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特開2024-174146商品販売データ処理装置、商品販売データ処理方法、およびプログラム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024174146
(43)【公開日】2024-12-13
(54)【発明の名称】商品販売データ処理装置、商品販売データ処理方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G07G 1/12 20060101AFI20241206BHJP
   G07G 1/01 20060101ALI20241206BHJP
【FI】
G07G1/12 361D
G07G1/01 301E
G07G1/12 301E
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024172533
(22)【出願日】2024-10-01
(62)【分割の表示】P 2020144618の分割
【原出願日】2020-08-28
(71)【出願人】
【識別番号】000145068
【氏名又は名称】株式会社寺岡精工
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100145481
【弁理士】
【氏名又は名称】平野 昌邦
(72)【発明者】
【氏名】鐘 恵姜
(72)【発明者】
【氏名】山田 直史
(57)【要約】
【課題】免税手続を効率よく行うこと。
【解決手段】商品販売データ処理装置は、登録手段と、表示制御手段と、免税処理手段とを備える。登録手段は、商品を登録する。表示制御手段は、前記登録手段によって登録された商品を示す商品情報を表示させる。免税処理手段は、前記登録手段によって登録された商品に対して免税処理を行う。表示制御手段は、前記免税処理手段によって前記免税処理が行われる場合、免税対象となる免税対象商品を表示させる制御を行う一方で、免税対象とはならない免税対象外商品を表示させない制御を行う。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品を登録する登録手段と、
前記登録手段によって登録された商品を示す商品情報を表示させる表示制御手段と、
前記登録手段によって登録された商品のうち、免税対象商品に対して免税処理を行う免税処理手段と、
を備え、
前記免税対象商品は、免税区分の変更が不可能な第1免税区分の商品と、免税区分の変更が可能な第2免税区分の商品とを含み、
前記表示制御手段は、前記免税処理において、前記第1免税区分の合計金額が前記第1免税区分の免税対象金額の上限を超えている場合、前記第1免税区分の商品を表示させる制御を行う一方で、前記第2免税区分の商品を表示させない制御を行う、
ことを特徴とする商品販売データ処理装置。
【請求項2】
前記表示制御手段は、前記免税処理が行われる場合、前記第1免税区分および前記第2免税区分の各免税区分の合計金額と、前記各免税区分の免税対象金額とに基づいて、前記第1免税区分の商品の表示と、前記第2免税区分の商品の表示とを制御する、
ことを特徴とする請求項1に記載の商品販売データ処理装置。
【請求項3】
前記表示制御手段によって表示された前記第1免税区分の商品を免税対象から除外するための操作を受け付ける除外受付手段を備える、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の商品販売データ処理装置。
【請求項4】
前記表示制御手段は、前記第1免税区分の合計金額および前記第2免税区分の合計金額のうち少なくともいずれか一方が免税対象金額の下限未満である場合、前記第2免税区分の商品を表示させる制御を行う一方で、前記第1免税区分の商品を表示させない制御を行う、
ことを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の商品販売データ処理装置。
【請求項5】
前記表示制御手段によって表示された前記第2免税区分の商品を、前記第1免税区分へ変更するための操作を受け付ける変更受付手段を備える、
ことを特徴とする請求項4に記載の商品販売データ処理装置。
【請求項6】
前記表示制御手段は、前記免税処理の完了後に、前記免税対象商品と、免税対象金額にかかわらず免税することが不可能な免税対象外商品とを表示させる制御を行う、
ことを特徴とする請求項1~5のいずれか一項に記載の商品販売データ処理装置。
【請求項7】
商品販売データ処理装置が行う商品販売データ処理方法であって、
商品を登録する登録ステップと、
前記登録ステップにおいて登録された商品を示す商品情報を表示させる表示制御ステップと、
前記登録ステップにおいて登録された商品のうち、免税対象商品に対して免税処理を行う免税処理ステップと、
含み、
前記免税対象商品は、免税区分の変更が不可能な第1免税区分の商品と、免税区分の変更が可能な第2免税区分の商品とを含み、
前記表示制御ステップでは、前記免税処理において、前記第1免税区分の合計金額が前記第1免税区分の免税対象金額の上限を超えている場合、前記第1免税区分の商品を表示させる制御を行う一方で、前記第2免税区分の商品を表示させない制御を行う、
ことを特徴とする商品販売データ処理方法。
【請求項8】
商品販売データ処理装置に用いられるコンピュータを、
商品を登録する登録手段、
前記登録手段によって登録された商品を示す商品情報を表示させる表示制御手段、
前記登録手段によって登録された商品のうち、免税対象商品に対して免税処理を行う免税処理手段、
として機能させ、
前記免税対象商品は、免税区分の変更が不可能な第1免税区分の商品と、免税区分の変更が可能な第2免税区分の商品とを含み、
前記表示制御手段は、前記免税処理において、前記第1免税区分の合計金額が前記第1免税区分の免税対象金額の上限を超えている場合、前記第1免税区分の商品を表示させる制御を行う一方で、前記第2免税区分の商品を表示させない制御を行う、
ことを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、商品販売データ処理装置、商品販売データ処理方法、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、外国人旅行者等が購入した商品は、国外に持ち出す場合には消費税が免除(以下「免税」という。)される。免税される商品は、例えば、消耗品区分および一般物品区分のいずれかの免税区分に分類される。消耗品区分に分類される商品は、例えば、食品類や飲料類など、国内において消費される商品(物品)である。また、一般物品区分に分類される商品は、消耗品区分以外の商品であり、例えば、衣類や家電製品など、通常の生活に用いられる商品(物品)である。
【0003】
消耗品区分および一般物品区分のいずれかの免税区分に該当する商品は、免税区分ごとに定められた一定の条件を満たすことによって、免税の対象となる。例えば、消耗品区分に分類される商品は、1日の買上金額が一定の金額の範囲内であり、日本国内で消費されないよう指定の方法により梱包されることなどを条件に、免税の対象となる。
【0004】
また、免税対象とはならない商品もある。具体的には、免税対象とはならない商品は、サービス料や修理代などである。免税手続を行う際には、免税処理が行われる。免税処理において、POS(Point Of Sales)レジスタは、免税区分ごとの商品を表示し、店員の操作により免税区分の変更を受け付けることが可能である。
【0005】
関連する技術として、消耗品や一般物品の免税区分ごとに商品を登録しておき、商品に付されたバーコードを復号化することにより、商品情報の免税区分をレシートに印字する金銭登録機が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2015-232773号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、従来技術では、免税すべきではない商品を免税してしまうおそれがあり、免税手続を効率よく行うことができないことがある、という問題があった。一例を挙げると、免税処理において、免税対象とはならない商品を店員が免税してしまうおそれがあった。また、この他にも、例えば、顧客が折角購入したにもかかわらず、国によって持ち込みが禁止となる商品である場合、本来であれば、免税すべきではない商品を店員が免税してしまうおそれがあった。
【0008】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、免税手続を効率よく行うことができる技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した課題を解決するために、本発明の一態様である商品販売データ処理装置は、商品を登録する登録手段と、前記登録手段によって登録された商品を示す商品情報を表示させる表示制御手段と、前記登録手段によって登録された商品に対して免税処理を行う免税処理手段と、を備え、前記表示制御手段は、前記免税処理手段によって前記免税処理が行われる場合、免税対象となる免税対象商品を表示させる制御を行う一方で、免税対象とはならない免税対象外商品を表示させない制御を行う、ことを特徴とする商品販売データ処理装置である。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の実施形態に係るPOS(Point Of Sales)システムのネットワーク構成図である。
図2】POSレジスタ3の概略の外観の一例を示す説明図である。
図3】POSレジスタ3のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図4】商品マスタ400のデータ構成の一例を示す説明図である。
図5】POSレジスタ3が行う商品の登録処理の一例を示すフローチャートである。
図6】POSレジスタ3が行う小計キーが押下される際の処理の一例を示すフローチャートである。
図7】POSレジスタ3が行う免税処理の一例を示すフローチャートである。
図8】POSレジスタ3が行う第1免税区分変更処理の一例を示すフローチャートである。
図9】POSレジスタ3が行う第2免税区分変更処理の一例を示すフローチャートである。
図10】POSレジスタ3が行うパスポート情報入力処理の一例を示すフローチャートである。
図11】店員用表示部21に表示される、商品を登録する際の画面を示す説明図である。
図12】消耗品区分の商品の合計金額が免税対象金額を超えている場合に、免税区分の変更を受け付ける画面の一例を示す説明図である。
図13】消耗品区分から除外候補を除外したとすると、免税対象金額ではなくなる場合の変更受付画面の一例を示す説明図である。
図14】免税対象金額ではない免税区分がある場合に、確定ボタン1204が押下された際の確認画面の一例を示す説明図である。
図15】パスポート情報の入力時の画面およびその後の画面の一例を示す説明図である。
図16】店員用表示部21に表示される、商品を登録する際の画面を示す説明図である。
図17】消耗品区分の商品の合計金額が免税対象金額に達していない場合に、免税区分の変更を受け付ける画面の一例を示す説明図である。
図18】消耗品区分の商品の合計金額が免税対象金額に達していない場合において、免税区分を変更した後の画面の一例を示す。
図19】店員用表示部21に表示される、商品を登録する際の画面を示す説明図である。
図20】一般物品区分の商品の合計金額が免税対象金額に達していない場合に、免税区分の変更を受け付ける画面の一例を示す説明図である。
図21】免税処理後の小計画面2100の一例を示す説明図である。
図22】持込禁止商品を示す禁止商品テーブル2200の一例を示す説明図である。
図23】変形例1に係るPOSレジスタ3が行う、持込禁止商品の判別処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照して詳細に説明する。
(実施形態)
図1は、本発明の実施形態に係るPOS(Point Of Sales)システムのネットワーク構成図である。図1に示すように、POSシステム1は、ストアコントローラ2と、POSレジスタ3と、各装置は、LAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)などの通信回線6を介して、有線または無線により接続されている。なお、図1において、POSレジスタ3の台数は、複数台を示しているが、1台であってもよい。
【0012】
ストアコントローラ2は、商品情報の管理、店舗(免税店)における販売実績の集計、顧客情報の管理などの事務処理を行う管理装置である。また、ストアコントローラ2は、会員情報や、商品ごとの商品情報を格納した商品マスタ400(図4参照)を記憶する。商品マスタ400に記憶される商品情報は、詳細については後述するが、例えば、各商品の、商品コード、商品名、価格などを対応付けた情報である。
【0013】
POSレジスタ3は、商品販売データ処理装置の一例である。POSレジスタ3は、商品登録処理部と、精算処理部と、を備えるキャッシュレジスタ装置である。商品登録処理部は、商品の登録を行う商品登録処理を実行する。具体的には、商品登録処理部は、顧客の買上対象の商品(以下「買上商品」という場合がある。)を示す登録情報を生成する。精算処理部は、商品登録処理部によって生成された登録情報に基づいて、買上商品の合計金額(以下「買上金額」という場合がある。)で精算を行う精算処理を実行する。
【0014】
ここで、取引には、消費税を課した通常の取引(以下「非免税取引」という場合がある。)と、消費税を免除した免税取引とが含まれる。免税取引は、例えば、日本国に一時的に滞在している非居住者が商品を購入した際に、国外に持ち出すことを条件に、免税される取引である。非居住者とは、外国人旅行者や、日本国に一時的に帰国した日本人などである。非居住者は、旅券(パスポート)等を所持する。非居住者が国内の店舗において商品を購入する場合、商品によっては、所定の金額(以下「免税対象金額」という。)であれば、免税されることがある。
