(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024174036
(43)【公開日】2024-12-13
(54)【発明の名称】医療処置でコンピュータ支援識別を利用するシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
G16H 50/00 20180101AFI20241206BHJP
【FI】
G16H50/00
【審査請求】有
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024166583
(22)【出願日】2024-09-25
(62)【分割の表示】P 2022515941の分割
【原出願日】2020-08-31
(31)【優先権主張番号】62/899,988
(32)【優先日】2019-09-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】319008904
【氏名又は名称】アルコン インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100160705
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 健太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100165995
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 寿人
(72)【発明者】
【氏名】ミヒャエル ビットネベル
(72)【発明者】
【氏名】オリバー ケルン
(57)【要約】
【課題】本発明は、第1の患者の識別を受け取ることができるシステムを改良する。
【解決手段】本開示は、システムであって、第1の患者の識別を受け取り得、少なくとも第1の患者の識別に基づいて、第1の患者の第1の眼に関連付けられた第1の複数の虹彩構造を含む第1の眼識別情報を取得し得、現在の患者の眼の第2の複数の虹彩構造を特定し得、第2の複数の虹彩構造が第1の複数の虹彩構造と一致するかどうかを特定し得、第2の複数の虹彩構造が第1の複数の虹彩構造と一致する場合、第1の眼が正しく識別されているという表示を提供し得、且つ第2の複数の虹彩構造が第1の複数の虹彩構造と一致する場合、第1の眼が正しく識別されていないという表示を提供し得るシステムを提供する。
【選択図】
図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
医療システムであって、
少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサに結合されるメモリ媒体であって、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、前記医療システムに、
第1の患者の識別を受け取ることと、
少なくとも前記第1の患者の前記識別に基づいて、前記第1の患者の第1の眼に関連付けられた第1の複数の虹彩構造を含む第1の眼識別情報を取得することと、
現在の患者の眼の第2の複数の虹彩構造を特定することと、
前記第2の複数の虹彩構造が前記第1の複数の虹彩構造と一致するかどうかを特定することとを行わせ、
前記第2の複数の虹彩構造が前記第1の複数の虹彩構造と一致する場合、前記第1の眼が正しく識別されているという表示を提供することと、
前記第2の複数の虹彩構造が前記第1の複数の虹彩構造と一致しない場合、前記第1の眼が正しく識別されていないという表示を提供すること
のうちの少なくとも1つを前記医療システムに行わせる命令を含むメモリ媒体とを含み、
前記第1の複数の虹彩構造の第1の虹彩構造は、前記第1の眼の瞳孔の中心に関して第1の角度だけ、前記第1の複数の虹彩構造の第2の虹彩構造から離れており、
前記第2の複数の虹彩構造の第1の虹彩構造は、前記現在の患者の前記眼の瞳孔の中心に関して第2の角度だけ、前記第2の複数の虹彩構造の第2の虹彩構造から離れており、及び
前記第2の複数の虹彩構造が前記第1の複数の虹彩構造と一致するかどうかを特定するために、前記命令は、前記医療システムに、第2の角度が前記第1の角度と一致するかどうかを特定することを更に行わせる、医療システム。
【請求項2】
前記第1の眼識別情報は、前記第1の眼に関連付けられた少なくとも1つの距離測定値を更に含み、及び
前記命令は、前記医療システムに、
前記現在の患者の前記眼の少なくとも1つの距離測定値を特定することと、
前記現在の患者の前記眼の前記少なくとも1つの距離測定値が、前記第1の眼に関連付けられた前記少なくとも1つの距離測定値と一致するかどうかを特定することとを更に行わせ、
前記第2の複数の虹彩構造が前記第1の複数の虹彩構造と一致し、且つ前記現在の患者の前記眼の前記少なくとも1つの距離測定値が、前記第1の眼に関連付けられた前記少なくとも1つの距離測定値と一致する場合、前記第1の眼が正しく識別されているという前記表示を提供することを実施することと、
前記現在の患者の前記眼の前記少なくとも1つの距離測定値が、前記第1の眼に関連付けられた前記少なくとも1つの距離測定値と一致しない場合、前記第1の眼が正しく識別されていないという前記表示を提供することを実施すること
のうちの少なくとも1つを前記医療システムに更に行わせる、請求項1に記載の医療システム。
【請求項3】
前記第1の眼に関連付けられた前記少なくとも1つの距離測定値は、前記第1の眼の角膜から前記第1の眼の水晶体までの距離測定値、前記第1の眼の水晶体から前記第1の眼の網膜までの距離測定値、前記第1の眼の角膜厚さ及び前記第1の眼の水晶体厚さの少なくとも1つを含み、及び
前記現在の患者の前記眼に関連付けられた前記少なくとも1つの距離測定値は、前記現在の患者の前記眼の角膜から前記現在の患者の前記眼の水晶体までの距離測定値、前記現在の患者の前記眼の水晶体から前記現在の患者の前記眼の網膜までの距離測定値、前記現在の患者の前記眼の角膜厚さ及び前記現在の患者の前記眼の水晶体厚さの少なくとも1つを含む、請求項2に記載の医療システム。
【請求項4】
前記命令は、前記医療システムに、少なくとも前記第1の患者の前記識別及び前記現在の患者の前記眼の前記第2の複数の虹彩構造の1つに基づいて、医療処置情報を取得することを更に行わせる、請求項1に記載の医療システム。
【請求項5】
前記命令は、前記医療システムに、ディスプレイ及び顕微鏡一体型ディスプレイの少なくとも1つを介して前記医療処置情報を提供することを更に行わせる、請求項4に記載の医療システム。
【請求項6】
前記第1の複数の虹彩構造の前記第1の虹彩構造は、前記第1の眼の前記瞳孔の前記中心から第1の距離にあり、
前記第2の複数の虹彩構造の前記第1の虹彩構造は、前記現在の患者の前記眼の前記瞳孔の前記中心から第2の距離にあり、及び
前記第2の複数の虹彩構造が前記第1の複数の虹彩構造と一致するかどうかを特定するために、前記命令は、前記医療システムに、前記第2の距離が前記第1の距離と一致するかどうかを特定することを更に行わせる、請求項1に記載の医療システム。
【請求項7】
前記現在の患者は、前記第1の患者であり、及び
前記現在の患者の前記眼は、前記第1の眼と異なる、前記第1の患者の第2の眼である、請求項1に記載の医療システム。
【請求項8】
医療システムを動作させる方法であって、
前記方法は、
コンピュータが、
第1の患者の識別を受け取ることと、
少なくとも前記第1の患者の前記識別に基づいて、前記第1の患者の第1の眼に関連付けられた第1の複数の虹彩構造を含む第1の眼識別情報を取得することと、
現在の患者の眼の第2の複数の虹彩構造を特定することと、
前記第2の複数の虹彩構造が前記第1の複数の虹彩構造と一致するかどうかを特定することと、
前記第2の複数の虹彩構造が前記第1の複数の虹彩構造と一致する場合、前記第1の眼が正しく識別されているという表示を提供すること、及び、前記第2の複数の虹彩構造が前記第1の複数の虹彩構造と一致しない場合、前記第1の眼が正しく識別されていないという表示を提供することのうちの少なくとも1つを行うこととを含み、
前記第1の複数の虹彩構造の第1の虹彩構造は、前記第1の眼の瞳孔の中心に関して第1の角度だけ、前記第1の複数の虹彩構造の第2の虹彩構造から離れており、
前記第2の複数の虹彩構造の第1の虹彩構造は、前記現在の患者の前記眼の瞳孔の中心に関して第2の角度だけ、前記第2の複数の虹彩構造の第2の虹彩構造から離れており、及び
前記第2の複数の虹彩構造が前記第1の複数の虹彩構造と一致するかどうかを特定することは、前記第2の角度が前記第1の角度と一致するかどうかを特定することを含む、方法。
【請求項9】
前記第1の眼識別情報は、前記第1の眼に関連付けられた少なくとも1つの距離測定値を更に含み、
前記方法は、
コンピュータが、
前記現在の患者の前記眼の少なくとも1つの距離測定値を特定することと、
前記現在の患者の前記眼の前記少なくとも1つの距離測定値が、前記第1の眼に関連付けられた前記少なくとも1つの距離測定値と一致するかどうかを特定することと、
前記第2の複数の虹彩構造が前記第1の複数の虹彩構造と一致し、且つ前記現在の患者の前記眼の前記少なくとも1つの距離測定値が、前記第1の眼に関連付けられた前記少なくとも1つの距離測定値と一致する場合、前記第1の眼が正しく識別されているという前記表示を前記提供することを実施すること、及び、前記現在の患者の前記眼の前記少なくとも1つの距離測定値が、前記第1の眼に関連付けられた前記少なくとも1つの距離測定値と一致しない場合、前記第1の眼が正しく識別されていないという前記表示を前記提供することを実施することのうちの少なくとも1つを行うこととを更に含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記第1の眼に関連付けられた前記少なくとも1つの距離測定値は、前記第1の眼の角膜から前記第1の眼の水晶体までの距離測定値、前記第1の眼の水晶体から前記第1の眼の網膜までの距離測定値、前記第1の眼の角膜厚さ及び前記第1の眼の水晶体厚さの少なくとも1つを含み、及び
前記現在の患者の前記眼に関連付けられた前記少なくとも1つの距離測定値は、前記現在の患者の前記眼の角膜から前記現在の患者の前記眼の水晶体までの距離測定値、前記現在の患者の前記眼の水晶体から前記現在の患者の前記眼の網膜までの距離測定値、前記現在の患者の前記眼の角膜厚さ及び前記現在の患者の前記眼の水晶体厚さの少なくとも1つを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記方法は、コンピュータが、少なくとも前記第1の患者の前記識別及び前記現在の患者の前記眼の前記第2の複数の虹彩構造の1つに基づいて、医療処置情報を取得することを更に含む、請求項8に記載の方法。
【請求項12】
前記方法は、コンピュータが、ディスプレイ及び顕微鏡一体型ディスプレイの少なくとも1つを介して前記医療処置情報を提供することを更に含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記第1の複数の虹彩構造の前記第1の虹彩構造は、前記第1の眼の前記瞳孔の前記中心から第1の距離にあり、
前記第2の複数の虹彩構造の前記第1の虹彩構造は、前記現在の患者の前記眼の前記瞳孔の前記中心から第2の距離にあり、及び
前記第2の複数の虹彩構造が前記第1の複数の虹彩構造と一致するかどうかを前記特定することは、前記第2の距離が前記第1の距離と一致するかどうかを特定することを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項14】
前記現在の患者は、前記第1の患者であり、及び
前記現在の患者の前記眼は、前記第1の眼と異なる、前記第1の患者の第2の眼である、請求項8に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、コンピュータ支援識別、特に医療処置でコンピュータ支援識別を利用することに関する。
【背景技術】
【0002】
