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特開2024-174505登録方法、プログラム、及び、情報端末
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024174505
(43)【公開日】2024-12-17
(54)【発明の名称】登録方法、プログラム、及び、情報端末
(51)【国際特許分類】
   H05B 47/19 20200101AFI20241210BHJP
   H05B 47/105 20200101ALI20241210BHJP
【FI】
H05B47/19
H05B47/105
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023092362
(22)【出願日】2023-06-05
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109210
【弁理士】
【氏名又は名称】新居 広守
(74)【代理人】
【識別番号】100137235
【弁理士】
【氏名又は名称】寺谷 英作
(74)【代理人】
【識別番号】100131417
【弁理士】
【氏名又は名称】道坂 伸一
(72)【発明者】
【氏名】冨尾 勇太
(72)【発明者】
【氏名】西保 和磨
(72)【発明者】
【氏名】亀田 晃佑
【テーマコード(参考)】
3K273
【Fターム(参考)】
3K273PA01
3K273QA07
3K273QA29
3K273RA08
3K273SA17
3K273SA36
3K273SA60
3K273TA03
3K273TA05
3K273TA15
3K273TA27
3K273TA28
3K273TA29
3K273TA54
3K273TA66
3K273UA17
3K273UA21
3K273UA22
3K273UA23
(57)【要約】
【課題】機器のグルーピングを支援することができる登録方法を提供する。
【解決手段】登録方法は、照明器具20が発するビーコン信号を受信する受信ステップS13と、受信されたビーコン信号に基づいて、機器のグループを決定する決定ステップS14と、受信されたビーコン信号に含まれる機器の識別情報を、決定されたグループと対応付けて登録する登録ステップS15とを含む。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報端末によって実行される登録方法であって、
機器が発する無線通信信号を受信する受信ステップと、
受信された前記無線通信信号に基づいて、前記機器のグループを決定する決定ステップと、
受信された前記無線通信信号に含まれる前記機器の識別情報を、決定された前記グループと対応付けて登録する登録ステップとを含む
登録方法。
【請求項2】
さらに、前記機器を含む複数の機器を、グループ単位で制御する制御ステップを含む
請求項1に記載の登録方法。
【請求項3】
前記決定ステップにおいては、受信された前記無線通信信号に含まれる前記機器の種別情報に基づいて、前記機器のグループを決定する
請求項1に記載の登録方法。
【請求項4】
前記受信ステップにおいては、一定期間において複数の前記無線通信信号を受信し、
前記決定ステップにおいては、複数の前記無線通信信号の発信元の複数の前記機器を同一のグループに決定する
請求項1に記載の登録方法。
【請求項5】
さらに、登録された前記識別情報に基づいて前記機器と無線通信を行うことにより、前記機器をメッシュネットワークに参入させる参入ステップを含み、
前記決定ステップ、及び、前記登録ステップは、前記参入ステップよりも前に実行される
請求項1に記載の登録方法。
【請求項6】
さらに、前記情報端末が備える記憶部に、前記機器を含む複数の機器の配置を示すマップ情報が記憶されているか否かを判定する判定ステップを含み、
前記決定ステップは、前記記憶部に前記マップ情報が記憶されていないと判定された場合に実行される
請求項1に記載の登録方法。
【請求項7】
前記機器は、照明器具である
請求項1に記載の登録方法。
【請求項8】
請求項1~7のいずれか1項に記載の登録方法を前記情報端末に実行させるためのプログラム。
【請求項9】
機器が発する無線通信信号を受信する無線通信部と、
受信された前記無線通信信号に基づいて、前記機器のグループを決定する制御部とを備え、
前記制御部は、受信された前記無線通信信号に含まれる前記機器の識別情報を、決定された前記グループと対応付けて登録する
