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特開2024-174769物体検出装置及び物体検出装置のキャリブレーション方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024174769
(43)【公開日】2024-12-17
(54)【発明の名称】物体検出装置及び物体検出装置のキャリブレーション方法
(51)【国際特許分類】
   G06T 7/80 20170101AFI20241210BHJP
   G01S 7/497 20060101ALI20241210BHJP
   G01S 17/931 20200101ALI20241210BHJP
   G01S 17/89 20200101ALI20241210BHJP
【FI】
G06T7/80
G01S7/497
G01S17/931
G01S17/89
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023092785
(22)【出願日】2023-06-05
(71)【出願人】
【識別番号】000002967
【氏名又は名称】ダイハツ工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100180644
【弁理士】
【氏名又は名称】▲崎▼山 博教
(72)【発明者】
【氏名】野田 憲司
【テーマコード(参考)】
5J084
5L096
【Fターム(参考)】
5J084AA04
5J084AA05
5J084AB20
5J084AC02
5J084CA31
5J084CA65
5J084CA70
5J084EA08
5L096AA09
5L096BA04
5L096CA02
5L096EA26
5L096FA18
5L096FA67
5L096HA08
(57)【要約】
【課題】各種のカメラ10において利用でき、精度良くキャリブレーションを実行できる物体検出装置を提供する。
【解決手段】物体検出装置1は、車両前方の画像11を取得するカメラ10と、車両前方の点群データ21を取得する測距センサ20と、画像11及び点群データ21に基づいてキャリブレーションを実行する補正部30とを備え、補正部30は、画像11内において、バウンディングボックス12を設定し、バウンディングボックス12内に位置する物標3を検出すると共に、物標3に相当する点群22が、バウンディングボックス12で囲まれた認識領域12Aに対してずれていることを条件として、点群22の認識領域12Aに対するずれ量L及び方向Dを取得すると共に、ずれ量L及び方向Dに基づいて、カメラ10及び測距センサ20の少なくとも一方のキャリブレーションを実行する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両における物体検出装置であって、
前記車両の前方を撮像して画像を取得するカメラと、
前記車両の前方における点群データを取得する測距センサと、
前記カメラ及び前記測距センサによって取得した前記画像及び前記点群データに関する情報に基づいてキャリブレーションを実行する補正部と、
を備え、
前記補正部は、
前記画像内において、バウンディングボックスを設定し、当該バウンディングボックス内に位置する所定の物標を検出すると共に、前記測距センサによって取得した前記点群データにおいて、前記物標に相当する所定の点群が、前記バウンディングボックスで囲まれた認識領域に対してずれていることを条件として、前記点群の前記認識領域に対するずれ量及び方向を取得すると共に、当該ずれ量及び当該方向に基づいて、前記カメラ及び前記測距センサのいずれか一方又は双方のキャリブレーションを実行すること、を特徴とする物体検出装置。
【請求項2】
前記補正部は、複数の前記物標を検出すると共に、複数の前記物標毎に対応する複数のずれ量及び方向を取得するものであり、
前記キャリブレーションが、複数の前記ずれ量及び前記方向に基づいて実行されること、を特徴とする請求項1に記載の物体検出装置。
【請求項3】
請求項1又は2の物体検出装置を用い、
前記車両が停止しているか否かを判定する車両停止状態判定ステップと、
前記車両停止状態判定ステップにおいて、前記車両が停止状態にあると判定されることを条件として、前記測距センサにより前記点群データを取得する点群データ取得ステップと、
前記カメラにより前記画像を取得する画像取得ステップと、
前記画像を解析することにより、前記画像内における前記バウンディングボックスの有無を判定するバウンディングボックス有無判定ステップと、
前記バウンディングボックス有無判定ステップにおいて、前記バウンディングボックスを有すると判定されたことを条件として、前記バウンディングボックスの位置座標を前記測距センサにおける測距座標に変換する座標変換ステップと、
前記バウンディングボックスの前記認識領域内に位置する前記点群データから同一平面に位置する前記点群を算出する点群算出ステップと、
前記認識領域の外部に前記同一平面上の前記点群が存在するか否かを判定する点群位置判定ステップと、
前記点群位置判定ステップにおいて、前記認識領域の外部に前記同一平面上の前記点群が存在することを条件として、前記点群の前記認識領域に対するずれ量及び方向を算出するずれ量・方向算出ステップと、
