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特開2024-174718シート貼付装置およびシート貼付方法
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  • 特開-シート貼付装置およびシート貼付方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024174718
(43)【公開日】2024-12-17
(54)【発明の名称】シート貼付装置およびシート貼付方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/683 20060101AFI20241210BHJP
   B65C 9/26 20060101ALN20241210BHJP
【FI】
H01L21/68 N
B65C9/26
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023092701
(22)【出願日】2023-06-05
(71)【出願人】
【識別番号】000102980
【氏名又は名称】リンテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000637
【氏名又は名称】弁理士法人樹之下知的財産事務所
(72)【発明者】
【氏名】荒井 善男
【テーマコード(参考)】
3E095
5F131
【Fターム(参考)】
3E095AA20
3E095BA01
3E095CA01
3E095DA32
3E095DA42
3E095DA52
3E095DA55
3E095DA59
3E095DA90
3E095EA06
3E095EA24
3E095EA32
3E095FA03
3E095FA12
5F131AA02
5F131AA03
5F131AA12
5F131BA53
5F131CA01
5F131DA02
5F131DA14
5F131DA22
5F131DA42
5F131DA54
5F131DA62
5F131DB02
5F131DB22
5F131DB53
5F131EA07
5F131EA23
5F131EB01
5F131EB72
5F131EB81
5F131EC32
5F131EC33
5F131EC35
5F131EC63
5F131EC64
5F131EC65
5F131EC66
5F131KA22
5F131KA56
(57)【要約】
【課題】接着シートと被着体とを確実に接着することができるシート貼付装置およびシート貼付方法を提供する。
【解決手段】シート貼付装置EAは、押圧部材13を接着シートASに当接させて当該接着シートASを被着体WKに押圧し、被着体WKに接着シートASが貼付された一体物UPを形成する押圧手段10を備えたシート貼付装置EAであって、一体物UPを反転させる反転手段20を備え、押圧手段10は、反転手段20で反転された一体物UPに対し、押圧部材13を被着体WKに当接させて当該被着体WKを接着シートASに再押圧する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
押圧部材を接着シートに当接させて当該接着シートを被着体に押圧し、前記被着体に前記接着シートが貼付された一体物を形成する押圧手段を備えたシート貼付装置において、
前記一体物を反転させる反転手段を備え、
前記押圧手段は、前記反転手段で反転された前記一体物に対し、前記押圧部材を前記被着体に当接させて当該被着体を前記接着シートに再押圧することを特徴とするシート貼付装置。
【請求項2】
押圧部材を被着体に当接させて当該被着体を接着シートに押圧し、前記接着シートに前記被着体が貼付された一体物を形成する押圧手段を備えたシート貼付装置において、
前記一体物を反転させる反転手段を備え、
前記押圧手段は、前記反転手段で反転された前記一体物に対し、前記押圧部材を前記接着シートに当接させて当該接着シートを前記被着体に再押圧することを特徴とするシート貼付装置。
【請求項3】
押圧部材を接着シートに当接させて当該接着シートを被着体に押圧し、前記被着体に前記接着シートが貼付された一体物を形成する押圧工程を実施するシート貼付方法において、
前記一体物を反転させる反転工程と、
前記反転工程で反転された前記一体物に対し、前記押圧部材を前記被着体に当接させて当該被着体を前記接着シートに再押圧する再押圧工程とを実施することを特徴とするシート貼付方法。
【請求項4】
押圧部材を被着体に当接させて当該被着体を接着シートに押圧し、前記接着シートに前記被着体が貼付された一体物を形成する押圧工程を実施するシート貼付方法において、
前記一体物を反転させる反転工程と、
