(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024174516
(43)【公開日】2024-12-17
(54)【発明の名称】シート収容装置およびそれを備える画像形成システム
(51)【国際特許分類】
B65H 1/14 20060101AFI20241210BHJP
【FI】
B65H1/14 322Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023092376
(22)【出願日】2023-06-05
(71)【出願人】
【識別番号】000006150
【氏名又は名称】京セラドキュメントソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001933
【氏名又は名称】弁理士法人 佐野特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】安藤 由博
【テーマコード(参考)】
3F343
【Fターム(参考)】
3F343FA01
3F343FB01
3F343FC21
3F343GA01
3F343GB01
3F343GC01
3F343GD01
3F343HA01
3F343KB08
3F343LA04
3F343LA15
3F343LD24
3F343LD30
(57)【要約】
【課題】カバーを組み付けるときの作業性を向上させる。
【解決手段】シート収容装置は、第1フレームおよび第2フレームと、閉位置と開位置との間を回動するよう支持されるカバーと、カバーの回動に連動して回転するシャフトを有し、カバーが閉位置に向けて回動するときのシャフトの回転に対して抵抗トルクを発生させるトルク保持機構と、を備え、トルク保持機構は、第1フレームに配置される第1トルク保持機構と、第2フレームに配置される第2トルク保持機構と、を含み、第1トルク保持機構および第2トルク保持機構は、それぞれがシャフトを別個に有し、第1トルク保持機構のシャフトは、第1フレーム側に配置された第1支持部に取り付けられ、第2トルク保持機構のシャフトは、第2フレーム側に配置された第2支持部に取り付ける。
【選択図】
図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シートの収容領域を挟んで上下方向と直交する第1方向に互いに対向するよう配置される第1フレームおよび第2フレームと、
前記第1方向と水平方向に直交する第2方向の端部を支点に閉位置と開位置との間を回動するよう支持され、前記閉位置にあるときには前記収容領域を上方から覆い、前記閉位置から前記開位置に回動することにより、前記収容領域の上方を開口させるカバーと、
前記カバーの回動軸となり、かつ、前記カバーの回動に連動して回転するシャフトを有し、前記カバーが前記閉位置に向けて回動するときの前記シャフトの回転に対して抵抗トルクを発生させるトルク保持機構と、を備え、
前記トルク保持機構は、
前記第1フレームに配置される第1トルク保持機構と、
前記第2フレームに配置される第2トルク保持機構と、を含み、
前記第1トルク保持機構および前記第2トルク保持機構は、それぞれが前記シャフトを別個に有し、
前記第1トルク保持機構の前記シャフトは、前記カバーのうち前記第1フレーム側に配置された第1支持部に取り付けられ、
前記第2トルク保持機構の前記シャフトは、前記カバーのうち前記第2フレーム側に配置された第2支持部に取り付ける、シート収容装置。
【請求項2】
前記第1トルク保持機構および前記第2トルク保持機構は、それぞれ、
前記シャフトに取り付けられ、前記シャフトと共に回転する扇形ギアと、
前記扇形ギアと噛み合うギアと、
前記ギアの回転軸に連結され、前記抵抗トルクを発生させるトルク発生部と、を有する、請求項1に記載のシート収容装置。
【請求項3】
前記第1トルク保持機構の少なくとも前記扇形ギアおよび前記ギアは、前記第1フレームの前記収容領域側とは反対側に配置され、
前記第2トルク保持機構の少なくとも前記扇形ギアおよび前記ギアは、前記第2フレームの前記収容領域側に配置される、請求項2に記載のシート収容装置。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか1項に記載のシート収容装置と、
前記シート収容装置に連結される画像形成装置と、を備え、
前記シート収容装置は、前記画像形成装置に前記シートを給送し、
前記画像形成装置は、前記シート収容装置から給送された前記シートに印刷を行う、画像形成システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シート収容装置およびそれを備える画像形成システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のシート収容装置は、開閉可能(回動可能)に支持されるカバーを備える。カバーを開ける(開方向に回動させる)ことにより、シート収容領域が露出され、カバーを閉じる(閉方向に回動させる)ことにより、シート収容領域が塞がれる。
