(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024174662
(43)【公開日】2024-12-17
(54)【発明の名称】画像読み取り装置および画像形成装置
(51)【国際特許分類】
G03G 21/00 20060101AFI20241210BHJP
H04N 1/00 20060101ALI20241210BHJP
B65H 7/14 20060101ALI20241210BHJP
【FI】
G03G21/00 370
H04N1/00 567M
B65H7/14
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023092606
(22)【出願日】2023-06-05
(71)【出願人】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104880
【弁理士】
【氏名又は名称】古部 次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100113310
【弁理士】
【氏名又は名称】水戸 洋介
(72)【発明者】
【氏名】木下 智貴
【テーマコード(参考)】
2H270
3F048
5C062
【Fターム(参考)】
2H270KA55
2H270LB20
2H270LB26
2H270LD03
2H270MC04
2H270MC55
2H270MD10
2H270PA59
2H270QB05
2H270ZC03
2H270ZC04
3F048AA08
3F048AB02
3F048BA20
3F048BA22
3F048BB02
3F048CC05
3F048DC15
3F048EB23
3F048EB29
5C062AA05
5C062AB02
5C062AB20
5C062AB26
5C062AB30
5C062AB32
5C062AB33
5C062AB41
5C062AB43
5C062AB44
5C062AC05
5C062AC11
5C062AC12
5C062AC14
5C062AC15
5C062AC66
5C062AE01
5C062AF15
(57)【要約】
【課題】搬送される記録媒体の搬送速度が変化しない構成に比べ、記録媒体に形成されている画像の読み取りの効率の低下を抑えつつ、搬送される記録媒体に対してユーザが行う操作の操作性の向上を図る。
【解決手段】CPUは、搬送ロールにより搬送される用紙Pの位置についての状態に基づき、搬送速度を設定する。搬送ロールは、(A)に示すように、用紙Pを一方向である矢印6Aで示す方向へ搬送する。CPUは、搬送ロールにより搬送される用紙Pの、この一方向と交差する方向における位置についての状態に基づき、搬送速度を設定する。CPU11aは、交差する方向における用紙Pの位置が、特定の位置である場合、この特定の位置でない場合に比べ、搬送ロールによる用紙Pの搬送速度が小さくなる設定を行う。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録媒体を搬送する搬送手段と、
前記搬送手段により搬送される記録媒体に形成されている画像を読み取る読み取り手段と、
前記搬送手段により搬送される記録媒体の搬送の状態に基づき、当該搬送手段による記録媒体の搬送速度を設定するプロセッサと、
を備える画像読み取り装置。
【請求項2】
前記プロセッサは、
前記搬送手段により搬送される記録媒体の位置についての状態に基づき、前記搬送速度を設定する、
請求項1に記載の画像読み取り装置。
【請求項3】
前記搬送手段は、記録媒体を一方向へ搬送し、
前記プロセッサは、
前記搬送手段により搬送される記録媒体の前記一方向と交差する方向における位置についての状態に基づき、前記搬送速度を設定する、
請求項2に記載の画像読み取り装置。
【請求項4】
前記プロセッサは、
前記交差する方向における記録媒体の位置が、特定の位置である場合、当該特定の位置でない場合に比べ、前記搬送速度が小さくなる設定を行う、
請求項3に記載の画像読み取り装置。
【請求項5】
前記プロセッサは、
前記交差する方向における記録媒体の位置が、予め定められた基準位置から当該記録媒体までの距離が予め定められた閾値を超える位置である場合、当該閾値を超えない位置である場合に比べ、前記搬送速度が小さくなる設定を行う、
請求項4に記載の画像読み取り装置。
【請求項6】
前記プロセッサは、
前記交差する方向における記録媒体の位置が、前記特定の位置ではなくなった場合、前記搬送速度が大きくなる設定を行う、
請求項4に記載の画像読み取り装置。
【請求項7】
前記搬送手段は、記録媒体を一方向へ搬送し、
前記プロセッサは、
前記搬送手段により搬送される記録媒体の前記一方向と交差する方向への移動の程度に基づき、前記搬送速度を設定する、
請求項1に記載の画像読み取り装置。
【請求項8】
前記プロセッサは、
前記交差する方向への記録媒体の移動の量が、予め定められた閾値を超える場合、当該予め定められた閾値を超えない場合に比べ、前記搬送速度が小さくなる設定を行う、
請求項7に記載の画像読み取り装置。
【請求項9】
前記プロセッサは、
前記交差する方向への記録媒体の移動の量が、前記予め定められた閾値よりも小さくなった場合、前記搬送速度が大きくなる設定を行う、
請求項8に記載の画像読み取り装置。
【請求項10】
前記プロセッサは、
前記搬送手段により搬送される記録媒体の傾きについての状態に基づき、前記搬送速度を設定する、
請求項1に記載の画像読み取り装置。
【請求項11】
前記プロセッサは、
前記搬送手段により搬送される記録媒体の傾きが予め定められた閾値よりも大きい場合、当該予め定められた閾値よりも小さい場合に比べ、前記搬送速度が小さくなる設定を行う、
請求項10に記載の画像読み取り装置。
【請求項12】
前記プロセッサは、
前記搬送手段により搬送される記録媒体の傾きが前記予め定められた閾値よりも小さくなった場合、前記搬送速度が大きくなる設定を行う、
請求項11に記載の画像読み取り装置。
【請求項13】
前記プロセッサは、
前記搬送手段により搬送される記録媒体の搬送の状態が特定の状態となった場合、前記搬送速度を変化させる設定を行い、当該記録媒体の搬送の状態が当該特定の状態ではなくなった場合、当該搬送速度を元に戻す設定を行う、
請求項1に記載の画像読み取り装置。
【請求項14】
前記プロセッサは、
前記搬送手段により搬送される記録媒体の搬送の状態が特定の状態となった場合、前記搬送速度を変化させる設定を行い、
前記搬送速度を変化させる設定を行う場合、記録媒体の搬送速度が変化する旨の通知がユーザに対して行われるようにする、
請求項1に記載の画像読み取り装置。
【請求項15】
記録媒体に形成されている画像の読み取りを行う画像読み取り装置と、当該画像読み取り装置による読み取りにより得られた画像を記録媒体に形成する画像形成手段とを備え、当該画像読み取り装置が請求項1乃至14の何れかに記載の画像読み取り装置により構成された画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像読み取り装置および画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、搬送部により原稿を搬送しながら画像読取部が読み取った原稿の読取画像に基づいて、原稿の斜行量を特定する特定手段と、特定手段により特定された斜行量及び予め設定された閾値に基づいて、原稿の搬送を抑制するように搬送部を制御する搬送制御手段とが設けられた構成が開示されている。
