(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024017453
(43)【公開日】2024-02-08
(54)【発明の名称】廃棄キャップのインク除去方法
(51)【国際特許分類】
B29B 17/02 20060101AFI20240201BHJP
【FI】
B29B17/02 ZAB
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022120095
(22)【出願日】2022-07-28
(71)【出願人】
【識別番号】000178826
【氏名又は名称】日本山村硝子株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100074273
【弁理士】
【氏名又は名称】藤本 英夫
(74)【代理人】
【識別番号】100173222
【弁理士】
【氏名又は名称】藤本 英二
(74)【代理人】
【識別番号】100151149
【弁理士】
【氏名又は名称】西村 幸城
(72)【発明者】
【氏名】黒岩 靖文
(72)【発明者】
【氏名】林 恭広
(72)【発明者】
【氏名】名定 重剛
(72)【発明者】
【氏名】境野 一馬
【テーマコード(参考)】
4F401
【Fターム(参考)】
4F401AA10
4F401CA02
4F401CA32
4F401CA51
4F401CB14
4F401EA07
4F401EA34
4F401EA46
4F401EA90
(57)【要約】
【課題】廃棄キャップに施されている印刷用インクを除去することができ、ひいてはその再生樹脂の品質向上をも図ることのできる廃棄キャップのインク除去方法を提供すること。
【解決手段】本発明に係る廃棄キャップのインク除去方法は、廃棄キャップにアルカリ水溶液Lを接触させる。ここで、前記廃棄キャップに接触させる前記アルカリ水溶液Lを加熱するようにしてもよいのであり、前記アルカリ水溶液Lはアルカリ電解水であってもよい。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
廃棄キャップにアルカリ水溶液を接触させる廃棄キャップのインク除去方法。
【請求項2】
前記廃棄キャップに接触させる前記アルカリ水溶液を加熱する請求項1に記載の廃棄キャップのインク除去方法。
【請求項3】
前記アルカリ水溶液はアルカリ電解水である請求項1又は2に記載の廃棄キャップのインク除去方法。
【請求項4】
前記接触は、前記廃棄キャップを前記アルカリ水溶液に浸漬する方法により行い、この接触と同時またはその後に、前記廃棄キャップにアルカリ電解水を吹き付ける請求項3に記載の廃棄キャップのインク除去方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、廃棄キャップ(市場回収キャップ等)の外面に施された印刷用インクの除去に用いて好適な廃棄キャップのインク除去方法に関する。ここで、「廃棄キャップ」とは、廃棄前のキャップの一部のみに相当するものをも含み、例えばキャップ本体の下側にタンパーエビデンスバンドが設けられたピルファープルーフキャップは、少なくとも、(1)タンパーエビデンスバンドがキャップ本体に付いた状態で廃棄される場合と、(2)キャップ本体と(3)タンパーエビデンスバンドとに分離された状態で廃棄される場合とがあると考えられるが、(1)の状態のキャップ全体のみならず、(2)キャップ本体の単体、(3)タンパーエビデンスバンドの単体、のいずれもが「廃棄キャップ」に該当する。
【背景技術】
【0002】
従来、廃棄キャップ(例えばペットボトル用の合成樹脂製キャップ)は、専用の回収ボックス等で回収され、リサイクル(再生処理)されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、廃棄キャップには、外面に印刷が施されているものがあり、その印刷用インクが再生樹脂に混入すると、再生樹脂の品質が低下するという問題がある。
