(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024017418
(43)【公開日】2024-02-08
(54)【発明の名称】情報処理プログラム、情報処理方法、情報処理装置、情報処理システム
(51)【国際特許分類】
A63F 13/79 20140101AFI20240201BHJP
A63F 13/30 20140101ALI20240201BHJP
A63F 13/55 20140101ALI20240201BHJP
A63F 13/53 20140101ALI20240201BHJP
A63F 13/335 20140101ALI20240201BHJP
A63F 13/35 20140101ALI20240201BHJP
H04L 67/131 20220101ALI20240201BHJP
G06F 3/04815 20220101ALI20240201BHJP
G06T 19/00 20110101ALI20240201BHJP
【FI】
A63F13/79
A63F13/30
A63F13/55
A63F13/53
A63F13/335
A63F13/35
H04L67/131
G06F3/04815
G06T19/00 A
【審査請求】有
【請求項の数】22
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022120039
(22)【出願日】2022-07-27
(71)【出願人】
【識別番号】000233778
【氏名又は名称】任天堂株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100115808
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 真司
(74)【代理人】
【識別番号】100130269
【弁理士】
【氏名又は名称】石原 盛規
(74)【代理人】
【識別番号】100113549
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 守
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 慎太郎
【テーマコード(参考)】
5B050
5E555
【Fターム(参考)】
5B050BA12
5B050BA13
5B050CA07
5B050CA08
5B050DA10
5B050EA07
5B050EA12
5B050EA18
5B050EA19
5B050FA02
5B050FA09
5B050FA12
5B050FA13
5B050GA08
5E555AA27
5E555AA61
5E555AA76
5E555BA02
5E555BA20
5E555BB20
5E555BC04
5E555DB32
5E555DB41
5E555DB58
5E555DC18
5E555DC19
5E555FA00
(57)【要約】 (修正有)
【課題】インターネットに接続中の他人との繋がりを実感させるような新しい方法を提供する。
【解決手段】情報処理プログラムは、ネットワークに接続可能な複数の端末のうち、所定のユーザのユーザ端末のコンピュータによって実行され、他ユーザの他端末から状況情報を取得する状況情報取得手段34、所定のアプリケーションにおける所定のシーンにおいて、取得した状況情報を送信した他端末の他ユーザに関連付けられた他ユーザキャラクタを仮想空間内に配置する他ユーザキャラクタ配置手段52、仮想空間に配置されるユーザに関連付けられたユーザキャラクタを制御し、当該ユーザの移動操作入力に基づいて移動させるユーザキャラクタ制御手段、所定のシーンにおいて所定のユーザによる所定の操作入力があった場合、取得した状況情報に関する通知を一覧表示するためのリスト画像を提示するリスト画像提示手段54、としてコンピュータを機能させる。
【選択図】
図15
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークに接続可能な複数の端末のうち、所定のユーザのユーザ端末のコンピュータによって実行される情報処理プログラムであって、
所定のアプリケーションを実行し、当該所定のアプリケーションを実行する間、他ユーザの他端末から、当該他端末において実行中の当該所定のアプリケーションの状況を示す状況情報を取得する状況情報取得手段、
前記所定のアプリケーションにおける所定のシーンにおいて、取得した前記状況情報を送信した前記他端末の前記他ユーザに関連付けられた他ユーザキャラクタを仮想空間内に配置する他ユーザキャラクタ配置手段、
前記仮想空間に配置される前記所定のユーザに関連付けられたユーザキャラクタを制御し、当該ユーザの移動操作入力に基づいて移動させるユーザキャラクタ制御手段、
前記仮想空間において前記ユーザキャラクタと前記他ユーザキャラクタとが少なくとも所定の位置関係にある場合、当該他ユーザキャラクタの前記他ユーザから取得した前記状況情報に対応する第1画像を提示する第1画像提示手段、
前記所定のシーンにおいて前記所定のユーザによる所定の操作入力があった場合、取得した前記状況情報に関する通知を一覧表示するためのリスト画像を提示するリスト画像提示手段、
前記リスト画像が表示される場合において、前記リスト画像において一覧表示される前記通知のうち、前記所定のユーザによって指定された通知に関する情報に対応する第2画像を提示する第2画像提示手段、
として前記コンピュータを機能させる、情報処理プログラム。
【請求項2】
前記リスト画像提示手段は、取得した前記状況情報のうち、第1の件数の状況情報に関する通知を一覧表示するための前記リスト画像を提示させ、
前記他ユーザキャラクタ配置手段は、取得した前記状況情報のうち、前記第1の件数より少ない第2の件数の状況情報のそれぞれについて、当該状況情報を送信した前記他端末の前記他ユーザの前記他ユーザキャラクタを、前記仮想空間に配置する、請求項1に記載の情報処理プログラム。
【請求項3】
前記他ユーザキャラクタ配置手段は、取得した前記状況情報のうち、取得したタイミングが新しい前記第2の件数の状況情報のそれぞれについて、当該状況情報を送信した前記他端末の前記他ユーザの前記他ユーザキャラクタを前記仮想空間に配置する、請求項2に記載の情報処理プログラム。
【請求項4】
前記状況情報取得手段は、少なくとも、
他のシーンから前記所定のシーンに遷移した場合、
前記所定の操作入力に基づいて前記リスト画像が提示された場合、
前記リスト画像が提示されてから所定期間提示が経過した場合、
のうちいずれか一つの場合において前記状況情報を取得する、請求項1に記載の情報処理プログラム。
【請求項5】
前記他ユーザキャラクタ配置手段は、所定の更新条件を満たすまで、当該更新条件が前回満たされた後に取得された前記状況情報に関わらず、前回更新条件が満たされたタイミングで配置された前記他ユーザキャラクタの配置を維持する、請求項1に記載の情報処理プログラム。
【請求項6】
前記リスト画像提示手段は、所定の更新条件を満たすまで、当該更新条件が前回満たされた後に取得された前記状況情報に関わらず、前回更新条件が満たされたタイミングで表示した前記リスト画像を維持する、請求項1に記載の情報処理プログラム。
【請求項7】
前記状況情報は少なくとも2以上のカテゴリに属し、
前記他ユーザキャラクタ配置手段は、取得した前記状況情報のうち、所定のカテゴリに属する状況情報について、当該状況情報を送信した前記他端末の前記他ユーザの前記他ユーザキャラクタを、前記仮想空間に配置する、請求項1に記載の情報処理プログラム。
【請求項8】
前記カテゴリは前記所定のシーンの種類であり、
前記他ユーザキャラクタ配置手段は、取得した前記状況情報のうち、現在の前記所定のシーンに関連する状況情報について、当該状況情報を送信した前記他端末の前記他ユーザの前記他ユーザキャラクタを、前記仮想空間に配置する、請求項7に記載の情報処理プログラム。
【請求項9】
前記他ユーザキャラクタ配置手段は、前記仮想空間に配置する前記他ユーザキャラクタの数は各他ユーザにつき1つ以下であり、
前記リスト画像提示手段は、同じ他ユーザからの複数の前記状況情報を提示し得る、請求項1に記載の情報処理プログラム。
【請求項10】
前記他ユーザキャラクタ配置手段は、他ユーザキャラクタと共に当該他ユーザキャラクタに関連付けられた前記状況情報の種類を示す画像を表示する請求項1に記載の情報処理プログラム。
【請求項11】
前記状況情報取得手段は、前記所定のユーザとフレンド関係にある前記他ユーザの他端末から前記状況情報を取得する、請求項1に記載の情報処理プログラム。
【請求項12】
前記所定のユーザによって指定された任意の文字列を当該所定のユーザに関連付けて設定する文字列設定手段として前記コンピュータを更に機能させ、
前記状況情報取得手段は、前記所定のユーザに関連付けて設定された前記文字列と同じ文字列が設定された他ユーザの他端末から前記状況情報を取得する、請求項1に記載の情報処理プログラム。
【請求項13】
前記文字列設定手段は、前記所定のユーザによって指定された1つの文字列を当該所定のユーザに関連付けて設定する、請求項12に記載の情報処理プログラム。
【請求項14】
前記状況情報が、ゲームを複数人でプレイするためのセッションを前記他ユーザがホストしたことを示す場合、または、当該他ユーザとは異なるユーザがホストした当該セッションに当該他ユーザがゲストとして参加したことを示す場合、前記所定のユーザによる当該セッションへの参加要求に応じて、少なくとも前記ユーザ端末と前記他端末との通信を確立して、当該ユーザを当該セッションに参加させるセッション参加手段
として前記コンピュータを更に機能させる、請求項1に記載の情報処理プログラム。
【請求項15】
前記セッション参加手段は、前記ユーザ端末と前記他端末の間でピア・ツー・ピア(P2P)ネットワーク接続を確立することで、前記所定のユーザを前記セッションに参加させる、請求項14に記載の情報処理プログラム。
【請求項16】
前記状況情報取得手段は、サーバに送信された前記状況情報を、当該サーバから取得する、請求項1に記載の情報処理プログラム。
【請求項17】
前記第1画像提示手段および前記第2画像提示手段は、前記状況情報が、前記他端末において実行されるアプリケーションの進行状況が所定の条件を満たしたことを示す場合、当該進行状況に関する通知を前記所定のユーザに提示し、
前記所定のユーザによる前記通知に対する操作に基づいて、当該所定のユーザの当該通知に対するリアクションを示すデータを前記他端末に送信するリアクションデータ送信手段として前記コンピュータをさらに機能させる、請求項1に記載の情報処理プログラム。
【請求項18】
前記状況情報取得手段は、前記ユーザ端末がインターネットに接続した後の、当該他端末における当該所定のアプリケーションの状況を示す前記状況情報を取得する、請求項1に記載の情報処理プログラム。
【請求項19】
前記所定のシーンにおいて、前記仮想空間内に標的オブジェクト配置し、前記ユーザキャラクタに所定のアクションを行わせる操作入力を受け付け、前記標的オブジェクトに対して所定のアクションが行われた場合、標的オブジェクトを破壊する処理手段として前記コンピュータを機能させる請求項1に記載の情報処理プログラム。
