の電極が電気的に接続された導電膜を検知素子
に用いる場合において、他の検知ユニットの導電膜の電位がもたらす、検知ユニットXの
導電膜の電位への干渉を低減することができる。
【0410】
これにより、タッチパネル500TPはその大きさに依存することなく、検知ユニット
を駆動して、検知情報を供給させることができる。例えば、ハンドヘルド型に用いること
ができる大きさから、電子黒板に用いることができる大きさまで、さまざまな大きさのタ
ッチパネル500TPを提供することができる。
【0411】
また、タッチパネル500TPは、折り畳まれた状態及び展開された状態にすることが
できる。そして、折り畳まれた状態と展開された状態とで、他の検知ユニットがもたらす
検知ユニットXへの干渉が異なる場合においても、タッチパネル500TPの状態に依存
することなく検知ユニットを駆動して、検知情報を供給させることができる。
【0412】
また、タッチパネル500TPの表示部500は表示情報を供給されることができる。
例えば、演算装置は表示情報を供給することができる。
【0413】
以上の構成に加えて、タッチパネル500TPは以下の構成を有することもできる。
【0414】
タッチパネル500TPは、駆動回路603g又は駆動回路603dを有してもよい。
また、FPC1と電気的に接続されてもよい。
【0415】
駆動回路603gは例えば所定のタイミングで選択信号を供給することができる。具体
的には、選択信号を選択信号線GLごとに所定の順番で供給する。また、さまざまな回路
を駆動回路603gに用いることができる。例えば、シフトレジスタ、フリップフロップ
回路、組み合わせ回路などを用いることができる。
【0416】
駆動回路603dは、検知ユニットが供給する検知信号に基づいて検知情報を供給する
。また、さまざまな回路を駆動回路603dに用いることができる。例えば、検知ユニッ
トに配設された検知回路と電気的に接続されることによりソースフォロワ回路やカレント
ミラー回路を構成することができる回路を、駆動回路603dに用いることができる。ま
た、検知信号をデジタル信号に変換するアナログデジタル変換回路を有していてもよい。
【0417】
FPC1は、タイミング信号、電源電位等を供給し、検知信号を供給される。
【0418】
タッチパネル500TPは、駆動回路503g、駆動回路503s、配線311、又は
端子319を有してもよい。また、FPC2と電気的に接続されてもよい。
【0419】
また、傷の発生を防いでタッチパネル500TPを保護する保護層670を有していて
もよい。例えば、セラミックコート層又はハードコート層を保護層670に用いることが
できる。具体的には、酸化アルミニウムを含む層又はUV硬化樹脂を用いることができる
。
【0420】
なお、半透過型液晶ディスプレイや反射型液晶ディスプレイを実現する場合には、画素
電極の一部、又は、全部が、反射電極としての機能を有するようにすればよい。例えば、
画素電極の一部、又は、全部が、アルミニウム、銀、などを有するようにすればよい。
【0421】
また、反射電極の下に、SRAMなどの記憶回路を設けることも可能である。これによ
り、さらに、消費電力を低減することができる。また、適用する表示素子に好適な構成を
様々な画素回路から選択して用いることができる。
【0422】
本実施の形態で説明したタッチパネルを、実施の形態1の表示装置50を構成する表示
パネル100のかわりに用いることができる。その場合、タッチパネル390やタッチパ
ネル505Bのように、タッチパネルに接続される複数のFPCが一方向から取り出され
る構成のタッチパネルを好適に用いることができる。なお、表示パネル100のかわりに
タッチパネルを用いた場合、表示装置50は入出力装置と呼ぶこともできる。
【0423】
また、複数のタッチパネルを基板106と接着する接着層107を、それぞれのタッチ
パネルのタッチセンサ595(または入力部600)における上面の高さを一致させ、か
つ該上面と基板106とが平行となるように設けることが好ましい。入出力装置の表面(
すなわち基板106の表面)とそれぞれのタッチパネルのタッチセンサ595(または入
力部600)との距離を等しくすることで、入出力装置の検出感度の場所依存性(面内ム