【0005】
なお、本出願人は、容器口部がキャップで封止された状態の内容物充填容器の洗浄方法に関する技術を先に提案しているが(特許文献1)、この技術を、ボトルからはずした状態の廃棄キャップの洗浄に用いるのは困難といえる。
【0006】
本発明は上述の事柄に留意してなされたもので、その目的は、廃棄キャップに施されている印刷用インクを除去することができ、ひいてはその再生樹脂の品質向上をも図ることのできる廃棄キャップのインク除去方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明に係る廃棄キャップのインク除去方法は、廃棄キャップにアルカリ水溶液を接触させる(請求項1)。ここで、「アルカリ水溶液」は、水酸化ナトリウム水溶液や炭酸ナトリウム水溶液のようにアルカリ性薬剤を水に溶かした状態にすることによりアルカリ性を持たせたアルカリ性薬剤水溶液と、電気分解によりアルカリ性を持たせたアルカリ電解水との両方を包含する。
【0008】
上記廃棄キャップのインク除去方法において、前記廃棄キャップに接触させる前記アルカリ水溶液を加熱するようにしてもよい(請求項2)。
【0009】
上記廃棄キャップのインク除去方法において、前記アルカリ水溶液はアルカリ電解水であってもよい(請求項3)。
【0010】
上記廃棄キャップのインク除去方法において、前記接触は、前記廃棄キャップを前記アルカリ水溶液に浸漬する方法により行い、この接触と同時またはその後に、前記廃棄キャップにアルカリ電解水を吹き付けてもよい(請求項4)。
【発明の効果】
【0011】
本願発明では、廃棄キャップに施されている印刷用インクを除去することができ、ひいてはその再生樹脂の品質向上をも図ることのできる廃棄キャップのインク除去方法が得られる。
【0012】
すなわち、本発明者らは、試行錯誤の末、廃棄キャップにアルカリ水溶液を接触させることにより、廃棄キャップに施されている印刷用インクを除去することが出来ることを見出したのであり、本願の各請求項に係る発明の廃棄キャップのインク除去方法では、廃棄キャップに施されている印刷用インクを除去し、ひいてはその再生樹脂の品質向上をも図ることができる。また、印刷用インク除去による波及効果として、汚れも洗浄されリサイクル材への異物混入、異臭残留が減少し、廃棄キャップのリサイクル材としての価値や食品容器包装への適正が向上する。
【0013】
請求項2に係る発明の廃棄キャップのインク除去方法では、廃棄キャップに接触させるアルカリ水溶液を加熱することにより、廃棄キャップに施されている印刷用インクの除去効果を高めることができる。
【0014】
請求項3に係る発明の廃棄キャップのインク除去方法では、廃棄キャップに接触させるアルカリ水溶液をアルカリ電解水とすることにより、その後処理(廃液処理)の容易化を図ることができる。
【0015】
請求項4に係る発明の廃棄キャップのインク除去方法では、廃棄キャップにアルカリ電解水を吹き付けることにより、廃棄キャップに施されている印刷用インクの除去効果を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】(A)及び(B)は、本発明の一実施の形態に係る廃棄キャップのインク除去方法に用いる装置の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の実施の形態について以下に説明する。
【0018】