前記反転工程で反転された前記一体物に対し、前記押圧部材を前記接着シートに当接させて当該接着シートを前記被着体に再押圧する再押圧工程とを実施することを特徴とするシート貼付方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シート貼付装置およびシート貼付方法に関する。
【背景技術】
【0002】
被着体に接着シートが貼付された一体物を形成するシート貼付装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2014-183169号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載されたシート貼付装置1(シート貼付装置)では、接着シートAS(接着シート)に保持部材21(押圧部材)を当接させて、当該接着シートとウエハWF(被着体)とを押圧するだけなので、例えば、接着シートおよび被着体の特性、特質、性質、材質、組成、構成、形状、寸法および雰囲気の条件等によっては、被着体に対する接着シートの接着力が所望の接着力を下回り、確実な接着ができない場合がある。
【0005】
本発明の目的は、接着シートと被着体とを確実に接着することができるシート貼付装置およびシート貼付方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、請求項に記載した構成を採用した。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、接着シートに押圧部材を当接させて当該接着シートを被着体に押圧するのみならず、被着体にも押圧部材を当接させて当該被着体を接着シートに押圧するので、接着シートと被着体とを確実に接着することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】(A)~(D)は、本発明の一実施形態に係るシート貼付装置の説明図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
なお、本実施形態におけるX軸、Y軸、Z軸は、それぞれが直交する関係にあり、X軸およびY軸は、所定平面内の軸とし、Z軸は、前記所定平面に直交する軸とする。さらに、本実施形態では、Y軸と平行な図1(A)の手前方向から観た場合を基準とし、方向を示した場合、「上」がZ軸の矢印方向で「下」がその逆方向、「左」がX軸の矢印方向で「右」がその逆方向、「前」がY軸と平行な図1(A)中手前方向で「後」がその逆方向とする。
【0010】
シート貼付装置EAは、押圧部材13を接着シートASに当接させて当該接着シートASを被着体WKに押圧し、被着体WKに接着シートASが貼付された一体物UPを形成する押圧工程を実施する押圧手段10と、一体物UPを反転させる反転工程を実施する反転手段20とを備えている。
【0011】
押圧手段10は、駆動機器としての直動モータ11と、直動モータ11の出力軸11Aに支持され、下部が開口した箱形状とされた上ケース12と、ゴムや樹脂等の弾性部材で形成され、上ケース12とで第1密閉空間SP1(図1(B)参照)を形成する押圧部材13と、押圧部材13の内部に設けられ、当該押圧部材13の下面での静電保持を可能とするシート保持手段としての静電チャック14と、配管15Aを介して第1密閉空間SP1内の圧力を加圧または減圧可能な加減圧ポンプ、真空エジェクタ、タービン等の第1圧力制御手段15と、上部が開口した箱形状とされ、上ケース12とで第2密閉空間SP2(図1(B)参照)を形成可能な下ケース16と、配管17Aを介して第2密閉空間SP2内の圧力を加圧または減圧可能な加減圧ポンプ、真空エジェクタ、タービン等の第2圧力制御手段17と、支持面18Aで被着体WKを支持する支持テーブル18とを備えている。
押圧手段10は、反転手段20で反転された一体物UPに対し、押圧部材13を被着体WKに当接させて当該被着体WKを接着シートASに再押圧する再押圧工程も実施するようになっている(図1(D)参照)。
なお、第1圧力制御手段15および第2圧力制御手段17は、それぞれが圧力センサやロードセル等の図示しない第1圧力検知手段および第2圧力検知手段の検知結果を基にして、第1密閉空間SP1および第2密閉空間SP2内の圧力を所定の圧力にすることができるようになっている。
【0012】
反転手段20は、複数のアームによって構成され、その作業範囲内において、作業部である先端アーム21Aで支持したものを何れの位置、何れの角度にでも変位可能な駆動機器としての所謂多関節ロボット21と、先端アーム21Aに支持され、減圧ポンプや真空エジェクタ等の図示しない減圧手段(保持手段)で吸着保持が可能な保持面22Aを有する搬送アーム22と、支持テーブル18の内部に配置された駆動機器としての直動モータ23と、直動モータ23の出力軸23Aに支持され、支持面24Aで被着体WKを支持するリフトテーブル24とを備えている。
