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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024174739
(43)【公開日】2024-12-17
(54)【発明の名称】画像読取装置、及び画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   H04N 1/00 20060101AFI20241210BHJP
   H04N 1/10 20060101ALI20241210BHJP
   H04N 1/12 20060101ALI20241210BHJP
【FI】
H04N1/00 L
H04N1/10
H04N1/12
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023092733
(22)【出願日】2023-06-05
(71)【出願人】
【識別番号】000006150
【氏名又は名称】京セラドキュメントソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003443
【氏名又は名称】弁理士法人TNKアジア国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小野 優
【テーマコード(参考)】
5C062
5C072
【Fターム(参考)】
5C062AA05
5C062AB02
5C062AB20
5C062AB22
5C062AB23
5C062AB30
5C062AB32
5C062AB33
5C062AB35
5C062AB41
5C062AB43
5C062AB44
5C062AC02
5C062AC04
5C062AC09
5C062AC11
5C062AC15
5C062AC22
5C062AC71
5C062AD02
5C062AE01
5C062AE15
5C062AF07
5C062AF14
5C062AF15
5C072AA01
5C072BA05
5C072CA02
5C072DA02
5C072DA04
5C072DA12
5C072EA05
5C072FB12
5C072FB25
5C072LA02
5C072LA08
5C072LA18
5C072NA01
5C072NA07
5C072UA02
5C072UA11
5C072UA13
5C072XA04
(57)【要約】
【課題】ユーザーが原稿の表裏を誤って読み取らせたときに、原稿の一方片面の画像と他方片面の画像の表裏の関係を簡単に変更できるようにする。
【解決手段】画像読取装置20において、制御部29は、搬送原稿両面読取りモードを設定し、第2撮像部42により原稿の一方片面の画像を読取らせ、引き続いて原稿が表裏反転されて原稿トレイ33に再び載置されると、第2撮像部42により原稿の他方片面の画像を読取らせ、原稿の一方片面の画像及び他方片面の画像を対応付けて表示部24に表示させ、原稿の一方片面の画像及び他方片面の画像のいずれを表面の画像とするかの選択肢を表示部24に表示させ、操作部の操作に応じて原稿の一方片面の画像及び他方片面の画像のいずれかを表面の画像とする。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部と、
複数の原稿が載置される原稿トレイと、
前記原稿トレイから引き出された前記複数の原稿を搬送する直線搬送路と、
前記直線搬送路から分岐された湾曲搬送路と、
前記原稿トレイ上では上向きとなる複数の原稿の面の画像を、当該複数の原稿が前記湾曲搬送路を通じて搬送されているときに読取る第1撮像部と、
前記直線搬送路と前記湾曲搬送路の分岐位置よりも原稿搬送方向の上流側に設けられて、前記原稿トレイ上では下向きとなる前記複数の原稿の面の画像を、当該複数の原稿が前記直線搬送路を通じて搬送されているときに読取る第2撮像部と、
前記第1撮像部及び前記第2撮像部によって読み取られた画像を一時的に記憶するメモリーと、
ユーザーからの指示を受け付ける操作部と、
前記原稿トレイから引き出された前記複数の原稿を、前記直線搬送路を通じて搬送させ、前記第2撮像部により前記原稿トレイ上では下向きとなる前記複数の原稿の面の画像を読取らせ、続いて前記複数の原稿が前記原稿トレイに再び載置されたときに、前記原稿トレイから引き出された前記複数の原稿を、前記直線搬送路を通じて搬送させ、前記第2撮像部により前記原稿トレイ上では下向きとなる前記複数の原稿の面の画像を読取らせる搬送原稿両面読取りモードでの動作制御を行う制御部と、を備え、
前記制御部は、前記操作部に前記搬送原稿両面読取りモードの実行指示が受け付けられたとき、前記搬送原稿両面読取りモードでの動作制御を行い、前記第2撮像部による第1回目の読取で得られた各画像と、前記第2撮像部による第2回目の読取で得られた各画像とを前記表示部に表示させ、前記操作部に受け付けられた指示に従って、第1回目の読取で得られた各画像と第2回目の読取で得られた各画像のいずれかを一括して表面の画像に設定し、他方を一括して裏面に設定する、画像読取装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記第2撮像部による読取で得られた各画像が白紙を読み取った白紙画像であるか否かを判定し、前記第2撮像部による読取で得られた各画像のうち、白紙画像であると判定した画像を前記メモリーに記憶させず、第1回目の読取で得られた各画像と第2回目の読取で得られた各画像について、白紙画像と判定した画像と同頁の画像であって白紙画像ではない画像をこの頁の表面に設定する、請求項1に記載の画像読取装置。
【請求項3】
前記制御部は、第1回目の読取で得られた各画像と第2回目の読取で得られた各画像が同一であるか否かを判断し、同一であると判断したときは、前記第2撮像部による第2回目の読取の際に前記原稿トレイに載置した前記原稿が表裏反転されていなかったことを示す警告を前記表示部に表示させる請求項1に記載の画像読取装置。
【請求項4】
前記制御部は、第1回目の読取で得られた各画像と第2回目の読取で得られた各画像が同一であるか否かの判断において、第1回目の読取で得られた各画像と第2回目の読取で得られた各画像について、全頁の画像同士が同一であると判断した場合、又は予め定められた数の同頁の画像同士が同一であると判断した場合に、前記同一と判断する、請求項3に記載の画像読取装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記警告を前記表示部に表示させた後、前記操作部に受け付けられた指示に従って前記第2撮像部により第3回目として前記原稿トレイ上では下向きとなる前記複数の原稿の面の画像を読取らせた場合は、第2回目の読取で得られた各画像と、第3回目の読取で得られた各画像とを入れ替えて、第1回目の読取で得られた各画像と、第3回目の読取で得られた各画像とを前記表示部に表示させ、前記操作部に受け付けられた指示に従って、第1回目の読取で得られた各画像と第3回目の読取で得られた各画像のいずれかを一括して表面の画像に設定し、他方を一括して裏面に設定する、請求項3又は請求項4に記載の画像読取装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記各原稿の一方片面の画像及び他方片面の画像を前記メモリーから読み出して対応付けて前記表示部に表示させ、前記操作部に受け付けた指示に従って、前記各原稿の一方片面の画像及び他方片面の画像の順序を、前記対応付けを維持しつつ変更する請求項1に記載の画像読取装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記各原稿の一方片面の画像及び他方片面の画像を前記メモリーから読み出して対応付けて前記表示部に表示させ、前記操作部の操作による指示に応じて少なくとも1つの前記原稿の一方片面の画像及び他方片面の画像を、前記対応付けを維持しつつグループにして1つのファイルに格納する請求項1に記載の画像読取装置。
【請求項8】
請求項1に記載の画像読取装置と、
前記画像読取装置により読取られた原稿の画像を記録紙に形成する画像形成部と、を備える画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、原稿を複数の搬送路のいずれかを通じて搬送しつつ、原稿の画像を読取る画像読取装置及びそれを備える画像形成装置に関し、特に原稿の表裏が誤って読取られた場合に、これに対処する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
画像読取装置としては、原稿を原稿トレイから引き出して複数の搬送路のいずれかを通じて搬送し、1つの搬送路を通じて搬送されている原稿の一方片面の画像を撮像部により読取り、別の搬送路を通じて搬送されている原稿の他方片面の画像を別の撮像部により読取り、原稿を各搬送路からそれぞれの排紙トレイに排出するように構成されるものがある。
【0003】
特許文献1に記載のデータ処理装置では、画像読取部により複数の原稿の表面の画像を読取って記憶部に格納し、各原稿の表面の画像に何枚目であるかを示すデータを付加し、また画像読取部により各原稿の裏面の画像を読取って記憶部に格納し、各原稿の裏面の画像に何枚目であるかを示すデータを付加し、各原稿の表面の画像と各原稿の裏面の画像が正順であるか逆順であるかを判定し、正順であれば、各原稿の表面の画像と各原稿の裏面の画像のn枚目同士をペアにしてファイリングし、また逆順であれば、各原稿の表面の画像のn枚目と各原稿の裏面の画像のN-n+1枚目(Nは各原稿の総数)をペアにしてファイリングしている。