情報端末。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信が可能な機器の登録方法等に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、複数の照明装置によってメッシュネットワークを構成する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-013668号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、機器のグルーピングを支援することができる登録方法等を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様に係る登録方法は、情報端末によって実行される登録方法であって、機器が発する無線通信信号を受信する受信ステップと、受信された前記無線通信信号に基づいて、前記機器のグループを決定する決定ステップと、受信された前記無線通信信号に含まれる前記機器の識別情報を、決定された前記グループと対応付けて登録する登録ステップとを含む。
【0006】
本発明の一態様に係るプログラムは、前記登録方法を前記情報端末に実行させるためのプログラムである。
【0007】
本発明の一態様に係る情報端末は、機器が発する無線通信信号を受信する無線通信部と、受信された前記無線通信信号に基づいて、前記機器のグループを決定する制御部とを備え、前記制御部は、受信された前記無線通信信号に含まれる前記機器の識別情報を、決定された前記グループと対応付けて登録する。
【発明の効果】
【0008】
本発明の登録方法等は、機器のグルーピングを支援することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、実施の形態に係る通信システムの機能構成を示すブロック図である。
図2図2は、メッシュネットワークを概念的に示す図である。
図3図3は、初期設定動作のシーケンス図である。
図4図4は、照明器具の登録画面の一例を示す図である。
図5図5は、グルーピングの結果が表示された登録画面の一例を示す図である。
図6図6は、まとめて登録された照明器具を同一グループであると決定する例を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、実施の形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
【0011】
なお、各図は模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付し、重複する説明は省略または簡略化される場合がある。
【0012】
(実施の形態)
[構成]
まず、実施の形態に係る通信システムの構成について説明する。図1は、実施の形態に係る通信システムの機能構成を示すブロック図である。図1に示されるように、通信システム10は、複数の照明器具20と、情報端末30とを備える。通信システム10は、照明システムと言い換えることができる。
【0013】
通信システム10において、複数の照明器具20のそれぞれは無線通信機能を有し、複数の照明器具20は、無線メッシュネットワーク(以下、単にメッシュネットワークとも記載される)を構成する。図2は、メッシュネットワークを概念的に示す図である。図2における丸印が1つの照明器具20(言い換えれば、通信ノード)に相当する。メッシュネットワークにおいては、ある通信ノード(第1通信ノードとも記載される)からもう一つの通信ノード(第2通信ノードとも記載される)へ情報を伝送するときには、当該情報は、例えば、ルーティング方式で伝送されるが、フラッディング方式で伝送されてもよい。
【0014】
メッシュネットワークを通じて伝送される情報は、例えば、照明器具20を点灯、消灯、または、調光するための制御情報である。
【0015】
まず、照明器具20について説明する。照明器具20は、室内空間の天井に設置されて、当該室内空間を照らすベースライトなどである。上述のように複数の照明器具20のそれぞれは無線通信機能を有し、複数の照明器具20はメッシュネットワークを構成する。なお、照明器具20の態様は、特に限定されるものではなく、シーリングライト、ダウンライト、または、スポットライト等であってもよい。照明器具20は、具体的には、無線通信部21と、光源22とを備える。
【0016】
無線通信部21は、照明器具20が他の照明器具20、及び、情報端末30と無線通信(より具体的には、電波通信)を行うための無線通信回路である。照明器具20がメッシュネットワークに参入した後には、無線通信部21は、上述のメッシュネットワークを通じた通信を行う。また、照明器具20がメッシュネットワークに参入する前には、無線通信部21は、ビーコン信号(アドバタイズ信号などと呼ばれることもある)を定期的に送信し、ビーコン信号を受信した情報端末30と個別に無線通信を行う。また、無線通信部21は、具体的には、BLE(Bluetooth(登録商標) Low Energy)またはWi-Fi(登録商標)などの通信規格にしたがって無線通信を行う。