これまで、患者を正しく識別することができないと、結果として、特に輸血ミス、投薬ミス、間違った人の処置、検査ミス及び/又は間違った医療処置部位のミスを生じる可能性があった。患者の誤認は、医療処置ミスにおける根本的な原因となる可能性がある。患者の誤認が起こる可能性のある領域には、特に、外科的介入、輸血、薬物投与及び/又は静脈切開が含まれる。患者の誤認は、名前構造(例えば、名前の酷似)、生年月日の不正確さ、身元を隠す衣服、意識のない患者、コンピュータ化されたシステムを介して患者を登録するときのミス、識別用リストバンドが存在しないこと、別の(例えば、間違った)患者を識別する識別用リストバンド等によって起こる可能性がある。更に、患者の眼が正しく識別されないと、特に輸血ミス、投薬ミス、間違った人の処置、検査ミス及び/又は間違った医療処置部位のミスにもつながる可能性がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本開示は、第1の患者の識別を受け取ることができるシステムを提供する。一例では、このシステムは、医療従事者から第1の患者の識別を受け取り得る。別の例では、システムは、患者のリストバンドをスキャンすることによって第1の患者の識別を受け取り得る。システムは、少なくとも第1の患者の識別に基づいて、第1の患者の第1の眼に関連付けられた第1の複数の虹彩構造を含む第1の眼識別情報を更に取得し得る。システムは、現在の患者の眼の第2の複数の虹彩構造を更に特定し得る。システムは、第2の複数の虹彩構造が第1の複数の虹彩構造と一致するかどうかを更に特定し得る。第2の複数の虹彩構造が第1の複数の虹彩構造と一致する場合、システムは、第1の眼が正しく識別されているという表示を更に提供し得る。第2の複数の虹彩構造が第1の複数の虹彩構造と一致しない場合、システムは、第1の眼が正しく識別されていないという表示を更に提供し得る。
【0004】
第1の眼識別情報は、第1の眼に関連付けられた少なくとも1つの距離測定値を更に含み得る。例えば、第1の眼に関連付けられた少なくとも1つの距離測定値は、第1の眼の角膜から第1の眼の水晶体までの距離測定値、第1の眼の水晶体から第1の眼の網膜までの距離測定値、第1の眼の角膜厚さ及び第1の眼の水晶体厚さの少なくとも1つを含み得る。システムは、現在の患者の眼の少なくとも1つの距離測定値を更に特定し得る。例えば、現在の患者の眼に関連付けられた少なくとも1つの距離測定値は、現在の患者の眼の角膜から現在の患者の眼の水晶体までの距離測定値、現在の患者の眼の水晶体から現在の患者の眼の網膜までの距離測定値、現在の患者の眼の角膜厚さ及び現在の患者の眼の水晶体厚さの少なくとも1つを含み得る。システムは、現在の患者の眼の少なくとも1つの距離測定値が、第1の眼に関連付けられた少なくとも1つの距離測定値と一致するかどかを更に特定し得る。第2の複数の虹彩構造が第1の複数の虹彩構造と一致し、且つ現在の患者の眼の少なくとも1つの距離測定値が、第1の眼に関連付けられた少なくとも1つの距離測定値と一致する場合、システムは、第1の眼が正しく識別されているという表示を提供することを実施し得る。現在の患者の眼の少なくとも1つの距離測定値が、第1の眼に関連付けられた少なくとも1つの距離測定値と一致しない場合、システムは、第1の眼が正しく識別されていないという表示を提供することを実施し得る。
【0005】
システムは、少なくとも第1の患者の識別及び現在の患者の眼の第2の複数の虹彩構造の1つに基づいて、医療処置情報を更に取得し得る。本システムは、ディスプレイ及び顕微鏡一体型ディスプレイの少なくとも1つを介して医療処置情報を更に提供し得る。
【0006】
第1の複数の虹彩構造の第1の虹彩構造は、第1の眼の瞳孔の中心に関して第1の角度だけ、第1の複数の虹彩構造の第2の虹彩構造から離れていることができる。第2の複数の虹彩構造の第1の虹彩構造は、現在の患者の眼の瞳孔の中心に関して第2の角度だけ、第2の複数の虹彩構造の第2の虹彩構造から離れていることができる。例えば、第2の複数の虹彩構造が第1の複数の虹彩構造と一致するかどうかを特定するために、システムは、第2の角度が第1の角度と一致するかどうかを更に特定し得る。
【0007】
第1の複数の虹彩構造の第1の虹彩構造は、第1の眼の瞳孔の中心から第1の距離にあり得る。第2の複数の虹彩構造の第1の虹彩構造は、現在の患者の眼の瞳孔の中心から第2の距離にあり得る。例えば、第2の複数の虹彩構造が第1の複数の虹彩構造と一致するかどうかを特定するために、システムは、第2の距離が第1の距離と一致するかどうかを更に特定し得る。
【0008】
現在の患者は、第1の患者であり得る。現在の患者の眼は、第1の眼と異なる、第1の患者の第2の眼であり得る。一例では、第1の眼は、患者の右眼であり得、及び第2の眼は、患者の左眼であり得る。別の例では、第1の眼は、患者の左眼であり得、及び第2の眼は、患者の右眼であり得る。
【0009】
本開示は、システムのプロセッサによって実行されると、システムに上記のステップを実行させる命令を有する非一時的コンピュータ可読メモリデバイスを更に含む。本開示は、以下の特徴の1つ又は複数を有する上述のシステム又は非一時的コンピュータ可読メモリデバイスを更に含み、その特徴は、明らかに相互排他的でない限り、互いに組み合わせて使用され得る:i)第1の患者の識別を受け取る、ii)少なくとも第1の患者の識別に基づいて、第1の患者の第1の眼に関連付けられた第1の複数の虹彩構造を含む第1の眼識別情報を取得する、iii)現在の患者の眼の第2の複数の虹彩構造を特定する、iv)第2の複数の虹彩構造が第1の複数の虹彩構造と一致するかどうかを特定する、v)第2の複数の虹彩構造が第1の複数の虹彩構造と一致する場合、第1の眼が正しく識別されているという表示を提供する、vi)第2の複数の虹彩構造が第1の複数の虹彩構造と一致しない場合、第1の眼が正しく識別されていないという表示を提供する、vii)現在の患者の眼の少なくとも1つの距離測定値を特定する、vi)現在の患者の眼の少なくとも1つの距離測定値が、第1の眼に関連付けられた少なくとも1つの距離測定値と一致するかどうかを特定する、viii)第2の複数の虹彩構造が第1の複数の虹彩構造と一致し、且つ現在の患者の眼の少なくとも1つの距離測定値が、第1の眼に関連付けられた少なくとも1つの距離測定値と一致する場合、第1の眼が正しく識別されているという表示を提供することを実施する、ix)現在の患者の眼の少なくとも1つの距離測定値が、第1の眼に関連付けられた少なくとも1つの距離測定値と一致しない場合、第1の眼が正しく識別されていないという表示を提供することを実施する、x)少なくとも第1の患者の識別及び現在の患者の眼の第2の複数の虹彩構造の1つに基づいて、医療処置情報を取得する、xi)ディスプレイ及び顕微鏡一体型ディスプレイの少なくとも1つを介して医療処置情報を提供する。
【0010】
上記のシステムのいずれかは、上記の方法のいずれかを実行することが可能であり得、上記の非一時的コンピュータ可読メモリデバイスのいずれかは、システムに上記の方法のいずれかを実行させることが可能であり得る。上記の方法のいずれかは、上記のシステムのいずれかの上において又は上記の非一時的コンピュータ可読メモリデバイスのいずれかを使用して実施され得る。
【0011】
前述の概要及び以下の詳細な説明の両方は、本質的に例示且つ説明的であり、本開示の範囲を限定することなく本開示の理解をもたらすことを意図するものと理解されるべきである。その点に関して、本開示の追加の態様、特徴及び利点は、以下の詳細な説明から当業者に明らかになるであろう。
【0012】
本開示並びにその特徴及び利点をより詳細に理解するために、ここで、添付の図面と併せて以下の説明を参照する。添付の図面は、縮尺通りではない。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図3C】
図3Cは、顕微鏡一体型ディスプレイの一例及び外科用ツール機器の複数の例を示す。
【
図4A】
図4Aは、警告又はエラーを提供するグラフィカルユーザインターフェースの一例を示す。
【
図4B】
図4Bは、患者が正しく識別されているという表示を提供するグラフィカルユーザインターフェースの一例を示す。
【
図4C】
図4Cは、警告又はエラーを提供するグラフィカルユーザインターフェースの別の例を示す。
【
図4D】
図4Dは、患者の眼が正しく識別されているという表示を提供するグラフィカルユーザインターフェースの一例を示す。
【
図5A】
図5Aは、間違った眼の近くにある外科用ツール機器の一例を示す。
【
図5B】
図5Bは、正しい眼の近くにある外科用ツール機器の一例を示す。
【
図5C】
図5Cは、警告又はエラーを提供するグラフィカルユーザインターフェースの別の例を示す。
【
図5D】
図5Dは、エラーが特定されていないという表示を提供するグラフィカルユーザインターフェースの一例を示す。
【
図6】
図6は、コンピュータシステムの一例を示す。
【
図7A】
図7Aは、医療システムを動作させる方法の例を示す。
【
図7B】
図7Bは、医療システムを動作させる方法の例を示す。
【
図8C】
図8Cは、現在の患者の眼の虹彩の構造の測定例を示す。
【
図8D】
図8Dは、現在の患者の眼の虹彩の構造の測定例を示す。
【
図8E】
図8Eは、現在の患者のもう一方の眼の虹彩の構造の測定例を示す。
【
図8F】
図8Fは、現在の患者のもう一方の眼の虹彩の構造の測定例を示す。
【
図8J】
図8Jは、現在の患者のもう一方の眼の測定例を示す。
【
図8K】
図8Kは、現在の患者のもう一方の眼の測定例を示す。
【
図8L】
図8Lは、現在の患者のもう一方の眼の測定例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下の説明では、開示する主題の議論を容易にするために、詳細が例として述べられる。しかしながら、開示する実施形態は、例であり、全ての考えられる実施形態を網羅するものではないことが当業者に明らかであるべきである。
【0015】
本明細書で用いるように、参照番号は、エンティティのクラス又は種類を指し、そのような参照番号に続く任意の文字は、そのクラス又は種類の特定のエンティティの特定のインスタンスを指す。したがって、例えば、「12A」によって参照する仮想エンティティは、特定のクラス/種類の特定のインスタンスを指し得、参照符号「12」は、一般的にその特定のクラス/種類に属するインスタンスの集合又はそのクラス/種類のいずれか1つのインスタンスを指し得る。
【0016】
医療システムは、患者を識別するために利用され得る。一例において、第1の医療システムは、医療処置前に患者を識別することにおいて初回に利用され得る。別の例において、第2の医療システムは、医療処置前に患者を識別することにおいて2回目に利用され得る。2回目は、初回よりも後の時間であり得る。一例において、第1の医療システムは、医者の診察室において利用され得る。別の例において、第2の医療システムは、外科設備において利用され得る。
【0017】
第1の医療システムは、患者に関連付けられる2つ以上の識別属性を関連付け得る。例えば、患者に関連付けられる2つ以上の識別属性は、特に、患者の名前、患者の住所、患者の電話番号、患者の政府発行識別番号又は文字列、患者の生年月日、患者の第1の医療施設識別及び患者の第1の眼識別の2つ以上を含み得る。患者の第1の眼識別は、患者及び/又は患者の眼を識別するために、眼認識プロセス、方法及び/又はシステムを介して利用され得る。
【0018】
第2の医療システムは、患者に関連付けられる2つ以上の識別属性を関連付け得る。例えば、患者に関連付けられる2つ以上の識別属性は、特に、患者の名前、患者の住所、患者の電話番号、患者の政府発行識別番号又は文字列、患者の生年月日、患者の第1の医療施設識別、患者の第2の第1の医療施設識別、患者の第1の眼識別及び患者の第2の眼識別の2つ以上を含み得る。第2の医療システムは、眼認識プロセス、方法及び/又はシステムを利用して、患者の第2の眼識別を取得し、患者の第1の眼識別と患者の第2の眼識別とが一致するかどうかを特定し得る。患者の第1の眼識別と患者の第2の眼識別とが一致する場合、患者に関連付けられた医療処置を進め得る。例えば、患者に関連付けられる医療処置は、患者に関連付けられる外科手術を含み得る。
【0019】
