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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024174711
(43)【公開日】2024-12-17
(54)【発明の名称】端末装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/04883 20220101AFI20241210BHJP
   G06F 3/04845 20220101ALI20241210BHJP
   H04N 7/15 20060101ALI20241210BHJP
【FI】
G06F3/04883
G06F3/04845
H04N7/15 150
H04N7/15
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023092691
(22)【出願日】2023-06-05
(71)【出願人】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100139491
【弁理士】
【氏名又は名称】河合 隆慶
(72)【発明者】
【氏名】加来 航
(72)【発明者】
【氏名】城所 優樹
(72)【発明者】
【氏名】片岡 敬弘
【テーマコード(参考)】
5C164
5E555
【Fターム(参考)】
5C164FA10
5C164PA33
5C164UB82S
5C164UB88S
5C164VA07P
5C164VA24P
5E555AA10
5E555AA21
5E555BA13
5E555BB13
5E555BD01
5E555BD05
5E555CA12
5E555CB11
5E555DC09
5E555FA00
(57)【要約】      (修正有)
【課題】環境の相違を調整してユーザ利便性に資する端末装置を提供する。
【解決手段】ネットワークを介して互いに情報通信可能に接続される一以上のサーバ装置と、複数の端末装置と、を有する通信システムにおいて、端末装置は、通信部と、前記通信部により通信を行う制御部とを有する。制御部は、他の端末装置を用いる他のユーザにより第1の描画領域に描画される第1の画像をユーザに向けて表示するための情報を当該他の端末装置から受け、表示された前記第1の画像に重畳する第2の描画領域に前記ユーザにより描画される第2の画像を前記第1の描画領域に重畳して表示するため情報を前記他の端末装置へ送る。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信部と、
前記通信部により通信を行う制御部とを有する端末装置において、
前記制御部は、他の端末装置を用いる他のユーザにより第1の描画領域に描画される第1の画像をユーザに向けて表示するための情報を当該他の端末装置から受け、表示された前記第1の画像に重畳する第2の描画領域に前記ユーザにより描画される第2の画像を前記第1の描画領域に重畳して表示するため情報を前記他の端末装置へ送る、
端末装置。
【請求項2】
請求項1において、
前記第1の画像は拡大されて前記第2の描画領域に重畳して表示され、前記第2の画像は縮小されて前記第1の描画領域に重畳して表示される、
端末装置。
【請求項3】
請求項1において、
前記第1の画像は縮小されて前記第2の描画領域に重畳して表示され、前記第2の画像は拡大されて前記第1の描画領域に重畳して表示される、
端末装置。
【請求項4】
請求項1において、
前記制御部は、前記第1の画像の表示と非表示とを切り替え可能である、
端末装置。
【請求項5】
請求項4において、
前記制御部は、さらに他の端末装置から当該さらに他の端末装置を用いるさらに他のユーザにより第3の描画領域に描画される第3の画像を前記ユーザに向けて表示するための情報を受け、前記記第1の画像を非表示のときに表示された前記第3の画像に重畳する第4の描画領域に前記ユーザにより描画される第4の画像を前記第3の描画領域に重畳して表示するため情報を前記さらに他の端末装置へ送る、
端末装置。




【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、端末装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ネットワークを介して複数地点のコンピュータが通信を行い、各コンピュータのユーザ同士が音声通話をしたり、タッチパネルに描画する画像等の情報を互いにやり取りしたりする技術が、知られている。特許文献1には、画像の入出力に関する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004-109402号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