ラとも呼ぶ)を小さくすることができる。
【0424】
本実施の形態は、少なくともその一部を本明細書中に記載する他の実施の形態と適宜組
み合わせて実施することができる。
【0425】
(実施の形態6)
本実施の形態では、本発明の一態様の電子機器及び照明装置について、図面を用いて説
明する。
【0426】
電子機器としては、例えば、テレビジョン装置(テレビ、又はテレビジョン受信機とも
いう)、コンピュータ用などのモニタ、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、デジタ
ルフォトフレーム、携帯電話機(携帯電話、携帯電話装置ともいう)、携帯型ゲーム機、
携帯情報端末、音響再生装置、パチンコ機などの大型ゲーム機などが挙げられる。
【0427】
また、本発明の一態様の電子機器又は照明装置は可撓性を有するため、家屋やビルの内
壁もしくは外壁、又は、自動車の内装もしくは外装の曲面に沿って組み込むことも可能で
ある。
【0428】
また、本発明の一態様の電子機器は、二次電池を有していてもよく、非接触電力伝送を
用いて、二次電池を充電することができると好ましい。
【0429】
二次電池としては、例えば、ゲル状電解質を用いるリチウムポリマー電池(リチウムイ
オンポリマー電池)等のリチウムイオン二次電池、リチウムイオン電池、ニッケル水素電
池、ニカド電池、有機ラジカル電池、鉛蓄電池、空気二次電池、ニッケル亜鉛電池、銀亜
鉛電池などが挙げられる。
【0430】
本発明の一態様の電子機器は、アンテナを有していてもよい。アンテナで信号を受信す
ることで、表示部で映像や情報等の表示を行うことができる。また、電子機器が二次電池
を有する場合、アンテナを、非接触電力伝送に用いてもよい。
【0431】
本発明の一態様の表示装置は、表示パネルの数を増やすことにより、表示領域の面積を
上限なく大きくすることが可能である。したがって、本発明の一態様の表示装置はデジタ
ルサイネージやPIDなどに好適に用いることができる。また、本発明の一態様の表示装
置は、表示パネルの配置方法を変えることで、表示装置の外形を様々な形状にすることが
できる。
【0432】
図31(A)では、柱55や壁56に、本発明の一態様の表示装置50を適用した例を
示している。表示装置50に用いる表示パネル100として、可撓性を有する表示パネル
を用いることで、曲面に沿って表示装置50を設置することが可能となる。
【0433】
ここで特に、デジタルサイネージやPIDに本発明の一態様の表示装置を用いる場合に
は、表示パネルにタッチパネルを適用することで、表示領域に画像や動画を表示するだけ
でなく観察者が直感的に操作することが可能となるため好ましい。また、路線情報や交通
情報などの情報を提供するための用途に用いる場合には、直感的な操作によりユーザビリ
ティを高めることができる。なお、ビルや公共施設などの壁面に設置する場合などは、表
示パネルにタッチパネルを適用しなくてもよい。
【0434】
図31(B)乃至(E)に、湾曲した表示部7000を有する電子機器の一例を示す。
表示部7000はその表示面が湾曲して設けられ、湾曲した表示面に沿って表示を行うこ
とができる。なお、表示部7000は可撓性を有していてもよい。
【0435】
図31(B)乃至(E)に示す各電子機器が有する表示部7000は、本発明の一態様
の表示装置を用いて作製される。
【0436】
図31(B)に携帯電話機の一例を示す。携帯電話機7100は、筐体7101、表示
部7000、操作ボタン7103、外部接続ポート7104、スピーカ7105、マイク
7106等を有する。
【0437】
図31(B)に示す携帯電話機7100は、表示部7000にタッチセンサを備える。
電話を掛ける、或いは文字を入力するなどのあらゆる操作は、指やスタイラスなどで表示
部7000に触れることで行うことができる。
【0438】
また、操作ボタン7103の操作により、電源のON、OFF動作や、表示部7000
に表示される画像の種類を切り替えることができる。例えば、メール作成画面から、メイ
ンメニュー画面に切り替えることができる。
【0439】
