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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024174468
(43)【公開日】2024-12-17
(54)【発明の名称】画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   G03G 15/08 20060101AFI20241210BHJP
   G03G 21/00 20060101ALI20241210BHJP
【FI】
G03G15/08 347
G03G21/00 370
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023092307
(22)【出願日】2023-06-05
(71)【出願人】
【識別番号】000006150
【氏名又は名称】京セラドキュメントソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100167302
【弁理士】
【氏名又は名称】種村 一幸
(74)【代理人】
【識別番号】100135817
【弁理士】
【氏名又は名称】華山 浩伸
(74)【代理人】
【識別番号】100141298
【弁理士】
【氏名又は名称】今村 文典
(74)【代理人】
【識別番号】100187492
【弁理士】
【氏名又は名称】新保 元啓
(74)【代理人】
【識別番号】100181869
【弁理士】
【氏名又は名称】大久保 雄一
(74)【代理人】
【識別番号】100167830
【弁理士】
【氏名又は名称】仲石 晴樹
(74)【代理人】
【識別番号】100168583
【弁理士】
【氏名又は名称】前井 宏之
(72)【発明者】
【氏名】荒川 健
【テーマコード(参考)】
2H077
2H270
【Fターム(参考)】
2H077AA02
2H077AA25
2H077AA35
2H077AB02
2H077AB12
2H077AB14
2H077AC02
2H077AD02
2H077AD06
2H077AD13
2H077AD36
2H077AE06
2H077AE08
2H077DA32
2H077DA57
2H077DB25
2H077EA03
2H077GA02
2H077GA03
2H270KA22
2H270LA26
2H270LA64
2H270LD05
2H270MA18
2H270MA19
2H270MB39
2H270MC30
2H270MC31
2H270ZC03
2H270ZC04
(57)【要約】
【課題】静電潜像をトナーで現像する際に、トナーの飛散を抑制できる画像形成装置を提供する。
【解決手段】画像形成装置は、装着部と、画像形成部11と、供給路210と、トナー帯電部200と、検知部104と、制御部20とを備える。装着部では、トナーが収容されたトナーコンテナ116が着脱可能である。画像形成部11は、トナーを用いてシートに画像を形成する。供給路210は、トナーコンテナ116から画像形成部11にトナーを供給する。トナー帯電部200は、供給路210を通過するトナーを帯電させる。検知部104は、環境情報を検知する。制御部20は、環境情報に基づいて、トナー帯電部200を制御する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
トナーが収容されたトナーコンテナが着脱可能な装着部と、
前記トナーを用いてシートに画像を形成する画像形成部と、
前記トナーコンテナから前記画像形成部に前記トナーを供給する供給路と、
前記供給路を通過する前記トナーを帯電させるトナー帯電部と、
環境情報を検知する検知部と、
前記環境情報に基づいて、前記トナー帯電部を制御する制御部と
を備える、画像形成装置。
【請求項2】
前記画像形成部は、
静電潜像が形成される感光体ドラムと、
前記トナーによって前記静電潜像を現像する現像部と
を備え、
前記現像部は、前記トナー及びキャリアを収容する搬送部を備え、
前記トナーは、前記搬送部内を移動する間に、前記キャリアとの間で摩擦帯電する、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記現像部は、前記トナーを設定極性に帯電させ、