患者の第1の眼識別と患者の第2の眼識別とが一致する場合、少なくとも患者に関連付けられた識別に基づいて、医療処置が取得され得る。患者に関連付けられた識別には、患者の第1の眼識別及び/又は患者の第2の眼識別が含まれ得る。例えば、医療システムは、データベースから医療処置情報を取得し得る。医療システムは、少なくとも患者に関連付けられた識別に基づいて、データベースから医療処置情報を取得し得る。一例では、データベースは、患者の識別によって複数の医療処置情報を特定し得る。別の例では、データベースは、それぞれの眼の虹彩構造によって複数の医療処置情報を特定し得る。それぞれの患者の眼識別には、それぞれの1つ又は複数の眼の虹彩構造に関連付けられた情報が含まれ得る。それぞれの患者の眼識別には、それぞれの1つ又は複数の眼の1つ又は複数の測定値に関連付けられた情報が含まれ得る。医療処置は、自動的に取得され得る。例えば、医療処置の自動取得には、医療処置の自動ローディングが含まれ得る。この医療処置には、予め計画された治療法が含まれ得る。例えば、予め計画された治療法は、一致している患者及び/又は患者の一致している眼について自動的にロードされ得る。医療処置を自動的にロードすると、医師(例えば、外科医)がその医療処置を開始及び/又は着手できるようにし得る。医療処置は、顕微鏡一体型ディスプレイ及び/又は医療システムのディスプレイを介して表示され得る。一例では、これにより、医療処置を自動的にロードしない場合に比べて医療処置の時間が短縮され得る。別の例では、これにより、1つ又は複数の医療処置を行う際に起こり得る1つ又は複数のミスが減り得る。少なくとも患者に関連付けられた識別に基づいて、医師のために医療処置が自動的にロードされる場合、間違った患者に対して医療処置が行われなくなる可能性がある。
【0020】
患者の第1の眼識別と患者の第2の眼識別とが一致しない場合、患者に関連付けられた医療処置を進めなくてもよい。一例では、患者が正しく識別されていないことを医療従事者に通知することができるエラー又は警告が発せられ得る。別の例では、患者の眼が正しく識別されていないことを医療従事者に通知することができるエラー又は警告が発せられ得る。
【0021】
1つ若しくは複数の眼認識システム、1つ若しくは複数の眼認識方法及び/又は1つ若しくは複数の眼認識プロセスが患者の眼識別に利用され得る。例えば、眼認識は、少なくとも、患者の眼の1つ若しくは複数の構造及び/又は患者の眼の1つ若しくは複数の部分の1つ若しくは複数の形状に少なくとも基づくパターンを分析することにより、患者を識別することに基づき得る。一例では、眼認識は、患者の眼の画像から目印及び/又は特徴を抽出することにより、眼の特徴を識別し得る。第2の例では、眼認識は、患者の眼の虹彩の1つ又は複数の構造を識別することにより、眼の特徴を識別し得る。第3の例では、眼認識は、患者の眼の網膜の1つ又は複数のパターンを識別することにより、眼の特徴を識別し得る。別の例では、眼認識は、患者の眼の1つ又は複数の奥行き測定値を求めることにより、眼の特徴を識別し得る。患者の眼の奥行き測定値には、患者の眼の角膜から患者の眼の水晶体までの距離測定値が含まれ得る。患者の眼の奥行き測定値には、患者の眼の水晶体から患者の眼の網膜までの距離測定値が含まれ得る。1つ若しくは複数の眼認識システム、1つ若しくは複数の眼認識方法及び/又は1つ若しくは複数の眼認識プロセスは、患者の眼に関連付けられるデータを特定し得る。患者の眼に関連付けられるデータは、テンプレートを含み得る。例えば、テンプレートには、第1の患者の眼を、第1の患者と異なる第2の患者の眼と区別するために利用することができるデータが含まれ得るため、テンプレートは、写真とは区別され得る。
【0022】
1つ若しくは複数の眼認識システム、1つ若しくは複数の眼認識方法及び/又は1つ若しくは複数の眼認識プロセスは、特に、1つ若しくは複数のプロジェクタ及び/又は1つ若しくは複数のセンサを利用する3次元技術を利用して、患者の眼の形状に関する情報を特定し得る。例えば、患者の眼の形状に関する情報を利用して、患者の眼の表面の1つ又は複数の特徴を特定し得る。患者の眼の表面の1つ又は複数の特徴は、特に、眼の輪郭を含み得る。3次元眼認識技術を利用する利点は、3次元眼認識技術が照明の変化によって影響され得ないことであり得る。1つ若しくは複数の眼認識システム、1つ若しくは複数の眼認識方法及び/又は1つ若しくは複数の眼認識プロセスは、複数の画像センサを利用し得る。例えば、複数の画像センサは、複数のカメラを含み得る。3次元眼認識技術は、複数の画像センサを利用し得る。
【0023】
眼認識システムは、1つ又は複数の画像取得デバイスを含み得る。例えば、1つ又は複数の画像取得デバイスは、1つ又は複数のカメラを含み得る。眼認識システムは、1つ又は複数の投光器を含み得る。一例では、投光器は、赤外光を投射し得る。別の例では、投光器は、レーザーを含み得る。眼認識システムは、患者の眼の上の位置を特定し得る。例えば、患者の眼の上の位置は、患者の眼のテンプレートを特定する際に利用され得る。患者の眼のテンプレートは、患者の眼のトポグラフィに関連付けられ得る。患者の眼のテンプレートは、眼認識において利用され得る。一例では、患者の眼のテンプレートは、患者の身元を確認又は否認する際に別のテンプレートと比較され得る。別の例では、患者の眼のテンプレートは、患者の眼の身元を確認又は否認する際に別のテンプレートと比較され得る。
【0024】
患者に関連付けられる医療処置は、患者の一部分(例えば、医療処置の部位)を含み得る。例えば、患者の一部分は、患者の別の部分と類似し得る。例えば、患者の右眼は、患者の左眼と類似し得る。例えば、患者の右眼は、患者の左眼と類似しているように見え得る。患者に関連付けられる医療処置は、患者のその一部分に対するものであり、患者の他の部分に対するものでなくてもよい。例えば、患者に関連付けられる医療処置は、患者の右眼に対するものであり、患者の左眼に対するものでなくてもよい。第2の医療システムは、コンピュータビジョンプロセス、方法及び/又はシステムを利用して、患者の一部分を患者の他の部分から特定し得る。コンピュータビジョンプロセス、方法及び/又はシステムは、眼認識プロセス、方法及び/又はシステムを利用して、患者の一部分を患者の他の部分から特定し得る。例えば、第2の医療システムは、外科用ツール機器が、患者の一部分に関連付けられていない領域内にあると特定し得る。第2の医療システムは、外科用ツール機器が、患者の一部分に関連付けられていない領域内にあると第2の医療システムが特定した場合、警告又はエラーを発し得る。一例では、医療処置が患者の右眼(例えば、医療処置の部位)に対するものである場合、第2の医療システムは、外科用ツール機器が、患者の右眼に関連付けられていない領域内にあると第2の医療システムが特定した場合、警告又はエラーを発し得る。別のものにおいて、医療処置が患者の右眼(例えば、医療処置の部位)に対するものである場合、第2の医療システムは、外科用ツール機器が、患者の左眼に関連付けられた領域内にあると第2の医療システムが特定した場合、警告又はエラーを発し得る。
【0025】
ここで、
図1Aを参照すると、医療システムの例が示されている。図示するように、医療システム110は、患者120と共に利用され得る。図示するように、医療システム110は、コンピュータシステム112を含み得る。コンピュータシステム112は、ディスプレイ116A及び116Bに通信可能に結合され得る。一例として、コンピュータシステム112は、ディスプレイ116と一体化され得る。コンピュータシステム112は、生体測定装置114と通信可能に結合され得る。一例では、生体測定装置114は、1つ又は複数のカメラを含み得る。別の例では、生体測定装置114は、3次元スキャナを含み得る。生体測定装置114は、患者120の眼122の生体測定において利用され得る。図示するように、ディスプレイ116Aは、患者120の眼122に関連付けられた画像130Aを表示し得る。図示するように、ディスプレイ116Bは、患者120の眼122に関連付けられた画像130Bを表示し得る。
【0026】
コンピュータシステム112は、眼認識情報を特定し得る。例えば、眼認識情報は、患者120の眼122に関連付けられた生体測定情報を含み得る。眼122に関連付けられた生体測定情報には、特に、眼122の強膜の血管のパターン、眼122の虹彩の構造、眼122の虹彩の構造の位置、眼122の角膜から眼122の水晶体までの距離測定値、眼122の水晶体から眼122の網膜までの距離測定値、眼122の角膜のトポグラフィ、眼122の網膜のパターン、眼122の角膜の厚さ、眼122の水晶体の厚さ、波面測定値の1つ又は複数が含まれ得る。
【0027】
図示するように、ディスプレイ116Bは、眼122の強膜の血管132のパターンを表示し得る。図示するように、ディスプレイ116Bは、眼122の虹彩の構造134A~134Cを表示し得る。図示するように、ディスプレイ116Bは、表示領域136A~136Dを表示し得る。一例では、表示領域136は、眼122に関連付けられた生体測定情報の中でも、眼122の角膜から眼122の水晶体までの距離測定値、眼122の水晶体から眼122の網膜までの距離測定値、虹彩134の構造の位置、角膜トポグラフィ情報又は波面測定値情報を表示し得る。別の例では、表示領域136は、患者120に関連付けられた任意の情報を表示し得る。
【0028】
人150が医療システム110を操作し得る。例えば、人150は、医療従事者であり得る。人150は、患者120に関連付けられた識別情報をコンピュータシステム112に入力し得る。患者120に関連付けられた識別情報は、特に、患者120の名前、患者120の住所、患者120の電話番号、患者120の政府発行識別番号、患者120の政府発行識別文字列及び患者120の生年月日の1つ又は複数を含み得る。一例では、コンピュータシステム112は、患者120に関連付けられた識別情報を眼認識情報に関連付け得る。別の例では、コンピュータシステム112は、患者120に関連付けられた識別情報をテンプレートに関連付け得る。
【0029】
人150は、コンピュータシステム112が、患者120に関連付けられた識別情報を眼認識情報に関連付ける前に、患者120に関連付けられた識別情報の1つ又は複数の部分を検証し得る。例えば、患者120に関連付けられた識別情報の1つ又は複数の部分は、医療システム110が患者120と共に利用される前に、コンピュータシステム112によってアクセス可能なストレージデバイスを介して格納され得る。人150は、患者120の一部分に関連付けられるデータを設定し得る。例えば、人150は、患者120の右眼に関連付けられるデータを設定し得る。
【0030】
人150は、患者120に関連付けられた医療処置情報をコンピュータシステム112に提供し得る。医療処置情報は、医療処置に関連付けられ得る。医療処置情報は、患者120に関連付けられた識別情報に関連付けられ得る。コンピュータシステム112は、医療処置情報を保存し得る。例えば、コンピュータシステム112は、後の利用のために医療処置情報を保存し得る。医療処置情報は、手術に関連付けられ得る。例えば、医療処置情報は、手術前に取得され得る。医療処置情報は、医療処置中に利用され得る。例えば、医療処置には、手術が含まれ得る。
【0031】
ここで、
図1Bを参照すると、生体測定装置の一例が示されている。図示するように、生体測定装置114は、画像センサ160A~160Cを含み得る。例えば、画像センサ160は、カメラを含み得る。図示するように、生体測定装置114は、投光器162A~162Cを含み得る。一例では、投光器162は、可視光を投射し得る。別の例では、投光器162は、赤外光を投射し得る。投光器162は、患者の眼に円形及び/又は点を投射することができる。画像センサ160は、患者の眼に投射された円形及び/又は点の反射を受光することができる。コンピュータシステムは、少なくとも患者の眼に投射された円形及び/又は点の反射に基づいて、患者の眼に関連付けられた1つ若しくは複数の位置及び/又は1つ若しくは複数のテンプレートを特定することができる。図示するように、生体測定装置114は、深度センサ164A~164Cを含み得る。深度センサ164は、投光器162を含み得る。深度センサ164は、光学センサを含み得る。図示するように、生体測定装置114は、光低コヒーレンス反射率計(OLCR)装置166を含み得る。図示するように、生体測定装置114は、波面装置168を含み得る。
【0032】
波面装置168は、特に、光源及び波面センサの1つ又は複数を含み得る。光源は、第1の光波を眼122に送ることができる。波面センサは、少なくとも第1の光波に基づいて第1の摂動光波を眼122から受光することができる。一例では、波面装置168は、少なくとも第1の摂動光に基づいて第1の光学的補正を決定し得る。別の例では、コンピュータシステムは、少なくとも第1の摂動光に基づいて第1の光学的補正を決定し得る。波面装置168は、少なくとも第1の摂動光波に基づいてコンピュータシステムにデータを提供することができる。例えば、コンピュータシステムは、少なくとも波面装置168からのデータに基づいて第1の光学的補正を決定することができる。