【0015】
免税の対象となる商品(物品)は、いずれかの免税区分に分類される。免税区分は、例えば、消耗品区分と、一般物品区分とを含む。消耗品区分に分類される商品は、例えば、食品類、飲料類、薬品類、化粧品類などの商品である。消耗品区分の商品が免税されるための免税条件は、例えば、同一の非居住者(外国人購入者等)に対する同一店舗における1日の消耗品区分の買上合計金額が、消耗品区分の免税対象金額(5千円以上であり且つ50万円以下の範囲内)である、という条件を含む。
【0016】
また、消耗品区分の商品が免税されるための免税条件は、日本国内で消費されないよう指定の方法により特殊な梱包される。特殊な梱包とは、例えば、商品が開封されないよう、開封された場合には当該開封を目視で判別することが可能なシールで封印したり、梱包された商品の中身を示す購入記録票(貼付用レシート)を付したりすることである。
【0017】
また、一般物品区分に分類される商品(物品)は、消耗品区分以外の商品であり、例えば、主に通常の生活に用いられる商品である。具体的には、例えば、一般物品区分に分類される商品は、家電製品、着物、服、鞄などである。一般物品区分で免税されるための免税条件は、同一の非居住者(外国人購入者等)に対する同一店舗における1日の一般物品区分の販売合計額が、一般物品区分の免税対象金額(5千円以上)である、という条件を含む。
【0018】
また、一般物品区分に分類される商品は、所定の条件を満たせば、消耗品区分に区分変更することも可能である。具体的には、一般物品区分に分類される商品であっても、消耗品区分に分類される商品との合計金額が5千円以上であり、且つ50万円以下である、という所定の条件を満たせば、消耗品区分に区分変更することも可能である。
【0019】
POSレジスタ3は、消費税率を課税する通常の商品登録処理(非免税処理)のほかに、免税による商品登録処理である免税処理を行うことが可能である。免税処理では、免税区分に応じた処理が行われる。
【0020】
また、免税取引において、POSレジスタ3は、免税書類を生成して、印刷する。免税書類は、商品の包装に付す貼付用レシートや、パスポートに貼付する書類(購入記録票や購入者誓約書)などである。ただし、店舗から購入記録票に相当する情報を所定の機関(例えば国税庁)へ送信するようにすれば、購入記録票を発行しなくてもよい。また、店舗から購入者に対して必要事項(消耗品を国内で処分しない旨の事項)の説明を行うようにすれば、購入者宣誓書を発行しなくてもよい。本実施形態では、購入記録票および購入者誓約書のいずれも、発行しないようにしている。
【0021】
なお、POSシステム1における複数のPOSレジスタ3のうちのいずれかは、サービスカウンタ端末として用いられてもよい。サービスカウンタ端末は、顧客が購入した商品の発送、返品、商品の取り寄せ、商品券の販売などを受け付ける。例えば、サービスカウンタ端末は、各POSレジスタ3における取引ごとの商品や金額を示す取引情報を、各POSレジスタ3から受信して管理する。また、サービスカウンタ端末は、各POSレジスタ3において行われた免税取引に係る取引情報についても管理する。なお、各POSレジスタ3で免税取引を行わずに、サービスカウンタ端末で免税取引を行うようにしてもよい。
【0022】
また、POSシステム1は、携帯端末を含んでいてもよい。携帯端末は、店員が所持する携帯電話、スマートフォン、タブレット装置などの端末装置である。携帯端末は、各店員に貸与されるものでもよいし、各店員が所有するものでもよい。携帯端末は、POSレジスタ3(サービスカウンタ端末を含む)からの呼出要求に応じて、その旨を通知したり、着呼したりする。
【0023】
(POSレジスタ3の外観例について)
図2は、POSレジスタ3の概略の外観の一例を示す説明図である。本実施形態において、図2(a)は、オペレータ(店員)側から見たPOSレジスタ3の斜視図である。図2(b)は、客側から見たPOSレジスタ3の斜視図である。図2(a)および図2(b)に示すように、POSレジスタ3は、店員用表示部21と、キー操作部22と、顧客用表示部23と、カード決済部24と、印刷部25とを備える。
【0024】
店員用表示部21は、店員が操作するタッチディスプレイである。店員用表示部21は、プリセットキーなどが表示され、店員に種々の情報を表示するとともに、店員から種々の入力を受け付ける。
【0025】
キー操作部22は、各種キーが設けられたキーボードである。キー操作部22は、店員から種々の入力を受け付ける。各種キーは、数量や金額の入力を行うための数字キー、商品を登録するための商品に対応するキー、会計を締めるための締めキー等の操作キー(ハードウェアキーやボタン)である。
【0026】
顧客用表示部23は、顧客に向けて種々の情報を表示するタッチディスプレイである。顧客用表示部23は、顧客に種々の情報を表示するとともに、顧客から種々の入力を受け付ける。例えば、顧客用表示部23は、年齢確認の必要な商品が登録された場合には、年齢確認画面を表示し、顧客から対象の年齢以上であることを示す操作を受け付ける。
【0027】
カード決済部24は、接触型のカード(例えば磁気カード)による決済機構である。カード決済部24は、カート情報を読み取る読取装置を備え、読取装置が読み取った情報を用いて、決済を行う。カード決済部によって読み取られるカードは、クレジットカード、ポイントカード、プリペイドカードなどである。また、カード決済部24は、非接触型のカード(ICカード)による決済機構を含む。また、カード決済部24が備える読取装置は、外部接続されるものでもよい。
【0028】
印刷部25は、買上商品の明細書を各種帳票(レシート)として印刷するプリンタ装置である。また、印刷部25は、レシートのほかにも、免税取引においては、免税書類を印刷する。
【0029】
図3は、POSレジスタ3のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。図3に示すように、POSレジスタ3は、図2に示した各部のほか、CPU(Central Processing Unit)31と、ROM(Read Only Memory)32と、RAM(Random Access Memory)33と、通信部34と、スキャナ部35と、ドロア36とを備える。図3に示す各部は、内部バスおよび通信線を介してそれぞれ接続されている。
【0030】
CPU31は、中央演算処理装置であり、ROM32に記憶されているプログラムを読み出して実行することにより、POSレジスタ3の動作を制御する。
ROM32は、読み出し専用メモリであり、本実施形態に係る商品販売データ処理プログラムなどの各種プログラムをはじめとして、CPU31が利用する各種の情報を記憶する。
【0031】
RAM33は、読み出し及び書き込み可能なメモリであり、種々の情報を記憶する。例えば、RAM33は、外部から取得した情報や、処理において生成した情報を記憶する。外部から取得した情報は、例えば、ストアコントローラ2が記憶する商品マスタ400(図4参照)から取得した商品情報401などである。また、処理において生成した情報は、例えば、商品登録処理において生成した登録情報や、精算処理において生成した精算情報などを含む。なお、POSレジスタ3は、RAM33のほかにも、ハードディスクなどの他のメモリを備えていてもよい。
【0032】
通信部34は、ストアコントローラ2や、他のPOSレジスタ3との間において、情報を送受信する。
【0033】
スキャナ部35は、商品に付されているコード情報(例えば、バーコードや2次元コード)や、店員の名札に付された店員コードを光学的に読み取る。また、スキャナ部35は、このほかにも、商品のカタログや商品の注文シートに表記されたコード情報を読み取る。また、スキャナ部35は、これらに加えて、他のPOSレジスタ3において生成された登録情報がコード化されたお会計券(登録商標)や、品券類や、各種カードに印刷されているコードを読み取ることも可能である。
【0034】
ドロア36は、紙幣および貨幣を収納する収納部である。ドロア36は、キー操作部22の操作に応じて引き出されるようになっている。
音声出力部37は、音声を出力する。例えば、音声出力部37は、スキャナ部35が商品を読み取ったときの音や、キー操作部22が操作されたときの操作音や、所定の警告音や、音声ガイダンスやなどを出力する。
【0035】
また、POSレジスタ3は、不図示の自動釣銭機を備えてもよい。自動釣銭機は、現金による決済を行う機構である。自動釣銭機は、紙幣や硬貨の預金投入口と、紙幣や硬貨の釣銭排出口とを有する。自動釣銭機は、預金投入口への投入金額や、投入金額と買上金額との差分である釣銭金額を算出し、算出した釣銭金額を釣銭排出口から排出する。なお、預金投入口および釣銭排出口は、客側に向いて配置されていてもよく、すなわち、顧客が現金を投入して、顧客が釣銭を取り出すようにしてもよい。
【0036】
(商品マスタ400のデータ構成について)
図4は、商品マスタ400のデータ構成の一例を示す説明図である。商品マスタ400は、商品毎の商品情報を記憶したテーブルである。商品マスタ400は、例えば、ストアコントローラ2に記憶されている。
【0037】
図4において、商品マスタ400は、商品コードと、商品名と、免税区分と、価格と、免税区分の変更の可否との各項目を含む。各項目に情報を設定することにより、商品情報401がレコードとして記憶される。なお、図4に示す商品マスタ400の項目は一例であり、例えば、商品の分類を示す項目や、割引対象の場合に割引率を示す項目や、年齢確認の要否を示す項目など、他の項目が含まれていてもよい。
【0038】
商品コードは、商品に一意に割り当てられる識別情報である。商品名は、商品の名称である。一例を挙げると、商品情報401aが示す商品名「○○化粧水」には、商品コード「12345678」が割り当てられている。
【0039】
免税区分は、消耗品区分と、一般物品区分とを含む。一例を挙げると、商品情報401aが示す商品名「○○化粧水」は消耗品区分を示し、商品情報401bが示す商品名「○○金属バット」は一般物品区分を示している。また、商品情報401cが示す商品名「靴底修理」(工賃)は、いずれの免税区分でもない免税対象外商品を示している。免税対象外商品は、国内で消費されることが明らかであることから、いずれの免税区分にも該当しない。免税対象外商品は、「靴底修理」のようなサービスの提供を示す商品のほかに、宿泊や飲食といったサービスの提供を示す商品、その他の商品を含む。
【0040】
価格は、商品(またはサービスの提供)の販売価格である。一例を挙げると、例えば、商品情報401aが示す商品名「○○化粧水」の価格は、50万円である。なお、図4において、価格は、税抜価格を示している。
【0041】
また、免税区分の変更の可否の項目は、免税区分の変更が可能であることを示す「○」と、変更が不可能な「×」とを示す。例えば、消耗品区分の商品は、一般物品区分への変更が不可能になっている。一例を挙げると、商品情報401aが示す商品名「○○化粧水」は、免税区分の変更が不可能になっている。また、一般物品区分の商品は、消耗品区分への変更が可能になっている。一例を挙げると、商品情報401bが示す商品名「○○金属バット」は、消耗品区分への変更が可能になっている。また、いずれの免税区分に該当しない商品「靴底修理」については、免税区分の変更が不可能になっている。
【0042】
図4においては、一般物品区分の商品は、全て消耗品区分への変更が可能となっている。ただし、不図示であるが、商品マスタ400には、消耗品区分への変更が不可能な商品も記憶されている。消耗品区分への変更が不可能な一般物品区分の商品は、具体的には、例えば、50万円以上の価格の商品や、サイズが大きいことにより消耗品区分と一緒に梱包することができない商品である。
【0043】
(POSレジスタ3の機能的構成について)
つぎに、POSレジスタ3の機能的構成について説明する。POSレジスタ3は、登録部と、免税処理部と、表示制御部と、除外受付部と、変更受付部とを備える。各部は、CPU31によって実現される。すなわち、CPU31がROM32に記憶されている販売データ処理プログラムを実行することにより、各部の機能を実現する。
【0044】
登録部は、商品を登録する商品登録処理を行う。商品登録処理は、消費税を課して商品を登録する非免税処理を行う。表示制御部は、登録部によって登録された商品(以下「登録商品」という場合がある。)を示す商品情報を表示させる。具体的には、表示制御部は、登録商品を示す商品情報を店員用表示部21や顧客用表示部23に表示させる。
【0045】
免税処理部は、登録商品に対して免税処理を行う。免税処理は、登録商品について、各免税区分に応じて、消費税を課さずに商品を登録する処理である。免税処理部は、免税取引の開始の指示があった場合に、免税処理を行う。具体的には、免税処理部は、免税取引を開始させるボタン(免税宣言ボタン)が押下された場合に、免税処理を行う。表示制御部は、免税処理が行われる場合に、免税処理が行われていることを示す専用の画面(免税処理中の画面)を店員用表示部21に表示させる。
【0046】
(免税対象商品と、免税対象外商品との表示の制御について)
表示制御部は、免税処理部によって免税処理が行われる場合、免税対象となる免税対象商品を表示させる制御を行う。一方で、表示制御部は、免税処理が行われる場合、免税対象とはならない免税対象外商品を表示させないようにする。免税対象商品は、免税対象となり得る商品である。具体的には、免税対象商品は、免税区分を変更可能な一般物品区分の商品と、免税区分の変更が不可能な消耗品区分の商品とを含む。なお、消耗品区分は、第1免税区分の一例である。一般物品区分は、第2免税区分の一例である。免税対象外商品は、「靴底修理」のようなサービスの提供を示す商品や、宿泊や飲食といったサービスの提供を示す商品や、その他の商品である。
【0047】
(一般物品区分の商品と、消耗品区分の商品との表示の制御について)