前記ずれ量・方向算出ステップで算出された前記ずれ量及び方向に基づいて前記カメラ又は前記測距センサの補正係数を算出する補正係数算出ステップと、
前記補正係数算出ステップにおいて算出された前記補正係数を前記補正部に記憶させる補正係数設定ステップと、
前記補正係数設定ステップで設定された前記補正係数に基づいて、前記キャリブレーションを実行するキャリブレーション実行ステップと、
を順次実行すること、を特徴とする物体検出装置のキャリブレーション方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両等における物体検出装置及び物体検出装置のキャリブレーション方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、各種の車両において、自動運転制御技術や衝突回避支援技術などの技術が開発されている。これらの技術を採用する車両では、各種の撮像装置(ステレオカメラ、単眼カメラ等)、レーダー装置、センサ(ソナー装置)等を用いた走行制御装置が知られている(例えば、特許文献1)。上述した特許文献1に記載の走行制御装置は、ステレオカメラで取得した画像データと、LiDAR(測距センサに相当)で取得した3次元点群データと、を用いて車両の走行制御を行うものとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2022-157096号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した特許文献1に記載の走行制御装置は、ステレオカメラ及びLiDAR(測距センサに相当)の双方が深さ情報を取得可能なものであり、双方とも高価なものとされている。すなわち、上述した特許文献1に記載の走行制御装置は、高価で冗長な構成となっている。そのため、ステレオカメラに代えて、安価な単眼カメラを使用した物体検出装置が求められている。
【0005】
ところで、走行制御装置に用いられる物体検出装置は、例えば、撮像装置を車両に取り付ける際の取り付け精度や経年変化等に起因する位置ずれなどの原因によって、撮像のずれが生じることがある。その結果、撮像装置によって取得された画像情報を利用して行われる車両の走行制御に誤作動が生じる懸念があった。そのため、上述した特許文献1に記載の走行制御装置においては、ステレオカメラをキャリブレーションする技術が開示されている。しかしながら、上述した特許文献1に記載の走行制御装置は、深さ情報を有するステレオカメラに関するキャリブレーション技術を開示するものであり、深さ情報を有しない単眼カメラのキャリブレーションには適用できない問題があった。
【0006】
そこで、本発明は、単眼カメラを含む各種のカメラにおいて利用することができ、精度良くキャリブレーションを実行可能な物体検出装置及び物体検出装置のキャリブレーション方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1)上述した課題を解決すべく提供される本発明の物体検出装置は、車両における物体検出装置であって、前記車両の前方を撮像して画像を取得するカメラと、前記車両の前方における点群データを取得する測距センサと、前記カメラ及び前記測距センサによって取得した前記画像及び前記点群データに関する情報に基づいてキャリブレーションを実行する補正部と、を備え、前記補正部は、前記画像内において、バウンディングボックスを設定し、当該バウンディングボックス内に位置する所定の物標を検出すると共に、前記測距センサによって取得した前記点群データにおいて、前記物標に相当する所定の点群が、前記バウンディングボックスで囲まれた認識領域に対してずれていることを条件として、前記点群の前記認識領域に対するずれ量及び方向を取得すると共に、当該ずれ量及び当該方向に基づいて、前記カメラ及び前記測距センサのいずれか一方又は双方のキャリブレーションを実行すること、を特徴とするものである。
【0008】
上述した物体検出装置は、補正部において、カメラで撮像した画像内において設定されたバウンディングボックス内に位置する所定の物標を検出するものとされている。また、上述した物体検出装置は、測距センサによって取得した3次元情報(深さ情報とも称する)を含む点群データのうち、物標に相当する所定の点群を認識し、当該点群が、バウンディングボックスで囲まれた認識領域に対してずれていることを条件として、点群の認識領域に対するずれ量及び方向を取得するものとされている。言い換えると、上述した物体検出装置は、2次元画像に設定されたバウンディングボックスの形成する平面上において、3次元点群データのうち、バウンディングボックスと同一平面上の物標に相当する点群を認識し、点群の認識領域に対するずれ量及び方向を取得することができる。ここで、測距センサには、例えば、ライダー(LiDAR:Light Detection And Ranging)が利用できる。また、上述した物体検出装置は、取得したずれ量及び方向に基づいて、カメラ及び測距センサのいずれか一方又は双方のキャリブレーションを実行することができる。なお、上述したカメラ及び測距センサによる物標の検出は、車両が停止した状態で行うことが望ましい。また、物標は、停止した状態のものを対象とすることが望ましい。
