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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024174811
(43)【公開日】2024-12-17
(54)【発明の名称】集積回路素子
(51)【国際特許分類】
   H10B 12/00 20230101AFI20241210BHJP
【FI】
H10B12/00 681F
H10B12/00 681B
H10B12/00 671B
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024074809
(22)【出願日】2024-05-02
(31)【優先権主張番号】10-2023-0072346
(32)【優先日】2023-06-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】390019839
【氏名又は名称】三星電子株式会社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】129,Samsung-ro,Yeongtong-gu,Suwon-si,Gyeonggi-do,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110000051
【氏名又は名称】弁理士法人共生国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】崔 秦 瑞
(72)【発明者】
【氏名】陳 ジョン ミン
(72)【発明者】
【氏名】崔 ソ 熙
【テーマコード(参考)】
5F083
【Fターム(参考)】
5F083AD04
5F083GA09
5F083GA27
5F083JA35
5F083JA36
5F083JA37
5F083JA38
5F083JA39
5F083JA40
5F083LA03
5F083LA04
5F083LA05
5F083LA10
5F083LA12
5F083LA16
5F083MA06
5F083MA19
5F083MA20
5F083NA01
5F083PR42
5F083PR53
(57)【要約】
【課題】工程マージンが極大化され信頼性を向上させた集積回路素子を提供する。
【解決手段】本発明の集積回路素子は、セル領域及びコア領域を含む基板、セル領域上に互いに離隔されて配置され、ビットライン導電膜及びビットライン導電膜上のビットラインキャッピング膜を含む複数のビットライン構造体、及び複数のビットライン構造体上に配置され、基板と電気的に連結された複数のランディングパッドを含み、コア領域は、ゲート構造体及びゲート構造体上に配置されたコアキャッピング膜と、基板に垂直に延びたダイレクトコンタクトプラグと、基板上の第1レベルで第1平面上に互いに離隔されて延びる第1周辺回路配線パターンと、基板上の第1レベルとは異なる第2レベルで第2平面上に互いに離隔されて延びる第2周辺回路配線パターンを含む。
【選択図】図7F

【特許請求の範囲】
【請求項1】
セル領域及びコア領域を含む基板と、
前記セル領域上に互いに離隔されて配置され、ビットライン導電膜及び前記ビットライン導電膜上のビットラインキャッピング膜を含む複数のビットライン構造体と、
前記複数のビットライン構造体上に配置され、前記基板と電気的に連結された複数のランディングパッドと、を含み、
前記コア領域は、
ゲート構造体及び前記ゲート構造体上に配置されたコアキャッピング膜と、
前記基板に垂直に延びるダイレクトコンタクトプラグと、
前記基板上の第1レベルで第1平面上に互いに離隔されて延びる第1周辺回路配線パターンと、
前記基板上の前記第1レベルとは異なる第2レベルで第2平面上に互いに離隔されて延びる第2周辺回路配線パターンと、を含むことを特徴とする集積回路素子。
【請求項2】
前記第1平面及び前記第2平面は、それぞれ前記基板と平行であることを特徴とする請求項1に記載の集積回路素子。
【請求項3】
前記第2レベルの高さは、前記第1レベルの高さよりも高いことを特徴とする請求項1に記載の集積回路素子。
【請求項4】
前記第1周辺回路配線パターン及び前記第2周辺回路配線パターンを分離する絶縁構造物をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の集積回路素子。
【請求項5】
前記第2周辺回路配線パターンは、前記第1周辺回路配線パターンの構成物質と同じ物質を含み、
前記複数のランディングパッド上に配置される絶縁構造物と前記第1周辺回路配線パターン及び前記第2周辺回路配線パターンを分離する前記絶縁構造物は、シリコン窒化物を含むことを特徴とする請求項4に記載の集積回路素子。
【請求項6】
前記第1周辺回路配線パターンの少なくとも一部は、
前記ダイレクトコンタクトプラグと電気的に接続することを特徴とする請求項1に記載の集積回路素子。
【請求項7】
セル領域及びコア領域を含む基板と、
前記セル領域において、第1水平方向に互いに平行に延びた複数のビットライン構造体と、
前記セル領域と電気的に連結され、前記複数のビットライン構造体間の空間の一部を満たす複数の埋め込みコンタクトと、
前記複数のビットライン構造体間の空間において、前記複数の埋め込みコンタクト上に配置された複数のランディングパッドと、
前記コア領域に配置されたゲート構造体及びダイレクトコンタクトプラグと、
前記ゲート構造体の最上面よりも高いレベルに配置され、複数の第1周辺回路配線パターンリセスを有する第1周辺回路配線パターンと、
前記複数の第1周辺回路配線パターンリセスを満たし、前記第1周辺回路配線パターンの上部を覆う絶縁層と、
前記絶縁層上に形成された第2周辺回路配線パターンと、を含むことを特徴とする集積回路素子。
【請求項8】
前記複数のランディングパッドと電気的に連結された複数の下部電極、上部電極、及び前記複数の下部電極と前記上部電極との間に介在するキャパシタ誘電層からなる複数のキャパシタ構造物をさらに含むことを特徴とする請求項7に記載の集積回路素子。
【請求項9】
第1活性領域を有するセル領域及び第2活性領域を有する周辺回路領域を含む基板と、
前記セル領域で前記第1活性領域と接するダイレクトコンタクトと、
前記ダイレクトコンタクト上に配置されたビットライン構造体と、
前記第1活性領域と電気的に連結されたキャパシタ構造物と、
前記周辺回路領域で前記第2活性領域上に配置されたゲート構造体と、
前記ゲート構造体と隣接して配置され、前記第2活性領域と電気的に連結された第1周辺回路配線パターンと、
前記第1周辺回路配線パターン上に配置された第2周辺回路配線パターンと、
前記第1周辺回路配線パターンと前記第2周辺回路配線パターンとの間の配線絶縁層と、
