(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024174720
(43)【公開日】2024-12-17
(54)【発明の名称】賞品交換システム、賞品管理装置及び賞品交換方法
(51)【国際特許分類】
A63F 7/02 20060101AFI20241210BHJP
【FI】
A63F7/02 329
A63F7/02 330
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023092703
(22)【出願日】2023-06-05
(71)【出願人】
【識別番号】000001432
【氏名又は名称】グローリー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100114306
【弁理士】
【氏名又は名称】中辻 史郎
(74)【代理人】
【識別番号】100148655
【弁理士】
【氏名又は名称】諏訪 淳一
(72)【発明者】
【氏名】赤鹿 哲也
(72)【発明者】
【氏名】津田 英毅
(72)【発明者】
【氏名】竹腰 祐輝
(72)【発明者】
【氏名】池野 成高
【テーマコード(参考)】
2C088
【Fターム(参考)】
2C088BB20
2C088BB21
2C088BB36
2C088BC80
2C088CA02
2C088CA31
(57)【要約】
【課題】賞品管理装置に所定の回収箱を付設して記憶媒体を回収する場合において、効率的に交換取引を中止することを課題とする。
【解決手段】カード回収機70に4パチ1000玉の価値を有するカードAが挿入されたならば、セルフ賞品管理装置60はこの価値を表示する。セルフ賞品管理装置60においてカード追加ボタンが押下されたならば、カード回収機70はカードAを回収する。そして、4パチ500玉の価値を有するカードBがカード回収機70に挿入されたならば、セルフ賞品管理装置60はカードAの価値及びカードBの価値の合計値(例えば、4パチ1500玉)を表示する。そして、カード回収機70は、この価値の合計値をカードBに書き戻す。セルフ賞品管理装置60において取引中止ボタンが押下されたならば、カード回収機70に挿入されているカードBを返却する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技機での遊技により獲得された遊技媒体数を記憶媒体の識別情報に関連付けて管理する管理装置と、少なくとも前記記憶媒体の識別情報に関連付けられた遊技媒体数を賞品に交換処理する賞品管理装置とを有する賞品交換システムであって、
前記賞品管理装置は、
前記管理装置から取得された前記記憶媒体の識別情報に関連付けられた遊技媒体数を記憶する記憶手段と、
前記記憶媒体を所定の回収部に回収する回収制御手段と、
前記記憶手段に記憶された遊技媒体数に関連付けられていた前記記憶媒体が前記回収部に回収された後に、所定の交換取消操作を受け付けたならば、前記記憶手段に記憶された遊技媒体数を所定の記憶媒体に関連付けて返却する返却手段と
を備えたことを特徴とする賞品交換システム。
【請求項2】
前記返却手段は、
遊技媒体数が関連付けられていない新たな一般用記憶媒体を受け付けたならば、前記所定の交換取消操作を受け付けたものとして、前記記憶手段に記憶された遊技媒体数を前記一般用記憶媒体に関連付けて返却することを特徴とする請求項1に記載の賞品交換システム。
【請求項3】
前記返却手段は、
遊技店に登録された会員に付与される会員用記憶媒体を受け付けたならば、前記所定の交換取消操作を受け付けたものとして、前記記憶手段に記憶された遊技媒体数を前記会員用記憶媒体に関連付けて返却することを特徴とする請求項1に記載の賞品交換システム。
【請求項4】
前記返却手段は、
遊技店に登録された会員に設定された会員識別情報及び認証情報を受け付けたならば、前記所定の交換取消操作を受け付けたものとして、前記記憶手段に記憶された遊技媒体数を前記会員用記憶媒体の貯遊技媒体に移行させることを特徴とする請求項1に記載の賞品交換システム。
【請求項5】
前記記憶手段は、
前記管理装置から取得された複数の記憶媒体を受け付けた場合に、各記憶媒体の識別情報に関連付けられた遊技媒体数の合計値を記憶し、
前記返却手段は、
所定の書戻し操作を受け付けたならば、前記所定の交換取消操作を受け付けたものとして、前記記憶手段に記憶された遊技媒体数を最後に受け付けた記憶媒体に関連付けて返却することを特徴とする請求項1に記載の賞品交換システム。
【請求項6】
前記返却手段は、
所定のレシート発行操作を受け付けたならば、前記所定の交換取消操作を受け付けたものとして、前記記憶手段に記憶された遊技媒体数を印字したレシートを発行することを特徴とする請求項1に記載の賞品交換システム。
【請求項7】
遊技機での遊技により獲得された遊技媒体数を記憶媒体の識別情報に関連付けて管理する管理装置と通信可能に接続され、少なくとも前記記憶媒体の識別情報に関連付けられた遊技媒体数を賞品に交換処理する賞品管理装置であって、
前記管理装置から取得された前記記憶媒体の識別情報に関連付けられた遊技媒体数を記憶する記憶手段と、
前記記憶媒体を所定の回収部に回収する回収制御手段と、
前記記憶手段に記憶された遊技媒体数に関連付けられていた前記記憶媒体が前記回収部に回収された後に、所定の交換取消操作を受け付けたならば、前記記憶手段に記憶された遊技媒体数を所定の記憶媒体に関連付けて返却する返却手段と
を備えたことを特徴とする賞品管理装置。
【請求項8】
遊技機での遊技により獲得された遊技媒体数を記憶媒体の識別情報に関連付けて管理する管理装置と、少なくとも前記記憶媒体の識別情報に関連付けられた遊技媒体数を賞品に交換処理する賞品管理装置とを有する賞品交換システムにおける賞品交換方法であって、
前記賞品管理装置が、前記管理装置から取得された前記記憶媒体の識別情報に関連付けられた遊技媒体数を記憶部に記憶する記憶工程と、
前記賞品管理装置が、前記記憶媒体を所定の回収部に回収する回収制御工程と、
前記賞品管理装置が、前記記憶部に記憶された遊技媒体数に関連付けられていた前記記憶媒体が前記回収部に回収された後に、所定の交換取消操作を受け付けたならば、前記記憶部に記憶された遊技媒体数を所定の記憶媒体に関連付けて返却する返却工程と
を含むことを特徴とする賞品交換方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、賞品管理装置に所定の回収箱を付設して記憶媒体を回収する場合において、効率的に交換取引を中止することができる賞品交換システム、賞品管理装置及び賞品交換方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、パチンコ店等の遊技店では、遊技客が遊技により獲得した遊技媒体数をカード等の記憶媒体に関連付け、この記憶媒体を賞品カウンタに持参する。遊技客が賞品カウンタに所在する従業員に対して記憶媒体を受け渡したならば、従業員の操作により記憶媒体に関連付けられた遊技媒体数が賞品に交換される。
【0003】
このように、従来は、従業員による賞品交換が行われてきたが、最近では、遊技客自身の操作により遊技媒体数を賞品に交換する運用(以下、「セルフ運用」と言う)が行われている。このセルフ運用においては、記憶媒体の読み取り、賞品の選択、賞品の受け取りの一連の処理を遊技客自らが行う。このため、従業員の負担を低減することができるとともに、賞品交換を効率良く行うことができる。例えば、特許文献1には、セルフPOSが一般カードを受け付けた場合に、その一般カードに対応付けられる持玉で交換可能な特殊景品の最大個数を表示する最大表示を行う技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1のものは、セルフPOSに付設された回収箱に一般カードを自動回収した後は、遊技媒体数を賞品に交換する交換取引を中止することができなくなるという問題がある。特に、複数の一般カードに関連付けられた遊技媒体数を賞品に交換する場合に、かかる問題が顕在化する。なお、かかる場合に、遊技店の店員を介入させたのでは、セルフ運用を行う上で望ましくない。
【0006】
本発明は、上記従来技術の課題を解決するためになされたものであって、賞品管理装置に所定の回収箱を付設して記憶媒体を回収する場合において、効率的に交換取引を中止することができる賞品交換システム、賞品管理装置及び賞品交換方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明は、遊技機での遊技により獲得された遊技媒体数を記憶媒体の識別情報に関連付けて管理する管理装置と、少なくとも前記記憶媒体の識別情報に関連付けられた遊技媒体数を賞品に交換処理する賞品管理装置とを有する賞品交換システムであって、前記賞品管理装置は、前記管理装置から取得された前記記憶媒体の識別情報に関連付けられた遊技媒体数を記憶する記憶手段と、前記記憶媒体を所定の回収部に回収する回収制御手段と、前記記憶手段に記憶された遊技媒体数に関連付けられていた前記記憶媒体が前記回収部に回収された後に、所定の交換取消操作を受け付けたならば、前記記憶手段に記憶された遊技媒体数を所定の記憶媒体に関連付けて返却する返却手段とを備えたことを特徴とする。
【0008】
また、本発明は、上記発明において、前記返却手段は、遊技媒体数が関連付けられていない新たな一般用記憶媒体を受け付けたならば、前記所定の交換取消操作を受け付けたものとして、前記記憶手段に記憶された遊技媒体数を前記一般用記憶媒体に関連付けて返却することを特徴とする。
【0009】
また、本発明は、上記発明において、前記返却手段は、遊技店に登録された会員に付与される会員用記憶媒体を受け付けたならば、前記所定の交換取消操作を受け付けたものとして、前記記憶手段に記憶された遊技媒体数を前記会員用記憶媒体に関連付けて返却することを特徴とする。
【0010】
また、本発明は、上記発明において、前記返却手段は、遊技店に登録された会員に設定された会員識別情報及び認証情報を受け付けたならば、前記所定の交換取消操作を受け付けたものとして、前記記憶手段に記憶された遊技媒体数を前記会員用記憶媒体の貯遊技媒体に移行させることを特徴とする。
【0011】
また、本発明は、上記発明において、前記記憶手段は、前記管理装置から取得された複数の記憶媒体を受け付けた場合に、各記憶媒体の識別情報に関連付けられた遊技媒体数の合計値を記憶し、前記返却手段は、所定の書戻し操作を受け付けたならば、前記所定の交換取消操作を受け付けたものとして、前記記憶手段に記憶された遊技媒体数を最後に受け付けた記憶媒体に関連付けて返却することを特徴とする。
【0012】
また、本発明は、上記発明において、前記返却手段は、所定のレシート発行操作を受け付けたならば、前記所定の交換取消操作を受け付けたものとして、前記記憶手段に記憶された遊技媒体数を印字したレシートを発行することを特徴とする。
【0013】
また、本発明は、遊技機での遊技により獲得された遊技媒体数を記憶媒体の識別情報に関連付けて管理する管理装置と通信可能に接続され、少なくとも前記記憶媒体の識別情報に関連付けられた遊技媒体数を賞品に交換処理する賞品管理装置であって、前記管理装置から取得された前記記憶媒体の識別情報に関連付けられた遊技媒体数を記憶する記憶手段と、前記記憶媒体を所定の回収部に回収する回収制御手段と、前記記憶手段に記憶された遊技媒体数に関連付けられていた前記記憶媒体が前記回収部に回収された後に、所定の交換取消操作を受け付けたならば、前記記憶手段に記憶された遊技媒体数を所定の記憶媒体に関連付けて返却する返却手段とを備えたことを特徴とする。
【0014】
また、本発明は、遊技機での遊技により獲得された遊技媒体数を記憶媒体の識別情報に関連付けて管理する管理装置と、少なくとも前記記憶媒体の識別情報に関連付けられた遊技媒体数を賞品に交換処理する賞品管理装置とを有する賞品交換システムにおける賞品交換方法であって、前記賞品管理装置が、前記管理装置から取得された前記記憶媒体の識別情報に関連付けられた遊技媒体数を記憶部に記憶する記憶工程と、前記賞品管理装置が、前記記憶媒体を所定の回収部に回収する回収制御工程と、前記賞品管理装置が、前記記憶部に記憶された遊技媒体数に関連付けられていた前記記憶媒体が前記回収部に回収された後に、所定の交換取消操作を受け付けたならば、前記記憶部に記憶された遊技媒体数を所定の記憶媒体に関連付けて返却する返却工程とを含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、賞品管理装置に所定の回収箱を付設して記憶媒体を回収する場合において、効率的に交換取引を中止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】
図1は、実施形態1に係る賞品交換システムの概要の説明図である。
【
図2】
図2は、実施形態1に係る賞品交換システムのシステム構成を示す図である。
【
図3】
図3は、
