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特開2024-174442商品情報取得装置、商品情報取得方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024174442
(43)【公開日】2024-12-17
(54)【発明の名称】商品情報取得装置、商品情報取得方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/087 20230101AFI20241210BHJP
【FI】
G06Q10/087
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023092266
(22)【出願日】2023-06-05
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110928
【弁理士】
【氏名又は名称】速水 進治
(72)【発明者】
【氏名】井上 淳子
【テーマコード(参考)】
5L010
5L049
【Fターム(参考)】
5L010AA16
5L049AA16
(57)【要約】
【課題】各商品に付された電子タグを用いて各商品の在庫状況を特定する技術において、コンピュータの処理負担を軽減する。
【解決手段】本開示は、無線通信で各商品に付されている電子タグから各商品を示す商品情報を取得する読取手段の中から、所定条件を満たす読取手段を選択する選択手段と、選択された読取手段に対し、商品情報を取得する指示を送信する指示手段と、当該指示に応じて実行された無線通信で電子タグから取得された商品情報を、読取手段から取得する取得手段と、を有する商品情報取得装置を提供する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信で各商品に付されている電子タグから各商品を示す商品情報を取得する読取手段の中から、所定条件を満たす前記読取手段を選択する選択手段と、
選択された前記読取手段に対し、前記商品情報を取得する指示を送信する指示手段と、
前記指示に応じて実行された無線通信で前記電子タグから取得された前記商品情報を、前記読取手段から取得する取得手段と、
を有する商品情報取得装置。
【請求項2】
前記読取手段は、店員又は店内を移動する移動手段によって所持される請求項1に記載の商品情報取得装置。
【請求項3】
前記電子タグから取得された前記商品情報に基づき、各商品の在庫有無、各商品の在庫数、及び各商品の位置の中の少なくとも1つを特定する特定手段を有する請求項1に記載の商品情報取得装置。
【請求項4】
前記選択手段は、
前記読取手段の現在位置を示す位置情報を取得し、
現在位置が所定の位置条件を満たす前記読取手段を選択する請求項2に記載の商品情報取得装置。
【請求項5】
前記選択手段は、
商品の陳列位置を示す陳列位置情報に基づき、在庫の問合わせがあった問合せ商品の陳列位置を特定し、
前記問合せ商品の陳列位置から所定の距離以内に位置する前記読取手段を選択する請求項4に記載の商品情報取得装置。
【請求項6】
前記選択手段は、
在庫の変動イベントが検出された在庫変動商品の陳列位置から所定の距離以内に位置する前記読取手段を選択し、
前記特定手段は、
前記在庫変動商品の在庫有無、在庫数及び位置の少なくとも1つを特定し、特定結果に基づき、複数の商品各々の在庫状況を示す商品在庫情報を更新する請求項3に記載の商品情報取得装置。
【請求項7】
前記特定手段は、
前記問合せ商品の陳列位置から所定の距離以内に位置する前記読取手段から取得された前記商品情報に基づき、前記問合せ商品の在庫有無を特定し、
特定結果が、前記問合せ商品の在庫有りである場合、前記陳列位置情報で示される前記問合せ商品の陳列位置に前記問合せ商品が陳列されている旨を示す情報をユーザに通知する請求項3に記載の商品情報取得装置。
【請求項8】
前記問合せ商品の陳列位置から所定の距離以内に位置する前記読取手段から取得された前記商品情報に基づく前記特定結果が、前記問合せ商品の在庫なしである場合、
前記選択手段は、
前記問合せ商品の陳列位置から所定の距離以内に位置しない前記読取手段の中の少なくとも1つを新たに選択する請求項7に記載の商品情報取得装置。
【請求項9】
1つ以上のコンピュータが、
無線通信で各商品に付されている電子タグから各商品を示す商品情報を取得する読取手段の中から、所定条件を満たす前記読取手段を選択し、
選択された前記読取手段に対し、前記商品情報を取得する指示を送信し、
前記指示に応じて実行された無線通信で前記電子タグから取得された前記商品情報を、前記読取手段から取得する商品情報取得方法。
【請求項10】
コンピュータを、
無線通信で各商品に付されている電子タグから各商品を示す商品情報を取得する読取手段の中から、所定条件を満たす前記読取手段を選択する選択手段、
選択された前記読取手段に対し、前記商品情報を取得する指示を送信する指示手段、
前記指示に応じて実行された無線通信で前記電子タグから取得された前記商品情報を、前記読取手段から取得する取得手段、
として機能させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、商品情報取得装置、商品情報取得方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
本開示に関連する技術が、特許文献1に開示されている。特許文献1は、各商品に付された電子タグを用いて各商品の在庫状況を特定する技術を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008-280116号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
各商品に付された電子タグを用いて各商品の在庫状況を確認する技術によれば、所望のタイミングにおける各商品の在庫状況を、店員による目視での在庫確認作業等なしで、特定することが可能となる。当該技術によれば、例えば、リアルタイムな在庫状況を特定することが可能となる。
【0005】
ところで、店内に存在する商品の数は膨大であるため、商品に付された電子タグの数も膨大となる。このため、効率的に情報を収集するためには、複数の読取手段を用意し、複数の読取手段で電子タグから情報を取得することが必要となる。しかし、用意された複数の読取手段の全てが一斉に商品に付された電子タグから情報を取得するように構成すると、コンピュータの処理負担が大きくなる。
【0006】
本開示の目的の一例は、上述した問題を鑑み、各商品に付された電子タグを用いて各商品の在庫状況を特定する技術において、コンピュータの処理負担を軽減する商品情報取得装置、商品情報取得方法及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示によれば、
無線通信で各商品に付されている電子タグから各商品を示す商品情報を取得する読取手段の中から、所定条件を満たす前記読取手段を選択する選択手段と、
選択された前記読取手段に対し、前記商品情報を取得する指示を送信する指示手段と、
前記指示に応じて実行された無線通信で前記電子タグから取得された前記商品情報を、前記読取手段から取得する取得手段と、
を有する商品情報取得装置が提供される。
【0008】
本開示によれば、
1つ以上のコンピュータが、
無線通信で各商品に付されている電子タグから各商品を示す商品情報を取得する読取手段の中から、所定条件を満たす前記読取手段を選択し、
選択された前記読取手段に対し、前記商品情報を取得する指示を送信し、
前記指示に応じて実行された無線通信で前記電子タグから取得された前記商品情報を、前記読取手段から取得する商品情報取得方法が提供される。
【0009】
本開示によれば、
コンピュータを、
無線通信で各商品に付されている電子タグから各商品を示す商品情報を取得する読取手段の中から、所定条件を満たす前記読取手段を選択する選択手段、
選択された前記読取手段に対し、前記商品情報を取得する指示を送信する指示手段、
前記指示に応じて実行された無線通信で前記電子タグから取得された前記商品情報を、前記読取手段から取得する取得手段、
として機能させるプログラムが提供される。
【発明の効果】
【0010】
本開示の一態様によれば、各商品に付された電子タグを用いて各商品の在庫状況を特定する技術において、コンピュータの処理負担を軽減する商品情報取得装置、商品情報取得方法及びプログラムが実現される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
上述した目的及びその他の目的、特徴及び利点は、以下に述べる好適な実施の形態、及びそれに付随する以下の図面によってさらに明らかになる。
【0012】
図1】本開示にかかる商品情報取得装置の機能ブロック図の一例を示す図である。
図2】本開示にかかる商品情報取得装置の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図3】本開示にかかる商品情報取得装置のハードウエア構成の一例を示す図である。
図4】本開示にかかる商品情報取得装置の機能ブロック図の一例を示す図である。
図5】本開示にかかる商品情報取得装置が処理する情報の一例を示す図である。
図6】本開示にかかる商品情報取得装置が実行する処理の一例を説明するための図である。
図7】本開示にかかる商品情報取得装置が実行する処理の他の一例を説明するための図である。
図8】本開示にかかる商品情報取得装置の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図9】本開示にかかる商品情報取得装置が出力する情報の一例を示す図である。
図10】本開示にかかる商品情報取得装置の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図11】本開示にかかる商品情報取得装置の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図12】本開示にかかる商品情報取得装置が出力する情報の一例を示す図である。
図13】本開示にかかる商品情報取得装置が処理する情報の一例を示す図である。
図14】本開示にかかる商品情報取得装置の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本開示の実施の形態について、図面を用いて説明する。なお、全ての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0014】
<第1の実施形態>
