(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024174426
(43)【公開日】2024-12-17
(54)【発明の名称】再生樹脂の製造方法
(51)【国際特許分類】
B29B 17/04 20060101AFI20241210BHJP
【FI】
B29B17/04
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023092240
(22)【出願日】2023-06-05
(71)【出願人】
【識別番号】000000918
【氏名又は名称】花王株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100095832
【弁理士】
【氏名又は名称】細田 芳徳
(74)【代理人】
【識別番号】100187850
【弁理士】
【氏名又は名称】細田 芳弘
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 高
(72)【発明者】
【氏名】井関 友和
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 朱里
【テーマコード(参考)】
4F401
【Fターム(参考)】
4F401AA08
4F401AB10
4F401AC10
4F401AD07
4F401BA13
4F401CA02
4F401CA03
4F401CA14
4F401CA30
4F401CB06
4F401CB09
4F401EA47
4F401FA01Y
4F401FA06Y
(57)【要約】
【課題】再生樹脂中の揮発性成分を低減することができる再生樹脂の製造方法を提供すること。
【解決手段】揮発性成分と再生用樹脂を含む再生用原料の破砕物を充填槽に供給する工程、及び充填槽内に水蒸気を流通させて再生用原料の破砕物を洗浄する工程、を有する再生樹脂の製造方法であって、充填槽内の温度が100℃以上115℃以下であり、破砕物を洗浄する工程の処理時間が150分間以上である、再生樹脂の製造方法。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
揮発性成分と再生用樹脂を含む再生用原料の破砕物を充填槽に供給する工程、及び充填槽内に水蒸気を流通させて再生用原料の破砕物を洗浄する工程、を有する再生樹脂の製造方法であって、充填槽内の温度が100℃以上115℃以下であり、破砕物を洗浄する工程の処理時間が150分間以上である、再生樹脂の製造方法。
【請求項2】
再生用原料の破砕物が、再生用原料を破砕する破砕工程を経て得られたものである、請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
再生用原料の破砕物が、再生用原料を破砕する破砕工程を経て得られたものを更に水洗する水洗工程を経て得られたものである、請求項1に記載の製造方法。
【請求項4】
充填槽を流通する水蒸気の線速度が0.04m/s以上0.75m/s以下である、請求項1~3のいずれか1項に記載の製造方法。
【請求項5】
揮発性成分が香料を含む、請求項1~4のいずれか1項に記載の製造方法。
【請求項6】
再生用原料の破砕物の粒度分布が1mm以上15mm以下であり、かつメジアン径が3mm以上12mm以下である、請求項1~5のいずれか1項に記載の製造方法。
【請求項7】
充填槽内における再生用原料の破砕物の充填率が30~100%である、請求項1~6のいずれか1項に記載の製造方法。
【請求項8】
充填槽内における再生用原料の破砕物の洗浄がバッチ式に行われる、請求項1~7のいずれか1項に記載の製造方法。
【請求項9】
再生用原料がプラスチックボトルの包装容器を含む、請求項1~8のいずれか1項に記載の製造方法。
【請求項10】
請求項1~9のいずれか1項に記載の製造方法で製造された再生樹脂。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は再生樹脂の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、シャンプーや柔軟仕上げ剤、飲料等の液体成分や食品等の固体成分の包装容器として、プラスチックボトルが用いられてきた。このようなプラスチックボトルの材質としてはポリオレフィンを含むものが多く、リサイクルの対象となっている。
【0003】
例えば、特許文献1は、廃棄プラスチックを素材リサイクルするための洗浄方法および装置の発明が記載されている。特許文献1の段落0033では、廃棄プラスチックに水蒸気を2秒接触させて洗浄することで、廃棄プラスチックから発生する臭気の低減を試みている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年のシャンプーや柔軟仕上げ剤は、強い残香性を特徴とする製品が多い。かかる製品を内封した包装容器には様々な香料が残留し、特にポリオレフィンを用いた充填用のボトルの包装容器にはその傾向が強く、特許文献1の方法では、香料に由来する臭気の低減は不十分であった。従って、香料等の揮発性成分を低減する方法の更なる改善が望まれていた。
