(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024174280
(43)【公開日】2024-12-16
(54)【発明の名称】多孔質アルミナ支持体に基づく高応答感度の触媒燃焼式水素センサの製造方法
(51)【国際特許分類】
G01N 27/16 20060101AFI20241209BHJP
【FI】
G01N27/16 B
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023117303
(22)【出願日】2023-07-19
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-12-06
(31)【優先権主張番号】202310581828.X
(32)【優先日】2023-05-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】515126422
【氏名又は名称】浙江工▲業▼大学
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 満
(74)【代理人】
【識別番号】100132883
【弁理士】
【氏名又は名称】森川 泰司
(74)【代理人】
【識別番号】100148633
【弁理士】
【氏名又は名称】桜田 圭
(74)【代理人】
【識別番号】100147924
【弁理士】
【氏名又は名称】美恵 英樹
(72)【発明者】
【氏名】謝 波
(72)【発明者】
【氏名】劉 伊▲ニー▼
(72)【発明者】
【氏名】胡 軍
(72)【発明者】
【氏名】夏 盛杰
(72)【発明者】
【氏名】雷 盈霜
【テーマコード(参考)】
2G060
【Fターム(参考)】
2G060AA02
2G060AB03
2G060AE19
2G060AF07
2G060BA03
2G060BB02
2G060BB16
2G060BB18
2G060JA01
2G060KA01
(57)【要約】 (修正有)
【課題】従来のフィラメント触媒燃焼式水素センサが破断しやすく、耐用年数が短く、MEMS触媒燃焼式水素センサのプロセスが複雑で、コストが高く、感度が低いという問題を克服し、多孔質アルミナ支持体に基づく新型触媒燃焼式水素センサ及びその製造方法を提供する。
【解決手段】多孔質アルミナシート、パラジウムナノ粒子、白金抵抗体及びアルミナ薄膜を含む。白金抵抗体は多孔質アルミナシートの底面に位置し、且つ表面がアルミナ薄膜で被覆され、前記パラジウムナノ粒子は多孔質アルミナシートの細孔側に付着し、シートの表面及び細孔の内部にいずれもパラジウムナノ粒子が付着する。本発明に係る触媒燃焼式水素センサは、異なる水素濃度での無炎燃焼により生じる熱が異なり、多孔質アルミナシートの温度に影響を与え、白金抵抗体の抵抗値は温度の上昇とともに増加し、更に白金抵抗体の変化を監視することで水素濃度の定量的検出を実現する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
多孔質アルミナ支持体に基づく高応答感度の触媒燃焼式水素センサであって、多孔質アルミナシート、パラジウムナノ粒子、白金抵抗体及びアルミナ薄膜を含み、
前記多孔質アルミナシートはシングルパス構造であり、すなわち、シートの一方の面にはマイクロナノスケール細孔が分布し、他方の面は細孔無し平面であり、該細孔無し平面は多孔質アルミナシートの底面と定義され、
前記多孔質アルミナシートの底面に白金抵抗体とアルミナ薄膜担体が順に付着し、前記パラジウムナノ粒子は多孔質アルミナシートの細孔側に付着し、シートの表面及び細孔の内部にいずれもパラジウムナノ粒子が付着する、
ことを特徴とする多孔質アルミナ支持体に基づく高応答感度の触媒燃焼式水素センサ。
【請求項2】
パラジウムナノ粒子のサイズは1~100nmであり、触媒の作用を発揮し、それによって水素と酸素ガスは比較的温和な条件下で無炎燃焼して熱を発生させる、
ことを特徴とする請求項1に記載の多孔質アルミナ支持体に基づく高応答感度の触媒燃焼式水素センサ。
【請求項3】
アルミナ薄膜は、白金抵抗体が環境ガスと接触しないように白金抵抗体の表面を被覆する、
ことを特徴とする請求項1に記載の多孔質アルミナ支持体に基づく高応答感度の触媒燃焼式水素センサ。
【請求項4】
シングルパス構造の多孔質アルミナシートは白金抵抗体を支持し、パラジウムナノ粒子触媒を担持する作用を発揮し、シートの厚さ範囲は10~200μmであり、前記シートの片面に分布するマイクロナノスケール細孔構造では、細孔の深さは5~180μmであり、細孔の直径は50~400nmであり、細孔ピッチは65~500nmである、