【0003】
たとえば、カバーは、トルクリミッターなどのトルク発生部を含むトルク保持機構によって開閉可能に支持される。これにより、カバーの閉方向への回動に対しては、トルクが発生する。一方で、カバーの開方向への回動に対しては、トルクが発生しない(フリー状態となる)。このようなトルク保持機構(開閉機構)は、たとえば、特許文献1に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
たとえば、トルク保持機構は、トルク発生部およびそれに連結される複数のギアを含むギア列などで構成される。この構成では、カバーの閉方向への回動に対してトルクが発生するようギア列の位相(回転方向の位置)を適切に調整しなければならず、カバーの組み付け作業が大変である。
【0006】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、シートの収容領域に対して開閉するカバーをトルク保持機構で支持する構成において、カバーを組み付けるときの作業性を向上させることが可能なシート収容装置およびそれを備える画像形成システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明の第1の局面によるシート収容装置は、シートの収容領域を挟んで上下方向と水平方向に直交する第1方向に互いに対向するよう配置される第1フレームおよび第2フレームと、第1方向と直交する第2方向の端部を支点に閉位置と開位置との間を回動するよう支持され、閉位置にあるときには収容領域を上方から覆い、閉位置から開位置に回動することにより、収容領域の上方を開口させるカバーと、カバーの回動軸となり、かつ、カバーの回動に連動して回転するシャフトを有し、カバーが閉位置に向けて回動するときのシャフトの回転に対して抵抗トルクを発生させるトルク保持機構と、を備える。トルク保持機構は、第1フレームに配置される第1トルク保持機構と、第2フレームに配置される第2トルク保持機構と、を含む。第1トルク保持機構および第2トルク保持機構は、それぞれがシャフトを別個に有する。第1トルク保持機構のシャフトは、カバーのうち第1フレーム側に配置された第1支持部に取り付けられる。第2トルク保持機構のシャフトは、カバーのうち第2フレーム側に配置された第2支持部に取り付ける。
【0008】
本発明の第2の局面による画像形成システムは、上記シート収容装置と、シート収容装置に連結される画像形成装置と、を備える。シート収容装置は、画像形成装置にシートを給送する。画像形成装置は、シート収容装置から給送されたシートに印刷を行う。
【発明の効果】
【0009】
本発明の構成では、シートの収容領域に対して開閉するカバーをトルク保持機構で支持する構成において、カバーを組み付けるときの作業性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】実施形態によるシート収容装置の斜視図である。
【
図2】実施形態によるシート収容装置を備える画像形成システムの概略図である。
【
図3】実施形態によるシート収容装置の外装カバーが無い状態の斜視図である。
【
図4】実施形態によるシート収容装置のセット板の昇降機構の斜視図である。
【
図5】
図5に示す昇降機構の巻取モーターおよびその周辺の斜視図である。
【
図6】実施形態によるシート収容装置のシート収容領域を上方から見た平面図である。
【
図7】実施形態によるシート収容装置の一対の幅方向規制カーソルを移動させる機構の模式図(上方から見た平面図)である。
【
図8】実施形態によるシート収容装置の上面カバーとトルク保持機構との位置関係を示す斜視図である。
【
図9】実施形態によるシート収容装置のトルク保持機構(シャフト)に対する上面カバーの取付構造を示す斜視図である。
【
図10】実施形態によるシート収容装置のトルク保持機構の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、
図1~
図10を参照し、本発明の一実施形態によるシート収容装置100およびそれを備える画像形成システム100Sについて説明する。
【0012】
<画像形成システムの構成>
シート収容装置100は、
図1に示すような外観を有する。シート収容装置100は、
図2に示すように、画像形成装置1000に連結される。シート収容装置100は、画像形成装置1000に連結されることにより、画像形成装置1000と共に画像形成システム100Sを構成する。
図2は、画像形成システム100S(すなわち、画像形成装置1000に連結されたシート収容装置100)の模式図である。
図2は、画像形成システム100Sを正面から見た場合に相当する。
【0013】
シート収容装置100は、画像形成装置1000と共に床面に設置される。シート収容装置100が設置される床面(平坦面)に対して垂直な方向は「上下方向」に相当する。
【0014】
ここで、上下方向と直交する水平方向のうち、一方向は「第1方向」に相当し、一方向と直交する他方向は「第2方向」に相当する。以下の説明では、水平方向の一方向に符号D1を付して単に第1方向D1と称し、水平方向の他方向に符号D2を付して単に第2方向D2と称する。