特許文献2には、原稿搬送路に沿って搬送される原稿の傾き度合を検知するために、原稿搬送路の途中に2つの傾きセンサが設けられた構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2016-1795号公報
【特許文献2】特開2022-35031号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
画像読み取り装置では、読み取りの対象となる記録媒体が搬送され、さらに、搬送されるこの記録媒体の位置ずれや傾きに応じて、ユーザが記録媒体に対する操作を行うことがある。
ここで、搬送される記録媒体の搬送速度が小さいと、ユーザが記録媒体に対して行う操作の操作性が向上する。その一方で、搬送される記録媒体の搬送速度が小さいと、記録媒体に形成されている画像の読み取りの効率が低下する。
本発明の目的は、搬送される記録媒体の搬送速度が変化しない構成に比べ、記録媒体に形成されている画像の読み取りの効率の低下を抑えつつ、搬送される記録媒体に対してユーザが行う操作の操作性の向上を図ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に記載の発明は、記録媒体を搬送する搬送手段と、前記搬送手段により搬送される記録媒体に形成されている画像を読み取る読み取り手段と、前記搬送手段により搬送される記録媒体の搬送の状態に基づき、当該搬送手段による記録媒体の搬送速度を設定するプロセッサと、を備える画像読み取り装置である。
請求項2に記載の発明は、前記プロセッサは、前記搬送手段により搬送される記録媒体の位置についての状態に基づき、前記搬送速度を設定する、請求項1に記載の画像読み取り装置である。
請求項3に記載の発明は、前記搬送手段は、記録媒体を一方向へ搬送し、前記プロセッサは、前記搬送手段により搬送される記録媒体の前記一方向と交差する方向における位置についての状態に基づき、前記搬送速度を設定する、請求項2に記載の画像読み取り装置である。
請求項4に記載の発明は、前記プロセッサは、前記交差する方向における記録媒体の位置が、特定の位置である場合、当該特定の位置でない場合に比べ、前記搬送速度が小さくなる設定を行う、請求項3に記載の画像読み取り装置である。
請求項5に記載の発明は、前記プロセッサは、前記交差する方向における記録媒体の位置が、予め定められた基準位置から当該記録媒体までの距離が予め定められた閾値を超える位置である場合、当該閾値を超えない位置である場合に比べ、前記搬送速度が小さくなる設定を行う、請求項4に記載の画像読み取り装置である。
請求項6に記載の発明は、前記プロセッサは、前記交差する方向における記録媒体の位置が、前記特定の位置ではなくなった場合、前記搬送速度が大きくなる設定を行う、請求項4に記載の画像読み取り装置である。
請求項7に記載の発明は、前記搬送手段は、記録媒体を一方向へ搬送し、前記プロセッサは、前記搬送手段により搬送される記録媒体の前記一方向と交差する方向への移動の程度に基づき、前記搬送速度を設定する、請求項1に記載の画像読み取り装置である。
請求項8に記載の発明は、前記プロセッサは、前記交差する方向への記録媒体の移動の量が、予め定められた閾値を超える場合、当該予め定められた閾値を超えない場合に比べ、前記搬送速度が小さくなる設定を行う、請求項7に記載の画像読み取り装置である。
請求項9に記載の発明は、前記プロセッサは、前記交差する方向への記録媒体の移動の量が、前記予め定められた閾値よりも小さくなった場合、前記搬送速度が大きくなる設定を行う、請求項8に記載の画像読み取り装置である。
請求項10に記載の発明は、前記プロセッサは、前記搬送手段により搬送される記録媒体の傾きについての状態に基づき、前記搬送速度を設定する、請求項1に記載の画像読み取り装置である。
請求項11に記載の発明は、前記プロセッサは、前記搬送手段により搬送される記録媒体の傾きが予め定められた閾値よりも大きい場合、当該予め定められた閾値よりも小さい場合に比べ、前記搬送速度が小さくなる設定を行う、請求項10に記載の画像読み取り装置である。
請求項12に記載の発明は、前記プロセッサは、前記搬送手段により搬送される記録媒体の傾きが前記予め定められた閾値よりも小さくなった場合、前記搬送速度が大きくなる設定を行う、請求項11に記載の画像読み取り装置である。
請求項13に記載の発明は、前記プロセッサは、前記搬送手段により搬送される記録媒体の搬送の状態が特定の状態となった場合、前記搬送速度を変化させる設定を行い、当該記録媒体の搬送の状態が当該特定の状態ではなくなった場合、当該搬送速度を元に戻す設定を行う、請求項1に記載の画像読み取り装置である。
請求項14に記載の発明は、前記プロセッサは、前記搬送手段により搬送される記録媒体の搬送の状態が特定の状態となった場合、前記搬送速度を変化させる設定を行い、前記搬送速度を変化させる設定を行う場合、記録媒体の搬送速度が変化する旨の通知がユーザに対して行われるようにする、請求項1に記載の画像読み取り装置である。
請求項15に記載の発明は、記録媒体に形成されている画像の読み取りを行う画像読み取り装置と、当該画像読み取り装置による読み取りにより得られた画像を記録媒体に形成する画像形成手段とを備え、当該画像読み取り装置が請求項1乃至14の何れかに記載の画像読み取り装置により構成された画像形成装置である。
【発明の効果】
【0006】
請求項1の発明によれば、搬送される記録媒体の搬送速度が変化しない構成に比べ、記録媒体に形成されている画像の読み取りの効率の低下を抑えつつ、搬送される記録媒体に対してユーザが行う操作の操作性の向上を図ることができる。
請求項2の発明によれば、搬送手段により搬送される記録媒体の位置が、本来予定されている位置からずれた場合に、記録媒体の搬送速度を、新たな搬送速度とすることが可能となる。
請求項3の発明によれば、搬送手段により搬送される記録媒体の搬送方向と交差する方向における、記録媒体の位置が、本来予定されている位置からずれた場合に、記録媒体の搬送速度を、新たな搬送速度とすることが可能となる。
請求項4の発明によれば、搬送手段により搬送される記録媒体の搬送方向と交差する方向における、記録媒体の位置が、特定の位置である場合に、記録媒体の搬送速度を小さくすることが可能となる。
請求項5の発明によれば、搬送手段により搬送される記録媒体の搬送方向と交差する方向における、記録媒体の位置が、予め定められた基準位置から記録媒体までの距離が予め定められた閾値を超える位置である場合に、記録媒体の搬送速度を小さくすることが可能となる。
請求項6の発明によれば、搬送手段により搬送される記録媒体の搬送方向と交差する方向における、記録媒体の位置が、特定の位置ではなくなった場合に、記録媒体の搬送速度を大きくすることが可能になる。
請求項7の発明によれば、搬送手段により搬送される記録媒体の搬送方向と交差する方向への記録媒体の移動の程度に応じて、記録媒体の搬送速度を変化させることが可能となる。
請求項8の発明によれば、搬送手段により搬送される記録媒体の搬送方向と交差する方向への記録媒体の移動の程度が大きい場合に、記録媒体の搬送速度を小さくすることが可能となる。
請求項9の発明によれば、搬送手段により搬送される記録媒体の搬送方向と交差する方向への記録媒体の移動の程度が小さくなる場合に、記録媒体の搬送速度を大きくすることが可能となる。