ことを特徴とする請求項1に記載の多孔質アルミナ支持体に基づく高応答感度の触媒燃焼式水素センサ。
【請求項5】
白金抵抗体の厚さは0.5~10μmであり、白金抵抗体の電極隙間は0.05~5mmである、
ことを特徴とする請求項1に記載の多孔質アルミナ支持体に基づく高応答感度の触媒燃焼式水素センサ。
【請求項6】
アルミナ薄膜の厚さは1~10μmである、
ことを特徴とする請求項1に記載の多孔質アルミナ支持体に基づく高応答感度の触媒燃焼式水素センサ。
【請求項7】
請求項1に記載の多孔質アルミナ支持体に基づく高応答感度の触媒燃焼式水素センサの製造方法であって、
物理蒸着法によって多孔質アルミナシートの底面に白金抵抗体を堆積させ、そのパターンを金属マスクで実現するステップ1)と、
白金抵抗体を堆積させた後、物理蒸着によって白金抵抗体の表面に1層のアルミナ薄膜を製造し、白金抵抗体の表面を均一に被覆し、白金抵抗体を環境ガスと接触させないステップ2)と、
クラスタービーム蒸着機器を使用して多孔質アルミナシートの細孔側にパラジウムナノ粒子を堆積させ、シートの表面及び細孔の内部にいずれもパラジウムナノ粒子を付着させるステップ3)と、
を含むことを特徴とする請求項1に記載の多孔質アルミナ支持体に基づく高応答感度の触媒燃焼式水素センサの製造方法。
【請求項8】
ステップ1)では、まず、電子ビーム蒸着法を使用して多孔質アルミナシートの底面に厚さ1~10nmの金属チタン又はクロム薄膜を粘着層として堆積させ、次に、同じ方法を使用して白金抵抗体を更に堆積させ、そのパターンを金属マスクで実現する、
ことを特徴とする請求項1に記載の多孔質アルミナ支持体に基づく高応答感度の触媒燃焼式水素センサの製造方法。
【請求項9】
ステップ2)中では、スパッタリング電源がRF電源であるマグネトロンスパッタリングコーティング機器を使用してアルミナ薄膜を堆積させ、ターゲットはアルミナターゲットを選択し、スパッタリング電力は100~200Wであり、スパッタリングチャンバー内のアルゴン気圧は0.3~2Paに維持される、
ことを特徴とする請求項1に記載の多孔質アルミナ支持体に基づく高応答感度の触媒燃焼式水素センサの製造方法。
【請求項10】
ステップ3)では、クラスタービーム機器を使用して多孔質アルミナシートの細孔側にパラジウムナノ粒子を堆積させ、スパッタリングガスとバッファガスはいずれもアルゴンであり、スパッタリングガスとバッファガスの流量はそれぞれ60~70sccmと70~80sccmであり、スパッタリング電力は5~30Wであり、スパッタリング時間は3500-4500sである、
ことを特徴とする請求項1に記載の多孔質アルミナ支持体に基づく高応答感度の触媒燃焼式水素センサの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はガスセンサの技術分野に関し、具体的には、多孔質アルミナ支持体に基づく高応答感度の触媒燃焼式水素センサ及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
水素エネルギーは理想的な再生可能エネルギーとして知られており、水素エネルギー及び関連産業の発展を促進することは環境ガバナンス及びエネルギー利用の重要な戦略的方向性となっている。しかしながら、水素拡散速度が速く、生産、輸送及び使用中に非常に漏れやすく、空気中の漏れ濃度の体積百分率が4~75%である場合、火炎に遭遇すると強く爆発してしまう。また、水素の無色無臭の特性によって人間の五官に感知され難い。従って、感度が高く、応答速度が速く、安全で信頼できる水素センサを開発することは水素の安全な製造及び応用に対して非常に重要である。
【0003】
水素燃料電池自動車は新エネルギー自動車の一種として、ゼロ汚染、ゼロ排出の特性により、水素エネルギーの分野で注目されている。燃料電池用水素の安全性を確保することは、水素燃料電池自動車の発展を推進するための基盤である。燃料電池自動車の分野では、車載式水素センサは製品性能の安定性に対して非常に高い要件を持つ。触媒燃焼式水素センサは自動補償機能を有することで、デバイス自体のドリフトや環境の温度及び湿度変化による影響を大幅に排除し、それによって車載分野での高安定性の実用的なニーズを満たすことができる。しかしながら、従来の触媒燃焼式水素センサはほとんどフィラメント構造を使用し、頻繁な車載振動によりフィラメントが破断し、デバイスが故障し、車載分野での普及が大幅に制限される。