図1は、商品情報取得装置10の概要を示す機能ブロック図である。図1に示すように、商品情報取得装置10は、選択部11と、指示部12と、取得部13とを有する。図2は、商品情報取得装置10が実行する処理の流れの一例を示すフローチャートである。以下、図2のフローチャートの流れに沿って、商品情報取得装置10の構成の一例を説明する。
【0015】
まず、商品情報取得装置10は、近距離無線通信等の無線通信で各商品に付されている電子タグから各商品を示す商品情報を取得する少なくとも1つの読取手段の中から、所定条件を満たす読取手段を選択する(S10)。図1の選択部11が、当該処理を実行する。
【0016】
次に、商品情報取得装置10は、S10で選択された読取手段に対し、商品情報を取得する指示を送信する(S11)。図1の指示部12が、当該処理を実行する。読取手段は、当該指示に応じて、商品に付されている電子タグから商品情報を取得する処理を実行する。読取手段は、近距離無線通信等の無線通信で、自装置から所定の距離以内に位置する電子タグから商品情報を取得する。所定の距離は、通信可能な距離である。
【0017】
次に、商品情報取得装置10は、S11で送信した指示に応じて実行された無線通信で電子タグから取得された商品情報を、読取手段から取得する(S12)。図1の取得部13が、当該処理を実行する。
【0018】
このように、商品情報取得装置10は、複数の読取手段の中の所定条件を満たす読取手段に、商品に付されている電子タグから商品情報を取得する指示を送信する。そして、商品情報取得装置10は、複数の読取手段の中の所定条件を満たす読取手段から、商品情報を取得する。
【0019】
このような商品情報取得装置10によれば、複数の読取手段が一斉に電子タグから商品情報を取得し、取得した商品情報を商品情報取得装置10に送信する場合に比べて、商品情報取得装置10が一度に処理する情報の量を減らすことができる。結果、商品情報取得装置10の処理負担が軽減する。
【0020】
また、商品情報取得装置10は、複数の読取手段の中の「所定条件」を満たす読取手段を選択し、選択した読取手段に商品情報を取得する指示を送信する。所定条件を適切に設定することで、その時点で必要な読取手段に対して当該指示を送信するようにできる。結果、コンピュータの処理負担を軽減しながら、必要な情報を適切に収集することが可能となる。
【0021】
また、このような商品情報取得装置10によれば、商品情報を取得する処理を実行する読取手段は、所定条件を満たす読取手段に限られる。結果、読取手段は、不要に何回も当該処理を実行する不都合を抑制できる。結果、読取手段の処理負担が軽減される。
【0022】
<第2の実施形態>
「概要」
第2の実施形態の商品情報取得装置10は、第1の実施形態の商品情報取得装置10の構成を具体化したものである。以下、商品情報取得装置10の構成を詳細に説明する。
【0023】
「ハードウエア構成」
商品情報取得装置10のハードウエア構成の一例を説明する。商品情報取得装置10の各機能部は、ハードウエアとソフトウエアの任意の組み合わせによって実現される。その実現方法、装置にはいろいろな変形例があることは、当業者には理解されるところである。ソフトウエアは、予め装置を出荷する段階から格納されているプログラムや、CD(Compact Disc)等の記録媒体やインターネット上のサーバ等からダウンロードされたプログラム等を含む。
【0024】
図3は、商品情報取得装置10のハードウエア構成を例示するブロック図である。図3に示すように、商品情報取得装置10は、プロセッサ1A、メモリ2A、入出力インターフェイス3A、周辺回路4A、バス5Aを有する。周辺回路4Aには、様々なモジュールが含まれる。商品情報取得装置10は周辺回路4Aを有さなくてもよい。なお、商品情報取得装置10は物理的及び/又は論理的に分かれた複数の装置で構成されてもよい。この場合、複数の装置各々が上記ハードウエア構成を備えることができる。
【0025】
バス5Aは、プロセッサ1A、メモリ2A、周辺回路4A及び入出力インターフェイス3Aが相互にデータを送受信するためのデータ伝送路である。プロセッサ1Aは、例えばCPU、GPU(Graphics Processing Unit)等の演算処理装置である。メモリ2Aは、例えばRAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)等のメモリである。入出力インターフェイス3Aは、入力装置、外部装置、外部サーバ、外部センサ、カメラ等から情報を取得するためのインターフェイスや、出力装置、外部装置、外部サーバ等に情報を出力するためのインターフェイス等を含む。また、入出力インターフェイス3Aはインターネット等の通信ネットワークに接続するためのインターフェイスを含む。入力装置は、例えばキーボード、マウス、マイク、物理ボタン、タッチパネル等である。出力装置は、例えばディスプレイ、スピーカ、プリンター、メーラ等である。プロセッサ1Aは、各モジュールに指令を出し、それらの演算結果をもとに演算を行うことができる。
【0026】
「機能構成」
次に、商品情報取得装置10の機能構成を詳細に説明する。図4に、商品情報取得装置10の機能ブロック図の一例を示す。図示するように、商品情報取得装置10は、選択部11と、指示部12と、取得部13と、特定部14とを有する。
【0027】
選択部11は、少なくとも1つの読取手段の中から、所定条件を満たす読取手段を選択する。選択部11は、1つの読取手段を選択してもよい。また、選択部11は、複数の読取手段を選択してもよい。
【0028】
「読取手段」は、無線通信で各商品に付されている電子タグから各商品を示す商品情報を取得するように構成されている。読取手段が実行する「無線通信」は、例えば近距離無線通信である。読取手段は、RFID(Radio Frequency IDentification)、Bluetooth、Wi-Fi等の通信規格で、近距離無線通信を実行する。読取手段は、通信エリア内に位置する電子タグから、商品情報を取得する。通信エリアは、読取手段の位置から所定の距離以内のエリアである。所定の距離は、近距離無線通信等の無線通信で通信可能な距離である。
【0029】
このような読取手段は、スマートフォン、携帯電話、タブレット端末、スマートウォッチ等の汎用的な通信装置であってもよい。その他、読取手段は、電子タグと通信する専用のリーダライタ装置であってもよい。
【0030】
少なくとも1人の店員各々が、読取手段を所持することができる。その他、店内を移動する少なくとも1つの移動手段各々が、読取手段を所持してもよい。移動手段は、例えば自律移動ロボットである。移動手段は、陸路、空中、又は予め設置されたレール上を移動する手段を備える。その他、読取手段は、店内の所定位置に設置されていてもよい。
【0031】
「電子タグ」は、データを記憶するIC(Integrated Circuit)チップと、アンテナとを有する。電子タグは、近距離無線通信等の無線通信で、読取手段と通信する。例えば、電子タグは、RFID規格に準拠したRFIDタグであってもよい。また、電子タグは、Bluetooth等のその他の通信規格で読取手段と通信するタグであってもよい。Bluetoothで読取手段と通信する電子タグは、例えば「https://www.sato.co.jp/taggingtown/wiliot.html」に開示されている。
【0032】
電子タグは、各商品に付されている。電子タグは、付されている商品を示す情報を記憶する。「付されている商品を示す情報」は、各商品の識別情報であってもよい。すなわち、各電子タグが、各電子タグを付されている商品の識別情報を記憶してもよい。その他、付されている商品を示す情報は、各電子タグに固有の固有識別情報であってもよい。この場合、所定の記憶装置が、各電子タグの固有識別情報と、各電子タグを付されている商品の識別情報とを紐付けた紐付情報を記憶する。各電子タグが記憶している固有識別情報と当該紐付情報に基づき、各電子タグを付されている商品を特定することができる。当該紐付情報を記憶する記憶装置は、商品情報取得装置10内に設けられてもよい。その他、当該記憶装置は、商品情報取得装置10と通信可能に構成された外部装置内に設けられてもよい。
【0033】
「所定条件」は、予め設定される。所定条件は、例えばその時点で必要な商品情報を取得可能な読取手段を選択できるように設定される。また、所定条件は、その時点で必要な商品情報を取得できない読取手段を選択しないように設定されてもよい。また、所定条件は、その時点で取得することが好ましくない商品情報を取得し得る読取手段を選択しないように設定されてもよい。「その時点」は、指示部12からの指示に応じて商品に付されている電子タグから商品情報を取得する処理を実行する時点である。
【0034】
所定条件は、例えば以下の中の少なくとも1つを含む。すなわち、所定条件は、以下の中の1つであってもよい。その他、所定条件は、以下の中の複数を論理演算子で繋いだ条件であってもよい。
【0035】
・店内にいる店員が所持している読取手段
・レジ打ち中でない店員が所持している読取手段
・返品等の対応中でない店員が所持している読取手段
・休憩中でない店員が所持している読取手段
・所定の距離以内に客がいない読取手段
・位置情報で示される現在位置が所定の位置条件を満たす読取手段
【0036】
以下、各条件について説明する。
【0037】
「店内にいる店員が所持している読取手段」
店員は、休憩、業務に関係する買い物、その他の所用等のため、勤務中であっても、店内に位置しない場合がある。このような店員は店内に陳列されている商品の近くに位置しないため、このような店員が所持している読取手段に商品情報を取得する処理を実行させても、商品情報を取得できない。
【0038】
この例のような条件を設けることで、商品情報を取得できる読取手段を選択し、選択した読取手段に商品情報を取得する処理を実行させることができる。換言すれば、商品情報を取得できない読取手段に商品情報を取得する処理を実行させる不都合を抑制することができる。
【0039】
店員が店内にいるか否かを判断する手段は様々である。例えば、予め作成されたシフトにおいて、各店員の各勤務日の業務スケジュールが示されていてもよい。業務スケジュールは、各時間帯に行う業務内容(店外で行う業務内容を含む)や休憩時間が示されている。そして、選択部11は、予め商品情報取得装置10又は商品情報取得装置10からアクセス可能な外部装置に登録された業務スケジュールに基づき、各タイミングで店員が店内にいるか否かを判断してもよい。
【0040】