【0013】
以上のシート貼付装置EAの動作を説明する。
先ず、図1(A)中実線で示す初期位置に各部材が配置されたシート貼付装置EAに対し、当該シート貼付装置EAの使用者(以下、単に「使用者」という)が、図示しない操作パネルやパーソナルコンピュータ等の操作手段を介して自動運転開始の信号を入力する。次いで、使用者または図示しない搬送手段が、図1(A)に示すように、接着シートASを押圧部材13の下面に当接させると、押圧手段10が静電チャック14を駆動し、押圧部材13での静電保持を開始する。その後、反転手段20が多関節ロボット21および図示しない減圧手段を駆動し、図1(A)中二点鎖線で示すように、保持面22Aで吸着保持した被着体WKを支持面18A、24A上に載置すると、図示しない減圧手段の駆動を停止し、保持面22Aでの吸着保持を解除した後、多関節ロボット21を駆動し、搬送アーム22を初期位置に復帰させる。
【0014】
次に、押圧手段10が直動モータ11を駆動し、図1(B)に示すように、上ケース12を下降させて下ケース16とで第2密閉空間SP2を形成した後、第1、第2圧力制御手段15、17を駆動し、図示しない第1、第2圧力検知手段の検知結果を基に、第1、第2密閉空間SP1、SP2が同じ圧力となるようにしながら、密閉空間SP1、SP2を減圧する。そして、第1密閉空間SP1と第2密閉空間SP2とが所定の圧力になるまで減圧されると、押圧手段10が第1、第2圧力制御手段15、17の駆動を停止した後、第1圧力制御手段15を駆動し、第2密閉空間SP2の圧力に対する第1密閉空間SP1の圧力を高める。これにより、押圧部材13が変形し、図1(B)中二点鎖線で示すように、当該押圧部材13を接着シートASに当接させて当該接着シートASを被着体WKに押圧し、被着体WKに接着シートASを貼付していく。
【0015】
次いで、図1(B)に示すように、接着シートAS全体が被着体WKに貼付されると、減圧雰囲気での接着シートASと被着体WKとの最初の押圧が完了し、被着体WKに接着シートASが貼付された一体物UPが形成され、押圧手段10が静電チャック14の駆動を停止し、押圧部材13での静電保持を解除する。その後、押圧手段10が第2圧力制御手段17を駆動し、図示しない第2圧力検知手段の検知結果を基にして、第1密閉空間SP1との圧力差がなくなるまで第2密閉空間SP2の圧力を高め、押圧部材13を初期位置に復帰させる。次に、押圧手段10が第1、第2圧力制御手段15、17を駆動し、図示しない第1、第2圧力検知手段の検知結果を基に、第1、第2密閉空間SP1、SP2の圧力差を維持しながら、第1、第2密閉空間SP1、SP2の圧力を大気圧にまで高める。
【0016】
そして、押圧手段10が直動モータ11を駆動し、上ケース12を初期位置に復帰させると、反転手段20が直動モータ23を駆動し、図1(C)に示すように、リフトテーブル24を上昇させて一体物UPを支持面18Aから離間させる。次いで、反転手段20が多関節ロボット21を駆動し、図1(C)に示すように、保持面22Aを一体物UP(被着体WK)の下面に当接させた後、図示しない減圧手段を駆動し、当該保持面22Aでの吸着保持を開始する。その後、反転手段20が多関節ロボット21を駆動し、図1(C)中二点鎖線で示すように、先端アーム21Aを180度回転させて一体物UPを上下反転させた後、接着シートASをリフトテーブル24側にして、当該一体物UPを支持面24A上に載置する。次に、反転手段20が図示しない減圧手段の駆動を停止し、保持面22Aでの吸着保持を解除した後、多関節ロボット21を駆動し、搬送アーム22を初期位置に復帰させる。
【0017】
そして、反転手段20が直動モータ23を駆動し、図1(D)に示すように、リフトテーブル24を初期位置に復帰させて一体物UPを支持面18Aで支持する。次いで、上記と同様にして、第2密閉空間SP2を形成した後、押圧部材13を変形させ、反転された一体物UPに対し、押圧部材13を被着体WKに当接させて当該被着体WKを接着シートASに再押圧することで、減圧雰囲気での接着シートASと被着体WKとの再押圧が完了する。その後、上記と同様にして第1、第2密閉空間SP1、SP2の圧力を大気圧にした後、上ケース12を初期位置に復帰させると、使用者または図示しない搬送手段が、一体物UPを次工程に搬送し、以降上記同様の動作が繰り返される。
【0018】
以上のような実施形態によれば、接着シートASに押圧部材13を当接させて当該接着シートASを被着体WKに押圧するのみならず、被着体WKにも押圧部材13を当接させて当該被着体WKを接着シートASに押圧するので、接着シートASと被着体WKとを確実に接着することができる。