表示制御部は、免税処理部によって免税処理が行われる場合、一般物品区分の商品の表示と、消耗品区分の商品の表示とを制御する。具体的には、表示制御部は、免税処理部によって免税処理が行われる場合、一般物品区分および消耗品区分の各免税区分の合計金額と、各免税区分の免税対象金額とに基づいて、各免税区分の商品の表示を制御する。一般物品区分の免税対象金額は、5千円以上である、という金額である。消耗品区分の免税対象金額は、5千円以上であり且つ50万円以下の範囲内にある、という金額である。以下に、各免税区分の商品の表示の制御について具体的に説明する。
【0048】
(消耗品区分の合計金額が50万円を超える場合)
表示制御部は、消耗品区分の合計金額が消耗品区分の免税対象金額の上限(50万円)を超えている場合、一般物品区分の商品を消耗品区分に変更させることがないという観点から、一般物品区分の商品を表示させない制御を行う。また、消耗品区分の合計金額が消耗品区分の免税対象金額の上限(50万円)を超えている場合、表示制御部は、その旨および詳細を通知するという観点から、消耗品区分の商品を表示させる制御を行う。なお、表示制御部は、50万円を超えている分の商品を抽出して、当該商品を表示させるようにしてもよい。
【0049】
また、消耗品区分の合計金額が消耗品区分の免税対象金額の上限(50万円)を超えている場合、除外受付部は、表示制御部によって表示された消耗品区分の商品を免税対象から除外するための操作を受け付ける。具体的には、除外受付部は、消耗品区分の合計金額が免税対象金額に収まるように(50万円いかとなるように)、消耗品区分の商品を除外するための操作を受け付ける。免税対象から除外するとは、登録商品から削除すること、および、非免税とすることのうち、少なくともいずれか一方を含む。
【0050】
(一般物品区分および消耗品区分のいずれかの合計金額が5千円未満の場合)
表示制御部は、一般物品区分の合計金額および消耗品区分の合計金額のうち少なくともいずれか一方が下限(5千円)未満である場合、消耗品区分の商品を一般物品区分に変更させることがないという観点から、消耗品区分の商品を表示させない制御を行う。また、表示制御部は、一般物品区分の合計金額および消耗品区分の合計金額のうち少なくともいずれか一方が下限(5千円)未満である場合、一般物品区分の商品を消耗品区分に変更させることがあるという観点から、一般物品区分の商品を表示させる制御を行う。
【0051】
例えば、一般物品区分の合計金額が下限(5千円)未満である場合、表示制御部は、一般物品区分の商品のうち、消耗品区分に変更することによって消耗品区分の商品が免税対象金額となる商品(変更候補)がある場合に、一般物品区分の商品(変更候補)を表示させるようにしてもよい。一方で、表示制御部は、変更候補がない場合には、一般物品区分の商品を表示させないようにしてもよい。
【0052】
また、消耗品区分の合計金額が下限(5千円)未満である場合、表示制御部は、一般物品区分の商品のうち、消耗品区分に変更することによって消耗品区分の商品が免税対象金額となる商品(変更候補)がある場合に、一般物品区分の商品(変更候補)を表示させるようにしてもよい。一方で、表示制御部は、変更候補がない場合には、一般物品区分の商品を表示させないようにしてもよい。
【0053】
変更受付部は、表示制御部によって表示された一般物品区分の商品を、消耗品区分へ変更するための操作を受け付ける。具体的には、変更受付部は、消耗品区分の合計金額または一般物品区分の合計金額が免税対象金額になるように、一般物品区分の商品を消耗品区分に区分変更するための操作を受け付ける。変更受付部は、変更候補がある場合に、変更候補を消耗品区分へ変更するための操作を受け付ける。
【0054】
また、表示制御部は、除外受付部によって免税対象から除外することが受け付けられた場合や、変更受付部によって変更候補を受け付けられた場合、一般物品区分や消耗品区分の商品に対する表示の制限を解除する。すなわち、表示制御部は、免税に関する処置の対象となる商品について当該処置が確定したタイミングで、免税に関する全ての商品(免税対象外商品を除いた商品)を表示する。
【0055】
また、表示制御部は、免税処理部による免税処理の完了後に、免税対象商品と、免税対象外商品とを表示させる制御を行う。具体的には、表示制御部は、免税処理部による免税処理が完了すると、免税処理中画面を終了させ、通常の商品登録画面を店員用表示部21に表示させる。
【0056】
(POSレジスタ3が行う処理の一例について)
次に、図5図10を用いて、本実施形態においてPOSレジスタ3が行う処理について説明する。
【0057】
(商品の登録処理の一例)
図5は、POSレジスタ3が行う商品の登録処理の一例を示すフローチャートである。図5において、POSレジスタ3は、商品コードの入力があるか否かを判断する(ステップS501)。商品コードの入力は、例えば、商品に付されたバーコードがスキャナ部35によって読み取られることによって行われる。ここでいうバーコードは、例えば、PLUコード:price look up コードや、JANコード:Japanese Article Numberコードや、インストアコードなどである。また、商品コードの入力は、スキャナ部35によるスキャンのほかにも、店員用表示部21に表示されるプリセットキーのタップ、キー操作部22の操作などによっても行われる。
【0058】
POSレジスタ3は、商品コードの入力があるまで待機する(ステップS501:NO)。商品コードの入力があると(ステップS501:YES)、POSレジスタ3は、商品情報401(図4参照)を参照し、商品コードが示す商品の価格を特定し、消費税率を乗じた金額を算出する(ステップS502)。そして、POSレジスタ3は、商品情報401(図4参照)を参照し、当該商品の免税区分を特定し、免税区分ごとの合計金額を算出する(ステップS503)。次に、POSレジスタ3は、商品を登録する(ステップS504)。そして、POSレジスタ3は、登録した商品を、消費税率を乗じた金額で表示し(ステップS505)、一連の処理を終了する。
【0059】
なお、ステップS503において算出された免税区分ごとの合計金額は、免税処理を行わないときは(免税宣言を受け付けていないときは)、表示されない。また、免税処理を行わないときには、ステップS503の処理を行わないようにしてもよい。
【0060】
(小計キーが押下される際の処理の一例)
図6は、POSレジスタ3が行う小計キーが押下される際の処理の一例を示すフローチャートである。図6において、POSレジスタ3は、小計キー(または小計ボタン)が押下されたか否かを判断する(ステップS601)。POSレジスタ3は、小計キーが押下されるまで待機する(ステップS601:NO)。小計キーが押下されると(ステップS601:YES)、POSレジスタ3は、小計画面を表示する(ステップS602)。
【0061】
そして、POSレジスタ3は、免税宣言を受け付けたか否かを判断する(ステップS603)。免税宣言を受け付けるとは、例えば、免税宣言ボタンが押下されることである。免税宣言を受け付けない場合(ステップS603:NO)、POSレジスタ3は、精算開始であるか否かを判断する(ステップS604)。精算開始とは、例えば、精算ボタンが押下されることである。精算開始ではない場合(ステップS604:NO)、POSレジスタ3は、ステップS603に戻る。
【0062】
精算開始である場合(ステップS604:YES)、POSレジスタ3は、精算処理を行い(ステップS605)、一連の処理を終了する。なお、精算処理では、決済種別を受け付けることや、顧客から受け取った金額の入力や、入力された金額の表示などが行われる。また、精算処理では、レシートが印刷されるとともに、免税処理において受け付けた枚数の免税書類が印刷される。
【0063】
ステップS603において、免税宣言を受け付けた場合(ステップS603:YES)、POSレジスタ3は、免税処理(図7参照)を実行する(ステップS606)。そして、POSレジスタ3は、パスポート情報入力処理(図10参照)を実行し、ステップS602に戻る。
【0064】
(免税処理の一例)
図7は、POSレジスタ3が行う免税処理の一例を示すフローチャートである。図7において、POSレジスタ3は、免税対象外商品を非表示にする(ステップS701)。そして、POSレジスタ3は、消耗品区分の合計金額が50万円(免税対象金額)を超過しているか否かを判断する(ステップS702)。消耗品区分の合計金額が50万円を超過している場合(ステップS702:YES)、POSレジスタ3は、消耗品区分が免税対象金額を超過している旨、および超過分の金額(差額)を表示する(ステップS703)。
【0065】
そして、POSレジスタ3は、一般物品区分の商品を非表示にするとともに(ステップS704)、消耗品区分の商品を免税対象から除外する操作を受け付ける第1免税区分変更処理(図8参照)を行い(ステップS705)、そのまま処理を終了する。なお、本フローチャートに示す一連の処理を終了すると、POSレジスタ3は、パスポート情報入力処理(図10参照)に移行する。
【0066】
ステップS702において、消耗品区分の合計金額が50万円を超過していない場合(ステップS702:NO)、POSレジスタ3は、消耗品区分の合計金額が5千円未満であるか否かを判断する(ステップS706)。消耗品区分の合計金額が5千円未満である場合(ステップS706:YES)、POSレジスタ3は、消耗品区分が免税対象金額に対して未達である旨、および未達分の金額(差額)を表示する(ステップS707)。
【0067】
そして、POSレジスタ3は、消耗品区分の商品を非表示にするとともに(ステップS708)、一般物品区分の商品を消耗品区分へ変更する第2免税区分変更処理(図9参照)を行い(ステップS709)、一連の処理を終了する。
【0068】
ステップS706において、消耗品区分の合計金額が5千円未満ではない場合(ステップS706:NO)、POSレジスタ3は、一般物品区分の合計金額が5千円未満であるか否かを判断する(ステップS710)。一般物品区分の合計金額が5千円未満である場合(ステップS710:YES)、POSレジスタ3は、一般物品区分が免税対象金額に対して未達である旨、および未達分の金額(差額)を表示し(ステップS711)、ステップS708に移行する。
【0069】
一方、一般物品区分の合計金額が5千円未満ではない場合(ステップS710:NO)、すなわち、各免税区分が免税対象金額である場合、POSレジスタ3は、ステップS710に進む。なお、この場合、各免税区分が免税対象金額である旨を表示してもよい。また、この場合でも、免税区分の変更を受け付けるようにしてもよい。
【0070】
次に、POSレジスタ3は、免税処理の終了を受け付けたか否かを判断する(ステップS712)。免税処理の終了を受け付けるとは、例えば、免税取引の確定を受け付けるボタン(図12(A)の確定ボタン1204)の押下を受け付けることである。POSレジスタ3は、免税処理の終了を受け付けるまで待機し(ステップS712:NO)、免税処理の終了を受け付けると(ステップS712:YES)、一連の処理を終了する。
【0071】
(第1免税区分変更処理の一例)
図8は、POSレジスタ3が行う第1免税区分変更処理の一例を示すフローチャートである。図8において、POSレジスタ3は、消耗品区分から除外する候補(商品)の選択を受け付けたか否かを判断する(ステップS801)。消耗品区分から除外する候補の選択を受け付けない場合(ステップS801:NO)、POSレジスタ3は、ステップS804に移行する。
【0072】
消耗品区分から除外する候補の選択を受け付けた場合(ステップS801:YES)、POSレジスタ3は、当該候補(除外候補)を除外した場合の合計金額(消耗品区分および一般物品区分のそれぞれの合計金額)を算出して表示する(ステップS802)。そして、POSレジスタ3は、除外候補の変更を受け付ける表示を行い、具体的には、除外候補を削除することを受け付ける削除ボタン1208(図12(A)参照)と、除外候補を課税すること(免税しないこと)を受け付ける非免税ボタン1209(図12(A)参照)とを表示する(ステップS803)。
【0073】
なお、消耗品区分から除外候補を除外することにより、消耗品区分の合計金額が5千円未満となってしまう場合、すなわち、免税対象金額ではなくなってしまう場合、その旨を警告する表示を行うようにしてもよい。また、消耗品区分から除外候補を除外することにより、消耗品区分の合計金額が5千円未満となってしまう場合、予め除外候補として表示しないようにしてもよい。
【0074】
そして、POSレジスタ3は、削除ボタン(確定ボタン)の押下を受け付けたか否かを判断する(ステップS804)。削除ボタンの押下を受け付けた場合(ステップS804:YES)、POSレジスタ3は、当該商品(除外候補)を削除し(ステップS805)、ステップS808に進む。
【0075】
削除ボタンの押下を受け付けない場合(ステップS804:NO)、POSレジスタ3は、非免税ボタン(確定ボタン)の押下を受け付けたか否かを判断する(ステップS806)。非免税ボタンの押下を受け付けた場合(ステップS806:YES)、POSレジスタ3は、当該商品(除外候補)に消費税を課して表示する(ステップS807)。
【0076】
次に、POSレジスタ3は、免税処理の終了を受け付けたか否かを判断する(ステップS808)。免税処理の終了を受け付けるとは、例えば、免税取引の確定を受け付けるボタン(図12(A)の確定ボタン1204)の押下を受け付けることである。POSレジスタ3は、免税処理の終了を受け付けない場合(ステップS808:NO)、ステップS801に戻る。すなわち、POSレジスタ3は、免税処理の終了を受け付けるまで、ステップS801~S807を含む処理を実行することが可能である。一方、免税処理の終了を受け付けると(ステップS808:YES)、POSレジスタ3は、一連の処理を終了する。
【0077】
非免税ボタンの押下を受け付けない場合(ステップS806:NO)、POSレジスタ3は、免税宣言の解除を受け付けたか否かを判断する(ステップS809)。免税宣言の解除を受け付けない場合(ステップS809:NO)、POSレジスタ3は、ステップS801に戻る。免税宣言の解除を受け付けた場合(ステップS809:YES)、POSレジスタ3は、図6のステップS602に移行する。