図31(C)にテレビジョン装置の一例を示す。テレビジョン装置7200は、筐体7
201に表示部7000が組み込まれている。ここでは、スタンド7203により筐体7
201を支持した構成を示している。
【0440】
図31(C)に示すテレビジョン装置7200の操作は、筐体7201が備える操作ス
イッチや、別体のリモコン操作機7211により行うことができる。又は、表示部700
0にタッチセンサを備えていてもよく、指等で表示部7000に触れることで操作しても
よい。リモコン操作機7211は、当該リモコン操作機7111から出力する情報を表示
する表示部を有していてもよい。リモコン操作機7211が備える操作キー又はタッチパ
ネルにより、チャンネルや音量の操作を行うことができ、表示部7000に表示される映
像を操作することができる。
【0441】
なお、テレビジョン装置7200は、受信機やモデムなどを備えた構成とする。受信機
により一般のテレビ放送の受信を行うことができる。また、モデムを介して有線又は無線
による通信ネットワークに接続することにより、一方向(送信者から受信者)又は双方向
(送信者と受信者間、あるいは受信者間同士など)の情報通信を行うことも可能である。
【0442】
図31(D)に携帯情報端末の一例を示す。携帯情報端末7300は、筐体7301及
び表示部7000を有する。さらに、操作ボタン、外部接続ポート、スピーカ、マイク、
アンテナ、又はバッテリ等を有していてもよい。表示部7000にはタッチセンサを備え
る。携帯情報端末7300の操作は、指やスタイラスなどで表示部7000に触れること
で行うことができる。
【0443】
図31(D)は、携帯情報端末7300の斜視図であり、
図31(E)は携帯情報端末
7300の上面図である。
【0444】
本実施の形態で例示する携帯情報端末は、例えば、電話機、手帳又は情報閲覧装置等か
ら選ばれた一つ又は複数の機能を有する。具体的には、スマートフォンとしてそれぞれ用
いることができる。本実施の形態で例示する携帯情報端末は、例えば、移動電話、電子メ
ール、文章閲覧及び作成、音楽再生、インターネット通信、コンピュータゲームなどの種
々のアプリケーションを実行することができる。
【0445】
携帯情報端末7300は、文字や画像情報をその複数の面に表示することができる。例
えば、
図31(D)に示すように、3つの操作ボタン7302を一の面に表示し、矩形で
示す情報7303を他の面に表示することができる。
図31(D)、(E)では、携帯情
報端末の上側に情報が表示される例を示す。または、携帯情報端末の横側に情報が表示さ
れてもよい。また、携帯情報端末の3面以上に情報を表示してもよい。
【0446】
なお、情報の例としては、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)の通知
、電子メールや電話などの着信を知らせる表示、電子メールなどの題名もしくは送信者名
、日時、時刻、バッテリの残量、アンテナ受信の強度などがある。又は、情報が表示され
ている位置に、情報の代わりに、操作ボタン、アイコンなどを表示してもよい。
【0447】
例えば、携帯情報端末7300の使用者は、洋服の胸ポケットに携帯情報端末7300
を収納した状態で、その表示(ここでは情報7303)を確認することができる。
【0448】
具体的には、着信した電話の発信者の電話番号又は氏名等を、携帯情報端末7300の
上方から観察できる位置に表示する。使用者は、携帯情報端末7300をポケットから取
り出すことなく、表示を確認し、電話を受けるか否かを判断できる。
【0449】
図31(F)に、湾曲した発光部を有する照明装置の一例を示している。
【0450】
図31(F)に示す照明装置が有する発光部は、本発明の一態様の表示装置を用いて作
製される。
【0451】
図31(F)に示す照明装置7400は、波状の発光面を有する発光部7402を備え
る。したがってデザイン性の高い照明装置となっている。
【0452】
また、照明装置7400の備える各々の発光部は可撓性を有していてもよい。発光部を
可塑性の部材や可動なフレームなどの部材で固定し、用途に合わせて発光部の発光面を自
在に湾曲可能な構成としてもよい。
【0453】
