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  • 特開-画像形成装置 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024174741
(43)【公開日】2024-12-17
(54)【発明の名称】画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   H04N 1/21 20060101AFI20241210BHJP
   G06F 3/12 20060101ALI20241210BHJP
   H04L 51/08 20220101ALI20241210BHJP
   H04N 1/00 20060101ALI20241210BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20241210BHJP
   G03G 21/00 20060101ALI20241210BHJP
【FI】
H04N1/21
G06F3/12 367
G06F3/12 303
G06F3/12 338
G06F3/12 374
G06F3/12 387
H04L51/08
H04N1/00 127A
B41J29/38 201
G03G21/00 386
G03G21/00 388
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023092735
(22)【出願日】2023-06-05
(71)【出願人】
【識別番号】000006150
【氏名又は名称】京セラドキュメントソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003443
【氏名又は名称】弁理士法人TNKアジア国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ニール ディ
(72)【発明者】
【氏名】シャデル フェイス ミゲル
【テーマコード(参考)】
2C061
2H270
5C062
【Fターム(参考)】
2C061AP01
2C061AP07
2C061AQ06
2C061HJ08
2C061HJ10
2C061HN04
2C061HN15
2H270KA59
2H270NA02
2H270NB16
2H270PA80
2H270QA13
2H270QA23
2H270QA34
2H270QA35
2H270QB22
2H270ZC04
5C062AA05
5C062AA35
5C062AB20
5C062AB22
5C062AB23
5C062AB38
5C062AB40
5C062AB42
5C062AC02
5C062AC04
5C062AC05
5C062AC22
5C062AC23
5C062AC38
5C062AF02
5C062AF12
(57)【要約】
【課題】ウェブメールを用いて送信された電子メールの添付ファイルを印刷可能な画像形成装置を提供する。
【解決手段】
画像形成装置1はウェブメールと紐づけたユーザーボックスをユーザーボックス記憶部161に作成し、通信部15はクラウド91のウェブメールサーバー911が保持するウェブメール宛ての電子メールを受信する。制御部111はそのウェブメールと紐づけられたユーザーボックスに受信した電子メールを格納し、ユーザーからの操作指示に応じて、その電子メールの添付ファイルを画像形成部14に印刷させる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
文書データを格納するユーザーボックスを記憶するユーザーボックス記憶部と、
前記ユーザーボックスに関する情報を記憶するユーザーボックス情報記憶部と、
ネットワークと接続してデータ通信を行う通信部と、
ユーザーからの入力を受け付ける入力受付部と、
画像を形成する画像形成部と、
装置全体の動作制御を司る制御部と、を備え、
前記入力受付部が、ウェブメールのアドレス、当該ウェブメールのサイトを示すURL及びログインに必要な認証情報の入力を受け付けると、前記制御部は、前記ユーザーボックス情報記憶部に、当該ウェブメールのアドレス、当該URL及び当該認証情報を前記ユーザーボックスに紐付けて記憶させ、
前記制御部は、
前記通信部を介して、前記ユーザーボックス情報記憶部が記憶する前記URLにアクセスし、当該URLの示すサイトに当該URLと対応付けて記憶されている前記認証情報を入力することで前記ウェブメールのサーバーにログインして当該ウェブメールのアドレス宛てに送信された電子メールを受信し、
前記受信した前記電子メールのうち少なくとも添付ファイルを、当該電子メールの送信先であるウェブメールと紐づけられた前記ユーザーボックスに格納すると共に、前記ユーザーボックスに格納された添付ファイルを前記画像形成部に印刷させる画像形成装置。
【請求項2】
表示部を更に備え、