【請求項20】
ネットワークに接続可能な複数の情報処理装置の一つであって、
所定のアプリケーションを実行し、当該所定のアプリケーションを実行する間、他ユーザの他端末から、当該他端末において実行中の当該所定のアプリケーションの状況を示す状況情報を取得する状況情報取得手段、
前記所定のアプリケーションにおける所定のシーンにおいて、取得した前記状況情報を送信した前記他端末の前記他ユーザに関連付けられた他ユーザキャラクタを仮想空間内に配置する他ユーザキャラクタ配置手段、
前記仮想空間に配置される前記所定のユーザに関連付けられたユーザキャラクタを制御し、当該ユーザの移動操作入力に基づいて移動させるユーザキャラクタ制御手段、
前記仮想空間において前記ユーザキャラクタと前記他ユーザキャラクタとが少なくとも所定の位置関係にある場合、当該他ユーザキャラクタの前記他ユーザから取得した前記状況情報に対応する第1画像を提示する第1画像提示手段、
前記所定のシーンにおいて前記所定のユーザによる所定の操作入力があった場合、取得した前記状況情報に関する通知を一覧表示するためのリスト画像を提示するリスト画像提示手段、
前記リスト画像が表示される場合において、前記リスト画像において一覧表示される前記通知のうち、前記所定のユーザによって指定された通知に関する情報に対応する第2画像を提示する第2画像提示手段、
を備える情報処理装置。
【請求項21】
ネットワークに接続可能な複数の端末を含む情報処理システムであって、
所定のユーザの端末は、
所定のアプリケーションを実行し、当該所定のアプリケーションを実行する間、他ユーザの他端末から、当該他端末において実行中の当該所定のアプリケーションの状況を示す状況情報を取得する状況情報取得手段、
前記所定のアプリケーションにおける所定のシーンにおいて、取得した前記状況情報を送信した前記他端末の前記他ユーザに関連付けられた他ユーザキャラクタを仮想空間内に配置する他ユーザキャラクタ配置手段、
前記仮想空間に配置される前記所定のユーザに関連付けられたユーザキャラクタを制御し、当該ユーザの移動操作入力に基づいて移動させるユーザキャラクタ制御手段、
前記仮想空間において前記ユーザキャラクタと前記他ユーザキャラクタとが少なくとも所定の位置関係にある場合、当該他ユーザキャラクタの前記他ユーザから取得した前記状況情報に対応する第1画像を提示する第1画像提示手段、
前記所定のシーンにおいて前記所定のユーザによる所定の操作入力があった場合、取得した前記状況情報に関する通知を一覧表示するためのリスト画像を提示するリスト画像提示手段、
前記リスト画像が表示される場合において、前記リスト画像において一覧表示される前記通知のうち、前記所定のユーザによって指定された通知に関する情報に対応する第2画像を提示する第2画像提示手段、
を備える情報処理システム。
【請求項22】
ネットワークに接続可能な複数の端末のうち、所定のユーザの端末のコンピュータによって実行される情報処理方法であって、
所定のアプリケーションを実行し、当該所定のアプリケーションを実行する間、他ユーザの他端末から、当該他端末において実行中の当該所定のアプリケーションの状況を示す状況情報を取得する状況情報取得手段、
前記所定のアプリケーションにおける所定のシーンにおいて、取得した前記状況情報を送信した前記他端末の前記他ユーザに関連付けられた他ユーザキャラクタを仮想空間内に配置する他ユーザキャラクタ配置手段、
前記仮想空間に配置される前記所定のユーザに関連付けられたユーザキャラクタを制御し、当該ユーザの移動操作入力に基づいて移動させるユーザキャラクタ制御手段、
前記仮想空間において前記ユーザキャラクタと前記他ユーザキャラクタとが少なくとも所定の位置関係にある場合、当該他ユーザキャラクタの前記他ユーザから取得した前記状況情報に対応する第1画像を提示する第1画像提示手段、
前記所定のシーンにおいて前記所定のユーザによる所定の操作入力があった場合、取得した前記状況情報に関する通知を一覧表示するためのリスト画像を提示するリスト画像提示手段、
前記リスト画像が表示される場合において、前記リスト画像において一覧表示される前記通知のうち、前記所定のユーザによって指定された通知に関する情報に対応する第2画像を提示する第2画像提示手段、
を備える情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームに用いられる情報処理プログラム、情報処理方法、情報処理装置および情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年のインターネット環境の発展により、インターネットで接続された他のユーザと楽しむゲームの形態が一般的になりつつある。特許文献1は、ゲーム装置がインターネットに接続したときに、あらかじめ登録されたお友達リストの相手とネットワーク通信が可能かどうかをサーバ装置に問い合わせ、通信可能な友達を表示することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、インターネットに接続中の他人との繋がりを実感させるような新しい方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
(構成1)
構成1の情報処理プログラムは、ネットワークに接続可能な複数の端末のうち、所定のユーザのユーザ端末のコンピュータによって実行される情報処理プログラムであって、所定のアプリケーションを実行し、当該所定のアプリケーションを実行する間、他ユーザの他端末から、当該他端末において実行中の当該所定のアプリケーションの状況を示す状況情報を取得する状況情報取得手段、前記所定のアプリケーションにおける所定のシーンにおいて、取得した前記状況情報を送信した前記他端末の前記他ユーザに関連付けられた他ユーザキャラクタを仮想空間内に配置する他ユーザキャラクタ配置手段、前記仮想空間に配置される前記所定のユーザに関連付けられたユーザキャラクタを制御し、当該ユーザの移動操作入力に基づいて移動させるユーザキャラクタ制御手段、前記仮想空間において前記ユーザキャラクタと前記他ユーザキャラクタとが少なくとも所定の位置関係にある場合、当該他ユーザキャラクタの前記他ユーザから取得した前記状況情報に対応する第1画像を提示する第1画像提示手段、前記所定のシーンにおいて前記所定のユーザによる所定の操作入力があった場合、取得した前記状況情報に関する通知を一覧表示するためのリスト画像を提示するリスト画像提示手段、前記リスト画像が表示される場合において、前記リスト画像において一覧表示される前記通知のうち、前記所定のユーザによって指定された通知に関する情報に対応する第2画像を提示する第2画像提示手段、として前記コンピュータを機能させる。
【0006】
この構成により、ユーザキャラクタが仮想空間内を移動し、当該仮想空間に配置された他ユーザキャラクタと所定の位置関係にある場合に、他ユーザから取得した状況情報に対応する第1画像が提示されるので、他ユーザとのつながりを実感できる態様で、状況情報を提示することができる。また、ユーザによる所定の操作入力があった場合には、リスト画像によって状況情報に関する通知を一覧表示するので、状況情報の閲覧の利便性を向上できる。
【0007】
(構成2)
構成2の情報処理プログラムは、構成1の情報処理プログラムにおいて、前記リスト画像提示手段は、取得した前記状況情報のうち、第1の件数の状況情報に関する通知を一覧表示するための前記リスト画像を提示させ、前記他ユーザキャラクタ配置手段は、取得した前記状況情報のうち、前記第1の件数より少ない第2の件数の状況情報のそれぞれについて、当該状況情報を送信した前記他端末の前記他ユーザの前記他ユーザキャラクタを、前記仮想空間に配置してもよい。この構成により、仮想空間内に配置する他ユーザキャラクタを第1の件数より少ない第2の件数とすることにより、仮想空間の視認性を保持することができる。
【0008】
(構成3)
構成3の情報処理プログラムは、構成1または2の情報処理プログラムにおいて、前記他ユーザキャラクタ配置手段は、取得した前記状況情報のうち、取得したタイミングが新しい前記第2の件数の状況情報のそれぞれについて、当該状況情報を送信した前記他端末の前記他ユーザの前記他ユーザキャラクタを前記仮想空間に配置してもよい。この構成により、新しい状況情報について他ユーザキャラクタが表示されるので、当該他ユーザとリアルタイムにつながっている感覚を得られる。
【0009】
(構成4)
構成4の情報処理プログラムは、構成1~3のいずれかの情報処理プログラムにおいて、前記状況情報取得手段は、少なくとも、他のシーンから前記所定のシーンに遷移した場合、前記所定の操作入力に基づいて前記リスト画像が提示された場合、前記リスト画像が提示されてから所定期間提示が経過した場合、のうちいずれか一つの場合において前記状況情報を取得してもよい。このように状況情報を取得するタイミングを決めることにより、ユーザキャラクタが他ユーザキャラクタに対して移動している間に、他ユーザキャラクに関連付けられた状況情報が変わってしまうことを防ぐことができる。
【0010】
(構成5)
構成5の情報処理プログラムは、構成1~3のいずれかの情報処理プログラムにおいて、前記他ユーザキャラクタ配置手段は、所定の更新条件を満たすまで、当該更新条件が前回満たされた後に取得された前記状況情報に関わらず、前回更新条件が満たされたタイミングで配置された前記他ユーザキャラクタの配置を維持してもよい。
【0011】
(構成6)
構成6の情報処理プログラムは、構成1~3のいずれかの情報処理プログラムにおいて、前記リスト画像提示手段は、所定の更新条件を満たすまで、当該更新条件が前回満たされた後に取得された前記状況情報に関わらず、前回更新条件が満たされたタイミングで表示した前記リスト画像を維持してもよい。
【0012】
(構成7)
構成7の情報処理プログラムは、構成1~6のいずれかの情報処理プログラムにおいて、前記状況情報は少なくとも2以上のカテゴリに属し、前記他ユーザキャラクタ配置手段は、取得した前記状況情報のうち、所定のカテゴリに属する状況情報について、当該状況情報を送信した前記他端末の前記他ユーザの前記他ユーザキャラクタを、前記仮想空間に配置してもよい。この構成により、他ユーザとのつながりを実感しつつ、所定のカテゴリの状況情報を取得することができる。所定のカテゴリは、例えば、所定のユーザのアプリケーションの状況に応じて決定してもよい。
【0013】
(構成8)
構成8の情報処理プログラムは、構成7の情報処理プログラムにおいて、前記カテゴリは前記所定のシーンの種類であり、前記他ユーザキャラクタ配置手段は、取得した前記状況情報のうち、現在の前記所定のシーンに関連する状況情報について、当該状況情報を送信した前記他端末の前記他ユーザの前記他ユーザキャラクタを、前記仮想空間に配置してもよい。この構成により、他ユーザとのつながりを実感しつつ、現在の所定のシーンの状況情報を取得することができる。所定のシーンとは、これに限定するものではないが、例えば、協力してプレイをするシーン、1対1でプレイをするシーン、他ユーザの近況情報を取得するシーン等、様々なシーンが考えられる。
【0014】
(構成9)
