(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024174573
(43)【公開日】2024-12-17
(54)【発明の名称】クレジットカード管理装置
(51)【国際特許分類】
G06Q 20/24 20120101AFI20241210BHJP
【FI】
G06Q20/24
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023092466
(22)【出願日】2023-06-05
(71)【出願人】
【識別番号】392026693
【氏名又は名称】株式会社NTTドコモ
(74)【代理人】
【識別番号】110003177
【氏名又は名称】弁理士法人旺知国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】木川 真孝
(72)【発明者】
【氏名】山本 美沙
(72)【発明者】
【氏名】櫻井 翔
(72)【発明者】
【氏名】井上 潤
【テーマコード(参考)】
5L020
5L055
【Fターム(参考)】
5L020AA52
5L055AA52
(57)【要約】
【課題】クレジットカードの利用者が、従属的なカード番号を用いる場合に、カード番号の更新に関する負担が軽減されるクレジットカード管理装置を提供する。
【解決手段】情報処理装置10は、クレジットカードのカード番号として、クレジットカードの管理会社以外の第三者に非公開のメイン番号とクレジットカードの所有者に公開されるサブ番号とを対応付けるカード番号情報と、メイン番号とクレジットカードの利用時の口座に関する口座情報とを対応付ける口座管理情報を管理する管理部111を備える。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
クレジットカードのカード番号として、前記クレジットカードの管理会社以外の第三者に非公開のメイン番号と前記クレジットカードの所有者に公開されるサブ番号とを対応付けるカード番号情報と、前記メイン番号と前記クレジットカードの利用時の口座に関する口座情報とを対応付ける口座管理情報を管理する管理部
を備えるクレジットカード管理装置。
【請求項2】
前記所有者から前記サブ番号の更新に関する更新要求を取得した場合、前記カード番号情報の更新を実行し、前記口座管理情報の更新を実行しない更新部を更に備える、
請求項1に記載のクレジットカード管理装置。
【請求項3】
前記サブ番号は第1のサブ番号であり、
前記カード番号情報は第1のカード番号情報であり、
前記更新要求が新たなサブ番号を追加することを示す場合、前記更新部は、第2のサブ番号を発行し、前記第1のカード番号情報を、前記メイン番号と前記第1のサブ番号及び前記第2のサブ番号とを対応付ける第2のカード番号情報に更新し、
前記第2のサブ番号を前記所有者に通知する通知部を更に備える、
請求項2に記載のクレジットカード管理装置。
【請求項4】
前記サブ番号は第1のサブ番号であり、
前記カード番号情報は第1のカード番号情報であり、
前記第1のカード番号情報は、前記メイン番号と前記第1のサブ番号及び第2のサブ番号とを対応付けており
前記更新要求が前記第1のサブ番号を削除することを示す場合、前記更新部は、前記第1のカード番号情報を、前記メイン番号と前記第2のサブ番号とを対応付ける第2のカード番号情報に更新し、
更新が完了したことを前記所有者に通知する通知部を更に備える、
請求項2に記載のクレジットカード管理装置。
【請求項5】
前記所有者が前記サブ番号を用いて支払いをした場合に、支払先から、前記サブ番号と前記対価の額とを含む決済要求を取得する決済要求取得部と、
前記決済要求に対応する前記サブ番号と前記カード番号情報とに基づいて、前記サブ番号に対応する前記メイン番号を特定し、前記特定された前記メイン番号と前記口座管理情報とに基づいて前記メイン番号に対応する前記口座情報を特定する特定部と、
前記特定部によって特定された前記口座情報と前記対価の額とに基づいて、決済を実行する決済部と、を更に備える、
請求項1に記載のクレジットカード管理装置。
【請求項6】
前記サブ番号を用いた支払いの利用枠を設定する利用枠設定部を更に備え、
前記メイン番号に紐づく前記サブ番号が複数存在する場合、前記利用枠設定部は、前記サブ番号毎に前記利用枠を設定する、
請求項1に記載のクレジットカード管理装置。
【請求項7】
前記メイン番号に紐づく前記サブ番号が複数存在する場合、前記クレジットカードの管理会社が、前記メイン番号を用いて決済できる与信枠は、複数の前記サブ番号毎の前記利用枠の合計額である、
請求項4に記載のクレジットカード管理装置。
【請求項8】
前記口座管理情報は、前記メイン番号と前記クレジットカードの利用時の口座に関する口座情報とを対応付ける代わりに、複数の前記サブ番号とクレジットカードの利用時の口座に関する口座情報とを対応付ける情報である、
請求項1に記載のクレジットカード管理情報。
【請求項9】
前記所有者が前記複数のサブ番号のうち第1のサブ番号を用いて業者に対する対価の支払いをした場合に、前記業者から、前記第1のサブ番号と前記対価の額とを含む決済要求を取得する決済要求取得部と、
前記決済要求に対応する前記第1のサブ番号と前記口座管理情報とに基づいて、前記第1のサブ番号に対応する前記口座情報を特定する特定部と、
前記特定部によって特定された前記口座情報と前記対価の額とに基づいて、決済を実行する決済部と、を更に備える、
請求項8に記載のクレジットカード管理装置。
【請求項10】
前記カード番号情報は第1のカード番号情報であり、
前記口座管理情報は第1の口座管理情報であり、
前記所有者から取得した前記サブ番号の更新に関する更新要求が、新たなサブ番号を追加することを示す場合、新たなサブ番号を発行し、前記第1のカード番号情報を、前記メイン番号と発行された新たなサブ番号及び前記複数のサブ番号とを対応付ける第2のカード番号情報に更新し、
前記更新要求が新たなサブ番号の追加を示す場合、前記第1の口座管理情報を、前記発行された新たなサブ番号と前記所有者から取得した前記発行された新たなサブ番号に対応する口座情報を前記第1の口座管理情報に追加した第2の口座管理情報に更新する更新部と、
前記発行された新たなサブ番号を前記所有者に通知する通知部と、を更に備える、
請求項8に記載のクレジットカード管理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、クレジットカード管理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
クレジットカードの利用者が複数のサービスを利用した場合、利用者は、自身のクレジットカードのカード番号を、複数の業者に対して通知する。利用者が、業者が提供するサービスを利用した場合、当該カード番号に紐づく銀行口座から、サービスの利用料金が自動的に引き落とされる。
【0003】
利用者が、複数の業者に対して通知するカード番号として、クレジットカードに記載されたカード番号の代わりに、仮想的なカード番号を用いる技術が従来知られている。例えば特許文献1は、仮想的なカード番号として、実際のカード番号に紐づく一意の仮想的なカード番号を使用する技術を開示している。当該技術において、業者に対しては仮想的なカード番号が通知される一方、取引の額は、業者に対しては通知されない実際のカード番号に請求される。また、特許文献1には、仮想的なカード番号が複数用いられる態様が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1に係る技術において、クレジットカードの利用者が実際のカード番号を紛失した場合、当該実際のカード番号に対して、複数の仮想的なカード番号が従属的に紐づいているため、当該複数の仮想的なカード番号の全てに関する情報を更新する必要がある。このため、クレジットカードの利用者がカード番号を更新する場合の負担が高かった。
【0006】
そこで本発明は、クレジットカードの利用者が、従属的なカード番号を用いる場合に、カード番号の更新に関する負担が軽減されるクレジットカード管理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の好適な態様に係るクレジットカード管理装置は、クレジットカードのカード番号として、前記クレジットカードの管理会社以外の第三者に非公開のメイン番号と前記クレジットカードの所有者に公開されるサブ番号とを対応付けるカード番号情報と、前記メイン番号と前記クレジットカードの利用時の口座に関する口座情報とを対応付ける口座管理情報を管理する管理部を備える。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、クレジットカードの利用者が、従属的なカード番号を用いる場合に、カード番号の更新に関する負担が軽減される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】クレジットカード管理システム1の全体構成を示すブロック図。
【
図2】情報処理装置10の構成例を示すブロック図。
【
図3】カード番号情報データベースCDB1の構成例を示す図。
【
図4】口座管理情報データベースADB1の構成例を示す図。
【
図5】カード番号情報データベースCDB1の構成例を示す図。
【
図6】カード番号情報データベースCDB1の構成例を示す図。
【
図7】第1端末装置20の構成例を示すブロック図。
【
図8】第2端末装置30の構成例を示すブロック図。
【
