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  • 特開-USBコンセント 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024174083
(43)【公開日】2024-12-13
(54)【発明の名称】USBコンセント
(51)【国際特許分類】
   H05K 7/14 20060101AFI20241206BHJP
   H01R 13/66 20060101ALI20241206BHJP
   H02G 3/02 20060101ALI20241206BHJP
   H02G 3/12 20060101ALI20241206BHJP
【FI】
H05K7/14 A
H01R13/66
H02G3/02
H02G3/12
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024168024
(22)【出願日】2024-09-27
(62)【分割の表示】P 2023009055の分割
【原出願日】2013-02-13
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002527
【氏名又は名称】弁理士法人北斗特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】平田 聡
(72)【発明者】
【氏名】松浦 修次
(72)【発明者】
【氏名】羅 志偉
(72)【発明者】
【氏名】簡 烱▲喩▼
(57)【要約】
【課題】 プリント配線板の位置ずれが抑えられるUSBコンセントを提供する。
【解決手段】 USBソケット1が実装される第1面及び第1面の反対面である第2面を有する第1プリント配線板2と、第1プリント配線板2の第2面側に配置される第2プリント配線板4と、第1プリント配線板2及び第2プリント配線板4を収納するハウジングと、を備える。ハウジング3のボディ5は、上下方向に直交する一方向の両端部に設けられ、外向きに突設される少なくとも一対の結合凸部と、上方に開口した収納凹部とを有する。収納凹部においてボディ5の一対の内壁面の上端には、それぞれ、上方に開放された係合凹部が設けられている。第2プリント配線板4の他方向の両端部にはそれぞれ係合凸部が他方向の外向きに突設されている。第2プリント配線板4は、係合凸部をそれぞれ係合凹部の内面に当接させることで、ボディ5に支持される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
施工面に固定されるUSBコンセントであって、
USBソケットが実装される第1面及び前記第1面の反対面である第2面を有する第1プリント配線板と、
前記第1プリント配線板の前記第2面側に配置される第2プリント配線板と、
前記USBソケットに接続されるUSBプラグが挿通されるプラグ挿通穴を有し、前記第1プリント配線板及び前記第2プリント配線板を収納するハウジングと、
前記第1プリント配線板の前記第2面に当接する当接部と、を備え、
前記ハウジングは、上下方向において互いに結合するカバーとボディとを有し、
前記ボディは、前記上下方向に直交する一方向の両端部に設けられ、外向きに突設される少なくとも一対の結合凸部と、上方に開口した収納凹部とを有し、
前記カバーは、前記一方向の両端部に設けられ、前記一方向において前記ボディを挟む少なくとも一対の結合片を有し、
前記一対の結合片の一方は、前記一対の結合凸部の一方が係入する結合穴を有し、
前記一対の結合片の他方は、前記一対の結合凸部の他方が係入する結合穴を有し、
前記ボディは、前記一方向及び前記上下方向の両方に直交する他方向に対向する一対の内壁面と、前記一対の内壁面から上方へ突設される一対の支持凸部と、を有し、
前記一対の支持凸部は、前記第1プリント配線板の前記第2面を支持し、
前記収納凹部において前記一対の内壁面の上端には、それぞれ、上方に開放された係合凹部が設けられ、
前記第2プリント配線板の前記他方向の両端部にはそれぞれ係合凸部が前記他方向の外向きに突設されており、
前記第2プリント配線板は、前記係合凸部をそれぞれ前記係合凹部の内面に当接させることで、前記ボディに支持されることを特徴とするUSBコンセント。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、USBコンセントに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、USBプラグが挿入接続されるUSBソケットを有するUSBコンセントが提供されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
この種のUSBコンセントとして、上記のUSBソケットが実装されたプリント配線板と、上記のUSBプラグが挿通されるプラグ挿通穴を有して上記のプリント配線板を収納するハウジングとを備えるものがある。USBソケットは、USBプラグの挿抜方向がプリント配線板の厚さ方向となるような向きで実装される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2011-82802号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記のUSBコンセントでは、USBソケットがUSBプラグから押力を受けることで、プリント配線板に曲げ変形が生じる可能性があった。そして、プリント配線板の塑性変形(曲がり)が、USBプラグの挿抜の繰り返しを経て進行した場合、やがては、USBプラグの挿抜時に引っかかりが生じるなどの不具合が発生する可能性がある。
