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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024174163
(43)【公開日】2024-12-13
(54)【発明の名称】内視鏡アセンブリ及びシステム
(51)【国際特許分類】
   A61B 1/00 20060101AFI20241206BHJP
【FI】
A61B1/00 711
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024172779
(22)【出願日】2024-10-01
(62)【分割の表示】P 2022507539の分割
【原出願日】2020-08-05
(31)【優先権主張番号】62/958,744
(32)【優先日】2020-01-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/959,346
(32)【優先日】2020-01-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/883,080
(32)【優先日】2019-08-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/959,198
(32)【優先日】2020-01-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/959,370
(32)【優先日】2020-01-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/958,948
(32)【優先日】2020-01-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/959,387
(32)【優先日】2020-01-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】519187827
【氏名又は名称】アダプティブエンドウ エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】ADAPTIVENDO LLC
(74)【代理人】
【識別番号】100175983
【弁理士】
【氏名又は名称】海老 裕介
(72)【発明者】
【氏名】ファンチャー, ハーシェル, イー.
(72)【発明者】
【氏名】ファーニッシュ, グレゴリー, アール.
(72)【発明者】
【氏名】パワーズ, ガレン, アール.
(72)【発明者】
【氏名】グリフィン, マーク, エー.
(72)【発明者】
【氏名】パワーズ, トレヴァー, イー.
(72)【発明者】
【氏名】カンフィールド, ニコラス
(72)【発明者】
【氏名】ゴールデンボーゲン, マイケル, ダブリュー.
(72)【発明者】
【氏名】アダムズ, サムナー, イー.
(72)【発明者】
【氏名】ゴスタウト, クリストファー, ジェー.
(57)【要約】
【課題】感染症の感染の可能性を低減又は制限することができる新しい内視鏡を提供すること。
【解決手段】当該内視鏡は、ハウジング、第1及び第2のアーティキュレーション制御ノブ、第1及び第2のアーティキュレーション制御シャフト、第1及び第2のアーティキュレーションブレーキ、含むハンドピースアセンブリを備える。第1及び第2のアーティキュレーション制御シャフトは、第1及び第2のアーティキュレーション制御ノブの回転により、ハウジングに対してそれぞれ回転する。第1及び第2のアーティキュレーションブレーキは、第1及び第2のアーティキュレーション制御シャフトの回転を許容する非係合位置から回転に抵抗する係合位置になる。第2のアーティキュレーションブレーキが、第2のアーティキュレーション制御シャフトを通って延びるブレーキアーティキュレーションシャフトを含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジング、第1のアーティキュレーション制御ノブ、第2のアーティキュレーション制御ノブ、第1のアーティキュレーション制御シャフト、第2のアーティキュレーション制御シャフト、第1のアーティキュレーションブレーキ、及び第2のアーティキュレーションブレーキを含むハンドピースアセンブリを備え、
該第1のアーティキュレーション制御シャフトは該第1のアーティキュレーション制御ノブに関連付けられ、
該第1のアーティキュレーション制御シャフトは、該ハウジングに対する該第1のアーティキュレーション制御ノブの回転により、該ハウジングに対して回転するようにされ、
該第2のアーティキュレーション制御シャフトは、該ハウジングに対する該第2のアーティキュレーション制御ノブの回転により、該ハウジングに対して回転するようにされ、
該第1のアーティキュレーションブレーキは、該ハウジングに対する該第1のアーティキュレーション制御シャフトの回転を許容する非係合位置から、該ハウジングに対する該第1のアーティキュレーション制御シャフトの回転に抵抗する係合位置になることが可能とされ、
該第2のアーティキュレーションブレーキは、該ハウジングに対する該第2のアーティキュレーション制御シャフトの回転を許容する非係合位置から、該ハウジングに対する該第2のアーティキュレーション制御シャフトの回転に抵抗する係合位置になることが可能とされ、
該第2のアーティキュレーションブレーキが、該第2のアーティキュレーション制御シャフトを通って延びるブレーキアーティキュレーションシャフトを含む、内視鏡。
【請求項2】
該ブレーキアーティキュレーションシャフトが、該ハウジングに対して回転方向で固定されている、請求項1に記載の内視鏡。
【請求項3】
該第2のアーティキュレーション制御シャフトが、該第1のアーティキュレーション制御シャフトを通って延びる、請求項1に記載の内視鏡。
【請求項4】
該第1のアーティキュレーション制御シャフトが、該ハウジングに対して回転方向で固定されたステアリングノブハブを通って延びる、請求項1に記載の内視鏡。
【請求項5】
該第1のアーティキュレーションブレーキが該係合位置にあるときに、該第1のアーティキュレーション制御ノブが該ステアリングノブハブに対して回転方向で固定されている、請求項4に記載の内視鏡。
【請求項6】
ハウジング、第1のアーティキュレーション制御シャフト、第2のアーティキュレーション制御シャフト、第1のアーティキュレーションブレーキ、及び第2のアーティキュレーションブレーキを含むハンドピースアセンブリを備え、
該第1のアーティキュレーション制御シャフトが、該ハウジングの内側に位置する部分と、該ハウジングの外側に位置する部分とを有し、
該第2のアーティキュレーション制御シャフトが、該ハウジングの内側に位置する部分と、該ハウジングの外側に位置する部分とを有し、
該第1のアーティキュレーションブレーキは、該ハウジングに対する該第1のアーティキュレーション制御シャフトの回転を許容する非係合位置から、該ハウジングに対する該第1のアーティキュレーション制御シャフトの回転に抵抗する係合位置となることが可能であり、
該第2のアーティキュレーションブレーキは、該ハウジングに対する該第2のアーティキュレーション制御シャフトの回転を許容する非係合位置から、該ハウジングに対する該第2のアーティキュレーション制御シャフトの回転に抵抗する係合位置となることが可能であり、
該第1のアーティキュレーションブレーキが、該ハウジングの外側の該第1のアーティキュレーション制御シャフトの部分の周りに少なくとも部分的に配置されている、内視鏡。
【請求項7】
該第2のアーティキュレーションブレーキが、該ハウジングの外側の該第2のアーティキュレーション制御シャフトの部分の周りに少なくとも部分的に配置されている、請求項6に記載の内視鏡。
【請求項8】
該ハウジングの外側の該第1のアーティキュレーション制御シャフトの部分の周りに少なくとも部分的に配置された第1のアーティキュレーション制御ノブを備える、請求項6に記載の内視鏡。
【請求項9】
該ハウジングの外側の該第2のアーティキュレーション制御シャフトの部分の周りに少なくとも部分的に配置された第2のアーティキュレーション制御ノブを備える、請求項6に記載の内視鏡。
【請求項10】
該第1のアーティキュレーションブレーキが、該第1のアーティキュレーション制御ノブ内で、該第1のアーティキュレーション制御ノブと該第1のアーティキュレーション制御シャフトとの間に配置されている、請求項8に記載の内視鏡。
【請求項11】
該第2のアーティキュレーションブレーキが、該第2のアーティキュレーション制御ノブ内で、該第2のアーティキュレーション制御ノブと該第2のアーティキュレーション制御シャフトとの間に配置されている、請求項9に記載の内視鏡。
【請求項12】
アーティキュレーション制御ノブとアーティキュレーションブレーキを有し、
該アーティキュレーションブレーキは、内視鏡のハウジングに対する該アーティキュレーション制御ノブの回転を許容する非係合位置から、該ハウジングに対する該アーティキュレーション制御ノブの回転に抵抗する係合位置になることが可能とされており、
該アーティキュレーションブレーキがばね要素を含み、該アーティキュレーションブレーキを該係合位置から該非係合位置にすることにより該ばね要素を圧縮するようにされた、内視鏡。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2019年8月5日に出願された米国仮出願第62/883,080号、2020年1月9日に出願された米国仮出願第62/958,948号、2020年1月9日に出願された米国仮出願第62/958,744号、2020年1月10日に出願された米国仮出願第62/959,370、2020年1月10日に出願された米国仮出願第62/959,387、2020年1月10日に出願された米国仮出願第62/959,198、及び2020年1月10日に出願された米国仮出願第62/959,346の利益を主張する。これらは参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、概ね内視鏡に関するものであり、消化器用に使用される内視鏡も含まれる。
【背景技術】
【0003】
内視鏡は、診断又は治療中に人体内の内部空洞又は潜在的空間を可視化するために、様々な医療処置に使用されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
内視鏡の設計や使用に影響を与える要因のひとつに、感染症対策がある。これまでも再使用型内視鏡には感染症のリスクがあったが、抗生物質耐性菌の出現により、そのリスクはさらに高まっている。このような細菌の感染が患者間で起こると、抗生物質耐性によりこれらの感染症の治療が困難となる。ブドウ球菌を含むこれらの細菌の多くは、バイオフィルムとしばしば呼ばれる保護膜を形成する能力を持っており、このバイオフィルムは、洗浄の間、感染性細菌を保護する。
【0005】
感染症感染のリスクを高めるもう一つの最近の動向は、より小型で複雑な器具の使用、より長い作業ルーメンと遠位マニピュレーター(例えば内視鏡の遠位連結シャフトに付随するエレベータなど)を必要とする診断処置が増え続けていることである。治療が困難な感染症の増加や、より複雑で洗浄が困難な内視鏡の普及により、内視鏡の滅菌や再使用は、ますます危険な行為となっている。
【0006】
感染症の感染の可能性を低減又は制限することが望まれている。そのため、新しい内視鏡の設計が望まれている。すなわち、この分野での改善が求められている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示は、概括的には内視鏡に関するものである。ある態様において、本開示は、使い捨てシャフトアセンブリに取り外し可能に結合された再使用可能なハンドピースを有する内視鏡に係るものである。再使用可能なハンドピースはアーティキュレーション(関節運動又は多関節運動)制御部を含み、使い捨てシャフトアセンブリは、再使用可能なハンドピースと使い捨てシャフトアセンブリが互いに結合されたとき(例えば、再使用可能なハンドピースのハウジングと使い捨てシャフトアセンブリのハウジングが一体に結合されたとき)にアーティキュレーション制御部と係合するアーティキュレーションワイヤ操作アセンブリを含んでいる。
【0008】
再使用可能なハンドピースは、再使用可能なハンドピースが使い捨てシャフトアセンブリに結合されたとき(例えば、再使用可能なハンドピースのハウジングと使い捨てシャフトアセンブリのハウジングが一体に結合されたとき)に使い捨てシャフトアセンブリの対応する光学的及び/又は電気的コネクターと係合する光学的及び/又は電気的コネクターを有してもよい。再使用可能なハンドピースの光学的及び/又は電気的コネクターは、電子モジュールの一部であってもよい。電子モジュールは、撮像制御部を含んでもよい。
【0009】
使い捨てシャフトアセンブリは、撮像装置(例えば、CCD又はCMOSセンサーなどの画像センサー又はレンズ)及び/又は発光体(例えば、LED又は光ファイバーケーブル)を含むことができる。撮像装置及び/又は発光体は、使い捨てシャフトアセンブリの遠位端に配置することができる。光学的及び/又は電気的コネクターは、再使用可能なハンドピースの電子モジュールと、使い捨てシャフトアセンブリの撮像装置及び/又は発光体との間の通信を提供し得る。
【0010】
発光体は、光を生成する素子(例えば、LED)を含んでもよく、又はアーティキュレーション遠位部分の近位に提供される光を通してもよい。例えば、発光体は、光導体(例えば、光ファイバーケーブル)であってもよい。撮像装置は、光を電気信号に変換するセンサー(例えば、CCD又はCMOSセンサー)、又はアーティキュレーション遠位部分からシャフトの近位部分に向かって光を通すように配置されたレンズを含んでもよい。
【0011】
再使用可能なハンドピースは、使い捨てシャフトアセンブリを通る流体の流れを制御するための制御部を含むことができる。それらの制御部は、使い捨てシャフトアセンブリ内の弁、及び/又は外部サポート機器(例えば、サポート機器内のポンプ及び/又は弁)と通信することができる。
【0012】
内視鏡アセンブリは、再使用可能なハンドピースと使い捨てシャフトアセンブリとを組み立てられた構成で一体に保持するロック部を含むことができる。ロック部は、再使用可能なハンドピース上の第1の部分と、使い捨てシャフトアセンブリ上の第2の部分とを含むことができ、ロック部のこの第1及び第2の部分は、協働して、再使用可能なハンドピースと使い捨てシャフトアセンブリとを組み立てられた構成で一体に保持する。
【0013】
ロック部は、使い捨てシャフトアセンブリと係合及び/又は係合解除するように作動可能である。ロック部は、回動及び/又は偏向可能なラッチアームに取り付けられたキャッチを有するラッチを含むことができる。ラッチは、再使用可能なハンドピースと使い捨てシャフトアセンブリを一体に保持することができるラッチ構成に、付勢部材(例えば、ばね)を用いて付勢されるようにすることができる。ロック部は、組立構成にあるときに、再使用可能なハンドピースを使い捨てシャフトアセンブリに保持する1つ以上の磁石を含むことができる。ロック部は、手工具(例えば、ドライバー)を使用せずに作動(例えば、係合及び/又は係合解除)するように構成することができる。好ましくは、ロック部は、指を使って作動可能である。ロック部は、再使用可能なハンドピース及び/又は使い捨てシャフトアセンブリのハウジングの一部によって画定され得る。例えば、ハウジングは、ロック部のための偏向可能なタブ及び/又はリビングヒンジを画定することができる。
【0014】
ロック部は、再使用可能なハンドピースと使い捨てシャフトアセンブリとが互いにロックされたときを表示すようにすることができる。例えば、ロック部は、再使用可能なハンドピースと使い捨てシャフトアセンブリが互いにロックされたときに、「カチッ」という可聴音を提供することができる。
【0015】
使い捨てシャフトアセンブリは、使い捨てシャフトアセンブリのシャフトの流体流路(例えば、ルーメン)と連通する1つ以上のポートを含むことができる。流体流路は、シャフトの一部に沿って、シャフトの遠位端にある1つ以上の開口部まで延びることができる。流体流路は、潅注、気腹、吸引、及び/又は手術用具(例えば、鉗子、カッター、及び/又は結紮装置)を受け入れるように配置されていてもよい。再使用可能なハンドピースは、シャフトの流体流路と流体連通する流体流路及び/又は流体コネクターを有していなくてもよい。
【0016】
再使用可能なハンドピースのアーティキュレーション制御部は、アーティキュレーションノブを含むことができる。アーティキュレーションノブは、ユーザからのアーティキュレーション入力(例えば、回転運動の形態で)を受け取るようにすることができる。アーティキュレーションノブは、分離可能な使い捨てシャフトのカム及び/又は歯車と連携して、使い捨てシャフトアセンブリの制御ワイヤを作動させることができる。ユーザ制御のアーティキュレーションノブは、同心のアーティキュレーションシャフトを有する及び/又は同心のアーティキュレーションシャフトにしっかりと取り付けられた2つのノブを含むことができる。
【0017】
同心のアーティキュレーションシャフトは、それぞれ、プーリー/ピニオン係合部分を有する。この部分は、トルクを伝達することができる断面幾何学的形状を有し得る。好ましくは、幾何学的形状は、アーティキュレーションシャフトの回転によりプーリー/ピニオンが回転するように、プーリー/ピニオンの幾何学的形状と干渉する幾何学的形状を有している。この幾何学的形状は、いくつかの非限定的な例を挙げると、楕円形、スプライン、正方形、又は星形を含むことができるが、これらに限定されるものではない。
【0018】
好ましくは、同心のアーティキュレーションシャフト構成は、中立基準位置を得るためにアーティキュレーションノブ又は遠位アーティキュレーション先端を方向付ける必要なしに、再使用可能なハンドピースへの使い捨てシャフトアセンブリの取り付けを可能にする。アーティキュレーションノブとブレーキアセンブリのブレーキがかかっていない場合、取り付け時の使い捨てシャフトアセンブリの向き(コイル状又は直線状)に関係なく、使用前に臨床医が遠位シャフト(挿入管)を操作している間、アーティキュレーションノブは自由に回転することができる。
【0019】
使い捨てシャフトアセンブリは、1つ以上のプーリーアセンブリを含むことができる。プーリーアセンブリは、アーティキュレーションシャフトの端部を受けるように配置された少なくとも1つのプーリーを含む。アーティキュレーションシャフトに関連付けられたアーティキュレーションノブの回転により、少なくとも1つのプーリーが回転する。少なくとも1つのプーリーに関連付けられるのは、作動時に使い捨てシャフトアセンブリの遠位シャフト部分を曲げるように構成されたアーティキュレーションワイヤ又は一対のアーティキュレーションワイヤ(例えば、2つの別々のワイヤ、又はプーリー上にループ状に配置されてプーリーの両側から延びるワイヤセグメントを有する単一の連続的なワイヤ)である。アーティキュレーションワイヤは、プーリーに固定され(例えば、結ばれ)、及び/又はプーリーの少なくとも一部の周りに延びていてもよい(例えば、プーリーの周りに巻かれている)。好ましくは、1つ以上のプーリーアセンブリは、2つのプーリー(各アーティキュレーションシャフトに対して1つ)及びアーティキュレーションワイヤ(各プーリーに対して少なくとも1つ)を含む。好ましくは、アーティキュレーションワイヤは、直交する平面内で遠位シャフト部を曲げるように構成される。
【0020】
使い捨てシャフトアセンブリは、剛性ハウジング内に含まれる1つ以上のラックアンドピニオンアセンブリを含むことができる。例えば、使い捨てシャフトアセンブリは、アーティキュレーションシャフトのピニオン係合部分を受け入れるように使い捨てシャフトアセンブリのラックアンドピニオンアセンブリを支持して位置決めする表面を有する近位剛性ハウジングを有することができる。
【0021】
分離可能な使い捨てシャフトに関連付けられた近位剛性ハウジング内に含まれる各ピニオンは、一組の対向するラックと係合する円周方向の一連の歯を有する。一組の対向するラックは、一対の対向するアーティキュレーションワイヤと関連付けられている。各アーティキュレーションワイヤは、一端をラックに、他端をシャフトのアーティキュレーション部の遠位先端部に、剛性的に固定することができる。対応するノブに加えられるユーザ入力トルクなどによるピニオンの回転により、アーティキュレーション遠位部分に加えられた引張力がもたらされる。
【0022】
好ましい実施形態では、2つのピニオンを使用し、それぞれが1対のラックとアーティキュレーションワイヤに関連付けられている。ラックとアーティキュレーションワイヤの各対は、遠位シャフト部を単一平面内でアーティキュレーション運動させるための手段を提供する。二対のアーティキュレーションワイヤは、互いに直交し得る二つの異なる平面であって、近位シャフト部分の長手方向軸がそれら平面の交差部分を通過する二つの異なる平面内で遠位シャフトのアーティキュレーションを提供する。
【0023】
好ましい実施形態は、アーティキュレーションシャフトの幾何学的な係合形状を含んだ単一又は一対のプーリーと、各プーリーに対する一対の対向するステアリングワイヤとを含んでいる。
【0024】
再使用可能なハンドピースに関連付けられた同心のアーティキュレーションシャフトの係合形状、及び分離可能な使い捨てシャフトアセンブリに関連付けられたプーリー/ピニオンの係合形状は、アーティキュレーションノブに加えられたトルクの形態の力をアーティキュレーションワイヤ(単数又は複数)の引張力に伝達し、遠位シャフトアーティキュレーション部の対応する動きとするのに好適である。好ましくは、係合形状は、アーティキュレーションシャフトとプーリー/ピニオンとの間の摩擦のみには依存しない。好ましくは、係合形状は、アーティキュレーションシャフトとプーリー/ピニオンとの間の幾何学的な干渉を含む。
【0025】
プーリー/ピニオン係合部分などのアーティキュレーションシャフトの一部は、アーティキュレーションシャフトの一部に沿ってテーパ状であってもよい。例えば、アーティキュレーションシャフトは、アーティキュレーションノブに向かう方向に小から大へとテーパとなる部分を有していてもよい。好適には、このような形状は、再使用可能なハンドピースが使い捨てシャフトアセンブリに結合されるときに、アーティキュレーションシャフトを使い捨てシャフトアセンブリのプーリー/ピニオンと係合させやすくすることができる。
【0026】
再使用可能なハンドピースは、アーティキュレーション制御部(例えば、アーティキュレーション制御ノブ)に調節可能なレベルの回転抵抗を加える1つ以上のブレーキを含むことができる。二平面アーティキュレーションが望まれる用途においては、各アーティキュレーション制御ノブ及びそのアーティキュレーションワイヤ又は関連付けられたアーティキュレーションワイヤの組に対して、別々のブレーキ機構があるようにできる。さらに、ブレーキ機構はノブによって画定された外被内に統合されるようにでき、それによって、再使用可能なハンドピースハウジング内に使い捨てシャフトアセンブリのための空間を創出することができる。さらに、ブレーキ機構は、摩擦面及び/又はブレーキ材料に対して力を加えるために、ねじ付きシャフトを回転させるといった固定された方法を利用しないこともできる。好ましくは、ブレーキ機構は、摩擦面及び/又はブレーキ材料の間に力を加えるためにばね要素を利用し、ブレーキ力を調整又は較正する必要をなくす。好ましくは、ブレーキは、摩擦面及び/又はブレーキ材料から力を取り除くようにばね要素を圧縮することによって解除される。
【0027】
本明細書に開示される配置において、アーティキュレーション制御部、並びに制御スイッチ及び/又はナビゲーションスイッチを組み込むことができる電子機器モジュールは、好ましくは、再使用可能なハンドピースのハウジングに取り付けられる。使い捨てシャフトアセンブリのアーティキュレーションワイヤ作動アセンブリ及びコネクターは、好ましくは、使い捨てシャフトアセンブリのハウジングに取り付けられる。従って、再使用可能なハンドピースのハウジングを使い捨てシャフトアセンブリのハウジングから分離することにより、アーティキュレーション制御部をアーティキュレーションワイヤ作動アセンブリから分離し、電子制御スイッチ及び/又はナビゲーションスイッチを使い捨てシャフトアセンブリのコネクターから分離することができる。
【0028】
好ましい実施形態は、再使用可能なハンドピースのハウジングに取り付けられた複数のスイッチであって、使い捨てシャフトアセンブリに関連付けられたワイヤハーネスと電気コネクターを介して電気的に通信する複数のスイッチを含むことができる電子機器モジュールを含む。複数のスイッチは、各スイッチと、一対の導電体に並列に接続された各スイッチとに関連付けられた固有の抵抗値をさらに含んでよい。この構成は、特定のスイッチと通信するために必要なコネクターの数、又はユーザによって押されるスイッチの組合せを最小にすることができる。さらに、又は代替的に、本実施形態の電子機器モジュールは、特定のスイッチと通信するために必要なコネクターの数、又はユーザによって押されるスイッチの組み合わせを最小にするために、マイクロプロセッサをさらに組み込んでもよい。
【0029】
好ましくは、内視鏡アセンブリの再使用可能なハンドピースは、内視鏡処置の間、患者の身体の外側に完全に残ることができるが、一方で、使い捨てシャフトアセンブリは、内視鏡処置の間、患者の身体内に配置される部分を有する。従って、再使用可能なハンドピースと使い捨てシャフトアセンブリは、処置後に互いに分離され、使い捨てハンドピースは廃棄(又は再処理)することができる。再使用可能なハンドピースには、洗浄及び滅菌しなければならない流体ルーメンがないので、再使用可能なハンドピースを使用する処置の間に行われる洗浄(別名「再処理」)の労力は劇的に減少する。また、複数の患者に使用される再使用可能なハンドピースのどの部分も患者に挿入されないので、感染症の伝染のリスクを劇的に低減することができる。
【0030】
使い捨てシャフトアセンブリは、上部内視鏡及び下部内視鏡をサポートするために、様々な構成で配置及び/又は提供することが可能である。例えば、使い捨てシャフトアセンブリは、いくつかの非限定的な例を挙げると、結腸鏡、胃カメラ、S状結腸鏡、及び/又は十二指腸鏡による処置のために配置することができる。さらに、又は代替的に、使い捨てシャフトアセンブリは、様々な特殊な構成、例えば小児用挿入管直径で提供され得る。様々な使い捨てシャフトアセンブリ及び/又は処置に同じ再使用可能ハンドピースを使用することができるので、各タイプの処置のための複数の専用の内視鏡、例えば、結腸鏡、胃カメラ、S状結腸鏡、十二指腸鏡などをストックしておく必要性を排除することによって、臨床医、臨床医グループ、及び/又は医療センターによる資本投資を大幅に削減することができる。
【0031】
内視鏡アセンブリを組み立てる方法、内視鏡アセンブリを分解する方法、及び/又は内視鏡アセンブリを使用する方法が企図されている。そのような方法は、再使用可能なハンドピースのハウジングを使い捨てシャフトアセンブリのハウジングに接続することを含み得、再使用可能なハンドピースは、アーティキュレーション制御部及び電子機器モジュールを備え、使い捨てシャフトアセンブリは、アーティキュレーションワイヤ作動アセンブリ及びコネクターを備え、それらの接続により、アーティキュレーション制御部がアーティキュレーションワイヤ作動アセンブリに、電子機器モジュールが使い捨てシャフトアセンブリのコネクターに接続される。さらに、又は代替的に、方法は、再使用可能なハンドピースのハウジングを使い捨てシャフトアセンブリのハウジングから分離して、アーティキュレーション制御部をアーティキュレーションワイヤ作動アセンブリから、電子モジュールを使い捨てシャフトアセンブリのコネクターから分離することを含むことができる。この方法は、本明細書に記載された任意の内視鏡アセンブリの一部又は全部を提供することを含むことができる。
【0032】
有利には、本明細書に開示されるシステム、アセンブリ、装置、及び方法は、使用の間の再処理(すなわち、洗浄)に多くを費やさなければならない既存の再使用可能内視鏡に関連する時間遅延を低減及び/又は排除することによって、臨床医及び/又は施設が1日に行うことができる内視鏡処置の量を増加させることが可能である。使い捨てシャフトを使用することにより、臨床医及び/又は施設がシャフト及びシャフトのルーメンを再処理(すなわち、洗浄)する必要はもはやない。臨床医及び/又は施設は、再使用可能なハンドピースを単に拭き取り、新しい滅菌された使い捨てシャフトアセンブリを再使用可能なハンドピースに接続して、内視鏡アセンブリを別の処置のために準備することができる。
【0033】
有利には、本明細書に開示されるシステム、アセンブリ、装置、及び方法は、専用の再使用可能な内視鏡並びに関連する再処理装置、供給品、及び清浄な水がなくても、臨床医が複数の及び/又は様々な処置を行うことができるようにすることができる。これは、戦場での設定又は資源が限られた遠隔地の診療所において特に有利となり得る。これらの場所においては、再処理装置、再処理用品、訓練を受けた再処理担当者、及び再処理実験室の設定が利用できない可能性がある。有利には、本明細書に開示される内視鏡は、単に拭き取りと防腐溶液を使用して再使用可能なハンドピースの外面を清掃し、新しい使い捨てシャフトアセンブリを接続することによって、新しい処置のための準備をすることができる。
【0034】
有利には、再使用可能なハンドピースは、アーティキュレーションノブ及びクラッチに関連付けられた高精度の信頼できる部品を用いて、ユーザが慣れ親しんだ機能を提供することができる。
【0035】
有利には、再使用可能なハンドピースにアーティキュレーションハンドル及びクラッチを組み込むことにより、分離可能な使い捨てシャフトアセンブリの構成部品を減らし、その結果、内視鏡の使い捨て部分をより低コストとすることが可能である。
【0036】
分離可能な使い捨てシャフトアセンブリに関連付けられた近位剛性ハウジングはまた、ツール、洗浄、及び吸引のためのルーメンを管理するための機能を含むことができる。これらの機能は、コネクターを取り付けるか、又は外部装置及び管に接続するための機能を組み入れるようにすることができる。好ましくは、分離可能な使い捨てシャフトの近位剛性ハウジングにこれらのルーメン及びコネクターを組み込むことにより、分離可能な使い捨てシャフトアセンブリに対する潜在的な体液接触面を分離して、感染症伝染を減少及び/又は防止することができる。
【0037】