構成9の情報処理プログラムは、構成1~8のいずれかの情報処理プログラムにおいて、前記他ユーザキャラクタ配置手段は、前記仮想空間に配置する前記他ユーザキャラクタの数は各他ユーザにつき1つ以下であり、前記リスト画像提示手段は、同じ他ユーザからの複数の前記状況情報を提示し得る構成を備える。この構成により、仮想空間内に、同じ他ユーザキャラクタが2つ以上配置される不自然さを回避することができる。なお、同じ他ユーザの他端末から複数の状況情報を取得した場合には、例えば、最新の状況情報を選択してもよい。
【0015】
(構成10)
構成10の情報処理プログラムは、構成1~9のいずれかの情報処理プログラムにおいて、前記他ユーザキャラクタ配置手段は、他ユーザキャラクタと共に当該他ユーザキャラクタに関連付けられた前記状況情報の種類を示す画像を表示してもよい。この構成により、ユーザキャラクタと他ユーザキャラクタとが所定の位置関係になくとも状況情報の種類を判別できるので、何の種類の通知があるのかを一目で確認できる。また、ユーザは、状況情報の種類を見て、他ユーザキャラクタに近づいて状況情報に対応する第1画像を表示させるかどうかを決めることができる。
【0016】
(構成11)
構成11の情報処理プログラムは、構成1~10のいずれかの情報処理プログラムにおいて、前記状況情報取得手段は、前記所定のユーザとフレンド関係にある前記他ユーザの他端末から前記状況情報を取得してもよい。これにより、フレンドとのつながりを実感しつつ、フレンドの状況情報を取得できる。ここで、フレンド関係にある他ユーザとは、他ユーザをフレンドとして登録をしていることを意味する。所定のユーザまたは他ユーザが一方的にフレンドとして登録している関係でもよいし、互いにフレンドとして登録している関係でもよい。なお、フレンドの登録の情報は、所定のアプリケーションの中で管理されていてもよいし、所定のアプリケーションが実行される端末で管理されていてもよい。
【0017】
(構成12)
構成12の情報処理プログラムは、構成1~11のいずれかの情報処理プログラムにおいて、前記所定のユーザによって指定された任意の文字列を当該所定のユーザに関連付けて設定する文字列設定手段として前記コンピュータを更に機能させ、前記状況情報取得手段は、前記所定のユーザに関連付けて設定された前記文字列と同じ文字列が設定された他ユーザの他端末から前記状況情報を取得してもよい。
【0018】
この構成により、ネットワークに接続された複数の端末のうち、同じ文字列が設定された所定のユーザの端末と他ユーザの他端末との間で、実行中の所定のアプリケーションの状況を示す状況情報を送受信できる。これにより、同じ文字列を設定した所定のユーザと他ユーザとがゲームを一緒にプレイしたり、ゲームの進行状況を共有することができる。すなわち、同じ文字列を設定したユーザのユーザ端末間に、状況情報をやりとりする通知チャンネルが形成される。同じ文字列を用いることで、例えば、趣味・嗜好が近いユーザや、他のSNSで作られたコミュニティのユーザと状況情報を送受信することができる。ランダムにマッチングされたユーザともフレンドとして登録されたユーザとも異なるユーザと一緒にゲームを行うことができる。
【0019】
(構成13)
構成13の情報処理プログラムは、構成12の情報処理プログラムにおいて、前記文字列設定手段は、前記所定のユーザによって指定された1つの文字列を当該所定のユーザに関連付けて設定してもよい。このように指定できる文字列を1つにすることにより、ユーザの端末間の通信量を抑制することができる。
【0020】
(構成14)
構成14の情報処理プログラムは、構成1~13のいずれかの情報処理プログラムにおいて、前記状況情報が、ゲームを複数人でプレイするためのセッションを前記他ユーザがホストしたことを示す場合、または、当該他ユーザとは異なるユーザがホストした当該セッションに当該他ユーザがゲストとして参加したことを示す場合、前記所定のユーザによる当該セッションへの参加要求に応じて、少なくとも前記ユーザ端末と前記他端末との通信を確立して、当該ユーザを当該セッションに参加させるセッション参加手段として前記コンピュータを更に機能させてもよい。
【0021】
(構成15)
構成15の情報処理プログラムは、構成14の情報処理プログラムにおいて、前記セッション参加手段は、前記ユーザ端末と前記他端末の間でピア・ツー・ピア(P2P)ネットワーク接続を確立することで、前記ユーザを前記セッションに参加させてもよい。
【0022】
(構成16)
構成16の情報処理プログラムは、構成1~15のいずれかの情報処理プログラムにおいて、前記状況情報取得手段は、サーバに送信された前記状況情報を、当該サーバから取得してもよい。
【0023】
(構成17)
構成17の情報処理プログラムは、構成1~16のいずれかの情報処理プログラムにおいて、前記第1画像提示手段および前記第2画像提示手段は、前記状況情報が、前記他端末において実行されるアプリケーションの進行状況が所定の条件を満たしたことを示す場合、当該進行状況に関する通知を前記所定のユーザに提示し、前記所定のユーザによる前記通知に対する操作に基づいて、当該所定のユーザの当該通知に対するリアクションを示すデータを前記他端末に送信するリアクションデータ送信手段として前記コンピュータをさらに機能させてもよい。
【0024】
この構成により、他端末において実行されるアプリケーションの進行状況を知ることができる。例えば、他ユーザのレベルがアップしたこと、他ユーザが新しいアイテムを入手したことを進行状況として通知し、所定のユーザに知らせることができる。また、この構成では、当該通知に対するリアクションデータを他端末に送信することができる。
【0025】
(構成18)
構成18の情報処理プログラムは、構成1~17のいずれかの情報処理プログラムにおいて、前記状況情報取得手段は、前記ユーザ端末がインターネットに接続した後の、当該他端末における当該所定のアプリケーションの状況を示す前記状況情報を取得してもよい。
【0026】
この構成により、インターネットに接続しているユーザどうしのつながりを補助することができる。なお、構成18の情報処理プログラムにおいて、前記状況情報送信手段は、インターネットに未接続の前記他端末に向けて前記状況情報を送信しないこととしてもよい。また、構成18の情報処理プログラムにおいて、前記状況情報取得手段は、前記ユーザの端末がインターネットに接続する前に前記他端末が送信した前記状況情報を取得しない構成としてもよい。
【0027】
(構成19)
構成19の情報処理プログラムは、構成1~18のいずれかの情報処理プログラムにおいて、前記所定のシーンにおいて、前記仮想空間内に標的オブジェクト配置し、前記ユーザキャラクタに所定のアクションを行わせる操作入力を受け付け、前記標的オブジェクトに対して所定のアクションが行われた場合、標的オブジェクトを破壊する処理手段として前記コンピュータを機能させてもよい。他ユーザキャラクタが配置された仮想空間で標的オブジェクトを破壊するアクションを行わせることにより、他ユーザとのつながりを実感しつつ、プレイすることができる。
【0028】
(構成20)
構成20の情報処理装置は、ネットワークに接続可能な複数の情報処理装置の一つであって、所定のアプリケーションを実行し、当該所定のアプリケーションを実行する間、他ユーザの他端末から、当該他端末において実行中の当該所定のアプリケーションの状況を示す状況情報を取得する状況情報取得手段、前記所定のアプリケーションにおける所定のシーンにおいて、取得した前記状況情報を送信した前記他端末の前記他ユーザに関連付けられた他ユーザキャラクタを仮想空間内に配置する他ユーザキャラクタ配置手段、前記仮想空間に配置される前記所定のユーザに関連付けられたユーザキャラクタを制御し、当該ユーザの移動操作入力に基づいて移動させるユーザキャラクタ制御手段、前記仮想空間において前記ユーザキャラクタと前記他ユーザキャラクタとが少なくとも所定の位置関係にある場合、当該他ユーザキャラクタの前記他ユーザから取得した前記状況情報に対応する第1画像を提示する第1画像提示手段、前記所定のシーンにおいて前記所定のユーザによる所定の操作入力があった場合、取得した前記状況情報に関する通知を一覧表示するためのリスト画像を提示するリスト画像提示手段、前記リスト画像が表示される場合において、前記リスト画像において一覧表示される前記通知のうち、前記所定のユーザによって指定された通知に関する情報に対応する第2画像を提示する第2画像提示手段を備える。
【0029】
(構成21)
構成21の情報処理システムは、ネットワークに接続可能な複数の端末を含む情報処理システムであって、所定のユーザの端末は、所定のアプリケーションを実行し、当該所定のアプリケーションを実行する間、他ユーザの他端末から、当該他端末において実行中の当該所定のアプリケーションの状況を示す状況情報を取得する状況情報取得手段、前記所定のアプリケーションにおける所定のシーンにおいて、取得した前記状況情報を送信した前記他端末の前記他ユーザに関連付けられた他ユーザキャラクタを仮想空間内に配置する他ユーザキャラクタ配置手段、前記仮想空間に配置される前記所定のユーザに関連付けられたユーザキャラクタを制御し、当該ユーザの移動操作入力に基づいて移動させるユーザキャラクタ制御手段、前記仮想空間において前記ユーザキャラクタと前記他ユーザキャラクタとが少なくとも所定の位置関係にある場合、当該他ユーザキャラクタの前記他ユーザから取得した前記状況情報に対応する第1画像を提示する第1画像提示手段、前記所定のシーンにおいて前記所定のユーザによる所定の操作入力があった場合、取得した前記状況情報に関する通知を一覧表示するためのリスト画像を提示するリスト画像提示手段、前記リスト画像が表示される場合において、前記リスト画像において一覧表示される前記通知のうち、前記所定のユーザによって指定された通知に関する情報に対応する第2画像を提示する第2画像提示手段を備える。
【0030】
(構成22)
構成22の情報処理方法は、ネットワークに接続可能な複数の端末のうち、所定のユーザの端末のコンピュータによって実行される情報処理方法であって、所定のアプリケーションを実行し、当該所定のアプリケーションを実行する間、他ユーザの他端末から、当該他端末において実行中の当該所定のアプリケーションの状況を示す状況情報を取得する状況情報取得手段、前記所定のアプリケーションにおける所定のシーンにおいて、取得した前記状況情報を送信した前記他端末の前記他ユーザに関連付けられた他ユーザキャラクタを仮想空間内に配置する他ユーザキャラクタ配置手段、前記仮想空間に配置される前記所定のユーザに関連付けられたユーザキャラクタを制御し、当該ユーザの移動操作入力に基づいて移動させるユーザキャラクタ制御手段、前記仮想空間において前記ユーザキャラクタと前記他ユーザキャラクタとが少なくとも所定の位置関係にある場合、当該他ユーザキャラクタの前記他ユーザから取得した前記状況情報に対応する第1画像を提示する第1画像提示手段、前記所定のシーンにおいて前記所定のユーザによる所定の操作入力があった場合、取得した前記状況情報に関する通知を一覧表示するためのリスト画像を提示するリスト画像提示手段、前記リスト画像が表示される場合において、前記リスト画像において一覧表示される前記通知のうち、前記所定のユーザによって指定された通知に関する情報に対応する第2画像を提示する第2画像提示手段を備える。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【