マイクロナノ加工技術の進歩に伴い、微小電気機械システム(MEMS)に基づく触媒燃焼式水素センサは登場し、フィラメント構造が破断しやすいという欠陥を効果的に解決することができるが、作製コストが高く、プロセスが複雑である(MEMS技術に基づく触媒燃焼ガスセンサ[J].現代情報科技、2018,2(10):179-181)。また、平面構造のMEMS触媒燃焼式ガスセンサは動作中に熱損失が発生しやすいという問題があり、すなわち、平面構造での局所触媒燃焼による生じた熱は環境温度で失われる傾向がある。従って、白金抵抗体の温度変化は極めて限られるため、デバイスの感度が低く、フィラメント構造の触媒燃焼式ガスセンサに比べて、平面構造に基づくMEMS触媒燃焼ガスセンサの感度は何の利点も示さず、これはMEMS触媒燃焼式ガスセンサのもう1つの欠点である。これに基づいて、コストが低く、性能が高い触媒燃焼式水素センサを開発することは現在、解決する必要がある課題である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、従来のフィラメント触媒燃焼式水素センサが破断しやすく、耐用年数が短く、MEMS触媒燃焼式水素センサのプロセスが複雑で、コストが高く、感度が低いという問題を克服し、多孔質アルミナ支持体に基づく新型触媒燃焼式水素センサ及びその製造方法を提供することを目的とし、本発明の触媒燃焼式水素センサは低コスト、及び高性能等の利点を有する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を実現するために、本発明は多孔質アルミナ支持体に基づく触媒燃焼式水素センサデバイスを提案する。前記触媒燃焼素子は多孔質アルミナシートの底面を基板として採用し、マスクを使用して物理蒸着と組み合わせて白金抵抗体とアルミナ薄膜を製造し、クラスタービーム蒸着法を使用して多孔質アルミナシートの細孔側にパラジウムナノ粒子を堆積させる。前記触媒燃焼素子が動作している時、水素はパラジウムナノ粒子の触媒作用で無炎燃焼して大量の熱を放出し、多孔質アルミナシートの温度に影響を与え、白金抵抗体の抵抗値は温度の上昇とともに増加し、更に白金抵抗体の変化を監視することで水素濃度の定量的検出を実現する。従来のMEMS触媒燃焼ガスセンサ及びフィラメント式触媒燃焼ガスセンサに比べて、本発明に係るセンサは主に以下の長所を有する。1、従来のMEMS触媒燃焼ガスセンサが高価で、プロセスが複雑であるという欠点を回避する。2、フィラメント構造が破断しやすいという欠陥がなく、安定性が高く、再利用可能であるとい優れた性能を提供する。3、デバイスの感度を向上させ、デバイスの動作温度を低下させる。多孔質アルミナ支持体に基づく構造は触媒のために優れた担体を提供し、細孔内にあるパラジウムナノ粒子によって生じた熱は細孔全体の軸方向構造に分布し、ヒートパイプと類似する効果を形成し、無炎燃焼時の熱損失を大幅に回避でき、それにより大きな温度変化が発生し、デバイスの感度を大幅に向上させ、デバイスの初期動作温度を低下させる。
【0006】
本発明の革新は、低い動作温度で優れた性能を有する多孔質アルミナ支持体を用いた触媒燃焼式水素センサを設計することである。多孔質アルミナシートを白金抵抗体及び触媒の支持基板とし、平面構造の白金抵抗体を触媒燃焼の主体素子として使用し、この触媒燃焼式水素センサが有する平面式構造の特徴は、車載式ガスセンサにおいて頻繁な振動によりフローティング白金抵抗体が破断して故障しやすいという欠点を効果的に回避することができる。また、前記多孔質アルミナ支持体に基づく触媒燃焼式水素センサはシングルパスアルミナシートを選択して白金抵抗体を支持し、パラジウム触媒を担持し、その製造過程は複雑なMEMSプロセスを回避し、デバイスのコストを低減させる。より重要なこととして、本発明特許に係る多孔質アルミナ支持体に基づく高応答感度の触媒燃焼式水素センサは、触媒を多孔質アルミナシートの細孔側に堆積させることで、触媒と水素の無炎燃焼時の熱を細孔全体の内部に分布させ、熱損失を減少させ、センサの感度を向上させることができる。
【0007】
前記多孔質アルミナ支持体に基づく高応答感度の触媒燃焼式水素センサでは、多孔質アルミナシートはシングルパス構造であり、すなわち、シートの一方の面にはマイクロナノスケール細孔が分布し、他方の面は細孔無し平面であり、該細孔無し平面は多孔質アルミナシートの底面と定義される。触媒燃焼素子は多孔質アルミナシートの底面を基板とし、且つ基板に白金抵抗体とアルミナ薄膜が順に付着し、多孔質アルミナシートの細孔側を触媒担体領域とし、触媒材料は多孔質アルミナシートの細孔側に付着し、白金抵抗体の変化を監視することで水素濃度の定量的検出を実現する。
