(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024174629
(43)【公開日】2024-12-17
(54)【発明の名称】教育コンテンツ提供システム、教育コンテンツ提供方法、及び、教育コンテンツ提供プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/20 20120101AFI20241210BHJP
【FI】
G06Q50/20
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023092549
(22)【出願日】2023-06-05
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-02-14
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 令和4年10月7日の学習アプリオンライン説明会にて公開
(71)【出願人】
【識別番号】521352358
【氏名又は名称】株式会社マーケティングトレーナー
(74)【代理人】
【識別番号】100137338
【弁理士】
【氏名又は名称】辻田 朋子
(74)【代理人】
【識別番号】100224719
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 隆治
(72)【発明者】
【氏名】赤間 猛
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC34
5L050CC34
(57)【要約】
【課題】
本発明は、教育コンテンツ提供システムに係る新規な技術を提供することを、解決すべき課題とする。
【解決手段】
教育コンテンツ提供システムであって、教育コンテンツを管理する管理者の管理者情報に、教育コンテンツの受講者の受講者情報を対応付けて管理する管理手段と、前記管理者から、教育コンテンツに係るコンテンツ情報を受け付け、該コンテンツ情報を、前記管理者に対応付けて登録する登録手段と、前記コンテンツ情報を、前記管理者に対応付けられた前記受講者が閲覧可能な状態にする提供手段と、を有する教育コンテンツ提供システム。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
教育コンテンツ提供システムであって、
教育コンテンツを管理する管理者の管理者情報に、教育コンテンツの受講者の受講者情報を対応付けて管理する管理手段と、
前記管理者から、教育コンテンツに係るコンテンツ情報を受け付け、該コンテンツ情報を、前記管理者に対応付けて登録する登録手段と、
前記コンテンツ情報を、前記管理者に対応付けられた前記受講者が閲覧可能な状態にする提供手段と、
を有する教育コンテンツ提供システム。
【請求項2】
前記教育コンテンツ提供システムは、一の管理者に対応付けて登録されたコンテンツ情報を、他の管理者に対し共有する、共有手段を有し、
前期共有手段は、他の管理者の指定を含む共有要求を受け付ける共有受付手段と、
前記他の管理者に対し、前記一の管理者に対応付けられた前記コンテンツ情報の管理権限を付与する権限付与手段を含み、
前記提供手段は、前記他の管理者に前記管理権限が付与された場合には、前記コンテンツ情報を、前記他の管理者に対応付けられた受講者が閲覧可能な状態にする、請求項1に記載の教育コンテンツ提供システム。
【請求項3】
前記管理者情報は、前記管理者の属性を示すカテゴリ情報を含み、
前記共有受付手段は、前記一の管理者から、同じカテゴリ情報を有する他の管理者の指定を含む共有要求を受け付ける、請求項2に記載の教育コンテンツ提供システム。
【請求項4】
前記共有受付手段は、前記他の管理者を検索するための検索手段を有し、
前記検索手段は、前記管理者から前記カテゴリ情報の指定を含む検索要求を受け付け、該検索要求に基づき前記カテゴリ情報に合致する前記他の管理者を検索し、該他の管理者を表示することを特徴とする請求項3に記載の教育コンテンツ提供システム。
【請求項5】
受講者の受講の進捗を管理する進捗管理手段を有し、
前記進捗管理手段は、
前記管理者から、前記教育コンテンツの閲覧の進捗に係る基準を示す基準情報を受け付ける基準情報受付手段と、
前記受講者の前記教育コンテンツに係る閲覧の進捗状況を記録する記録手段と、
前記基準情報及び前記進捗状況を比較して、前記基準に合致するか否かを判定する判定手段と、
前記基準に合致していない前記受講者に対して通知を行う通知手段と、を有する請求項1に記載の教育コンテンツ提供システム。
【請求項6】
教育コンテンツ提供方法であって、