照明装置7400は、操作スイッチ7403を備える台部7401と、台部7401に
支持される発光部を有する。
【0454】
なおここでは、台部によって発光部が支持された照明装置について例示したが、発光部
を備える筐体を天井に固定する、又は天井からつり下げるように用いることもできる。発
光面を湾曲させて用いることができるため、発光面を凹状に湾曲させて特定の領域を明る
く照らす、又は発光面を凸状に湾曲させて部屋全体を明るく照らすこともできる。
【0455】
図32(A1)、(A2)、(B)乃至(I)に、可撓性を有する表示部7001を有
する携帯情報端末の一例を示す。
【0456】
表示部7001は、本発明の一態様の表示装置を用いて作製される。例えば、曲率半径
0.01mm以上150mm以下で曲げることができる表示装置を適用できる。また、表
示部7001はタッチセンサを備えていてもよく、指等で表示部7001に触れることで
携帯情報端末を操作することができる。
【0457】
図32(A1)は、携帯情報端末の一例を示す斜視図であり、
図32(B)は、携帯情
報端末の一例を示す側面図である。携帯情報端末7500は、筐体7501、表示部70
01、引き出し部材7502、操作ボタン7503等を有する。
【0458】
携帯情報端末7500は、筐体7501内にロール状に巻かれた可撓性を有する表示部
7001を有する。
【0459】
また、携帯情報端末7500は内蔵された制御部によって映像信号を受信可能で、受信
した映像を表示部7001に表示することができる。また、携帯情報端末7500にはバ
ッテリが内蔵されている。また、筐体7501にコネクタを接続する端子部を備え、映像
信号や電力を有線により外部から直接供給する構成としてもよい。
【0460】
また、操作ボタン7503によって、電源のON、OFF動作や表示する映像の切り替
え等を行うことができる。なお、
図32(A1)、(A2)、(B)では、携帯情報端末
7500の側面に操作ボタン7503を配置する例を示すが、これに限られず、携帯情報
端末7500の表示面と同じ面(おもて面)や、裏面に配置してもよい。
【0461】
図32(B)には、表示部7001を引き出し部材7502により引き出した状態の携
帯情報端末7500を示す。この状態で表示部7001に映像を表示することができる。
また、表示部7001の一部がロール状に巻かれた
図32(A1)の状態と表示部700
1を引き出し部材7502により引き出した
図32(B)の状態とで、携帯情報端末75
00が異なる表示を行う構成としてもよい。例えば、
図32(A1)の状態のときに、表
示部7001のロール状に巻かれた部分を非表示とすることで、携帯情報端末7500の
消費電力を下げることができる。
【0462】
なお、表示部7001を引き出した際に表示部7001の表示面が平面状となるように
固定するため、表示部7001の側部に補強のためのフレームを設けていてもよい。
【0463】
なお、この構成以外に、筐体にスピーカを設け、映像信号と共に受信した音声信号によ
って音声を出力する構成としてもよい。
【0464】
図32(C)乃至(E)に、折りたたみ可能な携帯情報端末の一例を示す。
図32(C
)では、展開した状態、
図32(D)では、展開した状態又は折りたたんだ状態の一方か
ら他方に変化する途中の状態、
図32(E)では、折りたたんだ状態の携帯情報端末76
00を示す。携帯情報端末7600は、折りたたんだ状態では可搬性に優れ、展開した状
態では、継ぎ目のない広い表示領域により一覧性に優れる。
【0465】
表示部7001はヒンジ7602によって連結された3つの筐体7601に支持されて
いる。ヒンジ7602を介して2つの筐体7601間を屈曲させることにより、携帯情報
端末7600を展開した状態から折りたたんだ状態に可逆的に変形させることができる。
【0466】
図32(F)、(G)に、折りたたみ可能な携帯情報端末の一例を示す。
図32(F)
では、表示部7001が外側になるように折りたたんだ状態、
図32(G)では、表示部
7001が内側になるように折りたたんだ状態の携帯情報端末7650を示す。携帯情報
端末7650は表示部7001及び非表示部7651を有する。携帯情報端末7650を