【0006】
本発明は、再生樹脂中の揮発性成分を低減する、再生樹脂の製造方法に関する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は下記〔1〕~〔10〕に関する。
〔1〕 揮発性成分と再生用樹脂を含む再生用原料の破砕物を充填槽に供給する工程、及び充填槽内に水蒸気を流通させて再生用原料の破砕物を洗浄する工程、を有する再生樹脂の製造方法であって、充填槽内の温度が100℃以上115℃以下であり、破砕物を洗浄する工程の処理時間が150分間以上である、再生樹脂の製造方法。
〔2〕 再生用原料の破砕物が、再生用原料を破砕する破砕工程を経て得られたものである、前記〔1〕に記載の製造方法。
〔3〕 再生用原料の破砕物が、再生用原料を破砕する破砕工程を経て得られたものを更に水洗する水洗工程を経て得られたものである、前記〔1〕に記載の製造方法。
〔4〕 充填槽を流通する水蒸気の線速度が0.04m/s以上0.75m/s以下である、前記〔1〕~〔3〕のいずれか1項に記載の製造方法。
〔5〕 揮発性成分が香料を含む、前記〔1〕~〔4〕のいずれか1項に記載の製造方法。
〔6〕 再生用原料の破砕物の粒度分布が1mm以上15mm以下であり、かつメジアン径が3mm以上12mm以下である、前記〔1〕~〔5〕のいずれか1項に記載の製造方法。
〔7〕 充填槽内における再生用原料の破砕物の充填率が30~100%である、前記〔1〕~〔6〕のいずれか1項に記載の製造方法。
〔8〕 充填槽内における再生用原料の破砕物の洗浄がバッチ式に行われる、前記〔1〕~〔7〕のいずれか1項に記載の製造方法。
〔9〕 再生用原料がプラスチックボトルの包装容器を含む、前記〔1〕~〔8〕のいずれか1項に記載の製造方法。
〔10〕 前記〔1〕~〔9〕のいずれか1項に記載の製造方法で製造された再生樹脂。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、再生用樹脂中の揮発性成分を低減する、再生樹脂の製造方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、実施例1で使用した、再生用原料の破砕物を洗浄する装置(水蒸気処理装置)の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の再生樹脂の製造方法は、揮発性成分と再生用樹脂を含む再生用原料の破砕物を充填槽に供給する工程、及び充填槽内に水蒸気を流通させて再生用原料の破砕物を洗浄する工程、を有する再生樹脂の製造方法であって、充填槽内の温度が100℃以上115℃以下であり、破砕物を洗浄する工程の処理時間が150分間以上である。
【0011】
本発明における再生用原料は、揮発性成分と再生用樹脂を含む。再生用原料としては、例えば、揮発性成分を含有する組成物(例えば、シャンプー、柔軟仕上げ剤、衣料用洗剤、ボディソープ、住宅用洗剤等)に使用された包装容器を含むものが挙げられる。このような一般的な包装容器としては、例えばプラスチックボトルが挙げられる。
【0012】
ボトルはポリオレフィンを含むものが多く、本発明における再生用原料の好ましい一例である。
【0013】
本発明の対象となる包装容器は、通常、使用済みのものであるが、全部または一部が未使用品であってもよい。
【0014】
本発明における揮発性成分としては、香料、医薬品、農薬、溶剤などの1種または2種以上が挙げられる。
本発明における香料としては、衣料用洗剤や衣料用柔軟剤に配合される香料が挙げられる。除去性の観点から、CLogP値として、例えば0.1以上7以下の香料を含むものが、好適な除去対象となる。
【0015】
ここで、LogP値とは、化合物の水と1-オクタノールに対する親和性を示す係数である。1-オクタノール/水分配係数Pは、1-オクタノールと水の二液相からなる溶媒に微量の化合物が溶質として溶け込んで分配平衡に到達した際の、それぞれの溶媒中における化合物の平衡濃度の比であり、底10に対するそれらの対数LogPの形で示すのが一般的である。今日では、化合物分子を構成する原子の数及び化学結合のタイプによって決められる原子団のフラグメント値を用いた計算プログラムによって算出される、「計算LogP(CLogP)」の値が広く用いられている。本明細書において、CLogPの値として、米国環境保護庁とSyracuse社が共同開発したソフトウェアEPI Suite(登録商標;The Estimations Programs Interface for Windows version 4.11)を用いて算出された値を用いる。CLogP値が大きいほど、脂溶性が高いことを意味する。
【0016】