請求項10の発明によれば、搬送手段により搬送される記録媒体の傾きに応じて、記録媒体の搬送速度を変化させることが可能となる。
請求項11の発明によれば、搬送手段により搬送される記録媒体の傾きが大きい場合に、記録媒体の搬送速度を小さくすることが可能となる。
請求項12の発明によれば、搬送手段により搬送される記録媒体の傾きが小さくなった場合に、記録媒体の搬送速度を大きくすることが可能となる。
請求項13の発明によれば、搬送手段により搬送される記録媒体の搬送の状態に応じて、記録媒体の搬送速度を、変化させたり元に戻したりすることが可能となる。
請求項14の発明によれば、記録媒体の搬送速度が変化する旨をユーザに通知できる。
請求項15の発明によれば、搬送される記録媒体の搬送速度が変化しない構成に比べ、記録媒体に形成されている画像の読み取りの効率の低下を抑えつつ、搬送される記録媒体に対してユーザが行う操作の操作性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図2】制御部のハードウェアの構成例を示した図である。
【
図4】画像読み取り部を上方から見た場合の図である。
【
図5】(A)~(C)は、画像読み取り部による画像の読み取りが行われる際のユーザの操作を示した図である。
【
図6】(A)、(B)は、CPUによる用紙の搬送速度の設定を説明する図である。
【
図7】(A)~(D)は、用紙の搬送の処理の流れの一例を示した図である。
【
図8】(A)、(B)は、通知部を介して行われる通知の一例を示した図である。
【
図9】処理の一連の流れを示したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本実施形態の画像形成装置300を示した図である。
本実施形態では、この画像形成装置300の下部側に、記録媒体の一例である用紙に対して画像を形成する画像形成部100が設けられている。
画像形成手段の一例としてのこの画像形成部100は、画像読み取り装置400による読み取りにより得られた画像データや、画像形成装置300の外部からこの画像形成装置300に対して送信されてきた画像データに基づく画像を、用紙に対して形成する。
【0009】
画像形成装置300の上部側には、記録媒体の一例である用紙に形成されている画像の読み取りを行う画像読み取り装置400が設けられている。言い換えると、この上部側には、画像が形成された原稿の読み取りを行う画像読み取り装置400が設けられている。
画像読み取り装置400には、内部にラインセンサ等が設けられた画像読み取り部410が設けられている。
本実施形態では、原稿となる用紙が、この画像読み取り部410の下方を図中奥側に向かって通過していく過程で、この用紙に形成された画像の読み取りが行われる。
より具体的には、本実施形態では、画像読み取り部410の下方に位置する装置本体310と、この画像読み取り部410との間を、原稿となる用紙が通過していく過程で、この用紙に形成された画像の読み取りが行われる。
【0010】
さらに、本実施形態の画像形成装置300には、ユーザに対して情報を通知するための通知部320が設けられている。本実施形態のこの通知部320は、タッチパネル方式の表示装置により構成されている。
本実施形態では、通知部320にて、ユーザが画像形成装置300に対して入力する情報の受け付けも行えるようになっている。通知部320は、ユーザからの情報を受け付ける機能も有する。
【0011】
なお、本実施形態では、ユーザへの情報の通知を、通知部320に表示される画像を通じて行う場合を一例に説明するが、スピーカを設置し、このスピーカから出力される音声によって、ユーザへの情報の通知が行われるようにしてもよい。
さらに、本実施形態では、画像形成装置300の内部に、画像形成装置300の各部の制御を行う制御部240(
図1では不図示)が設けられている。
【0012】
図2は、制御部240のハードウェアの構成例を示した図である。制御部240は、コンピュータにより実現される。
制御部240は、プログラムに従ってデジタル演算処理を実行する演算処理部11と、情報を記憶する2次記憶部91とを有する。
2次記憶部91は、例えばHDD(Hard Disk Drive)、半導体メモリ、磁気テープ等、既存の情報記憶装置により実現される。
【0013】
演算処理部11には、プロセッサの一例としてのCPU11aが設けられている。
また、演算処理部11には、CPU11aの作業用メモリ等として用いられるRAM11b、CPU11aにより実行されるプログラム等が格納されるROM11cが設けられている。
また、演算処理部11には、書き換え可能に構成され電源供給が途絶えた場合にもデータを保持できる不揮発性メモリ11dが設けられている。
【0014】
不揮発性メモリ11dは、例えば、電池によりバックアップされたSRAMやフラッシュメモリ等で構成される。2次記憶部91には、演算処理部11により実行されるプログラムなどの各種の情報が記憶される。
本実施形態では、演算処理部11が、ROM11cや2次記憶部91に記憶されたプログラムを読み込むことによって、画像形成装置300にて行われる各種の処理が実行される。
【0015】
CPU11aによって実行されるプログラムは、磁気記録媒体(磁気テープ、磁気ディスクなど)、光記録媒体(光ディスクなど)、光磁気記録媒体、半導体メモリなどのコンピュータが読取可能な記録媒体に記憶した状態で、画像形成装置300へ提供しうる。また、CPU11aによって実行されるプログラムは、インターネットなどの通信手段を用いて、画像形成装置300へ提供してもよい。
【0016】
本明細書において、プロセッサとは、広義的なプロセッサを指し、汎用的なプロセッサ(例えばCPU:Central Processing Unit、等)や、専用のプロセッサ(例えばGPU:Graphics Processing Unit、ASIC:Application Specific Integrated Circuit、FPGA:Field Programmable Gate Array、プログラマブル論理デバイス、等)を含むものである。
また、プロセッサの動作は、1つのプロセッサによって成すのみでなく、物理的に離れた位置に存在する複数のプロセッサが協働して成すものであってもよい。また、プロセッサの各動作の順序は、本実施形態において記載した順序のみに限定されるものではなく、変更してもよい。
【0017】
図3は、画像形成部100を説明する図である。
なお、
図3に示す画像形成部100は、一例であって、画像形成部100の装置構成は、
図3に示すものに限られない。
図3に示す画像形成部100は、いわゆる電子写真方式を用いて画像を形成する画像形成部となっているが、画像形成部100は、例えば、インクジェット方式を用いて画像を形成する画像形成部であってもよい。
また、画像形成部100は、電子写真方式、インクジェット方式以外の他の方式を用いて画像を形成する画像形成部であってもよい。
【0018】
画像形成部100には、画像形成ユニット11(11Y,11M,11C,11K)と、中間転写ベルト12と、二次転写部13と、定着器14とが設けられている。
本実施形態では、画像形成ユニット11として、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(ブラック)の4色のトナーのそれぞれに対応した4つの画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kが設けられている。