前記入力受付部が前記ユーザーボックスに格納された前記添付ファイルを含むファイルの一覧表示指示を受け付けると、前記制御部は前記表示部に当該ユーザーボックスに格納されている各ファイルの一覧を前記表示部に表示させ、
前記入力受付部が前記一覧に示されるファイルのいずれかを選択する選択指示の入力を受け付けると、前記制御部は、前記選択指示が示すファイルを前記画像形成部に印刷させる請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記入力受付部が前記ユーザーボックスに格納された前記添付ファイルを含むファイルの一覧表示指示を受け付けると、前記制御部は前記表示部に当該ユーザーボックスに紐づけられた前記ウェブメールのログインに必要な前記認証情報の入力画面を表示させ、
前記入力受付部が前記認証情報の入力を受け付けると、前記制御部は、前記入力受付部の受け付けた認証情報と、前記ユーザーボックス情報記憶部の記憶する前記ウェブメールのログインに必要な前記認証情報が一致するか否かを判定し、
前記制御部が一致すると判定した場合、前記制御部は前記ユーザーボックスに格納されている各ファイルの一覧を前記表示部に表示させる請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記通信部を介して、前記ウェブメールのアドレス宛てに送信された電子メールのうち、添付ファイルを有する電子メールのみ受信する請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記画像形成部に印刷を行わせた前記添付ファイルを前記ユーザーボックスから削除する請求項1に記載の画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子メールの添付ファイルを印刷する画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電子メールを受信可能であり、そのメールに添付されたファイルを印刷する画像形成装置について知られている。特許文献1には、ユーザーがコンピューター等の電子端末から添付ファイルを含む電子メールを送信すると、その電子メールはドライバレス・プリント・サーバーによって検索され、プリンターが添付ファイルを印刷する技術が記載されている。
【0003】
特許文献2には、ユーザーがモバイル端末を用いて情報提供サーバーにアクセスすると、情報提供サーバーはそのモバイル端末の近くのプリンターに付与されたメールアドレスを提供し、ユーザーはそのメールアドレスに添付ファイルを含んだ電子メールを送信すると、プリンターはその電子メールの添付ファイルを印刷可能となる技術が記載されている。
【0004】
特許文献3には、電子メールの件名に記載されているキーワードと値の組み合わせに応じた印刷設定で電子メールの添付ファイルを印刷する画像形成装置について記載されている。特許文献4には、ユーザー、プリンタアダプター及びプリンターの組み合わせを予め登録し、電子メールが登録された組み合わせに合致する場合に、その電子メールを印刷するプリントシステムについて記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特表2005-521166号公報
【特許文献2】特開2003-167694号公報
【特許文献3】US7283272B2
【特許文献4】2001-290620号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1から特許文献3に記載された技術の場合、プリンター等の画像形成装置には個別のメールアドレスが割り当てられており、画像形成装置がそのメールアドレスの送受信に使用するメーラーを備えている必要がある。特許文献4に記載された技術では、プリンターはプリンタアダプターに予め登録された電子メール宛てに送信された電子メールの添付ファイルの印刷しか行わない。
【0007】
本発明は、ウェブメール宛てに送信されたファイルを印刷可能な画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の画像形成装置は、文書データを格納するユーザーボックスを記憶するユーザーボックス記憶部と、前記ユーザーボックスに関する情報を記憶するユーザーボックス情報記憶部と、ネットワークと接続してデータ通信を行う通信部と、ユーザーからの入力を受け付ける入力受付部と、画像を形成する画像形成部と、装置全体の動作制御を司る制御部と、を備え、前記入力受付部が、ウェブメールのアドレス、当該ウェブメールのサイトを示すURL及びログインに必要な認証情報の入力を受け付けると、前記制御部は、前記ユーザーボックス情報記憶部に、当該ウェブメールのアドレス、当該URL及び当該認証情報を前記ユーザーボックスに紐付けて記憶させ、前記制御部は、前記通信部を介して、前記ユーザーボックス情報記憶部が記憶する前記URLにアクセスし、当該URLの示すサイトに当該URLと対応付けて記憶されている前記認証情報を入力することで前記ウェブメールのサーバーにログインして当該ウェブメールのアドレス宛てに送信された電子メールを受信し、前記受信した前記電子メールのうち少なくとも添付ファイルを、当該電子メールの送信先であるウェブメールと紐づけられた前記ユーザーボックスに格納すると共に、前記ユーザーボックスに格納された添付ファイルを前記画像形成部に印刷させる。
