(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024174530
(43)【公開日】2024-12-17
(54)【発明の名称】プログラム及び情報処理装置
(51)【国際特許分類】
G06F 3/04815 20220101AFI20241210BHJP
A63F 13/52 20140101ALI20241210BHJP
A63F 13/69 20140101ALI20241210BHJP
G06F 3/04842 20220101ALI20241210BHJP
G06T 19/00 20110101ALI20241210BHJP
【FI】
G06F3/04815
A63F13/52
A63F13/69 500
G06F3/04842
G06T19/00 300A
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023092400
(22)【出願日】2023-06-05
(71)【出願人】
【識別番号】000132471
【氏名又は名称】株式会社セガ
(74)【代理人】
【識別番号】100156605
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 彰彦
(72)【発明者】
【氏名】大東 信
【テーマコード(参考)】
5B050
5E555
【Fターム(参考)】
5B050BA09
5B050BA12
5B050CA07
5B050EA07
5B050EA12
5B050EA27
5B050FA05
5E555AA24
5E555AA27
5E555AA61
5E555BA02
5E555BA05
5E555BA06
5E555BA20
5E555BB02
5E555BB05
5E555BB06
5E555BB20
5E555BC04
5E555BD01
5E555BD09
5E555BE17
5E555CA02
5E555CA12
5E555CA18
5E555CB02
5E555CB12
5E555CB45
5E555CB74
5E555CB76
5E555CC05
5E555CC26
5E555DB32
5E555DB53
5E555DC11
5E555DC13
5E555DC19
5E555DC43
5E555DC63
5E555DD06
5E555EA03
5E555EA04
5E555EA05
5E555EA14
5E555FA00
(57)【要約】
【課題】物品オブジェクトを配置したままの状態にすることで仮想空間に及ぼす悪影響を緩和する。
【解決手段】本発明は、コンピュータを、ユーザの分身となるユーザオブジェクトの仮想空間での挙動を制御するオブジェクト制御手段、仮想空間に配置されている物品オブジェクトが、前記ユーザオブジェクト自ら配置した自分の物品オブジェクトである場合に、前記ユーザオブジェクトから見たときの仮想空間の様子を示す画像として、前記自分の物品オブジェクトが配置された画像を生成し、前記ユーザオブジェクトが配置していない他人の物品オブジェクトである場合には、前記ユーザオブジェクトから見たときの仮想空間の様子を示す画像として、前記他人の物品オブジェクトが配置されていない画像を生成する画像生成手段として機能させるプログラムである。
【選択図】
図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータを、
ユーザの操作に基づき、前記ユーザの分身となるユーザオブジェクトの仮想空間での挙動を制御するオブジェクト制御手段、
仮想空間に配置されている物品オブジェクトが、前記ユーザオブジェクト自ら配置した自分の物品オブジェクトである場合に、前記ユーザオブジェクトから見たときの仮想空間の様子を示す画像として、前記自分の物品オブジェクトが配置された画像を生成する画像生成手段であって、
仮想空間に配置されている物品オブジェクトが、前記ユーザオブジェクトが配置していない他人の物品オブジェクトである場合には、前記ユーザオブジェクトから見たときの仮想空間の様子を示す画像として、前記他人の物品オブジェクトが配置されていない画像を生成する画像生成手段、
として機能させるプログラム。
【請求項2】
前記画像生成手段は、前記他人の物品オブジェクトが、所定時間が経過した後の物品オブジェクトである場合に、前記他人の物品オブジェクトが配置されていない画像を生成し、所定時間が経過する前の物品オブジェクトである場合には、前記他人の物品オブジェクトが配置された画像を生成する、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記画像生成手段は、前記他人の物品オブジェクトが、前記ユーザとの間に予め設定された関係性がない他人の物品オブジェクトである場合に、前記ユーザオブジェクトから見たときの仮想空間の様子を示す画像として、前記他人の物品オブジェクトが配置されていない画像を生成し、前記ユーザとの間に予め設定された関係性がある他人の物品オブジェクトである場合には、前記他人の物品オブジェクトが配置された画像を生成する、
請求項1又は2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記画像生成手段は、
前記他人の物品オブジェクトが、高いレア度が設定された物品オブジェクトである場合に、前記ユーザオブジェクトから見たときの仮想空間の様子を示す画像として、高いレア度の前記他人の物品オブジェクトが配置されていない画像を生成し、低いレア度が設定された物品オブジェクトである場合には、低いレア度の前記他人の物品オブジェクトが配置された画像を生成し、又は、
前記他人の物品オブジェクトが、低いレア度が設定された物品オブジェクトである場合に、前記ユーザオブジェクトから見たときの仮想空間の様子を示す画像として、低いレア度の前記他人の物品オブジェクトが配置されていない画像を生成し、高いレア度が設定された物品オブジェクトである場合には、高いレア度の前記他人の物品オブジェクトが配置された画像を生成する、
請求項1又は2に記載のプログラム。
【請求項5】
前記画像生成手段は、前記他人の物品オブジェクトが、小さいサイズとして設定された物品オブジェクトである場合に、前記ユーザオブジェクトから見たときの仮想空間の様子を示す画像として、小さいサイズの前記他人の物品オブジェクトが配置されていない画像を生成し、大きいサイズとして設定された物品オブジェクトである場合には、大きいサイズの前記他人の物品オブジェクトが配置された画像を生成する、
請求項1又は2に記載のプログラム。
【請求項6】
コンピュータを、
ユーザの操作に基づき、前記ユーザの分身となるユーザオブジェクトの仮想空間での挙動を制御するオブジェクト制御手段、
仮想空間に配置されている物品オブジェクトに低いレア度が設定されている場合に、前記ユーザオブジェクトから見たときの仮想空間の様子を示す画像として、低いレア度の前記物品オブジェクトが配置された画像を生成し、高いレア度が設定されている場合には、前記ユーザオブジェクトから見たときの仮想空間の様子を示す画像として、高いレア度の前記物品オブジェクトが配置されていない画像を生成し、又は、
仮想空間に配置されている物品オブジェクトに高いレア度が設定されている場合に、前記ユーザオブジェクトから見たときの仮想空間の様子を示す画像として、高いレア度の前記物品オブジェクトが配置された画像を生成し、低いレア度が設定されている場合には、前記ユーザオブジェクトから見たときの仮想空間の様子を示す画像として、低いレア度の前記物品オブジェクトが配置されていない画像を生成する画像生成手段、
として機能させるプログラム。
【請求項7】
コンピュータを、
ユーザの操作に基づき、前記ユーザの分身となるユーザオブジェクトの仮想空間での挙動を制御するオブジェクト制御手段、
仮想空間に配置されている物品オブジェクトのサイズが、大きいサイズとして設定されている場合に、前記ユーザオブジェクトから見たときの仮想空間の様子を示す画像として、大きいサイズの前記物品オブジェクトが配置された画像を生成する画像生成手段であって、
仮想空間に配置されている物品オブジェクトのサイズが、小さいサイズとして設定されている場合に、前記ユーザオブジェクトから見たときの仮想空間の様子を示す画像として、小さいサイズの前記物品オブジェクトが配置されていない画像を生成する画像生成手段、
として機能させるプログラム。
【請求項8】
ユーザの操作に基づき、前記ユーザの分身となるユーザオブジェクトの仮想空間での挙動を制御するオブジェクト制御部と、
仮想空間に配置されている物品オブジェクトが、前記ユーザオブジェクト自ら配置した自分の物品オブジェクトである場合に、前記ユーザオブジェクトから見たときの仮想空間の様子を示す画像として、前記自分の物品オブジェクトが配置された画像を生成する画像生成部であって、
仮想空間に配置されている物品オブジェクトが、前記ユーザオブジェクトが配置していない他人の物品オブジェクトである場合には、前記ユーザオブジェクトから見たときの仮想空間の様子を示す画像として、前記他人の物品オブジェクトが配置されていない画像を生成する画像生成部と、
を備える情報処理装置。
【請求項9】
ユーザの操作に基づき、前記ユーザの分身となるユーザオブジェクトの仮想空間での挙動を制御するオブジェクト制御部と、
仮想空間に配置されている物品オブジェクトに低いレア度が設定されている場合に、前記ユーザオブジェクトから見たときの仮想空間の様子を示す画像として、低いレア度の前記物品オブジェクトが配置された画像を生成し、高いレア度が設定されている場合には、前記ユーザオブジェクトから見たときの仮想空間の様子を示す画像として、高いレア度の前記物品オブジェクトが配置されていない画像を生成し、又は、
仮想空間に配置されている物品オブジェクトに高いレア度が設定されている場合に、前記ユーザオブジェクトから見たときの仮想空間の様子を示す画像として、高いレア度の前記物品オブジェクトが配置された画像を生成し、低いレア度が設定されている場合には、前記ユーザオブジェクトから見たときの仮想空間の様子を示す画像として、低いレア度の前記物品オブジェクトが配置されていない画像を生成する画像生成部と、
を備える情報処理装置。
【請求項10】
ユーザの操作に基づき、前記ユーザの分身となるユーザオブジェクトの仮想空間での挙動を制御するオブジェクト制御部と、
仮想空間に配置されている物品オブジェクトのサイズが、大きいサイズとして設定されている場合に、前記ユーザオブジェクトから見たときの仮想空間の様子を示す画像として、大きいサイズの前記物品オブジェクトが配置された画像を生成する画像生成部であって、
仮想空間に配置されている物品オブジェクトのサイズが、小さいサイズとして設定されている場合に、前記ユーザオブジェクトから見たときの仮想空間の様子を示す画像として、小さいサイズの前記物品オブジェクトが配置されていない画像を生成する画像生成部と、
を備える情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラム及び情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
仮想空間内(たとえば、メタバース、ゲームフィールドなど)でユーザ同士が自分の分身であるユーザオブジェクト(たとえば、アバター、キャラクタなど)を用いて互いに関わりながらコミュニティを広げていくように構成されたプログラムが知られている(たとえば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような仮想空間では、ユーザオブジェクトは自由に移動したり、自分の物品オブジェクトを自由に配置したりすることができる。一方で、ユーザオブジェクトが配置した物品オブジェクトを、仮想空間に残したままの状態にすると、他人のユーザオブジェクトにとって邪魔な残留物になったり、仮想空間内の世界観を崩す要因となったりする等、仮想空間内に悪影響を及ぼすおそれがある。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、物品オブジェクトを配置したままの状態にすることによって仮想空間に及ぼす悪影響を緩和することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するための本発明の主たる発明は、
コンピュータを、
ユーザの操作に基づき、前記ユーザの分身となるユーザオブジェクトの仮想空間での挙動を制御するオブジェクト制御手段、
仮想空間に配置されている物品オブジェクトが、前記ユーザオブジェクト自ら配置した自分の物品オブジェクトである場合に、前記ユーザオブジェクトから見たときの仮想空間の様子を示す画像として、前記自分の物品オブジェクトが配置された画像を生成する画像生成手段であって、
仮想空間に配置されている物品オブジェクトが、前記ユーザオブジェクトが配置していない他人の物品オブジェクトである場合には、前記ユーザオブジェクトから見たときの仮想空間の様子を示す画像として、前記他人の物品オブジェクトが配置されていない画像を生成する画像生成手段、
として機能させるプログラムである。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】本実施形態に係る情報処理システム1の一例を示す構成図である。
【