図9】カード番号情報の更新時の情報処理装置10の動作を示すフローチャート。
【
図10】サブ番号を用いた決済時の情報処理装置10の動作を示すフローチャート。
【
図11】口座管理情報データベースADB2の構成例を示す図。
【
図12】口座管理情報データベースADB2の構成例を示す図。
【
図13】口座管理情報データベースADB2の構成例を示す図。
【
図14】カード番号情報及び口座管理情報の更新時の情報処理装置10の動作を示すフローチャート。
【
図15】サブ番号を用いた決済時の情報処理装置10Aの動作を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0010】
1:第1実施形態
以下、図面を参照しつつ、第1実施形態に係るクレジットカード管理システム1について説明する。
【0011】
1-1:第1実施形態の構成
1-1-1:全体構成
図1は、第1実施形態に係るクレジットカード管理システム1の全体構成を示すブロック図である。
図1に示されるように、クレジットカード管理システム1は、情報処理装置10と、第1端末装置20と、第2端末装置30とを備える。情報処理装置10と、第1端末装置20と、第2端末装置30とは、通信網NETを介して、互いに通信可能に接続される。なお、第1端末装置20と第2端末装置30との各々は、複数存在してもよい。
【0012】
情報処理装置10は、クレジットカードの管理会社又は当該管理会社の人員が使用する装置である。情報処理装置10は、クレジットカードに関する情報を管理すると共に、当該クレジットカードを用いた決済を実行する装置である。情報処理装置10は、「クレジットカード管理装置」の一例である。
【0013】
第1端末装置20は、クレジットカードの所有者が使用する端末装置である。クレジットカードの所有者は、第1端末装置20に対してクレジットカードの番号を入力することで、当該クレジットカードを用いて商品又はサービスを購入する。より詳細には、クレジットカードの所有者は、第1端末装置20から、後述のサブ番号を入力することで、商品又はサービスを購入する。
【0014】
第2端末装置30は、商品又はサービスを提供する業者が使用する端末装置である。第2端末装置30は、第1端末装置20から取得したクレジットカードの番号に基づいて、商品又はサービスを提供するか否かを判定する。
【0015】
1-1-2:情報処理装置10の構成
図2は、情報処理装置10の構成例を示すブロック図である。
図2に示されるように情報処理装置10は、処理装置11、記憶装置12、通信装置13、表示装置14及び入力装置15を備える。情報処理装置10が有する各要素は、情報を通信するための単体又は複数のバスによって相互に接続される。なお、本明細書における「装置」という用語は、回路、デバイス又はユニット等の他の用語に読替えてもよい。
【0016】
処理装置11は、情報処理装置10の全体を制御するプロセッサである。処理装置11は、例えば、単数又は複数のチップを用いて構成される。また、処理装置11は、例えば、周辺装置とのインターフェース、演算装置及びレジスタ等を含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)を用いて構成される。なお、処理装置11が有する機能の一部又は全部を、DSP(Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、及びFPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウェアによって実現してもよい。処理装置11は、各種の処理を並列的又は逐次的に実行する。
【0017】
記憶装置12は、処理装置11による読取及び書込が可能な記録媒体である。記憶装置12は、例えば、不揮発性メモリーと揮発性メモリーとを含む。不揮発性メモリーは、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)及びEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)である。揮発性メモリーは、例えば、RAM(Random Access Memory)である。また、記憶装置12は、処理装置11が実行する制御プログラムPR1を記憶する。また、記憶装置12は、処理装置11のワークエリアとして機能する。
【0018】
更に、記憶装置12は、カード番号情報データベースCDB1と、口座管理情報データベースADB1を記憶する。
【0019】
図3は、カード番号情報データベースCDB1の構成例を示す図である。
図3に示される例において、カード番号情報データベースCDB1には、カード番号情報が格納される。当該カード番号情報は、クレジットカードの所有者を示す所有者IDと、クレジットカードのメイン番号と、当該クレジットカードのサブ番号と、サブ番号の利用枠とを対応付ける情報である。クレジットカードのメイン番号は、情報処理装置10の使用者であるクレジットカードの管理会社以外の第三者には公開されない。当該第三者には、第1端末装置20を使用するクレジットカードの所有者、及び、第2端末装置30を使用する業者が含まれる。
【0020】
一方で、クレジットカードのサブ番号は、クレジットカードの所有者に公開される。当該所有者は、クレジットカードを用いて商品又はサービスを購入する場合、クレジットカードのサブ番号を使用する。具体的には、当該所有者は、第1端末装置20に対してクレジットカードのサブ番号を入力することで、商品又はサービスを購入する。あるいは当該使用者は、第2端末装置30を使用する業者が運営する店舗において、サブ番号が印字された物理的なクレジットカード、又はサブ番号を示す情報が書き込まれた物理的なクレジットカードを使用することで、商品又はサービスを購入する。
【0021】
商品又はサービスを販売する業者は、クレジットカードの所有者によって示されたサブ番号に基づいて、商品又はサービスを提供する。
【0022】
また、1つのメイン番号には、1又は複数のサブ番号が対応付けられる。この結果、例えば、1人のクレジットカードの所有者が、1つのメイン番号に対応する複数のサブ番号を、用途別に使い分けることが可能となる。なお、
図3に示される例において、所有者IDとメイン番号とは、1対1に対応する。
【0023】
また、サブ番号毎の利用枠とは、当該サブ番号を用いて、商品又はサービスを購入する場合に支払うことが可能な対価の総額の最大値である。クレジットカードの所有者が、あるサブ番号を用いて、商品又はサービスの対価を支払う毎に、当該商品又はサービスの金額が累積される。当該所有者は、累積された金額がサブ番号毎に設定された利用枠に達するまで、当該サブ番号を用いて、商品又はサービスの対価を支払うことが可能である。なお、クレジットカードの締め日において、後述のようにメイン番号に紐づいた口座から、サブ番号を用いた商品又はサービスの対価の累積額が支払われた場合には、累積額はリセットされる。
【0024】
図4は、口座管理情報データベースADB1の構成例を示す図である。
図4に示される例において、口座管理情報データベースADB1には、口座管理情報が格納される。当該口座管理情報は、所有者IDと、メイン番号と、口座情報と、メイン番号の与信枠とを対応付ける情報である。当該口座情報とは、クレジットカードの利用時の口座に関する情報である。例えば、当該口座情報は、クレジットカードの利用時に支払いを引き落とす口座番号に関する情報である。あるいは、当該口座情報は、当該口座を提供する金融機関名、口座を開設した日時等、他の口座に関する情報を含んでもよい。
図4に示される例において、所有者IDと、メイン番号とは、1対1に対応する。また、メイン番号と口座番号とは、1対1に対応する。また、上記のように、1つのメイン番号には、1つ又は複数のサブ番号が対応付けられている。このため、クレジットカードの所有者がサブ番号を使用することで、商品又はサービスの対価を支払った場合、当該サブ番号に紐づくメイン番号に対応する引き落とし口座から、当該商品又はサービスの金額が引き落とされる。
【0025】
また、メイン番号の与信枠とは、1人のクレジットカードの所有者が、1又は複数のサブ番号を用いて、商品又はサービスの購入時に支払う対価の累積額の最大値である。換言すれば、クレジットカードの管理会社が、メイン番号を用いて決済することのできる与信枠は、当該メイン番号に対応する1又は複数のサブ番号毎の利用枠の合計額である。
【0026】
図2において、通信装置13は、他の装置と通信を行うための、送受信デバイスとしてのハードウェアである。また、通信装置13は、例えば、ネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、及び通信モジュール等とも呼ばれる。通信装置13は、有線接続用のコネクター及び無線通信インターフェースを備えていてもよい。有線接続用のコネクター及びインターフェース回路としては有線LAN、IEEE1394、及びUSBに準拠した製品が挙げられる。また、無線通信インターフェースとしては無線LAN及びBluetooth(登録商標)等に準拠した製品が挙げられる。
【0027】
表示装置14は、画像を表示するデバイスである。表示装置14は、処理装置11の制御のもとで各種の画像を表示する。
【0028】
入力装置15は、情報処理装置10の使用者の操作を受け付ける装置である。入力装置15は、使用者の操作に応じた操作信号を処理装置11に出力する。入力装置15は、例えば、キーボード及びポインティングデバイスによって構成される。
【0029】