【0015】
第1方向D1は、シート収容装置100を正面から見た場合における前後方向に相当する。第1方向D1の一方側は前側(すなわち、装置正面から見て手前側)であり、第1方向D1の一方側とは反対の他方側は後側(すなわち、装置正面から見て奥側)である。
【0016】
第2方向D2は、シート収容装置100を正面から見た場合における左右方向に相当する。第2方向D2の一方側は右側であり、第2方向D2の一方側とは反対の他方側は左側である。
【0017】
シート収容装置100は、画像形成装置1000に対して着脱可能である。シート収容装置100は、オプション装置であってもよい。シート収容装置100は、画像形成装置1000の右側に配置される。
【0018】
シート収容装置100は、シートSを収容する。たとえば、シートSは用紙である。シート収容装置100は、画像形成装置1000にシートSを給送する。すなわち、シート収容装置100は、給送装置として機能する。
【0019】
シート収容装置100は、画像形成装置1000の右側において、画像形成装置1000に対し、右側から左側に向けてシートSを給送する。すなわち、第2方向D2のうち右側から左側に向かう方向は、シート収容装置100から画像形成装置1000へのシートSの給送方向である。この構成では、第1方向D1は、シートSの給送方向と直交する方向となる。
【0020】
画像形成装置1000は、シート収容装置100から給送されたシートSに対して画像を印刷する。画像形成装置1000の印刷方式は、電子写真方式である。画像形成装置1000の印刷方式は、インクジェット方式であってもよい。
【0021】
<画像形成装置の構成>
画像形成装置1000は、シート収容装置100から給送されたシートSを搬送路に沿って搬送する。画像形成装置1000は、搬送中のシートSに画像を印刷する。なお、
図2では、シートSの搬送路を破線矢印で示す。
【0022】
画像形成装置1000は、感光体ドラム1001と転写ローラー1002とを備える。感光体ドラム1001は、その周面上にトナー像を担持する。転写ローラー1002は、感光体ドラム1001に圧接し、感光体ドラム1001との間で転写ニップを形成する。転写ローラー1002は、感光体ドラム1001と共に回転する。搬送中のシートSが転写ニップに進入することにより、そのシートSに対する転写処理が行われ、シートSにトナー像が転写される。
【0023】
画像形成装置1000は、図示しないが、帯電装置、露光装置および現像装置をさらに備える。帯電装置は、感光体ドラム1001の周面を帯電させる。露光装置は、感光体ドラム1001の周面上に静電潜像を形成する。現像装置は、感光体ドラム1001の周面上の静電潜像をトナー像に現像する。
【0024】
画像形成装置1000は、定着ローラー対1003を備える。定着ローラー対1003は、加熱ローラーおよび加圧ローラーを含む。加熱ローラーは、ヒーターを内蔵する。加圧ローラーは、加熱ローラーに圧接し、加熱ローラーとの間で定着ニップを形成する。加圧ローラーは、加熱ローラーと共に回転する。搬送中のシートSが定着ニップに進入することにより、シートSに対する定着処理が行われ、シートSにトナー像が定着される。定着ニップを抜けたシートSは排出トレイETに排出される。
【0025】
なお、画像形成装置1000は、給送ローラー1004を備える。給送ローラー1004は、画像形成装置1000の本体内にあるシートカセットCAから搬送路にシートSを給送する。すなわち、画像形成装置1000は、シートカセットCAにセットされたシートSに対する印刷も可能である。
【0026】
また、画像形成装置1000は、画像読取装置1005を備える。画像読取装置1005は、原稿を読み取り、原稿の画像データを生成する。画像形成装置1000は、原稿の画像データに基づく画像のシートSへの印刷(すなわち、原稿のコピー)が可能である。
【0027】
<シート収容装置の構成>
シート収容装置100は、
図3に示すように、前フレームFfおよび後フレームFrを備える。前フレームFfは「第1フレーム」に相当し、後フレームFrは「第2フレーム」に相当する。前フレームFfおよび後フレームFrは、板状フレームであり、板金製である。前フレームFfは、前側に配置され、後フレームFrは、後側に配置される。前フレームFfは、第1方向D1を板厚方向とする前面部を有し、後フレームFrは、第1方向D1を板厚方向とする後面部を有する。前フレームFfおよび後フレームFrは、前面部および後面部が第1方向D1に互いに対向するよう配置される。
【0028】
シート収容装置100は、前フレームFfと後フレームFrとの第1方向D1間の領域をシート収容領域として有する。シート収容領域にシートSが収容される。前フレームFfおよび後フレームFrは、シート収容領域を挟んで第1方向D1に互いに対向するよう配置される。シート収容装置100は、上面カバーCV(
図1および
図2参照)を備える。上面カバーCVは「カバー」に相当する。シート収容領域は、上方から、上面カバーCVによって覆われる。