前記制御部は、前記環境情報が高温高湿を示す場合、前記トナー帯電部によって前記設定極性に前記トナーを帯電させる、請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記環境情報が低温低湿を示す場合、前記トナー帯電部によって前記設定極性と逆の極性に前記トナーを帯電させる、請求項3に記載の画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載された現像装置は、現像剤担持体と、ケーシングと、電極とを備える。現像剤担持体は、現像剤を表面側に保持し移動する基体と、基体の内側に固定配置され複数の磁極を有する磁性体とからなる。ケーシングは、現像剤担持体を保持する。電極は、現像剤担持体と対向するケーシングに配置される。電極は、磁性体の所定の磁極により形成される法線方向磁束密度変化が略最大となる領域を含む位置に配置される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001-66886号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載された現像装置では、静電潜像をトナーで現像する際に、設定極性と逆の極性に帯電されたトナーの飛散を防止できるが、帯電量が小さいトナーの飛散を防止できなかった。
【0005】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、静電潜像をトナーで現像する際に、トナーの飛散を抑制できる画像形成装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一局面によれば、画像形成装置は、装着部と、画像形成部と、供給路と、トナー帯電部と、検知部と、制御部とを備える。前記装着部では、トナーが収容されたトナーコンテナが着脱可能である。前記画像形成部は、前記トナーを用いてシートに画像を形成する。前記供給路は、前記トナーコンテナから前記画像形成部に前記トナーを供給する。前記トナー帯電部は、前記供給路を通過する前記トナーを帯電させる。前記検知部は、環境情報を検知する。前記制御部は、前記環境情報に基づいて、前記トナー帯電部を制御する。
【発明の効果】
【0007】
本発明の画像形成装置によれば、静電潜像をトナーで現像する際に、トナーの飛散を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の実施形態に係る画像形成装置の構成を示す図である。
図2】本実施形態に係る画像形成部の構成の一例を示す断面図である。
図3】本実施形態に係る画像形成装置の構成を示すブロック図である。
図4】本実施形態に係る制御部の処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図中、同一又は相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。実施形態において、X軸及びY軸は水平方向に沿っており、Z軸は鉛直方向に沿っており、X軸、Y軸及びZ軸は互いに直交する。
【0010】
まず、図1を参照して、実施形態に係る画像形成装置100の構成について説明する。図1は、画像形成装置100の構成を示す図である。図1に示すように、画像形成装置100は、例えば、カラー複合機である。
【0011】
画像形成装置100は、画像形成ユニット10、給送部30、搬送部40、定着部50、排出部60、制御部20、記憶部80、操作部120、原稿給送部90、スキャナー部91及び検知部104を備える。
【0012】
原稿給送部90は、原稿載置部90aを備える。原稿給送部90は、原稿載置部90aにセットされた原稿Gをスキャナー部91の読み取り位置に搬送する。
【0013】
スキャナー部91は、露光ランプにより原稿Gを照射し、反射光をCCD(Charge Coupled Device)で受光することにより、原稿Gから画像を読み取って、画像を示す画像データを生成する。画像データは、例えば、複数の階調値をそれぞれ示す複数の画素データを含む。そして、スキャナー部91は、画像データを制御部20に出力する。
【0014】
給送部30は、シートPを搬送部40へ供給する。搬送部40は、シートPを画像形成ユニット10及び定着部50を経由して排出部60まで搬送する。シートPは、例えば、普通紙、コピー紙、再生紙、薄紙、厚紙、光沢紙又はOHP(Overhead Projector)である。
【0015】
画像形成ユニット10は、画像データに基づいてシートPに画像を形成する。定着部50は、シートPを加熱及び加圧し、シートPに転写されたトナー像をシートPに定着する。排出部60は、シートPを画像形成装置100の外部へ排出する。
【0016】
検知部104は、環境情報を検知する。環境情報は、温度及び湿度示す情報を含む。
【0017】
制御部20は、画像形成ユニット10、給送部30、搬送部40、定着部50、排出部60、原稿給送部90、スキャナー部91及び検知部104を制御する。具体的には、制御部20は、CPU(Central Processing Unit)のようなプロセッサーを含む。
【0018】
記憶部80は、記憶装置を含み、コンピュータープログラムを記憶する。具体的には、記憶部80は、半導体メモリーのような主記憶装置、並びに、半導体メモリー及び/又はハードディスクドライブのような補助記憶装置を含む。
【0019】
操作部120は、表示部と操作キー部とを備える。表示部は、例えば、液晶ディスプレーである。表示部は、画像情報を表示する。また、表示部は、入力用のタッチパネルとしても機能する。
【0020】