再使用可能なハンドピースは、制御モジュール、スイッチ、及び電気コネクターを含むことができ、一方で使い捨てシャフトアセンブリは、光学センサー、光学センサーモジュール、及び電気コネクターを含むことができる。一組の導線により、組み立てられた内視鏡からコンソールに戻る光データ及び制御データの両方を送ることができる。
【0038】
好ましくは、電子モジュールとスイッチを組み込むことにより、制御データの送信が容易になる一方で、分離可能な使い捨てシャフトに関連する部品が簡素化される。
【0039】
有利には、画像データ及び関連付けられたメタデータを組み立てられた内視鏡からコンソールに送信することにより、患者データ及び画像データの保存及び共有が容易になる。
【0040】
再利用可能なハンドピースは、サポート機器の少なくとも一部(例えば、サポート機器内の1つ以上のポンプ及び/又は弁)を制御するようにされた電子モジュール(例えば、回路基板)を含むことができる。再使用可能なハンドピースの1つ以上のスイッチは、サポート機器を制御するために電子機器モジュールと関連付けることができる。このような構成は、洗浄及び吸引ルーメン用の弁が、再使用可能なハンドピース及び/又は分離可能な遠位シャフトアセンブリと物理的に関連付けられる必要性を排除することができる。
【0041】
本明細書に開示される構成は、低コストで小型の高解像度カメラを利用することができる。有利には、この低コストにより、医療提供者及び/又は保険会社によって規定されるコスト、寸法、及び解像度の要件を満たす使い捨て内視鏡が可能となり得る。
【0042】
本明細書に開示される使い捨てシャフトアセンブリは、1回限りの使用が意図されたものとすることができる。有利には、使い捨て医療装置は、感染症の伝染を低減させることができる。
【0043】
本願出願人は、特定の疾患の評価及び新規の治療手順の実施に関連する専門知識が、臨床研究機関又は大規模な医療施設にますます集中するようになっていることも認識している。有利なことに、本明細書に開示される内視鏡は、患者データ及び画像データの共有を促進することができる。
【0044】
本開示は、さらに、概ね内視鏡に関する。本開示は、ある形態としては、使い捨て内視鏡及びこれに取り付けられる使い捨てカートリッジに係るものである。内視鏡は、カートリッジに延びる複数の流体経路及び1つ以上の導電体を含んでもよい。カートリッジは、流体経路の一部又は全部及び/又は1つ以上の導電体を制御コンソールに接続して、内視鏡と制御コンソールとの間の流体(例えば、液体又は気体)及び/又は電力及び/又はデータの通過を可能にすることができる。
【0045】
この内視鏡は、第1の流体経路、第2の流体経路、第3の流体経路、及び/又は導電体を含んでもよい。第1の流体経路、第2の流体経路、及び/又は第3の流体経路は、カートリッジによって画定される部分を有していてもよい。カートリッジは、ハウジングを含むことができる。カートリッジは、内視鏡の導電体に関連する第1の電気コネクターと、第2の電気コネクターとをさらに含み、内視鏡の導電体をコンソールの導電体に電気的に接続するように構成され得る。
【0046】
このカートリッジの少なくとも1つの流体経路(例えば、第1の流体経路)は、弁部分を含み得る。弁部分は、コンソールの第1のアクチュエータと整合することができ、第1のアクチュエータは、流体経路の弁部分を選択的に閉鎖又は開放するように作動可能である。
【0047】
本開示は、1つ以上の窓を画定する1つ以上の内面を有するハウジングを有するカートリッジを更に開示する。1つ以上の流体経路の弁部分が、1つ以上の窓の中に配置されてもよい。この1つ以上の窓は、1つ以上の流体経路を閉鎖及び/又は開放するように構成されたコンソールから1つ以上のアクチュエータを受け入れるように構成されてもよい。
【0048】
弁部分は、ハウジングによって画定された窓の中に配置された可撓性膜を含んでもよい。可撓性膜は、1つ以上の流体経路を画定する管の管壁であってもよい。
【0049】
内視鏡システムは、内視鏡の操作を支援するために制御コンソールを利用してもよい。コンソールは、ビデオモニタを含んでもよく、及び/又はビデオモニタに接続されてもよい。コンソールは、コマンドを入力するためのユーザインターフェースをさらに含んでもよく、及び/又はユーザインターフェースに接続されてもよい。コンソールは、カートリッジを受け取るための弁制御アセンブリをさらに含むことができ、及び/又は弁制御アセンブリに接続されることができる。弁制御アセンブリは、カートリッジを固定するためのドアを含むことができる。ドアは、カートリッジを押圧するためにキーパーに挿入されることができるラッチを含んでもよい。押圧は、カートリッジの電気コネクターとコンソールの電気コネクターとの間の接続を容易にするのを助ける。ラッチは、レバーラッチであってもよい。
【0050】
内視鏡(例えば、再使用可能なハンドピース及び/又は使い捨て部分)及びカートリッジは、滅菌医療用トレイなどの医療用包装内に滅菌密封することができる。好ましくは、医療用包装内に密封された内視鏡は、再使用可能なハンドピースアセンブリと使い捨てシャフトアセンブリを含む内視鏡システムの使い捨てシャフトアセンブリ部分である。
【0051】
単一流体経路に加えて、内視鏡システムは、第2の流体経路を含んでもよい。第2の流体経路は、カートリッジによって画定された第2の弁部分を含んでもよい。第2の弁部分は、第2の流体経路の第2の弁部分を選択的に閉鎖及び/又は開放するように作動可能なコンソールの第2のアクチュエータと整合してもよい。
【0052】
カートリッジの流体経路(例えば、第3の流体経路)は、主部分と分岐部分とを有してよい。カートリッジの第3の流体経路の主部分は、第3の弁部分を含むことができる。第3の弁部分は、第3の弁部分を選択的に閉鎖及び/又は開放するように作動可能なコンソールの第3のアクチュエータと整列することができる。
【0053】
カートリッジの流体経路の分岐部分は、第4の弁部分を含むことができる。第4の弁部分は、第4の弁部分を選択的に閉鎖及び/又は開放するように作動可能なコンソールの第4のアクチュエータと整列することができる。
【0054】
内視鏡システムは、カートリッジがコンソールに接続されたときに内視鏡とコンソールとの間に延びる長さ部分を有する流体経路(例えば、第4の流体経路)を含み、その長さ部分には弁を設けないようにすることができる。
【0055】
内視鏡システムの内視鏡は、本明細書に開示されているいずれかのもののような、再使用可能なハンドピースアセンブリ及び使い捨てシャフトアセンブリを含んでもよい。好ましくは、再使用可能なハンドピースアセンブリは、選択的に使い捨てシャフトアセンブリに取り付け可能、且つ使い捨てシャフトアセンブリから取り外し可能であってよい。好ましくは、再使用可能なハンドピースアセンブリはアーティキュレーション制御部を支持し、再使用可能なハンドピースアセンブリが使い捨てシャフトアセンブリに取り付けられると、アーティキュレーション制御部は、使い捨てシャフトアセンブリの遠位部分を操作するために使い捨てシャフトアセンブリの一部分と係合する。
【0056】
好ましくは、内視鏡の少なくとも1つの流体経路は、内視鏡からカートリッジまで連続して延びて連続的な流体経路を形成しており、流量制御弁を有さない。この連続的な流体経路は、少なくとも内視鏡の遠位先端からカートリッジまで延在する部分を有していてもよい。
【0057】
内視鏡の流体経路(例えば、第1の流体経路、第2の流体経路、第3の流体経路、及び/又は第4の流体経路)は、それぞれ連続的な可撓性管によって画定されてもよい。
【0058】
内視鏡システムを使用する方法は、カートリッジをコンソールに接続することを含んでもよい。カートリッジをコンソールに接続することは、カートリッジの電気コネクターをコンソールに接続して、内視鏡の導電体をコンソールの導電体と電気的に接続し、コンソールと内視鏡の間で電力及び/又はデータをやりとりするようにすることができる。この接続することはまた、内視鏡の1つ以上の流体経路の1つ以上の弁部をコンソールの1つ以上のアクチュエータの上に配置し、アクチュエータを選択的に作動させて1つ以上の流体経路を開放及び/又は閉鎖できるようにすることも含み得る。好ましくは、この導電体を接続することと1つ以上の弁部分の配置することとは、同時に行われる。
【0059】
有利には、開示された構成は、ユーザによるセットアップにおいて行われる別々の接続の数を減らすことができる。
【0060】
有利には、開示された構成は、内視鏡ルーメンに関連する漏出位置の数を減少させることができる。
【0061】
有利には、開示された構成は、内視鏡システムの洗浄及び再使用に関連するコストを低減することができる。
【0062】
有利には、開示された構成は、マルチパートな弁を交換及び/又は排除することによって、バイオハザードである流体に曝されるリスクを低減することができる。
【0063】
有利には、開示された構成は、固有の識別子データを含むコンソール及び制御モジュールの相互作用によって、使い捨て内視鏡の追跡及び管理を可能にすることができる。
【0064】
別の実施例では、ドアのないカートリッジ及び制御弁のアセンブリが利用され得る。制御弁アセンブリは、レッジ面(ledge surface)とラッチとを含んでもよい。カートリッジは、レッジ面とラッチ受け部とを含んでもよい。代替例では、制御弁アセンブリがラッチ受け部分を含み、カートリッジがラッチを含んでもよい。カートリッジが制御弁アセンブリによって受け入れられたときに、ラッチがラッチ受け部分に接触して、カートリッジを制御弁アセンブリに固定する。また、カートリッジのレッジ面と制御弁アセンブリのレッジ面は、互いに接触して、カートリッジの端部を制御弁アセンブリに固定する。
【0065】
カートリッジは、上記のドアを備える制御弁アセンブリの例で説明したアンビルと同様のアンビルをさらに含んでもよい。アンビルは、カートリッジの流体経路を選択的に閉鎖するときに、アクチュエータに対抗力を与えるように構成される。一実施例では、アンビルは、カートリッジに画定された窓に配置されてもよい。
【0066】
内視鏡アセンブリは、さらに、それぞれが独立したカートリッジを受け入れるように構成された複数の制御弁アセンブリを有するコンソールを含むシステムに係るものであってよい。各カートリッジは、内視鏡に接続されてもよい。各内視鏡は、異なるタイプの内視鏡であってもよい。いくつかの例では、第1の内視鏡は十二指腸鏡であり、第2の内視鏡は胆管膵管鏡である。いくつかの実施形態では、第1の内視鏡は主(一次)コントローラであってよく、第2の内視鏡は副(二次)であってよい。この構成において、主内視鏡は、副内視鏡の流体及び/又は画像機能を制御してもよい。
【0067】
有利には、開示された構成は、コンソール上に1つ以上の医療装置を含み、同じ患者のための処置間の時間を短縮することができる。
【0068】
有利には、開示された構成は、追加の装置、カート、又は全体的に大掛かりなセットアップなしに、複数の内視鏡を追加することを可能にする。
【0069】
有利には、同一コンソール上の2つの制御カートリッジアセンブリの使用は、オペレータが手にする主内視鏡で副内視鏡の液体及び画像の制御部を制御する能力を提供し、1つの処理を完了するのに必要な内視鏡医の数を減少させる。
【0070】
内視鏡アセンブリは、さらに、ハンドピースアセンブリ、シャフトアセンブリ、及びラッチ状態とラッチ解除状態とすることができるラッチを含む内視鏡に係るものであってよい。ハンドピースアセンブリは、ハウジングを有する。シャフトアセンブリは、ハウジングを有する。ラッチ状態では、ラッチがハンドピースアセンブリのハウジングをシャフトアセンブリのハウジングにラッチする。ラッチ状態からラッチ解除状態になると、ラッチは、ハンドピースアセンブリのハウジングとシャフトアセンブリのハウジングとを分離する分離力を加える。ハンドピースアセンブリは再使用可能なハンドピースアセンブリであってもよく、及び/又はシャフトアセンブリは使い捨てシャフトアセンブリであってもよい。
【0071】
ラッチはレバーを含んでもよく、レバーはラッチ状態における第1の位置からラッチ解除状態における第2の位置まで枢動する。ラッチは、ラッチ面及びラッチ解除面を含んでもよい。ラッチ状態において、ラッチ面は、ハンドピースのハウジングをシャフトアセンブリのハウジングに近接して保持する。ラッチ状態からラッチ解除状態になるときに、ラッチ解除面はハウジングを分離するための分離力を加える。ラッチは、シート部分をさらに含んでもよい。ラッチ部及びラッチ解除部が、シート部分の互いに反対側に配置されてもよい。ラッチは、ラッチピボットをさらに含んでもよい。ラッチ部及びラッチ解除部は、ラッチピボットの相互に反対側に位置していてもよい。ラッチは、再使用可能なハンドピースに配置されてもよい。ラッチは、使い捨てシャフトアセンブリに配置されてもよい。
【0072】
内視鏡の別の実施例は、ハンドピースアセンブリ及びシャフトアセンブリを含んでもよい。ハンドピースアセンブリはハウジングを有する。シャフトアセンブリはハウジングを有する。内視鏡は、付勢部材とラッチをさらに含んでもよい。ラッチは、ラッチ状態とラッチ解除状態との間で変位可能なラッチを含んでもよい。付勢部材は、ハウジングを互いに向かう方向又は互いに離れる方向に付勢するための付勢力を加えてもよい。ラッチは、ハウジングを互いに離れる方向又は互いに向かう方向に押し付けるように、付勢力に対抗する力を加えるように構成されてもよい。例えば、操作されたときに、付勢部材はハウジングを互いに向かって付勢するように構成され、ラッチは、ハウジングを互いに離す方向に押し付けるように構成されてもよい。別の例では、操作されたときに、付勢部材はハウジングを互いに離れる方向に付勢し、ラッチはハウジングを互いに向か方向に押し付けるように構成されてもよく、及び/又はラッチは付勢部材の力に対抗してハウジングを一体に保持するように構成されてもよい。付勢部材は、いくつかの非限定的な例を挙げると、ばね、偏向可能なアーム、磁石、及び/又は圧力チャンバ(例えば、空気圧ピストン)であってよい。
【0073】
さらに、ラッチ及びラッチ受け部を含む再使用可能なハンドピースアセンブリ及び使い捨てシャフトアセンブリを有する内視鏡のためのラッチ機構が開示されている。ラッチは、ラッチ部と、ラッチ解除部と、ラッチハンドルとを有する。ラッチ機構は、ラッチ状態とラッチ解除状態との間で移動可能である。ラッチハンドルは、第1の位置と第2の位置との間で移動可能である。ラッチ状態では、ラッチ受け部はラッチ部に接触する。ラッチ解除状態では、ラッチ受け部とラッチ部は接触しない。ラッチ状態からラッチ解除状態になるときに、ラッチ解除部は、受け部に接触して、アセンブリを分離する力を加えることができる。
【0074】
さらに、少なくとも廃棄袋と容器とを有する包装システムが開示される。容器は、医療製品を保持するための凹部を含む第1の部分を含んでもよく、凹部は、医療製品を滅菌環境下で保持するように構成される。容器は、廃棄袋を支持するように構成された第2の部分を更に含んでもよい。第2の部分は、第2の袋を支持するようにさらに構成されてもよい。容器は、医療製品箱をさらに含んでもよい。廃棄袋及び容器は、共に、医療製品の使用前に、医療製品箱内に取り外し可能に配置される。廃棄袋は、医療品が使用された後に、医療品を保持するように構成されていてもよい。
【0075】
容器はトレイをさらに含んでもよい。医療製品を保持するように構成された凹部は、トレイ内に画定されてもよい。トレイは、熱成形プラスチックから作製されてもよい。
【0076】
容器は、カバーをさらに含んでもよく、カバーは、凹部を滅菌的に封止するようにトレイに構成され及び/又は取り付け可能であってもよい。容器は、リサイクル可能な材料から作製されてもよい。カバーは、タイベック(Tyvek)(登録商標)から作られてもよい。
【0077】
包装システムは、カバーに付着されたラベルをさらに含んでもよい。ラベルは、凹部内に保持された医療製品に係る情報を含んでもよい。
【0078】
廃棄袋と容器が医療品箱内に配置されているときに、廃棄袋が容器の第2部分に取り付けられるようにしてもよい。廃棄袋は、容器の第2の部分から着脱可能であってもよい。廃棄袋は、第2の部分に固着されてもよい。第2の部分は容器の外面であってもよい。第2の部分は、容器の内面であってもよい。
【0079】
第2の袋と容器とが医療品箱内に配置されたときに、第2の袋が容器の第2の部分に固着されてもよい。第2の袋は、容器の第2の部分から取り外し可能であってもよい。第2の袋は、第2の部分に固着されてもよい。
【0080】
医療製品の全体又は使い捨てシャフトアセンブリが使用されて廃棄袋内に適切に配置された後、廃棄袋は、包装システムの第2の部分から取り外されて、バイオハザード廃棄物の適切な方法で廃棄され得る。
【0081】
再利用可能なハンドピースが第2の袋の中に入れられた後に、第2の袋は、包装システムの第2の部分から取り外されてもよい。再使用可能なハンドピースを内部に有する第2の袋は、再処理のために安全に移送されてもよい。いくつかの例では、医療従事者又は医療従事者に関連する人は、再処理/洗浄のために、再使用可能なハンドピースを含む第2の袋を製造業者に送り返すことができる。再処理作業が完了すると、再使用可能なハンドピースは、医療従事者及び/又は同じ診療所に返送されてもよい。他の例では、再使用可能なハンドピースは、製造業者と元の医療従事者との間の契約に応じて、第三者に再販され得る。
【0082】
包装システムは、医療製品箱をさらに含んでもよい。廃棄袋及び容器は、医療製品の使用前に、共に医療製品箱内に取り外し可能に配置される。第2の袋及び容器は、共に、医療製品の使用前に、医療製品箱内に取り外し可能に配置される。
【0083】
包装システムは、出荷箱をさらに含んでもよい。複数の医療品箱が出荷箱内に梱包されてもよい。
【0084】
廃棄袋は、周囲開口部を含んでもよい。廃棄袋を容器の第2の部分に付着させるための接着剤は、周囲開口部の少なくとも20%に沿って間隔を空けて配置されてもよい。
【0085】
第2の袋は、周囲開口部を含んでもよい。第2の袋を容器の第2の部分に付着させるための接着剤は、周囲開口部の少なくとも20%に沿うように間隔を空けて配置されてもよい。
【0086】
医療製品は、内視鏡であってもよい。
【0087】
本明細書に開示される他の構成では、制御スイッチ及びナビゲーションスイッチが組み込まれたアーティキュレーション制御部・電子機器モジュールは、再使用可能なハンドピースのハウジングに取り付けられ、またアーティキュレーションワイヤ作動アセンブリ及び使い捨てシャフトアセンブリのコネクターは、使い捨てシャフトアセンブリのハウジングに取り付けられる。従って、再使用可能なハンドピースのハウジングを使い捨てシャフトアセンブリのハウジングから分離すると、アーティキュレーション制御部がアーティキュレーションワイヤ作動アセンブリから分離し、電子制御スイッチ及びナビゲーションスイッチが使い捨てシャフトアセンブリのコネクターから分離する。
【0088】
好ましい実施形態は、電気コネクターを介して使い捨てシャフトアセンブリに関連付けられたワイヤハーネスと電気的に接続する再使用可能ハンドピースのハウジングに取り付けられた複数のスイッチを含む電子機器モジュールを含んでもよい。再使用可能ハンドピースのハウジングに取り付けられた複数のスイッチは、電気コネクターを介して使い捨てシャフトアセンブリに関連するワイヤハーネスと電気的に接続される。本実施形態の電子機器モジュールは、特定のスイッチを接続するのに必要なコネクターの数又はスユーザーによって押されるスイッチの組み合わせを最小にするために、マイクロプロセッサをさらに含んでもよい。
【0089】
内視鏡の別の実施形態において、再使用可能なハンドピースは、電子モジュール、スイッチ、及び電気コネクターを含み、一方で、使い捨てシャフトアセンブリは、光学センサー、光学センサーモジュール、及び電気コネクターを含み、一組の導体が、光データ及び制御データの両方を組み立てられた内視鏡からコンソールへ送り返す。
【0090】
有利には、電子モジュール及びスイッチを組み込むことによって、分離可能な使い捨てシャフトに関連する部品を単純化しながら、制御データの伝送を容易にする。
【0091】
再使用可能なハンドピースは、サポート機器の少なくとも一部(例えば、サポート機器内の1つ以上のポンプ及び/又は弁)を制御するようにされた回路基板(電子機器モジュール)を含むことができる。再使用可能なハンドピースの1つ以上のスイッチは、サポート機器を制御するために電子機器モジュールと関連付けられるようにできる。
【0092】
有利には、このような構成は、洗浄及び吸引ルーメン用の弁が再使用可能なハンドピース及び/又は分離可能な遠位シャフトアセンブリと物理的に関連付けられる必要性を排除することができる。
【0093】
再使用可能なハンドピース回路基板(電子モジュール)に関連付けられたスイッチは、再使用可能なハンドピースの上部にあるプログラム可能な機能用の個別のボタンによって作動する2つの電気スイッチを含むことができる。スイッチの少なくとも1つ(例えば、下から2番目のスイッチ)は、遠隔吸引弁を作動させることができる。スイッチの少なくとも1つ(例えば、底部ボタンに関連付けられた第1スイッチ)は、リモート弁の動作により気腹機能を開始させてもよい。スイッチの少なくとも1つ(例えば、底部ボタンに関連付けられた第の2スイッチ)は、リモート弁の動作によりカメラ洗浄機能を開始させる。ボタンを覆う外装成形ガスケットの上に操作者が指を置くことにより、スイッチの1つ以上が作動するようにすることができる。操作者がボタンを完全に押し下げることにより、1つ又は複数のスイッチが作動するようにすることができる。
【0094】
有利には、使い捨てシャフトカートリッジに関連するリモート弁の使用により、内視鏡のための現在の技術水準における機械弁に関連する洗浄の必要性及び潜在的な汚染が排除される。
【0095】
現在の技術水準にある内視鏡は、弁ボタンの上部に位置する通気孔を有し、この通気孔をユーザの指によって覆うことにより、気腹が行われる。有利には、静電容量式スイッチは、気腹を開始するためにボタンの上部に指をおくだけで、現在の技術水準の内視鏡に関してのユーザ経験と同じ経験を与えることができるが、現在の内視鏡に関連する機械的な弁における洗浄の必要性及び汚染の可能性を排除する。
【0096】
内視鏡アセンブリは、再使用可能なハンドピースと使い捨てシャフトアセンブリを組み立てられた構成で一体に保持するカプラを含むことができる。カプラは、再使用可能なハンドピース上の第1の部分と、使い捨てシャフトアセンブリ上の第2の部分とを含むことができ、カプラの第1の部分及び第2の部分は、再使用可能なハンドピース及び使い捨てシャフトアセンブリが組み立てられた構成において一体に保持するように協働する。
【0097】
再使用可能なハンドピースのアーティキュレーション制御部は、アーティキュレーションノブを含むことができる。アーティキュレーションノブは、ユーザからアーティキュレーション操作入力(例えば、回転運動の形で)を受け取るようにされる。アーティキュレーションノブは、分離可能な使い捨てシャフトのプーリー/カムと連通して、使い捨てシャフトアセンブリの制御ワイヤを作動させることができる。ユーザ制御のアーティキュレーションノブは、同心駆動シャフトを有する及び/又は同心駆動シャフトに剛性的に取り付けられた2つのノブを含むことができる。
【0098】
同心駆動シャフトは、それぞれ、プーリー/カム係合部分を有する。この部分は、トルクの伝達を助けるために、非円形の断面幾何学的形状を有することができる。この幾何学的形状は、いくつかの非限定的な例を挙げると、楕円形、スプライン、正方形、又は星形を含むことができるが、これらに限定されない。
【0099】
有利には、本明細書に開示される同心シャフト駆動構成は、中立基準位置を得るためにアーティキュレーションノブ又は遠位アーティキュレーション先端を方向付ける必要なしに、再使用可能ハンドピースへの使い捨てシャフトアセンブリの取り付けを可能にする。取り付け時の使い捨てシャフトアセンブリの向き(コイル状又は直線状)に関係なく、臨床医による使用前に遠位シャフト(挿入管)が操作されている間、アーティキュレーションノブは自由に回転する。
【0100】
使い捨てシャフトアセンブリは、剛性ハウジング内に収容された1つ以上のプーリー/カムを含むことができる。例えば、使い捨てシャフトアセンブリは、駆動シャフトのプーリー/カム係合部分を受け入れるように使い捨てシャフトアセンブリのプーリー/カムを支持して位置決めする面を有する近位剛性ハウジングを有することができる。
【0101】
分離可能な使い捨てシャフトに関連付けられた近位剛性ハウジング内に収容された各プーリー/カムは、一対の反対側のアーティキュレーションワイヤに接続される。各アーティキュレーションワイヤは、プーリー/カムに固定され、その他端がシャフトのアーティキュレーション部の遠位先端部に剛性的に固定されるようにすることができる。対応するノブに加えられるユーザ入力トルクなどによるプーリー/カムの回転により、アーティキュレーション遠位部分に引張力がもたらされる。
【0102】
好ましい実施形態は、2つのプーリー/カムを利用し、それぞれが一対のアーティキュレーションワイヤに関連付けられている。各対のアーティキュレーションワイヤは、遠位シャフト部分を単一平面でアーティキュレーション動作(関節動作、曲げ動作)させるための手段を提供する。二対のアーティキュレーションワイヤは、互いに直交する二つの異なる平面であって近位シャフト部分の長手方向軸がこれら平面の交差部分を通る2つの平面内において、遠位シャフトアーティキュレーション動作を与える。
【0103】
再使用可能なハンドピースに関連付けられた同心駆動シャフトの係合部と、分離可能な使い捨てシャフトアセンブリに関連付けられたプーリー/カムの係合部は、アーティキュレーションノブに加えられたトルクの形態の力を、アーティキュレーションワイヤ(複数可)の引張力とし、遠位シャフトアーティキュレーション部の対応の動きを生じさせるのに好適なものとされる。
【0104】
プーリー/カム係合部分などの駆動シャフトの一部は、駆動シャフトの一部に沿ってテーパ状であってもよい。例えば、駆動シャフトは、アーティキュレーションノブに向かう方向に小から大へとテーパが付けられた部分を有していてもよい。有利には、このような構成は、再使用可能なハンドピースが使い捨てシャフトアセンブリに結合されたときに、駆動シャフトを使い捨てシャフトアセンブリのピニオンと係合させやすくすることができる。
【0105】
再使用可能なハンドピースは、調節可能なレベルの回転抵抗をアーティキュレーション制御部(例えば、アーティキュレーション制御ノブ)に加えるブレーキを含むことができる。少なくとも2つの平面アーティキュレーションが必要とされる用途のために、各アーティキュレーション制御ノブ及びそれに関連付けられたアーティキュレーションワイヤ(複数可)に対して、個別のブレーキ機構が存在する。さらに、ブレーキ機構は、ノブによって画定される外被内に統合され、それによって、再使用可能なハンドピースハウジング内に使い捨てシャフトアセンブリのためのスペースを作り出す。さらに、ブレーキ機構は、摩擦面及び/又はブレーキ材料に対して力を加えるために、ねじ付きシャフトの回転のような固定的な方法を利用しない。
【0106】
有利には、内視鏡アセンブリの再使用可能なハンドピースは、内視鏡処置中に患者の身体の外に完全に残り、一方で使い捨てシャフトアセンブリは、内視鏡処置中に患者の身体内に配置される部分を有している。従って、再使用可能なハンドピースと使い捨てシャフトアセンブリは、処置後に互いに分離され、使い捨てハンドピースは廃棄(又は再処理)されるようにできる。再使用可能なハンドピースには、洗浄及び滅菌しなければならない流体ルーメンがないので、処置と処置の間の洗浄(別名「再処理」)の労力が劇的に減少する。また、複数の患者に使用される再使用可能なハンドピースのどの部分も患者に挿入されないため、感染症伝染のリスクを大幅に低減することができる。
【0107】
使い捨てシャフトアセンブリは、上部内視鏡及び下部内視鏡をサポートするために、様々な構成とされ及び/又は提供される。例えば、使い捨てシャフトアセンブリは、いくつかの非限定的な例を挙げると、結腸鏡、胃カメラ、S状結腸鏡、及び/又は十二指腸鏡の処置のためのものとすることができる。さらに、又は代替的に、使い捨てシャフトアセンブリは、様々な専門的構成、例えば小児用挿入管直径で提供され得る。有利には、様々な使い捨てシャフトアセンブリ及び/又は再使用可能ハンドピースを使用できるようにすることにより、各タイプの処置のための複数の専用の内視鏡、例えば、結腸鏡、胃カメラ、S状結腸鏡、十二指腸鏡などをストックする必要性を排除し、それよって臨床医、臨床医グループ、及び/又は医療センターの資本投資を大幅に削減することができる。
【0108】
内視鏡アセンブリを組み立てる方法、内視鏡アセンブリを分解する方法、及び/又は内視鏡アセンブリを使用する方法が企図されている。そのような方法は、再使用可能なハンドピースのハウジングを使い捨てシャフトアセンブリのハウジングに接続することを含み、再使用可能なハンドピースは、アーティキュレーション制御部及び電子モジュールを備え、使い捨てシャフトアセンブリは、アーティキュレーションワイヤ作動アセンブリ及びコネクターを備え、上記接続により、アーティキュレーション制御部がアーティキュレーションワイヤ作動アセンブリに、制御モジュールが使い捨てシャフトアセンブリのコネクターに接続される。さらに、又は代替的に、方法は、再使用可能なハンドピースのハウジングを使い捨てシャフトアセンブリのハウジングから分離して、アーティキュレーション制御部を使い捨てシャフトアセンブリのアーティキュレーションワイヤ作動アセンブリから、制御モジュールを使い捨てシャフトアセンブリのコネクターから分離することを含むことができる。この方法は、本明細書に記載された任意の内視鏡アセンブリの一部又は全部を提供することを含むことができる。
【0109】
有利には、本明細書に開示されるシステム、アセンブリ、装置、及び方法は、使用の間に再処理(すなわち、洗浄)に多くを費やさなければならない既存の再使用可能内視鏡に関連する時間遅延を低減及び/又は排除することによって、臨床医及び/又は施設が1日に行うことができる内視鏡処置の量を増加させることが可能である。使い捨てシャフトを使用することにより、臨床医及び/又は施設は、シャフト及びシャフトのルーメンを再処理(すなわち、洗浄)する必要はもはやない。現在、臨床医及び/又は施設は、再使用可能なハンドピースを単に拭き取り、及び/又は本明細書に開示するように滅菌し、新しい滅菌された使い捨てシャフトアセンブリを再使用可能なハンドピースに接続して、内視鏡アセンブリを別の処置のために準備することができる。