【0029】
上面カバーCVは、前フレームFfおよび後フレームFrに対し、回動可能に支持される。上面カバーCVは、第1方向D1に延びる軸線回りに回動可能である。上面カバーCVは、第2方向D2の左側端部を支点とし、第2方向D2の右側端部を上下に振るように回動する。言い換えると、上面カバーCVは、シート収容領域の上部開口に対して開閉する。
【0030】
上面カバーCVの右側端部を上方に回動させる(言い換えると、上面カバーCVを開ける)ことにより、シート収容領域の上部開口が露出する。そして、上面カバーCVを開けた状態で、シート収容領域の上部開口からシート収容領域にシートSが収容される。この状態から、上面カバーCVの右側端部を下方に回動させる(言い換えると、上面カバーCVを閉める)ことにより、シート収容領域の上部開口が塞がれる。なお、上面カバーCVの開閉機構については、後に詳細に説明する。
【0031】
シート収容装置100は、セット板1を備える。セット板1は、板金製である。セット板1は、前フレームFfと後フレームFrとの第1方向D1間の領域であるシート収容領域に配置される。言い換えると、前フレームFfおよび後フレームFrは、セット板1を挟んで第1方向D1に互いに対向するよう配置される。さらに言い換えると、前フレームFfおよび後フレームFrは、セット板1に対して第1方向D1の外方に配置される。前フレームFfは、セット板1に対して第1方向D1の前側に配置される。後フレームFrは、セット板1に対して第1方向D1の後側に配置される。
【0032】
なお、第1方向D1の外方とは、シート収容領域の第1方向D1の中心からシート収容領域の第1方向D1の前側または後側に向かう方向である。たとえば、前フレームFfの第1方向D1の外方とは、前フレームFfの第1方向D1の前側(すなわち、前フレームFfのシート収納領域側とは反対の外側)のことであり、後フレームFrの第1方向D1の外方とは、後フレームFrの第1方向D1の後側(すなわち、後フレームFrのシート収容領域側とは反対の外側)のことである。
【0033】
一方で、第1方向D1の内方とは、シート収容領域の第1方向D1の前側または後側からシート収容領域の第1方向D1の中心に向かう方向である。たとえば、前フレームFfの第1方向D1の内方とは、前フレームFfの第1方向D1の後側(すなわち、前フレームFfのシート収容領域側)のことであり、後フレームFrの第1方向D1の内方とは、後フレームFrの第1方向D1の前側(すなわち、後フレームFrのシート収容領域側)のことである。
【0034】
セット板1は、シートSがセットされるセット部10をシート収容領域に有する。シートSは、セット板1上において、上下方向に積層される。セット板1は、上下方向に往復移動可能に支持される。
【0035】
シート収容装置100は、昇降機構2を備える。昇降機構2の構成を
図4および
図5に示す。昇降機構2は、セット板1を上下方向に移動させる。昇降機構2は、セット板1を上昇させることにより、セット板1にセットされた最上層のシートSの上下方向の位置を所定位置に保持する。
【0036】
昇降機構2は、セット板1に連結されるワイヤー20を備える。ワイヤー20は、その一端がセット板1の右前側の端部に連結される第1ワイヤー201と、その一端がセット板1の左前側の端部に連結される第2ワイヤー202と、その一端がセット板1の右後側の端部に連結される第3ワイヤー203と、その一端がセット板1の左後側の端部に連結される第4ワイヤー204とを含む。昇降機構2は、ワイヤー20の巻き取りおよび繰り出しを行うことにより、セット板1を昇降させる。
【0037】
昇降機構2は、巻取ドラム21と、中継プーリー22と、巻取モーターMとを備える。巻取ドラム21は、第1ワイヤー201の他端が連結される第1巻取ドラム211と、第2ワイヤー202の他端が連結される第2巻取ドラム212と、第3ワイヤー203の他端が連結される第3巻取ドラム213と、第4ワイヤー204の他端が連結される第4巻取ドラム214とを含む。第1~第4巻取ドラム211~214は、それぞれ、正回転することにより、自身に連結されたワイヤー20を巻き取る一方、逆回転することにより、自身に連結されたワイヤー20を繰り出す。
【0038】
第1巻取ドラム211および第2巻取ドラム212は、前フレームFfの第1方向D1の外方に配置される。第3巻取ドラム213および第4巻取ドラム214は、後フレームFrの第1方向D1の外方に配置される。
【0039】
第1巻取ドラム211および第2巻取ドラム212は、この順番で、前フレームFf側から第1方向D1の外方に向かって配列される。第4巻取ドラム214および第3巻取ドラム213は、この順番で、後フレームFr側から第1方向D1の外方に向かって配列される。
【0040】