次に、画像形成ユニット10の構成について説明する。画像形成ユニット10は、複数の画像形成部11、複数の装着部19、露光部13及び転写部12を備える。すなわち、画像形成部11及び装着部19は、複数である。
【0021】
複数の装着部19には、それぞれ、トナーコンテナが着脱可能である。トナーコンテナには、トナーが収容される。トナーは多数のトナー粒子を含む。トナー粒子の粒径は、例えば、体積基準のメディアン径(D50)で5.0μm以上8.0μm以下であり、好ましくは5.2μm以上6.7μm以下である。例えば、複数のトナーコンテナは、シアン色のトナーが収容されるトナーコンテナ、マゼンタ色のトナーが収容されるトナーコンテナ、イエロー色のトナーが収容されるトナーコンテナ、及び、ブラック色のトナーが収容されるトナーコンテナを含む。
【0022】
複数の画像形成部11には、トナーが供給される。複数の画像形成部11の各々は感光体ドラム101を含む。例えば、複数の画像形成部11は、シアン色のトナーが供給される画像形成部11c、マゼンタ色のトナーが供給される画像形成部11m、イエロー色のトナーが供給される画像形成部11y、及び、ブラック色のトナーが供給される画像形成部11kを含む。画像形成部11c、画像形成部11m、画像形成部11y及び画像形成部11kの構成は、互いに略同一である。
【0023】
露光部13は、複数の感光体ドラム101の各々にレーザー光を照射する。その結果、複数の感光体ドラム101の各々に静電潜像が形成される。そして、複数の画像形成部11は、それぞれ、複数の静電潜像を現像する。複数の静電潜像は、それぞれ、互いに異なる複数色のトナーによって現像される。その結果、複数の感光体ドラム101に、それぞれ、互いに異なる複数色のトナー像が形成される。
【0024】
転写部12は、中間転写ベルト12aと駆動ローラー12bと従動ローラー12cとを備える。中間転写ベルト12aは、駆動ローラー12b及び従動ローラー12cに張架される。中間転写ベルト12aは、駆動ローラー12bによって回転方向RAに回転駆動される。複数の画像形成部11が、中間転写ベルト12a上に、互いに異なる複数色のトナー像を転写する。複数色のトナー像が中間転写ベルト12a上で重畳されることで、中間転写ベルト12a上にトナー像(具体的にはカラー画像)が形成される。転写部12は、中間転写ベルト12a上に形成されたトナー像をシートP上に転写する。
【0025】
次に、図2を参照して、本実施形態に係る画像形成部11の構成について説明する。図2は、画像形成部11の構成の一例を示す断面図である。
【0026】
図2に示すように、画像形成部11は、感光体ドラム101に加えて、現像部110、帯電部102、クリーニング部103及び供給路210を更に備える。感光体ドラム101は、略円柱形状又は略円筒形状を有する。感光体ドラム101は、感光体ドラム101の回転軸線AXを中心として回転方向RBに回転する。感光体ドラム101は、例えばアモルファスシリコン(α-Si)感光体ドラム又は有機感光体(OPC:Organic PhotoConductor)ドラムである。
【0027】
帯電部102は、感光体ドラム101の表面の全面を所定電位に帯電させる。帯電部102は、例えば、帯電ローラーを含む。そして、図1に示すように、露光部13は、感光体ドラム101の表面の所定領域を露光する。その結果、感光体ドラム101の表面の所定領域に静電潜像が形成される。
【0028】
更に、現像部110は、複数のトナー粒子によって感光体ドラム101の表面の所定領域に形成された静電潜像を現像して、感光体ドラム101の表面の所定領域にトナー像を形成する。複数のトナー粒子は2成分現像剤に含まれている。
【0029】
具体的には、2成分現像剤は、複数のトナー粒子(具体的には多数のトナー粒子)に加えて、複数のキャリア粒子(具体的には多数のキャリア粒子)を含む。複数のトナー粒子は粉体であり、複数のキャリア粒子は粉体である。トナー粒子は、例えば正帯電性トナー粒子である。正帯電性トナー粒子は、キャリア粒子との摩擦により正に帯電する。正は、「設定極性」の一例である。
【0030】
キャリア粒子は、磁性を有する。キャリア粒子は、例えば、樹脂被覆型のキャリア粒子である。樹脂被覆型のキャリア粒子のコア粒子は、例えば、フェライト又はマグネタイトである。キャリア粒子の粒径は、例えば、体積平均粒径で20μm以上100μm以下であり、好ましくは25μm以上80μm以下である。
【0031】
ここで、現像ローラー112と感光体ドラム101との間には、現像ニップ部が形成されている。そして、現像ローラー112に現像バイアスが印加されると、現像ニップ部に電界が形成される。従って、電界の作用によって、トナー粒子が現像部110から感光体ドラム101に移動する。その結果、トナー粒子によって静電潜像が顕像化されてトナー像が形成される。トナー像は、図1に示す中間転写ベルト12aに転写される。
【0032】
現像部110は、現像ハウジング111と、現像ローラー112と、第1スクリューフィーダー113と、第2スクリューフィーダー114と、規制ブレード115とを備える。