前記配線絶縁層を貫通して前記第1周辺回路配線パターン及び前記第2周辺回路配線パターンのうちの少なくとも1つと連結されたコンタクトプラグと、を含み、
前記配線絶縁層は、前記セル領域に延び、
前記キャパシタ構造物は、前記配線絶縁層の上面と接するダミー電極を含むことを特徴とする集積回路素子。
【請求項10】
前記第1周辺回路配線パターンの最上面の垂直レベルは、前記第2周辺回路配線パターンの最下面の垂直レベルよりも低く、
前記第2周辺回路配線パターンは、前記第1周辺回路配線パターンの構成物質と同じ物質を含むことを特徴とする請求項9に記載の集積回路素子。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、集積回路素子に関し、より詳細には、ビットライン周辺(bit line peripheral、BLP)回路を含む集積回路素子に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、電子技術の発達につれ、集積回路素子のダウンスケーリング(down-scaling)が急速に進められており、集積回路素子のフィーチャーサイズ(feature size)が微細化されている。これにより、狭い領域に形成される導電パターンの電気的信頼性を向上させる新たな構造の開発が必要である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-96376号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上記従来技術に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、工程マージンを極大化して信頼性を向上させた集積回路素子を提供することにある。
【0005】
また、本発明の技術的思想が解決しようとする課題は、後述する課題に限定されず、他の課題は、下記記載から通常の技術者に明確に理解されうる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するためになされた本発明の一態様による集積回路素子は、セル領域及びコア領域を含む基板と、前記セル領域上に互いに離隔されて配置され、ビットライン導電膜及び前記ビットライン導電膜上のビットラインキャッピング膜を含む複数のビットライン構造体と、前記複数のビットライン構造体上に配置され、前記基板と電気的に連結された複数のランディングパッドと、を含み、前記コア領域は、ゲート構造体及び前記ゲート構造体上に配置されたコアキャッピング膜と、前記基板に垂直に延びるダイレクトコンタクトプラグと、前記基板上の第1レベルで第1平面上に互いに離隔されて延びる第1周辺回路配線パターンと、前記基板上の前記第1レベルとは異なる第2レベルで第2平面上に互いに離隔されて延びる第2周辺回路配線パターンと、を含むことを特徴とする。
【0007】
上記目的を達成するためになされた本発明の他の態様による集積回路素子は、セル領域及びコア領域を含む基板と、前記セル領域において、第1水平方向に互いに平行に延びる複数のビットライン構造体と、前記セル領域と電気的に連結され、前記複数のビットライン構造体間の空間の一部を満たす複数の埋め込みコンタクトと、前記複数のビットライン構造体間の空間において、前記複数の埋め込みコンタクト上に配置された複数のランディングパッドと、前記コア領域に配置されたゲート構造体及びダイレクトコンタクトプラグと、前記ゲート構造体の最上面よりも高いレベルに配置され、複数の第1周辺回路配線パターンリセスを有する第1周辺回路配線パターンと、前記複数の第1周辺回路配線パターンリセスを満たし、前記第1周辺回路配線パターンの上部を覆う絶縁層と、前記絶縁層上に形成された第2周辺回路配線パターンと、を含むことを特徴とする。
【0008】
上記目的を達成するためになされた本発明のさらに他の態様による集積回路素子は、第1活性領域を有するセル領域及び第2活性領域を有する周辺回路領域を含む基板と、前記セル領域で前記第1活性領域と接するダイレクトコンタクトと、前記ダイレクトコンタクト上に配置されたビットライン構造体と、前記第1活性領域と電気的に連結されたキャパシタ構造物と、前記周辺回路領域で前記第2活性領域上に配置されたゲート構造体と、前記ゲート構造体と隣接して配置され、前記第2活性領域と電気的に連結された第1周辺回路配線パターンと、前記第1周辺回路配線パターン上に配置された第2周辺回路配線パターンと、前記第1周辺回路配線パターンと前記第2周辺回路配線パターンとの間の配線絶縁層と、前記配線絶縁層を貫通して前記第1周辺回路配線パターン及び前記第2周辺回路配線パターンのうちの少なくとも1つと連結されたコンタクトプラグと、を含み、前記配線絶縁層は、前記セル領域に延び、前記キャパシタ構造物は、前記配線絶縁層の上面と接するダミー電極を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、2層構造に形成されたBLP回路を含むことにより、工程マージンが極大化され、信頼性が向上した集積回路素子を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の技術的思想による実施例による集積回路素子の例示的な構成を説明するためのブロック図である。
図2】本発明の技術的思想による実施例による集積回路素子の例示的な配置構成を説明するための平面図である。
図3】本発明の技術的思想による実施例による集積回路素子のセルアレイ領域の主要構成を説明するための概略的な平面レイアウトである。
図4A】本発明の技術的思想による実施例による集積回路素子の例示的な製造方法を説明するために工程順序によって示す断面図である。
図4B】本発明の技術的思想による実施例による集積回路素子の例示的な製造方法を説明するために工程順序によって示す断面図である。
図4C】本発明の技術的思想による実施例による集積回路素子の例示的な製造方法を説明するために工程順序によって示す断面図である。
図4D】本発明の技術的思想による実施例による集積回路素子の例示的な製造方法を説明するために工程順序によって示す断面図である。
図4E】本発明の技術的思想による実施例による集積回路素子の例示的な製造方法を説明するために工程順序によって示す断面図である。
図4F】本発明の技術的思想による実施例による集積回路素子の例示的な製造方法を説明するために工程順序によって示す断面図である。
図4G】本発明の技術的思想による実施例による集積回路素子の例示的な製造方法を説明するために工程順序によって示す断面図である。
図4H】本発明の技術的思想による実施例による集積回路素子の例示的な製造方法を説明するために工程順序によって示す断面図である。