4つの画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kは、中間転写ベルト12の移動方向において並んで配置されており、電子写真方式によりトナー像を形成する。
【0019】
4つの画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kの各々には、感光体ドラム111、帯電部112、露光部113、現像部114、一次転写部115が設けられている。
4つの画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kの各々は、YMCKの何れかの色のトナー像を形成するとともに、形成したこのトナー像を中間転写ベルト12に転写する。これにより、中間転写ベルト12上には、YMCKの各色のトナー像が重ねられたトナー像が形成される。
【0020】
感光体ドラム111は、予め定めた速度で図中矢印A方向に回転する。帯電部112は、感光体ドラム111の周面を予め定めた電位に帯電する。露光部113は、帯電した感光体ドラム111の周面に光を照射し、感光体ドラム111の周面に静電潜像を形成する。
現像部114は、感光体ドラム111の周面に形成された静電潜像にトナーを付着させてトナー像を形成する。一次転写部115は、感光体ドラム111の周面に形成されたトナー像を中間転写ベルト12に転写する。
【0021】
一次転写部115には、トナーの帯電極性と逆極性の電圧が印加される。これにより、感光体ドラム111の周面に形成されたトナー像が、中間転写ベルト12上に順次静電吸引される。この結果、中間転写ベルト12上には、1つに重なり合ったカラーのトナー像が形成される。なお、白黒の画像が形成される場合には、中間転写ベルト12上に、ブラックのトナー像が形成される。
【0022】
中間転写ベルト12は、複数のロール状部材によって支持されている。中間転写ベルト12は、図中矢印B方向に循環移動するベルト状の部材である。
本実施形態では、複数のロール状部材として、不図示のモータにより駆動され中間転写ベルト12を駆動する駆動ロール121、中間転写ベルト12に対して張力を与えるテンションロール122、中間転写ベルト12を支持するアイドルロール123、およびバックアップロール132が設けられている。
【0023】
さらに、本実施形態では、用紙搬送部20が設けられている。
用紙搬送部20には、用紙Pが収容される用紙収容部21、用紙収容部21に収容された用紙Pを取り出して搬送するピックアップロール22が設けられている。
また、用紙搬送部20には、ピックアップロール22にて取り出された用紙Pを用紙搬送経路60に沿って搬送する搬送ロール23、搬送ロール23により搬送されてきた用紙Pを二次転写部13へ案内する案内部24が設けられている。また、用紙搬送部20には、二次転写後の用紙Pを定着器14へと搬送する搬送ベルト25が設けられている。
【0024】
なお、本実施形態では、矩形状の用紙が、用紙収容部21に収容されている構成となっているが、これに限らず、ロール状の用紙を、用紙収容部21に設置し、このロール状の用紙から、用紙を順次繰り出して、二次転写部13へ用紙を供給してもよい。
この場合、例えば、定着器14の下流側に、切断装置を設置し、この切断装置で用紙を切断することで、画像が形成された矩形状の用紙が生成される。
【0025】
二次転写部13には、中間転写ベルト12の外側の面に接触して配置される二次転写ロール134と、中間転写ベルト12の内側に配置され二次転写ロール134の対向電極をなすバックアップロール132とが設けられている。
また、本実施形態では、バックアップロール132に対し二次転写バイアスを印加する金属製の給電ロール133が設けられている。
二次転写部13では、中間転写ベルト12上に形成されたトナー像が、搬送されてきた用紙P上に転写される。
【0026】
定着器14は、二次転写部13よりも用紙Pの搬送方向における下流側に配置されている。定着器14には、加熱源(不図示)を有する定着ロール141、定着ロール141に対向するように設けられこの定着ロールを押圧する加圧ロール142が設けられている。
本実施形態では、定着ロール141と加圧ロール142との間に、二次転写部13を通過した用紙Pが搬送される。そして、定着ロール141と加圧ロール142との間を、用紙Pが通過すると、用紙P上の未定着のトナー像が、用紙P上に定着する。これにより、用紙P上に、トナー像からなる画像が形成される。
【0027】
図4は、
図1にて示した画像読み取り部410を上方から見た場合の図である。
本実施形態では、画像読み取り部410の内部に、記録媒体の一例であり且つ原稿の一例である用紙Pの搬送を行う搬送手段の一例としての搬送ロール412が設けられている。
搬送ロール412は、モータMにより回転する回転軸412Aと、この回転軸412Aの周囲に設けられた円筒状の弾性体412Bとにより構成されている。本願発明では、回転するこの弾性体412Bにより、図中上方に向けて用紙Pが押し出されることで、用紙Pの搬送が行われる。
弾性体412Bは、複数設けられ、且つ、回転軸412Aの軸方向に並んだ状態で配置されている。
【0028】
さらに、画像読み取り部410の内部には、搬送ロール412により搬送される用紙Pに形成されている画像を読み取るラインセンサ414が設けられている。
読み取り手段の一例としてのこのラインセンサ414は、搬送ロール412により搬送される用紙Pの搬送方向と直交する方向に延びる形で設けられている。言い換えると、このラインセンサ414は、搬送ロール412により搬送される用紙Pの搬送方向と交差する方向に延びる形で設けられている。
ラインセンサ414には、複数の受光素子(不図示)が設けられている。この複数の受光素子は、ラインセンサ414の延び方向に沿って並んでいる。本実施形態では、この受光素子の各々から出力される信号を基に、用紙P上の画像を読み取ることにより得られる読み取りデータが生成される。
【0029】
さらに、画像読み取り部410には、用紙Pの図中右側の側辺19R(以下、「右側辺19R」と称する)が押し当てられ、この右側辺19Rの案内を行う右側サイドガイド416Rが設けられている。
本実施形態では、ユーザによる用紙Pの操作によって、被押し当て部の一例としてのこの右側サイドガイド416Rに用紙Pが押し当てられ、用紙Pは、この右側サイドガイド416Rにより案内されながら、下流側へ搬送される。
さらに、本実施形態では、用紙Pの図中左側の側辺19L(以下、「左側辺19L」と称する)に接触する左側サイドガイド416Lが設けられている。この左側サイドガイド416Lは、用紙Pの搬送方向と直交する方向へ移動可能となっている。
【0030】
本実施形態では、搬送ロール412による用紙Pの搬送が行われる際、ユーザが、この用紙Pに触れ、この用紙Pに対する操作を行う。言い換えると、ユーザは、用紙Pに触れ、この用紙Pに対して荷重を加える。
より具体的には、ユーザは、用紙Pの右側辺19Rが、右側サイドガイド416Rにより案内されながら移動するように、搬送される用紙Pを右側に寄せるようにする。
本実施形態では、ユーザは、用紙Pの搬送が行われる際、用紙Pに対する操作を行って、用紙Pが、予め定められた経路に沿って移動するようにする。
【0031】
図5(A)~(C)は、画像読み取り部410による画像の読み取りが行われる際のユーザの操作を示した図である。