図1】第1の実施の形態の情報処理システムの構成を示す図である。
【
図2】第1の実施の形態のサーバ装置の構成を示す図である。
【
図3】第1の実施の形態のサーバ装置のメモリマップの例を示す図である。
【
図4】第1の実施の形態のユーザ端末の構成を示す図である。
【
図5】第1の実施の形態のサーバ装置のメモリマップの例を示す図である。
【
図6】第1の実施の形態の情報処理システムにおける、アプリケーション起動時の動作を示すフローチャートである。
【
図7】第1の実施の形態の情報処理システムによってセッション参加情報を状況情報として送信する例を示すフローチャートである。
【
図8】第1の実施の形態の情報処理システムによってセッションに参加させる例を示すフローチャートである。
【
図9】第1の実施の形態の情報処理システムによって近況情報を状況情報として送信する例を示すフローチャートである。
【
図10】第1の実施の形態の情報処理システムによって近況情報に対するリアクションを送信する例を示すフローチャートである。
【
図11】第2の実施の形態のサーバ装置のメモリマップの例を示す図である。
【
図12】第2の実施の形態のユーザ端末のメモリマップの例を示す図である。
【
図13】第2の実施の形態の情報処理システムによってセッション参加情報を状況情報として送信する例を示すフローチャートである。
【
図14】第2の実施の形態の情報処理システムによってセッションに参加させる例を示すフローチャートである。
【
図15】第3の実施の形態のユーザ端末の構成を示す図である。
【
図16】第3の実施の形態のユーザ端末のメモリマップの例を示す図である。
【
図17】第3の実施の形態のユーザ端末によって状況情報を提示する例を示すフローチャートである。
【
図18】第3の実施の形態のユーザ端末が提示する状況情報の画面例を示す図である。
【
図19】第3の実施の形態のユーザ端末が提示する状況情報の画面例を示す図である。
【
図20】状況情報を提示する第1画像および第2画像の例を示す図である。
【
図21】第4の実施の形態の情報処理システムによってセッション参加情報を状況情報として送信する例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、本実施の形態の情報処理システムについて図面を参照して説明する。なお、以下の説明はあくまでも好ましい態様の一例を示したものであり、特許請求の範囲に記載された発明を限定する意図ではない。
【0033】
(第1の実施の形態)
図1は、第1の実施の形態の情報処理システム1の構成を示す図である。情報処理システム1は、サーバ装置10と複数のユーザ端末30とがインターネットで接続されて構成されている。ユーザ端末30は、ユーザが使用する情報処理装置であり、ゲームの処理を実行する端末である。ここで、ゲームの内容は特に限定されず、複数のユーザが参加可能なゲームであればどのようなゲームであってもよい。ユーザ端末30は、ゲーム専用装置であってもよいし、スマートホンやタブレット端末等の汎用的な装置にゲームを実行するためのアプリケーションをインストールした情報処理装置であってもよい。
【0034】
本実施の形態の情報処理システム1では、サーバ装置10に接続された複数のユーザ端末30間で通信を行うことができる。本実施の形態では、各ユーザ端末30は、ユーザから文字列の設定を受け付ける。そして、同じ文字列を設定したユーザ端末30の間で状況情報の送受信を行う。すなわち、サーバ装置10は、設定された文字列が同じユーザ端末30の間で、アプリケーションの状況の情報を送受信するためのハブとして機能する。
【0035】
図2は、サーバ装置10の構成を示す図である。サーバ装置10は、プロセッサ11とメモリ20と通信部21と入力部22と出力部23とを有している。プロセッサ11は、メモリ20に記憶されたサーバ装置側プログラムを読み出して実行することにより、状況情報受信手段12、状況情報送信手段13、セッション参加手段14、リアクションデータ受信手段15、リアクションデータ送信手段16の各機能を実現する。プロセッサ11が実現する各機能については、情報処理システム1の動作説明の中で説明する。
【0036】
通信部21は、ユーザ端末30との通信を行う機能を有する。入力部22は、データの入力を受け付ける機能を有する構成であり、例えば、キーボード、マウス等である。出力部23は、データを出力する機能を有する構成であり、例えば、ディスプレイである。
【0037】
図3は、サーバ装置10のメモリ20に記憶される各種データの一例を示すメモリマップである。サーバ装置10のメモリ20は、プログラム記憶領域、接続中ユーザ記憶領域、状況情報記憶領域を有している。なお、サーバ装置10のメモリ20は、
図3に記載した領域以外の領域も有している。
【0038】
プログラム記憶領域には、サーバ装置10を機能させるためのサーバ装置側プログラムを記憶している。サーバ装置側プログラムは、状況情報受信手段12、状況情報送信手段13、セッション参加手段14、リアクションデータ受信手段15、リアクションデータ送信手段16を実現するプログラムである。
【0039】
接続中ユーザ記憶領域は、現在、サーバ装置10に接続しているユーザ端末30のユーザのデータを記憶している。具体的には、接続中のユーザのユーザIDとユーザ名とユーザキャラクタと文字列とフレンドIDのデータを記憶している。ユーザIDはユーザを特定するデータであり、ユーザ名は、ユーザが任意に設定できる名前である。ユーザ名は、自分のユーザ端末30および他ユーザのユーザ端末30に表示される。
【0040】
ユーザキャラクタはユーザがゲームのプレイに用いるキャラクタの外観を表すデータであり、3次元データでも2次元データでもよい。ユーザが、ユーザキャラクタの性別、顔立ち、髪型、服装、靴等を選択することによって、ユーザキャラクタをアレンジすることができる。
【0041】
文字列は、接続中のユーザが設定している文字列である。
図3に示す例では、ユーザID「U0001」に関連付けて、文字列「あかずきん」が記憶されている。文字列に用いることができるフォントに限定はなく、ユーザ端末30に用意されているフォントを用いることができる。例えば、日米欧・簡体字・繁体字・ハングル向けのフォントを用いることができる。文字列の長さも、特に限定はなく、運用に応じて適宜に設定することができる。
【0042】
フレンドIDは、ユーザがフレンドとして登録している他ユーザのユーザIDである。ユーザが他ユーザをフレンドとして指定および登録する操作を行うことによって、他ユーザのユーザIDをフレンドIDとして記憶することとしてもよいし、フレンドとして指定した他ユーザからフレンドになることの承認を得たときに初めて、他ユーザのユーザIDをフレンドIDとして記憶することとしてもよい。
【0043】
図3に示す例では、接続中ユーザ記憶領域において、接続中ユーザのユーザIDに関連付けてユーザ名、ユーザキャラクタ、文字列、フレンドIDを記憶する例を挙げたが、ユーザ名、ユーザキャラクタ、フレンドIDは、図示しないユーザ情報記憶領域に記憶することとし、接続中ユーザ記憶領域には、接続中ユーザのユーザIDと文字列のみを記憶する構成としてもよい。また、文字列についても図示しないユーザ情報記憶領域に記憶することとしてもよい。
【0044】
状況情報記憶領域は、各ユーザのアプリケーションの状況を示す状況情報を記憶している。情報処理システム1を構成するユーザ端末30どうしは、サーバ装置10を介して状況情報を送受信することが可能であり、サーバ装置10はユーザ端末30から受信した状況情報を状況情報記憶領域に記憶する。状況情報記憶領域には、文字列に関連付けて、ユーザIDと、状況情報の受信時刻と、状況情報の種類と内容とを記憶している。アプリケーションの状況を示す状況情報には、セッションを開いて参加したという情報、他ユーザが開いたセッションに参加したという情報などのような「セッション参加情報」と、近況報告に係る「近況情報」がある。
【0045】
状況情報の一つであるセッション参加情報について説明する。ユーザは他ユーザと一緒にゲームをプレイすることができる。他ユーザとゲームを一緒にプレイするためのグループを本明細書において「セッション」という。セッションの種類は様々であり、例えば、他ユーザとグループになってタスクに挑むセッション(グループセッション)、他ユーザと対戦するセッション(対戦セッション)、他ユーザとチームを組んでチームで対戦するセッション(チーム対戦セッション)、などがある。
【0046】
ユーザがセッションに参加する方法としては、以下に限定されるものではないが、(1)自らがセッションを開いて参加する方法、(2)他ユーザが開いたセッションに参加する方法、(3)ユーザが任意へのセッションへの参加を要求し、サーバ装置10がランダムに選択したユーザを参加させる方法、などがある。
【0047】
次に、近況情報について説明する。ユーザは、アプリケーションの状況として、ゲームの進行状況を他ユーザに近況報告することができる。ここで、ゲームの進行状況とは、例えば、ユーザのゲーム内でのレベルが上がったことや、ゲーム内で新しいアイテムを入手したこと等である。この近況報告を受けた他ユーザは、近況報告に対してリアクションを返すことができる。これにより、ユーザは他ユーザとのつながりを実感しつつ、ゲームを楽しむことができる。
【0048】
図4は、ユーザ端末30の構成を示す図である。ユーザ端末30は、プロセッサ31とメモリ40と通信部41と入力部42と出力部43とを有している。プロセッサ31がメモリ40に記憶されたユーザ端末側プログラムを読み出して実行することにより、ゲーム処理手段32、文字列設定手段33、状況情報取得手段34、通知提示手段35、セッション参加手段36、状況情報送信手段37、リアクションデータ送信手段38、リアクションデータ表示手段39の各機能を実現する。プロセッサ31が実現する各機能については、情報処理システム1の動作説明の中で説明する。
【0049】
通信部41は、サーバ装置10および他のユーザ端末30との通信を行う機能を有する。入力部42は、データの入力を受け付ける機能を有する構成であり、例えば、各種のキーやボタン、タッチパネルディスプレイ等である。出力部43は、データを出力する機能を有する構成であり、例えば、ディスプレイである。
【0050】
図5は、ユーザ端末30のメモリ40に記憶される各種データの一例を示すメモリマップである。ユーザ端末30のメモリ40は、プログラム記憶領域、文字列記憶領域、状況情報記憶領域を有している。ユーザ端末30のメモリ40は、
図3に記載した領域以外の領域も有している。
【0051】
プログラム記憶領域には、ユーザ端末30を機能させるためのユーザ端末側プログラムを記憶している。ユーザ端末側プログラムは、ゲーム処理手段32、文字列設定手段33、状況情報取得手段34、通知提示手段35、セッション参加手段36、状況情報送信手段37、リアクションデータ送信手段38、リアクションデータ表示手段39を実現するプログラムである。