【0033】
画像センサ160、投光器162、深度センサ164、OLCR装置166及び波面装置168の任意の2つ以上を組み合わせることができる。特に、画像センサ160A~160Cの1つ若しくは複数、投光器162A~162Cの1つ若しくは複数、深度センサ164A~164Cの1つ若しくは複数、OLCR装置166及び/又は波面装置168は、コンピュータシステムで利用可能なデータを生成することができる。
【0034】
ここで、
図2A~2Cを参照すると、眼に関連付けられた測定値の例が示されている。
図2Aに示すように、測定値210A、212A及び214Aは、眼122に関連付けられ得る。一例では、測定値210Aは、眼122の角膜220から眼122の水晶体222までの距離測定値に関連付けられ得る。第2の例では、測定値212Aは、眼122の水晶体222の距離測定値に関連付けられ得る。別の例では、測定値214Aは、眼122の水晶体222から眼122の網膜224までの距離測定値に関連付けられ得る。測定値210A、212A及び214Aは、軸上測定値であり得る。
【0035】
図2Bに図示するように、測定値210B、212B及び214Bは、眼122に関連付けられ得る。一例では、測定値210Bは、眼122の角膜220から眼122の水晶体222までの距離測定値に関連付けられ得る。第2の例では、測定値212Bは、眼122の水晶体222の距離測定値に関連付けられ得る。別の例では、測定値214Bは、眼122の水晶体222から眼122の網膜224までの距離測定値に関連付けられ得る。測定値210B、212B及び214Bは、軸外測定値であり得る。例えば、測定値210B、212B及び214Bは、軸230から外れていることができる。測定値210B、212B及び214Bは、垂直方向に軸230から外れていることができる。測定値210B、212B及び214Bは、水平方向に軸230から外れていることができる。
【0036】
図2Cに図示するように、測定値210C、212C及び214Cは、眼122に関連付けられ得る。一例では、測定値210Cは、眼122の角膜220から眼122の水晶体222までの距離測定値に関連付けられ得る。第2の例では、測定値212Cは、眼122の水晶体222の距離測定値に関連付けられ得る。別の例では、測定値214Cは、眼122の水晶体222から眼122の網膜224までの距離測定値に関連付けられ得る。測定値210C、212C及び214Cは、軸外測定値であり得る。例えば、測定値210C、212C及び214Cは、軸230から外れていることができる。測定値210C、212C及び214Cは、垂直方向に軸230から外れていることができる。測定値210C、212C及び214Cは、水平方向に軸230から外れていることができる。
【0037】
生体測定装置114は、眼122に関連付けられた測定を行うことができる。例えば、生体測定装置114は、特に、測定値210、212及び214の1つ又は複数を特定し得る。特に、測定値210、212及び/又は214は、眼122の形状を特定する際に利用することができる。生体測定装置114は、眼122に触れることなく、眼122に関連付けられた測定を行うことができる。例えば、生体測定装置114は、眼122に触れることなく、特に測定値210、212及び214の1つ又は複数を特定することができる。OLCR装置166は、眼122に触れることなく、特に測定値210、212及び214の1つ又は複数の測定値を特定することができる。例えば、OLCR装置166は、ビーム偏向機構を有する単一ビーム干渉計又は複数ビーム干渉計を利用して、特に測定値210、212及び214の1つ又は複数を特定して、特に測定値210、212及び214の1つ又は複数を、軸230(例えば、視軸)に沿って且つ/又は軸230から水平及び/若しくは垂直に幾らかの度を伴って特定することができる。
【0038】
OLCR装置166は、単一ビーム干渉計若しくは複数ビーム干渉計及び/又はビーム偏向機構を含み得る。OLCR装置166は、光源を含み得る。例えば、光源は、ダイオードを含み得る。ダイオードは、赤外光を放射することができる。一例では、赤外光は、約845ナノメートル(nm)の波長に関連付けられ得る。別の例では、赤外光は、約30マイクロメートル(μm)のコヒーレンス長に関連付けられ得る。他の光波長及び/又は他のコヒーレンス長を利用し得る。OLCR装置166は、眼122の走査を複数回行い得る。例えば、OLCR装置166は、眼122の走査を複数回行って、特に測定値210、212及び214のそれぞれを特定し得る。
【0039】
ここで、
図3Aを参照すると、医療システムの第2の例が示されている。図示するように、外科医310は、外科用ツール機器320を利用し得る。一例では、外科医310は、患者120の眼122に関わる手術において外科用ツール機器320を利用し得る。医療システム300Aは、眼科外科ツール追跡システムを含み得る。図示するように、医療システム300Aは、コンピュータシステム330、ディスプレイ340及び顕微鏡一体型ディスプレイ(MID)350を含み得る。
【0040】
コンピュータシステム330は、1つ又は複数の画像センサによって取り込まれた画像フレームを受信し得る。例えば、コンピュータシステム330は、1つ又は複数の画像フレームに対して様々な画像処理を実行し得る。コンピュータシステム330は、1つ又は複数の画像フレームに対して画像解析を実行して、1つ又は複数の画像フレームから外科用ツール機器320の1つ又は複数の画像を識別及び/又は抽出し得る。コンピュータシステム330は、1つ又は複数の画像フレームを重ね合わせることができるグラフィカルユーザインターフェース(GUI)を生成し得る。例えば、GUIは、特に、1つ若しくは複数のインジケータ及び/又は1つ若しくは複数のアイコンを含み得る。1つ又は複数のインジケータは、1つ若しくは複数の位置及び/又は1つ若しくは複数の向き等の外科データを含み得る。1つ又は複数のインジケータは、1つ又は複数の警告を含み得る。GUIは、ディスプレイ340及び/又はMID350によって外科医310及び/又は他の医療従事者に対して表示され得る。
【0041】
コンピュータシステム330、ディスプレイ340及びMID350は、互いに通信可能に結合された別々のハウジング内又は共通のコンソール若しくはハウジング内に実装され得る。ユーザインターフェースは、特に、コンピュータシステム330、ディスプレイ340及びMID350の1つ又は複数に関連付けられ得る。例えば、ユーザインターフェースは、入力デバイスの中でも、キーボード、マウス、ジョイスティック、タッチスクリーン、アイトラッキングデバイス、音声認識デバイス、ジェスチャーコントロールモジュール、ダイヤル及び/又はボタンの1つ又は複数を含み得る。ユーザ(例えば、外科医310及び/又は他の医療従事者)は、ユーザインターフェースを介して所望の命令及び/又はパラメータを入力し得る。例えば、ユーザインターフェースは、特に、コンピュータシステム330、ディスプレイ340及びMID350の1つ又は複数を制御する際に利用され得る。
【0042】
ここで、
図3Bを参照すると、医療システムの別の例が示されている。図示するように、外科医310は、システム300Bを利用することができる。例えば、外科医310は、患者120の眼122に関わる手術にシステム300Bを用いることができる。システム300Bは、複数のシステムを含み得る。図示するように、システム300Bは、切断システム315Aを含み得る。例えば、外科医310は、眼122の切断にシステム315Aを用いることができる。眼122は、患者120の眼の角膜に皮弁を含み得る。図示するように、システム300Bは、成形システム315Bを含み得る。例えば、外科医310は、患者340の角膜の内側部分の切除を実行する際に成形システム315Bを用いることができる。
【0043】
図示するように、システム315Aは、ディスプレイ340Aを含み得る。図示するように、システム315Aは、顕微鏡ディスプレイ350Aを含み得る。例えば、顕微鏡ディスプレイ350Aは、MIDを含み得る。システム315Aは、特に、画像センサ160A~160Cの1つ若しくは複数、投光器162A~162Cの1つ若しくは複数、深度センサ164A~164Cの1つ若しくは複数、OLCR装置166及び/又は波面装置168を含み得る。図示するように、システム315Bは、ディスプレイ340Bを含み得る。図示するように、システム315Bは、顕微鏡ディスプレイ350Bを含み得る。例えば、顕微鏡ディスプレイ350Bは、MIDを含み得る。システム315Bは、特に、画像センサ160A~160Cの1つ若しくは複数、投光器162A~162Cの1つ若しくは複数、深度センサ164A~164Cの1つ若しくは複数、OLCR装置166及び/又は波面装置168を含み得る。
【0044】
システム315Aは、フェムト秒レーザー等のレーザーを含み得、このレーザーは、短レーザーパルスを用いて角膜組織の一連の小さい部分を切除して、角膜の内側部分を露出するために持ち上げられ得る皮弁を形成することができる。皮弁は、切断装置ディスプレイ340A及び350Aの一方又は両方を制御装置及びコンピュータシステム330Aと共に用いて計画及び切断され得る。図示するように、システム315Aは、コンピュータシステム330Aを含み得る。例えば、コンピュータシステム330Aは、特に、システム315Aの画像センサ160A~160Cの1つ若しくは複数、投光器162A~162Cの1つ若しくは複数、深度センサ164A~164Cの1つ若しくは複数、OLCR装置166及び/又は波面装置168に結合され得る。図示するように、システム315Bは、コンピュータシステム330Bを含み得る。例えば、コンピュータシステム330Bは、特に、システム315Bの画像センサ160A~160Cの1つ若しくは複数、投光器162A~162Cの1つ若しくは複数、深度センサ164A~164Cの1つ若しくは複数、OLCR装置166及び/又は波面装置168に結合され得る。
【0045】
システム315A及び315Bは、
図3Bに示すように物理的に分離され得る。患者120は、システム315A及び315B間で移動され得る。代わりに、患者120は、静止したままであり得、システム315A及び315Bを患者120の方に移動させ得る。システム315A及び315Bは、システム315A及び315B間を切り替える際、装置及び患者120のいずれも位置を変えないように物理的に単一の一体的装置に組み合わされ得る。
【0046】
システム300Bは、システム315A及び315Bを制御するための1つ又は複数の制御デバイスを含み得る。例えば、1つ又は複数の制御デバイスは、タッチスクリーンディスプレイなどの対話型ディスプレイ、キーボード、マウス、タッチパッド、ボタン、ジョイスティック、フットペダル、ヘッドアップディスプレイ及び仮想現実グラスの1つ若しくは複数又は医療従事者などのユーザと対話することが可能な他のデバイスを含み得る。
【0047】
システム300Bは、特に、ディスプレイ340A、350A、340B及び350Bの少なくとも1つに提示される画像を生成するように構成された少なくとも1つのコンピュータシステムを含み得る。例えば、この少なくとも1つのコンピュータシステムは、コンピュータシステム330A及び330Bの1つ又は複数を含み得る。コンピュータシステム330A及び330Bの1つ又は複数は、顕微鏡、カメラ、光干渉断層撮影(OCT)装置若しくはディスプレイ等の観察装置又は手術中の眼の位置を測定可能な別の装置に結合され得る。コンピュータシステム330A及び330Bの1つ又は複数は、制御装置の1つ又は複数に結合され得る。
【0048】
一例では、切断装置コンピュータシステム330Aは、i)患者120がシステム315Aに対して配置されたとき、眼を観察する観察デバイスに結合され得、ii)計画された皮弁位置及び計画された切除領域に関するグラフィカル情報をディスプレイ340A及び350Aの1つ又は複数に提供し得、iii)システム315Aの1つ又は複数の制御デバイスに結合され得る。第2の例では、成形デバイスコンピュータ330Bは、i)患者120が成形デバイスに対して配置されたとき、眼を観察する観察デバイスに結合され得、ii)計画された皮弁位置及び計画された切除領域に関するグラフィカル情報をディスプレイ340B及び350Bの1つ又は複数に提供し得、iii)システム315Bの1つ又は複数の制御デバイスに結合され得る。別の例では、コンピュータシステムは、コンピュータシステム330A及び330Bに関して上述した特性及び/又は属性を含み得る。