本実施形態の画像読み取り装置400では、幅広且つ長尺の用紙Pの読み取りを行えるようになっている。幅広且つ長尺の用紙Pの読み取りが行われる場合は、上記の通り、また、
図5(A)に示すように、ユーザの手による用紙Pの操作が行われながら、用紙Pの搬送が行われる。
【0032】
ここで、用紙Pが搬送されている最中に、例えば、
図5(B)に示すように、用紙Pが斜めになり、用紙Pが例えば左方向へ移動しようとする場合を想定する。この場合、ユーザは、自身の左手や右手で、用紙Pに対して、右側サイドガイド416R側へこの用紙Pが向かうようにする荷重を加える。
これにより、
図5(C)に示すように、用紙Pが、右側サイドガイド416R側へ近づき且つまっ直ぐな状態になる。そして、この状態での用紙Pの搬送が、継続される。
【0033】
本実施形態では、ユーザによるこの操作を行いやすくするため、搬送ロール412(
図4参照)によって搬送される用紙Pの搬送の状態に応じて、搬送ロール412による用紙Pの搬送速度を変化させる。
本実施形態では、制御部240に設けられた、プロセッサの一例としてのCPU11a(
図2参照)が、搬送手段の一例である搬送ロール412により搬送される用紙Pの搬送の状態に基づき、この搬送ロール412による用紙Pの搬送速度を設定する。
そして、本実施形態では、設定されたこの搬送速度に対応する形で、モータM(
図4参照)の駆動が行われる。
これにより、後述するように、用紙Pの搬送速度が低下し、ユーザによる用紙Pに対する操作がより行いやすいものになる。
【0034】
図6(A)、(B)は、CPU11aによる用紙Pの搬送速度の設定を説明する図である。
本実施形態では、プロセッサの一例としてのCPU11aは、搬送ロール412(
図4参照)により搬送される用紙Pの位置についての状態に基づき、搬送速度を設定する。
本実施形態では、搬送ロール412(
図6では不図示)は、
図6(A)に示すように、用紙Pを一方向である矢印6Aで示す方向へ搬送する。
CPU11aは、搬送ロール412により搬送される用紙Pの、この一方向と交差する方向における位置についての状態に基づき、搬送速度を設定する。
具体的には、
図6に示す例では、CPU11aは、図中左右方向における用紙Pの位置についての状態に基づき、搬送速度を設定する。
【0035】
本実施形態では、CPU11aは、上記の交差する方向における用紙Pの位置が、特定の位置である場合、この特定の位置でない場合に比べ、搬送ロール412による用紙Pの搬送速度が小さくなる設定を行う。
より具体的には、CPU11aは、上記の交差する方向における用紙Pの位置が、
図6(B)に示すように、予め定められた境界位置よりも図中左側に位置し、この境界位置を超えている場合、搬送ロール412による用紙Pの搬送速度が小さくなる設定を行う。
より具体的には、CPU11aは、交差する方向における、用紙Pの右側辺19Rの位置が、予め定められた境界位置を超えている場合、搬送ロール412による用紙Pの搬送速度が小さくなる設定を行う。
【0036】
なお、本実施形態では、用紙Pの右側辺19Rの位置は、ラインセンサ414(
図4参照)からの出力に基づき特定する。
本実施形態では、ラインセンサ414が有する複数の受光素子のうち、用紙Pの対向位置に位置する受光素子から出力される信号と、用紙Pの対向位置から外れた箇所に位置する受光素子から出力される信号とが異なるようになる。
本実施形態では、この複数の受光素子の各々から出力される信号の違いに基づき、用紙Pの右側辺19Rの位置を特定する。
なお、用紙Pの右側辺19Rの位置の特定は、ラインセンサ414からの出力によるものに限らず、用紙Pの右側辺19Rの位置の特定のための専用のセンサを別途設け、この専用のセンサを用いて、右側辺19Rの位置の特定を行ってもよい。
【0037】
本実施形態では、右側サイドガイド416Rの設置位置が、予め定められた基準位置として設定されている。また、本実施形態では、この基準位置から、上記境界位置までの距離が、予め定められた閾値として設定されている。
本実施形態では、用紙Pの位置が、予め定められたこの基準位置から用紙Pまでの距離がこの予め定められた閾値を超える位置である場合、用紙Pの位置が、この閾値を超えない位置である場合に比べ、用紙Pの搬送速度が小さくなる設定を行う。
より具体的には、本実施形態では、用紙Pの右側辺19Rの位置が、予め定められた基準位置からこの右側辺19Rまでの距離が予め定められた閾値を超える位置である場合、用紙Pの右側辺19Rの位置が、この閾値を超えない位置である場合に比べ、用紙Pの搬送速度が小さくなる設定を行う。
【0038】
本実施形態では、CPU11aは、ラインセンサ414からの出力に基づき、基準位置となる右側サイドガイド416Rの位置から、用紙Pの右側辺19Rまでの距離を特定する。
そして、CPU11aは、特定したこの距離が、予め定められた閾値よりも大きい場合、この予め定められた閾値よりも小さい場合に比べ、用紙Pの搬送速度が小さくなる設定を行う。
【0039】
本実施形態では、
図6(A)の符号6Bで示す位置が、基準位置となっている。
図6(A)では、基準位置から、用紙Pの右側辺19Rまでの距離が、予め定められた閾値よりも小さい場合を示している。言い換えると、
図6(A)では、用紙Pの右側辺19Rの位置が、境界位置よりも右側である場合を示している。
この場合、CPU11aは、用紙Pの搬送速度が小さくなる設定を行わない。
【0040】
これに対し、
図6(B)では、基準位置から、用紙Pの右側辺19Rまでの距離が、予め定められた閾値よりも大きい場合を示している。言い換えると、
図6(B)では、用紙Pの右側辺19Rの位置が、境界位置よりも左側である場合を示している。
この場合、CPU11aは、用紙Pの搬送速度が小さくなる設定を行う。
用紙Pの搬送速度が小さくなる設定が行われると、モータM(
図4参照)の回転数が低下し、これに伴い、用紙Pの搬送速度が低下する。
【0041】
本実施形態のように、用紙Pの搬送速度が低下すると、ユーザが、用紙Pを、基準となる右側サイドガイド416R側へ移動させる操作を行いやすくなる。
また、本実施形態のように、用紙Pの搬送速度が低下すると、ユーザが、用紙Pを、まっ直ぐにする操作を行いやすくなる。言い換えると、用紙Pの搬送速度が低下すると、ユーザが、用紙Pの姿勢を変化させる操作を行いやすくなる。
【0042】
用紙Pを移動させたりする操作や、用紙Pの姿勢を変化させたりする操作を行いにくいと、用紙P上の画像の読み取りにより得られる読み取り画像の質が低下するおそれがある。
また、用紙Pを移動させたりする操作や、用紙Pの姿勢を変化させたりする操作を行いにくいと、斜めになった用紙Pが、左側サイドガイド416L(
図4参照)に押し当てられて、用紙Pが損傷するおそれもある。
これに対し、本実施形態のように、用紙Pを移動させたりする操作や、用紙Pの姿勢を変化させたりする操作を行いやすいと、この不具合が生じにくくなる。
【0043】
なお、用紙Pの搬送速度を低下させるにあたり、用紙Pの搬送速度を零として、用紙Pの搬送を一旦停止させてもよい。
但し、より好ましくは、用紙Pの搬送速度を低下させるにあたり、用紙Pの搬送速度を零とせず、用紙Pの搬送速度を低下させる場合であっても、低速のまま用紙Pの搬送を継続するようにすることが好ましい。
用紙Pの搬送速度を零として、用紙Pの搬送を一旦停止させると、用紙Pの搬送が停止する前の読み取りにより得られる画像と、用紙Pの搬送の再開後の読み取りにより得られる画像とが不連続となるおそれがある。