図4I】本発明の技術的思想による実施例による集積回路素子の例示的な製造方法を説明するために工程順序によって示す断面図である。
図4J】本発明の技術的思想による実施例による集積回路素子の例示的な製造方法を説明するために工程順序によって示す断面図である。
図4K】本発明の技術的思想による実施例による集積回路素子の例示的な製造方法を説明するために工程順序によって示す断面図である。
図4L】本発明の技術的思想による実施例による集積回路素子の例示的な製造方法を説明するために工程順序によって示す断面図である。
図5A】本発明の技術的思想による実施例による集積回路素子の例示的な製造方法を説明するために工程順序によって示す断面図である。
図5B】本発明の技術的思想による実施例による集積回路素子の例示的な製造方法を説明するために工程順序によって示す断面図である。
図5C】本発明の技術的思想による実施例による集積回路素子の例示的な製造方法を説明するために工程順序によって示す断面図である。
図5D】本発明の技術的思想による実施例による集積回路素子の例示的な製造方法を説明するために工程順序によって示す断面図である。
図5E】本発明の技術的思想による実施例による集積回路素子の例示的な製造方法を説明するために工程順序によって示す断面図である。
図5F】本発明の技術的思想による実施例による集積回路素子の例示的な製造方法を説明するために工程順序によって示す断面図である。
図5G】本発明の技術的思想による実施例による集積回路素子の例示的な製造方法を説明するために工程順序によって示す断面図である。
図5H】本発明の技術的思想による実施例による集積回路素子の例示的な製造方法を説明するために工程順序によって示す断面図である。
図5I】本発明の技術的思想による実施例による集積回路素子の例示的な製造方法を説明するために工程順序によって示す断面図である。
図5J】本発明の技術的思想による実施例による集積回路素子の例示的な製造方法を説明するために工程順序によって示す断面図である。
図5K】本発明の技術的思想による実施例による集積回路素子の例示的な製造方法を説明するために工程順序によって示す断面図である。
図6A】本発明の技術的思想による実施例による集積回路素子の例示的な製造方法を説明するために工程順序によって示す断面図である。
図6B】本発明の技術的思想による実施例による集積回路素子の例示的な製造方法を説明するために工程順序によって示す断面図である。
図6C】本発明の技術的思想による実施例による集積回路素子の例示的な製造方法を説明するために工程順序によって示す断面図である。
図6D】本発明の技術的思想による実施例による集積回路素子の例示的な製造方法を説明するために工程順序によって示す断面図である。
図6E】本発明の技術的思想による実施例による集積回路素子の例示的な製造方法を説明するために工程順序によって示す断面図である。
図6F】本発明の技術的思想による実施例による集積回路素子の例示的な製造方法を説明するために工程順序によって示す断面図である。
図6G】本発明の技術的思想による実施例による集積回路素子の例示的な製造方法を説明するために工程順序によって示す断面図である。
図6H】本発明の技術的思想による実施例による集積回路素子の例示的な製造方法を説明するために工程順序によって示す断面図である。
図7A】本発明の技術的思想による実施例による集積回路素子の例示的な製造方法を説明するために工程順序によって示す断面図である。
図7B】本発明の技術的思想による実施例による集積回路素子の例示的な製造方法を説明するために工程順序によって示す断面図である。
図7C】本発明の技術的思想による実施例による集積回路素子の例示的な製造方法を説明するために工程順序によって示す断面図である。
図7D】本発明の技術的思想による実施例による集積回路素子の例示的な製造方法を説明するために工程順序によって示す断面図である。
図7E】本発明の技術的思想による実施例による集積回路素子の例示的な製造方法を説明するために工程順序によって示す断面図である。
図7F】本発明の技術的思想による実施例による集積回路素子の例示的な製造方法を説明するために工程順序によって示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して本発明の望ましい実施例を詳細に説明する。図面上の同じ構成要素には、同じ参照符号を使用し、それらについての重複説明は省略する。
【0012】
本実施例は、多様な変更を加えることができ、様々な実施例を有するところ、特定実施例を図面に例示し、発明の詳細な説明で詳細に説明する。しかし、これは、特定の実施形態に対して技術範囲を限定しようとするものではなく、開示された思想及び技術範囲に含まれる全ての変更、均等物ないし代替物を含むと理解されねばならない。実施例を説明するに当たって、関連した公知技術に係わる具体的な説明が要旨を曖昧なものにすると判断される場合、その詳細な説明を省略する。
【0013】
図1は、本発明の技術的思想による実施例による集積回路素子100の例示的な構成を説明するためのブロック図である。
【0014】
図1を参照すれば、集積回路素子100は、第1領域22及び第2領域24を含む。第1領域22は、DRAM素子のメモリセル領域であり、第2領域24は、DRAM素子の周辺回路領域である。第1領域22は、メモリセルアレイ22Aを含む。第2領域24は、ロウデコーダ52、センスアンプ54、カラムデコーダ56、セルフリフレッシュ制御回路58、コマンドデコーダ60、MRS/EMRS(Mode Register Set/Extended Mode Register Set)回路62、アドレスバッファ64、及びデータ入出力回路66を備える。
【0015】
図2は、図1に例示した集積回路素子100の例示的な配置構成を説明するための平面図である。
【0016】
図2を参照すれば、集積回路素子100は、複数の第1領域22を含む。複数の第1領域22は、それぞれ第2領域24に包囲される。
【0017】
複数の第1領域22は、それぞれDRAM素子のセルアレイ領域MCAであり、第2領域24は、DRAM素子の周辺回路が形成される領域及びコア領域(以下、「周辺回路領域」と称する)である。複数の第1領域22においてセルアレイ領域MCAは、図1を参照して説明したメモリセルアレイ22Aを含む。
【0018】
第2領域24は、サブワードラインドライバ(sub-word line driver)ブロックSWD、センスアンプブロックS/A、及びコンジャンクションブロックCJTを含む。センスアンプブロックS/Aには、複数のビットラインセンスアンプが配置される。コンジャンクションブロックCJTは、サブワードラインドライバブロックSWDとセンスアンプブロックS/Aとが交差する地点に配置される。コンジャンクションブロックCJTには、ビットラインセンスアンプを駆動するための電源ドライバ及び接地ドライバが互いに配置される。第2領域24には、インバータチェーン(inverter chain)、入出力回路のような周辺回路がさらに形成される。