本発明における香料としては、衣料用洗剤や衣料用柔軟剤に配合される香料が挙げられる。除去対象として好ましい香料としては、アセチルセドレン(Acetyl cedrene、ClogP値:5.0)、アルデヒドC-6(Aldehyde C-6、ClogP値:1.8)、アルデヒドC-10(Aldehyde C-10、ClogP値:3.8)、アルデヒドC-14(Aldehyde C-14、ClogP値:3.1)、アルデヒドC-16(Aldehyde C-16、ClogP値:3.0)、アリルアミルグリコレート(Allyl amyl glycolate、ClogP値:2.3)、α-ダマスコン(α-Damascone、ClogP値:4.3)、アミルサリシレート(Amyl salicylate、ClogP値:4.6)、アンバーコア(Amber core、ClogP値:4.1)、アンブロキサン(Ambroxan、ClogP値:4.8)、アミルシンナミックアルデヒド(Amyl cinnamic aldehyde、ClogP値:4.3)、アニスアルデヒド(Anis aldehyde、ClogP値:1.8)、ベンジルアセテート(Benzyl acetate、ClogP値:2.1)、ベンジルアルコール(Benzyl alcohol、ClogP値:1.1)、ベンジルベンゾエート(Benzyl benzoate、ClogP値:3.5)、ベンジルサリシレート(Benzyl salicylate、ClogP値:4.3)、β-ダマスコン(β-Damascone、ClogP値:4.4)、β-ピネン(β-Pinene、ClogP値:4.4)、ボイサンブレンフォルテ(Boisambrene forte、ClogP値:5.5)、カローン(Calone、ClogP値:2.4)、カントキサール(Canthoxal、ClogP値:2.5)、セドリルメチルエーテル(Cedryl methyl ether、ClogP値:5.0)、シス-3-ヘキセノール(cis-3-Hexenol、ClogP値:1.6)、シス-3-ヘキセニルアセテート(cis-3-Hexenyl acetate、ClogP値:2.6)、シス-3-ヘキセニルベンゾエート(cis-3-Hexenyl benzoate、ClogP値:4.1)、シス-3-ヘキセニルヘキサノエート(cis-3-Hexenyl hexanoate、ClogP値:4.6)、シス-3-ヘキセニルサリシレート(cis-3-Hexenyl salicylate、ClogP値:4.8)、シトラール(Citral、ClogP値:3.5)、シトロネロール(Citronellol、ClogP値:3.6)、シトロネリルアセテート(Citronellyl acetate、ClogP値:4.6)、シトロネリルニトリル(Citronellyl nitrile、ClogP値:3.6)、クマリン(Coumarin、ClogP値:1.5)、シクロヘキシルサリシレート(Cyclohexyl salicilate、ClogP値:4.9)、シクロテン(Cyclotene、ClogP値:1.3)、ダマセノン(Damascenone、ClogP値:4.2)、δ-ダマスコン(δ-Damascone、ClogP値:4.2)、ジヒドロミルセノール(Dihydro myrcenol、ClogP値:3.6)、ジフェニルオキサイド(Diphenyl oxide、ClogP値:4.1)、ダイナスコン(Dynascone、ClogP値:4.5)、エチルアセテート(Ethyl acetate、ClogP値:0.86)、エチルブチレート(Ethyl butyrate、ClogP値:1.9)、エチルマルトール(Ethyl maltol、ClogP値:0.30)、エチル2-メチルブチレート(Ethyl 2-methylbutyrate、ClogP値:2.3)、エチルバニリン(Ethyl vanilin、ClogP値:1.6)、エチレンブラシレート(Ethylene brassylate、ClogP値:4.7)、オイゲノール(Eugenol、ClogP値:2.7)、ファルネソール(Farnesol、ClogP値:5.8)、フロラロゾン(Floralozone、ClogP値:3.9)、フロラマット(Floramat、ClogP値:4.8)、フロロパル(Floropal、ClogP値:3.1)、フルクトン(Fructone、ClogP値:1.3)、フルーテート(Fruitate、ClogP値:3.6)、γ-ターピネン(γ-Terpinene、ClogP値:4.8)、ゲラニオール(Geraniol、ClogP値:3.5)、ゲラニルアセテート(Geranyl acetate、ClogP値:4.5)、ゲラニルプロピオネート(Geranyl propionate、ClogP値:5.0)、ヘリオナール(Helional、ClogP値:2.5)、ヘリオトロピン(Heliotropine、ClogP値:1.8)、ヘキシルアセテート(Hexyl acetate、ClogP値:2.8)、ヘキシルシンナミックアルデヒド(Hexyl