各コンピュータの画像等の入力又は出力環境が異なることで画像の入出力力に支障をきたすと、ユーザにとって不便である。
【0005】
上記に鑑み、以下では、環境の相違を調整してユーザ利便性に資することが可能な端末装置等が開示される。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示における端末装置は、通信部と、前記通信部により通信を行う制御部とを有する端末装置であって、前記制御部は、他の端末装置を用いる他のユーザにより第1の描画領域に描画される第1の画像をユーザに向けて表示するための情報を当該他の端末装置から受け、表示された前記第1の画像に重畳する第2の描画領域に前記ユーザにより描画される第2の画像を前記第1の描画領域に重畳して表示するため情報を前記他の端末装置へ送る。
【発明の効果】
【0007】
本開示における端末装置等によれば、端末装置間の環境の相違を調整してユーザ利便性に資することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】通信システムの構成例を示す図である。
図2】端末装置の使用態様を説明するための図である。
図3】端末装置の動作例を示すフローチャート図である。
図4】表示用画像と送信用画像における表示倍率変更について説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、実施の形態について説明する。
【0010】
まず、図1図2を用いて、本実施形態における端末装置を含むシステムの構成と、端末装置の使用態様について説明する。
【0011】
図1は、本実施形態における通信システムの構成例を示す図である。通信システム1は、ネットワーク11を介して互いに情報通信可能に接続される、一以上のサーバ装置10と複数の端末装置12を有する。通信システム1は、複数のユーザがそれぞれ端末装置12を用いて互いに通話したり画像を授受したりすることを可能にするためのシステムである。
【0012】
サーバ装置10は、例えば、クラウドコンピューティングシステム又はその他のコンピューティングシステムに属し、各種機能を実装するサーバとして機能するサーバコンピュータである。サーバ装置10は、情報通信可能に接続されて連携動作する二以上のサーバコンピュータにより構成されてもよい。サーバ装置10は、通話及び画像の中継処理を実行する。サーバ装置10は、通信部101、記憶部102、及び制御部103を有する。これらの構成は、サーバ装置10が二以上のサーバコンピュータで構成される場合には、二以上のコンピュータに適宜に配置される。
【0013】
端末装置12は、通信機能と、音声及び画像の入出力機能とを備えた情報処理装置であって、各ユーザにより使用される。端末装置12は、例えば、スマートフォン、タブレット端末といった情報処理端末、パーソナルコンピュータ等の情報処理装置等である。端末装置12は、通信部121、記憶部122、制御部123、入力部125、出力部126を有する。
【0014】
ネットワーク11は、例えばインターネットであるが、アドホックネットワーク、LAN(Local Area Network)、MAN(Metropolitan Area Network)、もしくは他のネットワーク又はこれらいずれかの組合せが含まれる。
【0015】
図2には、端末装置12の使用態様が示される。図2では、ユーザ20が他のユーザ20(それぞれを区別する場合には、ユーザ20a、20bという)とそれぞれ端末装置12(ユーザ20a、20bに対応付けて区別する場合には、それぞれ端末装置12a、12bという)を用いて描画領域21(ユーザ20a、20bに対応付けて区別する場合には、それぞれ描画領域21a、21bという)に描画した描画像22(ユーザ20a、20bに対応付けて区別する場合には、それぞれ画像22a、22bという)の授受を行う態様が模式的に示される。ここで、描画領域21は、ユーザ20が描画を行うための任意のサイズの領域であって、紙面、タッチパネル等を含む。また、描画される画像(以下、描画像という)22は、筆記具、スタイラスペン、指先等により描かれる任意の文字、記号、絵画等である。さらに、描画像22は、入力部125に含まれるカメラにより撮像されたり、入力部125に含まれるタッチパネルにより取得されたりすることで、端末装置12に取得される。そして、相手方の描画像22は、出力部126に含まれタッチパネルと重畳して設けられるディスプレイにより、又は出力部126に含まれるプロジェクタの投影により、描画領域21に重畳して表示される。
【0016】