その他、選択部11は、店内を撮影した画像内から各店員を検出することで、各店員が店内にいるか否かを判断してもよい。店員の検出は、予め登録された各店員の外観情報(顔情報等)に基づき実現される。
【0041】
なお、予め、各店員と、各店員が所持する読取手段とを紐付けた紐付情報が所定の記憶装置に登録されている。選択部11は、当該紐付情報に基づき、各店員が所持する読取手段を特定することができる。当該紐付情報を記憶する記憶装置は、商品情報取得装置10内に設けられてもよい。その他、当該記憶装置は、商品情報取得装置10と通信可能に構成された外部装置内に設けられてもよい。この段落で説明した前提は、その他の条件やその他の実施形態においても適用することができる。
【0042】
「レジ打ち中でない店員が所持している読取手段」
レジ打ち中の店員は、会計中の客や会計待ち中の客の近くに位置する。このため、レジ打ち中の店員が所持する読取手段は、会計中の客や会計待ち中の客が所持する購入対象の商品に付されている電子タグから商品情報を取得し得る。しかし、会計中の客や会計待ち中の客が所持する商品は、購入され、在庫からなくなる可能性が高い商品であり、このような商品を在庫数にカウントするのは好ましくない場合がある。
【0043】
この例のような条件を設けることで、在庫数にカウントすることが好ましい商品に付されている電子タグから商品情報を取得し得る読取手段を選択し、選択した読取手段に商品情報を取得する処理を実行させることができる。換言すれば、在庫数にカウントすることが好ましくない商品に付されている電子タグから商品情報を取得し得る読取手段に商品情報を取得する処理を実行させる不都合を抑制することができる。
【0044】
店員がレジ打ち中か否かを判断する手段は様々である。例えば、予め作成されたシフトにおいて、各店員の各勤務日の業務スケジュールが示されていてもよい。業務スケジュールは、各時間帯に行う業務内容(レジ打ちを含む)が示されている。そして、選択部11は、予め商品情報取得装置10又は商品情報取得装置10からアクセス可能な外部装置に登録された業務スケジュールに基づき、各タイミングで店員がレジ打ち中か否かを判断してもよい。
【0045】
その他、選択部11は、店内のレジカウンター付近を撮影した画像内から各店員を検出することで、各店員がレジ打ち中か否か判断してもよい。この場合、選択部11は、例えばレジカウンターの中に位置する店員はレジ打ち中と判断する。店員の検出は、予め登録された各店員の外観情報(顔情報等)に基づき実現される。
【0046】
「返品等の対応中でない店員が所持している読取手段」
返品等の対応中の店員は、返品対象の商品の近くに位置する。このため、返品等の対応中の店員が所持する読取手段は、返品対象の商品に付されている電子タグから商品情報を取得し得る。返品対象の商品は、返品後、再び販売されるとは限らない。例えば、不良品のため返品された場合には、返品対象の商品は、返品後、再び販売されることはない。このため、返品対象の商品を在庫数にカウントするのは好ましくない場合がある。
【0047】
この例のような条件を設けることで、在庫数にカウントすることが好ましい商品に付されている電子タグから商品情報を取得し得る読取手段を選択し、選択した読取手段に商品情報を取得する処理を実行させることができる。換言すれば、在庫数にカウントすることが好ましくない商品に付されている電子タグから商品情報を取得し得る読取手段に商品情報を取得する処理を実行させる不都合を抑制することができる。
【0048】
店員が返品等の対応中か否かを判断する手段は様々である。例えば、予め作成されたシフトにおいて、各店員の各勤務日の業務スケジュールが示されていてもよい。業務スケジュールは、各時間帯に行う業務内容(返品等の客対応を含む)が示されている。そして、選択部11は、予め商品情報取得装置10又は商品情報取得装置10からアクセス可能な外部装置に登録された業務スケジュールに基づき、各タイミングで店員が返品等の対応中か否かを判断してもよい。
【0049】
その他、選択部11は、店内の返品等を受付けるカウンター付近を撮影した画像内から各店員を検出することで、各店員が返品等の対応中か否か判断してもよい。この場合、選択部11は、例えば返品等を受付けるカウンターの中に位置する店員は返品等の対応中と判断する。店員の検出は、予め登録された各店員の外観情報(顔情報等)に基づき実現される。
【0050】
「休憩中でない店員が所持している読取手段」
休憩中の店員は、店内に陳列されている商品の近くに位置しない。このため、このような店員が所持している読取手段に商品情報を取得する処理を実行させても、商品情報を取得できない。
【0051】
この例のような条件を設けることで、商品情報を取得できる読取手段を選択し、選択した読取手段に商品情報を取得する処理を実行させることができる。換言すれば、商品情報を取得できない読取手段に商品情報を取得する処理を実行させる不都合を抑制することができる。
【0052】
店員が休憩中か否かを判断する手段は様々である。例えば、予め作成されたシフトにおいて、各店員の各勤務日の業務スケジュールが示されていてもよい。業務スケジュールは、各時間帯に行う業務内容や休憩時間が示されている。そして、選択部11は、予め商品情報取得装置10又は商品情報取得装置10からアクセス可能な外部装置に登録された業務スケジュールに基づき、各タイミングで店員が休憩中か否かを判断してもよい。
【0053】
その他、選択部11は、店内を撮影した画像内から各店員を検出することで、各店員が店内にいるか否かを判断してもよい。そして、選択部11は、店内に位置しない店員を、休憩中と判断してもよい。店員の検出は、予め登録された各店員の外観情報(顔情報等)に基づき実現される。
【0054】
「所定の距離以内に客がいない読取手段」
所定の距離以内に客がいる読取手段は、その客が所持する商品に付されている電子タグから商品情報を取得し得る。しかし、客が所持する商品は、購入され、在庫からなくなる可能性がある商品であり、このような商品を在庫数にカウントするのは好ましくない場合がある。
【0055】
この例のような条件を設けることで、在庫数にカウントすることが好ましい商品に付されている電子タグから商品情報を取得し得る読取手段を選択し、選択した読取手段に商品情報を取得する処理を実行させることができる。換言すれば、在庫数にカウントすることが好ましくない商品に付されている電子タグから商品情報を取得し得る読取手段に商品情報を取得する処理を実行させる不都合を抑制することができる。
【0056】
当該読取手段は、店員が所持する読取手段に限定されない。読取手段は、上述した移動手段に所持されてもよいし、店内の所定位置に設置されていてもよい。
【0057】
各読取手段から所定の距離以内に客がいるか否かの判断は、店内を撮影した画像を解析することで実現される。
【0058】
読取手段が店員や移動手段に所持される場合、選択部11は、画像内から各店員や各移動手段を検出する。そして、選択部11は、各店員や各移動手段の位置を各読取手段の位置として特定する。読取手段が店内の所定位置に設置されている場合、予め、各読取手段の画像内の位置を示す情報が商品情報取得装置10又は商品情報取得装置10からアクセス可能な外部装置に登録されている。
【0059】
複数の移動手段は、外観で互いを識別可能になっている。選択部11は、当該外観の違いに基づき、複数の読取手段を互いに識別する。例えば、各移動手段のボディ等において、番号等の識別情報が表示されていてもよい。その他、各移動手段の外観(色等)が互いに異なってもよい。そして予め、各移動手段と、各移動手段が所持する読取手段とを紐付けた紐付情報が記憶装置に登録されている。選択部11は、当該紐付情報に基づき、各移動手段が所持する読取手段を特定することができる。当該紐付情報を記憶する記憶装置は、商品情報取得装置10内に設けられてもよい。その他、当該記憶装置は、商品情報取得装置10と通信可能に構成された外部装置内に設けられてもよい。この段落で説明した前提は、その他の条件やその他の実施形態においても適用することができる。
【0060】
客の検出は、画像内から人物を検出することで実現される。例えば、選択部11は、画像内から検出した人物の中の店員を除く人物を客として検出してもよい。検出した人物が店員か否かを判断する手段は様々である。例えば、店員が所定の制服を着ている場合、その制服を着ているか否かに基づき、検出した人物が店員か否かを判断してもよい。その他、予め、複数の店員各々の外観特徴(顔情報等)が商品情報取得装置10又は商品情報取得装置10からアクセス可能な外部装置に登録されていてもよい。そして、選択部11は、当該外観情報に基づき、検出した人物が店員か否かを判断してもよい。
【0061】
選択部11は、このように検出した客の位置と読取手段の位置との画像内の距離が、所定の距離以内か否かを判断することができる。所定の距離は、読取手段と通信可能な距離である。所定の距離は予め定められる。
【0062】
「位置情報で示される現在位置が所定の位置条件を満たす読取手段」
当該読取手段は、店員が所持する読取手段に限定されない。読取手段は、上述した移動手段に所持されてもよいし、店内の所定位置に設置されていてもよい。
【0063】
「位置情報」は、各読取手段の現在位置を示す。例えば、各読取手段は自装置の現在位置を示す位置情報を取得する機能を有してもよい。そして、選択部11は、複数の読取手段各々から、各読取手段の現在位置を示す位置情報を取得してもよい。また、読取手段が店内の所定位置に設置されている場合、各読取手段の設置位置を示す位置情報が予め商品情報取得装置10又は商品情報取得装置10からアクセス可能な外部装置に登録されていてもよい。
【0064】
読取手段の現在位置を示す位置情報の取得は、例えばGNSS(Global Navigation Satellite System)を利用して実現できる。GNSSは、衛星測位システムであり、GPS(Global Positioning System)、GLONASS、Galileo、準天頂衛星(QZSS)等を含む。なお、GNSSで得られた位置情報を補正し、より高精度に位置情報を特定する技術がある。当該技術を利用して、読取手段の現在位置を示す位置情報を取得してもよい。位置情報を補正する技術は、例えば「https://www.ntt.com/business/services/highprecision_gnss_positioning.html」に開示されている。
【0065】
「位置条件」は、例えば以下の中の少なくとも1つを含む。すなわち、位置条件は、以下の中の1つであってもよい。その他、位置条件は、以下の中の複数を論理演算子で繋いだ条件であってもよい。
【0066】
・所定の商品の陳列位置から所定の距離以内に位置する読取手段