図2】本実施形態に係るコンピュータ50の一例を示すハードウェア構成図である。
【
図3】本実施形態に係るサーバー装置20の一例を示す機能ブロック図である。
【
図4】本実施形態に係る物品情報の一例を示す構成図である。
【
図5】本実施形態に係る領域情報の一例を示す構成図である。
【
図6】本実施形態に係るユーザ情報の一例を示す構成図である。
【
図7】本実施形態に係るクライアント端末10の一例を示す機能ブロック図である。
【
図8】仮想空間を仮想視点から見た画像を生成するときのワールド座標系、ビュー座標系、及びスクリーン座標系の関係を示す図である。
【
図9】自分又は他人の物品の有無に応じた画像生成方法に関する動作例を示すフローチャートである。
【
図10】クライアント端末10Aにおける第1画面の構成例を示す図である。
【
図11】クライアント端末10Aにおける第2画面の構成例を示す図である。
【
図12】自分又は他人の物品の有無及び特別な関係性の有無に応じた画像生成方法に関する動作例を示すフローチャートである。
【
図13】クライアント端末10Aにおける第3画面の構成例を示す図である。
【
図14】自分又は他人の物品の有無、特別な関係性の有無、及び所定時間経過の有無に応じた画像生成方法に関する動作例を示すフローチャートである。
【
図15】自分又は他人の物品の有無及び物品のレア度に応じた画像生成方法に関する動作例を示すフローチャートである。
【
図16】自分又は他人の物品の有無、物品のレア度、及び所定時間経過の有無に応じた画像生成方法に関する動作例を示すフローチャートである。
【
図17】自分又は他人の物品の有無及び物品のサイズに応じた画像生成方法に関する動作例を示すフローチャートである。
【
図18】自分又は他人の物品の有無、物品のサイズ、及び所定時間経過の有無に応じた画像生成方法に関する動作例を示すフローチャートである。
【
図19】物品のレア度に応じた画像生成方法に関する動作例を示すフローチャートである。
【
図20】物品のサイズに応じた画像生成方法に関する動作例を示すフローチャートである。
【
図21】物品のレア度及び所定時間経過の有無に応じた画像生成方法に関する動作例を示すフローチャートである。
【
図22】物品のサイズ及び所定時間経過の有無に応じた画像生成方法に関する動作例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
即ち、コンピュータを、
ユーザの操作に基づき、前記ユーザの分身となるユーザオブジェクトの仮想空間での挙動を制御するオブジェクト制御手段、
仮想空間に配置されている物品オブジェクトが、前記ユーザオブジェクト自ら配置した自分の物品オブジェクトである場合に、前記ユーザオブジェクトから見たときの仮想空間の様子を示す画像として、前記自分の物品オブジェクトが配置された画像を生成する画像生成手段であって、
仮想空間に配置されている物品オブジェクトが、前記ユーザオブジェクトが配置していない他人の物品オブジェクトである場合には、前記ユーザオブジェクトから見たときの仮想空間の様子を示す画像として、前記他人の物品オブジェクトが配置されていない画像を生成する画像生成手段、
として機能させるプログラムである。
このようなプログラムによれば、ユーザオブジェクトから見たときの仮想空間の様子を示す画像に、自分の物品オブジェクトは含まれるが、他人の物品オブジェクトは含まれなくなるので、他人の物品オブジェクトが仮想空間に残されたままの状態であっても、ユーザの画面上ではそれが見えず、自分にとって邪魔な残留物にならない。そのため、物品オブジェクトを配置したままの状態にすることによって仮想空間に及ぼす悪影響を緩和することが可能となる。
【0009】
また、かかるプログラムであって、
前記画像生成手段は、前記他人の物品オブジェクトが、所定時間が経過した後の物品オブジェクトである場合に、前記他人の物品オブジェクトが配置されていない画像を生成し、所定時間が経過する前の物品オブジェクトである場合には、前記他人の物品オブジェクトが配置された画像を生成することとしてもよい。
このようなプログラムによれば、ユーザオブジェクトから見たときの仮想空間の様子を示す画像に、所定時間経過前の他人の物品オブジェクトは含まれるが、所定時間経過後の他人の物品オブジェクトは含まれなくなるので、他人の物品オブジェクトが仮想空間に残されたままの状態であっても、所定時間経過後においてはユーザの画面上でそれが見えず、自分にとって邪魔な残留物にならない。そのため、物品オブジェクトを配置したままの状態にすることによって仮想空間に及ぼす悪影響を緩和することが可能となる。
【0010】
また、かかるプログラムであって、
前記画像生成手段は、前記他人の物品オブジェクトが、前記ユーザとの間に予め設定された関係性がない他人の物品オブジェクトである場合に、前記ユーザオブジェクトから見たときの仮想空間の様子を示す画像として、前記他人の物品オブジェクトが配置されていない画像を生成し、前記ユーザとの間に予め設定された関係性がある他人の物品オブジェクトである場合には、前記他人の物品オブジェクトが配置された画像を生成することとしてもよい。
このようなプログラムによれば、ユーザオブジェクトから見たときの仮想空間の様子を示す画像に、予め設定された関係性がある他人の物品オブジェクトは含まれるが、予め設定された関係性がない他人の物品オブジェクトは含まれなくなるので、他人の物品オブジェクトが仮想空間に残されたままの状態であっても、ユーザの画面上では、その関係のある他人の物品は見えることになり、その関係性のない他人の物品は邪魔な残留物として扱われて見えなくなる。そのため、物品オブジェクトを配置したままの状態にすることによって仮想空間に及ぼす悪影響を緩和することが可能となる。
【0011】
また、かかるプログラムであって、
前記画像生成手段は、
前記他人の物品オブジェクトが、高いレア度が設定された物品オブジェクトである場合に、前記ユーザオブジェクトから見たときの仮想空間の様子を示す画像として、高いレア度の前記他人の物品オブジェクトが配置されていない画像を生成し、低いレア度が設定された物品オブジェクトである場合には、低いレア度の前記他人の物品オブジェクトが配置された画像を生成し、又は、
前記他人の物品オブジェクトが、低いレア度が設定された物品オブジェクトである場合に、前記ユーザオブジェクトから見たときの仮想空間の様子を示す画像として、低いレア度の前記他人の物品オブジェクトが配置されていない画像を生成し、高いレア度が設定された物品オブジェクトである場合には、高いレア度の前記他人の物品オブジェクトが配置された画像を生成することとしてもよい。
このようなプログラムによれば、ユーザオブジェクトから見たときの仮想空間の様子を示す画像に、低いレア度の他人の物品オブジェクトは含まれるが、高いレア度の他人の物品オブジェクトは含まれなくなるので、他人の物品オブジェクトが仮想空間に残されたままの状態であっても、ユーザの画面上では、希少価値が低い他人の物品は見えることになり、希少価値の高い他人の物品は見えなくなる。そのため、物品オブジェクトを配置したままの状態にすることによって、希少価値の高い他人の物品であるにもかかわらず、仮想空間内で誰にでも簡単に見られてしまうといった悪影響を緩和することが可能となる。又は、その逆の場合、ユーザオブジェクトから見たときの仮想空間の様子を示す画像に、高いレア度の他人の物品オブジェクトは含まれるが、低いレア度の他人の物品オブジェクトは含まれなくなるので、他人の物品オブジェクトが仮想空間に残されたままの状態であっても、ユーザの画面上では、希少価値が高い他人の物品は見えることになり、希少価値の低い他人の物品は見えなくなる。そのため、物品オブジェクトを配置したままの状態にすることによって、希少価値の低く注目されない物品で仮想空間内が埋め尽くされてしまうといった悪影響を緩和することが可能となる。
【0012】
また、かかるプログラムであって、
前記画像生成手段は、前記他人の物品オブジェクトが、小さいサイズとして設定された物品オブジェクトである場合に、前記ユーザオブジェクトから見たときの仮想空間の様子を示す画像として、小さいサイズの前記他人の物品オブジェクトが配置されていない画像を生成し、大きいサイズとして設定された物品オブジェクトである場合には、大きいサイズの前記他人の物品オブジェクトが配置された画像を生成することとしてもよい。
このようなプログラムによれば、ユーザオブジェクトから見たときの仮想空間の様子を示す画像に、大きいサイズの他人の物品オブジェクトは含まれるが、小さいサイズの他人の物品オブジェクトは含まれなくなるので、他人の物品オブジェクトが仮想空間に残されたままの状態であっても、ユーザの画面上では、大きくて目立つような他人の物品は見えることになり、小さくて目立たない他人の物品は邪魔な残留物として扱われて見えなくなる。そのため、物品オブジェクトを配置したままの状態にすることによって、小さくて目立たない他人の物品で仮想空間内が埋め尽くされるといった悪影響を緩和することが可能となる。
【0013】
また、コンピュータを、
ユーザの操作に基づき、前記ユーザの分身となるユーザオブジェクトの仮想空間での挙動を制御するオブジェクト制御手段、
仮想空間に配置されている物品オブジェクトに低いレア度が設定されている場合に、前記ユーザオブジェクトから見たときの仮想空間の様子を示す画像として、低いレア度の前記物品オブジェクトが配置された画像を生成し、高いレア度が設定されている場合には、前記ユーザオブジェクトから見たときの仮想空間の様子を示す画像として、高いレア度の前記物品オブジェクトが配置されていない画像を生成し、又は、
仮想空間に配置されている物品オブジェクトに高いレア度が設定されている場合に、前記ユーザオブジェクトから見たときの仮想空間の様子を示す画像として、高いレア度の前記物品オブジェクトが配置された画像を生成し、低いレア度が設定されている場合には、前記ユーザオブジェクトから見たときの仮想空間の様子を示す画像として、低いレア度の前記物品オブジェクトが配置されていない画像を生成する画像生成手段、
として機能させるプログラムである。
このようなプログラムによれば、ユーザオブジェクトから見たときの仮想空間の様子を示す画像に、低いレア度の物品オブジェクトは含まれるが、高いレア度の物品オブジェクトは含まれなくなるので、物品オブジェクトが仮想空間に残されたままの状態であっても、ユーザの画面上では、希少価値が低い物品は見えることになり、希少価値の高い物品は見えなくなる。そのため、物品オブジェクトを配置したままの状態にすることによって、希少価値の高い物品であるにもかかわらず、仮想空間内で誰にでも簡単に見られてしまうといった悪影響を緩和することが可能となる。又は、その逆の場合、ユーザオブジェクトから見たときの仮想空間の様子を示す画像に、高いレア度の物品オブジェクトは含まれるが、低いレア度の物品オブジェクトは含まれなくなるので、物品オブジェクトが仮想空間に残されたままの状態であっても、ユーザの画面上では、希少価値が高い物品は見えることになり、希少価値の低い物品は見えなくなる。そのため、物品オブジェクトを配置したままの状態にすることによって、希少価値の低く注目されない物品で仮想空間内が埋め尽くされてしまうといった悪影響を緩和することが可能となる。
【0014】
また、コンピュータを、
ユーザの操作に基づき、前記ユーザの分身となるユーザオブジェクトの仮想空間での挙動を制御するオブジェクト制御手段、
仮想空間に配置されている物品オブジェクトのサイズが、大きいサイズとして設定されている場合に、前記ユーザオブジェクトから見たときの仮想空間の様子を示す画像として、大きいサイズの前記物品オブジェクトが配置された画像を生成する画像生成手段であって、
仮想空間に配置されている物品オブジェクトのサイズが、小さいサイズとして設定されている場合に、前記ユーザオブジェクトから見たときの仮想空間の様子を示す画像として、小さいサイズの前記物品オブジェクトが配置されていない画像を生成する画像生成手段、
として機能させるプログラムである。
このようなプログラムによれば、ユーザオブジェクトから見たときの仮想空間の様子を示す画像に、大きいサイズの物品オブジェクトは含まれるが、小さいサイズの物品オブジェクトは含まれなくなるので、物品オブジェクトが仮想空間に残されたままの状態であっても、ユーザの画面上では、大きくて目立つような物品は見えることになり、小さくて目立たない物品は邪魔な残留物として扱われて見えなくなる。そのため、物品オブジェクトを配置したままの状態にすることによって、小さくて目立たない物品で仮想空間内が埋め尽くされるといった悪影響を緩和することが可能となる。
【0015】
また、ユーザの操作に基づき、前記ユーザの分身となるユーザオブジェクトの仮想空間での挙動を制御するオブジェクト制御部と、
仮想空間に配置されている物品オブジェクトが、前記ユーザオブジェクト自ら配置した自分の物品オブジェクトである場合に、前記ユーザオブジェクトから見たときの仮想空間の様子を示す画像として、前記自分の物品オブジェクトが配置された画像を生成する画像生成部であって、
仮想空間に配置されている物品オブジェクトが、前記ユーザオブジェクトが配置していない他人の物品オブジェクトである場合には、前記ユーザオブジェクトから見たときの仮想空間の様子を示す画像として、前記他人の物品オブジェクトが配置されていない画像を生成する画像生成部と、