【0004】
また、特許文献2に記載の画像読取装置では、原稿の表面画像を読み取る第1の読取手段と、原稿の裏面画像を読み取る第2の読取手段と、第1の読取手段により読み取られる表面画像又は第2の読取手段により読み取られる裏面画像をシートの表面又は裏面に印刷する印刷手段とを備え、シートの給紙条件及び後処理条件に基づいて第1の読取手段により読み取られる表面画像及び第2の読取手段により読み取られる裏面画像の取得順序を決定し、この決定された取得順序に従って取得された表面画像及び裏面画像を印刷手段に出力している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平11-025101号公報
【特許文献2】特開2017-103512号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ここで、上記のように原稿を、搬送路を通じて搬送し、撮像部により原稿の一方片面の画像を読取らせる構成では、読取対象とする原稿の表裏を反転させて、その撮像部により原稿の他方片面の画像を再度読取らせれば、原稿の両面の画像を読取ることができる。しかしながら、ユーザーが原稿の表裏を誤って逆に載置してしまうと、原稿の表裏が誤って読取られる。この場合、読取られた原稿の一方片面の画像と他方片面の画像の表裏の関係を後で逆にして元に戻す必要がある。
【0007】
特許文献1では、各原稿の表面の画像と各原稿の裏面の画像が正順であるか逆順であるかにより、各原稿の表面の画像と各原稿の裏面の画像をペアにする手順を変更して、各原稿の表面の頁順と各原稿の裏面の頁順を一致させているが、上記のように原稿の表裏が誤って読取られた場合に、これに対処してはいない。
【0008】
また、特許文献2では、第1の読取手段により読み取られる表面画像及び第2の読取手段により読み取られる裏面画像の取得順序を決定しているが、やはり、上記のように原稿の表裏が誤って読取られた場合に、これに対処してはいない。
【0009】
本発明は、上記の事情に鑑みなされたものであり、撮像部により原稿の一方片面の画像を読取らせ、読取対象とする原稿の表裏を反転させて読取対象とすることを前提に、撮像部により原稿の他方片面の画像を読取らせる原稿両面読取を行う場合において、ユーザーが原稿の表裏を誤って読み取らせたときに、原稿の一方片面の画像と他方片面の画像の表裏の関係を簡単に変更できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一局面に係る画像読取装置は、表示部と、複数の原稿が載置される原稿トレイと、前記原稿トレイから引き出された前記複数の原稿を搬送する直線搬送路と、前記直線搬送路から分岐された湾曲搬送路と、前記原稿トレイ上では上向きとなる複数の原稿の面の画像を、当該複数の原稿が前記湾曲搬送路を通じて搬送されているときに読取る第1撮像部と、前記直線搬送路と前記湾曲搬送路の分岐位置よりも原稿搬送方向の上流側に設けられて、前記原稿トレイ上では下向きとなる前記複数の原稿の面の画像を、当該複数の原稿が前記直線搬送路を通じて搬送されているときに読取る第2撮像部と、前記第1撮像部及び前記第2撮像部によって読み取られた画像を一時的に記憶するメモリーと、ユーザーからの指示を受け付ける操作部と、前記原稿トレイから引き出された前記複数の原稿を、前記直線搬送路を通じて搬送させ、前記第2撮像部により前記原稿トレイ上では下向きとなる前記複数の原稿の面の画像を読取らせ、続いて前記複数の原稿が前記原稿トレイに再び載置されたときに、前記原稿トレイから引き出された前記複数の原稿を、前記直線搬送路を通じて搬送させ、前記第2撮像部により前記原稿トレイ上では下向きとなる前記複数の原稿の面の画像を読取らせる搬送原稿両面読取りモードでの動作制御を行う制御部と、を備え、
前記制御部は、前記操作部に前記搬送原稿両面読取りモードの実行指示が受け付けられたとき、前記搬送原稿両面読取りモードでの動作制御を行い、前記第2撮像部による第1回目の読取で得られた各画像と、前記第2撮像部による第2回目の読取で得られた各画像とを前記表示部に表示させ、前記操作部に受け付けられた指示に従って、第1回目の読取で得られた各画像と第2回目の読取で得られた各画像のいずれかを一括して表面の画像に設定し、他方を一括して裏面に設定するものである。
【0011】
また、本発明の一局面に係る画像形成装置は、上記本発明の一局面に係る画像読取装置と、前記画像読取装置により読取られた原稿の画像を記録紙に形成する画像形成部と、を備えるものである。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、撮像部により原稿の一方片面の画像を読取らせ、読取対象とする原稿の表裏を反転させて読取対象とすることを前提に、撮像部により原稿の他方片面の画像を読取らせる原稿両面読取を行う場合において、ユーザーが原稿の表裏を誤って読み取らせたときは、原稿の一方片面の画像と他方片面の画像の表裏の関係を簡単に変更できるようにする。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明にかかる一実施形態の画像読取装置が適用された画像形成装置を示す断面図である。
図2】画像読取装置を示す断面図である。
図3】画像読取装置の外観を示す斜視図である。
図4】画像読取装置における原稿の搬送経路を拡大して示す図である。
図5】画像読取装置における原稿の別の搬送経路を拡大して示す図である。
図6】画像形成装置の主要内部構成を示すブロック図である。
図7A】第2搬送原稿両面読取りモードで原稿が読取られる場合に、原稿トレイ上に原稿がその表面を上向きにして載置されるという誤操作に対処するための制御手順を示すフローチャートである。
図7B図7Aに引き続く制御手順を示すフローチャートである。
図7C図7Bに引き続く制御手順を示すフローチャートである。
図8】表示部に表示されたメッセージを示す図である。
図9】(A)は原稿の表面を下向きにして読取らせた後、原稿の表裏を反転させて読取らせた場合の原稿の表裏の関係を示し、(B)は原稿の表面を下向きにして読取らせた後、原稿の表裏を反転させずに読取らせた場合の原稿の表裏の関係を示している。
図10】(A)は原稿の裏面を下向きにして読取らせた後、原稿の表裏を反転させて読取らせた場合の原稿の表裏の関係を示し、(B)は原稿の裏面を下向きにして読取らせた後、原稿の表裏を反転させずに読取らせた場合の原稿の表裏の関係を示している。
図11】表示部に表示された別のメッセージを示す図である。
図12】原稿の読取り開始前に、原稿トレイ上に原稿がその表面を下向きにして載置され、第2搬送原稿両面読取りモードで読取られた各原稿の一方片面の画像及び他方片面の画像の表裏を示す図である。
図13】(A)は原稿の読取り開始前に、原稿トレイ上に原稿がその表面を上向きにして載置されるという誤操作が行われ、第2搬送原稿両面読取りモードで読取られた各原稿の一方片面の画像及び他方片面の画像の表裏を示す図であり、(B)は各原稿の一方片面の画像及び他方片面の画像の表裏を一括して入れ替えて示す図である。
図14】表示部に表示された編集画面を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。図1は、本発明にかかる一実施形態の画像読取装置が適用された画像形成装置を示す断面図である。図1に示すように画像形成装置10は、本実施形態の画像読取装置20及び画像形成部21を備えている。
【0015】
画像読取装置20は、原稿の画像を光学的に読み取る撮像部(CCDセンサー、コンタクトイメージセンサー)を有しており、この撮像部のアナログ出力がデジタル信号に変換されて、原稿の画像を示す画像データが生成される。
【0016】
画像形成部21は、上記画像データによって示される画像を記録紙に印刷するものであり、マゼンタ用の画像形成ユニット3M、シアン用の画像形成ユニット3C、イエロー用の画像形成ユニット3Y、及びブラック用の画像形成ユニット3Bkを備えている。各画像形成ユニット3M、3C、3Y、及び3Bkのいずれにおいても、感光体ドラム4の表面(ひょうめん。感光体ドラムについては以下同様)を均一帯電させ、感光体ドラム4の表面を露光して、感光体ドラム4の表面に静電潜像を形成し、感光体ドラム4の表面の静電潜像をトナー像に現像して、感光体ドラム4の表面のトナー像を、中間転写ベルト5に転写する。これにより、カラーのトナー像が中間転写ベルト5上に形成される。このカラーのトナー像は、中間転写ベルト5と2次転写ローラー6の間のニップ域Nにおいて給紙部14から主搬送路8を通じて搬送されてきた記録紙Pに2次転写される。
【0017】
この後、定着装置15で記録紙Pを加熱及び加圧させて、記録紙P上のトナー像を熱圧着により定着させ、更に記録紙Pを排出ローラー16を通じて排紙トレイ17に排出させる。
【0018】
また、記録紙Pの裏面にも原稿Mの画像を記録する場合、記録紙Pを排紙トレイ17手前の排出ローラー16へと搬送し、排出ローラー16を一旦停止させてから逆回転させるというスイッチバック搬送を行い、記録紙Pを搬送ローラー18から反転搬送路9を通じて主搬送路8に戻して、記録紙Pの表裏を反転させ、画像形成部21により記録紙Pの裏面に原稿Mの画像を形成させ、記録紙Pを、排出ローラー16を通じて排紙トレイ17に排出させる。