図2に示した台間カード処理機及び遊技機の外観構成を示す図である。
【
図4】
図4は、
図2に示した台間カード処理機の構成を示す機能ブロック図である。
【
図5】
図5は、
図4に示した自装置状態データ及びカードデータの一例を示す図である。
【
図6】
図6は、
図2に示した遊技機の構成を示す機能ブロック図である。
【
図7】
図7は、
図2に示した管理装置の構成を示す機能ブロック図である。
【
図8】
図8は、
図7に示したカード管理データ、装置管理データ及び会員管理データの一例を示す図である。
【
図9】
図9は、
図2に示したセルフ賞品管理装置の構成を示す機能ブロック図である。
【
図10】
図10は、
図9に示した賞品在庫データ及び保有価値データの一例を示す図である。
【
図11】
図11は、実施形態1に係るセルフ賞品管理装置における表示の一例を示す図である。
【
図12】
図12は、実施形態1に係る一般カードを用いた賞品交換処理の処理手順を示すフローチャートである。
【
図13】
図13は、実施形態2に係る賞品交換システムの概要の説明図である。
【
図14】
図14は、実施形態3に係る賞品交換システムの概要の説明図である。
【
図15】
図15は、実施形態4に係る賞品交換システムの概要の説明図である。
【
図16】
図16は、実施形態5に係る賞品交換システムの概要の説明図である。
【
図17】
図17は、実施形態6に係る賞品交換システムの概要の説明図である。
【
図18】
図18は、実施形態7に係る賞品交換システムの概要の説明図である。
【
図19】
図19は、実施形態8に係る賞品交換システムの概要の説明図(その1)である。
【
図20】
図20は、実施形態8に係る賞品交換システムの概要の説明図(その2)である。
【
図21】
図21は、実施形態8に係る賞品交換システムの概要の説明図(その3)である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
[実施形態1]
以下に、本実施形態1に係る賞品交換システム、賞品管理装置及び賞品交換方法について詳細に説明する。
【0018】
本明細書中において、「持玉」とは遊技客が遊技において獲得した遊技媒体を示すデータであって、その当日中(遊技店の閉店時刻より前の時間)にのみ遊技に再度供することができるものをいう。なお、「持玉数」とは、遊技客が遊技により獲得した遊技媒体数をいう。また、「貯玉」とは、遊技客が遊技店に預け入れた遊技媒体を示すデータであって、翌日以降(遊技店の閉店時刻より後の時間)も遊技に再度供することができるものをいう。なお、「貯玉数」とは、遊技客が遊技店に預け入れた遊技媒体数をいう。持玉は、一般遊技客及び会員遊技客の双方が使用可能であり、遊技機を移動した場合などに使用される。貯玉は、原則として会員遊技客のみが使用可能であり、獲得した遊技媒体を翌日以降、遊技機の遊技に用いる場合に使用される。また、「遊技機管理玉数」とは、遊技客が遊技に使用可能な遊技可能数をいう。また、「賞品」とは、遊技客により獲得された遊技媒体数を交換する賞品である。
【0019】
<実施形態1に係る賞品交換システムの概要>
まず、本実施形態1に係る賞品交換システムの概要について説明する。
図1は、本実施形態1に係る賞品交換システムの概要を説明するための説明図である。
【0020】
図1に示すように、セルフ賞品管理装置60に接続されたカード回収機70に、4パチ1000玉の価値を有するカードAが挿入されたならば、セルフ賞品管理装置60は、この価値を表示する。この際、カード追加ボタン及び取引中止ボタンを表示する。
【0021】
セルフ賞品管理装置60においてカード追加ボタンが押下されたならば、カード回収機70は、カードAを回収する。そして、4パチ500玉の価値を有するカードBがカード回収機70に挿入されたならば、セルフ賞品管理装置60は、カードAの価値及びカードBの価値の合計値(例えば、4パチ1500玉)を表示する。そして、カード回収機70は、この価値の合計値をカードBに書き戻す。
【0022】
セルフ賞品管理装置60において取引中止ボタンが押下されたならば、カード回収機70に挿入されているカードBを返却する。このカードBには、カード回収機70で受け付けたカードの価値の合計値(例えば、4パチ1500玉)が書き込まれている。
【0023】
このように、本実施形態1に係る賞品交換システムでは、一般カードの価値を用いた賞品交換処理中に取引が中止されたならば、セルフ賞品管理装置で管理している価値をカードに書き戻して返却するよう構成したので、賞品管理装置に所定の回収箱を付設して記憶媒体を回収する場合において、効率的に交換取引を中止することができる。
【0024】
<システム構成>
次に、本実施形態1に係る賞品交換システムのシステム構成について説明する。
図2は、本実施形態1に係る賞品交換システムのシステム構成を示す図である。
図2に示すように、遊技店には、複数の遊技機20と、各遊技機20にそれぞれ対応して設けられた台間カード処理機10とが設置される。台間カード処理機10は、島コントローラ30を介して店内のネットワークである通信回線と接続される。通信回線には、島コントローラ30、管理装置50、セルフ賞品管理装置60、カード回収機70、賞品払出装置80及び精算機90が接続される。なお、セルフ賞品管理装置60、カード回収機70及び賞品払出装置80は、1対1で対応付けられている。
【0025】
遊技機20は、装置内部に封入された遊技玉を遊技盤面に打ち込んで遊技を行う装置である。なお、この遊技玉は遊技に使用される物理的な「玉」であり、遊技機20がデータとして扱う「遊技球」とは異なる。この遊技機20の遊技盤面には、複数の入賞領域(入賞口)が設けられており、当該入賞領域を遊技玉が通過したことに基づいて所定個数の遊技玉を賞玉として付与するようになっている。また、遊技盤面には、所定個数の始動領域(始動口)が設けられており、当該始動領域を遊技玉が通過したことに基づいて所定の抽選を行うこととなっている。当該抽選が大当りとなれば、所定の可動部材等の作動により、前述の入賞領域あるいは他の始動領域への遊技玉の通過確率を向上する等、遊技上有利となる作動が行われる。なお、始動領域と入賞領域を兼ねた領域があってもよい。
【0026】
上記入賞領域には、当該入賞領域への遊技玉の通過を検出するために入賞センサが設けられており、入賞センサにより入賞領域へ打ち込まれた遊技玉の通過(入賞)を検出するようになっている。また、遊技機20の制御部は、入賞領域ごとに何個の遊技玉を賞玉として付与するかを記憶する賞玉メモリと、遊技機管理玉数を示す遊技可能数メモリを有している。また、遊技機20の制御部は、遊技機管理玉数を定期的に台間カード処理機10に送信する。
【0027】
台間カード処理機10は、遊技客から入金を受け付けた場合に、入金の金額に対応するプリペイド価値を自装置の内部に収納したカードIDに関連付ける。このプリペイド価値は、遊技玉の貸出に使用することができる。また、台間カード処理機10は、プリペイド価値や持玉、貯玉等が関連付けられたカードの挿入を受け付けることができる。そして、遊技終了時には、プリペイド価値や持玉、貯玉等が関連付けられたカードを排出して遊技客に返却する。また、台間カード処理機10は、入金、カード挿入、カード排出などの動作の履歴を管理装置50に送信する。
【0028】
遊技機20は、遊技盤面に所定個数の遊技玉が打ち出されたならば、アウトデータを台間カード処理機10に送信する。また、遊技機20は、遊技玉が入賞領域を通過して(いわゆる入賞)所定個数の賞玉が遊技球に加算されたならば、セーフデータを台間カード処理機10に送信する。さらに、遊技により大当りなどの特別の状態が発生したならば、かかる状態の発生を示す特賞データを台間カード処理機10に送信する。
【0029】
アウトデータは、遊技客が遊技盤面に打ち込んだ玉数である打込玉数に対応する。セーフデータは、入賞により獲得される賞出玉数に対応する。また、特賞データは、大当りなどの遊技機20の状態を示す。各データは、台間カード処理機10を介して管理装置50に送信され、管理装置50は、アウトデータ、セーフデータ及び特賞データを稼働情報として蓄積することで、遊技機20の動作の履歴を得ることができる。
【0030】
台間カード処理機10は、入金の受け付け、遊技玉の貸し出し、管理装置50との通信並びに遊技機20との通信を行う。台間カード処理機10は、遊技客が投入した紙幣を受け付けたならば、入金額を含む入金通知を管理装置50に送信することで、入金額相当のプリペイド価値を管理装置50が管理するプリペイド価値に加算させる。そして、所定の玉貸操作がなされたならば、玉貸要求を管理装置50に送信し、管理装置50が管理するプリペイド価値を減算させて、減算したプリペイド価値分に対応する数を遊技機20に通知し、遊技機管理玉数に加算させる。
【0031】
台間カード処理機10は、カードの挿入を受け付けたならば、管理装置50にカード挿入通知を送信する。また、台間カード処理機10は、管理装置50からプリペイド価値、持玉又は貯玉の残高を受信した場合には、該残高を記憶する。そして、持玉の残高を受信し、記憶した場合には、管理装置50に対して持玉減算要求を送信することで、管理装置50が管理する持玉の残高(持玉数)をゼロにクリアする。
【0032】
台間カード処理機10は、持玉再プレイ操作を受け付けたならば、自装置が管理する持玉数を所定数減算し、減算した持玉数に対応する数を遊技機20に通知し、遊技機管理玉数に加算させる。また、台間カード処理機10は、貯玉再プレイ操作を受け付けたならば、管理装置50に対して貯玉再プレイ要求を送信することで、管理装置50が管理する貯玉数を所定数減算させ、減算させた貯玉数に対応する数を遊技機20に通知し、遊技機管理玉数に加算させる。
【0033】
台間カード処理機10は、カード返却操作を受け付けたならば、持玉数を含む持玉加算要求を管理装置50に送信し、管理装置50に持玉数を加算させた後、カード排出通知を管理装置50に送信し、カードを排出制御する。なお、カード返却操作の前に、遊技機20から計数操作を受け付けた場合には、遊技機管理玉数を持玉数に加算する。
【0034】
台間カード処理機10は、遊技機20から遊技機IDを取得し、取得した遊技機IDと、管理装置50から受信した認証鍵とを用いて遊技機20の認証を行なう機能を有する。この認証は、開店処理時等に行なわれ、認証の成功を条件に遊技機20は遊技可能となる。
【0035】
台間カード処理機10は、遊技機20の状態に基づいて各種表示制御を行なうとともに、遊技機20の状態を管理装置50に送信する。台間カード処理機10は、遊技機20から通知された遊技機管理玉数を記憶し、定期的に遊技機管理玉数及び持玉数を管理装置50に通知する。
【0036】
島コントローラ30は、遊技島に設けられた一群の遊技機20及び台間カード処理機10を束ね、各種情報を管理装置50に対して中継する装置である。
【0037】
管理装置50は、台間カード処理機10からカード挿入通知を受信したならば、挿入されたカードのカードIDと台間カード処理機10とを関連づけて管理し、該カードIDに関連づけられたプリペイド価値及び持玉の残高を台間カード処理機10に送信する。また、カード挿入通知に示されたカードIDが会員カードのカードIDである場合には、貯玉再プレイデータを台間カード処理機10に送信する。
【0038】
また、管理装置50は、台間カード処理機10から持玉減算要求を受信した場合には、持玉の残高をゼロにクリアし、台間カード処理機10から持玉加算要求を受信した場合には、持玉加算要求に示された持玉数を持玉の残高に加算する。
【0039】
また、管理装置50は、台間カード処理機10から玉貸要求を受信した場合には、カードIDに関連付けられたプリペイド価値を所定値減算し、玉貸許可を台間カード処理機10に送信する。そして、貯玉再プレイ要求を受信した場合には、貯玉再プレイデータを台間カード処理機10に送信する。
【0040】
また、管理装置50は、台間カード処理機10から遊技機IDを取得し、自店舗に設置された遊技機20を管理する。そして、遊技店外の図示しない認証鍵管理センタから自店舗に設定された遊技機20を認証するための認証鍵を取得し、台間カード処理機10に配信する。
【0041】
また、管理装置50は、遊技店に会員登録された会員の会員管理データを管理する。具体的には、会員に対して発行した会員カードのカードIDに関連づけて、貯玉数、ポイント、暗証番号及び氏名等を管理する。
【0042】
また、管理装置50は、台間カード処理機10からカード挿入通知を受信したならば、カード挿入通知に示されたカードIDに対応する貯玉の残高と暗証番号とを含む貯玉再プレイデータを台間カード処理機10に送信する。また、管理装置50は、台間カード処理機10から貯玉再プレイ要求を受信したならば、貯玉再プレイ要求に示されたカードIDに関連づけられた貯玉の残高を所定数減算し、減算後の貯玉の残高を含む貯玉再プレイデータを台間カード処理機10に送信する。
【0043】