【0078】
なお、ステップS805では、当該商品を登録商品から削除することに限らず、当該商品を示す文字に取消し線を付して、当該商品が削除された旨を示してもよい。また、ステップS807では、非免税とする商品に非免税を示す表示(例えば「非」の表示)を行ってもよいし、非免税とする商品を一覧表示から削除してもよい。
【0079】
(第2免税区分変更処理の一例)
図9は、POSレジスタ3が行う第2免税区分変更処理の一例を示すフローチャートである。図9において、一般物品区分の商品が登録されているか否かを判断する(ステップS901)。
【0080】
一般物品区分の商品が登録されていない場合(ステップS901:NO)、POSレジスタ3は、一連の処理を終了する。なお、本フローチャートに示す一連の処理を終了すると、POSレジスタ3は、図7のステップS710に移行する。一般物品区分の商品が登録されている場合(ステップS901:YES)、POSレジスタ3は、一般物品区分の商品のうち、消耗品区分へ変更不可能な商品があるか否かを判断する(ステップS902)。消耗品区分へ変更不可能な商品とは、消耗品区分に変更したとすると、消耗品区分の合計金額が50万円を超えてしまう商品や、消耗品区分の商品と一緒に梱包することができない大サイズの商品である。
【0081】
消耗品区分へ変更不可能な商品がない場合(ステップS902:NO)、すなわち、登録されている一般物品区分の全ての商品が消耗品区分へ変更可能である場合、POSレジスタ3は、ステップS904に進む。消耗品区分へ変更不可能な商品がある場合(ステップS902:YES)、POSレジスタ3は、当該商品を非表示にする(ステップS903)。
【0082】
そして、POSレジスタ3は、一般物品区分の商品のうち、区分変更をする候補の選択を受け付けたか否かを判断する(ステップS904)。区分変更をする候補の選択を受け付けない場合(ステップS904:NO)、POSレジスタ3は、ステップS907に移行する。
【0083】
区分変更をする候補の選択を受け付けた場合(ステップS904:YES)、POSレジスタ3は、当該候補を区分変更した場合の合計金額(消耗品区分および一般物品区分のそれぞれの合計金額)を算出して表示する(ステップS905)。そして、POSレジスタ3は、当該商品の区分変更を受け付ける表示を行い、具体的には、当該商品の区分変更を受け付ける区分変更ボタン(例えば、図17(A)の区分変更ボタン1701)を表示する(ステップS906)。
【0084】
そして、POSレジスタ3は、区分変更の確定(例えば、図17(A)の区分変更ボタン1701の押下)を受け付けたか否かを判断する(ステップS907)。区分変更の確定を受け付けた場合(ステップS907:YES)、POSレジスタ3は、受け付けた内容で消耗品区分の商品を登録および表示する(ステップS908)。
【0085】
次に、POSレジスタ3は、免税処理の終了を受け付けたか否かを判断する(ステップS909)。免税処理の終了を受け付けるとは、例えば、免税取引の確定を受け付けるボタン(図18(A)の確定ボタン1204、または、図20(B)の確定ボタン1204)の押下を受け付けることである。POSレジスタ3は、免税処理の終了を受け付けない場合(ステップS909:NO)、ステップS904に戻る。すなわち、POSレジスタ3は、免税処理の終了を受け付けるまで、ステップS904~S908を含む処理を実行することが可能である。一方、免税処理の終了を受け付けると(ステップS909:YES)、POSレジスタ3は、一連の処理を終了する。
【0086】
一方、ステップS907において、区分変更の確定を受け付けない場合(ステップS907:NO)、POSレジスタ3は、免税処理(免税宣言)の解除を受け付けたか否かを判断する(ステップS909)。免税処理の解除を受け付けない場合(ステップS909:NO)、POSレジスタ3は、ステップS904に戻る。免税処理の解除を受け付けた場合(ステップS909:YES)、POSレジスタ3は、図6のステップS602に戻る。
【0087】
(パスポート情報入力処理の一例)
図10は、POSレジスタ3が行うパスポート情報入力処理の一例を示すフローチャートである。図10において、POSレジスタ3は、免税条件を満たさない免税区分があるか否か判断する(ステップS1001)。免税条件を満たさない免税区分がない場合(ステップS1001:NO)、すなわち、各免税区分が免税条件を満たす場合、POSレジスタ3は、ステップS1004に移行する。免税条件を満たさない免税区分がある場合(ステップS1001:YES)、POSレジスタ3は、確認画面(図14(A)~(C)参照)を表示する(ステップS1002)。
【0088】
そして、POSレジスタ3は、免税条件を満たさない免税区分の商品について、免税処理を行うか否かを判断する(ステップS1003)。免税条件を満たさない免税区分の商品について、免税処理を行わない場合(ステップS1003:NO)、POSレジスタ3は、一連の処理を終了する。なお、本フローチャートに示す一連の処理を終了すると、POSレジスタ3は、図6のステップS602に移行する。
【0089】
免税条件を満たさない免税区分の商品について、免税処理を行う場合(ステップS1003:NO)、具体的には、免税条件を満たさない免税区分の商品について、免税処理を行う旨の選択を受け付けた場合、POSレジスタ3は、顧客が提示したパスポートのパスポート情報を読み取る(ステップS1004)。そして、POSレジスタ3は、読み取ったパスポート情報を画面に反映する(ステップS1005)。
【0090】
さらに、POSレジスタ3は、パスポート情報の修正を受け付けたか否かを判断する(ステップS1006)。パスポート情報の修正を受け付けない場合(ステップS1006:NO)、POSレジスタ3は、一連の処理を終了する。パスポート情報の修正を受け付けた場合(ステップS1006:YES)、POSレジスタ3は、修正を反映し(ステップS1007)、一連の処理を終了する。
【0091】
(免税処理においてPOSレジスタ3に表示される画面の一例について)
次に、免税処理においてPOSレジスタ3の店員用表示部21に表示される画面の一例について説明する。なお、以下に説明する店員用表示部21に表示される画像は、顧客用表示部23にも表示されてもよい。また、顧客用表示部23に表示される言語は、顧客に応じた言語(顧客の母国語)としてもよい。顧客に応じた言語の指定は、店員用表示部21から店員の操作によって受け付けてもよいし、顧客用表示部23から客の操作によって受け付けてもよい。また、顧客に応じた言語の指定を受け付ける際には、店員用表示部21や顧客用表示部23に、言語の指定を受け付ける画面を表示すればよい。
【0092】
(免税処理を行う際の画面遷移について)
次に、免税処理を行う際の、POSレジスタ3の店員用表示部21に表示される画面の遷移について説明する。まず、図11図13を用いて、消耗品区分の商品の合計金額が免税対象金額を超えている場合に免税区分を変更する場合の画面遷移について説明する。なお、消耗品区分の商品の合計金額が免税対象金額に達していない場合の画面遷移については、図16図18を用いて後述する。また、一般物品区分の商品の合計金額が免税対象金額に達していない場合の画面遷移については、図19図21を用いて後述する。
【0093】
図11は、店員用表示部21に表示される、商品を登録する際の画面を示す説明図である。図11(A)は、商品登録画面1100を示す。商品登録画面1100は、登録商品表示領域1101と、登録商品一覧領域1102と、合計表示領域1103と、小計ボタン1104と、免税宣言ボタン1105とを含む画面である。
【0094】
登録商品表示領域1101は、直近に登録した商品の商品名および金額を表示する領域である。登録商品一覧領域1102は、登録した商品の一覧を表示する領域である。登録商品一覧領域1102には、先に登録した商品が下に表示され、後に登録した商品が上に表示される。すなわち、時系列的に、後に登録した商品ほど、上に表示されるようになっている。合計表示領域1103は、登録した商品の合計点数および合計金額を表示する領域である。
【0095】
各領域1101~1103に表示される金額には、「内」の文字が対応付けて表示されている。「内」の表示は、内税(税込金額)であることを示している。なお、各領域1101~1103に表示される金額は、外税(税抜金額)で表示されてもよい。この場合、各領域1101~1103に表示される金額には、外税であることを示す「外」の文字を対応付けて表示すればよい。内税の表記とするか、または、外税の表記とするかは、店員の操作に応じて、切替え可能としてもよい。
【0096】
小計ボタン1104は、小計金額の算出を受け付けるボタンである。免税宣言ボタン1105は、免税取引の開始を受け付けるボタンである。なお、図11(A)において、免税宣言ボタン1105は、グレーアウトで表示されており、当該ボタンが無効であることを示している。商品登録画面1100において、商品の登録を終えて、小計ボタン1104が押下されると、図11(B)に示す画面に遷移する。
【0097】
図11(B)は、小計画面1110を示す。小計画面1110は、登録商品一覧領域1111と、合計表示領域1112と、精算ボタン1113と、免税推定額表示領域1114と免税宣言ボタン1105とを含む画面である。登録商品一覧領域1111は、登録した商品の一覧を表示する領域である。合計表示領域1112は、登録した商品の合計点数および合計金額を表示する領域である。合計表示領域1112に表示される内容は、課税対象金額(税抜金額)の合計や、税額の合計を含む。なお、登録商品一覧領域1111に表示される金額や、合計表示領域1112の合計金額は、内税(税込金額)で表記されている。
【0098】
精算ボタン1113は、精算開始を受け付けるボタンである。精算ボタン1113が押下されると、現金の支払やカードの支払いといった決済種別の選択を受け付ける画面に遷移し、精算処理が開始される。なお、精算処理では、レシートや免税書類を印刷することが可能である。
【0099】
免税推定額表示領域1114は、免税取引を行ったとした場合に、推定される免税額(免税推定額)を示す。図示では、免税推定額表示領域1114は、「¥51,300」を示している。これは、「○○化粧水」と、「○○バッテリー」と、「○○金属バット」を免税した場合の、免税推定額である。POSレジスタ3は、免税対象とする最適な商品(候補)を選択して、免税推定額を算出する。なお、これに限らず、POSレジスタ3は、免税対象となり得る全商品(一般物品区分および消耗品区分の全商品)を免税した際の免税額を免税推定額として表示するようにしてもよい。
【0100】
小計画面1110において、免税宣言ボタン1105は、商品登録画面1100(図11(A))におけるグレーアウトが解除され、当該ボタンの押下が有効であることを示している。すなわち、図11(A)の商品登録画面1100において、小計ボタン1104が押下されると、免税宣言ボタン1105が有効になる。小計画面1110において、免税宣言ボタン1105が押下されると、図12(A)に示す画面に遷移する。
【0101】
図12は、消耗品区分の商品の合計金額が免税対象金額を超えている場合に、免税区分の変更を受け付ける画面の一例を示す説明図である。図12(A)は、消耗品区分の商品の合計金額が免税対象金額を超えている場合の区分変更受付画面1200を示す。区分変更受付画面1200は、変更対象商品一覧領域1201と、合計表示領域1202と、警告表示1203と、確定ボタン1204と、免税解除ボタン1205と、案内表示1206と、試算表示1207と、削除ボタン1208と、非免税ボタン1209とを含む画面である。
【0102】
変更対象商品一覧領域1201には、登録した商品のうち、消耗品区分の商品(○○化粧水、○○海苔、○○煎餅)のみが表示されている。すなわち、変更対象商品一覧領域1201には、免税区分の区分変更が可能な商品については表示されておらず、具体的には、一般物品区分の商品(○○バッテリーと○○金属バット)や、免税対象外商品(靴底修理)が表示されていない。また、変更対象商品一覧領域1201において、各商品には、免税されていることを示す「免」の文字表示と、消耗品区分を示す「消耗品」の文字が表示されている。また、変更対象商品一覧領域1201に表示される金額は、免税された金額を示している。
【0103】
合計表示領域1202は、消耗品区分および一般物品区分のそれぞれの免税区分ごとの合計金額を示す。図12(A)においては、消耗品区分の合計金額が「¥522,000」を示しており、すなわち、免税対象金額ではないことを示している。また、一般物品区分の合計金額は、「¥13,000」であり、免税対象金額であることを示している。
【0104】
警告表示1203は、消耗品区分が免税対象金額ではない旨、および、免税対象金額に対して超過している金額(差額)を示している。具体的には、警告表示1203は、消耗品区分の合計金額が、免税対象金額の上限額である50万円に対して¥22,000超過している旨を示している。
【0105】
確定ボタン1204は、区分変更受付画面1200に表示されている内容で、免税取引の確定を受け付けるボタンである。図12(A)に示す内容で、確定ボタン1204が押下されると、図14に示す画面に遷移する。免税解除ボタン1205は、免税取引の解除を受け付けるボタンである。免税解除ボタン1205が押下されると、図11(B)に示した小計画面に遷移する。
【0106】