【0110】
有利には、本明細書に開示されるシステム、アセンブリ、装置、及び方法は、専用の再使用可能な内視鏡及び関連する再処理装置、供給品、及び清浄な水がなくても、臨床医が複数及び/又は様々な処置を行うことを可能にすることができる。これは、戦場での設定又は資源が限られた遠隔地の診療所において特に有利となり得る。これらの場所では、再処理装置、再処理用品、訓練を受けた再処理担当者、及び再処理実験室の設定が利用できない可能性がある。有利には、本明細書に開示される内視鏡は、単に拭き取りと防腐剤溶液とを使用して再使用可能なハンドピースの外面を清掃し、新しい使い捨てシャフトアセンブリを接続することによって、新しい処置のために準備され得る。
【0111】
有利には、再使用可能なハンドピースは、アーティキュレーションノブ及びブレーキに関連付けられた高精度の信頼できる部品を用いて、ユーザが慣れ親しんだ機能を提供することができる。
【0112】
有利には、再使用可能なハンドピースにアーティキュレーションハンドル及びクラッチを組み込むことにより、分離可能な使い捨てシャフトアセンブリの構成要素を減らし、その結果、内視鏡の使い捨て部分をより低コストにすることができる。
【0113】
本明細書に開示される使い捨てシャフトアセンブリは、1回限りの使用が意図されたものとすることができる。有利には、使い捨て医療デバイスは、感染症の感染を低減させることができる。
【0114】
有利には、図示された好ましい実施形態は、使い捨てシャフトアセンブリが再使用可能なハンドピースに取り付けられたときに、アーティキュレーションプーリーとのアーティキュレーションシャフトの位置合わせを容易にするシンメトリックな位置合わせランプ(傾斜面)を有する3つ以上のトルク伝達ボスを含む。これらのシンメトリックな位置合わせランプは、いくつかの非限定的な例を挙げると、螺旋状のスイープ(湾曲)カットによって作られてもよいし、又は直線的な傾斜したカットによって作られてもよい。
【0115】
出願人はまた、特定の疾患の評価及び新規の治療処置の実施に関連する専門知識が、臨床研究機関又はより大きな医療施設にますます集中するようになっていることを認識している。有利には、本明細書に開示される内視鏡は、患者データ及び画像データの普及を促進することができる。
【0116】
本開示の使い捨て可撓性内視鏡シャフトは、挿入管アセンブリを有する近位部分と、アーティキュレーション部アセンブリを有する遠位部分と、を備える。
【0117】
本明細書に開示される挿入管アセンブリは、外側コイルを含む。外側コイルの内側には、複数の圧縮コイルが設けられる。圧縮コイルは、長手方向に沿った外側コイルのコラム強度を増加させるようにされてもよい。圧縮コイルは、横方向の柔軟性を提供する、螺旋状に巻かれた金属ワイヤ及び/又は螺旋状に切断されたカニューレとすることができる。アーティキュレーションワイヤは、圧縮コイルによって画定されたルーメン内に摺動可能に配置することができる。
【0118】
挿入管アセンブリは、外側コイルの周囲に配置されたスリーブ(例えば、編組スリーブ)を含むことができる。スリーブは、好ましくは、挿入管アセンブリにねじり強度をもたらす。編組スリーブは、金属編組及び/又はPETのようなプラスチックの編組を含むことができる。
【0119】
挿入管アセンブリは、スリーブの周囲に配置された外側シースを含んでいてもよい。外側シースは、リフローされた管として、又は押出機によって設けられる。外側シースは、スリーブの開口部を通してスリーブに及び/又は外側コイルに接着することができる。
【0120】
アーティキュレーション部アセンブリは、複数のヒンジを有するアーティキュレーション部を含んでいてもよい。各ヒンジは、ピボット軸の周りでの回転を提供する。ヒンジのピボット軸は、アーティキュレーション部の長手方向軸に対して横方向に延びることができる。さらに、1つ以上のヒンジのピボット軸は、1つ以上の他のヒンジのピボット軸と異なる平面内にあることができる。例えば、ヒンジのピボット軸は、アーティキュレーション部が直線(例えば、曲がっていない)構成にあるときに、互いに垂直な平面内に交互に位置することができる。有利には、このような構成は、遠位先端部/カメラを3次元的にアーティキュレーション運動させることができるアーティキュレーション運動要素を提供することができる。
【0121】
アーティキュレーション部の1つ以上のヒンジは、リビングヒンジとすることができる。いくつかの実施態様では、アーティキュレーション部は、一体型のアーティキュレーション部とされる。一体型のアーティキュレーション部は、単一の材料から形成することができる。一体型アーティキュレーション部構造は、射出成形又は付加材料製造技術を用いて作製することができる。あるいは、一体型アーティキュレーション部は、シリンダーを押し出して、そのシリンダー管をナイフ、レーザー、フライス工具、ウォータージェット、又は他の材料除去機構でカットしてリビングヒンジを形成することによって形成することができる。理解されるように、ヒンジを画定するカット/凹部の角度及び/又は隣接するヒンジ間の距離によって、アーティキュレーション部の曲げ特性及びトルク忠実度特性を構成することができる。
【0122】
別の構成では、アーティキュレーション部の構造は、組み立てられたときに、ヒンジとして機能する複数の同心のタブ・ソケットピボットジョイントを画定する複数の個別リンクを備えていてもよい。上述したように、各ヒンジ(例えば、タブ及びソケットピボットジョイント)は、ピボット軸の周りでの単一平面内での回転を提供することができる。さらに、複数の同心のタブ・ソケットジョイントは、アーティキュレーション部に多自由度を提供するように、すべてのリンクの中心軸が整列された状態で、2つの垂直な平面内に交互に配置されるようにすることができる。
【0123】
汚染物質がアーティキュレーション部によって画定される1つ以上のヒンジ及び/又はルーメンに入るのを防ぐために、外側シースをアーティキュレーション部の周囲に配置することができる。アーティキュレーション部は、空気/水ノズル、器具管出口、カメラ出口、及び/又はLED出口を画定する遠位キャップを含むことができる。
【0124】
挿入管アセンブリ及びアーティキュレーション部は、一緒に接着され(例えば、熱又は摩擦溶接、接着剤など)、及び/又は接触面上の係合形状(例えば、ねじ山)で又は図示の実施形態に示すように移行管で一緒に取り付けられることができる。移行管の中間面は、挿入管アセンブリとアーティキュレーション部との間の移行部に位置することができ、移行管は、挿入管アセンブリと遠位アーティキュレーション部の両方に接着(例えば、カシメ又は接着剤で接着)されて、確実な取り付け部を形成することができる。移行管は、移行部における可撓性内視鏡シャフトの偏向を可能にするように変形可能であるようにできる。
【0125】
本明細書に開示される挿入管アセンブリは、連続的な(例えば、リール・ツー・リール)製造プロセスを用いて製造することができる。編組スリーブは、連続的な製造プロセス中に外側コイルの周囲に設けることができる。さらに、外側シースは、連続的な製造プロセスの間に設けることができる。例えば、外側コイルとその周囲の編組スリーブのアセンブリは、挿入管アセンブリの部分に外側シースを設けるために、連続的な製造プロセス中に1つ以上の押出ヘッドを通過させることができる。このようなプロセスは、外側コイル及び/又は編組スリーブに一体的に結合された滑らかな外側シースを作ることを可能とする。外側シースは、シャフトの一部に沿って異なるデュロメータを有していてもよい。
【0126】
アセンブリの周りに外側シースを配置した後に、シャフトを所望の長さに切断し、圧縮コイル及び/又はアーティキュレーションワイヤを外側コイルの内部に挿入してもよい。
【0127】
有利には、挿入管アセンブリの連続的な製造を提供することにより、内視鏡シャフトアセンブリの製造コストを低減し、製造速度を向上させることができる。したがって、特定の態様において、本開示は、低コストな可撓性のある内視鏡シャフト及びその製造方法を提供する。挿入管アセンブリを連続的に製造することができるので、挿入管アセンブリの望ましい長さ部分、又はその一部が、外側シース押出プロセスの後にある長さに切断されるか、又は完成品リールから切断されることが可能である。有利には、挿入管を製造するための連続的な技術(例えば、リールツーリール技術)は、労働集約的な工程を使用して挿入管を異なるセクションで編組してコーティングすることを避けることができる。
【0128】
理解されるように、開示される挿入管アセンブリは、患者の曲がりくねった血管を通ってアーティキュレーション部アセンブリを前進させるのに十分なねじれ強度及び圧縮強度を有しつつ、内視鏡シャフトの配線、管及び作動ワイヤを閉じ込めることができる。
【0129】
さらに、アーティキュレーション部アセンブリ、1つ以上の個別ストラット、圧縮コイル空洞及び挿入管の内部と係合する指を含む近位リンク、並びに遠位キャップと係合するキー形状部を有する遠位リンク、を含むアーティキュレーションジョイントが開示されている。
【0130】
本明細書に開示されるアーティキュレーションジョイントアセンブリは、これに限定されないが、器具管、空気管、水管、カメラワイヤハーネス、LEDワイヤハーネス、圧縮コイル、ステアリングワイヤ、又はそれらの任意の組み合わせのために使用するルーメンを有する中央コアを備えることが可能である1つ以上のルーメンが、中央コアの周辺部内に完全に配置され、及び/又は閉じた円周を有することができる。
【0131】
アーティキュレーションジョイントアセンブリは、近位リンクと、複数のリンクと、遠位リンクと、を備えることができる。アーティキュレーションジョイントの一部をステアリングワイヤ(例えば、アーティキュレーションワイヤ)が通過するためのチャネルが各リンクに設けられる。
【0132】
近位リンクは、シャフトとの接続のために挿入管の内部と係合する圧縮コイルキャビティ及びフィンガーを備えることができる。さらに、近位リンクの前端は、リンク間のアーティキュレーション運動を可能にする、複数のリンクにおける後側リンクと接続する手段を備えることができる。
【0133】
アーティキュレーション部アセンブリは、前面及び後面を有する同じ直径の一連の1つ以上のリンクを備えることができる。後面は、先行するリンクの前面に接続される。接続する各手段は、好ましくは、アーティキュレーション部アセンブリの個々のリンクがアーティキュレーション運動することを可能にする。
【0134】
アーティキュレーション部アセンブリは、複数のヒンジを有するアーティキュレーション部を有することができる。各ヒンジは、ピボット軸の周りでの回転を提供する。ヒンジのピボット軸は、アーティキュレーション部の長手方向軸に対して横断する方向に延びることができる。さらに、1つ以上のヒンジのピボット軸は、1つ以上の他のヒンジのピボット軸とは異なる平面内にあるようにできる。例えば、ヒンジのピボット軸は、アーティキュレーション部が直線(例えば、曲がっていない)構成にあるときに、互いに垂直な平面内に交互に位置するようにすることができる。有利には、このような構成は、遠位先端部/カメラを3次元的にアーティキュレーション運動させることができるアーティキュレーション運動要素を提供することができる。
【0135】
アーティキュレーション部の1つ以上のヒンジは、リビングヒンジとすることができる。いくつかの実施態様では、アーティキュレーション部は、一体型アーティキュレーション部の形態である。一体型アーティキュレーション部は、単一の材料から形成することができる。一体型アーティキュレーション部の構造は、射出成形又は付加材料製造技術を用いて作製することができる。あるいは、一体型アーティキュレーション部は、シリンダーを押し出して、そのシリンダー管をナイフ、レーザー、フライス工具、ウォータージェット、又は他の材料除去機構でカットして、リビングヒンジを形成することによって形成することができる。理解されるように、ヒンジを画定するカット/凹部の角度及び/又は隣接するヒンジ間の距離を構成することによって、アーティキュレーション部の曲げ特性及びトルク忠実度特性を規定することができる。
【0136】
別の構成では、アーティキュレーション部の構造は、組み立てられたときに、ヒンジとして機能する複数の同心のタブ・ソケットピボットジョイントを画定する複数の個別リンクを備えていてもよい。上述したように、各ヒンジ(例えば、タブ・ソケットピボットジョイント)は、ピボット軸の周りでの単一平面内での回転を提供することができる。さらに、複数の同心のタブ・ソケットジョイントは、アーティキュレーション部に多自由度を提供するように、すべてのリンクの中心軸が整列された状態で、2つ以上の垂直な平面内に交互に配置されるようにすることができる。
【0137】
近位リンクは、近位リンクと係合しステアリングワイヤの引張力に抵抗する圧縮コイルを捕捉するための1つ以上の凹部を有する後面、複数のリンクを接続する手段を有する前面、及び円筒形状部を備えることができる。
【0138】
遠位リンクは、遠位キャップと係合するキー形状部を有する前面、複数のリンクを接続する手段を有する後面、及び円筒形状部を備えることができる。後面は、複数のリンクの前方リンクの前面との接続手段を備えることができ、リンク間でアーティキュレーション運動を可能とする。
【0139】
アーティキュレーションジョイントアセンブリは、スペースが制限されている遠位リンクにおけるステアリングワイヤ(例えば、アーティキュレーションワイヤ)の終端の必要性をなくす1つ以上のループ状のステアリングワイヤ(例えば、1対のループ状のステアリングワイヤ)を含むことができる。
【0140】
単一平面ステアリングのための単一のループ状のステアリングワイヤは、180度離れた遠位リンク内の部分によって保持される部分を有してよく、ループの半径方向の曲がりは、遠位キャップ内の1つ以上の部分によって保持され、したがって内部管及び制御ワイヤの通過のための開放ルーメンを維持することができる。ループ状のステアリングワイヤは、接着剤及び/又は機械的手段のいずれかを利用して、遠位リンクに固定されるようにできる。
【0141】
2平面ステアリングのための2つのループ状ステアリングワイヤは、各ループ状ワイヤが90度又は180度離れたいずれかの部分によって保持され、各ステアリングワイヤの半径方向の曲がりは、内部管及び制御ワイヤの通過のための開いたルーメンを維持する1又は複数の部分によって保持されてもよい。ループ状のステアリングワイヤは、接着剤及び/又は機械的手段のいずれかを利用して遠位リンクに固定されてもよい。完全に組み立てられたときに、一対のループ状のステアリングワイヤは、遠位リンクにステアリングの引張力を加えるために、近位端に4つの個別のワイヤ終端を提供することができる。
【0142】
複数のリンクは、射出成形、又は付加材料製造技術を利用して製造されてもよい。製造プロセスは、ステアリングワイヤルーメン及び管へのステアリングワイヤの挿入、及び/又は中央ルーメン内での配線を容易にするために、リンク間の間隔及びリンクの整列を維持する支持ストラットの追加を容易にする。ストラットは、アーティキュレーション部を組み立てる際に、正しい数及び正しい種類のリンクが使用されることを保証してもよい。組み立てられたときに、ストラットは、取り付け点においてリンクから分離され、複数のリンクがアーティキュレーション運動することを可能にすることができる。
【0143】
1つ以上の分離ストラットが、複数のリンクの一部に沿って横方向に配置され、各リンクに個別に取り付けられ、医療装置と共に使用するためにアーティキュレーションジョイントのルーメンを通る制御ケーブル、ツール、及び内部管の位置合わせを容易にすることができる。
【0144】
1つ以上の分離ストラットが、近位リンク、複数のリンク、及び遠位リンクの一部に沿って横方向に配置され、1つ以上の接続点によって各リンクに取り付けられ、アーティキュレーションジョイントのルーメンを通る制御ケーブル、ツール、及び内部管の位置合わせを容易にすることができる。
【0145】
本明細書で議論される発明の態様及び実施形態のいずれも、独立して、又は互いに組み合わせて使用され得る。本開示の他の態様、目的、及び利点は、添付の図面と合わせて考慮した場合、以下の詳細な説明からより明らかになるであろう。本発明のさらなる形態、目的、特徴、側面、利益、利点、及び実施形態は、ここに提供される詳細な説明及び図面から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0146】
図1】内視鏡アセンブリを示す図である。
図2】内視鏡アセンブリを示す図である。
図3】内視鏡アセンブリを示す図である。
図4】内視鏡アセンブリを示す図である。
図5】内視鏡アセンブリを示す図である。
図6】内視鏡アセンブリを示す図である。
図7図1の内視鏡アセンブリの分解図である。
図8図1の内視鏡アセンブリの分解図である。
図9図1の内視鏡アセンブリの分解図である。
図10図1の内視鏡アセンブリのアーティキュレーション制御部及びブレーキ部分の断面図である。
図11】内視鏡アセンブリの再使用可能なハンドピースを示す図である。
図12】内視鏡アセンブリの再使用可能なハンドピースを示す図である。
図13】内視鏡アセンブリの再使用可能なハンドピースを示す図である。
図14】内視鏡アセンブリの再使用可能なハンドピースを示す図である。
図15】内視鏡アセンブリの使い捨てシャフトアセンブリを示す図である。
図16】内視鏡アセンブリの使い捨てシャフトアセンブリを示す図である。
図17A】プーリーアセンブリの斜視図である。
図17B図17Aのプーリーアセンブリの分解図である。
図17C】プーリーアセンブリと関連付けられたアーティキュレーションシャフト及びブレーキシャフトの分解概略図である。
図17D】ラックアンドピニオンアセンブリの分解概略図である。
図17E】ラックアンドピニオンアセンブリの分解概略図である。
図17F】ラックアンドピニオンアセンブリの分解概略図である。
図17G】ラックアンドピニオンアセンブリの分解概略図である。
図18】アーティキュレーションノブ・ブレーキアセンブリの断面図である。
図19】アーティキュレーションノブ・ブレーキアセンブリの斜視図である。
図20】アーティキュレーションノブ・ブレーキアセンブリの側面図である。
図21】アーティキュレーションノブ・ブレーキアセンブリの分解図である。
図22】アーティキュレーションノブ・ブレーキアセンブリの上下アーティキュレーションノブ及びブレーキ部分の断面図である。
図23】上下アーティキュレーションブレーキレバー及び上下アーティキュレーションブレーキ外側ハウジングの斜視分解図である。
図24】上下アーティキュレーションブレーキレバー及び上下アーティキュレーションブレーキ外側ハウジングの斜視図である。
図25】上下アーティキュレーションハブ、上下アーティキュレーションブレーキデテント、及び上下アーティキュレーションブレーキキャリパの分解斜視図である。
図26】上下アーティキュレーションブレーキ外側ハウジングと上下アーティキュレーションシャフトの斜視図である。
図27図26の上下アーティキュレーションブレーキ外側ハウジングの斜視図である。
図28】アーティキュレーションノブとブレーキアセンブリの側面図であり、外側ハウジング、上下アーティキュレーションブレーキレバー、及びアーティキュレーションブレーキ内側ハウジングが無い状態のノブ・ブレーキアセンブリの側面図である。
図29】ブレーキが上下アーティキュレーションブレーキ外側ハウジングから離脱している構成における上下アーティキュレーションブレーキノブ・ブレーキアセンブリの断面図である。
図30】左右アーティキュレーションブレーキ外側ハウジング及び左右アーティキュレーションシャフトの斜視図である。
図31】左右アーティキュレーションブレーキシャフト及び左右アーティキュレーションブレーキハブの斜視図である。
図32図31の左右アーティキュレーションブレーキシャフト及び左右アーティキュレーションブレーキハブの斜視図である。
図33】内視鏡アセンブリの電気回路の概略図である。
図34】内視鏡アセンブリの電気回路の他の実施形態の概略図である。
図35】内視鏡アセンブリの電気回路の他の実施形態の概略図である。
図36】使い捨てシャフトアセンブリ及びその流体経路の分解図である。
図37】オートクレーブを用いて再使用可能なハンドピースを滅菌する方法及び装置を示す図である。
図38】石英ランプによる紫外線を使用して再利用可能なハンドピースを滅菌する方法及び装置を示す図である。
図39】発光ダイオード(LED)による紫外線を使用して再使用可能なハンドピースを滅菌する方法及び装置を示す図である。
図40A】内視鏡、カートリッジ、及び制御弁アセンブリを含むコンソールの斜視図である
図40B】内視鏡、カートリッジ、及び制御弁アセンブリを含むコンソールの他の実施例の斜視図である。
図41A図40Aのコンソールの斜視図である。
図41B図40Bのコンソールの斜視図である。
図42A図40Aの制御弁アセンブリの斜視図である。
図42B図40Bの制御弁アセンブリの斜視図である。
図43A図40Aの制御弁アセンブリの正面図である。
図43B図40Bの制御弁アセンブリの正面図である。
図44A図40Aの制御弁アセンブリの右側面図である。
図44B図40Bの制御弁アセンブリの右側面図である。
図45A図40Aの制御弁アセンブリの上面図である。
図45B図40Bの制御弁アセンブリの上面図である。
図46A図40Aのカートリッジの背面図である。
図46B図40Bのカートリッジの背面図である。
図46C】カバーが取り外された状態の図40Bのカートリッジの背面図である。
図47A図40Aのカートリッジの前方右側からの斜視図である。
図47B図40Bのカートリッジの前方右側からの斜視図である。
図48A図40Aのカートリッジの後方左側からの斜視図である。
図48B図40Bのカートリッジの後方左側からの斜視図である。
図49A図40Aのカートリッジ及び制御弁アセンブリの分解斜視図である。
図49B図40Bのカートリッジ及び制御弁アセンブリの分解斜視図である。
図50A図40Aの制御弁アセンブリにしっかりと挿入されたカートリッジの斜視図である。
図50B図40Bの制御弁アセンブリにしっかりと挿入されたカートリッジの斜視図である。
図51】内視鏡システムの流体部分の概略図である。
図52】内視鏡システムの電気部分の概略図である。
図53】滅菌カートリッジ及び滅菌使い捨てシャフトアセンブリを包含している密閉医療パッケージの概略図である。
図54A】2つの内視鏡、2つのカートリッジ、及び2つの制御弁アセンブリを含むコンソールの別の実施形態の斜視図である。
図54B図54Aの別の実施例の斜視図である。
図55】ラッチ状態にあるラッチ機構を有する内視鏡アセンブリの斜視図である。
図56】ラッチ解除状態における図55の内視鏡の斜視図である。
図57】ラッチされておらず且つ分離された状態における図55の内視鏡の斜視図である。
図58図57の内視鏡の拡大斜視図である。
図59A】医療製品のための包装システムの斜視図である。
図59B】2つの袋を有する図59Aのパッケージングシステムの斜視図である。
図60】トレイ内に画定された凹部を示すためにカバーの一部がトレイの上部から剥がされた状態の図59Aのパッケージングシステムを示す図である。
図61】カート上にある図59Aの包装システムのトレイの断面図である。
図62図59Aの包装システムの廃棄袋を示す図である。
図63】医療製品箱内に包装された図59Aの包装システムを示す図である。
図64】出荷箱内に包装された図63に示されるような医療製品箱を示す図である。
図65】カバー及び医療製品が取り外された状態の図59Aの包装システムを示す図である。
図66】使用済み医療製品が中に挿入された状態の、図62の廃棄袋を示す図である。
図67】使用後に再利用される図59Aの包装システムのトレイを示す図である。
図68】吸引、送気、及びカメラ洗浄制御のための機械弁を有する再使用可能な内視鏡の等角図である。
図69】一体型静電容量式タッチスイッチを含む電気スイッチを作動させるボタンを有する分離可能で再使用可能なハンドピースの等角図である。
図70】容量性スイッチを組み込んだ複合送気/カメラ洗浄ボタンの機能を示す図である。
図71】ボタン、成形ガスケット、スイッチ、制御ボード、及び静電容量式スイッチアンテナの位置を示す分離可能で再使用可能なハンドピースの分解等角図である。
図72】内視鏡アセンブリを示す図である。
図73】内視鏡アセンブリを示す図である。
図74】内視鏡アセンブリを示す図である。
図75】再使用可能なハンドピースから分離された使い捨てシャフトアセンブリの背面図である。
図76】再使用可能なハンドピースから分離された使い捨てシャフトアセンブリの正面図を示す。
図77】再使用可能なハンドピースから分離された使い捨てシャフトアセンブリの断面正面図である。
図78図78は、再使用可能なハンドピースから分離された使い捨てシャフトアセンブリの断面正面等角図である。
図79】プーリーアセンブリから分離されたアーティキュレーションノブ・ブレーキアセンブリの断面後方等角図である。
図80】プーリー・ソケットトルク伝達アセンブリから分離されたシャフトアセンブリの断面後方等角図である。
図81】プーリー・ソケットトルク伝達アセンブリから分離されたシャフトアセンブリの分解斜視図である。
図82】ソケットトルク伝達ボスから分離された左右ブレーキシャフトを示す図である。
図83】上下アーティキュレーションプーリーから分離された上下アーティキュレーションシャフトを示す図である。
図84】ステアリングワイヤが示された状態のプーリー・ソケットトルク伝達アセンブリを示す図である。
図85】使い捨て可撓性内視鏡シャフトアセンブリの斜視図である。
図86A】挿入管アセンブリの斜視図である。
図86B】挿入管アセンブリの遠位端の斜視図である。
図87】挿入管アセンブリの分解斜視図を図示する。
図88】アーティキュレーション部アセンブリの斜視図である。
図89A】アーティキュレーション部アセンブリの分解図である。
図89B】アーティキュレーション部アセンブリの部分分解斜視図である。
図90A】直線構成にある単一アーティキュレーション部の斜視図である。
図90B】偏向した構成にある単一アーティキュレーション部の斜視図である。
図90C】単一アーティキュレーション部のクローズアップ図である。
図91A図90A図90Cの単一アーティキュレーション部の近位端のクローズアップ図である。
図91B図90A図91Aの一体型アーティキュレーション部の遠位端のクローズアップ図である。
図92】アーティキュレーションリンクアセンブリの斜視図である。
図93A】アーティキュレーションリンクの斜視図である。
図93B】近位アーティキュレーションリンクの斜視図である。
図93C】遠位アーティキュレーションリンクの斜視図である。
図94】アーティキュレーションプルワイヤ及び終端リングアセンブリの斜視図である。
図95】本明細書に開示される使い捨て可撓性内視鏡シャフトを製造するための工程を示すフローチャートである。
図96】製造の第1の部分を示す図である。
図97】製造の第2の部分を示す図である。
図98A】各個別のアーティキュレーションリンク上に1つ以上の接続点を有するアーティキュレーション部アセンブリに接続された1つ以上の分離ストラットを有するアーティキュレーションジョイントアセンブリを示す図である。
図98B】各個別のアーティキュレーションリンク上に1つ以上の接続点を有するアーティキュレーション部アセンブリに接続された1つ以上の分離ストラットを有するアーティキュレーションジョイントアセンブリを示す図である。
図98C】各個別のアーティキュレーションリンク上に1つ以上の接続点を有するアーティキュレーション部アセンブリに接続された1つ以上の分離ストラットを有するアーティキュレーションジョイントアセンブリを示す図である。
図98D】各個別のアーティキュレーションリンク上に1つ以上の接続点を有するアーティキュレーション部アセンブリに接続された1つ以上の分離ストラットを有するアーティキュレーションジョイントアセンブリを示す図である。
図98E】個々のアーティキュレーションリンク上に1つ以上の接続点を有する、近位リンク、アーティキュレーション部アセンブリ、及び遠位リンクに接続された1つ以上の分離ストラットを有するアーティキュレーションジョイントアセンブリを示す図である。
図98F】個々のアーティキュレーションリンク上に1つ以上の接続点を有する、近位リンク、アーティキュレーション部アセンブリ、及び遠位リンクに接続された1つ以上の分離ストラットを有するアーティキュレーションジョイントアセンブリを示す図である。
図98G】個々のアーティキュレーションリンク上に1つ以上の接続点を有する、近位リンク、アーティキュレーション部アセンブリ、及び遠位リンクに接続された1つ以上の分離ストラットを有するアーティキュレーションジョイントアセンブリを示す図である。
図98H】個々のアーティキュレーションリンク上に1つ以上の接続点を有する、近位リンク、アーティキュレーション部アセンブリ、及び遠位リンクに接続された1つ以上の分離ストラットを有するアーティキュレーションジョイントアセンブリを示す図である。
図99】アーティキュレーションジョイント、遠位キャップ、及び管アセンブリの分解図である。
図100A】近位リンクを示す図である。
図100B】近位リンクを示す図である。
図100C】近位リンクを示す図である。
図101A】遠位リンクを示す図である。
図101B】遠位リンクを示す図である。
図101C】遠位リンクを示す図である。
図102A】遠位リンク及びアーティキュレーションステアリングワイヤセンブリを示す図である。
図102B】遠位リンク及びアーティキュレーションステアリングワイヤセンブリを示す図である。
図103A】遠位キャップを示す図である。
図103B】遠位キャップを示す図である。
図103C】遠位キャップを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0147】
本発明の原理の理解を容易にするために、次に、図面に示された実施形態を参照し、それらを特定の用語で説明する。しかし、この説明は本発明の範囲を限定することを意図するものではない。説明された実施形態における任意の変更及びさらなる修正、ならびに本明細書に記載された本発明の原理の任意のさらなる応用は、本発明が関連する技術分野の当業者に通常生じるであろうものとして企図される。関連する技術分野の当業者には、いくつかの特徴は、説明を明確化するために示されていない場合があることが明らかであろう。
【0148】