また、管理装置50は、台間カード処理機10、セルフ賞品管理装置60及び精算機90と通信して、カードIDに対応付けられたプリペイド価値、持玉及び貯玉の少なくともいずれかの残高を更新する。
【0044】
また、管理装置50は、セルフ賞品管理装置60からカードに関連づけられた持玉及び貯玉の少なくともいずれかの残高要求を受信した場合には、該カードに関連づけられた持玉及び貯玉の少なくともいずれかの残高を通知する。
【0045】
また、管理装置50は、精算機90からカードに関連づけられたプリペイド価値の残高要求を受信した場合には、該カードに関連づけられたプリペイド価値の残高を通知する。
【0046】
また、管理装置50は、セルフ賞品管理装置60から有価価値更新要求を受信したならば、この有価価値更新要求に基づいて、有価価値に係るデータを更新する。この際、有価価値更新要求に暗証番号が含まれていた場合は、この暗証番号が合致することを条件に更新処理を行う。
【0047】
セルフ賞品管理装置60は、賞品交換の制御を行う装置である。セルフ賞品管理装置60は、賞品払出装置80から賞品在庫データを受信したならば、受信したデータを記憶する。
【0048】
また、セルフ賞品管理装置60は、カード回収機70からカードIDを受信したならば、該カードIDに関連付けられた持玉及び貯玉の残高を管理装置50に要求し、管理装置50からカードIDに関連付けられた持玉及び貯玉の残高を受信したならば、この持玉及び貯玉の残高を保有価値データに加算して記憶するとともに、交換確認画面を表示する。
【0049】
また、セルフ賞品管理装置60は、交換確認画面において賞品交換が選択されたならば、カード回収機70にカード回収指示を通知するとともに、賞品払出装置80に払出指示を通知する。そして、保有価値データをゼロにクリアする。
【0050】
また、セルフ賞品管理装置60は、交換確認画面においてレシート発行が選択されたならば、カード回収機70にカード回収指示を通知するとともに、保有価値データの持玉及び貯玉の合計数をレシートに印字し、計数レシートととして発行する。そして、保有価値データをゼロにクリアする。
【0051】
また、セルフ賞品管理装置60は、交換確認画面においてカード追加が選択されたならば、カード回収機70にカード回収指示を通知するとともに、カード追加画面を表示する。
【0052】
また、セルフ賞品管理装置60は、交換確認画面においてカードに書き戻し又は取引中止が選択されたならば、カード回収機70に挿入中のカードのカードID及び保有価値データを含む有価価値更新要求を管理装置50に通知する。そして、保有価値データをゼロにクリアする。
【0053】
また、セルフ賞品管理装置60は、カード追加画面において会員カード忘れが選択されたならば、会員カードのカードID及び暗証番号を受け付ける。そして、受け付けたカードID及び暗証番号、並びに、保有価値データを含む有価価値更新要求を管理装置50に通知する。そして、保有価値データをゼロにクリアする。
【0054】
また、セルフ賞品管理装置60は、カード追加画面を表示中において、会員カード又は有価価値の関連付けのない一般カードのカードIDをカード回収機70から受信したならば、この受信したカードID及び保有価値データを含む有価価値更新要求を管理装置50に通知する。そして、保有価値データをゼロにクリアする。
【0055】
カード回収機70は、賞品交換処理に係る一般カードを回収する装置である。カード回収機70は、カードが挿入されたならば、このカードからカードIDを読み取ってセルフ賞品管理装置60に通知する。
【0056】
また、カード回収機70は、セルフ賞品管理装置60から書き戻し指示を受信したならば、この書き戻し指示に含まれる持玉数を挿入中のカードに書き戻す。カード回収機70は、セルフ賞品管理装置60からカード回収指示を受信したならば、挿入中のカード内の持玉を引き落としてゼロにクリアし、このカードを回収する。
【0057】
賞品払出装置80は、賞品の払出を行う装置である。賞品払出装置80は、保管する賞品の在庫数が変化したならば、現在の賞品在庫数を賞品在庫データとしてセルフ賞品管理装置60に通知する。
【0058】
また、賞品払出装置80は、セルフ賞品管理装置60から払出指示を受け取ったならば、この払出指示に基づいて賞品を払い出す。
【0059】
精算機90は、カードに関連付けられたプリペイド価値の残高を精算する装置である。精算機90は、カードIDを受け付けたならば、このカードIDに関連付けられたプリペイド価値の残高要求を管理装置50に通知する。精算機90は、管理装置50からカードに関連付けられたプリペイド価値の残高を受け取ったならば、精算処理を行う。
【0060】
次に、本実施形態1に係る賞品交換システムにおける玉貸処理について説明する。遊技客が台間カード処理機10に対して玉貸操作を行ったならば、台間カード処理機10は、管理装置50のローカルアドレスを宛先とした電文を送信する。この電文は、台間カード処理機10に挿入されているカードのカードIDと、送信元である台間カード処理機10を特定するアドレス若しくは任意の識別情報と、玉貸要求とを含む。
【0061】
管理装置50は、玉貸要求を含む電文を受信したならば、該電文内のカードIDに関連付けられたプリペイド価値を所定値(例えば、1度数が100円である場合の500円分を示す5度数)を減算してカード管理データを更新し、玉貸許可を送信元の台間カード処理機10に送信する。玉貸許可を受信した台間カード処理機10は、減算したプリペイド価値に対応する数(例えば「125」)の遊技機管理玉数への加算を要求する加算信号を遊技機20に送信する。
【0062】
加算信号を受信した遊技機20は、遊技機管理玉数を加算し、加算後の遊技機管理玉数を台間カード処理機10に送信する。台間カード処理機10は、加算前の遊技機管理玉数と玉貸しを行った数との和を加算後の遊技機管理玉数と比較して、遊技機管理玉数の加算が適切に行われたか否かを判定する。
【0063】
次に、本実施形態1に係る賞品交換システムにおける持玉再プレイ処理について説明する。台間カード処理機10は、一般カードあるいは会員カードの挿入を受け付けた場合に、管理装置50のローカルアドレスを宛先とした電文を送信する。この電文は、台間カード処理機10に挿入されているカードのカードIDと、送信元である台間カード処理機10を特定するアドレス若しくは任意の識別情報と、台間カード処理機10のレートを特定するための情報と、カード挿入通知とを含む。
【0064】
管理装置50は、台間カード処理機10からカード挿入通知を受信したならば、該電文内のカードIDに関連付けられた持玉のうち、該電文により特定されたレートの持玉の残高を台間カード処理機10に通知する。
【0065】
台間カード処理機10は、管理装置50から受信した持玉の残高を記憶する。そして、カードID及びレートを特定する情報と、持玉減算要求とを含む電文を管理装置50に送信する。管理装置50は、持玉減算要求を受信したならば、カードID及びレートにより特定される持玉の残高をゼロにクリアする。また、台間カード処理機10は、持玉再プレイ操作を受け付けたならば、持玉の残高を一定数ずつ減算し、対応する数を遊技機20に通知し、遊技機管理玉数に加算させる。
【0066】
台間カード処理機10は、遊技機20の遊技機管理玉数を台間カード処理機10の持玉とすることでその管理を移行させる管理移行要求を遊技機20から受信したならば、管理移行要求に示された遊技機管理玉数を自装置の持玉に加算する。その後、カード返却操作を受け付けたならば、管理装置50に対して持玉加算要求を含む電文を送信する。この電文は、排出するカードのカードIDと、送信元である台間カード処理機10を特定するアドレス若しくは任意の識別情報と、台間カード処理機10のレートを特定するための情報と、持玉の残高と、持玉加算要求とを含む。
【0067】
管理装置50は、持玉加算要求を受け付けたならば、該電文内のカードIDに関連付けられた持玉のうち、該電文により特定されたレートの持玉の残高(持玉数)を受信した値に更新する。その後、台間カード処理機10は、管理装置50にカード排出通知を送信し、カードを排出制御する。
【0068】
次に、本実施形態1に係る賞品交換システムにおける貯玉再プレイ処理について説明する。台間カード処理機10は、会員カードを受け付けた場合、若しくは会員カードとして使用可能な携帯端末からカードIDに対応する識別情報を読み取った場合に、管理装置50のローカルアドレスを宛先とした電文を送信する。この電文は、台間カード処理機10に挿入されているカードのカードID(若しくは携帯端末から読み取ったカードIDに対応する識別情報)と、送信元である台間カード処理機10を特定するアドレス若しくは任意の識別情報と、台間カード処理機10のレートを特定するための情報と、カード挿入通知とを含む。
【0069】
管理装置50は、該電文内のカードIDに関連付けられた暗証番号と、貯玉のうち、該電文により特定されたレートの貯玉の残高とを含む貯玉再プレイデータを台間カード処理機10に送信する。
【0070】
台間カード処理機10は、受信した貯玉再プレイデータを記憶し、貯玉再プレイデータに示された貯玉の残高が貯玉再プレイにおける遊技玉の払出単位数(貯玉再プレイ単位数。例えば「125玉」)以上である場合には貯玉再プレイ操作を受付可能とする。
【0071】
台間カード処理機10は、貯玉再プレイデータの記憶後、最初に貯玉再プレイ操作を受け付けた場合に、遊技客に対して暗証番号の入力を求め、入力された暗証番号が貯玉再プレイデータに示された暗証番号と一致するかを確認する。
【0072】
台間カード処理機10は、暗証番号が一致した場合に、管理装置50のローカルアドレスを宛先とした電文を送信する。この電文は、台間カード処理機10に挿入されているカードのカードIDと、送信元である台間カード処理機10を特定するアドレス若しくは任意の識別情報と、台間カード処理機10のレートを特定するための情報と、貯玉再プレイ要求とを含む。
【0073】
管理装置50は、該電文内のカードIDに関連付けられた貯玉のうち、該電文により特定されたレートの貯玉の残高を所定値減算し、減算後の残高を含む貯玉再プレイデータを台間カード処理機10に送信する。
【0074】
台間カード処理機10は、貯玉再プレイデータを受信して貯玉の残高を更新し、貯玉再プレイ単位数に対応する数を遊技機20に通知して遊技機管理玉数に加算させる。また、更新後の貯玉の残高が貯玉再プレイ単位数未満となったかを判定する。更新後の貯玉データの残高が貯玉再プレイ単位数以上であれば、再度貯玉再プレイ操作を受け付け可能であり、貯玉再プレイ操作を受け付けたならば貯玉再プレイ要求を送信する。2回目以降の貯玉再プレイ操作では、暗証番号の確認は不要である。更新後の貯玉データの残高が貯玉再プレイ単位数未満となったならば、貯玉再プレイ操作を受け付け不能とする。
【0075】
次に、閉店処理における持玉からの貯玉への移行について説明する。管理装置50は、閉店処理時にカード管理データの持玉の残高を確認し、持玉の残高が「0」より大きい持玉が存在する場合には、該持玉の残高を貯玉の残高に加算して更新する。その後、管理装置50は、該持玉の残高をゼロにクリアする。
【0076】
<台間カード処理機10と遊技機20の外観構成>
次に、
図2に示した台間カード処理機10及び遊技機20の外観構成について説明する。
図3は、
図2に示した台間カード処理機10及び遊技機20の外観構成を示す図である。同図には、紙幣のみを受け付ける台間カード処理機10を図示したが、電子マネーを受け付けることができるユニットを設けることもできる。
【0077】
図3に示すように、台間カード処理機10には、台間カード処理機10の装置の状態を所定色のランプの点灯あるいは点滅で表示する状態表示部11、各種紙幣を受け付ける紙幣挿入口12a、タッチパネルディスプレイ等の表示操作部13及びカードIDが関連付けられたカードを受け付けるカード挿入口14aが設けられている。
【0078】
遊技機20には、遊技盤面、封入された遊技玉を遊技盤面に投出する際に使用するハンドル21及び計数ボタン22が設けられている。
【0079】
計数ボタン22は、遊技機20の遊技機管理玉数を減算し、対応する数を台間カード処理機10の持玉に加算することで、投出可能な玉数の管理を遊技機20から台間カード処理機10に移行させる管理移行を行うための操作ボタンである。この管理移行は、入賞により現物の遊技玉が払い出される開放式の遊技機20では、払い出された遊技玉を台間カード処理機10が計数して持玉に加算する計数処理に対応する。
【0080】
<台間カード処理機10の構成>
次に、
図2に示した台間カード処理機10の構成について説明する。
図4は、
図2に示した台間カード処理機10の構成を示す機能ブロック図である。
図4に示すように、台間カード処理機10は、紙幣搬送部12、表示操作部13、リーダライタ14、通信部15、記憶部16、制御部17及び遊技管理部18を有する。
【0081】