・店内に位置する読取手段
・レジカウンターから所定の距離以内に位置しない読取手段
・返品等を受付けるカウンターから所定の距離以内に位置しない読取手段
【0067】
以下、各位置条件について説明する。
【0068】
「所定の商品の陳列位置から所定の距離以内に位置する読取手段」
「所定の商品」は、在庫状況を確認する処理の対象となる商品である。例えば、ユーザが所定の商品を指定してもよい。その他、選択部11が予め定められたルールに従い、所定の商品を指定してもよい。
【0069】
予め、複数の商品各々の陳列位置を示す陳列位置情報が、商品情報取得装置10又は商品情報取得装置10からアクセス可能な外部装置に登録されている。図5に、陳列位置情報の一例を示す。図5の例では、各商品の陳列位置が、通路番号、及び商品棚内の位置情報(上から何段目、左から何個目)で示されている。また、図5の例では、各商品の陳列位置が、緯度経度情報で示されている。なお、図5に示す各商品の陳列位置を示す情報はあくまで一例であり、これに限定されない。
【0070】
選択部11は、このような陳列位置情報に基づき、所定の商品の陳列位置を特定することができる。
【0071】
「所定の距離」は、所定の商品に付されている電子タグと通信可能な距離である。所定の距離は、読取手段が実行する無線通信の通信距離に基づき予め定められる。所定の距離は、当該通信距離であってもよいし、当該通信距離よりも短い距離であってもよい。
【0072】
各商品の陳列位置と各読取手段の現在位置との距離は、様々な手段で算出できる。例えば、各商品の陳列位置及び各読取手段の現在位置が緯度経度情報で求められ場合、それらの情報に基づき2点間の距離を算出することができる。
【0073】
この例のような位置条件を設けることで、所定の商品に付されている電子タグから商品情報を取得することができる読取手段を選択し、選択した読取手段に商品情報を取得する処理を実行させることができる。換言すれば、所定の商品に付されている電子タグから商品情報を取得することができない読取手段に商品情報を取得する処理を実行させる不都合を抑制することができる。
【0074】
「店内に位置する読取手段」
店内に位置しない読取手段は、店内に陳列されている商品に付されている電子タグから商品情報を取得することができない。このような読取手段に商品情報を取得する処理を実行させても、所定の商品に付されている電子タグから商品情報を取得できない。
【0075】
この例のような位置条件を設けることで、所定の商品に付されている電子タグから商品情報を取得することができる読取手段を選択し、選択した読取手段に商品情報を取得する処理を実行させることができる。換言すれば、所定の商品に付されている電子タグから商品情報を取得することができない読取手段に商品情報を取得する処理を実行させる不都合を抑制することができる。
【0076】
例えば、予め緯度経度を用いて店のエリアを示す情報が商品情報取得装置10又は商品情報取得装置10からアクセス可能な外部装置に登録されている。選択部11は、当該情報に基づき、各読取手段が店内に位置するか判断することができる。
【0077】
「レジカウンターから所定の距離以内に位置しない読取手段」
レジカウンターから所定の距離以内に位置する読取手段は、会計中の客や会計待ち中の客が所持する購入対象の商品に付されている電子タグから商品情報を取得し得る。しかし、会計中の客や会計待ち中の客が所持する商品は、購入され、在庫からなくなる可能性が高い商品であり、このような商品を在庫数にカウントするのは好ましくない場合がある。
【0078】
この例のような位置条件を設けることで、在庫数にカウントすることが好ましい商品に付されている電子タグから商品情報を取得し得る読取手段を選択し、選択した読取手段に商品情報を取得する処理を実行させることができる。換言すれば、在庫数にカウントすることが好ましくない商品に付されている電子タグから商品情報を取得し得る読取手段に商品情報を取得する処理を実行させる不都合を抑制することができる。
【0079】
例えば、予めレジカウンターの位置を示す情報(例:緯度経度情報)が商品情報取得装置10又は商品情報取得装置10からアクセス可能な外部装置に登録されている。選択部11は、当該情報に基づき、レジカウンターと各読取手段の距離を算出することができる。
【0080】
「返品等を受付けるカウンターから所定の距離以内に位置しない読取手段」
返品等を受付けるカウンターから所定の距離以内に位置する読取手段は、返品対象の商品に付されている電子タグから商品情報を取得し得る。返品対象の商品は、返品後、再び販売されるとは限らない。このため、返品対象の商品を在庫数にカウントするのは好ましくない場合がある。
【0081】
この例のような位置条件を設けることで、在庫数にカウントすることが好ましい商品に付されている電子タグから商品情報を取得し得る読取手段を選択し、選択した読取手段に商品情報を取得する処理を実行させることができる。換言すれば、在庫数にカウントすることが好ましくない商品に付されている電子タグから商品情報を取得し得る読取手段に商品情報を取得する処理を実行させる不都合を抑制することできる。
【0082】
例えば、予め返品等を受付けるカウンターの位置を示す情報(例:緯度経度情報)が商品情報取得装置10又は商品情報取得装置10からアクセス可能な外部装置に登録されている。選択部11は、当該情報に基づき、返品等を受付けるカウンターと各読取手段の距離を算出することができる。
【0083】
図4に戻り、指示部12は、選択部11に選択された読取手段に対し、商品情報を取得する指示を送信する。なお、指示部12は、選択部11に選択されなかった読取手段に対しては、当該指示を送信しない。当該指示を受信した読取手段は、当該指示に応じて、各商品に付されている電子タグから商品情報を取得する処理を実行する。読取手段は、その処理を実行した時点において読取手段から所定の距離以内に位置する電子タグから商品情報を取得する。所定の距離は、近距離無線通信等の無線通信で通信可能な距離である。
【0084】
取得部13は、指示部12の指示に応じて実行された無線通信で電子タグから取得された商品情報を、読取手段から取得する。
【0085】
特定部14は、電子タグから取得された商品情報に基づき、各商品の在庫有無、各商品の在庫数、及び各商品の位置の中の少なくとも1つを特定する。
【0086】
上述の通り各電子タグから取得された商品情報は、各電子タグを付された商品を示す。このため、特定部14は、取得部13により取得された商品情報の中のいずれかにおいて示されている商品は、在庫ありと特定することができる。そして、特定部14は、取得部13により取得された商品情報の中のいずれかにおいても示されていない商品は、在庫なしと特定することができる。
【0087】
また、特定部14は、取得部13により取得された商品情報の中のM個の商品情報において示されている商品の在庫数をM個と特定することができる。なお、選択部11は複数の読取手段を選択し得る。そして、選択された複数の読取手段が互いに近接している場合、複数の読取手段が同じ電子タグから商品情報を取得する可能性がある。そこで、特定部14は、電子タグが記憶する各電子タグに固有の固有識別情報に基づき、複数の読取手段によって重複して取得された商品情報を特定してもよい。そして、特定部14は、複数の読取手段によって重複して取得された商品情報を重複してカウントすることなく、各商品を示す商品情報の数をカウントしてもよい。この場合、読取手段は、各電子タグから各電子タグに固有の固有識別情報を取得し、商品情報取得装置10に送信する。
【0088】
また、特定部14は、ある商品を示す商品情報を取得した読取手段の位置に基づき、その商品の位置を特定することができる。
【0089】
なお、「ある読取手段により商品情報を取得された」という事実に基づき、「その商品はその読取手段から所定の距離以内(通信エリア内)に位置する」ことは特定できる。しかし、「ある読取手段により商品情報を取得された」という事実に基づき、通信エリア内の詳細なその商品の位置までは特定できない。図6に示すように、ある読取手段の位置Pから所定の距離L以内の通信エリア内には、多数の陳列位置が含まれ得る。Cはレジカウンターであり、Sは商品棚である。Dは後述する。
【0090】
そこで、特定部14は、ある商品の位置をピンポイントでは特定せず、商品情報を取得した読取手段の位置付近を、その商品の位置として特定してもよい。例えば、特定部14は、読取手段から所定の距離L以内を、その商品の位置として特定してもよい。また、特定部14は、読取手段の位置と店のフロアマップとに基づき、その読取手段が位置するフロア内の位置(通路等)を特定し、その特定した位置付近をその商品の位置として特定してもよい。店のフロアマップは、予め商品情報取得装置10又は商品情報取得装置10からアクセス可能な外部装置に登録されている。
【0091】
他の例として、特定部14は、図7に示すように、ある商品の商品情報を取得した読取手段の位置Pから所定の距離L以内にその商品の陳列位置Dが存在する場合、その商品の位置としてその商品の陳列位置Dを特定してもよい。このような状況の場合、その商品はその商品の陳列位置Dに位置する可能性が高いからである。商品の陳列位置は、図5の陳列位置情報で示される位置である。
【0092】
特定部14は、特定した結果を出力することができる。特定部14は、商品情報取得装置10が備える出力装置(ディスプレイ、投影装置等)を介して、特定した結果を出力してもよい。その他、商品情報取得装置10は、クライアント-サーバシステムのサーバであってもよい。そして、特定部14は、クライアントに特定した結果を送信してもよい。この場合、クライアントは、クライアントが備える出力装置(ディスプレイ、投影装置等)を介して、受信した結果を出力する。また、特定部14は、特定した結果に基づき、各商品の在庫状況を示す商品在庫情報を更新してもよい。
【0093】
なお、クライアントからの問合せに応じて所定の商品の在庫状況を確認し、その結果をクライアントに返信する実施形態は、第3及び第4の実施形態で詳細に説明する。また、所定のタイミングで所定の商品の在庫状況を確認し、その結果に基づき商品在庫情報を更新する実施形態は、第5の実施形態で詳細に説明する。
【0094】
次に、図8のフローチャートを用いて、商品情報取得装置10の処理の流れの一例を説明する。
【0095】
まず、商品情報取得装置10は、少なくとも1つの読取手段の中から、所定条件を満たす読取手段を選択する(S20)。読取手段は、近距離無線通信等の無線通信で各商品に付されている電子タグから各商品を示す商品情報を取得するように構成されている。商品情報取得装置10は、例えばユーザからの入力に応じて、S20の処理を実行してもよい。その他、商品情報取得装置10は、ユーザからの入力以外の所定のイベントの発生に応じて、S20の処理を実行してもよい。