本開示は、再使用可能なハンドピースと使い捨てシャフトアセンブリとを備える内視鏡アセンブリを提供する。図1図10は、内視鏡アセンブリ100を説明する図である。より詳細には、図1図6は、再使用可能なハンドピース200が使い捨てシャフトアセンブリ400に取り付けられている状態の内視鏡アセンブリ100を図示している。図7図9は、再使用可能なハンドピース200が使い捨てシャフトアセンブリ400から取り外された状態の内視鏡アセンブリ100を図示している。
【0149】
再使用可能なハンドピース200は、使い捨てシャフトアセンブリ400に対して選択的に着脱可能であり、多数の使い捨てシャフトとともに連続的に使用され得る一方で、使い捨てシャフトアセンブリは一回の使用の後に廃棄され得る。再使用可能なハンドピース及び/又は使い捨てシャフトアセンブリは、再使用可能なハンドピースと使い捨てシャフトアセンブリを互いに選択的にロックするためのロック部を含んでもよい。再使用可能なハンドピースを使い捨てシャフトアセンブリに連結するラッチ機構を作動させるためのラッチハンドル3001(例えば、レバー)は、再使用可能なハンドピース及び/又は使い捨てシャフトアセンブリに配置するようにすることができる。
【0150】
再使用可能なハンドピースは、アーティキュレーションノブ・ブレーキアセンブリ300を支持するハンドピースハウジング210;発光ダイオードなどの光、及び/又は洗浄、及び/又は吸引流体経路を操作するための制御スイッチ202;内視鏡アセンブリと通信するコンソールを制御するための1つ以上のナビゲーションスイッチ203;及び/又は再使用可能なハンドピースを使い捨てシャフトアセンブリに電気的に接続するための電気コネクター204を含むことができる。
【0151】
使い捨てシャフトアセンブリは、患者の体内に挿入するための挿入管401、コンソールに接続される管及び電気コネクター402、使い捨てシャフトアセンブリのルーメンに選択的にアクセスするため(例えば、生検などの試料採取のため)及び/又は使い捨てシャフトアセンブリのルーメンを通して流体を送達するためのアクセスポート403、及び/又は使い捨てシャフトアセンブリを再使用可能ハンドピースと電気的に接続するための電気コネクター404を含むことができる。
【0152】
「アンビリカル」と呼ばれることもある管及び/又は電気コネクター402は、内視鏡アセンブリから、内視鏡アセンブリと共に使用するのに適したコンソールにまで延びている。管及び/又は電気コネクターは、使い捨てシャフトアセンブリから及び/又は再使用可能なハンドピースから延びることができる。
【0153】
コンソール(例えば図44-45に示す)は、電力、流体及び/又は流体圧、真空圧を提供し、及び/又は内視鏡アセンブリと電気信号を送受信することができる。コンソールは、使い捨てシャフトアセンブリの遠位端にあるカメラからのビデオ画像などの、内視鏡アセンブリから受信した信号を視覚化するためのモニタを含んでもよい。
【0154】
使い捨てシャフトアセンブリは、図15図17Gに示されるような、1つ以上のプーリーアセンブリ及び/又はラックアンドピニオンアセンブリを含むことができる。プーリーアセンブリは、アーティキュレーションシャフトの端部を受けるように配置された少なくとも1つのプーリー450を含むことができる。好ましくは、アーティキュレーションシャフトに関連付けられたアーティキュレーションノブの回転により、少なくとも1つのプーリーが回転する。好ましくは、少なくとも1つのプーリー及びアーティキュレーションシャフトの端部は、プーリーとアーティキュレーションシャフトを互いに回転方向で結合するための形状(例えば結合部)を有する。好ましくは、結合部は、アーティキュレーションシャフトとプーリー/ピニオンとの間の摩擦のみに依存しない。好ましくは、結合部は、アーティキュレーションシャフトとプーリーとの間の幾何学的な干渉を含む。
【0155】
少なくとも1つのプーリーに関連付けられているのは、作動時に使い捨てシャフトアセンブリの遠位シャフト部を曲げるように構成されたアーティキュレーションワイヤ又は一対のアーティキュレーションワイヤ507(例えば、2つの別々のワイヤ、又はプーリー上にループ状に配置されてプーリーの両側から延びるワイヤセグメントを有する1つの連続的なワイヤ)である。アーティキュレーションワイヤは、プーリーに固定され(例えば、アンカー456によって結ばれ、又は固定され)、及び/又はプーリーの少なくとも一部の周りに延びていてもよい(例えば、プーリーの周りに巻かれている)。好ましくは、1つ以上のプーリーアセンブリが、2つのプーリー(各アーティキュレーションシャフトに対して1つ)及びアーティキュレーションワイヤ(各プーリーに対して少なくとも1つ)を含む。好ましくは、アーティキュレーションワイヤは、直交する平面内で遠位シャフト部を曲げるように構成される。
【0156】
1つ以上のプーリー及び関連付けられた1つ以上のアーティキュレーションワイヤは、第1のハウジング部分460及び第2のハウジング部分464を有するプーリーハウジング内に収容されてもよい。このようなハウジング部分は、プーリー及び関連付けられたアーティキュレーションワイヤ(単数又は複数)を囲むように協働するようにできる。好ましくは、ハウジング部分は、アーティキュレーションワイヤ(複数可)がプーリーから分離するのを阻止する。プーリーハウジングは、アーティキュレーション制御アセンブリのアーティキュレーションシャフト及び/又はブレーキシャフトを受け入れるための開口部470を画定し得る。
【0157】
図17D図17Gに示されるように、使い捨てシャフトアセンブリは、使い捨てシャフトアセンブリの遠位アーティキュレーション端部を作動させるためのラックアセンブリ500を含むことができる。ラックアセンブリは、左右アーティキュレーションラック520及び上下アーティキュレーションラック524を形成するラック502から構成され得る。アーティキュレーションラックの1つ以上は、アーティキュレーションピニオン503、504と、アーティキュレーションピニオンに関連する第1のアーティキュレーションラック部分530及び/又は第2のアーティキュレーションラック部分540とを含むことができる。アーティキュレーションピニオンの回転により、1つ以上のアーティキュレーションラック部分は、使い捨てシャフトアセンブリのシャフトの一部を通って延びる1つ以上のアーティキュレーションワイヤ507を作動させるようにする。例えば、上下アーティキュレーションピニオンの回転により、使い捨てシャフトアセンブリの遠位端領域を上下いずれかに偏向させるように、第1のアーティキュレーションラック部分を第1の方向(例えば、上方)に、第2のアーティキュレーションラック部分を第2の方向(例えば、下方)に移動させ得る。
【0158】
上述のアーティキュレーションラック及びアーティキュレーションピニオンに加えて、ラックアセンブリは、アーティキュレーションラック502に接続されたそれぞれのアーティキュレーションプルワイヤ507の周りに巻かれる1つ以上のアーティキュレーションコイル506を受けるアーティキュレーションコイル終端ブロック505を含んでもよい。アーティキュレーションプルワイヤは、アーティキュレーションプルワイヤ接着剤508及び/又はアーティキュレーションプルワイヤ圧着管509によってアーティキュレーションラックに取り付けられることができる。ラックアセンブリは、ラック及びピニオンを保持してラックを並進運動に制限するように配置されたハウジング501を含むことができる。
【0159】
再使用可能なハンドピースが使い捨てシャフトアセンブリに取り付けられると、再使用可能なハンドピースのアーティキュレーションノブ・ブレーキアセンブリは、アーティキュレーションノブ・ブレーキアセンブリの一つ以上のノブの回転により一つ以上の部品がラックアセンブリに対して作動するように、使い捨てシャフトアセンブリのラックアセンブリに係合する。例えば、アーティキュレーションノブ・ブレーキアセンブリは、アーティキュレーションノブ・ブレーキアセンブリの1つ以上のノブの回転によりラックアセンブリの1つ以上のアーティキュレーションピニオンが回転して使い捨てシャフトアセンブリの1つ以上のアーティキュレーションラック及びアーティキュレーションワイヤが作動するように、ラックアセンブリのピニオンと係合することができる。
【0160】
図18図32を例示的に示されるように、再使用可能なハンドピースのアーティキュレーションノブ・ブレーキアセンブリは、上下アーティキュレーションノブ313、左右アーティキュレーションノブ314、上下アーティキュレーションブレーキ330、及び左右アーティキュレーションブレーキ340を含むことができる。操作においては、再使用可能なハンドピースが使い捨てシャフトアセンブリに取り付けられているときには、上下アーティキュレーションノブの操作により使い捨てシャフトアセンブリの遠位部分が第1の平面内で操作され、左右アーティキュレーションノブの操作により使い捨てシャフトアセンブリの遠位部分が第1の平面に横切る第2の平面内で作動する。好ましくは、第2の平面は、第1の平面に直交している。
【0161】
再使用可能なハンドピースが使い捨てシャフトアセンブリに結合されているときには、上下アーティキュレーションブレーキレバー305の操作により、再使用可能なハンドピースのハウジング210などの内視鏡アセンブリの部分に対する上下アーティキュレーションノブの回転に抵抗する上下アーティキュレーションブレーキ330に係合する。左右アーティキュレーションブレーキノブ319の操作により、使い捨てシャフトアセンブリのハウジング440のような内視鏡アセンブリの一部に対する左右アーティキュレーションノブの回転に抵抗する左右アーティキュレーションブレーキ340に係合する。
【0162】
再使用可能なハンドピースと使い捨てシャフトアセンブリは、互いに係合するようにすることもできる。例えば、再使用可能なハンドピースアセンブリは、使い捨てシャフトアセンブリの一部を受け入れるように配置された凹部220を画定してもよく、又はその逆もまた然りである。多くの実施形態において、使い捨てシャフトアセンブリの一部を受け入れるように配置された再使用可能ハンドピースアセンブリの凹部は、アーティキュレーションノブ・ブレーキアセンブリのノブを有する側とは反対の再使用可能ハンドピースアセンブリを有する側に設けることができる。再使用可能なハンドピースアセンブリ又は使い捨てシャフトアセンブリの一方は、他方の少なくとも一部を2つ以上の反対の側で部分的及び/又は完全に囲むことができる。
【0163】
使い捨てシャフトアセンブリの一部は、再使用可能なハンドピース又は使い捨てシャフトアセンブリの長手方向軸に平行な方向又は長手方向軸を横切る方向に沿って、再使用可能なハンドピースに受け入れられるようにすることができ、又はその逆にすることもできる。例えば、再使用可能なハンドピースは、再使用可能なハンドピースの長手方向軸250に直交する方向に沿って使い捨てシャフトアセンブリを受け入れてもよい。多くの実施態様において、再使用可能なハンドピースと使い捨てシャフトアセンブリを互いに接合するときに、使い捨てシャフトアセンブリは、再使用可能なハンドピースに対して、アーティキュレーションノブ・ブレーキアセンブリの回転軸350と平行な方向に沿って動かされる。
【0164】
再使用可能なハンドピースアセンブリが使い捨てシャフトアセンブリに取り付けられているときには、アーティキュレーションノブ・ブレーキアセンブリは、使い捨てシャフトアセンブリと協働して、使い捨てシャフトアセンブリの遠位部分をアーティキュレーション運動させ、及び/又は内視鏡アセンブリに対する一つ以上のアーティキュレーションノブの回転に対して抵抗する。例えば、本明細書の他の箇所でより詳細に論じるように、アーティキュレーションノブ・ブレーキアセンブリの1つ以上のアーティキュレーションシャフト302、303及び/又はブレーキシャフト301は、使い捨てシャフトアセンブリのラックアセンブリ及び/又はハウジングに係合し得る。図10に示されるように、アーティキュレーションノブ・ブレーキアセンブリの1つ以上のシャフトは、ラックアセンブリを通って延び、アーティキュレーションノブ・ブレーキアセンブリからラックアセンブリの反対側で使い捨てシャフトアセンブリのハウジングに係合する。
【0165】
図13及び図14に示すように、多くの実施形態において、アーティキュレーションノブ・ブレーキアセンブリの一部は、使い捨てシャフトアセンブリの一部を受け入れるように配置された再使用可能ハンドピースの凹部に延在している。
【0166】
ここで図18図32を参照すると、アーティキュレーションノブ・ブレーキアセンブリがより詳細に示されている。アーティキュレーションノブ・ブレーキアセンブリによる上下アーティキュレーションの制御に関して、上下アーティキュレーションノブ313は、上下アーティキュレーションブレーキ外側ハウジング312上に支持される。上下アーティキュレーションブレーキ外側ハウジング312内には、アーティキュレーションブレーキ内側ハウジング307、アーティキュレーションブレーキ位置デテント308、アーティキュレーションブレーキばね309、上下アーティキュレーションブレーキキャリパー310、及びアーティキュレーションブレーキ摩擦ディスク311が配置されている。
【0167】
アーティキュレーションブレーキ内側ハウジング307には、上下アーティキュレーションブレーキレバー305が接続されている。上下アーティキュレーションブレーキレバー305を通って、上下アーティキュレーションハブ304と、上下アーティキュレーションシャフト303が延びている。アーティキュレーションブレーキ内側ハウジング307内に配置されている上下アーティキュレーションハブ304は、アーティキュレーションブレーキ位置デテント308及び上下アーティキュレーションブレーキキャリパー310を支持している。上下アーティキュレーションハブ304の回転は、再使用可能なハンドピース200のハウジング210に対して固定され、これは、同様に、再使用可能なハンドピースのハウジングに対するアーティキュレーションブレーキ位置デテント308及び上下アーティキュレーションブレーキキャリパー310の回転を固定する。
【0168】
上下アーティキュレーションブレーキレバー305が上下アーティキュレーションハブ304に対して回転すると、アーティキュレーションブレーキ内側ハウジング307がアーティキュレーションブレーキ位置デテント308及び上下アーティキュレーションブレーキキャリパー310に対して相対的に回転する。第1の方向へ回転すると、上下アーティキュレーションブレーキ内側ハウジング307から上下アーティキュレーションブレーキキャリパー310に向かって延びるピン318が、上下アーティキュレーションブレーキキャリパーの角度付けられた表面360と係合して、アーティキュレーションブレーキキャリパー310をアーティキュレーションブレーキばね309に向かって軸方向に移動させてアーティキュレーションブレーキばね309を圧縮させる。第2の方向へ回転すると、ピンが角度付けられた表面360を動かして、アーティキュレーションブレーキばね309が上下アーティキュレーションブレーキキャリパー310をアーティキュレーションブレーキ摩擦ディスク311及び上下アーティキュレーションブレーキ外側ハウジング312に向かって付勢して、上下アーティキュレーションブレーキキャリパー310と上下アーティキュレーションブレーキ外側ハウジング312との間でアーティキュレーションブレーキ摩擦ディスク311を圧縮する。この(再使用可能なハンドピースに対して)静止した上下アーティキュレーションブレーキキャリパー310とアーティキュレーションブレーキ摩擦ディスク311と上下アーティキュレーションブレーキ外側ハウジング312との間の接触により、上下アーティキュレーションブレーキ外側ハウジング312に支持されている上下アーティキュレーションノブ313が再使用可能なハンドピース200に対して回転するのに対する抵抗を生じさせる。
【0169】
上下アーティキュレーションブレーキ位置デテント308の回転は、上下アーティキュレーションブレーキハブ304を介して再使用可能ハンドピースのハウジングに対して固定されているので、ハウジングに対するアーティキュレーションブレーキ内側ハウジング307の回転により、アーティキュレーションブレーキ内側ハウジング307は上下アーティキュレーションブレーキ位置デテント308に対しても相対回転することになる。上下アーティキュレーションブレーキ位置デテント308は、上下アーティキュレーションブレーキ内側ハウジング307を1つ以上の位置に保持するように配置されてもよい。例えば、デテントは、上下アーティキュレーションブレーキキャリパーと上下アーティキュレーションブレーキ外側ハウジングとの間の上下アーティキュレーションブレーキ摩擦ディスクの相互作用により制動抵抗が加えられる第1の位置、及び/又は制動抵抗が加えられない第2の位置に上下アーティキュレーションブレーキ内側ハウジングを保持してもよい。ブレーキ内側ハウジング及び/又はデテントは、アーティキュレーション制御部(例えば、アーティキュレーション制御ノブ)に調整可能なレベルの回転抵抗をもたらすように、複数の位置のいずれかに上下アーティキュレーションブレーキ内側ハウジングを保持するように配置されてもよい。
【0170】
上下アーティキュレーションブレーキハブの中心を通って上下アーティキュレーションシャフト303が延びている。上下アーティキュレーションシャフト303は、上下アーティキュレーションブレーキ外側ハウジングに対して回転方向で固定された第1の端部370を有する。上下アーティキュレーションシャフト303の第2の端部372は、使い捨てシャフトアセンブリのラックアセンブリと連携する。例えば、上下アーティキュレーションシャフトの第2の端部は、上下アーティキュレーションシャフトの回転により上下アーティキュレーションプーリー/ピニオンが回転するように、上下アーティキュレーションプーリー/ピニオンに取り付けられてもよい。このようにして、上下アーティキュレーションノブの回転により、上下アーティキュレーションブレーキ外側ハウジングが回転し、これにより上下アーティキュレーションシャフトが回転して、上下アーティキュレーションプーリー/ピニオンが回転し、そして上下アーティキュレーションワイヤを作動させる。
【0171】
左右のアーティキュレーションについては、左右アーティキュレーションノブ・ブレーキアセンブリの構造及び動作は、次の点を除いて上下アーティキュレーションノブ・ブレーキアセンブリと同じである。すなわち、左右アーティキュレーションブレーキハブ317の回転は使い捨てシャフトアセンブリのハウジング440に対して固定されており、そのような回転は左右アーティキュレーションシャフト302を通って延びる左右アーティキュレーションブレーキシャフト301を介して固定されている。上下アーティキュレーションノブ・ブレーキアセンブリと同様に、左右アーティキュレーションノブ314は、アーティキュレーションブレーキ摩擦ディスク311、左右アーティキュレーションブレーキキャリパー316、アーティキュレーションブレーキばね309、アーティキュレーションブレーキ位置デテント308、及びアーティキュレーションブレーキ内側ハウジング307を含む左右アーティキュレーションブレーキ外側ハウジング315により支持される。
【0172】
左右アーティキュレーションブレーキノブ314及び左右アーティキュレーションブレーキ外側ハウジング315を通って左右アーティキュレーションシャフト302が延びている。左右アーティキュレーションシャフト302は、左右アーティキュレーションブレーキ外側ハウジング315に対して回転方向で固定された第1の端部380と、使い捨てシャフトアセンブリのプーリー/ピニオンアセンブリに係合する第2の端部382(例えば、ラックアセンブリの左右アーティキュレーションピニオンに回転可能に固定された第2端)有していて、左右アーティキュレーションブレーキノブの回転により左右アーティキュレーションブレーキ外側ハウジングが回転し、それにより左右アーティキュレーションブレーキシャフトが回転して、左右アーティキュレーションプーリー/ピニオンが回転し、そして左右アーティキュレーションワイヤが並進するようにされている。
【0173】
左右アーティキュレーションシャフト302を通って延びる左右アーティキュレーションブレーキシャフト301は、再使用可能ハンドピースアセンブリが使い捨てシャフトアセンブリに取り付けられたとき、左右アーティキュレーションブレーキハブに回転方向で固定される第1の端部390と、使い捨てシャフトアセンブリのハウジングに対して回転方向で固定される第2の端部392を有している。上下アーティキュレーションノブ・ブレーキアセンブリの動作と同様に、左右アーティキュレーションブレーキキャリパーに対するアーティキュレーションブレーキ内側ハウジングの回転により、左右アーティキュレーションブレーキキャリパーが左右アーティキュレーションブレーキ外側ハウジング及びその間に位置するブレーキ摩擦ディスクに向かって又はそれらから離れるように移動する。左右アーティキュレーションブレーキノブ319は、左右アーティキュレーションブレーキノブの回転により、左右アーティキュレーションブレーキハブ317、左右アーティキュレーションブレーキキャリパー316、及び左右アーティキュレーションブレーキ位置デテント308に対して、左右アーティキュレーションブレーキ内側ハウジングが回転するように、左右アーティキュレーションブレーキ内側ハウジング307に回転方向で固定されている。したがって、左右アーティキュレーションブレーキの係合時に、左右アーティキュレーションブレーキキャリパー及びブレーキ摩擦ディスクは、左右アーティキュレーションブレーキシャフト及び使い捨てシャフトアセンブリに対する左右アーティキュレーションブレーキ外側ハウジング及び左右アーティキュレーションノブの回転に抵抗する。
【0174】
左右アーティキュレーションブレーキシャフトの第2の端部は、使い捨てシャフトアセンブリのハウジングと摺動可能に係合し、左右アーティキュレーションブレーキシャフトをそれに対して回転方向で固定するようにしてもよい。左右アーティキュレーションブレーキシャフトの周りには、左右アーティキュレーションワイヤ(複数可)と協働する左右アーティキュレーションプーリー/ピニオンに係合するように配置された第2の端部を有する左右アーティキュレーションシャフトが周方向に配置されている。また、左右アーティキュレーションシャフトの周りには、上下アーティキュレーションシャフトが周方向に配置されており、上下アーティキュレーションシャフトの第2の端部は、上下アーティキュレーションワイヤ(複数可)に関連付けられた上下アーティキュレーションプーリー/ピニオンと係合するように配置されている。
【0175】
図21に示すように、アーティキュレーションノブ・ブレーキアセンブリは、組み立てられたときに様々な構成要素の間にある複数のOリング399を含んでもよい。
【0176】
ここで図23及び24を参照すると、上下アーティキュレーションブレーキレバーは、上下アーティキュレーションブレーキレバーの回転により再使用可能ハンドピースアセンブリのハウジングに対して上下アーティキュレーションブレーキ内側ハウジングが回転するように、上下アーティキュレーション内側ハウジングの表面902と係合するように構成された表面900を有することができる。好ましくは、表面900の形状は、回転の間、表面902の形状に係合する。上下アーティキュレーションブレーキ内側ハウジングは、上下アーティキュレーションブレーキキャリパー310の角度付けられた表面360と係合する横ピン318を受けるように配置された1つ以上の開口部906を画定することができる。さらに、上下アーティキュレーションブレーキ内側ハウジングの内側表面910は、デテントスプリング(図示せず)を係合するように配置された凹部又は突起を含むことができる。上下アーティキュレーションブレーキレバー及び上下アーティキュレーションブレーキ内側ハウジングは、上下アーティキュレーションハブを受け入れるための開口部920を画定する。
【0177】
次に図25を参照して、上下アーティキュレーションハブ304は、上下アーティキュレーションブレーキ位置デテント308及び上下アーティキュレーションブレーキキャリパ310を通って延びる部分930を有する。好ましくは、部分930、上下アーティキュレーションブレーキ位置デテント308、及び/又は上下アーティキュレーションブレーキキャリパーは、上下アーティキュレーションブレーキ位置デテント、上下アーティキュレーションブレーキキャリパー、及び/又は上下アーティキュレーションブレーキハブを互いに対する回転から固定する断面幾何学的形状を有している。
【0178】
次に図26を参照すると、上下アーティキュレーションブレーキ外側ハウジング312は、上下アーティキュレーションシャフト303と係合して、相対的に回転方向で固定されていることが示されている。上下アーティキュレーションブレーキ外側ハウジングは、上下アーティキュレーションノブをそれに回転方向で固定するように(例えば、上下アーティキュレーションノブの突起を受け入れるように配置された凹部を介して、又はその逆の構成で)配置された部分940を有する。
【0179】
次に図27を参照すると、上下アーティキュレーションブレーキ外側ハウジングの内側は、上下アーティキュレーションブレーキが係合したときに上下アーティキュレーションブレーキ摩擦ディスクに係合するように配置された内側摩擦面950を有するものとして示されている。
【0180】
図28を参照すると、上下アーティキュレーションブレーキレバーが再使用可能なハンドピースのハウジングに対して回転すると、上下アーティキュレーションブレーキ内側ハウジングが上下アーティキュレーションブレーキレバーと共に回転し、上下アーティキュレーションブレーキ内側ハウジングの開口部から延びるピンを上下アーティキュレーションブレーキキャリパーに対して動かすようになっている。ピンは、上下アーティキュレーションブレーキキャリパーの傾斜面に沿って移動して、上下アーティキュレーションブレーキキャリパーを上下アーティキュレーションブレーキスプリングと協働して上下アーティキュレーションハブに沿って移動させる。上下アーティキュレーションブレーキを非係合状態から係合状態にすると、上下アーティキュレーションブレーキキャリパーは、上下アーティキュレーションブレーキ摩擦ディスクを上下アーティキュレーションブレーキ外側ハウジングに押し付ける(上下アーティキュレーションブレーキ摩擦ディスクを圧縮させる)。上下アーティキュレーションブレーキを係合状態から非係合状態にすると、上下アーティキュレーションブレーキキャリパーは、上下アーティキュレーションブレーキハウジング及び上下アーティキュレーションブレーキ摩擦ディスクから離れて、上下アーティキュレーションブレーキスプングを圧縮する(例えば、さらに圧縮する)。図29は、上下アーティキュレーションブレーキを、上下アーティキュレーションブレーキ摩擦ディスクと上下アーティキュレーションブレーキ外側ハウジングの内側摩擦面950との間の隙間394を有している非係合状態で示している。
【0181】
上下アーティキュレーションブレーキ内側ハウジングは、上下アーティキュレーションブレーキ位置デテントの1つ以上の突起又は凹部に係合するデテント凹部又は突起を有するようにできる。このような構成は、上下アーティキュレーションブレーキレバーを1つ以上の位置に固定することや、上下アーティキュレーションブレーキが1つ以上の状態又は位置に入る及び/又はそれから離れることの触知表示及び/又は可聴表示を提供するようにすることを可能とする。
【0182】
左右アーティキュレーションノブ・ブレーキアセンブリは、左右アーティキュレーションブレーキハブが左右アーティキュレーションシャフト及び上下アーティキュレーションシャフトを通って中心に延びる左右アーティキュレーションブレーキシャフトによって内視鏡アセンブリのハウジングに対して回転方向で固定されていることを除いて、上下アーティキュレーションノブ・ブレーキアセンブリと同様の態様で機能する。
【0183】
図30を参照して、左右アーティキュレーションブレーキ外側ハウジングと左右アーティキュレーションシャフトが、組み立てられて互いに対して回転方向で固定されて示されている。
【0184】
図31及び図32は、左右アーティキュレーションブレーキハブ317内の左右アーティキュレーションブレーキシャフト301を示している。左右アーティキュレーションブレーキシャフト301は、左右アーティキュレーションブレーキハブ317内に受け入れられて回転方向で固定された第1の端部390を有する。左右アーティキュレーションブレーキシャフトの第2の端部392は、再使用可能なハンドピースアセンブリと使い捨てシャフトアセンブリが組み合わされているときには、再使用可能なハンドピースアセンブリのハウジング240に係合し、使い捨てシャフトアセンブリに対して左右アーティキュレーションブレーキシャフトを回転方向で固定するように配置される。従って、再使用可能なハンドピースアセンブリが使い捨てシャフトアセンブリに取り付けられると、左右アーティキュレーションブレーキハブは、使い捨てシャフトアセンブリのハウジングに対して回転方向で固定される。
【0185】
次に、図33図35を参照すると、内視鏡アセンブリの例示的な配線図が提供されている。再使用可能なハンドピースは、再使用可能なハンドピースの制御スイッチ202及び/又はナビゲーションスイッチ203のうちの1つ以上を支持及び/又はそれらに電気的に接続した、回路基板などの電子モジュール205を含むことができる。電子モジュールには、再使用可能なハンドピースと使い捨てシャフトアセンブリが互いに取り付けられているときに再使用可能なハンドピースを使い捨てシャフトアセンブリに電気的に接続するためのコネクター204が電気的に接続されている。
【0186】
使い捨てシャフトアセンブリは、使い捨てシャフトアセンブリが再使用可能ハンドピースアセンブリに取り付けられたときに使い捨てシャフトアセンブリを再使用可能ハンドピースに電気的に接続するように構成された、対応する電気コネクター404を含む。使い捨てシャフトアセンブリの電気コネクターは、使い捨てシャフトアセンブリの導体411を介して、光学センサーモジュール408、光学センサー409、及び/又はLED410と通信することができる。使い捨てシャフトアセンブリは、コンソールに画像及び/又は制御データなどを送信するために、コンソールまで(例えば、アンビリカル402を通して)延びる導体を含んでもよい。
【0187】
図33及び34は、管及び/又は電気コネクター402(例えば、アンビリカル)が、使い捨てシャフトアセンブリからコンソールまで延びている実施形態を示している。図33及び34の配置に限定されないが、それらの図は、光学センサーモジュール408が、使い捨てシャフトアセンブリのハウジングの外側に配置されてもよいこと(例えば、図33)、又は使い捨てシャフトアセンブリのハウジングの内側に配置されてもよいこと(例えば、図34)を示している。図35は、導電体206を含む管及び/又は電気コネクター(例えば、アンビリカル)が再使用可能ハンドピースアセンブリからコンソールまで延びている実施形態を示している。