紙幣搬送部12は、紙幣挿入口12aから挿入された紙幣の金種及び真偽を判別しつつ図示しない紙幣収納部に搬送する搬送部である。表示操作部13は、有価価値等の各種情報の表示と、玉貸操作等の各種操作の受け付けを行なうタッチパネルディスプレイ等の入出力装置である。
【0082】
リーダライタ14は、カード挿入口14aに挿入されたカードからカードIDを読み取る読取部である。なお、カード挿入口14aに挿入されたカードは、このリーダライタ14を経て図示しないカード収納部に収納される。通信部15は、島コントローラ30を介して管理装置50との間のデータ通信を行なうためのインタフェース部である。
【0083】
記憶部16は、ハードディスク装置や不揮発性メモリ等からなる記憶デバイスである。記憶部16は、自装置状態データ16a及びカードデータ16bを記憶する。
【0084】
自装置状態データ16aは、台間カード処理機10の状態を示すデータである。この自装置状態データ16aには、台間カード処理機ID、遊技機ID、遊技種等を含む。台間カード処理機IDは、台間カード処理機10を遊技店内で一意に識別するための識別情報である。遊技種は、台間カード処理機10に設定されたレートを示すデータである。遊技店内で複数のレートの遊技玉を扱う場合には、4円レートの遊技玉に「玉1」、2円レートの遊技玉に「玉2」、1円レートの遊技玉に「玉3」のように、レート毎に遊技種名を設定して管理している。台間カード処理機10は、これらの遊技種から遊技に使用するレートを選択して、遊技種として記憶する。遊技種は、台間カード処理機10が設置された区画毎に固定した遊技種を用いることとしてもよいし、遊技客の操作により変更可能としてもよい。
【0085】
カードデータ16bは、遊技客が使用中のカードに係るデータである。カードデータ16bには、カードID、暗証番号、プリペイド価値、持玉、貯玉等を含む。カードIDは、リーダライタ14により読み取られたカードIDである。図示しないカード収納部からカード挿入口14aにカードが搬送され、該カードが排出される場合には、この搬送途中でリーダライタ14により読み取られたカードIDによってカードデータ16bが更新される。また、カード挿入口14aから図示しないカード収納部にカードが搬送される場合にも、この搬送途中でリーダライタ14により読み取られたカードIDによってカードデータ16bが更新される。プリペイド価値は、玉貸しに使用可能なプリペイド価値の残高を示し、持玉及び貯玉は、それぞれの残高を示す。
【0086】
遊技管理部18は、認証や遊技機20との通信に係る処理を行なう処理部である。この遊技管理部18は、制御部17と異なる基板上に形成することが望ましい。遊技管理部18は、認証処理部18a、認証鍵管理部18b及び遊技機状態管理部18cを有する。実際には、これらのプログラムをCPU(Central Processing Unit)にロードして実行することにより、認証処理部18a、認証鍵管理部18b及び遊技機状態管理部18cにそれぞれ対応するプロセスを実行させることになる。
【0087】
認証処理部18aは、管理装置50から受信した認証鍵を使用して遊技機20の認証を実施する。認証処理部18aは、認証が成功したならば、遊技機20へ動作許可を送信する。認証処理部18aは、認証が失敗した場合には、遊技機20の使用を禁止する。なお、認証が失敗した場合であっても、最後の認証成功から所定期間内であれば遊技機20への動作許可を送信し、最後の認証成功から所定期間が経過した後は遊技機20への動作許可を送信せず、遊技機20の使用を禁止するよう構成してもよい。
【0088】
認証鍵管理部18bは、認証鍵の管理を行なう処理部である。認証鍵には使用時間が設定されており、遊技機20の稼働時間の累計が認証鍵の使用時間に達した場合に該認証鍵は使用不能となる。具体的には、認証鍵管理部18bは、遊技管理部18が形成された基板の通電時間を遊技機20の稼働時間として用い、認証鍵の使用時間を管理している。認証鍵が使用不能となった場合には、認証鍵管理部18bは、管理装置50を介して店舗外の認証鍵管理センタから新たな認証鍵を取得し、認証鍵の更新を行なう。
【0089】
遊技機状態管理部18cは、遊技機20と通信し、遊技機20の状態を管理する処理部である。具体的には、遊技機状態管理部18cは、遊技機20からの遊技機IDの取得、玉貸による遊技機管理玉数への加算要求の送信、持玉再プレイによる持玉から遊技機管理玉数への管理移行要求の送信、貯玉再プレイによる遊技機管理玉数への加算要求の送信、遊技機20における打込玉数や賞出玉数等の遊技結果の受信、計数による遊技機管理玉数から持玉への管理移行要求の受信を行なう。かかる台間カード処理機10と遊技機20との通信は、所定の暗号方式を用いた暗号通信を用いる。
【0090】
また、遊技機状態管理部18cは、遊技機20の現在の遊技機管理玉数、スタート、大当り、大当り種別、抽選回数などの遊技に設定された状態をさらに取得する。遊技機状態管理部18cが遊技機20の状態を取得する時間間隔は、遊技機20において遊技玉が発射(使用)される間隔よりも短く設定することが望ましい。また、遊技機状態管理部18cは、遊技機20から遊技機管理玉数を取得したならば、該遊技機管理玉数を制御部17に受け渡す。
【0091】
なお、遊技機状態管理部18cが遊技機20から新たに遊技機IDを取得するタイミングは、開店前に限定されるものではない。台間カード処理機10の電源オンや電源オフを行なった場合、定期的な通信時、遊技機管理玉数に関する処理(玉貸、再プレイ、計数など)を行なった場合、オフライン状態からの復帰時などに遊技機IDの取得や遊技機20の入れ替えの判定を行なうことができる。また、これらのタイミングを組み合わせて用いてもよい。
【0092】
制御部17は、台間カード処理機10の全体制御を行う制御部である。実際には、制御部17に対応するプログラムをCPUにロードして実行することにより、プロセスを実行させることになる。データ管理部17aは、カードデータ16bを管理する処理部である。
【0093】
具体的には、データ管理部17aは、カードが挿入された場合に、カードID及び台間カード処理機IDを含むカード挿入通知を管理装置50に送信する。また、データ管理部17aは、管理装置50から有価価値(プリペイド価値、持玉及び貯玉の少なくともいずれか)及び暗証番号を含むデータを受信した場合に、受信した有価価値及び暗証番号によりカードデータ16bを更新する。
【0094】
また、データ管理部17aは、紙幣挿入口12aに紙幣が挿入されると、挿入された紙幣の金額、カードID及び台間カード処理機IDを含む入金通知を管理装置50に送信する。
【0095】
また、データ管理部17aは、遊技客により玉貸操作が行なわれた場合に、カードID及び台間カード処理機IDを含む玉貸要求を管理装置50に送信する。この玉貸要求への応答として玉貸許可を受信したならば、データ管理部17aは、カードデータ16bのプリペイド価値を減算し、所定数の玉数を遊技機20の遊技機管理玉数に加算させるよう遊技管理部18に指示する。
【0096】
また、データ管理部17aは、持玉再プレイ操作を受け付けたならば、カードデータ16bの持玉を減算して更新し、対応する玉数を遊技機20の遊技機管理玉数に加算させるよう遊技管理部18に指示する。
【0097】
また、データ管理部17aは、カードデータ16bに示された貯玉の残高が貯玉再プレイ単位数以上である場合には、表示操作部13に貯玉再プレイボタンを表示し、貯玉再プレイ操作を受け付け可能とする。データ管理部17aは、遊技客により貯玉再プレイ操作が行なわれた場合に、カードID及び台間カード処理機IDを含む貯玉再プレイ要求を管理装置50に送信する。この貯玉再プレイ要求への応答として貯玉再プレイデータを受信したならば、カードデータ16bの貯玉の残高を更新し、貯玉再プレイ単位数に対応する玉数を遊技機20の遊技機管理玉数に加算させるよう遊技管理部18に指示する。なお、初回の貯玉再プレイ操作時には、暗証番号の入力を求め、カードデータ16bに示された暗証番号と一致することを、貯玉再プレイ要求を送信するための条件とする。
【0098】
また、データ管理部17aは、遊技管理部18が遊技機20から遊技玉の移行要求を受け付けた場合には、遊技管理部18に指示された玉数をカードデータ16bの持玉に加算して更新する。
【0099】
また、データ管理部17aは、カード返却操作を受け付けた場合には、カードID、台間カード処理機ID、持玉の残高を含む持玉加算要求を管理装置50に送信する。そして、カードデータ16bをクリアした後、カード排出通知を管理装置50に送信し、カードを排出する。
【0100】
次に、
図4に示した台間カード処理機10の記憶部16が記憶するデータの一例について説明する。
図5は、
図4に示した自装置状態データ16a及びカードデータ16bの一例を示す図である。
【0101】
図5(a)に示す自装置状態データ16aは、台間カード処理機10のIDが「A101」であり、接続されている遊技機20の遊技機IDが「B201」であり、台間カード処理機10の遊技種が「玉1」である状態を示している。
【0102】
図5(b)に示すカードデータ16bは、台間カード処理機10に挿入されたカードのIDが「2015」であることを示している。なお、ここでは、カードIDの上1桁がカードの種別を示しており、上1桁が「1」のカードが一般カード、上1桁が「2」のカードが会員カードである。また、カードデータ16bは、貯玉再プレイ用の暗証番号が「1234」であり、プリペイド価値が「0」度数である状態を示している。なお、ここではプリペイド価値の度数とは1度数が100円相当である。
【0103】
また、カードデータ16bは、持玉として、玉1の持玉の残高が「990」玉であり、玉2の持玉の残高が「0」玉であり、玉3の持玉の残高が「0」玉であり、貯玉として、玉1の貯玉の残高が「0」玉であり、玉2の貯玉の残高が「0」玉であり、玉3の貯玉の残高が「0」玉である状態を示している。
【0104】
<遊技機20の構成>
次に、
図2に示した遊技機20の構成について説明する。
図6は、
図2に示した遊技機20の構成を示す機能ブロック図である。
図6に示すように、遊技機20は、通信制御部23、演出制御部24、遊技制御部25及び遊技玉制御部26を有する。通信制御部23は、台間カード処理機10との間のデータ通信を制御するための制御部である。台間カード処理機10との通信は、所定の暗号方式を用いた暗号通信を用いる。
【0105】
通信制御部23は、遊技機20の起動時に、遊技制御部25及び/又は遊技玉制御部26に設けられる制御CPUから識別情報を読み出し、識別情報が適切かどうかを確認し、適切であれば、台間カード処理機10との通信を確立して待機状態となる。待機状態において、台間カード処理機10から動作許可を受信したならば、演出制御部24、遊技制御部25及び遊技玉制御部26を起動し、遊技可能な状態とする。
【0106】
遊技制御部25は、遊技機20による遊技を制御する制御部である。実際には、遊技制御部25に対応するプログラムをCPUにロードして実行することにより、プロセスを実行させることになる。
【0107】
具体的には、遊技制御部25は、ハンドル操作検出による遊技玉の遊技盤面への発射制御、遊技盤面における入賞口に入った遊技玉の検出、始動口に入った遊技玉による乱数(0~65535の乱数値の中で、所定の範囲ごとに大当り、小当り、はずれの数値が割り当てられているもの)の取得及び抽選(特別図柄及び普通図柄)、遊技盤面に設けられる可動部材(チューリップ等)の制御、遊技盤面に設けられる特別図柄表示装置の表示制御、不正の虞がある異常(前枠が開いている、振動を検出した等)の検出及び上位装置への通知等を行う。
【0108】
遊技盤面には多数の障害釘が植設されており、ハンドル操作によって遊技盤面に発射された遊技玉は、障害釘の間を落下していき、入賞口、始動口に入賞するか、入賞せずに遊技盤面のアウト口から遊技盤面外に排出される。遊技玉が始動口に入賞したことにより抽選が行われ、大当りとなると、遊技盤面上の所定の入賞口を複数回開放状態に制御する大当り遊技が行われ、この入賞口への遊技玉の入賞が容易になることにより、遊技客に賞玉を付与する。
【0109】
また、大当りには、大当り遊技終了後、遊技客に所定の特典遊技を付与する特典付大当り遊技がある。特典付き大当り遊技には、確率変動大当りと時短大当りが含まれる。確率変動大当りと時短大当りは、それぞれ大当り後に特典遊技として確率変動遊技と時短遊技を付与するものである。時短遊技は、普通図柄抽選(上記する可動部材の開閉抽選)及び/又は特別図柄抽選(上記する遊技玉の入賞による大当り抽選)の変動時間(抽選処理を開始してから結果を表示するまでの時間)を短縮することにより、単位時間あたりの抽選回数を増大させ、単位時間あたりに大当りに当選する確率を高める特典遊技である。この特典遊技には、普通図柄の当選確率を高くする普通図柄確率変動を含んでいても良い。時短大当りによる時短遊技は、特別図柄抽選の抽選回数が大当り後所定の回数行われた場合に終了する。確率変動遊技については後述する。
【0110】
