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  • 特開-モータ 図1
  • 特開-モータ 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024174627
(43)【公開日】2024-12-17
(54)【発明の名称】モータ
(51)【国際特許分類】
   H02K 5/00 20060101AFI20241210BHJP
   H02K 1/18 20060101ALI20241210BHJP
   B60K 7/00 20060101ALI20241210BHJP
【FI】
H02K5/00 A
H02K1/18 Z
B60K7/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023092547
(22)【出願日】2023-06-05
(71)【出願人】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】弁理士法人 快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】今井 恵太
(72)【発明者】
【氏名】横山 喜一
(72)【発明者】
【氏名】門司 浩輝
(72)【発明者】
【氏名】植田 雄介
(72)【発明者】
【氏名】酒井 達也
【テーマコード(参考)】
3D235
5H601
5H605
【Fターム(参考)】
3D235CC42
3D235GA32
3D235GB08
5H601AA05
5H601BB20
5H601CC01
5H601CC11
5H601DD01
5H601DD11
5H601DD35
5H601GA02
5H601GA33
5H601GA40
5H601JJ04
5H601KK18
5H605AA07
5H605BB05
5H605BB10
5H605CC01
5H605CC03
5H605EA01
5H605GG06
(57)【要約】
【課題】モータの軸方向におけるケーシングのサイズが、無用に拡大することを抑制する。
【解決手段】インホイール型のモータであって、前記モータは、ケーシングと、前記ケーシングに収容されたステータと、前記ステータを前記ケーシングに固定しているボルトと、を備えてもよい。前記ボルトは、前記ステータを通過して、前記ケーシングに形成された貫通孔に締結されてもよい。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
インホイール型のモータであって、
ケーシングと、
前記ケーシングに収容されたステータと、
前記ステータを前記ケーシングに固定しているボルトと、
を備え、
前記ボルトは、前記ステータを通過して、前記ケーシングに形成された貫通孔に締結されている、
モータ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書が開示する技術は、モータに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に、インホイール型のモータが記載されている。当該モータのステータは、ボルトを用いてケーシングに固定されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-140756号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記したモータでは、ボルトが、ステータを通過して、ケーシングに形成された締結穴に締結されている。その締結穴には、有底のものが用いられる。この場合、ケーシングには、締結穴の底面を画定するための厚みと、ケーシングにステータをボルトで締結保持するための厚みが必要とされる。これにより、モータの軸方向におけるケーシングのサイズが、必要以上に拡大されることもある。本明細書は、このような問題を回避又は抑制し得る技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書は、インホイール型のモータを開示する。前記モータは、ケーシングと、前記ケーシングに収容されたステータと、前記ステータを前記ケーシングに固定しているボルトとを備えてもよい。前記ボルトは、前記ステータを通過して、前記ケーシングに形成された貫通孔に締結されてもよい。
【0006】
上記したモータでは、ケーシングに設けられたボルトの締結穴が、貫通孔によって構成されている。このような構成によると、ケーシングには、締結穴の底面を画定するための厚みが必要とされず、ケーシングの厚みを、ボルトの締結保持に必要とされる厚みまで、縮小することができる。これにより、モータの軸方向におけるケーシングのサイズが、無用に拡大することを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】モータの構成を模式的に示す斜視図。
図2】モータの構成を模式的に示す図。
図3図2のIII-III線における端面図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図面を参照して、実施例のモータ10について説明する。モータ10は、車両に搭載される走行用モータであって、特にインホイール型のモータである。モータ10は、減速機を介して車輪に接続される。
【0009】
図1、2に示すように、モータ10は、ケーシング12と、ステータ14と、ロータ16と、複数のボルト18とを備える。ケーシング12は、ステータ14及びロータ16を収容している。ステータ14及びロータ16は、環状部材である。ステータ14は、複数のボルト18によってケーシング12に固定されている。ロータ16は、ステータ14よりも径方向内側に位置する。
【0010】
ステータ14は、ステータコア14cと、ステータコイル(図示省略)とを有する。ステータコア14cは、概して円環形状を有する。ステータ14の内周縁14eには、複数のスロット14sが形成されており、複数のスロット14sにステータコイルが配置されている。ステータコイルは、例えば分布巻き構造を有してもよい。ステータコア14cには、複数の締結穴14hが設けられている。複数の締結穴14hには、複数のボルト18がそれぞれ配置されている。複数のボルト18は、ケーシング12に対してステータコア14cを固定する。図2、3に示すように、複数の締結穴14hは、ステータ14の外周部分14fに形成されている。各締結穴14hは、いわゆるキリ孔であり、ステータ14の厚み方向に沿ってステータコア14cを貫通している。
【0011】
ケーシング12は、ステータ14の周囲を取り囲むように構成されている。ケーシング12は、側壁12aと、周壁12bとを有する。側壁12aには、ステータ14が取り付けられている。周壁12bは、側壁12aからステータ14の厚み方向に延びている。周壁12bは、ステータ14の外周部分14fを取り囲む。ケーシング12の側壁12aには、複数の締結穴12hが設けられており、前述した複数のボルト18によって、ステータ14が固定されている。各締結穴14hは、ねじが切られた貫通孔であり、側壁12aの厚み方向に沿って側壁12aを貫通している。ケーシング12の複数の締結穴12hは、ステータ14の複数の締結穴14hに合わせて配列されている。そして、複数のボルト18の各々が、ステータ14の対応する締結穴14hを通過して、ケーシング12の対応する締結穴14hに締結されている。
【0012】
上記したモータ10では、ボルト18が、ステータ14を通過して、ケーシング12に形成された締結穴12hに締結されている。仮に、その締結穴に有底のものが用いられた場合、ケーシング12には、締結穴の底面を画定するための厚みと、ケーシング12にステータ14をボルト18で締結保持するための厚みが必要とされる。これにより、モータ10の回転軸R方向におけるケーシング12のサイズが、必要以上に拡大されるおそれがある。
【0013】
これに関し、本実施例のモータ10では、ケーシング12に設けられた締結穴12hが、貫通孔によって構成されている。このような構成によると、ケーシング12には、締結穴12hの底面を画定するための厚みが必要とされず、ケーシング12の厚みを、ボルト18の締結保持に必要とされる厚みまで、縮小することができる。これにより、モータ10の回転軸R方向におけるケーシング12のサイズが、無用に拡大することを抑制することができる。
【0014】
また、本実施例におけるケーシング12の締結穴12hが貫通孔によって構成されることは、ケーシング12の締結穴の深さにも精度が求められる有底の締結穴を設ける場合と比べて、締結穴12hの内面に施すねじ切り加工を容易にする。さらに、本実施例におけるケーシング12の締結穴12hは、側壁12aの双方向からねじ切り加工を施すことができる。
【符号の説明】
【0015】
10:モータ、12:ケーシング、12h:締結穴、14:ステータ、14h:締結穴
図1
図2
図3