第1~第4巻取ドラム211~214は、第1方向D1に延びる同一の軸線回りに回転可能に支持される。具体的には、第1~第4巻取ドラム211~214は、同一の回転軸210に取り付けられ、その回転軸210と共に回転する。回転軸210は、その軸線方向の一方端部が前フレームFfに回転可能に支持され、その軸線方向の一方端部とは反対の他方端部が後フレームFrに回転可能に支持されることにより、第1方向D1と平行に延びる。第1巻取ドラム211および第2巻取ドラム212は、前フレームFfのうち第2方向D2の右側の端部に配置され、第3巻取ドラム213および第4巻取ドラム214は、後フレームFrのうち第2方向D2の右側の端部に配置される。すなわち、回転軸210の一方端部は、前フレームFfのうち第2方向D2の右側の端部に回転可能に支持され、回転軸210の他方端部は、後フレームFrのうち第2方向D2の右側の端部に回転可能に支持される。
【0041】
巻取モーターMは、駆動することにより、回転軸210を回転させる。回転軸210が回転することにより、第1~第4巻取ドラム211~214が回転する。巻取モーターMは、後フレームFrの第1方向D1の外方に配置される。巻取モーターMは、ネジ歯車など複数の歯車を含む伝達機構23を介して、回転軸210の後側の端部に連結される。
【0042】
中継プーリー22は、前フレームFfの第1方向D1の外方および後フレームFrの第1方向の外方にそれぞれ3つずつ配置される。前側の3つの中継プーリー22は、前フレームFfに回転可能に支持され、後側の3つの中継プーリー22は、後フレームFrに回転可能に支持される。各中継プーリー22は、回転軸210よりも上下方向の位置が上方である。
【0043】
第1ワイヤー201は、セット板1から延ばされ、1つの中継プーリー22に巻き掛けられ、第1巻取ドラム211に至る。第2ワイヤー202は、2つの中継プーリー22に巻き掛けられる。第2ワイヤー202用の一方の中継プーリー22は、第2ワイヤー202用の他方の中継プーリー22よりも第2方向D2の左側に位置する。第2ワイヤー202用の他方の中継プーリー22は、第1ワイヤー201用の中継プーリー22と同一の軸線回りに回転する。第2ワイヤー202は、セット板1から延ばされ、2つの中継プーリー22に巻き掛けられ、第2巻取ドラム212に至る。
【0044】
第3ワイヤー203は、セット板1から延ばされ、1つの中継プーリー22に巻き掛けられ、第3巻取ドラム213に至る。第4ワイヤー204は、2つの中継プーリー22に巻き掛けられる。第4ワイヤー204用の一方の中継プーリー22は、第4ワイヤー204用の他方の中継プーリー22よりも第2方向D2の左側に位置する。第4ワイヤー204用の他方の中継プーリー22は、第3ワイヤー203用の中継プーリー22と同一の軸線回りに回転する。第4ワイヤー204は、セット板1から延ばされ、2つの中継プーリー22に巻き掛けられ、第4巻取ドラム214に至る。
【0045】
巻取モーターMが正回転することにより、巻取ドラム21によってワイヤー20が巻き取られる。これにより、セット板1が上昇する。一方で、巻取モーターMが逆回転することにより、巻取ドラム21からワイヤー20が繰り出される。これにより、セット板1が下降する。
【0046】
シート収容装置100は、
図2および
図3に示すように、給送ユニット3を備える。給送ユニット3は、シート収容装置100(すなわち、シート収容領域)から画像形成装置1000にシートSを給送する。給送ユニット3は、ピックアップローラー31および搬送ローラー対32を備える。
【0047】
ピックアップローラー31は、回転可能に支持される。ピックアップローラー31は、セット板1にシートSがセットされた状態において、そのシートSの給送方向下流側の端部に対して上方から接触可能な位置に配置される。ピックアップローラー31は、回転可能に支持される。ピックアップローラー31は、セット板1にセットされたシートSに上方から接触し、その状態で回転することにより、セット板1からシートSを引き出す。
【0048】
搬送ローラー対32は、回転可能に支持される。搬送ローラー対32は、互いに圧接する一対のローラーである。搬送ローラー対32は、ピックアップローラー31よりも給送方向下流側に配置される。搬送ローラー対32は、ピックアップローラー31によってセット板1から引き出されたシートSをニップし、回転する。これにより、搬送ローラー対32は、画像形成装置1000に向けてシートSを搬送する。搬送ローラー対32の設置数は特に限定されず、ピックアップローラー31から画像形成装置1000までのシートSの搬送経路長などに応じて変更可能である。
【0049】
セット板1上のシートSは、第2方向D2の右側から左側に送り出される。すなわち、セット板1上では、シートSのうち第2方向D2の左側の端が前端であり、シートSのうち第2方向D2の右側の端が後端である。また、セット板1上では、第1方向D1(すなわち、前後方向)がシートSの幅方向である。
【0050】
なお、昇降機構2は、セット板1を上昇させることにより、セット板1上の最上層のシートSをピックアップローラー31に接触させる。シート収容装置100から画像形成装置1000へのシートSの給送が連続して行われる場合には、昇降機構2によりセット板1の上昇と上昇停止とが繰り返される。これにより、セット板1上の最上層のシートSとピックアップローラー31との接触が維持される。