【0008】
好適には、触媒燃焼式水素センサの基板は多孔質アルミナシートの底面を選択する。多孔質アルミナシートの底面の厚さは触媒燃焼主体素子を効果的に支持できる必要があり、多孔質アルミナシートの厚さは10~200μmの範囲であり得る。
【0009】
好適には、触媒燃焼式水素センサの触媒担体領域は多孔質アルミナシートの細孔側を選択し、多孔質チャネルの深さは触媒燃焼中の熱を触媒主体素子の白金抵抗体に効果的に伝達できることを確保する必要があり、多孔質アルミナシートの細孔の深さは5~180μmの範囲であり得る。
【0010】
好適には、触媒燃焼式水素センサの触媒担体領域は多孔質アルミナシートの細孔側を選択する。多孔質アルミナシートの細孔の直径は、触媒燃焼過程における蓄熱を確保するように触媒を細孔の内部に堆積させることができるという要件を満たす必要があり、多孔質アルミナシートの細孔の直径は50~400nmの範囲であり得る。
【0011】
好適には、触媒燃焼式水素センサの触媒担体領域は多孔質アルミナシートの細孔側を選択する。多孔質アルミナシートの孔ピッチは細孔間の熱伝達を確保する必要があり、多孔質アルミナシートの孔ピッチは65~500nmの範囲であり得る。
【0012】
好適には、触媒燃焼主体素子の白金抵抗体は電子ビーム蒸着法により製造される。平面構造式の白金抵抗体は基板で効果的に支持することができ、従来の触媒燃焼センサにおいてフローティング白金抵抗体が破断しやすくデバイスの故障を引き起こすという問題を回避することができる。
【0013】
好適には、白金抵抗体のパターンは金属マスクで実現可能であり、白金抵抗体の厚さは0.5~10μmに制御され、白金抵抗体の電極隙間は0.05~5mmに制御される。該白金抵抗体製造プロセスは半導体リソグラフィプロセスが複雑でコストが高いという欠点を回避し、大量生産を実現することができる。
【0014】
好適には、平面構造の白金抵抗体が多孔質アルミナシートの底面によりよく付着することを確保するために、蒸着中に50~300℃に加熱し、基板の表面に厚さ1~10nmのチタン又はクロム薄膜を粘着層として蒸着する。
【0015】
好適には、前記触媒主体素子のアルミナ薄膜はマグネトロンスパッタリングにより製造される。マスクを使用して領域化された選択的コーティングを行うことで、アルミナ薄膜は白金抵抗体の表面のみを被覆し、アルミナ薄膜の厚さは1~10μmの範囲に制御される。
【0016】
好適には、触媒燃焼素子に必要な触媒パラジウムナノ粒子は、クラスタービーム蒸着法を採用して製造される。その粒径サイズは1~100nmに制御され、多孔質アルミナシートの細孔側に付着する。多孔質アルミナシートの表面及び細孔の内部にいずれもパラジウムナノ粒子が付着する。
【0017】
前記多孔質アルミナ支持体に基づく高応答感度の触媒燃焼式水素センサの製造方法は、
まず、電子ビーム蒸着法を使用して多孔質アルミナシートの底面に金属チタン又はクロムを粘着層として堆積させ、次に、同じ方法を使用して白金抵抗体を更に堆積させ、そのパターンを金属マスクで実現できるステップ1)と、
白金抵抗体を堆積させた後、マグネトロンスパッタリングによって白金抵抗体の表面に1層のアルミナ薄膜を製造し、白金抵抗体の表面を均一に被覆し、白金抵抗体を環境ガスと接触させないステップ2)と、
ステップ1)~2)の方法に従って、多孔質アルミナシートに基づく触媒燃焼素子を製造するステップ3)と、
クラスタービーム技術を使用して多孔質アルミナシートの細孔側にパラジウムナノ粒子を堆積させ、シートの表面及び細孔の内部にいずれもパラジウムナノ粒子を付着させるステップ4)と、を含む。
【0018】
更に、ステップ1)では、チタン又はクロム粘着層の厚さは1~10nmであり、ステップ1)で電子ビーム蒸着法を採用して白金抵抗体を堆積させ、電力は10~100Wである。
【0019】
更に、ステップ2)では、アルミナ薄膜の厚さは1~10μmであり、ステップ2)では、スパッタリング電源がRF電源であるマグネトロンスパッタリングコーティング機器を使用してアルミナ薄膜を堆積させ、ターゲットはアルミナターゲットを選択し、スパッタリング電力は100~200Wであり、スパッタリングチャンバー内のアルゴン気圧は0.3~2Paに維持される。
【0020】