【0049】
システム300のコンピュータシステムは、システム300の別の部分に有線又は無線で結合され得る。システム300のコンピュータシステムの1つ又は複数は、患者データ、治療計画並びに/又は治療及び/若しくはシステム300に関連付けられた他の情報を記憶する、リモートコンピュータシステム若しくはリモートデータセンター上又はその両方にローカルに記憶されたデータベースに結合され得る。一例では、データベースは、リレーショナルデータベースを含み得る。第2の例では、データベースは、グラフデータベースを含み得る。別の例では、データベースは、「Not Only SQL」(NoSQL)データベースを含み得る。
【0050】
システム300は、患者及びその患者に施されるか又は実際に施された治療に関する情報を入力することができる。システム300は、患者及びその患者に施される治療に関する情報をユーザが入力及び閲覧できるようにし得る。そのようなデータには、識別情報、患者の医療履歴及び治療されている眼122についての情報など、患者についての情報が含まれ得る。そのようなデータには、特に、治療計画、例えば角膜切断の形状及び位置並びに切除の形状及び位置に関する情報が含まれ得る。
【0051】
ここで、
図3Cを参照すると、顕微鏡一体型ディスプレイの一例及び外科用ツール機器の複数の例が示されている。図示するように、外科用ツール機器320Aは、外科用メスであり得るか又はそれを含み得る。図示するように、外科用ツール機器320Bは、Qチップであり得るか又はそれを含み得る。図示するように、外科用ツール機器320Cは、ピンセットであり得るか又はそれを含み得る。具体的に図示されていない他の外科用ツール機器は、本明細書で説明する1つ若しくは複数のシステム、1つ若しくは複数のプロセス及び/又は1つ若しくは複数の方法と共に利用され得る。
【0052】
一例として、外科用ツール機器320は、1つ又は複数のパターンで印を付けられ得る。1つ又は複数のパターンは、外科用ツール機器320を識別する際に利用され得る。1つ又は複数のパターンは、特に、ハッシュパターン、ストライプパターン及びフラクタルパターンの1つ又は複数を含み得る。別の例として、外科用ツール機器320は、染料及び/又は塗料で印を付けられ得る。染料及び/又は塗料は、特に、可視光、赤外光及び紫外光の1つ又は複数を反射し得る。一例では、照明器378は、紫外光を提供し得、画像センサ372は、外科用ツール機器320から反射された紫外光を受光し得る。コンピュータシステム330は、少なくとも外科用ツール機器320から反射された紫外光に基づいて、画像センサ372から画像データを受信し得、少なくとも外科用ツール機器320から反射された紫外光に基づいて、画像データを利用して、画像センサ372によって提供される他の画像データから外科用ツール機器320を識別し得る。別の例では、照明器378は、赤外光を提供し得、画像センサ372は、外科用ツール機器320から反射された赤外光を受光し得る。コンピュータシステム330は、少なくとも外科用ツール機器320から反射された赤外光に基づいて、画像センサ372から画像データを受信し得、少なくとも外科用ツール機器320から反射された赤外光に基づいて、画像データを利用して、画像センサ372によって提供される他の画像データから外科用ツール機器320を識別し得る。
【0053】
図示するように、MID350は、ディスプレイ362A及び362Bを含み得る。例えば、外科医310は、複数の接眼レンズを覗き込み得、ディスプレイ362A及び362Bは、情報を外科医310に対して表示し得る。MID350を複数のディスプレイと共に示しているが、MID350は、単一のディスプレイ362を含み得る。例えば、MID350は、1つ又は複数のディスプレイ362を用いて実装され得る。図示するように、MID350は、画像センサ372A及び372Bを含み得る。一例では、画像センサ372A及び372Bは、画像を取得し得る。第2の例では、画像センサ372A及び372Bは、カメラを含み得る。別の例では、画像センサ372は、特に、可視光、赤外光及び紫外光の1つ又は複数を介して画像を取得し得る。1つ又は複数の画像センサ372A及び372Bは、画像のデータをコンピュータシステム330に提供し得る。MID350を複数の画像センサと共に示しているが、MID350は、単一の画像センサ372を含み得る。例えば、MID350は、1つ又は複数の画像センサ372を用いて実装され得る。
【0054】
図示するように、MID350は、距離センサ374A及び374を含み得る。例えば、距離センサ374は、外科用ツール機器320までの距離を特定し得る。距離センサ374は、Z軸に関連付けられる距離を特定し得る。MID350を複数の画像センサと共に示しているが、MID350は、単一の距離センサ374を含み得る。一例では、MID350は、1つ又は複数の距離センサ374を用いて実装され得る。別の例では、MID350は、距離センサを用いずに実装され得る。図示するように、MID350は、レンズ376A及び376Bを含み得る。MID350を複数のレンズ376A及び376Bと共に示しているが、MID350は、単一レンズ376を含み得る。例えば、MID350は、1つ又は複数のレンズ376を用いて実装され得る。図示するように、MID350は、照明器378A及び378Bを含み得る。例えば、照明器378は、特に、可視光、赤外光及び紫外光の1つ又は複数を提供及び/又は生成し得る。MID350を複数の照明器と共に示しているが、MID350は、単一の照明器378を含み得る。例えば、MID350は、1つ又は複数の照明器378を用いて実装され得る。MID350は、生体測定装置114に関して記述したものと同様に、1つ若しくは複数の構造及び/又は1つ若しくは複数の機能を含み得る。一例では、MID350は、OLCR装置166を含み得る。別の例では、MID350は、波面装置168を含み得る。
【0055】
システム300は、患者を識別することができる。例えば、システム300は、患者120を識別することができる。システム300は、患者を識別して、その患者に対して間違った医療処置を行うことを回避し得る。例えば、システム300は、患者を識別して、別の患者に対して指定された医療処置をこの患者に施すことを回避し得る。
【0056】
図4Aに示すGUI410は、間違った患者が識別されているという警告又はエラーを提供し得る。一例では、警告又はエラーは、アイコン420Aを含み得る。第2の例では、警告又はエラーは、間違った患者が検出されていることを示し得る文字情報430Aを含み得る。GUI410は、ディスプレイ340及び/又はMID350を介して表示され得る。別の例では、警告又はエラーは、1つ又は複数の可聴音を含み得る。
図4Bに示すGUI410は、患者が正しく識別されているという表示を提供し得る。一例では、表示は、アイコン420Bを含み得る。別の例では、表示は、患者が正しく識別されていることを示し得る文字情報430Bを含み得る。GUI410は、ディスプレイ340及び/又はMID350を介して表示され得る。
【0057】
システム300は、患者の眼を識別し得る。一例では、システム300は、眼122を識別し得る。別の例では、システム300は、眼124を識別し得る。システム300は、患者の眼を識別しなくてもよい。一例では、システム300が患者の眼を識別しない場合、システム300は、患者の眼が識別されなかったことを示す情報を提供し得る。第2の例では、システム300が患者の眼を識別しない場合、システム300は、システム300の1つ又は複数の部分のアクセスを拒否し得る。別の例では、システム300が患者の眼を識別しない場合、システム300は、システム300の1つ又は複数の機能のアクセスを拒否し得る。
【0058】
図4Cに示すGUI410は、間違った眼が識別されているという警告又はエラーを提供し得る。一例では、警告又はエラーは、アイコン420Cを含み得る。第2の例では、警告又はエラーは、間違った眼が検出されていることを示し得る文字情報430Cを含み得る。GUI410は、ディスプレイ340及び/又はMID350を介して表示され得る。別の例では、警告又はエラーは、1つ又は複数の可聴音を含み得る。
図4Dに示すGUI410は、眼が正しく識別されているという表示を提供し得る。一例では、表示は、アイコン420Dを含み得る。別の例では、表示は、眼が正しく識別されていることを示し得る文字情報430Dを含み得る。GUI410は、ディスプレイ340及び/又はMID350を介して表示され得る。
【0059】
システム300は、患者の眼の識別を繰り返し得る。一例では、システム300は、外科医310がシステム315Aを利用して医療処置の少なくとも第1の部分を行う場合、患者120の眼を識別し得る。別の例では、システム300は、外科医310がシステム315Bを利用して医療処置の少なくとも第2の部分を行う場合、患者120の眼を識別し得る。医療処置は、眼122に対して行われ得る。一例では、医療処置の第1の部分は、システム315Aを利用して行われ得る。別の例では、医療処置の第2の部分は、システム315Bを利用して行われ得る。システム300は、医療処置の第2の部分がシステム315Bを利用して行われる前に、眼122が識別されているかどうかを特定し得る。例えば、システム300は、医療処置の第2の部分が眼124に対して行われないように、医療処置の第2の部分がシステム315Bを利用して行われる前に、眼122が識別されているかどうかを特定し得る。
【0060】
システム300は、医療処置(例えば、外科処置)中に外科用ツール機器が正しい眼に対して利用されているかどうかを特定し得る。一例では、
図5Aに示すように、システム300は、外科用ツール機器320が眼124に対して利用されてはならないと特定し得る。システム300は、眼124を識別し得、外科用ツール機器320が眼124に対して利用されてはならないと特定し得る。システム300は、眼を識別しなくてもよく、外科用ツール機器320が、識別されなかった眼に対して利用されてはならないと特定し得る。別の例では、
図5Bに示すように、システム300は、外科用ツール機器320が眼122に対して利用され得ると特定し得る。システム300は、眼122を識別し得、外科用ツール機器320が眼122に対して利用され得ると特定し得る。
【0061】
図5Cに示すGUI510は、外科用ツール機器320が間違った眼に対して利用されるべきではないという警告を提供し得る。一例では、警告は、アイコン520Aを含み得る。第2の例では、警告は、外科用ツール機器320が間違った眼において検出されていることを示し得る文字情報530Aを含み得る。GUI510は、ディスプレイ340及び/又はMID350を介して表示され得る。外科用ツール機器320が間違った眼に対して利用されるべきではないという警告は、1又は複数の可聴音を含み得る。
【0062】
図5Dに示すGUI510は、外科用ツール機器320が眼122に対して利用され得るという表示を提供し得る。一例では、この表示は、アイコン520Bを含み得る。別の例では、この表示は、エラーが検出されなかったことを示し得る文字情報530Bを含み得る。GUI510は、ディスプレイ340及び/又はMID350を介して表示され得る。
【0063】
ここで、
図6を参照すると、コンピュータシステムの例が示されている。図示するように、コンピュータシステム600は、プロセッサ610、揮発性メモリ媒体620、不揮発性メモリ媒体630及び入力/出力(I/O)デバイス640を含み得る。図示するように、揮発性メモリ媒体620、不揮発性メモリ媒体630及びI/Oデバイス640は、プロセッサ610に通信可能に結合され得る。
【0064】