教育コンテンツを管理する管理者の管理者情報に、教育コンテンツの受講者の受講者情報を対応付けて管理する管理ステップと、
前記管理者から、教育コンテンツに係るコンテンツ情報を受け付け、該コンテンツ情報を、前記管理者に対応付けて登録する登録ステップと、
前記コンテンツ情報を、前記管理者に対応付けられた前記受講者が閲覧可能な状態にする提供ステップと、
を含む教育コンテンツ提供方法。
【請求項7】
教育コンテンツ提供プログラムであって、コンピュータを、
教育コンテンツを管理する管理者の管理者情報に、教育コンテンツの受講者の受講者情報を対応付けて管理する管理手段と、
前記管理者から、教育コンテンツに係るコンテンツ情報を受け付け、該コンテンツ情報を、前記管理者に対応付けて登録する登録手段と、
前記コンテンツ情報を、前記管理者に対応付けられた前記受講者が閲覧可能な状態にする提供手段と、
として機能させる教育コンテンツ提供プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、教育コンテンツ提供システム、教育コンテンツ提供方法、及び、教育コンテンツ提供プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、会社員や受験生等の特定の人員の集団に対する育成・教育を行うシステムが提供されている。
【0003】
特許文献1では、サーバに記憶された複数のカリキュラムの中から1つずつ所定の期間毎に選択し、複数の端末を介して受講者に提示する発明が開示されています。また、特許文献1では、異なる事業所においてそれぞれ複数の端末が設置され、各端末がサーバと接続されてもよいことが記載されています。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【0005】
新入社員や学生にとって最適な教育コンテンツを作成するためには、準備に多くの労力と時間をかける必要がある。そのような教育コンテンツは、特定の人員向けに、特定の場所で作成者が使用するものであるため、当該教育コンテンツの使用を望むその他の人物がいた場合であっても、当該人物が利用することはできないことが多い。また、教育コンテンツの作成者(教師や上司等)は、人によっては自身の業務が忙しく、受講者の状況について逐一把握する余裕がない場合もある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記事情を鑑みて、本発明は、教育コンテンツ提供システムに係る新規な技術を提供することを、解決すべき課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明は、教育コンテンツ提供システムであって、教育コンテンツを管理する管理者の管理者情報に、教育コンテンツの受講者の受講者情報を対応付けて管理する管理手段と、前記管理者から、教育コンテンツに係るコンテンツ情報を受け付け、該コンテンツ情報を、前記管理者に対応付けて登録する登録手段と、前記コンテンツ情報を、前記管理者に対応付けられた前記受講者が閲覧可能な状態にする提供手段と、を有することを特徴とする。このような構成とすることで、本発明は、作成者である管理者に対応付けられる受講者に対して教育コンテンツを提供することができる。
【0008】
本発明の好ましい形態では、前記教育コンテンツ提供システムは、一の管理者に対応付けて登録されたコンテンツ情報を、他の管理者に対し共有する、共有手段を有し、前期共有手段は、他の管理者の指定を含む共有要求を受け付ける共有受付手段と、前記他の管理者に対し、前記一の管理者に対応付けられた前記コンテンツ情報の管理権限を付与する権限付与手段を含み、前記提供手段は、前記他の管理者に前記管理権限が付与された場合には、前記コンテンツ情報を、前記他の管理者に対応付けられた受講者が閲覧可能な状態にすることを特徴とする。このような構成とすることで、本発明は、他の管理者に対して作成した教育コンテンツに係る管理権限を付与することができる。
【0009】
本発明の好ましい形態では、前記管理者情報は、前記管理者の属性を示すカテゴリ情報を含み、前記共有受付手段は、前記一の管理者から、同じカテゴリ情報を有する他の管理者の指定を含む共有要求を受け付けることを特徴とする。このような構成とすることで、本発明は、カテゴリが共通する他の管理者に対して、作成した教育コンテンツに係る管理権限を付与することができる。
【0010】
本発明の好ましい形態では、前記共有受付手段は、前記他の管理者を検索するための検索手段を有し、前記検索手段は、前記管理者から前記カテゴリ情報の指定を含む検索要求を受け付け、該検索要求に基づき前記カテゴリ情報に合致する前記他の管理者を検索し、該他の管理者を表示することを特徴とする。このような構成とすることで、本発明は、業種等が共通し、且つ他社に所属する他の管理者等に対し、作成した教育コンテンツに係る管理権限を付与することができる。
