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特開2024-174784アンテナ装置およびアンテナ装置の製造方法
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  • 特開-アンテナ装置およびアンテナ装置の製造方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024174784
(43)【公開日】2024-12-17
(54)【発明の名称】アンテナ装置およびアンテナ装置の製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01Q 19/09 20060101AFI20241210BHJP
   H01Q 15/08 20060101ALI20241210BHJP
   H01P 11/00 20060101ALI20241210BHJP
【FI】
H01Q19/09
H01Q15/08
H01P11/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023147770
(22)【出願日】2023-09-12
(31)【優先権主張番号】P 2023092605
(32)【優先日】2023-06-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000232243
【氏名又は名称】日本電気硝子株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】上杉 遼
(72)【発明者】
【氏名】西宮 隆史
(72)【発明者】
【氏名】青木 芳雄
【テーマコード(参考)】
5J020
【Fターム(参考)】
5J020AA02
5J020BB01
5J020BC08
5J020BC09
5J020BC13
5J020CA05
5J020DA02
(57)【要約】
【課題】修理が簡単なアンテナ装置を実現する。
【解決手段】アンテナ装置(101)は、環の内側表面(4)および環の外側表面(5)の少なくとも一方が曲面である環状の電波集束部を含むレンズであって、複数の第1誘電体部品(6)の組立品であるレンズ(1)と、環の内側表面(4)によって囲まれる位置に配置されたアンテナ(2)と、を備えている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
環の内側表面および環の外側表面の少なくとも一方が曲面である環状の電波集束部を含むレンズであって、複数の第1誘電体部品の組立品であるレンズと、
前記環の内側表面によって囲まれる位置に配置されたアンテナと、を備えている、アンテナ装置。
【請求項2】
前記環の内側表面によって囲まれる位置から前記レンズを保持する第1保持部材を備えている、請求項1に記載のアンテナ装置。
【請求項3】
前記第1保持部材は、複数の第2誘電体部品の組立品である、請求項2に記載のアンテナ装置。
【請求項4】
前記第1保持部材は、前記環の内側表面と当接して前記環の内側表面を覆っており、
前記第2誘電体部品の誘電率は、前記電波集束部の誘電率よりも小さい、請求項3に記載のアンテナ装置。
【請求項5】
前記環の外側表面よりも外側から前記レンズを保持する第2保持部材を備えている、請求項1に記載のアンテナ装置。
【請求項6】
前記第2保持部材は、複数の第3誘電体部品の組立品である、請求項5に記載のアンテナ装置。
【請求項7】
前記第2保持部材は、前記環の外側表面と当接して前記環の外側表面を覆っており、
前記第3誘電体部品の誘電率は、前記電波集束部の誘電率よりも小さい、請求項6に記載のアンテナ装置。
【請求項8】
前記環の軸方向において、前記レンズおよび前記第2保持部材が押圧されている、請求項6に記載のアンテナ装置。
【請求項9】
前記複数の第3誘電体部品が成す境界の少なくとも1つは、前記環の軸方向に延びている、請求項8に記載のアンテナ装置。
【請求項10】
前記レンズは、前記アンテナと接続されたケーブルが通される開口を有している、請求項1に記載のアンテナ装置。
【請求項11】
請求項1から10のいずれか1項に記載のアンテナ装置の製造方法であって、
前記複数の第1誘電体部品の組み立てが完了する前に、前記アンテナを配置する、アンテナ装置の製造方法。
【請求項12】
