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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024174423
(43)【公開日】2024-12-17
(54)【発明の名称】捕手用レッグガード
(51)【国際特許分類】
   A63B 71/12 20060101AFI20241210BHJP
【FI】
A63B71/12 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023092235
(22)【出願日】2023-06-05
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 令和5年 2月 1日 読売巨人軍宮崎春季キャンプ2023にて公開 令和5年 2月 1日 2023 SPRING CAMPにて公開 令和5年 2月 1日 2023年春季キャンプにて公開 令和5年 2月 1日 オリエンタルホテル 沖縄リゾート&スパにて公開 令和5年 2月 1日 2023年度春季キャンプにて公開
(71)【出願人】
【識別番号】000005935
【氏名又は名称】美津濃株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】宮腰 晃輔
(72)【発明者】
【氏名】田中 弥
(57)【要約】
【課題】フィット感が向上した捕手用レッグガードを提供する。
【解決手段】捕手用レッグガード1は、使用者が装着可能な捕手用レッグガード1である。捕手用レッグガード1は大腿保護部20と脛保護部40を備える。使用者が捕手用レッグガード1を装着した際に、大腿保護部20は、使用者の大腿部の少なくとも一部を被覆する位置に配置される。脛保護部40は、使用者の脛部を被覆する位置に配置される。大腿保護部20は保護部材を含む。保護部材は複数に分割されている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用者が装着可能な捕手用レッグガードであって、
大腿保護部と、
脛保護部とを備え、
前記使用者が前記捕手用レッグガードを装着した際に、
前記大腿保護部は、前記使用者の大腿部の少なくとも一部を被覆する位置に配置され、
前記脛保護部は、前記使用者の脛部を被覆する位置に配置され、
前記大腿保護部は複数に分割された保護部材を含む、捕手用レッグガード。
【請求項2】
前記大腿保護部は可撓性を有する連結部材を含み、
前記連結部材は分割された前記保護部材を連結する、請求項1に記載の捕手用レッグガード。
【請求項3】
前記保護部材は、中央保護部材と、前記中央保護部材を挟むように配置されている1対の端側保護部材とを含み、
前記脛保護部からみて前記大腿保護部が配置されている方向を第1方向とした時に、
1対の前記端側保護部材は、前記第1方向に垂直な方向において互いに離れて配置されている、請求項1または請求項2に記載の捕手用レッグガード。
【請求項4】
前記大腿保護部は、大腿被覆面と大腿保護面とを有し、
前記大腿被覆面は、前記使用者が前記捕手用レッグガードを装着した際に、前記使用者の大腿部の前面と対面する面であり、
前記大腿保護面は、前記大腿被覆面に対して反対側の面であり、
前記中央保護部材は第1領域と第2領域とを有し、
前記第2領域は、前記第1方向において前記第1領域よりも前記脛保護部から離れた位置に配置され、
前記第1方向に対して垂直な方向であって前記大腿保護面の中央部における垂線に対して垂直な方向を第2方向とすると、
前記第2領域の前記第2方向における幅は、前記第1領域の前記第2方向における幅と異なる、請求項3に記載の捕手用レッグガード。
【請求項5】
前記使用者が前記捕手用レッグガードを装着した状態で伸脚した際に、前記使用者の下腿を巻き得る少なくとも1以上のベルトと、
前記使用者の膝部を被覆する膝保護部とを更に備え、
前記膝保護部は、前記第1方向において前記大腿保護部と前記脛保護部との境界を跨ぐように配置され、
前記使用者が前記捕手用レッグガードを装着した状態で伸脚した際に、前記第1方向において最も前記使用者の膝蓋骨に近い位置に配置されている前記ベルトが、前記大腿保護部および前記脛保護部のいずれかに配置されている、請求項3に記載の捕手用レッグガード。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、捕手用レッグガードに関する。
【背景技術】
【0002】
野球およびソフトボールの捕手は、両膝を曲げて座った姿勢を基本としているため、従来の捕手用レッグガードでは、座った時のフィット感が向上するための工夫がなされている(例えば、特開2014-236893号公報参照)。特開2014-236893号公報では、中央プロテクタ部と、左右のプロテクタ部とに分割されて構成された脛保護部と、大腿保護部とを備えるレッグガードが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2014-236893号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、捕手は座った姿勢だけでなく、立ち姿勢になることも多く、上述した捕手用レッグガードは、立ち姿勢におけるフィット感に改善の余地がある。
【0005】