【0188】
図36は、使い捨てシャフトアセンブリ及びその例示的な流体回路413の分解図である。上述したように、使い捨てシャフトアセンブリは、患者の体内に挿入するためのシャフトを含み、コンソールまで延びる管及び/又は電気コネクター402(例えば、アンビリカル)を含んでもよい。使い捨てシャフトアセンブリ内には、カメラ洗浄流体チャンネル414、気腹流体チャンネル415、組織洗浄流体チャンネル418、生検/切開流体チャンネル419、及び/又はサンプルポート流体チャンネル422を設けることが可能である。流体チャネルの1つ以上は、使い捨てシャフトアセンブリの挿入シャフトを通って延びる作業ルーメンの数を減らすように、組み合わせ(例えば、カメラ洗浄及び気腹チャネル417の組み合わせ)及び/又はT継手416又はY継手421などによる接続が可能である。
【0189】
次に図37図39を参照すると、図37は、再使用可能なハンドピースアセンブリを滅菌するのに有用な装置及び方法を示す。図37は、再使用可能なハンドピースアセンブリを滅菌するのに十分な温度にまで加熱するのに適したオートクレーブ装置800を示している。図38は、紫外線を用いた再使用可能なハンドピースアセンブリの滅菌方法を示している。このような紫外線照射は、水晶ランプ801によって行うようにすることができる。図39に示すように、再使用可能なハンドピースアセンブリの滅菌は、発光ダイオード(LED)802による紫外線照射によって行うことも可能である。
【0190】
本開示は、内視鏡アセンブリと、カートリッジ1200と、コンソール1000とを備えるシステムをさらに提供する。図40図50の‘A’シリーズを最初に参照する。図40は、一般に、好ましくは医療専門家による使用のために操作可能に接続されたシステムを示している。システムは、コンソール1000の制御弁アセンブリ1100に挿入されたカートリッジ1200を含むことができる。カートリッジ1200は、アンビリカル402によって内視鏡100に接続することができる。例えば、カートリッジ1200は、1つ以上の流体管及び/又は導電体によって内視鏡の使い捨てシャフトアセンブリ400に接続される。
【0191】
カートリッジ1200は、サポート機器に接続することができる。サポート機器は、灌流ポンプ、気腹器、及び/又は真空ポンプ(例えば、スタンドアロン型又は中央型)とすることができる。カートリッジは、内視鏡とサポート機器との間に配置するようにすることができる。
【0192】
図41には、コンソール1000がより詳細に示されている。コンソール1000は、ユーザが内視鏡システムの様々な変数を変更することを可能にするユーザインターフェース1004を含むようにすることができる。一実施形態では、ユーザインターフェース1004は、電気ビジュアルディスプレイに統合されたタッチスクリーンであってもよい。別の実施形態では、ユーザインターフェースは、キーボード、マウス、トラックボール、及び/又はタッチセンシティブポインティングデバイス等を含み得る。
【0193】
コンソール1000は、カートリッジを受けて作動させるための制御弁アセンブリ1100を含んでもよい。コンソール1000は、電力、流体及び/又は流体圧、真空圧を提供し、及び/又は内視鏡アセンブリに対して電気信号を送信及び/又は受信するようにできる。コンソール1000は、使い捨てシャフトアセンブリの遠位端にあるカメラからのビデオ画像のような内視鏡アセンブリから受信した信号を視覚化するためのモニタ(図示せず)を含んでもよい。
【0194】
図42-45を参照すると、制御弁アセンブリ1100がより詳細に示されている。制御弁アセンブリ1100は、カートリッジの流体経路の作動可能な部分を選択的に作動させるために使用するようにできる。制御弁アセンブリ1100は、ドア1110と、アクチュエータ1130と、第1の面1152及び第2の面1154を含むサポート構造体1150とを含むようにできる。
【0195】
制御弁アセンブリのドア1110は、第1の表面1112、第2の表面1114、及び側面1116を含んでもよい。ドアの第1の表面は、カートリッジ1200の流体経路を選択的に閉鎖するときにアクチュエータ1130に対抗力を提供するための一組のアンビル1118を含むことができる。一実施形態では、ドアの第1の表面1112は、4つのアンビル1118を含む。
【0196】
ドア1110は、制御弁アセンブリのキーパー1124と係合可能なラッチ1120を含んでもよい。ラッチは、レバーラッチであってもよい。カートリッジ1200がドア1110を有する制御弁アセンブリ1100上の所定の位置に保持されてラッチ1120がドア1110を閉位置に固定しているときに、ドア1110はカートリッジに圧縮力を提供することができる。好ましくは、そのような圧縮力は、カートリッジの電気コネクターの電気スプリングフィンガー及び/又は制御弁アセンブリの電気コネクター1144の電気スプリングフィンガーが、内視鏡及び/又はカートリッジの導電体とコンソールの導電体との間の電気通信を提供するために、他方の電気接点と係合することを確実にし得る。
【0197】
ドア1110は、ドアを開いた構成と閉じた構成との間で回転させることができるヒンジなどの機械的軸受1128を用いたサポート構造体の第1の表面に取り付けることができる。
【0198】
アクチュエータ1130は、リニアアクチュエータであってもよいし、回転アクチュエータであってもよい。また、アクチュエータは、ソレノイドであってもよい。たった1つだけアクチュエータがあることが評価されるが、好ましい実施形態では、制御弁アセンブリは4つのアクチュエータを含む。アクチュエータは、カートリッジ内の流体経路の弁部分を作動させて、流体経路を選択的に開放及び/又は閉鎖するように配置されている。
【0199】
流体経路の弁部分は、任意の許容可能な弁を備えていてもよい。例えば、弁部分は、ペトコックを備えていてもよい。また、弁部分は、ドアの第1の面のアンビルと制御弁アセンブリのアクチュエータ(例えば、ソレノイド)との間の圧縮用に配置された管の部分(例えば、ピンチ弁)を備えていてもよい。弁部分は、アクチュエータ1132に関連付けられた吸引弁、アクチュエータ1134に関連付けられたカメラ洗浄弁、アクチュエータ1136に関連付けられた気腹弁、及び/又はアクチュエータ1138に関連付けられた気腹通気弁など、内視鏡の任意の数の流体機能に対する弁として機能しうる。
【0200】
制御弁アセンブリのアクチュエータ1130は、コンソールによって受け入れられてアクチュエータをコンソール1000に電気的に接続する電気コネクター1140を含む。コンソール1000に接続されると、コンソール1000は、アクチュエータ1130に電力とユーザ入力コマンドを提供して、カートリッジ1200の流体経路を開閉することができる。
【0201】
サポート構造体1150の第1の面1152は、ラッチ1120を受け、カートリッジ1200を、ドア1110を有する制御弁アセンブリ1100に固定するためのキーパー1124を含む。ラッチアセンブリは、カートリッジが正しい構成で挿入されることを保証するために使用されてもよい。
【0202】
カートリッジ1200は、制御弁アセンブリによって読み取り可能及び/又は書き込み可能な識別子を含んでもよい。識別子は、カートリッジの種類に関する情報及び/又は使用情報(例えば、カートリッジが以前に使用されたことがあるかどうか)を含んでもよい。好ましくは、制御弁アセンブリは、カートリッジの識別子を読み取り、(例えば、カートリッジの種類及び/又はカートリッジが以前に使用されたかどうかを判断するために)処理するように構成される。識別子は、カートリッジの電気コネクターを介して、及び/又は他の手段(例えば、RFID、光、及び/又は機械的接触)を介して、読み取り可能及び/又は書き込み可能であってよい。
【0203】
サポート構造体1150の第1の面1152は、カートリッジの電気コネクターへの電気接続を形成するための電気コネクター1144を含んでもよい。コンソールの制御弁アセンブリとカートリッジとの間の電気的接続は、内視鏡からカートリッジを介してコンソールに渡される画像及び制御データ(弁/アクチュエータ及び/又は画像データ)をコンソールが受信することを可能にし得る。電気的接続は、コンソールが内視鏡アセンブリの発光ダイオード(LED)に電力を供給することを可能にするようにすることができる。
【0204】
図46図48を参照すると、例示的なカートリッジ1200が、より詳細に示されている。カートリッジは、使い捨てカートリッジとすることができる。使い捨てカートリッジは、再使用可能な内視鏡及び/又はコンソール内に含まれる永久弁ボディの使用の必要性をなくすことができる。これにより、有利には、使用毎に再使用可能な弁を滅菌する必要性をなくすことができる。
【0205】
カートリッジ1200は、ハウジング1210を有する。ハウジング1210は、第1の側面1212及び第2の側面1214、並びに、上面1216及び底面1218を含むことができる。ハウジング1210は、カートリッジハウジングの内外を流体が移動することを可能にする第1の流体側1220及び第2の流体側1224を更に含む。ハウジング1210は、1つ以上の流体経路、流体コネクター、及び/又は電気コネクターを画定してもよい。例えば、カートリッジハウジングは、内視鏡の導電体と電気的に通信する電気コネクター1244を含むことができ、また任意的に光学センサー較正データ又は内視鏡の固有識別子を含む光学センサーモジュール1246を含むことができる。ハウジング1210はまた、一回の使用後に制御弁アセンブリ1110からカートリッジ1200を容易に取り外すための取り外しタブ1260を含むことができる。
【0206】
ハウジングは、第1の流体経路1232、第2の流体経路1234、第3の流体経路1236、及び第4の流体経路1238を含んでもよい。第4の流体経路1238は、カートリッジハウジング1210の第1の流体側1220から第2の流体側1224に延びる主部分1238aと、カートリッジの底部側1218から外に放出するための分岐部分1238bとを有し得る。流体経路の断面は、他の流体経路の断面よりも大きくてもよい。流体経路は、概ね、カートリッジハウジング内でU字形を形成することができる。第1、第2、第3、及び第4の流体経路は、好ましくは、カートリッジ内で互いに流体連通していない。
【0207】
ハウジングは、窓1270a-1270dを画定してもよい。一実施形態では、ハウジングは、4つの窓を含む。窓は、ハウジングの内側表面によって画定されてもよい。内側表面は、ハウジングに概ね円形の開口を形成してもよい。1つの窓の円周は、より大きな流体経路断面を受け入れるために、他の窓よりも大きくてもよい。
【0208】
窓1270a-1270dは、コンソールからハウジングの内側表面によって画定されたチャンバ1272にアクチュエータを受け入れるように構成され得る。上述したように、アクチュエータは、窓を通過し、及び/又はコンソールの制御弁アセンブリのドア上のアンビルに接触して、ドアとピンチ弁を形成してもよい。カートリッジが制御弁アセンブリ上に配置されてドアが閉じられると、窓は、ドア上のアンビル及び制御弁アセンブリのアクチュエータと整列する。窓は、幾何学的な形状を画定するように配置されてもよい。例えば、図示されているように、窓は菱形であってもよい。
【0209】
ハウジングの流体経路は、可撓性膜によって画定されることが好ましい。可撓性膜は、可撓性の医療用管や、熱可塑性シート等とすることができる。ハウジングの材料は、好ましくは、管の材料よりも剛性が高い。さらに好ましい実施形態では、可撓性管は、ポリ塩化ビニル製である。
【0210】
第1の流体経路1232は吸引経路とすることができ、第2の流体経路1234は(任意にフットスイッチによって操作される)洗浄経路とすることができ、第3の流体経路1236はカメラ洗浄経路とすることができ、及び/又は第4の流体経路1238は気腹経路とすることができる。気腹経路は、ハウジングの第1の流体側から第2の流体側に延びる主部分1238aを含むことができる。それは、患者から気体を排出するための分岐部分1238bをさらに含むことができる。
【0211】
カートリッジの流体経路は、少なくとも1つの弁部分1276を含むことができる。しかし、第2の流体経路は、弁部を含まなくてもよい。第4の流体経路は、2つの弁部分1276c、1276dを含んでもよい。上述したように、流体経路は、可撓性膜(例えば、管)により画定されてもよい。弁部分は、上述した可撓性膜で構成されてもよい。
【0212】
第1の流体経路1232は、ハウジング1210によって画定された第1の窓1270aを通って延びる第1の弁部分1276aを含んでもよい。第1の弁部分は、コンソールの第1のアクチュエータと整列する。第1のアクチュエータは、第1の窓の中に延びることによって、第1の流体経路の第1の弁部分を選択的に閉鎖及び/又は開放するように作動可能である。
【0213】
第2の流体経路1234は、弁部分を有さないものであってもよい。好ましくは、弁部分を有しない流体経路は洗浄経路である。洗浄経路は、任意にフットスイッチによって操作されるポンプを含んでもよい。
【0214】
第3の流体経路1236は、ハウジング1210によって画定された窓1270bを通って延びる弁部分1276bを含んでもよい。弁部分は、コンソールのアクチュエータと整列する。アクチュエータは、窓の中に入ることによって、第3の流体経路の弁部分を選択的に閉鎖及び/又は開放するように作動可能である。
【0215】
第4の流体経路1238は、上述したように、主部分1238a及び分岐部分1238bを含んでもよい。カートリッジの第4の流体経路の主部分は、ハウジングによって画定された窓1270cを通って延びる弁部分1276cを含んでもよい。弁部分は、コンソールのアクチュエータと整列する。アクチュエータは、窓の中に入ることによって、第4の流体経路の主部分の弁部分を選択的に閉鎖及び/又は開放するように作動可能である。
【0216】
カートリッジの第4の流体経路の分岐部分は、ハウジングによって画定された窓1270dを通って延びる弁部分1276dを含んでもよい。弁部分は、コンソールのアクチュエータと整列する。アクチュエータは、窓の中に入ることによって、第4の流体経路の分岐部分の弁部分を選択的に閉鎖及び/又は開放するように作動可能である。
【0217】
上述したように、1つ以上のアクチュエータは、カートリッジハウジングの窓の中に延びるように構成されたソレノイドであってもよく、及び/又は制御弁アセンブリのドア上のアンビルに接触して、閉じたときにピンチ弁を形成するように構成されてもよい。
【0218】
ハウジング1210は、制御弁アセンブリ1100の電気コネクター1144に接続するための電気コネクター1244をさらに含んでもよい。カートリッジの電気コネクターは、コンソールの制御弁アセンブリの対応する数のフラットパッド電気接点に接触するように構成されたスプリングフィンガー電気接点であってもよく、又はその逆であってもよい。カートリッジハウジングの電気コネクターは、内視鏡によって提供される画像及び制御データをコンソールに送るようにすることができる。ハウジングの電気コネクターは、コンソールから患者の体内の内視鏡によって使用されるLEDに電力を送るようにすることができる。
【0219】
データ及び/又は電力の導電体は、カートリッジからアンビリカルを通って内視鏡に延びるようにすることができる。
【0220】
カートリッジは、カートリッジハウジングに画定された流体経路のいずれか及び/又はすべてについて、第1の流体側1220及び/又は第2の流体側1224にコネクター1280を含んでもよい。コネクターは、カートリッジを越えて延び(例えば、継手(例えば、ルアー継手)を有するカートリッジを越えて延びる連続管の自由端)、及び/又はカートリッジの一部とすることができる。
【0221】
カートリッジは、任意に、カメラの較正データ及び使い捨て内視鏡及びカートリッジに固有の光学センサーモジュール識別子を組み込んだ光学センサーモジュール1246を組み込んでもよい。固有の光学センサーモジュール識別子により、コンソールは、同じ使い捨て内視鏡及び使い捨てカートリッジが使用されたときに認識することができ、したがって、滅菌されていない内視鏡の潜在的に危険な使用を排除することができる。さらに、この固有の識別子により、コンソールに接続されている内視鏡の種類を特定することができる。固有の識別子は、プリント回路基板に組み込まれてもよい。
【0222】
さらに、図49は、制御弁アセンブリから分離されたカートリッジを示している。上述したように、ユーザは、挿入のために、カートリッジの窓を制御弁アセンブリのアクチュエータと位置合わせする。挿入されると、ドアは、カートリッジをサポート構造体の第1の面とドアの第1の面との間に固定するために、カートリッジの上でスイングすることができる。上述したように、ラッチは、ラッチキーパーによって受け取られる。ラッチは、レバーラッチ、ハスプラッチ、トグルラッチ、カムレバーラッチなどであってもよい。一実施形態では、ラッチは、カートリッジに対してカートリッジをコンソールに固定する圧縮力を提供する。好ましい実施形態では、これにより、カートリッジの電気コネクターのスプリングフィンガーがコンソールの制御弁アセンブリ部分の対応するフラットパッド電気コネクターと係合するか又はその逆の構成とすることが可能となり、したがって、コンソールに対するカートリッジの配置時に接触を生じ、一つ以上の個別の電気コネクターを接続する必要性を排除することができる。
【0223】
図50には、コンソールの制御弁アセンブリに挿入されたカートリッジの詳細図が示されている。図示されているように、カートリッジは、制御弁アセンブリのサポート構造体の第1の面とドアの第1の面との間に挿入される。カートリッジの第1の流体側1220は、アンビリカルへと続き、内視鏡の使い捨てシャフトアセンブリ(図示せず)へと続く緩い管として示されている。
【0224】
図51図52は、内視鏡システムの一例を示す概略図である。カートリッジと使い捨てシャフトアセンブリとの間の電気的接続が模式的に示されている。電気コネクター411は、画像データ導体、制御データ導体、及び/又はLED電源導体を含んでもよい。画像データ導体及び/又は制御データ導体は、カートリッジをコンソールに取り付けること以外のユーザによる他の接続操作を行うことなく、内視鏡からカートリッジに、そしてコンソールに情報を送ることを可能にすることができる。このレイアウトは、有利には、内視鏡システムの操作に必要な直接接続及び緩いワイヤの数を減少させる。
【0225】
挿入管401は、コンソールによって読み取り可能な情報を提供し、及び/又は挿入管の端部からのビデオ画像などの画像をモニタ上に投影する光学センサーモジュールを含んでもよい。このビデオ画像は、赤外線、熱又は可視光によるものであってもよい。挿入管401は、挿入管の端部にあるLEDに電力を供給するためのLEDワイヤを含んでもよい。
【0226】
挿入管は、吸引管1232、組織洗浄管1234、カメラ洗浄管1236、及び/又は気腹管1238などの、管によって画定される本明細書で述べる流体経路を含んでもよい。カメラ洗浄管により、ユーザは、器具の使用中に視野のゴミを除去することができる。多くの場合、これは、所要の場所を視覚化することができるように、余分な血液を除去することを含む。吸引管は、患者の体内から小さな物質又は様々な分泌物を吸引することを可能にする。カメラ洗浄管1236と気腹管1238は、Y継手によって結合されてもよい。挿入管に必要な管の数を最小限にするために、本出願人により様々な組み合わせが想定されている。
【0227】
カートリッジの第2の流体側は、サポート機器に接続されてもよい。サポート機器は、灌流ポンプ、気腹器、及び/又は真空ポンプ(スタンドアロン又はセントラル)を含んでもよい。カートリッジは、内視鏡とサポート機器との間を流体連通するようにしてもよい。
【0228】
使い捨てシャフトアセンブリは、挿入管と、カートリッジに接続されしたがってコンソールに接続されたアンビリカル402と、使い捨てシャフトアセンブリのルーメンに選択的にアクセスするためのアクセスポート(例えば、生検のようなサンプルを採取するため)及び/又は使い捨てシャフトアセンブリのルーメンを通して流体を供給するためのアクセスポート、及び/又は使い捨てシャフトアセンブリを再使用可能ハンドピースに電気的に結合するための電気コネクターを含む。
【0229】
アンビリカルは、カートリッジから内視鏡の使い捨てシャフトアセンブリに延びるようにすることができる。アンビリカルの中を通って挿入管の遠位先端まで、いくつかの流体経路及び/又は電気配線が延びている。流体経路は、吸引のための経路1232、組織洗浄のための経路1234、カメラ洗浄のための経路1236、及び/又は気腹のための経路1238を含むことができる。流体経路は、内視鏡の遠位先端からアンビリカルの端まで、弁がないものとすることができる。流体経路は、カートリッジ内においてのみ弁を含むようにすることができる。
【0230】
好ましくは、1つ以上の流体経路は、使い捨てシャフトアセンブリからカートリッジに延びるモノリシック(一体の)管によって画定される。より好ましくは、モノリシック管は、カートリッジを通って、カートリッジの第2の流体側の外に延びる。
【0231】
カメラ洗浄流体経路及び気腹流体経路は、使い捨てシャフトアセンブリ内のT継手によって結合して、結合されたカメラ洗浄・気腹流体経路1240とすることもできる。これにより、気腹からの圧力を利用して、水供給源からカメラ洗浄流体経路を通して遠位端から水を押し出し、処置中に集まったデブリスをカメラレンズから取り除くことができる。
【0232】
アンビリカルは、画像データ導体1300、制御データ導体1304、及び/又はLED電力導体1308を更に含んでもよい。画像データ導体及び/又はLED電力導体は、使い捨てシャフトアセンブリを通って挿入管の遠位先端部まで延びるようにすることができる。画像データ導体は、撮影された画像データをカメラからコンソールに送ることできるようにすることができる。LED電源導体は、コンソールから挿入管の遠位先端部のLEDに電力を供給して、処置のための照明をもたらすことができる。制御データ導体は、再使用可能なハンドピースの制御装置からカートリッジへの制御データの通信を可能にし、その結果、コンソールへの通信を可能にする。
【0233】
図53には、使い捨てシャフトアセンブリ、アンビリカル、及びカートリッジが、医療用トレイなどの医療用包装内に滅菌密封されることが示されている。カートリッジと使い捨てシャフトアセンブリは、包装内のアンビリカルを使用して接続されてもよいが、場合によっては、後で医療従事者によって接続されることもある。
【0234】
図40図50の‘B’シリーズ及び図46Cに図示されたカートリッジ2200及び制御弁アセンブリ2100は、上述した図40図50の‘A’シリーズに図示されたカートリッジ1200及び制御弁アセンブリ1100と同様である。図40図50の‘B’シリーズ及び図46Cは、例えば、アンビルをドアからカートリッジに再配置することによってドアの必要性を排除した制御弁アセンブリ2100及びカートリッジ2200を図示している。ドアをなくすことで、流体制御カートリッジの取り付けと取り外しの両方において必要なステップの数が減る。ドアをなくすことで、汚れや流体で汚れて洗浄が必要となる可能性がある部品やインターフェースの数を減らすことができる。さらに、ドアをなくすことで、このユニットの周りを移動する人がコンソールに意図せず接触してコンソールがカートから外れたり人に不快感を与えたりする可能性のあるリスクを減らすことができる。
【0235】
ドアなしカートリッジ2200及び制御弁アセンブリ2100が、図40図50の‘B’シリーズに図示されている。制御弁アセンブリ2100は、レッジ面2110及びラッチ2120を含んでもよい。カートリッジ2200は、レッジ面2210とラッチ受け部2220とを含んでもよい。代替例では、制御弁アセンブリがラッチ受け部分を含み、カートリッジがラッチを含んでもよい。カートリッジが制御弁アセンブリによって受け取られたときに、ラッチがラッチ受け取り部分に接触して、カートリッジの第1の端部を制御弁アセンブリに固定する。別個に、かつラッチ及びラッチ受け部分の反対側で、カートリッジのレッジ面及び制御弁アセンブリのレッジ面が、互いに接触して、カートリッジの第2の端部を制御弁アセンブリに固定する。
【0236】
カートリッジは、上記のドア付き制御弁アセンブリの例で説明したアンビルと同様のアンビル2218を含んでもよい。アンビル2218は、カートリッジの流体経路を選択的に閉鎖するときに、アクチュエータに対抗力を与えるように構成される。好ましくは、アンビル2218は、カートリッジに画定された窓の中に配置される。
【0237】
図54A及び図54Bは、第1のカートリッジ、第2のカートリッジ、第1の内視鏡、及び第2の内視鏡を有するコンソールの他の例を示している。第1のカートリッジ及び第2のカートリッジは、それぞれ、コンソールの第1の制御弁アセンブリ及び第2の制御弁アセンブリにしっかりと挿入されるようにすることができる。コンソールが第1及び第2の制御弁アセンブリを備えて示されているが、コンソールは、それぞれが独立したカートリッジを受け入れることができる任意の数の制御弁アセンブリを備えてもよい。第1の制御弁アセンブリが第1のカートリッジを受け入れ、第2の制御弁アセンブリが第2のカートリッジを受け入れるようにすることができる。すべての医療処置の間において、すべての制御弁アセンブリがカートリッジを受け入れる必要はない。
【0238】
図示されているように、各カートリッジは、サポート機器の別個のセットと、内視鏡などの1つの独立した医療装置とに接続されるようにしてもよい。使用され得る内視鏡の種類の非限定的な例としては、胃カメラ、結腸鏡、S状結腸鏡、十二指腸鏡、及び胆汁膵管鏡が挙げられる。実施される処置に応じて、内視鏡は、同じ種類の内視鏡であってもよいし、内視鏡的逆行性胆管膵管造影(ERCP)処置中に用いられる十二指腸鏡及び胆管膵管鏡のように、2以上の異なる種類の内視鏡であってもよい。使用中、第1の内視鏡と第2の内視鏡は、ストラップ、ジップタイ等によって一緒に固定されることがある。第1の内視鏡のハンドルは、第2の内視鏡のハンドルと係合するように構成されてもよい。第2の内視鏡のシャフトは、十二指腸鏡のシャフト内に挿入される胆管膵管鏡のように、第1の内視鏡のシャフトに挿入されてその長さ方向に延在するようにしてもよい。これにより、有利には、一人のユーザが、処置中に、一度に1つ以上の内視鏡を制御することが可能となる。
【0239】
十二指腸鏡は、第1の内視鏡又はマザー(母)内視鏡として知られていることもある。より小さい胆管膵臓用内視鏡は、第2の内視鏡又はドーター(娘)内視鏡として知られていることもある。手術中、より大きなマザー内視鏡は患者の口から挿入されて、十二指腸に向けられることがある。ドーター内視鏡は、その後、患者の胆管で動くことができる。ドーター内視鏡は、独自の流体流路、LED及び/又はカメラを有していてもよい。
【0240】
第1の制御弁アセンブリ及び第2の制御弁アセンブリは、独立して及び/又は主・副(主・従)関係で動作するように構成される。第1の内視鏡又はマザー内視鏡が主制御装置であり、第2の内視鏡又はドーター内視鏡が副制御装置であるようにしてもよい。この構成では、主内視鏡の制御部が、1つ以上の副内視鏡の流体機能(例えば、画像制御及び/又はLED)を制御してもよい。主内視鏡は、本明細書に記載されているように、アクチュエータを選択的に作動させるために、電気信号を第2の制御弁アセンブリに供給することによって(例えば、コンソールに接続された1つ以上のカートリッジを介して)副内視鏡の流体経路の機能を制御してもよい。第1の内視鏡は、さらに、第1の内視鏡から電気信号を提供して第2の制御弁アセンブリの状態を変更する(例えば、第2の制御弁アセンブリから第2の内視鏡のカートリッジに提供される電気信号を変更する)ことによって第2の内視鏡の機能(例えば、LED及び/又はカメラの作動)を制御してもよい。例えば、制御弁アセンブリは、第1の内視鏡から受信した信号に基づいて、第2の内視鏡のLED及び/又はカメラに電気信号を提供することができる。このような構成により、さらに、複数の内視鏡を一度にセットアップして処置に利用することが可能となり、1つの内視鏡を別の内視鏡に交換するために通常用いられる多くのセットアップ時間を排除又は短縮し、及び/又は複数の制御コンソールなどの追加の機器の必要性を排除又は低減することができる。
【0241】
本明細書で説明及び図示した制御弁アセンブリ、内視鏡、カートリッジ、コンソール、流体経路、導電体、機能、及び動作は、図40図50の‘A’シリーズの実施形態と図40図50の‘B’シリーズの実施形態に同様に適用される。ただし、‘B’シリーズのコンソールはドア無しであり、‘B’シリーズのカートリッジはラッチ及び/又はラッチ受け部を含む。したがって、制御弁アセンブリ、内視鏡、及びカートリッジに関する議論は、本明細書のカートリッジ又は内視鏡の実施形態のいずれでもよく、‘A’シリーズ(ドア付き)及びBシリーズ(ドア無し)の両方の装置に適用可能である。
【0242】
異なるタイプの内視鏡によって必要とされる様々なイメージセンサー及び必要な流体制御のために、各カートリッジで使用される流体経路及び導電体の数及び/又はタイプは異なる可能性がある。接続された内視鏡に組み込まれた特定のタイプの光学センサーに適合させることができるビデオ処理ユニットによって、イメージセンサーの変動に対する適応がなされる場合がある。光学センサーのタイプは、例えば、ポート制御プロトコル又は内視鏡に関連する電気信号によってカートリッジを介してコンソールに通信される固有の識別子と関連付けられる場合がある。流体経路制御の場合、固有の識別子は、コンソールに、制御弁アセンブリ上の特定のアクチュエータの機能をオフにさせることができる。さらに、接続された内視鏡の種類によっては、1つ以上の流体経路をカートリッジから完全に排除することができる。
【0243】
コンソールは、タッチスクリーンユーザインターフェースを備えて示されている。ユーザインターフェースは、適切な如何なる入出力装置であってよい。
【0244】