【0011】
本発明の好ましい形態では、受講者の受講の進捗を管理する進捗管理手段を有し、前記進捗管理手段は、前記管理者から、前記教育コンテンツの閲覧の進捗に係る基準を示す基準情報を受け付ける基準情報受付手段と、前記受講者の前記教育コンテンツに係る閲覧の進捗状況を記録する記録手段と、前記基準情報及び前記進捗状況を比較して、前記基準に合致するか否かを判定する判定手段と、前記基準に合致していない前記受講者に対して通知を行う通知手段と、を有することを特徴とする。このような構成とすることで、本発明は、進捗状況が基準に満たない受講者に対して、教育コンテンツの閲覧を促す通知を行うことができる。
【0012】
上記課題を解決するために、本発明は、教育コンテンツ提供方法であって、教育コンテンツを管理する管理者の管理者情報に、教育コンテンツの受講者の受講者情報を対応付けて管理する管理ステップと、前記管理者から、教育コンテンツに係るコンテンツ情報を受け付け、該コンテンツ情報を、前記管理者に対応付けて登録する登録ステップと、前記コンテンツ情報を、前記管理者に対応付けられた前記受講者が閲覧可能な状態にする提供ステップと、を含むことを特徴とする。
【0013】
上記課題を解決するために、本発明は、教育コンテンツ提供プログラムであって、コンピュータを、教育コンテンツを管理する管理者の管理者情報に、教育コンテンツの受講者の受講者情報を対応付けて管理する管理手段と、前記管理者から、教育コンテンツに係るコンテンツ情報を受け付け、該コンテンツ情報を、前記管理者に対応付けて登録する登録手段と、前記コンテンツ情報を、前記管理者に対応付けられた前記受講者が閲覧可能な状態にする提供手段と、として機能させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明は、教育コンテンツ提供システムに係る新規な技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明の実施形態に係るシステム構成図を示す。
【
図2】本発明の実施形態に係るハードウェア構成図構成図を示す。
【
図3】本発明の実施形態に係るユーザDB、対応付けDB、及びカリキュラムDBを示す図。
【
図4】本発明の実施形態に係る受講者へのカリキュラムの提供を行う流れを示すフローチャート。
【
図5】本発明の実施形態に係る使用権限の付与の流れを示すフローチャート。
【
図6】本発明の実施形態に係るカリキュラム共有画面0w1を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本明細書は、本発明の一実施形態にかかる構成や作用効果等について、図面を交えて、以下に説明する。
【0017】
本発明は、以下の実施形態に限定されず、様々な構成を採用し得る。
【0018】
例えば、本実施形態では教育コンテンツ提供システムの構成、動作等について説明するが、実行される方法、コンピュータプログラム等によっても、同様の作用効果を奏することができる。本実施形態におけるプログラムは、コンピュータが読み取り可能な非一過性の記録媒体として提供されてもよいし、外部のサーバからダウンロード可能に提供されてもよいし、教育コンテンツ提供システムでその機能を実現する為に外部のコンピュータにおいて当該プログラムを起動させてもよい(いわゆるクラウドコンピューティング)。
【0019】
また、本実施形態において「手段」とは、例えば、広義の回路によって実施されるハードウェア資源と、これらハードウェア資源によって具体的に実現され得るソフトウェアの情報処理とを合わせたものも含み得る。本実施形態において「情報」とは、例えば電圧・電流を表す信号値の物理的な値、0又は1で構成される2進数のビット集合体としての信号値の高低、又は量子的な重ね合わせ(いわゆる量子ビット)によって表され、広義の回路上で通信・演算が実行され得る。
【0020】
広義の回路とは、回路(Circuit)、回路類(Circuitry)、プロセッサ(Processor)及びメモリ(Memory)等を適宜組み合わせることによって実現される回路である。即ち、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、LSI(Large Scale Integration)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)等を含むものである。
【0021】