【0009】
このように、上述した物体検出装置は、カメラで撮像された2次元の画像と、測距センサで測距された3次元の点群データと、に基づいてキャリブレーションを実行できる。すなわち、上述した物体検出装置は、カメラで撮像された画像に3次元情報が含まれていなくても、精度良くキャリブレーションを実行できる。したがって、上述した物体検出装置は、カメラのコストを低減できる。また、上述した物体検出装置は、ステレオカメラ、単眼カメラを問わず、2次元の画像を取得可能な各種のカメラを利用できるので、汎用性が向上する。
【0010】
(2)上述した本発明の物体検出装置において、前記補正部は、複数の前記物標を検出すると共に、複数の前記物標毎に対応する複数のずれ量及び方向を取得するものであり、前記キャリブレーションが、複数の前記ずれ量及び前記方向に基づいて実行されること、を特徴とするとよい。
【0011】
上述した物体検出装置は、複数の物標毎の複数のずれ量及び方向に基づいてキャリブレーションを実行できるので、キャリブレーションの精度を向上できる。
【0012】
(3)上述した本発明の物体検出装置は、前記カメラが、単眼カメラであること、を特徴とするとよい。
【0013】
上述した物体検出装置は、カメラとして単眼カメラが用いることにより、コスト低減が期待できる。また、上述した物体検出装置は、深さ情報の取得を測距センサに一本化できるので、深さ情報の取得機能が重複することによる装置の冗長化を抑制できる。
【0014】
(4)上述した本発明の物体検出装置において、前記補正部は、前記カメラによって取得された画像からAIによる分析を用いて推測された前記物標の位置座標に基づいて、前記バウンディングボックスを設定すること、を特徴とするとよい。
【0015】
上述した物体検出装置は、かかる構成とすることにより、対象とすべき物標をAIによる分析により、推測して検出できる。そのため、上述した物体検出装置は、最適な物標を対象としてバウンディングボックスを設定できる。これにより、上述した物体検出装置は、精度良くキャリブレーションを実行できる。ここで、AIによる分析では、例えば、道路標識などの表面が平坦で検出が容易なものが物標の対象として推測されるとよい。
【0016】
(5)上述した本発明の物体検出装置において、前記画像及び前記点群データは、前記車両が停止している際に取得されるものであり、前記補正部は、予め前記キャリブレーションを実行することにより取得された射影行列を用いて、前記点群データを前記画像上に射影することにより、前記物標に相当する所定の前記点群を得ること、を特徴とするとよい。
【0017】
上述した物体検出装置は、かかる構成とすることにより、予め取得された射影行列を用いて、物標に相当する所定の点群を容易に取得することができる。すなわち、上述した物体検出装置は、予め用意された射影行列を用いることにより、3次元の点群データのうち、バウンディングボックスとして設定された2次元の同一平面上の点群データを容易に抽出できる。
【0018】
(6)上述した本発明の物体検出装置は、前記物標が、道路標識、看板、及び前記車両とは異なる停止中の他車両の少なくとも1つを含むこと、を特徴とするとよい。
【0019】
上述した物体検出装置は、かかる構成とすることにより、停止した物標に基づいて画像及び点群データを取得できるので、当該画像及び当該点群データを用いて精度良くキャリブレーションを行うことができる。なお、キャリブレーションに用いる物標は、道路標識や看板等の表面が平坦であることが望ましい。このように物標の表面が平坦に形成されていることにより、物標に対する測距誤差を低減できるので、キャリブレーションを精度良く行うことができる。
【0020】
(7)上述した本発明の物体検出装置は、複数の前記物標毎に、複数の前記バウンディングボックスが設定されるものであり、複数の前記バウンディングボックスの少なくとも一部が、互いに重複することを条件として、前記補正部におけるキャリブレーションの実行が行われないこと、を特徴とするとよい。
【0021】
上述した物体検出装置は、かかる構成とすることにより、重複したバウンディングボックスを排除できる。これにより、上述した物体検出装置は、バウンディングボックスが重なって、物標を正確に認識できない場合の画像や点群データを排除できるので、正確なキャリブレーションを実行できる。
【0022】
(8)上述した課題を解決すべく提供される本発明の物体検出装置のキャリブレーション方法は、上述した物体検出装置を用い、前記車両が停止しているか否かを判定する車両停止状態判定ステップと、前記車両停止状態判定ステップにおいて、前記車両が停止状態にあると判定されることを条件として、前記測距センサにより前記点群データを取得する点群データ取得ステップと、前記カメラにより前記画像を取得する画像取得ステップと、前記画像を解析することにより、前記画像内における前記バウンディングボックスの有無を判定するバウンディングボックス有無判定ステップと、前記バウンディングボックス有無判定ステップにおいて、前記バウンディングボックスを有すると判定されたことを条件として、前記バウンディングボックスの位置座標を前記測距センサにおける測距座標に変換する座標変換ステップと、前記バウンディングボックスの前記認