【0019】
図3は、図2に例示したセルアレイ領域MCAの主要構成を説明するための概略的な平面レイアウトである。
【0020】
図3を参照すれば、セルアレイ領域MCAは、複数のセル活性領域A1を含む。複数のセル活性領域A1は、それぞれ第1水平方向(X方向)及び第2水平方向(Y方向)に対して斜線方向に長軸を有するように配置される。複数のワードラインWLが複数のセル活性領域A1を横切って第1水平方向(X方向)に沿って互いに平行に延びる。複数のワードラインWL上には、複数のビットラインBLが第2水平方向(Y方向)に沿って互いに平行に延びる。複数のビットラインBLは、ダイレクトコンタクトDCを介して複数のセル活性領域A1に連結される。複数のビットラインBLのうち、互いに隣接した2本のビットラインBL間に複数の埋め込みコンタクトBCが形成される。複数の埋め込みコンタクトBCは、第1水平方向(X方向)及び第2水平方向(Y方向)に沿って一列に配列される。複数の埋め込みコンタクトBC上には、複数の導電性ランディングパッドLPが形成される。複数の埋め込みコンタクトBC及び複数の導電性ランディングパッドLPは、複数のビットラインBLの上部に形成されるキャパシタ(キャパシタ構造物)の下部電極(図示せず)をセル活性領域A1に連結する役割を果たす。複数の導電性ランディングパッドLPは、それぞれ埋め込みコンタクトBCと一部オーバーラップするように配置される。
【0021】
図3に例示した複数の導電性ランディングパッドLPは、複数の露光工程を経る一連の工程を通じて形成される。例示的な実施例において、複数の導電性ランディングパッドLPを形成するための一連の工程は、EUV(extreme ultraviolet)を利用するフォトリソグラフィ工程を含む。
【0022】
図4A図4L図5A図5K図6A図6H、及び図7A図7Fは、本発明の技術的思想による実施例による集積回路素子の例示的な製造方法を説明するために工程順序によって示す断面図である。より具体的には、図4A図4L図5A図5K図6A図6H、及び図7A図7Fにおいて、(a)は、図3のA-A’線に沿ったセルアレイ領域MCAの一部領域の工程順序による断面図であり、(b)は、周辺回路領域CORE/PERIの一部構成の工程順序による断面図である。図5A図5K図6A図6H、及び図7A図7Fでは、図示の便宜上、図4Lに例示した一部構成の図示が省略されている。
【0023】
まず、図4A図4Lを参照して、本発明の技術的思想による集積回路素子の例示的な製造方法について具体的な例を挙げて順に説明する。
【0024】
図4Aを参照すれば、セルアレイ領域MCA及び周辺回路領域CORE/PERIを有する基板210に対して複数の素子分離用トレンチT1と複数の素子分離膜212とを形成し、基板210のセルアレイ領域MCAに複数のセル活性領域A1を定義し、周辺回路領域CORE/PERIに周辺活性領域A2を定義する。
【0025】
セルアレイ領域MCAにおいて基板210に互いに平行に延びる複数のワードライントレンチ(図示せず)を形成した後、複数のワードライントレンチ内に複数のゲート誘電膜、複数のワードライン、及び複数の埋込絶縁膜を順次に形成する。複数のワードラインは、図3に例示した複数のワードラインWLを構成する。複数のセル活性領域A1において複数のワードラインWLの両側部分に不純物イオンを注入して複数のセル活性領域A1の上部に複数のソース/ドレイン領域を形成する。例示的な実施例において、複数のソース/ドレイン領域は、複数のワードラインWLを形成する前に形成される。
【0026】
その後、セルアレイ領域MCAにおいて基板210の主面210M上にバッファ膜222を形成し、周辺回路領域CORE/PERIにおいて基板210の主面210M上にゲート誘電膜224を形成する。バッファ膜222は、第1絶縁膜222A及び第2絶縁膜222Bを含む。第1絶縁膜222A及び第2絶縁膜222Bは、それぞれ酸化膜、窒化膜、またはそれらの組み合わせからなる。
【0027】
図4Bを参照すれば、セルアレイ領域MCAのバッファ膜222及び周辺回路領域CORE/PERIのゲート誘電膜224上に下部導電層230を形成する。下部導電層230は、ドーピングされたポリシリコンからなる。
【0028】
図4Cを参照すれば、セルアレイ領域MCA及び周辺回路領域CORE/PERIにおいて下部導電層230上にマスクパターンM21を形成した後、セルアレイ領域MCAでマスクパターンM21の開口M210を介して露出された下部導電層230をエッチングし、その結果、露出された基板210の一部及び素子分離膜212の一部をエッチングして、基板210のセル活性領域A1を露出させるダイレクトコンタクトホールDCHを形成する。マスクパターンM21は、酸化膜、窒化膜、またはそれらの組み合わせからなる。
【0029】
図4Dを参照すれば、図4Cの結果物においてマスクパターンM21を除去し、セルアレイ領域MCAにおいてダイレクトコンタクトホールDCH内にダイレクトコンタクトDCを形成する。ダイレクトコンタクトDCを形成するための例示的な工程において、ダイレクトコンタクトホールDCHの内部及び下部導電層230の上部にダイレクトコンタクトホールDCHを満たすのに十分な厚さの導電層を形成し、導電層がダイレクトコンタクトホールDCH内にのみ残るように導電層をエッチバックする。導電層は、ドーピングされたポリシリコン、Ge、W、WN、Co、Ni、Al、Mo、Ru、Ti、TiN、Ta、TaN、Cu、またはそれらの組み合わせからなる。
【0030】
図4Eを参照すれば、セルアレイ領域MCA及び周辺回路領域CORE/PERIにおいて下部導電層230及びダイレクトコンタクトDCの上部に中間導電層232、上部導電層234、及び下部絶縁キャッピング層236を順次に形成する。
【0031】
中間導電層232及び上部導電層234は、それぞれTiN、TiSiN、W、タングステンシリサイド、またはそれらの組み合わせからなる。下部絶縁キャッピング層236は、シリコン窒化膜からなる。例示的な実施例において、中間導電層232は、TiN、TiSiN、またはそれらの組み合わせからなり、上部導電層234は、Wからなる。下部絶縁キャッピング層236は、シリコン窒化膜からなる。
【0032】