を備える情報処理装置である。
このような情報処理装置によれば、物品オブジェクトを配置したままの状態にすることによって仮想空間に及ぼす悪影響を緩和することができる。
【0016】
また、ユーザの操作に基づき、前記ユーザの分身となるユーザオブジェクトの仮想空間での挙動を制御するオブジェクト制御部と、
仮想空間に配置されている物品オブジェクトに低いレア度が設定されている場合に、前記ユーザオブジェクトから見たときの仮想空間の様子を示す画像として、低いレア度の前記物品オブジェクトが配置された画像を生成し、高いレア度が設定されている場合には、前記ユーザオブジェクトから見たときの仮想空間の様子を示す画像として、高いレア度の前記物品オブジェクトが配置されていない画像を生成し、又は、
仮想空間に配置されている物品オブジェクトに高いレア度が設定されている場合に、前記ユーザオブジェクトから見たときの仮想空間の様子を示す画像として、高いレア度の前記物品オブジェクトが配置された画像を生成し、低いレア度が設定されている場合には、前記ユーザオブジェクトから見たときの仮想空間の様子を示す画像として、低いレア度の前記物品オブジェクトが配置されていない画像を生成する画像生成部と、
を備える情報処理装置である。
このような情報処理装置によれば、物品オブジェクトを配置したままの状態にすることによって仮想空間に及ぼす悪影響を緩和することができる。
【0017】
また、ユーザの操作に基づき、前記ユーザの分身となるユーザオブジェクトの仮想空間での挙動を制御するオブジェクト制御部と、
仮想空間に配置されている物品オブジェクトのサイズが、大きいサイズとして設定されている場合に、前記ユーザオブジェクトから見たときの仮想空間の様子を示す画像として、大きいサイズの前記物品オブジェクトが配置された画像を生成する画像生成部であって、
仮想空間に配置されている物品オブジェクトのサイズが、小さいサイズとして設定されている場合に、前記ユーザオブジェクトから見たときの仮想空間の様子を示す画像として、小さいサイズの前記物品オブジェクトが配置されていない画像を生成する画像生成部と、
を備える情報処理装置である。
このような情報処理装置によれば、物品オブジェクトを配置したままの状態にすることによって仮想空間に及ぼす悪影響を緩和することができる。
【0018】
===実施形態===
以下では、本発明の実施形態に係るプログラム、情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理システムについて詳細に説明する。なお、本発明は仮想空間をユーザに提供する仮想空間提供サービスを採用するプログラム、情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理システム等に広く適用できる。実施形態では、仮想空間が仮想3次元空間である場合を例に挙げて説明する。
【0019】
<<システム構成>>
図1は、本実施形態に係る情報処理システム1の一例を示す構成図である。
図1に示すように、本実施形態に係る情報処理システム1は、1台以上のクライアント端末10とサーバー装置20とがネットワークNを介して接続されている。
【0020】
クライアント端末10は、ユーザが操作するスマートフォン、タブレット、PCなどの端末装置や、家庭用や業務用のゲーム専用機器などの端末装置である。サーバー装置20は、クライアント端末10でユーザにより行われる仮想空間提供サービス内の管理や制御、仮想空間提供サービス内での課金処理等を行う。ネットワークNは、インターネット等であって、移動無線基地局などを含む。
【0021】
なお、本発明は
図1に示すクライアント・サーバー型の情報処理システム1の他、仮想空間内での課金処理を行う仕組みを別途設けることで単体のゲーム装置(情報処理装置)においても適用可能である。
図1の情報処理システム1は一例であって用途や目的に応じて様々なシステム構成例があることは言うまでもない。例えば、
図1のサーバー装置20は複数のコンピュータに分散して構成してもよい。
【0022】
<<ハードウェア構成>>
<クライアント端末及びサーバー装置>
図2は、本実施形態に係るコンピュータ50の一例を示すハードウェア構成図である。本実施形態に係るクライアント端末10及びサーバー装置20は、例えば
図2に示すハードウェア構成のコンピュータ50により実現される。なお、コンピュータ50は情報処理装置の一例である。
【0023】
コンピュータ50は、
図2に示すように、CPU51、RAM52、ROM53、通信インタフェース54、入力装置55、表示装置56、外部インタフェース57、及びHDD58などを備えており、それぞれがバスラインBで相互に接続されている。なお、サーバー装置20においては、入力装置55及び表示装置56を必要なときに接続して利用する形態であってもよい。
【0024】
CPU51は、ROM53やHDD58などの記憶装置からプログラムやデータをRAM52上に読み出し、読み出したプログラムやデータに基づく各種処理を実行することによって、コンピュータ全体の制御や機能を実現する演算装置である。
【0025】
RAM52は、プログラムやデータを一時保持するための揮発性の半導体メモリ(記憶装置)の一例であり、CPU51が各種処理を実行する際のワークエリアとしても利用される。
【0026】
ROM53は、電源を切ってもプログラムやデータを保持することができる不揮発性の半導体メモリ(記憶装置)の一例である。ROM53には、コンピュータ50の起動時に実行されるBIOS、OS設定、及びネットワーク設定などのプログラムやデータが格納されている。
【0027】
通信インタフェース54は、コンピュータ50をネットワークNに接続するためのインタフェースである。これにより、コンピュータ50は通信インタフェース54を介してデータ通信を行うことができる。
【0028】
入力装置55は、ユーザ又は管理者が各種信号を入力するのに用いる装置である。本実施形態における入力装置55は、例えば、タッチパネル、操作キーやボタン、キーボードやマウスなどの操作装置である。
【0029】
表示装置56は、ユーザ又は管理者に対して各種情報を画面表示するための装置である。本実施形態における表示装置56は、例えば、液晶や有機ELなどのディスプレイである。
【0030】
外部インタフェース57は、外部装置とデータ通信可能に接続するためのインタフェースである。これにより、コンピュータ50は外部インタフェース57を介して記録媒体の読み取り及び/又は書き込みを行うことができる。外部装置は、例えば、フレキシブルディスク、CD、DVD、SDメモリカード、USBメモリなどの記録媒体である。
【0031】
HDD58は、プログラムやデータを格納している不揮発性の記憶装置の一例である。格納されるプログラムやデータには、コンピュータ全体を制御する基本ソフトウェアであるOS、及びOS上において各種機能を提供するアプリケーションなどがある。
【0032】
なお、HDD58に替えて、記憶媒体としてフラッシュメモリを用いるドライブ装置(例えばソリッドステートドライブ:SSD)を利用してもよい。
【0033】
本実施形態に係るクライアント端末10及びサーバー装置20は、前述したハードウェア構成のコンピュータ50においてプログラムを実行することにより、後述するような各種処理を実現できる。
【0034】
<<ソフトウェア構成>>
<サーバー装置>
図3は、本実施形態に係るサーバー装置20の一例を示す機能ブロック図である。本実施形態に係るサーバー装置20は、例えば
図3に示す機能ブロックにより実現される。
【0035】
本実施形態に係るサーバー装置20は、プログラムを実行することにより、サーバー制御部200、サーバー記憶部220、及びサーバー通信部240を実現する。
【0036】
サーバー制御部200は、サーバー装置20における各種処理を実行する機能を有する。本実施形態におけるサーバー制御部200は、情報管理部201と、販売部202を含む。
【0037】
情報管理部201は、仮想空間提供サービスを利用するユーザに関する各種情報や、仮想空間を形成するための各種情報などを管理する。本実施形態に係る情報管理部201は、クライアント端末10から各種情報の管理リクエストを受信して、各種情報をサーバー記憶部220に記憶したり、サーバー記憶部220から取得した各種情報をクライアント端末10に送信したりする。
【0038】
販売部202は、仮想空間内で使用可能な物品を販売する。本実施形態に係る販売部202は、クライアント端末10から物品の購入リクエストを受信すると、ユーザの指定した物品(たとえば、仮想空間内の建物、乗り物、装飾物、道具、武器、箱など)の販売価格とユーザの所持金(たとえば、仮想通貨)に基づいて課金処理を行い、その購入された物品をクライアント端末10へ送信する。
【0039】
サーバー記憶部220は、サーバー装置20における各種情報を記憶する機能を有する。本実施形態におけるサーバー記憶部220は、物品情報記憶部221、領域情報記憶部222、及びユーザ情報記憶部223を含む。
【0040】
物品情報記憶部221は、仮想空間内で使用可能な物品に関する物品情報を記憶している。物品情報記憶部221が記憶する物品情報は、以下に示す各種データによって構成されている。
【0041】
図4は、本実施形態に係る物品情報の一例を示す構成図である。
図4に示す物品情報は、項目として物品ID、物品名、レア度、サイズ、豪華度、販売価格、物品設定情報等を有する。
【0042】
物品IDは、各種物品を一意に識別するための情報である。物品名は、物品の名称を示す情報である。レア度は、物品の希少価値を示す情報である。ここでは、「1」~「5」まで5段階のレア度が設定可能になっている。サイズは、物品の大きさを示す情報である。豪華度は、物品の豪華さを示す情報である。
【0043】
販売価格は、仮想空間内で使用可能な物品に対して設定された販売価格を示す情報である。物品設定情報は、物品を3Dモデル(物品オブジェクト)として仮想3次元空間に形成するためのモデルデータやテクスチャデータや、3Dモデルを構成するポリゴンの数量等に基づき設定された配置コスト等を含む情報である。ここでは、負荷の高い描画処理が必要になる物品オブジェクトであるほど、高い数値の配置コストが設定されている。
【0044】
領域情報記憶部222は、仮想空間内の領域に関する領域情報を記憶している。領域情報記憶部222が記憶する領域情報は、以下に示す各種データによって構成されている。
【0045】
図5は、本実施形態に係る領域情報の一例を示す構成図である。
図5に示す領域情報は、項目として区画ID、区画名、位置情報、広さ情報、形状情報、領域設定情報等を有する。
【0046】
区画IDは、所定基準で区切られた仮想空間内の領域を一意に識別するための情報である。区画名は、仮想空間内の領域の名称を示す情報である。位置情報は、仮想空間における領域の位置を特定するための情報である。
【0047】
広さ情報は、仮想空間における領域の広さを特定するための情報である。形状情報は、仮想空間における領域の形状を特定するための情報である。領域設定情報は、領域を3Dモデル(土地オブジェクト)として仮想3次元空間に形成するためのモデルデータやテクスチャデータ等を含む情報である。
【0048】
ユーザ情報記憶部223は、仮想空間提供サービスを利用するユーザに関するユーザ情報を記憶している。ユーザ情報記憶部223が記憶するユーザ情報は、以下に示す各種データによって構成されている。
【0049】
図6は、本実施形態に係るユーザ情報の一例を示す構成図である。
図6に示すユーザ情報は、項目としてユーザID、名称、アバター設定情報、所持金、所有物、配置情報、行動履歴情報、購入履歴情報、フレンド等を有する。
【0050】
ユーザIDは、ユーザを一意に識別するための情報である。名称は、ユーザ名を示す情報である。アバター設定情報は、ユーザが仮想空間内で使用するアバターに関する情報である。アバターを3Dモデル(ユーザオブジェクト)として仮想3次元空間に形成するためのモデルデータやテクスチャデータ等が含まれる。
【0051】
所持金は、ユーザが所有する仮想通貨に関する情報である。所有物は、
図4に示す物品情報に設定された仮想空間内で使用可能な物品のうち、ユーザが所有する物品を特定するための情報である。
【0052】
配置情報は、所有物の配置に関する情報である。配置情報には、所有領域内のどの位置にどの所有物を誰がいつ配置したかを特定するための情報が含まれる。行動履歴情報は、仮想空間におけるアバターの行動履歴に関する情報である
【0053】
購入履歴情報は、仮想空間内で使用可能な物品の購入履歴に関する情報である。フレンドは、互いに承認し合うことでフレンド関係が設定されていた他のユーザ(フレンドユーザ)を示す情報である。
【0054】
サーバー通信部240は、ネットワークNを介してクライアント端末10との通信を行う機能を有する。
【0055】
<クライアント端末>
図7は、本実施形態に係るクライアント端末10の一例を示す機能ブロック図である。本実施形態に係るクライアント端末10は、例えば
図7に示す機能ブロックにより実現される。
【0056】
本実施形態に係るクライアント端末10は、プログラムを実行することにより、クライアント制御部100、クライアント記憶部120、クライアント通信部140、操作入力受付部150、画面表示部160を実現する。