【0019】
次に、本実施形態の画像読取装置20について説明する。図2は、本実施形態の画像読取装置20を示す断面図である。また、図3は、画像読取装置20の外観を示す斜視図であり、原稿搬送部31が開かれた状態を示している。
【0020】
図2及び図3に示すように、画像読取装置20は、原稿搬送部31及び読取部32を備えている。原稿搬送部31は、原稿トレイ33、給紙ローラー34、搬送ベルト35、リタードローラー36、レジストローラー37、複数の搬送ローラー38、第1排出ローラー39、第1排紙トレイ40、コンタクトイメージセンサー(CIS)42、第2排出ローラー48、及び第2排紙トレイ49等を備えている。
【0021】
コンタクトイメージセンサー42は、特許請求の範囲における第2撮像部に対応する。以降、コンタクトイメージセンサー42を第2撮像部42と称する。
【0022】
原稿搬送部31においては、原稿Mが原稿トレイ33に載置されると、給紙ローラー34により原稿Mが原稿トレイ33から引き出され、原稿Mが搬送ベルト35とリタードローラー36の間を介して直線搬送路45へと導かれて搬送される。
【0023】
直線搬送路45の途中の分岐位置BPに湾曲搬送路46が接続されている。分岐位置BPには、切換え爪44が設けられている。切換え爪44の左端の軸がアクチュエータ(図示せず)により一定回転の範囲で往復回転されて、切換え爪44の先端が斜め上向き又は水平方向に向けられる。切換え爪44の先端が斜め上向きにされると、原稿Mが直線搬送路45から湾曲搬送路46へと導かれて搬送され、また切換え爪44の先端が水平方向に向けられると、直線搬送路45の全体を通じて原稿Mが搬送される。
【0024】
直線搬送路45では、原稿Mがレジストローラー37から第2撮像部42とシェーディングローラー41の間を通じて搬送されて切換え爪44に至り、原稿Mが切換え爪44により水平方向に導かれて第2排出ローラー48を通じて第2排紙トレイ49へと排出される。
【0025】
また、湾曲搬送路46では、切換え爪44により下方に導かれて来た原稿Mが第1プラテンガラス51へと搬送され、原稿Mが第1プラテンガラス51上を通過して第1排出ローラー39により第1排紙トレイ40へと排出される。
【0026】
読取部32は、第1プラテンガラス51、第2プラテンガラス52、キャリッジ54、光学系ユニット55、集光レンズ56、及びCCDセンサー11等を備えている。
【0027】
CCDセンサー11は、特許請求の範囲における第1撮像部に対応する。以降、CCDセンサー11を第1撮像部11と称する。
【0028】
読取部32において、キャリッジ54は、原稿に光を照射する光源54Aと、原稿Mで反射された光を反射するミラー54Bとを備えている。また、光学系ユニット55は、ミラー55Aと、ミラー55Bとを備えている。ミラー55Aは、キャリッジ54のミラー54Bで反射された光を受けて、略垂直下方に方向転換させる。ミラー55Bは、ミラー55Aで反射された光を、略水平に方向転換させて、集光レンズ56を通じて第1撮像部11へと導く。
【0029】
キャリッジ54及び光学系ユニット55は、レールに沿って主走査方向Yと直交する副走査方向Xに往復移動可能に設けられ、ステッピングモーター(図示せず)を動力源とする既知の駆動機構により所定の速度関係を維持しつつ副走査方向Xに移動される。
【0030】
読取部32の上面32aの一端部には、2つのヒンジ58が離間して設けられており、これらのヒンジ58により原稿搬送部31が開閉可能に支持されて、ユーザーによる原稿搬送部31の開閉操作が可能にされている。
【0031】
ここで、画像読取装置20では、原稿Mの画像を読取る動作の種類として、静止原稿読取りモード、第1搬送原稿片面読取りモード、第2搬送原稿片面読取りモード、第1搬送原稿両面読取りモード、及び第2搬送原稿両面読取りモード(第2搬送原稿両面読取りモードは、特許請求の範囲における搬送原稿両面読取りモードに対応する)という5種類の読取りモードがある。これらの読取りモードのいずれかを選択する選択指示がユーザーによる操作で操作部23(図6)に受け付けられたときに、この選択指示が示す読取りモードで、制御部29(図6)による制御の下で、原稿Mの画像が読取られる。
【0032】
静止原稿読取りモードは、第2プラテンガラス52上に載置された原稿Mの下向きの表面(おもて面。第1面目の意味。原稿Mについて以下同様。特許請求の範囲においても同様。)の画像を読取る動作であり、読取部32の第1撮像部11が第2プラテンガラス52を介して原稿Mの表面の画像を読取る。
【0033】
静止原稿読取りモードが選択された場合、原稿搬送部31が開かれて、読取部32の第2プラテンガラス52が開放された状態で、第2プラテンガラス52上に原稿Mがその表面を下向きにして載置され、原稿搬送部31が閉じられて、原稿搬送部31により第2プラテンガラス52上に載置された原稿Mが押さえられる。読取部32では、キャリッジ54及び光学系ユニット55を所定の速度関係を維持して副走査方向Xに移動させつつ、キャリッジ54の光源54Aの光を、第2プラテンガラス52を介して原稿Mの表面に照射し、原稿Mの表面で反射された光をキャリッジ54のミラー54Bで反射する。更に、この光は、光学系ユニット55のミラー55A及びミラー55Bで反射されて、集光レンズ56を通じて第1撮像部11に入射する。第1撮像部11は、原稿Mの表面の画像を主走査方向Y(副走査方向Xと直交する方向)に繰り返し読取る。
【0034】
第1搬送原稿片面読取りモードは、原稿トレイ33上に載置された原稿Mの上向きの表面の画像を、該原稿Mを搬送しつつ読取る動作であり、原稿Mが原稿トレイ33→直線搬送路45→湾曲搬送路46→第1排紙トレイ40という経路で搬送され、読取部32の第1撮像部11が第1プラテンガラス51を介して原稿Mの表面の画像を読取る。
【0035】
第1搬送原稿片面読取りモードが選択された場合、図4に示すように原稿搬送部31が閉じられた状態で、原稿トレイ33上に原稿Mがその表面を上向きにして載置され、給紙ローラー34により原稿Mが原稿トレイ33から引出され、原稿Mが直線搬送路45を通じて搬送され、原稿Mが切換え爪44により直線搬送路45から湾曲搬送路46へと導かれて搬送され、原稿Mが第1プラテンガラス51上を通過して第1排紙トレイ40へと排出される。読取部32では、キャリッジ54及び光学系ユニット55を第1プラテンガラス51下方のそれぞれの所定位置に位置決めし、キャリッジ54の光源54Aの光を、第1プラテンガラス51を介して原稿Mの表面に照射し、原稿Mの表面で反射された光を、各ミラー54B、55A、55Bで反射させて集光レンズ56を通じて第1撮像部11に入射させ、第1撮像部11により原稿Mの表面の画像を主走査方向Yに繰り返し読取らせる。
【0036】
第2搬送原稿片面読取りモードは、原稿トレイ33上に載置された原稿Mの下向きの表面の画像を、該原稿Mを搬送しつつ読取る動作であり、原稿Mが原稿トレイ33→直線搬送路45→第2排紙トレイ49という経路で搬送され、第2撮像部42が原稿Mの下向きの表面の画像を読取る。
【0037】
第2搬送原稿片面読取りモードが選択された場合、図5に示すように原稿搬送部31が閉じられた状態で、原稿トレイ33上に原稿Mがその表面を下向きにして載置され、給紙ローラー34により原稿Mが原稿トレイ33から引出され、原稿Mが直線搬送路45を通じて搬送されて、原稿Mが第2撮像部42上を通過し、切換え爪44により直線搬送路45の全体を通じての原稿Mの搬送が維持され、原稿Mが第2排紙トレイ49へと排出される。第2撮像部42は、該第2撮像部42とシェーディングローラー41の間を通過する原稿Mの下向きの表面の画像を主走査方向Yに繰り返し読取る。
【0038】
第1搬送原稿両面読取りモードは、原稿トレイ33上に載置された原稿Mの両面の画像を、該原稿Mを搬送しつつ読取る動作であり、原稿Mが原稿トレイ33→直線搬送路45→湾曲搬送路46→第1排紙トレイ40という経路で搬送され、第2撮像部42が直線搬送路45を通じて搬送されている原稿Mの下向きの裏面(うら面。第2面目の意味。原稿Mについて以下同様)の画像を読取り、読取部32の第1撮像部11が第1プラテンガラス51を介して原稿Mの表面の画像を読取る。
【0039】
第1搬送原稿両面読取りモードが選択された場合、図4に示すように原稿搬送部31が閉じられた状態で、原稿トレイ33上に原稿Mがその表面を上向きにして載置され、給紙ローラー34により原稿Mが原稿トレイ33から引出され、原稿Mが直線搬送路45を通じて搬送されて、原稿Mが第2撮像部42上を通過し、原稿Mが切換え爪44により直線搬送路45から湾曲搬送路46へと導かれて搬送され、原稿Mが第1プラテンガラス51上を通過して第1排紙トレイ40へと排出される。第2撮像部42は、該第2撮像部42とシェーディングローラー41の間を通過する原稿Mの下向きの裏面の画像を読取る。また、読取部32では、キャリッジ54の光源54Aの光を、第1プラテンガラス51を介して原稿Mの表面に照射し、原稿Mの表面で反射された光を各ミラー54B、55A、55Bで反射させて、集光レンズ56を通じて第1撮像部11に入射させ、第1撮像部11により原稿Mの表面の画像を読取らせる。
【0040】