この発明は、上記のような課題を解決するために成されたものであり、この発明の目的は、フィット感が向上した捕手用レッグガードを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に従った捕手用レッグガードは、使用者が装着可能な捕手用レッグガードである。捕手用レッグガードは大腿保護部と脛保護部とを備える。使用者が捕手用レッグガードを装着した際に、大腿保護部は、使用者の大腿部の少なくとも一部を被覆する位置に配置される。脛保護部は、使用者の脛部を被覆する位置に配置される。大腿保護部は保護部材を含む。保護部材は複数に分割されている。
【発明の効果】
【0007】
上記によれば、フィット感が向上した捕手用レッグガードを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施の形態に係る捕手用レッグガードの正面図である。
図2】実施の形態に係る捕手用レッグガードの側面図である。
図3】実施の形態に係る捕手用レッグガードの背面図である。
図4図2の線分IV-IVにおける捕手用レッグガードの断面図である。
図5】実施の形態に係る捕手用レッグガードの側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態を説明する。なお、特に言及しない限り、以下の図面において同一または対応する部分には同一の参照番号を付し、その説明は繰り返さない。
【0010】
(実施の形態)
<捕手用レッグガードの構成>
図1は、実施の形態に係る捕手用レッグガード1の正面図である。図2は、実施の形態に係る捕手用レッグガード1の側面図である。図3は、実施の形態に係る捕手用レッグガード1の背面図である。図4は、図2の線分IV-IVにおける捕手用レッグガード1の断面図である。
【0011】
図1から図4に示された捕手用レッグガード1(以下、レッグガード1とも記す)は、たとえば野球またはソフトボールにおける捕手が装着するレッグガードである。捕手用レッグガード1は、たとえば捕手の脚に装着される。図1に示された捕手用レッグガード1は、使用者の一方の脚を保護するように構成されている。
【0012】
図1から図4に示された捕手用レッグガード1は、使用者(捕手)の左脚に装着される左脚用のレッグガード1である。なお、本実施の形態における捕手用レッグガード1は、使用者の右脚に装着される右脚用のレッグガード1であってもよい。たとえば、右脚用のレッグガード1は、左脚用のレッグガード1とは鏡面対称となるように構成されている。また、上述した左脚用のレッグガード1および右脚用のレッグガード1の組は、使用者の両脚に装着されてもよい。
【0013】
図1に示されるように、レッグガード1は、大腿保護部20と、膝保護部30と、脛保護部40と、足甲保護部50と、複数のベルト60とを主に備える。使用者がレッグガード1を装着した際に、大腿保護部20は使用者の大腿部の一部を被覆する位置に配置される。具体的には、大腿保護部20は大腿部における膝部寄りの領域を被覆する位置に配置される。使用者がレッグガード1を装着した際に、膝保護部30は使用者の膝部を被覆する位置に配置される。また、脛保護部40は使用者の脛部を被覆する位置に配置される。また、足甲保護部50は使用者の足甲を被覆する位置に配置される。大腿保護部20、膝保護部30、脛保護部40、足甲保護部50の各々は、後述するように保護部材および被覆部材を含む。脛保護部40から見て、大腿保護部20が配置されている方向を第1方向Xとする。第1方向Xにおいて、大腿保護部20と膝保護部30と脛保護部40と足甲保護部50とがこの順に接続されている。大腿保護部20と膝保護部30とは第1接続部材により接続されている。膝保護部30と脛保護部40とは第2接続部材により接続されている。脛保護部40と足甲保護部50とは第3接続部材により接続されている。第1接続部材から第3接続部材は、それぞれたとえば帯状の部材である。第1接続部材と第2接続部材とは一体に形成された部材であってもよい。第1接続部材から第3接続部材は伸縮性を有する材料により構成されてもよい。図1および図2に示されるように、大腿保護部20と脛保護部40とは互いに隣接するように配置されている。膝保護部30は、第1方向Xにおいて、大腿保護部20と、脛保護部40との境界を跨ぐように配置されている。つまり、膝保護部30は、大腿保護部20と脛保護部40とが互いに隣接する境界部を覆うように、大腿保護部20の一部と脛保護部40の一部とに重なるように配置されている。
【0014】
保護部材を構成する材料はたとえば樹脂である。保護部材を構成する樹脂として、たとえば、ポリエチレンを用いることができる。被覆部材を構成する材料としては、可撓性を有する材料であれば任意の材料を用いることができる。被覆部材を構成する材料は、たとえば、エチレン-酢酸ビニル共重合樹脂(EVA)である。
【0015】
大腿保護部20は、保護部材としての大腿保護部材22および被覆部材としての大腿被覆部材21を含む。使用者が当該レッグガード1を装着した際に、大腿被覆部材21は、使用者の大腿部の少なくとも一部を被覆するように配置される。大腿被覆部材21は、大腿保護部材22と使用者の大腿部との間に配置されている。大腿保護部材22を構成する材料は、たとえば、大腿被覆部材21を構成する材料より硬度の高い材料であってもよい。大腿保護部材22は投球やバットをかすめた打球のように捕手に向けて飛んできたボールから使用者の大腿部を保護する。大腿被覆部材21は、たとえば、緩衝材であり、投球やバットをかすめた打球のように捕手に向けて飛んできたボールが大腿保護部材22に衝突した際に、当該ボールの衝撃を緩和する。後述するように、大腿被覆部材21は可撓性を有する連結部材であってもよい。