【0057】
クライアント制御部100は、クライアント端末10における各種処理を実行する機能を有する。本実施形態におけるクライアント制御部100は、オブジェクト制御部101、仮想カメラ制御部102、画像生成部103、表示制御部104、及び購入部105を含む。
【0058】
オブジェクト制御部101は、仮想空間内のオブジェクトに関する制御を行う。本実施形態に係るオブジェクト制御部101は、ユーザの操作に基づいて、仮想空間においてアバターであるユーザオブジェクトを移動させたり、土地オブジェクトに対する物品オブジェクトの配置・撤去に関する動作させたりする等、各種の挙動を制御する。仮想空間においてアバターであるユーザオブジェクトが物品オブジェクトを置く(配置する)とは、物品を置くためのモーションをアバターに設定する(アバターに物品を置く動きを付ける)場合だけでなく、そのようなモーションを設定しない(アバターに物品を置く動きを付けない)場合も含まれる。
【0059】
仮想カメラ制御部102は、仮想空間内の仮想カメラに関する制御を行う。本実施形態に係る仮想カメラ制御部102は、仮想カメラをワールド座標系で表現される3次元座標に配置し、仮想カメラ設定データに基づいて、仮想カメラの視点位置、視方向、画角、ズーム、移動経路、移動速度等を制御することにより、仮想カメラから見える仮想空間の様子を変化させる。また、ユーザの操作によって仮想空間内のアバターが移動すると、当該アバターの移動に追従するように仮想カメラを制御する。
【0060】
画像生成部103は、仮想空間に配置されたオブジェクトを仮想カメラから見たときの仮想空間内の様子を2次元画像として生成する。本実施形態に係る画像生成部103は、ワールド座標系で表現される3次元座標に配置されたオブジェクトを、仮想カメラを基準とするビュー座標系への座標変換を行う。そして、ビュー座標系に配置されたオブジェクトに対して透視変換等を行って、その仮想カメラから見たときの仮想3次元空間の様子を2次元画像として生成する。なおこの際に、ジオメトリ処理、テクスチャマッピング処理、隠面処理、αブレンディング処理等も行う。
【0061】
表示制御部104は、クライアント端末10の画面表示を制御する。本実施形態における表示制御部104は、仮想空間に配置されたオブジェクトを仮想カメラから見たときの2次元画像をフレーム毎(例えば、1/60秒毎)に構成して、仮想空間内の様子を画面表示部160に出力する。
【0062】
購入部105は、仮想空間内で使用可能な物品をユーザに購入させるための処理を行う。本実施形態に係る購入部105は、クライアント端末10の画面表示部160に提示された販売品一覧の中から、ユーザの操作によって物品が指定されると、その指定された物品の購入リクエストをサーバー装置20へ送信し、課金処理の結果に従って、その購入された物品をサーバー装置20から受信する。
【0063】
操作入力受付部150は、クライアント端末10を操作するユーザからの操作入力を受け付ける。本実施形態に係る操作入力受付部150は、ユーザによって画面に対するタッチ操作が行われると、タッチパネルを介してユーザからの操作入力を受け付ける。
【0064】
クライアント記憶部120は、クライアント端末10において必要となる各種プログラムや各種情報を記憶する。各種プログラムには、ユーザが仮想空間提供サービスを利用するためのプログラムが含まれる。各種情報には、サーバー記憶部220と同様、物品情報、領域情報、ユーザ情報等の全部又は一部が含まれる。すなわち、クライアント記憶部120は、物品情報記憶部、領域情報記憶部、及びユーザ情報記憶部としても機能する。
【0065】
クライアント通信部140は、ネットワークNを介してサーバー装置20との通信を行う。
【0066】
画面表示部160は、表示制御部104からの制御信号を受信することによって、クライアント端末10の画面表示を行う。
【0067】
なお、前述したように、本実施形態に係る情報処理システム1では、クライアント端末10がオブジェクト制御、仮想カメラ制御、画像生成処理、表示制御等を行うが、サーバー装置20が各種制御・処理を行ってもよい。具体的には、オブジェクト制御部、仮想カメラ制御部、画像生成部、及び表示制御部の少なくとも一部を、クライアント端末10のクライアント制御部100に設けない構成にする一方で、サーバー装置20のサーバー制御部200に設ける構成にしてもよい。
【0068】
また、前述したように、本実施形態に係る情報処理システム1は、クライアント端末10のクライアント制御部100が、インストールされたプログラムに基づいて、仮想空間提供サービスに関する処理を行うアプリケーション型である。つまり、
図7は一例としてアプリケーション型を示している。なお、クライアント端末10のクライアント制御部100が、HTML(Hyper Text Markup Language)等で記載されたページデータやページデータ内に含まれるスクリプトなどをサーバー装置20から受信して、仮想空間提供サービスに関する処理を行うブラウザ型であってもよい。また、クライアント端末10に代わって、サーバー装置20又は画像処理専用のサーバー装置(不図示)が仮想空間提供サービスに関する処理を行い、そこで生成された画像データをクライアント端末10が受信して、当該画像データに基づいて仮想空間内の様子を示す2次元画像を画面表示するクラウド型であってもよい。
【0069】
<<システム概要>>
本実施形態における情報処理システム1の概要について説明する。本実施形態における情報処理システム1では、ユーザは仮想空間提供サービスを利用できる。
【0070】
本実施形態における仮想空間提供サービスでは、ユーザは自分の分身となるアバター(ユーザオブジェクト)を用いて仮想空間内で行動することができる。この仮想空間には、アバターが行動可能に構成された複数の領域が設定されている。仮想空間の「領域」は、現実空間の「土地」に相当する。
【0071】
本実施形態における仮想空間では、アバターは、例えば「街の広場」や「公園」に対応する領域に移動して、他人のアバターとコミュニケーションを取ったり、自分の物品(物品オブジェクト)を自由に置いたりすることができるようになっている。ところが、アバターが、その自ら置いた自分の物品をその場に残したままで別の領域へ移動してしまうと、他人のアバターにとって邪魔な残留物になったり、仮想空間内の世界観を崩す要因となったりする等、仮想空間内に悪影響を及ぼすおそれがある。
【0072】
そこで、本実施形態における仮想空間提供サービスでは、アバターを操作するユーザに対して、そのアバターから見たときの仮想空間の様子を示す画像を画面表示する際に、一例として、自分の物品は含まれるが、他人の物品は含まれない画像を画面表示するようにした。これにより、他人のアバターが置いた物品が仮想空間に残されたままの状態であったとしても、ユーザの画面上ではそれが表示されず見えないことになり、他人の残留物が邪魔になるといった悪影響を緩和することが可能となる。
【0073】
また、アバターを操作するユーザに対して、そのアバターから見たときの仮想空間の様子を示す画像を画面表示する際に、別の例として、低いレア度の物品は含まれるが、高いレア度の物品は含まれない画像を画面表示するようにした。これにより、仮想空間に物品が残されたままの状態であったとしても、ユーザの画面上では、希少価値が低い物品は表示されて見えるものの、希少価値の高い物品は表示されず見えないことになり、希少価値の高い物品であるにもかかわらず、仮想空間内で誰にでも簡単に見られてしまうといった悪影響を緩和することが可能となる。
【0074】
また、アバターを操作するユーザに対して、そのアバターから見たときの仮想空間の様子を示す画像を画面表示する際に、別の例として、大きいサイズの物品は含まれるが、小さいサイズの物品は含まれない画像を画面表示するようにした。これにより、仮想空間に物品が残されたままの状態であったとしても、ユーザの画面上では、大きくて目立つような物品は表示されて見えるものの、小さくて目立たない物品は表示されず見えないことになり、比較的に簡単に置ける小さくて目立たない物品で仮想空間内が埋め尽くされてしまうといった悪影響を緩和することが可能となる。
【0075】
<<システム動作>>
本実施形態では、ユーザAがクライアント端末10Aを用いて仮想空間提供サービスを利用するものとする。この場合、ユーザAは仮想空間の画像をクライアント端末10Aの画面表示部160で見ることができる。
【0076】
そして、アバターAは、ユーザAの分身となるユーザオブジェクトであるものとし、クライアント端末10Aを用いたユーザAのタッチ操作に従って仮想空間内で行動するものとする。また、物品Aは、ユーザAの所有する物品オブジェクトであるものとし、物品Bは、その仮想空間提供サービスを利用するユーザBの所有する物品オブジェクトであるものとする。
【0077】
以下では、このような前提の下、クライアント端末10Aにおいて、アバターAに対応付けた仮想視点から仮想空間の様子を見たときの画像生成方法について、具体的に説明する。
【0078】
<仮想空間の画像生成>
本実施形態における仮想空間の画像生成について、
図8を用いて説明する。
図8は、仮想空間を仮想視点から見た画像を生成するときのワールド座標系、ビュー座標系、及びスクリーン座標系の関係を示す図である。
【0079】
以下では、仮想空間の基準を原点Owとする3次元座標(Xw、Yw、Zw)をワールド座標系と表現し、仮想カメラを原点Ocとする3次元座標(Xc、Yc、Zc)をビュー座標系と表現し、クライアント端末10の画面に対応するスクリーン面(投影面)の中心を原点Osとする2次元座標(Xs、Ys)をスクリーン座標系と表現する。
【0080】
仮想カメラ制御部102は、仮想カメラ(仮想視点)を、ワールド座標系のYw軸方向の高さからZw軸方向に対する俯角θでXw-Zw平面を斜めから見下ろすように配置する。このように仮想空間に仮想カメラを配置することによって、ワールド座標系に関連付けてビュー座標系が設定されることになる。
【0081】
ビュー座標系のZc軸方向は、クライアント端末10の画面に対応するスクリーン面(スクリーン座標系の原点Os)に垂直に下した方向であり、仮想カメラの視方向と一致している。ビュー座標系のXc-Yc平面は、スクリーン面と平行であり、ビュー座標系の原点Ocからスクリーン座標系原点Osまでの距離は仮想カメラの焦点距離と一致している。
【0082】
本実施形態におけるオブジェクト制御部101は、ユーザオブジェクトであるアバターAを、ワールド座標系のXw-Zw平面に配置する。ワールド座標系のXw-Zw平面は、仮想空間においてアバターAが移動する移動平面と一致している。オブジェクト制御部101は、ユーザの操作に従って、ワールド座標系のXw-Zw平面上での座標位置を時間経過に伴って変化させることにより、アバターAを移動平面上で移動させることができる。
【0083】
この際、仮想カメラ制御部102は、アバターAの移動に合わせて、そのアバターAに対応付けた仮想カメラのワールド座標系での座標位置を時間経過に伴って変化させることにより、アバターAに追従するように仮想カメラを移動させることができる。
【0084】
本実施形態における画像生成部103は、仮想空間においてアバターAが移動する移動平面を斜めから見下ろすように配置された仮想カメラから、その移動平面上のアバターAを見たときの画像を生成する。
【0085】
具体的には、
図8に示す仮想カメラとアバターAの位置関係から算出される座標変換行列等を用いることにより、ワールド座標系(Xw、Yw、Zw)に配置させたアバターAをビュー座標系(Xc、Yc、Zc)へ座標変換を行う。さらに、クリッピング処理を行った後に、透視投影手法等を用いることにより、ビュー座標系(Xc、Yc、Zc)に配置されたアバターAをスクリーン座標系(Xs、Ys)へ座標変換を行う。このように幾何学的な算出を行って座標変換を繰り返すことにより、仮想空間内に配置されるアバターAの2次元画像を生成することができる。
【0086】
<自分又は他人の物品>
<<実施例>>
はじめに、自分又は他人の物品の有無に応じて仮想空間の様子を示す画像を生成する方法の実施例について、
図9乃至
図11を用いて説明する。
図9は、自分又は他人の物品の有無に応じた画像生成方法に関する動作例を示すフローチャートである。
図10は、クライアント端末10Aにおける第1画面の構成例を示す図である。
図11は、クライアント端末10Aにおける第2画面の構成例を示す図である。
【0087】
図9に示すように、先ず、クライアント端末10Aのオブジェクト制御部101は、仮想空間におけるアバターAの現在位置を基準とする進行方向の所定範囲内に、物品オブジェクトが存在するか否かを判定する(ステップS11)。
【0088】
なお、これに限らず、アバターAに対応付けた仮想カメラを基準とする所定範囲内(例えば、四角錐台のビューボリュームに相当するクリッピング領域内)に物品オブジェクトが存在するか否かを判定してもよいし、アバターAを含む仮想空間を俯瞰する仮想カメラから見た所定視野範囲内に物品オブジェクトがあるか否かを判定してもよい。
【0089】
次に、クライアント端末10Aのオブジェクト制御部101は、前記所定範囲内に物品オブジェクトが存在すると判定した場合に(ステップS11:YES)、