cinnamic aldehyde、ClogP値:4.8)、ヘキシルサリシレート(Hexyl salicylate、ClogP値:5.1)、ヒドロキシシトロネラール(Hydroxy citronellal、ClogP値:2.1)、インドフロールクリスタル(Indoflor crystal、ClogP値:1.8)、インドール(Indol、ClogP値:2.1)、イオノンアルファ(Ionone alpha,ClogP値:4.3)、イオノンベータ(Ionone beta、ClogP値:4.4)、イソアミルアセテート(iso-Amyl acetate、ClogP値:2.3)、イソアミルサリシレート(iso-Amyl salicylate、ClogP値:4.5)、イソ・イー・スーパー(Iso E super、ClogP値:5.2)、イソロンギフォラノン(iso-Longiforanone、ClogP値:3.8)、ラクトン C-10ガンマ(Lactone C-10 gamma、ClogP値:2.6)、ラクトンC-11 ガンマ(Lactone C-11 gamma、ClogP値:3.0)、ラクトンC-12 デルタ(Lactone C-12 delta、ClogP値:3.6)、ラクトンC-12 ガンマ(Lactone C-12 gamma、ClogP値:3.6)、レモニル(Lemonile、ClogP値:4.0)、リグストラールエスビー(Ligustral SB、ClogP値:4.8)、リラール(Lilar、ClogP値:3.3)、リリアール(Lilial、ClogP値:4.4)、リモネン(Limonene、ClogP値:4.8)、リナロール(Linalool、ClogP値:3.4)、リナロールオキサイド(Linalool oxide、ClogP値:2.0)、リナリルアセテート(Linalyl acetate、ClogP値:4.4)、マンザネート(Manzanate、ClogP値:2.8)、マイヨール(Mayol、ClogP値:3.5)、l-メントール(l-Menthol、ClogP値:3.4)、l-メントン(l-Menthone、ClogP値:2.9)、メチルジヒドロジャスモネート(Methyl dihydorojasmonate、ClogP値:3.5)、メチルイオノン-G(Methyl ionone-G、ClogP値:4.8)、メチルジャスモネート(Methyl jasmonate、ClogP値:2.8)、ムスクC-14(Musk C-14、ClogP値:4.2)、ネクタリル(Nectaryl、ClogP値:5.1)、ネロール(Nerol、ClogP値:3.5)、ネロリドール(Nerolidol、ClogP値:5.7)、o-t-ブチルシクロヘキシルアセテート(o-t-Butylcyclohexyl acetate、ClogP値:4.4)、パンプルフルール(Pamplefleur、ClogP値:3.4)、p-シメン(p-Cymene、ClogP値:4.0)、p-メンタン(p-Menthane、ClogP値:5.3)、p-t-ブチルシクロヘキシルアセテート(p-t-Butylcyclohexyl acetate、ClogP値:4.4)、フェノキシエタノール(Phenoxy ethanol、ClogP値:1.1)、フェニルエチルアルコール(Phenyl ethyl alcohol、ClogP値:1.6)、フェニルエチルサリシレート(Phenyl ethyl salicylate、ClogP値:4.8)、フェニルプロピルアルコール(Phenyl propyl alcohol、ClogP値:2.1)、ポアレネート(Poirenate、ClogP値:4.0)、プレニルアセテート(Prenyl acetate、ClogP値:2.2)、ラズベリーケトン(Raspberry ketone、ClogP値:1.5)、ローズオキサイド(Rose oxide、ClogP値:3.6)、スチラリルアセテート(Styrallyl acetate、ClogP値:2.5)、スチラリルアルコール(Styrallyl alcohol、ClogP値:1.5)、スチラリルプロピオネート(Styrallyl propionate、ClogP値:3.0)、ターピネオール(Terpineol、ClogP値:3.3)、テルピノレン90(Terpinolene 90、ClogP値:4.9)、ターピニルアセテート(Terpinyl acetate、ClogP値:4.3)、テトラヒドロリナロール(Tetrahydro linalool、ClogP値:3.6)、テトラヒドロムゴール(Tetrahydro muguol、ClogP値:3.6)、チモール(Thymol、ClogP値:3.5)、トリシクロデセニルアセテート(Tricyclo decenyl acetate、ClogP値:2.9)、トリシクロデセニルプロピオネート(Tricyclo decenyl propionate、ClogP値:3.3)、トリプラール(Triplal、ClogP値:2.9)、ウンデカベルトール(Undecavertol、ClogP値:4.1、)バニリン(Vanillin、ClogP値:1.1)、ヴェロートン(Veloutone、ClogP値:4.3)等からなる群より選択される少なくとも1種が好ましく、トリプラール、フルーテート及びイソ・イー・スーパーからなる群より選択される少なくとも1種を含むものがより好ましい。