【0019】
以上のように、本発明を実施するための最良の構成、方法等は、前記記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。また、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれる。
また、本発明における手段および工程は、それら手段および工程について説明した動作、機能または工程を果たすことができる限りなんら限定されることはなく、まして、前記実施形態で示した単なる一実施形態の構成物や工程に全く限定されることはない。例えば、反転手段は、一体物を反転させることが可能なものであればどんなものでもよく、出願当初の技術常識に照らし合わせてその技術範囲内のものであればなんら限定されることはない(その他の手段および工程も同じ)。
【0020】
シート貼付装置EAは、押圧部材13を被着体WKに当接させて当該被着体WKを接着シートASに押圧し、接着シートASに被着体WKが貼付された一体物UPを形成する押圧工程を実施する押圧手段10と、一体物UPを反転させる反転工程を実施する反転手段20とを備え、押圧手段10が、反転手段20で反転された一体物UPに対し、押圧部材13を接着シートASに当接させて当該接着シートASを被着体WKに再押圧する再押圧工程を実施する構成としてもよい。この場合、被着体WKを押圧部材13の下面で保持するとともに、接着シートASを支持面18A、24A上で支持し、上記の実施形態と同様の動作を行えばよい。
【0021】
押圧手段10は、上ケース12と押圧部材13との間に、当該押圧部材13の外縁部を支持する環状部材が設けられていてもよいし、押圧部材13の形状が三角形以上の多角形、円形、楕円形等、どのような形状であってもよいし、第1密閉空間SP1の圧力に対する第2密閉空間SP2の圧力を徐々に低め、接着シートASと被着体WKとを押圧して一体物UPを形成したり、接着シートASと被着体WKとを再押圧したりしてもよいし、減圧雰囲気での接着シートASと被着体WKとの最初の押圧や再押圧の後、第2密閉空間SP2の圧力と同じになるまで第1密閉空間SP1の圧力を低めて押圧部材13を初期位置に復帰させてもよいし、接着シートASと被着体WKとの最初の押圧や再押圧を加圧雰囲気で行ったり、大気圧雰囲気で行ったりしてもよいし、接着シートASと被着体WKとの最初の押圧を減圧雰囲気、加圧雰囲気および大気圧雰囲気のいずれかで行い、それらの再押圧を減圧雰囲気、加圧雰囲気および大気圧雰囲気のいずれかで行ってもよいし、駆動機器で支持テーブル18を上昇させ、接着シートASと被着体WKとを押圧して一体物UPを形成してもよいし、上ケース12の下部や下ケース16の上部が開口していなくてもよいし、第1密閉空間SP1や第2密閉空間SP2を形成しなくてもよいし、第1密閉空間SP1と第2密閉空間SP2との圧力差によって一体物UPを形成する構成としなくてもよいし、上ケース12や下ケース16がなくてもよいし、図示しない第1圧力検知手段や第2圧力検知手段がなくてもよいし、押圧部材として押圧ローラや押圧プレートの他、大気やガス等の気体を吹き付けるもの等が採用されてもよいし、変形しない押圧部材が採用されてもよいし、支持面18A上に載置されたものを吸着保持したり、静電保持したりする保持器機が支持テーブル18に備わっていてもよいし、押圧部材13と支持面18A上に載置された被着体WKとの両方に対して間隔をあけて帯状の接着シートを配置しておき、当該接着シートASに押圧部材13を当接させて接着シートASと被着体WKとを押圧して一体物UPを形成してもよいし、押圧部材13と支持面18A上に載置された接着シートASとの両方に対して間隔をあけて被着体WKを配置しておき、当該被着体WKに押圧部材13を当接させて被着体WKと接着シートASとを押圧して一体物UPを形成してもよいし、接着シートASおよび被着体WKのうち少なくとも一方を加熱するコイルヒータやヒートパイプの加熱側等の加熱手段が備わっていてもよい。
【0022】