前記複数の第1誘電体部品のうちのいずれか1つを、位置決め部材によって位置決めして配置し、
前記複数の第1誘電体部品のうちの残りをさらに配置する、請求項11に記載のアンテナ装置の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、アンテナ装置およびアンテナ装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、誘電体レンズの断面をその平面上に置かれた軸回りに回転させることによって形成される回転輪郭を有する集束装置と、この集束装置の対称の中心及び水平平面に配置される、放射素子が印刷された共通基板と、を備えたアンテナシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005-137009号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示されている技術においては、誘電体レンズによって囲まれた位置に放射素子が設けられるため、放射素子の交換が困難であり、アンテナシステムの修理が困難である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一態様に係るアンテナ装置は、環の内側表面および環の外側表面の少なくとも一方が曲面である環状の電波集束部を含むレンズであって、複数の第1誘電体部品の組立品であるレンズと、前記環の内側表面によって囲まれる位置に配置されたアンテナと、を備えている。
【発明の効果】
【0006】
本開示の一態様によれば、修理が簡単なアンテナ装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本開示の実施形態1に係るアンテナ装置の概略構成を示す断面図である。
図2】レンズの一例の斜視図である。
図3】本開示の実施形態1に係るアンテナ装置の放射パターン例である。
図4】本開示の実施形態1に係るアンテナ装置の変形例の概略構成を示す断面図である。
図5】本開示の実施形態2に係るアンテナ装置の概略構成を示す断面図である。
図6】複数の第1誘電体部品、複数の第2誘電体部品、および複数の第3誘電体部品それぞれの一例を示す側面図である。
図7】本開示の実施形態3に係るアンテナ装置の製造方法を説明する図である。
図8】レンズの別の例の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本開示を実施するための形態について説明する。説明の便宜上、先に説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない場合がある。
【0009】
〔実施形態1〕
図1は、本開示の実施形態1に係るアンテナ装置101の概略構成を示す断面図である。図2は、レンズ1の一例の斜視図である。図3には、図面1001および1002を示しており、図面1001および1002それぞれは、本開示の実施形態1に係るアンテナ装置101の放射パターン例である。アンテナ装置101は、レンズ1、アンテナ2、および治具3を備えている。
【0010】
レンズ1は、環状の電波集束部25を含む。レンズ1は、電波を発散または集束させる機能を有している。電波集束部25は、レンズ1における、電波を発散または集束させる機能を有する系の少なくとも一部を構成する部位であってもよい。図2において、レンズ1は、環状である。電波集束部25は、環の内側表面4および環の外側表面5の少なくとも一方が曲面である。レンズ1は、複数の第1誘電体部品6の組立品である。Z軸が当該環の軸を示しており、X軸、Y軸、およびZ軸が互いに直交している。
【0011】
アンテナ2は、環の内側表面4によって囲まれる位置に配置されている。アンテナ2は、中空のレンズ1に対し、その内側の空間に配置されていると解釈することができる。治具3は、レンズ1を保持するものである。
【0012】
アンテナ装置101によれば、アンテナ2の交換時に、複数の第1誘電体部品6のうちの少なくとも1つを複数の第1誘電体部品6のうちの残りから取り外すことで、レンズ1を分解でき、レンズ1が分解された状態でアンテナ2を交換することができる。従って、修理が簡単なアンテナ装置101を実現できる。
【0013】
レンズ1は、アンテナ2と接続されたケーブル7が通される開口8を有していてもよい。これにより、アンテナ装置101外部へのケーブル7の引き出しを簡単に行うことができる。