<システム構成>
図1は、本実施形態における教育コンテンツ提供システムの概要図である。教育コンテンツ提供システムは、サーバ1と、1又は複数の管理者端末2と、1又は複数の受講者端末3と、を備える。サーバ1と、管理者端末2と、受講者端末3と、は通信ネットワークNWを介して通信可能に構成されている。
【0022】
通信ネットワークNWは、インターネットなどのIP(Internet Protocol)網などから構成される。なお、以下の説明では、不明確にならない限り通信ネットワークNWの介在を省略する。
【0023】
<サーバ1>
サーバ1として、汎用のサーバ向けのコンピュータやパーソナルコンピュータ等を利用することが可能である。また、本実施形態において、複数のコンピュータを用いてサーバ1を構成することも可能である。
【0024】
<管理者端末2及び受講者端末3>
各管理者端末2及び受講者端末3は、パーソナルコンピュータ、スマートフォン及びタブレット端末等であってよい。各管理者端末2及び受講者端末3は、サーバ1に対してリクエストを行い、レスポンスを受け取るためのアプリケーション(典型的には、ウェブブラウザ)を有する。
【0025】
図2は、教育コンテンツ提供システムにおける、サーバ1、管理者端末2、及び、受講者端末3のハードウェア構成図である。
【0026】
<サーバ1のハードウェア構成>
図2(a)は、サーバ1のハードウェア構成の一例を示す図である。サーバ1は、ハードウェア構成として、通信部11と、制御部12と、記憶部13と、を備える。
【0027】
通信部11は、通信ネットワークNWとの通信制御を実行して、サーバ1を動作させるために必要な入力や、動作結果に係る出力を行う。
【0028】
制御部12は、CPU(Central Processing Unit)等の1又は複数のプロセッサを含み、本発明にかかる教育コンテンツ提供プログラム、OS(Operating System)及びその他のアプリケーションを実行することで、サーバ1の動作処理全体を制御する。
【0029】
記憶部13は、HDD(hard disk drive)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等であって、本発明に係る教育コンテンツ提供プログラム及び、制御部12がプログラムに基づき処理を実行する際に利用するデータ等を記憶する。
【0030】
図2(b)は、管理者端末2のハードウェア構成の一例を示す図である。管理者端末2は、ハードウェア構成として、通信部21と、制御部22と、記憶部23と、出力部24と、入力部25と、を備える。
【0031】
管理者端末2の通信部21は、通信ネットワークNWとの通信を制御する。制御部22は、CPU等の1以上のプロセッサを含み、管理者端末2の動作処理全体を制御する。記憶部23は、HDD、ROM、RAM等であって、本発明に係る教育コンテンツ提供プログラム及び、制御部22がプログラムに基づき処理を実行する際に利用するデータ等を記憶する。
【0032】
出力部24は、例としてモニタやディスプレイ等の、利用者に対して後述の画面を表示するためのインタフェースである。
【0033】
入力部25は、マウスやキーボード、タッチパネル等の、操作入力が可能なインタフェースである。
【0034】
図2(c)は、受講者端末3のハードウェア構成の一例を示す図である。受講者端末3は、ハードウェア構成として、通信部31と、制御部32と、記憶部33と、出力部34と、入力部35と、を備える。
【0035】
受講者端末3の通信部31は、通信ネットワークNWとの通信を制御する。制御部32は、CPU等の1以上のプロセッサを含み、受講者端末3の動作処理全体を制御する。記憶部33は、HDD、ROM、RAM等であって、本発明に係る教育コンテンツ提供プログラム及び、制御部32がプログラムに基づき処理を実行する際に利用するデータ等を記憶する。出力部34は、例としてモニタやディスプレイ等の、利用者に対して後述の画面を表示するためのインタフェースである。入力部35は、マウスやキーボード、タッチパネル等の、操作入力が可能なインタフェースである。
【0036】
<機能構成要素>
図2(a)に例示されるように、サーバ1は、管理手段101と、登録手段102と、共有手段103と、進捗管理手段108と、出力処理手段113と、データベースDBと、を有する。また、共有手段103は、共有受付手段104と、権限付与手段106と、提供手段107と、を有する。また、共有受付手段104は、検索手段105を有する。また、進捗管理手段108は、基準情報受付手段109と、記録手段110と、判定手段111と、通知手段112と、を有する。
【0037】