【0017】
再生用原料には、内容物に由来する界面活性剤が含まれ得る。
界面活性剤としては、衣料用洗剤や衣料用柔軟剤等に配合され得る公知の界面活性剤が挙げられる。より具体的には、アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、両性界面活性剤及びカチオン性界面活性剤が、本発明における界面活性剤として例示される。
【0018】
アニオン性界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル又はアルケニルエーテル硫酸塩、アルキル又はアルケニル硫酸塩、オレフィンスルホン酸塩、アルカンスルホン酸塩、飽和又は不飽和脂肪酸塩、アルキル又はアルケニルエーテルカルボン酸塩、α-スルホン脂肪酸塩、N-アシルアミノ酸型界面活性剤、リン酸モノ又はジエステル型界面活性剤、スルホコハク酸エステル等が挙げられる。
【0019】
ノニオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルケニルエーテル、高級脂肪酸ショ糖エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、高級脂肪酸モノ又はジエタノールアミド、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、アルキルサッカライド系界面活性剤、アルキルアミンオキサイド、アルキルアミドアミンオキサイド等が挙げられる。
【0020】
両性界面活性剤としては、イミダゾリン系、カルボベタイン系、アミドベタイン系、スルホベタイン系、ヒドロキシスルホベタイン系、アミドスルホベタイン系等が挙げられる。
【0021】
カチオン性界面活性剤としては、ドデシルトリメチルアンモニウムクロリド、テトラデシルトリメチルアンモニウムクロリド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロリドドデシルベンジルジメチルアンモニウムクロライド、テトラデシルベンジルジメチルアンモニウムクロライド、ジデシルジメチルアンモニウムエチルスルフェイト、ジオクチルジメチルアンモニウムエチルスルフェイトが挙げられる。
【0022】
本発明における再生用樹脂としては、シャンプーや柔軟仕上げ剤等の容器が挙げられる。再生用樹脂の材質としては、例えば、ポリオレフィンを含むものが好適に挙げられる。ポリオレフィンとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレンビニルアルコール共重合体からなる群より選択される少なくとも1種を含むものが挙げられ、再生樹脂のリサイクル性の観点から、好ましくはポリエチレンを含む。また、同様の観点から、ポリオレフィンはポリエチレンであってもよい。ポリエチレンとしては、市販されているもの、例えば高密度ポリエチレン(HDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、超低密度ポリエチレン(ULDPE)や直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)等、特に限定なく本発明の適用対象である。
【0023】
再生用原料中の再生用樹脂の含有量は、リサイクル性の観点から、好ましくは90質量%以上、より好ましくは95質量%以上、さらに好ましくは99質量%以上であり、一方、その上限値としては限定されないが、通常100質量%未満である。
【0024】
これに対して、再生用原料中の揮発性成分の含有量は、リサイクル性の観点から、好ましくは10質量%以下、より好ましくは5質量%以下、さらに好ましくは1質量%以下であり、一方、その下限値としては限定されないが、0.001質量%以上である。
【0025】
再生用原料は、再生用樹脂の他に、リサイクルの妨げにならない範囲で、可塑剤、粘度調整剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、相溶化剤、ガスバリア剤、帯電防止剤など、再生用樹脂以外の成分を含んでいてもよい。再生用樹脂以外の成分はリサイクル性の観点から少ないことが好ましい。具体的には、再生用原料中の再生用樹脂以外の成分の含有量は、好ましくは10質量%以下、より好ましくは5質量%以下、更に好ましくは1質量%以下であり、一方、その下限値としては限定されないが、0.001質量%以上である。
【0026】
再生用原料の破砕物は、例えば、フレーク状、粉末状、塊状である。