遊技制御部25は、確率変動機能を有する。確率変動機能とは、抽選結果が大当りのうち、特に定められた乱数範囲になった場合に、次回抽選に用いる大当りの乱数範囲を変更する(一般的には10倍程度にする)制御を行う機能である。確率変動遊技は、この変更された後の確率を用いて特別図柄抽選を行うものである。確率変動遊技は、次回大当り当選まで継続される。また、確率変動遊技と時短遊技を同時に付与してもよい。ただし、不測の遊技店の損害を予防するため、確率変動遊技あるいは時短遊技開始後、一定の遊技媒体を遊技客が獲得した場合は、打ち止め(一旦カードを排出し、賞品交換あるいは台移動を要求する)処理としてもよい。この場合、確率変動遊技状態になった後の遊技媒体数を遊技機20にて計数し、この計数値が所定値になった場合に遊技玉の発射を停止する等の遊技停止制御を行うことで実現できる。
【0111】
演出制御部24は、遊技中の演出を制御する制御部であり、演出図柄抽選部24a及び演出抽選部24bを有する。実際には、これらのプログラムをCPUにロードして実行することにより、演出図柄抽選部24a及び演出抽選部24bにそれぞれ対応するプロセスを実行させることになる。
【0112】
演出図柄抽選部24aは、遊技制御部25での特別図柄抽選に基づく、演出図柄(遊技盤面内の表示装置等の演出図柄表示装置で表示する図柄)の抽選(具体的には表示を最終的に7,7,7で止めるかどうかなど)を行う。
【0113】
演出抽選部24bは、演出図柄による抽選結果を表示するまでに行う演出の種類の抽選(キャラクタが出てきてリーチ演出をするなど)を行う。かかる演出は、メインの抽選結果に対して選択される演出が異なるように設定される。
【0114】
演出制御部24は、各演出の演出データを記憶する。さらに、演出制御部24は、演出図柄表示装置の表示を制御し、演出実行時には、背景図柄データに演出データを重ねて演出表示を行う。また、確率変動時には、通常状態と異なる背景色データを設定する。
【0115】
遊技玉制御部26は、遊技機管理玉数を制御する制御部である。実際には、遊技玉制御部26に対応するプログラムをCPUにロードして実行することにより、プロセスを実行させることになる。遊技可能数管理部26aは、遊技可能数すなわち遊技機管理玉数を管理する管理部である。
【0116】
具体的には、遊技玉制御部26は、遊技機管理玉数を遊技可能数メモリに記憶させ、遊技玉を発射する度に遊技機管理玉数を「1」減算し、入賞により獲得される賞出玉数を遊技機管理玉数に加算する。また、台間カード処理機10より玉数を通知された場合には、通知された玉数を遊技機管理玉数に加算して、台間カード処理機10に対して遊技機管理玉数に加算した旨を示す確認信号を送信する。また、遊技玉制御部26は、遊技機20に封入された遊技玉(循環玉)のクリーニング制御を行うこともできる。
【0117】
また、遊技玉制御部26は、遊技可能数メモリに記憶された遊技機管理玉数を定期的に台間カード処理機10に送信する。この場合には、遊技玉制御部26は、遊技可能数メモリの内容をゼロクリアすることなく、遊技状態によって遊技機管理玉数の更新を継続しつつ、台間カード処理機10へデータ取得時点での遊技機管理玉数の送信を行う。
【0118】
また、遊技機20には、計数ボタン22が設けられており、この計数ボタン22が押下されたことを示す信号が遊技玉制御部26に入力される。遊技玉制御部26は、計数ボタン22の押下操作を検出し、検出信号の立ち上がりから立ち下がりまでが一定時間未満あると、一定数ずつ(例えば1回の操作あたり100玉)の遊技機管理玉数のデータとともに、台間カード処理機10に管理移行要求を送信する。そして、台間カード処理機10の管理に移行した分の玉数を遊技機管理玉数から減算(無効化)する。また、計数ボタン22の押下操作を検出し、検出信号が立ち上がってから所定時間以上立ち下がりが検出されない場合には、検出信号が立ち上がった状態が一定時間続くごとに一定数ずつ(例えば5秒あたり200玉)の遊技機管理玉数のデータとともに、台間カード処理機10に管理移行要求を送信する。そして、台間カード処理機10の管理に移行した分の玉数を遊技機管理玉数から減算(無効化)する。遊技機管理玉数からの減算にあたっては、メモリに記憶した1の値から減算対象の値をディクリメントする方法や、メモリに記憶した値を減算後の値で更新し、減算前の値を削除あるいは論理削除して無効化する方法等が考えられるが、減算後の値が特定可能な状態であれば特に限定はされない。
【0119】
遊技制御部25と遊技玉制御部26とは、それぞれ個別の基板上に構成される。遊技制御部25が構成された遊技制御基板と遊技玉制御部26が構成された遊技玉制御基板は、それぞれ固有のIDを有する。遊技機20は、遊技制御基板のIDと遊技玉制御基板のIDとを組合せ、遊技機IDとして使用する。
【0120】
<管理装置50の構成>
次に、
図2に示した管理装置50の構成について説明する。
図7は、
図2に示した管理装置50の構成を示す機能ブロック図である。
図7に示すように、管理装置50は、表示部51及び入力部52と接続され、外部ネットワーク通信部53、店舗ネットワーク通信部54、記憶部55及び制御部56を有する。
【0121】
表示部51は、液晶パネルやディスプレイ装置等の表示デバイスである。入力部52は、キーボードやマウス等の入力デバイスである。外部ネットワーク通信部53は、外部ネットワークを介して図示しない認証鍵管理センタとデータ通信するためのインタフェース部である。店舗ネットワーク通信部54は、遊技店内において通信回線を介して島コントローラ30、セルフ賞品管理装置60及び精算機90とデータ通信するためのインタフェース部である。
【0122】
記憶部55は、ハードディスク装置や不揮発性メモリ等の記憶デバイスであり、カード管理データ55a、装置管理データ55b及び会員管理データ55cを記憶する。
【0123】
カード管理データ55aは、カードIDにプリペイド価値の残高や持玉の残高等を関連付けたデータである。装置管理データ55bは、遊技店に設置された装置に関するデータである。会員管理データ55cは、会員に対して発行した会員カードのカードIDに対して、会員の氏名、貯玉の情報等を関連付けたデータである。
【0124】
制御部56は、管理装置50の全体制御を行う制御部であり、カード管理部56a、装置管理部56b及び会員管理部56cを有する。実際には、これらのプログラムをCPUにロードして実行することにより、カード管理部56a、装置管理部56b及び会員管理部56cにそれぞれ対応するプロセスを実行させることになる。
【0125】
カード管理部56aは、カード管理データ55aの管理を行う処理部である。カード管理部56aは、台間カード処理機10、セルフ賞品管理装置60及び精算機90と通信して、カードIDに対応付けられたプリペイド価値及び持玉の残高を更新する。
【0126】
また、カード管理部56aは、台間カード処理機10からカード挿入通知を受信した場合には、該カードに関連づけられたプリペイド価値及び持玉の残高を通知する。
【0127】
また、カード管理部56aは、セルフ賞品管理装置60からカードに関連づけられた持玉の残高要求を受信した場合には、該カードに関連づけられた持玉の残高を通知する。
【0128】
また、カード管理部56aは、精算機90からカードに関連づけられたプリペイド価値の残高要求を受信した場合には、該カードに関連づけられたプリペイド価値の残高を通知する。
【0129】
また、カード管理部56aは、セルフ賞品管理装置60から有価価値更新要求を受信したならば、この有価価値更新要求に基づいて、カード管理データ55aを更新する。
【0130】
装置管理部56bは、装置管理データ55bの管理を行う処理部である。装置管理部56bは、台間カード処理機10から取得した台間カード処理機ID、設置場所及び遊技機IDに基づいて、装置管理データ55bを生成及び更新する。
【0131】
会員管理部56cは、会員管理データ55cの管理を行う処理部である。会員管理部56cは、台間カード処理機10及びセルフ賞品管理装置60と通信して、カードに関連付けられた貯玉の残高を更新する。
【0132】
また、会員管理部56cは、台間カード処理機10からカード挿入通知を受信した場合には、該カードに関連づけられた貯玉の残高及び暗証番号を通知する。
【0133】
また、会員管理部56cは、セルフ賞品管理装置60からカードに関連づけられた貯玉の残高要求を受信した場合には、該カードに関連づけられた貯玉の残高を通知する。
【0134】
また、会員管理部56cは、セルフ賞品管理装置60から有価価値更新要求を受信したならば、この有価価値更新要求に基づいて、会員管理データ55cを更新する。この際、有価価値更新要求に暗証番号が含まれていた場合は、この暗証番号が合致することを条件に更新処理を行う。
【0135】
また、会員管理部56cは、会員登録要求を受け付けた場合には、会員管理データ55cに会員を追加する更新を行う。
【0136】
ここで、会員管理部56cによる貯玉再プレイ処理について説明する。会員管理部56cは、台間カード処理機10から貯玉再プレイ要求データを受信したならば、該貯玉再プレイ要求データ内のカードIDに関連付けられた貯玉のうち、払出先のレートの貯玉の残高を払出単位数だけ引落し、貯玉再プレイの可能数を再計算する。そして、減算後の残高と貯玉再プレイの可能数とを含む貯玉再プレイデータを台間カード処理機10に送信する。
【0137】
次に、
図7に示した管理装置50の記憶部55が記憶するデータの一例について説明する。
図8は、
図7に示したカード管理データ55a、装置管理データ55b及び会員管理データ55cの一例を示す図である。
【0138】
図8(a)に示すカード管理データ55aは、カードID「1001」に対して、プリペイド価値が「0」度数であり、各レートの持玉の残高が「0」玉であり、使用先IDが「A101」である状態を対応付けている。すなわち、カードID「1001」のカードは、装置ID「A101」の台間カード処理機10に挿入されており、持玉については台間カード処理機10に管理が移っている。このため、各レートの持玉の残高はゼロとなる。
【0139】
また、カード管理データ55aは、カードID「2015」に対して、プリペイド価値が「0」度数であり、玉1の持玉の残高が「990」玉であり、玉2の持玉の残高が「0」玉であり、玉3の持玉の残高が「0」玉である状態を対応付けている。ただし、使用先IDの対応付けはされていない。すなわち、カードID「2015」のカードは、台間カード処理機10に挿入されておらず、持玉の管理が管理装置50により行われている。
【0140】
図8(b)に示す装置管理データ55bは、ID「A101」の台間カード処理機10に対して、その設置場所が「島1-1」であり、接続された遊技機20のIDが「B201」であり、遊技台番号が「11」であり、遊技種が「玉1」であり、遊技機20の機種が「EV01」であり、製造番号が「a」である状態を対応付けている。また、この遊技機20が使用中の状態にあることも示している。
【0141】
また、装置管理データ55bは、ID「A201」の台間カード処理機10に対して、その設置場所が「島2-1」であり、接続された遊技機20のIDが「B506」であり、遊技台番号が「21」であり、遊技種が「玉3」であり、遊技機20の機種が「DX03」であり、製造番号が「g」である状態を対応付けている。また、この遊技機20が使用中の状態にあることも示している。
【0142】
図8(c)に示す会員管理データ55cは、カードIDに対応付けられた、氏名、貯玉等を示している。具体的には、会員管理データ55cは、カードID「2015」に対して、氏名が「特許太郎」であり、玉1の貯玉の残高が「0」玉であり、玉2の貯玉の残高が「0」玉であり、玉3の貯玉の残高が「0」玉である状態を対応付けている。
【0143】
<セルフ賞品管理装置60の構成>
次に、
図2に示したセルフ賞品管理装置60の構成について説明する。
図9は、
図2に示したセルフ賞品管理装置60の構成を示す機能ブロック図である。
図9に示すように、セルフ賞品管理装置60は、レシート発行部62と接続され、表示操作部64、通信部65、記憶部66及び制御部67を有する。
【0144】
レシート発行部62は、感熱式プリンタなどのデバイスであり、選択した賞品を特定する情報を印字したレシートなど各種レシートを発行処理する。表示操作部64は、液晶タッチパネル等の入出力デバイスである。通信部65は、セルフ賞品管理装置60が通信回線を経由して管理装置50、カード回収機70及び賞品払出装置80と通信するためのインタフェース部である。
【0145】
記憶部66は、ハードディスク装置や不揮発性メモリ等の記憶デバイスであり、賞品在庫データ66a及び保有価値データ66bを記憶する。
【0146】
賞品在庫データ66aは、併設された賞品払出装置80の賞品の在庫を管理するためのデータである。保有価値データ66bは、併設されたカード回収機70で読み取ったカードに関連付けられた価値を示すデータである。