【0016】
図4に示されるように、大腿保護部材22は大腿保護面20s1を有する。大腿被覆部材21は大腿被覆面20s2を有する。大腿保護面20s1は、飛んできたボールの衝撃を受ける面である。大腿保護部20において、大腿被覆面20s2は、大腿保護面20s1の反対側の面である。大腿被覆面20s2は、使用者が当該レッグガード1を装着した際に、大腿保護部材22において使用者の大腿部の前面と対面する面である。大腿被覆部材21は、当該大腿保護部材22と接続されている。異なる観点から言えば、図1および図2に示されるように、大腿被覆部材21の外周形状は実質的に大腿保護部20の外周と一致している。大腿保護部材22は大腿被覆部材21の表面(大腿被覆部材21において大腿被覆面20s2と反対側の表面)に固定されている。後述するように、大腿保護部材22は複数の部材に分割されている。すなわち、大腿保護部材22を構成する複数の部材(中央保護部材22cおよび2つの端側保護部材22r、22l)は、互いに間隔を隔てて大腿被覆部材21の表面に固定されている。
【0017】
膝保護部30は、保護部材としての膝保護部材32および被覆部材としての膝被覆部材31を含む。使用者が当該レッグガード1を装着した際に、膝被覆部材31は、使用者の膝部を被覆するように配置される。膝被覆部材31は、膝保護部材32と使用者の膝部との間に配置されている。膝保護部材32を構成する材料は、たとえば、膝被覆部材31を構成する材料より硬度の高い材料であってもよい。膝保護部材32は、投球やバットをかすめた打球のように捕手に向けて飛んできたボールから使用者の膝部を保護する。膝被覆部材31は、たとえば、緩衝材であり、投球やバットをかすめた打球のように捕手に向けて飛んできたボールが膝保護部材32に衝突した際に、当該ボールの衝撃を緩和する。
【0018】
脛保護部40は、保護部材としての脛保護部材42、脛滑り止め部材43、2つのパッド71、72、および被覆部材としての脛被覆部材41を含む。使用者が当該レッグガード1を装着した際に、脛被覆部材41は、使用者の脛部を被覆するように配置される。脛被覆部材41は、脛保護部材42と使用者の脛部との間に配置されている。脛保護部材42を構成する材料は、たとえば、脛被覆部材41を構成する材料より硬度の高い材料であってもよい。脛保護部材42は、投球やバットをかすめた打球のように捕手に向けて飛んできたボールから使用者の脛部を保護する。脛被覆部材41は、たとえば、緩衝材である。脛被覆部材41は、投球やバットをかすめた打球のように捕手に向けて飛んできたボールが脛保護部材42に衝突した際に、当該ボールの衝撃を緩和する。
【0019】
脛滑り止め部材43は、使用者が当該レッグガード1を装着した際に脛および膝の一部を被覆する位置に配置されている。第1方向Xにおいて、脛滑り止め部材43の少なくとも一部は、膝被覆部材31の一部と重なる位置に配置されている。脛滑り止め部材43の他の一部は、脛保護部材42の上部(膝側の端部)において当該脛保護部材42と脛被覆部材41との間に配置されている。図2に示されるように、脛滑り止め部材43は、脛保護部材42の上部において脛保護部材42と脛被覆部材41との間から、膝保護部30と重なる領域(大腿保護部20に隣接する領域)にまで延在している。たとえば、使用者が地面に膝をついて座った時に、脛滑り止め部材43は地面との滑り止めになる。脛滑り止め部材43を構成する材料は、たとえば、ウレタンである。
【0020】
脛保護部40は脛保護面40s1と脛被覆面40s2とを有する。脛保護面40s1は脛保護部材42の表面であって、投球やバットをかすめた打球のように捕手に向けて飛んできたボールの衝撃を受ける面である。脛保護部40において、脛被覆面40s2は、脛保護面40s1の反対側の面である。脛被覆面40s2は、使用者が当該レッグガード1を装着した際に脛被覆部材41が使用者の脛部の前面と対面する面である。脛被覆部材41における脛被覆面40s2と反対側の面に脛保護部材42が接続されている。
【0021】
図3に示されるように、2つのパッド71、72はそれぞれ脛被覆部材41の脛被覆面40s2および脛滑り止め部材43の内周面(使用者の脛または膝の前面と対面する面)に接続されている。具体的には、パッド72は、使用者が当該レッグガード1を装着した際に脛滑り止め部材43と使用者の膝蓋腱および膝蓋骨との間に配置されている。第1方向Xにおいて、パッド72の中心位置p2は、当該パッド72が使用者の膝蓋腱を保護するように配置されている。パッド71は、使用者が当該レッグガード1を装着した際に脛被覆部材41と脛部との間に配置されている。2つのパッド71、72は、たとえば、緩衝材であり、投球やバットをかすめた打球のように捕手に向けて飛んできたボールが脛保護部材42または脛滑り止め部材43に衝突した際に、当該ボールの衝撃を更に緩和する。
【0022】
足甲保護部50は、足甲保護部材52および足甲被覆部材51を含む。使用者が当該レッグガード1を装着した際に、足甲被覆部材51は、使用者の足甲部を被覆するように配置される。足甲被覆部材51は、足甲保護部材52と使用者の足甲部との間に配置される。足甲保護部材52を構成する材料は、たとえば、足甲被覆部材51を構成する材料より硬度が高くてもよい。足甲保護部材52は投球やバットをかすめた打球のように捕手に向けて飛んできたボールから使用者の足甲部を保護する。足甲被覆部材51は、たとえば、緩衝材であり、投球やバットをかすめた打球のように捕手に向けて飛んできたボールが足甲保護部材52に衝突した際に、当該ボールの衝撃を緩和する。