データベースDBは、管理者情報と、受講者情報と、コンテンツ情報と、を記憶する。上記管理者情報は、動画教材のアップロード等のコンテンツ情報の入力を行うユーザに係る情報であり、本実施形態では例として、ユーザID、氏名、権限、所属企業、ユーザの所属する企業に係るIDであるメイングループID、所属グループ、当該企業においてユーザの所属する部署等のグループに係るIDであるサブグループID、及びメールアドレス等を含む。上記受講者情報は、アップロードされたカリキュラムを受講する利用者に係る情報であり、本実施形態では例として、ユーザID、氏名、権限、所属企業、メイングループID、所属グループ、サブグループID、及びメールアドレス等を含む。本実施形態では、管理者には管理者権限が、受講者には受講者権限が付与される。なお、本実施形態において管理者情報及び受講者情報は、メイングループID及びサブグループIDの他に、例としてユーザの系統(美容師や人事事務員等の、職業分類における中分類での分類項目)に係るIDであるジョブグループIDを含んでよい。また、その他の例として、ユーザ毎の職種を表す職種IDや保有する資格を表す資格ID等のカテゴリIDを含んでもよい。本実施形態では、企業IDやグループID、ジョブグループID等の、ユーザの属性を定義するための情報をカテゴリ情報と呼称する。上記コンテンツ情報は、教育コンテンツに係る情報であり、管理者が受講者に閲覧させることを希望する動画教材及び/又はPDF等の添付資料を含む。本実施形態では、管理者によってアップロードされる動画教材は、動画共有サービスにおけるURL(Uniform Resource Locator)であってよく、動画ファイルであってもよい。上記コンテンツ情報は更に、コンテンツID、コンテンツ名、教材に係る内容の概要文、及び上記動画教材及び/又は添付資料の内容に関連する設問を含む設問情報、前記設問についての合格基準情報等を含む。上記設問情報は、設問の内容(問題文)、回答の選択肢、正解の選択肢、正解時コメント、及び不正解時コメントを含んでよい。本実施形態では、設問に対する回答形式を選択可能であってよく、例として二者択一の回答形式とする場合、管理者は正解の選択肢を指定する。また、上記設問情報は、1のコンテンツ情報に対して複数含まれてよく、当該複数の設問は、設問毎に設問IDと対応付けて設問DBに記憶されてよい。
【0038】
<ユーザDB、コンテンツDB、及び使用者権限DB>
図3(a)~(c)は、ユーザDB、コンテンツDB、及び使用者権限DBの例である。
図3(a)に例示するように、本願発明におけるユーザDBは、上記管理者情報と、受講者情報と、が記憶されている。
図3(b)に例示するように、本願発明におけるコンテンツDBは、上記コンテンツ情報が記憶されている。
図3(c)に例示するように、本願発明における使用者権限DBには、カリキュラムID、及び使用者権限を付与された他の管理者のユーザID等が対応付けて記憶されている。本実施形態では、使用者権限が付与された他の管理者のユーザIDは、カリキュラムIDを介して間接的にコンテンツIDと対応付けられているが、当然にユーザIDとコンテンツIDを直接対応付けてもよい。
【0039】
管理手段101は、入力部25及び35を介して入力された、管理者に係る情報である管理者情報及び受講者に係る情報である受講者情報を管理する。なお、受講者に係る情報が、管理者によって入力部25を介して入力されても構わない。管理手段101は、管理者情報に、受講者情報を対応付けて管理する。本実施形態では、管理者情報と受講者情報は、共通するグループID(メイングループID、サブグループIDの組み合わせ)によって対応付けられている。
【0040】
登録手段102は、入力部25を介して管理者によって入力された、教育コンテンツに係るコンテンツ情報を受け付け、当該管理者(一の管理者)のユーザIDと対応付けてコンテンツDBに記憶する。また、上記コンテンツ情報は、コンテンツIDと、少なくとも一の動画教材及び/又は添付資料と、を含む。本実施形態では、コンテンツ情報として、教育コンテンツのタイトル、概要文、設問等、設問についての合格基準が、入力・登録される。さらに、登録手段102は、関連する複数のコンテンツ情報に対して、同一のカリキュラムIDを付与して登録を受け付ける。
【0041】
共有手段103は、登録手段102が一の管理者に対応付けて登録したコンテンツ情報を、他の管理者に対し共有する。なお、本実施形態では、一の管理者からコンテンツ情報を共有された他の管理者が、更に他の管理者に当該コンテンツ情報を共有することはできないものとする。
【0042】