第2搬送原稿両面読取りモード(特許請求の範囲における搬送原稿両面読取りモードに対応する)は、上記の第2搬送原稿片面読取りモードを2回繰り替えして、原稿トレイ33に載置された原稿Mの表面の画像及び裏面の画像を読取る動作である。第2搬送原稿両面読取りモードでは、原稿トレイ33に載置された原稿Mが原稿トレイ33→直線搬送路45→第2排紙トレイ49という経路で搬送され、第2撮像部42が原稿Mの下向きの表面の画像を読取る(1回目の第2搬送原稿片面読取りモード)。この後、ユーザーが原稿Mを第2排紙トレイ49から取り上げて該原稿Mをその表裏を反転させて原稿トレイ33に再度載置することを前提として、この載置後に、原稿Mが原稿トレイ33→直線搬送路45→第2排紙トレイ49という経路で再び搬送され、第2撮像部42が原稿Mの下向きの面を裏面として画像を読取る(2回目の第2搬送原稿片面読取りモード)。
【0041】
尚、湾曲搬送路46は、柔軟に曲がる薄い用紙からなりかつ搬送方向に長い原稿の搬送に適している。また、直線搬送路45は、名刺、カードなどの曲がり難くかつ搬送方向に短い原稿の搬送に適している。従って、柔軟に曲がる薄い用紙からなりかつ搬送方向に長い原稿の画像を読取る場合に、第1搬送原稿片面読取りモード又は第1搬送原稿両面読取りモードを選択し、また名刺、カードなどの曲がり難くかつ搬送方向に短い原稿の画像を読取る場合に、第2搬送原稿片面読取りモード又は第2搬送原稿両面読取りモードを選択するのが好ましい。
【0042】
図6は、画像形成装置10の内部構成を示すブロック図である。図4に示すように画像形成装置10は、画像読取装置20と、画像形成部21と、操作部23と、表示部24と、タッチパネル25と、画像メモリー26と、記憶部27と、制御ユニット28とを備えている。これらの構成要素は、互いにバスを通じてデータ又は信号の送受信が可能とされている。
【0043】
操作部23は、テンキー、決定キー、スタートキーなどの物理キーを備えている。操作部23は、ユーザーによる上記各キーの操作に基づいて、各種の指示を受け付ける。表示部24は、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)又は有機EL(OLED:Organic Light-Emitting Diode)ディスプレイなどから構成される。
【0044】
表示部24の画面には、タッチパネル25が配置されている。タッチパネル25は、所謂抵抗膜方式や静電容量方式などのタッチパネルであって、タッチパネル25に対するユーザーの指などの接触(タッチ)をその接触位置とともに検知して、その接触位置の座標を示す検知信号を制御ユニット28の後述する制御部29に出力する。このタッチパネル25は、表示部24の画面に対するユーザー操作に基づいて指示を受け付ける操作部としての役割を果たす。
【0045】
画像メモリー26は、画像読取装置20の第1撮像部11及び第2撮像部42により読取られた原稿Mの画像を示す画像データを一時的に記憶する。
【0046】
記憶部27は、SSD(Solid State Drive)又はHDD(Hard Disk Drive)などの大容量の記憶装置であって、各種のアプリケーションプログラムや種々のデータを記憶している。
【0047】
制御ユニット28は、プロセッサー、RAM(Random Access Memory)、及びROM(Read Only Memory)などから構成される。プロセッサーは、例えばCPU(Central Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、又はMPU(Micro Processing Unit)等である。制御ユニット28は、上記のROM又は記憶部27に記憶されている制御プログラムが上記のプロセッサーで実行されることにより、制御部29として機能する。
【0048】
制御部29は、画像形成装置10を統括的に制御する。制御ユニット28は、画像読取装置20、画像形成部21、操作部23、表示部24、タッチパネル25、画像メモリー26、及び記憶部27などと接続されている。制御部29は、これらの構成要素の動作制御や、該各構成要素との間での信号またはデータの送受信を行う。
【0049】
制御部29は、画像形成装置10による画像形成に必要な各種の処理などを実行する処理部としての役割を果たす。また、制御部29は、タッチパネル25から出力される検知信号あるいは操作部23の物理キーの操作に基づき、ユーザーにより入力された操作指示を受け付ける。例えば、制御部29は、タッチパネル25を通じて表示部24の画面に表示されているGUI(Graphical User Interface)などに対するタッチ操作を受け付ける。更に、制御部29は、表示部24の表示動作を制御する機能を有する。
【0050】
また、制御部29は、画像読取装置20の原稿搬送部31における給紙ローラー34、搬送ベルト35、レジストローラー37、各搬送ローラー38、シェーディングローラー41、第1排出ローラー39、第2排出ローラー48、切換え爪44などを作動させるためのモーター、アクチュエーター、クラッチなどを制御して、これらを動作させ、原稿Mを原稿トレイ33から引き出して直線搬送路45又は湾曲搬送路46を通じて搬送させる。
【0051】
このような構成の画像形成装置10において、例えば、ユーザーは、表示部24に表示されているGUIを操作して、静止原稿読取りモード、第1搬送原稿片面読取りモード、第2搬送原稿片面読取りモード、第1搬送原稿両面読取りモード、及び第2搬送原稿両面読取りモードのいずれかを選択する操作を行い、タッチパネルを介して操作部23にモード選択指示を入力する。そして、ユーザーは、原稿Mを第2プラテンガラス52又は原稿トレイ33に載置して、操作部23のスタートキーを操作して、操作部23に原稿読取指示を入力する。
【0052】
このとき、ユーザーは、静止原稿読取りモードを選択するモード選択指示を入力した場合に、画像読取装置20の第2プラテンガラス52上に原稿Mをその表面を下向きにして載置し、また第1搬送原稿片面読取りモードを選択した場合に、原稿トレイ33上に原稿Mをその表面を上向きにして載置する。
【0053】
また、ユーザーは、第2搬送原稿片面読取りモードを選択するモード選択指示を操作部23に入力した場合に、原稿トレイ33上に原稿Mをその表面を下向きにして載置する。また、ユーザーは、第1搬送原稿両面読取りモードを選択するモード選択指示を操作部23に入力した場合に、第1搬送原稿片面読取りモードと同様に原稿トレイ33上に原稿Mをその表面を上向きにして載置する。また、ユーザーは、第2搬送原稿両面読取りモードを選択するモード選択指示を操作部23に入力した場合に、第2搬送原稿片面読取りモードと同様に原稿トレイ33上に原稿Mをその表面を下向きにして載置する。
【0054】
制御部29は、静止原稿読取りモードを選択するモード選択指示が操作部23に受け付けられた場合に、読取部32を制御して、上記のように読取部32の第1撮像部11により第2プラテンガラス52上の原稿Mの表面の画像を読取らせて、原稿Mの表面の画像を示す画像データを画像メモリー26に記憶させ、原稿Mの表面の画像を示す画像データを画像メモリー26から画像形成部21に入力させ、この画像データによって示される原稿Mの表面の画像を画像形成部21により記録紙に形成させる。
【0055】
また、制御部29は、第1搬送原稿片面読取りモードを選択するモード選択指示が操作部23に受け付けられた場合に、原稿搬送部31を制御して、上記のように原稿Mを原稿トレイ33→直線搬送路45→湾曲搬送路46→第1排紙トレイ40という経路で搬送させ(図4を参照)、読取部32の第1撮像部11により第1プラテンガラス51を介して原稿Mの表面の画像を読取らせて、原稿Mの表面の画像を示す画像データを画像メモリー26に記憶させ、原稿Mの表面の画像を示す画像データを画像メモリー26から画像形成部21に入力させ、この画像データによって示される原稿Mの表面の画像を画像形成部21により記録紙に形成させる。
【0056】
また、制御部29は、第2搬送原稿片面読取りモードを選択するモード選択指示が操作部23に受け付けられた場合に、原稿搬送部31を制御して、上記のように原稿Mを原稿トレイ33→直線搬送路45→第2排紙トレイ49という経路で搬送させ(図5を参照)、第2撮像部42により原稿Mの下向きの表面の画像を読取らせて、原稿Mの表面の画像を示す画像データを画像メモリー26に記憶させ、この画像データによって示される原稿Mの表面の画像を画像形成部21により記録紙の表裏に形成させる。
【0057】
また、制御部29は、第1搬送原稿両面読取りモードを選択するモード選択指示が操作部23に受け付けられた場合に、原稿搬送部31、第2撮像部42、及び読取部32を制御して、上記のように原稿Mを原稿トレイ33→直線搬送路45→湾曲搬送路46→第1排紙トレイ40という経路で搬送させ(図4を参照)、第2撮像部42により原稿Mの下向きの裏面の画像を読取らせて、読取部32の第1撮像部11により第1プラテンガラス51を介して原稿Mの表面の画像を読取らせ、原稿Mの表面の画像及び裏面の画像を示すそれぞれの画像データを画像メモリー26に記憶させ、原稿Mの表面の画像及び裏面の画像を示すそれぞれの画像データを画像メモリー26から画像形成部21に入力させ、これらの画像データによって示される原稿Mの表面の画像及び裏面の画像を画像形成部21により記録紙の表裏に形成させる。
【0058】