【0023】
図1に示されるように、複数のベルト60は、被覆部材に接続されている。なお、本明細書におけるベルト60は、布地などからなるベルト本体部のみではなく、当該ベルト本体部に接続された長さ調整用の部材および固定用の留め具なども含むものとする。具体的には、2つのベルト61、62が大腿保護部20に接続されている。2つのベルト61、62は、大腿被覆部材21に接続されている。2つのベルト61、62の端部は、それぞれ大腿被覆部材21と大腿保護部材22との間に挟まれた状態で、大腿被覆部材21と大腿保護部材22との両方に固定されている。ベルト61、62の固定部材としては、大腿被覆部材21、ベルト61またはベルト62、大腿保護部材22を貫通するピンを用いることができる。それぞれのベルト61、62は、使用者がレッグガード1を装着する際に、使用者の大腿部を巻き得る。このようにすれば、ベルト61、62を用いて大腿保護部材22および大腿被覆部材21の大腿に対する位置を確実に決定できる。3つのベルト63、64、65が脛保護部40に接続されている。ベルト63は、脛滑り止め部材43に接続されている。2つのベルト64、65は、脛被覆部材41に接続されている。ベルト64、65の端部は、それぞれ脛被覆部材41と脛保護部材42との間に挟まれた状態で、脛被覆部材41と脛保護部材42との両方に固定されている。ベルト64、65の固定部材としては、脛被覆部材41、ベルト64またはベルト65、脛保護部材42を貫通するピンを用いることができる。それぞれのベルト63、64、65は、使用者がレッグガード1を装着する状態で伸脚した際に、使用者の下腿を巻き得る。1つのベルト66が足甲保護部50に接続されている。ベルト66は足甲被覆部材51に接続されている。ベルト66の端部は、足甲被覆部材51と足甲保護部材52との間に挟まれた状態で、足甲被覆部材51と足甲保護部材52との両方に固定されている。ベルト66の固定部材としては、足甲被覆部材51、ベルト66、足甲保護部材52を貫通するピンを用いることができる。このように被覆部材とベルトと保護部材との固定を同一の固定部材により行うことで、被覆部材と保護部材との固定とベルトと被覆部材または固定部材との固定を別々に行う構成より、レッグガード1の構造を簡略化できる。ベルト66は、使用者がレッグガード1を装着する際に、使用者の足部を巻き得る。具体的には、ベルト66は、スパイクと足甲保護部50とを固定するように足部を巻き得る。このように、使用者がレッグガード1を装着する際に、複数のベルト60を脚に巻くことによって当該レッグガード1を使用者の足に固定する。
【0024】
ここで、本実施の形態に係る捕手用レッグガード1の特徴は、大腿保護部20が複数に分割された保護部材を含む点である。具体的には、図1に示されるように、大腿保護部材22は、中央保護部材22cと、2つの端側保護部材22r、22lとを含む。2つの端側保護部材22r、22lは1対となって構成されており、中央保護部材22cを挟むように配置されている。使用者が当該レッグガード1を装着した状態で伸脚した時に、1対の端側保護部材22r、22lは、第1方向Xに垂直な方向において互いに離れるように配置されている。具体的には、図1に示されるように、1対の端側保護部材22r、22lは、第1方向Xに対して垂直な方向である第2方向Yに、互いに離れるように配置されている。大腿被覆部材21は、少なくとも中央保護部材22cと2つの端側保護部材22r、22lとの境界部下に位置する。大腿被覆部材21は中央保護部材22cと2つの端側保護部材22r、22lとを接続する連結部材である。大腿被覆部材21は可撓性を有する。
【0025】
このように、複数の部分に分割された大腿保護部材22が可撓性を有する連結部材としての大腿被覆部材21に接続されていることで、大腿部の筋肉の隆起に追従して大腿保護部材22の位置が適切に調整される。一般的に、人体の筋肉の内、大腿四頭筋が最も大きいと言われている。そのため、たとえば、座った姿勢から立ち姿勢に変更したとき、大腿部の筋肉が大きく隆起する。野球およびソフトボールの捕手は、両膝を曲げて座った姿勢を基本としているため、従来の捕手用レッグガードは、両膝を曲げて座った姿勢に合わせて作られていることが多い。そのため、従来の捕手用レッグガードでは、大腿を保護する部材が存在する場合に、たとえば捕手が座った姿勢から立ち姿勢に変更したとき、当該部材が立ち姿勢において好ましくない位置に配置される場合があった。そのため、本実施形態に係るレッグガード1のように大腿保護部材22が複数に分割されていれば、捕手が座った姿勢から立ち姿勢に変更する際に、大腿保護部材22が適切な位置に配置され得る。このため、立ち姿勢においても、座った姿勢における当該レッグガード1のフィット感を維持したまま使用者はプレイすることができる。
【0026】
本実施の形態に係る捕手用レッグガード1において、大腿保護部材22は、3つに分割されているが、4つ以上に分割されてもよく、たとえば、5つに分割されてもよい。
【0027】