【0033】
現像ローラー112は、略円柱形状又は略円筒形状を有する。そして、現像ローラー112は、感光体ドラム101に対向して配置される。現像ローラー112は、スリーブ112Sと磁石112Mとを備える。磁石112Mは、スリーブ112Sの内部に配置されている。磁石112Mは、S1極、N1極、S2極、N2極及びS3極を備える。N1極は主極とし機能し、S1極及びN2極は搬送極として機能し、S2極は剥離極として機能する。また、S3極は、汲上極及び規制極として機能する。
【0034】
スリーブ112Sは、非磁性の筒体(例えば、アルミニウムパイプ)である。スリーブ112Sは、例えばモーターによって駆動されて、磁石112Mの周りを回転方向RCに回転する。
【0035】
従って、スリーブ112Sは回転方向RCに回転しながら、キャリア粒子を磁石112Mの磁力により引き付ける。その結果、キャリア粒子による磁気ブラシが現像ローラー112の表面に形成される。具体的には、複数の磁気ブラシが現像ローラー112の表面に形成される。複数の磁気ブラシの各々は複数のキャリア粒子からなる。つまり、複数の磁気ブラシの各々は、現像ローラー112の表面に穂立ちしたキャリア粒子クラスターである。トナー粒子はキャリア粒子の表面に担持される。すなわち、トナー粒子は磁気ブラシに担持された状態で現像ローラー112の表面に担持される。
【0036】
規制ブレード115は、現像ローラー112に対して所定間隔をおいて配置される。規制ブレード115は、現像ローラー112の表面に形成された磁気ブラシの長さを規制する。
【0037】
現像ハウジング111は、2成分現像剤を収容する搬送部を含む。例えば、搬送部は、第1搬送部131と第2搬送部132とを有する。第1搬送部131では、2成分現像剤が現像ローラー112の軸方向の一端側から他端側に向かう第1搬送方向に搬送される。第2搬送部132は、現像ローラー112の軸方向の両端部において第1搬送部131と連通する。第2搬送部132では、第1搬送方向とは逆の第2搬送方向に2成分現像剤が搬送される。
【0038】
具体的には、第2搬送部132は第2スクリューフィーダー114を含む。第2スクリューフィーダー114は、回転方向REに回転され、2成分現像剤を第2搬送方向に搬送する。第1搬送部131は第1スクリューフィーダー113を含む。第1スクリューフィーダー113は、回転方向RDに回転され、2成分現像剤を第1搬送方向に搬送する。第1スクリューフィーダー113は、2成分現像剤を第1搬送方向に搬送しながら、現像ローラー112に2成分現像剤を供給する。
【0039】
2成分現像剤に含まれるトナー粒子は、例えば、第1搬送方向及び第2搬送方向に循環搬送される間に、2成分現像剤に含まれるキャリア粒子との間で摩擦帯電する。
【0040】
トナーコンテナ116は、補給用のトナー粒子を収容している収容部R1を有する。供給路210は、トナーコンテナ116から画像形成部11にトナーを供給する。補給用のトナー粒子は、トナーコンテナ116の収容部R1から供給路210を介して現像部110の第2搬送部132へ補給される。トナーコンテナ116は、補給量調整部材116aを備える。補給量調整部材116aは、トナーの補給量を調整する。トナーの補給量は、トナーコンテナ116から供給路210を介して第2搬送部132へ補給されるトナーの量である。補給量調整部材116aは、例えば、制御部20により回転動作を制御されるスクリューシャフトから構成される。
【0041】
画像形成部11は、トナー帯電部200を更に備える。トナー帯電部200は、供給路210を通過するトナーを帯電させる。具体的には、トナー帯電部200は、コロナ帯電装置である。詳細には、トナー帯電部200は、正(設定極性)にトナーを帯電させたり、負(設定極性の逆極性)にトナーを帯電させたりする。
【0042】
画像形成部11は、電圧印加部21を更に備える。電圧印加部21は、現像バイアスを現像ローラー112に印加する。現像バイアスとは、直流電圧に交流電圧が重畳されている電圧のことである。交流電圧は、例えばデューティー比が50%となる矩形波である。具体的には、電圧印加部21は、直流電源と交流電源とを有する。その結果、現像ローラー112の表面の現像バイアス電位は、電位Vdcである。
【0043】
帯電部102は、感光体ドラム101の表面を所定電位V0(V)に帯電させる。電位VLと電位Vdcとの電位差が、帯電したトナー粒子を現像ローラー112から静電潜像に移動させる電位差となる。具体的には、現像ローラー112に担持されたトナー粒子は、電気的に引き付けられて、感光体ドラム101の静電潜像に向かって飛翔する。その結果、感光体ドラム101の静電潜像にトナー像が形成される。
【0044】
