(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024174830
(43)【公開日】2024-12-17
(54)【発明の名称】多機能デバイスの近接度に基づくユーザ認証
(51)【国際特許分類】
G06F 21/35 20130101AFI20241210BHJP
【FI】
G06F21/35
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024086874
(22)【出願日】2024-05-29
(31)【優先権主張番号】18/329,458
(32)【優先日】2023-06-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】596170170
【氏名又は名称】ゼロックス コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】XEROX CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100119013
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 一夫
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100141553
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 信彦
(72)【発明者】
【氏名】ダイアン コレッリ
(72)【発明者】
【氏名】シェリル エイ.ナザーロ
(72)【発明者】
【氏名】ミレルサ フォンターヌ-ペレス
(72)【発明者】
【氏名】サーニャ ストロッキ-ポラス
(57)【要約】 (修正有)
【課題】ユーザ及び多機能デバイスの近接度に基づく認証のための方法及び装置を提供する。
【解決手段】ローカル通信インターフェースと、検知範囲内のユーザを検知する近接センサと、プロセッサと、複数の命令を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体と、を含む多機能デバイス(MFD)であって、前記命令は、前記プロセッサに、近接センサを介して検知範囲内のユーザを検知することと、ローカル通信インターフェースを介して、デバイス識別情報について、ユーザのモバイルデバイスをスキャンすることと、デバイス識別情報が、MFDに対して認可されているユーザに関連付けられていると判定することと、ユーザをMFDに自動的にログインさせることと、を含む動作を実施させる。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷及びスキャンのハードウェアを有する多機能デバイス(MFD)であって、
ローカル通信インターフェースと、
検知範囲内のユーザを検知する近接センサと、
プロセッサと、
複数の命令を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体と、を備え、前記複数の命令が、前記プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに、
前記近接センサを介して前記検知範囲内の前記ユーザを検知することと、
前記ローカル通信インターフェースを介して、デバイス識別情報について、前記ユーザのモバイルデバイスをスキャンすることと、
前記デバイス識別情報が、前記MFDに対して認可されている前記ユーザに関連付けられていると判定することと、
前記ユーザを前記MFDに自動的にログインさせることと、を含む動作を実施させる、印刷及びスキャンのハードウェアを有する多機能デバイス(MFD)。
【請求項2】
前記ローカル通信インターフェースが、Bluetooth通信インターフェースを含む、請求項1に記載のMFD。
【請求項3】
前記デバイス識別情報が、前記モバイルデバイスのBluetooth IDを含む、請求項2に記載のMFD。
【請求項4】
認証サーバへの接続を確立するための広域ネットワーク通信インターフェースを更に備える、請求項1に記載のMFD。
【請求項5】
前記プロセッサによって実施される前記動作が、
前記ユーザに関連付けられたアカウント情報を前記認証サーバに要求することと、
前記アカウント情報に従って前記MFDを構成することと、を更に含む、請求項4に記載のMFD。
【請求項6】
前記アカウント情報に従って前記MFDを構成することは、前記プロセッサが、
前記ユーザの個人化されたユーザインターフェースをユーザインターフェースに適用することを更に含む動作を実施することを含む、請求項5に記載のMFD。
【請求項7】
前記アカウント情報に従って前記MFDを構成することは、前記プロセッサが、
前記ユーザのための保留中の印刷ジョブを取り出すことと、
前記ユーザのための前記保留中の印刷ジョブを前記MFD上で実行することと、を更に含む動作を実施することを含む、請求項5に記載のMFD。
【請求項8】
前記近接センサを介して前記検知範囲内で第2のユーザが検知され、前記プロセッサによって実施される前記動作は、前記プロセッサが、