本例の廃棄キャップのインク除去方法(以下、「本方法」と略称する)は、廃棄キャップの外面に施されている印刷用インクを除去するためのものである。例えば、廃棄キャップが飲料用ペットボトルのキャップである場合は、廃棄キャップの天面に施されている商品表示用の印刷(例えばグラビア印刷やオフセット印刷等によるもの)やタンパーエビデンスバンドの外周面に施されている賞味期限等の印字(例えばインクジェット印刷等によるもの)が主たる除去対象となる。
【0019】
廃棄キャップは、管理された工場廃棄キャップのような特別なものを除き、変形やタンパーエビデンスバンドの有無等(タンパーエビデンスバンドが付いたままになっている場合とそうでない場合とがあり、キャップ本体から分離されたタンパーエビデンスバンドが単体でリサイクル回収される場合もある)も含め、サイズ、形状は様々である。そこで、本方法では、廃棄キャップのサイズ、形状の違いによる影響を受けないように、薬液であるアルカリ水溶液を廃棄キャップに接触させることにより、廃棄キャップに施された印刷用インクを溶解除去することを一つの狙いとしている。
【0020】
本方法の対象とする廃棄キャップとしては、例えば飲料用ペットボトルに用いられている合成樹脂(ポリプロピレン)製キャップが挙げられる。
【0021】
アルカリ水溶液を廃棄キャップに接触させる方法としては、(1)アルカリ水溶液中に廃棄キャップを浸漬する方法、(2)アルカリ水溶液中に廃棄キャップを浸漬した状態で廃棄キャップないしアルカリ水溶液を撹拌する方法、(3)廃棄キャップに向けてアルカリ水溶液を吹き付ける(アルカリ水溶液の高圧シャワーを当てる)方法等が挙げられ、例えば方法(1)又は方法(2)と同時に、あるいは方法(1)又は方法(2)の後に、方法(3)を行うようにしてもよい。また、撹拌する場合、廃棄キャップとアルカリ水溶液の他に、例えばアルカリ水溶液に溶けない固形の異物を複数投入しておき、廃棄キャップに摩擦力を加えるようにしてもよい。
【0022】
ここで、アルカリ水溶液が上述した水酸化ナトリウム水溶液、炭酸ナトリウム水溶液又はアルカリ電解水である場合、その比重は1以上となる。一方、飲料用ペットボトル等に用いられているポリプロピレン製の廃棄キャップはその比重が0.9程度である。このように、アルカリ水溶液より廃棄キャップの比重が小さい場合、アルカリ水溶液に浸漬した廃棄キャップが浮き、特に上記の方法(1)では、廃棄キャップにおいてアルカリ水溶液に接しない部分が形成され、印刷用インクの除去が不十分となる懸念が生じる。そのため、方法(1)を実施する場合、アルカリ水溶液中に廃棄キャップを沈み込ませた状態で保持可能となるように構成しておくのが好ましい。その一例としては、アルカリ水溶液と廃棄キャップを水槽内に収容した状態で、アルカリ水溶液を通し廃棄キャップを通さない穴が多数設けられた蓋体を水槽内にその上方から下向きに進入させ、蓋体の自重あるいは下向きの圧力を蓋体にかけることにより蓋体の下面が液面より下側に位置するように保持する、といった構成を採用することが考えられる。斯かる構成は、上記方法(2)を実施する場合にも採用可能であるが、方法(2)において、廃棄キャップがアルカリ水溶液に同じ向きで浮き続けることがないように適宜に撹拌する(例えば廃棄キャップどうしが擦れる様に激しく撹拌する)ようにしてあれば、斯かる構成の採用は不要である。
【0023】
上記蓋体を用いる構成の代わりに、アルカリ水溶液中に浸漬した廃棄キャップに向けて、その上方からアルカリ水溶液をシャワー状に吹き付ける(好ましくは3.0MPa以上の高圧でアルカリ水溶液をシャワーする)ようにしてもよい(つまりは上記方法(1)又は(2)と方法(3)とを同時に行うということになる)。この場合、アルカリ水溶液の液面上に浮いている廃棄キャップは、その上方からのアルカリ水溶液の吹付けによりアルカリ水溶液内に沈み込み、その後、浮力によって浮き上がっても上記吹付けによって沈むという動きを繰り返すことになるので、その全体がアルカリ水溶液に確実に接することになるとともに、廃棄キャップの沈下と浮上との繰り返しが撹拌の作用をも奏する上、上方から吹き付けたアルカリ水溶液が廃棄キャップ外面の印刷用インクにかかればその物理的な刺激によってインクが除去されることも期待できるのであって、印刷用インクの除去に極めて効果的である。