更に、ステップ3)では、クラスタービーム機器を採用して多孔質アルミナシートの細孔側にパラジウムナノ粒子を堆積させ、スパッタリングガス及びバッファガスはいずれもアルゴンであり、スパッタリングガス及びバッファガスの流量はそれぞれ60~70sccm及び70~80sccmであり、スパッタリング電力は5~30Wであり、スパッタリング時間は3500-4500sである。
【発明の効果】
【0021】
従来技術に比べて、本発明の有益な効果は以下の通りである。
【0022】
1)本発明は多孔質アルミナ支持体に基づく高応答感度の触媒燃焼式水素センサを提案し、センサは多孔質アルミナシートの底面を基板として選択し、物理蒸着法によって白金抵抗体とアルミナ薄膜を多孔質アルミナシートの底面に堆積させる。製造された多孔質アルミナ支持体に基づく触媒燃焼式水素センサは平面構造を有し、機械的振動が頻繁な車載環境で安定して動作でき、車載水素燃焼電池に広く使用されている。
【0023】
2)本発明は多孔質アルミナシートの細孔側に触媒を堆積させることで、触媒が水素分子と反応する時、細孔の存在によって触媒燃焼中の熱損失を回避し、デバイスの感度を大幅に向上させることができる。特に、本発明に係る触媒燃焼式水素センサでは、触媒燃焼式主体素子に使用される多孔質アルミナシートはプロセスが簡単であり、構造性能が安定する。従って、本発明に係る新型触媒燃焼式水素センサは低コスト、高安定性、優れた性能の特徴を有する。
【0024】
3)本発明の触媒燃焼式主体素子は、平面構造を採用し、製造プロセスが簡単であり、構造性能が安定するという特徴を有する。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図1】
図1は本発明の触媒燃焼式水素センサの構造模式図である。
図1では、101-多孔質アルミナシートの底面、102-白金抵抗体、103-アルミナ薄膜、104-多孔質アルミナシートの細孔側、105-パラジウムナノ粒子である。
【
図2a】
図2aは異なる触媒燃焼式水素センサの異なる水素濃度でのリアルタイム電流曲線の比較図である。
【
図2b】
図2bは異なる触媒燃焼式水素センサの異なる水素濃度と応答性の関係図の比較結果である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、具体的な実施例を参照しながら本発明を更に説明するが、本発明の保護範囲はこれに限定されない。
【0027】
実施例
図1に示すように、本発明は多孔質アルミナ支持体に基づく高応答感度の触媒燃焼式水素センサに関し、多孔質アルミナシートの底面101を絶縁基板とし、平面構造の白金抵抗体102を測定ユニットとし、アルミナ薄膜103は白金抵抗体102の表面を被覆する。
図1に参照されるように、多孔質アルミナシートの細孔側104にパラジウムナノ粒子105を触媒として堆積させ、触媒燃焼素子を構成する。
【0028】
実施例1
多孔質アルミナ支持体に基づく高応答感度の触媒燃焼式水素センサの製造方法は、以下のステップを含む。
【0029】
(1)基板の選択:厚さ50μmの多孔質アルミナシートを選択し、その底面を絶縁基板とし、多孔質アルミナシートのもう1つの面にマイクロナノスケール細孔が分布し、細孔の深さは10~100μmであり、細孔の直径は50~400nmであり、細孔ピッチは65~400nmである。
【0030】
(2)白金抵抗体の製造:白金抵抗体と基板の表面との密着性を増加させるために、多孔質アルミナシートを200℃に加熱した後、電子ビーム蒸着法を採用して多孔質アルミナシートの底面に厚さが6nm程度のクロムを粘着層として堆積させる。次に、同じ方法を使用して白金抵抗体を堆積させ、電力は約20Wである。粘着層と白金抵抗体のパターンは金属マスクにより実現され、コーティング時間を制御することによって厚さが約1μmである白金抵抗体を製造し、白金抵抗体の電極隙間は0.2mmである。(Li-Jun, Wang, Li-Yan, et al. Electrical performance of alumina films made in EB evaporation. [J].Modern Physics Letters B,2016.を参照)。
【0031】
(3)アルミナ薄膜の製造:マグネトロンスパッタリングコーティング機器を使用してアルミナ薄膜を製造し、スパッタリング電源はRF電源を使用し、ターゲットはアルミナターゲットを選択し、スパッタリング電力は170Wであり、スパッタリングチャンバー内のアルゴン気圧は約1Paに維持され、薄膜の厚さは約1μmに制御される。アルミナ層は白金抵抗体の表面を均一に被覆する。(DeyI. Microstructural studies of e-beam evaporated alumina thin films[J]. Surface Engineering,2014.を参照)。