【0052】
文字列記憶領域には、ユーザが設定した文字列のデータを記憶している。文字列記憶領域には、複数の文字列のデータを記憶することができる。また、文字列記憶領域には、複数の文字列のうちのいずれかの文字列を指定するデータを記憶している。
図5に示す例では、「あかずきん」「白雪姫」「うさぎとかめ」という文字列のうち、「あかずきん」の文字列が指定されている。
【0053】
文字列記憶領域に、複数の文字列データを記憶することができるのは、ユーザが文字列を変更する際の便宜のためである。あらかじめ文字列のデータを記憶しておくこととすれば、記憶した文字列の中から文字列を選択することができる。本実施の形態では、指定できる文字列は一つとし、これにより、ユーザ端末30が受信する通知の数を減らすことができるとともに、ネットワークの通信量を抑制できる。ただし、複数の文字列を指定できる構成とする変形例も考えられる。
【0054】
ここで、文字列記憶領域に記憶される文字列の設定について説明する。プロセッサ11によってユーザ端末側プログラムを実行することにより、ユーザ端末30の文字列設定手段33は、ユーザ端末30のディスプレイに文字列の設定画面を表示し、当該設定画面にてユーザに文字列の入力または入力された文字列のうちのいずれかの指定を促す。文字列設定手段33は、ユーザにより入力または指定された文字列のデータを受け付ける。文字列の入力または指定は、ユーザ端末30が備えるタッチパネルディスプレイ上に表示したソフトウェアキーボードにて受け付けてもよいし、ユーザ端末30に接続した物理キーボードを介して受け付けてもよい。文字列設定手段33は、入力された文字列または文字列の指定の情報を文字列記憶領域に記憶する。
【0055】
状況情報記憶領域は、他ユーザ端末30からサーバ装置10を経由して取得した他ユーザの状況情報を記憶する。状況情報は、サーバ装置10から新しい状況情報を取得するたびに書き換えられる。状況情報記憶領域には、状況情報の送信元ユーザのユーザIDとユーザ名と状況情報の種類を示すデータと状況情報の内容のデータが記憶されている。なお、状況情報記憶領域に記憶する状況情報の数には上限を設定してもよい。例えば、状況情報記憶領域に記憶する状況情報は50個までとすることができる。
【0056】
状況情報の種類は、グループセッション、対戦セッション、チーム対戦セッション、近況報告などの種類を示すデータである。状況情報の内容は、セッションや近況報告の具体的な内容のデータである。
【0057】
次に、情報処理システム1の動作について説明する。以下では、ユーザ端末30にてアプリケーションを起動してサーバ装置10にネットワーク接続する動作(
図6)と、ユーザ端末30の間で状況情報をやりとりする動作について説明する。状況情報をやりとりする動作については、状況情報がセッション参加情報の例(
図7、
図8)と近況情報の例(
図9、
図10)を挙げる。
【0058】
図6は、アプリケーション起動時の動作を示すフローチャートである。ユーザ端末30がアプリケーションを起動すると(S10)、ユーザ端末30はサーバ装置10に対して接続要求を送信する(S11)。ユーザ端末30が送信する接続要求には、ユーザ端末30のユーザと特定するユーザIDと文字列のデータが含まれている。ユーザ端末30は、メモリ40の文字列記憶領域に記憶された文字列のデータを読み出して、読み出した文字列のデータを接続情報に含める。サーバ装置10は、ユーザ端末30から接続要求を受信すると(S12)、受信したユーザ端末30のユーザに関する情報を、メモリ20の接続中ユーザ記憶領域に記憶する(S13)。
【0059】
図7及び
図8は、状況情報としてセッション参加情報を送信する場合の動作の一例を示すフローチャートである。
図7及び
図8では、説明の便宜上、2台のユーザ端末30を区別するために、ユーザ端末30A、ユーザ端末30Bと記載するが、ユーザ端末30Aとユーザ端末30Bはいずれも
図4、
図5に示す構成を備えたユーザ端末30である。
【0060】
図7に示すように、まず、ユーザ端末30Aのユーザがセッションを開く操作を行う(S20)。セッションを開くとは、他ユーザと共にプレイをするためのセッションを新しく作成し、そのセッションに最初の参加者として参加することである。ユーザ端末30Aのユーザは開いたセッションのホストである。
【0061】
ユーザ端末30Aの状況情報送信手段37は、状況情報としてセッション参加情報をサーバ装置10に送信する(S21)。サーバ装置10の状況情報受信手段12は、ユーザ端末30Aから送信されてきたセッション参加情報を受信すると(S22)、受信したセッション参加情報をメモリ20の状況情報記憶領域に記憶する(S23)。この際に、状況情報受信手段12は、接続中ユーザ情報記憶領域から、状況情報の送信元のユーザのユーザIDに対応付けられた文字列のデータを読み出し、読み出した文字列を関連付けてセッション参加情報を状況情報記憶領域に記憶する。これにより、ユーザ端末30Aから受信したセッション参加情報の送信先を特定する文字列を把握できる。
【0062】
図示しない他ユーザ端末30からサーバ装置10へも上記と同様にして状況情報が送信され、
図3に示すように、複数のユーザ端末30から受信した状況情報が蓄積されていく。なお、サーバ装置10は、所定の条件に基づいて、状況情報記憶領域から状況情報を削除してもよい。所定の条件とは、例えば、状況情報の受信時刻から所定時間が経過したとき、あるいは、状況情報がセッション参加情報である場合にはそのセッションへの参加が締め切られたときや、状況情報の送信対象となるユーザ端末に対する状況情報の送信が完了した場合などである。
【0063】
次に、ユーザ端末30Bが状況情報を取得する流れについて説明する。ユーザ端末30Bの状況情報取得手段34は、実行中のアプリケーションにおいて、状況情報の取得タイミングが到来したか否かを判定する(S24)。
【0064】
状況情報取得タイミングとは、例えば、状況情報を表示または状況情報の表示を更新するために、新しい状況情報が必要となるタイミングである。ここで、一例を挙げる。まず、他ユーザの状況情報を提示するルームを準備しておく。このルームは実行中のアプリケーションにおける「所定のシーン」に相当する。ユーザのキャラクタがそのルームに入ったとき、すなわち、他のシーンから所定のシーンに遷移したときが、状況情報取得タイミングである。状況情報取得タイミングとしては、他にも様々なタイミングが考えられるが、それらについては後述する。
【0065】
状況情報取得手段34は状況情報取得タイミングが到来したと判定すると(S24でYES)、ユーザ端末30Bからサーバ装置10に状況情報取得要求を送信する(S25)。サーバ装置10は、ユーザ端末30Bから送信された状況情報取得要求を受信すると(S26)、状況情報送信手段13によって、ユーザ端末30Bに送信する状況情報を抽出する(S27)。具体的には、状況情報送信手段13は、メモリ20の接続中ユーザ記憶領域に記憶されているデータを参照して、状況情報取得要求の送信元(ユーザ端末30B)のユーザが設定している文字列を特定する。ここでは、メモリ20に記憶されている情報を用いて文字列を特定したが、状況情報取得要求にユーザ端末30Bが設定した文字列のデータを含めてもよい。
【0066】
続いて、状況情報送信手段13は、図示するユーザ端末30Aから送信された状況情報を含め、特定した文字列と同じ文字列を設定しているユーザに関する所定の件数分(ここでは、一例として50件)の状況情報を状況情報記憶領域から抽出する。
【0067】
この際、サーバ装置10の状況情報送信手段13は、新しい方から順に状況情報を抽出する。また、サーバ装置10の状況情報送信手段13は、ユーザ端末30Bが接続を開始した時刻までの状況情報を抽出し、接続を開始した時刻以前の状況情報を抽出しない構成としてもよい。これにより、インターネットに接続しているユーザどうしのつながりを補助することができる。
【0068】
サーバ装置10は、状況情報送信手段13により抽出した状況情報を状況情報取得要求送信元のユーザ端末30Bに対して送信する(S28)。ユーザ端末30Bの状況情報取得手段34は、サーバ装置10から送信されてきた状況情報を受信する(S29)。ユーザ端末30Bの通知提示手段35は、ユーザ端末30Bのディスプレイに他ユーザの状況情報を提示する(S30)。
【0069】
図8は、ユーザ端末30Bに提示されたセッション参加情報に対し、セッション参加する動作を示す図である。ユーザ端末30Bに所定の件数の状況情報が提示され、ユーザ端末30Bのユーザは、提示されたいずれかのセッションへ参加する場合には、参加の操作を行う。セッションへの参加の操作は、表示された状況情報から所望のセッションを指定し、セッションの指定を確定する動作(例えば、ボタン操作)を行うことである。ユーザ端末30Bは、セッション参加手段36にて、セッション参加の操作がなされたか否かを判定する(S31)。
【0070】
セッション参加操作がなされたと判定された場合(S31でYES)、ユーザ端末30Bのセッション参加手段36は、状況情報としてセッション参加情報をサーバ装置10に送信する(S32)。サーバ装置10は、ユーザ端末30Bからセッション参加情報を受信すると(S33)、受信したセッション参加情報をメモリ20の状況情報記憶領域に記憶する(S34)。
【0071】
なお、ここで記憶するセッション参加情報は、ユーザ端末30Aのユーザが開いたセッションにユーザ端末30Bのユーザがゲストとして参加することを示す情報である。
図7のステップS22で受信したセッション参加情報は、ユーザ端末30Aのユーザが開いたセッションにユーザ端末30Aのユーザがホストとして参加することを示す情報である。いずれも状況情報としてのセッション参加情報であり、他ユーザ端末30から状況情報取得要求があれば、サーバ装置10が状況情報として抽出して送信する候補となるデータである。
【0072】
サーバ装置10のセッション参加手段14は、ユーザ端末30Bから受信したセッション参加情報が、他ユーザが開いたセッションへの参加を示す情報か否か、すなわち、ゲストとしての参加か否かを判定する(S35)。
【0073】
サーバ装置10のセッション参加手段14は、他のセッションへの参加であると判定された場合には(S35でYES)、セッション参加情報をそのセッションのホストであるユーザ端末30Aに送信する(S36)。また、セッション参加手段14は、同じセッションへ参加する他ユーザ端末30(図示せず)に向けて、ユーザ端末30Bのセッション参加情報を送信する。セッション参加情報には、セッション参加情報を送信したユーザ端末30Bのアドレスが含まれている。これにより、セッション参加者のユーザ端末30の間でP2Pネットワーク接続を確立し、サーバ装置10を経由することなく、通信を行うことが可能となる。
【0074】
ユーザ端末30Aは、サーバ装置10から、ユーザ端末30Bのセッション参加情報を受信する。ユーザ端末30Aのセッション参加手段36は、セッションにかかるゲームの開始条件を満たすか否かを判定する(S38)。ゲームの開始条件は、例えば、ゲームの開催に必要な人数のユーザが集まったか否かである。ゲームの開始条件を満たすと判定された場合(S38でYES)、ユーザ端末30Aのゲーム開始手段は、ユーザ端末30Bとの間でゲームを開始する(S39,S40)。なお、ゲームが3台以上のユーザ端末30間で行われる場合には、図示しないユーザ端末30を含む複数のユーザ端末30との通信を行って、ゲームを開始する。