図6に示すユーザ情報に設定された配置情報に基づいて、その物品オブジェクトが自ら配置した自分の物品オブジェクトであるか否かを判定する(ステップS12)。
【0090】
そして、クライアント端末10Aの画像生成部103は、その存在する物品オブジェクトが自分の物品オブジェクトであると判定された場合に(ステップS12:YES)、
図10に示すように、アバターAに対応付けた仮想カメラから見たときの画像として、自分の物品オブジェクトを含む画像を生成する(ステップS13)。
【0091】
図10には、クライアント端末10Aに表示される画面例として、仮想空間の前記所定範囲内にユーザAの物品Aである物品オブジェクトが存在するときに、アバターAと共に、ユーザAの物品Aである物品オブジェクト501が領域502に配置された画像が示されている。
【0092】
その一方で、クライアント端末10Aのオブジェクト制御部101は、その存在する物品オブジェクトが自分の物品オブジェクトではなく、他人の物品オブジェクトであると判定した場合に(ステップS12:NO)、他人の物品オブジェクトを仮想空間から撤去する。その後、クライアント端末10Aの画像生成部103は、
図11に示すように、アバターAに対応付けた仮想カメラから見たときの画像として、他人の物品オブジェクトを含まない画像を生成する(ステップS14)。
【0093】
図11には、クライアント端末10Aに表示される画面例として、仮想空間の前記所定範囲内にユーザBの物品Bである物品オブジェクトが存在するときに、領域502にユーザBの物品Bが配置されず、アバターAが配置された画像が示されている。
【0094】
このように、他人であるユーザBによって配置された物品B(他人の物品オブジェクト)が仮想空間に残されたままの状態であっても、ユーザAの画面上においてそれが見えなくなる。そのため、他人の配置した物品が自分にとって邪魔な残留物にならない。
【0095】
<<変形例1>>
次に、自分又は他人の物品の有無だけでなく、予め設定された特別な関係性の有無に応じて仮想空間の様子を示す画像を生成する方法の変形例について、
図12乃至
図13を用いて説明する。
図12は、自分又は他人の物品の有無及び特別な関係性の有無に応じた画像生成方法に関する動作例を示すフローチャートである。
図13は、クライアント端末10Aにおける第3画面の構成例を示す図である。
【0096】
図12に示すように、先ず、クライアント端末10Aのオブジェクト制御部101は、仮想空間におけるアバターAの現在位置を基準とする進行方向の所定範囲内に、物品オブジェクトが存在するか否かを判定する(ステップS21)。
【0097】
なお、これに限らず、アバターAに対応付けた仮想カメラを基準とする所定範囲内(例えば、四角錐台のビューボリュームに相当するクリッピング領域内)に物品オブジェクトが存在するか否かを判定してもよいし、アバターAを含む仮想空間を俯瞰する仮想カメラから見た所定視野範囲内に物品オブジェクトがあるか否かを判定してもよい。
【0098】
次に、クライアント端末10Aのオブジェクト制御部101は、前記所定範囲内に物品オブジェクトが存在すると判定した場合に(ステップS21:YES)、
図6に示すユーザ情報に設定された配置情報に基づいて、その物品オブジェクトが自ら配置した自分の物品オブジェクトであるか否かを判定する(ステップS22)。
【0099】
そして、クライアント端末10Aの画像生成部103は、その存在する物品オブジェクトが自分の物品オブジェクトであると判定された場合に(ステップS22:YES)、
図10に示すように、アバターAに対応付けた仮想カメラから見たときの画像として、自分の物品オブジェクトを含む画像を生成する(ステップS23)。
【0100】
その一方で、クライアント端末10Aのオブジェクト制御部101は、その存在する物品オブジェクトが自分の物品オブジェクトではなく、他人の物品オブジェクトであると判定した場合に(ステップS22:NO)、当該他人との間に特別な関係性があるか否かを判定する(ステップS24)。
【0101】
具体的には、クライアント端末10Aのオブジェクト制御部101は、
図6に示すユーザ情報を参照して、当該他人との間にフレンド関係が設定されている場合に、特別な関係性があるものと判定し、当該他人との間にフレンド関係が設定されていない場合には、特別な関係性が無いものと判定する。
【0102】
そして、クライアント端末10Aの画像生成部103は、当該他人との間に特別な関係性があると判定された場合に(ステップS24:YES)、
図13に示すように、アバターAに対応付けた仮想カメラから見たときの画像として、他人の物品オブジェクトを含む画像を生成する(ステップS25)。
【0103】
図13には、クライアント端末10Aに表示される画面例として、仮想空間の前記所定範囲内にユーザBの物品Bである物品オブジェクトが存在するときに、アバターAと共に、ユーザBの物品Bである物品オブジェクト503が領域502に配置された画像が示されている。
【0104】
このように、他人であるユーザBによって配置された物品B(他人の物品オブジェクト)であっても、特別な関係性が設定された他人が配置したものであれば、ユーザAの画面上においてそれが見えることになる。そのため、ユーザAは、その物品BをユーザBとの共通の話題にすることも可能となるため、ユーザ間のコミュニケーションを活性化することができる。
【0105】
その一方で、クライアント端末10Aのオブジェクト制御部101は、当該他人との間に特別な関係性が無いと判定した場合には(ステップS24:NO)、他人の物品オブジェクトを仮想空間から撤去する。その後、クライアント端末10Aの画像生成部103は、
図11に示すように、アバターAに対応付けた仮想カメラから見たときの画像として、他人の物品オブジェクトを含まない画像を生成する(ステップS26)。
【0106】
このように、特別な関係性が設定されていない他人であるユーザBが配置した物品B(他人の物品オブジェクト)であれば、ユーザAにとって関心が低く邪魔な残留物と認識される可能性が高い。そのため、物品B(他人の物品オブジェクト)が仮想空間に残されたままの状態であっても、ユーザAの画面上においてそれが見えず、ユーザAにとって邪魔な残留物にならない。
【0107】
<<変形例2>>
次に、自分又は他人の物品の有無、及び、特別な関係性の有無に加え、所定時間経過の有無に応じて仮想空間の様子を示す画像を生成する方法の変形例について、
図14を用いて説明する。
図14は、自分又は他人の物品の有無、特別な関係性の有無、及び所定時間経過の有無に応じた画像生成方法に関する動作例を示すフローチャートである。
【0108】
図14に示すように、先ず、クライアント端末10Aのオブジェクト制御部101は、仮想空間におけるアバターAの現在位置を基準とする進行方向の所定範囲内に、物品オブジェクトが存在するか否かを判定する(ステップS31)。
【0109】
なお、これに限らず、アバターAに対応付けた仮想カメラを基準とする所定範囲内(例えば、四角錐台のビューボリュームに相当するクリッピング領域内)に物品オブジェクトが存在するか否かを判定してもよいし、アバターAを含む仮想空間を俯瞰する仮想カメラから見た所定視野範囲内に物品オブジェクトがあるか否かを判定してもよい。
【0110】
次に、クライアント端末10Aのオブジェクト制御部101は、前記所定範囲内に物品オブジェクトが存在すると判定した場合に(ステップS31:YES)、
図6に示すユーザ情報に設定された配置情報に基づいて、その物品オブジェクトが自ら配置した自分の物品オブジェクトであるか否かを判定する(ステップS32)。
【0111】
そして、クライアント端末10Aの画像生成部103は、その存在する物品オブジェクトが自分の物品オブジェクトであると判定された場合に(ステップS32:YES)、
図10に示すように、アバターAに対応付けた仮想カメラから見たときの画像として、自分の物品オブジェクトを含む画像を生成する(ステップS33)。
【0112】
その一方で、クライアント端末10Aのオブジェクト制御部101は、その存在する物品オブジェクトが自分の物品オブジェクトではなく、他人の物品オブジェクトであると判定した場合に(ステップS32:NO)、当該他人との間に特別な関係性があるか否かを判定する(ステップS34)。
【0113】
そして、クライアント端末10Aのオブジェクト制御部101は、当該他人との間に特別な関係性があると判定された場合に(ステップS34:YES)、
図6に示すユーザ情報に設定された配置情報に基づいて、他人の物品オブジェクトが配置されてから所定時間(例えば、12時間)が経過したか否かを判定する(ステップS35)。
【0114】
クライアント端末10Aの画像生成部103は、その他人の物品オブジェクトが配置されてから所定時間が経過していないと判定された場合に(ステップS35:NO)、
図13に示すように、アバターAに対応付けた仮想カメラから見たときの画像として、他人の物品オブジェクトを含む画像を生成する(ステップS36)。
【0115】
このように、特別な関係性が設定された他人であるユーザBによって配置された物品B(他人の物品オブジェクト)であっても、配置後に所定時間が経過する前であれば、ユーザAの画面上においてそれが見えることになる。そのため、ユーザAは、第三者への悪影響を考慮しつつ制限された期間内に、その物品BをユーザBとの共通の話題にすることも可能となるため、ユーザ間のコミュニケーションを活性化することができる。
【0116】
その一方で、クライアント端末10Aのオブジェクト制御部101は、当該他人との間に特別な関係性がないと判定された場合(ステップS34:NO)、また、その他人の物品オブジェクトが配置されてから所定時間が経過したと判定された場合には(ステップS35:YES)、他人の物品オブジェクトを仮想空間から撤去する。その後、クライアント端末10Aの画像生成部103は、
図11に示すように、アバターAに対応付けた仮想カメラから見たときの画像として、他人の物品オブジェクトを含まない画像を生成する(ステップS37)。
【0117】
<<変形例3>>
次に、自分又は他人の物品の有無だけでなく、物品のレア度に応じて仮想空間の様子を示す画像を生成する方法の変形例について、
図15を用いて説明する。
図15は、自分又は他人の物品の有無及び物品のレア度に応じた画像生成方法に関する動作例を示すフローチャートである。
【0118】
図15に示すように、先ず、クライアント端末10Aのオブジェクト制御部101は、仮想空間におけるアバターAの現在位置を基準とする進行方向の所定範囲内に、物品オブジェクトが存在するか否かを判定する(ステップS41)。
【0119】
なお、これに限らず、アバターAに対応付けた仮想カメラを基準とする所定範囲内(例えば、四角錐台のビューボリュームに相当するクリッピング領域内)に物品オブジェクトが存在するか否かを判定してもよいし、アバターAを含む仮想空間を俯瞰する仮想カメラから見た所定視野範囲内に物品オブジェクトがあるか否かを判定してもよい。
【0120】
次に、クライアント端末10Aのオブジェクト制御部101は、前記所定範囲内に物品オブジェクトが存在すると判定した場合に(ステップS41:YES)、
図6に示すユーザ情報に設定された配置情報に基づいて、その物品オブジェクトが自ら配置した自分の物品オブジェクトであるか否かを判定する(ステップS42)。
【0121】
そして、クライアント端末10Aの画像生成部103は、その存在する物品オブジェクトが自分の物品オブジェクトであると判定された場合に(ステップS42:YES)、
図10に示すように、アバターAに対応付けた仮想カメラから見たときの画像として、自分の物品オブジェクトを含む画像を生成する(ステップS43)。
【0122】
その一方で、クライアント端末10Aのオブジェクト制御部101は、その存在する物品オブジェクトが自分の物品オブジェクトではなく、他人の物品オブジェクトであると判定した場合に(ステップS42:NO)、その他人の物品オブジェクトに高いレア度が設定されているか否かを判定する(ステップS44)。
【0123】
具体的には、クライアント端末10Aのオブジェクト制御部101は、
図4に示す物品情報及び
図6に示すユーザ情報を参照して、その他人の物品オブジェクトにレア度「4」~「5」が設定されている場合に、高いレア度が設定されているものと判定し、レア度「1」~「3」が設定されている場合には、低いレア度が設定されているものと判定する。
【0124】
そして、クライアント端末10Aのオブジェクト制御部101は、その他人の物品オブジェクトに高いレア度が設定されていると判定された場合に(ステップS44:YES)、他人の物品オブジェクトを仮想空間から撤去する。その後、クライアント端末10Aの画像生成部103は、
図11に示すように、アバターAに対応付けた仮想カメラから見たときの画像として、他人の物品オブジェクトを含まない画像を生成する(ステップS45)。
【0125】
このように、他人であるユーザBによって配置された物品B(他人の物品オブジェクト)が仮想空間に残されたままの状態であっても、高いレア度が設定された物品であれば、ユーザAの画面上においてそれが見えなくなる。そのため、希少価値の高い他人の物品であるにもかかわらず、誰にでも簡単に見られてしまうといった悪影響を緩和することができる。