【0017】
光源22は、照明器具20が室内空間を照らすために室内空間へ白色光を照射する。光源22は、例えば、LED(Light Emitting Diode)素子によって実現されるが、半導体レーザ、有機EL(Electro-Luminescence)、または、無機EL等の他の発光素子によって実現されてもよい。
【0018】
次に、情報端末30の構成について説明する。情報端末30は、複数の照明器具20をメッシュネットワークに参入させるための初期設定動作を行う情報端末である。情報端末30は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、またはPDA(Personal Digital Assistant)などの携帯端末である。また、情報端末30は、通信システム10において用いられる専用のリモートコントローラであってもよい。情報端末30は、初期設定作業を行うユーザによって使用される。ここでのユーザは、例えば、複数の照明器具20の天井への設置作業を行った設置者であるが、設置者以外の他のユーザであってもよい。情報端末30は、具体的には、操作受付部31と、表示部32と、無線通信部33と、制御部34と、記憶部35とを備える。
【0019】
操作受付部31は、ユーザの操作を受け付ける。操作受付部31は、具体的には、タッチパネルなどによって実現される。
【0020】
表示部32は、上記初期設定作業のために必要な画像を表示する。表示部32は、例えば、液晶パネルまたは有機ELパネルなどの表示パネルによって実現される。
【0021】
無線通信部33は、情報端末30が複数の照明器具20のそれぞれと無線通信(より具体的には、電波通信)を行うための無線通信回路である。無線通信部33は、具体的には、BLEまたはWi-Fi(登録商標)などの通信規格にしたがって無線通信を行う。
【0022】
制御部34は、操作受付部31によって受け付けられたユーザの操作に応じて初期設定動作に関する情報処理を行う。制御部34は、例えば、マイクロコンピュータによって実現されるが、プロセッサまたは専用回路によって実現されてもよい。制御部34の機能は、制御部34を構成するマイクロコンピュータまたはプロセッサなどのハードウェアが記憶部35に記憶されたコンピュータプログラム(ソフトウェア)を実行することによって実現される。
【0023】
記憶部35は、制御部34が実行するコンピュータプログラム等の初期設定動作に関する情報処理に必要な情報が記憶される記憶装置である。記憶部35は、例えば、半導体メモリなどによって実現される。
【0024】
[初期設定動作]
次に、メッシュネットワークを構築するための初期設定動作について説明する。図3は、初期設定動作のシーケンス図である。図3に示される初期設定動作は、例えば、設置者によって複数の照明器具20が天井に設置された後に行われる。
【0025】
初期設定動作において、情報端末30の制御部34は、照明器具20の登録処理(S11~S16)を行う。まず、制御部34は、ユーザの操作等に基づいて、照明器具20の登録画面を表示部32に表示する(S11)。図4は、照明器具20の登録画面の一例を示す図である。図4の登録画面が表示されているときに、情報端末30の操作受付部31は、登録アイコン32aへの操作をユーザから受け付ける(S12)。
【0026】
ここで、複数の照明器具20のそれぞれは、メッシュネットワークに参入する前には、ビーコン信号(アドバタイズ信号などと呼ばれることもある)を定期的に送信している(S13)。ステップS12において登録アイコン32aへの操作が受け付けられたことを契機に、情報端末30の無線通信部33は、ビーコン信号を受信する。複数の照明器具20のそれぞれが発するビーコン信号には、当該照明器具20の識別情報、及び、当該照明器具20の種別情報が含まれる。
【0027】
識別情報は、例えば、MAC(Media Access Control)アドレスであるが、照明器具20を一意に特定できるものであればよく、MACアドレスに限定されない。種別情報は、照明器具20が、調光機能付き照明器具(調光器具とも記載される)、プロジェクタ機能付き照明器具(プロジェクタ器具とも記載される)、及び、カラー照明器具(カラー器具とも記載される)などのいずれの種別に該当するかを示す情報である。なお、カラー照明器具とは、赤色光を発する光源、緑色光を発する光源、及び、青色光を発する光源を備え、赤色光、緑色光、及び、青色光の混色によって多様な発光色を実現できる照明器具である。