【0075】
ゲームは、ゲームに参加したユーザ端末30間のP2P通信により実行される。なお、本実施の形態では、ゲームをユーザ端末30間のP2P通信で行う例を挙げているが、サーバ装置10経由の通信により、サーバ装置10による管理の下でユーザ端末30間の通信を行い、ゲームを実現してもよい。ユーザ端末30間の通信にサーバ装置10が関与する程度は、適宜に決定することができる。
【0076】
図9及び
図10は、状況情報として近況情報を送信する場合の動作を示すフローチャートである。ユーザ端末30Aの状況情報送信手段13は、近況報告を行うべき近況情報があるか否かを判定する(S50)。すなわち、ユーザ端末30Aは、近況情報があることをアプリケーションの進行状況についての所定の条件とし、所定の条件を満たすか否かを判定している。
【0077】
ここで、近況情報とは、ゲームの進行状況に関する情報であり、例えば、レベルが上がったことや、新しいアイテムを入手したこと等である。近況情報があると判定された場合(S50でYES)、ユーザ端末30Aの状況情報送信手段37は、状況情報としての近況情報をサーバ装置10に送信する(S51)。
【0078】
サーバ装置10の状況情報受信手段12は、ユーザ端末30Aから送信されてきた近況情報を受信すると(S52)、受信した近況情報をメモリ20に記憶する(S53)。この際に、状況情報受信手段12は、状況情報の送信元のユーザのユーザIDに対応付けられた文字列のデータを読み出し、読み出した文字列に対応付けて近況情報を状況情報記憶領域に記憶する。図示しない他ユーザ端末30からサーバ装置10へも上記と同様にして状況情報が送信され、
図3に示すように、複数のユーザ端末30から受信した状況情報が蓄積されていく。
【0079】
次に、ユーザ端末30Bが状況情報を取得する動作であるが、この動作(S54~S60)は、
図7にて説明した動作(S24~S30)と同じである。
図9に示すフローチャートでは、状況情報として近況情報を送信しているので、ユーザ端末30Bには、他ユーザの近況情報が表示される(S60)。
【0080】
図10は、他ユーザの近況情報に対してリアクションを返すときの情報処理システム1の動作を示すフローチャートである。ユーザ端末30Bのユーザは、提示された近況情報に対してリアクションを入力することができる。リアクションは、例えば、「いいね!」「さすが!」などである。
【0081】
ユーザ端末30Bのリアクションデータ送信手段38は、近況情報に対するリアクションの操作が入力されたか否かを判定する(S61)。リアクションの操作がなされたと判定された場合(S61でYES)、ユーザ端末30Bのリアクションデータ送信手段38は、入力されたリアクションデータをサーバ装置10に送信する(S62)。サーバ装置10のリアクションデータ受信手段15は、ユーザ端末30Bからリアクションデータを受信する(S63)。サーバ装置10のリアクションデータ送信手段16は、リアクションの対象である近況情報の送信元のユーザ端末30Aに対してリアクションデータを送信する(S64)。
【0082】
ユーザ端末30Aは、サーバ装置10からリアクションデータを受信する(S65)。ユーザ端末30Aのリアクションデータ表示手段39は、近況情報に対するリアクションを表示する(S66)。この際に、リアクションの送信元のユーザを特定する情報も併せて表示する。
【0083】
以上に説明したとおり、第1の実施の形態の情報処理システム1では、同じ文字列を設定したユーザ端末30に状況情報を送信し、ユーザ端末30に表示するので、同じ文字列を設定したユーザどうしで、つながりを実感しつつゲームをプレイすることができる。状況情報をやりとりするために、ユーザは文字列を設定するという操作をすればよい。同じ文字列を設定したユーザ間で状況情報を送受信することで、例えば、趣味・嗜好が近いユーザや、他のSNSで作られたコミュニティのユーザと状況情報を送受信することができる。状況情報を送受信するための管理者等は不要で、ユーザは好きなときに状況情報を送受信することができ、好きなときにやめることができる。すなわち、ユーザは、ゲーム内のコミュニティで緩く交流することができる。また、他のSNSにおいてハッシュタグで繋がっているコミュニティがある場合に、ハッシュタグと同じ文字列を使うことで、ゲーム内でも同じコミュニティに参加できる。
【0084】
本実施の形態では、同じ文字列を設定したユーザのユーザ端末30の間で状況情報をやり取りする例を説明したが、同じ文字列を設定したユーザに加え、フレンドのユーザとの間で状況情報をやりとりし、通知提示手段35は、同じ文字列を設定した他ユーザの状況情報に加えて、フレンドユーザの状況情報を提示することとしてもよい。
【0085】
(第2の実施の形態)
上記した実施の形態では、状況情報を受信する側のユーザ端末30Bが、状況情報を取りに行く形態(
図7のステップS24,S25、
図9のステップS54,S55)について説明したが、ユーザ端末30Aが状況情報を送信したときに、インターネット接続中のユーザ端末30Bに送信する、いわゆるプッシュ型の通信を行ってもよい。第2の実施の形態の情報処理システムにおいては、サーバ装置10は、ユーザ端末30から状況情報を受信すると、状況情報の送信元のユーザが設定している文字列と同じ文字列を設定した複数のユーザ端末30に対し、状況情報を送信する。
【0086】
第2の実施の形態の情報処理システムで用いられるサーバ装置の基本的な構成は、第1の実施の形態のサーバ装置10と同じである(
図2参照)。ただし、第2の実施の形態で用いられるサーバ装置のメモリ20に記憶されるデータは、第1の実施の形態のサーバ装置10とは異なる。
【0087】
図11は、第2の実施の形態におけるサーバ装置10のメモリ20に記憶される各種データの一例を示すメモリマップである。
図11に示すように、サーバ装置10のメモリ20は、プログラム記憶領域、接続中ユーザ記憶領域を有している。第2の実施の形態では、サーバ装置10のメモリ20に状況情報を蓄積しておかなくてもよいので、状況情報記憶領域を有していない。
【0088】
第2の実施の形態の情報処理システムで用いられるユーザ端末30の基本的な構成は、第1の実施の形態のユーザ端末30と同じである(
図4参照)。ただし、第2の実施の形態で用いられるユーザ端末30のメモリ40に記憶されるデータは、第1の実施の形態のユーザ端末30とは異なる。
【0089】
図12は、第2の実施の形態において、ユーザ端末30のメモリ40に記憶される各種データの一例を示すメモリマップである。
図12に示すように、ユーザ端末30のメモリ40は、プログラム記憶領域、文字列記憶領域、状況情報記憶領域を有している。プログラム記憶領域および文字列記憶領域の構成は、第1の実施の形態のユーザ端末30と同じである。状況情報記憶領域には、状況情報の送信元ユーザのユーザIDとユーザ名と状況情報の種類を示すデータと状況情報の内容のデータに加えて、状況情報の受信時刻のデータが記憶されている。
【0090】
ユーザ端末30の状況情報取得手段34は、サーバ装置10から逐次送信されてくる状況情報を状況情報記憶領域に記憶していく。この際、サーバ装置10から状況情報を受信した時刻のデータを状況情報に対応付けて記憶する。
【0091】
図13は、第2の実施の形態の情報処理システムによってセッション参加情報を状況情報として送信する例を示すフローチャートである。ここでは、状況情報としてセッション参加情報を送信する場合を例として説明するが、近況情報を送信する場合も基本的には同じである。
【0092】
ユーザ端末30Aのユーザがセッションを開く操作を行う(S70)。ユーザ端末30Aの状況情報送信手段37は、状況情報としてセッション参加情報をサーバ装置10に送信する(S71)。サーバ装置10の状況情報受信手段12は、ユーザ端末30Aから送信されてきたセッション参加情報を受信する(S72)。サーバ装置10の状況情報送信手段13は、受信したセッション参加情報の送信元のユーザが設定している文字列と同じ文字列を設定した所定数のユーザを接続中ユーザ記憶領域からランダムに抽出する(S73)。サーバ装置10の状況情報送信手段13は、抽出したユーザのユーザ端末30Bに、セッション参加情報を送信する(S74)。
【0093】
ユーザ端末30Bの状況情報取得手段34は、サーバ装置10から送信されたセッション参加情報を受信する(S75)。ユーザ端末30Bは、受信したセッション参加情報を、メモリ40の状況情報記憶領域に記憶する。本実施の形態では、ユーザ端末30が状況情報を受信するタイミングと、ユーザ端末30を利用するユーザに対して状況情報を提示するタイミングは必ずしも同じではない。ユーザ端末30は、サーバ装置10から受信した状況情報をメモリ40に記憶しておき、状況情報を提示または更新するときに、メモリ40に記憶された状況情報を読み出してユーザに提示する。
【0094】
ユーザ端末30Bの通知提示手段35は、実行中のアプリケーションにおいて、状況情報の提示タイミングが到来したか否かを判定する(S77)。状況情報提示タイミングは、第1の実施の形態における状況情報取得タイミングと同じであってよい。ユーザ端末30Bの通知提示手段35は状況情報提示タイミングが到来したと判定すると(S77でYES)、メモリ40から状況情報を読み出して、ユーザ端末30Bのディスプレイに他ユーザのセッション参加情報を提示する(S78)。
【0095】
この際に、通知提示手段35は、新しい方から順に所定の件数の状況情報を読み出す。ユーザがいるシーンに応じて状況情報を提示する場合には、通知提示手段35は、当該シーンに対応する種類の状況情報を新しい方から順に所定の件数だけ読み出す。なお、状況情報の受信時刻が所定の基準を満たさない場合には、読み出さないこととしてもよい。所定の基準は、例えば、現在時刻から1時間以内等というように時間によって定めてもよいし、ユーザがアプリケーションの実行を開始した時刻以降というように時刻によって定めてもよい。
【0096】
図14は、ユーザ端末30Bに提示されたセッション参加情報に対し、セッション参加する動作を示す図である。ユーザ端末30Bに所定の件数の状況情報が提示される。ユーザ端末30Bのユーザは、提示されたいずれかのセッションへ参加する場合には、参加の操作を行う。セッションへの参加の操作は、表示された状況情報から所望のセッションを指定し、セッションの指定を確定する動作(例えば、ボタン操作)を行うことである。ユーザ端末30Bは、セッション参加手段36にて、セッション参加の操作がなされたか否かを判定する(S79)。
【0097】
セッション参加操作がなされたと判定された場合(S79でYES)、ユーザ端末30Bのセッション参加手段36は、状況情報としてセッション参加情報をサーバ装置10に送信する(S80)。サーバ装置10は、ユーザ端末30Bからセッション参加情報を受信すると(S81)、サーバ装置10のセッション参加手段14は、ユーザ端末30Bから受信したセッション参加情報が、他ユーザが開いたセッションへの参加を示す情報か否か、すなわち、ゲストとしての参加か否かを判定する(S82)。