また、制御部29は、第2搬送原稿両面読取りモードを選択するモード選択指示が操作部23に受け付けられた場合に、原稿搬送部31を制御して、上記のように原稿Mを原稿トレイ33→直線搬送路45→第2排紙トレイ49という経路で搬送させ(図5を参照)、第2撮像部42により原稿Mの下向きの面を表面としてその画像を読取らせて(1回目の第2搬送原稿片面読取りモード)、原稿Mの表面の画像を示す画像データを画像メモリー26に記憶させる。そして、ユーザーが原稿Mを第2排紙トレイ49から取り上げて該原稿Mをその表裏を反転させて原稿トレイ33に再度載置することを前提として、この載置後に、制御部29が、原稿Mを原稿トレイ33→直線搬送路45→第2排紙トレイ49という経路で再度搬送させ(図5を参照)、第2撮像部42により原稿Mのこの時点で下向きの面を裏面としてその画像を読取らせて(2回目の第2搬送原稿片面読取りモード)、原稿Mの裏面の画像を示す画像データを画像メモリー26に記憶させる。制御部29は、原稿Mの表面の画像及び裏面の画像を示すそれぞれの画像データを画像メモリー26から画像形成部21に入力させ、これらの画像データによって示される原稿Mの表面の画像及び裏面の画像を画像形成部21により記録紙の表裏に形成させる。
【0059】
従って、静止原稿読取りモードが選択された場合は、ユーザーにより第2プラテンガラス52上に原稿Mがその表面を下向きにして載置され、第1撮像部11により原稿Mの表面の画像が読取られ、画像形成部21により原稿Mの表面の画像が記録紙に形成される。
【0060】
また、第1搬送原稿片面読取りモードが選択された場合は、ユーザーにより原稿トレイ33上に原稿Mがその表面を上向きにして載置され、第1撮像部11により原稿Mの表面の画像が読取られ、画像形成部21により原稿Mの表面の画像が記録紙に形成される。
【0061】
また、第2搬送原稿片面読取りモードが選択された場合は、ユーザーにより原稿トレイ33上に原稿Mがその表面を下向きにして載置され、第2撮像部42により原稿Mの下向きの表面の画像が読取られ、画像形成部21により原稿Mの表面の画像が記録紙に形成される。
【0062】
また、第1搬送原稿両面読取りモードが選択された場合は、ユーザーにより原稿トレイ33上に原稿Mがその表面を上向きにして載置され、第2撮像部42により原稿Mの下向きの裏面の画像が読取られ、第1撮像部11により原稿Mの表面の画像が読取られ、画像形成部21により原稿Mの表面の画像及び裏面の画像が記録紙の表裏に形成される。
【0063】
また、第2搬送原稿両面読取りモードが選択された場合は、ユーザーにより原稿トレイ33上に原稿Mがその表面を下向きにして載置され、第2撮像部42により原稿Mの下向きの表面の画像が1回目に読取られ、ユーザーにより原稿Mがその表裏を反転されて原稿トレイ33に再度載置されることを前提に、第2撮像部42により原稿Mの下向きの面を裏面としてその画像が2回目に読取られ、画像形成部21により原稿Mの表面の画像及び裏面の画像が記録紙の表裏に形成される。
【0064】
ここで、ユーザーは、第1搬送原稿両面読取りモードを選択した場合に、画像読取装置20の原稿トレイ33上に原稿Mをその表面を上向きにして載置し、また第2搬送原稿両面読取りモードを選択した場合に、原稿トレイ33上に原稿Mをその表面を下向きにして載置する。しかしながら、ユーザーは、第2搬送原稿両面読取りモードを選択したにもかかわらず、原稿トレイ33上に原稿Mをその表面を上向きにして載置するという誤操作をする可能性がある。
【0065】
上記のような誤操作が行われた場合、複数の原稿Mの表面の画像を示すそれぞれの画像データと裏面の画像を示すそれぞれの画像データを画像メモリー26に一旦記憶させ、各原稿Mの表面の画像を示す画像データと裏面の画像を示すそれぞれの画像を画像メモリー26から読み出して、各原稿Mの表面の画像と裏面の画像をそれぞれ対応付けて表示部24に表示させると、各原稿Mの表面の画像と裏面の画像が反対になって入れ替わっているという不都合が生じる。また、各原稿Mの表面の画像と裏面の画像が入れ替わって記録された各記録紙の表裏が逆になる。
【0066】
そこで、本実施形態では、制御部29は、第2搬送原稿両面読取りモードを実行するときは、原稿搬送部31により原稿トレイ33から各原稿Mを順次引き出させて、第2撮像部42により各原稿Mの下向きの面を一方片面としてその画像を読取らせて、各原稿Mの一方片面の画像を示すそれぞれの画像データを画像メモリー26に記憶させる。続いて、制御部29は、各原稿Mがその表裏を反転されて原稿トレイ33に再度載置されたものとして、原稿搬送部31により原稿トレイ33から各原稿Mを順次引き出させて、第2撮像部42により各原稿Mの下向きの面を他方片面としてその画像を読取らせて、各原稿Mの他方片面の画像を示すそれぞれの画像データを画像メモリー26に記憶させる。そして、制御部29は、各原稿Mの一方片面の画像を示す画像データ及び他方片面の画像を示す画像データを画像メモリー26から読み出して、各原稿Mの一方片面の画像及び他方片面の画像をそれぞれ対応付けて表示部24に表示させる。ここで、制御部29は、各原稿Mの一方片面の画像及び他方片面の画像のいずれを表面の画像とするかの選択を促す旨のメッセージを表示部24に表示させる。この後に操作部23に受け付けられた指示に従って、制御部29は、各原稿Mの一方片面の画像及び他方片面の画像のいずれかを表面の画像として設定し、他方の目の画像を裏面の画像として設定する。
【0067】
これにより、第2搬送原稿両面読取りモードでの原稿読取後に、各原稿Mの表面の画像と該各原稿Mの裏面の画像が想定とは反対で入れ替わっていても、簡単な操作で、各原稿Mの表面の画像と該各原稿Mの裏面の画像の設定を入れ替える訂正をすることができる。
【0068】
また、第2搬送原稿両面読取りモードでの原稿読取時に、第1回目の読取で各原稿Mの一方片面の画像を示すそれぞれの画像データが画像メモリー26に記憶された後、第2回目の読取で第2撮像部42により各原稿Mの下向きの面の画像が再度読取られ、各原稿Mの下向きの面の画像を示す画像データが画像メモリー26に記憶されたとき、制御部29は、第1回目の読取で得られた各画像が第2回目の読取で得られた各画像に対して同一であるか否かを判断する。このとき、制御部29は、第1回目の読取で得られた各画像に対する第2回目の読取で得られた各画像の比較において、同一の頁となる画像同士を比較し、全頁においてその画像同士が同一であると判断した場合に、第1回目の読取で得られた各画像が第2回目の読取で得られた各画像に対して同一であると判断する。制御部29は、このように同一であると判断したときは、第2回目の読取の際に原稿トレイ33に載置した各原稿Mが表裏反転されていなかったことを示す警告を表示部24に表示させる。
【0069】
また、制御部29は、第1回目の読取で得られた各画像と第2回目の読取で得られた各画像が同一であるか否かの判断において、第1回目の読取で得られた各画像と第2回目の読取で得られた各画像について、同一の頁となる画像同士が予め定められた数の頁分だけ同一であると判断した場合に、第1回目の読取で得られた各画像が第2回目の読取で得られた各画像に対して同一であると判断するものとしてもよい。
【0070】
次に、第2搬送原稿両面読取りモードで原稿が読取られる場合における画像処理を説明する。図7A図7B図7Cは、第2搬送原稿両面読取りモードで原稿が読取られる場合における画像処理を示すフローチャートである。
【0071】
ユーザーが複数の原稿Mを原稿トレイ33に載置し、ユーザーによる操作部23の操作で、第2搬送原稿両面読取りモードを選択するモード選択指示と、原稿読取実行指示とが操作部13に受け付けられたものする。
【0072】
制御部29は、第2搬送原稿両面読取りモードを選択するモード選択指示に従って、画像形成装置10を第2搬送原稿両面読取りモードに設定し(S101)、上記原稿読取実行指示に応答して原稿搬送部31を制御して、複数の原稿Mを原稿トレイ33→直線搬送路45→第2排紙トレイ49という経路で搬送させ(図5を参照)、第2撮像部42により各原稿Mの下向きの一方片面の画像を読取らせる(S102)。制御部29は、各原稿Mの一方片面の画像を示す画像データを画像メモリー26に記憶させる。
【0073】
制御部29は、原稿トレイ33上の原稿Mの有無を検出するセンサー(図略)から取得する出力信号に基づき、原稿トレイ33上の原稿Mの有無を判定し(S103)、原稿Mの有を判定した場合には(S103「有」)、S102の処理を繰り返す。
【0074】
また、制御部29は、上記出力信号に基づいて原稿Mの無を判定したときは(S103「無」)、原稿搬送部31による原稿トレイ33からの原稿Mの引き出し及び第2撮像部42による原稿Mの一方片面の画像の読取りを停止させる(S104)。
【0075】
これにより、画像メモリー26には、原稿トレイ33上に載置されたN(N=1、2、3、…)枚の原稿Mの一方片面の画像を示す画像データが記憶される。
【0076】
制御部29は、ユーザーに対するメッセージ、ここでは、第2排紙トレイ49に排出されたN枚の原稿Mを取り上げてその表裏を反転させて原稿トレイ33に再度載置して原稿読取指示を入力することを促すメッセージを表示部24に表示させる(S105)。例えば、表示部24には、図8に示すようなメッセージE1が表示される。
【0077】
ユーザーは、そのメッセージE1を見て、第2排紙トレイ49に排出されたN枚の原稿Mを取り上げてその表裏を反転させて原稿トレイ33に再度載置し、スタートキーを操作するものとする。
【0078】