【0024】
また、廃棄キャップに接触させるアルカリ水溶液を加熱するようにしてもよく、特に90℃以上の高温に加熱すれば、印刷用インクの除去に極めて効果的である。例えば、上記方法(1)及び(2)で用いるアルカリ水溶液は高温にし、方法(3)で用いるアルカリ水溶液は常温又は高温にすることが考えられる。
【0025】
本例で用いるアルカリ水溶液としては、アルカリ性薬剤水溶液(例えば、水酸化ナトリウム水溶液、炭酸ナトリウム水溶液)、アルカリ電解水等であって、強アルカリ性(pH10以上、特にpH13以上がインク除去の点から好ましい)のものが挙げられる。
【0026】
ここで、例えば炭酸カリウムを使用して電気分解したアルカリ電解水の場合、炭酸カリウムはアルカリ電解水に極めて微量(0.1重量%程度)しか入っていないのであり、そのため、アルカリ水溶液がアルカリ電解水である場合、アルカリ電解水を用いた印刷用インクの洗浄除去後の廃棄キャップのリンスの容易化(不要化)や、排水からのアルカリ性薬剤の除去の容易化(不要化)を図ることが可能となるのであり、つまりは上記アルカリ性薬剤水溶液を用いる場合と比較して全体構成(工程)の簡素化を図ることができる。
【0027】
そこで、以下、アルカリ水溶液が水酸化ナトリウム水溶液等のアルカリ性薬剤水溶液である場合(リンス用水によるリンスが必要な場合)と、アルカリ電解水である場合(リンス用水によるリンスが不要な場合)とに分けて、本方法の具体的な内容について説明する。
【0028】
アルカリ水溶液が水酸化ナトリウム水溶液等のアルカリ性薬剤水溶液である場合、
図1(A)に示す第1の水槽1にアルカリ水溶液L(アルカリ性薬剤水溶液)及び廃棄キャップを収容し、アルカリ水溶液Lに廃棄キャップを浸漬した状態で、撹拌棒1a(撹拌手段の一例)により撹拌する。その後、第1の水槽1から廃棄キャップを取り出して、
図1(B)に示す第2の水槽2に移し、第2の水槽2内の廃棄キャップを撹拌棒2a(撹拌手段の一例)で撹拌しながら、シャワー装置2b(吹付け手段の一例)を用いてリンス用水W(例えば清水)の高圧シャワーを廃棄キャップに当てる。すなわち、撹拌棒2aによる廃棄キャップの撹拌は、全ての廃棄キャップに高圧シャワーを万遍なく当てるために行うものである。なお、リンス用水Wは、第2の水槽2の下部から排出され、アルカリ性薬剤の除去等の適宜の処理が行われるのであるが、この際、リンス用水Wが第2の水槽2内にある程度貯留した状態を維持するようにしてもよいし、貯留しないようにしてもよい。
【0029】
ここで、上記の例では第1の水槽1と第2の水槽2の二つの水槽を用いているが、これに限らず、一つの水槽のみを用いるようにしてもよい。具体的には、例えば第2の水槽2にアルカリ水溶液L(アルカリ性薬剤水溶液)及び廃棄キャップを収容し、アルカリ水溶液Lに廃棄キャップを浸漬した状態で、撹拌棒2aにより撹拌する。その後、廃棄キャップを第2の水槽2から取り出さずに残し、アルカリ水溶液Lを抜き、この状態の廃棄キャップに対してシャワー装置2bを用いてリンス用水Wの高圧シャワーを当てる、というようにすることが考えられる。
【0030】
一方、アルカリ水溶液がアルカリ電解水である場合、
図1(A)に示す第1の水槽1にアルカリ水溶液L(アルカリ電解水)及び廃棄キャップを収容し、アルカリ水溶液Lに廃棄キャップを浸漬した状態で、撹拌棒1aにより撹拌する。その後、第1の水槽1から廃棄キャップを取り出して、