【0126】
その一方で、クライアント端末10Aのオブジェクト制御部101は、その他人の物品オブジェクトに高いレア度が設定されておらず、低いレア度が設定されていると判定された場合に(ステップS44:NO)、
図13に示すように、アバターAに対応付けた仮想カメラから見たときの画像として、他人の物品オブジェクトを含む画像を生成する(ステップS46)。
【0127】
<<変形例4>>
次に、自分又は他人の物品の有無、及び、物品のレア度に加え、所定時間経過の有無に応じて仮想空間の様子を示す画像を生成する方法の変形例について、
図16を用いて説明する。
図16は、自分又は他人の物品の有無、物品のレア度、及び所定時間経過の有無に応じた画像生成方法に関する動作例を示すフローチャートである。
【0128】
図16に示すように、先ず、クライアント端末10Aのオブジェクト制御部101は、仮想空間におけるアバターAの現在位置を基準とする進行方向の所定範囲内に、物品オブジェクトが存在するか否かを判定する(ステップS51)。
【0129】
なお、これに限らず、アバターAに対応付けた仮想カメラを基準とする所定範囲内(例えば、四角錐台のビューボリュームに相当するクリッピング領域内)に物品オブジェクトが存在するか否かを判定してもよいし、アバターAを含む仮想空間を俯瞰する仮想カメラから見た所定視野範囲内に物品オブジェクトがあるか否かを判定してもよい。
【0130】
次に、クライアント端末10Aのオブジェクト制御部101は、前記所定範囲内に物品オブジェクトが存在すると判定した場合に(ステップS51:YES)、
図6に示すユーザ情報に設定された配置情報に基づいて、その物品オブジェクトが自ら配置した自分の物品オブジェクトであるか否かを判定する(ステップS52)。
【0131】
そして、クライアント端末10Aの画像生成部103は、その存在する物品オブジェクトが自分の物品オブジェクトであると判定された場合に(ステップS52:YES)、
図10に示すように、アバターAに対応付けた仮想カメラから見たときの画像として、自分の物品オブジェクトを含む画像を生成する(ステップS53)。
【0132】
その一方で、クライアント端末10Aのオブジェクト制御部101は、その存在する物品オブジェクトが自分の物品オブジェクトではなく、他人の物品オブジェクトであると判定した場合に(ステップS52:NO)、その他人の物品オブジェクトに高いレア度が設定されているか否かを判定する(ステップS54)。
【0133】
そして、クライアント端末10Aのオブジェクト制御部101は、その他人の物品オブジェクトに高いレア度が設定されていると判定された場合に(ステップS54:YES)、
図6に示すユーザ情報に設定された配置情報に基づいて、他人の高いレア度の物品オブジェクトが配置されてから第1時間(例えば、1時間)が経過したか否かを判定する(ステップS55)。
【0134】
クライアント端末10Aの画像生成部103は、その他人の高いレア度の物品オブジェクトが配置されてから第1時間が経過していないと判定された場合に(ステップS55:NO)、
図13に示すように、アバターAに対応付けた仮想カメラから見たときの画像として、他人の高いレア度の物品オブジェクトを含む画像を生成する(ステップS53)。
【0135】
このように、他人であるユーザBの、高いレア度が設定された物品B(他人の物品オブジェクト)であっても、配置後に第1時間(所定時間)が経過する前であれば、ユーザAの画面上においてそれが見えることになる。そのため、ユーザAは、第三者への悪影響を考慮しつつ制限された短い期間のみ、希少価値の高い他人の物品を見ることができる。
【0136】
これに対して、クライアント端末10Aのオブジェクト制御部101は、その他人の高いレア度の物品オブジェクトが配置されてから第1時間が経過したと判定された場合に(ステップS55:YES)、その他人の高いレア度の物品オブジェクトを仮想空間から撤去する。その後、クライアント端末10Aの画像生成部103は、
図11に示すように、アバターAに対応付けた仮想カメラから見たときの画像として、他人の物品オブジェクトを含まない画像を生成する(ステップS56)。
【0137】
そして、クライアント端末10Aのオブジェクト制御部101は、その他人の物品オブジェクトに高いレア度が設定されておらず、低いレア度が設定されていると判定された場合に(ステップS54:NO)、
図6に示すユーザ情報に設定された配置情報に基づいて、他人の低いレア度の物品オブジェクトが配置されてから、第1時間よりも長い第2時間(例えば、12時間)が経過したか否かを判定する(ステップS57)。
【0138】
クライアント端末10Aの画像生成部103は、その他人の低いレア度の物品オブジェクトが配置されてから第2時間が経過していないと判定された場合に(ステップS57:NO)、
図13に示すように、アバターAに対応付けた仮想カメラから見たときの画像として、他人の低いレア度の物品オブジェクトを含む画像を生成する(ステップS58)。
【0139】
このように、他人であるユーザBの、低いレア度が設定された物品B(他人の物品オブジェクト)であっても、配置後に第2時間(所定時間)が経過する前であれば、ユーザAの画面上においてそれが見えることになる。そのため、ユーザAは、高いレア度の他人の物品よりも長い制限時間内に、低いレア度の他人の物品を見ることができる。
【0140】
これに対して、クライアント端末10Aのオブジェクト制御部101は、その他人の低いレア度の物品オブジェクトが配置されてから第2時間が経過したと判定された場合に(ステップS57:YES)、その他人の低いレア度の物品オブジェクトを仮想空間から撤去する。その後、クライアント端末10Aの画像生成部103は、
図11に示すように、アバターAに対応付けた仮想カメラから見たときの画像として、他人の物品オブジェクトを含まない画像を生成する(ステップS56)。
【0141】
<<変形例5>>
次に、自分又は他人の物品の有無だけでなく、物品のサイズに応じて仮想空間の様子を示す画像を生成する方法の変形例について、
図17を用いて説明する。
図17は、自分又は他人の物品の有無及び物品のサイズに応じた画像生成方法に関する動作例を示すフローチャートである。
【0142】
図17に示すように、先ず、クライアント端末10Aのオブジェクト制御部101は、仮想空間におけるアバターAの現在位置を基準とする進行方向の所定範囲内に、物品オブジェクトが存在するか否かを判定する(ステップS61)。
【0143】
なお、これに限らず、アバターAに対応付けた仮想カメラを基準とする所定範囲内(例えば、四角錐台のビューボリュームに相当するクリッピング領域内)に物品オブジェクトが存在するか否かを判定してもよいし、アバターAを含む仮想空間を俯瞰する仮想カメラから見た所定視野範囲内に物品オブジェクトがあるか否かを判定してもよい。
【0144】
次に、クライアント端末10Aのオブジェクト制御部101は、前記所定範囲内に物品オブジェクトが存在すると判定した場合に(ステップS61:YES)、
図6に示すユーザ情報に設定された配置情報に基づいて、その物品オブジェクトが自ら配置した自分の物品オブジェクトであるか否かを判定する(ステップS62)。
【0145】
そして、クライアント端末10Aの画像生成部103は、その存在する物品オブジェクトが自分の物品オブジェクトであると判定された場合に(ステップS62:YES)、
図10に示すように、アバターAに対応付けた仮想カメラから見たときの画像として、自分の物品オブジェクトを含む画像を生成する(ステップS63)。
【0146】
その一方で、クライアント端末10Aのオブジェクト制御部101は、その存在する物品オブジェクトが自分の物品オブジェクトではなく、他人の物品オブジェクトであると判定した場合に(ステップS62:NO)、その他人の物品オブジェクトに小さいサイズが設定されているか否かを判定する(ステップS64)。
【0147】
具体的には、クライアント端末10Aのオブジェクト制御部101は、
図4に示す物品情報及び
図6に示すユーザ情報を参照して、その他人の物品オブジェクトにサイズ「小」が設定されている場合に、小さいサイズが設定されているものと判定し、サイズ「大」が設定されている場合には、大きいサイズが設定されているものと判定する。
【0148】
そして、クライアント端末10Aのオブジェクト制御部101は、その他人の物品オブジェクトに小さいサイズが設定されていると判定された場合に(ステップS64:YES)、他人の物品オブジェクトを仮想空間から撤去する。その後、クライアント端末10Aの画像生成部103は、
図11に示すように、アバターAに対応付けた仮想カメラから見たときの画像として、他人の物品オブジェクトを含まない画像を生成する(ステップS65)。
【0149】
このように、他人であるユーザBによって配置された物品B(他人の物品オブジェクト)が仮想空間に残されたままの状態であっても、小さくて目立たない物品であれば、ユーザAの画面上においてそれが見えなくなる。そのため、比較的に簡単に置けるような小さくて目立たない物品で仮想空間内が埋め尽くされてしまうといった悪影響を緩和することができる。
【0150】
その一方で、クライアント端末10Aのオブジェクト制御部101は、その他人の物品オブジェクトに小さいサイズが設定されておらず、大きいサイズが設定されていると判定された場合に(ステップS64:NO)、
図13に示すように、アバターAに対応付けた仮想カメラから見たときの画像として、他人の物品オブジェクトを含む画像を生成する(ステップS66)。
【0151】
<<変形例6>>
次に、自分又は他人の物品の有無、及び、物品のサイズに加え、所定時間経過の有無に応じて仮想空間の様子を示す画像を生成する方法の変形例について、
図18を用いて説明する。
図18は、自分又は他人の物品の有無、物品のサイズ、及び所定時間経過の有無に応じた画像生成方法に関する動作例を示すフローチャートである。
【0152】
図18に示すように、先ず、クライアント端末10Aのオブジェクト制御部101は、仮想空間におけるアバターAの現在位置を基準とする進行方向の所定範囲内に、物品オブジェクトが存在するか否かを判定する(ステップS81)。
【0153】
なお、これに限らず、アバターAに対応付けた仮想カメラを基準とする所定範囲内(例えば、四角錐台のビューボリュームに相当するクリッピング領域内)に物品オブジェクトが存在するか否かを判定してもよいし、アバターAを含む仮想空間を俯瞰する仮想カメラから見た所定視野範囲内に物品オブジェクトがあるか否かを判定してもよい。
【0154】
次に、クライアント端末10Aのオブジェクト制御部101は、前記所定範囲内に物品オブジェクトが存在すると判定した場合に(ステップS81:YES)、
図6に示すユーザ情報に設定された配置情報に基づいて、その物品オブジェクトが自ら配置した自分の物品オブジェクトであるか否かを判定する(ステップS82)。
【0155】
そして、クライアント端末10Aの画像生成部103は、その存在する物品オブジェクトが自分の物品オブジェクトであると判定された場合に(ステップS82:YES)、
図10に示すように、アバターAに対応付けた仮想カメラから見たときの画像として、自分の物品オブジェクトを含む画像を生成する(ステップS83)。
【0156】
その一方で、クライアント端末10Aのオブジェクト制御部101は、その存在する物品オブジェクトが自分の物品オブジェクトではなく、他人の物品オブジェクトであると判定した場合に(ステップS82:NO)、その他人の物品オブジェクトに小さいサイズが設定されているか否かを判定する(ステップS84)。
【0157】
そして、クライアント端末10Aのオブジェクト制御部101は、その他人の物品オブジェクトに小さいサイズが設定されていると判定された場合に(ステップS84:YES)、
図6に示すユーザ情報に設定された配置情報に基づいて、他人の小さいサイズの物品オブジェクトが配置されてから第1時間(例えば、1時間)が経過したか否かを判定する(ステップS85)。
【0158】
クライアント端末10Aの画像生成部103は、その他人の小さいサイズの物品オブジェクトが配置されてから第1時間が経過していないと判定された場合に(ステップS85:NO)、
図13に示すように、アバターAに対応付けた仮想カメラから見たときの画像として、他人の小さいサイズの物品オブジェクトを含む画像を生成する(ステップS83)。
【0159】
このように、他人であるユーザBの、小さいサイズの他人の物品B(他人の物品オブジェクト)であっても、配置後に第1時間(所定時間)が経過する前であれば、ユーザAの画面上においてそれが見えることになる。そのため、ユーザAは、第三者への悪影響を考慮しつつ制限された短い期間のみ、小さくて目立たない他人の物品を見ることができる。
【0160】
これに対して、クライアント端末10Aのオブジェクト制御部101は、その他人の小さいサイズの物品オブジェクトが配置されてから第1時間が経過したと判定された場合に(ステップS85:YES)、その他人の小さいサイズの物品オブジェクトを仮想空間から撤去する。その後、クライアント端末10Aの画像生成部103は、
図11に示すように、アバターAに対応付けた仮想カメラから見たときの画像として、他人の物品オブジェクトを含まない画像を生成する(ステップS86)。