これに対し、用紙Pの搬送を停止させずに継続するようにすると、この不具合の発生を避けられる。
【0044】
CPU11aは、上記の交差する方向における用紙Pの位置が、上記の特定の位置ではなくなった場合、搬送速度が大きくなる設定を行う。
具体的には、CPU11aは、交差する方向における用紙Pの位置が、境界位置よりも右側となった場合、搬送速度が大きくなる設定を行う。
より具体的には、CPU11aは、交差する方向における、用紙Pの右側辺19Rの位置が、境界位置よりも右側となった場合、搬送速度を元に戻す設定を行う。
【0045】
本実施形態では、このように、CPU11aは、用紙Pが境界位置よりも左側に位置するなど、用紙Pの搬送の状態が特定の状態となった場合、搬送速度を変化させる設定を行う。
また、CPU11aは、用紙Pの搬送の状態がこの特定の状態ではなくなった場合、搬送速度を元に戻す設定を行う。
搬送速度を変化させる設定を行ったままだと、用紙Pの搬送速度が小さいままとなり、用紙Pに形成された画像の読み取りの効率が低下する。搬送速度を元に戻すことで、画像の読み取りの効率の低下を抑えられる。
【0046】
図7(A)~(D)は、用紙Pの搬送の処理の流れの一例を示した図である。
図7(A)は、搬送が開始された直後の用紙Pの状態を示している。この状態では、用紙Pが、右側サイドガイド416Rに沿い、用紙Pが、まっ直ぐの状態となっている。また、この状態では、用紙Pの右側辺19Rが、境界位置よりも右側に位置する状態となっている。
また、この状態では、用紙Pの搬送速度が、高速である第1の搬送速度に設定されている。
【0047】
図7(B)は、
図7(A)にて示した状態の後、用紙Pが斜めになり、右側サイドガイド416Rから離れる方向への用紙Pの移動が開始された状態を示している。
この状態でも、用紙Pの右側辺19Rが、境界位置を超えておらず、用紙Pの搬送速度は、第1の搬送速度のままとなっている。
【0048】
図7(C)では、用紙Pの右側辺19Rが、境界位置を超えた後の状態を示している。
この状態となると、CPU11aが、用紙Pの搬送速度が小さくなる設定を行う。これにより、用紙Pは、第1の搬送速度よりも小さい第2の搬送速度で搬送される。この状態では、ユーザは、用紙Pに対する操作を行いやすくなる。
図7(D)では、ユーザによる操作によって、用紙Pが、まっ直ぐの状態となり、且つ、用紙Pの右側辺19Rの位置が、境界位置よりも右側に位置するようになった後の状態を示している。
この状態では、用紙Pの搬送速度は、第1の搬送速度に設定され、用紙Pの搬送速度は、搬送速度の低下が行われる前の、元の搬送速度となる。
【0049】
〔他の実施形態〕
上記では、原稿の位置に基づき、用紙Pの搬送速度の設定を行う場合を説明したが、これに限られず、用紙Pの移動の程度に基づき、搬送速度の設定を行ってもよい。
この場合、CPU11aは、例えば、搬送ロール412により搬送される用紙Pの、上記一方向と交差する方向への移動の程度に基づき、搬送速度を設定する。
ここで、用紙Pの移動の程度の特定は、上記と同様、例えば、ラインセンサ414からの出力に基づき行える。
【0050】
用紙Pの移動の程度を特定するにあたっては、例えば、用紙Pの搬送が開始された直後における、用紙Pの右側辺19Rの位置を基準位置とする。
そして、この基準位置を特定した後、搬送される用紙Pの右側辺19Rの位置と、この基準位置との距離を基に、用紙Pの移動の程度の特定を行う。
図6、7にて示した上記の実施形態では、基準位置が、右側サイドガイド416Rの設置位置であり、固定されている構成であったが、用紙Pの右側辺19Rの位置を基準位置とする場合は、用紙P毎に、基準位置が設定されることになる。
【0051】
用紙Pの移動の程度に基づき搬送速度の設定を行う場合、CPU11aは、例えば、上記の交差する方向への用紙Pの移動の量が、予め定められた閾値を超える場合に、予め定められた閾値を超えない場合に比べ、搬送速度が小さくなる設定を行う。
これにより、上記と同様、ユーザは、用紙Pに対する操作を行いやすくなる。
【0052】
なお、用紙Pの移動の程度に基づき搬送速度の設定を行う場合、CPU11aは、交差する方向への用紙Pの移動の量が、予め定められた閾値よりも小さくなった場合、搬送速度が大きくなる設定を行う。
言い換えると、CPU11aは、交差する方向への用紙Pの移動の量が、予め定められた閾値よりも小さくなった場合、搬送速度を元に戻す設定を行う。
言い換えると、CPU11aは、移動の量が大きい状態にあった用紙Pの移動の量が、予め定められた閾値よりも小さくなった場合、搬送速度を元に戻す設定を行う。
【0053】
〔他の実施形態〕
また、その他に、CPU11aは、搬送ロール412により搬送される用紙Pの傾きについての状態に基づき、搬送速度を設定してもよい。
具体的には、この場合、CPU11aは、例えば、搬送ロール412より搬送される用紙Pの傾きが、予め定められた閾値よりも大きくなった場合、この予め定められた閾値よりも小さい場合に比べ、搬送速度が小さくなる設定を行う。
【0054】
より具体的には、CPU11aは、例えば、搬送ロール412より搬送される用紙Pの右側辺19Rの傾きであって上記の一方向に対する傾きが、予め定められた閾値よりも大きくなった場合、この予め定められた閾値よりも小さい場合に比べ、搬送速度が小さくなる設定を行う。
なお、用紙Pの傾きを特定するにあたっては、例えば、用紙Pの搬送方向における位置が互いに異なる2つのセンサを設けるようにする。この2つのセンサを用い、例えば、用紙Pの右側辺19Rの位置を特定する。これにより、この右側辺19Rの傾きの特定を行える。
【0055】
なお、上記と同様、CPU11aは、搬送ロール412により搬送される用紙Pの傾きが予め定められた閾値よりも小さくなった場合は、搬送速度が大きくなる設定を行う。言い換えると、この場合、CPU11aは、搬送速度を元に戻す設定を行う。
言い換えると、CPU11aは、傾きが大きい状態にあった用紙Pの傾きの大きさが、予め定められた閾値よりも小さくなった場合、搬送速度を元に戻す設定を行う。
【0056】
〔通知処理〕
本実施形態では、上記のように、CPU11aが、搬送ロール412により搬送される用紙Pの搬送の状態が特定の状態となった場合、搬送速度を変化させる設定を行う。具体的には、CPU11aは、搬送速度を低下させる設定や、搬送速度を元に戻す設定を行う。
このように、搬送速度を変化させる設定を行う場合、用紙Pの搬送速度が変化する旨の通知が、ユーザに対して行われるようにすることが好ましい。
本実施形態では、CPU11aは、搬送速度を変化させる設定を行う場合、用紙Pの搬送速度が変化する旨の通知がユーザに対して行われるようにする。
【0057】
具体的には、CPU11aは、搬送速度を変化させる設定を行う場合、通知部320(
図1参照)を介して、ユーザに対して、用紙Pの搬送速度が変化する旨の通知がユーザに対して行われるようにする。
これにより、ユーザは、用紙Pの搬送速度が変化する場合、通知部320を介して、用紙Pの搬送速度が変化することを知る。
なお、この通知は、用紙Pの搬送速度が実際に変化する前に行われるようにすることが好ましい。
【0058】
具体的には、この通知は、用紙Pの搬送速度が実際に小さくなる前に行われるようにすることが好ましく、また、用紙Pの搬送速度が実際に元に戻る前に行われるようにすることが好ましい。