図1(B)に示す第2の水槽2に移し、第2の水槽2内の廃棄キャップを撹拌棒2aで撹拌しながら、シャワー装置2bを用いてアルカリ水溶液Lの高圧シャワーを廃棄キャップに当てる。すなわち、撹拌棒2aによる廃棄キャップの撹拌は、全ての廃棄キャップに高圧シャワーを万遍なく当てるために行うものである。なお、シャワー装置2bから第2の水槽2内に至ったアルカリ水溶液Lは、第2の水槽2の下部から排出されてシャワー装置2bへと送られ、第2の水槽2内の廃棄キャップに向けて再び吹き付けられる、という一連の流れを繰り返すように循環させるのであるが、この際、アルカリ水溶液Lが第2の水槽2内にある程度貯留した状態を維持するようにしてもよいし、貯留しないようにしてもよい。
【0031】
ここで、上記の例では第1の水槽1と第2の水槽2の二つの水槽を用いているが、これに限らず、一つの水槽のみを用いるようにしてもよい。具体的には、例えば第2の水槽2にアルカリ水溶液L(アルカリ電解水)及び廃棄キャップを収容し、アルカリ水溶液Lに廃棄キャップを浸漬した状態で、撹拌棒2aにより撹拌しながら、シャワー装置2bを用いてアルカリ水溶液Lの高圧シャワーを当てる、というようにすることが考えられる。
【0032】
本発明者らは、市販の飲料用ペットボトルに用いられている複数種類の廃棄キャップをマグネチックスターラーに投入してテストをしたところ、90℃に加熱した濃度(質量分率)5%の水酸化ナトリウム水溶液に廃棄キャップを浸漬した状態で15分撹拌すると、廃棄キャップの天面に施されている商品表示用の印刷(インク)が除去されることを確認した。水酸化ナトリウム水溶液の濃度を10%にし、他の条件は同じにした場合も除去された。
【0033】
また、水酸化ナトリウム水溶液に替えてアルカリ電解水を用いて同様のテストをしたところ、90℃に加熱したpH13.2のアルカリ電解水に廃棄キャップを浸漬した状態で50分撹拌した後、アルカリ電解水から取り出した廃棄キャップに常温のアルカリ電解水を3.0MPaの圧力で吹き付けると、廃棄キャップの天面に施されている商品表示用の印刷(インク)が除去されることを確認した。撹拌時間を60分にし、他の条件は同じにした場合も除去された。
【0034】
以上説明したように、本方法では、廃棄キャップに施されている印刷用インクを除去することができ、ひいてはその再生樹脂の品質向上をも図ることができる。すなわち、廃棄キャップからの印刷用インクの除去により、メカニカルリサイクル(物理的再生法)において食品衛生法の基準を満たすことが可能になり、キャップ由来のリサイクル樹脂の用途を広げることができる。また、ケミカルリサイクル(化学的再生法)においても、雑成分が減少しリサイクル処理、残渣処理が軽減されると推測される。
【0035】
また、廃棄キャップの印刷残渣は黒点状の模様になり、再生品の意匠性を損ねるが、本方法ではこの点も解消できるのであり、別工程で廃棄キャップの色調選別を行う際、印刷面によるキャップ本体の色調誤検知が減少し、白色等の製品への適用も可能となる。
【0036】
また、本方法による印刷用インク除去による波及効果として、汚れも洗浄されリサイクル材への異物混入、異臭残留が減少し、廃棄キャップのリサイクル材としての価値や食品容器包装への適正が向上する。
【0037】
また、本方法では、廃棄キャップの印刷用インクを除去するために物理力のみで削り取るといったことはしないので、樹脂粉(マイクロプラスチック)が殆ど発生せず、集塵も不要とすることができる。
【0038】
なお、本発明は、上記の実施の形態に何ら限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々に変形して実施し得ることは勿論であり、本明細書で挙げた変形例どうしを適宜組み合わせてもよいことはいうまでもない。
【符号の説明】
【0039】
1 第1の水槽
1a 撹拌棒
2 第2の水槽
2a 撹拌棒
2b シャワー装置
L アルカリ水溶液
W リンス用水