【0032】
(4)パラジウムナノ粒子の堆積:クラスタービーム蒸着法を使用して多孔質アルミナシートの細孔側にパラジウムナノ粒子を堆積させ、スパッタリングガスとバッファガスはいずれもアルゴンであり、スパッタリングガスとバッファガスの流量はそれぞれ60sccmと70sccmであり、スパッタリング電力は15Wであり、スパッタリング時間は4000sである。シートの表面と細孔の内部にいずれもパラジウムナノ粒子が付着し、パラジウムナノ粒子のサイズは5nm程度である。(ACS Applied Materials & Interfaces,10(2018)44603-44613;CN200910028487.3を参照)。
【0033】
触媒燃焼性能テスト
上記方法で製造された多孔質アルミナ支持体に基づく触媒燃焼式水素センサに対して性能テストを行う。触媒燃焼式水素センサの白金抵抗体に1.7V程度の電圧を印加し、パラジウムナノ粒子と水素との触媒燃焼反応の開始温度110℃に達する。2種の素子の触媒燃焼効果を調べるために、2種の異なる触媒燃焼式水素センサをそれぞれ(一方は平面構造式であり、他方は多孔質アルミナ支持体式である)をテストチャンバー内に順に置き、チャンバー内に100~40000ppmの水素濃度をそれぞれ注入し、テストの全過程中に白金抵抗体の電流値をリアルタイムに監視する。このテスト方法では、異なる触媒燃焼式水素センサ(一方は平面構造式であり、他方は多孔質アルミナ支持体式である)の異なる水素濃度でのリアルタイム電流曲線の比較図は
図2aに示される。
【0034】
図2aにおける平面触媒素子はこの前に出願されたマイカシートに基づく平面構造式触媒燃焼水素センサ(CN202210366188.6を参照)の実施例1の方法に従って得られた片面触媒素子であり、
図2aにおける多孔質触媒素子は本発明の実施例1で得られた多孔質アルミナ支持体に基づく高応答感度の触媒燃焼式水素センサである。
【0035】
更に、センサの応答性の計算式によって異なる触媒燃焼式水素センサの応答性能の差異を比較し、計算式は、
【数1】
であり、ここで、R
eは応答性であり、I
oは初期電流値であり、Iは水素環境にさらされるセンサの電流値である。
【0036】
この前に出願されたマイカシートに基づく平面構造式触媒燃焼水素センサ(CN202210366188.6を参照)に基づいて、平面構造式の触媒素子と本発明の実施例1における多孔質アルミナ支持体式触媒燃焼デバイスの性能を比較し、
図2bに示される。
図2bからわかるように、絶縁基板がマイカシートである平面構造に比べて、多孔質アルミナ支持体式構造は水素の触媒燃焼性能を大幅に向上させることができる。たとえば、40000ppmの水素濃度の場合、絶縁基板がマイカシートである平面構造の応答性は7.85%であったが、多孔質アルミナ支持体式構造の応答性は34.72%であり、すなわち、応答性は約5倍向上した。
【0037】
また、本願の実施例1の方法に従って対照となる触媒燃焼デバイスを製造し、相違点は、「ステップ(3)のアルミナ薄膜の製造後、ステップ(4)の方法に従って多孔質アルミナシートの底面にパラジウムナノ粒子を継続的に堆積させる」であり、多孔質アルミナ支持体式底面(非細孔側)にパラジウムナノ粒子を同じ時間だけ堆積させた触媒燃焼デバイスを製造した。上記テスト条件と一致することを前提に、多孔質アルミナ支持体式(底面側)の触媒燃焼式デバイスに対して性能テストを行い、40000ppmの水素濃度の場合、多孔質アルミナ支持体式(底面側)の触媒燃焼式デバイスの応答性は8.05%であり、すなわち、応答性は4.3倍向上した。
【0038】
本発明は新型触媒燃焼式水素センサを提案し、多孔質アルミナ支持体式に基づく触媒燃焼デバイスは水素の触媒燃焼性能を大幅に向上させることができる。また、該触媒燃焼式水素センサ基板が有する平面構造は頻繁な機械的振動により車載環境におけるデバイスが故障するという問題を回避できるだけでなく、MEMS式触媒燃焼式水素センサのプロセスが複雑で、高価であるという欠陥を回避できる。以上のように、本発明に係る多孔質アルミナ支持体式に基づく高応答感度の触媒燃焼式水素センサは、コストが低く、安定性が高く、性能に優れるという特徴を有し、車載水素燃焼電池の安全監視において重要な実用価値がある。