案内表示1206は、免税対象金額に対して超過している金額に対応する商品を、消耗品区分から除外することにより、消耗品区分が免税対象金額になる旨の案内を示す。カーソル1210(1210a、1210b)は、店員が操作することによって、消耗品区分から除外する候補(商品)を指し示す。案内表示1206は、カーソル1210が示す商品を除外することによって、消耗品区分が免税対象金額になる旨を示している。具体的には、案内表示1206は、カーソル1210aが示す「○○海苔」の商品と、カーソル1210bが示す「○○煎餅」の商品とを、削除または課税することによって、消耗品区分が免税対象金額になる旨を示している。なお、カーソル1210は、POSレジスタ3が最適な候補を選択し、予め自動で候補を指し示すようにしてもよい。具体的には、POSレジスタ3は、例えば、超過分の商品のうち最も安価な商品の組合せ(例えば、○○海苔と○○煎餅)を選択して、カーソル1210で指し示すようにしてもよい。
【0107】
試算表示1207は、カーソル1210が示す候補が選択された場合に、当該商品を消耗品区分から除外した際の試算を示す。具体的に説明すると、変更対象商品一覧領域1201に示す消耗品区分の商品のうち、「○○海苔」の商品(候補)と、「○○煎餅」の商品(候補)とが選択されている場合、試算表示1207には、「○○海苔」(¥20,000)と「○○煎餅」(¥2,000)を消耗品区分から除外した際の消耗品区分の金額(¥500,000)が表示されている。なお、図12(A)において、合計表示領域1202に示す「消耗品区分の合計金額」の金額についても、選択された候補に応じた金額に変更して表示されるようにしてもよい。
【0108】
なお、図12(A)において、「○○海苔」の商品が押下されると、カーソル1210aによる選択が解除され、「○○煎餅」の商品が押下されると、カーソル1210bによる選択が解除される。
【0109】
削除ボタン1208は、登録している商品の中から、変更対象商品一覧領域1201において選択された商品(候補:カーソル1210が示す商品)を削除することを受け付けるボタンである。図12(A)に示す区分変更受付画面1200において、削除ボタン1208が押下されると、登録している商品の中から、「○○海苔」および「○○煎餅」の商品が表示画面から削除される。なお、削除ボタン1208が押下されると、削除対象の商品が表示画面から削除されることに限らず、削除対象の商品を示す文字に取消し線を付して、当該商品が削除された旨を示してもよい。
【0110】
非免税ボタン1209は、変更対象商品一覧領域1201において選択された商品(例えば、○○海苔と○○煎餅)を課税(非免税)することを受け付けるボタンである。非免税ボタン1209が押下されると、図12(B)に示す画面に遷移する。
【0111】
図12(B)は、免税区分を変更した後の画面の一例を示す。図12(B)に示す変更完了画面1220では、図12(A)の変更対象商品一覧領域1201において選択された商品(例えば、○○海苔と○○煎餅)を課税(非免税)とすることが確定したことにより、免税に関する全ての商品(免税対象外商品を除いた商品)が表示されている。図12(B)に示す変更完了画面1220について具体的に説明すると、変更完了画面1220は、登録商品一覧領域1211と、合計表示領域1202と、変更完了表示1212とを含む画面である。登録商品一覧領域1211には、免税対象外商品(靴底修理)を除いた商品が表示されている。登録商品一覧領域1211において、各商品には、免税されていることを示す「免」の文字表示と、消耗品区分および一般物品区分のいずれかの免税区分を示す「消耗品」および「一般物品」のいずれかが表示されている。
【0112】
なお、登録商品一覧領域1211において、消耗品区分に分類される商品の表示態様と、一般物品区分に分類される商品の表示態様とを異なる表示態様としてもよい。異なる表示態様とは、例えば、文字や背景色を異なる色にしたり、書体を変えたりすることである。
【0113】
また、登録商品一覧領域1211において、「○○海苔」および「○○煎餅」の商品は、免税されていることを示す「免」の文字に代えて、非免税であることを示す「非」が表示されている。さらに、「○○海苔」および「○○煎餅」の商品は、消耗品区分の商品であるものの、免税されないことを示す「消耗品→課税商品」が表示されている。なお、「○○海苔」および「○○煎餅」の商品には、非免税を示す「非」の文字が付されずに、単に「免」の文字が非表示となるようにしてもよい。
【0114】
また、合計表示領域1202の消耗品区分の合計金額は「¥500,000」となっており、免税対象金額であることを示している。また、合計表示領域1202において、消耗品課税対象額は、「¥22,000」を示しており、すなわち、「○○海苔」および「○○煎餅」の商品の税抜金額の合計を示している。
【0115】
変更完了表示1212は、「○○海苔」および「○○煎餅」の商品を課税対象にした旨と、消耗品区分の金額が免税対象金額になった旨とを示す。このようにして、消耗品区分の商品の合計金額が免税対象金額を超えている場合でも、消耗品区分の商品の合計金額を、免税対象金額とすることができる。
【0116】
なお、図12(A)に示す区分変更受付画面1200において、削除ボタン1208が押下された場合には、「○○海苔」および「○○煎餅」の商品が削除される(または取消し線が付される)ことになる。この場合も、図12(B)において、合計表示領域1202の消耗品区分の合計金額は「¥500,000」となり、免税対象金額であることを示す画面が表示される。また、「○○海苔」と「○○煎餅」を削除することが確定したことにより、免税に関する全ての商品(免税対象外商品を除いた商品)が表示されることになる。
【0117】
なお、変更完了画面1220では、消耗品区分の合計金額が¥50万であり、免税対象金額の上限金額であるため、一般物品区分から消耗品区分への区分変更はできないが、消耗品区分の合計金額が¥50万を下回る場合には、一般物品区分から消耗品区分への区分変更を受け付けるようにしてもよい。例えば、変更完了画面1220において、区分変更を受け付けるボタンを表示し、当該ボタンが押下されると、一般物品区分から消耗品区分へ区分変更させる商品を受け付けるようにしてもよい。
【0118】
(消耗品区分から除外候補を除外したとすると、免税対象金額ではなくなる場合の一例)
図13は、消耗品区分から除外候補を除外したとすると、免税対象金額ではなくなる場合の変更受付画面の一例を示す説明図である。図13に示す区分変更受付画面1300では、店員が操作を誤ったり、顧客からの申し出があったりすることにより、カーソル1210a、1210cが示すように、消耗品区分から除外する候補として、「○○海苔」の商品と、「○○化粧水」の商品との2つの商品が選択されているものとする。「○○海苔」および「○○化粧水」の商品が選択されている場合、試算表示1207には、「○○海苔」(¥20,000)および「○○化粧水」(¥500,000)を消耗品区分から除外した際の消耗品区分の金額(¥2,000)が表示されている。
【0119】
ここで、消耗品区分の免税対象金額は、5千円以上であり且つ50万円以下という金額である。このため、仮に、「○○海苔」および「○○化粧水」を削除または非免税としてしまうと、消耗品区分の買上金額が¥2,000になってしまい、すなわち、免税対象金額の範囲から外れてしまう。そこで、POSレジスタ3は、「○○海苔」および「○○化粧水」の商品が選択されている場合には、案内表示1206に示すように、免税対象金額ではなくなってしまう旨を示す警告を行う。
【0120】
「○○海苔」と「○○化粧水」との2つの商品が選択されている状態で、削除ボタン1208が押下されると、登録している商品の中から、「○○海苔」および「○○化粧水」の商品が削除される(または取消し線が付される)。また、非免税ボタン1209が押下されると、「○○海苔」および「○○化粧水」の商品が非免税となる。なお、図13において、「○○海苔」および「○○化粧水」のいずれかの商品を示す領域が押下されると、カーソル1210による選択が解除され、解除された商品に応じた消耗品区分の合計金額が試算表示1207に表示される。
【0121】
図12および図13に示したように、消耗品区分の商品の合計金額が免税対象金額を超えている場合に、消耗品区分の商品のみを表示し、一般物品区分の商品や免税対象外商品(靴底修理)を表示させないようにした。このため、店員が誤って一般物品区分の商品を選択したり、免税対象外商品を選択したりすることを抑えることができるため、免税手続を効率よく行うことができる。
【0122】
図14は、免税対象金額ではない免税区分がある場合に、確定ボタン1204が押下された際の確認画面の一例を示す説明図である。図14(A)は、消耗品区分の商品の合計金額が免税対象金額ではなく、かつ、一般物品区分の商品の合計金額が免税対象金額である場合の確認画面1400を示す。図14(B)は、消耗品区分の商品の合計金額と、一般物品区分の商品の合計金額とのいずれも免税対象金額ではない場合の確認画面1410を示す。図14(C)は、一般物品区分の商品の合計金額が免税対象金額ではなく、かつ、消耗品区分の商品の合計金額が免税対象金額である場合の確認画面1420を示す。
【0123】
確認画面1400、1410、1420は、それぞれ、案内表示1401と、戻るボタン1402と、免税拒否ボタン1403と、免税容認ボタン1404とを含む画面である。案内表示1401は、消耗品区分または一般物品区分の商品の合計金額が免税対象金額ではない旨を示す。
【0124】
戻るボタン1402は、直前の画面(例えば、図12(A)の区分変更受付画面1200)に戻ることを受け付けるボタンである。免税拒否ボタン1403は、免税を行わずに精算を受け付けるボタンである。免税拒否ボタン1403が押下されると、免税を解除して、例えば、図11(B)に示した小計画面1110に遷移する。
【0125】
免税容認ボタン1404は、免税を受け付けるボタンである。ここで、免税対象金額ではないにもかかわらず、免税取引を行えるようにしている点について補足しておく。消耗品区分の商品は、同一店舗における1日の消耗品区分の合計金額が5千円以上かつ50万円以下という免税条件を満たせば、免税の対象となり得る。このため、今回の取引で消耗品区分の合計金額が免税対象金額に達していなくても、同日の以降の取引によっては免税対象金額に達することがある。このような理由から、免税対象金額ではない場合でも、免税取引を行えるようにしている。
【0126】
免税容認ボタン1404が押下されると、図15(A)に示す画面に遷移する。なお、免税容認ボタン1404が押下された場合、所定の警告情報を出力するようにしてもよい。所定の警告情報の出力は、例えば、各免税区分の合計金額と免税対象金額との差額を、店員用表示部21に表示したり、レシートに印刷したりすることである。これにより、免税対象金額ではないことや差額を顧客に通知することができるため、顧客に差額分の買物を促すことができる。
【0127】
なお、免税対象金額ではない免税区分がある場合に、保留ボタンを表示し、保留ボタンの押下を受け付けると、取引を一時的に中断するようにしてもよい。この中断中に、顧客が売場に戻り、免税対象金額とするための商品を取りに行く。そして、顧客が新たに商品を持ってくると、中断を解除して、当該商品の登録および免税処理を行うようにしてもよい。これにより、免税対象金額ではない免税区分がある場合には、顧客に買物を促し、免税対象金額としてから免税処理を行うようにすることもできる。
【0128】
図15は、パスポート情報の入力時の画面およびその後の画面の一例を示す説明図である。図15(A)は、パスポート情報入力画面1500を示す。パスポート情報入力画面1500には、例えば、パスポート等の本人証明書の種類を示す「旅券等の種類」、旅券等の識別番号を示す「番号」、本人の「購入者氏名」、「生年月日」、「国籍」のほか、「在留資格」、「上陸年月日」などの入力項目が表示されている。
【0129】
パスポート情報入力画面1500において、パスポートに記載されているコードがスキャナ部35によって読み取られると、入力項目に情報が入力される。なお、入力した情報に訂正がある場合には、入力項目を押下すると、操作入力によって入力内容を訂正することが可能である。各入力項目に情報が入力されて、確定ボタン1501が押下されると、図15(B)に示す画面に遷移する。
【0130】
図15(B)は、小計画面1510を示す。小計画面1510は、登録商品一覧領域1111と、合計表示領域1112と、精算ボタン1113と、免税宣言ボタン1105とを含む画面である。登録商品一覧領域1111には、登録した商品が全て表示されている。すなわち、免税対象外商品(「靴底修理」)や、免税対象から除外された商品(「○○海苔」、「○○煎餅」)についても表示されている。登録商品一覧領域1111において、免税対象商品には、「免」の文字が表示されるとともに、消費税が課されていない金額が表示されている。また、免税対象外商品や、免税対象から除外された商品については、金額が内税で表示されている。
【0131】
合計表示領域1112に表示される内容は、課税対象金額(税抜金額)の合計や、税額の合計のほか、消耗品区分の合計金額や、一般物品区分の合計金額を含む。小計画面1510において、精算ボタン1113が押下されると、小計画面1510に示す内容で精算処理が行われる。なお、図15(B)の小計画面1510では、免税処理が完了したことから、免税推定額表示領域1114(図11(B)参照)が表示されていない。
【0132】
図15(B)に示すように、小計画面1510では、免税対象外商品や、免税対象から除外された商品を含む全ての商品を表示するようにした。したがって、店員は登録した全ての商品を確認することができる。このため、免税処理において免税対象外商品を非表示としたものの、商品の登録や精算に係る作業効率が低下してしまうことを抑えることができる。
【0133】
(消耗品区分の合計金額が免税対象金額に達していない場合の画面遷移)