識領域内に位置する前記点群データから同一平面に位置する前記点群を算出する点群算出ステップと、前記認識領域の外部に前記同一平面上の前記点群が存在するか否かを判定する点群位置判定ステップと、前記点群位置判定ステップにおいて、前記認識領域の外部に前記同一平面上の前記点群が存在することを条件として、前記点群の前記認識領域に対するずれ量及び方向を算出するずれ量・方向算出ステップと、前記ずれ量・方向算出ステップで算出された前記ずれ量及び方向に基づいて前記カメラ又は前記測距センサの補正係数を算出する補正係数算出ステップと、前記補正係数算出ステップにおいて算出された前記補正係数を前記補正部に記憶させる補正係数設定ステップと、前記補正係数設定ステップで設定された前記補正係数に基づいて、前記キャリブレーションを実行するキャリブレーション実行ステップと、を順次実行することを特徴とするものである。
【0023】
上述した物体検出装置のキャリブレーション方法は、車両停止状態判定ステップにおいて、車両が停止状態にあると判定されることを条件として、点群データ取得ステップや画像取得ステップが実行される。そのため、取得された点群データや画像の処理負担が軽減されると共に、物標の検出誤差を低減できる。また、座標変換ステップにおいて、バウンディングボックスの位置座標が、測距センサにおける測距座標(LiDAR座標とも称する)に変換される。すなわち、バウンディングボックスの2次元の平面に相当する位置座標が、測距座標に変換される。これにより、点群算出ステップにおいて、バウンディングボックスの平面上に位置する点群データが算出される。言い換えると、測距センサによって取得される3次元点群データのうち、バウンディングボックスと同一平面上の2次元の点群データが算出される。また、算出された点群データに基づき、ずれ量・方向算出ステップ、補正係数算出ステップ、及び補正係数設定ステップが実行され、算出された補正係数に基づきキャリブレーション実行ステップによりキャリブレーションが実行される。
【0024】
このように、上述したキャリブレーション方法は、測距センサで取得された3次元の点群データを、2次元の点群データに置き換えて補正係数を算出できるので、カメラで撮像された画像に3次元情報が含まれていなくても、精度良くキャリブレーションを実行できる。したがって、上述したキャリブレーション方法は、カメラのコストを低減できる。また、上述したキャリブレーション方法は、ステレオカメラ、単眼カメラを問わず、2次元の画像を取得可能な各種のカメラを利用できるので、汎用性が向上する。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、単眼カメラを含む各種のカメラにおいて利用することができ、精度良くキャリブレーションを実行可能な物体検出装置及び物体検出装置のキャリブレーション方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】本発明の一実施形態に係る物体検出装置の概略構成図である。
図2】本発明の物体検出装置において、点群がバウンディングボックスの外部にずれた状態を表す説明図である。
図3】本発明の物体検出装置において、キャリブレーションを実行し、点群がバウンディングボックス内に収まった状態を表す説明図である
図4】本発明の物体検出装置のキャリブレーション方法の一実施形態に係るフロー図である。
図5図4のフロー図の続きである。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、添付の図1図5を参照して、本発明の一実施形態に係る物体検出装置1の詳細を説明する。これらの図は模式図であって、必ずしも大きさを正確な比率で記したものではない。また、図中、同様の構成部品は、同様の符号を付して示す。また、図2及び図3において、点群データ21や点群22は、理解を容易にするため、実際の大きさやピッチよりも誇大に描いていることに留意されたい。また、図2及び図3において、点群データ21や点群22は、理解を容易にするため、物標3に相当するものだけを得たいていることに留意されたい。
【0028】
図1に示すように、物体検出装置1は、車両2に搭載されている。物体検出装置1は、カメラ10と、測距センサ20と、補正部30等を備えている。物体検出装置1で検出された物体(物標3(図2及び図3参照)に相当)は、例えば、車両2の自動運転制御や衝突回避支援システムなどに供される。
【0029】
カメラ10は、本実施形態では、例えば、単眼カメラが用いられている。カメラ10は、例えば、車両2におけるフロントガラス2Aの内側上部に取り付けられている。カメラ10は、車両2の前方を撮像して2次元の画像11(図2参照)を取得できる。カメラ10は、所定の画角で車両2の前方側を撮像できる。本実施形態では、カメラ10は、車両2が停止状態にある場合に画像11を撮像して取得するものとされている。ここで、カメラ10で撮像された画像11には、後述する物標3が含まれている。なお、カメラ10は、単眼カメラに限らず、ステレオカメラ等の各種のカメラを用いることができる。
【0030】