また、通知は、用紙Pの搬送速度が小さくなる場合、および、用紙Pの搬送速度が元に戻る場合の何れか一方の場合のみに、行われるようにしてもよい。
また、通知は、通知部320に情報を表示することによる通知に限らず、スピーカを通じ、音声によって行ってもよい。
【0059】
図8(A)、(B)は、通知部320を介して行われる通知の一例を示した図である。
図8(A)では、用紙Pの搬送速度が小さくなる設定が行われる場合における通知の例を示している。
図8(A)にて示すこの通知では、同図の符号8Aで示すように、原稿のずれが検知されたことを示す通知が行われている。また、
図8(A)にて示すこの通知では、符号8Bで示すように、数秒後に、用紙Pの搬送速度が1段階低下する旨の通知が行われている。さらに、
図8(A)にて示すこの通知では、符号8Cで示すように、原稿に触れているユーザに対して、注意を促す通知が行われている。
【0060】
ユーザは、この通知を参照することで、用紙Pの搬送速度が小さくなることを認識する。
さらに、この表示例では、画面480の下部に、LEDなどにより構成される光源481が設けられており、この光源481が点灯や点滅する構成となっている。
さらに、通知部320には、通知部320にて表示されている画面480をユーザが閉じる際に触れる操作ボタン482が表示されている。
なお、本実施形態では、通知部320に表示されているこの画面480は、予め定められた時間が経過すると、自動で非表示となる。
【0061】
図8(B)では、用紙Pの搬送速度が元に戻される設定が行われる場合における通知の例を示している。
図8(B)にて示すこの通知では、符号8Dで示すように、原稿のずれが修正されたことを示す通知が行われている。また、
図8(B)にて示すこの通知では、符号8Eで示すように、数秒後に、原稿の搬送速度が元の搬送速度に戻る旨の通知が行われている。さらに、
図8(B)にて示すこの通知では、符号8Fで示すように、原稿に触れているユーザに対して、注意を促す通知が行われている。
【0062】
ユーザは、この通知を参照することで、用紙Pの搬送速度が元に戻ることを認識する。
さらに、この表示例では、上記と同様、画面480の下部に、LEDなどにより構成される光源481が設けられており、この光源481が点灯や点滅する構成となっている。
さらに、
図8(B)にて示すこの通知部320でも、上記と同様、通知部320にて表示されている画面480をユーザが閉じる際に触れる操作ボタン482が表示されている。
また、本実施形態では、
図8(B)にて示す通知部320に表示されているこの画面480についても、予め定められた時間が経過すると、自動で非表示となる。
【0063】
図9は、上記にて説明した処理の一連の流れを示したフローチャートである。
図9では、
図6、7にて示した処理の流れを一例に説明する。
本実施形態では、用紙Pの搬送が開始されると、CPU11aが、ラインセンサ414からの出力に基づき、用紙Pの位置情報を取得する(ステップS101)。具体的には、CPU11aは、用紙Pの右側辺19Rの位置についての情報を取得する。
次いで、CPU11aは、取得した位置情報を基に、用紙Pの位置が、上記の特定位置であるか否かを判断する(ステップS102)。
【0064】
そして、CPU11aは、用紙Pの位置が、上記の特定位置であると判断した場合、用紙Pの搬送速度を低下させる設定を行う(ステップS103)。言い換えると、CPU11aは、用紙Pの位置が、上記の特定位置であると判断した場合、用紙Pの搬送速度が小さくなる設定を行う。ここで、「用紙Pの搬送速度を低下させる」とは、「用紙Pの搬送速度を小さくする」と同義である。
具体的には、本実施形態では、CPU11aは、用紙Pの位置が、上記の特定位置であると判断した場合、用紙Pの搬送速度を、初期値である第1の搬送速度から、この第1の搬送速度よりも小さい第2の搬送速度とする設定を行う。
また、CPU11aは、通知部320を介し、ユーザに対して、用紙Pの搬送速度が低下する旨の通知が行われるようにする(ステップS104)。
【0065】
一方、CPU11aは、ステップS102にて、用紙Pの位置が、上記の特定位置であると判断しなかった場合、用紙Pの搬送速度を低下させる設定を行わない(ステップS105)。
なお、ステップS105では、CPU11aは、このステップS105を実行する時点において設定されている、用紙Pの搬送速度が、上記の初期値である第1の搬送速度であるかを判断する。
【0066】
CPU11aは、ステップS105を実行する時点において設定されている、用紙Pの搬送速度が、第1の搬送速度であると判断した場合、CPU11aは、用紙Pの搬送がそのまま継続されるようにする。
一方、CPU11aは、ステップS105を実行する時点において設定されている、用紙Pの搬送速度が、第1の搬送速度ではなく、第2の搬送速度である場合、用紙Pの搬送速度が第1の搬送速度となるようにする設定を行う。言い換えると、CPU11aは、用紙Pの搬送速度が元に戻るようにする設定を行う。
なお、CPU11aは、用紙Pの搬送速度を元に戻すこの設定を行う場合、通知部320を介し、ユーザに対して、用紙Pの搬送速度が元に戻る旨の通知が行われるようにする。
【0067】
ステップS102にて、用紙Pの位置が特定位置であると判断されず、且つ、ステップS105にて、用紙Pの搬送速度が第2の搬送速度であると判断された場合、小さい搬送速度で搬送され且つ特定位置に位置していた用紙Pが、特定位置以外の位置に戻ったことを意味している。
この場合、上記の通り、CPU11aは、用紙Pの搬送速度が、高速である第1の搬送速度となるようにする設定を行う。また、この場合、CPU11aは、この設定に続いて、用紙Pの搬送速度が元に戻る旨の通知が行われるようにする。
【0068】
ステップS104の処理後、また、ステップS105の処理の後、CPU11aは、用紙Pの読み取りが終了したか否かを判断する(ステップS106)。そして、CPU11aは、用紙Pの読み取りが終了したと判断した場合、処理を終了する。
一方、CPU11aは、ステップS106にて、用紙Pの読み取りが終了していないと判断した場合、ステップS101以降の処理を再び行う。
【0069】
本実施形態では、特定位置にあった用紙Pが、特定位置でない位置に位置するようになった場合、上記のステップS102にて、用紙Pの位置が、特定位置ではないと判断され、ステップS105の処理に進む。
そして、この場合、ステップS105にて、上記の通り、CPU11aは、用紙Pの搬送速度が第1の搬送速度となるようなる設定を行う。これにより、用紙Pの搬送速度が、元の速度に戻る。
【0070】
〔その他〕
上記では、搬送速度として、第1の搬送速度、第2の搬送速度の2種類の搬送速度が設定されている場合を説明したが、搬送速度としては、3種類以上の搬送速度を設定するようにしてもよい。
搬送される用紙Pの位置のずれ量、搬送される用紙Pの移動の量、搬送される用紙Pの傾きの量が大きくなるのに応じて、搬送速度が次第に小さくなるようにする、3種類以上の搬送速度を設定してもよい。
また、上記は、用紙Pの右側辺19Rの位置を特定することで、用紙Pの位置のずれ量、用紙Pの移動の量、用紙Pの傾きの量を特定した。ところで、これに限らず、用紙Pの左側辺19Lの位置を特定し、この左側辺19Lの位置の特定の結果に基づき、用紙Pの位置のずれ量、用紙Pの移動の量、用紙Pの傾きの量を特定してもよい。
【0071】