反転手段20は、直動モータ23およびリフトテーブル24に代えてまたは併用し、一体物UPを保持するチャックシリンダや吸着テーブル等の受取手段を採用し、多関節ロボット21が一方の面を保持して搬送してきた一体物UPを受取手段で受け取り、多関節ロボット21が一体物UPの他方の面を保持し、保持した一体物UPを支持面18A上に載置することで、一体物UPを反転させてもよいし、直動モータ23およびリフトテーブル24に代えてまたは併用し、受取手段を180度回転させる駆動器機である反転手段を採用し、多関節ロボット21が一方の面を保持して搬送してきた一体物UPを受取手段で受け取り、反転手段が受取手段を180度回転させた後、再度多関節ロボット21が一体物UPの他方の面を保持し、保持した一体物UPを支持面18A上に載置することで、一体物UPを反転させてもよいし、直動モータ23を下ケース16の底面に支持させてもよいし、リフトテーブル24を複数備えていてもよいし、リフトテーブル24に代えてまたは併用し、先端部で一体物UPを支持するリフトピンを備えていてもよいし、搬送アーム22が複数のリフトテーブル24やリフトピンの間に進入可能な直線形状や二又、三又等の複数又形状であってもよいし、支持面24A上に載置されたものを吸着保持したり、静電保持したりする保持器機がリフトテーブル24に備わっていてもよいし、接着シートASと被着体WKとの最初の押圧の後、接着シートAS側に保持面22Aを当接させて一体物UPを保持して反転させてもよいし、反転させた一体物UPを押圧部材13の下面で保持させるようにしてもよいし、接着シートASと被着体WKとの再押圧の後、被着体WK側または接着シートAS側に保持面22Aを当接させて一体物UPを保持し、当該一体物UPを次工程に搬送してもよい。
【0023】
本発明における接着シートASおよび被着体WKの材質、種別、形状等は、特に限定されることはない。例えば、接着シートASおよび被着体WKは、円形、楕円形、三角形や四角形等の多角形、その他の形状であってもよいし、接着シートASは、感圧接着性、感熱接着性等の接着形態のものであってもよく、感熱接着性の接着シートASが採用された場合は、当該接着シートASを加熱する適宜なコイルヒータやヒートパイプの加熱側等の加熱手段を設けるといった適宜な方法で接着されればよい。また、このような接着シートASは、例えば、接着剤層だけの単層のもの、基材と接着剤層とが積層された2層のもの、基材と接着剤層との間に1または複数の中間層が積層された3層または3層以上のもの、基材の上面に1または複数のカバー層が積層された3層または3層以上のもの、基材、中間層またはカバー層が剥離可能に設けられたもの、接着剤層のみからなる単層の両面接着シート、1または複数の中間層の両最外面に接着剤層が積層された両面接着シート等、どのようなものでもよい。さらに、被着体WKとしては、例えば、食品、樹脂容器、シリコン半導体ウエハや化合物半導体ウエハ等の半導体ウエハ、回路基板、光ディスク等の情報記録基板、ガラス板、鋼板、陶器、木板または樹脂等の単体物であってもよいし、それら2つ以上で形成された複合物であってもよく、任意の形態の部材や物品なども対象とすることができる。なお、接着シートASは、例えば、情報記載用ラベル、装飾用ラベル、保護シート、ダイシングテープ、ダイアタッチフィルム、ダイボンディングテープ、記録層形成樹脂シート等の任意のシート、フィルム、テープ等でもよい。
【0024】
前記実施形態における駆動機器は、回動モータ、直動モータ、リニアモータ、単軸ロボット、2軸または3軸以上の関節を備えた所謂多関節ロボット等の電動機器、エアシリンダ、油圧シリンダ、ロッドレスシリンダおよびロータリシリンダ等のアクチュエータ等が単体で採用されてもよいし、それら電動機器やアクチュエータ等が直接的又は間接的に組み合わされたものが採用されてもよいし、それら電動機器やアクチュエータ等の出力部に対するトルク制御や速度制御等が可能なものや不能なものが採用されてもよい。
【0025】
前記実施形態において、何らかの物体(以下「物体A」という)および当該物体Aに対して移動する物体(以下「物体B」という)すなわち、相対移動する物体Aおよび物体Bは、移動することのない物体Aに対して物体Bが移動してもよいし、移動することのない物体Bに対して物体Aが移動してもよいし、物体Aおよび物体Bの両方が移動してもよいく、移動によって達成される結果が同じであれば、物体Aおよび物体Bの何れが移動してもよいし、押圧ローラや押圧ヘッド等の押圧手段や押圧部材といった被押圧物を押圧するものが採用されている場合、上記で例示したものに代えてまたは併用して、ローラ、丸棒、ブレード材、ブラシ状部材の他、大気やガス等の気体の吹き付けによるものを採用してもよいし、押圧するものをゴム、樹脂、スポンジ等の変形可能な部材で構成してもよいし、金属や硝子等の変形しない部材で構成してもよいし、支持(保持)手段や支持(保持)部材等の被支持部材(被保持部材)を支持(保持)するものが採用されている場合、メカチャックやチャックシリンダ等の把持手段、クーロン力、接着剤(接着シート、接着テープ)、粘着剤(粘着シート、粘着テープ)、磁力、ベルヌーイ吸着、吸引吸着、駆動機器等で被支持部材を支持(保持)する構成を採用してもよい。
【符号の説明】
【0026】
EA…シート貼付装置
10…押圧手段
13…押圧部材
20…反転手段
AS…接着シート
WK…被着体
UP…一体物
図1