次に、図3を参照して、本実施形態に係る画像形成装置100の構成について説明する。図3は、画像形成装置100の構成を示すブロック図である。図3に示すように、制御部20は、取得部20a、トナー制御部20c及び帯電制御部20eを含む。そして、制御部20のプロセッサーは、記憶部80の記憶装置に記憶されたコンピュータープログラムを実行することによって、取得部20a、トナー制御部20c及び帯電制御部20eとして機能する。
【0045】
取得部20aは、環境情報を取得する。例えば、取得部20aは、シートPに画像を形成するときに、環境情報を検知部104から受信する。
【0046】
トナー制御部20cは、シートPに画像を形成するときに、トナーを現像部110から感光体ドラム101に供給するように画像形成部11を制御する。また、トナー制御部20cは、トナーをトナーコンテナ116から現像部110に補給する。
【0047】
帯電制御部20eは、環境情報に基づいて、トナー帯電部200を制御する。具体的には、帯電制御部20eは、環境情報が高温高湿を示す場合、トナー帯電部200によって正(設定極性)にトナーを帯電させる。換言すれば、第1搬送方向及び第2搬送方向に循環搬送される間に、キャリア粒子との間で摩擦帯電させるが、環境情報が高温高湿を示す場合には、トナーの帯電量が小さくなるので、第1搬送方向及び第2搬送方向に循環搬送される前に、正(設定極性)にトナーを帯電させておく。その結果、トナーを適切な帯電量に帯電できる。よって、静電潜像をトナーで現像する際に、トナーの飛散を抑制できる。
【0048】
一方、帯電制御部20eは、環境情報が低温低湿を示す場合、トナー帯電部200によって負(設定極性の逆極性)にトナーを帯電させる。換言すれば、第1搬送方向及び第2搬送方向に循環搬送される間に、キャリア粒子との間で摩擦帯電させるが、環境情報が低温低湿を示す場合には、トナーの帯電量が大きくなるので、第1搬送方向及び第2搬送方向に循環搬送される前に、負(設定極性の逆極性)にトナーを帯電させておく。その結果、トナーを適切な帯電量に帯電できる。よって、静電潜像をトナーで現像する際に、トナーの飛散を抑制できる。
【0049】
なお、帯電制御部20eは、環境情報が高温高湿を示さない場合と低温低湿を示さない場合には、トナー帯電部200によってトナーを帯電させない。
【0050】
次に、図4を参照して、本実施形態に係る制御部20の処理の一例について説明する。図4は、制御部20の処理の一例を示すフローチャートである。本実施形態に係る制御部20の処理は、ステップS101~ステップS104を含む。
【0051】
まず、ステップS101において、取得部20aは、環境情報を取得する。そして、処理はステップS102に進む。
【0052】
次に、ステップS102において、帯電制御部20eは、環境情報が何を示すかを判定する。環境情報が低温低湿を示すと帯電制御部20eが判定した場合には、処理がステップS103に進む。ステップS103において、帯電制御部20eは、トナー帯電部200によって正(設定極性)にトナーを帯電させて、処理が終了する。
【0053】
また、環境情報が高温高湿を示すと帯電制御部20eが判定した場合には、処理がステップS104に進む。ステップS104において、帯電制御部20eは、トナー帯電部200によって負(設定極性と逆極性)にトナーを帯電させて、処理が終了する。
【0054】
更に、環境情報が低温低湿も高温高湿も示さないと帯電制御部20eが判定した場合には、処理が終了する。
【0055】
以上、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明した。但し、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である。また、上記の実施形態に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることによって、種々の発明の形成が可能である。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。図面は、理解しやすくするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の厚み、長さ、個数、間隔等は、図面作成の都合上から実際とは異なる場合もある。また、上記の実施形態で示す各構成要素の材質、形状、寸法等は一例であって、特に限定されるものではなく、本発明の効果から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0056】
図1図4を参照して説明したように、本実施形態では、画像形成装置100がカラー複合機であるが、本発明はこれに限定されない。画像形成装置がシートPにトナー像を形成すればよい。画像形成装置が、例えば、カラープリンターでもよい。また、画像形成装置が、例えば、モノクロ複写機でもよい。
【産業上の利用可能性】
【0057】
本発明は、画像形成装置に関するものであり、産業上の利用可能性を有する。
【符号の説明】
【0058】
11 画像形成部
20 制御部
104 検知部
116 トナーコンテナ
200 トナー帯電部
210 供給路
図1
図2
図3
図4