【0098】
サーバ装置10のセッション参加手段14は、他のセッションへの参加であると判定された場合には(S82でYES)、ユーザ端末30Bのセッション参加情報をそのセッションのホストであるユーザ端末30Aに送信する(S83)。セッション参加情報には、セッション参加情報を送信したユーザ端末30Bのアドレスが含まれている。これにより、セッション参加者のユーザ端末30の間でP2Pネットワーク接続を確立し、サーバ装置10を経由することなく、通信を行うことが可能となる。また、セッション参加手段14は、同じセッションへ参加する他ユーザ端末30(図示せず)に向けて、セッション参加情報を送信する。
【0099】
また、サーバ装置10の状況情報送信手段13は、受信したセッション参加情報の送信元のユーザが設定している文字列と同じ文字列を設定した所定数のユーザを抽出し(S84)、抽出されたユーザのユーザ端末30にセッション参加情報を送信する(S85)。これは、
図13で説明したステップS73,S74と同じである。
【0100】
ユーザ端末30Aは、サーバ装置10からユーザ端末30Bのセッション参加情報を受信する(S86)。ユーザ端末30Aのセッション参加手段36は、セッションにかかるゲームの開始条件を満たすか否かを判定する(S87)。ゲームの開始条件は、例えば、ゲームの開催に必要な人数のユーザが集まったか否かである。ゲームの開始条件を満たすと判定された場合(S87でYES)、ユーザ端末30Aのセッション参加手段36は、ユーザ端末30Bとの間でゲームを開始する(S88,S89)。なお、ゲームが3台以上のユーザ端末30間で行われる場合には、図示しないユーザ端末30を含む複数のユーザ端末30との通信を行って、ゲームを開始する。ゲームは、セッションに参加したユーザ端末30間のP2P通信により実行される。
【0101】
(第3の実施の形態)
次に、第3の実施の形態の情報処理システムについて説明する。第3の実施の形態の情報処理システムの基本的な構成は、第1の実施の形態の情報処理システム1と同じである。第3の実施の形態の情報処理システムは、ユーザ端末30において状況情報を提示する態様が第1の実施の形態とは異なる。第3の実施の形態のユーザ端末30は、他ユーザのキャラクタを表示し、他ユーザキャラクタに近づくことでユーザに状況情報を提示する態様と、リストで一覧表示し選択された状況情報を表示する態様の2つの態様で状況情報を表示する。
【0102】
図15は、第3の実施の形態のユーザ端末30の構成を示す図である。第2の実施の形態のユーザ端末30は、通知提示手段35が他ユーザキャラクタ配置手段51と、ユーザキャラクタ制御手段52と、第1画像提示手段53と、リスト画像提示手段54と、第2画像提示手段55とを含んでいる。
【0103】
図16は、第2の実施の形態のユーザ端末30のメモリマップを示す図である。第2の実施の形態のユーザ端末30のメモリマップは、第1の実施の形態のユーザ端末30のメモリマップと基本的に同じであるが、状況情報記憶領域に、他ユーザのユーザキャラクタのデータが記憶されている点が異なる。
【0104】
ユーザキャラクタのデータは、サーバ装置10から受信した全ての状況情報に含まれているのではなく、一部の状況情報にユーザキャラクタのデータが含まれている。ユーザキャラクタのデータが含まれている状況情報については、他ユーザのキャラクタを用いた状況情報の提示を行う。
【0105】
図16に示す例では、ユーザID「U0378」「U0258」にはユーザキャラクタのデータが含まれているが、ユーザID「U0647」にはユーザキャラクタのデータが含まれていない。状況情報記憶領域に記憶される状況情報の全数を50個とした場合、例えば、7個の状況情報にユーザキャラクタが含まれている。
【0106】
どの状況情報にユーザキャラクタのデータを含めるかは、サーバ装置10が決定する。例えば、最新の7個の状況情報についてユーザキャラクタのデータを含めてもよいし、特定の種類(例えば、対戦セッション)の状況情報のうちの最新の7個の状況情報にユーザキャラクタのデータを含めてもよい。また、特定の種類(例えば、対戦セッション)の状況情報についてのみ、ユーザキャラクタのデータを含めてもよい。さらに、どの状況情報をユーザキャラクタを介して提示するかを、ユーザのキャラクタがいるシーンに基づいて決定してもよい。例えば、ユーザが対戦セッションの部屋に入っているシーンにおいては、対戦セッションについてユーザキャラクタを介した状況情報の提示を行い、それ以外の状況情報についてはリスト表示する。
【0107】
図17は、第3の実施の形態のユーザ端末30が状況情報の提示を行う処理を示すフローチャートである。
図17に示す処理は、
図7におけるステップS30、
図9におけるステップS60、
図13におけるステップS78の状況情報提示の処理の詳細に該当する。
【0108】
ユーザ端末30はサーバ装置10から状況情報を受信すると(S100)、他ユーザキャラクタ配置手段51が、状況情報の中からユーザキャラクタのデータを有する状況情報を選択し(S101)、仮想空間内に他ユーザキャラクタを表示する(S102)。
【0109】
図18は、仮想空間内に他ユーザキャラクタを配置した画面の例を示す図である。
図18に示す例では、仮想空間はロビーを模した空間であり、仮想空間内に、自身のキャラクタSと7人の他ユーザキャラクタが配置されている。ここでは仮想空間はロビーを模しているが、仮想空間はロビーでなくともよく、例えば、スタジアム、草原、砂漠、宇宙空間などを模した空間でもよい。仮想空間内に配置する他ユーザキャラクタの数を、状況情報の全数に比べて少なくしているのは、仮想空間内における視認性を保つためである。
【0110】
画面の右上には、ユーザが設定した文字列「あかずきん」が表示されている。
図18に示す画面に配置されている他ユーザキャラクタのユーザは、文字列として「あかずきん」を設定したユーザである。また、
図18において、「フレンド」と表示された他ユーザキャラクタは、ユーザとフレンド関係にあるユーザのキャラクタである。フレンド関係にあるユーザについては、同じ文字列を設定しているか否かにかかわらず、状況情報の送受信を行う。他ユーザキャラクタは移動せず、配置された位置に止まっている。他ユーザキャラクタは、他ユーザが行っている操作の情報を反映せず、その意味で、ここで表示される他ユーザキャラクタは「分身」ということができる。このような「分身」を介して状況情報を提示することにより、直接は一緒にプレイしていないフレンドや知人、同じ文字列を設定する他人の状況を感じ取れるようになる。これにより、他のユーザと直接一緒にオンラインプレイする機会を創出することができる。そのうえ、状況情報を「分身」の形で表示することで、よりゲーム内で自然に目に入るようになり、通知に気づくきっかけが増える。
【0111】
他ユーザキャラクタには吹き出しが付され、状況情報の種類を示す情報が表示されている。これにより、他ユーザキャラクタが何についての状況情報を有しているのかを把握することができる。ここでは、状況情報の種類を吹き出しによって示す例を挙げているが、他ユーザキャラクタの見た目を状況情報の種類によって変えることとしてもよい。例えば、セッション参加情報を持つ他ユーザキャラクタを、近況情報を持つ他ユーザキャラクタより強調して表示することにより、目立つようにする態様などが考えられる。
【0112】
ユーザ端末30のユーザキャラクタ制御手段52は、ユーザからの操作入力に応じて、ユーザのキャラクタSを仮想空間内で移動させる(S103)。ユーザのキャラクタSが移動した結果、ユーザのキャラクタSと他ユーザキャラクタとの位置関係が所定の位置関係となったか否かを判定する(S104)。ここで、所定の位置関係とは、一例として、仮想空間内におけるユーザキャラクタSと他ユーザキャラクタとの距離が所定の閾値以下であることである。
【0113】
ユーザのキャラクタSと他ユーザキャラクタとの位置関係が所定の位置関係となった場合(S104でYES)、ユーザ端末30の第1画像提示手段53は、当該他ユーザキャラクタのユーザから取得した状況情報を第1画像として表示する(S105)。
【0114】
図20は、第1画像の例を示す図である。第1画像には、セッション参加情報の詳細情報が表示されている。第1画像の右上に「2分前」と表示されているのは、セッション参加情報が生成された時間を示している。「グループバトルの参加者募集!」のタイトルは、セッション参加情報がグループバトルであることを示している。「ホスト ともき(レベル38)」はセッションを開いたユーザの情報であり、「タスク 海岸のボスに挑む」はグループで達成すべきタスクを示している。「参加者 1/4」はセッション開始に必要な人数が4人で、いま一人(ともき)が参加していることを示している。第1画像は、
図18に示す画像とは別の画面に表示してもよいし、
図18に示す仮想空間に重畳する形で表示してもよい。
【0115】
ここでは、ユーザのキャラクタSと他ユーザキャラクタとの位置関係が所定の位置関係になったことをもって第1画像を表示しているが、ユーザのキャラクタSと他ユーザキャラクタとの位置関係が所定の位置関係になった状態で、ユーザから選択操作を受け付けたときに第1画像を表示する構成としてもよい。
【0116】
以上のように、他ユーザキャラクタを介して状況情報を提示することで、他ユーザの状況情報に気が付きやすくなると共に、ユーザキャラクタSが仮想空間内の他ユーザキャラクタに働きかけて、他ユーザが持っている状況情報を取得する感覚が得られる。
【0117】
ユーザのキャラクタSと他ユーザキャラクタとの位置関係が所定の位置関係とならない場合(S104でNO)、ユーザ端末30に対し、リスト表示の選択が入力されたか否かを判定する(S106)。リスト表示の選択が入力されていない場合には(S106でNO)、ユーザキャラクタSの移動操作を受け付ける処理に戻る(S103)。
【0118】
リスト表示の選択が入力された場合(S106でYES)、ユーザ端末30のリスト画像提示手段54は、状況情報に関する通知を一覧表示するためのリスト画像を表示する(S107)。
【0119】
図19は、リスト画像を表示した画面の例を示す図である。
図18に示す例と同様に、ロビーを模した仮想空間内にユーザキャラクタSが配置されている。画面の右上には、ユーザが設定した文字列「あかずきん」が表示されている。
図19に示すリストに配置されている他ユーザキャラクタのユーザはいずれも、文字列として「あかずきん」を設定したユーザである。なお、
図19において、「かずと」はユーザのフレンドであり、フレンドについては、同じ文字列を設定しているか否かによらず、状況情報の送受信を行える。したがって、「かずと」については「あかずきん」の文字列を設定していないこともあり得る。
【0120】
ユーザキャラクタSの隣りに状況情報の一覧を示すリストが表示されている。リストには、状況情報の送信元のユーザのユーザ名と、状況情報の種類の情報が表示されている。
図19では、5人分の状況情報しか表示されていないが、ユーザの操作入力により、リストをスクロールして全ての状況情報を表示することができる。