本実施形態の端末装置12aは、他の端末装置12bを用いる他のユーザ20bにより描画領域21bに描画される描画像22bをユーザ20aに向けて表示するための情報を端末装置12bから受け、表示された描画像22bに重畳する描画領域21aにユーザ20aにより描画される描画像22aを描画領域21bに重畳して表示するため情報を他の端末装置12bへ送る。このようにして、端末装置12のユーザ20同士が、相手方の描画像22を描画領域21で見ながら追加的な描画像22をやり取りすることが可能となる。その際、後述するように、相手方の描画像22が描画領域21において適宜拡縮して表示される。よって、端末装置12それぞれの画像の入出力環境の相違を調整してユーザ20の利便性に資することが可能となる。
【0017】
次いで、サーバ装置10の構成について詳述する。
【0018】
通信部101は、一以上の通信用インタフェースを含む。通信用インタフェースは、例えば、LANインタフェースである。通信部101は、サーバ装置10の動作に用いられる情報を受信し、またサーバ装置10の動作によって得られる情報を送信する。サーバ装置10は、通信部101によりネットワーク11に接続され、ネットワーク11経由で端末装置12と情報通信を行う。
【0019】
記憶部102は、例えば、主記憶装置、補助記憶装置、又はキャッシュメモリとして機能する一以上の半導体メモリ、一以上の磁気メモリ、一以上の光メモリ、又はこれらのうち少なくとも2種類の組み合わせを含む。半導体メモリは、例えば、RAM(Random Access Memory)又はROM(Read Only Memory)である。RAMは、例えば、SRAM(Static RAM)又はDRAM(Dynamic RAM)である。ROMは、例えば、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)である。記憶部102は、サーバ装置10の動作に用いられる情報と、サーバ装置10の動作によって得られた情報とを格納する。
【0020】
制御部103は、一以上のプロセッサ、一以上の専用回路、又はこれらの組み合わせを含む。プロセッサは、例えば、CPU(Central Processing Unit)などの汎用プロセッサ、又は特定の処理に特化したGPU(Graphics Processing Unit)等の専用プロセッサである。専用回路は、例えば、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等である。制御部103は、サーバ装置10の各部を制御しながら、サーバ装置10の動作に係る情報処理を実行する。
【0021】
サーバ装置10の機能は、制御プログラムを、制御部103に含まれるプロセッサが実行することにより実現される。制御プログラムは、コンピュータをサーバ装置10として機能させるためのプログラムである。また、サーバ装置10の一部又は全ての機能が、制御部103に含まれる専用回路により実現されてもよい。また、制御プログラムは、サーバ装置10に読取り可能な非一過性の記録・記憶媒体に格納され、サーバ装置10が媒体から読み取ってもよい。
【0022】
次いで、端末装置12の構成について詳述する。
【0023】
通信部121は、有線又は無線LAN規格に対応する通信モジュール、LTE、4G、5G等の移動体通信規格に対応するモジュール等を有する。端末装置12は、通信部121により、近傍のルータ装置又は移動体通信の基地局を介してネットワーク11に接続され、ネットワーク11経由でサーバ装置10等と情報通信を行う。
【0024】
記憶部122は一以上の半導体メモリ、一以上の磁気メモリ、一以上の光メモリ、又はこれらのうち少なくとも2種類の組み合わせを含む。半導体メモリは、例えば、RAM又はROMである。RAMは、例えば、SRAM又はDRAMである。ROMは、例えば、EEPROMである。記憶部122は、例えば、主記憶装置、補助記憶装置、又はキャッシュメモリとして機能する。記憶部122は、制御部123の動作に用いられる情報と、制御部123の動作によって得られた情報とを格納する。
【0025】
制御部123は、例えば、CPU、MPU(Micro Processing Unit)等の一以上の汎用プロセッサ、又は特定の処理に特化したGPU等の一以上の専用プロセッサを有する。あるいは、制御部123は、一以上の、FPGA、ASIC等の専用回路を有してもよい。制御部123は、制御・処理プログラムに従って動作したり、あるいは、回路として実装された動作手順に従って動作したりすることで、端末装置12の動作を統括的に制御する。そして、制御部123は、通信部121を介してサーバ装置10等と各種情報を送受し、本実施形態にかかる動作を実行する。
【0026】