【0096】
次に、商品情報取得装置10は、S20で選択された読取手段に対し、商品情報を取得する指示を送信する(S21)。当該指示を受信した読取手段は、当該指示に応じて、各商品に付されている電子タグから商品情報を取得する処理を実行する。読取手段は、その処理を実行した時点において読取手段から所定の距離以内に位置する電子タグから商品情報を取得する。なお、商品情報取得装置10は、S20で選択されていない読取手段には、商品情報を取得する指示を送信しない。このため、S20で選択されていない読取手段は、この時点では、電子タグから商品情報を取得する処理を実行しない。
【0097】
次に、商品情報取得装置10は、S21で送信された指示に応じて実行された無線通信で電子タグから取得された商品情報を、読取手段から取得する(S22)。
【0098】
次に、商品情報取得装置10は、S22で取得された商品情報に基づき、各商品の在庫有無、各商品の在庫数、及び各商品の位置の中の少なくとも1つを特定する(S23)。その後、商品情報取得装置10は、S23の特定結果を出力する。
【0099】
「作用効果」
第2の実施形態の商品情報取得装置10によれば、第1の実施形態の商品情報取得装置10と同様の作用効果が実現される。
【0100】
また、第2の実施形態の商品情報取得装置10によれば、上述のような特徴的な所定条件を満たす読取手段を選択することができる。このため、例えばその時点で必要な商品情報を取得可能な読取手段を選択できる。また、その時点で必要な商品情報を取得できない読取手段を選択しないようにできる。また、その時点で取得することが好ましくない商品情報を取得し得る読取手段を選択しないようにできる。このように選択することで、商品情報取得装置10や読取手段の処理負担を軽減しながら、必要な情報を適切に収集することが可能となる。
【0101】
また、読取手段は、店員や店内を移動する移動手段によって所持される。このため、読取手段の位置は固定されず、変動し得る。このような構成とすることで、1つの読取手段を利用して、様々な場所に位置する商品の商品情報を取得することができる。そして、読取手段の現在位置を特定し、現在位置が位置条件を満たす読取手段を選択することで、適切な読取手段を精度よく選択することができる。
【0102】
また、第2の実施形態の商品情報取得装置10は、電子タグから取得した商品情報に基づき、各商品の在庫有無、各商品の在庫数、及び各商品の位置の中の少なくとも1つを特定することができる。このような商品情報取得装置10によれば、リアルタイムな在庫状況を把握することができる。
【0103】
<第3の実施形態>
第3の実施形態の商品情報取得装置10は、ユーザからの問合せに応じてユーザが指定した商品のその時点の在庫状況を確認し、その結果をユーザに通知する機能を有する。以下、詳細に説明する。
【0104】
選択部11は、ユーザから、所定の問合せ商品の在庫の問合せを受付ける。ユーザは、店員及び客の少なくとも一方を含む概念である。当該問合せは、通信装置にインストールされた専用のアプリケーションを介して実現されてもよい。その他、当該問合せは通信装置からアクセス可能な所定のウェブページを介して実現されてもよい。ここでの通信装置は、スマートフォン、携帯電話、タブレット端末、スマートウォッチ、パーソナルコンピュータ等である。その他、当該問合せは、店内に設置された専用の端末装置を介して実現されてもよい。
【0105】
問合せ商品の指定は、商品の識別情報の入力や、商品のバーコードの読み込みや、表示された複数の商品の中から所定の商品を選択する入力等で実現される。
【0106】
選択部11は、商品の陳列位置を示す陳列位置情報(図5参照)に基づき、在庫の問合わせがあった問合せ商品の陳列位置を特定する。そして、選択部11は、問合せ商品の陳列位置から所定の距離以内に位置する読取手段を選択する。選択部11による当該選択処理は、第2の実施形態で説明した「所定の商品の陳列位置から所定の距離以内に位置する読取手段」を選択する処理と同様にして実現される。
【0107】
選択部11のその他の構成は、第1及び第2の実施形態と同様である。また、指示部12及び取得部13の構成は、第1及び第2の実施形態と同様である。
【0108】
特定部14は、第2の実施形態で説明した処理と同様にして、問合せ商品の在庫有無、在庫数、及び位置の中の少なくとも1つを特定する。そして、特定部14は、特定した結果を出力することができる。
【0109】
第2の実施形態で説明した通り、特定部14は、商品情報取得装置10が備える出力装置(ディスプレイ、投影装置等)を介して、特定した結果を出力してもよい。その他、商品情報取得装置10は、クライアント-サーバシステムのサーバであってもよい。そして、特定部14は、クライアントに特定した結果を送信してもよい。この場合、クライアントは、クライアントが備える出力装置(ディスプレイ、投影装置等)を介して、受信した結果を出力する。クライアントは、ユーザが所有するスマートフォン等の通信装置であってもよい。また、クライアントは、店内に設置された専用の端末装置であってもよい。
【0110】
特定部14が、出力する情報の一例を図9に示す。図9では、問合せ商品の在庫有無、及び位置が示されている。なお、図示していないが、特定部14は、特定した在庫数をさらに通知してもよい。
【0111】
次に、図10のフローチャートを用いて、商品情報取得装置10の処理の流れの一例を説明する。
【0112】
まず、商品情報取得装置10は、問合せ商品を示す情報を取得する(S30)。例えば、店員や客は、スマートフォン等の通信装置や、店内に設置された専用の端末装置を介して、所定の商品を問合せ商品として指定する入力を行う。商品情報取得装置10は、このようにして入力された問合せ商品を示す情報を、上記通信装置や専用の端末装置から取得する。
【0113】
次に、商品情報取得装置10は、商品の陳列位置を示す陳列位置情報(図5参照)に基づき、在庫の問合わせがあった問合せ商品の陳列位置を特定する(S31)。
【0114】
次に、商品情報取得装置10は、S31で特定した陳列位置から所定の距離以内に位置する読取手段を選択する(S32)。
【0115】
次に、商品情報取得装置10は、S32で選択した読取手段に対し、商品情報を取得する指示を送信する(S33)。当該指示を受信した読取手段は、当該指示に応じて、各商品に付されている電子タグから商品情報を取得する処理を実行する。読取手段は、その処理を実行した時点において読取手段から所定の距離以内に位置する電子タグから商品情報を取得する。なお、商品情報取得装置10は、S32で選択されていない読取手段には、商品情報を取得する指示を送信しない。このため、S32で選択されていない読取手段は、この時点では、電子タグから商品情報を取得する処理を実行しない。
【0116】
次に、商品情報取得装置10は、S33で送信された指示に応じて実行された無線通信で電子タグから取得された商品情報(読取結果)を、読取手段から取得する(S34)。
【0117】
次に、商品情報取得装置10は、S34で取得された商品情報に基づき、各商品の在庫有無、各商品の在庫数、及び各商品の位置の中の少なくとも1つを特定する(S35)。
【0118】
次に、商品情報取得装置10は、S35の特定結果を出力する(S36)。例えば、商品情報取得装置10は、図9に示すような特定結果を示す画面を、通信装置や店内に設置された専用の端末装置に送信する。当該通信装置や専用の端末装置は、図9に示すような画面をディスプレイ等に表示する。
【0119】
なお、図示しないが、S35の特定結果が「在庫なし」である場合、商品情報取得装置10は、その旨を示す画面を出力することができる。
【0120】
第3の実施形態の商品情報取得装置10のその他の構成は、第1及び第2の実施形態の商品情報取得装置10の構成と同様である。
【0121】
第3の実施形態の商品情報取得装置10によれば、第1及び第2の実施形態の商品情報取得装置10と同様の作用効果が実現される。
【0122】
また、第3の実施形態の商品情報取得装置10は、店員や客から問合せがあった問合せ商品の陳列位置を特定し、特定した陳列位置から所定の距離以内の読取手段に商品情報の取得を実行させることができる。このような商品情報取得装置10によれば、商品情報取得装置10や読取手段の処理負担を軽減しながら、店員や客から問合せがあった商品のリアルタイムな在庫状況を特定し、店員や客に通知することができる。
【0123】
<第4の実施形態>
第4の実施形態の商品情報取得装置10は、第3の実施形態の商品情報取得装置10に新たな機能を追加したものである。
【0124】
商品は、予め定められた陳列位置以外の場所に位置する場合がある。例えば、客が手にした商品を誤ってその商品の陳列位置以外の場所に位置させる場合がある。また、ある商品の販促キャンペーンにおいて、その商品は、通常の陳列位置に加えて、販促商品の陳列位置に陳列される場合もある。このような状況のため、ある商品の在庫状況の確認において、その商品の陳列位置の周辺に位置する読取手段から取得された情報のみに基づく判断が適切でない場合がある。より正確に在庫状況を確認するためには、各商品の陳列位置以外の場所に各商品が存在しないか確認することが好ましい。
【0125】
しかし、店内に位置する読取手段に一斉に商品情報を取得させると、商品情報取得装置10や読取手段の処理負担が大きくなる。また、ユーザからの問合せに応じて問合せ商品の在庫状況を通知する場合、陳列位置に問合せ商品があれば、その旨をユーザに通知すれば足り、問合せ商品が他の場所にあることまでも通知する必要がないと考えられる。
【0126】
そこで、第4の実施形態の商品情報取得装置10は、必要に応じて、商品情報を取得する処理を実行する読取手段の数を段階的に増やす機能を有する。以下、詳細に説明する。
【0127】
選択部11は、ユーザから在庫の問合せがあった場合、まず、問合せ商品の陳列位置から所定の距離以内に位置する読取手段を選択する。以下、当該選択を「第1の選択」と呼ぶ。そして、特定部14は、第1の選択で選択された読取手段が取得した商品情報に基づき、問合せ商品の在庫有無、各商品の在庫数、及び各商品の位置の中の少なくとも1つを特定する。特定結果が「在庫あり」である場合、特定部14は、その特定結果をユーザに通知する。そして、商品情報取得装置10は、ユーザからの問合せに対する処理を終了する。当該処理は、第3の実施形態で説明した通りである。
【0128】