以上の構成において、処理装置11は、制御プログラムPR1を記憶装置12から読み出す。処理装置11は、読み出した制御プログラムPR1を実行することによって、管理部111、利用枠設定部112、更新要求取得部113、更新部114、通知部115、決済要求取得部116、特定部117、及び決済部118として、機能する。
【0030】
管理部111は、カード番号情報データベースCDB1に格納されるカード番号情報、及び口座管理情報データベースADB1に格納される口座管理情報を管理する。
【0031】
利用枠設定部112は、サブ番号を用いた支払いの利用枠を設定する。メイン番号に対応するサブ番号が複数存在する場合、利用枠設定部112は、サブ番号毎に利用枠を設定する。また、利用枠設定部112は、サブ番号毎に設定した利用枠を、カード番号情報データベースCDB1に格納する。
【0032】
例えば、利用枠設定部112は、クレジットカードの所有者が、第1端末装置20に対して入力した内容に基づいて、当該所有者が使用するサブ番号毎に、利用枠を設定する。当該所有者が使用するサブ番号が複数存在する場合、利用枠設定部112は、サブ番号毎の利用枠の合計額が、メイン番号の与信枠となる形式で、サブ番号毎の利用枠を設定する。
【0033】
一例として、
図3に示されるように、所有者ID=003の所有者が、第1端末装置20に対して、サブ番号=286730988に対応する利用枠として30万円を入力したとする。利用枠設定部112は、サブ番号=286730988の利用枠として30万円を設定する。
その後、所有者ID=003の所有者が、第1端末装置20に対して、サブ番号=789345272に対応する利用枠として10万円を入力したとする。利用枠設定部112は、サブ番号=789345272の利用枠として10万円を設定する。
更に、所有者ID=003の所有者が、第1端末装置20に対して、サブ番号=369126510に対応する利用枠として40万円を入力したとする。利用枠設定部112は、サブ番号=369126510の利用枠として40万円を設定する。
【0034】
ここで、
図4に示されるように、所有者ID=003に対応するメイン番号9827634の与信枠は、100万円である。そこで、利用枠設定部112は、残る1つのサブ番号=936529831の利用枠として、100万円-30万円-10万円-40万円=20万円を自動的に設定する。
【0035】
また、与信枠が増額された場合、利用枠設定部112は、クレジットカードの所有者が、第1端末装置20に対して入力した内容に基づいて、当該所有者が使用するサブ番号毎に、増加分の金額を割り振ってもよい。あるいは、利用枠設定部112は、自動的に、当該サブ番号毎に、増加分の金額を割り振ってもよい。
【0036】
一例として、所有者ID=003の所有者が使用するメイン番号9827634の与信枠が、
図4に示される100万円から、140万円に増額されたとする。この場合、利用枠設定部112は、
図3において、メイン番号9827634に対応する4つのサブ番号の利用枠を、自動的に、各々10万円ずつ均等に増額してもよい。あるいは、所有者ID=003の所有者が使用する4つのサブ番号のうち、サブ番号=286730988のサブ番号を使用する頻度が高い場合、利用枠設定部112は、サブ番号=286730988の利用枠を、他のサブ番号の利用枠に比較して、多めに増額させてもよい。
【0037】
図2において、更新要求取得部113は、クレジットカードの所有者が使用する第1端末装置20から、通信装置13を介して、サブ番号の更新に関する更新要求を取得する。当該更新要求は、新たなサブ番号の追加を示す追加要求を含む。また、当該更新要求は、既存のサブ番号の削除を示す削除要求を含む。
【0038】
更新部114は、更新要求取得部113が更新要求を取得した場合、カード番号情報の更新を実行する一方で、口座管理情報の更新は実行しない。
【0039】
更新要求取得部113が、更新要求として、新たなサブ番号の追加を示す追加要求を取得した場合、更新部114は、新たなサブ番号を発行する。また、更新部114は、1つのメイン番号と既存のサブ番号とが対応付けられていたカード番号情報を、当該1つのメイン番号と、当該既存のサブ番号及び新たなサブ番号とを対応付けるカード番号情報に更新する。ここで「既存のサブ番号」は、「第1のサブ番号」の一例である。また、「新たなサブ番号」は、「第2のサブ番号」の一例である。また、1つのメイン番号と既存のサブ番号とを対応付けるカード番号情報は、「第1のカード番号情報」の一例である。1つのメイン番号と、既存のサブ番号及び新たなサブ番号とを対応付けるカード番号情報は、「第2のカード番号情報」の一例である。
【0040】
図5は、サブ番号を追加した後のカード番号情報を含むカード番号情報データベースCDB1の構成例を示す図である。
図3に示される例において、所有者ID=002に対応するクレジットカード所有者が、第1端末装置20から、情報処理装置10に対して、サブ番号の追加要求を送信したとする。この場合、メイン番号=7598358に対応付けられるサブ番号として、
図3に示されるサブ番号=178936581に加えて、
図5に示されるサブ番号=286509384が追加される。
図3において、所有者ID=002に対応するカード番号情報とは、メイン番号=7598358とサブ番号=178936581とを対応付ける情報である。一方、
図5において、所有者ID=002に対応するカード番号情報とは、メイン番号=7598358と、サブ番号=178936581及びサブ番号=286509384とを対応付ける情報である。
【0041】
なお、
図4に示されるように、所有者ID=002に対応する与信枠は、700,000円である。サブ番号=286509384が追加されても、所有者ID=002に対応する2つのサブ番号の利用枠の合計額は、与信枠の700,000円とする必要がある。そこで、
図5に示される例において、利用枠設定部112は、一例として、クレジットカードの所有者が、第1端末装置20に対して入力した内容に基づいて、サブ番号=286509384に対応する利用枠として、200,000円を設定する。一方で、利用枠設定部112は、サブ番号=178936581に対応する利用枠を、
図3に示される700,000円から、500,000円に引き下げる。更新部114は、サブ番号=286509384に対応する利用枠と、サブ番号178936581に対応する利用枠を、利用枠設定部112が設定した利用枠に更新する。なお、サブ番号=178936581に対応する利用枠が500,000円となり、サブ番号=286509384に対応する利用枠が200,000円となる割り当ては、あくまで一例である。
【0042】
更新要求取得部113が、更新要求として、1つのサブ番号の削除を示す削除要求を取得した場合、更新部114は、1つのメイン番号と既存の複数のサブ番号とが対応付けられていたカード番号情報を、当該1つのメイン番号と、既存の複数のサブ番号から上記の1つのサブ番号を除外したサブ番号と、を対応付けるカード番号情報に更新する。ここで、「1つのサブ番号」は「第1のサブ番号」の一例である。また、「既存の複数のサブ番号から、上記の1つのサブ番号を除外したサブ番号」は、「第2のサブ番号」の一例である。また、1つのメイン番号と既存の複数のサブ番号とを対応付けるカード番号情報は、「第1のカード番号情報」の一例である。1つのメイン番号と、「既存の複数のサブ番号から、上記の1つのサブ番号を除外したサブ番号」とを対応付けるカード番号情報は、「第2のカード番号情報」の一例である。
すなわち、「第1のカード番号情報」は、1つのメイン番号と、「第1のサブ番号」及び「第2のサブ番号」とを対応付ける。「第2のカード番号情報」は、1つのメイン番号と、「第2のサブ番号」とを対応付ける。
【0043】
図6は、サブ番号を削除した後のカード番号情報を含むカード番号情報データベースCDB1の構成例を示す図である。
図3に示される例において、所有者ID=001に対応するクレジットカード所有者が、第1端末装置20から情報処理装置10に対して、サブ番号=678943261の削除要求を送信したとする。この場合、メイン番号=3564412に対応付けられるサブ番号は、
図3に示されるサブ番号=789614632と、サブ番号=678943261との2つのサブ番号から、
図6に示されるサブ番号=789614632のみとなる。
図3において、所有者ID=001に対応するカード番号情報とは、メイン番号=3564412とサブ番号=789614632及びサブ番号=678943261とを対応付ける情報である。一方、
図6において、所有者ID=001に対応するカード番号情報とは、メイン番号=3564412と、サブ番号=789614632とを対応付ける情報である。
【0044】
なお、
図4に示されるように、所有者ID=001に対応する与信枠は、800,000円である。サブ番号=678943261が削除されても、所有者ID=001に対応するサブ番号の利用枠は、与信枠の800,000円とする必要がある。そこで、
図6に示される例において、利用枠設定部112は、サブ番号=789614632に対応する利用枠を、
図3に示される300,000円から、800,000円に引き上げる。更新部114は、サブ番号=789614632に対応する利用枠を、利用枠設定部112が設定した利用枠に更新する。
【0045】