【0147】
制御部67は、セルフ賞品管理装置60を全体制御する制御部であり、賞品在庫管理部67a、保有価値管理部67b、賞品交換制御部67c、レシート発行処理部67d、カード追加制御部67e及び保有価値書き戻し処理部67fを有する。実際には、これらの機能部に対応するプログラムを図示しないROM等の不揮発性メモリに記憶しておき、これらのプログラムをCPUにロードして実行することにより、賞品在庫管理部67a、保有価値管理部67b、賞品交換制御部67c、レシート発行処理部67d、カード追加制御部67e及び保有価値書き戻し処理部67fにそれぞれ対応するプロセスを実行させることになる。
【0148】
賞品在庫管理部67aは、賞品在庫データ66aを管理する処理部である。賞品在庫管理部67aは、賞品払出装置80から賞品在庫データを受信したならば、受信したデータを賞品在庫データ66aに記憶する。
【0149】
保有価値管理部67bは、保有価値データ66bを管理する処理部である。保有価値管理部67bは、カード回収機70からカードIDを受信したならば、該カードIDに関連付けられた持玉及び貯玉の残高を管理装置50に要求する。
【0150】
また、保有価値管理部67bは、管理装置50からカードIDに関連付けられた持玉及び貯玉の残高を受信したならば、この持玉及び貯玉の残高を保有価値データ66bに加算して記憶するとともに、表示操作部64に交換確認画面を表示する。そして、保有価値データ66bの持玉数を含む書き戻し指示をカード回収機70に通知する。なお、交換確認画面においては、保有価値データ66bの持玉及び貯玉の合計数、この合計数を用いて交換可能な賞品数及び端玉数を表示する。
【0151】
賞品交換制御部67cは、賞品交換を制御する処理部である。賞品交換制御部67cは、表示操作部64に表示された交換確認画面において賞品交換が選択されたならば、カード回収機70にカード回収指示を通知するとともに、交換確認画面に表示された賞品に係る賞品コード及び個数を含む払出指示を賞品払出装置80に通知する。そして、端玉数をレシート発行処理部67dに受け渡すとともに、保有価値データ66bをゼロにクリアする。
【0152】
レシート発行処理部67dは、計数レシートを発行する処理部である。レシート発行処理部67dは、表示操作部64に表示された交換確認画面においてレシート発行が選択されたならば、カード回収機70にカード回収指示を通知するとともに、保有価値データ66bの持玉及び貯玉の合計数をレシートに印字し、計数レシートととして発行する。そして、保有価値データ66bをゼロにクリアする。
【0153】
また、レシート発行処理部67dは、賞品交換制御部67cから端玉数を受け取ったならば、この端玉数をレシートに印字し、端玉レシートとして発行する。
【0154】
カード追加制御部67eは、カード回収機70にカードを追加して処理する場合の制御を行う処理部である。カード追加制御部67eは、表示操作部64に表示された交換確認画面においてカード追加が選択されたならば、カード回収機70にカード回収指示を通知するとともに、表示操作部64にカード追加画面を表示する。
【0155】
保有価値書き戻し処理部67fは、保有価値データ66bの価値をカードに書き戻す処理部である。保有価値書き戻し処理部67fは、表示操作部64に表示された交換確認画面においてカードに書き戻し又は取引中止が選択されたならば、カード回収機70に挿入中のカードのカードID及び保有価値データ66bを含む有価価値更新要求を管理装置50に通知する。そして、表示操作部64にカード取り出し依頼画面を表示するとともに、保有価値データ66bをゼロにクリアする。
【0156】
また、保有価値書き戻し処理部67fは、表示操作部64に表示されたカード追加画面において会員カード忘れが選択されたならば、会員カードのカードID及び暗証番号を受け付け、この会員カードIDを管理装置50に問い合わせる。そして、管理装置50から暗証番号を受信したならば、この暗証番号とカード追加画面において受け付けた暗証番号が一致した場合に、保有価値データ66bを含む有価価値更新要求を管理装置50に通知する。さらに、管理装置50から更新成功を受信したならば、保有価値データ66bをゼロにクリアする。
【0157】
また、保有価値書き戻し処理部67fは、表示操作部64にカード追加画面を表示中において、会員カード又は有価価値の関連付けのない一般カードのカードIDをカード回収機70から受信したならば、この受信したカードID及び保有価値データ66bを含む有価価値更新要求を管理装置50に通知するとともに、保有価値データ66bの持玉数を含む書き戻し指示をカード回収機70に通知する。そして、表示操作部64にカード取り出し依頼画面を表示するとともに、保有価値データ66bをゼロにクリアする。
【0158】
次に、
図9に示したセルフ賞品管理装置60の記憶部66が記憶するデータの一例について説明する。
図10は、
図9に示した賞品在庫データ66a及び保有価値データ66bの一例を示す図である。
【0159】
図10(a)に示す賞品在庫データ66aは、賞品コード「0001」に対して、賞品名が「大賞品」であり、群コードが「01」であり、収納可能数が「100」個であり、在庫数が「20」個である状態を対応付け、賞品コード「0002」に対して、賞品名が「中賞品」であり、群コードが「01」であり、収納可能数が「300」個であり、在庫数が「150」個である状態を対応付け、賞品コード「0003」に対して、賞品名が「小賞品」であり、群コードが「01」であり、収納可能数が「500」個であり、在庫数が「230」個である状態を対応付けている。
【0160】
図10(b)に示す保有価値データ66bは、玉1の持玉数が「1000」玉であり、玉2の持玉数が「0」玉であり、玉3の持玉数が「0」玉であり、玉1の貯玉数が「0」玉であり、玉2の貯玉数が「0」玉であり、玉3の貯玉数が「0」玉である状態を示している。
【0161】
<実施形態1に係るセルフ賞品管理装置60における表示の一例>
次に、本実施形態1に係るセルフ賞品管理装置60における表示の一例について説明する。
図11は、本実施形態1に係るセルフ賞品管理装置60における表示の一例を示す図である。ここでは、セルフ賞品管理装置60で表示する交換確認画面及びカード追加画面の一例を説明する。
【0162】
図11(a)に示すように、交換確認画面では、カードに関連付けられた持玉及び貯玉の残高と、この残高で交換可能な賞品を表示する。例えば、遊技種が「4円パチンコ」における持玉及び貯玉の残高の総数が「2180」玉であり、賞品に交換可能な交換玉数が「2150」玉であり、端玉となる残りが「30」玉であることを表示する。また、交換玉数「2150」玉で交換可能な賞品は、大賞品が「1」個であり、中賞品が「3」個であり、小賞品が「2」個であることを表示する。
【0163】
また、交換処理を継続するか否か等の指示を受け付けるため、「交換」、「カード追加」、「レシート発行」、「カードに書き戻し」及び「取引中止」の各ボタンを表示する。「交換」ボタンを押下すると、表示した賞品の交換処理を行う。「カード追加」ボタンを押下すると、カード回収機70によるカードの追加を受け付ける。「レシート発行」ボタンを押下すると、持玉及び貯玉の残高に係る計数レシートを発行する。「カードに書き戻し」又は「取引中止」ボタンを押下すると、カード回収機70に挿入されているカードに対して、持玉及び貯玉の残高を書き戻す。
【0164】
図11(b)に示すように、カード追加画面では、一般カードの挿入を促す表示を行う。例えば、「一般カードをセットしてください」と表示する。また、会員カード又は有価価値の関連付けのない一般カードを受け付けた場合は、受け付けたカードにセルフ賞品管理装置60が記憶している持玉及び貯玉の残高を書き戻す旨を表示する。具体的には、「会員カード又は価値なしの一般カードをセットすると、カードに価値を書き戻します」と表示する。
【0165】
また、「会員カード忘れ」ボタンを表示し、このボタンが押下されたならば、セルフ賞品管理装置60は、会員カードのカードID及び暗証番号を受け付け、記憶中の価値を貯玉として、管理装置50の会員管理データ55cを更新する。具体的には、次の処理を行う。
【0166】
セルフ賞品管理装置60は、受け付けた会員カードIDを管理装置50に問い合わせる。管理装置50は、会員カードIDに対応付けられた暗証番号をセルフ賞品管理装置60に通知する。セルフ賞品管理装置60は、受信した暗証番号と受け付けた暗証番号が一致した場合に、管理装置50に保有価値データ66bの有価価値更新要求を通知する。管理装置50は、有価価値更新要求の処理結果をセルフ商品管理装置50に通知し、セルフ賞品管理装置60は、更新成功を受信した場合に、保有価値データ66bをゼロにクリアする
【0167】
<実施形態1に係る一般カードを用いた賞品交換処理の処理手順>
次に、本実施形態1に係る一般カードを用いた賞品交換処理の処理手順について説明する。
図12は、本実施形態1に係る一般カードを用いた賞品交換処理の処理手順を示すフローチャートである。
【0168】
図12に示すように、セルフ賞品管理装置60は、一般カードを受け付けたカード回収機70からカードIDを受信したならば(ステップS101;Yes)、このカードIDに関連付けられた価値を管理装置50から取得し、記憶中の価値を示す保有価値データ66bに加算して記憶する(ステップS102)。そして、交換確認画面を表示する(ステップS103)。
【0169】
交換確認画面において、賞品交換を受け付けたならば(ステップS104;Yes)、挿入中のカードを回収するカード回収指示をカード回収機70に通知する(ステップS105)。カード回収機70は、カード回収指示を受信したならば、挿入中のカード内の持玉を引き落としてゼロにクリアし、このカードを回収する。
【0170】
セルフ賞品管理装置60は、賞品交換処理を行う払出指示を賞品払出装置80に通知し(ステップS106)、そのまま処理を終了する。
【0171】
セルフ賞品管理装置60は、交換確認画面において、レシート発行を受け付けたならば(ステップS104;No、ステップS107;Yes)、挿入中のカードを回収するカード回収指示をカード回収機70に通知する(ステップS108)。カード回収機70は、カード回収指示を受信したならば、挿入中のカード内の持玉を引き落としてゼロにクリアし、このカードを回収する。
【0172】
セルフ賞品管理装置60は、保有価値データ66bの内容をレシートに発行し(ステップS109)、そのまま処理を終了する。
【0173】
交換確認画面において、カードへの書き戻しを受け付けたならば(ステップS107;No、ステップS110;Yes)、カード取り出し依頼画面を表示し(ステップS121)、そのまま処理を終了する。
【0174】
交換確認画面において、取引中止を受け付けたならば(ステップS110;No、ステップS111;Yes)、カード取り出し依頼画面を表示し(ステップS121)、そのまま処理を終了する。
【0175】
交換確認画面において、カード追加を受け付けていないならば(ステップS111;No、ステップS112;No)、ステップS104に移行する。
【0176】
交換確認画面において、カード追加を受け付けたならば(ステップS111;No、ステップS112;Yes)、挿入中のカードを回収するカード回収指示をカード回収機70に通知し(ステップS113)、カード追加画面を表示する(ステップS114)。カード回収機70は、カード回収指示を受信したならば、挿入中のカード内の持玉を引き落としてゼロにクリアし、このカードを回収する。
【0177】
セルフ賞品管理装置60は、カード追加画面において、会員カード忘れを受け付けたならば(ステップS115;Yes)、会員カードのカードID及び暗証番号を受け付け、記憶中の価値を貯玉として、管理装置50の会員管理データ55cを更新し(ステップS116)、そのまま処理を終了する。なお、会員管理データ55cの更新は、具体的には次の処理を行う。
【0178】
セルフ賞品管理装置60は、受け付けた会員カードIDを管理装置50に問い合わせる。管理装置50は、会員カードIDに対応付けられた暗証番号をセルフ賞品管理装置60に通知する。セルフ賞品管理装置60は、受信した暗証番号と受け付けた暗証番号が一致した場合に、管理装置50に保有価値データ66bの有価価値更新要求を通知する。管理装置50は、有価価値更新要求の処理結果をセルフ商品管理装置50に通知し、セルフ賞品管理装置60は、更新成功を受信した場合に、保有価値データ66bをゼロにクリアする
【0179】
セルフ賞品管理装置60は、カード追加画面の表示中において、カード回収機70で追加のカードを受け付け、この追加カードが価値を関連付けられた一般カードであるならば(ステップS117;Yes)、このカードの価値を取得し、記憶中の価値を示す保有価値データ66bに加算して記憶する(ステップS118)。そして、保有価値データ66bに記憶中の価値をカードに書き戻し(ステップS119)、ステップS103に移行する。