一方、第1の選択で選択された読取手段が取得した商品情報に基づく特定結果が「在庫なし」である場合、選択部11は、新たに読取手段を選択し直す。以下、当該選択を「第2の選択」と呼ぶ。第2の選択では、選択部11は、予め定められている第1の選択と異なる条件で読取手段を選択する。例えば、選択部11は、販促商品の陳列位置から所定の距離以内に位置する読取手段を選択してもよい。その他、選択部11は、問合せ商品の陳列位置から所定の距離以内に位置しない読取手段を選択してもよい。その他、選択部11は、過去に(例えば、最も近いタイミングで)、その問合せ商品の商品情報が取得された位置から所定の距離以内に位置する読取手段を選択してもよい。この場合、過去に各商品の商品情報が取得された位置を示す情報が、商品情報取得装置10又は商品情報取得装置10からアクセス可能な外部装置に登録されている。各商品の商品情報が取得された位置は、読取手段の読取結果に基づき特定部14により特定された各商品の位置である。なお、予め、販促商品の陳列位置を示す情報が、商品情報取得装置10又は商品情報取得装置10からアクセス可能な外部装置に登録されている。
【0129】
指示部12は、第2の選択で選択された読取手段に対し、商品情報を取得する指示を送信する。取得部13は、当該指示に応じて実行された無線通信で電子タグから取得された商品情報を、読取手段から取得する。特定部14は、第2の選択で選択された読取手段が取得した商品情報に基づき、問合せ商品の在庫有無、各商品の在庫数、及び各商品の位置の中の少なくとも1つを特定する。そして、特定部14は、特定結果を出力する。
【0130】
次に、図11のフローチャートを用いて、商品情報取得装置10の処理の流れの一例を説明する。
【0131】
まず、商品情報取得装置10は、問合せ商品を示す情報を取得する(S40)。例えば、店員や客は、スマートフォン等の通信装置や、店内に設置された専用の端末装置を介して、所定の商品を問合せ商品として指定する入力を行う。商品情報取得装置10は、このようにして入力された問合せ商品を示す情報を、上記通信装置や専用の端末装置から取得する。
【0132】
次に、商品情報取得装置10は、商品の陳列位置を示す陳列位置情報(図5参照)に基づき、在庫の問合わせがあった問合せ商品の陳列位置を特定する(S41)。
【0133】
次に、商品情報取得装置10は、S41で特定した陳列位置から所定の距離以内に位置する読取手段を選択する(S42)。S42の選択が、上述した第1の選択に対応する。
【0134】
次に、商品情報取得装置10は、S42で選択した読取手段に対し、商品情報を取得する指示を送信する(S43)。当該指示を受信した読取手段は、当該指示に応じて、各商品に付されている電子タグから商品情報を取得する処理を実行する。読取手段は、その処理を実行した時点において読取手段から所定の距離以内に位置する電子タグから商品情報を取得する。なお、商品情報取得装置10は、S42で選択されていない読取手段には、商品情報を取得する指示を送信しない。このため、S42で選択されていない読取手段は、この時点では、電子タグから商品情報を取得する処理を実行しない。
【0135】
次に、商品情報取得装置10は、S43で送信された指示に応じて実行された無線通信で電子タグから取得された商品情報(読取結果)を、読取手段から取得する(S44)。
【0136】
次に、商品情報取得装置10は、S44で取得された商品情報に基づき、問合せ商品の在庫有無、在庫数、及び位置の中の少なくとも1つを特定する(S45)。
【0137】
S45の特定結果が「在庫あり」である場合(S46のYes)、商品情報取得装置10は、S45の特定結果を出力する(S51)。
【0138】
例えば、商品情報取得装置10は、図9に示すような特定結果を示す画面を、スマートフォン等の通信装置や、店内に設置された専用の端末装置に送信する。当該通信装置や専用の端末装置は、図9に示すような画面をディスプレイ等に表示する。なお、図9では、問合せ商品が陳列位置にあるとユーザに通知されている。この通知について説明する。第1の選択では、問合せ商品の陳列位置から所定の距離以内に位置する読取手段が選択されている。このため、図7に示すように、問合せ商品の商品情報を取得した読取手段の位置Pから所定の距離L以内にその問合せ商品の陳列位置Dが存在することになる。第2の実施形態で説明した通り、このような場合、商品情報取得装置10は、その問合せ商品の位置としてその問合せ商品の陳列位置Dを特定することができる。このため、図9に示す特定結果では、問合せ商品が陳列位置にあるとユーザに通知されている。
【0139】
図11に戻り、S45の特定結果が「在庫なし」である場合(S46のNo)、商品情報取得装置10は、S41で特定した陳列位置から所定の距離以内に位置しない読取手段の中の少なくとも1つを選択する(S47)。S47の選択が、上述した第2の選択に対応する。
【0140】
次に、商品情報取得装置10は、S47で選択した読取手段に対し、商品情報を取得する指示を送信する(S48)。当該指示を受信した読取手段は、当該指示に応じて、各商品に付されている電子タグから商品情報を取得する処理を実行する。読取手段は、その処理を実行した時点において読取手段から所定の距離以内に位置する電子タグから商品情報を取得する。なお、商品情報取得装置10は、S47で選択されていない読取手段には、商品情報を取得する指示を送信しない。このため、S47で選択されていない読取手段は、この時点では、電子タグから商品情報を取得する処理を実行しない。
【0141】
次に、商品情報取得装置10は、S48で送信された指示に応じて実行された無線通信で電子タグから取得された商品情報(読取結果)を、読取手段から取得する(S49)。
【0142】
次に、商品情報取得装置10は、S49で取得された商品情報に基づき、問合せ商品の在庫有無、在庫数、及び位置の中の少なくとも1つを特定する(S50)。そして、商品情報取得装置10は、S50の特定結果を出力する(S51)。
【0143】
例えば、商品情報取得装置10は、図12に示すような特定結果を示す画面を、スマートフォン等の通信装置や、店内に設置された専用の端末装置に送信する。当該通信装置や専用の端末装置は、図12に示すような画面をディスプレイ等に表示する。なお、図12では、問合せ商品が「5通路」付近にあるとユーザに通知されている。この通知について説明する。第2の選択では、問合せ商品の陳列位置から所定の距離以内に位置しない読取手段が選択されている。このため、図6に示すように、問合せ商品の商品情報を取得した読取手段の位置Pから所定の距離L以内にその問合せ商品の陳列位置Dが存在しないことになる。第2の実施形態で説明した通り、このような場合、商品情報取得装置10は、その問合せ商品の位置をピンポイントでは特定せず、商品情報を取得した読取手段の位置付近を、その問合せ商品の位置として特定することができる。例えば、商品情報取得装置10は、読取手段から所定の距離L以内を、その問合せ商品の位置として特定してもよい。また、商品情報取得装置10は、読取手段の位置と店のフロアマップとに基づき、その読取手段が位置するフロア内の位置(通路等)を特定し、その特定した位置付近をその問合せ商品の位置として特定してもよい。このため、図12に示す特定結果では、問合せ商品が「5通路」付近にあるとユーザに通知されている。
【0144】
図示しないが、S50の特定結果が「在庫なし」である場合、商品情報取得装置10は、その旨を示す画面を出力することができる。
【0145】
なお、ここまでは、第1の選択及び第2の選択の2回に分けて読取手段を選択する処理を説明したが、商品情報取得装置10は、3回以上に分けて読取手段を選択してもよい。すなわち、第2の選択で選択された読取手段が取得した商品情報に基づく特定結果が「在庫なし」である場合、選択部11は、新たに別の条件で読取手段を選択し直してもよい。
【0146】
第4の実施形態の商品情報取得装置10のその他の構成は、第1乃至第3の実施形態の商品情報取得装置10の構成と同様である。
【0147】
第4の実施形態の商品情報取得装置10によれば、第1乃至第3の実施形態の商品情報取得装置10と同様の作用効果が実現される。
【0148】
また、第4の実施形態の商品情報取得装置10は、必要に応じて、商品情報を取得する処理を実行する読取手段の数を段階的に増やすことができる。このような商品情報取得装置10によれば、商品情報取得装置10及び読取手段の処理負担を軽減しながら、店員や客から問合せがあった商品のリアルタイムな在庫状況をより正確に特定し、店員や客に通知することができる。
【0149】
<第5の実施形態>
第5の実施形態の商品情報取得装置10は、在庫の変動イベントが検出された商品の在庫状況を確認し、その結果に基づき商品在庫情報を更新する機能を有する。商品情報取得装置10は、一斉に全ての商品の在庫状況を確認するのでなく、在庫の変動イベントの検出に応じて、当該在庫の変動イベントが検出された商品の在庫状況を確認する。このため、商品情報取得装置10は、商品情報取得装置10や読取手段の処理負担を軽減しながら、商品の在庫状況をリアルタイムに更新することができる。以下、詳細に説明する。
【0150】
選択部11は、在庫の変動イベントが発生した商品(以下、「在庫変動商品」と呼ぶ場合がある)を検出する。
【0151】
「在庫の変動イベント」は、在庫状況が変動した可能性のあるイベントである。在庫の変動イベントは、例えば店員によって所定の商品に対して行われるアクションである。
【0152】
例えば、以下の中の少なくとも1つが在庫の変動イベントとなる。
【0153】
・陳列位置の前に店員が所定時間以上滞在した。
・陳列位置の前で店員が品出し作業を行った。
【0154】
これらの変動イベントは、店内を撮影した画像を解析することで特定される。「品出し作業」については、予め品出し作業時の店員の外観の特徴が商品情報取得装置10又は商品情報取得装置10からアクセス可能な外部装置に登録されている。そして、選択部11は、当該特徴に基づき、品出し作業を行っている店員を検出する。品出し作業時の店員の外観の特徴は、姿勢、動き、所持物、店員の周囲に存在する物体の種類等である。
【0155】
選択部11は、在庫変動商品を検出すると、在庫変動商品の陳列位置から所定の距離以内に位置する読取手段を選択する。
【0156】
特定部14は、在庫変動商品の在庫有無、在庫数及び位置の少なくとも1つを特定し、特定結果に基づき、複数の商品各々の在庫状況を示す商品在庫情報を更新する。図13に、商品在庫情報の一例を示す。図13に示す商品在庫情報は、各商品の在庫数を示す。特定部14は、全ての商品の商品在庫情報を一斉に更新するのでなく、在庫の変動イベントの発生に応じて、在庫の変動イベントが発生した商品の商品在庫情報を更新する。