【0051】
シート収容装置100は、
図6に示すように、幅方向規制カーソル4Aおよび4Bと、後端規制カーソル4Cとを備える。幅方向規制カーソル4A、幅方向規制カーソル4Bおよび後端規制カーソル4Cは、水平方向に往復移動可能に支持される。幅方向規制カーソル4A、幅方向規制カーソル4Bおよび後端規制カーソル4Cは、ユーザーの操作により、水平方向に移動する。そして、幅方向規制カーソル4A、幅方向規制カーソル4B、および、後端規制カーソル4Cは、セット板1にセットされたシートSの端縁に水平方向から接触する。これにより、幅方向規制カーソル4A、幅方向規制カーソル4B、および、後端規制カーソル4Cは、セット板1上でのシートSの水平方向の位置ずれを規制する。
【0052】
幅方向規制カーソル4Aおよび4Bは、第1方向D1に移動することにより、セット板1上のシートSの端縁に対して第1方向D1から接触し、セット板1上のシートSの第1方向D1の位置ずれを規制する。なお、幅方向規制カーソル4Aおよび4Bは、セット板1上のシートSを第1方向D1に挟む。後端規制カーソル4Cは、第2方向D2に移動することにより、セット板1上のシートSの端縁に対して第2方向D2から接触し、セット板1上のシートSの第2方向D2の位置ずれを規制する。
【0053】
なお、上方か見て、セット板1は、幅方向規制カーソル4Aおよび4Bの各移動経路上に開口(符号省略)を有し、後端規制カーソル4Cの移動経路上に開口(符号省略)を有する。このため、幅方向規制カーソル4Aおよび4Bが第1方向D1に移動しても、セット板1には接触しない。後端規制カーソル4Cが第2方向D2に移動しても、セット板1には接触しない。すなわち、上方から見て、セット板1に対してシートSが小さくても、幅方向規制カーソル4Aおよび4Bをセット板1に接触させることなくシートSの端縁に接触させることができ、後端規制カーソル4Cをセット板1に接触させることなくシートSの端縁に接触させることができる。
図6では、セット板1にハッチングを付す。
【0054】
幅方向規制カーソル4Aは、第1方向D1の前側からシートSの端縁に接触し、幅方向規制カーソル4Bは、第1方向D1の後側からシートSの端縁に接触する。具体的には、幅方向規制カーソル4Aおよび4Bは、それぞれ、シートSの端縁に接触する板状の側面部40を有する。幅方向規制カーソル4Aおよび4Bのそれぞれの側面部40は、上下方向に立設し、かつ、第1方向D1を板厚方向とする。幅方向規制カーソル4Aおよび4Bのそれぞれの側面部40は、第1方向D1に互いに対向する。
【0055】
幅方向規制カーソル4Aおよび4Bは、互いに連動して第1方向D1に移動する。幅方向規制カーソル4Aが後側に移動すると、幅方向規制カーソル4Bが前側に移動することにより、幅方向規制カーソル4Aおよび4Bの第1方向D1間の間隔が狭くなる。幅方向規制カーソル4Aが前側に移動すると、幅方向規制カーソル4Bが後側に移動することにより、幅方向規制カーソル4Aおよび4Bの第1方向D1間の間隔が広くなる。
【0056】
幅方向規制カーソル4Aおよび4Bの第1方向D1への移動を連動させるため、
図7に示すように、幅方向規制カーソル4Aには、第1方向D1の後側に延びるラック401が設けられ、幅方向規制カーソル4Bには、第1方向D1の前側に延びるラック402が設けられる。ラック401および402の第2方向D2間には、上下方向に延びる軸線回りに回転するギア400が設けられる。ギア400は、ラック401および402に噛み合う。
【0057】
シート収容装置100は、幅方向規制カーソル4Aの第1方向D1への往復移動を可能とするため、ガイドシャフト51およびガイドレールGLなどを含むカーソル移動機構を備える。ガイドシャフト51およびガイドレールGLは、第1方向D1に延び、幅方向規制カーソル4Aの第1方向D1への往復移動をガイドする。また、カーソル移動機構は、ストッパー(図示せず)を含む。ストッパーは、幅方向規制カーソル4Aに連結される。
【0058】
ストッパーは、ガイドシャフト51が挿入されるガイド孔を有する。ストッパーが傾倒することにより、ガイドシャフト51とガイド孔の内縁との接触抵抗により、幅方向規制カーソル4Aの第1方向D1への移動が規制される。なお、ストッパーは、コイルばねなどの付勢部材(図示せず)により、常に傾倒するよう付勢される。
【0059】
カーソル移動機構は、ストッパーを傾倒状態から起立状態に遷移させるためのレバー61を含む。レバー61は、ユーザーにより操作される。レバー61は、操作されることにより、ストッパーが傾倒状態から起立状態に遷移する方向にストッパーを押圧する。レバー61が操作されることにより、傾倒状態のストッパーが起こされ、ストッパーが起立状態に遷移する。これにより、幅方向規制カーソル4Aの第1方向D1への往復移動が可能となる。
【0060】
<上面カバーの開閉機構>
図1および