【発明の効果】
【0009】
本発明では、ウェブメールを利用することで、画像形成装置はメーラーをインストールすることなく、添付ファイル付きの電子メールを受信でき、ユーザーは、画像形成装置のドライバーやアプリケーションをパーソナルコンピューターや電子端末に保持しておらず、LAN等により直接的に画像形成装置に接続していなくても、画像形成装置に印刷させたい文書を送ることができ、文書を簡単に印刷することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】画像形成装置の電気的構成を示す図である。
図2】表示部の表示内容の一例を示した図である。
図3】表示部の表示内容の一例を示した図である。
図4】表示部の表示内容の一例を示した図である。
図5】表示部の表示内容の一例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の一実施形態に係る画像形成装置について図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る画像形成装置1の電気的構成を示す図である。
【0012】
画像形成装置1は、例えば、コピー機能、プリンター機能、スキャナー機能及びファクシミリ機能のような複数の機能を兼ね備えた複合機であってもよいし、単にプリンターであってもよい。
【0013】
画像形成装置1は、制御ユニット11、入力受付部12、画像読取部13、画像形成部14、通信部15及び記憶部16等を備えて構成されている。入力受付部12は、各種動作や設定の確定操作を行う決定キー、スタートキー等のハードキーと表示部121を備えている。表示部121は、操作画面やメッセージ等を表示し、タッチパネルと一体的に構成されている。
【0014】
画像読取部13は、スキャナー等を備え、原稿の画像を読み取って原稿画像を取得する。画像形成部14は、例えば電子写真方式の画像形成機構を備え、画像読取部13が読み取った原稿画像や記憶部16が記憶するデータ等を用紙に印刷する。通信部15は、通信モジュール等から構成され、ネットワークNを介して外部装置と種々のデータの送受信を行う。
【0015】
記憶部16は、画像データ、各種のプログラム、データテーブルなどを記憶するSSD又はHDDからなる大容量の記憶装置である。そして記憶部16は、その記憶領域に、ユーザーボックス記憶部161、ユーザーボックス情報記憶部162を備える。
【0016】
ユーザーボックス記憶部161は、文書データを格納する文書ボックスであるユーザーボックス(フォルダー)を記憶する。ユーザーボックスはユーザーの登録するウェブメールと紐づけられる。ユーザーボックス情報記憶部162は、ユーザーボックス記憶部161が記憶するユーザーボックスに紐づけられたウェブメールのアドレス、ウェブメールのサイトにアクセスするためのURL及びログインに必要な認証情報を記憶する。
【0017】
制御ユニット11は、プロセッサー、RAM(Random Access Memory)及びROM(Read Only Memory)等から構成される。プロセッサーは、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、又はASIC(Application Specific Integrated Circuit)等である。制御ユニット11は、プロセッサーがROM等に記憶された制御プログラムを実行することにより、制御部111として機能する。なお、制御ユニット11の上記各部は、制御プログラムに基づく動作によらず、それぞれハード回路により構成されてもよい。
【0018】
制御部111は、画像形成装置1の全体的な動作制御を司る。更に制御部111は、入力受付部12がユーザーボックスの作成指示と、ウェブメールのアドレス、ウェブメールのサイトを示すURL及びログインに必要な認証情報を受け付けると、ユーザーボックス記憶部161にそのウェブメールに紐づけたユーザーボックスを作成すると共に、ユーザーボックス情報記憶部162にウェブメールのアドレス、ウェブメールのサイトを示すURL及びログインに必要な認証情報を記憶させる。また、制御部111は、ブラウザーとして機能するブラウザー機能を備える。
【0019】
次に、ユーザーボックスの登録について説明する。図2は、表示部121が表示するユーザーボックスの登録画面の一例である。この登録画面の表示時に、ユーザーによる入力受付部12の操作に基づいて、入力受付部12は、ウェブメールのアドレス、ウェブメールのサイトのURL、ウェブメールにログインする際に必要な認証情報(パスワード等)、紐付けるユーザーボックスの選択(或いはユーザーボックスを新規に作成する指示)等の入力を受け付ける。