図1に示されるように、第1方向Xに対して垂直な方向であって大腿保護面20s1の中央部における垂線に対して垂直な方向を第2方向Yとする。中央保護部材22cは、第1領域Q1と第2領域Q2とを有する。第2領域Q2は、第1領域Q1よりも脛保護部40から離れた位置に配置されている。第2領域Q2の第2方向Yにおける幅L2は、第1領域Q1の第2方向Yにおける幅L1と異なってればよい。第3方向Zから見て、中央保護部材22cは、任意の形状を採用し得る。具体的には、第3方向Zからみて中央保護部材22cの形状は、多角形状であればよく、たとえば、図1に示されるような台形状であってもよく、六角形状であってもよく、ひし形状であってもよい。中央保護部材22cは第1端面と第2端面とを有する。中央保護部材22cにおいて、第1端面は、第1方向Xにおいて脛保護部40より最も離れた位置に配置されている。中央保護部材22cにおいて、第2端面は、第1方向Xにおいて脛保護部40より最も近い位置に配置されている。第2端面の第2方向Yにおける幅は、第1端面の第2方向Yにおける幅と異なっていてもよい。第2端面の第2方向Yにおける幅が第1端面の第2方向における幅より短い場合、第3方向Zからみて中央保護部材22cの形状は逆台形状となる。第2端面の第2方向Yにおける幅は、第1端面の第2方向Yにおける幅と同じであってもよい。この場合、第3方向Zからみて中央保護部材22cの形状は、正多角形状となる。第2領域Q2の第2方向Yにおける幅L2は、第1領域Q1の第2方向Yにおける幅L1と同じであってもよい。この場合、第3方向Zからみて中央保護部材22cの形状は、長方形状となる。中央保護部材22cと隣合う端側保護部材22r、22lの側面は、中央保護部材22cの側面が延在する方向に沿った方向に伸びていてもよい。たとえば、中央保護部材22cの側面は端側保護部材22r、22lの側面と互いに平行であってもよい。中央保護部材22cと端側保護部材22r、22lとは間隔を隔てて配置されていてもよい。この結果、大腿部の筋肉の伸縮に追従して大腿被覆部材21が変形することで大腿保護部材22の位置が適切に調整される。
【0028】
使用者が当該レッグガード1を装着した際に、使用者の下腿に巻き付けられる複数のベルト60のうち、第1方向Xにおいて最も使用者の膝蓋骨に近い位置に配置されているベルト63が、大腿保護部20および脛保護部40のいずれかに配置されていることが好ましい。つまり、膝保護部30にベルト60が配置されていなければよい。このようにすれば、ベルト60は使用者の膝裏に巻かれることがない。本実施の形態に係る捕手用レッグガード1においては、図3に示されるように、使用者が当該レッグガード1を装着した際に、使用者の膝蓋骨の中央がほぼパッド72の中心位置p2に配置されるため、たとえば、ベルト63がパッド72の中心位置p2よりも足甲側にあることが好ましい。ベルト63は膝蓋骨より足甲側に配置されてもよい。このように、第1方向Xにおいてベルト63が膝蓋骨の中央よりもずれた位置に配置されることで、ベルト63は使用者の膝裏に巻かれることがない。ベルト63が使用者の膝裏に巻かれると、使用者が座った際に当該レッグガード1のフィット感が低下し、使用者の動作の妨げとなる。そのため、ベルト63が使用者の膝裏に巻かれないように当該ベルト63を配置することで、レッグガード1のフィット感の低下を抑制し、使用者の動作が妨げられるといった問題の発生を防止できる。
【0029】
異なる観点から言うと、図1に示されるように、ベルト63は、第3領域Q3よりも足甲側に配置されてもよい。具体的には、膝保護部30は第3領域Q3を有する。第3領域Q3は、第1方向Xにおける膝保護部30の長さT1の中央p1からみて脛保護部40が配置されている方向に、長さT1の1/4の距離T2だけ中央p1から離れた領域である。使用者が、当該レッグガード1を装着した際に、下腿に巻き付けられるベルト63、64,65のうち第1方向Xにおいて最も膝蓋骨に近い位置に配置されているベルト63が、第3領域Q3よりも使用者の足甲側に配置されてもよい。このようにすれば、第1方向Xにおいてベルト63が膝蓋骨の中央よりもずれた位置に配置される。その結果、ベルト63は使用者の膝裏に巻かれることがない。
【0030】
図5は、実施の形態に係るレッグガード1の側面図である。図5図2に対応する。図5に示されるように、立ち姿勢においても使用者の大腿部に負荷がかからないように大腿部は脛保護部40および膝保護部30に対して変位できてもよい。具体的には、脛被覆面40s2が下向きとなるように捕手用レッグガード1を水平面上に置いた場合に、脛保護面40s1において水平面からの距離が最も大きくなる点より上方の領域を第4領域Q4とする。第4領域Q4より水平面側の領域を第5領域Q5とする。大腿保護部20において脛保護部40から最も離れた点p3が、第5領域Q5から第4領域Q4へと移動できるように大腿保護部20が脛保護部40に接続されていてもよい。従来の捕手用レッグガードは、両膝を曲げて座った姿勢に合わせて作られていることが多い。そのため、大腿保護部20の可動域が狭く、立ち姿勢において大腿部の動きに制限があった。そのため、従来の捕手用レッグガードでは、使用者の姿勢が座った姿勢から立ち姿勢に変わると大腿保護部20によって大腿部に負荷がかかり、使用者のパフォーマンスが低下する恐れがあった。
【0031】
図5に示されるように、立ち姿勢においても使用者の大腿部に負荷がかからないように大腿保護部20の可動領域が広がれば、使用者のパフォーマンスの低下を抑制することができる。図1から図5に示されたレッグガード1では、膝保護部30において大腿保護部20側の端部の形状は、膝保護部30の正面側に凸となった曲線状である。図4に示されるように、使用者の大腿部の前面の形状に沿うように、大腿保護面20s1の形状は曲線となっている。このようにすれば、膝保護部30と大腿保護部20とが互いに接触する部分の形状が両方とも同じ方向に凸となった曲線状となる。この結果、膝保護部30が大腿保護部20の移動を過度に妨げることなく、大腿保護部20において脛保護部40から最も離れた点p3が、第5領域Q5から第4領域Q4へと容易に移動することができる。つまり、使用者の立ち姿勢において使用者の大腿部に過度な負担がかからないように、大腿保護部20の可動域を大きくすることができる。