【0014】
アンテナ装置101の用途の一例として、車両間通信用のアンテナが挙げられるが、これに限定されない。車両間通信用のアンテナ以外のアンテナ装置101の用途の一例として、センサおよびレーダが挙げられる。
【0015】
レンズ1の形状の具体例として、筒状および壺状等の中空が挙げられる。レンズ1は、電波をアンテナ2に収斂させる機能を有していてもよい。レンズ1の形状は、Z軸対称であってもよい。X軸方向およびY軸方向によって規定される平面上におけるレンズ1の直径は、最大で45mm程度であってもよい。レンズ1の形状は、Z軸対称に限定されない。レンズ1は、凸レンズに限定されず、凹レンズであってもよいし、平面を含んでいるレンズであってもよい。図8は、レンズ1の別の例の斜視図である。レンズ1は、図2に示すようにZ軸方向に開口23が形成されていてもよいが、図8に示すように開口23が形成されておらず閉口していてもよい。この場合でも、電波集束部25が環状であることは変わらない。
【0016】
複数の第1誘電体部品6それぞれは、レンズ1の一部として機能することになる。このため、複数の第1誘電体部品6それぞれの材料は、樹脂、ガラス、ガラスセラミックス、およびセラミックス等の、一般的なレンズにおいて使用されるものであってもよい。
【0017】
アンテナ2は水平方向のビーム幅が360°であっても良い。一例としてダイポールアンテナ、モノポールアンテナが挙げられる。アンテナ2は、水平方向のビーム幅が360°より小さくても良い。一例として、反射板付きダイポールアンテナ、パッチアンテナ、コリニアアンテナ、およびプローブアンテナが挙げられる。これによって、前方方向の利得を上げることができる。アンテナ2は、電波および電気信号間の変換を行う機能を有していてもよい。アンテナ2は、アンテナ2のグランドを取り、アンテナ2の反射板としての機能(電波を前方に出す機能)を持つ金属板を有していてもよい。
【0018】
治具3は、レンズ1以外の部材、例えばアンテナ2およびケーブル7を保持してもよい。ケーブル7は、アンテナ2と通信機器(図示しない)との通信のために、アンテナ2と当該通信機器とを接続するものであってもよい。ケーブル7のコネクタは、緩み止め防止機構を有していてもよい。緩み止め防止機構の一例として、セルフロック式、およびワイヤーロック式が挙げられる。詳細は後述するが、ケーブル7は、ケーブル固定治具によって、締め付けられて固定されてもよい。これにより、ケーブル7と他のケーブルとを接続する場合、および、振動によりケーブル7が引っ張られたり回転したりした場合に、ケーブル7がアンテナ2から外れるおそれを低減できる。
【0019】
アンテナ装置101においては、レンズ1を設けることで垂直方向のビーム幅を狭めることができ、それによって、水平方向の利得を大幅に上げることができる。
【0020】
図4は、本開示の実施形態1に係るアンテナ装置101の変形例の概略構成を示す断面図である。図1に示すアンテナ装置101においては、開口8がレンズ1の側面に形成されており、ケーブル7が横方向に引き出されていた。図4に示すアンテナ装置101の変形例のように、開口8がレンズ1の上面または下面に形成されており、ケーブル7が縦方向に引き出されてもよい。
【0021】
〔実施形態2〕
図5は、本開示の実施形態2に係るアンテナ装置101の概略構成を示す断面図である。アンテナ装置101は、レンズ1、アンテナ2、治具3、第1保持部材9、および第2保持部材10を備えている。
【0022】
第1保持部材9は、環の内側表面4によって囲まれる位置からレンズ1を保持するものである。第1保持部材9は、複数の第2誘電体部品11の組立品であってもよい。これにより、アンテナ2の交換時に、複数の第2誘電体部品11のうちの少なくとも1つを複数の第2誘電体部品11のうちの残りから取り外すことで、第1保持部材9を分解でき、第1保持部材9が分解された状態でアンテナ2を交換することができる。従って、修理が簡単なアンテナ装置101を実現できる。
【0023】
第2保持部材10は、環の外側表面5よりも外側からレンズ1を保持するものである。第2保持部材10は、複数の第3誘電体部品12の組立品であってもよい。これにより、アンテナ2の交換時に、複数の第3誘電体部品12のうちの少なくとも1つを複数の第3誘電体部品12のうちの残りから取り外すことで、第2保持部材10を分解でき、第2保持部材10が分解された状態でアンテナ2を交換することができる。従って、修理が簡単なアンテナ装置101を実現できる。