図55図58には、内視鏡アセンブリはカプラを備える、すなわち再使用可能なハンドピースアセンブリを使い捨てシャフトアセンブリに選択的に固定するようにしたものが示されている。カプラは、再使用可能なハンドピースアセンブリ上の第1の部分と、使い捨てシャフトアセンブリ上の第2の部分とを含むことができ、カプラの第1の部分及び第2の部分は、組み立てられた構成で再使用可能なハンドピース及び使い捨てシャフトアセンブリを一体に保持するように協働する。カプラは、手工具(例えば、ドライバー)を使用せずに操作(例えば、接続及び/又は接続解除)できように配置することができる。カプラは、再使用可能なハンドピースアセンブリを使い捨てシャフトアセンブリから係合及び/又は係合解除させるように作動可能である。
【0245】
内視鏡アセンブリのこの実施例は、本明細書で論じた再使用可能ハンドピースアセンブリ及び使い捨てシャフトアセンブリを含む実施例のいずれであってもよい。さらに、内視鏡アセンブリは、2つ以上の分離可能なピースを含む任意の内視鏡であってもよい。本明細書の様々な所で述べられるように、再使用可能なハンドピースアセンブリ及び使い捨てシャフトアセンブリは、それぞれ、ハンドピースアセンブリハウジング及び使い捨てシャフトアセンブリハウジングを含む。
【0246】
カプラは、カム式ドローラッチのようなラッチ3000であってもよい。ラッチは、ラッチ状態とラッチ解除状態との間で選択的に切り替えできる。ラッチ状態では、ラッチは、ハンドピースアセンブリのハウジングをシャフトアセンブリのハウジングにラッチする。ラッチ状態からラッチ解除状態にされるときに、ラッチは、ハンドピースアセンブリのハウジングとシャフトアセンブリのハウジングとを分離させる分離力を加えるようにすることができる。
【0247】
ハンドピースアセンブリは再使用可能なハンドピースアセンブリであってもよく、シャフトアセンブリは使い捨てシャフトアセンブリであってもよい。
【0248】
ラッチは、レバー3001を含んでもよい。レバーは、ラッチ状態における第1の位置(図55に示される)と、ラッチ解除状態における第2の位置(図56に示される)との間で枢動可能である。
【0249】
ラッチは、ラッチ面3004及びラッチ解除面3008をさらに含んでもよい。ラッチ状態では、ラッチ面は、ハンドピースのハウジングをシャフトアセンブリのハウジングに近接させて保持する。ラッチ状態からラッチ解除状態にされるときに、ラッチ解除面はハウジングを分離するように分離力を加える。
【0250】
少なくともツーピースの内視鏡アセンブリは、付勢部材3030と、本明細書に開示される任意のラッチなどの、ラッチ状態とラッチ解除状態との間で変位可能なラッチとを含むことができる。付勢部材は、ハンドピースアセンブリハウジング及びシャフトアセンブリハウジングを互いに向う方向又は互いに離れる方向に付勢する付勢力を加える。ラッチは、ハウジングを互いに離れる方向又は互いに向かう方向に押し付けるために、付勢部材の力の方向に対抗する付勢部材の力より大きい力を加えるように構成されるようにすることができる。例えば、付勢部材がハウジングを互いに向かう方向に付勢するように構成され、ラッチがハウジングを互いに離れる方向に押し付けるように構成されてもよい。代替例では、付勢部材がハウジングを互いに離れる方向に付勢するように構成され、ラッチがハウジングを互いに向かう方向に押し付けるように構成されてもよい。付勢部材は、いくつかの非限定的な例を挙げると、ばね、磁石、及び/又は圧力チャンバであってもよい。圧力チャンバは、ピストンシリンダー(例えば、空気圧式)、圧縮可能なブラダ、及び/又は吸引カップであり得る。
【0251】
より詳細には、ラッチは、ラッチ部3002及びラッチ受け部分3020(すなわち、第1の部分及び第2の部分)を含むことができる。再使用可能なハンドピースアセンブリのハウジング及び/又は使い捨てシャフトアセンブリのハウジングが、ラッチ及びラッチ受け部分を画定してもよい。例えば、ラッチは再使用可能なハンドピースアセンブリのハウジングの一部であり、一方で、ラッチ受け部分は使い捨てシャフトアセンブリのハウジングの一部であるようにしてもよい。別の例として、ラッチ受け部分が再使用可能なハンドピースアセンブリのハウジングの一部であり、一方で、ラッチが使い捨てシャフトアセンブリのハウジングの一部であるようにしてもよい。
【0252】
ラッチ部は、ラッチ面、ラッチ解除面、及びレバーを含んでもよい。ラッチ状態にある間、ラッチ面は、ラッチ受け部分に接触して、使い捨てシャフトアセンブリ及び再使用可能ハンドピースアセンブリを引き寄せる。ラッチ解除状態にある間、ラッチ受け部分とラッチ面は接触していない。
【0253】
ラッチ解除面は、有利には、使い捨てシャフトアセンブリと再使用可能ハンドピースアセンブリを分離することを補助することができる。ラッチ状態からラッチ解除状態に動く間、ラッチ解除面は、ラッチ受け部分に接触して、再使用可能ハンドピースアセンブリと使い捨てシャフトアセンブリを分離するように力を加える。
【0254】
レバーは、ラッチ面とラッチ解除面の動きを制御するようにしてもよい。レバーは、ラッチ状態における第1の位置とラッチ解除状態における第2の位置との間で自由に変位可能であってもよい。レバーは、ラッチ状態からラッチ解除状態に及び/又はその逆に、ラッチピボット3010の周りで枢動可能であってもよい。ラッチ面とラッチ解除面は、ラッチピボットの相互に反対側に配置されてもよい。このような構成においては、作動中、ラッチ面及びラッチ解除面は、ラッチピボットの周りを反対方向に回転する。
【0255】
ラッチ部は、シート部分3014をさらに含んでもよい。ラッチ面は、一側でU字形座部となる曲面であってもよい。U字形座部の反対側の脚部は、上方に傾斜してラッチ解除面に移行している。この構成では、ラッチ面とラッチ解除面は、U字形座部の相互に反対側に配置されてもよい。
【0256】
再使用可能なハンドピースを使い捨てシャフトに対してラッチ状態にするときは、レバーは、ハウジングから離れる方向に傾いた垂直なラッチされていない第1の位置から、ハウジング/ハンドルと同一平面上のラッチされる第2の位置までラッチピボットを中心に回動されることができる。これらの例において、レバーがラッチ状態でレバーを握ることができることは、再使用可能なハンドピースと使い捨てシャフトアセンブリが互いに結合されていることを示す。ラッチは、再使用可能なハンドピースと使い捨てシャフトが互いに正しく結合されたときを表示すようにすることができる。一実施例では、ラッチは、再使用可能なハンドピースと使い捨てシャフトアセンブリが互いに正しく結合されたときに、「カチッ」という可聴音(クリック音)を生じるようにできる。
【0257】
レバーがラッチ位置に操作されると、ラッチ面は、ラッチ受け部分に向かって回転してラッチ受け部分に受け入れられて、使い捨てシャフトアセンブリのハウジングを再使用可能ハンドピースアセンブリのハウジングに連結させる。ラッチ面がラッチ受け部分と係合している間、ラッチ面は再使用可能なハンドピースと使い捨てシャフトを引き寄せるのを助ける。ラッチ面は、ラッチ受け部分に挿入され、ラッチ受け部分がシート部分内に収まるように、上方に回転される。同時に、ロック部解除面は、対向するハウジングピースから離れるように回転して、2つのハウジングの接続を可能にすることができる。
【0258】
再使用可能なハンドピースと使い捨てシャフトアセンブリをラッチ解除状態にするために、ユーザは、レバーを内視鏡のハウジングの表面から離れる方向に枢動させて第2のラッチ解除状態とする。レバーをハウジングから離れるように垂直方向に枢動させることにより、ラッチ面がラッチ受け部分を通ってラッチ受け部分の外に戻すように回転する。同時に、ラッチ解除面は、ラッチ部に対して逆回転して、対向するハウジングピースに接触する。レバーをラッチ解除位置に枢動させるとき、ラッチ解除面は、再使用可能ハンドピースアセンブリのハウジングと使い捨てシャフトアセンブリのハウジングを分離するのを補助する。ラッチ解除面は、対向するハウジングピースを押し退けるように回転される。
【0259】
上述したように、ラッチは、再使用可能なハンドピースと使い捨てシャフトとを一体に保持することができるラッチ状態へと、ばねのような付勢部材で付勢され得る。ラッチ機構は、再使用可能なハンドピースを使い捨てシャフトアセンブリに保持及び/又はそれから分離するのを補助する1つ以上の磁石をさらに含むことができる。
【0260】
図59A及び図59Bは、内視鏡アセンブリ又は内視鏡アセンブリの一部(例えば、使い捨て内視鏡アセンブリ)などの医療製品のための包装システム4000を示す。包装システム4000は、医療製品を保持するための第1の部分4006と、医療製品の使用から生じるバイオハザード物質用の袋4030及び第1の部分4006内に保持される再使用可能なハンドピース用の袋4032を支持するための第2の部分4008とを含む容器4005を含む。第1の部分4006は、好ましくは、医療製品を滅菌密封された状態で保持するための滅菌部分を含む。第2の部分4008は、包装システム4000の滅菌部分であってもよいし、非滅菌部分であってもよい。
【0261】
図59に示す実施形態では、容器4005は、医療製品を受け取るための凹部4014(図60参照)を画定するトレイ4010を含む。いくつかの実施形態では、トレイ4010は、熱成形によって製造されてもよく、使用後にトレイ4010をリサイクルすることができるリサイクル可能な材料で作られてもよい。凹部4014は、医療製品が凹部4014内に滅菌的に封入され得るように、滅菌バリア材としてのタイベック(登録商標)によって形成された剥離可能なカバー4018などによって封入される。トレイ4010の凹部4014内の医療製品を識別し、またユーザに他の所望の情報を提供するために、ラベル4022がカバー4018の外側に配置されてもよい。
【0262】
容器4005の第2の部分4008は、第1の部分4006の外側に配置されてもよいし、第1の部分4006の中に収容されてもよい。例えば、第2の部分4008は、カバー4018が取り外された後にアクセス可能な第1の部分4006内の領域であってよい。別の例として、第2の部分4008は、第1の部分4006又はトレイ4010の外面(例えば、凹部4014の外側)に配置されてもよい。図59に示す実施形態では、容器4005の第2の部分4008は、トレイ4010の外面4012を含む。バイオハザード処理袋4030は、トレイ4010のこの外面側で容器4005に着脱可能に取り付けられている。一例として、バイオハザード処理袋4030は、接着剤、接着テープ、面ファスナー、及び/又はミシン目(例えば、直線及び/又は曲線)を用いてトレイ4010に取り外し可能に取り付けられるようにできる。図59ではトレイ4010の外面に取り付けられているように示されているが、他の実施形態では、バイオハザード処理袋4030は、凹部4014内のトレイ4010の内面に取り外し可能に取り付けられてもよい。
【0263】
他の実施形態では、バイオハザード処理袋4030は、バイオハザード処理袋4030を、いくつかの非限定的な例を挙げると、カート、備品、テーブル、ベッド、及び/又は壁など、医療検査室及び/又は手術室内の表面に固定するための手段を含んでもよい。そのような手段は、接着剤、粘着テープ、面ファスナー、磁石、フック、クランプ、及びクリップを含んでもよい。そのような手段はまた、表面から延びる突起(例えば、フック)を受け入れるように配置された開口部を含んでもよく、及びその逆もまた可能である。袋を表面に固定するための手段は、バイオハザード処理袋を第2の部分4008(例えば、トレイ4010の外側)に取り外し可能に取り付けるための手段と同じであっても異なっていてもよい。
【0264】
図61に例示した断面図に示すように、包装システム4000は、包装システム4000を所望の場所に容易に移動することを可能とするカートやロールスタンドの表面4050で支持されていてもよい。これにより、包装システム4000は、包装システム4000内の医療製品に容易にアクセスでき、また使用後に容易に廃棄できるように、患者に処置を施す医師又は看護師の手の届く範囲に移動させることができる。さらに、図61は、トレイ4010の凹部4014に挿入される医療製品のための挿入管4054の最小曲げ半径のための最適空間を可能にするために、トレイ4010の側壁の可能な湾曲を示す。
【0265】
図62は、バイオハザード廃棄袋4030が、展開されてバイオハザード廃棄物を受け取る準備ができている状態を示す。図示のように、好ましくは、バイオハザード処理袋4030を表面に固定するための手段及び/又はバイオハザード処理袋4030を第2の部分4008に取り外し可能に取り付けるための手段4038は、バイオハザード処理袋の周囲開口部4034の少なくとも20%にそって間隔をあけて配置される。有利には、このような配置は、医療製品が使用された後にバイオハザード廃棄袋4030内に医療製品を容易に挿入できるように、バイオハザード廃棄袋4030の周囲開口部4034を開放状態で保持するようにすることを可能とする。
【0266】
図63に示すように、包装システム4000の容器4005とバイオハザード処理袋4030は、同じ医療品箱4070(例えば、紙箱及び/又は段ボール箱)内に包装されてもよい。医療製品箱4070は、包装システム4000が使用のために医療従事者に出荷される間、及び容器4005内の医療製品が使用される前に医療従事者が保管するために、容器4005及びバイオハザード処理袋4030の両方を保持する。「箱」という用語が使用されているが、医療品箱4070は、段ボール箱、紙包装、プラスチックラップ若しくはプラスチック容器、又は容器4005とバイオハザード処理袋4030を保持するための他の適切な如何なる構造であっても良いことが認識されよう。
【0267】
1つ以上の医療品箱4070は、出荷箱4080(例えば、段ボール出荷箱)内に配置されてもよい(図64を参照)。医療製品に関連する情報(例えば、製品名、製品寸法、及び/又は使用説明)を有する1つ以上のラベル4075、4085が、医療製品箱4070及び/又は出荷箱4080上に配置されてもよい。
【0268】
図65は、医療製品が使用されて包装システム4000及び医療製品が廃棄の準備ができている状態の包装システム4000を示す。本実施形態に示されるトレイ4010は、使い捨て内視鏡を保持するように配置された空洞4014を含む。内視鏡は、所望の処置に使用される間、トレイ4010の空洞4014から取り出される。
【0269】
図66に示すように、処置が完了した後、使用済みの内視鏡は、バイオハザード廃棄袋4030内に入れられて廃棄される。バイオハザード廃棄袋4030は、内視鏡がバイオハザード廃棄袋4030内に置かれる間、包装アセンブリ4000の第2の部分4008上に保持され得る。上述のように、バイオハザード処理袋4030を包装システム4000の第2の部分4008に固定するための手段は、内視鏡がバイオハザード処理袋4030内に配置される間、バイオハザード処理袋4030を保持し、追加の当事者からの支援が必要ないようにすることができる。
【0270】
特定の実施形態では、1つのバイオハザード廃棄袋4030が使い捨てシャフトアセンブリを廃棄するために使用されてもよい。第2の袋4032は、再使用可能なハンドピースを保持するために使用されてもよい。
【0271】
医療製品の全体又は使い捨てシャフトアセンブリが使用されてバイオハザード廃棄袋4030内に適切に置かれた後、バイオハザード廃棄袋4030は、包装システム4000の第2の部分4008から分離されて、バイオハザード廃棄物の適切な方法で廃棄されてもよい。
【0272】
再利用可能なハンドピースが第2の袋4032に入れられた後、袋4032は、包装システム4000の第2の部分4008から分離されてもよい。再使用可能なハンドピースを内部に有する袋4032は、再処理のために安全に移送されてもよい。いくつかの例では、医療専門家又は医療専門家に関連する人は、再処理/洗浄のために、再使用可能なハンドピースを含む袋4032を製造者に送り返すことができる。再処理作業が完了すると、再使用可能なハンドピースは、医療従事者及び/又は同じ診療所に返送されてもよい。他の例では、再使用可能なハンドピースは、製造業者と元の医療従事者との間の契約に応じて、第三者に再販売することができる。
【0273】
使用済みの医療製品がバイオハザード処理袋4030内に適切に置かれて包装システム4000と接触しない限り、包装システム4000は汚染されることはなく、バイオハザード処理袋4030から分離した後に再利用することができる(図67を参照のこと)。
【0274】
図68-71を参照すると、アーティキュレーション制御部と制御スイッチ及びナビゲーションスイッチを含む電子モジュールとが再使用可能ハンドピース16200のハウジングに取り付けられ、使い捨てシャフトアセンブリ16400のアーティキュレーションワイヤ作動アセンブリとコネクターとが使い捨てシャフトアセンブリのハウジングに取り付けられている。従って、再使用可能なハンドピースのハウジングを使い捨てシャフトアセンブリのハウジングから分離すると、アーティキュレーション制御部がアーティキュレーションワイヤ作動アセンブリから分離され、電子制御スイッチ及びナビゲーションスイッチが使い捨てシャフトアセンブリのコネクターから分離される。
【0275】
いくつかの実施形態は、使い捨てシャフトアセンブリに関連付けられたワイヤハーネスと電気コネクターを介して電気的に通信している再使用可能ハンドピースのハウジングに取り付けられた複数のスイッチを含む電子モジュールを含んでもよい。再使用可能ハンドピースのハウジングに取り付けられた複数のスイッチは、使い捨てシャフトアセンブリに関連付けられたワイヤハーネスと電気コネクターを介して電気的に通信している。本実施形態の電子機器モジュールは、特定のスイッチと通信する必要があるコネクターの数又はユーザによって押されるスイッチの組み合わせを最小にするために、マイクロプロセッサをさらに組み込んでもよい。
【0276】
内視鏡の別の実施形態では、再使用可能なハンドピースは、電子モジュール、スイッチ、及び電気コネクターを含み、一方で使い捨てシャフトアセンブリは、光学センサー、光学センサーモジュール、及び電気コネクターを含んでおり、一組の導体が光データと制御データの両方を組み立てられた内視鏡からコンソールへ送るようになっている。
【0277】
有利には、この電子モジュール及びスイッチを組み込むことにより、分離可能な使い捨てシャフトに関連する構成要素を簡素化しながら、制御データの伝送を容易にできる。
【0278】
再使用可能なハンドピースは、サポート機器の少なくとも一部(例えば、サポート機器内の1つ以上のポンプ及び/又は弁)を制御するようにされた回路基板(電子機器モジュール)を含むことができる。再使用可能なハンドピースの1つ以上のスイッチは、サポート機器を制御するために電子機器モジュールと関連付けることができる。
【0279】
有利には、このような構成は、洗浄及び吸引ルーメン用の弁が再使用可能なハンドピース及び/又は分離可能な遠位シャフトアセンブリと物理的に関連付けられる必要性を排除することができる。
【0280】
再使用可能ハンドピース制御ボード/回路ボード1206(電子モジュール)に関連付けられたスイッチは、再使用可能ハンドピースの上部にあるプログラム可能な機能のための個別のボタン16204、16205によって作動する2つの電気スイッチを含む。下から2番目のスイッチは、遠隔吸引弁16101の作動のためのボタン16203によって作動される。底部ボタン16201は、2つの電気スイッチを含む。底部ボタンに関連付けられた第1のスイッチ16202は、ボタンを覆う外側の成形ガスケットにオペレータが指を置いたときにリモート弁16102の動作により気腹機能を開始する静電容量式スイッチである。通気孔16103は、気腹ガスが内視鏡アセンブリの外に抜けるようにする。底部ボタンに関連付けられた第2のスイッチは、オペレータが底部ボタンを完全に押し下げたときにリモート弁の動作によりカメラ洗浄機能を開始するように作動する、制御ボードに取り付けられたスイッチである。
【0281】
有利には、使い捨てシャフトカートリッジに関連するリモート弁の使用により、再使用可能な内視鏡のための現在の技術水準での機械弁に関連する洗浄及び潜在的な汚染が排除される。
【0282】
有利には、底部ボタンに関連する静電容量式スイッチは、弁ボタンの上部に位置する通気孔を有する現在の技術の再使用可能な内視鏡において気腹を開始するために単に指をボタンの上に置くことを必要とする現在の技術の再使用可能な内視鏡に関してのユーザ経験と同じ経験を与える。しかし、静電容量式気腹スイッチは、再使用可能な内視鏡のための最新技術に関連する機械的な弁に関連する洗浄及び潜在的な汚染を排除する。
【0283】
図72図84に示す内視鏡アセンブリ17100は、再使用可能ハンドピース17200と使い捨てシャフトアセンブリ17400を組み立てられた状態で一体に保持するカプラを含むことができる。カプラは、再使用可能ハンドピース上の第1の部分と、使い捨てシャフトアセンブリ上の第2の部分とを含むことができ、カプラの第1の部分及び第2の部分は、再使用可能ハンドピースと使い捨てシャフトアセンブリを組み立てられた状態において一体に保持するように協働する。カプラは、レバー17201を含んでもよい。レバー3001の説明は、レバー17201に適用可能であり、ここに組み込まれる。
【0284】
再使用可能なハンドピースのアーティキュレーション制御部は、アーティキュレーションノブ・ブレーキアセンブリ17300を含むことができる。再利用可能なハンドピースのアーティキュレーションノブ・ブレーキアセンブリは、上下アーティキュレーションノブ17301、左右アーティキュレーションノブ17302、上下アーティキュレーションブレーキレバー17303、及び左右アーティキュレーションブレーキノブ17304を含むことができる。再使用可能なハンドピースアセンブリが使い捨てシャフトアセンブリに取り付けられると、アーティキュレーションノブ・ブレーキアセンブリは、使い捨てシャフトアセンブリと協働して、使い捨てシャフトアセンブリの遠位部分をアーティキュレーション操作し、及び/又は内視鏡アセンブリに対する一つ又は複数のアーティキュレーションノブの回転に抵抗する。例えば、本明細書の他の箇所でより詳細に論じるように、アーティキュレーションノブ・ブレーキアセンブリの上下アーティキュレーションシャフト17306及び左右アーティキュレーションシャフト17307、及び/又は左右アーティキュレーションブレーキシャフト17305は、プーリーアセンブリ17500及び/又は使い捨てシャフトアセンブリのハウジングに係合することができる。アーティキュレーションノブは、ユーザからのアーティキュレーション入力(例えば、回転運動の形態で)を受けるようにすることができる。アーティキュレーションノブは、分離可能な使い捨てシャフトのプーリーアセンブリ17500と連携して、使い捨てシャフトアセンブリの制御ワイヤを作動させることができる。ユーザ制御のアーティキュレーションノブは、同心駆動シャフトを有する及び/又は同シャフトに剛体的に取り付けられた2つのノブを含むことができる。
【0285】
別の実施例では、第1のアーティキュレーション制御ノブは内視鏡の左右運動を制御し、第1のアーティキュレーションブレーキは、使い捨てシャフトハウジングのソケット17403に係合して使い捨てシャフトハウジングに対する固定基準を提供する第1のアーティキュレーションシャフト内に同心状に位置する左右アーティキュレーションブレーキシャフトを含むようにすることができる。第1のアーティキュレーションシャフトは、第2のシャフトと第2のプーリーとの間で交互に係合する一連のトルク伝達ボスを有するソケットに同心状に配置される。
【0286】
同心駆動シャフトはそれぞれプーリー係合部分を有する。この部分は、トルクを伝達することができるような非円形断面の幾何学的形状を有していてもよい。この幾何学的形状は、いくつかの非限定的な例を挙げると、楕円形、スプライン、正方形、又は星形を含むことができるが、これらに限定されない。
【0287】
有利には、同心シャフト駆動構成は、中立基準位置を得るためにアーティキュレーションノブ又はアーティキュレーション遠位端を方向付ける必要なしに、再使用可能ハンドピースへの使い捨てシャフトアセンブリの取り付けを可能にする。装着時の使い捨てシャフトアセンブリの向き(コイル状又は直線状)に関係なく、臨床医が使用前に遠位シャフト17401(挿入管)を操作している間、アーティキュレーションノブは自由に回転する。
【0288】
使い捨てシャフトアセンブリは、剛性ハウジング17501内に収容された1つ以上のプーリーを含むことができる。例えば、使い捨てシャフトアセンブリは、駆動シャフトのプーリー係合部分を受け入れるように使い捨てシャフトアセンブリのプーリーを支持して位置決めする面を有する近位剛性ハウジングを有することができる。
【0289】
分離可能な使い捨てシャフトに関連付けられた近位剛性ハウジング内に収容された各プーリーは、一対の反対側のアーティキュレーションワイヤ17504を有する。各アーティキュレーションワイヤは、プーリー/カムに剛性的に固定され、その他端をシャフトのアーティキュレーション部の遠位先端に剛性的に固定されるようにすることができる。対応するノブに加えられるユーザ入力トルクなどによるプーリー/カムの回転により、アーティキュレーション遠位部分に引張力がもたらされる。
【0290】
好ましい実施形態は、2つのプーリー17502及び17503を利用し、それぞれが一対のアーティキュレーションワイヤに関連付けられている。各対のアーティキュレーションワイヤは、遠位シャフト部分を単一平面、例えば上下及び左右にアーティキュレーション動作させるための手段を提供する。二対のアーティキュレーションワイヤは、互いに直交する2つの平面であって近位シャフト部分の長手方向軸がこれら平面の交差部分を通る2つの平面内において、遠位シャフト部分にアーティキュレーション動作を与える。アーティキュレーションプルワイヤは、アーティキュレーションプルワイヤ接着剤及び/又はアーティキュレーションプルワイヤ圧着管17505によってプーリーに取り付けられるようにできる。
【0291】
再使用可能なハンドピースに関連付けられた同心駆動シャフトの係合部と、分離可能な使い捨てシャフトアセンブリに関連付けられたプーリーの係合部は、アーティキュレーションノブに加えられたトルクの形態の力をアーティキュレーションワイヤ(単数又は複数)内の引張力とし、遠位シャフトアーティキュレーション部の対応する動きを生じさせるのに好適なものとされる。
【0292】
プーリー係合部分などの駆動シャフトの一部は、駆動シャフトの一部に沿ってテーパ状に形成してもよい。例えば、駆動シャフトは、アーティキュレーションノブに向かう方向に小から大へとテーパが付けられた部分を有していてもよい。有利には、このような構成は、再使用可能なハンドピースが使い捨てシャフトアセンブリに結合されたときに、駆動シャフトを使い捨てシャフトアセンブリのピニオンと係合させやすくする。
【0293】
再使用可能なハンドピースは、調節可能なレベルの回転抵抗をアーティキュレーション制御部(例えば、アーティキュレーション制御ノブ)に加えるブレーキを含むことができる。2つの平面上でのアーティキュレーションが必要とされる用途のために、各アーティキュレーション制御ノブ及びそれに関連付けられた一対のアーティキュレーションワイヤに対して、個別のブレーキ機構が存在する。さらに、ブレーキ機構は、ノブの外被内に統合され、それによって、再使用可能なハンドピースハウジング内に使い捨てシャフトアセンブリのためのスペースを作り出している。さらに、ブレーキ機構は、摩擦面及び/又はブレーキ材料に対して力を加えるために、ねじ付きシャフトの回転のような固定的な方法を利用しない。
【0294】
有利には、内視鏡アセンブリの再使用可能なハンドピースは、内視鏡処置中に患者の身体の外に完全に残り、一方で使い捨てシャフトアセンブリは、内視鏡処置中に患者の身体内に配置される部分を有しているようにできる。従って、再使用可能なハンドピースと使い捨てシャフトアセンブリは、処置後に互いに分離され、使い捨てハンドピースは廃棄(又は再処理)されるようにすることができる。再使用可能なハンドピースには、洗浄及び滅菌しなければならない流体ルーメンがないので、処置と処理との間の洗浄(別名「再処理」)の労力が劇的に減少する。また、複数の患者に使用される再使用可能なハンドピースのどの部分も患者に挿入されないため、感染症伝染のリスクを劇的に低減することができる。
【0295】
使い捨てシャフトアセンブリは、上部内視鏡及び下部内視鏡をサポートするために、様々な構成とすることができる。例えば、使い捨てシャフトアセンブリは、いくつかの非限定的な例を挙げると、結腸鏡、胃カメラ、S状結腸鏡、及び/又は十二指腸鏡の処置のために構成することができる。さらに、又は代替的に、使い捨てシャフトアセンブリは、様々な専門的構成、例えば小児用挿入管直径で提供され得る。有利には、様々な使い捨てシャフトアセンブリ及び/又は処置に対して同じ再使用可能ハンドピースを使用することを可能とすることにより、各タイプの処置のための複数の専用の内視鏡、例えば、結腸鏡、胃カメラ、S状結腸鏡、十二指腸鏡などをストックする必要性をなくし、臨床医、臨床医グループ、及び/又は医療センターによる資本投資を大幅に削減することができる。
【0296】
内視鏡アセンブリを組み立てる方法、内視鏡アセンブリを分解する方法、及び/又は内視鏡アセンブリを使用する方法が企図されている。そのような方法は、再使用可能なハンドピースのハウジングを使い捨てシャフトアセンブリのハウジングに接続することを含み得るものであり、再使用可能なハンドピースは、アーティキュレーション制御部及び電子モジュールを備え、使い捨てシャフトアセンブリは、アーティキュレーションワイヤ作動アセンブリ及びコネクターを備え、それらの接続により、アーティキュレーション制御部がアーティキュレーションワイヤ作動アセンブリに、制御モジュールが使い捨てシャフトアセンブリのコネクターに接続される。さらに、又は代替的に、方法は、再使用可能なハンドピースのハウジングを使い捨てシャフトアセンブリのハウジングから分離して、アーティキュレーション制御部をアーティキュレーションワイヤ作動アセンブリから、制御モジュールを使い捨てシャフトアセンブリのコネクターから分離することを含むことができる。この方法は、本明細書に記載された任意の内視鏡アセンブリの一部又は全部を提供することを含むことができる。
【0297】
有利には、本明細書に開示されるシステム、アセンブリ、装置、及び方法は、使用の間に再処理(すなわち、洗浄)に多くを費やさなければならない既存の再使用可能内視鏡に関連する時間遅延を低減及び/又は排除することによって、臨床医及び/又は施設が1日に実施することができる内視鏡処置の量を増加させることが可能である。使い捨てシャフトを使用することにより、臨床医及び/又は施設は、シャフト及びシャフトのルーメンを再処理(すなわち、洗浄)する必要はもはやない。現在、臨床医及び/又は施設は、再使用可能なハンドピースを単に拭き取り、新しい滅菌された使い捨てシャフトアセンブリを再使用可能なハンドピースに接続して、内視鏡アセンブリを別の処置のために準備することができる。