【0161】
そして、クライアント端末10Aのオブジェクト制御部101は、その他人の物品オブジェクトに小さいサイズが設定されておらず、大きいサイズが設定されていると判定された場合に(ステップS84:NO)、
図6に示すユーザ情報に設定された配置情報に基づいて、他人の大きいサイズの物品オブジェクトが配置されてから、第1時間よりも長い第2時間(例えば、12時間)が経過したか否かを判定する(ステップS87)。
【0162】
クライアント端末10Aの画像生成部103は、その他人の大きいサイズの物品オブジェクトが配置されてから第2時間が経過していないと判定された場合に(ステップS87:NO)、
図13に示すように、アバターAに対応付けた仮想カメラから見たときの画像として、他人の大きいサイズの物品オブジェクトを含む画像を生成する(ステップS88)。
【0163】
このように、他人であるユーザBの、大きいサイズの物品B(他人の物品オブジェクト)であっても、配置後に第2時間(所定時間)が経過する前であれば、ユーザAの画面上においてそれが見えることになる。そのため、ユーザAは、小さいサイズの他人の物品よりも長い制限時間内に、大きいサイズの他人の物品を見ることができる。
【0164】
これに対して、クライアント端末10Aのオブジェクト制御部101は、その他人の大きいサイズの物品オブジェクトが配置されてから第2時間が経過したと判定された場合に(ステップS87:YES)、その他人の大きいサイズの物品オブジェクトを仮想空間から撤去する。その後、クライアント端末10Aの画像生成部103は、
図11に示すように、アバターAに対応付けた仮想カメラから見たときの画像として、他人の物品オブジェクトを含まない画像を生成する(ステップS86)。
【0165】
<物品のレア度>
<<実施例>>
続いて、物品のレア度に応じて仮想空間の様子を示す画像を生成する方法の実施例について、
図19を用いて説明する。
図19は、物品のレア度に応じた画像生成方法に関する動作例を示すフローチャートである。
【0166】
図19に示すように、先ず、クライアント端末10Aのオブジェクト制御部101は、仮想空間におけるアバターAの現在位置を基準とする進行方向の所定範囲内に、物品オブジェクトが存在するか否かを判定する(ステップS91)。
【0167】
なお、これに限らず、アバターAに対応付けた仮想カメラを基準とする所定範囲内(例えば、四角錐台のビューボリュームに相当するクリッピング領域内)に物品オブジェクトが存在するか否かを判定してもよいし、アバターAを含む仮想空間を俯瞰する仮想カメラから見た所定視野範囲内に物品オブジェクトがあるか否かを判定してもよい。
【0168】
次に、クライアント端末10Aのオブジェクト制御部101は、前記所定範囲内に物品オブジェクトが存在すると判定した場合に(ステップS91:YES)、その物品オブジェクトに高いレア度が設定されているか否かを判定する(ステップS92)。なお、ここでは、自分の物品又は他人の物品であるか否かに関わらず、高いレア度が設定されているか否かが判定されることになる。
【0169】
具体的には、クライアント端末10Aのオブジェクト制御部101は、
図4に示す物品情報及び
図6に示すユーザ情報の配置情報を参照して、その物品オブジェクトにレア度「4」~「5」が設定されている場合に、高いレア度が設定されているものと判定し、レア度「1」~「3」が設定されている場合には、低いレア度が設定されているものと判定する。
【0170】
そして、クライアント端末10Aのオブジェクト制御部101は、その物品オブジェクトに高いレア度が設定されていると判定された場合に(ステップS92:YES)、その高いレア度の物品オブジェクトを仮想空間から撤去する。その後、クライアント端末10Aの画像生成部103は、アバターAに対応付けた仮想カメラから見たときの画像として、高いレア度の物品オブジェクトを含まない画像を生成する(ステップS93)。
【0171】
その一方で、クライアント端末10Aの画像生成部103は、その物品オブジェクトに高いレア度が設定されておらず、低いレア度が設定されていると判定された場合に(ステップS92:NO)、アバターAに対応付けた仮想カメラから見たときの画像として、低いレア度の物品オブジェクトを含む画像を生成する(ステップS94)。
【0172】
このように、物品オブジェクトが仮想空間に残されたままの状態であっても、高いレア度が設定された物品であれば、ユーザAの画面上においてそれが見えなくなる。そのため、希少価値の高い物品であるにもかかわらず、誰にでも簡単に見られてしまうといった悪影響を緩和することができる。
【0173】
<<変形例>>
次に、物品のレア度だけでなく、所定時間経過の有無に応じて仮想空間の様子を示す画像を生成する方法の変形例について、
図20を用いて説明する。
図20は、物品のレア度及び所定時間経過の有無に応じた画像生成方法に関する動作例を示すフローチャートである。
図20に示すように、先ず、クライアント端末10Aのオブジェクト制御部101は、仮想空間におけるアバターAの現在位置を基準とする進行方向の所定範囲内に、物品オブジェクトが存在するか否かを判定する(ステップS101)。
【0174】
なお、これに限らず、アバターAに対応付けた仮想カメラを基準とする所定範囲内(例えば、四角錐台のビューボリュームに相当するクリッピング領域内)に物品オブジェクトが存在するか否かを判定してもよいし、アバターAを含む仮想空間を俯瞰する仮想カメラから見た所定視野範囲内に物品オブジェクトがあるか否かを判定してもよい。
【0175】
次に、クライアント端末10Aのオブジェクト制御部101は、前記所定範囲内に物品オブジェクトが存在すると判定した場合に(ステップS101:YES)、その物品オブジェクトに高いレア度が設定されているか否かを判定する(ステップS102)。なお、ここでは、自分の物品又は他人の物品であるか否かに関わらず、高いレア度が設定されているか否かが判定されることになる。
【0176】
そして、クライアント端末10Aのオブジェクト制御部101は、その他人の物品オブジェクトに高いレア度が設定されていると判定された場合に(ステップS102:YES)、
図6に示すユーザ情報に設定された配置情報に基づいて、高いレア度の物品オブジェクトが配置されてから第1時間(例えば、1時間)が経過したか否かを判定する(ステップS103)。
【0177】
クライアント端末10Aの画像生成部103は、その高いレア度の物品オブジェクトが配置されてから第1時間が経過していないと判定された場合に(ステップS103:NO)、アバターAに対応付けた仮想カメラから見たときの画像として、高いレア度の物品オブジェクトを含む画像を生成する(ステップS104)。
【0178】
このように、高いレア度が設定された物品であっても、配置後に第1時間(所定時間)が経過する前であれば、ユーザAの画面上においてそれが見えることになる。そのため、ユーザAは、第三者への悪影響を考慮しつつ制限された短い期間のみ、希少価値の高い物品を見ることができる。
【0179】
これに対して、クライアント端末10Aのオブジェクト制御部101は、その高いレア度の物品オブジェクトが配置されてから第1時間が経過したと判定された場合に(ステップS103:YES)、その高いレア度の物品オブジェクトを仮想空間から撤去する。その後、クライアント端末10Aの画像生成部103は、アバターAに対応付けた仮想カメラから見たときの画像として、その高いレア度の物品オブジェクトを含まない画像を生成する(ステップS105)。
【0180】
そして、クライアント端末10Aのオブジェクト制御部101は、その物品オブジェクトに高いレア度が設定されておらず、低いレア度が設定されていると判定された場合に(ステップS102:NO)、
図6に示すユーザ情報に設定された配置情報に基づいて、その低いレア度の物品オブジェクトが配置されてから、第1時間よりも長い第2時間(例えば、12時間)が経過したか否かを判定する(ステップS106)。
【0181】
クライアント端末10Aの画像生成部103は、その低いレア度の物品オブジェクトが配置されてから第2時間が経過していないと判定された場合に(ステップS106:NO)、アバターAに対応付けた仮想カメラから見たときの画像として、その低いレア度の物品オブジェクトを含む画像を生成する(ステップS107)。
【0182】
このように、低いレア度が設定された物品であっても、配置後に第2時間(所定時間)が経過する前であれば、ユーザAの画面上においてそれが見えることになる。そのため、ユーザAは、高いレア度の他人の物品よりも長い制限時間内に、低いレア度の他人の物品を見ることができる。
【0183】
これに対して、クライアント端末10Aのオブジェクト制御部101は、その低いレア度の物品オブジェクトが配置されてから第2時間が経過したと判定された場合に(ステップS106:YES)、その低いレア度の物品オブジェクトを仮想空間から撤去する。その後、クライアント端末10Aの画像生成部103は、アバターAに対応付けた仮想カメラから見たときの画像として、その低いレア度の物品オブジェクトを含まない画像を生成する(ステップS105)。
【0184】
<物品のサイズ>
<<実施例>>
続いて、物品のサイズに応じて仮想空間の様子を示す画像を生成する方法の実施例について、
図21を用いて説明する。
図21は、物品のサイズに応じた画像生成方法に関する動作例を示すフローチャートである。
【0185】
図21に示すように、先ず、クライアント端末10Aのオブジェクト制御部101は、仮想空間におけるアバターAの現在位置を基準とする進行方向の所定範囲内に、物品オブジェクトが存在するか否かを判定する(ステップS111)。
【0186】
なお、これに限らず、アバターAに対応付けた仮想カメラを基準とする所定範囲内(例えば、四角錐台のビューボリュームに相当するクリッピング領域内)に物品オブジェクトが存在するか否かを判定してもよいし、アバターAを含む仮想空間を俯瞰する仮想カメラから見た所定視野範囲内に物品オブジェクトがあるか否かを判定してもよい。
【0187】
次に、クライアント端末10Aのオブジェクト制御部101は、前記所定範囲内に物品オブジェクトが存在すると判定した場合に(ステップS111:YES)、その物品オブジェクトに大きいサイズが設定されているか否かを判定する(ステップS112)。なお、ここでは、自分の物品又は他人の物品であるか否かに関わらず、大きいサイズが設定されているか否かが判定されることになる。
【0188】
具体的には、クライアント端末10Aのオブジェクト制御部101は、
図4に示す物品情報及び
図6に示すユーザ情報を参照して、その物品オブジェクトにサイズ「小」が設定されている場合に、小さいサイズが設定されているものと判定し、サイズ「大」が設定されている場合には、大きいサイズが設定されているものと判定する。
【0189】
そして、クライアント端末10Aのオブジェクト制御部101は、その物品オブジェクトに大きいサイズが設定されていると判定された場合に(ステップS112:YES)、アバターAに対応付けた仮想カメラから見たときの画像として、大きいサイズの物品オブジェクトを含む画像を生成する(ステップS113)。
【0190】
その一方で、クライアント端末10Aのオブジェクト制御部101は、その物品オブジェクトに大きいサイズが設定されておらず、小さいサイズが設定されていると判定された場合に(ステップS112:NO)、アバターAに対応付けた仮想カメラから見たときの画像として、小さいサイズ物品オブジェクトを含まない画像を生成する(ステップS114)。
【0191】
このように、物品オブジェクトが仮想空間に残されたままの状態であっても、大きくて目立つ物品であれば、ユーザAの画面上においてそれが見えることになり、小さくて目立たない物品であれば、ユーザAの画面上においてそれが見えなくなる。そのため、仮想空間内で大きくて目立つ物品に注目させることができると共に、比較的に簡単に置けるような小さくて目立たない物品で仮想空間内が埋め尽くされてしまうといった悪影響を緩和することができる。
【0192】
<<変形例>>
次に、物品のサイズだけでなく、所定時間経過の有無に応じて仮想空間の様子を示す画像を生成する方法の変形例について、
図22を用いて説明する。
図22は、物品のサイズに応じた画像生成方法に関する動作例を示すフローチャートである。
【0193】
図22に示すように、先ず、クライアント端末10Aのオブジェクト制御部101は、仮想空間におけるアバターAの現在位置を基準とする進行方向の所定範囲内に、物品オブジェクトが存在するか否かを判定する(ステップS121)。
【0194】
なお、これに限らず、アバターAに対応付けた仮想カメラを基準とする所定範囲内(例えば、四角錐台のビューボリュームに相当するクリッピング領域内)に物品オブジェクトが存在するか否かを判定してもよいし、アバターAを含む仮想空間を俯瞰する仮想カメラから見た所定視野範囲内に物品オブジェクトがあるか否かを判定してもよい。
【0195】
次に、クライアント端末10Aのオブジェクト制御部101は、前記所定範囲内に物品オブジェクトが存在すると判定した場合に(ステップS121:YES)、その物品オブジェクトに小さいサイズが設定されているか否かを判定する(ステップS122)。なお、ここでは、自分の物品又は他人の物品であるか否かに関わらず、小さいサイズが設定されているか否かが判定されることになる。