【0028】
制御部34は、受信されたビーコン信号に含まれる種別情報に基づいて、照明器具20のグループを決定し(S14)、受信されたビーコン信号に含まれる識別情報を、決定されたグループに対応付けて記憶部35に記憶(登録)する(S15)。つまり、制御部34は、ステップS13において受信されたビーコン信号の発信元の照明器具20を、照明器具20の種別に応じて自動的にグルーピング(グループ分け)する。また、制御部34は、登録画面にグルーピングの結果を表示する(S16)。図5は、グルーピングの結果が表示された登録画面の一例を示す図である。
【0029】
図5の例では、ステップS13において19台の照明器具20からビーコン信号が受信され、19台の照明器具20の内訳が、調光器具が12台、プロジェクタ器具が6台、及び、カラー器具が1台である場合のグルーピングの結果を示している。制御部34は、調光器具12台をゾーン1(グループに相当)に所属させ、プロジェクタ器具6台をゾーン2に所属させ、カラー器具1台をゾーン3に所属させる。
【0030】
図5の登録画面の右側には、各グループに所属する照明器具20の識別情報が一覧表示される。図5の例では、ゾーン1が選択されていることから、登録画面の右側には、ゾーン1に所属する照明器具20(12台の調光器具)の識別情報(L001~L012)が表示される。
【0031】
また、登録画面の右上部には、変更アイコン32bが設けられている。ユーザは、変更アイコン32bを操作することで、自動的に決定された照明器具20が所属するグループを、手動で変更することができる。
【0032】
以上のような照明器具20の登録が行われた後、制御部34は、照明器具20をメッシュネットワークに参入させるための設定処理を行う(S17~S18)。例えば、制御部34は、ユーザによって指定された照明器具20と、当該照明器具20の識別情報(ステップS15において登録された識別情報)を用いて個別の無線通信を開始し、無線通信部33に当該照明器具20へ設定情報を送信させる(S17)。照明器具20は、設定情報を受信し、照明器具20が備える記憶部(図示せず)に記憶する(S18)。
【0033】
設定情報は、照明器具20がメッシュネットワークに参入するための情報である。設定情報には、照明器具20が所属するメッシュネットワークのネットワークID、及び、メッシュネットワーク内での通信に用いられる照明器具20のアドレス情報(ユニキャストアドレス)が含まれる。設定情報には、必要に応じて、メッシュネットワーク内での通信に用いられるセキュリティパスコード、及び、情報端末30に関する情報(メッシュネットワークを管理する装置に関する情報)などが含まれてもよい。設定情報が記憶部に記憶された照明器具20は、メッシュネットワークに参入することができる。
【0034】
ステップS17の処理、及び、ステップS18の処理は、例えば、メッシュネットワークに参入させたい照明器具20の数だけ繰り返される。メッシュネットワークに参入した照明器具20は、例えば、参入前に行っていたビーコン信号の定期的な送信を停止する。
【0035】
以上説明したように、情報端末30は、照明器具20が発するビーコン信号を受信する無線通信部33と、受信されたビーコン信号に含まれる照明器具20の種別情報に基づいて、照明器具20のグループを決定する制御部34とを備える。制御部34は、受信されたビーコン信号に含まれる照明器具20の識別情報を、決定されたグループと対応付けて登録する。また、制御部34は、登録された識別情報に基づいて照明器具20と無線通信を行うことにより、照明器具20をメッシュネットワークに参入させる。
【0036】
このように、照明器具20の登録時に照明器具20のグループが自動的に決定されれば、照明器具20のグループを決定するためのユーザの操作等を省略することができる。つまり、ユーザの利便性が向上される。
【0037】
なお、グループは、ユーザが情報端末30を用いて複数の照明器具20をグループ単位で制御するときに使用される。情報端末30の制御部34は、同一のグループに所属する1つ以上の照明器具20に同一のシーンを再生させることができる。つまり、同一のグループに所属する1つ以上の照明器具20に同一の動作をさせることができる。なお、シーンは、例えば、照明器具20へ指示する調光率、及び、色温度のなどの照明パラメータの少なくとも1つによって規定される。
【0038】