図2に示すように、上面カバーCVは、第2方向D2の右側端部を操作部70として有する。上面カバーCVを開閉するとき(すなわち、シートSの収容作業を行うとき)、ユーザーは操作部70を把持する。操作部70が持ち上げられることにより、上面カバーCVが開き、操作部70が押し下げられることにより、上面カバーCVが閉じる。たとえば、上面カバーCVの一部を下方に凹ませ、その凹んだ部分を操作部70としてもよい。上面カバーCVは、その第2方向D2の左側端部を支点とし、その第2方向D2の右側端部である操作部70を振るように回動可能である。上面カバーCVは、回動することにより、シート収容領域の上部開口に対して開閉する。
【0061】
上面カバーCVは、閉位置と開位置との間を回動するよう支持される。
図2において、実線で示す上面カバーCVの位置が閉位置であり、破線で示す上面カバーCVの位置が開位置である。閉位置にあるとき、上面カバーCVは、シート収容領域を上方から覆う。上面カバーCVは、閉位置から開位置に回動することにより、シート収容領域の上方を開口させる。
【0062】
シート収容装置100は、
図8~
図10に示すような開閉機構によって上面カバーCVを支持する。具体的には、シート収容装置100は、上面カバーCVを回動可能(すなわち、開閉可能)に支持するため、トルク保持機構8を備える。また、上面カバーCVは、トルク保持機構8に支持される支持部9を有する。
【0063】
トルク保持機構8は、シャフト81を有する。シャフト81は、丸棒であり、第1方向D1を軸方向とする(すなわち、第1方向D1に延びる)。シャフト81は、回転可能に支持される。シャフト81は、支持部9に取り付けられる。
【0064】
たとえば、シャフト81は、DカットされたDカット部810を有する。支持部9は、Dカット部810に嵌め込み可能な部分(符号省略)を有する。シャフト81のDカット部810の周辺が
図9に示される。
【0065】
支持部9は、Dカット部810に嵌め込まれる。これにより、シャフト81に上面カバーCVが取り付けられた状態になる。この状態では、シャフト81は、上面カバーCVのうち第2方向D2の左側端部に配置される。シャフト81は、上面カバーCVの回動(すなわち、開閉)に連動して回転する。
図9では、後述する第2トルク保持機構8Bのシャフト81および第2支持部9Bを示すが、後述する第1トルク保持機構8Aおよび第1支持部9Aも同様の構造を有する。
【0066】
シャフト81は、上面カバーCVの回動軸となる。すなわち、上面カバーCVは、シャフト81を支点に回動(すなわち、開閉)する。上面カバーCVが閉位置に向けて回動するとき、シャフト81は、一方向に回転する。上面カバーCVが開方向に向けて回動するとき、シャフト81は、一方向とは逆の他方向に回転する。
【0067】
トルク保持機構8は、上面カバーCVが閉位置に向けて回動するときのシャフト81の回転(すなわち、一方向の回転)に対して抵抗トルクを発生させる。言い換えると、トルク保持機構8は、シャフト81の一方向の回転に対して抵抗トルクを発生させることにより、上面カバーCVの閉位置に向けての回動を規制する。一方で、トルク保持機構8は、上面カバーCVが開位置に向けて回動するときのシャフト81の回転(すなわち、他方向の回転)に対しては抵抗トルクを発生させず、シャフト81を空転させる。
【0068】
この構成では、上面カバーCVを開けるときには、大きな抵抗なく(すなわち、小さな力で)、上面カバーCVを開位置に向けて回動させることができる。一方で、上面カバーCVを閉じるときには、比較的大きな力で、上面カバーCVを押し下げる必要がある。
【0069】
トルク保持機構8は、シャフト81に対して一方向に一定以上のトルクがかけられることにより、シャフト81の一方向への回転を許容する。なお、トルク保持機構8は、上面カバーCVをその自重では閉位置に向けて回動させない。これにより、トルク保持機構8は、上面カバーCVを開位置と閉位置との間の任意の位置に保持可能である。
【0070】
ここで、トルク保持機構8は、第1トルク保持機構8Aおよび第2トルク保持機構8Bを含む。第1トルク保持機構8Aは、前フレームFfに配置される。第2トルク保持機構8Bは、後フレームFrに配置される。また、上面カバーCVには、支持部9として、第1支持部9Aおよび第2支持部9Bが設けられる。第1支持部9Aは、前フレームFf側に配置される。第2支持部9Bは、後フレームFr側に配置される。
【0071】
第1トルク保持機構8Aおよび第2トルク保持機構8Bは、それぞれがシャフト81を別個に有する。第1トルク保持機構8Aおよび第2トルク保持機構8Bは、それぞれ、シャフト81を1つずつ有する。
【0072】
第1トルク保持機構8Aのシャフト81は、第1支持部9Aに取り付けられ、第2トルク保持機構8Bのシャフト81は、第2支持部9Bに取り付けられる。すなわち、第1トルク保持機構8Aは、上面カバーCVを前フレームFf側から支持し、第2トルク保持機構8Bは、上面カバーCVを後フレームFr側から支持する。
【0073】