【0298】
有利には、本明細書に開示されるシステム、アセンブリ、装置、及び方法は、専用の再使用可能な内視鏡及び関連する再処理装置、供給品、及び清浄な水がなくても、臨床医が複数及び/又は様々な処置を行うことを可能にすることができる。これは、戦場での設定又は資源が限られた遠隔地の診療所において特に有利となり得る。これらの場所では、再処理装置、再処理用品、訓練を受けた再処理担当者、及び再処理実験室の設定が利用できない可能性がある。有利には、本明細書に開示される内視鏡は、単に拭き取りと防腐剤溶液とを使用して再使用可能なハンドピースの外面を洗浄し、新しい使い捨てシャフトアセンブリを接続することによって、新しい処置のために準備することができる。
【0299】
有利には、再使用可能なハンドピースは、アーティキュレーションノブ及びブレーキに関連付けられた高精度の信頼できる部品を用いて、ユーザが慣れ親しんだ機能を提供することができる。
【0300】
有利には、再使用可能なハンドピースにアーティキュレーションハンドル及びクラッチを組み込むことにより、分離可能な使い捨てシャフトアセンブリの構成要素を減らし、その結果、内視鏡の使い捨て部分をより低コストにすることが可能である。
【0301】
本明細書に開示される使い捨てシャフトアセンブリは、1回限りの使用が意図されたものとすることができる。有利には、使い捨て医療装置は、感染症の感染を低減させることができる。
【0302】
有利には、図示された好ましい実施形態は、使い捨てシャフトアセンブリが再使用可能なハンドピースに取り付けられた状態で、アーティキュレーションプーリーとのアーティキュレーションシャフトの位置合わせを容易にするシンメトリックな位置合わせランプ17308及び17507を有する一連の3つ以上のトルク伝達ボス17309及び17506を含む。これらのシンメトリックなアライメントランプは、螺旋状のスイープカットによって生成されてもよいし、直線状の傾斜したカットによって生成されてもよい。
【0303】
出願人はまた、特定の疾患の評価及び新規の治療処置の実施に関連する専門知識が、臨床研究機関又はより大きな医療施設にますます集中するようになっていることを認識している。有利なことに、本明細書に開示される内視鏡は、患者データ及び画像データの普及を促進することができる。
【0304】
図85は、アーティキュレーション部アセンブリ2020を構成する遠位部分と、挿入管アセンブリ2030を構成する近位部分とを有する使い捨て可撓性内視鏡シャフトアセンブリ2010を示している。
【0305】
ここで図86A図86B、及び図87を参照すると、挿入管アセンブリ2030は、外側コイル2060を含む。アーティキュレーションワイヤ20140及び圧縮コイル2080は、外側コイル2060の内部をその長さ方向に沿って延びている。
【0306】
編組スリーブ2070が、外側コイル2060を取り囲んで、外側コイルと外側シース2090との間に配置されている。外側シース2090は、リフロー管(例えば、熱ラミネーション)として、又は押し出しによって、編組スリーブ2070及び外側コイル2060を覆って設けられている。
【0307】
図88は、アーティキュレーション部アセンブリ2020の遠位端にあるキャップ20120と、アーティキュレーション部外側シース20130とを示している。アーティキュレーション部アセンブリ2020は、移行管20100を使用して挿入管アセンブリ2030に接続されている。移行管20100は、カシメなどのプロセスにより、アーティキュレーション部アセンブリ2020と挿入管アセンブリ2030の両方に機械的に固定されてもよい。
【0308】
図89A及び図89Bは、アーティキュレーション部アセンブリ2020を示す図である。アーティキュレーション部アセンブリ2020は、アーティキュレーションワイヤ20140の遠位端に配置された終端リング20150を有するアーティキュレーションワイヤ及び終端リングアセンブリ2040、一体型アーティキュレーション部20110、アーティキュレーション部外側シース20130、キャップ20120、器具管20230、空気/水管20220、カメラ20240及びカメラ配線ハーネス20250、発光体20260(例えば、LED)、並びに発光体ワイヤハーネス20270を備える。使い捨て可撓性内視鏡シャフトアセンブリ2010が組み立てられると、空気/水管20220はアーティキュレーション部20110によって画定されたルーメン20210を通って延び、器具管20230はルーメン20210を通って延び、カメラワイヤハーネス20242はルーメン20210を通って延び、そして発光体ワイヤハーネス20270はルーメン20210を通って延びる。
【0309】
キャップ20120は、空気/水ノズル20280、器具管出口20290、カメラ出口20300、及びラ発光体出口20310を画定する。キャップ20120は、アーティキュレーション部(例えば、一体型アーティキュレーション部20110)のキャップアライメントノッチに係合するように配置されたキャップアライメントタブ20124を含む。
【0310】
図90A図90Cは、複数のリビングヒンジ20320を備える一体型アーティキュレーション部20110を示しており、複数のリビングヒンジ20320は、一体型アーティキュレーション部が直線構成にあるときに2つの垂直な平面内に交互に配置されている。各変形可能なリビングヒンジ要素20320は、単一平面内のピボット軸の周りに回転するための手段を提供する。アーティキュレーションワイヤルーメン20330は、各リビングヒンジ要素20320を横断し、アーティキュレーションワイヤ20140を受け入れるように配置されている。
【0311】
一体型アーティキュレーション部20110内に位置するルーメン20210は、空気/水管、器具管、及び/又は配線20210を受け入れることができる。キャップアライメントノッチ20390は、一体型アーティキュレーション部20110の遠位端に位置し、キャップアライメントタブ20124を受け入れるように配置されている。
【0312】
図90Bは、遠位に取り付けられたカメラ20240を用いた逆行視のための180°のアーティキュレーションに一致する変形状態における一体型アーティキュレーション部20110を示す。
【0313】
図91Aは一体型アーティキュレーション部20110の近位端を示し、図91Bは一体型アーティキュレーション部20110の遠位端を示している。図91Bに見られるように、遠位に面する表面20334は、一体型アーティキュレーション部20110の内側表面20336から内側に延びる。遠位に面する表面20334は、終端リング20150に接触して、アーティキュレーションワイヤ及び終端リングアセンブリ2040から一体型アーティキュレーション部20110に引張力を伝達するように配置されている。
【0314】
図92図93Cは、近位アーティキュレーションリンク20350、中間アーティキュレーションリンク20340、及び遠位アーティキュレーションリンク20360を含むアーティキュレーションリンクアセンブリ2050を示している。近位アーティキュレーションリンク20350、中間アーティキュレーションリンク20340、及び遠位アーティキュレーションリンク20360はそれぞれ、空気/水管、器具管、及び/又は配線を受け入れるように配置されたルーメン20210を画定している。
【0315】
近位アーティキュレーションリンク20350は、第1の(例えば、垂直な)平面内に位置するピボットタブ20370を含む。中間アーティキュレーションリンク20340は、アーティキュレーションプルワイヤルーメン20330、第1の平面内に位置するピボットタブ20370、及び第2の平面内に位置するピボットソケット20380を備える。遠位アーティキュレーションリンク20360は、4つのアーティキュレーションプルワイヤ20140のそれぞれに対するカメラ20240の位置合わせを制御するためのキャップ位置合わせノッチ20390と、第1又は第2の平面内に位置する2つのピボットソケット20380とを含む。組み立てられると、ピボットタブ20370は、ピボットソケット20380内に受け入れられて、ピボットソケット20380に対して枢動可能となる。
【0316】
図94は、4つのアーティキュレーションプルワイヤ20140及びアーティキュレーションプルワイヤ終端リング20150を含むアーティキュレーションプルワイヤ・終端リングアセンブリ2040を示す。アーティキュレーションプルワイヤ終端リング20150の内側は、空気/水管、器具管、及び配線を通過させるためのルーメン20210を画定している。
【0317】
次に、図95を参照して、本明細書に開示されている挿入管アセンブリの製造方法について説明する。挿入管アセンブリは、連続的な(例えば、リール・ツー・リール)製造プロセスを用いて製造することができる。プロセスは、段階20501において、コイルが連続的に製造される連続コイル工程(例えば、連続ワイヤコイラー)で開始することができる。
【0318】
段階20506において、編組スリーブが、外側コイルの周りに設定される。これは、連続的な製造プロセス中に行うようにすることも可能である。
【0319】
段階20508において、外側シースを設けることができる。これもまた、連続的な製造プロセス中に行うようにすることができる。例えば、外側コイルと編組スリーブのアセンブリを、1つ以上の押し出しヘッドを通過させ、周りに外側シースを押し出するようにすることができる。そのようなプロセスは、外側コイル及び/又は編組スリーブに一体的に結合された滑らかな外側シースを作ることができる。外側シースは、外側シースのいくつかの領域(例えば、長さ部分)が他の領域よりも大きなデュロメータを有するように、その部分に沿って異なるデュロメータを有していてもよい。これは、1つ以上の押出ヘッドの別々の押出ヘッドを通して異なるデュロメータの樹脂(例えば、異なる樹脂)を押出すことによって、又は1つ以上の押出ヘッドの少なくとも1つの押出ヘッドを通して異なるデュロメータの樹脂を押出すことによって達成されてもよい。段階20510において、挿入管アセンブリの望ましい長さ部分、又はその一部が、ある長さに切断される。これは、外側シース押出工程の直後に、又は、例えば、完成品のリールから行うことができる。アセンブリを所定の長さに切断した後、アーティキュレーションワイヤ及び/又は圧縮コイルを外側コイルのルーメンに挿入することができる。このプロセスは、段階20512で終了する。
【0320】
当業者には理解されるように、挿入管を製造するためのこの連続的な技術は、内視鏡シャフトの個別の部分を形成するために現在使用されている労力と時間のかかるバッチ工程を回避することができる。出願人は、これにより、内視鏡シャフトアセンブリの製造コストを削減し、及び/又は製造速度を向上させることができると考えている。
【0321】
図96及び図97は、上述したプロセスを実施するのに適した製造配置を示す。図96において、製造配置の第1の部分20600が示されている。第1の部分20600は、外側コイルリール20602からフィクスチャー20610まで延びる外側コイル2060を含む。フィクスチャー20610は、外側コイル及び圧縮コイルがフィクスチャー20610を通って連続的に前進したときに外側コイルの周りに編組スリーブを形成するように構成されている。例えば、フィクスチャー20610は、外側コイルの周りに編組(例えば、織物)スリーブ20608を形成するために互いに相対的に織る複数のボビン20612を有する編組機械を含んでもよい。外側コイル・編組スリーブアセンブリ20614は、その後、リール20616にまで延びる。
【0322】
図97は、製造配置の第2の部分20620を示す。第2の部分20620において、外側コイル及び編組スリーブアセンブリ20614は、リール20616から押出成形金型20624まで延びている。押出成形金型20624は、アセンブリがそこを通って進められたときにアセンブリ20614の周りに外側シースを連続的に押し出すように構成されている。外側シースアセンブリ20626は、押出成形金型20624から完成品リール20630にまで延びている。
【0323】
1つの製造配置を図示し説明したが、本開示はそのようなものに限定されない。例えば、リール20616が省略されてもよく、また外側コイル・編組スリーブアセンブリ20614がフィクスチャー20610から押出成形金型20624にまで直接延びていてもよい。
【0324】
図98A及び図98Bは、アーティキュレーションジョイントアセンブリ5100及び5101の実施形態を示す。アーティキュレーションジョイントアセンブリ5100及び5101は、近位リンク5130、アーティキュレーション部アセンブリ5120、遠位リンク5110、及び1つ以上の分離ストラット5150及び5151を含んでもよい。各分離ストラット5150は、個々のアーティキュレーションリンクの位置合わせのために、1つ以上の個々の接続タブ5140でアーティキュレーションアセンブリ5120の個々のアーティキュレーションリンクに取り付けられてもよい。
【0325】
さらに、1つ以上の分離ストラット5150及び5151は、近位リンク5130及び遠位リンク5110を個々のアーティキュレーションリンク5120又は5121と整合させるための1つ以上の個々の接続タブ5140又は5141によって、近位リンク5130若しくは5131、遠位リンク5110若しくは5111、又はその両方に取り付けられていてもよい。
【0326】
近位リンク5130は、1つ以上の挿入管係合フィンガー5160を含んでいてもよい。遠位リンク5110は、接続遠位キャップとの特定の接続のために1つ以上の遠位リンクキー部分5170を含んでもよい。
【0327】
図99は、遠位キャップ5210、アーティキュレーションステアリングワイヤ5220、及び近位挿入管5230と関連したアーティキュレーションジョイントアセンブリ5100及び5101の分解図である。アーティキュレーションジョイントアセンブリ5100及び5101は、個々のアーティキュレーションリンク5240を含み、1つ又は複数のアーティキュレーションステアリングワイヤ5220の選択的な張力調整によって遠位リンク5110、遠位キャップ5210、又は両方の位置合わせを制御し得る。
【0328】
1つ以上の分離ストラット5150及び5151は、アーティキュレーションステアリングケーブルチャンネルを通してワイヤを挿入するために、アーティキュレーションジョイントアセンブリ5100及び5101を整列させる。
【0329】
図100は、遠位面に位置するピボットタブ5320、近位アーティキュレーションリンクの一部を横断するアーティキュレーションステアリングケーブルチャネル5310、及び近位面に位置する挿入管係合フィンガー5160、を備える近位アーティキュレーションリンク5130を示している。
【0330】
ユーティリティルーメン5330は、近位アーティキュレーションリンク5130を横断している。ユーティリティルーメン5330は、器具管、空気管、水管、カメラワイヤハーネス、LEDワイヤハーネス、圧縮コイル、医療ツール、又はそれらの任意の組み合わせのためのスペースを提供する。
【0331】
さらに、ある実施形態は、ピボットタブ5320ではなく遠位面におけるピボットソケットを含む近位アーティキュレーションリンク5130を含んでもよい。
【0332】
図101は、近位面に位置するピボットソケット5420、遠位アーティキュレーションリンクの一部を横断するアーティキュレーションステアリングケーブルチャンネル5310、及び遠位リンクキー部分5170、を含む遠位アーティキュレーションリンク5110を示している。
【0333】
ユーティリティルーメン5330は、遠位アーティキュレーションリンク5110を横断している。ユーティリティルーメン5330は、器具管、空気管、水管、カメラワイヤハーネス、LEDワイヤハーネス、圧縮コイル、医療ツール、又はそれらの任意の組み合わせのための空間を提供する。
【0334】
さらに、ある実施形態は、ピボットソケット5420ではなく近位面におけるピボットタブを含む遠位アーティキュレーションリンク5110を含んでもよい。
【0335】
図102は、アーティキュレーションステアリングワイヤ5220及びワイヤ終端5510を有する遠位アーティキュレーションリンク5110アセンブリを示す。ワイヤ終端5510は、終端リングにおいて個々のアーティキュレーションワイヤ終端を含んでもよい。ワイヤ終端5510の実施形態は、隣接するアーティキュレーションステアリングケーブルチャンネル5310を横断するアーティキュレーションステアリングワイヤ5220の間のワイヤの連続部を含んでもよい。さらに、ワイヤ終端5510の実施形態は、ユーティリティルーメン5330の内周に沿って反対側のアーティキュレーションステアリングケーブルチャンネル5310にまで至る、アーティキュレーションステアリングワイヤ5220の間のワイヤの連続部を含んでもよい。ワイヤ終端5510は、遠位面内に、又は遠位リンク5110の遠位領域の内周に沿って凹設されてもよい。
【0336】
図103は、遠位端キャップ5210の斜視図である。遠位端キャップ5210は、カメラ出口5610、発光体出口5620、水、空気、若しくはその両方のための出口5640、器具管出口、及びキャップキー部分5650を備え、キャップキー部分5650は、遠位リンクキー部分5170との係合によって遠位リンク5110への取り付けを可能にする。
【0337】
明細書及び特許請求の範囲に関して、単数表示は、明示的に別段述べない限り、複数を含むことに留意されたい。例示として、「装置」又は「該装置」への言及は、そのような装置及びその等価物の1つ以上を含む。また、「上」、「下」、「頂部」、「底部」、「左」、「右」などの方向を示す用語は、例示された実施形態の読者の理解を助けるために単に読者の便宜上のために本明細書で使用されており、これらの方向を示す用語の使用は、いかなる方法でも説明、例示、及び/又は請求された特徴を特定の方向及び/又は向きに制限する意図はない。
【0338】
本発明は、図面及び前述の説明において詳細に図示され説明されているが、これらは例示的なものであり、制限的な性格のものではなく、好ましい実施形態のみが図示及び説明されており、また以下の請求項によって定義される発明の範囲に入るすべての変更、同等物及び修正は保護されることが求められている。
【0339】
本明細書で引用されたすべての刊行物、特許、及び特許出願は、個々の刊行物、特許、又は特許出願の全体が本明細書に記載されているかのように、それらへの参照により本明細書に組み込まれるものとする。
【0340】
番号のつけられた以下の記載は、本発明を理解する上で有用な具体的な実施形態を示すものである。
1. 再使用可能なハンドピースアセンブリと使い捨てシャフトアセンブリとを有し、
該再使用可能なハンドピースアセンブリは、選択的に該使い捨てシャフトアセンブリに取り付け可能且つ該使い捨てシャフトアセンブリから取り外し可能であり、
該再使用可能なハンドピースアセンブリは、ハウジング、第1のアーティキュレーション制御ノブ、第2のアーティキュレーション制御ノブ、第1のアーティキュレーションブレーキ、及び第2のアーティキュレーションブレーキを含み、
該使い捨てシャフトアセンブリは、ハウジング及び内視鏡シャフトを含み、
該第1のアーティキュレーションブレーキは、該再使用可能なハンドピースの該ハウジングに対する該第1のアーティキュレーション制御ノブの回転を許容する非係合位置から、該再使用可能なハンドピースの該ハウジングに対する該第1のアーティキュレーション制御ノブの回転に抵抗する係合位置になることが可能とされ、
該第2のアーティキュレーションブレーキは、該再使用可能なハンドピースアセンブリが該使い捨てシャフトアセンブリに取り付けられているときに、該使い捨てシャフトアセンブリの該ハウジングに対する該第2のアーティキュレーション制御ノブの回転を許容する非係合位置から、該使い捨てシャフトアセンブリの該ハウジングに対する該第2のアーティキュレーション制御ノブの回転に抵抗する係合位置になることが可能とされている、内視鏡。
2. 該第2のアーティキュレーションブレーキは、該第1のアーティキュレーション制御ノブを通って延びるブレーキアーティキュレーションシャフトを含む、上記1に記載の内視鏡。
3. 該再使用可能なハンドピースアセンブリが該使い捨てアセンブリに係合されているときに、該ブレーキアーティキュレーションシャフトが該使い捨てシャフトアセンブリに対して回転方向で固定されるように該ブレーキアーティキュレーションシャフトの端部が該使い捨てシャフトアセンブリのハウジングに係合するようにされた、上記2に記載の内視鏡。
4. 該ブレーキアーティキュレーションシャフトが、該第1のアーティキュレーション制御ノブに関連付けられた第1のアーティキュレーション制御シャフトを通って延び、
該再使用可能なハンドピースアセンブリの該ハウジングに対する該第1のアーティキュレーション制御ノブの回転により、該第1のアーティキュレーション制御シャフトが該再使用可能なハンドピースアセンブリの該ハウジングに対して回転するようにされている、上記2又は3に記載の内視鏡。
5. 該第2のアーティキュレーション制御ノブに関連付けられた第2のアーティキュレーション制御シャフトが、該第1のアーティキュレーション制御シャフトを通って延び、
該再使用可能なハンドピースアセンブリの該ハウジングに対する該第2のアーティキュレーション制御ノブの回転により、該第2のアーティキュレーション制御シャフトが該再使用可能なハンドピースアセンブリの該ハウジングに対して回転するようにされた、上記4に記載の内視鏡。
6. 該ブレーキアーティキュレーションシャフトが、該第2のアーティキュレーション制御シャフトを通って延びるようにされた、上記5に記載の内視鏡。
7. 該第1のアーティキュレーションブレーキは、外側ブレーキハウジング及びキャリパーを含み、
該外側ブレーキハウジングは、該第1のアーティキュレーション制御ノブの回転によって該外側ブレーキハウジング及び該第1のアーティキュレーション制御シャフトが回転するように、該第1のアーティキュレーション制御ノブ及び該第1のアーティキュレーション制御シャフトと関連付けられており、
該キャリパーが、該再使用可能なハンドピースアセンブリに対して回転方向で固定されており、
該第1のアーティキュレーションブレーキが該非係合位置から該係合位置にされるときに、該キャリパーが該外側ブレーキハウジングに向かって動くようにされた、上記4-6のいずれかに記載の内視鏡。
8. 該第1のアーティキュレーションブレーキが、該外側ブレーキハウジング内に配置された内側ブレーキハウジングを含み、
該第1のアーティキュレーションブレーキが該非係合位置から該係合位置になるときに、該キャリパーを該外側ブレーキハウジングに向かって移動させるように、該内側ブレーキハウジングが該キャリパーに対して回転するようにされた、上記7に記載の内視鏡。
9. 該内側ブレーキハウジングは、ブレーキ制御レバーに回転方向で固定されている、上記8に記載の内視鏡。
10. 該外側ブレーキハウジング、該内側ブレーキハウジング、及び該キャリパーは、すべて該第1のアーティキュレーション制御ノブ内に配置されている、上記8又は9に記載の内視鏡。
11. 該第2のアーティキュレーションブレーキが、外側ブレーキハウジング及びキャリパーを含み、
該外側ブレーキハウジングが、該第2のアーティキュレーション制御ノブの回転により該外側ブレーキハウジング及び該第2のアーティキュレーション制御シャフトが回転するように、該第2のアーティキュレーション制御ノブ及び該第2のアーティキュレーション制御シャフトに関連付けられており、
該キャリパーが、該ブレーキアーティキュレーションシャフトに対して回転方向で固定されており、
該第2のアーティキュレーションブレーキが該非係合位置から該係合位置になるときに、該キャリパーが該外側ブレーキハウジングに向かって動くようにされている、上記5-10のいずれかに記載の内視鏡。
12. 該第2のアーティキュレーションブレーキが、該外側ブレーキハウジング内に配置された内側ブレーキハウジングを含み、
該第2のアーティキュレーションブレーキが該非係合位置から該係合位置になるときに、該キャリパーを該外側ブレーキハウジングに向かって移動させるように、該内側ブレーキハウジングが該キャリパーに対して回転するようにされた、上記11に記載の内視鏡。
13. 該内側ブレーキハウジングは、該ブレーキ制御ノブに回転方向で固定されている、上記12に記載の内視鏡。
14. 該外側ブレーキハウジング、該内側ブレーキハウジング、及び該キャリパーは、すべて該第2のアーティキュレーション制御ノブ内に配置されている、上記12又は13に記載の内視鏡。
15. 該第1のアーティキュレーション制御ノブが、該再使用可能なハンドピースの該ハウジングと該第2のアーティキュレーション制御ノブとの間に配置されている、上記1-14のいずれかに記載の内視鏡。
16. ハウジング、第1のアーティキュレーション制御ノブ、第2のアーティキュレーション制御ノブ、第1のアーティキュレーション制御シャフト、第2のアーティキュレーション制御シャフト、第1のアーティキュレーションブレーキ、及び第2のアーティキュレーションブレーキを含むハンドピースアセンブリを備え、
該第1のアーティキュレーション制御シャフトは該第1のアーティキュレーション制御ノブに関連付けられ、
該第1のアーティキュレーション制御シャフトは、該ハウジングに対する該第1のアーティキュレーション制御ノブの回転により、該ハウジングに対して回転するようにされ、
該第2のアーティキュレーション制御シャフトは、該ハウジングに対する該第2のアーティキュレーション制御ノブの回転により、該ハウジングに対して回転するようにされ、
該第1のアーティキュレーションブレーキは、該ハウジングに対する該第1のアーティキュレーション制御シャフトの回転を許容する非係合位置から、該ハウジングに対する該第1のアーティキュレーション制御シャフトの回転に抵抗する係合位置になることが可能とされ、
該第2のアーティキュレーションブレーキは、該ハウジングに対する該第2のアーティキュレーション制御シャフトの回転を許容する非係合位置から、該ハウジングに対する該第2のアーティキュレーション制御シャフトの回転に抵抗する係合位置になることが可能とされ、
該第2のアーティキュレーションブレーキが、該第2のアーティキュレーション制御シャフトを通って延びるブレーキアーティキュレーションシャフトを含む、内視鏡。
17. 該ブレーキアーティキュレーションシャフトが、該ハウジングに対して回転方向で固定されている、上記16に記載の内視鏡。
18. 該第2のアーティキュレーション制御シャフトが、該第1のアーティキュレーション制御シャフトを通って延びる、上記16に記載の内視鏡。
19. 該第1のアーティキュレーション制御シャフトが、該ハウジングに対して回転方向で固定されたステアリングノブハブを通って延びる、上記16に記載の内視鏡。
20. 該第1のアーティキュレーションブレーキが該係合位置にあるときに、該第1のアーティキュレーション制御ノブが該ステアリングノブハブに対して回転方向で固定されている、上記19に記載の内視鏡。
21. ハウジング、第1のアーティキュレーション制御シャフト、第2のアーティキュレーション制御シャフト、第1のアーティキュレーションブレーキ、及び第2のアーティキュレーションブレーキを含むハンドピースアセンブリを備え、
該第1のアーティキュレーション制御シャフトが、該ハウジングの内側に位置する部分と、該ハウジングの外側に位置する部分とを有し、
該第2のアーティキュレーション制御シャフトが、該ハウジングの内側に位置する部分と、該ハウジングの外側に位置する部分とを有し、
該第1のアーティキュレーションブレーキは、該ハウジングに対する該第1のアーティキュレーション制御シャフトの回転を許容する非係合位置から、該ハウジングに対する該第1のアーティキュレーション制御シャフトの回転に抵抗する係合位置となることが可能であり、
該第2のアーティキュレーションブレーキは、該ハウジングに対する該第2のアーティキュレーション制御シャフトの回転を許容する非係合位置から、該ハウジングに対する該第2のアーティキュレーション制御シャフトの回転に抵抗する係合位置となることが可能であり、
該第1のアーティキュレーションブレーキが、該ハウジングの外側の該第1のアーティキュレーション制御シャフトの部分の周りに少なくとも部分的に配置されている、内視鏡。
22. 該第2のアーティキュレーションブレーキが、該ハウジングの外側の該第2のアーティキュレーション制御シャフトの部分の周りに少なくとも部分的に配置されている、上記21に記載の内視鏡。
23. 該ハウジングの外側の該第1のアーティキュレーション制御シャフトの部分の周りに少なくとも部分的に配置された第1のアーティキュレーション制御ノブを備える、上記21に記載の内視鏡。
24. 該ハウジングの外側の該第2のアーティキュレーション制御シャフトの部分の周りに少なくとも部分的に配置された第2のアーティキュレーション制御ノブを備える、上記21に記載の内視鏡。
25. 該第1のアーティキュレーションブレーキが、該第1のアーティキュレーション制御ノブ内で、該第1のアーティキュレーション制御ノブと該第1のアーティキュレーション制御シャフトとの間に配置されている、上記23に記載の内視鏡。
26. 該第2のアーティキュレーションブレーキが、該第2のアーティキュレーション制御ノブ内で、該第2のアーティキュレーション制御ノブと該第2のアーティキュレーション制御シャフトとの間に配置されている、上記24に記載の内視鏡。
27. 第1の形態と第2の形態との間で変化可能なばね要素を有し、
該ばね要素は、該第1の形態においては、該内視鏡のハウジングに対するアーティキュレーション制御ノブの回転に抵抗するように、摩擦面を一緒に押圧し、
該ばね要素は、該第2の形態においては、該第1の形態に比べて圧縮されて、該ブレーキが解除されるように該摩擦面に力を及ぼさないか又は低減された力を加えるようにした、上記の何れかに記載の内視鏡。
28. アーティキュレーション制御ノブとアーティキュレーションブレーキを有し、
該アーティキュレーションブレーキは、内視鏡のハウジングに対する該アーティキュレーション制御ノブの回転を許容する非係合位置から、該ハウジングに対する該アーティキュレーション制御ノブの回転に抵抗する係合位置になることが可能とされており、
該アーティキュレーションブレーキがばね要素を含み、該アーティキュレーションブレーキを該係合位置から該非係合位置にすることにより該ばね要素を圧縮するようにされた、内視鏡。