【0196】
そして、クライアント端末10Aのオブジェクト制御部101は、その物品オブジェクトに小さいサイズが設定されていると判定された場合に(ステップS122:YES)、
図6に示すユーザ情報に設定された配置情報に基づいて、その小さいサイズの物品オブジェクトが配置されてから第1時間(例えば、1時間)が経過したか否かを判定する(ステップS123)。
【0197】
クライアント端末10Aの画像生成部103は、その小さいサイズの物品オブジェクトが配置されてから第1時間が経過していないと判定された場合に(ステップS122:NO)、アバターAに対応付けた仮想カメラから見たときの画像として、その小さいサイズの物品オブジェクトを含む画像を生成する(ステップS125)。
【0198】
このように、小さいサイズの物品であっても、配置後に第1時間(所定時間)が経過する前であれば、ユーザAの画面上においてそれが見えることになる。そのため、ユーザAは、第三者への悪影響を考慮しつつ制限された短い期間のみ、小さくて目立たない他人の物品を見ることができる。
【0199】
これに対して、クライアント端末10Aのオブジェクト制御部101は、その小さいサイズの物品オブジェクトが配置されてから第1時間が経過したと判定された場合に(ステップS123:YES)、その小さいサイズの物品オブジェクトを仮想空間から撤去する。その後、クライアント端末10Aの画像生成部103は、アバターAに対応付けた仮想カメラから見たときの画像として、その小さいサイズの物品オブジェクトを含まない画像を生成する(ステップS124)。
【0200】
そして、クライアント端末10Aのオブジェクト制御部101は、その物品オブジェクトに小さいサイズが設定されておらず、大きいサイズが設定されていると判定された場合に(ステップS122:NO)、
図6に示すユーザ情報に設定された配置情報に基づいて、その大きいサイズの物品オブジェクトが配置されてから、第1時間よりも長い第2時間(例えば、12時間)が経過したか否かを判定する(ステップS126)。
【0201】
クライアント端末10Aの画像生成部103は、その大きいサイズの物品オブジェクトが配置されてから第2時間が経過していないと判定された場合に(ステップS126:NO)、アバターAに対応付けた仮想カメラから見たときの画像として、その大きいサイズの物品オブジェクトを含む画像を生成する(ステップS127)。
【0202】
このように、大きいサイズの物品であっても、配置後に第2時間(所定時間)が経過する前であれば、ユーザAの画面上においてそれが見えることになる。そのため、ユーザAは、小さいサイズの他人の物品よりも長い制限時間内に、大きいサイズの物品を見ることができる。
【0203】
これに対して、クライアント端末10Aのオブジェクト制御部101は、その大きいサイズの物品オブジェクトが配置されてから第2時間が経過したと判定された場合に(ステップS126:YES)、その大きいサイズの物品オブジェクトを仮想空間から撤去する。その後、クライアント端末10Aの画像生成部103は、アバターAに対応付けた仮想カメラから見たときの画像として、その大きいサイズの物品オブジェクトを含まない画像を生成する(ステップS124)。
【0204】
===その他の実施形態===
前述の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物も含まれる。特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に含まれるものである。すなわち、本発明は、前述の実施形態と以下に述べる実施形態を適宜組み合わせて構成することも可能である。
【0205】
また、前述の実施形態に開示されている複数の発明特定事項の適宜組み合わせて、種々の発明を構成することも可能である。例えば、前述の実施形態に開示される全発明特定事項からいくつかの発明特定事項を削除して発明を構成してもよいし、前述の実施形態に開示される全発明特定事項に対して以下に述べる実施形態に開示される発明特定事項を適宜組み合わせて発明を構成してもよい。
【0206】
<物品のレア度>
前述の実施形態では、変形例及び実施例において、低いレア度の物品を含む画像を生成する一方で、高いレア度の物品を含まない画像を生成する場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0207】
例えば、高いレア度の物品を含む画像を生成する一方で、低いレア度の物品を含まない画像を生成することも可能である。これにより、物品オブジェクトが仮想空間に残されたままの状態であっても、高いレア度の物品であれば、ユーザの画面上においてそれが見えることになり、低いレア度の物品であれば、ユーザの画面上においてそれが見えなくなる。そのため、仮想空間内で希少価値の高い物品に注目させることができると共に、比較的に簡単に入手できるような希少価値の低い物品で仮想空間内が埋め尽くされてしまうといった悪影響を緩和することができる。
【0208】
<物品のサイズ>
前述の実施形態では、変形例及び実施例において、大きいサイズの物品を含む画像を生成する一方で、小さいサイズの物品を含まない画像を生成する場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0209】
例えば、小さいサイズの物品を含む画像を生成する一方で、大きいサイズの物品を含まない画像を生成することも可能である。これにより、物品オブジェクトが仮想空間に残されたままの状態であっても、小さいサイズの物品であれば、ユーザの画面上においてそれが見えることになり、大きいサイズの物品であれば、ユーザの画面上においてそれが見えなくなる。そのため、多くの面積を占有するような大きなサイズの物品によって仮想空間内が埋め尽くされてしまうといった悪影響を緩和することができる。
【0210】
<物品の配置コスト>
前述の実施形態では、配置コストの低い物品を含む画像を生成する一方で、配置コストの高い物品を含まない画像を生成することも可能である。これにより、物品オブジェクトが仮想空間に残されたままの状態であっても、配置コストの低い物品であれば、ユーザの画面上においてそれが見えることになり、配置コストの高い物品であれば、ユーザの画面上においてそれが見えなくなる。そのため、負荷の高い描画処理が必要になる配置コストの高い物品で仮想空間内が埋め尽くされて、画質のクオリティが低下しまうといった悪影響を緩和することができる。
【0211】
<物品の配置領域>
前述の実施形態では、多くのアバターが集まりやすい仮想空間内の領域(たとえば、街の広場・公園に相当する領域、多くの宝箱が埋まっている領域、多くの敵キャラクタが出現する領域など)では、他人の物品を含まない画像を生成する一方で、多くのアバターが集まりにくい仮想空間内の領域(たとえば、街から遠く離れた山奥の領域など)では、他人の物品を含む画像を生成することも可能である。これにより、物品オブジェクトが仮想空間に残されたままの状態であっても、アバターが多く集まりやすい場所であれば、ユーザの画面上において他人の物品が見えなくなるため、邪魔な残留物として認識されなくなる。
【0212】
<関係性>
また、前述の実施形態では、変形例において、予め設定された「特別な関係性」の一例として、ユーザ間にフレンド関係が設定される場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0213】
例えば、仮想空間内で迷惑行為を行うユーザが列挙されたブラックリストが存在する場合、そのブラックリストに含まれるユーザに対して「特別な関係性」があるものとし、ブラックリスト外のユーザの物品を含む画像を生成する一方で、ブラックリスト内のユーザの物品を含まない画像を生成してもよい。
【0214】
また、前述の実施形態では、変形例において、「特別な関係性」にあるか否かの判定は2段階(「ある」・「ない」)で行われ、その判定結果に基づいて他人の物品を含む画像を生成するか否かを決定する場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0215】
例えば、「特別な関係性」にあるか否かの判定を3段階以上の多段階で行うことも可能である。具体的には、「特別な関係性」を5段階(「深い関係」、「やや深い関係」、「普通の関係」、「やや浅い関係」、「浅い関係」)に区分けしておき、どの階級に属するかを点数制で評価して決定する。例えば、「フレンド関係にある」ことは5点、「仮想空間内で会話したことがある」ことは3点、「仮想空間内で一緒にイベントに参加したことがある」ことは2点など、評価項目ごとに点数が設定されており、ユーザが獲得した合計点数に応じて5段階のうちのいずれかの階級を決定し、そのユーザに対して設定する(たとえば、ユーザの合計点が10点である場合に、そのユーザに対して「深い関係」を設定し、また、ユーザの合計点が5点である場合には、そのユーザに対して「普通の関係」に設定する)。この前提の下で、他人と「深い関係」又は「やや深い関係」にある場合に、その他人の物品を含む画像を生成する一方で、「普通の関係」、「やや浅い関係」、「浅い関係」のいずれかである場合には、その他人の物品を含まない画像を生成してもよい。
【0216】
また、前述の実施形態では、変形例において、「特別な関係性」にあるか否かの判定時期を複数パターン設定することも可能である。例えば、現時点において「特別な関係性」にあるか否かを判定してもよいし、物品配置時点において「特別な関係性」にあるか否かを判定してもよいし、現時点及び物品配置時点の両方において「特別な関係性」にあるか否かを判定してもよい。
【0217】
<所定時間>
前述の実施形態では、変形例において、高いレア度の物品の配置後に「第1時間」が経過すると、ユーザの画面上において、高いレア度の物品が見えなくなり、低いレア度の物品の配置後に「第2時間」(ただし、「第2時間」の方が「第1時間」よりも長い)が経過すると、ユーザの画面上において、低いレア度の物品が見えなくなる場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、「第1時間」の方が「第2時間」よりも長くなるように設定してもよい。
【0218】
また、前述の実施形態では、変形例でにおいて、小さいサイズの物品の配置後に「第1時間」が経過すると、ユーザの画面上において、小さいサイズの物品が見えなくなり、大きいサイズの物品の配置後に「第2時間」(ただし、「第2時間」の方が「第1時間」よりも長い)が経過すると、ユーザの画面上において、大きいサイズの物品が見えなくなる場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、「第1時間」の方が「第2時間」よりも長くなるように設定してもよい。
【0219】
また、前述の実施形態では、所定時間として、物品の配置後からの経過時間が予め定められている場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、物品の配置後にアバターがその物品から所定距離だけ離れた場合、その立去りからの経過時間を所定時間としてもよい。
【0220】
<システム構成>
前述の実施形態では、サーバー装置を備えた集中型のネットワークシステムの代わりに、ブロックチェーン技術(分散型台帳技術)を用いた分散型のネットワークシステムを採用してもよい。分散型のネットワークシステムでは、集中型のネットワークシステムにおけるサーバー装置に記憶される各種情報を、ピア・ツー・ピア(P2P)で接続される各端末に分散して記憶させることができる。ブロックチェーン技術を用いることによって相互監視型で各種情報が管理されるため、不正なデータ改ざん等を回避することが可能となる。なお、分散型のネットワークシステムにおいて、ブロックチェーン技術を活用したオブジェクト(物品、アバター等)を、非代替性トークン(ノンファンジブルトークン:NFT)として発行し流通させてもよく、オブジェクトの資産価値を高めることが可能となる。
【0221】
<仮想現実>
前述の実施形態では、クライアント端末10の一部として、VR(Virtual Reality)ゴーグル、ヘッドマウントディスプレイ、ヘッドアップディスプレイを含めることも可能である。この場合では、ユーザが装着したVRゴーグル等に仮想空間の画像を表示できる。
【符号の説明】
【0222】
1 情報処理システム
10 クライアント端末
10A クライアント端末
20 サーバー装置
50 コンピュータ
51 CPU
52 RAM
53 ROM
54 通信インタフェース
55 入力装置
56 表示装置
57 外部インタフェース
58 HDD
100 クライアント制御部
101 オブジェクト制御部
102 仮想カメラ制御部
103 画像生成部
104 表示制御部
105 購入部
120 クライアント記憶部
140 クライアント通信部
150 操作入力受付部
160 画面表示部
200 サーバー制御部
201 情報管理部
202 販売部
220 サーバー記憶部
221 物品情報記憶部
222 領域情報記憶部
223 ユーザ情報記憶部
240 サーバー通信部
501 物品オブジェクト
502 領域
503 物品オブジェクト
B バスライン
N ネットワーク