図4Fを参照すれば、図4Eの結果物において、セルアレイ領域MCAをマスクパターン(図示せず)で覆った状態で、周辺回路領域CORE/PERIのゲート誘電膜224、下部導電層230、中間導電層232、上部導電層234、及び下部絶縁キャッピング層236をパターニングし、ゲート誘電膜224上に下部導電パターン230A、中間導電パターン232A、及び上部導電パターン234Aからなるゲート電極240と、ゲート電極240を覆うゲートキャッピングパターン236Aを形成する。その後、ゲート誘電膜224、ゲート電極240、及びゲートキャッピングパターン236Aの積層構造からなるゲート構造体PGの両側壁に絶縁スペーサ242を形成し、ゲート構造体PGの両側で周辺活性領域A2にソース/ドレイン領域を形成するためのイオン注入工程を遂行する。例示的な実施例において、絶縁スペーサ242は、酸化膜、窒化膜、またはそれらの組み合わせからなる。
【0033】
その後、セルアレイ領域MCAを覆ったマスクパターンを除去してセルアレイ領域MCAの下部絶縁キャッピング層236を露出させ、セルアレイ領域MCA及び周辺回路領域CORE/PERIの露出された結果物全面を覆う絶縁薄膜244を形成する。その後、周辺回路領域CORE/PERIにゲート構造体PGの周囲空間を満たす層間絶縁膜246を形成する。絶縁薄膜244は、シリコン窒化膜からなる。層間絶縁膜246は、TOSZ(Tonen SilaZene)からなるが、それに限定されない。
【0034】
図4Gを参照すれば、セルアレイ領域MCAの絶縁薄膜244及び周辺回路領域CORE/PERIの層間絶縁膜246上に上部絶縁キャッピング層250を形成する。上部絶縁キャッピング層250は、シリコン窒化膜からなる。
【0035】
図4Hを参照すれば、周辺回路領域CORE/PERIの上部絶縁キャッピング層250をマスクパターンM22で覆った状態で、フォトリソグラフィ工程を用いてセルアレイ領域MCAの上部絶縁キャッピング層250、絶縁薄膜244、及び下部絶縁キャッピング層236をパターニングし、上部導電層234上に順に積層された下部絶縁キャッピングパターン236B、絶縁薄膜パターン244A、及び上部絶縁キャッピングパターン250Aを形成する。
【0036】
図4Iを参照すれば、周辺回路領域CORE/PERIの上部絶縁キャッピング層250をマスクパターンM22で覆った状態で、セルアレイ領域MCAの下部絶縁キャッピングパターン236B、絶縁薄膜パターン244A、及び上部絶縁キャッピングパターン250Aをエッチングマスクとして用いて上部導電層234、中間導電層232、及び下部導電層230をエッチングし、下部導電パターン230B、中間導電パターン232B、及び上部導電パターン234Bからなる複数のビットラインBLを形成する。
【0037】
その後、下部絶縁キャッピングパターン236B、絶縁薄膜パターン244A、及び上部絶縁キャッピングパターン250Aを含む絶縁キャッピング構造物の両側壁と、ビットラインBLの両側壁を覆う複数の絶縁スペーサ252を形成する。複数の絶縁スペーサ252は、ダイレクトコンタクトDC周辺でダイレクトコンタクトホールDCHを満たすように形成される。複数の絶縁スペーサ252が形成された後、複数のビットラインBLそれぞれの間にライン空間LSが残る。複数のビットラインBL及び複数の絶縁スペーサ252を形成する間に行われるエッチング工程によって上部絶縁キャッピングパターン250Aの高さが低くなる。
【0038】
図4Jを参照すれば、周辺回路領域CORE/PERIの上部絶縁キャッピング層250をマスクパターンM22で覆った状態で、セルアレイ領域MCAの複数のビットラインBLそれぞれの間に複数の絶縁フェンス(図示せず)を形成する。その結果、1つのライン空間LSが柱状の複数のコンタクト空間CS1に分離される。複数のコンタクト空間CS1は、それぞれの複数の絶縁スペーサ252及び複数の絶縁フェンスによって水平方向幅が限定される。複数の絶縁フェンスを形成する間に上部絶縁キャッピングパターン250A及び絶縁スペーサ252がエッチング雰囲気に露出されることにより、上部絶縁キャッピングパターン250A及び絶縁スペーサ252が消費され、それらの高さがさらに低くなる。
【0039】
その後、複数のコンタクト空間CS1を介して露出された構造物の一部を除去し、複数のビットラインBLそれぞれの間に基板210のセル活性領域A1を露出させる複数のリセス空間RSを形成する。
【0040】
図4Kを参照すれば、図4Jの結果物と同様に、周辺回路領域CORE/PERIの上部絶縁キャッピング層250がマスクパターンM22で覆われている状態で、セルアレイ領域MCAにおいて複数のビットラインBLそれぞれの間の複数のリセス空間RSを満たしながら、複数のビットラインBLそれぞれの間にコンタクト空間CS1の一部を満たす複数の下部コンタクトプラグ256を形成する。複数の下部コンタクトプラグ256は、ドーピングされたポリシリコンからなる。
【0041】
その後、周辺回路領域CORE/PERIからマスクパターンM22を除去して上部絶縁キャッピング層250を露出させた後、マスクパターン(図示せず)がセルアレイ領域MCAを覆っている状態で周辺回路領域CORE/PERIにおいて上部絶縁キャッピング層250、層間絶縁膜246、及び絶縁薄膜244をエッチングし、基板210の周辺活性領域A2を露出させる複数のコンタクト空間CS2を形成する。
【0042】
セルアレイ領域MCAを覆っていたマスクパターン(図示せず)を除去した後、セルアレイ領域MCAにおいて複数のコンタクト空間CS1を介して露出された下部コンタクトプラグ256上に金属シリサイド膜258Aを形成し、周辺回路領域CORE/PERIにおいて複数のコンタクト空間CS2を介して露出される周辺活性領域A2の表面に金属シリサイド膜258Bを形成する。金属シリサイド膜258A、258Bは、同時にまたは別途の工程によって形成される。金属シリサイド膜258A、258Bは、それぞれコバルトシリサイド、ニッケルシリサイド、またはマンガンシリサイドからなるが、それらに限定されるものではない。例示的な実施例において、金属シリサイド膜258A、258Bの形成工程は省略されうる。
【0043】
図4Lを参照すれば、図4Kの結果物のセルアレイ領域MCAで金属シリサイド膜258A上に残っている複数のコンタクト空間CS1を満たす複数の第1コンタクトプラグ262と、図4Kの結果物の周辺回路領域CORE/PERIで複数のコンタクト空間CS2を満たす複数の第2コンタクトプラグ264を形成する。本明細書において、複数の第1コンタクトプラグ262は、複数のコンタクトプラグとも称され、複数の第2コンタクトプラグ264はダイレクトコンタクトプラグとも称される。例示的な実施例において、複数の第1コンタクトプラグ262を形成する工程と複数の第2コンタクトプラグ264を形成する工程は、同時に遂行される。
【0044】