「メモリ媒体」という用語は、「メモリ」、「記憶デバイス」、「メモリデバイス」、「コンピュータ可読媒体」及び/又は「有形コンピュータ可読記憶媒体」を意味し得る。例えば、メモリ媒体は、ハードディスクドライブを含む直接アクセス記憶装置、テープディスクドライブなどのシーケンシャルアクセス記憶装置、コンパクトディスク(CD)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、CD-ROM、デジタル多用途ディスク(DVD)、電気的消去可能なプログラマブル読み出し専用メモリ(EEPROM)、フラッシュメモリ、非一時的媒体及び/又は前述したものの1つ若しくは複数の組み合わせなどの記憶媒体を限定なしに含み得る。図示するように、不揮発性メモリ媒体630は、プロセッサ命令632を含み得る。プロセッサ命令632は、プロセッサ610によって実行され得る。一例では、プロセッサ命令632の1つ又は複数の部分は、不揮発性メモリ媒体630を介して実行され得る。別の例では、プロセッサ命令632の1つ又は複数の部分は、揮発性メモリ媒体620を介して実行され得る。プロセッサ命令632の1つ又は複数の部分は、揮発性メモリ媒体620に転送され得る。
【0065】
プロセッサ610は、本明細書で説明される1つ若しくは複数のシステム、1つ若しくは複数のフローチャート、1つ若しくは複数のプロセス及び/又は1つ若しくは複数の方法の少なくとも一部分を実施する際にプロセッサ命令632を実行し得る。例えば、プロセッサ命令632は、本明細書で説明される1つ若しくは複数のシステム、1つ若しくは複数のフローチャート、1つ若しくは複数の方法及び/又は1つ若しくは複数のプロセスの少なくとも一部分による命令で構成、コード化及び/又は符号化され得る。プロセッサ610は、単一プロセッサとして示されているが、プロセッサ610は、複数のプロセッサであり得るか又はそれらを含み得る。記憶媒体及びメモリ媒体の1つ又は複数は、ソフトウェア製品、プログラム製品及び/又は製造品であり得る。例えば、ソフトウェア製品、プログラム製品及び/又は製造品は、本明細書に記載の1つ若しくは複数のシステム、1つ若しくは複数のフローチャート、1つ若しくは複数の方法及び/又は1つ若しくは複数のプロセスの少なくとも一部分に従い、プロセッサにより実行可能な命令で構成、コード化及び/又は符号化され得る。
【0066】
プロセッサ610は、メモリ媒体に記憶され、且つ/又はネットワークを介して受信されるプログラム命令、プロセスデータ又はその両方を解釈及び実行するように動作可能な任意の適切なシステム、デバイス又は装置を含み得る。プロセッサ610は、1つ若しくは複数のマイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)又はプログラム命令、プロセスデータ若しくはその両方を解釈及び実行するように構成される他の回路を更に含み得る。
【0067】
I/Oデバイス640は、ユーザからの入力及びユーザへの出力を容易にすることにより、ユーザがコンピュータシステム600及びその関連コンポーネントと対話することを可能にし、許可し、且つ/又は有効にする任意の手段又は複数の手段を含み得る。ユーザからの入力を容易にすると、ユーザがコンピュータシステム600を操作及び/又は制御することを可能にし得、またユーザへの出力を容易にすると、コンピュータシステム600がユーザの操作及び/又は制御の効果を示すことを可能にし得る。例えば、I/Oデバイス640は、ユーザがデータ、命令又はその両方をコンピュータシステム600に入力することと、コンピュータシステム600及びその関連コンポーネントを操作及び/又は制御することとを可能にし得る。I/Oデバイスは、ユーザインターフェースデバイス、例えばキーボード、マウス、タッチスクリーン、ジョイスティック、ハンドヘルドレンズ、ツールトラッキングデバイス、座標入力デバイス又はシステムで用いるのに適した他の任意のI/Oデバイスを含み得る。
【0068】
I/Oデバイス640は、プロセッサ610が、本明細書で説明される1つ又は複数のシステム、プロセス及び/又は方法の少なくとも一部分を実施することを容易にし且つ/又は許可し得る、特に1つ若しくは複数のバス、1つ若しくは複数のシリアルデバイス及び/又は1つ若しくは複数のネットワークインターフェースを含み得る。一例では、I/Oデバイス640は、プロセッサ610が外部ストレージと通信することを容易にし且つ/又は許可し得るストレージインターフェースを含み得る。ストレージインターフェースは、特に、ユニバーサルシリアルバス(USB)インターフェース、SATA(シリアルATA)インターフェース、PATA(パラレルATA)インターフェース及び小型計算機システムインターフェース(SCSI)の1つ又は複数を含み得る。第2の例では、I/Oデバイス640は、プロセッサ610がネットワークと通信することを容易にし且つ/又は許可し得るネットワークインターフェースを含み得る。I/Oデバイス640は、無線ネットワークインターフェース及び有線ネットワークインターフェースの1つ又は複数を含み得る。第3の例では、I/Oデバイス640は、特に、ペリフェラルコンポーネントインタコネクト(PCI)インターフェース、PCIエクスプレス(PCIe)インターフェース、シリアルペリフェラルインタコネクト(SPI)インターフェース及びinter-integrated circuit(I2C)インターフェースの1つ又は複数を含み得る。第4の例では、I/Oデバイス640は、プロセッサ610が1つ又は複数のセンサとデータを通信することを可能にし得る回路を含み得る。第5の例では、I/Oデバイス640は、プロセッサ610が特にディスプレイ650及びMID660の1つ又は複数とデータを通信することを容易にし且つ/又は許可し得る。別の例では、I/Oデバイス640は、プロセッサ610が撮像装置670とデータを通信することを容易にし且つ/又は許可し得る。図示するように、I/Oデバイス640は、ネットワーク680に結合され得る。例えば、I/Oデバイス640は、ネットワークインターフェースを含み得る。
【0069】
ネットワーク680は、特に、有線ネットワーク、無線ネットワーク、光ネットワーク又は前述のものの組み合わせを含み得る。ネットワーク680は、様々な種類の通信ネットワークを含み得、且つ/又はそれに結合され得る。例えば、ネットワーク680は、特に、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、インターネット、公衆交換電話網(PSTN)、携帯電話ネットワーク、衛星電話ネットワーク又は前述のものの組み合わせを含み得、且つ/又はそれに結合され得る。WANは、特に、プライベートWAN、コーポレートWAN、パブリックWAN又は前述のものの組み合わせを含み得る。
【0070】
本明細書に記載されるコンピュータシステムは、コンピュータシステム600に関して説明されたもののような1つ若しくは複数の構造及び/又は1つ若しくは複数の機能を含み得る。一例では、コンピュータシステム112は、コンピュータシステム600に関して説明されたもののような1つ若しくは複数の構造及び/又は1つ若しくは複数の機能を含み得る。第2の例では、コンピュータシステム330は、コンピュータシステム600に関して説明されたもののような1つ若しくは複数の構造及び/又は1つ若しくは複数の機能を含み得る。別の例では、MID350のコンピュータシステムは、コンピュータシステム600に関して説明されたもののような1つ若しくは複数の構造及び/又は1つ若しくは複数の機能を含み得る。
【0071】
ここで、
図7A及び7Bを参照すると、医療システムを動作させる方法の例が示されている。710では、第1の患者の識別が受け取られ得る。例えば、コンピュータシステム330は、第1の患者の識別を受け取り得る。第1の患者は、患者120であり得る。第1の患者の識別は、第1の患者の名前を含み得る。第1の患者の識別は、第1の患者に関連付けられる数字又は文字列を含み得る。
【0072】
715では、第1の患者の第1の眼に関連付けられた第1の複数の虹彩構造を含む第1の眼識別情報は、少なくとも第1の患者の識別に基づいて取得され得る。例えば、第1の複数の虹彩構造は、複数の虹彩構造134A~134Cを含み得る。第1の眼識別情報は、血管132のパターンを含み得る。第1の眼識別情報は、特に、測定値210A、212A、214A、210B、212B、214B、210C、212C及び214Cの1つ又は複数を含み得る。第1の眼識別情報は、
図8A及び
図8Bに示すように、特に測定値810~814の1つ又は複数を含み得る。第1の眼識別情報は、
図8A及び
図8Bに示すように、特に測定値θ1及びθ2の1つ又は複数を含み得る。例えば、測定値θ1及びθ2は、角度測定値であり得る。角度測定値は、度、ラジアン等の単位で測定され得る。
【0073】
720では、現在の患者の眼の第2の複数の虹彩構造が特定され得る。一例では、
図8C及び
図8Dに示すように、現在の患者の眼は、眼822であり得る。眼822の複数の虹彩構造834A~834Cが特定され得る。別の例では、
図8E及び
図8Fに示すように、現在の患者の眼は、眼824であり得る。眼824の複数の虹彩構造836A~836Cが特定され得る。
【0074】
725では、現在の患者の眼の少なくとも1つの距離測定値が特定され得る。一例では、
図8Gに示すように、現在の患者の眼の少なくとも1つの距離測定値は、眼822の角膜860から眼822の水晶体862までの距離測定値850Aを含み得る。第2の例では、
図8Gに示すように、現在の患者の眼の少なくとも1つの距離測定値は、水晶体862の距離測定値852Aを含み得る。第3の例では、現在の患者の眼の少なくとも1つの距離測定値は、眼822の水晶体862から眼822の網膜864までの距離測定値854Aを含み得る。測定値850A、852A及び854Aは、軸上測定値であり得る。
【0075】
第4の例では、
図8Hに示すように、現在の患者の眼の少なくとも1つの距離測定値は、眼822の角膜860から眼822の水晶体862までの距離測定値850Bを含み得る。第5の例では、
図8Hに示すように、現在の患者の眼の少なくとも1つの距離測定値は、水晶体862の距離測定値852Bを含み得る。第6の例では、
図8Hに示すように、現在の患者の眼の少なくとも1つの距離測定値は、眼822の水晶体862から眼822の網膜864までの距離測定値854Bを含み得る。測定値850B、852B及び854Bは、軸外測定値であり得る。測定値850B、852B及び854Bは、軸870から外れていることができる。
【0076】
第7の例では、
図8Iに示すように、現在の患者の眼の少なくとも1つの距離測定値は、眼822の角膜860から眼822の水晶体862までの距離測定値850Cを含み得る。第8の例では、
図8Iに示すように、現在の患者の眼の少なくとも1つの距離測定値は、水晶体862の距離測定値852Cを含み得る。第9の例では、
図8Iに示すように、現在の患者の眼の少なくとも1つの距離測定値は、眼822の水晶体862から眼822の網膜864までの距離測定値854Cを含み得る。測定値850C、852C及び854Cは、軸外測定値であり得る。測定値850C、852C及び854Cは、軸870から外れていることができる。
【0077】
第10の例では、
図8Jに示すように、現在の患者の眼の少なくとも1つの距離測定値は、眼824の角膜861から眼824の水晶体863までの距離測定値880Aを含み得る。第11の例では、
図8Jに示すように、現在の患者の眼の少なくとも1つの距離測定値は、水晶体863の距離測定値882Aを含み得る。第12の例では、
図8Jに示すように、現在の患者の眼の少なくとも1つの距離測定値は、眼824の水晶体863から眼824の網膜865までの距離測定値884Aを含み得る。測定値880A、882A及び884Aは、軸上測定値であり得る。
【0078】
第13の例では、
図8Kに示すように、現在の患者の眼の少なくとも1つの距離測定値は、眼824の角膜861から眼824の水晶体863までの距離測定値880Bを含み得る。第14の例では、
図8Kに示すように、現在の患者の眼の少なくとも1つの距離測定値は、水晶体863の距離測定値882Bを含み得る。第15の例では、
図8Kに示すように、現在の患者の眼の少なくとも1つの距離測定値は、眼824の水晶体863から眼824の網膜865までの距離測定値884Bを含み得る。測定値880B、882B及び884Bは、軸外測定値であり得る。測定値880B、882B及び884Bは、軸871から外れていることができる。
【0079】
第16の例では、
図8Lに示すように、現在の患者の眼の少なくとも1つの距離測定値は、眼824の角膜861から眼824の水晶体863までの距離測定値880Cを含み得る。第17の例では、
図8Lに示すように、現在の患者の眼の少なくとも1つの距離測定値は、水晶体863の距離測定値882Cを含み得る。第18の例では、