使用しない際に、表示部7001が内側になるように折りたたむことで、表示部7001
の汚れや傷つきを抑制できる。
【0467】
図32(H)に、可撓性を有する携帯情報端末の一例を示す。携帯情報端末7700は
、筐体7701及び表示部7001を有する。さらに、入力手段であるボタン7703a
、7703b、音声出力手段であるスピーカ7704a、7704b、外部接続ポート7
705、マイク7706等を有していてもよい。また、携帯情報端末7700は、可撓性
を有するバッテリ7709を搭載することができる。バッテリ7709は例えば表示部7
001と重ねて配置してもよい。
【0468】
筐体7701、表示部7001、及びバッテリ7709は可撓性を有する。そのため、
携帯情報端末7700を所望の形状に湾曲させることや、携帯情報端末7700に捻りを
加えることが容易である。例えば、携帯情報端末7700は、表示部7001が内側又は
外側になるように折り曲げて使用することができる。又は、携帯情報端末7700をロー
ル状に巻いた状態で使用することもできる。このように、筐体7701及び表示部700
1を自由に変形することが可能であるため、携帯情報端末7700は、落下した場合、又
は意図しない外力が加わった場合であっても、破損しにくいという利点がある。
【0469】
また、携帯情報端末7700は軽量であるため、筐体7701の上部をクリップ等で把
持してぶら下げて使用する、又は、筐体7701を磁石等で壁面に固定して使用するなど
、様々な状況において利便性良く使用することができる。
【0470】
図32(I)に腕時計型の携帯情報端末の一例を示す。携帯情報端末7800は、バン
ド7801、表示部7001、入出力端子7802、操作ボタン7803等を有する。バ
ンド7801は、筐体としての機能を有する。また、携帯情報端末7800は、可撓性を
有するバッテリ7805を搭載することができる。バッテリ7805は例えば表示部70
01やバンド7801と重ねて配置してもよい。
【0471】
バンド7801、表示部7001、及びバッテリ7805は可撓性を有する。そのため
、携帯情報端末7800を所望の形状に湾曲させることが容易である。
【0472】
操作ボタン7803は、時刻設定のほか、電源のオン、オフ動作、無線通信のオン、オ
フ動作、マナーモードの実行及び解除、省電力モードの実行及び解除など、様々な機能を
持たせることができる。例えば、携帯情報端末7800に組み込まれたオペレーティング
システムにより、操作ボタン7803の機能を自由に設定することもできる。
【0473】
また、表示部7001に表示されたアイコン7804に指等で触れることで、アプリケ
ーションを起動することができる。
【0474】
また、携帯情報端末7800は、通信規格された近距離無線通信を実行することが可能
である。例えば無線通信可能なヘッドセットと相互通信することによって、ハンズフリー
で通話することもできる。
【0475】
また、携帯情報端末7800は入出力端子7802を有していてもよい。入出力端子7
802を有する場合、他の情報端末とコネクタを介して直接データのやりとりを行うこと
ができる。また入出力端子7802を介して充電を行うこともできる。なお、本実施の形
態で例示する携帯情報端末の充電動作は、入出力端子を介さずに非接触電力伝送により行
ってもよい。
【0476】
図33(A)に自動車9700の外観を示す。
図33(B)に自動車9700の運転席
を示す。自動車9700は、車体9701、車輪9702、ダッシュボード9703、ラ
イト9704等を有する。本発明の一態様の表示装置は、自動車9700の備える表示部
などに用いることができる。例えば、
図33(B)に示す表示部9710乃至表示部97
15に本発明の一態様の表示装置を設けることができる。
【0477】
表示部9710と表示部9711は、自動車のフロントガラスに設けられた表示装置で
ある。本発明の一態様の表示装置は、表示装置が有する電極を、透光性を有する導電性材
料で作製することによって、反対側が透けて見える、いわゆるシースルー状態の表示装置
とすることができる。シースルー状態の表示装置であれば、自動車9700の運転時にも