セルアレイ領域MCAにおいてビットラインBL、下部絶縁キャッピングパターン236B、絶縁薄膜パターン244A、上部絶縁キャッピングパターン250A、及びそれらのそれぞれの側壁を覆う一対の絶縁スペーサ252は、ビットライン構造体を構成する。セルアレイ領域MCAで複数の第1コンタクトプラグ262は、それぞれ基板210上の複数のビットライン構造体それぞれの間に配置される。周辺回路領域CORE/PERIで複数の第2コンタクトプラグ264は、それぞれ基板210に形成されたソース/ドレイン領域に電気的に連結されるように構成される。
【0045】
複数の第1コンタクトプラグ262及び複数の第2コンタクトプラグ264は、それぞれ金属、導電性金属窒化物、またはそれらの組み合わせからなる。例示的な実施例において、複数の第1コンタクトプラグ262及び複数の第2コンタクトプラグ264は、それぞれTiN、W、またはそれらの組み合わせからなる。一例において、複数の第1コンタクトプラグ262及び複数の第2コンタクトプラグ264は、それぞれTiN膜のみからなる。他の例において、複数の第1コンタクトプラグ262及び複数の第2コンタクトプラグ264は、それぞれTiNバリア膜とW膜の積層構造からなる。
【0046】
セルアレイ領域MCAにおいて複数の第1コンタクトプラグ262、複数の上部絶縁キャッピングパターン250A、及び複数の絶縁スペーサ252それぞれの上面は、同一平面上に延びるように平坦化される。周辺回路領域CORE/PERIにおいて複数の第2コンタクトプラグ264及び上部絶縁キャッピング層250それぞれの上面は、同一平面上に延びるように平坦化される。例示的な実施例において、複数の第1コンタクトプラグ262及び複数の第2コンタクトプラグ264が形成された後、複数の第1コンタクトプラグ262、複数の第2コンタクトプラグ264、及び複数のビットライン構造体それぞれの上部絶縁キャッピングパターン250A及び絶縁スペーサ252それぞれの最上面は、同じ垂直レベルに位置する。本明細書で使用される用語「垂直レベル」は、基板210の主面210Mから鉛直方向に沿った距離を意味する。
【0047】
次いで、図5A図5Kを参照して、本発明の技術的思想による集積回路素子の例示的な製造方法について具体的な例を挙げて順に説明する。
【0048】
図5Aを参照すれば、図4Lの結果物においてセルアレイ領域MCA及び周辺回路領域CORE/PERIに第1導電層266を形成する。第1導電層266は、セルアレイ領域MCAでは、複数の第1コンタクトプラグ262を覆い、周辺回路領域CORE/PERIでは、複数の第2コンタクトプラグ264を覆うように形成される。
【0049】
第1導電層266は、金属、導電性金属窒化物、またはそれらの組み合わせからなる。例示的な実施例において、第1導電層266は、TiN、W、またはそれらの組み合わせからなる。一例において、第1導電層266は、TiN膜のみからなる。他の例において、第1導電層266は、TiNバリア膜とW膜との積層構造からなる。
【0050】
図5Bを参照すれば、セルアレイ領域MCA及び周辺回路領域CORE/PERIにおいて第1導電層266を順に覆う第1マスク層ML1、第2マスク層ML2、第3マスク層ML3、及び第4マスク層ML4と、第4マスク層ML4を覆うフォトレジストパターンMP11を形成する。図5Bでは、全4層のマスク層ML1、ML2、ML3、ML4を使用したが、マスク層の層数は、それに限定されない。
【0051】
例示的な実施例において、第1マスク層ML1は、ACL(amorphous carbon layer)からなり、第2マスク層ML2はポリシリコン膜からなり、第3マスク層ML3は、SOH膜からなり、第4マスク層ML4は、SiON膜からなるが、それらに限定されるものではない。フォトレジストパターンMP11は、EUV(extreme ultraviolet)用レジスト膜、KrFエキシマレーザ用レジスト膜、ArFエキシマレーザ用レジスト膜、またはF2エキシマレーザ用レジスト膜から得られたものである。
【0052】
例示的な実施例において、フォトレジストパターンMP11は、EUV用レジスト膜から得られたものである。例えば、セルアレイ領域MCA及び周辺回路領域CORE/PERIにおいてEUV用レジスト膜が露出された状態でセルアレイ領域MCA及び周辺回路領域CORE/PERIのうち、セルアレイ領域MCAでのみEUV用レジスト膜をEUV光源で露光し、露光されたEUV用レジスト膜を現像してフォトレジストパターンMP11を形成する。
【0053】
図5Cを参照すれば、図5Bの結果物においてフォトレジストパターンMP11をエッチングマスクとして用いて第4マスク層ML4及び第3マスク層ML3を順にエッチングする。
【0054】
図5Dを参照すれば、セルアレイ領域MCAでエッチングされずに残った第3マスク層ML3、第4マスク層ML4、及びフォトレジストパターンMP11それぞれの間を満たす酸化膜267を形成し、エッチバック工程を遂行する。その結果、酸化膜267の最上面の高さとフォトレジストパターンMP11の最上面の高さは同じ垂直レベルに位置する。
【0055】
図5Eを参照すれば、ストリップ工程を通じて図5Dのセルアレイ領域MCAに残っている第3マスク層ML3、第4マスク層ML4、及びフォトレジストパターンMP11を除去し、次いで、第1マスク層ML1及び第2マスク層ML2もエッチングすれば、図5Fの結果が得られる。
【0056】
図5Gを参照すれば、図5Fの結果物において、セルアレイ領域MCAで露出された第1導電層266を除去して複数の第1コンタクトプラグ262及び複数の上部絶縁キャッピングパターン250Aそれぞれの上面を露出させる。その後、複数の第1コンタクトプラグ262それぞれの一部を除去し、複数の第1コンタクトプラグ262から複数の第1リセスコンタクトプラグ262Rを形成する。その結果、複数のビットライン構造体に含まれた複数の上部絶縁キャッピングパターン250Aそれぞれの間の第1リセスコンタクトプラグ262R上にリセス空間URSが形成される。複数の第1リセスコンタクトプラグ262Rを形成した後、複数の第1リセスコンタクトプラグ262Rそれぞれの最上面の垂直レベルは、複数のビットラインBLそれぞれの最上面の垂直レベルよりも基板210からより遠い位置にある。本明細書において、複数の第1リセスコンタクトプラグ262Rは、それぞれリセスコンタクトプラグとも称される。
【0057】
セルアレイ領域MCAで複数の第1リセスコンタクトプラグ262R及び複数のリセス空間URS空間が形成された後、周辺回路領域CORE/PERIの第1マスク層ML1を除去し、第1導電層266の上面を露出させる。
【0058】
図5Hを参照すれば、セルアレイ領域MCA及び周辺回路領域CORE/PERIに図5Gの結果物を覆う絶縁膜270を形成し、絶縁膜270上に互いに異なる物質からなる第5マスク層ML5及び第6マスク層ML6と、第6マスク層ML6上にフォトレジストパターンMP12を形成する。
【0059】