入力部125は、一以上の入力用インタフェースを含む。入力用インタフェースは、例えば、物理キー、静電容量キー、ポインティングデバイス、及びディスプレイと一体的に設けられたタッチパネルを含む。また、入力用インタフェースは、撮像画像を取り込む一以上のカメラを含む。カメラは端末装置12と別体として構成され、直接的又はネットワーク11を介して端末装置12と通信可能に構成されてもよい。カメラは、ユーザ20が手元で描画する際に、描画領域21を撮像可能な位置及び角度に設置される。また、カメラは、描画するユーザ20の例えば顔を含む範囲を撮像可能に設けられてもよい。さらに、入力用インタフェースは、音声入力を受け付けるマイクロフォンを含んでもよい。入力部125は、制御部123の動作に用いられる情報を入力する操作を受け付けたり、撮像、集音等を行ったりして、入力される情報、撮像画像、音声等の情報を制御部123に送る。
【0027】
出力部126は、一以上の出力用インタフェースを含む。出力用インタフェースは、例えば、ディスプレイ、プロジェクタ及びスピーカを含む。ディスプレイは、例えば、LCD又は有機ELディスプレイである。ディスプレイは、タッチパネルとして、入力部125の入力インタフェースと一体的に構成されてもよい。プロジェクタは、端末装置12と直接的に通信可能に構成されてもよいし、ネットワーク11を介して通信可能に構成されてもよい。出力部126は、制御部123の動作によって得られる情報を出力する。
【0028】
制御部123の機能は、制御部123に含まれるプロセッサが制御プログラムを実行することにより実現される。制御プログラムは、プロセッサを制御部123として機能させるためのプログラムである。また、制御部123の一部又は全ての機能が、制御部123に含まれる専用回路により実現されてもよい。また、制御プログラムは、端末装置12に読取り可能な非一過性の記録・記憶媒体に格納され、端末装置12が媒体から読み取ってもよい。
【0029】
本実施形態において、制御部123は、入力部125により、ユーザ20の顔を含む範囲と描画領域21とを撮像しながらユーザ20の発話音声を集音するとともに描画像22を受け付ける。また、制御部123は、出力用の画像とユーザの音声を再生するための音声情報とを符号化して符号化情報を生成する。出力用の画像は任意の、例えばいわゆる4K(3840×2160)以上の画素数を有する。制御部123は、符号化に際して、出力用画像に対して任意の加工処理(例えば解像度変更及びトリミング等)を行ってもよい。制御部123は、符号化情報を通信部121によりサーバ装置10を介して他の端末装置12へ送る。
【0030】
また、制御部123は、他の端末装置12からサーバ装置10を介して送られる符号化情報を、通信部121により受ける。制御部123は、符号化情報を復号すると、復号された情報を用いて、出力部126のディスプレイ又はプロジェクにより出力用画像を出力したり、スピーカにより音声を出力したりする。相手方の描画像22を表示するためのディスプレイ又はプロジェクタは、任意の、例えばいわゆる4K以上の出力解像度を有する。相手方ユーザ20の画像は、2Dで表現されていてもよいし、3Dモデルにより表現されていてもよい。相手方ユーザ20の3Dモデルを表示するディスプレイは、例えば、3D画像を視認可能にするライトフィールドディスプレイ等であってもよい。
【0031】
図3は、端末装置12の動作手順を説明するフローチャート図である。ここでは、端末装置12aが端末装置12bと情報を授受するときの端末装置12aの動作を例とする。図3の手順は、例えば、任意に設定される数ミリ秒~数十ミリ秒周期で、端末装置12aの制御部123により実行される。
【0032】
ステップS300において、制御部123は、ユーザ20aの顔を含む範囲の撮像、撮像又はタッチ入力による描画像22aの取得、及び発話音声の集音を行う。制御部123は、入力部125からユーザ20aの撮像画像、描画像22a、及び音声情報を取得する。
【0033】
ステップS302において、制御部123は、端末装置12bから、ユーザ20bの撮像画像、描画像22b、及び音声情報を受け取る。端末装置12aは、例えば図4の例401に示すように、描画領域21bに描画された描画像22bを含む撮像画像40を、端末装置12bから受け取る。
【0034】
ステップS304において、制御部123は、表示用画像を生成する。表示用画像は、描画領域21aに重畳して表示される画像であって、描画像22bを含む。例えば図4の例402に示すように、描画領域21aに重畳して表示するための表示用画像41が生成される。表示用画像41は、描画像22bを含む。
【0035】
ステップS306において、制御部123は、送信用画像を生成する。送信用画像は、描画領域21bに重畳して表示される画像であって、描画領域21aに描画がなされた場合には、描画像22aを含む。
【0036】