【0024】
治具3は、位置決め部材13、円盤部下14、円盤部上15、ステー16、およびケーブル固定治具24を有していてもよい。位置決め部材13は、第1誘電体部品6ひいてはレンズ1の位置合わせ、第2誘電体部品11ひいては第1保持部材9の位置合わせ、および第3誘電体部品12ひいては第2保持部材10の位置合わせを行うものである。円盤部下14および円盤部上15それぞれは、第3誘電体部品12ひいては第2保持部材10を外側から固定する。これにより、第2保持部材10が意図せず複数の第3誘電体部品12に分解してしまうおそれを低減できる。ステー16によって、レンズ1、第1保持部材9、および第2保持部材10を、Z軸方向に強く固定することができる。ケーブル固定治具24は、ケーブル7を締め付けて固定する。これにより、ケーブル7と他のケーブルとを接続する場合、および、振動によりケーブル7が引っ張られたり回転したりした場合に、ケーブル7がアンテナ2から外れるおそれを低減できる。
【0025】
上下の位置決め部材13同士は、接続板17を介して固定されている。接続板17には、アンテナ2が接続されていてもよい。接続板17は、アルミ板等の金属板であってもよい。これにより、アンテナ2の反射板としての機能(電波を前方に出す機能)を備えることができる。
【0026】
第1保持部材9は、環の内側表面4と当接して環の内側表面4を覆っており、第2誘電体部品11の誘電率は、電波集束部25の誘電率よりも小さくてもよい。これにより、レンズ1の保持用の部材である第1保持部材9に、アンテナ装置101における電波の反射を抑えアンテナ装置101の特性を高める機能を付与することができる。
【0027】
第2保持部材10は、環の外側表面5と当接して環の外側表面5を覆っており、第3誘電体部品12の誘電率は、電波集束部25の誘電率よりも小さくてもよい。これにより、レンズ1の保持用の部材である第2保持部材10に、アンテナ装置101における電波の反射を抑えアンテナ装置101の特性を高める機能を付与することができる。
【0028】
複数の第2誘電体部品11および複数の第3誘電体部品12それぞれは、アンテナ装置101における電波の反射を抑える部材として機能することができる。複数の第2誘電体部品11および複数の第3誘電体部品12それぞれの材料の一例として、樹脂、ガラス、ガラスセラミックス、およびセラミックスが挙げられる。
【0029】
Z軸(環の軸)方向において、レンズ1および第2保持部材10が押圧されていてもよい。レンズ1および第2保持部材10の押圧は、治具3によって、レンズ1および第2保持部材10をZ軸方向に片側または両側から押し込むことによって行われていてもよい。これにより、レンズ1および第2保持部材10それぞれが意図せず対応する複数の誘電体部品に分解してしまうおそれを低減することができる。
【0030】
図6は、複数の第1誘電体部品6、複数の第2誘電体部品11、および複数の第3誘電体部品12それぞれの一例を示す側面図である。
【0031】
Z軸方向においてレンズ1および第2保持部材10が押圧されている場合、複数の第3誘電体部品12が成す境界の少なくとも1つである境界18は、Z軸方向に延びていてもよい。これにより、複数の第3誘電体部品12が互いにZ軸方向以外の方向にすべるおそれを低減することができる。従って、第2保持部材10が意図せず複数の第3誘電体部品12に分解してしまったり、第2保持部材10の特性が意図せず変動してしまったりするおそれを低減することができる。
【0032】
複数の第1誘電体部品6が成す境界の少なくとも1つである境界19は、Z軸方向と略垂直な方向に延びていてもよい。境界18と同様の原理で、Z軸方向においてレンズ1および第2保持部材10が押圧されている場合、複数の第2誘電体部品11が成す境界の少なくとも1つである境界20は、Z軸方向に延びていてもよい。
【0033】
「境界は、Z軸方向に延びている」とは、当該境界を正面から見たとき、当該境界とZ軸とが平行になると表現できる。「境界は、Z軸方向と略垂直な方向に延びている」とは、当該境界を正面から見たとき、当該境界とZ軸とが直交すると表現できる。
【0034】
〔実施形態3〕
図7は、本開示の実施形態3に係るアンテナ装置101の製造方法を説明する図である。アンテナ装置101の製造方法は、ステップS1~S7を含んでいる。
【0035】