また、制御部34は、複数の照明器具20を所定のスケジュールにしたがって動作させるときに、グループごとにスケジュールを設定することができる。つまり、制御部34は、同一のグループに所属する1つ以上の照明器具20を同一のスケジュールにしたがって動作させることができる。
【0039】
上述のように、照明器具20の機種ごとにグループが決定されれば、同一のグループに所属する照明器具20は同一の動作が可能である。例えば、カラー器具のグループには、カラー発光機能に対応する照明器具20が所属し、カラー発光機能に非対応の照明器具20は所属しないことから、カラー器具のグループにカラー発光機能に関する動作を指示してもエラーは発生しにくい。このため、照明器具20の機種ごとにグループが決定される構成は、決定したグループに所属する照明器具20に同一の動作をさせるときに特に有用である。
【0040】
[グルーピングの変形例1]
上記実施の形態では、グルーピングは、ビーコン信号に含まれる種別情報に基づいて行われた。しかしながら、ビーコン信号に他の情報が含まれるような場合、グルーピングは、当該他の情報に基づいて行われてもよい。
【0041】
例えば、ビーコン信号に照明器具20の設置位置情報(言い換えれば、座標情報)が含まれる場合、情報端末30の制御部34は、設置位置情報に基づいて、設置位置が近い照明器具20を同一のグループに決定してもよい。
【0042】
また、ビーコン信号に照明器具20が設置されたエリアのエリア識別情報が含まれる場合、情報端末30の制御部34は、エリア識別情報に基づいて、同一のエリアに設置されている照明器具20を同一のグループに決定してもよい。なお、エリアは、複数の照明器具20が設置される、施設内の空間を分割した単位であり、具体的には、執務エリア、会議室、及び、休憩スペースなどである。
【0043】
[グルーピングの変形例2]
ところで、複数の照明器具20が設置される室内空間が広い場合などには、情報端末30は、複数の照明器具20の全てからビーコン信号を受信することができない。よって、ユーザは、複数の照明器具20の登録を複数回に分けて行う。このような場合、情報端末30の制御部34は、まとめて(実質的に同時に)登録された照明器具20を同一のグループであると決定してもよい。図6は、まとめて登録された照明器具20を同一グループであると決定する例を説明するための図である。なお、図6は、複数の照明器具20が設置された室内空間を示す上面図であり、図6における1つの丸印が1つの照明器具20に相当する。
【0044】
図6の(a)に示されるように、情報端末30を所持するユーザがある場所で登録アイコン32aを操作した場合、情報端末30の無線通信部33は、登録アイコン32aが操作されてからの一定期間において、情報端末30の近くに位置する、破線で囲まれた8台の照明器具20からビーコン信号を受信することができる。つまり、情報端末30の制御部34は、図6の(a)において破線で囲まれた8台の照明器具20を登録することができる。そこで、制御部34は、この8台を同一グループ(グループ1)であると決定する。
【0045】
次に、図6の(b)に示されるように、ユーザは、場所を移動して登録アイコン32aを操作する。この場合、情報端末30の無線通信部33は、登録アイコン32aが操作されてからの一定期間において、情報端末30の近くに位置する、破線で囲まれた8台の照明器具20からビーコン信号を受信することができる。つまり、情報端末30の制御部34は、図6の(b)において破線で囲まれた8台の照明器具20を登録することができる。そこで、制御部34は、この8台を同一グループ(グループ2)であると決定する。
【0046】
このように、情報端末30の無線通信部33は、一定期間において複数のビーコン信号を受信し、制御部34は、複数のビーコン信号の発信元の複数の照明器具20を同一のグループに決定してもよい。このようなグルーピングによれば、情報端末30は、近くに位置する照明器具20を同一のグループに所属させることができる。
【0047】
[登録処理の変形例]
複数の照明器具20の配置(設置位置)を示すマップ情報(配灯図など)が存在し、マップ情報が情報端末30の記憶部35にあらかじめ記憶されている場合、登録処理において、制御部34は、照明器具20の識別情報を照明器具20の設置位置情報と対応付けて登録する。
【0048】
例えば、制御部34は、ステップS13において受信したビーコン信号に含まれる識別情報に基づいて複数の照明器具20のそれぞれと個別に無線通信を行うことにより、照明器具20を1台ずつ点滅させる。ユーザは、点滅中の照明器具20がマップ情報に示されている照明器具(図面中の照明器具)のどれに相当するかを情報端末30(操作受付部31)に入力する。これにより、制御部34は、照明器具20の識別情報を照明器具20の設置位置情報と対応付けて登録することができる。