次に、図16図18を用いて、消耗品区分の合計金額が免税対象金額に達していない場合の画面遷移について説明する。図16は、店員用表示部21に表示される、商品を登録する際の画面を示す説明図である。図16(A)は、商品登録画面1600を示す。商品登録画面1600は、商品登録画面1100(図11参照)と比較して、異なる商品が登録されている。具体的には、免税対象となり得る(「○○煎餅」、「○○シャツ」、「○○タオル」、「○○ロードバイク」)と、免税対象外商品(「靴底修理」)とが登録されている。なお、「○○煎餅」は消耗品区分に分類される商品であり、「○○シャツ」、「○○タオル」および「○○ロードバイク」は一般物品区分に分類される商品である。商品登録画面1600において、商品の登録を終えて、小計ボタン1104が押下されると、図16(B)に示す画面に遷移する。
【0134】
図16(B)は、小計画面1610を示す。小計画面1610において、免税宣言ボタン1105は、有効になっている。小計画面1610において、免税宣言ボタン1105が押下されると、図17(A)に示す画面に遷移する。
【0135】
図17は、消耗品区分の商品の合計金額が免税対象金額に達していない場合に、免税区分の変更を受け付ける画面の一例を示す説明図である。図17(A)は、消耗品区分の商品の合計金額が免税対象金額に達していない場合の区分変更受付画面1700を示す。
【0136】
区分変更受付画面1700において、変更対象商品一覧領域1201には、登録した商品のうち、一般物品区分の商品(○○シャツ、○○タオル)のみが表示されている。すなわち、変更対象商品一覧領域1201には、区分変更が不可能な商品については表示されておらず、具体的には、消耗品区分の商品(○○煎餅)や、免税対象外商品(靴底修理)が表示されていない。
【0137】
また、区分変更受付画面1700において、変更対象商品一覧領域1201には、一般物品区分の「○○ロードバイク」は表示されていない。これは、「○○ロードバイク」の商品は、一般物品区分の商品であるものの、金額が¥499,000であることから、消耗品区分に区分変更したとすると、すなわち、○○煎餅の金額(¥2,000)に加算したとすると、消耗品区分の免税対象金額の上限額である50万円を超えてしまうためである。
【0138】
また、変更対象商品一覧領域1201において、各商品には、免税されていることを示す「免」の文字表示や、一般物品区分を示す「一般物品」の文字が表示されている。また、変更対象商品一覧領域1201に表示される金額は、免税された金額を示している。
【0139】
合計表示領域1202は、消耗品区分および一般物品区分のそれぞれの免税区分ごとの合計金額を示す。図17(A)においては、消耗品区分の合計金額が「¥2,000」を示しており、すなわち、免税対象金額ではないことを示している。また、一般物品区分の合計金額は、「¥508,000」であり、免税対象金額であることを示している。
【0140】
警告表示1203は、消耗品区分が免税対象金額ではない旨、および、免税対象金額に達していない金額(差額)を示している。具体的には、警告表示1203は、消耗品区分の合計金額が、免税対象金額の下限額(5千円)に対して、3千円足りない旨を示している。
【0141】
カーソル1210は、店員が操作することによって、一般物品区分から消耗品区分から変更する候補(商品)を指し示す。案内表示1206は、カーソル1210が示す「○○タオル」の商品を消耗品に変更することによって、消耗品区分が免税対象金額にすることが可能な旨を示している。なお、カーソル1210は、一般物品区分から消耗品区分へ変更する候補を自動で指し示すようにしてもよい。具体的には、POSレジスタ3は、例えば、消耗品区分が免税対象金額となるように、未達分を補充するできる金額の商品(または商品の組合せ)を選択して、カーソル1210で指し示すようにしてもよい。
【0142】
試算表示1207は、カーソル1210が示す候補が選択された場合に、当該商品を一般物品区分から消耗品区分変更した際の試算を示す。具体的に説明すると、変更対象商品一覧領域1201に示す一般物品区分の商品のうち、「○○タオル」の商品(候補)が選択されている場合、試算表示1207には、「○○煎餅」(¥2,000)と「○○タオル」(¥3,000:¥1,000×3)とを合算した消耗品区分の金額(¥5,000)が表示されている。なお、図17(A)において、合計表示領域1202に示す「消耗品区分の合計金額」および「一般物品区分の合計金額」についても、選択された候補に応じた金額に変更して表示されるようにしてもよい。
【0143】
区分変更ボタン1701、変更対象商品一覧領域1201において選択された商品の区分変更を受け付けるボタンである。図17(A)に示す区分変更受付画面1700において、区分変更ボタン1701が押下されると、図17(B)に示す画面に遷移する。
【0144】
図17(B)は、消耗品区分に変更する商品の数量の指定を受け付ける数量指定画面1710を示す。数量指定画面1710は、数量指定表示1711を含む。数量指定表示1711は、消耗品区分に変更する「○○タオル」の数量を受け付ける。図示においては、「3」の数量が入力されている。数量を受け付けて、決定ボタン1712が押下されると、図18(A)に示す画面に遷移する。
【0145】
なお、「○○タオル」の単価は、¥1000である。消耗品区分の合計金額が免税対象金額の下限額である5千円に対して3千円足りていないことから、数量指定表示1711において指定される「○○タオル」の数量が「2」以下であれば、「○○タオル」を消耗品区分に変更したとしても、消耗品区分の合計金額が免税対象金額の下限額に達しない。このため、「○○タオル」の数量が「2」以下であれば、決定ボタン1712の押下を無効としたり、決定ボタン1712が押下された場合に、消耗品区分の合計金額が免税対象金額の下限額に達しない旨を示す警告を表示したりしてもよい。また、「○○タオル」の数量を「2」以下とする入力を不可能にしてもよい。また、数量指定表示1711において、「○○タオル」の数量として、予め「3」が入力されていてもよい。また、「3」以上の数量の指定を促す報知を行うようにしてもよい。
【0146】
また、数量指定画面1710における数量の指定が完了した後に、免税区分の変更対象となる商品の修正を受け付け可能にしてもよい。具体的には、免税区分の変更対象となる商品を、「○○タオル」から「○○シャツ」へ修正可能にしてもよい。具体的には、数量指定画面1710における数量の指定が完了した後でも、「○○シャツ」を選択可能に表示してもよい。そして、「○○シャツ」が選択されると、「○○シャツ」が選択された場合の案内表示1206および試算表示1207を表示して、区分変更ボタン1701の押下を受け付けることによって、修正を完了するようにしてもよい。
【0147】
図18は、消耗品区分の商品の合計金額が免税対象金額に達していない場合において、免税区分を変更した後の画面の一例を示す。図18(A)に示す変更完了画面1800では、「○○シャツ」が3つ消耗品区分へ区分変更することが確定したことにより、免税に関する全ての商品(免税対象外商品を除いた商品)が表示されている。図18(A)に示す変更完了画面1800について具体的に説明すると、例えば、登録商品一覧領域1211には、免税対象外商品(靴底修理)を除いた商品が表示されている。登録商品一覧領域1211において、各商品には、免税されていることを示す「免」の文字表示のほかに、消耗品区分を示す「消耗品」の文字表示や、一般物品区分を示す「一般物品」の文字表示が表示される。
【0148】
また、登録商品一覧領域1211において、「○○タオル」の商品には、一般物品区分から消耗品区分へ免税区分が変更された旨を示す「一般物品→消耗品」が表示されている。また、合計表示領域1202の消耗品区分の免税対象金額は「¥5,000」となっており、免税対象金額であることを示している。変更完了表示1212は、「○○タオル」を消耗品区分に区分変更した旨と、消耗品区分の金額が免税対象金額になった旨とを示す。このようにして、消耗品区分の合計金額が免税対象金額未満の場合でも、一般物品区分の商品を区分変更することにより、消耗品区分の商品の合計金額を、免税対象金額とすることができる。
【0149】
なお、変更完了画面1800において、消耗品区分の合計金額が¥50万を下回っており、且つ、他の一般物品区分(例えば○○シャツ)についても、消耗品区分に変更したとしても免税対象となることから、一般物品区分の商品について消耗品区分への区分変更を受け付けるようにしてもよい。例えば、変更完了画面1800において、区分変更を受け付けるボタンを表示し、当該ボタンが押下されると、一般物品区分から消耗品区分へ区分変更させる商品を受け付けるようにしてもよい。
【0150】
変更完了画面1800において、確定ボタン1204が押下されると、パスポート情報の入力が行われ、パスポート情報の入力が完了すると、図18(B)に示す画面に遷移する。
【0151】
図18(B)は、免税処理後の小計画面1810を示す。小計画面1810において、登録商品一覧領域1111には、登録した商品が全て表示されている。すなわち、免税対象外商品(例えば「靴底修理」)についても表示されている。また、免税された商品には、免税されていることを示す「免」の文字表示が表示されている。
【0152】
図16図18に示したように、消耗品区分の商品の合計金額が免税対象金額に達していない場合に、一般物品区分の商品のみを表示し、消耗品区分の商品や免税対象外商品(靴底修理)を表示させないようにした。このため、店員が誤って消耗品区分の商品を選択したり、免税対象外商品を選択したりすることを抑えることができるため、免税手続を効率よく行うことができる。
【0153】
(一般物品区分の合計金額が免税対象金額に達していない場合の画面遷移)
次に、図19図21を用いて、一般物品区分の合計金額が免税対象金額に達していない場合の画面遷移について説明する。図19は、店員用表示部21に表示される、商品を登録する際の画面を示す説明図である。図19(A)は、商品登録画面1900を示す。商品登録画面1900は、商品登録画面1100(図11参照)と比較して、異なる商品が登録されている。具体的には、免税対象となり得る商品(「○○海苔」、「○○シャツ」)と、免税対象外商品(「靴底修理」)とが登録されている。なお、「○○海苔」は消耗品区分に分類される商品であり、「○○シャツ」は一般物品区分に分類される商品である。商品登録画面1900において、商品の登録を終えて、小計ボタン1104が押下されると、図19(B)に示す画面に遷移する。
【0154】
図19(B)は、小計画面1910を示す。小計画面1910において、免税宣言ボタン1105は、有効になっている。小計画面1910において、免税宣言ボタン1105が押下されると、図20(A)に示す画面に遷移する。
【0155】
図20は、一般物品区分の商品の合計金額が免税対象金額に達していない場合に、免税区分の変更を受け付ける画面の一例を示す説明図である。図20(A)は、一般物品区分の商品の合計金額が免税対象金額に達していない場合の区分変更受付画面2000を示す。
【0156】
区分変更受付画面2000において、変更対象商品一覧領域1201には、登録した商品のうち、一般物品区分の商品(○○シャツ)のみが表示されている。すなわち、変更対象商品一覧領域1201には、区分変更が不可能な商品については表示されておらず、具体的には、消耗品区分の商品(○○海苔)や、免税対象外商品(靴底修理)が表示されていない。
【0157】
また、変更対象商品一覧領域1201において表示されている商品には、免税されていないことを示す「非」の文字表示や、一般物品区分を示す「一般物品」の文字が表示されている。また、変更対象商品一覧領域1201に表示される金額は、消費税が課税された金額を示している。
【0158】
合計表示領域1202は、消耗品区分および一般物品区分のそれぞれの免税区分ごとの合計金額を示す。図20(A)においては、消耗品区分の合計金額が「¥20,000」を示しており、すなわち、免税対象金額であることを示している。また、一般物品区分の合計金額は、「¥3,000」であり、すなわち、免税対象金額ではないことを示している。
【0159】
警告表示1203は、一般物品区分が免税対象金額ではない旨、および、免税対象金額に達していない金額(差額)を示している。具体的には、警告表示1203は、一般物品区分の合計金額が、免税対象金額の下限額(5千円)に対して、2千円足りない旨を示している。
【0160】
カーソル1210は、店員が操作することによって、一般物品区分から消耗品区分から変更する候補(商品)を指し示す。案内表示1206は、カーソル1210が示す「○○シャツ」の商品を消耗品に変更することによって、一般物品区分が免税対象金額になる旨を示している。案内表示1206は、図19(B)の小計画面1910において表示されるようにしてもよく、この場合、区分変更受付画面2000に移行した後も、そのまま表示されるようにしてもよい。なお、カーソル1210は、一般物品区分から消耗品区分へ変更する候補を自動で指し示すようにしてもよい。具体的には、POSレジスタ3は、例えば、一般物品区分が免税対象金額となるように、未達分を補充することができる金額の商品(または商品の組合せ)を選択して、カーソル1210で指し示すようにしてもよい。なお、図20(A)に示す変更対象商品一覧領域1201に示すように、一品しか商品が登録されていないため、店員の操作(選択)を要することなく、カーソル1210は、変更候補(「○○シャツ」)を指し示すようにしてもよい。
【0161】
試算表示1207は、カーソル1210が示す候補が選択された場合に、当該商品を一般物品区分から消耗品区分変更した際の試算を示す。具体的に説明すると、変更対象商品一覧領域1201に示す一般物品区分の商品のうち、「○○シャツ」の商品(候補)が選択されている場合、試算表示1207には、「○○海苔」(¥2,000)と「○○シャツ」(¥3,000)とを合算した消耗品区分の金額(¥5,000)が表示されている。なお、図20(A)において、合計表示領域1202に示す「消耗品区分の合計金額」および「一般物品区分の合計金額」についても、選択された候補に応じた金額に変更して表示されるようにしてもよい。
【0162】
区分変更ボタン1701、変更対象商品一覧領域1201において選択された商品の区分変更を受け付けるボタンである。図20(A)に示す区分変更受付画面2000において、区分変更ボタン1701が押下されると、図20(B)に示す画面に遷移する。