測距センサ20は、本実施形態では、例えば、ライダー(LiDAR:Light Detection And Ranging)が用いられている。LiDARは、近赤外光や可視光、紫外線を使って対象物に光を照射し、その反射光を光センサでとらえて距離を測定するリモートセンシング(離れた位置からセンサを使って感知する)方式とされている。測距センサ20は、例えば、車両2におけるフロントガラス2Aの内側上部に取り付けられている。測距センサ20は、車両2の前方における点群データ21(図2及び図3参照)を取得できる。本実施形態では、測距センサ20は、車両2が停止状態にある場合に点群データ21を取得するものとされている。測距センサ20は、例えば、カメラ10と隣接して設けられている。ここで、測距センサ20によって取得される点群データ21は、3次元情報(深さ情報とも称する)を含むものとされている。
【0031】
補正部30は、画像処理やキャリブレーションの実行に必要な各種の演算を実行可能なコンピュータとして形成されている。補正部30は、キャリブレーションに関する補正係数や補正等に必要な変換テーブルや変換式等を記憶するための記憶手段(メモリ、HDD、SDD等)を備えている。補正部30は、カメラ10によって取得した画像11と、測距センサ20によって取得した点群データ21に関する情報に基づいて、カメラ10及び測距センサ20のいずれか一方又は双方(本実施形態では、カメラ10)のキャリブレーション(校正)を実行することができる。補正部30は、図2及び図3に示すように、画像11内において、バウンディングボックス12を設定するものとされている。具体的には、補正部30は、カメラ10によって取得された画像11からAIによる分析を用いて推測された所定の物標3の位置座標に基づいて、バウンディングボックス12を設定するものとされている。
【0032】
ここで、本実施形態では、道路標識3A、及び停止状態にある他車両3Bの2つの物標3,3がAIによる分析によって推測されており、2つの物標3,3毎にバウンディングボックス12が設定されている。すなわち、本実施形態では、2つのバウンディングボックス12,12が設定されている。
【0033】
このように、上述した物体検出装置1は、対象とすべき物標3をAIによる分析により、推測して検出できる。そのため、上述した物体検出装置1は、最適な物標3を対象としてバウンディングボックス12を設定できる。これにより、上述した物体検出装置1は、精度良くキャリブレーションを実行できる。ここで、AIによる分析では、例えば、道路標識3Aなどの表面が平坦で検出が容易なものが物標3の対象として推測されるとよい。
【0034】
バウンディングボックス12は、矩形状に形成されることにより、2次元の平面を形成している。また、バウンディングボックス12で囲まれた範囲には、認識領域12Aが設定されている。
【0035】
また、補正部30は、バウンディングボックス12(認識領域12A)内に位置する物標3,3を検出することができる。また、補正部30は、予めキャリブレーションを実行することにより取得された射影行列を用いて、点群データ21を画像11上に射影することにより、物標3に相当する所定の点群22を得るものとされている。具体的に説明すると、補正部30は、3次元情報を含む点群データ21に対して後述のキャリブレーションを実行することにより、バウンディングボックス12(2次元の画像11)と同一の平面上に点群データ21を射影するための射影行列を取得できる。このように、補正部30は、予め取得された射影行列を用いて、3次元の点群データ21を画像11上に射影することにより、バウンディングボックス12と同一の平面上に存在する物標3に相当する所定の点群22を容易に取得できる。すなわち、上述した物体検出装置1は、予め用意された射影行列を用いることにより、3次元の点群データ21のうち、バウンディングボックス12として設定された2次元の同一平面上の点群データ21を容易に抽出できる。
【0036】
補正部30は、測距センサ20によって取得した点群データ21において、物標3に相当する所定の点群22が、バウンディングボックス12で囲まれた認識領域12Aに対してずれていることを条件として、点群22の認識領域12Aに対するずれ量L及び方向Dを取得すると共に、ずれ量L及び方向Dに基づいて、カメラ10及び測距センサ20のいずれか一方又は双方(本実施形態では、カメラ10)のキャリブレーションを実行できる。
【0037】
キャリブレーションは、図2に示すように、例えば、物標3,3(道路標識3A,他車両3B)に相当する点群22が、図示左方向(-D方向)にずれ量Lだけずれている場合は、図示左方向(-D方向)にずれ量Lだけカメラ10の撮像位置を戻す補正を行うことにより実行される。すなわち、本実施形態では、ずれ量Lに基づく差分だけカメラ10の位置が補正される。キャリブレーションが実行されると、カメラ10の位置ずれが補正される。これにより、図3に示すように、物標3,3に相当する点群22,22のバウンディングボックス12,12に対する位置ずれが補正される。なお、キャリブレーションは、ずれ量L及び方向Dに基づいて算出された補正係数を用いて、物標3,3の位置座標を補正することにより実行するとよい。また、本実施形態では、カメラ10の撮像位置を移動させてキャリブレーションを実行したが、測距センサ20の撮像位置を移動させたり、カメラ10及び測距センサ20の双方の撮像位置を移動させたりしてキャリブレーションを実行することができる。すなわち、キャリブレーションは、カメラ10及び測距センサ20の互いの相対的な撮像位置の移動によって行うことができる。