共有受付手段104は、一の管理者から、他の管理者の指定を含む共有要求を受け付ける。本実施形態では、共有受付手段104は、一の管理者から、同じカテゴリ情報を有する他の管理者の指定を含む共有要求を受け付けてよい。
【0043】
本実施形態では、共有受付手段104は、検索手段105を含む。
検索手段105は、管理者からカテゴリ情報の指定を含む検索要求を受け付け、当該検索要求に基づき、当該カテゴリ情報に合致する他の管理者をユーザDBから検索し、当該他の管理者を一覧の形式で表示する。
なお、検索手段105は、カテゴリIDや他の管理者のユーザIDの指定に基づき他の管理者をユーザDBから検索可能であってよく、他の管理者の氏名に基づき検索可能であってもよい。
【0044】
権限付与手段106は、指定された他の管理者に対し、一の管理者に対応付けられたコンテンツ情報の管理権限を付与する。この際、権限付与手段106は、当該コンテンツ情報が含むカリキュラムIDと、当該他の管理者のユーザIDと、を対応付けて使用者権限DBに記憶する。
【0045】
提供手段107は、管理者からの公開要求を受け付け、当該公開要求に従ってコンテンツ情報を管理者に対応付けられた受講者が閲覧可能な状態にする。また、提供手段107は、管理者権限を付与された他の管理者からの公開要求を受け付け、コンテンツ情報を他の管理者に対応付けられた受講者が閲覧可能な状態にする。本実施形態では、提供手段107は管理権限を有する管理者に対応付けられた受講者のうち、管理者が受講することを許可した受講者にのみコンテンツ情報を閲覧可能な状態にすることが可能であってよく、当該受講者の受講者情報に対して、コンテンツ情報が閲覧可能な状態となった日付を記憶してよい。なお、本実施形態における閲覧可能な状態とは、コンテンツ情報における動画教材等の閲覧が可能な状態であり、設問への回答を行うことができる状態である。また、本実施形態では、提供手段107は、管理者によって指定された順番に応じて各動画教材及び/又は添付資料を閲覧可能にしてよく、設問に対する回答の点数が合格点に達している場合に、次の動画教材及び/又は添付資料を閲覧可能な状態にしてよい。
【0046】
進捗管理手段108は、受講者のコンテンツ情報の受講の進捗を管理する。
【0047】
基準情報受付手段109は、管理者から、各コンテンツ情報における動画教材及び/又は添付資料の閲覧や、設問に対する回答が行われるまでの期限等に係る基準を示す基準情報を受け付ける。上記基準情報における期限とは、提供手段107によって受講者情報に対応付けられた上記日付から、閲覧や回答が行われるまでの期限である。
【0048】
記録手段110は、受講者の前記教育コンテンツに係る閲覧の進捗状況を、当該受講者の受講者情報に対応付けて記録する。
【0049】
判定手段111は、上記基準情報及び上記進捗状況を比較して、進捗状況が基準に合致するか否かを判定する。本実施形態では、判定手段111は、基準情報及び進捗状況を比較し、期限までに教育コンテンツに係る閲覧が終わっていない又は合格点に達していない場合、基準に合致しないと判定する。
【0050】
通知手段112は、判定手段111による判定が基準に合致していない場合、受講者に対して通知を行う。通知は、受講者に対して教育コンテンツの受講を促すメールであってよく、出力部24を介した通知画面の表示等であってよい。
【0051】
出力処理手段113は、管理者端末2及び受講者端末3からのリクエストに応じて、所定の画面を表示処理し、表示処理結果を返送する。管理者端末2及び受講者端末3は、サーバ1から受け取った情報に基づいて、種々の画面を出力部24及び出力部34に表示させる。これにより、管理者端末2及び受講者端末3において、後述する種々の画面が表示される。
【0052】
<情報の収集に係る設定の更新の全体手順>
図4を用いて、教育コンテンツ提供システムを用いた受講者へのカリキュラムの提供を行うための全体手順の例を説明する。なお、
図4に示される各ステップの順序は一例であり、指定がない限り適宜、当該順序は変更され得る。
本実施形態では、データベースDBは、入力部25及び入力部35を介して入力された管理者情報及び受講者情報を予め有していてよい。
【0053】
登録手段102は、入力部25を介して入力されたコンテンツ情報を登録する(ステップS101)。この際、登録手段102は、コンテンツ情報を入力した管理者のユーザIDを当該コンテンツ情報に対応付けて登録する。
【0054】
提供手段107は、ステップS101でコンテンツ情報を入力した管理者に対応付けられる受講者に対して、当該コンテンツ情報を閲覧可能な状態にする(ステップS102)。本実施形態では、提供手段107は、管理者からコンテンツを公開する公開要求を受け付け、当該公開要求に応じて、コンテンツ情報を受講者が閲覧可能な状態とする。