視界の妨げになることがない。よって、本発明の一態様の表示装置を自動車9700のフ
ロントガラスに設置することができる。なお、表示装置に、表示装置を駆動するためのト
ランジスタなどを設ける場合には、有機半導体材料を用いた有機トランジスタや、酸化物
半導体を用いたトランジスタなど、透光性を有するトランジスタを用いるとよい。
【0478】
表示部9712はピラー部分に設けられた表示装置である。例えば、車体に設けられた
撮像手段からの映像を表示部9712に映し出すことによって、ピラーで遮られた視界を
補完することができる。表示部9713はダッシュボード部分に設けられた表示装置であ
る。例えば、車体に設けられた撮像手段からの映像を表示部9713に映し出すことによ
って、ダッシュボードで遮られた視界を補完することができる。すなわち、自動車の外側
に設けられた撮像手段からの映像を映し出すことによって、死角を補い、安全性を高める
ことができる。また、見えない部分を補完する映像を映すことによって、より自然に違和
感なく安全確認を行うことができる。
【0479】
また、
図34は、運転席と助手席にベンチシートを採用した自動車の室内を示している
。表示部9721は、ドア部に設けられた表示装置である。例えば、車体に設けられた撮
像手段からの映像を表示部9721に映し出すことによって、ドアで遮られた視界を補完
することができる。また、表示部9722は、ハンドルに設けられた表示装置である。表
示部9723は、ベンチシートの座面の中央部に設けられた表示装置である。なお、表示
装置を座面や背もたれ部分などに設置して、当該表示装置を、当該表示装置の発熱を熱源
としたシートヒーターとして利用することもできる。
【0480】
表示部9714、表示部9715、または表示部9722はナビゲーション情報、スピ
ードメーターやタコメーター、走行距離、給油量、ギア状態、エアコンの設定など、その
他様々な情報を表示することができる。また、表示部に表示される表示項目やレイアウト
などは、使用者の好みに合わせて適宜変更することができる。なお、上記情報は、表示部
9710乃至表示部9713、表示部9721、表示部9723にも表示することができ
る。また、表示部9710乃至表示部9715、表示部9721乃至表示部9723は照
明装置として用いることも可能である。また、表示部9710乃至表示部9715、表示
部9721乃至表示部9723は加熱装置として用いることも可能である。
【0481】
なお、本発明の一態様の表示装置を具備していれば、上記で示した電子機器や照明装置
に特に限定されないことは言うまでもない。
【0482】
本実施の形態に示す構成及び方法などは、他の実施の形態に示す構成及び方法などと適
宜組み合わせて用いることができる。
【符号の説明】
【0483】
10 表示システム
11 領域
11A 領域
11B 領域
11C 領域
11D 領域
15 表示画像
15A 表示画像
15B 表示画像
20 表示装置
20a 表示パネル
20b 表示パネル
21a 表示領域
21b 表示領域
22b 透明部
23a 予備表示領域
23b 予備表示領域
25 表示装置
25a 表示パネル
25b 表示パネル
31 検出手段
31a 検出手段
31b 検出手段
32 補正手段
35 表示装置
36 表示パネル
37 表示領域
38 透明部
39 非表示領域
40 表示装置
41 表示領域
41a 表示領域
41A 表示領域
41B 表示領域
41C 表示領域
42 透明部
43 予備表示領域
43b 予備表示領域
44 領域
45 表示パネル
45a 表示パネル
45b 表示パネル
45e 表示パネル
46 表示画像
48 表示装置
49 表示装置
50 表示装置
51 表示領域
55 柱
56 壁
100 表示パネル
100a 表示パネル
100b 表示パネル
100c 表示パネル
100d 表示パネル
101 表示領域
101a 表示領域
101b 表示領域
101c 表示領域
101d 表示領域
103 表示領域
104 FPC
105 保護部材
106 基板
107 接着層
110 透明部
110b 透明部
110c 透明部
110d 透明部
112 FPC
112a FPC
112b FPC
120 領域