例示的な実施例において、絶縁膜270は、シリコン窒化膜からなるが、それに限定されるものではない。第5マスク層ML5は、ACL膜からなるが、それに限定されるものではない。第6マスク層ML6は、SiON膜からなるが、それに限定されるものではない。
【0060】
フォトレジストパターンMP12は、EUV用レジスト膜、KrFエキシマレーザ用レジスト膜、ArFエキシマレーザ用レジスト膜、またはF2エキシマレーザ用レジスト膜から得られたものである。例示的な実施例において、フォトレジストパターンMP12は、EUV用レジスト膜から得られたものである。フォトレジストパターンMP12は、図5Bを参照してフォトレジストパターンMP22の形成工程について説明したところと類似した工程を介して形成される。但し、セルアレイ領域MCA及び周辺回路領域CORE/PERIにおいてEUV用レジスト膜が露出された状態で、セルアレイ領域MCA及び周辺回路領域CORE/PERIのうち、セルアレイ領域MCAでのみEUV用レジスト膜をEUV光源で露光し、露光されたEUV用レジスト膜を現像してフォトレジストパターンMP12を形成する。
【0061】
図5Iを参照すれば、図5Hの結果物においてフォトレジストパターンMP12をエッチングマスクとして用いて第6マスク層ML6及び第5マスク層ML5を順にエッチングし、その結果、得られた結果物をエッチングマスクとして用いて、絶縁膜270をパターニングして陰刻絶縁パターン270Pを形成する。その後、陰刻絶縁パターン270P上の不要な膜を除去して陰刻絶縁パターン270Pの上面を露出させる。
【0062】
陰刻絶縁パターン270Pは、セルアレイ領域MCAで複数のビットライン構造体及び複数の第1リセスコンタクトプラグ262R上に配置され、複数の第1リセスコンタクトプラグ262Rから水平方向にシフト(shift)した位置に配置される複数の開口270Hを有するように形成される。
【0063】
図5Jを参照すれば、図5Iの結果物上に第2導電層272を形成する。第2導電層272は、セルアレイ領域MCAで複数のリセス空間URS(図5G参照)及び複数のカットオフ空間COS(図5I参照)を満たして複数の第1リセスコンタクトプラグ262Rそれぞれの上面に接するように形成される。
【0064】
第2導電層272は、金属、導電性金属窒化物、またはそれらの組み合わせからなる。例示的な実施例において、第2導電層272は、TiN、W、またはそれらの組み合わせからなる。一例において、第2導電層272は、TiN膜のみからなる。他の例において、第2導電層272は、TiNバリア膜とW膜の積層構造からなる。
【0065】
図5Kを参照すれば、図5Jの結果物で第2導電層272をエッチバックしてセルアレイ領域MCAに複数の導電性ランディングパッドLPを形成し、周辺回路領域CORE/PERIの陰刻絶縁パターン270Pの上面を露出させる。
【0066】
セルアレイ領域MCAで複数の導電性ランディングパッドLPは、複数のリセス空間URS(図5G参照)及び複数のカットオフ空間COS(図5I参照)を満たして複数の第1リセスコンタクトプラグ262Rそれぞれの上面に接する。複数の導電性ランディングパッドLPの上面は、陰刻絶縁パターン270Pの上面よりも基板210により近い。これにより、複数の導電性ランディングパッドLPが形成された後、複数の導電性ランディングパッドLPの上部に陰刻絶縁パターン270Pの一部が突出する。
【0067】
次いで、図6A図6Hを参照して、本発明の技術的思想による集積回路素子の例示的な製造方法について具体的な例を挙げて順に説明する。図6A図6Hの過程は、第1周辺回路配線パターンBLP1を形成する過程を含む。
【0068】
図6Aを参照すれば、セルアレイ領域MCA及び周辺回路領域CORE/PERIの陰刻絶縁パターン270Pを一部除去し、セルアレイ領域MCAでは陰刻絶縁パターン270Pの最上面と複数の導電性ランディングパッドLPそれぞれの最上面が同じ垂直レベルになり、周辺回路領域CORE/PERIでは、第1導電層266の上面が露出される。
【0069】
図6Bを参照すれば、セルアレイ領域MCA及び周辺回路領域CORE/PERIに第1導電層266を順に覆う第7マスク層ML7及び第8マスク層ML8と、第8マスク層ML8を覆うフォトレジストパターンMP13を形成する。
【0070】
例示的な実施例において、第7マスク層ML7は、ACLからなり、第8マスク層ML8は、SiON膜からなるが、それらに限定されるものではない。フォトレジストパターンMP13は、EUV(extreme ultraviolet)用レジスト膜、KrFエキシマレーザ用レジスト膜、ArFエキシマレーザ用レジスト膜、またはF2エキシマレーザ用レジスト膜から得られたものである。
【0071】
例示的な実施例において、フォトレジストパターンMP13は、EUV用レジスト膜から得られたものである。例えば、セルアレイ領域MCA及び周辺回路領域CORE/PERIにEUV用レジスト膜が露出された状態でセルアレイ領域MCA及び周辺回路領域CORE/PERIのうち、周辺回路領域CORE/PERIのみEUV用レジスト膜をEUV光源で露光し、露光されたEUV用レジスト膜を現像してフォトレジストパターンMP13を形成する。
【0072】
図6Cを参照すれば、図6Bの結果物においてフォトレジストパターンMP13をエッチングマスクとして用いて第7マスク層ML7及び第8マスク層ML8を順にエッチングし、引き続き、図6Dを参照すれば、その結果、得られた結果物をエッチングマスクとして用いて、第1導電層266をパターニングして第1周辺回路配線パターンBLP1を形成する。
【0073】
第1周辺回路配線パターンBLP1のうち、一部の第1周辺回路配線パターンBLP1は、複数の第2コンタクトプラグ264に連結される。第1周辺回路配線パターンBLP1が形成された後、セルアレイ領域MCAにある複数のランディングパッドLP及び陰刻絶縁パターン270Pと、周辺回路領域CORE/PERIにある第1周辺回路配線パターンBLP1それぞれの上面が露出されるように不要な膜を除去する。
【0074】
図6E及び図6Fを参照すれば、周辺回路領域CORE/PERIにおいて第1周辺回路配線パターンBLP1それぞれの間の空間を満たし、セルアレイ領域MCAにある複数のランディングパッドLP及び陰刻絶縁パターン270Pの上面を覆う絶縁構造物271を形成し、第1周辺回路配線パターンBLP1及び絶縁構造物271を覆う第9マスク層ML9、第10マスク層ML10及びフォトレジストパターンMP14を順次に形成する。
【0075】
例示的な実施例において、第9マスク層ML9は、SOHからなり、第10マスク層ML10は、SiON膜からなるが、それらに限定されるものではない。フォトレジストパターンMP14は、KrFエキシマレーザ用レジスト膜、ArFエキシマレーザ用レジスト膜、またはF2エキシマレーザ用レジスト膜から得られたものである。