【0157】
次に、図14のフローチャートを用いて、商品情報取得装置10の処理の流れの一例を説明する。
【0158】
商品情報取得装置10は、在庫の変動イベントを検出すると(S60のYes)、在庫の変動イベントが発生した在庫変動商品の陳列位置から所定距離以内に位置する読取手段を選択する(S61)。
【0159】
次に、商品情報取得装置10は、S61で選択した読取手段に対し、商品情報を取得する指示を送信する(S62)。当該指示を受信した読取手段は、当該指示に応じて、各商品に付されている電子タグから商品情報を取得する処理を実行する。読取手段は、その処理を実行した時点において読取手段から所定の距離以内に位置する電子タグから商品情報を取得する。なお、商品情報取得装置10は、S61で選択されていない読取手段には、商品情報を取得する指示を送信しない。このため、S61で選択されていない読取手段は、この時点では、電子タグから商品情報を取得する処理を実行しない。
【0160】
次に、商品情報取得装置10は、S62で送信された指示に応じて実行された無線通信で電子タグから取得された商品情報(読取結果)を、読取手段から取得する(S63)。次に、商品情報取得装置10は、S63で取得された商品情報に基づき、在庫変動商品の在庫有無、在庫数、及び位置の中の少なくとも1つを特定する(S64)。そして、商品情報取得装置10は、S64の特定結果に基づき、在庫変動商品の商品在庫情報を更新する(S65)。
【0161】
第5の実施形態の商品情報取得装置10のその他の構成は、第1乃至第4の実施形態の商品情報取得装置10の構成と同様である。
【0162】
第5の実施形態の商品情報取得装置10によれば、第1乃至第4の実施形態の商品情報取得装置10と同様の作用効果が実現される。
【0163】
また、第5の実施形態の商品情報取得装置10は、在庫の変動イベントが検出された商品の在庫状況を確認し、その結果に基づき商品在庫情報を更新する。商品情報取得装置10は、一斉に全ての商品の在庫状況を確認するのでなく、在庫の変動イベントの検出に応じて、当該在庫の変動イベントが検出された商品の在庫状況を確認する。このため、商品情報取得装置10は、商品情報取得装置10及び読取手段の処理負担を軽減しながら、商品の在庫状況をリアルタイムに更新することができる。
【0164】
<変形例>
上述した全ての実施形態は、以下の変形例の中の1つ又は複数を採用して、その構成を変形することができる。これら変形例においても、上記実施形態と同様の作用効果が実現される。
【0165】
「変形例1」
商品情報取得装置10は、店内に位置する全ての読取手段から商品情報を取得し、各商品の在庫状況を確認してもよい。
【0166】
この場合、選択部11は、店内に位置する読取手段を選択する。すなわち、選択部11は、店内に位置しない読取手段を選択しない。店内に位置しない読取手段を選択しない内容にすることで、商品情報取得装置10及び読取手段の処理負担を軽減できる。
【0167】
なお、選択部11は、店内に位置する読取手段を一度に選択してもよい。この場合、指示部12は、選択された店内に位置する読取手段に対し、商品情報を取得する指示を送信する。取得部13は、当該指示に応じて実行された無線通信で電子タグから取得された商品情報を、選択された店内に位置する読取手段から取得する。そして、特定部14は、取得部13により取得された商品情報に基づき、各商品の在庫有無、各商品の在庫数、及び各商品の位置の中の少なくとも1つを特定する。
【0168】
ところで、店内に位置する読取手段から取得された商品情報は、在庫としてカウントすることが好ましくない商品の商品情報を含み得る。そこで、特定部14は、次のような算出方法で、各商品の在庫数を算出してもよい。
【0169】
まず、特定部14は、取得部13により取得された商品情報の中のN個の商品情報において対象商品が示されている場合、店内に存在するその対象商品の数をN個と算出する。そして、特定部14は、Nから以下の中の少なくとも1つを引いた数を、その対象商品の在庫数として算出する。
【0170】
・読取手段が電子タグから商品情報を取得する処理を実行したタイミング以降にPOS(point of sales)レジスターにおいて登録されたその対象商品の販売数
・レジカウンターから所定の距離以内に位置する読取手段により取得された対象商品の商品情報の数
・返品等を受付けるカウンターから所定の距離以内に位置する読取手段により取得された対象商品の商品情報の数
・試着室に存在する対象商品の数
【0171】
「読取手段が電子タグから商品情報を取得する処理を実行したタイミング以降にPOSレジスターにおいて登録されたその対象商品の販売数」は、POSレジスターにおいて登録されたデータを確認することで特定できる。特定部14は、当該データに基づき、当該販売数を特定する。
【0172】
「レジカウンターから所定の距離以内に位置する読取手段により取得された対象商品の商品情報の数」及び「返品等を受付けるカウンターから所定の距離以内に位置する読取手段により取得された対象商品の商品情報の数」は、上記実施形態で説明した手法で特定できる。特定部14は、上記実施形態で説明した手法でこれらの数を特定する。
【0173】
「試着室に存在する対象商品の数」は、様々な手法で特定できる。例えば、特定部14は、試着室から所定の以内に位置する読取手段により取得された対象商品の商品情報の数を、当該数として特定してもよい。その他、試着室の手前にゲートが存在してもよい。ゲートは、商品に付されている電子タグから商品情報を取得するリーダライタ装置を備える。リーダライタ装置は、商品を手にした客がゲートを通過する際に、ゲートを通過した商品に付されている電子タグから商品情報を取得する。商品情報取得装置10は、ゲートのリーダライタ装置が取得した商品情報に基づき、試着室に持ち込まれている商品を管理することができる。特定部14は、当該管理結果に基づき、試着室に存在する対象商品の数を特定してもよい。
【0174】
当該変形例では、特定部14は、各商品の陳列位置を示す陳列位置情報(図5)を更新してもよい。特定部14は、陳列位置情報で示される各商品の陳列位置を、第2の実施形態で説明した手法で特定した各商品の位置に更新する。
【0175】
当該変形例によれば、商品情報取得装置10及び読取手段の処理負担を軽減しながら、商品の在庫数をより正確に特定することができる。
【0176】
「変形例2」
選択部11は、所定の売場にいる店員が所持する読取手段を選択することができる。当該変形例の場合、店内に複数の売場が存在する。衣料品店の複数の売場は、例えば、子供服売場、男性服売場、女性服売場等である。そして、予め作成されたシフトにおいて、各店員の各勤務日の業務スケジュールが示されている。業務スケジュールは、各時間帯に担当する売場が示されている。そして、選択部11は、予め商品情報取得装置10又は商品情報取得装置10からアクセス可能な外部装置に登録された業務スケジュールに基づき、各タイミングで店員がどの売場にいるか判断する。なお、選択部11は、店内を撮影した画像を解析して、各売場にいる店員を特定してもよい。
【0177】
「所定の売場」は、上述した問合せ商品や在庫変動商品が陳列されている売場である。予め、各売場の識別情報と、各売場に陳列されている商品の識別情報とを紐付けた紐付情報が記憶装置に登録されている。選択部11は、当該紐付情報に基づき、所定の商品が陳列されている売場を特定することができる。当該紐付情報を記憶する記憶装置は、商品情報取得装置10内に設けられてもよい。その他、当該記憶装置は、商品情報取得装置10と通信可能に構成された外部装置内に設けられてもよい。
【0178】
「変形例3」
ユーザは、店内の少なくとも一部のエリアを指定してもよい。そして、選択部11は、指定されたエリア内に位置する読取手段を選択してもよい。ユーザは、所定の売場を選択してもよい。また、ユーザは、マネキンが存在するエリアやバックヤード等を指定してもよい。
【0179】
ユーザは、スマートフォン等の通信装置や店内に設置された専用の端末装置を介して当該指定を行ってもよい。
【0180】
ユーザから当該指定を受付ける手段は様々である。例えば、予め、店内が複数のエリアに分類されてもよい。複数のエリアの一例は、例えば、子供服売場、男性服売場、女性服売場、マネキンエリア、バックヤード、レジカウンター等である。そして、ユーザに向けて、その複数のエリアが選択可能に提示されてもよい。そして、ユーザは、提示された複数のエリアの中から少なくとも1つを指定してもよい。
【0181】
その他、店のフロアマップがユーザに向けて提示されてもよい。そして、ユーザは、フロアマップ上で自由な形状及び大きさの閉じられたエリアを描画する入力で、店内の少なくとも一部のエリアを指定してもよい。
【0182】
変形例3は、例えば第3の実施形態に適用することができる。すなわち、ユーザは、問合せ商品の指定に加えて、店内の少なくとも一部のエリアを指定する。商品情報取得装置10は、ユーザが指定した店内の少なくとも一部エリアに位置する読取手段から商品情報を取得し、取得した商品情報に基づき問合せ商品の在庫状況を特定する。そして、商品情報取得装置10は、特定結果をユーザに通知する。
【0183】
「変形例4」
商品情報取得装置10は、複数の読取手段各々から取得した商品情報の信頼度を算出してもよい。
【0184】
例えば、商品情報取得装置10は、商品情報を取得した読取手段各々が以下のいずれの基準に該当するか判断してもよい。そして、その判断結果に基づき、各読取手段から取得した商品情報の信頼度を算出してもよい。基準1を満たす読取手段から取得した商品情報の信頼度が最も高い。そして、基準2を満たす読取手段から取得した商品情報の信頼度が次に高く、基準3を満たす読取手段から取得した商品情報の信頼度が次に高く、基準4を満たす読取手段から取得した商品情報の信頼度が最も低い。
【0185】
(基準1:同じ場所で所定回数以上、電子タグから商品情報を取得する処理を実行した)
上述の通り、読取手段は、店内を移動する店員や移動手段が所持することができる。店員や移動手段が移動中に読取手段が電子タグから商品情報を取得する処理を実行した場合、当然、取得した情報の信頼度は低くなる。基準1を満たす読取手段は、その場所で所定時間以上停止し、停止した状態で電子タグから商品情報を取得した可能性が高い。このような基準1を満たす読取手段が取得した商品情報の信頼度は高くなる。
【0186】