破砕物の大きさは、例えば、粉砕機のスクリーン目開きの大きさを適宜設定することにより、所望の程度に調節することができる。例えば、粉砕工程後の再生用原料の大きさは、ハンドリングの容易さの観点から、粉砕機のスクリーン目開きを、好ましくは8mm以上、好ましくは50mm以下に設定し、さらなる微細化が必要であればスクリーン目開きを、1mm以上、3mm以上、好ましくは8mm以下に設定することができる。
【0027】
再生用原料の破砕物の粒度分布としては、回収用のメッシュからの流出防止や飛散などのの観点から、好ましくは1mm以上、より好ましくは2mm以上、更に好ましくは3mm以上であり、一方、洗浄処理における洗浄溶媒、洗浄媒体と破砕物表面との接触効率の観点から、好ましくは15mm以下、より好ましくは12mm以下、更に好ましくは10mm以下である。さらに、再生用原料の破砕物のメジアン径としては、充填状態における圧密化および固着などの抑制の観点から、好ましくは3mm以上、より好ましくは5mm以上、更に好ましくは6mm以上であり、一方、加工機器へのポッパーなどからの供給における流動性の観点から、好ましくは12mm以下、より好ましくは11mm以下、更に好ましくは10mm以下である。
【0028】
再生用原料の破砕物は、例えば、再生用原料を破砕することにより得ることができる。このような破砕工程は、短軸粉砕機、二軸粉砕機、三軸粉砕機、カッターミル、メッシュミル、洗浄粉砕機等の粉砕機を用いて実行することができる。例えば、日本シーム株式会社製PFS-40型では乾式粉砕または洗浄粉砕が可能である他、ホーライ社製メッシュミルHA2542型などを用いて、再生用原料を破砕することができる。
【0029】
破砕工程は、単一の粉砕機で一回実施してもよく、同じ又は異なる粉砕機で複数回実施してもよい。破砕工程を複数回実施することにより、よりサイズの小さな破砕物を容易に得ることができる。
【0030】
再生用原料に付着した内容物や汚れを除去するために、破砕工程の前後に、再生用原料を水で洗浄する水洗工程を行ってもよい。なお洗浄は、例えば水や界面活性剤水溶液を用いて再生用原料をリンスすることで実施できる。特に洗浄粉砕機を使用することは、洗浄と破砕を同時に実施できるため、好ましい。
【0031】
処理時間、即ち、水蒸気を流通させる時間は、揮発性成分の除去の観点から、150分間以上、好ましくは180分間以上、より好ましくは210分間以上、更に好ましくは240分間以上である。処理時間の上限は特に限定されないが、作業効率の観点から、好ましくは600分間以下、より好ましくは540分間以下である。
【0032】
充填槽へは水蒸気を供給して、充填槽内に水蒸気を流通させる。これにより、水蒸気と破砕物とを接触させて、再生用原料中の揮発性成分を低減させる。
水蒸気の温度としては、揮発性成分の除去の観点や破砕物同士の融着を抑制する観点から、処理温度の範囲と同じ温度範囲であることが好ましい。
【0033】
充填槽を流通する水蒸気の線速度は、揮発性成分の洗浄の観点から、好ましくは0.04m/s以上、より好ましくは0.35m/s以上、更に好ましくは0.50m/s以上であり、一方、破砕物の流出抑制の観点から、好ましくは0.90m/s以下、より好ましくは0.85m/s以下、更に好ましくは0.80m/s以下、更に好ましくは0.75m/s以下である。
【0034】
充填槽内の温度、即ち、再生用原料の破砕物を洗浄する工程における処理温度としては、再生用樹脂の中で最も融点が低い樹脂の融点以下であることが好ましい。かかる温度範囲とすることで、再生用樹脂の溶融に伴う槽内壁への融着や破砕物同士の融着を抑制することができる。ここで言う処理温度とは充填槽内温度(品温)である。
例えば、揮発性成分の洗浄除去を促進する観点から、処理温度は100℃以上、好ましくは102℃以上、より好ましくは104℃以上であり、一方、溶融した樹脂の槽内壁への融着を抑制する観点や、設備コストやエネルギー消費の観点から、処理温度は115℃以下、好ましくは110℃以下、より好ましくは105℃以下である。
【0035】
充填槽内における再生用原料の破砕物の充填率は、生産性の観点から高い方が望ましく、具体的には、好ましくは30%以上、より好ましくは60%以上、更に好ましくは99%以上である。一方、充填率の上限としては、好ましくは100%である。本明細書において、充填槽内における再生用原料の破砕物の充填率とは、次のようにして計算される値である。
100×(破砕物重量[g]/破砕物の嵩密度[g/cc])/充填槽容量[cc]
【0036】
水蒸気処理は常圧下で実施されるが、揮発性成分の除去を促進する観点から、水蒸気処理は減圧下でも実施できる。この場合、充填槽内の圧力としては、好ましくは0.10kPa以下、さらに好ましくは0.01kPa以下である。
【0037】
充填槽内における再生用原料の破砕物の洗浄は、バッチ式で行うことが好ましい。例えば、充填槽内に再生用原料の破砕物を供給し、所定の処理時間で洗浄した後、洗浄後の再生用原料の破砕物が充填槽内から排出する。