【0076】
図6Gを参照すれば、フォトリソグラフィ工程を用いて周辺回路領域CORE/PERIに形成された絶縁構造物271の少なくとも一部を複数の第2コンタクトプラグ264の最上面が露出されるまでパターニングする。
【0077】
図6Hを参照すれば、図6Gの結果物上に、第3導電層282を形成する。第3導電層282は、周辺回路領域CORE/PERIにおいて絶縁構造物271の一部がエッチングされて第2コンタクトプラグ264の最上面が露出された空間(図6G参照)を満たし、第2コンタクトプラグ264の露出された上面に接するように形成される。
【0078】
第3導電層282は、金属、導電性金属窒化物、またはそれらの組み合わせからなる。例示的な実施例において、第3導電層282は、TiN、W、またはそれらの組み合わせからなる。一例において、第3導電層282は、TiN膜のみからなる。他の例において、第3導電層282は、TiNバリア膜とW膜の積層構造からなる。
【0079】
次いで、図7A図7Fを参照して、本発明の技術的思想による集積回路素子の例示的な製造方法について具体的な例を挙げて順に説明する。図7A図7Fの過程は、第2周辺回路配線パターンBLP2を形成する過程を含む。
【0080】
図7Aを参照すれば、セルアレイ領域MCA及び周辺回路領域CORE/PERIに第3導電層282を順に覆う第11マスク層ML11、第12マスク層ML12、及びフォトレジストパターンMP15を形成する。
【0081】
例示的な実施例において、第11マスク層ML11は、ACLからなり、第12マスク層ML12は、SiON膜からなるが、それらに限定されるものではない。フォトレジストパターンMP15は、EUV(extreme ultraviolet)用レジスト膜、KrFエキシマレーザ用レジスト膜、ArFエキシマレーザ用レジスト膜、またはF2エキシマレーザ用レジスト膜から得られたものである。
【0082】
例示的な実施例において、フォトレジストパターンMP15は、EUV用レジスト膜から得られたものである。例えば、セルアレイ領域MCA及び周辺回路領域CORE/PERIにおいてEUV用レジスト膜が露出された状態でセルアレイ領域MCA及び周辺回路領域CORE/PERIのうち、周辺回路領域CORE/PERIでのみEUV用レジスト膜をEUV光源で露光し、露光されたEUV用レジスト膜を現像してフォトレジストパターンMP15を形成する。
【0083】
図7Bを参照すれば、図7Aの結果物においてフォトレジストパターンMP15をエッチングマスクとして用いて第11マスク層ML11及び第12マスク層ML12を順にエッチングし、引き続き、図7Cを参照すれば、その結果得られた結果物をエッチングマスクとして用いて、第3導電層282をパターニングして第2周辺回路配線パターンBLP2を形成する。
【0084】
第2周辺回路配線パターンBLP2のうち、一部の第2周辺回路配線パターンBLP2は、複数の第2コンタクトプラグ264に連結される。第2周辺回路配線パターンBLP2が形成された後、セルアレイ領域MCAにある第3導電層282と周辺回路領域CORE/PERIにある第2周辺回路配線パターンBLP2それぞれの上面が露出されるように不要な層を除去する。
【0085】
図7Dを参照すれば、周辺回路領域CORE/PERIで第2周辺回路配線パターンBLP2それぞれの間の空間を満たす絶縁構造物273を形成する。この際、絶縁構造物273の上面は、第2周辺回路配線パターンBLP2の上面と共面をなす。
【0086】
図7E及び図7Fを参照すれば、周辺回路領域CORE/PERIで第2周辺回路配線パターンBLP2と絶縁構造物273の上面上にフォトレジストパターンMP16を形成し(図7E参照)、フォトレジストパターンMP16をエッチングマスクとして用いてセルアレイ領域MCAの第3導電層282をエッチングする。上記過程を経て2層構造に形成された周辺回路配線パターンBLP1、BLP2を形成する。
【0087】
この際、第2周辺回路配線パターンBLP2は、第1周辺回路配線パターンBLP1と同じ厚さに形成され、第1周辺回路配線パターンBLP1の最上面の垂直レベルは、第2周辺回路配線パターンBLP2の最下面の垂直レベルよりも低い。第2周辺回路配線パターンBLP2は、第1周辺回路配線パターンBLP1の構成物質と同じ物質を含む。
【0088】
本明細書では、セルアレイ領域MCA上にランディングパッドLPを形成した後、周辺回路領域CORE/PERI上に第1周辺回路配線パターンBLP1を形成した場合を記載したが、本発明の技術的思想は、それに限定されない。まず、周辺回路領域CORE/PERI上に第1周辺回路配線パターンBLP1を形成した後、セルアレイ領域MCAにランディングパッドLPを形成しうる。
【0089】
上述したように図面及び明細書において例示的な実施例を開示した。本明細書で特定の用語を使用して実施例を説明したが、これは、単に本発明の技術的思想を説明する目的で使用されたものであって、意味限定や本発明の範囲を限定するために使用されたものではない。したがって、当該技術分野で通常の知識を有する者であれば、それらから多様な変形及び均等な他の実施例が可能であるという点を理解するであろう。
【符号の説明】
【0090】
210 基板
212 素子分離膜
222 バッファ膜
224 ゲート誘電膜
230 下部導電層
230A、230B 下部導電パターン
232A、232B 中間導電パターン
234 上部導電層
234A、234B 上部導電パターン
236 下部絶縁キャッピング層
236A ゲートキャッピングパターン
236B 下部絶縁キャッピングパターン
240 ゲート電極
242、252 絶縁スペーサ
244 絶縁薄膜
246 層間絶縁膜
250 上部絶縁キャッピング層
250A 上部絶縁キャッピングパターン
256 下部コンタクトプラグ
258A、258B 金属シリサイド膜
262 第1コンタクトプラグ
262R 第1リセスコンタクトプラグ
264 第2コンタクトプラグ
266 第1導電層
267 酸化膜
270 絶縁膜
270P 陰刻絶縁パターン
271、273 絶縁構造物
272 第2導電層
282 第3導電層
MCA セルアレイ領域
CORE/PERI 周辺回路領域
MP16 フォトレジストパターン
BLP1 第1周辺回路配線パターン
BLP2 第2周辺回路配線パターン
LP ランディングパッド

図1
図2
図3
図4A
図4B
図4C
図4D
図4E
図4F
図4G
図4H
図4I
図4J
図4K
図4L
図5A
図5B
図5C
図5D
図5E
図5F
図5G
図5H
図5I
図5J
図5K
図6A
図6B
図6C
図6D
図6E
図6F
図6G
図6H
図7A
図7B
図7C
図7D
図7E
図7F