ステップS1においては、円盤部下14に、複数の第1誘電体部品6のうちのいずれか1つである第1誘電体部品21を載せる。
【0036】
ステップS2においては、第1誘電体部品21の開口に位置決め部材13を差し込み、さらに位置決め部材13と円盤部下14とを固定することで、第1誘電体部品21を位置決め部材13によって位置決めして配置する。ステップS2にて、アンテナ2を配置する。
【0037】
ステップS3においては、第1保持部材9を設ける。ステップS4においては、複数の第1誘電体部品6のうちの残りである第1誘電体部品22をさらに配置する。ステップS5においては、第2保持部材10を設ける。
【0038】
ステップS6においては、位置決め部材13と円盤部上15とを固定する。ステップS7においては、ステー16を設ける。
【0039】
以上のアンテナ装置101の製造方法においては、複数の第1誘電体部品6の組み立てが完了する前に、アンテナ2を配置する。これにより、環の内側表面4によって囲まれる位置にアンテナ2を配置することが簡単であるため、アンテナ装置101を簡単に製造することができる。
【0040】
(まとめ)
本開示の態様1に係るアンテナ装置は、環の内側表面および環の外側表面の少なくとも一方が曲面である環状の電波集束部を含むレンズであって、複数の第1誘電体部品の組立品であるレンズと、前記環の内側表面によって囲まれる位置に配置されたアンテナと、を備えている。
【0041】
本開示の態様2に係るアンテナ装置は、前記態様1において、前記環の内側表面によって囲まれる位置から前記レンズを保持する第1保持部材を備えている。
【0042】
本開示の態様3に係るアンテナ装置は、前記態様2において、前記第1保持部材は、複数の第2誘電体部品の組立品である。
【0043】
本開示の態様4に係るアンテナ装置は、前記態様3において、前記第1保持部材は、前記環の内側表面と当接して前記環の内側表面を覆っており、前記第2誘電体部品の誘電率は、前記電波集束部の誘電率よりも小さい。
【0044】
本開示の態様5に係るアンテナ装置は、前記態様1から4のいずれかにおいて、前記環の外側表面よりも外側から前記レンズを保持する第2保持部材を備えている。
【0045】
本開示の態様6に係るアンテナ装置は、前記態様5において、前記第2保持部材は、複数の第3誘電体部品の組立品である。
【0046】
本開示の態様7に係るアンテナ装置は、前記態様6において、前記第2保持部材は、前記環の外側表面と当接して前記環の外側表面を覆っており、前記第3誘電体部品の誘電率は、前記電波集束部の誘電率よりも小さい。
【0047】
本開示の態様8に係るアンテナ装置は、前記態様6または7において、前記環の軸方向において、前記レンズおよび前記第2保持部材が押圧されている。
【0048】
本開示の態様9に係るアンテナ装置は、前記態様8において、前記複数の第3誘電体部品が成す境界の少なくとも1つは、前記環の軸方向に延びている。
【0049】
本開示の態様10に係るアンテナ装置は、前記態様1から9のいずれかにおいて、前記レンズは、前記アンテナと接続されたケーブルが通される開口を有している。
【0050】
本開示の態様11に係るアンテナ装置の製造方法は、前記アンテナ装置の製造方法であって、前記複数の第1誘電体部品の組み立てが完了する前に、前記アンテナを配置する。
【0051】
本開示の態様12に係るアンテナ装置の製造方法は、前記態様11において、前記複数の第1誘電体部品のうちのいずれか1つを、位置決め部材によって位置決めして配置し、前記複数の第1誘電体部品のうちの残りをさらに配置する。
【0052】
本開示は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本開示の技術的範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0053】
1 レンズ
2 アンテナ
3 治具
4 環の内側表面
5 環の外側表面
6、21、22 第1誘電体部品
7 ケーブル
8 開口
9 第1保持部材
10 第2保持部材
11 第2誘電体部品
12 第3誘電体部品
13 位置決め部材
14 円盤部下
15 円盤部上
16 ステー
17 接続板
18、19、20 境界
23 開口
24 ケーブル固定治具
25 電波集束部
101 アンテナ装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8