図8Lに示すように、現在の患者の眼の少なくとも1つの距離測定値は、眼824の水晶体863から眼824の網膜865までの距離測定値884Cを含み得る。測定値880C、882C及び884Cは、軸外測定値であり得る。測定値880C、882C及び884Cは、軸871から外れていることができる。
【0080】
730では、第2の複数の虹彩構造の第1の虹彩構造と、第2の複数の虹彩構造の第2の虹彩構造との間の角度が特定され得る。第2の複数の虹彩構造の第1の虹彩構造と、第2の複数の虹彩構造の第2の虹彩構造との間の角度を特定することは、現在の患者の眼の瞳孔の中心に関して、第2の複数の虹彩構造の第1の虹彩構造と、第2の複数の虹彩構造の第2の虹彩構造との間の角度を特定することを含み得る。
【0081】
一例では、現在の患者の眼の瞳孔の中心に関して、第2の複数の虹彩構造の第1の虹彩構造と、第2の複数の虹彩構造の第2の虹彩構造との間の角度を特定することは、
図8Cに示すように、眼822の虹彩構造834A及び834B間の角度θ3を含み得る。第2の例では、現在の患者の眼の瞳孔の中心に関して、第2の複数の虹彩構造の第1の虹彩構造と、第2の複数の虹彩構造の第2の虹彩構造との間の角度を特定することは、
図8Dに示すように、眼822の虹彩構造834A及び834C間の角度θ4を含み得る。第3の例では、現在の患者の眼の瞳孔の中心に関して、第2の複数の虹彩構造の第1の虹彩構造と、第2の複数の虹彩構造の第2の虹彩構造との間の角度を特定することは、
図8Eに示すように、眼824の虹彩構造836A及び836B間の角度θ5を含み得る。別の例では、現在の患者の眼の瞳孔の中心に関して、第2の複数の虹彩構造の第1の虹彩構造と、第2の複数の虹彩構造の第2の虹彩構造との間の角度を特定することは、
図8Fに示すように、眼824の虹彩構造836A及び836C間の角度θ6を含み得る。
【0082】
735では、第2の複数の虹彩構造の第1の虹彩構造と、現在の患者の眼の瞳孔の中心との距離が特定され得る。一例では、虹彩構造834Aと、眼822の瞳孔の中心との距離810が特定され得る。別の例では、虹彩構造836Aと、眼824の瞳孔の中心との距離840が特定され得る。
【0083】
740では、第2の複数の虹彩構造の第2の虹彩構造と、現在の患者の眼の瞳孔の中心との距離が特定され得る。一例では、虹彩構造834Bと、眼822の瞳孔の中心との距離812が特定され得る。別の例では、虹彩構造836Bと、眼824の瞳孔の中心との距離842が特定され得る。
【0084】
745では、第2の複数の虹彩構造の第3の虹彩構造と、現在の患者の眼の瞳孔の中心との距離が特定され得る。一例では、虹彩構造834Cと、眼822の瞳孔の中心との距離814が特定され得る。別の例では、虹彩構造836Cと、眼824の瞳孔の中心との距離844が特定され得る。
【0085】
750では、第2の複数の虹彩構造が第1の複数の虹彩構造と一致するかどうかが特定され得る。第2の複数の虹彩構造が第1の複数の虹彩構造と一致しない場合、第1の眼が正しく識別されていないという表示が755において提供され得る。一例では、第1の眼が正しく識別されていないという表示を提供することは、特にアイコン420C及び文字情報430Cの1つ又は複数を提供することを含み得る。別の例では、第1の眼が正しく識別されていないという表示を提供することは、1つ又は複数の可聴音を提供することを含み得る。1つ又は複数の可聴音を提供することは、1つ又は複数の可聴アラート及び/又は警告音を提供することを含み得る。
【0086】
第2の複数の虹彩構造が第1の複数の虹彩構造と一致する場合、760において、現在の患者の眼の少なくとも1つの距離測定値が、第1の眼に関連付けられた少なくとも1つの距離測定値と一致するかどうかが特定され得る。一例では、現在の患者の眼の少なくとも1つの距離測定値が、第1の眼に関連付けられた少なくとも1つの距離測定値と一致するかどうかを特定することは、距離850~854の距離が距離210~214のそれぞれの距離と一致するかどうかを特定することを含み得る。別の例では、現在の患者の眼の少なくとも1つの距離測定値が、第1の眼に関連付けられた少なくとも1つの距離測定値と一致するかどうかを特定することは、距離880~884の距離が距離210~214のそれぞれの距離と一致するかどうかを特定することを含み得る。
【0087】
現在の患者の眼の少なくとも1つの距離測定値が、第1の眼に関連付けられた少なくとも1つの距離測定値と一致しない場合、この方法は、755に進み得る。現在の患者の眼の少なくとも1つの距離測定値が、第1の眼に関連付けられた少なくとも1つの距離測定値と一致する場合、第1の眼が正しく識別されているという表示が提供され得る。例えば、特にアイコン420D及び文字情報430Dの1つ又は複数が提供され得る。
【0088】
770では、少なくとも第1の患者の識別及び現在の患者の眼の第2の複数の虹彩構造の1つに基づいて、医療処置情報が取得され得る。例えば、システム300は、データベースから医療処置情報を取得し得る。システム300は、少なくとも第1の患者の識別及び現在の患者の眼の第2の複数の虹彩構造の1つに基づいて、データベースから医療処置情報を取得し得る。一例では、データベースは、患者の識別によって複数の医療処置情報を特定し得る。別の例では、データベースは、それぞれの患者のそれぞれの眼の虹彩構造によって複数の医療処置情報を特定し得る。
【0089】
775では、ディスプレイ及び顕微鏡一体型ディスプレイの少なくとも1つを介して医療処置情報が提供され得る。例えば、医療処置情報は、医療処置のステップを含み得る。医療処置のステップは、順序付けられた一連の医療処置のステップを含み得る。
【0090】
方法及び/若しくはプロセス要素の1つ若しくは複数並びに/又は方法及び/若しくはプロセッサ要素の1つ若しくは複数の部分は、変化した順序で実行されるか、反復されるか又は省略され得る。更に、追加の、補足の及び/又は重複した方法及び/又はプロセス要素は、必要に応じて実施、インスタンス化及び/又は実行され得る。更に、必要に応じてシステム要素の1つ若しくは複数を省略し得、且つ/又は追加のシステム要素を追加し得る。
【0091】
メモリ媒体は、製造品であり得、且つ/又は製造品を含み得る。例えば、製造品は、ソフトウェア製品及び/若しくはプログラム製品を含み得、且つ/又はソフトウェア製品及び/若しくはプログラム製品であり得る。メモリ媒体は、製造品を製造するために、本明細書で説明された1つ又は複数のフローチャート、システム、方法及び/又はプロセスに従ってプロセッサ実行可能な命令でコード化及び/又は符号化され得る。
【0092】
上記で開示された主題は、限定ではなく、例示としてみなされるべきであり、添付された特許請求の範囲は、本開示の真の趣旨及び範囲内にある全てのそのような修正形態、拡張形態及び他の実装形態を包含するように意図される。したがって、法律で認められる最大限の範囲において、本開示の範囲は、以下の特許請求の範囲及びそれらの均等物の最も広い許容可能な解釈によって判断され、上述の詳細な説明によって制限又は限定されないものとする。
また、本開示は以下の発明を含む。
第1の態様は、
医療システムであって、
少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサに結合されるメモリ媒体であって、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、前記医療システムに、
第1の患者の識別を受け取ることと、
少なくとも前記第1の患者の前記識別に基づいて、前記第1の患者の第1の眼に関連付けられた第1の複数の虹彩構造を含む第1の眼識別情報を取得することと、
現在の患者の眼の第2の複数の虹彩構造を特定することと、
前記第2の複数の虹彩構造が前記第1の複数の虹彩構造と一致するかどうかを特定することと、
前記第2の複数の虹彩構造が前記第1の複数の虹彩構造と一致する場合、前記第1の眼が正しく識別されているという表示を提供することと、
前記第2の複数の虹彩構造が前記第1の複数の虹彩構造と一致しない場合、前記第1の眼が正しく識別されていないという表示を提供することとを行わせる命令を含むメモリ媒体とを含む医療システムである。
第2の態様は、
前記第1の眼識別情報は、前記第1の眼に関連付けられた少なくとも1つの距離測定値を更に含み、及び
前記命令は、前記医療システムに、
前記現在の患者の前記眼の少なくとも1つの距離測定値を特定することと、
前記現在の患者の前記眼の前記少なくとも1つの距離測定値が、前記第1の眼に関連付けられた前記少なくとも1つの距離測定値と一致するかどうかを特定することと、
前記第2の複数の虹彩構造が前記第1の複数の虹彩構造と一致し、且つ前記現在の患者の前記眼の前記少なくとも1つの距離測定値が、前記第1の眼に関連付けられた前記少なくとも1つの距離測定値と一致する場合、前記第1の眼が正しく識別されているという前記表示を提供することを実施することと、
前記現在の患者の前記眼の前記少なくとも1つの距離測定値が、前記第1の眼に関連付けられた前記少なくとも1つの距離測定値と一致しない場合、前記第1の眼が正しく識別されていないという前記表示を提供することを実施することとを更に行わせる、第1の態様における医療システムである。
第3の態様は、
前記第1の眼に関連付けられた前記少なくとも1つの距離測定値は、前記第1の眼の角膜から前記第1の眼の水晶体までの距離測定値、前記第1の眼の水晶体から前記第1の眼の網膜までの距離測定値、前記第1の眼の角膜厚さ及び前記第1の眼の水晶体厚さの少なくとも1つを含み、及び
前記現在の患者の前記眼に関連付けられた前記少なくとも1つの距離測定値は、前記現在の患者の前記眼の角膜から前記現在の患者の前記眼の水晶体までの距離測定値、前記現在の患者の前記眼の水晶体から前記現在の患者の前記眼の網膜までの距離測定値、前記現在の患者の前記眼の角膜厚さ及び前記現在の患者の前記眼の水晶体厚さの少なくとも1つを含む、第2の態様における医療システムである。
第4の態様は、
前記命令は、前記医療システムに、少なくとも前記第1の患者の前記識別及び前記現在の患者の前記眼の前記第2の複数の虹彩構造の1つに基づいて、医療処置情報を取得することを更に行わせる、第1の態様における医療システムである。
第5の態様は、
前記命令は、前記医療システムに、ディスプレイ及び顕微鏡一体型ディスプレイの少なくとも1つを介して前記医療処置情報を提供することを更に行わせる、第4の態様における医療システムである。
第6の態様は、
前記第1の複数の虹彩構造の第1の虹彩構造は、前記第1の眼の瞳孔の中心に関して第1の角度だけ、前記第1の複数の虹彩構造の第2の虹彩構造から離れており、
前記第2の複数の虹彩構造の第1の虹彩構造は、前記現在の患者の前記眼の瞳孔の中心に関して第2の角度だけ、前記第2の複数の虹彩構造の第2の虹彩構造から離れており、及び
前記第2の複数の虹彩構造が前記第1の複数の虹彩構造と一致するかどうかを特定するために、前記命令は、前記医療システムに、第2の角度が前記第1の角度と一致するかどうかを特定することを更に行わせる、第1の態様における医療システムである。
第7の態様は、
前記第1の複数の虹彩構造の前記第1の虹彩構造は、前記第1の眼の前記瞳孔の前記中心から第1の距離にあり、
前記第2の複数の虹彩構造の前記第1の虹彩構造は、前記現在の患者の前記眼の前記瞳孔の前記中心から第2の距離にあり、及び
前記第2の複数の虹彩構造が前記第1の複数の虹彩構造と一致するかどうかを特定するために、前記命令は、前記医療システムに、前記第2の距離が前記第1の距離と一致するかどうかを特定することを更に行わせる、第6の態様における医療システムである。
第8の態様は、
前記現在の患者は、前記第1の患者であり、及び
前記現在の患者の前記眼は、前記第1の眼と異なる、前記第1の患者の第2の眼である、第1の態様における医療システムである。
第9の態様は、
医療システムを動作させる方法であって、
第1の患者の識別を受け取ることと、
少なくとも前記第1の患者の前記識別に基づいて、前記第1の患者の第1の眼に関連付けられた第1の複数の虹彩構造を含む第1の眼識別情報を取得することと、
現在の患者の眼の第2の複数の虹彩構造を特定することと、
前記第2の複数の虹彩構造が前記第1の複数の虹彩構造と一致するかどうかを特定することと、
前記第2の複数の虹彩構造が前記第1の複数の虹彩構造と一致する場合、前記第1の眼が正しく識別されているという表示を提供することと、