【0032】
<作用効果>
本開示に従った捕手用レッグガード1は、使用者が装着可能な捕手用レッグガード1である。捕手用レッグガード1は大腿保護部20と脛保護部40を備える。使用者が捕手用レッグガード1を装着した際に、大腿保護部20は、使用者の大腿部の少なくとも一部を被覆する位置に配置される。脛保護部40は、使用者の脛部を被覆する位置に配置される。大腿保護部20は保護部材を含む。保護部材は複数に分割されている。
【0033】
このようにすれば、大腿部の太さあるいは大腿部の筋肉の伸縮に追従して大腿保護部20の分割された各部分(複数の大腿保護部材22)の位置が適切に調整され得る。たとえば、使用者が座った姿勢から立ち姿勢に態勢を変更する際に、大腿保護部材22が適切な位置に配置されれば、立ち姿勢においても、座った姿勢における当該レッグガード1のフィット感と同様の良好なフィット感を得ることができる。
【0034】
上記捕手用レッグガード1において、大腿保護部20は可撓性を有する連結部材(大腿被覆部材21)を含む。連結部材は、分割された保護部材を連結する。このようにすれば、大腿部の筋肉の伸縮に追従して大腿保護部材22の位置が適切に調整される。
【0035】
上記捕手用レッグガード1において、大腿保護部材22は、中央保護部材22cと、1対の端側保護部材22r、22lとを含む。1対の端側保護部材22r、22lは、中央保護部材22cを挟むように配置されている。脛保護部40からみて大腿保護部20が配置されている方向を第1方向Xとする。1対の端側保護部材22r、22lは、第1方向Xに垂直な方向(第2方向Y)において互いに離れて配置されている。このようにすれば、大腿部の筋肉の伸縮に追従して大腿保護部材22の位置が適切に調整される。その結果、良好なフィット感を得ることができる。
【0036】
上記捕手用レッグガード1において、大腿保護部20は、大腿被覆面20s2と大腿保護面20s1とを有する。大腿被覆面20s2は、使用者が捕手用レッグガード1を装着した際に使用者の大腿部の前面と対面する面である。大腿保護面20s1は、大腿被覆面20s2に対して反対側の面である。中央保護部材22cは第1領域Q1と第2領域Q2とを有する。第2領域Q2は、第1方向Xにおいて第1領域Q1よりも脛保護部40から離れた位置に配置される。第1方向Xに対して垂直な方向であって大腿保護面20s1の中央部における垂線に対して垂直な方向を第2方向Yとする。第2領域Q2の第2方向Yにおける幅L2は、第1領域Q1の第2方向Yにおける幅L1と異なる。この場合、大腿保護部20が大腿部の形状に沿った形状を採用すれば、大腿部の筋肉の伸縮に追従して大腿保護部材22の位置が適切に調整され得る。その結果、良好なフィット感を得ることができる。
【0037】
上記捕手用レッグガード1は、使用者の下腿を巻き得る少なくとも1以上のベルト60と、膝保護部30を更に備える。膝保護部30は使用者の膝部を被覆する。膝保護部30は第1方向Xにおいて大腿保護部20と脛保護部40との境界を跨ぐように配置される。使用者が捕手用レッグガード1を装着した状態で伸脚した際に、第1方向Xにおいて最も使用者の膝蓋骨に近い位置に配置されているベルト63が、大腿保護部20および脛保護部40のいずれかに配置されている。つまり、膝保護部30にベルト60が配置されていなければよい。このようにすれば、使用者が足を曲げたときにベルト60は使用者の膝裏に巻かれることがない。このため、当該ベルト60が膝裏に巻かれることに起因する違和感を使用者が覚えることがない。したがって、使用者のパフォーマンスを損ねることを防ぐことができる。
【0038】
上記捕手用レッグガード1において、膝保護部30は、第3領域Q3を有する。第3領域Q3は、第1方向Xにおける膝保護部30の長さT1の中央p1からみて脛保護部40が配置されている方向に、長さT1の1/4の距離T2だけ中央p1から離れた領域である。使用者が捕手用レッグガード1を装着した状態で伸脚した際に、第1方向Xにおいて最も使用者の膝蓋骨に近い位置に配置されているベルト63が、第3領域Q3よりも使用者の足甲側に配置されている。このようにすれば、ベルト63は使用者の膝裏に巻かれることがなく、使用者のパフォーマンスを損ねることを防ぐことができる。
【0039】
上記捕手用レッグガード1において、脛保護部40は脛被覆面40s2と脛保護面40s1とを有する。脛被覆面40s2は、使用者が捕手用レッグガード1を装着した際に使用者の脛部と対面する面である。脛保護面40s1は、脛被覆面40s2に対して反対側の面である。脛被覆面40s2が下向きとなるように捕手用レッグガード1を水平面上に置いた場合に、脛保護面40s1において水平面からの距離が最も大きくなる点より上方の領域を第4領域Q4とする。第4領域Q4より水平面側の領域を第5領域Q5とする。大腿保護部20において脛保護部40から最も離れた点p3が、第5領域Q5から第4領域Q4へと移動できるように大腿保護部20が脛保護部40に接続されている。このようにすれば、立ち姿勢においても使用者の大腿部に過大な負荷がかからない。その結果、使用者のパフォーマンスの低下を抑制することができる。