(付記)
(((1)))
記録媒体を搬送する搬送手段と、
前記搬送手段により搬送される記録媒体に形成されている画像を読み取る読み取り手段と、
前記搬送手段により搬送される記録媒体の搬送の状態に基づき、当該搬送手段による記録媒体の搬送速度を設定するプロセッサと、
を備える画像読み取り装置。
(((2)))
前記プロセッサは、
前記搬送手段により搬送される記録媒体の位置についての状態に基づき、前記搬送速度を設定する、
(((1)))に記載の画像読み取り装置。
(((3)))
前記搬送手段は、記録媒体を一方向へ搬送し、
前記プロセッサは、
前記搬送手段により搬送される記録媒体の前記一方向と交差する方向における位置についての状態に基づき、前記搬送速度を設定する、
(((2)))に記載の画像読み取り装置。
(((4)))
前記プロセッサは、
前記交差する方向における記録媒体の位置が、特定の位置である場合、当該特定の位置でない場合に比べ、前記搬送速度が小さくなる設定を行う、
(((3)))に記載の画像読み取り装置。
(((5)))
前記プロセッサは、
前記交差する方向における記録媒体の位置が、予め定められた基準位置から当該記録媒体までの距離が予め定められた閾値を超える位置である場合、当該閾値を超えない位置である場合に比べ、前記搬送速度が小さくなる設定を行う、
(((4)))に記載の画像読み取り装置。
(((6)))
前記プロセッサは、
前記交差する方向における記録媒体の位置が、前記特定の位置ではなくなった場合、前記搬送速度が大きくなる設定を行う、
(((4)))又は(((5)))に記載の画像読み取り装置。
(((7)))
前記搬送手段は、記録媒体を一方向へ搬送し、
前記プロセッサは、
前記搬送手段により搬送される記録媒体の前記一方向と交差する方向への移動の程度に基づき、前記搬送速度を設定する、
(((1)))に記載の画像読み取り装置。
(((8)))
前記プロセッサは、
前記交差する方向への記録媒体の移動の量が、予め定められた閾値を超える場合、当該予め定められた閾値を超えない場合に比べ、前記搬送速度が小さくなる設定を行う、
(((7)))に記載の画像読み取り装置。
(((9)))
前記プロセッサは、
前記交差する方向への記録媒体の移動の量が、前記予め定められた閾値よりも小さくなった場合、前記搬送速度が大きくなる設定を行う、
(((8)))に記載の画像読み取り装置。
(((10)))
前記プロセッサは、
前記搬送手段により搬送される記録媒体の傾きについての状態に基づき、前記搬送速度を設定する、
(((1)))に記載の画像読み取り装置。
(((11)))
前記プロセッサは、
前記搬送手段により搬送される記録媒体の傾きが予め定められた閾値よりも大きい場合、当該予め定められた閾値よりも小さい場合に比べ、前記搬送速度が小さくなる設定を行う、
(((10)))に記載の画像読み取り装置。
(((12)))
前記プロセッサは、
前記搬送手段により搬送される記録媒体の傾きが前記予め定められた閾値よりも小さくなった場合、前記搬送速度が大きくなる設定を行う、
(((11)))に記載の画像読み取り装置。
(((13)))
前記プロセッサは、
前記搬送手段により搬送される記録媒体の搬送の状態が特定の状態となった場合、前記搬送速度を変化させる設定を行い、当該記録媒体の搬送の状態が当該特定の状態ではなくなった場合、当該搬送速度を元に戻す設定を行う、
(((1)))に記載の画像読み取り装置。
(((14)))
前記プロセッサは、
前記搬送手段により搬送される記録媒体の搬送の状態が特定の状態となった場合、前記搬送速度を変化させる設定を行い、
前記搬送速度を変化させる設定を行う場合、記録媒体の搬送速度が変化する旨の通知がユーザに対して行われるようにする、
(((1)))乃至(((13)))の何れかに記載の画像読み取り装置。
(((15)))
記録媒体に形成されている画像の読み取りを行う画像読み取り装置と、当該画像読み取り装置による読み取りにより得られた画像を記録媒体に形成する画像形成手段とを備え、当該画像読み取り装置が(((1)))乃至(((14)))の何れかに記載の画像読み取り装置により構成された画像形成装置。
【0072】
(((1)))に係る装置によれば、搬送される記録媒体の搬送速度が変化しない構成に比べ、記録媒体に形成されている画像の読み取りの効率の低下を抑えつつ、搬送される記録媒体に対してユーザが行う操作の操作性の向上を図ることができる。
(((2)))に係る装置によれば、搬送手段により搬送される記録媒体の位置が、本来予定されている位置からずれた場合に、記録媒体の搬送速度を、新たな搬送速度とすることが可能となる。
(((3)))に係る装置によれば、搬送手段により搬送される記録媒体の搬送方向と交差する方向における、記録媒体の位置が、本来予定されている位置からずれた場合に、記録媒体の搬送速度を、新たな搬送速度とすることが可能となる。
(((4)))に係る装置によれば、搬送手段により搬送される記録媒体の搬送方向と交差する方向における、記録媒体の位置が、特定の位置である場合に、記録媒体の搬送速度を小さくすることが可能となる。
(((5)))に係る装置によれば、搬送手段により搬送される記録媒体の搬送方向と交差する方向における、記録媒体の位置が、予め定められた基準位置から記録媒体までの距離が予め定められた閾値を超える位置である場合に、記録媒体の搬送速度を小さくすることが可能となる。
(((6)))に係る装置によれば、搬送手段により搬送される記録媒体の搬送方向と交差する方向における、記録媒体の位置が、特定の位置ではなくなった場合に、記録媒体の搬送速度を大きくすることが可能になる。
(((7)))に係る装置によれば、搬送手段により搬送される記録媒体の搬送方向と交差する方向への記録媒体の移動の程度に応じて、記録媒体の搬送速度を変化させることが可能となる。
(((8)))に係る装置によれば、搬送手段により搬送される記録媒体の搬送方向と交差する方向への記録媒体の移動の程度が大きい場合に、記録媒体の搬送速度を小さくすることが可能となる。
(((9)))に係る装置によれば、搬送手段により搬送される記録媒体の搬送方向と交差する方向への記録媒体の移動の程度が小さくなる場合に、記録媒体の搬送速度を大きくすることが可能となる。
(((10)))に係る装置によれば、搬送手段により搬送される記録媒体の傾きに応じて、記録媒体の搬送速度を変化させることが可能となる。
(((11)))に係る装置によれば、搬送手段により搬送される記録媒体の傾きが大きい場合に、記録媒体の搬送速度を小さくすることが可能となる。
(((12)))に係る装置によれば、搬送手段により搬送される記録媒体の傾きが小さくなった場合に、記録媒体の搬送速度を大きくすることが可能となる。
(((13)))に係る装置によれば、搬送手段により搬送される記録媒体の搬送の状態に応じて、記録媒体の搬送速度を、変化させたり元に戻したりすることが可能となる。
(((14)))に係る装置によれば、記録媒体の搬送速度が変化する旨をユーザに通知できる。
(((15)))に係る画像形成装置によれば、搬送される記録媒体の搬送速度が変化しない構成に比べ、記録媒体に形成されている画像の読み取りの効率の低下を抑えつつ、搬送される記録媒体に対してユーザが行う操作の操作性の向上を図ることができる。
【符号の説明】
【0073】
11a…CPU、100…画像形成部、300…画像形成装置、320…通知部、400…画像読み取り装置、412…搬送ロール、414…ラインセンサ、P…用紙