図2において、更新要求取得部113が取得した更新要求が、新たなサブ番号の追加要求であった場合、通知部115は、クレジットカードの所有者が使用する第1端末装置20に対して、新たなサブ番号を通知する。また、更新要求取得部113が取得した更新要求が、既存のサブ番号の削除要求であった場合、通知部115は、クレジットカードの所有者が使用する第1端末装置20に対して、更新が完了したことを通知する。
【0046】
決済要求取得部116は、クレジットカードの所有者が、自身が使用するサブ番号のいずれかを用いて支払いをした場合、支払先が使用する第2端末装置30から、通信装置13を介して、当該サブ番号と対価の額とを含む決済要求を取得する。ここで、「支払先」とは、例えば商品又はサービスを提供する業者である。
【0047】
特定部117は、決済要求に含まれるサブ番号を用いて、カード番号情報データベースCDB1を参照することで、当該サブ番号に対応するメイン番号を特定する。また、特定部117は、当該メイン番号を用いて、口座管理情報データベースADB1を参照することで、当該メイン番号に対応する口座情報を特定する。
【0048】
例えば、決済要求に含まれるサブ番号が369126510であり、当該決済要求に含まれる対価の額が10万円であったとする。特定部117は、サブ番号=369126510を用いて、
図3に示されるカード番号情報データベースCDB1を参照することで、メイン番号=9826634を特定する。また、特定部117は、メイン番号=9826634を用いて、
図4に示される口座管理情報データベースADB1を参照することで、口座番号=2-754-3098152を特定する。
【0049】
図2において、決済部118は、特定部117が特定した口座番号を示す口座情報と、対価の額とに基づいて、決済を実行する。例えば、上記の例に示されるように、特定部117が特定した口座番号が2-754-3098152であり、対価の額が10万円である場合、決済部118は、口座番号=2-754-3098152の口座から、10万円を引き落とす。
【0050】
なお、決済部118が決済を実行しようとしたものの、決済要求に含まれるサブ番号の利用枠を超える場合、決済部118は、決済を実行しない構成としてもよい。あるいは、利用枠設定部112が、決済要求に含まれるサブ番号とは異なるサブ番号に対応する利用枠から、不足分の金額を一時的に減額すると共に、決済要求に含まれるサブ番号の利用枠を不足分の金額だけ一時的に増額した上で、決済部118が決済を実行してもよい。
【0051】
例えば、上記の例に示されるように、決済部118が、口座番号=2-754-3098152の口座から、10万円を引き落とそうとした際に、サブ番号=369126510の利用枠を5万円超過する場合、利用枠設定部112は、例えば、サブ番号=286730988の利用枠を一時的に5万円減額し、サブ番号=369126510の利用枠を一時的に5万円増額してもよい。サブ番号=369126510の利用枠が一時的に5万円増額された後、決済部118は、口座番号=2-754-3098152の口座から、10万円を引き落とす。なお、この場合において、利用枠設定部112は、一例として、元々設定されている利用枠の金額が一番多いサブ番号=286730988の利用枠を一時的に減額する。
【0052】
1-1-3:第1端末装置20の構成
図7は、第1端末装置20の構成例を示すブロック図である。
図7に示されるように第1端末装置20は、処理装置21、記憶装置22、通信装置23、表示装置24及び入力装置25を備える。第1端末装置20が有する各要素は、情報を通信するための単体又は複数のバスによって相互に接続される。
【0053】
処理装置21は、第1端末装置20の全体を制御するプロセッサである。処理装置21は、例えば、単数又は複数のチップを用いて構成される。また、処理装置21は、例えば、周辺装置とのインターフェース、演算装置及びレジスタ等を含む中央処理装置(CPU)を用いて構成される。なお、処理装置21が有する機能の一部又は全部を、DSP、ASIC、PLD、及びFPGA等のハードウェアによって実現してもよい。処理装置21は、各種の処理を並列的又は逐次的に実行する。
【0054】
記憶装置22は、処理装置21による読取及び書込が可能な記録媒体である。記憶装置22は、例えば、不揮発性メモリーと揮発性メモリーとを含む。不揮発性メモリーは、例えば、ROM、EPROM及びEEPROMである。揮発性メモリーは、例えば、RAMである。また、記憶装置22は、処理装置21が実行する制御プログラムPR2を記憶する。また、記憶装置22は、処理装置21のワークエリアとして機能する。
【0055】
通信装置23は、他の装置と通信を行うための、送受信デバイスとしてのハードウェアである。また、通信装置23は、例えば、ネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、及び通信モジュール等とも呼ばれる。通信装置23は、有線接続用のコネクター及び無線通信インターフェースを備えていてもよい。有線接続用のコネクター及びインターフェース回路としては有線LAN、IEEE1394、及びUSBに準拠した製品が挙げられる。また、無線通信インターフェースとしては無線LAN及びBluetooth(登録商標)等に準拠した製品が挙げられる。
【0056】
表示装置24は、画像を表示するデバイスである。表示装置24は、処理装置21の制御のもとで各種の画像を表示する。
【0057】
入力装置25は、クレジットカードの所有者の操作を受け付ける装置である。入力装置25は、クレジットカードの所有者の操作に応じた操作信号を処理装置21に出力する。入力装置25は、例えば、キーボード及びポインティングデバイスによって構成される。
【0058】
以上の構成において、処理装置21は、制御プログラムPR2を記憶装置22から読み出す。処理装置21は、読み出した制御プログラムPR2を実行することによって、サブ番号の更新に関する更新要求を、通信装置23を介して、情報処理装置10に送信する。また、上記の更新要求が、新たなサブ番号の追加の要求を示す追加要求である場合、処理装置21は、情報処理装置10から通知される新たなサブ番号を、表示装置24に表示させる。また、上記の更新要求が、既存のサブ番号の削除の要求を示す削除要求である場合、処理装置21は、情報処理装置10から通知される更新完了を示す情報を、表示装置24に表示させる。
【0059】
1-1-4:第2端末装置30の構成
図8は、第2端末装置30の構成例を示すブロック図である。
図8に示されるように第2端末装置30は、処理装置31、記憶装置32、通信装置33、表示装置34及び入力装置35を備える。第2端末装置30が有する各要素は、情報を通信するための単体又は複数のバスによって相互に接続される。
【0060】
処理装置31は、第2端末装置30の全体を制御するプロセッサである。処理装置31は、例えば、単数又は複数のチップを用いて構成される。また、処理装置31は、例えば、周辺装置とのインターフェース、演算装置及びレジスタ等を含む中央処理装置(CPU)を用いて構成される。なお、処理装置31が有する機能の一部又は全部を、DSP、ASIC、PLD、及びFPGA等のハードウェアによって実現してもよい。処理装置31は、各種の処理を並列的又は逐次的に実行する。
【0061】
記憶装置32は、処理装置31による読取及び書込が可能な記録媒体である。記憶装置32は、例えば、不揮発性メモリーと揮発性メモリーとを含む。不揮発性メモリーは、例えば、ROM、EPROM及びEEPROMである。揮発性メモリーは、例えば、RAMである。また、記憶装置32は、処理装置31が実行する制御プログラムPR3を記憶する。また、記憶装置32は、処理装置31のワークエリアとして機能する。
【0062】
通信装置33は、他の装置と通信を行うための、送受信デバイスとしてのハードウェアである。また、通信装置33は、例えば、ネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、及び通信モジュール等とも呼ばれる。通信装置33は、有線接続用のコネクター及び無線通信インターフェースを備えていてもよい。有線接続用のコネクター及びインターフェース回路としては有線LAN、IEEE1394、及びUSBに準拠した製品が挙げられる。また、無線通信インターフェースとしては無線LAN及びBluetooth(登録商標)等に準拠した製品が挙げられる。
【0063】
表示装置34は、画像を表示するデバイスである。表示装置34は、処理装置31の制御のもとで各種の画像を表示する。
【0064】
入力装置35は、商品又はサービスを提供する業者の操作を受け付ける装置である。入力装置35は、当該業者の操作に応じた操作信号を処理装置31に出力する。入力装置35は、例えば、キーボード及びポインティングデバイスによって構成される。
【0065】
以上の構成において、処理装置31は、制御プログラムPR3を記憶装置32から読み出す。クレジットカードの所有者が、自身が使用するサブ番号のいずれかを、商品又はサービスを提供する業者に対して提示した場合、処理装置31は、読み出した制御プログラムPR3を実行することによって、通信装置33を介して、当該サブ番号と、当該商品又はサービスの対価の額とを含む決済要求を、情報処理装置10に送信する。
【0066】
1-2:第1実施形態の動作
以下、
図9及び
図10を参照することで、情報処理装置10の動作について説明する。
【0067】
1-2-1:更新時の動作
図9は、カード番号情報の更新時の情報処理装置10の動作を示すフローチャートである。
【0068】
ステップS1において、処理装置11は、クレジットカードの所有者が使用する第1端末装置20から、サブ番号の更新に関する更新要求を取得する。