【0180】
カード追加画面の表示中において、カード回収機70で追加のカードを受け付け、この追加カードが、会員カード又は価値の関連付けのない一般カードであるならば(ステップS117;No)、保有価値データ66bに記憶中の価値をカード回収機70に挿入中のカードに書き戻し(ステップS120)、カード取り出し依頼画面を表示して(ステップS121)、処理を終了する。
【0181】
上述してきたように、本実施形態1に係る賞品交換システムでは、一般カードの価値を用いた賞品交換処理中に取引が中止されたならば、セルフ賞品管理装置で管理している価値をカードに書き戻して返却するよう構成したので、賞品管理装置に所定の回収箱を付設して記憶媒体を回収する場合において、効率的に交換取引を中止することができる。
【0182】
なお、上記の実施形態1では、セルフ賞品管理装置で交換確認画面の表示中において、カード書き込み処理及びレシート発行処理を受け付ける構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、カード書き込み処理及びレシート発行処理は、従業員専用の操作として限定するよう構成することもできる。また、従業員専用とするか遊技客でも操作可能とするかは、遊技店において設定できるよう構成することもできる。
【0183】
また、上記の実施形態1では、セルフ賞品管理装置でカード追加画面の表示中において、価値の関連付けのない一般カードを受け付けたならば、このカードに価値を書き戻す構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、価値の関連付けのない一般カードへの価値の書き戻し処理は、従業員専用の操作として限定するよう構成することもできる。また、従業員専用とするか遊技客でも操作可能とするかは、遊技店において設定できるよう構成することもできる。
【0184】
[実施形態2]
ところで、上記の実施形態1では、一般カードの価値を用いた賞品交換処理中に取引が中止されたならば、セルフ賞品管理装置で管理している価値をカードに書き戻して返却する構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0185】
遊技客は、獲得した持玉を一般カード又は会員カードに関連付けて保有したり、発行したレシートとして保有することもできる。また、会員は、持玉を別の日に使用するために、貯玉として保有することもできる。このように、遊技客は、獲得した玉数を複数の形態で保有することができるが、賞品交換を行う際に、賞品交換に使用する玉数を指定する操作が煩雑になって操作時間が長くなるとともに、誤操作の発生も懸念される。
【0186】
この課題を解決するため、本発明は、遊技客が獲得した玉数を保有する形態に応じて、賞品交換できる形態を制限できるよう構成することもできる。本実施形態2では、遊技客が獲得した玉数又はメダル数を保有する形態に応じて、賞品交換できる形態を制限できる賞品交換システムについて説明する。
【0187】
<実施形態2に係る賞品交換システムの概要>
本実施形態2に係る賞品交換システムの概要について説明する。
図13は、本実施形態2に係る賞品交換システムの概要を説明するための説明図である。
【0188】
図13に示すように、本実施形態2に係る賞品交換システムでは、賞品交換可能な価値を制限するパターンとして、パターン1からパターン4に区分している。
【0189】
パターン1では、事前に読み込んだ一般カード又はレシートに関連付けられた持玉又は持メダルの残高のみを賞品交換可能とする。パターン1では、会員カードに関連付けられた価値による賞品交換を禁止する。
【0190】
パターン2では、当日の遊技で獲得した玉又はメダルの残高のみを賞品交換可能とする。パターン2では、当日に獲得した貯玉又は貯メダルでの賞品交換は許可する一方、前日までに獲得した貯玉又は貯メダルでの賞品交換は禁止する。
【0191】
パターン3では、一般カード、レシート又は会員カードの持玉又は持メダルの残高のみを賞品交換可能とする。パターン3では、会員カードに関連付けられた貯玉又は貯メダルによる賞品交換を禁止する。
【0192】
パターン4では、全ての玉又はメダルでの賞品交換可能とする。すなわち、賞品交換を行う際に、獲得した価値の保有形態に関わらず、価値の使用制限を行わない。
【0193】
上述してきたように、本実施形態2に係る賞品交換システムでは、遊技客が獲得した玉数又はメダル数を保有する形態に応じて、賞品交換できる形態を制限することができる。
【0194】
なお、上記の実施形態2では、遊技客が獲得した玉数又はメダル数を保有する形態に応じて、賞品交換できる形態を制限する構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、賞品管理装置に関係する装置の状態に応じて、賞品交換を提案する賞品数を変更するよう構成することもできる。例えば、賞品払出装置に中賞品の在庫がない場合には、中賞品以外の賞品のみで提案するよう構成することもできる。
【0195】
また、上記の実施形態2では、遊技客が獲得した玉数又はメダル数を保有する形態に応じて、賞品交換できる形態を制限する構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技客の使いやすさを考慮した賞品交換の提案を行うよう構成することもできる。例えば、交換する賞品数が11個以上であれば、一度に手に持つことが難しくなるため、交換する賞品数が10個以下になるように賞品交換を提案するよう構成することもできる。
【0196】
[実施形態3]
ところで、上記の実施形態1では、一般カードの価値を用いた賞品交換処理中に取引が中止されたならば、セルフ賞品管理装置で管理している価値をカードに書き戻して返却する構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0197】
セルフ賞品管理装置を用いて自分で操作を行うことには、消極的な遊技客も存在する。このような遊技客の中には、操作自体ができないという人は多くはないと考えられる。このような遊技客に対して、いかにセルフ賞品管理装置を利用してもらうようにするかが、遊技店としての課題となっている。
【0198】
この課題を解決するため、本発明は、セルフ賞品管理装置を利用する遊技客に対して特典ポイントを発行するよう構成することもできる。本実施形態3では、セルフ賞品管理装置を利用する遊技客に対して特典ポイントを発行する賞品交換システムについて説明する。
【0199】
<実施形態3に係る賞品交換システムの概要>
本実施形態3に係る賞品交換システムの概要について説明する。
図14は、本実施形態3に係る賞品交換システムの概要を説明するための説明図である。
【0200】
図14に示すように、本実施形態3に係る賞品交換システムでは、店舗PC110を用いて、抽出条件情報DBに対して、特典を付与するための条件である抽出条件を設定する。例えば、セルフ賞品管理装置の利用率が50%以上である場合や、来店回数が10回以上である場合を条件として設定する。一方、1回の賞品交換が2000円未満の場合や迷惑行為者などの要注意人物として登録されている遊技客の場合は、特典を付与する対象から除外する設定を行うこともできる。
【0201】
また、店舗PC110を用いて、特典情報DBに対して、付与する特典の内容を設定する。例えば、駐車券の発行、特典ポイントの発行、遊技店特別情報を閲覧できるURLの発行などを設定する。
【0202】
賞品交換システムは、賞品交換の履歴を記憶している賞品交換ログ情報DB、抽出条件情報DB及び特典情報DBを用いて、特典の付与対象となる遊技客及び特典内容を抽出する抽出処理を行い、この結果を抽出者情報として抽出者情報DBに記憶する。
【0203】
賞品交換システムは、セルフ賞品管理装置100がカードを受け付けた際に、このカードが抽出者情報DBの抽出者情報に該当する場合には、設定された特典を発行する。例えば、特典ポイントとしての10ポイントをレシートに印字して発行する。
【0204】
上述してきたように、本実施形態3に係る賞品交換システムでは、セルフ賞品管理装置を利用する遊技客に対して特典ポイントを発行することができる。
【0205】
なお、上記の実施形態3では、セルフ賞品管理装置を利用する遊技客に対して特典ポイントを発行する構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、セルフ賞品管理装置以外のセルフ機器に対して、本発明を適用するよう構成することもできる。
【0206】
[実施形態4]
ところで、上記の実施形態1では、一般カードの価値を用いた賞品交換処理中に取引が中止されたならば、セルフ賞品管理装置で管理している価値をカードに書き戻して返却する構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0207】
賞品管理装置で賞品交換した場合、端玉を安価なお菓子などに交換しているが、遊技客の中には、この端玉も自分が獲得した価値であるのにも関わらず、還元が十分ではないと感じる人も少なくない。このような遊技客の不満に対応することが課題となっている。
【0208】
この課題を解決するため、本発明は、端玉に対する端玉ポイントを発行し、獲得したポイント数に応じて景品と交換するよう構成することもできる。本実施形態4では、端玉に対する端玉ポイントを発行し、獲得したポイント数に応じて景品と交換する賞品交換システムについて説明する。
【0209】
<実施形態4に係る賞品交換システムの概要>
本実施形態4に係る賞品交換システムの概要について説明する。
図15は、本実施形態4に係る賞品交換システムの概要を説明するための説明図である。
【0210】
図15(a)に示すように、本実施形態4に係る賞品交換システムでは、端玉が発生したならば、レート及び端玉数に応じた端玉ポイントをレシートに印字して発行する。具体的には、4円パチンコでは、端玉1玉で4ポイントとして発行し、1円パチンコでは、端玉1玉で1ポイントとして発行する。例えば、1円パチンコ5玉の端玉に対して5ポイントの端玉ポイントを発行する。
【0211】
発行したレシートには、景品交換可能なポイント数及び有効期限を表示する。例えば、景品交換に必要なポイント数は100ポイントであり、有効期限は、発行日から6ヵ月である旨を印字する。なお、有効期限は、遊技店において設定可能とする。
【0212】
図15(b)に示すように、端玉ポイントが所定のポイント数になったならば、景品と交換する。例えば、100ポイントで景品と交換する。
【0213】
上述してきたように、本実施形態4に係る賞品交換システムでは、端玉に対する端玉ポイントを発行し、獲得したポイント数に応じて景品と交換することができる。
【0214】
[実施形態5]
ところで、上記の実施形態1では、一般カードの価値を用いた賞品交換処理中に取引が中止されたならば、セルフ賞品管理装置で管理している価値をカードに書き戻して返却する構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0215】
セルフ賞品管理装置で賞品交換する際、タバコなどは遊技客の年齢確認を行わなければならないため、その都度、従業員が年齢確認を行っている。セルフ賞品管理装置を導入することにより従業員の負担を軽減している一方で、年齢確認作業は残っているために、従業員の負担が十分に軽減されていない。
【0216】
この課題を解決するため、本発明は、会員カードとマイナンバーカードを紐づけることにより、遊技客の年齢確認作業を効率化するよう構成することもできる。本実施形態5では、会員カードとマイナンバーカードを紐づけることにより、遊技客の年齢確認作業を効率化する賞品交換システムについて説明する。
【0217】
<実施形態5に係る賞品交換システムの概要>
本実施形態5に係る賞品交換システムの概要について説明する。
図16は、本実施形態5に係る賞品交換システムの概要を説明するための説明図である。
【0218】
図16(a)に示すように、従来の賞品交換システムでは、会員カードがマイナンバーカードとの紐づけがないため、セルフ賞品管理装置60において、会員カードに関連付けられた価値を用いてタバコに賞品交換する場合には、タバコとの賞品交換を自己申告するとともに、従業員による遊技客の年齢確認を行う必要があった。この自己申告では、タバコを選択した際に、成人か否かの確認画面が表示されるため、その画面で成人であることを選択することにより、自己申告を行う。
【0219】
図16(b)に示すように、本実施形態5に係る賞品交換システムでは、会員カードがマイナンバーカードと紐づけられているため、遊技客が20歳以上であるならば、セルフ賞品管理装置200において、会員カードに関連付けられた価値を用いてタバコに賞品交換する場合に、タバコとの賞品交換を無条件で読込可能であるとともに、従業員による遊技客の年齢確認を行う必要もない。
【0220】