制御部29は、スタートキーの操作に応答して操作部23に受け付けられた原稿読取指示に従って、原稿搬送部31による原稿トレイ33からの原稿Mの引き出し及び第2撮像部42による原稿Mの他方片面の画像の読取りを開始させ、N(N=1、2、3、…)枚目の原稿Mを原稿トレイ33→直線搬送路45→第2排紙トレイ49という経路で搬送させ(図5を参照)、第2撮像部42によりN枚目の原稿Mの下向きの他方片面の画像を読取らせる(S106)。制御部29は、N枚目の原稿Mの他方片面の画像を示す画像データを画像メモリー26に記憶させる。
【0079】
ここで、第2搬送原稿両面読取りモードでは、上記のように、ユーザーは、そのメッセージE1を見て、第2回目の原稿読取では、第2排紙トレイ49に排出されたN枚の原稿Mを取り上げてその表裏を反転させて原稿トレイ33に再度載置して当該原稿を画像読取装置20に読み取らせることを前提としているが、ユーザーは、そのメッセージE1を見たにもかかわらず、第2排紙トレイ49に排出されたN枚の原稿Mを取り上げてその表裏を反転させずに同じ面の向きで原稿トレイ33に再度載置して当該原稿を画像読取装置20に読み取らせるという誤操作を行う場合がある。
【0080】
この誤操作が生じた場合、S106では、N枚目の原稿Mが原稿トレイ33→直線搬送路45→第2排紙トレイ49という経路で搬送され、第2撮像部42によりN枚の原稿Mの下向きの一方片面の画像が再度読取られて、N枚目の原稿Mの上記一方片面の画像が再度読み取られてその画像データが画像メモリー26に記憶されることになる。
【0081】
ここで、原稿トレイ33上にN枚の原稿Mがその表面を下向きにして載置され、原稿トレイ33上では、N枚の原稿Mが下から第1頁、第2頁、第3頁、…、第N頁という順序で重なり、最も上側に第N頁の原稿Mが重ねられているものとする。S102においては、最初に、最も上側の第N頁の原稿Mの一方片面(表面)の画像が読取られ、最後に最も下側の第1頁の原稿Mの一方片面(表面)の画像が読取られる。そして、第2排紙トレイ49には、下側から第N頁から第1頁へと遡って原稿Mが積み上げられて、N枚の原稿Mが順次排出される。そして、第2排紙トレイ49に排出されたN枚の原稿Mがユーザーによりその表裏を反転されて原稿トレイ33に再度載置されると、原稿トレイ33上では、N枚の原稿Mが上記一方片面(表面)とは逆の面である他方片面(裏面)を下向きにして載置されることになり、この状態で再度、N枚の原稿Mが下側から第1頁、第2頁、第3頁、…、第N頁という順序で重なり、最も上側に第N頁の原稿Mが重ねられる。このため、S106においては、最初に、最も上側の第N頁の原稿Mの他方片面(裏面)の画像が読取られ、最後に最も下側の第1頁の原稿Mの他方片面(裏面)の画像が読取られる。従って、図9(A)に示すように1回目の読取では第N頁から第1頁へと遡ってN枚の原稿Mの一方片面(表面)の画像が順次読取られ、その後、N枚の原稿Mがその表裏を反転されて原稿トレイ33に再度載置されたとき、2回目の読取でも第N頁から第1頁へと遡ってN枚の原稿Mの他方片面(裏面)の画像が順次読取られる。画像メモリー26には、第N頁から第1頁へと遡って読取られたN枚の原稿Mの一方片面(表面)の画像を示すそれぞれの画像データが順次記憶され、続いて第N頁から第1頁へと遡って読取られたN枚の原稿Mの他方片面(裏面)の画像を示すそれぞれの画像データが順次記憶される。
【0082】
しかしながら、第2排紙トレイ49に排出されたN枚の原稿Mがその表裏を反転されずに原稿トレイ33に再度載置された場合、原稿トレイ33上では、N枚の原稿Mがその表面を下向きにして載置され、N枚の原稿Mが第N頁、第(N-1)頁、第(N-2)頁、…、第1頁という順序で重なり、最も上側に第1頁の原稿Mが重ねられる。従って、図9(B)に示すように1回目の読取では第N頁から第1頁へと遡ってN枚の原稿Mの一方片面(表面)の画像が順次読取られ、N枚の原稿Mがその表裏を反転されずに原稿トレイ33に再度載置された後、2回目の読取では第1頁から第N頁へとN枚の原稿Mの一方片面(表面)の画像が順次再度読取られる。画像メモリー26には、第N頁から第1頁へと遡って読取られたN枚の原稿Mの一方片面(表面)の画像を示すそれぞれの画像データが順次記憶され、続いて第1頁から第N頁へと読取られたN枚の原稿Mの一方片面(表面)の画像を示すそれぞれの画像データが順次記憶される。
【0083】
また、原稿Mの表面を読み取らせるべき第1回目の原稿読取時に、ユーザーが原稿Mの表面を読み取らせたいにも拘わらず、原稿トレイ33上にN枚の原稿Mをその表面を上向きにして載置するという誤操作を行った場合、原稿トレイ33上では、N枚の原稿Mが下側から第N頁、第(N-1)頁、第(N-3)頁、…、第1頁という順序で重なり、最も上側に第1頁の原稿Mが重ねられる。S102においては、最初に、最も上側の第1頁の原稿Mの一方片面(裏面)の画像が読取られ、最後に最も下側の第N頁の原稿Mの一方片面(裏面)の画像が読取られ、第2排紙トレイ49には、下側から第1頁から第N頁へと積み上がったN枚の原稿Mが順次排出される(各原稿Mは表面が上向きになっている)。
【0084】
そして、第2排紙トレイ49に排出されたN枚の原稿Mがその表裏を反転されて原稿トレイ33に再度載置されると、原稿トレイ33上では、N枚の原稿Mがその表面を下向きにして載置され、再度、N枚の原稿Mが下側から第N頁、第(N-1)頁、第(N-3)頁、…、第1頁という順序で重なり、最も上側に第1頁の原稿Mが重ねられる。このため、S106においては、最初に、最も上側の第1頁の原稿Mの他方片面(表面)の画像が読取られ、最後に最も下側の第N頁の原稿Mの他方片面(表面)の画像が読取られる。
【0085】
従って、図10(A)に示すように1回目の読取では第1頁から第N頁へとN枚の原稿Mの一方片面(裏面)の画像が順次読取られ、N枚の原稿Mがその表裏を反転されて原稿トレイ33に再度載置された後、2回目の読取では第1頁から第N頁へとN枚の原稿Mの他方片面(表面)の画像が順次読取られる。画像メモリー26には、第1頁から第N頁へと読取られたN枚の原稿Mの一方片面(裏面)の画像を示すそれぞれの画像データが順次記憶され、続いて第1頁から第N頁へと読取られたN枚の原稿Mの他方片面(表面)の画像を示すそれぞれの画像データが順次記憶される。なお、制御部29は、画像読取装置20による原稿読取で得られた各原稿Mの画像に対応付けて読取順を頁順として記憶している。
【0086】
しかしながら、このように原稿Mの表面を読み取らせるべき第1回目の原稿読取時に、ユーザーが原稿Mの表面を読み取らせたいにも拘わらず、原稿トレイ33上にN枚の原稿Mをその表面を上向きにして載置するという誤操作を行った場合において、第2排紙トレイ49に排出されたN枚の原稿Mがその表裏を反転されずに原稿トレイ33に再度載置された場合、原稿トレイ33上では、N枚の原稿Mがその裏面を下向きにして載置され、N枚の原稿Mが下側から第1頁、第2頁、第3頁、…、第N頁という順序で重なり、最も上側に第N頁の原稿Mが重ねられる。従って、図10(B)に示すように1回目の読取では第1頁から第N頁へとN枚の原稿Mの一方片面(裏面)の画像が順次読取られ、N枚の原稿Mがその表裏を反転されずに原稿トレイ33に再度載置された後、2回目の読取では第N頁から第1頁へと遡ってN枚の原稿Mの一方片面(裏面)の画像が順次再度読取られる。画像メモリー26には、第1頁から第N頁へと読取られたN枚の原稿Mの一方片面(裏面)の画像を示すそれぞれの画像データが順次記憶され、続いて第N頁から第1頁へと遡って読取られたN枚の原稿Mの一方片面(裏面)の画像を示すそれぞれの画像データが順次記憶される。
【0087】
図9(B)、図10(B)から明らかなように、第2排紙トレイ49に排出されたN枚の原稿Mが第2回目の読取でその表裏を反転されることなく原稿トレイ33に再度載置された場合、S102、S106において読取られた同一頁の原稿Mの2つの一方片面の画像が一致し、またS102におけるN枚の原稿Mの読取り順序とS106におけるN枚の原稿Mの読取り順序が逆になる。このため、S106において読取られたN枚の原稿Mの一方片面の画像をそれらの読取順序の先頭から昇順で順次選択すると共に、S102において読取られたN枚の原稿Mの一方片面の画像をその読取順序とは逆に最後から降順で順次選択すると、同一頁の原稿Mの2つの一方片面の画像が逐次選択され、同一頁の原稿Mの2つの一方片面の画像を比較すると、これらの画像は同一面を読み取った同一のものとなるる。
【0088】
また、図9(A)、図10(A)から明らかなように、S106において読取られたN枚の原稿Mの他方片面の画像をそれらの読取順序の先頭から昇順で順次選択すると共に、S102において読取られたN枚の原稿Mの一方片面の画像をその読取順序とは逆に最後から降順で順次選択しても、この選択された2つの画像は一方面とその反対面となる他方面とを読み取った異なる画像となるる。
【0089】
そこで、制御部29は、S106の読取で、原稿Mの一方片面の画像又は他方片面の画像を示す画像データを画像メモリー26に記憶させたとき、この原稿Mの先頭からの昇順の読取順序を判定し、S102で読取られたN枚の原稿Mのうちから、その判定された読取順序を最後から計数してなる降順の原稿Mを選択して、この選択された原稿Mの一方片面の画像を示す画像データを画像メモリー26から読み出し、昇順と降順で一致する順番となる2つの原稿Mの画像を示すそれぞれの画像データを比較して(S107)、2つの原稿Mの画像が同一であるか否かを判定する(S108)。2つの原稿Mの画像が同一であるか否かの判定は、既知の方法、例えばパターンマッチング等の技術により行われる。例えば、制御部29は、2つの画像の差分を算出して、この差分が予め定められた範囲(例えば3%)内である場合に同一であると判定し、この差分が予め定められた範囲内でない場合に同一ではないと判定する。