【0069】
ステップS2において、処理装置11は、カード番号情報の更新を実行する。一方で、処理装置11は、口座管理情報の更新は実行しない。
【0070】
より具体的には、ステップS1において取得した更新要求が新たなサブ番号を追加することを示す場合、処理装置11は、ステップS2において、メイン番号と第1のサブ番号とを対応付ける第1のカード番号情報を、メイン番号と第1のサブ番号及び第2のサブ番号とを対応付ける第2のカード番号情報に更新する。
【0071】
一方で、ステップS1において取得した更新要求が既存のサブ番号を削除することを示す場合、処理装置11は、ステップS2において、メイン番号と第1のサブ番号及び第2のサブ番号とを対応付ける第1のカード番号情報を、メイン番号と第2のサブ番号とを対応付ける第2のカード番号情報に更新する。
【0072】
なお、ステップS1において、処理装置11は、更新要求取得部113として機能する。また、ステップS2において、処理装置11は、更新部114として機能する。
【0073】
1-2-2:決済時の動作
図10は、サブ番号を用いた決済時の情報処理装置10の動作を示すフローチャートである。
【0074】
ステップS11において、処理装置11は、クレジットカードの所有者がサブ番号を用いて業者に対する対価の支払いをした場合に、業者が使用する第2端末装置30から、サブ番号と対価の額とを含む決済要求を取得する。
【0075】
ステップS12において、処理装置11は、ステップS11において取得した決済要求に対応するサブ番号と、カード番号情報データベースCDB1に格納されるカード番号情報とに基づいて、当該サブ番号に対応するメイン番号を特定する。
【0076】
ステップS13において、処理装置11は、ステップS12において特定されたメイン番号と、口座管理情報データベースADB1に格納される口座管理情報とに基づいて、当該メイン番号に対応する口座情報を特定する。
【0077】
ステップS14において、処理装置11は、ステップS13において特定された口座情報と、決済要求に含まれる対価の額とに基づいて、決済を実行する。
【0078】
なお、ステップS11において、処理装置11は、決済要求取得部116として機能する。また、ステップS12及びステップS13において、処理装置11は、特定部117として機能する。更に、ステップS14において、処理装置11は、決済部118として機能する。
【0079】
1-3:第1実施形態が奏する効果
以上の説明によれば、クレジットカード管理装置としての情報処理装置10は、管理部111を備える。管理部111は、クレジットカードのカード番号として、クレジットカードの管理会社以外の第三者に非公開のメイン番号とクレジットカードの所有者に公開されるサブ番号とを対応付けるカード番号情報と、メイン番号とクレジットカードの利用時の口座に関する口座情報とを対応付ける口座管理情報を管理する。
【0080】
情報処理装置10は、上記の構成を備えるので、クレジットカードの所有者が、従属的なサブ番号を用いる場合に、カード番号の更新に関する負担が低減される。具体的には、メイン番号がクレジットカードの所有者に通知されないため、メイン番号が漏洩するリスクが低減される。この結果、クレジットカードの所有者がメイン番号を更新するケースが発生しなくなる。また、仮にクレジットカードの所有者又は業者を通じてサブ番号が漏洩したとしても、情報処理装置10は、漏洩したサブ番号のみを更新すればよく、メイン番号を更新する必要はない。
【0081】
また、情報処理装置10は、更に更新部114を備える。更新部114は、クレジットカードの所有者からサブ番号の更新に関する更新要求を取得した場合、カード番号情報の更新を実行し、口座管理情報の更新を実行しない。
【0082】
情報処理装置10は、上記の構成を備えるので、カード番号の更新に伴う負荷が低減される。
【0083】
また、情報処理装置10において、上記のサブ番号が第1のサブ番号であり、上記のカード番号情報が第1のカード番号情報であり、上記の更新要求が新たな第2のサブ番号を追加することを示す場合、更新部114は、第1のカード番号情報を、メイン番号と第1のサブ番号及び第2のサブ番号とを対応付ける第2のカード番号情報に更新する。また、情報処理装置10は、通知部115を更に備える。通知部115は、第2のサブ番号を、クレジットカードの所有者に通知する。
【0084】
情報処理装置10は、上記の構成を備えるので、クレジットカードの所有者は、例えば用途別に、複数のサブ番号を利用できる。
【0085】
また、情報処理装置10において、第1のカード番号情報が、メイン番号と第1のサブ番号及び第2のサブ番号とを対応付けており、上記の更新要求が第1のサブ番号を削除することを示す場合、更新部114は、第1のカード番号情報を、メイン番号と第2のサブ番号とを対応付ける第2のカード番号情報に更新する。通知部115は、更新が完了したことをクレジットカードの所有者に通知する。
【0086】
情報処理装置10は、上記の構成を備えるので、クレジットカードの所有者は、不要になったサブ番号を削除できる。
【0087】
また、情報処理装置10は、決済要求取得部116と、特定部117と、決済部118と、を更に備える。決済要求取得部116は、クレジットカードの所有者がサブ番号を用いて業者に対する対価の支払いをした場合に、業者から、サブ番号と対価の額とを含む決済要求を取得する。特定部117は、決済要求に対応するサブ番号とカード番号情報とに基づいて、上記のサブ番号に対応するメイン番号を特定する。また、特定部117は、特定された上記のメイン番号と口座管理情報とに基づいてメイン番号に対応する口座情報を特定する。決済部118は、特定部117によって特定された口座情報と対価の額とに基づいて、決済を実行する。
【0088】
情報処理装置10は、上記の構成を備えるので、メイン番号が業者に通知されないため、メイン番号が漏洩するリスクが低減される。また、情報処理装置10が実際に決済に用いるのはメイン番号であるため、仮にサブ番号が漏洩したとしても、情報処理装置10は、決済に用いるメイン番号を書き換える必要はない。
【0089】
また、情報処理装置10は、利用枠設定部112を更に備える。利用枠設定部112は、サブ番号を用いた支払いの利用枠を設定する。また、メイン番号に紐づくサブ番号が複数存在する場合、利用枠設定部112は、サブ番号毎に利用枠を設定する。
【0090】
情報処理装置10は、上記の構成を備えるので、例えば、クレジットカードの所有者の用途別に複数のサブ番号を発行した場合、用途毎に利用枠を設定できる。
【0091】
また、情報処理装置10において、メイン番号に紐づくサブ番号が複数存在する場合、クレジットカードの管理会社が、メイン番号を用いて決済できる与信枠は、複数のサブ番号毎の利用枠の合計額である。
【0092】
情報処理装置10は、上記の構成を備えるので、複数のサブ番号が発行される場合、サブ番号毎に利用枠が設定される一方で、クレジットカードの管理会社は、全てのサブ番号の利用枠の総額に対して、利用制限を設定できる。
【0093】
2:第2実施形態
以下、図面を参照しつつ、第2実施形態に係るクレジットカード管理システム1Aについて説明する。なお、以下では説明の簡略化のため、主として、クレジットカード管理システム1Aが、クレジットカード管理システム1と互いに異なる点について説明する。また、クレジットカード管理システム1Aに備わる構成要素のうち、クレジットカード管理システム1に備わる構成要素と同一の構成要素については、同一の符号を用いると共に、その機能の説明を省略することがある。
【0094】
第1実施形態においては、口座管理情報データベースADB1に含まれる口座管理情報において、1つのメイン番号が1つの口座情報に紐づいていた。一方、第2実施形態においては、口座管理情報データベースADB2に含まれる口座管理情報において、1つのサブ番号が1つの口座情報に紐づく。第2実施形態に係るクレジットカード管理システム1Aにおいては、サブ番号を用いて商品又はサービスの購入をした場合に、当該サブ番号に紐づく口座から、当該商品又はサービスの対価が引き落とされる。
【0095】
2-1:第2実施形態の構成
2-1-1:全体構成
クレジットカード管理システム1Aは、クレジットカード管理システム1に備わる情報処理装置10の代わりに情報処理装置10Aを、第1端末装置20の代わりに第1端末装置20Aを備える。その他の点で、クレジットカード管理システム1Aの構成は、クレジットカード管理システム1の構成と同一であるため、クレジットカード管理システム1Aの図示は省略する。
【0096】
2-1-2:情報処理装置10Aの構成
情報処理装置10Aは、情報処理装置10に備わる口座管理情報データベースADB1の代わりに口座管理情報データベースADB2を、更新要求取得部113の代わりに更新要求取得部113Aを、更新部114の代わりに更新部114Aを、特定部117の代わりに特定部117Aを備える。その他の点で、情報処理装置10Aの構成は、情報処理装置10の構成と同一であるため、情報処理装置10Aの図示は省略する。
【0097】
図11は、口座管理情報データベースADB2の構成例を示す図である。
図11に示される例において、口座管理情報データベースADB2には、口座管理情報が格納される。当該口座管理情報は、所有者IDと、メイン番号と、サブ番号と、口座情報と、メイン番号の与信枠とを対応付ける情報である。当該口座情報とは、クレジットカードの利用時に支払いを引き落とす口座番号に関する情報である。1つのメイン番号には、1つ又は複数のサブ番号が対応付けられている。また、サブ番号と口座番号とは1対1に対応する。クレジットカードの所有者がサブ番号を使用することで、商品又はサービスの対価を支払った場合、当該サブ番号に紐づく引き落とし口座から、当該商品又はサービスの金額が引き落とされる。