【0039】
本明細書の上記内容は単に発明構想の実現形態を例示するものに過ぎず、本発明の保護範囲は実施例に記載された具体的な形態に限定されないと理解すべきである。
【0040】
(付記)
(付記1)
多孔質アルミナ支持体に基づく高応答感度の触媒燃焼式水素センサであって、多孔質アルミナシート、パラジウムナノ粒子、白金抵抗体及びアルミナ薄膜を含み、
前記多孔質アルミナシートはシングルパス構造であり、すなわち、シートの一方の面にはマイクロナノスケール細孔が分布し、他方の面は細孔無し平面であり、該細孔無し平面は多孔質アルミナシートの底面と定義され、
前記多孔質アルミナシートの底面に白金抵抗体とアルミナ薄膜担体が順に付着し、前記パラジウムナノ粒子は多孔質アルミナシートの細孔側に付着し、シートの表面及び細孔の内部にいずれもパラジウムナノ粒子が付着する、
ことを特徴とする多孔質アルミナ支持体に基づく高応答感度の触媒燃焼式水素センサ。
【0041】
(付記2)
パラジウムナノ粒子のサイズは1~100nmであり、触媒の作用を発揮し、それによって水素と酸素ガスは比較的温和な条件下で無炎燃焼して熱を発生させる、
ことを特徴とする付記1に記載の多孔質アルミナ支持体に基づく高応答感度の触媒燃焼式水素センサ。
【0042】
(付記3)
アルミナ薄膜は、白金抵抗体が環境ガスと接触しないように白金抵抗体の表面を被覆する、
ことを特徴とする付記1に記載の多孔質アルミナ支持体に基づく高応答感度の触媒燃焼式水素センサ。
【0043】
(付記4)
シングルパス構造の多孔質アルミナシートは白金抵抗体を支持し、パラジウムナノ粒子触媒を担持する作用を発揮し、シートの厚さ範囲は10~200μmであり、前記シートの片面に分布するマイクロナノスケール細孔構造では、細孔の深さは5~180μmであり、細孔の直径は50~400nmであり、細孔ピッチは65~500nmである、
ことを特徴とする付記1に記載の多孔質アルミナ支持体に基づく高応答感度の触媒燃焼式水素センサ。
【0044】
(付記5)
白金抵抗体の厚さは0.5~10μmであり、白金抵抗体の電極隙間は0.05~5mmである、
ことを特徴とする付記1に記載の多孔質アルミナ支持体に基づく高応答感度の触媒燃焼式水素センサ。
【0045】
(付記6)
アルミナ薄膜の厚さは1~10μmである、
ことを特徴とする付記1に記載の多孔質アルミナ支持体に基づく高応答感度の触媒燃焼式水素センサ。
【0046】
(付記7)
付記1に記載の多孔質アルミナ支持体に基づく高応答感度の触媒燃焼式水素センサの製造方法であって、
物理蒸着法によって多孔質アルミナシートの底面に白金抵抗体を堆積させ、そのパターンを金属マスクで実現するステップ1)と、
白金抵抗体を堆積させた後、物理蒸着によって白金抵抗体の表面に1層のアルミナ薄膜を製造し、白金抵抗体の表面を均一に被覆し、白金抵抗体を環境ガスと接触させないステップ2)と、
クラスタービーム蒸着機器を使用して多孔質アルミナシートの細孔側にパラジウムナノ粒子を堆積させ、シートの表面及び細孔の内部にいずれもパラジウムナノ粒子を付着させるステップ3)と、
を含むことを特徴とする付記1に記載の多孔質アルミナ支持体に基づく高応答感度の触媒燃焼式水素センサの製造方法。
【0047】
(付記8)
ステップ1)では、まず、電子ビーム蒸着法を使用して多孔質アルミナシートの底面に厚さ1~10nmの金属チタン又はクロム薄膜を粘着層として堆積させ、次に、同じ方法を使用して白金抵抗体を更に堆積させ、そのパターンを金属マスクで実現する、
ことを特徴とする付記1に記載の多孔質アルミナ支持体に基づく高応答感度の触媒燃焼式水素センサの製造方法。
【0048】
(付記9)
ステップ2)中では、スパッタリング電源がRF電源であるマグネトロンスパッタリングコーティング機器を使用してアルミナ薄膜を堆積させ、ターゲットはアルミナターゲットを選択し、スパッタリング電力は100~200Wであり、スパッタリングチャンバー内のアルゴン気圧は0.3~2Paに維持される、
ことを特徴とする付記1に記載の多孔質アルミナ支持体に基づく高応答感度の触媒燃焼式水素センサの製造方法。
【0049】
(付記10)
ステップ3)では、クラスタービーム機器を使用して多孔質アルミナシートの細孔側にパラジウムナノ粒子を堆積させ、スパッタリングガスとバッファガスはいずれもアルゴンであり、スパッタリングガスとバッファガスの流量はそれぞれ60~70sccmと70~80sccmであり、スパッタリング電力は5~30Wであり、スパッタリング時間は3500-4500sである、