【0163】
図20(B)は、消耗品区分の商品の合計金額が免税対象金額に達していない場合において、免税区分を変更した後の画面の一例を示す。図20(B)に示す変更完了画面2010では、「○○シャツ」が3つ消耗品区分へ区分変更することが確定したことにより、免税に関する全ての商品(免税対象外商品を除いた商品)が表示されている。図20(B)に示す変更完了画面2010について具体的に説明すると、例えば、登録商品一覧領域1211には、免税対象外商品(靴底修理)を除いた商品が表示されている。登録商品一覧領域1211において、各商品には、免税されていることを示す「免」の文字表示や、消耗品区分を示す「消耗品」の文字表示や、一般物品区分の商品がある場合には一般物品区分を示す「一般物品」の文字表示が表示される。
【0164】
また、登録商品一覧領域1211において、「○○シャツ」の商品には、一般物品区分から消耗品区分へ免税区分が変更された旨を示す「一般物品→消耗品」が表示されている。また、合計表示領域1202の一般物品区分の免税対象金額は「¥0」となっており、一般物品区分に免税対象商品がないことを示している。変更完了表示1212は、「○○シャツ」を消耗品区分に区分変更した旨と、「○○シャツ」の商品が免税対象となった旨とを示す。このようにして、一般物品区分の合計金額が免税対象金額に達していない場合でも、一般物品区分の商品を消耗品に区分変更することにより、免税対象とすることができる。
【0165】
なお、図20(A)の区分変更受付画面2000から、図20(B)の変更完了画面2010に遷移する前に、図17(B)の数量指定画面1710に相当する、区分変更する商品の数量の指定を受け付ける画面を表示するようにしてもよい。
【0166】
変更完了画面2010において、確定ボタン1204が押下されると、パスポート情報の入力が行われ、パスポート情報の入力が完了すると、図21に示す画面に遷移する。
【0167】
図21は、免税処理後の小計画面2100の一例を示す説明図である。小計画面2100において、登録商品一覧領域1111には、登録した商品が全て表示されている。すなわち、免税対象外商品(例えば「靴底修理」)についても表示されている。また、免税された商品には、免税されていることを示す「免」の文字表示が表示されている。
【0168】
図19図21に示したように、一般物品区分の商品の合計金額が免税対象金額に達していない場合に、一般物品区分の商品のみを表示し、消耗品区分の商品や免税対象外商品(靴底修理)を表示させないようにした。このため、店員が誤って消耗品区分の商品を選択したり、免税対象外商品を選択したりすることを抑えることができるため、免税手続を効率よく行うことができる。
【0169】
以上説明したように、本実施形態のPOSレジスタ3は、免税処理が行われる場合、免税対象商品を表示させる制御を行う一方で、免税対象外商品を表示させない制御を行うようにした。これにより、免税処理中には、免税対象外商品を表示させないようにすることができるため、免税対象外商品を、店員が誤って免税対象として選択してしまうことを抑制することができる。したがって、免税手続を効率よく行うことができる。
【0170】
また、本実施形態のPOSレジスタ3は、免税処理を行う場合、消耗品区分および一般物品区分の各合計金額と、各免税区分の免税対象金額とに基づいて、消耗品区分の商品の表示と、一般物品区分の商品の表示とを制御するようにした。これにより、一般物品区分の商品を消耗品区分に変更する際に、消耗品区分の商品を表示させないようにしたり、消耗品区分の商品を除外する際に、一般物品区分の商品を表示させないようにしたりすることができる。このため、変更対象の候補や除外対象の候補以外の商品が表示されることを抑え、当該商品を、店員が誤って選択することを抑制することができる。したがって、当該商品を区分変更したり、免税対象から除外したりする際の誤操作を抑え、免税手続を効率よく行うことができる。
【0171】
また、本実施形態のPOSレジスタ3は、消耗品区分の合計金額が免税対象金額の上限を超えている場合、消耗品区分の商品を表示させる一方で、一般物品区分の商品を表示させないようにした。これにより、消耗品区分の商品を除外する際に、一般物品区分の商品を表示させないようにすることができる。このため、一般物品区分の商品が表示されることを抑え、一般物品区分の商品を、店員が誤って選択してしまうことを抑制することができる。したがって、消耗品区分の商品を免税対象から除外する際の誤操作を抑え、免税手続を効率よく行うことができる。
【0172】
また、本実施形態のPOSレジスタ3は、消耗品区分の商品を免税対象から除外するための操作を受け付けるようにした。これにより、消耗品区分の商品が免税対象金額の上限を超えている場合に、店員の操作に応じて、消耗品区分の商品を免税対象から簡単に除外することができる。
【0173】
また、本実施形態のPOSレジスタ3は、消耗品区分の合計金額および一般物品区分の合計金額のうち少なくともいずれか一方が下限未満である場合、一般物品区分の商品を表示させる制御を行う一方で、消耗品区分の商品を表示させないようにした。これにより、一般物品区分の商品を消耗品区分に変更する際に、消耗品区分の商品を表示させないようにすることができる。このため、消耗品区分の商品が表示されることを抑え、消耗品区分の商品を、店員が誤って選択してしまうことを抑制することができる。したがって、一般物品区分の商品を区分変更する際の誤操作を抑え、免税手続を効率よく行うことができる。
【0174】
また、本実施形態のPOSレジスタ3は、一般物品区分の商品を、消耗品区分へ変更するための操作を受け付けるようにした。これにより、消耗品区分の合計金額および一般物品区分の合計金額のうち少なくともいずれか一方が下限未満である場合、店員の操作に応じて、一般物品区分の商品を消耗品区分に簡単に変更することができる。
【0175】
また、本実施形態のPOSレジスタ3は、免税処理の完了後に、免税対象商品と、免税対象外商品とを表示させるようにした。これにより、店員は、登録した全ての商品を確認することができる。このため、免税処理において免税対象外商品を非表示としたものの、商品の登録や精算に係る作業効率が低下してしまうことを抑えることができる。
【0176】
(実施形態の変形例)
次に、実施形態の変形例について説明する。なお、以下の各変形例では、上述した実施形態で説明した内容については、適宜説明を省略する。また、以下の各変形例、および上述した実施形態は、それぞれ組み合わせることも可能である。
【0177】
(変形例1)
まず、実施形態の変形例1について説明する。上述した実施形態では、免税処理を行う際に、国ごとに持ち込み禁止の商品を特段考慮しない構成について説明した。変形例1では、このような構成に加えて、または、このような構成に代えて、免税処理を行う際に、国ごとに持ち込み禁止の商品を考慮した構成について説明する。
【0178】
持ち込み禁止の商品(以下「持込禁止商品」という。)とは、各国において、各国の法律上または宗教上の観点から、持ち込みが禁止されている商品である。変形例1に係るストアコントローラ2は、持込禁止商品を示す禁止商品テーブル2200を記憶している。なお、禁止商品テーブル2200は、ストアコントローラ2に記憶されることに限らず、POSレジスタ3が記憶していてもよいし、外部の装置(例えば外部サーバ)が記憶していてもよい。
【0179】
図22は、持込禁止商品を示す禁止商品テーブル2200の一例を示す説明図である。禁止商品テーブル2200は、データNo,と、商品コードと、商品名と、持ち込み禁止の国との各項目を含む。各項目に情報を設定することにより、持込禁止情報2201がレコードとして記憶される。
【0180】
データNo.は、持込禁止情報2201を識別する識別情報である。商品コードは、商品マスタ400(図4参照)に記憶される商品コードに対応している。商品名は、商品の名称である。持ち込み禁止の国は、当該商品の持ち込みが禁止されている国名を示す。一例を挙げると、持込禁止情報2201aは、データNo.が「0001」であり、商品コードが「12345678」であり、商品名が「○○ローストポーク」であり、イラン国への持ち込みが禁止されていることを示す情報である。
【0181】
変形例1に係るPOSレジスタ3は、実施形態に示した機能部のほかに、取得部と、判定部と、出力制御部とを備える。取得部は、商品の持ち込み先の国を示す情報(以下「持込国情報」という。)を取得する。持込国情報は、パスポート情報から取得される。具体的には、取得部は、パスポート情報が示す居住国や国籍を示す情報を持込国情報として取得する。なお、持込国情報は、操作入力によって取得されてもよい。
【0182】
判定部は、免税処理の対象となる商品に、取得部によって取得された情報が示す国への持ち込みが禁止されている商品が含まれているか否かを判定する。具体的には、判定部は、取得部によってパスポート情報が取得されると、禁止商品テーブル2200を参照し、免税処理を行った商品の中に、パスポート情報が示す国への持ち込みが禁止されている商品(持込禁止商品)があるか否かを判定する。
【0183】
出力制御部は、判定部による判定結果を出力する。判定結果は、持込禁止商品があることを示す判定結果と、持込禁止商品がないことを示す判定結果とを含む。出力制御部は、店員用表示部21に当該判定結果を出力することにより、店員用表示部21に当該判定結果を表示させる。また、出力制御部は、当該判定において持込禁止商品があると判定された場合、持込禁止商品がある旨を報知させる。一方、出力制御部は、当該判定において持込禁止商品がないと判定された場合、持込禁止商品がない旨を報知させてもよいし、何も報知させなくてもよい。
【0184】
本実施形態において、持込禁止商品があるか否かの判定処理は、パスポート情報入力処理(図6のステップS607参照)の後に行われることとする。当該判定処理をパスポート情報入力処理の後に行われたこととする場合、出力制御部は、判定部による判定結果を、パスポート情報入力処理によって得られた言語で表示させるようにしてもよい。
【0185】
ただし、当該判定処理は、パスポート情報入力処理の前に行ってもよく、例えば、免税処理(図6のステップS606参照)において行ってもよい。具体的に説明すると、免税処理を開始する際に、取得部は、持込国情報を操作入力によって取得する。そして、免税処理において、免税対象商品に持込禁止商品が含まれる場合、当該持込禁止商品に対して、その旨を報知するようにしてもよい。具体的には、例えば、図12(A)等の画面において、持込禁止商品に対して、「免」の文字表示とともに、持込禁止商品である旨を示す「禁」の文字表示を付してもよい。また、持込禁止商品を免税対象から除外する操作を受け付けるようにすればよい。これにより、免税処理において、持込禁止商品を、免税対象から除外することができる。
【0186】
次に、図23を用いて、変形例1に係るPOSレジスタ3が行う処理について説明する。図23は、変形例1に係るPOSレジスタ3が行う、持込禁止商品の判別処理の一例を示すフローチャートである。なお、図23に示す処理は、例えば、図6のステップS607(パスポート情報入力処理)の後に行われるものとする。
【0187】
図23において、POSレジスタ3は、パスポート情報の入力が完了したか否かを判断する(ステップS2301)。POSレジスタ3は、パスポート情報の入力が完了するまで待機し(ステップS2301:NO)、パスポート情報の入力が完了すると(ステップS2301:YES)、パスポート情報が示す国を持ち込み先の国と見なし、持ち込み先の国を特定する(ステップS2302)。
【0188】
そして、POSレジスタ3は、禁止商品テーブル2200を参照し(ステップS2303)、免税対象とする商品に、持込禁止商品があるか否かを判断する(ステップS2304)。免税対象とする商品に、持込禁止商品がない場合(ステップS2304:NO)、POSレジスタ3は、そのまま一連の処理を終了する。なお、一連の処理を終了すると、POSレジスタ3は、図6のステップS602に移行する。
【0189】
免税対象とする商品に、持込禁止商品がある場合(ステップS2304:YES)、POSレジスタ3は、持込禁止商品がある旨を報知する(ステップS2305)。そして、POSレジスタ3は、免税除外処理を行い(ステップS2306)、一連の処理を終了する。なお、ステップS2306における免税除外処理では、持込禁止商品を免税対象から除外することを受け付ける画面を表示して、持込禁止商品を免税対象から除外する処理が行われる。具体的には、免税除外処理では、持込禁止商品を非免税とするか、登録から削除するかを受け付け、受け付けた内容に応じた処理が行われる。
【0190】
変形例1によれば、自国へ持ち込むために購入した持込禁止商品を免税しないようにすることができる。これにより、不要な免税手続を行わないようにすることができるため、免税手続を効率よく行うことができる。また、顧客が自国へ持ち込めるものと思い込んで、持込禁止商品を誤って購入してしまうことを抑えることができる。
【0191】
(変形例2について)
次に、実施形態の変形例2について説明する。上述した実施形態では、免税処理の後に、パスポート情報入力処理を行う構成について説明した。変形例2では、このような構成に加えて、または、このような構成に代えて、免税処理の前に、パスポート情報入力処理を行う構成について説明する。
【0192】
変形例2において、POSレジスタ3は、パスポート情報入力処理が完了するまで、免税区分変更処理を行えないようにする。具体的には、POSレジスタ3は、パスポート情報入力処理が完了するまで、免税宣言ボタン1105(図11参照)を非表示としたり、無効にしたりすればよい。そして、パスポート情報入力処理が完了した後に、免税宣言ボタン1105を有効とすればよい。
【0193】
また、変形例2では、免税処理において顧客用表示部23に表示する言語を、パスポート情報に基づく言語としてもよい。パスポート情報に基づく言語とは、パスポート情報から得られる顧客の居住国(または国籍)の言語である。