前記第2のユーザの第2のモバイルデバイスに関連付けられた第2のデバイス識別情報を判定することと、
前記ユーザに関連付けられた前記デバイス識別情報を前記ユーザが確定することを可能にするために、前記ユーザの前記モバイルデバイスの前記デバイス識別情報と前記第2のユーザの前記第2のモバイルデバイスの前記第2のデバイス識別情報とを有する通知を前記ユーザインターフェース上に表示することと、を更に含む動作を実施することを更に含む、請求項1に記載のMFD。
【請求項9】
前記プロセッサによって実施される前記動作が、
前記検知範囲内で複数のユーザが検知された場合に、前記ユーザに関連付けられた個人識別番号を要求することを更に含む、請求項8に記載のMFD。
【請求項10】
方法であって、
多機能デバイス(MFD)のプロセッサによって、前記MFDの近接センサの検知範囲内にユーザがいるという信号を受信することと、
前記プロセッサによって、ローカル通信インターフェースを介して、デバイス識別情報について、前記ユーザのモバイルデバイスをスキャンすることと、
前記プロセッサを介して、前記デバイス識別情報が、前記MFDに対して認可されている前記ユーザに関連付けられていると判定することと、
前記プロセッサを介して、前記ユーザを前記MFDに自動的にログインさせることと、を含む、方法。
【請求項11】
前記ローカル通信インターフェースが、Bluetooth通信インターフェースを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記デバイス識別情報が、前記モバイルデバイスのBluetooth IDを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記プロセッサを介して、前記MFDの広域ネットワーク通信インターフェースを介して認証サーバへの接続を確立することと、
前記プロセッサを介して、前記ユーザに関連付けられたアカウント情報を前記認証サーバに要求することと、
前記プロセッサを介して、前記アカウント情報に従って前記MFDを構成することと、を更に含む、請求項10に記載の方法。
【請求項14】
前記アカウント情報に従って前記MFDを構成することが、
前記プロセッサを介して、前記ユーザの個人化されたユーザインターフェースをユーザインターフェースに適用することを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記アカウント情報に従って前記MFDを構成することが、
前記プロセッサを介して、前記ユーザのための保留中の印刷ジョブを取り出すことと、
前記プロセッサを介して、前記ユーザのための前記保留中の印刷ジョブを前記MFD上で実行することと、を含む、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
前記プロセッサを介して、前記近接センサを介して前記検知範囲内で第2のユーザが検知されたという第2の信号を受信することと、
前記プロセッサを介して、前記第2のユーザの第2のモバイルデバイスに関連付けられた第2のデバイス識別情報を判定することと、
前記プロセッサを介して、前記ユーザに関連付けられた前記デバイス識別情報を前記ユーザが確定することを可能にするために、前記ユーザの前記モバイルデバイスの前記デバイス識別情報と前記第2のユーザの前記第2のモバイルデバイスの前記第2のデバイス識別情報とを有する通知を前記ユーザインターフェース上に表示することと、を更に含む、請求項10に記載の方法。
【請求項17】
前記プロセッサを介して、前記検知範囲内で複数のユーザが検知された場合に、前記ユーザに関連付けられた個人識別番号を要求することを更に含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
方法であって、
モバイルデバイスのプロセッサを介して、多機能デバイス(MFD)の近接センサが検知範囲内の前記モバイルデバイスのユーザを検知することに応答してブロードキャストされる前記MFDのBluetooth信号を検知することと、
前記プロセッサを介して、前記MFDのBluetooth識別情報を受信することと、
前記プロセッサを介して、前記MFDが、認可されたMFDであると判定することと、
前記プロセッサを介して、前記認可されたMFD上で前記ユーザを自動的にログインさせる要求を送信することと、
前記プロセッサを介して、保留中の印刷ジョブを前記認可されたMFDに送信することと、を含む、方法。
【請求項19】
前記保留中の印刷ジョブを送信する前に、前記プロセッサを介して、前記MFDのステータス情報を受信することを更に含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記ステータス情報が、閾値よりも大きい数の保留中の印刷ジョブを印刷キューが有することを示す場合、前記プロセッサを介して、前記保留中の印刷ジョブを別の認可されたMFDにリダイレクトすることを更に含む、請求項19に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、多機能デバイスに関し、より具体的には、ユーザ及び多機能デバイスの近接度に基づく認証のための方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