【0055】
記録手段110は、受講者による教育コンテンツの閲覧の進捗状況を、当該受講者の受講者情報に対応付けて記憶する(ステップS103)。本実施形態では、記録手段110は、受講者が教育コンテンツを受講(動画教材の閲覧や設問への回答等)した後、何れの教育コンテンツにおける、何れの動画教材及び/又は添付資料の閲覧・設問への回答(正答率や合否等の情報を含む)を行ったかを上記進捗状況として記録する。
【0056】
判定手段111は、上記基準情報、及びステップS104で記録された進捗状況に基づき、受講者の進捗が上記基準に合致するか否かの判定を行う(ステップS104)。この際、判定手段111は、受講者情報に対応付けられた進捗状況を取得する。
【0057】
通知手段112は、ステップS105で行われた判定において、進捗状況が基準に合致する場合、受講者に対して教育コンテンツの閲覧を促す通知を行う(ステップS105)。
【0058】
<使用権限の付与の全体手順>
図5を用いて、教育コンテンツ提供システムを用いた他の管理者に対するカリキュラム情報の使用権限の付与の全体手順を説明する。なお、
図5に示される各ステップの順序は一例であり、指定がない限り適宜、当該順序は変更され得る。
【0059】
出力処理手段113は、カリキュラム共有画面0w1を表示処理し、処理結果を管理者端末2に送信する(ステップS201)。
【0060】
<カリキュラム共有画面0w1>
図6に例示されるように、出力処理手段113は、検索部0w1aと、管理者表示部0w1bと、指定条件確定部0w1cと、を含むカリキュラム共有画面0w1を表示処理し、処理結果を管理者端末2に送信する。検索部0w1aは、入力部25を介した一の管理者からの検索条件の入力、及び検索条件の決定を受け付ける。管理者表示部0w1bは、検索部0w1aに入力された検索条件に基づき検索された、当該得検索条件に合致する他の管理者の管理者情報を表示する。指定条件確定部0w1cは、管理者表示部0w1bを介して一の管理者によって選択された他の管理者、及び当該管理者に対して管理権限を付与するための共有要求をデータベースDBに送信する。
【0061】
本実施形態では、管理者と対応付けられた他の管理者に対して管理権限の付与を行う場合、ステップS203に移行し、管理者と対応付けられていない他の管理者に対して管理権限の付与を行う場合、ステップS202に移行する。
【0062】
検索手段105は、入力部25を介して検索部0w1aに入力されたカテゴリ情報を含む検索条件及び検索要求を受け付け、当該検索要求に基づき、当該検索条件に合致する他の管理者をユーザDBから検索する(ステップS202)。本実施形態では、検索された他の管理者の管理者情報は、上記管理者表示部に一覧の形式で表示される。なお、本実施形態では、上記検索条件は、他の管理者のユーザIDや氏名等の、他の管理者を特定するための情報であってもよい。
【0063】
共有手段103は、他の管理者を管理者表示部0w1bに表示する(ステップS203)。本実施形態では、共有手段103は、一の管理者に対応付けられた他の管理者の管理者情報を表示し、或いはステップS202で検索された他の管理者の管理者情報を管理者表示部0w1bに表示する。この際、他の管理者の管理者情報として、氏名及び当該管理者に対応付けられるカテゴリ情報が表示されてよい。
【0064】
共有受付手段104は、入力部25を介して、一の管理者から他の管理者の指定を含む共有要求を受け付ける(ステップS204)。本実施形態では、共有受付手段104は、ステップS202で表示された管理者表示部0w1bにおける他の管理者の中から1又は複数の他の管理者の指定、及び決定ボタンの押下を条件として送信される共有要求を受け付ける。なお、本実施形態では、共有受付手段104は、管理権限を付与された他の管理者からの共有要求は受け付けない。
【0065】
権限付与手段106は、ステップS203で受け付けた共有要求に基づき、指定された他の管理者に対し教育コンテンツを提供する権限である管理権限を付与する(ステップS205)。
【0066】
提供手段107は、ステップS204で管理権限を付与された他の管理者からの公開要求を受け付け、当該他の管理者に対応付けられた受講者が上記教育コンテンツを閲覧可能な状態にする(ステップS206)。
【0067】
本発明によれば、教育コンテンツ提供システムに係る新規な技術を提供することができる。
【符号の説明】
【0068】
1 :サーバ
2 :管理者端末
3 :受講者端末
11、21、31 :通信部
12、22、32 :制御部
13、23、33 :記憶部
24、34 :出力部
25、35 :入力部