【0049】
このように、記憶部35にマップ情報があらかじめ記憶されている場合、マップ情報に基づいて複数の照明器具20をグルーピングすることが可能であり、ステップS14のグループの決定処理(自動グルーピング)が省略可能であるとも考えられる。
【0050】
そこで、情報端末30の制御部34は、マップ情報の有無(例えば、マップ情報が記憶部35に記憶されているか否か)を判定し、マップ情報があると判定した場合にステップS14のグルーピング処理を省略し、マップ情報が無いと判定した場合にステップS14のグルーピング処理を行ってもよい。
【0051】
これにより、情報端末30は、必要に応じて複数の照明器具20のグルーピングを行うことができる。
【0052】
[その他の変形例]
上記実施の形態では、複数の照明器具20がグルーピングされたが、照明器具20ではない複数の他の機器がグルーピングされてもよいし、照明器具20と他の機器とが混在する複数の機器がグルーピングされてもよい。なお、ここでの他の機器とは、無線通信機能を有する機器(ビーコン信号を発することができる機器)である。
【0053】
上記他の機器としては、AC(Alternating Current)リレー、PWM(Pulse Width Modulation)調光器、及び、スケジューラなどが例示される。ACリレーとは、例えば、当該ACリレーに取り付けられた照明器具への交流電力の供給をオン及びオフすることにより、当該照明器具を点灯及び消灯することができる機器である。ACリレーは、配線ダクトへ接続される機器であり、配線ダクトへの交流電力の供給をオン及びオフすることにより、当該配線ダクトに取り付けられた全ての照明器具を点灯及び消灯することができる機器であってもよい。PWM調光器は、当該PWM調光器に取り付けられた照明器具を調光することができる機器である。スケジューラは、あらかじめ設定されたスケジュールにしたがって、複数の照明器具20を点灯、消灯、または、調光する機器である。
【0054】
また、上記他の機器は、空気調和機、換気装置、カメラ、人感センサ、または、環境センサなどの照明に直接的に関連しない機器であってもよい。なお、環境センサには、温度センサ、湿度センサ、二酸化炭素濃度センサ、及び、PM(Particle Matter)センサなどが含まれる。
【0055】
なお、複数の照明器具20、または、上述の他の機器など、グルーピングの対象となる複数の機器がメッシュネットワークを構成することは必須ではない。グルーピングの対象となる複数の機器は、メッシュネットワーク以外の他の無線通信ネットワークを構成してもよい。
【0056】
[効果等]
以下、本明細書の開示内容から得られる発明を例示し、当該発明から得られる効果等について説明する。
【0057】
発明1は、情報端末30によって実行される登録方法であって、機器が発する無線通信信号を受信する受信ステップS13と、受信された無線通信信号に基づいて、機器のグループを決定する決定ステップS14と、受信された無線通信信号に含まれる機器の識別情報を、決定されたグループと対応付けて登録する登録ステップS15とを含む、登録方法である。無線通信信号は、上記実施の形態ではビーコン信号である。
【0058】
このような登録方法は、機器のグルーピングを支援することができる。また、このような登録方法は、照明器具20のグループを決定するためのユーザの操作等を省略することで、ユーザの利便性を向上することができる。
【0059】
発明2は、さらに、上記機器を含む複数の機器を、グループ単位で制御する制御ステップを含む、発明1の登録方法である。
【0060】
このような登録方法は、複数の機器を、グループ単位で制御することができる。
【0061】
発明3は、決定ステップS14においては、受信された無線通信信号に含まれる機器の種別情報に基づいて、機器のグループを決定する、発明1または2の登録方法である。
【0062】
このような登録方法は、複数の機器を、機器の種別ごとにグルーピングすることができる。
【0063】
発明4は、受信ステップS13においては、一定期間において複数の無線通信信号を受信し、決定ステップS14においては、複数の無線通信信号の発信元の複数の機器を同一のグループに決定する、発明1または2の登録方法である。
【0064】
このような登録方法は、複数の機器を、機器の登録タイミングに応じてグルーピングすることができる。
【0065】