【0098】
また、メイン番号の与信枠とは、1人のクレジットカードの所有者が、1又は複数のサブ番号を用いて、商品又はサービスの購入時に支払う対価の累積額の最大値である。換言すれば、クレジットカードの管理会社が、メイン番号を用いて決済することのできる与信枠は、当該メイン番号に対応する1又は複数のサブ番号毎の利用枠の合計額である。
【0099】
更新要求取得部113Aは、更新要求取得部113と同様に、クレジットカードの所有者が使用する第1端末装置20から、通信装置13を介して、サブ番号の更新に関する更新要求を取得する。当該更新要求は、新たなサブ番号の追加を示す追加要求を含む。追加要求には、新たなサブ番号の追加の指示に加えて、当該サブ番号に紐づく口座番号を示す口座情報が含まれる。また、当該更新要求は、既存のサブ番号の削除を示す削除要求を含む。
【0100】
更新要求取得部113Aが、更新要求として、新たなサブ番号の追加を示す追加要求を取得した場合、更新部114Aは、更新部114と同様に、新たなサブ番号を発行する。また、更新部114Aは、更新部114と同様に、1つのメイン番号と既存のサブ番号とが対応付けられていたカード番号情報を、当該1つのメイン番号と、既存のサブ番号及び新たなサブ番号とを対応付けるカード番号情報に更新する。ここで、1つのメイン番号と既存のサブ番号とを対応付けるカード番号情報は、「第1のカード番号情報」の一例である。1つのメイン番号と、既存のサブ番号及び新たなサブ番号とを対応付けるカード番号情報は、「第2のカード番号情報」の一例である。
【0101】
更新部114Aは、更に、口座管理情報データベースADB2に格納される既存の口座管理情報に対して、新たなサブ番号と新たなサブ番号に対応する口座情報とを示す口座管理情報を追加する。ここで、既存の口座管理情報は、「第1の口座管理情報」の一例である。既存の口座管理情報に対して新たな口座管理情報が追加された口座管理情報は、「第2の口座管理情報」の一例である。
【0102】
図12は、新たな口座管理情報が追加された後の口座管理情報データベースADB2の構成例を示す図である。
図11に示される例において、所有者ID=002に対応するクレジットカード所有者が、第1端末装置20から、情報処理装置10に対して、サブ番号の追加要求を送信したとする。この場合、メイン番号=7598358に対応付けられるサブ番号及び口座番号として、
図11に示されるサブ番号=178936581及び口座番号1-315-9539289に加えて、
図12に示されるサブ番号=286509384及び口座番号1-264-1876354が追加される。
図11において、所有者ID=002に対応する口座管理情報とは、メイン番号=7598358と、サブ番号=178936581と口座番号1-315-9539289の組とを対応付ける情報である。一方、
図12において、所有者ID=002に対応する口座管理情報とは、メイン番号=7598358と、サブ番号=178936581と口座番号1-315-9539289の組、及びサブ番号=286509384と口座番号1-264-1876354の組とを対応付ける情報である。
【0103】
更新要求取得部113Aが、更新要求として、クレジットカードの所有者に指定されたサブ番号の削除を示す削除要求を取得した場合、更新部114Aは、1つのメイン番号と既存の複数のサブ番号とが対応付けられていたカード番号情報を、当該1つのメイン番号と、既存の複数のサブ番号から、上記の指定されたサブ番号を除外したサブ番号とを対応付けるカード番号情報に更新する。ここで「指定されたサブ番号」は、「第2のサブ番号」の一例である。また、1つのメイン番号と既存の複数のサブ番号とを対応付けるカード番号情報は、「第1のカード番号情報」の一例である。1つのメイン番号と、「既存の複数のサブ番号から、指定されたサブ番号を除外したサブ番号」とを対応付けるカード番号情報は、「第2のカード番号情報」の一例である。換言すれば、「第2のカード番号情報」は、複数のサブ番号から「第2のサブ番号」を削除したサブ番号と、メイン番号とを対応付ける。
【0104】
更新部114Aは、更に、口座管理情報データベースADB2に格納される既存の口座管理情報から、上記の「第2のサブ番号」と「第2のサブ番号」に対応する口座情報を示す1つの口座管理情報を削除する。ここで、既存の口座管理情報は、「第1の口座管理情報」の一例である。既存の口座管理情報から、上記の「1つの口座管理情報」が削除された口座管理情報は、「第2の口座管理情報」の一例である。換言すれば、「第2の口座管理情報」は、「第1の口座管理情報」から、「第2のサブ番号」と当該「第2のサブ番号」と対応付けれられた口座情報とを削除した情報である。
【0105】
図13は、サブ番号を削除した後の口座管理情報を含む口座管理情報データベースADB2の構成例を示す図である。
図11に示される例において、所有者ID=001に対応するクレジットカード所有者が、第1端末装置20から、情報処理装置10に対して、サブ番号=678943261の削除要求を送信したとする。この場合、メイン番号=3564412に対応付けられるサブ番号と口座情報の組は、
図11に示されるサブ番号=789614632と口座番号1-987-4532910の組と、サブ番号=678943261と口座番号1-987-3625891の組との2つの組から、
図13に示されるサブ番号=789614632と口座番号1-987-4532910の組のみとなる。
図11において、所有者ID=001に対応する口座管理情報とは、メイン番号=3564412と、サブ番号=789614632と口座番号1-987-4532910の組、及びサブ番号=678943261と口座番号1-987-3625891の組とを対応付ける情報である。一方、
図13において、所有者ID=001に対応する口座管理情報とは、メイン番号=3564412と、サブ番号=789614632と口座番号1-987-4532910の組とを対応付ける情報である。
【0106】
特定部117Aは、決済要求に含まれるサブ番号を用いて、口座管理情報データベースADB2を参照することで、当該サブ番号に対応する口座情報を特定する。なお、決済要求に含まれるサブ番号は、「第1のサブ番号」の一例である。
【0107】
例えば、決済要求に含まれるサブ番号が、369126510であり、当該決済要求に含まれる対価の額が10万円であったとする。特定部117は、サブ番号=369126510を用いて、
図11に示される口座管理情報データベースADB2を参照することで、口座番号=2-197-1896827を特定する。
【0108】
2-1-3:第1端末装置20Aの構成
第1端末装置20Aは、第1端末装置20に備わる処理装置21の代わりに処理装置21Aを、記憶装置22の代わりに記憶装置22Aを備える。その他の点で、第1端末装置20Aの構成は、第1端末装置20の構成と同一であるため、第1端末装置20Aの図示は省略する。
【0109】
記憶装置22Aは、記憶装置22に備わる制御プログラムPR2の代わりに、処理装置21Aが実行する制御プログラムPR2Aを記憶する。また、記憶装置22Aは、処理装置21Aのワークエリアとして機能する。
【0110】
処理装置21Aは、制御プログラムPR2Aを記憶装置22Aから読み出す。処理装置21Aは、読み出した制御プログラムPR2Aを実行することによって、サブ番号の更新に関する更新要求を、通信装置23を介して、情報処理装置10Aに送信する。また、上記の更新要求が、新たなサブ番号の追加の要求を示す追加要求である場合、当該追加要求には、新たなサブ番号に紐づく口座番号を示す口座情報が含まれる。処理装置21Aは、情報処理装置10から通知される新たなサブ番号を、表示装置24に表示させる。また、上記の更新要求が、既存のサブ番号の削除の要求を示す削除要求である場合、処理装置21Aは、情報処理装置10から通知される更新完了を示す情報を、表示装置24に表示させる。
【0111】
2-2:第2実施形態の動作
以下、
図14及び
図15を参照することで、情報処理装置10Aの動作について説明する。
【0112】
2-2-1:更新時の動作
図14は、カード番号情報及び口座管理情報の更新時の情報処理装置10の動作を示すフローチャートである。
【0113】
ステップS21において、処理装置11Aは、クレジットカードの所有者が使用する第1端末装置20Aから、サブ番号の更新に関する更新要求を取得する。
【0114】
ステップS22において、処理装置11Aは、カード番号情報の更新を実行する。
【0115】
より具体的には、ステップS21において取得した更新要求が新たなサブ番号を追加することを示す場合、ステップS22において、処理装置11Aは、メイン番号と既存のサブ番号とを対応付ける第1のカード番号情報を、メイン番号と既存のサブ番号及び新たなサブ番号とを対応付ける第2のカード番号情報に更新する。
【0116】
一方で、ステップS21において取得した更新要求が、複数のサブ番号から、クレジットカードの所有者に指定されたサブ番号を削除することを示す場合、ステップS22において、処理装置11Aは、メイン番号と複数のサブ番号とを対応付ける第1のカード番号情報を、複数のサブ番号から指定されたサブ番号を削除した第2のカード番号情報に更新する。
【0117】