【0038】
ここで、図2は、理解が容易なように、点群22が、水平方向(D方向)にずれ量Lだけずれている場合を例示しているが、実際には、斜め方向など各種の方向や複数のバウンディングボックス12毎に異なる傾向でずれが発生しているものなど各種のずれが発生する可能性がある。かかる場合は、上述したような差分により補正するものだけではなく、例えば、予め設定した変換テーブルを用いたり、予め定めた変換式を用いたりして、補正係数を算出すればよい。
【0039】
また、補正部30は、本実施形態のように複数の物標3,3毎に、複数のバウンディングボックス12,12が設定されている場合において、複数のバウンディングボックス12,12の少なくとも一部が、互いに重複することを条件として、補正部30におけるキャリブレーションの実行を行わないものとすることができる。すなわち、複数のバウンディングボックス12,12の少なくとも一部が重複した場合は、物標3,3に相当する点群22,22を正確に取得できないため、キャリブレーションの実行を行わないものとされている。
【0040】
このように、上述した物体検出装置1は、重複したバウンディングボックス12,12を排除できる。これにより、上述した物体検出装置1は、バウンディングボックス12,12が重なって、物標3,3を正確に認識できない場合の画像11や点群データ21を排除できるので、正確なキャリブレーションを実行できる。
【0041】
以上が、本発明の一実施形態に係る物体検出装置1の構成であり、次に、本発明の物体検出装置1のキャリブレーション方法について、図4及び図5のフロー図を参照しながら以下に詳細を説明する。なお、図4及び図5において、バウンディングボックス12をBBOXと省略して表記していることに留意されたい。
【0042】
図4に示すように、物体検出装置1のキャリブレーションが開始されると、車両2が停止しているか否かの判定が行われる(ステップS10、車両停止状態判定ステップ)。車両2が停止していないと判定された場合は、ステップS10に処理が戻される。一方、ステップS10において、車両2が停止していると判定された場合は、測距センサ20により点群データ21が取得される(ステップS11、点群データ取得ステップ)。すなわち、点群データ取得ステップは、車両停止状態判定ステップ(ステップS10)において、車両2が停止状態にあると判定されることを条件として、測距センサ20により点群データ21を取得するものとされている。
【0043】
続いて、カメラ10により画像11が取得される(ステップS12、画像取得ステップ)。ステップS12において、画像11が取得されると、画像解析(本実施形態では、AIによる分析)が行われる(ステップS13)。
【0044】
続いて、画像11にバウンディングボックス12が存在するか否かの判定が行われる(ステップS14、バウンディングボックス有無判定ステップ)。すなわち、バウンディングボックス有無判定ステップは、画像11を解析することにより、画像11内におけるバウンディングボックス12の有無を判定するものとされている。
【0045】
ステップS14において、バウンディングボックス12が存在しないと判定された場合は、処理がステップS10に戻される。一方、バウンディングボックス12が存在すると判定された場合は、カメラ10におけるカメラ座標のバウンディングボックス12が、測距センサ20における測距座標(LiDAR座標)に変換される(ステップS15、座標変換ステップ)。言い換えると、2次元のバウンディングボックス12に係るカメラ座標が、3次元の測距座標に変換される。すなわち、座標変換ステップは、バウンディングボックス有無判定ステップ(ステップS14)において、バウンディングボックス12を有すると判定されたことを条件として、バウンディングボックス12の位置座標を測距センサ20における測距座標に変換するものとされている。
【0046】
続いて、バウンディングボックス12内に位置する点群22(点群データ21)から、バウンディングボックス12と同一平面上にある点群22(点群データ21)が算出される(ステップS16、点群算出ステップ)。すなわち、点群算出ステップは、バウンディングボックス12の認識領域12A内に位置する点群データ21から同一平面に位置する物標3に相当する点群22を算出するものとされている。ステップS16の処理が終了すると、バウンディングボックス12の外部に同一平面上の点群22が存在するか否かの判定が行われる(ステップS17、点群位置判定ステップ)。すなわち、点群位置判定ステップは、認識領域12Aの外部に同一平面上の点群22が存在するか否かを判定するものとされている。
【0047】
ステップS17において、点群22がバウンディングボックス12の外部に存在しないと判定された場合は、処理がステップS10に戻される。すなわち、キャリブレーションが必要ないと判定される。一方、ステップS17において、バウンディングボックス12の外部に同一平面上の点群22が存在すると判定された場合は、図5に示すように、同一平面上の点群22のバウンディングボックス12からのずれ量L及び方向Dが算出される(ステップS18、ずれ量・方向算出ステップ)。すなわち、ずれ量・方向算出ステップは、点群位置判定ステップ(ステップS17)において、認識領域12Aの外部に同一平面上の点群22が存在することを条件として、点群22の認識領域12Aに対するずれ量L及び方向Dを算出するものとされている。