【0020】
ウェブメールとは、ウェブブラウザを介してメール送受信を行うシステムであり、例えば、Gmail(登録商標)、Yahoo(登録商標)、Outlook(登録商標)等のサードパーティーの電子メール配信システムである。画像形成装置1は、ウェブメールによるメールの送受信に、メーラーではなく、ブラウザー等のサイトアクセスが可能なアプリケーションを使用する。画像形成装置1は、メーラーを用いずに電子メールを受信する。
【0021】
図2に示した登録画面では、ウェブメールのサイトのURLとして、Gmail(登録商標)、Yahoo(登録商標)、Outlook(登録商標)等の選択を促す。制御部111は、Gmail(登録商標)、Yahoo(登録商標)、Outlook(登録商標)のそれぞれのサイトのURLを予め記憶しており、入力受付部12の操作でユーザーにより選択されたウェブメールの種類に応じて、制御部111は、登録画面において、そのウェブメールのサイトのURLを表示して案内する。つまり、ここでは、制御部111は、各ウェブメールと、各ウェブメールのサイトのそれぞれのURLを記憶している。なお、ユーザーがウェブメールサイトのURLを直接入力するようにしてもよい。
【0022】
入力受付部12が、ウェブメールのアドレス、ウェブメールのサイトのURL、ウェブメールにログインする際に必要な認証情報、及び紐付けるユーザーボックスの選択(又はユーザーボックスを新規に作成する指示)の入力を受け付けた後、ユーザーによって登録ボタン51が押下されると、入力受付部12のタッチパネルを介して、入力受付部12に、ウェブメール情報の登録指示が受け付けられる。この登録指示に従って、制御部111は、入力されたウェブメールを紐づけるユーザーボックスの特定、又は入力されたウェブメールと紐づけたユーザーボックスをユーザーボックス記憶部161に作成する、のいずれかを行う。更に、制御部111はユーザーボックス情報記憶部162に、ウェブメールのアドレス、ウェブメールのサイトのURL、ログインに必要な認証情報、紐づけられたユーザーボックスの領域アドレス等のユーザーボックスを特定する情報、をユーザーボックス情報記憶部162に記憶させる。
【0023】
ウェブメールに紐づけられたユーザーボックスがユーザーボックス記憶部161に作成されると、制御部111は、定期的(例えば、1分おき)に、ユーザーボックスに紐付けられているウェブメールのサイトにアクセスして、メールの受信確認を行う。
【0024】
図1を用いて、ウェブメールのメール受信の流れを説明する。(1)ユーザーは、パーソナルコンピューター、タブレット端末やスマートフォン等の電子端末から特定のウェブメールAのアドレスに添付ファイル付き電子メールを送信する。この電子メールは、インターネット等のネットワークNを介してクラウド91にある、特定のウェブメールAに対応するウェブメールサーバー911に送られる。
【0025】
次に(2)画像形成装置1の制御部111は、そのブラウザー機能により、通信部15を介して、ユーザーボックス情報記憶部162が記憶するウェブメールのサイトのURLにアクセスし、ログインに必要な認証情報を用いてブラウザー経由でウェブメールにログインする。ここで、ウェブメールサーバー911に未読の電子メールがある場合、(3)通信部15を介してウェブメールサーバー911から電子メールを受信する。
【0026】
ここで、制御部111は、通信部15を介して、ウェブメールサーバー911にある未読の電子メールのうち、添付ファイル付きの電子メールのみを受信するようにしてもよい。これにより、ユーザーボックス記憶部161のメモリー量を抑えることができる。または、制御部111は、入力受付部12に入力されるユーザーからの指示に基づいた設定に従って、ウェブメールサーバー911から全ての電子メールを受信するか、または添付ファイル付きの電子メールのみを受信するかを選択的に行うようにしてもよい。
【0027】
制御部111が、通信部15を介して、電子メールを受信すると(4)制御部111は受信した電子メールの送信元であるウェブメールと紐づいたユーザーボックスにその電子メールを格納する。なお、制御部111は、受信した電子メールについて、添付ファイルのみを、ウェブメールと紐づいたユーザーボックスに格納させるようにしてもよい。
【0028】
また、制御部111は、ウェブメールサーバー911から受信した電子メールのうち、添付ファイル付きの電子メールのみをユーザーボックスに格納するようにしてもよい。または、制御部111は、入力受付部12に入力されるユーザーからの指示に基づいた設定に従って、ウェブメールサーバー911から受信した電子メール本文及びその添付ファイルの両方をユーザーボックスに格納するか、または添付ファイルのみをユーザーボックスに格納するかを選択的に行うようにしてもよい。
【0029】