この例の場合、各読取手段は、商品情報取得装置からの1回の指示に応じて、複数回、電子タグから商品情報を取得する処理を実行することができる。例えば、読取手段は、数秒おきに所定回数実行する。そして、読取手段は、その複数回の処理で取得した商品情報の少なくとも一部を商品情報取得装置に送信する。また、読取手段は、複数回の処理各々を実行した時の自装置の位置情報を商品情報取得装置に送信する。商品情報取得装置は、当該位置情報に基づき、各読取手段が基準1を満たすか判断する。
【0187】
(基準2:同じ場所で所定回数以上、電子タグから商品情報を取得する処理を実行しておらず、移動距離が基準値以下)
移動距離は、「商品情報取得装置からの1回の指示に応じて実施される複数回の電子タグから商品情報を取得する処理」における前後する2回の実施の間における読取手段の移動距離である。
【0188】
このような基準2を満たす読取手段が取得した商品情報は、移動中の読取手段が取得した情報である可能性がある。一方で、上記移動距離が基準値以下である場合、移動中の読取手段が取得した情報である可能性は低くなる。このような基準2を満たす読取手段が取得した商品情報の信頼度は、基準1を満たす読取手段が取得した商品情報の信頼度よりも低くなる。そして、このような基準2を満たす読取手段が取得した商品情報は、基準1を満たす読取手段が取得した商品情報の次に信頼度が高くなる。商品情報取得装置は、基準1と同様の手法で、各読取手段が基準2を満たすか判断することができる。
【0189】
(基準3:同じ場所で所定回数以上、電子タグから商品情報を取得する処理を実行しておらず、移動距離が基準値より大きい)
このような基準3を満たす読取手段が取得した商品情報は、移動中の読取手段が取得した情報である可能性がより高い。このような基準3を満たす読取手段が取得した商品情報の信頼度は、基準1及び基準2を満たす読取手段が取得した商品情報の信頼度よりも低くなる。商品情報取得装置は、基準1及び基準2と同様の手法で、各読取手段が基準3を満たすか判断することができる。
【0190】
(基準4:取得した商品情報の数が基準より小さい)
電波は跳ね返りによって、思わぬ所に飛ぶ場合がある。取得した商品情報の数が基準より小さい場合、その読取手段の位置は、電子タグとの間で良好な通信環境を確保できない位置である可能性がある。このような基準4を満たす読取手段が取得した商品情報の信頼度は、基準1乃至基準3を満たす読取手段が取得した商品情報の信頼度よりも低くなる。
【0191】
以上、実施の形態を参照して本開示を説明したが、本開示は上述の実施の形態に限定されるものではない。本開示の構成や詳細には、本開示のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。そして、各実施の形態は、適宜他の実施の形態と組み合わせることができる。
【0192】
また、上述の説明で用いた複数のフローチャートでは、複数の工程(処理)が順番に記載されている。しかし、各実施の形態で実行される工程の実行順序は、その記載の順番に制限されない。各実施の形態では、図示される工程の順番を内容的に支障のない範囲で変更することができる。また、上述の各実施の形態は、内容が相反しない範囲で組み合わせることができる。
【0193】
上記の実施の形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下に限られない。
1. 無線通信で各商品に付されている電子タグから各商品を示す商品情報を取得する読取手段の中から、所定条件を満たす前記読取手段を選択する選択手段と、
選択された前記読取手段に対し、前記商品情報を取得する指示を送信する指示手段と、
前記指示に応じて実行された無線通信で前記電子タグから取得された前記商品情報を、前記読取手段から取得する取得手段と、
を有する商品情報取得装置。
2. 前記読取手段は、店員又は店内を移動する移動手段によって所持される1に記載の商品情報取得装置。
3. 前記電子タグから取得された前記商品情報に基づき、各商品の在庫有無、各商品の在庫数、及び各商品の位置の中の少なくとも1つを特定する特定手段を有する1又は2に記載の商品情報取得装置。
4. 前記選択手段は、
前記読取手段の現在位置を示す位置情報を取得し、
現在位置が所定の位置条件を満たす前記読取手段を選択する1から3のいずれかに記載の商品情報取得装置。
5. 前記選択手段は、
商品の陳列位置を示す陳列位置情報に基づき、在庫の問合わせがあった問合せ商品の陳列位置を特定し、
前記問合せ商品の陳列位置から所定の距離以内に位置する前記読取手段を選択する4に記載の商品情報取得装置。
6. 前記選択手段は、
在庫の変動イベントが検出された在庫変動商品の陳列位置から所定の距離以内に位置する前記読取手段を選択し、
前記特定手段は、
前記在庫変動商品の在庫有無、在庫数及び位置の少なくとも1つを特定し、特定結果に基づき、複数の商品各々の在庫状況を示す商品在庫情報を更新する3に記載の商品情報取得装置。
7. 前記特定手段は、
前記問合せ商品の陳列位置から所定の距離以内に位置する前記読取手段から取得された前記商品情報に基づき、前記問合せ商品の在庫有無を特定し、
特定結果が、前記問合せ商品の在庫有りである場合、前記陳列位置情報で示される前記問合せ商品の陳列位置に前記問合せ商品が陳列されている旨を示す情報をユーザに通知する3に記載の商品情報取得装置。
8. 前記問合せ商品の陳列位置から所定の距離以内に位置する前記読取手段から取得された前記商品情報に基づく前記特定結果が、前記問合せ商品の在庫なしである場合、
前記選択手段は、
前記問合せ商品の陳列位置から所定の距離以内に位置しない前記読取手段の中の少なくとも1つを新たに選択する請求項7に記載の商品情報取得装置。
9. 1つ以上のコンピュータが、
無線通信で各商品に付されている電子タグから各商品を示す商品情報を取得する読取手段の中から、所定条件を満たす前記読取手段を選択し、
選択された前記読取手段に対し、前記商品情報を取得する指示を送信し、
前記指示に応じて実行された無線通信で前記電子タグから取得された前記商品情報を、前記読取手段から取得する商品情報取得方法。
10. 前記読取手段は、店員又は店内を移動する移動手段によって所持される9に記載の商品情報取得方法。
11. 1つ以上のコンピュータが、前記電子タグから取得された前記商品情報に基づき、各商品の在庫有無、各商品の在庫数、及び各商品の位置の中の少なくとも1つを特定する9又は10に記載の商品情報取得方法。
12. 前記1つ以上のコンピュータが、
前記読取手段の現在位置を示す位置情報を取得し、
現在位置が所定の位置条件を満たす前記読取手段を選択する9から11のいずれかに記載の商品情報取得方法。
13. 前記1つ以上のコンピュータが、
商品の陳列位置を示す陳列位置情報に基づき、在庫の問合わせがあった問合せ商品の陳列位置を特定し、
前記問合せ商品の陳列位置から所定の距離以内に位置する前記読取手段を選択する12に記載の商品情報取得方法。
14. 前記1つ以上のコンピュータが、
在庫の変動イベントが検出された在庫変動商品の陳列位置から所定の距離以内に位置する前記読取手段を選択し、
前記在庫変動商品の在庫有無、在庫数及び位置の少なくとも1つを特定し、特定結果に基づき、複数の商品各々の在庫状況を示す商品在庫情報を更新する11に記載の商品情報取得方法。
15. 前記1つ以上のコンピュータが、
前記問合せ商品の陳列位置から所定の距離以内に位置する前記読取手段から取得された前記商品情報に基づき、前記問合せ商品の在庫有無を特定し、
特定結果が、前記問合せ商品の在庫有りである場合、前記陳列位置情報で示される前記問合せ商品の陳列位置に前記問合せ商品が陳列されている旨を示す情報をユーザに通知する11に記載の商品情報取得方法。
16. 1つ以上のコンピュータが、
前記問合せ商品の陳列位置から所定の距離以内に位置する前記読取手段から取得された前記商品情報に基づく前記特定結果が、前記問合せ商品の在庫なしである場合、前記問合せ商品の陳列位置から所定の距離以内に位置しない前記読取手段の中の少なくとも1つを新たに選択する請求項15に記載の商品情報取得方法。
17. コンピュータを、
無線通信で各商品に付されている電子タグから各商品を示す商品情報を取得する読取手段の中から、所定条件を満たす前記読取手段を選択する選択手段、
選択された前記読取手段に対し、前記商品情報を取得する指示を送信する指示手段、
前記指示に応じて実行された無線通信で前記電子タグから取得された前記商品情報を、前記読取手段から取得する取得手段、
として機能させるプログラム。
18. 前記読取手段は、店員又は店内を移動する移動手段によって所持される17に記載のプログラム。
19. 前記コンピュータを、前記電子タグから取得された前記商品情報に基づき、各商品の在庫有無、各商品の在庫数、及び各商品の位置の中の少なくとも1つを特定する特定手段として機能させる17又は18に記載のプログラム。
20. 前記選択手段は、
前記読取手段の現在位置を示す位置情報を取得し、
現在位置が所定の位置条件を満たす前記読取手段を選択する17から19のいずれかに記載のプログラム。
21. 前記選択手段は、
商品の陳列位置を示す陳列位置情報に基づき、在庫の問合わせがあった問合せ商品の陳列位置を特定し、
前記問合せ商品の陳列位置から所定の距離以内に位置する前記読取手段を選択する20に記載のプログラム。
22. 前記選択手段は、
在庫の変動イベントが検出された在庫変動商品の陳列位置から所定の距離以内に位置する前記読取手段を選択し、
前記特定手段は、
前記在庫変動商品の在庫有無、在庫数及び位置の少なくとも1つを特定し、特定結果に基づき、複数の商品各々の在庫状況を示す商品在庫情報を更新する19に記載のプログラム。
23. 前記特定手段は、
前記問合せ商品の陳列位置から所定の距離以内に位置する前記読取手段から取得された前記商品情報に基づき、前記問合せ商品の在庫有無を特定し、
特定結果が、前記問合せ商品の在庫有りである場合、前記陳列位置情報で示される前記問合せ商品の陳列位置に前記問合せ商品が陳列されている旨を示す情報をユーザに通知する19に記載のプログラム。
24. 前記問合せ商品の陳列位置から所定の距離以内に位置する前記読取手段から取得された前記商品情報に基づく前記特定結果が、前記問合せ商品の在庫なしである場合、
前記選択手段は、
前記問合せ商品の陳列位置から所定の距離以内に位置しない前記読取手段の中の少なくとも1つを新たに選択する請求項23に記載のプログラム。
【符号の説明】
【0194】
10 商品情報取得装置
11 選択部
12 指示部
13 取得部
14 特定部
1A プロセッサ
2A メモリ
3A 入出力I/F
4A 周辺回路
5A バス
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14