【0040】
本開示に従った捕手用レッグガード1は、使用者が装着可能な捕手用レッグガード1であって、大腿保護部20と、膝保護部30と、脛保護部40とを備える。使用者が捕手用レッグガード1を装着した状態で伸脚した際に、大腿保護部20は、使用者の大腿部の少なくとも一部を被覆する位置に配置される。脛保護部40は、使用者の脛部を被覆する位置に配置される。脛保護部40からみて大腿保護部20が配置されている方向を第1方向Xとする。膝保護部30は、第1方向Xにおいて大腿保護部20と脛保護部40との境界を跨ぐように配置されている。捕手用レッグガード1は、使用者が捕手用レッグガード1を装着した状態で伸脚した際に、使用者の下腿を巻き得る少なくとも1以上のベルト60を更に備える。使用者が捕手用レッグガード1を装着した状態で伸脚した際に、第1方向Xにおいて最も使用者の膝蓋骨に近い位置に配置されているベルト63が、大腿保護部20および脛保護部40のいずれかに配置されている。このようにすれば、使用者が足を曲げたときにベルト63は使用者の膝裏に巻かれることがない。このため、当該ベルト63が膝裏に巻かれることに起因する違和感を使用者が覚えることがない。したがって、当該違和感に起因する使用者のパフォーマンスの低下を防ぐことができる。
【0041】
上記捕手用レッグガード1は、使用者の膝部を被覆する膝保護部30を更に備える。膝保護部30は、第1方向Xにおいて大腿保護部20と脛保護部40との境界を跨ぐように配置される。膝保護部30は、第3領域Q3を有する。第3領域Q3は、第1方向Xにおける膝保護部30の長さT1の中央p1からみて脛保護部40が配置されている方向に、長さT1の1/4の距離T2だけ中央p1から離れた領域である。使用者が捕手用レッグガード1を装着した状態で伸脚した際に、第1方向Xにおいて最も使用者の膝蓋骨に近い位置に配置されているベルト63が、第3領域Q3よりも使用者の足甲側に配置されている。このようにすれば、使用者が足を曲げたときにベルト63が使用者の膝裏に巻かれることを確実に防止できる。
【0042】
本開示に従った捕手用レッグガード1は、使用者が装着可能な捕手用レッグガード1であって、大腿保護部20と、脛保護部40とを備える。使用者が捕手用レッグガード1を装着した際に、大腿保護部20は、使用者の大腿部の少なくとも一部を被覆する位置に配置される。脛保護部40は、使用者の脛部を被覆する位置に配置される。脛保護部40は脛被覆面40s2と脛保護面40s1とを有する。脛被覆面40s2は、使用者が捕手用レッグガード1を装着した際に使用者の脛部と対面する面である。脛保護面40s1は、脛被覆面40s2に対して反対側の面である。脛被覆面40s2が下向きとなるように捕手用レッグガード1を水平面上に置いた場合に、脛保護面40s1において水平面からの距離が最も大きくなる点より上方の領域を第4領域Q4とする。第4領域Q4より水平面側の領域を第5領域Q5とする。大腿保護部20において脛保護部40から最も離れた点p3が、第5領域Q5から第4領域Q4へと移動できるように大腿保護部20が脛保護部40に接続されている。このようにすれば、立ち姿勢においても使用者の大腿部に過大な負荷がかからない。その結果、使用者のパフォーマンスの低下を抑制することができる。
【0043】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。矛盾のない限り、今回開示された実施の形態の少なくとも2つ以上を組み合わせてもよい。本開示の基本的な範囲は、上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均衡の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることを意図される。
【0044】
以下、本開示の諸態様を付記としてまとめて記載する。
(付記1)
使用者が装着可能な捕手用レッグガードであって、
大腿保護部と、
脛保護部とを備え、
前記使用者が前記捕手用レッグガードを装着した際に、
前記大腿保護部は、前記使用者の大腿部の少なくとも一部を被覆する位置に配置され、
前記脛保護部は、前記使用者の脛部を被覆する位置に配置され、
前記大腿保護部は複数に分割された保護部材を含む、捕手用レッグガード。
(付記2)
前記大腿保護部は可撓性を有する連結部材を含み、
前記連結部材は分割された前記保護部材を連結する、付記1に記載の捕手用レッグガード。
(付記3)
前記大腿保護部材は、中央保護部材と、前記中央保護部材を挟むように配置されている1対の端側保護部材とを含み、
前記脛保護部からみて前記大腿保護部が配置されている方向を第1方向とした時に、
1対の前記端側保護部材は、前記第1方向に垂直な方向において互いに離れて配置されている、付記1または付記2に記載の捕手用レッグガード。
(付記4)
前記大腿保護部は、大腿被覆面と大腿保護面とを有し、
前記大腿被覆面は、前記使用者が前記捕手用レッグガードを装着した際に、前記大腿保護部が前記使用者の大腿部の前面と対面する面であり、
前記大腿保護面は、前記大腿被覆面に対して反対側の面であり、
前記中央保護部材は第1領域と第2領域とを有し、
前記第2領域は、前記第1方向において前記第1領域よりも前記脛保護部から前記第1方向において離れた位置に配置され、
前記第1方向に対して垂直な方向であって前記大腿保護面の中央部における垂線に対して垂直な方向を第2方向とすると、