ことを特徴とする付記1に記載の多孔質アルミナ支持体に基づく高応答感度の触媒燃焼式水素センサの製造方法。
【手続補正書】
【提出日】2024-08-30
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
多孔質アルミナ支持体に基づく高応答感度の触媒燃焼式水素センサであって、多孔質アルミナシート、パラジウムナノ粒子、白金抵抗体及びアルミナ薄膜を含み、
前記多孔質アルミナシートはシングルパス構造であり、すなわち、シートの一方の面にはマイクロナノスケール細孔が分布し、他方の面は細孔無し平面であり、該細孔無し平面は多孔質アルミナシートの底面と定義され、
前記多孔質アルミナシートの底面に白金抵抗体とアルミナ薄膜担体が順に付着し、前記パラジウムナノ粒子は多孔質アルミナシートの細孔側に付着し、シートの表面及び細孔の内部にいずれもパラジウムナノ粒子が付着する、多孔質アルミナ支持体に基づく高応答感度の触媒燃焼式水素センサの製造方法であって、
物理蒸着法によって多孔質アルミナシートの底面に白金抵抗体を堆積させ、そのパターンを金属マスクで実現するステップ1)と、
白金抵抗体を堆積させた後、物理蒸着によって白金抵抗体の表面に1層のアルミナ薄膜を製造し、白金抵抗体の表面を均一に被覆し、白金抵抗体を環境ガスと接触させないステップ2)と、
クラスタービーム蒸着機器を使用して多孔質アルミナシートの細孔側にパラジウムナノ粒子を堆積させ、シートの表面及び細孔の内部にいずれもパラジウムナノ粒子を付着させるステップ3)と、
を含むことを特徴とする多孔質アルミナ支持体に基づく高応答感度の触媒燃焼式水素センサの製造方法。
【請求項2】
パラジウムナノ粒子のサイズは1~100nmであり、触媒の作用を発揮し、それによって水素と酸素ガスは比較的温和な条件下で無炎燃焼して熱を発生させる、
ことを特徴とする請求項1に記載の多孔質アルミナ支持体に基づく高応答感度の触媒燃焼式水素センサの製造方法。
【請求項3】
アルミナ薄膜は、白金抵抗体が環境ガスと接触しないように白金抵抗体の表面を被覆する、
ことを特徴とする請求項1に記載の多孔質アルミナ支持体に基づく高応答感度の触媒燃焼式水素センサの製造方法。
【請求項4】
シングルパス構造の多孔質アルミナシートは白金抵抗体を支持し、パラジウムナノ粒子触媒を担持する作用を発揮し、シートの厚さ範囲は10~200μmであり、前記シートの片面に分布するマイクロナノスケール細孔構造では、細孔の深さは5~180μmであり、細孔の直径は50~400nmであり、細孔ピッチは65~500nmである、
ことを特徴とする請求項1に記載の多孔質アルミナ支持体に基づく高応答感度の触媒燃焼式水素センサの製造方法。
【請求項5】
白金抵抗体の厚さは0.5~10μmであり、白金抵抗体の電極隙間は0.05~5mmである、
ことを特徴とする請求項1に記載の多孔質アルミナ支持体に基づく高応答感度の触媒燃焼式水素センサの製造方法。
【請求項6】
アルミナ薄膜の厚さは1~10μmである、
ことを特徴とする請求項1に記載の多孔質アルミナ支持体に基づく高応答感度の触媒燃焼式水素センサの製造方法。
【請求項7】
ステップ1)では、まず、電子ビーム蒸着法を使用して多孔質アルミナシートの底面に厚さ1~10nmの金属チタン又はクロム薄膜を粘着層として堆積させ、次に、同じ方法を使用して白金抵抗体を更に堆積させ、そのパターンを金属マスクで実現する、
ことを特徴とする請求項1に記載の多孔質アルミナ支持体に基づく高応答感度の触媒燃焼式水素センサの製造方法。
【請求項8】
ステップ2)中では、スパッタリング電源がRF電源であるマグネトロンスパッタリングコーティング機器を使用してアルミナ薄膜を堆積させ、ターゲットはアルミナターゲットを選択し、スパッタリング電力は100~200Wであり、スパッタリングチャンバー内のアルゴン気圧は0.3~2Paに維持される、
ことを特徴とする請求項1に記載の多孔質アルミナ支持体に基づく高応答感度の触媒燃焼式水素センサの製造方法。
【請求項9】
ステップ3)では、クラスタービーム機器を使用して多孔質アルミナシートの細孔側にパラジウムナノ粒子を堆積させ、スパッタリングガスとバッファガスはいずれもアルゴンであり、スパッタリングガスとバッファガスの流量はそれぞれ60~70sccmと70~80sccmであり、スパッタリング電力は5~30Wであり、スパッタリング時間は3500-4500sである、
ことを特徴とする請求項1に記載の多孔質アルミナ支持体に基づく高応答感度の触媒燃焼式水素センサの製造方法。
【外国語明細書】