【0121】
この画面において、リスト内の項目が指定されたか否かを判定する(S108)。リスト内のいずれかの項目には、
図19に示すように枠と矢印によりフォーカスが当たっている。
図19に示す例では、「ともき グループバトル」がフォーカスされている。リスト内のいずれかの項目をフォーカスした状態で、ユーザが決定の操作を行うと、リスト内の項目が指定される。
【0122】
リスト内の項目が指定された場合(S108でYES)、第2画像提示手段55は、指定された項目に対応する状況情報を第2画像として表示する(S109)。本実施の形態では、第2画像は、第1画像(
図20参照)と同じ画像を用いる。リスト内の項目が指定されない場合(S108でNO)、ユーザ端末30の通知提示手段35は、キャラクタ表示の選択が入力されたか否かの判定を行う(S110)。
【0123】
キャラクタ表示の選択が入力された場合には(S110でYES)、ユーザ端末30の通知提示手段35は、他ユーザキャラクタ配置手段51による他ユーザキャラクタ表示の処理に戻る(S102)。キャラクタ表示の選択が入力されない場合には(S110でNO)、ユーザ端末30の通知提示手段35は、リスト内の項目が指定されたか否かを判定する処理に戻る(S108)。
【0124】
なお、本実施の形態では、第1画像と第2画像は同じ画像を用いることとしたが、第1画像提示手段53が提示する第1画像と第2画像提示手段55が提示する第2画像は内容が共通であれば、見た目が異なる画像としてもよい。
【0125】
第1画像提示手段53が提示した第1画像がセッション参加情報である場合、そのセッションへの参加の操作を受け付けると、サーバ装置10にセッション参加情報を送信する。また、第1画像提示手段53が提示した第1画像が近況情報である場合、その近況情報に対するリアクションの操作を受け付けると、サーバ装置10にリアクションデータを送信する。
【0126】
第3の実施の形態の情報処理システム1では、ユーザ端末30は、仮想空間内に他ユーザキャラクタを配置し、他ユーザキャラクタに働きかけて他ユーザの状況情報を取得するので、自然な形で状況情報を取得することができる。また、リストで状況情報を一覧表示する態様も可能なので、ユーザキャラクタSを移動させるのが面倒な場合には、リストで状況情報を確認することができる。
【0127】
上記した実施の形態では、ユーザ端末30Bが状況情報を取得するタイミングの一例として、他のシーンから所定のシーンに遷移した場合を例示したが、状況情報を取得するタイミングとしては上記の例に限定されず、例えば、次のような例が考えられる。
【0128】
リスト表示の選択を受け付けたか否かを判定するステップS106において、リスト表示の選択を受け付け(S106でYES)、リストを提示する際に、新しい状況情報を取得してもよい。また、リスト画像が提示されてから所定時間が経過したときを状況情報の取得タイミングとして、新しい状況情報を取得してもよい。
【0129】
また、同時に複数のユーザがセッションへの参加を申し込むなどした場合には、定員オーバーでセッションに参加できないこともある。他人のセッションに参加しようとして失敗したときを状況情報の取得タイミングとして、新しい状況情報を取得してもよい。
【0130】
上記したとおり、他ユーザキャラクタを配置した仮想空間は、状況情報をユーザに提示するためのシーンであるが、この仮想空間において、ゲームの練習をできるようにしてもよい。例えば、ゲームの内容が標的オブジェクトを破壊した個数を競うようなものであるなら、仮想空間内に標的オブジェクト配置し、ユーザキャラクタに所定のアクションを行わせる操作入力を受け付け、標的オブジェクトに対して所定のアクションが行われた場合、標的オブジェクトを破壊する処理を行ってもよい。これにより、他ユーザキャラクタが配置された仮想空間で標的オブジェクトを破壊するので、一人でプレイしているわけではない実感を与えることができる。また、ユーザは、他のユーザからのセッション参加情報等の状況情報の通知をゲームの練習をしながら待つことができる。
【0131】
本実施の形態では、サーバ装置10からユーザ端末30Aに送信する状況情報のうち、一部の状況情報にユーザキャラクタデータを含める例を説明したが、サーバ装置10からユーザ端末30Aに送信する全ての状況情報にユーザキャラクタデータを含めてもよい。この場合、ユーザ端末30Aの他ユーザキャラクタ配置手段51が、どの状況情報について他ユーザキャラクタを配置するかを決定する。
【0132】
本実施の形態では、他ユーザキャラクタ配置手段51が生成する仮想空間には、移動しない他ユーザキャラクタ(ここでは「通知キャラクタ」という)を表示する例を挙げたが、当該仮想空間には、同じセッションに参加している他ユーザによる他ユーザキャラクタの操作内容が反映されるライブキャラクタを表示することとしてもよい。この場合、他ユーザキャラクタ配置手段は、ライブキャラクタを表示したユーザについては、通知キャラクタを仮想空間内に配置しない。これにより、同じユーザのライブキャラクタと通知キャラクタの共存を防止する。
【0133】
上記した実施の形態では、第1の実施の形態の情報処理システムにおいて、他ユーザキャラクタとリストによる状況情報の通知を適用する例を説明したが、この状況情報の通知の態様は、第2の実施の形態の情報処理システムにも適用することができる。第2の実施の形態の情報処理システムに対して、他ユーザキャラクタとリストによる状況情報の通知を適用する場合には、ユーザ端末30の状況情報記憶領域には、全ての状況情報についてユーザキャラクタの情報を含める。これにより、ユーザ端末30が、ユーザがいるシーン等に基づいて、他ユーザキャラクタを介して提示する状況情報を決定することができる。
【0134】
また、本実施の形態で説明した他ユーザキャラクタとリストを介して状況情報を提示する構成は、同じ文字列を設定したユーザ端末30から受信した状況情報に限らず、適用できる。すなわち、同じ文字列を設定したユーザ端末30の間で状況情報を送受信する構成を前提とする必要はなく、例えば、フレンドどうし、あるいは予め登録されたユーザ間でしか状況情報を送受信しない情報処理システムにも適用することができる。
【0135】
(第4の実施の形態)
次に、第4の実施の形態の情報処理システムについて説明する。第4の実施の形態の情報処理システムの基本的な構成は、第1の実施の形態の情報処理システム1と同じであるが、第4の実施の形態の情報処理システムでは、同じ文字列を設定したユーザに対してセッションの募集をかける前に、フレンドに対してセッションの参加募集をかけることができる。
【0136】
図21は、第4の実施の形態の情報処理システムにおいて、セッションの情報を状況情報として送信する動作を示すフローチャートである。
図21に示すように、まず、ユーザ端末30Aのユーザがセッションを開く操作を行う(S120)。
【0137】
ユーザ端末30Aの状況情報送信手段13は、ユーザ端末30Aのユーザとフレンド登録しているユーザのユーザ端末30Bに対し、セッションを開いたことを示す情報を送信し(S121)、ユーザ端末30Bは、セッションの情報を受信する(S122)。ユーザ端末30Bは、ユーザによりセッション参加の操作が行われたか否かを判定し(S123)、セッション参加の操作が行われたと判定された場合(S123でYES)、ユーザ端末30Bはセッション参加情報をユーザ端末30Aへ送信する(S124)。ユーザ端末30Aはユーザ端末30Bから送信されたセッション参加情報を受信すると(S125)、セッション開始条件を満たしたか否かを判定する(S126)。セッション開始条件を満たしたと判定される場合(S126でYES)、セッションを開始する。
【0138】
セッション開始条件を満たしていないと判定される場合(S126でNO)、ユーザ端末30Aは、ユーザからセッションへの参加者の募集操作を受け付ける(S127)。ユーザから参加者の募集操作を受け付けると、ユーザ端末30Aは、状況情報送信手段13によって状況情報をサーバ装置10に送信する(S128)。サーバ装置10の状況情報受信手段12は、ユーザ端末30Aから送信されてきた状況情報を受信し(S129)、以下は、情報処理システム1は、
図7及び
図8で説明したのと同じ動作を行う。
【0139】
第4の実施の形態の情報処理システムは、セッションの参加情報を状況情報として、同じ文字列を設定したユーザのユーザ端末30に送信する前に、セッションを開いたユーザのフレンドに対してセッションの情報を送信して参加を促す。フレンドとプレイをしたいのに、他ユーザにセッション参加情報が送信され、他ユーザがセッションに入ってしまう不都合が起こり得る。本実施の形態の構成により、ユーザは気心の知れたフレンドのユーザと一緒にプレイすることができる。
【0140】
なお、第4の実施の形態では、基本的な構成が第1の実施の形態の情報処理システムと同じ情報処理システムを例としたが、第2の実施の形態または第3の実施の形態において、フレンドに対して優先的にセッションの参加募集をかける構成を採用することも可能である。
【0141】
以上、本発明の情報処理システムについて、実施の形態を挙げて詳細に説明したが、本発明は上記した実施の形態に限定されるものではない。上記した実施の形態では、状況情報として、セッション情報と近況報告を送信する例を挙げたが、状況情報はセッション情報のみ、または近況報告のみを送信してもよい。
【0142】
上記した第1の実施の形態、第2の実施の形態の情報処理システムでは、ユーザ端末にて文字列を設定し、同じ文字列を設定した他ユーザ端末から状況情報を受信すると共に、自身の状況情報を他ユーザ端末に送信する構成であったが、状況情報の送信を制限する構成を備えてもよい。すなわち、ユーザ端末は、状況情報送信制限条件の設定を受け付け、設定された状況情報送信制限条件を満たす場合、ユーザ端末の状況情報送信手段は、他端末に向けた状況情報の送信を制限してもよい。これにより、他ユーザの状況情報を受信したいが自分の状況情報は送信したくないというニーズに応えることができる。なお、状況情報送信制限条件は、一括して設定してもよいし、状況情報を送信可能なタイミングで毎回送信してもよいかどうかを確認することとしてもよい。
【0143】
上記した実施の形態の情報処理システムでは、サーバ装置を経由して状況情報を送受信する例を挙げたが、状況情報は一のユーザ端末から他ユーザ端末へ直接に送信されてもよい。
【符号の説明】
【0144】
1 情報処理システム
10 サーバ装置
11 プロセッサ
12 状況情報受信手段
13 状況情報送信手段
14 セッション参加手段
15 リアクションデータ受信手段
16 リアクションデータ送信手段
20 メモリ
21 通信部
22 入力部
23 出力部
30 ユーザ端末
31 プロセッサ
32 ゲーム処理手段
33 文字列設定手段
34 状況情報取得手段
35 通知提示手段
36 セッション参加手段
37 状況情報送信手段
38 リアクションデータ送信手段
39 リアクションデータ表示手段
40 メモリ
41 通信部
42 入力部
43 出力部
51 他ユーザキャラクタ配置手段
52 ユーザキャラクタ制御手段
53 第1画像提示手段
54 リスト画像提示手段
55 第2画像提示手段