上述してきたように、本実施形態5に係る賞品交換システムでは、会員カードとマイナンバーカードを紐づけることにより、遊技客の年齢確認作業を効率化することができる。
【0221】
なお、上記の実施形態5では、会員カードとマイナンバーカードを紐づけることにより、遊技客の年齢確認作業を効率化する構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、会員カードと紐付けたマイナンバーカードの情報を用いて、年代別や誕生日毎のサービスを提供するよう構成することもできる。
【0222】
[実施形態6]
ところで、上記の実施形態1では、一般カードの価値を用いた賞品交換処理中に取引が中止されたならば、セルフ賞品管理装置で管理している価値をカードに書き戻して返却する構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0223】
セルフ賞品管理装置で一般カードを用いて賞品交換する際、タバコなどは遊技客の年齢確認ができないために、賞品交換の対象賞品として表示されない。従業員を介さずに年齢確認を行うことは、マイナンバーカードを用いればできるものの、賞品交換の都度、マイナンバーカードを提示することは、マイナンバーカード紛失の懸念もある。
【0224】
この課題を解決するため、本発明は、セルフ賞品管理装置において賞品交換を行う場合に、マイナンバーカードに紐づけた会員カードを用いて年齢確認を行うよう構成することもできる。本実施形態5では、セルフ賞品管理装置において賞品交換を行う場合に、マイナンバーカードに紐づけた会員カードを用いて年齢確認を行う賞品交換システムについて説明する。
【0225】
<実施形態6に係る賞品交換システムの概要>
本実施形態6に係る賞品交換システムの概要について説明する。
図17は、本実施形態6に係る賞品交換システムの概要を説明するための説明図である。
【0226】
図17に示すように、本実施形態6に係る賞品交換システムでは、セルフ賞品管理装置300が一般カードを受け付けたならば、20歳未満の遊技客でも交換可能な賞品のみを表示する。
【0227】
セルフ賞品管理装置300は、年齢が20歳以上の遊技客のマイナンバーカードと紐づけされた会員カードを受け付けたならば、タバコや酒も交換可能な賞品として表示する。そして、タバコが選択されたならば、計数レシートにタバコを印字して発行する。
【0228】
上述してきたように、本実施形態6に係る賞品交換システムでは、セルフ賞品管理装置において賞品交換を行う場合に、マイナンバーカードに紐づけた会員カードを用いて年齢確認を行うことができる。
【0229】
[実施形態7]
ところで、上記の実施形態1では、一般カードの価値を用いた賞品交換処理中に取引が中止されたならば、セルフ賞品管理装置で管理している価値をカードに書き戻して返却する構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0230】
セルフ賞品管理装置でタバコとの賞品交換する際は、特殊賞品などの賞品交換画面を経てタバコへの交換画面表示及びマイナンバーカード等を用いた年齢確認を行う必要がある。この手順では、タバコだけを賞品交換したい遊技客にとって、操作の負担や時間を要することが課題とされている。
【0231】
この課題を解決するため、本発明は、セルフ賞品管理装置においてタバコなどの特定の賞品交換を行う場合に、マイナンバーカードを用いて特定の賞品を軽易に交換できるよう構成することもできる。本実施形態7では、セルフ賞品管理装置においてタバコなどの特定の賞品交換を行う場合に、マイナンバーカードを用いて特定の賞品を軽易に交換できる賞品交換システムについて説明する。
【0232】
<実施形態7に係る賞品交換システムの概要>
本実施形態7に係る賞品交換システムの概要について説明する。
図18は、本実施形態7に係る賞品交換システムの概要を説明するための説明図である。
【0233】
図18に示すように、本実施形態7に係る賞品交換システムでは、セルフ賞品管理装置400が、20歳以上の遊技客のマイナンバーカードを受け付けたならば、20歳以上の遊技客が交換可能な賞品を表示する。ここで、表示された賞品(例えば、タバコ1個)を選択する。
【0234】
カードを受け付けたならば、このカードに紐づけられた価値から選択した賞品の価値を減ずることにより、賞品交換を行う。そして、計数レシートを発行する。
【0235】
上述してきたように、本実施形態7に係る賞品交換システムでは、セルフ賞品管理装置においてタバコなどの特定の賞品交換を行う場合に、マイナンバーカードを用いて特定の賞品を軽易に交換することができる。
【0236】
なお、上記の実施形態7では、マイナンバーカードによって年齢確認を行う構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、IC内蔵の免許証を用いて年齢確認を行うよう構成することもできる。
【0237】
また、上記の実施形態7では、20歳以上の年齢確認ができたならば、タバコなどの賞品交換画面を表示する構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、タバコの他に、遊技中に好まれるコーヒーなどの飲料も合わせて表示するよう構成することもできる。
【0238】
また、上記の実施形態7では、20歳以上の年齢確認ができたならば、タバコなどの賞品交換画面を表示する構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、20歳未満でも賞品交換可能な飲料などは、セルフ賞品管理装置の操作画面をタッチするだけで、飲料の賞品交換画面を表示するよう構成することもできる。
【0239】
[実施形態8]
ところで、上記の実施形態1では、一般カードの価値を用いた賞品交換処理中に取引が中止されたならば、セルフ賞品管理装置で管理している価値をカードに書き戻して返却する構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0240】
遊技で獲得した持玉は、会員カードであれば貯玉にして翌日以降も使用することができるが、一般カードであれば、当日のみの使用に限定される。このため、一般カードの持玉の残高は、当日中に賞品交換を行う必要がある。遊技客の中には、一般カードの持玉を賞品交換し忘れて損害を被ってしまうことに不安を覚える人が少なくはない。
【0241】
この課題を解決するため、本発明は、遊技終了時に台間カード処理機においてマイナンバーカードを登録することにより、このマイナンバーカードと獲得した持玉を紐づけるよう構成することもできる。本実施形態8では、遊技終了時に台間カード処理機においてマイナンバーカードを登録することにより、このマイナンバーカードと獲得した持玉を紐づける賞品交換システムについて説明する。
【0242】
<実施形態8に係る賞品交換システムの概要>
本実施形態8に係る賞品交換システムの概要について説明する。
図19~
図21は、本実施形態8に係る賞品交換システムの概要を説明するための説明図である。
【0243】
図19に示すように、本実施形態8に係る賞品交換システムでは、遊技終了後に会員カードと紐づけされていないマイナンバーカードを台間カード処理機500に翳したならば、遊技において獲得した持玉をこのマイナンバーカードに紐づける。
【0244】
セルフ賞品管理装置600は、マイナンバーカードを受け付けたならば、このマイナンバーカードに紐づけられた持玉に基づいて賞品交換を行う。なお、このマイナンバーカードを会員カードに紐づけることによって、当日に獲得した持玉を貯玉に移行し、翌日以降も使用することができる。
【0245】
図20に示すように、遊技終了後に会員カードと紐づけられたマイナンバーカードを台間カード処理機500に翳したならば、遊技において獲得した持玉をこのマイナンバーカードに紐づける。この際、獲得した玉数は、会員カードにも紐づけられる。
【0246】
セルフ賞品管理装置600は、マイナンバーカード又は会員カードを受け付けたならば、このマイナンバーカード又は会員カードに紐づけられた持玉及び貯玉に基づいて賞品交換を行う。
【0247】
図21(a)に示すように、遊技中に遊技機20等のトラブルによって遊技を中止した場合、マイナンバーカードを台間カード処理機500に翳したならば、遊技において獲得した持玉をこのマイナンバーカードに紐づける。
【0248】
図21(b)に示すように、他の装置(例えば、セルフ賞品管理装置600)がマイナンバーカードを受け付けることにより、このマイナンバーカードに紐づけられた持玉に基づいて賞品交換等の処理を行う。なお、このマイナンバーカードが会員カードに紐づけられていない場合には、会員カードに紐づけることによって、当日に獲得した持玉を貯玉に移行し、翌日以降も使用することができる。
【0249】
上述してきたように、本実施形態8に係る賞品交換システムでは、遊技終了時に台間カード処理機においてマイナンバーカードを登録することにより、このマイナンバーカードと獲得した持玉を紐づけることができる。
【0250】
なお、上記の実施形態8では、遊技終了時に台間カード処理機においてマイナンバーカードを登録することにより、このマイナンバーカードと獲得した持玉を紐づける構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。一般カードでマイナンバーカードを登録した場合に、このマイナンバーカードに対してポイントを付与する等の会員サービスを提供するよう構成することもできる。
【0251】
また、上記の実施形態8では、遊技終了時に台間カード処理機においてマイナンバーカードを登録することにより、このマイナンバーカードと獲得した持玉を紐づける構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。会員カードと紐づけられたマイナンバーカードを賞品管理装置が受け付けたならば、紐づけられた会員カードを特定し、この会員カードと同様のサービス(例えば、貯玉合算交換や端数貯玉)を提供するよう構成することもできる。
【0252】
また、上記の実施形態1~8では、遊技媒体として遊技玉を用いるスマートパチンコにおいて、本発明を適用する構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技媒体としてメダルを用いるスマートパチスロにも本発明を適用するよう構成することもできる。
【0253】
また、上記の実施形態1~8では、スマートパチンコを例示した場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各台計数機付きの遊技機等を用いた場合に適用することもできる。
【0254】
また、上記の各実施形態で図示した各構成は機能概略的なものであり、必ずしも物理的に図示の構成をされていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の形態は図示のものに限られず、その全部又は一部を各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。
【産業上の利用可能性】
【0255】
本発明に係る賞品交換システム、賞品管理装置及び賞品交換方法は、賞品管理装置に所定の回収箱を付設して記憶媒体を回収する場合において、効率的に交換取引を中止する場合に適している。
【符号の説明】
【0256】
10 台間カード処理機
11 状態表示部
12 紙幣搬送部
12a 紙幣挿入口
13 表示操作部
14 リーダライタ
14a カード挿入口
15 通信部
16 記憶部
16a 自装置状態データ
16b カードデータ
17 制御部
17a データ管理部
18 遊技管理部
18a 認証処理部
18b 認証鍵管理部
18c 遊技機状態管理部
20 遊技機
21 ハンドル
22 計数ボタン
23 通信制御部
24 演出制御部
24a 演出図柄抽選部
24b 演出抽選部
25 遊技制御部
26 遊技玉制御部
26a 遊技可能数管理部
30 島コントローラ
50 管理装置
51 表示部
52 入力部
53 外部ネットワーク通信部
54 店舗ネットワーク通信部
55 記憶部
55a カード管理データ
55b 装置管理データ
55c 会員管理データ
56 制御部
56a カード管理部
56b 装置管理部
56c 会員管理部
60 セルフ賞品管理装置
62 レシート発行部
64 表示操作部
65 通信部
66 記憶部
66a 賞品在庫データ
66b 保有価値データ
67 制御部
67a 賞品在庫管理部
67b 保有価値管理部
67c 賞品交換制御部
67d レシート発行処理部
67e カード追加制御部
67f 保有価値書き戻し処理部
70 カード回収機
80 賞品払出装置
90 精算機
100 セルフ賞品管理装置
110 店舗PC
200 セルフ賞品管理装置
300 セルフ賞品管理装置
400 セルフ賞品管理装置
500 台間カード処理機
600 セルフ賞品管理装置