【0090】
上記のようにユーザーが第2排紙トレイ49に排出されたN枚の原稿Mを取り上げてその表裏を反転させて原稿トレイ33に再度載置した場合、図9(A)、図10(A)に示すように昇順と降順で順番が一致する2つの原稿Mの画像が同一ではない。制御部29は、2つの原稿Mの画像が同一でないと判定する(S108「No」)。更に制御部29は、原稿トレイ33上の原稿Mの有無を検出するセンサーの検出出力に基づき原稿トレイ33上の原稿Mの有無を判定し(S111)、原稿Mの有を判定すると(S111「有」)、処理はS106に戻る。また、制御部29が、上記センサーの検出出力に基づき原稿トレイ33上の原稿Mの無を判定したとき(S111「無」)、原稿トレイ33からの原稿Mの引き出し及び第2撮像部42による原稿Mの他方片面の画像の読取りを終了させる(S117)。
【0091】
また、上記のようにユーザーが第2排紙トレイ49に排出されたN枚の原稿Mを取り上げてその表裏を反転させずに原稿トレイ33に再度載置した場合、図9(B)、図10(B)に示すように同一頁の原稿Mの2つの一方片面の画像が同一である。制御部29は、同一頁の原稿Mの2つの一方片面の画像が同一であると判定し(S108「Yes」)、画像が同一であると判定された原稿Mの枚数j(jの初期値は0)をカウントアップし(S109)、この枚数jが予め設定された閾値J(Jは1以上の整数)に達したか否かを判定する(S110)。制御部29は、枚数jが閾値Jに達していなければ(S110「No」)、原稿トレイ33上の原稿Mの有無を検出するセンサーの検出出力に基づき原稿トレイ33上の原稿Mの有無を判定し(S111)、原稿Mの有を判定した場合に(S111「有」)、S106に戻って、原稿搬送部31により原稿トレイ33から次の原稿Mを引き出させ、第2撮像部42により次の原稿Mの一方片面の画像を再度読取らせて、次の原稿Mの一方片面の画像を示す画像データを画像メモリー26に記憶させる(S106)。
【0092】
制御部29は、次の原稿Mの先頭からの昇順の読取順序を判定し、S102で読取られたN枚の原稿Mのうちから、その判定された読取順序を最後から計数してなる降順の原稿Mを選択して、この選択された原稿Mの一方片面の画像を示す画像データを画像メモリー26から読み出し、昇順と降順で一致する2つの原稿Mの画像を示すそれぞれの画像データを比較して(S107)、同一頁の原稿Mの2つの一方片面の画像が同一であると判定し(S108「Yes」)、原稿Mの枚数jをカウントアップし(S109)、枚数jが閾値Jに達せず(S110「No」)、原稿トレイ33上の原稿Mの有を判定した場合に(S111「有」)、S106に戻る。
【0093】
従って、ユーザーが各原稿Mをその表裏を反転させることなく原稿トレイ33に再度載置した場合、原稿トレイ33上の原稿Mが無くならない限り(S111「有」)、S106~S109が繰り返され、枚数jが閾値Jに達したと判定されることとなる(S110「Yes」)。制御部29は、枚数jが閾値Jに達したと判定すると、原稿トレイ33からの原稿Mの引き出し及び第2撮像部42による原稿Mの一方片面の画像の読取りを停止させ(S112)、原稿トレイ33に載置されている原稿Mが表裏反転されていなかったとことを示す警告のメッセージ、及び原稿Mを表裏反転させて原稿トレイ33に再び載置することを促すメッセージを表示部24に表示させる(S113)。例えば、表示部24の画面には、図11に示すような2つのメッセージE2、E3が表示され、また読取継続キーK11(GUIの一例)が表示される。
【0094】
S113の後、ユーザーは、それらのメッセージE2、E3を見て、第2排紙トレイ49に排出された各原稿Mを取り上げて該各原稿Mをその表裏を反転させて原稿トレイ33に再度載置し、スタートキーを操作して原稿読取指示を操作部23に入力したものとする。
【0095】
例えば、ユーザーが、各原稿Mをその表裏を反転させて原稿トレイ33に再度載置し、原稿再読取指示が操作部23に受け付けられた場合(S114「再度」)、制御部29は、S106で読取られたj枚の原稿Mの一方片面の画像を示す画像データを画像メモリー26から消去し(S115)、原稿搬送部31による原稿トレイ33からの原稿Mの引き出し及び第2撮像部42による原稿Mの他方片面の画像の再度の読取りを開始して、センサーにより原稿トレイ33上の原稿Mの無が検出されるまで、原稿トレイ33からの原稿Mの引き出し及び第2撮像部42による原稿Mの他方片面の画像の読取りを繰り返し(S116)、原稿トレイ33上のN枚の原稿Mの他方片面の画像を示す画像データを画像メモリー26に記憶させ、原稿トレイ33からの原稿Mの引き出し及び第2撮像部42による原稿Mの他方片面の画像の読取りを終了させる(S117)。
【0096】
一方、S113の後、ユーザーが、原稿Mの一方片面の画像と他方片面の画像が一致すると判定されているにも拘わらず、表示部24の画面上の読取継続キーK11にタッチ操作して、現在読取中の原稿Mの読取を継続させる継続指示を操作部23に入力した場合(114「継続」)、制御部29は、当該継続指示に従って、S106で読取られたj枚の原稿Mの他方片面の画像を示す画像データを画像メモリー26から消去することなく、原稿搬送部31による原稿トレイ33からの原稿Mの引き出し及び第2撮像部42による原稿Mの他方片面の画像の読取りを継続させ、センサーにより原稿トレイ33上の原稿Mの無が検出されるまで、原稿トレイ33からの原稿Mの引き出し及び第2撮像部42による原稿Mの他方片面の画像の読取りを繰り返し(S118)、原稿トレイ33上の残りの原稿Mの他方片面の画像を示す画像データを画像メモリー26に記憶させ、原稿トレイ33からの原稿Mの引き出し及び第2撮像部42による原稿Mの他方片面の画像の読取りを完了させる(S117)。
【0097】
また、制御部29は、S106~S109を繰り返し、枚数jが閾値Jに達したと判定することなく(S110「No」)、原稿トレイ33上の原稿Mの無を判定すると(S111「無」)、原稿トレイ33からの原稿Mの引き出し及び第2撮像部42による原稿Mの他方片面の画像の読取りを終了させる(S117)。
【0098】
これにより、画像メモリー26には、原稿トレイ33上に載置されたN枚の原稿Mの他方片面の画像を示す画像データが記憶される。
【0099】
この結果、画像メモリー26には、図9(A)又は図10(A)に示すようにN枚の原稿Mの一方片面の画像を示す画像データ及び他方片面の画像を示す画像データが記憶される。
【0100】
制御部29は、S102で画像メモリー26に記憶されたN枚の原稿Mの一方片面の画像を示す画像データを順次読み出すと共に、S106で画像メモリー26に記憶されたN枚の原稿Mの他方片面の画像を示す画像データを順次で読み出して、同一頁の原稿M毎に、一方片面の画像を示す画像データと他方片面の画像を示す画像データを対応付ける(S119)。
【0101】
制御部29は、原稿M毎に、一方片面の画像を示す画像データ及び他方片面の画像を示す画像データに基づき原稿Mの片面が白紙状態であるか否かを判定し(S120)、原稿Mの片面が白紙状態であれば(S120「Yes」)、この白紙状態の片面の画像データを削除して、同じページの他方の面の片面の画像データだけを1頁の原稿Mの画像を示す画像データとして残す(S121)。例えば、制御部29は、原稿Mの片面の画像における白の各画素の数を計数し、片面の画像を構成する全ての画素の総数に対する白の各画素の数の割合が予め設定された閾値(例えば98%)以上である場合に、原稿Mの片面が白紙であると判定する。制御部29は、このように残した片面の画像データだけを1頁の原稿Mの画像を示す画像データを当該頁の表面として設定する。
【0102】
また、制御部29は、原稿Mの片面が白紙状態でなければ(S120「No」)、S121を行わない。
【0103】
そして、制御部29は、S119で対応付けられたN枚の原稿Mの一方片面の画像及び他方片面の画像を、N枚の原稿Mの読取り順序とは逆の順序に並べて表示部24の画面に表示させる(S122)。
【0104】
これにより、図12又は図13(A)に示すようにN枚の原稿Mの一方片面の画像及び他方片面の画像が対応付けられて表示部24の画面に表示される。また、白紙状態の片面の画像データが削除された原稿Mについては、一方片面又は他方片面の画像のみが表示される。
【0105】
また、表示部24の画面には、OKキーK21、及びN枚の原稿Mの一方片面の画像と他方片面の画像の表裏の関係を一括して入れ替える指示を受け付けるための一括入れ替えキーK22(GUIの一例)が表示される。更に、制御部29は、表示部24の画面に、原稿Mの表面の画像と裏面の画像が逆になっていなければ、OKキー21を操作することを促し、また逆になっていれば、一括入れ替えキーK21を操作することを促すメッセージE4を表示させる。
【0106】