【0006】
本発明は、プリント配線板の位置ずれが抑えられるUSBコンセントを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のUSBコンセントは、施工面に固定されるUSBコンセントであって、USBソケットが実装される第1面及び前記第1面の反対面である第2面を有する第1プリント配線板と、前記第1プリント配線板の前記第2面側に配置される第2プリント配線板と、前記USBソケットに接続されるUSBプラグが挿通されるプラグ挿通穴を有し、前記第1プリント配線板及び前記第2プリント配線板を収納するハウジングと、前記第1プリント配線板の前記第2面に当接する当接部と、を備え、前記ハウジングは、上下方向において互いに結合するカバーとボディとを有し、前記ボディは、前記上下方向に直交する一方向の両端部に設けられ、外向きに突設される少なくとも一対の結合凸部と、上方に開口した収納凹部とを有し、前記カバーは、前記一方向の両端部に設けられ、前記一方向において前記ボディを挟む少なくとも一対の結合片を有し、前記一対の結合片の一方は、前記一対の結合凸部の一方が係入する結合穴を有し、前記一対の結合片の他方は、前記一対の結合凸部の他方が係入する結合穴を有し、前記ボディは、前記一方向及び前記上下方向の両方に直交する他方向に対向する一対の内壁面と、前記一対の内壁面から上方へ突設される一対の支持凸部と、を有し、前記一対の支持凸部は、前記第1プリント配線板の前記第2面を支持し、前記収納凹部において前記一対の内壁面の上端には、それぞれ、上方に開放された係合凹部が設けられ、前記第2プリント配線板の前記他方向の両端部にはそれぞれ係合凸部が前記他方向の外向きに突設されており、前記第2プリント配線板は、前記係合凸部をそれぞれ前記係合凹部の内面に当接させることで、前記ボディに支持されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、プリント配線板の位置ずれが抑えられる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の実施形態を示す断面図である。
図2】(a)(b)はそれぞれ同上を示す一部破断した斜視図であり、(a)(b)はそれぞれ異なる位置で破断し互いに逆方向から見た状態を示す。
図3】(a)(b)はそれぞれ同上を示す一部破断した分解斜視図であり、(a)(b)はそれぞれ異なる位置で破断し互いに逆方向から見た状態を示す。
図4】同上において第2プリント配線板がボディに組みつけられた状態を示す分解斜視図である。
図5】同上を示す分解斜視図である。
図6】同上を示す斜視図である。
図7】同上を示す一部破断した分解斜視図である。
図8】同上に取付枠が取り付けられた状態を示す斜視図である。
図9】同上と取付枠とを示す分解斜視図である。
図10】同上のボディを示す平面図である。
図11】同上のカバーを示す底面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0011】
本実施形態は、図1図9に示すように、USBソケット1が実装されたプリント配線板(以下、「第1プリント配線板」と呼ぶ。)2と、USBソケット1に接続されるUSBプラグ(図示せず)が挿通されるプラグ挿通穴30を有してプリント配線板2を収納するハウジング3とを備える。USBソケット1は、USBプラグが挿抜される方向を第1プリント配線板2の厚さ方向に向けて第1プリント配線板2に実装されている。
【0012】
以下、図4のABCDEF方向を、それぞれ、上下左右前後方向と呼ぶ。すなわち、USBソケット1においてUSBプラグが挿入される開口が向けられた方向(図4でのA方向)を上方向と呼ぶ。また、USBソケット1の長手方向(上記の上方向から見た長手方向であり、図4でのCD方向)を左右方向と呼ぶ。さらに、USBソケット1の短手方向(上記の上方向から見た短手方向であり、図4でのEF方向)を前後方向と呼ぶ。なお、上記の方向はあくまで説明の便宜上定義するものであって、通常の使用状態では上記の前後方向が上下方向に向けられる。
【0013】
さらに、本実施形態は、外部の交流電源から入力された交流電力を所定電圧の直流電力に変換してUSBソケット1を介して上記のUSBプラグに出力するAC-DCコンバータを備える。上記のようなAC-DCコンバータは周知技術で実現可能であるので、詳細な図示並びに説明は省略する。上記のAC-DCコンバータを構成する回路部品は、上記の第1プリント配線板2と、第1プリント配線板2の下側に対向する形でハウジング3内に収納及び保持される第2プリント配線板4とに分けて実装されている。第1プリント配線板2と第2プリント配線板4とは例えば導電ピンのような適宜の導電路40を介して互いに電気的に接続されている。
【0014】
また、ハウジング3は、各プリント配線板2,4をそれぞれ厚さ方向(上下方向)において挟む形で互いに結合するボディ5とカバー6とを備える。
【0015】
ボディ5の前後両端面には、それぞれ2個ずつの結合凸部51が左右に並べて前後方向の外向きに突設されている。また、カバー6の前後両端部には、それぞれ、前後方向においてボディ5を挟む2個ずつの結合片61が下方に突設されている。各結合片61にはそれぞれ前後方向に貫通した貫通穴である結合穴610が設けられており、各結合穴610にそれぞれ結合凸部51が係入することで、ボディ5とカバー6とは互いに結合する。
【0016】