120a 領域
120b 領域
120c 領域
123 FPC
131 樹脂層
132 保護基板
133 樹脂層
134 保護基板
141 画素
141a 画素
141b 画素
142a 配線
142b 配線
143a 回路
143b 回路
145 配線
151 基板
152 基板
153 接着層
170 領域
200 表示装置
201 軸部
202 回転機構
203 軸受部
211 コード
212 バー
213 コード
221 壁
222 カバー
230 テーブル
231 筐体
232 カバー
240 表示機器
241 筐体
242 バー
243 フレーム
244 脚部
301 表示部
302 画素
302B 副画素
302G 副画素
302R 副画素
302t トランジスタ
303c 容量
303g(1) 走査線駆動回路
303g(2) 撮像画素駆動回路
303s(1) 画像信号線駆動回路
303s(2) 撮像信号線駆動回路
303t トランジスタ
304 ゲート
308 撮像画素
308p 光電変換素子
308t トランジスタ
309 FPC
311 配線
319 端子
321 絶縁層
328 隔壁
329 スペーサ
350R 発光素子
351R 下部電極
352 上部電極
353 EL層
353a EL層
353b EL層
354 中間層
360 接着層
367B 着色層
367BM 遮光層
367G 着色層
367p 反射防止層
367R 着色層
380B 発光モジュール
380G 発光モジュール
380R 発光モジュール
390 タッチパネル
500 表示部
500TP タッチパネル
501 表示部
503g 駆動回路
503s 駆動回路
505A タッチパネル
505B タッチパネル
509 FPC
531 電極
532 電極
533 電極
534 ブリッジ電極
536 電極
537 電極
538 交差部
541 配線
542 配線
550 FPC
561 導電膜
562 導電膜
563 導電膜
564 ナノワイヤ
590 基板
591 電極
592 電極
593 絶縁層
594 配線
595 タッチセンサ
597 接着層
598 配線
599 接続層
600 入力部
602 検知ユニット
603d 駆動回路
603g 駆動回路
650 容量素子
651 電極
652 電極
653 絶縁層
667 窓部
670 保護層
701 基板
703 接着層
705 絶縁層
711 基板
713 接着層
715 絶縁層
723 接着層
804 表示部
806 動作回路部
808 FPC
810 透明部
815 絶縁層
816 絶縁層
817 絶縁層
817a 絶縁層
817b 絶縁層
820 トランジスタ
821 絶縁層
822 接着層
825 接続体
830 発光素子
831 下部電極
833 EL層
835 上部電極
845 着色層
847 遮光層
857 導電層
7000 表示部
7001 表示部
7100 携帯電話機
7101 筐体
7103 操作ボタン
7104 外部接続ポート
7105 スピーカ
7106 マイク
7111 リモコン操作機
7200 テレビジョン装置
7201 筐体
7203 スタンド
7211 リモコン操作機
7300 携帯情報端末
7301 筐体
7302 操作ボタン
7303 情報
7400 照明装置
7401 台部
7402 発光部
7403 操作スイッチ
7500 携帯情報端末
7501 筐体
7502 部材
7503 操作ボタン
7600 携帯情報端末
7601 筐体
7602 ヒンジ
7650 携帯情報端末
7651 非表示部
7700 携帯情報端末
7701 筐体
7703a ボタン
7703b ボタン
7704a スピーカ
7704b スピーカ
7705 外部接続ポート
7706 マイク
7709 バッテリ
7800 携帯情報端末
7801 バンド
7802 入出力端子
7803 操作ボタン
7804 アイコン
7805 バッテリ
9700 自動車
9701 車体
9702 車輪
9703 ダッシュボード
9704 ライト
9710 表示部
9711 表示部
9712 表示部
9713 表示部
9714 表示部
9715 表示部
9721 表示部
9722 表示部
9723 表示部