ここで、第2搬送原稿両面読取りモードでは、原稿Mの読取り開始前に、原稿トレイ33上に原稿Mをその表面を下向きにして載置する。この場合は、図9(A)に示すように第2撮像部42により原稿Mの下向きの表面の画像が1回目に読取られ、原稿Mがその表裏を反転されて原稿トレイ33に再度載置され、第2撮像部42により原稿Mの下向きの裏面の画像が2回目に読取られる。また、N枚の原稿Mの読取り順序は、1回目の読取りで第N頁、第(N-1)頁、第(N-3)頁、…、第1頁という順序となり、2回目の読取りでも第N頁、第(N-1)頁、第(N-3)頁、…、第1頁という順序となる。このため、制御部29は、図12に例を示すように表示部24の画面上では、第2撮像部42により1回目に読取られたN枚の原稿Mの一方片面の画像が表面の画像となり、第2撮像部42により2回目に読取られたN枚の原稿Mの他方片面の画像が裏面の画像となり、またN枚の原稿Mの表示頁順が第1頁、第2頁、第3頁、…、第N頁というように読取順序とは逆にした表示内容を表示させる。
【0107】
しかしながら、原稿Mの読取り開始前に、原稿トレイ33上に原稿Mをその表面を上向きにして載置するという誤操作が行われた場合、図10(A)に示すように第2撮像部42により原稿Mの下向きの裏面の画像が1回目に読取られ、原稿Mがその表裏を反転されて原稿トレイ33に再度載置され、第2撮像部42により原稿Mの下向きの表面の画像が2回目に読取られる。また、N枚の原稿Mの読取り順序は、1回目の読取りで第1頁、第2頁、第3頁、…、第N頁という順序となり、2回目の読取りでも第1頁、第2頁、第3頁、…、第N頁というという順序となる。このため、制御部29は、図13(A)に例を示すように表示部24の画面上では、第2撮像部42により1回目に読取られたN枚の原稿Mの一方片面の画像が裏面の画像となり、第2撮像部42により2回目に読取られたN枚の原稿Mの他方片面の画像が表面の画像となり、N枚の原稿Mの頁順が第N頁、第(N-1)頁、第(N-3)頁、…、第1頁というように読取順序とは逆になる表示内容を表示させる。
【0108】
そこで、ユーザーは、表示部24の画面に表示されているメッセージE4を見て、図12に示すように1回目に読取られた原稿Mの一方片面の画像が表面の画像となり、2回目に読取られた原稿Mの他方片面の画像が裏面の画像となっていることを確認した場合に、OKキーK21にタッチ操作して操作部23にこれを承諾する承諾指示を入力する。
【0109】
また、ユーザーは、図13(A)に示すように1回目に読取られた原稿Mの一方片面の画像が裏面の画像となり、2回目に読取られた原稿Mの他方片面の画像が表面の画像となっていることを確認した場合には、一括入れ替えキーK21にタッチ操作して操作部23に一括入れ替え指示を入力する。
【0110】
制御部29は、承諾指示又は一括入れ替え指示が操作部23に受け付けられるのを待機し(S123)、承諾指示の受け付けを検出すると(S123「承諾」)、図12に示すような1回目に読取られた原稿Mの一方片面の画像と2回目に読取られた原稿Mの他方片面の画像との表裏の関係を維持する。この後、処理は、S125に移る。
【0111】
また、制御部29は、一括入れ替え指示の受付を検出すると(S123「入れ替え」)、図13(A)に示すような1回目に読取られたN枚の原稿Mの一方片面(裏面)の画像と2回目に読取られたN枚の原稿Mの他方片面(表面)の画像を一括して入れ替えて、図13(B)に示すように2回目に読取られたN枚の原稿Mの他方片面の画像を表面の画像とし、1回目に読取られたN枚の原稿Mの一方片面の画像を裏面の画像とし、同時に各原稿Mの頁順を逆にする(S124)。頁順を逆にするとは、(i)それまで最小値(第1頁)から始まり最大値(第N頁)まで順に付されている頁順を、最大値(第N頁)から始まり最小値(第1頁)まで順に付されるように頁順を変更する、或いは、(ii) それまで最大値(第N頁)から始まり最小値(第1頁)まで順に付されている頁順を、最小値(第1頁)から始まり最大値(第N頁)まで順に付されるように頁順を変更する、のいずれかである。この後、処理は、S125に移る。
【0112】
これにより、原稿Mの読取り開始前に、原稿トレイ33上に原稿Mをその表面を下向きにして載置するべきところを、原稿トレイ33上に原稿Mをその表面を上向きにして載置するという誤操作がユーザーにより行われても、原稿Mの一方片面の画像を表面の画像とし、原稿Mの他方片面の画像を裏面の画像にすることを簡単に行うことができる。制御部29は、このようにS124の処理を終えた各原稿Mの表面の画像を保存のために記憶部27に記憶させてもよい。
【0113】
S124の後、又はS123で「OK」のとき、制御部29は、図14に示すような編集画面Hを表示部24に表示させる(S125)。この図14に示す編集画面Hでは、図12又は図13(B)と同様に、N枚の原稿Mの表面の画像と裏面の画像が対応付けられて頁順に表示されている。また、編集画面Hには、任意の2つの原稿Mの頁を入れ替えることを指示するための頁変更キーK31、複数の原稿Mを1つのグループにまとめることを指示するためのグループキーK32、OKキー33、及び終了キーK34が表示される。
【0114】
例えば、ユーザーは、頁変更キーK31にタッチ操作してから、任意の原稿Mの表面の画像又は裏面の画像にタッチ操作し、別の任意の原稿Mの表面の画像又は裏面の画像にタッチ操作し、OKキー33にタッチ操作する。制御部29は、それらのタッチ操作を、タッチパネル25を通じて検出すると、表示部24の画面上で任意の原稿Mの表面の画像の頁順及び裏面の画像の頁順と別の任意の原稿Mの表面の画像の頁順及び裏面の画像の頁順とを入れ替える(S126)。
【0115】
また、ユーザーは、グループキーK32にタッチ操作してから、複数の原稿M毎に、原稿Mの表面の画像及び裏面の画像のいずれかにタッチ操作し、OKキー33にタッチ操作する。制御部29は、それらのタッチ操作を、タッチパネル25を通じて検出すると、表面の画像及び裏面の画像のいずれかにタッチ操作されたそれぞれの原稿Mを1つのグループにまとめて、複数の原稿Mの表面の画像及び裏面の画像をまとめたグループを設定する(S127)。
【0116】
この後、ユーザーが終了キーK34にタッチ操作すると、制御部29は、終了キーK34に対するタッチ操作を、タッチパネル25を通じて検出し、S127で設定された表示部24の画面上のグループ毎に、グループにおける複数の原稿Mの表面の画像及び裏面の画像を示すそれぞれの画像データを該各原稿Mの頁順に並べて格納した1つのファイルを生成し、このファイルを記憶部27などに記憶させる。また、制御部29は、グループにまとめられなかった別の原稿Mの表面の画像を及び裏面の画像を示すそれぞれの画像データを記憶部27などに記憶させる。また、制御部29は、各原稿Mの表面の画像及び裏面の画像を示すそれぞれの画像データを該各原稿Mの頁順に画像メモリー26から画像形成部21に入力させて、画像形成部21により各原稿Mの表面の画像及び裏面の画像をそれぞれの記録紙の表面及び裏面に形成させる(S128)。
【0117】
このように本実施形態では、各原稿Mの一方片面の画像及び他方片面の画像を表示部24に表示させ、各原稿Mの一方片面の画像及び他方片面の画像のいずれを表面の画像とするかの選択肢を表示部24に表示させ、ユーザーの指示に応じて各原稿Mの一方片面の画像及び他方片面の画像のいずれかを表面の画像としているので、各原稿Mの表面の画像と該各原稿Mの裏面の画像が入れ替わっても、これを簡単に訂正することができる。
【0118】
また、各原稿Mがその表裏を反転されることなく原稿トレイ33に再度載置され、第2撮像部42により各原稿Mの一方片面の画像が再度読取られ、2回読取られた原稿Mの一方片面のそれぞれの画像が同一であると判定した場合に、原稿トレイMに載置されている各原稿Mの表裏が反転されていないとことを示す警告メッセージなどを表示部24に表示させているので、各原稿Mの一方片面の画像を2度繰り返して読取ることが速やかに防止される。
【0119】
尚、上記実施形態では、2回読取られた原稿Mの一方片面のそれぞれの画像が同一であると判定された原稿Mの枚数jが閾値Jに達した場合に、各原稿Mがその表裏を反転されることなく原稿トレイ33に再度載置されとみなしているが、これに代えて、原稿トレイ33上の全ての原稿Mの画像について、2回読取られた原稿Mの一方片面のそれぞれの画像が同一であると判定された場合に、各原稿Mがその表裏を反転されることなく原稿トレイ33に再度載置されとみなすようにしてもよい。このときにも、制御部29は、原稿トレイ33に載置されている原稿Mが表裏反転されていなかったとことを示す警告のメッセージ、及び原稿Mを表裏反転させて原稿トレイ33に再び載置することを促すメッセージを表示部24に表示させる。
【0120】
また、図1乃至図14を用いて説明した上記実施形態の構成及び処理は、本発明の一例に過ぎず、本発明を当該構成及び処理に限定する趣旨ではない。
【符号の説明】
【0121】
10 画像形成装置
20 画像読取装置
21 画像形成部
23 操作部
24 表示部
25 タッチパネル
26 画像メモリー
27 記憶部
28 制御ユニット
29 制御部
31 原稿搬送部
32 読取部
11 CCDセンサー(第1撮像部)
40 第1排紙トレイ
42 CIS(第2撮像部)
45 直線搬送路
46 湾曲搬送路
49 第2排紙トレイ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7A
図7B
図7C
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14