前記第2の複数の虹彩構造が前記第1の複数の虹彩構造と一致しない場合、前記第1の眼が正しく識別されていないという表示を提供することとを含む方法である。
第10の態様は、
前記第1の眼識別情報は、前記第1の眼に関連付けられた少なくとも1つの距離測定値を更に含み、
前記方法は、
前記現在の患者の前記眼の少なくとも1つの距離測定値を特定することと、
前記現在の患者の前記眼の前記少なくとも1つの距離測定値が、前記第1の眼に関連付けられた前記少なくとも1つの距離測定値と一致するかどうかを特定することと、
前記第2の複数の虹彩構造が前記第1の複数の虹彩構造と一致し、且つ前記現在の患者の前記眼の前記少なくとも1つの距離測定値が、前記第1の眼に関連付けられた前記少なくとも1つの距離測定値と一致する場合、前記第1の眼が正しく識別されているという前記表示を前記提供することを実施することと、
前記現在の患者の前記眼の前記少なくとも1つの距離測定値が、前記第1の眼に関連付けられた前記少なくとも1つの距離測定値と一致しない場合、前記第1の眼が正しく識別されていないという前記表示を前記提供することを実施することとを更に含む、第9の態様における方法である。
第11の態様は、
前記第1の眼に関連付けられた前記少なくとも1つの距離測定値は、前記第1の眼の角膜から前記第1の眼の水晶体までの距離測定値、前記第1の眼の水晶体から前記第1の眼の網膜までの距離測定値、前記第1の眼の角膜厚さ及び前記第1の眼の水晶体厚さの少なくとも1つを含み、及び
前記現在の患者の前記眼に関連付けられた前記少なくとも1つの距離測定値は、前記現在の患者の前記眼の角膜から前記現在の患者の前記眼の水晶体までの距離測定値、前記現在の患者の前記眼の水晶体から前記現在の患者の前記眼の網膜までの距離測定値、前記現在の患者の前記眼の角膜厚さ及び前記現在の患者の前記眼の水晶体厚さの少なくとも1つを含む、第10の態様における方法である。
第12の態様は、
少なくとも前記第1の患者の前記識別及び前記現在の患者の前記眼の前記第2の複数の虹彩構造の1つに基づいて、医療処置情報を取得することを更に含む、第9の態様における方法である。
第13の態様は、
ディスプレイ及び顕微鏡一体型ディスプレイの少なくとも1つを介して前記医療処置情報を提供することを更に含む、第12の態様における方法である。
第14の態様は、
前記第1の複数の虹彩構造の第1の虹彩構造は、前記第1の眼の瞳孔の中心に関して第1の角度だけ、前記第1の複数の虹彩構造の第2の虹彩構造から離れており、
前記第2の複数の虹彩構造の第1の虹彩構造は、前記現在の患者の前記眼の瞳孔の中心に関して第2の角度だけ、前記第2の複数の虹彩構造の第2の虹彩構造から離れており、及び
前記第2の複数の虹彩構造が前記第1の複数の虹彩構造と一致するかどうかを前記特定することは、第2の角度が前記第1の角度と一致するかどうかを特定することを含む、第9の態様における方法である。
第15の態様は、
前記第1の複数の虹彩構造の前記第1の虹彩構造は、前記第1の眼の前記瞳孔の前記中心から第1の距離にあり、
前記第2の複数の虹彩構造の前記第1の虹彩構造は、前記現在の患者の前記眼の前記瞳孔
の前記中心から第2の距離にあり、及び
前記第2の複数の虹彩構造が前記第1の複数の虹彩構造と一致するかどうかを前記特定することは、前記第2の距離が前記第1の距離と一致するかどうかを特定することを含む、第14の態様における方法である。
第16の態様は、
前記現在の患者は、前記第1の患者であり、及び
前記現在の患者の前記眼は、前記第1の眼と異なる、前記第1の患者の第2の眼である、第9の態様における方法である。
【手続補正書】
【提出日】2024-10-21
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
医療システムであって、
少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサに結合されるメモリ媒体であって、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、前記医療システムに、
第1の患者の識別を受け取ることと、
少なくとも前記第1の患者の前記識別に基づいて、前記第1の患者の第1の眼に関連付けられた第1の複数の虹彩構造を含みかつ前記第1の眼に関連付けられた少なくとも1つの距離測定値を含む、第1の眼識別情報を取得することと、
現在の患者の眼の第2の複数の虹彩構造を特定することと、
前記現在の患者の前記眼の少なくとも1つの距離測定値を特定することと、
前記第2の複数の虹彩構造が前記第1の複数の虹彩構造と一致するかどうかを特定することとを行わせ、
前記現在の患者の前記眼の前記少なくとも1つの距離測定値が、前記第1の眼に関連付けられた前記少なくとも1つの距離測定値と一致するかどうかを特定することとを更に行わせ、
前記第2の複数の虹彩構造が前記第1の複数の虹彩構造と一致し且つ前記現在の患者の前記眼の前記少なくとも1つの距離測定値が前記第1の眼に関連付けられた前記少なくとも1つの距離測定値と一致する場合、前記第1の眼が正しく識別されているという表示を提供することを実施することと、
前記第2の複数の虹彩構造が前記第1の複数の虹彩構造と一致しない又は前記現在の患者の前記眼の前記少なくとも1つの距離測定値が前記第1の眼に関連付けられた前記少なくとも1つの距離測定値と一致しない場合、前記第1の眼が正しく識別されていないという表示を提供することを実施すること
のうちの少なくとも1つを前記医療システムに行わせる命令を含むメモリ媒体とを含む、医療システム。
【請求項2】
前記第1の眼に関連付けられた前記少なくとも1つの距離測定値は、前記第1の眼の角膜から前記第1の眼の水晶体までの距離測定値、前記第1の眼の水晶体から前記第1の眼の網膜までの距離測定値、前記第1の眼の角膜厚さ、及び、前記第1の眼の水晶体厚さのうちの少なくとも1つを含み、及び、
前記現在の患者の前記眼に関連付けられた前記少なくとも1つの距離測定値は、前記現在の患者の前記眼の角膜から前記現在の患者の前記眼の水晶体までの距離測定値、前記現在の患者の前記眼の水晶体から前記現在の患者の前記眼の網膜までの距離測定値、前記現在の患者の前記眼の角膜厚さ、及び、前記現在の患者の前記眼の水晶体厚さのうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の医療システム。
【請求項3】
前記命令は、前記医療システムに、前記第1の患者の前記識別及び前記現在の患者の前記眼の前記第2の複数の虹彩構造のうちの少なくとも1つに基づいて、医療処置情報を取得することを更に行わせる、請求項1に記載の医療システム。
【請求項4】
前記命令は、前記医療システムに、ディスプレイ及び顕微鏡一体型ディスプレイの少なくとも1つを介して医療処置情報を提供することを更に行わせる、請求項3に記載の医療システム。
【請求項5】
前記第1の複数の虹彩構造の第1の虹彩構造は、前記第1の眼の瞳孔の中心に関して第1の角度だけ、前記第1の複数の虹彩構造の第2の虹彩構造から離れており、
前記第2の複数の虹彩構造の第1の虹彩構造は、前記現在の患者の前記眼の瞳孔の中心に関して第2の角度だけ、前記第2の複数の虹彩構造の第2の虹彩構造から離れており、及び、
前記第2の複数の虹彩構造が前記第1の複数の虹彩構造と一致するかどうかを特定するために、前記命令は、前記医療システムに、前記第2の角度が前記第1の角度と一致するかどうかを特定することを更に行わせる、請求項1に記載の医療システム。
【請求項6】
前記第1の複数の虹彩構造の前記第1の虹彩構造は、前記第1の眼の前記瞳孔の前記中心から第1の距離にあり、
前記第2の複数の虹彩構造の前記第1の虹彩構造は、前記現在の患者の前記眼の前記瞳孔の前記中心から第2の距離にあり、及び、
前記第2の複数の虹彩構造が前記第1の複数の虹彩構造と一致するかどうかを特定するために、前記命令は、前記医療システムに、前記第2の距離が前記第1の距離と一致するかどうかを特定することを更に行わせる、請求項5に記載の医療システム。
【請求項7】
前記現在の患者は、前記第1の患者であり、及び
前記現在の患者の前記眼は、前記第1の眼と異なる、前記第1の患者の第2の眼である、請求項1に記載の医療システム。
【請求項8】
医療システムを動作させる方法であって、
前記方法は、
第1の患者の識別を受け取ることと、
少なくとも前記第1の患者の前記識別に基づいて、前記第1の患者の第1の眼に関連付けられた第1の複数の虹彩構造を含みかつ前記第1の眼に関連付けられた少なくとも1つの距離測定値を含む、第1の眼識別情報を取得することと、
現在の患者の眼の第2の複数の虹彩構造を特定することと、
前記現在の患者の前記眼の少なくとも1つの距離測定値を特定することと、
前記第2の複数の虹彩構造が前記第1の複数の虹彩構造と一致するかどうかを特定することと、
前記現在の患者の前記眼の前記少なくとも1つの距離測定値が、前記第1の眼に関連付けられた前記少なくとも1つの距離測定値と一致するかどうかを特定することと、
前記第2の複数の虹彩構造が前記第1の複数の虹彩構造と一致し且つ前記現在の患者の前記眼の前記少なくとも1つの距離測定値が前記第1の眼に関連付けられた前記少なくとも1つの距離測定値と一致する場合、前記第1の眼が正しく識別されているという表示を提供することを実施すること、及び、前記現在の患者の前記眼の前記少なくとも1つの距離測定値が前記第1の眼に関連付けられた前記少なくとも1つの距離測定値と一致しない又は前記現在の患者の前記眼の前記少なくとも1つの距離測定値が前記第1の眼に関連付けられた前記少なくとも1つの距離測定値と一致しない場合、前記第1の眼が正しく識別されていないという表示を提供することを実施することのうちの少なくとも1つを行うこととを含む、方法。
【請求項9】
前記第1の眼に関連付けられた前記少なくとも1つの距離測定値は、前記第1の眼の角膜から前記第1の眼の水晶体までの距離測定値、前記第1の眼の水晶体から前記第1の眼の網膜までの距離測定値、前記第1の眼の角膜厚さ、及び、前記第1の眼の水晶体厚さのうちの少なくとも1つを含み、及び、
前記現在の患者の前記眼に関連付けられた前記少なくとも1つの距離測定値は、前記現在の患者の前記眼の角膜から前記現在の患者の前記眼の水晶体までの距離測定値、前記現在の患者の前記眼の水晶体から前記現在の患者の前記眼の網膜までの距離測定値、前記現在の患者の前記眼の角膜厚さ、及び、前記現在の患者の前記眼の水晶体厚さのうちの少なくとも1つを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記方法は、前記第1の患者の前記識別及び前記現在の患者の前記眼の前記第2の複数の虹彩構造のうちの少なくとも1つに基づいて、医療処置情報を取得することを更に含む、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記方法は、ディスプレイ及び顕微鏡一体型ディスプレイのうちの少なくとも1つを介して前記医療処置情報を提供することを更に含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記第1の複数の虹彩構造の第1の虹彩構造は、前記第1の眼の瞳孔の中心に関して第1の角度だけ、前記第1の複数の虹彩構造の第2の虹彩構造から離れており、
前記第2の複数の虹彩構造の第1の虹彩構造は、前記現在の患者の前記眼の瞳孔の中心に関して第2の角度だけ、前記第2の複数の虹彩構造の第2の虹彩構造から離れており、及び、
前記第2の複数の虹彩構造が前記第1の複数の虹彩構造と一致するかどうかを特定することは、前記第2の角度が前記第1の角度と一致するかどうかを特定することを含む、
、請求項8に記載の方法。
【請求項13】
前記第1の複数の虹彩構造の前記第1の虹彩構造は、前記第1の眼の前記瞳孔の前記中心から第1の距離にあり、
前記第2の複数の虹彩構造の前記第1の虹彩構造は、前記現在の患者の前記眼の前記瞳孔の前記中心から第2の距離にあり、及び、
前記第2の複数の虹彩構造が前記第1の複数の虹彩構造と一致するかどうかを前記特定することは、前記第2の距離が前記第1の距離と一致するかどうかを特定することを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記現在の患者は、前記第1の患者であり、及び、
前記現在の患者の前記眼は、前記第1の眼と異なる、前記第1の患者の第2の眼である、請求項8に記載の方法。