【0048】
続いて、ずれ量L及び方向Dに基づいて、カメラ10又は測距センサ20をキャリブレーションするための補正係数が算出される(ステップS19、補正係数算出ステップ)。ステップS19において補正係数が算出されると、補正係数が補正部30に記憶(設定)される(ステップS20、補正係数設定ステップ)。補正部30に補正係数が記憶されると、補正係数に基づいてキャリブレーションが実行される(ステップS21、キャリブレーション実行ステップ)。キャリブレーションは、上述したようにカメラ10及び測距センサ20のいずれか一方又は双方に対して実行することができる。ステップS21が実行されると、処理がステップS10に戻される。なお、ステップS21が実行された後、処理を終了させてもよい。
【0049】
以上が、本発明の物体検出装置1のキャリブレーション方法の一実施形態であり、次に本発明の物体検出装置1、及び物体検出装置1のキャリブレーション方法の作用効果についての詳細を説明する。
【0050】
上述した物体検出装置1は、カメラ10で撮像された2次元の画像11と、測距センサ20で測距された3次元の点群データ21と、に基づいてキャリブレーションを実行できる。すなわち、上述した物体検出装置1は、カメラ10で撮像された画像11に3次元情報が含まれていなくても、精度良くキャリブレーションを実行できる。したがって、上述した物体検出装置1は、カメラ10のコストを低減できる。また、上述した物体検出装置1は、ステレオカメラ、単眼カメラを問わず、2次元の画像11を取得可能な各種のカメラを利用できるので、汎用性が向上する。このように、本発明の物体検出装置1は、単眼カメラを含む各種のカメラ10において利用することができ、精度良くキャリブレーションを実行できる。
【0051】
また、上述した物体検出装置1において、補正部30は、複数の物標3を検出すると共に、複数の物標3毎に対応する複数のずれ量Lを取得するものであり、キャリブレーションが、複数のずれ量Lに基づいて実行されるものとされている。これにより、上述した物体検出装置1は、複数の物標3毎の複数のずれ量L及び方向Dに基づいてキャリブレーションを実行できるので、キャリブレーションの精度を向上できる。
【0052】
また、上述した物体検出装置1は、カメラ10を単眼カメラで構成することにより、コスト低減が期待できる。また、上述した物体検出装置1は、深さ情報の取得を測距センサ20に一本化できるので、深さ情報の取得機能が重複することによる装置の冗長化を抑制できる。
【0053】
また、上述した物体検出装置1は、物標3が、道路標識3A、看板、及び車両2とは異なる停止中の他車両3Bの少なくとも1つを含むものとされている。したがって、上述した物体検出装置1は、停止した物標3に基づいて画像11及び点群データ21を取得できるので、当該画像11及び当該点群データ21を用いて精度良くキャリブレーションを行うことができる。なお、キャリブレーションに用いる物標3は、道路標識3Aや看板等の表面が平坦であることが望ましい。このように物標3の表面が平坦に形成されていることにより、物標3に対する測距誤差を低減できるので、キャリブレーションを精度良く行うことができる。
【0054】
また、上述した物体検出装置1のキャリブレーション方法によれば、車両停止状態判定ステップにおいて、車両2が停止状態にあると判定されることを条件として、点群データ取得ステップや画像取得ステップが実行される。そのため、取得された点群データ21や画像11の処理負担が軽減されると共に、物標3の検出誤差を低減できる。また、座標変換ステップにおいて、バウンディングボックス12の位置座標が、測距センサ20における測距座標(LiDAR座標)に変換される。すなわち、バウンディングボックス12の2次元の平面に相当する位置座標が、測距座標に変換される。これにより、点群算出ステップにおいて、バウンディングボックス12の平面上に位置する点群データ21を算出できる。言い換えると、測距センサ20によって取得される3次元点群データ21のうち、バウンディングボックス12と同一平面上の2次元の点群データ21が算出される。また、算出された点群データ21に基づき、ずれ量・方向算出ステップ、補正係数算出ステップ、及び補正係数設定ステップが実行され、算出された補正係数に基づきキャリブレーション実行ステップによりキャリブレーションが実行される。
【0055】
このように、上述したキャリブレーション方法は、測距センサ20で取得された3次元の点群データ21を、2次元の点群データ21に置き換えて補正係数を算出できるので、カメラ10で撮像された画像11に3次元情報が含まれていなくても、精度良くキャリブレーションを実行できる。したがって、上述したキャリブレーション方法は、カメラ10のコストを低減できる。また、上述したキャリブレーション方法は、ステレオカメラ、単眼カメラを問わず、2次元の画像11を取得可能な各種のカメラを利用できるので、汎用性が向上する。したがって、本発明の物体検出装置1のキャリブレーション方法は、単眼カメラを含む各種のカメラ10において利用することができ、精度良くキャリブレーションを実行できる。