発明5は、さらに、登録された識別情報に基づいて機器と無線通信を行うことにより、機器をメッシュネットワークに参入させる参入ステップS17、S18を含み、決定ステップS14、及び、登録ステップS15は、参入ステップS17、S18よりも前に実行される、発明1~4のいずれかの登録方法である。
【0066】
このような登録方法は、登録された機器を、メッシュネットワークに参入させることができる。
【0067】
発明6は、さらに、情報端末30が備える記憶部35に、上記機器を含む複数の機器の配置を示すマップ情報が記憶されているか否かを判定する判定ステップを含み、決定ステップS14は、記憶部35にマップ情報が記憶されていないと判定された場合に実行される、発明1~5のいずれかの登録方法である。
【0068】
このような登録方法は、マップ情報が記憶されておらず、グルーピングの必要性が高い場合に複数の照明器具20をグルーピングすることができる。
【0069】
発明7は、機器は、照明器具20である、発明1~6のいずれかの登録方法である。
【0070】
このような登録方法は、照明器具20のグルーピングを支援することができる。
【0071】
発明8は、発明1~7のいずれかの登録方法を情報端末30に実行させるためのプログラムである。
【0072】
このようなプログラムによれば、情報端末30は、機器のグルーピングを支援することができる。
【0073】
発明8は、機器が発する無線通信信号を受信する無線通信部33と、受信された無線通信信号に基づいて、機器のグループを決定する制御部34とを備え、制御部34は、受信された無線通信信号に含まれる機器の識別情報を、決定されたグループと対応付けて登録する、情報端末30である。
【0074】
このような情報端末30は、機器のグルーピングを支援することができる。
【0075】
(その他の実施の形態)
以上、実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではない。
【0076】
例えば、上記実施の形態において、特定の処理部が実行する処理を別の処理部が実行してもよい。また、複数の処理の順序が変更されてもよいし、複数の処理が並行して実行されてもよい。
【0077】
また、上記実施の形態において、制御部などの構成要素は、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPUまたはプロセッサなどのプログラム実行部が、ハードディスクまたは半導体メモリなどの記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。
【0078】
また、制御部などの構成要素は、ハードウェアによって実現されてもよい。例えば、制御部などの構成要素は、回路(または集積回路)でもよい。これらの回路は、全体として1つの回路を構成してもよいし、それぞれ別々の回路でもよい。また、これらの回路は、それぞれ、汎用的な回路でもよいし、専用の回路でもよい。
【0079】
また、本発明の全般的または具体的な態様は、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラムまたはコンピュータ読み取り可能なCD-ROMなどの記録媒体で実現されてもよい。また、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラム及び記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
【0080】
例えば、本発明は、上記実施の形態の通信システム(照明システム)または情報端末として実現されてもよいし、情報端末が実行する方法として実現されてもよい。本発明は、このような方法をコンピュータに実行させるためのプログラムとして実現されてもよいし、このようなプログラムが記録された非一時的な記録媒体として実現されてもよい。このようなプログラムには、汎用の情報端末などのコンピュータを、上記実施の形態の情報端末として機能させるためのアプリケーションプログラムが含まれる。
【0081】
その他、各実施の形態に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態、または、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各実施の形態における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本発明に含まれる。
【符号の説明】
【0082】
10 通信システム
20 照明器具
21、33 無線通信部
22 光源
30 情報端末
31 操作受付部
32 表示部
32a 登録アイコン
32b 変更アイコン
34 制御部
35 記憶部
図1
図2
図3
図4
図5
図6