ハウジング3は、図8及び図9に示す取付枠7を用いて、壁面等の施工面(図示せず)に固定される。取付枠7は矩形状の窓穴71を有する矩形枠状である。窓穴71の長手方向における取付枠7の両端部には、角丸長方形状であって施工面に埋めこまれた埋込ボックスに螺合するボックスねじを挿入するためのボックス用穴72が1個ずつ設けられている。また、窓穴71の短手方向においてボックス用穴72を挟む両側には、施工面がパネル材で形成されているときに取付枠7との間でパネル材を挟みこむための挟み金具(図示せず)を引掛け係止するための引掛穴73が貫設されている。さらに、窓穴71との間に1個ずつの引掛穴73を挟む4箇所には、それぞれ施工面に螺合する直付け用ねじを挿入するための円形状の直付け用穴74が貫設されている。窓穴71の短手方向の両端縁にはそれぞれ保持片75が突設されており、各保持片75にはそれぞれ3対ずつ取付穴76が長手方向に沿って並ぶように設けられている。ハウジング3の前後両面には、それぞれ取付穴76に係入する取付凸部31が2対ずつ設けられている。すなわち、各取付凸部31がそれぞれ取付穴76に係入することで、ハウジング3は取付枠7に結合する。
【0017】
また、ボディ5は上方に開口した収納凹部50を有し、第2プリント配線板4は収納凹部50に収納される。さらに、図2図3及び図10に示すように、収納凹部50において左右に対向する内面の上端には、それぞれ、上方に解放された2個ずつの係合凹部52が設けられている。第2プリント配線板4の左右両端部にはそれぞれ2個ずつの係合凸部41が前後に並べて左右方向の外向きに突設されている。第2プリント配線板4は、各係合凸部41がそれぞれ係合凹部52の内面に当接することで下方や前後方向への位置ずれを防止される。言い換えると、第2プリント配線板4は各係合凸部41においてボディ5に支持されている。また、図2図3及び図11に示すように、カバー6の左右両端部には、それぞれ係合凹部52に挿入される2個ずつの係合凸部62が、前後に並べて下方へ突設されている。カバー6の各係合凸部62は、それぞれ、係合凹部52の上向きの内面との間に第2プリント配線板4の係合凸部41を挟む。
【0018】
ここで、右側の係合凹部52間の距離W1は、左側の係合凹部52間の距離W2よりも小さくされている。また、右側の係合凸部62間の距離は右側の係合凹部52間の距離W1とほぼ等しくされ、左側の係合凸部62間の距離は左側の係合凹部52間の距離W2とほぼ等しくされている。従って、組立時、仮に、作業者が、第2プリント配線板4やカバー6を、正しい向きに対して上下方向(すなわち第2プリント配線板4の厚さ方向)に平行な軸周りに180°回転した誤った向きでボディ5に取り付けようとした場合、係合凸部41,62を係合凹部52に係合させることができない。これにより、上記のような誤った向きでの取り付けが防止される。
【0019】
さらに、ボディ5の下面には2個の電線挿入穴32が設けられていて、第2プリント配線板4の下面には、電線挿入穴32から挿入された電線(図示せず)が接続される端子8が実装されている。端子8は、電線挿入穴32から挿入された電線を鎖錠する鎖錠ばね(図示せず)を電線挿入穴32に一対一に対応して2個有する、いわゆる速結端子である。また、端子8は、下方から押圧されたときに各鎖錠ばねをそれぞれ押圧することで鎖錠を解除する解除釦81を有する。ボディ5の下面には、解除釦81を下方に露出させる解除穴33(図10参照)が設けられており、例えばマイナスドライバのような治具(図示せず)を解除穴33に挿入することで解除釦81を押操作することができる。
【0020】
また、ボディ5は、収納凹部50を、端子8が収納される端子収納部501と、その他の回路部品が収納される回路収納部502とに仕切る仕切り壁54を有する。各電線挿入穴32と解除穴33とはそれぞれ端子収納部501の底面に開口している。
【0021】
さらに、ボディ5の左右両端部には、それぞれ、第1プリント配線板2を支持する(つまり、第1プリント配線板2においてUSBソケット1が実装された面の反対面である下面に当接する)支持凸部53が上方へ突設されている。各支持凸部53の上端には、それぞれ左右方向に解放された支持凹部530が設けられている。さらに、第1プリント配線板2の左右両端部において上方から見てUSBソケット1を長手方向(左右方向)において挟む両側には、それぞれ脚部21が左右方向の外向きに突設されている。第1プリント配線板2は、各脚部21がそれぞれ支持凹部530に収納されることで、前後方向や下方への位置ずれを防止される。言い換えると、第1プリント配線板2は脚部21においてボディ5の支持凸部53に支持されている。
【0022】
また、仕切り壁54の上端には、第2プリント配線板4に設けられた挿通穴42に挿通されて第1プリント配線板2の下面の中央部(すなわちUSBソケット1の近傍)に当接する当接部55が設けられている。すなわち、USBプラグがUSBソケット1に接続される際には、当接部55が第1プリント配線板2に当接することで、第1プリント配線板2の中央部を脚部21に対して下方に変位させるような第1プリント配線板2の曲がり(変形)が抑えられる。
【0023】
上記構成によれば、当接部55が設けられない場合に比べ、USBプラグが接続される際の第1プリント配線板2の曲がりが抑えられる。
【符号の説明】
【0024】
1 USBソケット
2 第1プリント配線板
3 ハウジング
30 プラグ挿通穴
55 当接部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11