【0194】
変形例2によれば、パスポートの提示があった後に、免税手続を行うことができる。これにより、例えば、免税手続を開始したものの、顧客がパスポートを所持しておらず、免税手続を完了させることができないといった、開始した免税手続が無駄になってしまうことを抑えることができる。したがって、免税手続を効率よく行うことができる。
【0195】
(変形例3について)
次に、実施形態の変形例3について説明する。上述した実施形態では、免税処理において免税対象外商品(例えば「靴底修理」)については表示しない構成について説明した(図12参照)。変形例3では、このような構成に加えて、または、このような構成に代えて、免税処理においても免税対象外商品について表示する構成について説明する。
【0196】
変形例3において、POSレジスタ3は、例えば、区分変更受付画面1200(図12(A)参照)や、変更完了画面1220(図12(B)参照)等において、免税対象外商品(靴底修理)を表示させるようにする。ただし、この場合、商品名や数量を表示するものの、金額については表示しないようにしてもよい。また、免税処理に係る操作の邪魔にならないように、免税対象外商品については並び替えて表示(ソート表示)してもよい。また、免税対象外商品を、免税対象商品に比べて視認性に低い文字(例えば小さい文字)で表示するようにしてもよい。また、免税対象外商品については、免税対象とはならない旨を表示するようにしてもよい。
【0197】
変形例3によれば、免税処理においても、店員は免税対象外商品を確認することができる。これにより、免税処理中には、免税対象外商品を目立たないようにすることができるため、免税対象外商品を、店員が誤って免税対象として選択してしまうことを抑制することができる。したがって、免税手続を効率よく行うことができる。
【0198】
以下、実施形態総括を記載する。
[発明の名称] 商品販売データ処理装置、商品販売データ処理方法、およびプログラム
[技術分野] 本発明は、商品販売データ処理装置、商品販売データ処理方法、およびプログラムに関する。
[背景技術]
従来、外国人旅行者等が購入した商品は、国外に持ち出す場合には消費税が免除(以下「免税」という。)される。免税される商品は、例えば、消耗品区分および一般物品区分のいずれかの免税区分に分類される。消耗品区分に分類される商品は、例えば、食品類や飲料類など、国内において消費される商品(物品)である。また、一般物品区分に分類される商品は、消耗品区分以外の商品であり、例えば、衣類や家電製品など、通常の生活に用いられる商品(物品)である。
消耗品区分および一般物品区分のいずれかの免税区分に該当する商品は、免税区分ごとに定められた一定の条件を満たすことによって、免税の対象となる。例えば、消耗品区分に分類される商品は、1日の買上金額が一定の金額の範囲内であり、日本国内で消費されないよう指定の方法により梱包されることなどを条件に、免税の対象となる。
また、免税対象とはならない商品もある。具体的には、免税対象とはならない商品は、サービス料や修理代などである。免税手続を行う際には、免税処理が行われる。免税処理において、POS(Point Of Sales)レジスタは、免税区分ごとの商品を表示し、店員の操作により免税区分の変更を受け付けることが可能である。
関連する技術として、消耗品や一般物品の免税区分ごとに商品を登録しておき、商品に付されたバーコードを復号化することにより、商品情報の免税区分をレシートに印字する金銭登録機が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開2015-232773号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
しかしながら、従来技術では、免税すべきではない商品を免税してしまうおそれがあり、免税手続を効率よく行うことができないことがある、という問題があった。一例を挙げると、免税処理において、免税対象とはならない商品を店員が免税してしまうおそれがあった。また、この他にも、例えば、顧客が折角購入したにもかかわらず、国によって持ち込みが禁止となる商品である場合、本来であれば、免税すべきではない商品を店員が免税してしまうおそれがあった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、免税手続を効率よく行うことができる技術を提供することにある。
【0199】
[課題を解決するための手段]
上述した課題を解決するために、本発明の一態様である商品販売データ処理装置は、商品を登録する登録手段と、前記登録手段によって登録された商品を示す商品情報を表示させる表示制御手段と、前記登録手段によって登録された商品に対して免税処理を行う免税処理手段と、を備え、前記表示制御手段は、前記免税処理手段によって前記免税処理が行われる場合、免税対象となる免税対象商品(消耗品区分の商品および一般物品区分の商品)を表示させる制御を行う一方で、免税対象とはならない免税対象外商品(例えば、「靴底修理」等のサービスの提供を示す商品)を表示させない制御を行う、ことを特徴とする商品販売データ処理装置である。
上記構成によれば、免税処理中には、免税対象外商品を表示させないようにすることができるため、免税対象外商品を、店員が誤って免税対象として選択してしまうことを抑制することができる。したがって、免税手続を効率よく行うことができる。
【0200】
上記構成において、前記免税対象商品は、免税区分の変更不可能な第1免税区分(例えば、消耗品区分)の商品と、免税区分の変更が可能な第2免税区分(例えば、一般物品区分)の商品とを含み、前記表示制御手段は、前記免税処理が行われる場合、前記第1免税区分および前記第2免税区分の各免税区分の合計金額(一般物品区分については「5千円以上」、消耗品区分については「5千円以上であり且つ50万円以下の範囲」)と、前記各免税区分の免税対象金額とに基づいて、前記第1免税区分の商品の表示と、前記第2免税区分の商品の表示とを制御するようにしてもよい。
【0201】
上記構成によれば、第2免税区分の商品を第1免税区分に変更する際に、第1免税区分の商品を表示させないようにしたり、第1免税区分の商品を除外する際に、第2免税区分の商品を表示させないようにしたりすることができる。このため、変更対象の候補や除外対象の候補以外の商品が表示されることを抑え、当該商品を、店員が誤って選択することを抑制することができる。したがって、当該商品を区分変更したり、免税対象から除外したりする際の誤操作を抑え、免税手続を効率よく行うことができる。
【0202】
上記構成において、前記表示制御手段は、前記第1免税区分の合計金額が前記第1免税区分の免税対象金額の上限(例えば、50万円)を超えている場合、前記第1免税区分の商品を表示させる制御を行う一方で、前記第2免税区分の商品を表示させない制御を行うようにしてもよい。
上記構成によれば、第1免税区分の商品を除外する際に、第2免税区分の商品を表示させないようにすることができる。このため、第2免税区分の商品が表示されることを抑え、第2免税区分の商品を、店員が誤って選択してしまうことを抑制することができる。したがって、第1免税区分の商品を免税対象から除外する際の誤操作を抑え、免税手続を効率よく行うことができる。
【0203】
上記構成において、前記表示制御手段によって表示された前記第1免税区分の商品を免税対象から除外するため(課税対象とすること、または登録商品からの削除すること)の操作を受け付ける除外受付手段を備えるようにしてもよい。
上記構成によれば、第1免税区分の商品が免税対象金額の上限を超えている場合に、店員の操作に応じて、第1免税区分の商品を免税対象から簡単に除外することができる。
【0204】
上記構成において、前記表示制御手段は、前記第1免税区分の合計金額および前記第2免税区分の合計金額のうち少なくともいずれか一方が下限未満(例えば、5千円未満)である場合、前記第2免税区分の商品を表示させる制御を行う一方で、前記第1免税区分の商品を表示させない制御を行うようにしてもよい。
上記構成によれば、第2免税区分の商品を第1免税区分に変更する際に、第1免税区分の商品を表示させないようにすることができる。このため、第1免税区分の商品が表示されることを抑え、第1免税区分の商品を、店員が誤って選択してしまうことを抑制することができる。したがって、第1免税区分の商品を区分変更する際の誤操作を抑え、免税手続を効率よく行うことができる。
【0205】
上記構成において、前記表示制御手段によって表示された前記第2免税区分の商品を、前記第1免税区分へ変更するための操作を受け付ける変更受付手段を備えるようにしてもよい。
上記構成によれば、消耗品区分の合計金額および一般物品区分の合計金額のうち少なくともいずれか一方が下限未満である場合、店員の操作に応じて、一般物品区分の商品を消耗品区分に簡単に変更することができる。
【0206】
上記構成において、前記表示制御手段は、前記免税処理の完了後に、前記免税対象商品と、前記免税対象外商品とを表示させる制御を行うようにしてもよい。
上記構成によれば、店員は、登録した全ての商品を確認することができる。このため、免税処理において免税対象外商品を非表示としたものの、商品の登録や精算に係る作業効率が低下してしまうことを抑えることができる。
【0207】
上述した課題を解決するために、本発明の他の態様である商品販売データ処理方法は、商品販売データ処理装置が行う商品販売データ処理方法であって、商品を登録する登録ステップと、前記登録ステップにおいて登録された商品を示す商品情報を表示させる表示制御ステップと、前記登録ステップにおいて登録された商品に対して免税処理を行う免税処理ステップと、含み、前記表示制御ステップでは、前記免税処理ステップにおいて前記免税処理が行われる場合、免税対象となる免税対象商品を表示させる制御を行う一方で、免税対象とはならない免税対象外商品を表示させない制御を行う、ことを特徴とする商品販売データ処理方法である。
上記構成によれば、免税処理中には、免税対象外商品を表示させないようにすることができるため、免税対象外商品を、店員が誤って免税対象として選択してしまうことを抑制することができる。したがって、免税手続を効率よく行うことができる。
【0208】
上述した課題を解決するために、本発明の他の態様であるプログラムは、商品販売データ処理装置に用いられるコンピュータを、商品を登録する登録手段、前記登録手段によって登録された商品を示す商品情報を表示させる表示制御手段、前記登録手段によって登録された商品に対して免税処理を行う免税処理手段、として機能させ、前記表示制御手段は、前記免税処理手段によって前記免税処理が行われる場合、免税対象となる免税対象商品を表示させる制御を行う一方で、免税対象とはならない免税対象外商品を表示させない制御を行う、ことを特徴とするプログラムである。
上記構成によれば、免税処理中には、免税対象外商品を表示させないようにすることができるため、免税対象外商品を、店員が誤って免税対象として選択してしまうことを抑制することができる。したがって、免税手続を効率よく行うことができる。
【0209】
また、本発明の他の態様である商品販売データ処理装置は、
商品を登録する登録手段と、
前記登録手段によって登録された商品に対して免税処理を行う免税処理手段と、
商品の持ち込み先の国を示す情報を取得する取得手段と(例えばパスポート情報から取得する)、
前記免税処理の対象となる商品に、前記取得手段によって取得された情報が示す国への持ち込みが禁止されている商品が含まれているか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段による判定結果(例えば、持込禁止商品がある旨)を出力する出力手段と、
を備えることを特徴とする商品販売データ処理装置である。
上記構成によれば、自国へ持ち込むために購入した、持ち込みが禁止されている商品を免税しないようにすることができる。これにより、不要な免税手続を行わないようにすることができるため、免税手続を効率よく行うことができる。また、顧客が自国へ持ち込めるものと思い込んで、持ち込みが禁止されている商品を誤って購入してしまうことを抑えることができる。
【0210】
なお、上述した説明では、登録部と、免税処理部と、表示制御部と、除外受付部と、変更受付部と、取得部と、判定部と、出力制御部とは、POSレジスタ3に具備される構成について説明した。これらの機能部は、他のコンピュータ装置に具備されていてもよい。例えば、これらの機能部は、ストアコントローラ2に具備されていてもよいし、ストアコントローラ2以外のコンピュータ装置(例えば、監視端末や外部サーバ)に具備されていてもよい。また、これらの機能部が具備されるコンピュータ装置は、1台であることに限らず、複数台であってもよい。例えば、これらの機能部の一部の機能部を一のコンピュータ装置が具備し、他の機能部を他のコンピュータ装置が具備していてもよい。また、上述した説明では、商品マスタ400や禁止商品テーブル2200は、ストアコントローラ2に記録される構成について説明したが、これに限らず、他のコンピュータ装置(POSレジスタ3や外部のサーバ等)に記録されていてもよい。
【0211】
なお、以上に説明したPOSシステム1およびPOSレジスタ3を実現するためのプログラムを、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録し、そのプログラムをコンピュータシステムに読み込ませて実行するようにしてもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【符号の説明】
【0212】
1…POSシステム
2…ストアコントローラ
3…POSレジスタ
21…店員用表示部
22…キー操作部
23…顧客用表示部
24…カード決済部
25…印刷部
31…CPU
32…ROM
33…RAM
34…通信部
35…スキャナ部
36…ドロア
37…音声出力部
図1
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