【0056】
以上が、本発明の物体検出装置1及び物体検出装置1のキャリブレーション方法の一実施形態であるが、本発明の物体検出装置1及び物体検出装置1のキャリブレーション方法は、上述した実施形態に係るものに限定されるものではなく、様々な変形を行うことができる。
【0057】
本実施形態では、カメラ10が単眼カメラで構成されているが、カメラ10には、各種のカメラを利用できる。例えば、カメラ10は、ステレオカメラで構成されていてもよい。なお、コスト低減の観点からは、カメラ10が、単眼カメラのようにモノラルカメラで構成されていることが望ましい。また、カメラ10は、カラーやモノクロを問わず利用でき、物標3を認識可能なものであれば、各種の解像度のものが利用できる。また、本実施形態では、測距センサ20がLiDARで構成されているが、測距センサ20には、3次元情報(深さ情報)を取得可能な各種の手段を用いることができる。また、測距センサ20で検出する解像度も物標3のバウンディングボックス12に対するずれ量L及び方向Dを検出可能なものであれば、各種の解像度のものが利用できる。また、本実施形態では、補正部30が、カメラ10及び測距センサ20とは別に独立して設けられているが、補正部30は、カメラ10及び測距センサ20に内蔵されているものや、車両2に搭載された制御装置に統合されていてもよい。
【0058】
本実施形態では、複数の物標3毎に複数のバウンディングボックス12を設定し、複数の物標3毎のずれ量L及び方向Dを取得するようにしているが、バウンディングボックス12の設定数は、単数又は複数のものでもよい。また、本実施形態では、画像11からAIによる分析を用いて推測された物標3の位置情報に基づいて、バウンディングボックス12が設定されるものとしたが、AI以外の手段を用いて物標3を抽出することもできる。例えば、定型の物標3の位置情報に基づいて、バウンディングボックス12が設定されていてもよい。また、本実施形態では、バウンディングボックス12が、矩形状のものとしたが、バウンディングボックス12は、物標3の検出が可能な範囲で、物標3の形状等に応じて、各種の形状や大きさのものに変更できる。また、本実施形態では、点群22が、水平方向にずれている場合のキャリブレーションを例示したが、キャリブレーションは、点群22の各種のずれ量L及び方向Dに対応して実行できる。
【0059】
また、本実施形態では、車両2が停止状態にある場合に、物標3に係る画像11や点群データ21が取得されるものとしたが、バウンディングボックス12が形成する平面上の点群データ21を取得できるものであれば、車両2の走行中に画像11及び点群データ21が取得されてもよい。また、本実施形態では、射影行列を用いて点群データ21を画像11上に射影することにより、物標3に相当する所定の点群22を得ているが、射影行列は必要に応じて利用すればよく、射影行列以外の変換テーブルや変換式を用いて点群データ21を画像11に射影してもよい。また、本実施形態では、バウンディングボックス12が形成する平面上に点群データ21を射影するものとしたが、点群データ21から、バウンディングボックス12が形成する平面上の点群データ21が抽出されるものでもよい。
【0060】
また、本実施形態では物標3が、道路標識3A、看板、及び車両2とは異なる停止中の他車両3Bの少なくとも1つを含むものとしているが、物標3は、これらには限定されず、各種の物体を対象にすることができる。なお、物標3は、表面の凹凸が少ない平坦なものを利用することが、画像処理の負担やキャリブレーションの精度向上の点から望ましい。
【0061】
また、本実施形態では、複数のバウンディングボックス12の少なくとも一部が、互いに重複することを条件として、補正部30におけるキャリブレーションの実行が行われないものとしたが、本発明はこれには限定されない。例えば、複数のバウンディングボックス12の少なくとも一部が、互いに重複する場合でも、それぞれのバウンディングボックス12における物標3の画像11や物標3に相当する点群22を抽出することが可能であれば、キャリブレーションを実行するようにしてもよい。
【0062】
以上が、本発明に係る物体検出装置及び物体検出装置のキャリブレーション方法の各種の実施形態や変形例であるが、本発明は上述した実施形態や変形例において例示したものに限定されるものではなく、特許請求の範囲を逸脱しない範囲でその教示及び精神から他の実施形態があり得ることは当業者に容易に理解できよう。
【産業上の利用可能性】
【0063】
本発明の物体検出装置は、各種の車両における自動運転制御システムや衝突回避支援システム等のカメラや測距センサ(LiDAR)に利用できる。また、本発明の物体検出装置のキャリブレーション方法は、各種の車両における自動運転制御システムや衝突回避支援システム等のカメラや測距センサのキャリブレーションに利用できる。
【符号の説明】
【0064】
1 :物体検出装置
2 :車両
3 :物標
3A:道路標識(物標)
3B:他車両(物標)
10:カメラ
11:画像
12:バウンディングボックス
20:測距センサ(LiDAR)
21:点群データ
22:点群
30:補正部
図1
図2
図3
図4
図5