【0038】
水蒸気による洗浄工程で使用できる洗浄機の種類としては、本発明の分野で公知の洗浄機を特に制限なく使用することができる。例えば、槽内部で発生させた飽和水蒸気と破砕物とを接触する方式の蒸気加熱式装置(アロマ減圧水蒸気蒸留装置、(株)本村製作所社製)が挙げられ、密閉型撹拌槽の内部に水蒸気を通気させることが可能な構造のハイスピードミキサー(FS VDGS-5JED型、アーステクニカ社製)などの適用も考えられる。
【0039】
洗浄工程を経て得られた再生用原料の破砕物は、さらに乾燥させてもよい。
【0040】
本発明は、樹脂のリサイクル性の観点から、好ましくは溶融混練工程を更に有する。溶融混練工程では、上記乾燥工程で得られた再生用原料を対象とする。再生用原料を溶融混練することで、再生ポリオレフィン等の再生樹脂を例えばペレットとして製造することができる。
【0041】
本発明における溶融混練工程は、回分式、半回分式、連続式のいずれでもよい。溶融混練工程の実施の際の運転条件や使用機器等は、本発明分野で公知のものを採用することができる。
【0042】
本発明の方法で製造した再生樹脂は、リサイクルの観点から、包装容器の原料として好適である。
本発明の方法で製造した再生樹脂から製造した包装容器は、使用後にさらに再生用原料として利用することが挙げられる。すなわち、前記再生用原料は、リサイクルの観点から、好ましくは再生樹脂を含み、より好ましくは本発明で製造した再生樹脂を含む。
【実施例0043】
以下、実施例及び比較例等を示して本発明を具体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるものではない。
【0044】
参考例1
〔破砕工程〕
香料化合物であるアルデヒドC-14を含む柔軟剤組成物が入ったボトル容器(HDPE材質、容量520mL)の中身を抜き出し、ラベルおよびキャップを取り外した。次いで、100mLの水道水をボトル容器内に投入し、手振りによって濯ぎ洗いした、この操作を2回行った後、粉砕機(日本シーム社製、PFS-40型、スクリーン目開き:8mm)で粉砕を行い、破砕物を得た。
なお、破砕物を約100個、無作為に選び、個々にノギスにて大きさを測定し、破砕物を大きさ別に分類して質量比を求めた。結果を表1に示す。
【0045】
【0046】
〔水洗工程〕
上記の破砕物を、三日月型の撹拌翼を備えたセパラフラスコを用いて撹拌水洗した。破砕物:水=1:14の質量比で仕込み、ウォーターバスにより50℃に加温しながら60分間撹拌することで破砕物の水洗を行った。
水洗後の破砕物を回収し、ペーパータオル上に乗せて混ぜるような操作によって破砕物の水分をペーパータオルに吸い込ませることで、破砕物を乾燥させて「水洗後品」を得た。
【0047】
〔GC/FID分析〕
この「水洗後品」を約2.0gスクリュー管に秤量し、そこに2-プロパノール4mLを添加し、60℃、2日間抽出処理を行った。その後、この抽出液をろ過した。次に下記の条件でろ液のGC分析を行い、香料成分の定量評価を行った。
【0048】
GC/FID分析の条件は以下のとおりである。
GC装置:7890B (Agilent Technologies社)
カラム:DB-1 HT Dimethylpolysiloxane (30m×0.25mm×0.25μm)(Agilent Technologies社)
キャリアガス(N2):3.27mL/min
温度条件:80℃→(10℃/min)→300℃ hold 10min
注入口温度:250℃
検出器:FID
注入量:1μL
【0049】
結果を表2に示した。
上記の「水洗後品」については、10ppmを超える濃度の香料成分が複数確認できた。また、「水洗後品」は、柔軟剤の匂いが強く感じられた。従って、本参考例による洗浄処理は、揮発性成分を除去する処理として不十分であったと判断した。
【0050】
実施例1
実施例1では、上記参考例1と同様の方法で「水洗品」を調製した後、さらに下記の水蒸気処理工程によって洗浄処理をおこない、「水蒸気処理品A」を得た。
【0051】
〔水蒸気処理工程〕
本工程で使用する装置として、
図1に模式的に示されるような、SUS管を充填槽5とし、これに、ポンプ3、オイルバス4、冷却器9等をチューブによって連結させた構成の装置を製作した。充填槽5の内部は円柱状であった。ポンプ3の出力を調整することで、充填槽5における水蒸気の線速度を所定の値に設定した。
破砕物としての「水洗品」を充填槽に入れた後、ポンプ3で供給された水をオイルバス4によって加熱することで水蒸気を調製し、「水洗品」が入れられた充填槽5に対してこの水蒸気を連続的に通気することで洗浄処理を実施することとした。なお、充填槽における水蒸気出口部では、破砕物の流出防止用のメッシュを設置することが可能であるが、本実施例において評価をおこなう、水蒸気の線速度上昇による破砕物の流出挙動を確認するため、メッシュの設置はせず、洗浄処理を実施した。