ステップS308において、制御部123は、表示用画像の表示倍率が変更されたか否かを判断する。表示倍率は、ユーザ20aにより端末装置12aの入力部125に対し行われる、タッチパネルに対するタップ、スワイプ等、ポインティングデバイス又はキーによる倍率指定等によって変更される。かかる操作を受けて表示倍率が変更されている場合(Yes)、制御部123は、ステップS310、S312に進む。一方、表示倍率が変更されていない場合(No)、制御部123は、ステップS310、S312を省略してステップS314に進む。
【0037】
ステップS310において、制御部123は、表示用画像の表示倍率を調整する。制御部123は、変更後の表示倍率に応じて表示用画像の表示倍率を調整する。表示倍率が1倍からm倍(mは1以外の正の実数)に変更されている場合、制御部123は、表示用画像のうち、端末装置12bから送られた描画像22bの少なくとも一部を含む範囲をm倍して表示用画像を調整する。例えば図4の例403に示すように、描画領域21aに重畳して表示するための表示用画像41が調整され、描画像22bが拡大される。
【0038】
ステップS312において、制御部123は、送信用画像の表示倍率を調整する。制御部123は、変更されたm倍の表示倍率に応じ、端末装置12aにおいてユーザ20aが描画した描画像22aを(1/m)倍して送信用画像の表示倍率を調整する。例えば図4の例404に、描画領域21aにおいて、拡大された描画像22bに対し描画された描画像22aが示される。この場合、描画像22bが拡大されているので、例405に示すように、送信用画像42が調整されて描画像22aが縮小される。なお、送信用画像42は、ステップS306において生成され、ステップS312において調整される。
【0039】
ステップS314において、制御部123は、表示用画像の表示と、音声の出力を行う。表示用画像の表示は、ユーザ20bの撮像画像の表示と、描画像22bの描画領域21aへの表示とを含む。例えば、図4の例403で示した表示用画像41が表示される。
【0040】
ステップS316において、制御部123は、送信用画像及び音声情報を送出する。制御部123は、送信用画像及び音声情報を符号化し、符号化情報を端末装置12bへ向けて送出する。
【0041】
図3の手順は、端末装置12bにおいても同様に実行される。端末装置12bにおいてステップS314を実行することで、図4の例406に示されるような、表示画像43が描画領域21bに重畳して表示される。ここにおいて、当初描画された描画像22bに対し端末装置12aにて追加された描画像22aが、表示用画像41に含まれる。
【0042】
このように、端末装置12a、12bは、それぞれ図3の手順を実行することで、描画像22の授受と、通話とを行う。よって、端末装置12のユーザ20同士が、相手方の描画像22を描画領域21で見ながら追加的な描画像22を授受することが可能となる。その際、相手方の描画像22が適宜拡縮して表示されるので、相手方の描画像22の視認性が向上するとともに、追加的な描画が容易になる。よって、端末装置12それぞれの画像の入出力環境の相違を調整してユーザ20の利便性に資することが可能となる。
【0043】
実施例において、端末装置12は、表示する相手方の描画像22、又は追加的に描画する描画像22を記憶部122に格納しておき、ユーザ20の操作に応答して随時表示することが可能に構成される。また、端末装置12aが、端末装置12bとともに、更に他のユーザ20cが用いる端末装置12cと通信する場合に、端末装置12aにおいて、ユーザ20aの操作に応答して表示する画像を、描画像22bと描画像22cとで随時切り替えることが可能に構成されてもよい。更に、端末装置12aが、描画像22bと描画像22cそれぞれの表示時間をユーザ20aの操作に応答して設定可能であってもよい。
【0044】
上述において、実施形態を諸図面及び実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形及び修正を行うことが容易であることに注意されたい。従って、これらの変形及び修正は本開示の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各手段、各ステップ等に含まれる機能等は論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の手段、ステップ等を1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。
【符号の説明】
【0045】
1 通信システム
10 サーバ装置
11 ネットワーク
12 端末装置
20 ユーザ
21 描画領域
22 描画像
101、121 通信部
102、122 記憶部
103、123 制御部
105 入力部
106 出力部


図1
図2
図3
図4