前記第2領域の前記第2方向における幅は、前記第1領域の前記第2方向における幅と異なる、付記3に記載の捕手用レッグガード。
(付記5)
前記使用者が前記捕手用レッグガードを装着した状態で伸脚した際に、前記使用者の下腿を巻き得る少なくとも1以上のベルトと、
前記使用者の膝部を被覆する膝保護部とを更に備え、
前記膝保護部は、前記第1方向において前記大腿保護部と前記脛保護部との境界を跨ぐように配置され、
前記使用者が前記捕手用レッグガードを装着した状態で伸脚した際に、前記第1方向において最も前記使用者の膝蓋骨に近い位置に配置されている前記ベルトが、前記大腿保護部および前記脛保護部のいずれかに配置されている、付記3または請求項4に記載の捕手用レッグガード。
(付記6)
前記捕手用レッグガードは、前記使用者の膝部を被覆する膝保護部を更に備え、
前記膝保護部は、前記第1方向において前記大腿保護部と前記脛保護部との境界を跨ぐように配置され、
前記膝保護部は、第3領域を有し、
前記第3領域は、前記第1方向における前記膝保護部の長さの中央からみて前記脛保護部が配置されている方向に、前記長さの1/4の距離だけ前記中央から離れた領域であり、
前記使用者が前記捕手用レッグガードを装着した状態で伸脚した際に、前記第1方向において最も前記使用者の膝蓋骨に近い位置に配置されている前記ベルトが、前記第3領域よりも前記使用者の足甲側に配置されている、付記3または請求項4に記載に捕手用レッグガード。
(付記7)
前記脛保護部は脛被覆面と脛保護面とを有し、
前記脛被覆面は、前記使用者が前記捕手用レッグガードを装着した際に前記脛保護部が前記使用者の脛部と対面する面であり、
前記脛保護面は、前記脛被覆面に対して反対側の面であり、
前記脛被覆面が下向きとなるように前記捕手用レッグガードを水平面上に置いた場合に、前記脛保護面において前記水平面からの距離が最も大きくなる点より上方の領域を第4領域とし、前記第4領域より前記水平面側の領域を第5領域とすると、
前記大腿保護部において前記脛保護部から最も離れた点が、前記第5領域から前記第4領域へと移動できるように前記大腿保護部が前記脛保護部に接続されている、付記1から付記6のいずれか1項に記載の捕手用レッグガード。
(付記8)
使用者が装着可能な捕手用レッグガードであって、
大腿保護部と、
膝保護部と、
脛保護部とを備え、
前記使用者が前記捕手用レッグガードを装着した際に、
前記大腿保護部は、前記使用者の大腿部の少なくとも一部を被覆する位置に配置され、
前記脛保護部は、前記使用者の脛部を被覆する位置に配置され、
前記脛保護部からみて前記大腿保護部が配置されている方向を第1方向とした時に、
前記膝保護部は、前記第1方向において前記大腿保護部と前記脛保護部との境界を跨ぐように配置され、さらに、
前記使用者が前記捕手用レッグガードを装着した状態で伸脚した際に、前記使用者の下腿を巻き得る少なくとも1以上のベルトを備え、
前記使用者が前記捕手用レッグガードを装着した状態で伸脚した際に、前記第1方向において最も前記使用者の膝蓋骨に近い位置に配置されている前記ベルトが、前記大腿保護部および前記脛保護部のいずれかに配置されている、捕手用レッグガード。
(付記9)
前記膝保護部は、第3領域を有し、
前記第3領域は、前記第1方向における前記膝保護部の長さの中央からみて前記脛保護部が配置されている方向に、前記長さの1/4の距離だけ前記中央から離れた領域であり、
前記使用者が前記捕手用レッグガードを装着した状態で伸脚した際に、前記第1方向において最も前記使用者の前記膝蓋骨に近い位置に配置されている前記ベルトが、前記第3領域よりも前記使用者の前記足甲側に配置されている、付記8に記載に捕手用レッグガード。
(付記10)
使用者が装着可能な捕手用レッグガードであって、
大腿保護部と、
脛保護部とを備え、
前記使用者が前記捕手用レッグガードを装着した際に、
前記大腿保護部は、前記使用者の大腿部の少なくとも一部を被覆する位置に配置され、
前記脛保護部は、前記使用者の脛部を被覆する位置に配置され、
前記脛保護部は脛被覆面と脛保護面とを有し、
前記脛被覆面は、前記使用者が前記捕手用レッグガードを装着した際に前記使用者の前記脛部と対面する面であり、
前記脛保護面は、前記脛被覆面に対して反対側の面であり、
前記脛被覆面が下向きとなるように前記捕手用レッグガードを水平面上に置いた場合に、前記脛保護面において前記水平面からの距離が最も大きくなる点より上方の領域を第4領域とし、前記第4領域より前記水平面側の領域を第5領域とすると、
前記大腿保護部において前記脛保護部から最も離れた点が、前記第5領域から前記第4領域へと移動できるように前記大腿保護部が前記脛保護部に接続されている、捕手用レッグガード。
【符号の説明】
【0045】
1 レッグガード、20 大腿保護部、20s1 大腿保護面、20s2 大腿被覆面、21 大腿被覆部材、22 大腿保護部材、22c 中央保護部材、22r,22l 端側保護部材、30 膝保護部、31 膝被覆部材、32 膝保護部材、40 脛保護部、40s1 脛保護面、40s2 脛被覆面、41 脛被覆部材、42 脛保護部材、43 脛滑り止め部材、50 足甲保護部、51 足甲被覆部材、52 足甲保護部材、60,61,62,63,64,65,66 ベルト、71,72 パッド、Q1 第1領域、Q2 第2領域、Q3 第3領域、Q4 第4領域、Q5 第5領域、T1 長さ、T2 距離、X 第1方向、Y 第2方向、p1 中央、p2 中心位置、p3 点、L1,L2 幅。
図1
図2
図3
図4
図5