第1トルク保持機構8Aおよび第2トルク保持機構8Bの各シャフト81は、同一の軸線上に配置される。しかし、第1トルク保持機構8Aおよび第2トルク保持機構8Bの各シャフト81は、直接的には互いに連結されていない。すなわち、第1方向D1の前側から後側にまで延びる1本のシャフトの両端部のそれぞれを第1トルク保持機構8Aおよび第2トルク保持機構8Bの各シャフト81としているわけではない。第1トルク保持機構8Aおよび第2トルク保持機構8Bの各シャフト81は、独立して回転可能である。第1トルク保持機構8Aおよび第2トルク保持機構8Bは、それぞれ、自身のシャフト81の一方向の回転に対して抵抗トルクを発生させる。
【0074】
第1トルク保持機構8Aおよび第2トルク保持機構8Bは、それぞれ、自身のシャフト81に連結されるトルク発生部80を有する。トルク発生部80は、たとえば、トルクリミッターを含む。トルク発生部80は、連結先のシャフト81の一方向への回転に対して抵抗トルクを発生させる。トルク発生部80は、連結先のシャフト81の一方向とは逆の他方向の回転については空転させる。
【0075】
第1トルク保持機構8Aおよび第2トルク保持機構8Bは、それぞれ、自身のシャフト81とトルク発生部80とを連結する駆動列を有する。第1トルク保持機構8Aおよび第2トルク保持機構8Bは、それぞれ、駆動列として、シャフト81に取り付けられてシャフト81と共に回転する扇形ギア82と、扇形ギア82と噛み合うギア83とを有する。トルク発生部80は、ギア83の回転軸830に連結される。
【0076】
なお、
図8および
図9では、トルク発生部80は図示されない。代わりに、トルク発生部80、シャフト81、扇形ギア82およびギア83を含むトルク保持機構8の構成を
図10に模式的に示す。
図10は、トルク保持機構8を第1方向D1から見た平面図に相当する。
【0077】
図10上図には、上面カバーCVが閉位置にあるときの状態が示される。
図10下図には、上面カバーCVが開位置にあるときの状態が示される。
図10上図の状態から、上面カバーCVが開位置に向かう開方向に回動することにより、シャフト81(扇形ギア82)が反時計回りに回転し、ギア83が時計回りに回転する。
図10下図の状態から、上面カバーCVが閉位置に向かう閉方向に回動することにより、シャフト81(扇形ギア82)が時計回りに回動し、ギア83が反時計回りに回転する。
【0078】
シャフト81とギア83との第1方向D1から見た位置関係は特に限定されない。第1方向D1から見て、シャフト81に対し第2方向D2の一方側および他方側のいずれにギア83を配置してもよい。また、第1方向D1から見て、シャフト81に対し上側および下側のいずれにギア83を配置してもよい。
【0079】
ここで、本実施形態では、扇形ギア82を使用するため、扇形ギア82の回転方向の位置によっては、扇形ギア82とギア83との噛み合いが外れる。扇形ギア82とギア83との噛み合いが外れると、抵抗トルクを発生させることができない。このため、扇形ギア82とギア83との噛み合いが外れないよう扇形ギア82の回転方向の位置を適切に調整する必要がある。
【0080】
そこで、本実施形態では、第1トルク保持機構8Aおよび第2トルク保持機構8Bは、それぞれがシャフト81を別個に有する。これにより、Dカット部810の回転方向の位置を第1方向D1の両側で別々に調整できる。その結果、扇形ギア82の回転方向の位置調整が容易になる。言い換えると、上面カバーCVをトルク保持機構8で開閉可能に支持する構成において、上面カバーCVを組み付けるときの作業性が向上する。仮に、上面カバーCVに取り付けられるシャフト81として、前フレームFfから後フレームFrに達する一本の長尺なシャフトを使用した場合には、Dカット部810の回転方向の位置を第1方向D1の両側で別々に調整することはできない。
【0081】
また、本実施形態では、第1方向D1の前側が装置正面であり、上面カバーCVの組み付け作業は第1方向D1の前側から行われる。すなわち、上面カバーCVの組み付け作業者は、第1方向D1の前側から後側に向かって作業を行う。
【0082】
そこで、本実施形態では、第1トルク保持機構8Aの少なくとも扇形ギア82およびギア83は、前フレームFfのシート収容領域側とは反対側に配置される。第2トルク保持機構8Bの少なくとも扇形ギア82およびギア83は、後フレームFrのシート収容領域側に配置される。これにより、上面カバーCVの組み付け作業者からすると、略全ての作業を一方向から行うことができるので、利便性が良い。すなわち、上面カバーCVを組み付けるときの作業性がより向上する。
【0083】
今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
【符号の説明】
【0084】
8 トルク保持機構
8A 第1トルク保持機構
8B 第2トルク保持機構
9A 第1支持部
9B 第2支持部
80 トルク発生部
81 シャフト
82 扇形ギア
83 ギア
100 シート収容装置
100S 画像形成システム
810 Dカット部
830 回転軸
1000 画像形成装置
CV 上面カバー(カバー)
D1 第1方向
D2 第2方向
Ff 前フレーム(第1フレーム)
Fr 後フレーム(第2フレーム)
S シート