101 :管理手段
102 :登録手段
103 :共有手段
104 :共有受付手段
105 :検索手段
106 :権限付与手段
107 :提供手段
108 :進捗管理手段
109 :基準情報受付手段
110 :記録手段
111 :判定手段
112 :通知手段
113 :出力処理手段
【手続補正書】
【提出日】2023-09-28
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
教育コンテンツ提供システムであって、
教育コンテンツを管理する管理者の管理者情報に、前記教育コンテンツの受講者の受講者情報を対応付けて管理する管理手段と、
前記管理者から、前記教育コンテンツに係るコンテンツ情報を受け付け、該コンテンツ情報を、前記管理者に対応付けて登録する登録手段と、
前記コンテンツ情報を、前記管理者に対応付けられた前記受講者が閲覧可能な状態にする提供手段と、
一の管理者に対応付けて登録された前記コンテンツ情報を、他の管理者に対し共有する、共有手段とを有し、
前記共有手段は、前記他の管理者の指定を含む共有要求を受け付ける共有受付手段と、
前記他の管理者に対し、前記一の管理者に対応付けられた前記コンテンツ情報の管理権限を付与する権限付与手段とを含み、
前記提供手段は、前記他の管理者に前記管理権限が付与された場合には、前記コンテンツ情報を、前記他の管理者に対応付けられた受講者が閲覧可能な状態にする、
教育コンテンツ提供システム。
【請求項2】
前記管理者情報は、前記管理者の属性を示すカテゴリ情報を含み、
前記共有受付手段は、前記一の管理者から、同じカテゴリ情報を有する前記他の管理者の指定を含む共有要求を受け付ける、請求項1に記載の教育コンテンツ提供システム。
【請求項3】
前記共有受付手段は、前記他の管理者を検索するための検索手段を有し、
前記検索手段は、前記管理者から前記カテゴリ情報の指定を含む検索要求を受け付け、該検索要求に基づき前記カテゴリ情報に合致する前記他の管理者を検索し、該他の管理者を表示することを特徴とする請求項2に記載の教育コンテンツ提供システム。
【請求項4】
受講者の受講の進捗を管理する進捗管理手段を有し、
前記進捗管理手段は、
前記管理者から、前記教育コンテンツの閲覧の進捗に係る基準を示す基準情報を受け付ける基準情報受付手段と、
前記受講者の前記教育コンテンツに係る閲覧の進捗状況を記録する記録手段と、
前記基準情報及び前記進捗状況を比較して、前記基準に合致するか否かを判定する判定手段と、
前記基準に合致していない前記受講者に対して通知を行う通知手段と、を有する請求項1に記載の教育コンテンツ提供システム。
【請求項5】
教育コンテンツ提供方法であって、
教育コンテンツを管理する管理者の管理者情報に、前記教育コンテンツの受講者の受講者情報を対応付けて管理する管理ステップと、
前記管理者から、前記教育コンテンツに係るコンテンツ情報を受け付け、該コンテンツ情報を、前記管理者に対応付けて登録する登録ステップと、
前記コンテンツ情報を、前記管理者に対応付けられた前記受講者が閲覧可能な状態にする提供ステップと、
一の管理者に対応付けて登録された前記コンテンツ情報を、他の管理者に対し共有する、共有ステップとを含み、
前記共有ステップは、前記他の管理者の指定を含む共有要求を受け付ける共有受付ステップと、
前記他の管理者に対し、前記一の管理者に対応付けられた前記コンテンツ情報の管理権限を付与する権限付与ステップとを含み、
前記提供ステップは、前記他の管理者に前記管理権限が付与された場合には、前記コンテンツ情報を、前記他の管理者に対応付けられた受講者が閲覧可能な状態にする、
教育コンテンツ提供方法。
【請求項6】
教育コンテンツ提供プログラムであって、コンピュータを、
教育コンテンツを管理する管理者の管理者情報に、前記教育コンテンツの受講者の受講者情報を対応付けて管理する管理手段と、
前記管理者から、前記教育コンテンツに係るコンテンツ情報を受け付け、該コンテンツ情報を、前記管理者に対応付けて登録する登録手段と、
前記コンテンツ情報を、前記管理者に対応付けられた前記受講者が閲覧可能な状態にする提供手段と、
一の管理者に対応付けて登録された前記コンテンツ情報を、他の管理者に対し共有する、共有手段と、として機能させ、
前記共有手段は、前記他の管理者の指定を含む共有要求を受け付ける共有受付手段と、
前記他の管理者に対し、前記一の管理者に対応付けられた前記コンテンツ情報の管理権限を付与する権限付与手段とを含み、
前記提供手段は、前記他の管理者に前記管理権限が付与された場合には、前記コンテンツ情報を、前記他の管理者に対応付けられた受講者が閲覧可能な状態にする、
教育コンテンツ提供プログラム。