29. 再使用可能なハンドピースアセンブリと、第1の使い捨てシャフトアセンブリとを有し、
該再使用可能なハンドピースアセンブリが、弁制御信号及び画像データを外部記憶装置に送信するための電子機器を含む、内視鏡。
30. 該再使用可能なハンドピースアセンブリの該ハウジングが、手工具を使わずに、該第1の使い捨てシャフトアセンブリの該ハウジングに取り付け可能且つ該第1の使い捨てシャフトアセンブリの該ハウジングから取り外し可能とされている、上記29に記載の内視鏡。
31. 該再使用可能なハンドピースアセンブリの該ハウジングが、1つ以上のラッチによって該第1の使い捨てシャフトアセンブリの該ハウジングに取り外し可能に接続されている、上記29又は30に記載の内視鏡。
32. 該再使用可能なハンドピースアセンブリのハウジングが、1つ以上のスナップ要素によって該第1の使い捨てシャフトアセンブリのハウジングに取り外し可能に接続されている、上記29又は30に記載の内視鏡。
33. 光学センサーモジュールをさらに含む、上記29-32のいずれかに記載の内視鏡。
34. 制御データ及び画像データの両方が、該使い捨てシャフトアセンブリに関連付けられた一組の導電体を介してコンソール及び外部記憶装置に送信されるようにされ、
該制御データは、該再使用可能なハンドピースアセンブリから電気コネクターを介して該使い捨てシャフトアセンブリに送信されるようにされた、上記29-33のいずれかに記載の内視鏡。
35. 制御データ及び画像データの両方が、該再使用可能なハンドピースアセンブリに関連付けられた一組の導電体を介してコンソール及び外部記憶装置に送信されるにされ、
該画像データは、電気コネクターを介して該再使用可能なハンドピースアセンブリへ送信されるようにされた、上記29-33のいずれかに記載の内視鏡。
36. 1つ以上の分離されたスイッチが、該電子機器に関連付けられて、該コンソールのユーザインターフェース上で一連のオプションをナビゲートして選択するのに有用である、上記34又は35に記載の内視鏡。
37. 1つ以上のスイッチが、該電子機器に関連付けられて、画像又はビデオのキャプチャを開始するため、又はイメージングを強化するのに有用である、上記34-36のいずれかに記載の内視鏡。
38. 該電子機器に関連付けられたスイッチが、コンソールに関連するリモート弁を作動させて、該内視鏡の様々なルーメンを通る流体の流れを制御するようにされた、上記34-37のいずれかに記載の内視鏡。
39. 該光学センサーモジュールが、該使い捨てシャフトアセンブリに関連付けられ、該使い捨てシャフトアセンブリに関連付けられた固有の識別子を記憶するようにされ、
該固有の識別子が、該使い捨てシャフトアセンブリの再使用を防止するコンソールに伝達されるようにした、上記33、又は上記33に従属する上記34-38のいずれかに記載の内視鏡。
40. 該使い捨てシャフトアセンブリの再使用を妨げる決定要因は、コンソールへの電気接続の繰り返し、コンソールへの電気接続の合計時間の超過、又は1日(24時間)以上の間のコンソールへの接続である、上記39に記載のシステム。
41. 該コンソールが、コンソール間で接続データを共有するデータベースに接続され、
該共有データが、単一のコンソール上及び複数のコンソール間の両方において、使い捨てシャフトアセンブリの再使用の試みを防止するようにした、上記39又は40に記載のシステム。
42. 使い捨てシャフトアセンブリの該再使用は、ユーザに問題を通知し、画像データを画面に表示せず、画像データを保存するためのオプションを提供しないことによって防止されるようにした、上記39から41のいずれかに記載のシステム。
43. 内視鏡とカートリッジとを有し、
該内視鏡は、第1の流体経路、第2の流体経路、第3の流体経路、及び導電体を有し、
該第1の流体経路、第2の流体経路、第3の流体経路、及び導電体は、該内視鏡から該カートリッジまで延びるようにされ、
該カートリッジは、ハウジングと、該内視鏡の導電体をコンソールの導電体に電気的に接続するようにされた電気コネクターとを有し、
該第1の流体経路は、該カートリッジのハウジングによって画定された第1の弁部分を有し、該弁部分が、該カートリッジが該コンソールに取り付けられたときに該コンソールの第1のアクチュエータと整列するようにされ、該第1のアクチュエータは、該第1の流体経路の該第1の弁部分を選択的に閉鎖するように作動可能であるようにされた、システム。
44. 第1の弁部分が、該ハウジングによって画定された第1の窓内に配置された第1の可撓性膜を含み、該第1の窓が、該第1の可撓性膜を圧縮して該第1の流体経路を閉鎖するようにされたコンソールから該第1のアクチュエータを受け入れるようにされている、上記43に記載のシステム。
45. 該コンソールをさらに含む、上記43又は44に記載のシステム。
46. 該内視鏡及び該カートリッジは、医療用包装内に滅菌封入される、上記43-45のいずれかに記載のシステム。
47. 該第1の流体経路を画定する第1の管であって、該内視鏡から該カートリッジを通って延びる第1の管と、
該第2の流体経路を画定する第2の管であって、該内視鏡から該カートリッジを通って延びている第2の管と、
該第3の流体経路を画定する第3の管であって、該内視鏡から該カートリッジを通って延びている第3の管と、
を有する上記43―46のいずれかに記載のシステム。
48. 該カートリッジが、該第2の流体経路の第2の弁部分を画定し、
該カートリッジが該コンソールに取り付けられたときに、該第2の弁部分が該コンソールの第2のアクチュエータと整列し、該第2のアクチュエータが、該第2の流体経路の該第2の弁部分を選択的に閉鎖するように作動可能である、上記43-47のいずれかに記載のシステム。
49. 該第3の流体経路が該カートリッジによって画定されたカートリッジ部分を有し、該カートリッジ部分が主部分と分岐部分とを有し、
該第3の流体経路の主部分が第3の弁部分を有し、
該第3の弁部分が該コンソールの第3のアクチュエータと整列し、該第3のアクチュエータが該第3の弁部分を選択的に閉鎖するように作動可能であり、
該第3の流体経路の該分岐部分が第4の弁部分を有し、
該第4の弁部分が該コンソールの第4のアクチュエータと整合し、該第4のアクチュエータが該第4の弁部を選択的に閉鎖するように作動可能である、
上記43-48のいずれかに記載のシステム。
50. 該カートリッジが該コンソールに接続されているときに、第4の流体経路の一部が該内視鏡と該コンソールの間に延在し、その部分に弁がないようにされた、上記43-49のいずれかに記載のシステム。
51. 該カートリッジが該コンソールに接続されたときに、該内視鏡と該コンソールの間に延びる該第2の流体経路の部分には弁がないようにされた、上記43-50のいずれかに記載のシステム。
52. 該内視鏡が該再使用可能なハンドピースアセンブリ及び該使い捨てシャフトアセンブリをさらに有し、
該再利用可能なハンドピースアセンブリは、選択的に該使い捨てシャフトアセンブリに取り付け可能且つ該使い捨てシャフトアセンブリから取り外し可能得であり、
該再使用可能なハンドピースアセンブリは、アーティキュレーション制御部をサポートし、該再使用可能なハンドピースアセンブリが使い捨てシャフトアセンブリに取り付けられたときに、該アーティキュレーション制御部が該使い捨てシャフトアセンブリの遠位部分の操作のために該使い捨てシャフトアセンブリの一部と係合するようにされた、上記43-51のいずれかに記載のシステム。
53. 該第1の流体経路が、該内視鏡の遠位先端から該カートリッジを通って延びており、
該内視鏡の遠位先端から該カートリッジまでの該第1の流体経路の部分が、流量制御弁を有しないようにされた、上記43-52のいずれかに記載のシステム。
54. 該コンソールがラッチ付きのドアを有する、上記45、又は上記45に従属した上記45-53のいずれかに記載のシステム。
55. 該カートリッジが該コンソールに取り付けられて該ドアが閉じられてラッチが固定されると、該ドアとコンソールが該カートリッジを押圧するようにされた、上記54に記載のシステム。
56. 上記43―55のいずれかに記載のシステムを使用する方法であって、
該カートリッジをコンソールに取り付けたときに少なくとも該第1の流路を選択的に開閉するようにされたコンソールに該カートリッジを取り付ける段階を有し、
該コンソールに該カートリッジを取り付けることによって、該カートリッジの該電気コネクターが該コンソールの導電体に接続され、
該カートリッジの電気コネクターの該コンソールの該導電体への接続によって、電力が該コンソールの該導電体と該内視鏡の該導電体との間を通ることができるようにされた、方法。
57. ハウジング、第1の流体経路、第2の流体経路、及び第3の流体経路と、
内視鏡の導電体に電気的に接続されるようにされた第1の電気コネクターと、
コンソールの導電体に電気的に接続するようにされた第2の電気コネクターと、
を有し、
該第1の流体経路が、該ハウジングの内面によって画定される第1の窓の中に配置された第1の弁部分を有し、
該窓は、該第1の流体経路を閉じるように構成された該コンソールから該第1のアクチュエータを受け入れるようにされている、カートリッジ。
58. 上記57に記載のカートリッジを有し、該カートリッジは内視鏡に接続され、該内視鏡が、再使用可能なハンドピースアセンブリ及び使い捨てシャフトアセンブリを有し、
該再利用可能なハンドピースアセンブリが、選択的に使い捨てシャフトアセンブリに取り付け可能且つ該使い捨てシャフトアセンブリから取り外し可能とされており、
アーティキュレーションのための手段が、同心円状のアーティキュレーションシャフトにより、該再使用可能なハンドピースから該使い捨てシャフトアセンブリに送られるようにされている、アセンブリ。
59. 該カートリッジがアンビルを含む、上記のいずれかに記載のシステム。
60. 該カートリッジがレッジ面を含み、該コンソールがカートリッジの該レッジ面を受けるための対向するレッジ面を含む、上記のいずれかに記載のシステム。
61. 該カートリッジがラッチ受け部を含み、該制御弁アセンブリがラッチを含み、
該カートリッジが該制御弁アセンブリによって受け入れられたときに、該制御弁アセンブリの該ラッチが該カートリッジの該ラッチ受け部に接触する、上記のいずれかに記載のシステム。
62. コンソール、第1の内視鏡、第2の内視鏡、第1のカートリッジ、及び第2のカートリッジを有し、
該コンソールは、第1の制御弁アセンブリと第2の制御弁アセンブリを有し、
該第1の内視鏡と該第1のカートリッジが、第1の流体経路を画定し、
該第2の内視鏡と該第2のカートリッジが、第2の流体経路を画定し、
該第1の制御弁アセンブリが該第1のカートリッジを受け入れ、該第2の制御弁アセンブリが該第2のカートリッジを受け入れるようにされている、システム。
63. 該第1の内視鏡が、該第1のカートリッジが該第1の制御弁アセンブリに受け取られたときに、該第2の制御弁アセンブリの機能を制御する制御部を有する、上記62に記載のシステム。
64. 該第1の内視鏡が第1の導電体を備え、
該カートリッジが、該第1の内視鏡の該第1の導電体を該コンソールの第1の導電体に電気的に接続するように構成された第1の電気コネクターを有する、上記63に記載のシステム。
65. 該第2の内視鏡と該第2のカートリッジが、吸引流体経路、組織洗浄流体経路、カメラ洗浄流体経路、及び気腹流体経路を画定し、該第2の制御弁アセンブリが、これら流体経路の1つ以上を選択的に閉鎖するようにされている、上記63に記載のシステム。
66. 該第1の内視鏡の制御部の動作により、該第2の内視鏡の該流体経路のうちの1つ以上の機能が制御されるようにされた、上記65に記載のシステム。
67. 該第2の内視鏡が発光ダイオード及び/又はカメラを備える、上記62に記載のシステム。
68. 該第1の内視鏡の制御部の動作により、該第2の内視鏡の該発光ダイオード及び/又はカメラの機能が制御されるようにされた、上記67記載のシステム。
69. 該第1の内視鏡と該第2の内視鏡が、異なる種類の内視鏡である、上記62に記載のシステム。
70. 該第1の内視鏡が十二指腸鏡であり、該第2の内視鏡が胆管膵管鏡である、上記69に記載のシステム。
71. 該胆管膵管鏡のシャフトが該十二指腸鏡のシャフトを通って延びる、上記70に記載のシステム。
72. 該第1の内視鏡のハンドルが、該第2の内視鏡のハンドルと係合するようにされた、上記62に記載のシステム。
73. 該第2の内視鏡のシャフトが該第1の内視鏡のシャフトを通って延びる、上記62に記載のシステム。
74. 該第1の内視鏡が、再使用可能なハンドピースアセンブリと使い捨てシャフトアセンブリを有しており、
該再利用可能なハンドピースアセンブリが、選択的に該使い捨てシャフトアセンブリに取り付け可能且つ該使い捨てシャフトアセンブリから取り外し可能であり、
該再使用可能なハンドピースアセンブリが、患者への挿入のために構成された該使い捨てシャフトアセンブリの遠位シャフトを制御するようにされたアーティキュレーション制御部を含む、上記62に記載のシステム。
75. 該第1のカートリッジと該第2のカートリッジが、別個のカートリッジハウジングによって画定される、上記62に記載のシステム。
76. 第1の制御弁アセンブリと第2の制御弁アセンブリを有し、
該第1の制御弁アセンブリは、第1のカートリッジを受け入れるように構成され、
該第2の制御弁アセンブリは、第2のカートリッジを受け入れるように構成され、
該第1の制御弁アセンブリの該第1のカートリッジから電気信号を受信して、該第2の制御弁アセンブリのアクチュエータを操作するか、又はそれに応答して電気信号を提供するようにされた、コンソール。
77. ハウジングを有するハンドピースアセンブリと、
ハウジングを有するシャフトアセンブリと、
ラッチ状態とラッチ解除状態との間で変位可能なラッチと、
を有し、
該ラッチ状態において、該ラッチが該ハンドピースアセンブリの該ハウジングを該シャフトアセンブリの該ハウジングにラッチし、
該ラッチ状態から該ラッチ解除状態になるときに、該ラッチは、該ハンドピースアセンブリの該ハウジングと該シャフトアセンブリの該ハウジングとを分離する分離力を加えるようにされた、内視鏡。
78. 該ハンドピースアセンブリが再使用可能なハンドピースアセンブリであり、該シャフトアセンブリが使い捨てシャフトアセンブリである、上記77に記載の内視鏡。
79. 該ラッチがレバーを含み、該レバーが該ラッチ状態における第1の位置から該ラッチ解除状態における第2の位置に枢動する、上記77に記載の内視鏡。
80. 該ラッチが、ラッチ面及びラッチ解除面を有し、
該ラッチ状態において、該ラッチ面が、該ハンドピースのハウジングを該シャフトアセンブリのハウジングに近接して保持し、
該ラッチ状態からラッチ解除状態になるときに、該ラッチ解除面が、該ハウジングを分離するための分離力を加えるようにした。上記77又は78に記載の内視鏡。
81. 該ラッチが、さらにシート部分を備える、上記77に記載の内視鏡。
82. 該ラッチ部及び該ラッチ解除部が、シート部分の相互に反対側に位置する、上記79に記載の内視鏡。
83. ラッチがさらにラッチピボットを備える、上記77に記載の内視鏡。
84. 該ラッチ部と該ラッチ解除部が、該ラッチピボットの相互に反対側に位置する、上記77に記載の内視鏡。
85. 該ラッチが該再使用可能なハンドピースアセンブリ上に配置されている、上記77に記載の内視鏡。
86. 該ラッチが該使い捨てシャフトアセンブリに配置されている、上記77に記載の内視鏡。
87. ハウジングを有するハンドピースアセンブリと、
ハウジングを有するシャフトアセンブリと、
付勢部材と、
ラッチ状態とラッチ解除状態との間で変位可能なラッチと、
を有し、
該付勢部材は、該ハウジングを互いに向かう方向又は互いに離れる方向に付勢する力を加えるようにされ、
該ラッチは、該ハウジングを互いに離れる方向又は互いに向かう方向に押圧するように、該付勢する力に対抗する力を加えるようにされた、内視鏡。
88. 該付勢部材が該ハウジングを互いに向かう方向に付勢し、該ラッチが該ハウジングを互いに離れる方向に押し付けるようにされた、上記87に記載の内視鏡。
89. 該付勢部材が該ハウジングを互いに離れる方向に付勢し、該ラッチが該ハウジングを互いに向かう方向に押し付けるようにされた、上記87に記載の内視鏡。
90. 該付勢部材が、ばね、磁石、又は圧力チャンバである、上記87-89のいずれかに記載の内視鏡。
91. 再使用可能なハンドピースアセンブリと使い捨てシャフトアセンブリを有する内視鏡のためのラッチ機構であって、
ラッチと、ラッチ受け部分とを有し、
該ラッチが、ラッチ部、ラッチ解除部、及びラッチハンドルを有し、
該ラッチ機構が、ラッチ状態とラッチ解除状態との間で移動可能であり、
該ラッチハンドルが、第一の位置と第二の位置の間で移動可能であり、
該ラッチ状態にある間、該ラッチ受け部分がラッチ部に接触し、
該ラッチ解除状態にある間、該ラッチ受け部分とラッチ部が接触しないようにされ、
該ラッチ状態から該ラッチ解除状態になるときに、該ラッチ解除部がラッチ受け部分に接触して力を加えるようにされている、ラッチ機構。
92. 医薬製品のための包装システムであって、
医療用製品箱と、
医療製品の使用前に該医療製品箱内に取り出し可能に配置された廃棄袋及び容器と、
を有し、
該容器は、滅菌環境下で該医療製品を保持する凹部を含む第1の部分を有し、
該廃棄袋は、該医療製品が使用された後に、該医療製品の少なくとも使い捨て部分及び/又は再利用可能部分を保持する大きさとされている、包装システム。
93. 該容器がトレイを含み、該医療製品を保持する該凹部が該トレイ内に画定されている、上記92に記載の包装システム。
94. 該トレイが熱成形プラスチックから作製される、上記93に記載の包装システム。
95. 該容器が、該医療製品を該凹部内に滅菌的に密封するカバーを含む、上記92-94のいずれかに記載の包装システム。
96. 該カバーがタイベック(登録商標)から作られている、上記95に記載の包装システム。
97. 該カバーに付着されたラベルをさらに有し、該ラベルが、該凹部内に保持された該医療製品に関連する情報を含む、上記95-96のいずれかに記載の包装システム。
98. 該容器及び該廃棄袋が該医療製品箱内にあるときに、該廃棄袋が該容器の第2の部分に固定される、上記92-97のいずれかに記載の包装システム。
99. 該第2の部分が該容器の外面である、上記98に記載の包装システム。
100. 該第2の部分が該容器の内面である、上記98に記載の包装システム。
101. 該廃棄袋が該容器の該第2の部分から取り外し可能である、上記98-100のいずれかに記載の包装システム。
102. 該容器がリサイクル可能な材料から作られる、上記92-101のいずれかに記載の包装システム。
103. 該医療製品箱に付着されたラベルをさらに有し、該ラベルが該医療製品に関連する情報を含む、上記92-102のいずれかに記載の包装システム。
104. 出荷箱をさらに有し、
複数の該医療製品箱が該出荷箱内に梱包されている、上記92-103のいずれかに記載の包装システム。
105. 該医療製品が内視鏡である、上記92-104のいずれかに記載の包装システム。
106. 該廃棄袋が周囲開口部を含み、該廃棄袋が該周囲開口部の少なくとも20%に沿って該容器の該第2部分に固定されている、上記98-105のいずれかに記載の包装システム。
107. 該廃棄袋が、該容器の該第2の部分に固着されている、上記98-106のいずれかに記載の包装システム。
108. 該廃棄袋を該容器の該第2の部分に付着させるための接着剤が、該周囲開口部の少なくとも20%に沿って間隔を空けて配置されている、上記107に記載の包装システム。
109. 再使用可能なハンドピースアセンブリと、該再使用可能なハンドピースアセンブリに取り外し可能に結合された第1の使い捨てシャフトアセンブリと、を備え、
該再使用可能なハンドピースアセンブリが、該内視鏡の動作を制御するための1つ以上のボタンを含み、該動作が吸引及び気腹のうちの少なくとも1つを含み、
該ボタンのうちの1つ以上が、静電容量式センサーを含む、内視鏡。
110. 上記109に記載の内視鏡を含み、静電容量式センサーを使って、該内視鏡の該再使用可能なハンドピースアセンブリ及び該第1の使い捨てシャフトアセンブリの外部にある弁を作動させる、方法。
111. 再使用可能なハンドピースアセンブリと使い捨てシャフトアセンブリとを有し、
該再使用可能なハンドピースアセンブリが、選択的に該使い捨てシャフトアセンブリに取り付け可能且つ該使い捨てシャフトアセンブリから取り外し可能とされ、
再使用可能なハンドピースアセンブリは、ハウジング、第1のアーティキュレーション制御ノブ、及び第1のアーティキュレーション制御ノブの回転により回転されるように第1のアーティキュレーション制御ノブに結合された第1の端部を有する第1のシャフトを含み、
該使い捨てシャフトアセンブリがハウジング及び内視鏡挿入管を含み、
該使い捨てシャフトアセンブリの該ハウジングが、第1のプーリーと、該内視鏡挿入管のアーティキュレーション部の遠位先端部に固定されたアーティキュレーションワイヤセグメントの関連付けられたセットとを含み、
該第1のシャフトが、間隔を置いて配置された複数のトルク伝達ボスを有する第2の端部を有し、該第2の端部は、該再使用可能ハンドピースアセンブリが使い捨てシャフトアセンブリに取り付けられたときに該第1のアーティキュレーション制御ノブが該第1のシャフトを介して該第1のプーリーの回転を制御するように、第1のプーリーのトルク伝達ボスと係合するようにされており、
該再使用可能なハンドピースアセンブリ及び/又は該使い捨てシャフトアセンブリのトルク伝達ボスが該トルク伝達ボスの端部にアライメントランプを含み、該端部は、該再使用可能なハンドピースアセンブリと使い捨てシャフトアセンブリが結合されたときに、対向するハウジングに面する、分離可能な医療装置。
112. 該トルク伝達ボスは、該端部上にシンメトリックなアライメントランプを有する、上記111に記載の分離可能な医療装置。
113. 該ハンドピースアセンブリが、第1のアーティキュレーションブレーキと、該第1のアーティキュレーションシャフト内に同心状に位置し、該使い捨てシャフトハウジングのソケットに係合するアーティキュレーションブレーキシャフトとを含み、
該アーティキュレーションブレーキシャフトが、その少なくとも一端にアライメントランプを有する一連のトルク伝達ボスを介して該ソケットに対して回転方向で固定されている、上記111又は112に記載の分離可能な医療装置。
114. 該アーティキュレーション制御部及び/又はアーティキュレーションブレーキのいずれか又は全てに関連付けられたトルク伝達ボスを有する、上記1-42のいずれか1項に記載の内視鏡。
115. 可撓性内視鏡シャフトの少なくとも一部を製造する方法であって、
連続ワイヤコイラーを用いて、外側コイルの連続した第1の長さ部分、第2の長さ部分、及び第3の長さ部分を形成する段階であって、該第1の長さ部分を形成する段階は第1の期間を画定し、該第2の長さ部分を形成する段階は第2の期間を画定し、該第3の長さ部分を形成するステップは第3の期間を画定するようにした、段階と、
該第2の期間中に該第1の長さ部分に沿って該外側コイルの周りに外側編組を形成して、編組アセンブリを作成する段階と、
を有する、方法
116. 該外側コイル内に2つ以上のプルワイヤを配置し、各プルワイヤが同心の圧縮コイル内に配置されるようにする段階を有する、上記115に記載の方法。
117. 該可撓性内視鏡シャフトが、該近位挿入管の遠位に延びる遠位アーティキュレーション部を備える、上記115-116のいずれかに記載の方法。
118. 外側編組が個別のワイヤで形成される、上記115-117のいずれかに記載の方法。
119. 該第3の期間中に、該組紐アセンブリを押出成形金型のダイの開口部を通して前進させる段階を有する、上記115-118のいずれかに記載の方法。
120. 該第3の期間中に、該第2の長さ部分に沿って該外側コイルの周りに外側編組を形成する段階を有する、上記119に記載の方法。
121. 該第1の長さ部分に沿って異なるデュロメータの樹脂を配置する段階をさらに含む、上記119又は120に記載の方法。
122. 切断位置を特定する識別子を該アセンブリに配置する段階を有する、上記115-121のいずれかに記載の方法。
123. 異なるデュロメータの樹脂を有する該アセンブリの部分が、該識別子を有しないようにする、上記121に従属する上記122に記載の方法。
124. 医療装置のためのアーティキュレーションジョイントであって、
複数のアーティキュレーションリンクであって、各リンクから延びて隣接するリンクのソケットと係合するタブを有する、同心のタブとソケットのピボットジョイントを含む複数のアーティキュレーションリンクと、
圧縮コイルのための保持キャビティを含む近位リンクと、
遠位キャップを方向付けるためのキー形状部を含む遠位リンクと、
該遠位リンクと係合するための対応するキー形状部を有する遠位キャップであって、当該遠位キャップと該遠位リンクの間で1つのみの回転方向を可能とする遠位キャップと、
を有する、アーティキュレーションジョイント。
125. 医療装置用のアーティキュレーションジョイントであって、
複数のアーティキュレーションリンクであって、各リンクから延びて隣接するリンクのソケットと係合するタブを有する、同心のタブとソケットのピボットジョイントを含む複数のアーティキュレーションリンクと、
遠位のリンクの周りに180度又は180度の倍数を巻き付けられたループ状のステアリングワイヤと、
を有し、
該ループ状のステアリングワイヤが、該遠位リンクに固定的に結合されている、アーティキュレーションジョイント。
126. 医療デバイスのためのアーティキュレーションジョイントであって、
複数のアーティキュレーションリンクであって、各リンクから延びて隣接するリンクのソケットと係合するタブを有する、同心のタブとソケットピボットジョイントを含む複数のアーティキュレーションリンクと、
遠位のリンクの周りに90度又は90度の倍数を巻き付けられた一対のループ状のステアリングワイヤと、
を有し、
該ループ状のステアリングワイヤが、該遠位リンクに固定的に結合されている、アーティキュレーションジョイント。
127. 医療デバイスのためのアーティキュレーションジョイントであって、
複数のアーティキュレーションリンクであって、各リンクから延びて隣接するリンクのソケットと係合するタブを有する、同心のタブとソケットピボットジョイントを含む複数のアーティキュレーションリンクと、
該複数のリンクの個々のリンクの外周に1つ又は複数の異なる接続点によって取り付けられた1つ又は複数の分離ストラットと、
近位リンクと、
遠位リンクと、
を有する、アーティキュレーションジョイント。
128. 医療デバイスのためのアーティキュレーションジョイントであって、
複数のアーティキュレーションリンクであって、各リンクから延びて隣接するリンクのソケットと係合するタブを有する、同心のタブとソケットピボットジョイントを含む複数のアーティキュレーションリンクと、
1つ又は複数のチャネルを有する近位リンクと、
1つ又は複数のチャネルを有する遠位リンクと、
該近位リンク、該複数のアーティキュレーションリンクの個々のリンク、及び該遠位リンクの外周に、1つ又は複数の異なる接続点によって取り付けられた1つ又は複数の分離ストラットと、
を有するアーティキュレーションジョイント。
129. 該複数のアーティキュレーションリンクの各リンクの同心のタブとソケットが、互いに直交して配置されている、上記127-128のいずれかに記載のアーティキュレーションジョイント。
130. 該近位リンクの前面が、該複数のアーティキュレーションリンクの隣接するリンクの後面と接続されて、該リンク間のアーティキュレーション運動を可能にしている、上記127-129のいずれかに記載のアーティキュレーションジョイント。
131. 該近位リンクが、シャフトと接続するための、挿入管の内部と係合するフィンガーを含む、上記130に記載のアーティキュレーションジョイント。
132. 該遠位リンクが、該遠位キャップと係合するキー形状部、該複数のアーティキュレーションリンクのうちの隣接するリンクの前面と接続される後面、及び/又は円筒形状部を含む、上記127-131のいずれかに記載のアーティキュレーションジョイント。
133. 該後面が、複数のアーティキュレーションリンクの前方のリンクの前面と接続されて、該リンク間のアーティキュレーション運動を可能にする、上記132に記載のアーティキュレーションジョイント。
134. 該近位リンクが、シャフトと接続するための、挿入管の内部と係合するフィンガーを含む、上記127-133のいずれかに記載のアーティキュレーションジョイント。
135. 近位リンク、複数のアーティキュレーションリンク、及び遠位リンクが、1つ又は複数のルーメンを含む、上記127-134のいずれかに記載のアーティキュレーションジョイント。
【0341】
用語解説
特許請求の範囲及び明細書で使用される言語は、以下に明示的に定義される用語を除き、その平易かつ通常の意味のみを有する。そのような平易かつ通常の意味は、ここでは、(本願の出願日に)最も近く発行された汎用のメリアム-ウェブスター辞書(Merriam-Webster dictionary)からのすべての一貫した辞書の定義を含む。
特許請求の範囲及び明細書で使用される場合、以下の用語は、以下の定義された意味を有する。
ここで使用される「アクチュエータ」は、リニアアクチュエータ及びロータリーアクチュエータを含む。ソレノイドは、アクチュエータの一例である。
「遠位」とは、概ね、近位の反対側の端(「患者側端/治療側端」)を意味する。
「電気コネクター」とは、概ね、電気的終端を結合して電気回路を形成するために使用される電気機械的装置をいう。電気コネクターは、性別を有し、すなわち、プラグと呼ばれる雄型のコンポーネントが雌型のコンポーネント、すなわちソケットに接続される場合がある。接続は取り外し可能であってもよい。
「電気信号」とは、概ね、情報を伝達する電圧又は電流のことである。また、あるコンポーネントから別のコンポーネントに電力を渡すことも含む。
「近位」とは、概ね、医師、装置操作中の他の治療担当者に関連する端部若しくは方向、又は挿入管に接続される端部又は方向を指す。
本明細書で使用される「プーリー」という用語は、カムを含むことができる。
本明細書で使用される「弁」という用語は、いくつかの非限定的な例を挙げると、バタフライ弁、ニードル弁、ボール弁、又はピンチ弁などの1つ以上のポート又は通路を開放、閉鎖、又は部分的に塞ぐ可動部分によって、液体、ガス、又はバルク内の緩い材料の流れを開始、停止、又は調節し得る機械装置を含むことができる。

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