ステップS23において、処理装置11Aは、口座管理情報の更新を実行する。
【0118】
より具体的には、ステップS21において取得した更新要求が新たなサブ番号を追加することを示す場合、ステップS23において、処理装置11Aは、既存の第1の口座管理情報を、第2の口座管理情報に更新する。ここで、当該第2の口座管理情報とは、新たに発行された新たなサブ番号と、クレジットカードの所有者から取得した、新たなサブ番号に対応する口座情報とを、上記の第1の口座管理情報に追加した情報である。
【0119】
一方で、ステップS21において取得した更新要求が、複数のサブ番号から、クレジットカードの所有者に指定されたサブ番号を削除することを示す場合、ステップS23において、処理装置11Aは、既存の第1の口座管理情報を、第2の口座管理情報に更新する。ここで、当該第2の口座管理情報とは、上記の第1の口座管理情報から、指定されたサブ番号と、当該サブ番号に対応付けられた口座情報とを削除した情報である。
【0120】
なお、ステップS21において、処理装置11Aは、更新要求取得部113Aとして機能する。また、ステップS22及びステップS23において、処理装置11Aは、更新部114Aとして機能する。
【0121】
2-2-2:決済時の動作
図15は、サブ番号を用いた決済時の情報処理装置10Aの動作を示すフローチャートである。
【0122】
ステップS31において、処理装置11Aは、クレジットカードの所有者がサブ番号を用いて業者に対する対価の支払いをした場合に、業者が使用する第2端末装置30から、サブ番号と対価の額とを含む決済要求を取得する。
【0123】
ステップS32において、処理装置11Aは、ステップS31において取得した決済要求に含まれるサブ番号と、口座管理情報データベースADB1に格納される口座管理情報とに基づいて、当該サブ番号に対応する口座情報を特定する。
【0124】
ステップS33において、処理装置11Aは、ステップS32において特定された口座情報と、決済要求に含まれる対価の額とに基づいて、決済を実行する。
【0125】
なお、ステップS31において、処理装置11Aは、決済要求取得部116として機能する。また、ステップS32において、処理装置11Aは、特定部117Aとして機能する。更に、ステップS33において、処理装置11Aは、決済部118として機能する。
【0126】
2-3:第2実施形態が奏する効果
以上の説明によれば、クレジットカード管理装置としての情報処理装置10Aは、管理部111を備える。管理部111は、クレジットカードのカード番号として、クレジットカードの発行元以外の第三者に非公開のメイン番号と、クレジットカードの所有者に公開される複数のサブ番号とを対応付けるカード番号情報と、サブ番号ごとにクレジットカードの利用時に支払いを引き落とす口座に関する口座情報とを対応付ける口座管理情報を管理する。
【0127】
情報処理装置10Aは、上記の構成を備えるので、サブ番号毎に口座を設定できるため、クレジットカードの所有者は、サブ番号の用途毎に互いに異なる口座を用いて、サブ番号の利用料金を管理できる。
【0128】
また、情報処理装置10Aは、更に、決済要求取得部116と、特定部117Aと、決済部118と、を備える。決済要求取得部116は、クレジットカードの所有者が複数のサブ番号のうち第1のサブ番号を用いて業者に対する対価の支払いをした場合に、業者から、第1のサブ番号と対価の額とを含む決済要求を取得する。特定部117Aは、決済要求に対応する第1のサブ番号と口座管理情報とに基づいて、第1のサブ番号に対応する口座情報を特定する。決済部118は、特定部117Aによって特定された口座情報と対価の額とに基づいて、決済を実行する。
【0129】
情報処理装置10Aは、上記の構成を備えるので、サブ番号毎に設定された口座を用いて、決済できる。
【0130】
また、情報処理装置10Aにおいて、上記のカード番号情報は第1のカード番号情報であり、口座管理情報は第1の口座管理情報であり、クレジットカードの所有者から取得したサブ番号の更新に関する更新要求が、新たなサブ番号を追加することを示す場合、更新部114Aは、新たなサブ番号を発行し、第1のカード番号情報を、メイン番号と発行された新たなサブ番号及び上記の複数のサブ番号とを対応付ける第2のカード番号情報に更新する。また、更新部114Aは、第1の口座管理情報を、発行された新たなサブ番号と、クレジットカードの所有者から取得した、新たなサブ番号に対応する口座情報とを、第1の口座管理情報に追加した第2の口座管理情報に更新する。通知部115は、発行された新たなサブ番号を、クレジットカードの所有者に通知する。
【0131】
情報処理装置10Aは、上記の構成を備えるので、クレジットカードの所有者は、例えば用途別に、複数のサブ番号を利用できると共に、新たな用途に紐づく新たなサブ番号を追加できる。
【0132】
3:変形例
本開示は、以上に例示した実施形態に限定されない。具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2以上の態様を併合してもよい。
【0133】
3-1:変形例1
上記の実施形態に係るカード番号情報データベースCDB1において、所有者IDとメイン番号とは1対1に対応する。すなわち、1人のクレジットカードの所有者が、1つのメイン番号を使用することを前提としている。しかし、1人のクレジットカードの所有者は、複数のメイン番号を使用してもよい。この場合、カード番号情報データベースCDB1において、1つの所有者IDに対して、複数のメイン番号が対応する。
【0134】
3-2:変形例2
上記の実施形態において、1つのメイン番号に対応する与信枠は、当該メイン番号に対応する1つ又は複数のサブ番号に対応する利用枠の合計額と一致する。しかし、1つ又は複数のサブ番号に対応する利用枠の合計額は、これらのサブ番号に対応する1つのメイン番号に対応する与信枠未満であってもよい。
【0135】
3-3:変形例3
上記の実施形態において、更新要求取得部113及び113Aは、更新要求として、クレジットカードの所有者に指定されたサブ番号の削除を示す削除要求を取得する。しかし、更新要求取得部113及び113Aは、クレジットカードの所有者以外から指定されたサブ番号の削除を示す削除要求を取得してもよい。例えば、更新要求取得部113及び113Aは、クレジットカードの管理会社又は当該管理会社の人員が、情報処理装置10に備わる入力装置15から入力したサブ番号の削除を示す削除要求を取得してもよい。
【0136】
3-4:変形例4
上記の第1実施形態において、更新要求取得部113が、クレジットカードの所有者が使用する第1端末装置20から更新要求を取得した場合、更新部114が、カード番号情報の更新を実行する。しかし、更新要求取得部113が更新要求を取得していない場合に、管理部111が、カード番号情報を更新してもよい。例えば、クレジットカードの管理会社又は当該管理会社の人員による、入力装置15に対する入力に基づいて、管理部111が、カード番号情報を更新してもよい。
【0137】
第2実施形態においても同様に、更新要求取得部113Aが更新要求を取得していない場合に、管理部111が、カード番号情報を更新してもよい。
【0138】
3-5:変形例5
上記の実施形態において、サブ番号毎に個別に利用枠が設定されるが、サブ番号毎の利用枠は設定されない構成としてもよい。この場合、サブ番号を用いた支払い時には、当該サブ番号に紐づくメイン番号の与信枠の範囲で支払い可能となる。また、1つのメイン番号に紐づく1又は複数のサブ番号を用いて支払うことの可能な金額の合計額は、メイン番号の与信枠となる。また、この場合、情報処理装置10及び10Aは、利用枠設定部112を必須の構成としなくてもよい。
【0139】
3-6:変形例6
上記の実施形態においては、サブ番号毎の利用枠の合計額が、メイン番号の与信枠となる。しかし、メイン番号の与信枠は、サブ番号毎の利用枠の合計額と、予備的な利用枠の金額との合計額としてもよい。
【0140】
本変形例6において、決済部118が決済を実行しようとしたものの、特定部117が特定した口座番号の利用枠を超えて引き落としすることとなる場合、利用枠設定部112は、予備的な利用枠から、不足分の金額を一時的に減額すると共に、決済要求に含まれるサブ番号の利用枠を不足分の金額だけ一時的に増額してもよい。
【0141】
4:その他
(1)上述した実施形態では、記憶装置12、12A、記憶装置22、22A、及び記憶装置32は、ROM及びRAMなどを例示したが、フレキシブルディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク、デジタル多用途ディスク、Blu-ray(登録商標)ディスク)、スマートカード、フラッシュメモリデバイス(例えば、カード、スティック、キードライブ)、CD-ROM(Compact Disc-ROM)、レジスタ、リムーバブルディスク、ハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップ、データベース、サーバその他の適切な記憶媒体である。また、プログラムは、電気通信回線を介してネットワークから送信されてもよい。また、プログラムは、電気通信回線を介して通信網ネットワークから送信されてもよい。
【0142】
(2)上述した実施形態において、説明した情報、信号などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上述した説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