図1に示されるように、充填槽5の底部から水蒸気を供給することで、破砕物全体に水蒸気を接触させることができるため、好ましい。
【0052】
〔水蒸気処理品Aの製造〕
充填槽の容量の30体積%分に相当する「水洗品」の25gを充填槽に入れ、ここに、加熱された水蒸気を、線速度:0.15m/s、充填槽内の温度:100℃、処理時間:240minの条件で処理をおこなった後、充填槽内からこの処理品を取り出し、ペーパータオル上に乗せ、混ぜるような操作によって水分をペーパータオルに吸い込ませることで乾燥させることで、「水蒸気処理品A」を得た。
【0053】
「水蒸気処理品A」のGC分析は上記と同様の操作で行った。主な条件と結果を表2に示した。
【0054】
「水蒸気処理品A」は、いずれの香料成分の濃度も1ppm未満にまで低減されることが確認でき、水蒸気処理よる高い洗浄効果が発現したと判断した。
【0055】
比較例1
比較例1では、実施例1の処理時間:240minを60minに変えた以外は、全て同様の操作で実施した。結果を表2に示した。
【0056】
比較例2
比較例2では、比較例1の線速度:0.15m/sを1.1m/sに変えた以外は、全て同様の操作で実施した。結果を表2に示した。
【0057】
比較例7
比較例7では、実施例1の線速度:0.15m/sを0.04m/sに変えた以外は、全て同様の操作で実施した。結果を表2に示した。
【0058】
実施例5
実施例5は、比較例7の処理時間:240minを360minに変えた以外は、全て同様の操作で実施した。結果を表2に示した。
【0059】
【0060】
実施例6
実施例6では、充填槽の容量の50%分に相当する「水洗品」の42gを充填槽に入れ、加熱された水蒸気を、線速度:0.15m/s、充填槽内の温度:100℃、処理時間:360minの条件に操作した以外は、実施例1と同様の操作で実施した。結果を表3に示した。
【0061】
比較例3
比較例3では、実施例6の処理時間:360minを60minに変えた以外は、全て同様の操作で実施した。結果を表3に示した。
【0062】
比較例10
比較例10では、実施例6の線速度:0.15m/sを0.04m/sに変えた以外は、全て同様の操作で実施した。結果を表3に示した。
【0063】
比較例4
比較例4では、実施例6の線速度:0.15m/sを1.5m/sに変えた以外は、全て同様の操作で実施した。しかしながら、破砕物が充填槽から流出し、運転を中断した。結果を表3に示した。
【0064】
【0065】
実施例7
実施例7では、充填槽の容量の75%分に相当する「水洗品」の62.5gを充填槽に入れ、加熱された水蒸気を、線速度:1.1m/s、充填槽内の温度:100℃、処理時間:360minの条件に操作した以外は、実施例1と同様の操作で実施した。結果を表4に示した。
【0066】
実施例3
実施例3では、実施例7の処理時間:360minを240minに変えた以外は、全て同様の操作で実施した。結果を表4に示した。
【0067】
比較例5
比較例5では、実施例3の処理時間:360minを60minに変えた以外は、全て同様の操作で実施した。結果を表4に示した。
【0068】
実施例2
実施例2では、実施例3の線速度:1.1m/sを0.74m/sに、変えた以外は、全て同様の操作で実施した。結果を表4に示した。
【0069】
比較例8
比較例8では、実施例2の線速度:0.74m/sを0.15m/sに変えた以外は、全て同様の操作で実施した。結果を表4に示した。
【0070】
【0071】
実施例8
実施例8では、充填槽の容量の99%分に相当する「水洗品」の82.5gを充填槽に入れ、加熱された水蒸気を、線速度:0.74m/s、充填槽内の温度:100℃、処理時間:360minの条件に操作した以外は、実施例1と同様の操作で実施した。結果を表5に示した。
【0072】
比較例11
比較例11では、実施例8の線速度:0.74m/sを0.15m/sに変えた以外は、全て同様の操作で実施した。結果を《表5》に示した。
【0073】
【0074】
実施例4
実施例4では、実施例8の線速度:0.74m/sを1.1m/sに変更し、また、処理時間:360minを240minに変えた以外は、全て同様の操作で実施した。結果を表6に示した。
【0075】
比較例6
比較例6では、実施例3の処理時間:240minを60minに変えた以外は、全て同様の操作で実施した。結果を表6に示した。
【0076】
比較例9
比較例9では、実施例4の線速度:1.1m/sを0.15m/sに変えた以外は、全て同様の操作で実施した。結果を表6に示した。
【0077】
揮発性成分と再生用樹脂を含む再生用原料の破砕物を充填槽に供給する工程、及び充填槽内に水蒸気を流通させて再生用原料の破砕物を洗浄する工程、を有する再生樹脂の製造方法であって、充填槽内の温度が100℃以上115℃以下であり、破砕物を洗浄する工程の処理時間が150分間以上である、再生樹脂の製造方法。