続いて、ユーザーボックスに格納された電子メールの添付ファイルを印刷する流れについて説明する。図3は、ユーザーボックス記憶部161の記憶するユーザーボックス一覧の表示画面の一例である。図3に示すように、制御部111は、表示部121に、ユーザーボックス記憶部161の記憶するユーザーボックスの一覧を表示させる。図3には、ユーザーAが複数のユーザーボックスを所有しており、各ユーザーボックスには、それぞれ異なるウェブメールが紐付けられている例を示している。この際、ユーザーボックス内に未読の電子メールがある場合、制御部111は、未読の電子メールの有無や未読の電子メールの件数を表示させることが好ましい。
【0030】
ユーザーが入力受付部12を操作して「aaa@gmail.xxx」のユーザーボックスを選択する指示を入力してOKボタン52を押下すると、制御部111は、タッチパネルを介して、表示画面切替指示を受け付け、この指示に従って、選択されたユーザーボックスに紐付けられているウェブメールのログインに必要な認証情報の入力画面を表示部121に表示させる。図4は、認証情報の入力画面の一例を示した図である。
【0031】
認証情報の入力画面の表示時に、ユーザーが入力受付部12を操作して「aaa@gmail.xxx」のログインに必要な認証情報を入力すると、制御部111は、入力受付部12が受け付けた認証情報と、ユーザーボックス情報記憶部162が記憶する「aaa@gmail.xxx」のログインに必要な認証情報が一致するか否かを判定する。なお、図3では、ユーザーボックスに紐付けられているウェブメールを、当該ウェブメールについてユーザーが所有しているメールアドレスで表現している。
【0032】
制御部111は、入力受付部12が受け付けた認証情報と、ユーザーボックス情報記憶部162が記憶する「aaa@gmail.xxx」のログインに必要な認証情報が一致すると判定した場合、「aaa@gmail.xxx」に紐づけられたユーザーボックスに格納されている電子メールのリストを表示部121に表示させる。図5は、ユーザーボックスに格納された電子メール一覧の表示画面の一例である。
【0033】
なお、制御部111は、上記表示画面切替指示を受け付けたとき、認証情報の入力画面の表示を行わず、ログインに必要な認証情報の入力を求めることなく、上記紐づけられたユーザーボックスに格納されている電子メールのリストを表示部121に表示させるようにしてもよい。
【0034】
図5に示す表示画面の表示時に、ユーザーが入力受付部12を操作して、ユーザーが印刷したい添付ファイルを有する電子メールを選択する指示を入力してOKボタン54を押下すると、制御部111は、タッチパネルを介して、印刷実行指示を受け付る。制御部111は、当該印刷実行指示に従って、選択された電子メールの添付ファイルを画像形成部14に印刷させる。電子メールの添付ファイルの印刷については既存の技術を用いる。
【0035】
添付ファイルの印刷後、制御部111は、その電子メールをユーザーボックスから削除することが好ましい。これにより、ユーザーボックスに既読の電子メールが溜まることがなく、ユーザーボックスのメモリー使用量を抑えることができる。なお、ユーザーボックスから添付ファイルの印刷された電子メールを削除するか否かは、ユーザーによる入力受付部12の操作で入力される指示に従って設定可能とし、制御部111は、当該設定の内容に従って、ユーザーボックスから添付ファイルの印刷された電子メールを削除するものとしてもよい。
【0036】
以上、説明したように、画像形成装置1はウェブメールと紐づけたユーザーボックスをユーザーボックス記憶部161に記憶し、通信部15はクラウド91のウェブメールサーバー911が保持するウェブメール宛ての電子メールを受信して、制御部111がそのウェブメールと紐づけられたユーザーボックスに受信した電子メールを格納する。
【0037】
更に、ユーザーからの操作に応じて、制御部111が電子メールに添付された添付ファイルを画像形成部14に印刷させる。これにより、画像形成装置1はメーラーをインストールすることなく、また、メーラーによるメール送受信に必要な複雑な設定を行うことなく、電子メールで印刷対象データを受信することができる。更に、ユーザーは画像形成装置1のドライバーやアプリケーションをパーソナルコンピューターや電子端末に保持していなくても、画像形成装置1に印刷させたい文書を送ることができる。
【0038】
本発明は上記実施の形態の構成に限られず種々の変形が可能である。また、上記実施形態では、図1乃至図5を用いて上記実施形態により示した構成及び処理は、本発明の一実施形態に過ぎず、本発明を当該構成及び処理に限定する趣旨ではない。
【符号の説明】
【0039】
1 画像形成装置
11 制御ユニット
111 制御部
12 入力受付部
121 表示部
13 画像読取部
14 画像形成部
15 通信部
16 記憶部
161 ユーザーボックス記憶部
162 ユーザーボックス情報記憶部
91 クラウド
911 ウェブメールサーバー
図1
図2
図3
図4
図5