【0143】
(3)上述した実施形態において、入出力された情報等は特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルを用いて管理してもよい。入出力される情報等は、上書き、更新、又は追記され得る。出力された情報等は削除されてもよい。入力された情報等は他の装置へ送信されてもよい。
【0144】
(4)上述した実施形態において、判定は、1ビットを用いて表される値(0か1か)によって行われてもよいし、真偽値(Boolean:true又はfalse)によって行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)によって行われてもよい。
【0145】
(5)上述した実施形態において例示した処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本開示において説明した方法については、例示的な順序を用いて様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
【0146】
(6)
図1から
図15までに例示された各機能は、ハードウェア及びソフトウェアの少なくとも一方の任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現方法は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的又は論理的に結合した1つの装置を用いて実現されてもよいし、物理的又は論理的に分離した2つ以上の装置を直接的又は間接的に(例えば、有線、無線などを用いて)接続し、これら複数の装置を用いて実現されてもよい。機能ブロックは、上記1つの装置又は上記複数の装置にソフトウェアを組み合わせて実現されてもよい。
【0147】
(7)上述した実施形態において例示したプログラムは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称を用いて呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。
【0148】
また、ソフトウェア、命令、情報などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、有線技術(同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL:Digital Subscriber Line)など)及び無線技術(赤外線、マイクロ波など)の少なくとも一方を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び無線技術の少なくとも一方は、伝送媒体の定義内に含まれる。
【0149】
(8)前述の各形態において、「システム」及び「ネットワーク」という用語は、互換的に使用される。
【0150】
(9)本開示において説明した情報、パラメータなどは、絶対値を用いて表されてもよいし、所定の値からの相対値を用いて表されてもよいし、対応する別の情報を用いて表されてもよい。
【0151】
(10)上述した実施形態において、第1端末装置20、20A、及び第2端末装置30は、移動局(MS:Mobile Station)である場合が含まれる。移動局は、当業者によって、加入者局、モバイルユニット、加入者ユニット、ワイヤレスユニット、リモートユニット、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス通信デバイス、リモートデバイス、モバイル加入者局、アクセス端末、モバイル端末、ワイヤレス端末、リモート端末、ハンドセット、ユーザエージェント、モバイルクライアント、クライアント、又はいくつかの他の適切な用語で呼ばれる場合もある。また、本開示においては、「移動局」、「ユーザ端末(user terminal)」、「ユーザ装置(UE:User Equipment)」、「端末」等の用語は、互換的に使用され得る。
【0152】
(11)上述した実施形態において、「接続された(connected)」、「結合された(coupled)」という用語、又はこれらのあらゆる変形は、2又はそれ以上の要素間の直接的又は間接的なあらゆる接続又は結合を意味し、互いに「接続」又は「結合」された2つの要素間に1又はそれ以上の中間要素が存在することを含むことが可能となる。要素間の結合又は接続は、物理的な結合又は接続であっても、論理的な結合又は接続であっても、或いはこれらの組み合わせであってもよい。例えば、「接続」は「アクセス」を用いて読み替えられてもよい。本開示において使用する場合、2つの要素は、1又はそれ以上の電線、ケーブル及びプリント電気接続の少なくとも一つを用いて、並びにいくつかの非限定的かつ非包括的な例として、無線周波数領域、マイクロ波領域及び光(可視及び不可視の両方)領域の波長を有する電磁エネルギーなどを用いて、互いに「接続」又は「結合」されると考えることが可能となる。
【0153】
(12)上述した実施形態において、「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
【0154】
(13)本開示において使用される「判断(determining)」、「決定(determining)」という用語は、多種多様な動作を包含する場合がある。「判断」、「決定」は、例えば、判定(judging)、計算(calculating)、算出(computing)、処理(processing)、導出(deriving)、調査(investigating)、探索(looking up、search、inquiry)(例えば、テーブル、データベース又は別のデータ構造での探索)、確認(ascertaining)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、受信(receiving)(例えば、情報を受信すること)、送信(transmitting)(例えば、情報を送信すること)、入力(input)、出力(output)、アクセス(accessing)(例えば、メモリ中のデータにアクセスすること)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、解決(resolving)、選択(selecting)、選定(choosing)、確立(establishing)、比較(comparing)などした事を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。つまり、「判断」「決定」は、何らかの動作を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。また、「判断(決定)」は、「想定する(assuming)」、「期待する(expecting)」、「みなす(considering)」などで読み替えられてもよい。
【0155】
(14)上述した実施形態において、「含む(include)」、「含んでいる(including)」及びそれらの変形が使用されている場合、これらの用語は、用語「備える(comprising)」と同様に、包括的であることが意図される。更に、本開示において使用されている用語「又は(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
【0156】
(15)本開示において、例えば、英語でのa, an及びtheのように、翻訳により冠詞が追加された場合、本開示は、これらの冠詞の後に続く名詞が複数形であることを含んでもよい。
【0157】
(16)本開示において、「AとBが異なる」という用語は、「AとBが互いに異なる」ことを意味してもよい。なお、当該用語は、「AとBがそれぞれCと異なる」ことを意味してもよい。「離れる」、「結合される」等の用語も、「異なる」と同様に解釈されてもよい。
【0158】
(17)本開示において説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的に行う通知に限られず、暗黙的(例えば、当該所定の情報の通知を行わない)ことによって行われてもよい。
【0159】
以上、本開示について詳細に説明したが、当業者にとっては、本開示が本開示中に説明した実施形態に限定されないということは明らかである。本開示は、請求の範囲の記載により定まる本開示の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施できる。従って、本開示の記載は、例示説明を目的とし、本開示に対して何ら制限的な意味を有さない。
【符号の説明】
【0160】
1,1A…クレジットカード管理システム、10,10A…情報処理装置、11,11A…処理装置、12,12A…記憶装置、13…通信装置、14…表示装置、15…入力装置、20,20A…第1端末装置、21,21A…処理装置、22,22A…記憶装置、23…通信装置、24…表示装置、25…入力装置、30…第2端末装置、31…処理装置、32…記憶装置、33…通信装置、34…表示装置、35…入力装置、111…管理部、112…利用枠設定部、113,113A…更新要求取得部、114,114A…更新部、115…通知部、116…決済要求取得部、117,117A…特定部、118…決済部、119…利用枠設定部、ADB1,ADB2…口座管理情報データベース、CDB1…カード番号情報データベース、PR1,PR2,PR2A,PR3…制御プログラム