多機能デバイス(multi-function device、MFD)を使用して、様々な異なる機能を実施することができる。例えば、MFDは、文書を印刷すること、文書をコピーすること、文書をファックスすること、文書をスキャンすること、文書をスキャンして電子メールで送ることなどができる。MFDは、孤立した機械から、他のMFD、又は複数の異なるMFDの動作を管理することができる印刷サーバに接続され得るより複雑なネットワーク化された機械へと進化してきた。
【0003】
MFDは、より複雑なユーザインターフェースも含み得る。ユーザインターフェースは、異なるユーザに対してカスタマイズされ得る。ユーザは、MFDのユーザアカウントを有し得、MFDは、MFDにログインしているユーザアカウントに基づいてカスタマイズされ得る。
【発明の概要】
【0004】
本明細書に示される態様によれば、多機能デバイス(MFD)、及び近接度に基づいてMFD上でユーザを自動的にログインさせるための方法が提供される。実施形態の1つの開示された特徴は、ローカル通信インターフェースと、検知範囲内のユーザを検知するための近接センサと、プロセッサと、複数の命令を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体と、を備えるMFDである。命令は、プロセッサによって実行されると、プロセッサに、近接センサを介して検知範囲内のユーザを検知することと、ローカル通信インターフェースを介して、デバイス識別情報について、ユーザのモバイルデバイスをスキャンすることと、デバイス識別情報が、MFDに対して認可されているユーザに関連付けられていると判定することと、ユーザをMFDに自動的にログインさせることと、を含む動作を実施させる。
【0005】
別の開示された特徴は、近接度に基づいてMFD上でユーザを自動的にログインさせる方法である。MFDのプロセッサによって実行される方法は、MFDの近接センサの検知範囲内にユーザがいるという信号を受信することと、ローカル通信インターフェースを介して、デバイス識別情報について、ユーザのモバイルデバイスをスキャンすることと、デバイス識別情報が、MFDに対して認可されているユーザに関連付けられていると判定することと、ユーザをMFDに自動的にログインさせることと、を含む。
【0006】
別の開示された特徴は、近接度に基づいてMFD上でユーザを自動的にログインさせる方法である。モバイルデバイスのプロセッサによって実行される方法は、多機能デバイス(MFD)の近接センサが検知範囲内のモバイルデバイスのユーザを検知することに応答してブロードキャストされるMFDのBluetooth信号を検知することと、MFDのBluetooth識別情報を受信することと、認可されたMFD上でユーザを自動的にログインさせる要求を送信することと、保留中の印刷ジョブを認可されたMFDに送信することと、を含む。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本開示の教示は、添付図面と併せて以下の発明を実施するための形態を考慮することによって容易に理解することができる。
【
図1】本開示の例示的なネットワークのブロック図を例解する。
【
図2】本開示の例示的なMFDのブロック図を例解する。
【
図3】MFDの観点から、本開示の近接度に基づいてMFD上でユーザを自動的にログインさせる方法のフローチャートを例解する。
【
図4】ユーザのモバイルデバイスの観点から、本開示の近接度に基づいてMFD上でユーザを自動的にログインさせる方法のフローチャートを例解する。
【
図5】本明細書で記載される機能を実施する際の使用に好適な例示的なコンピュータのハイレベルブロック図を例解する。 理解を容易にするために、可能な限り、同一の参照番号は、図面に共通している同一の要素を示すために使用されている。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本開示は、ユーザ及び多機能デバイスの近接度に基づく認証のための方法及び装置を広く開示する。上述したように、MFDは、より複雑なユーザインターフェースも含み得る。このユーザインターフェースは、異なるユーザに対してカスタマイズすることができる。ユーザは、MFDのユーザアカウントを有してもよく、MFDは、MFDにログインされたユーザアカウントに基づいてカスタマイズされてもよい。
【0009】
しかしながら、現在のところ、ユーザは手動でMFDにログインする必要がある。例えば、ユーザは、MFDのユーザインターフェースにアクセスし、ユーザ名及びパスワードを入力する場合がある。MFDのユーザインターフェースは、比較的小さい場合があり、MFDの小さいタッチスクリーンインターフェースを使用してユーザ名及びパスワードを入力することは困難な場合がある。更に、ユーザがMFDを使用することを望むたびに、MFDに手動でログインし、ログアウトすることは面倒な場合がある。
【0010】
本開示は、近接度に基づく認証を使用して、ユーザをMFDに自動的にログインさせる装置及び方法を提供する。例えば、MFDは、ユーザを認証するために、ユーザのモバイルデバイスとの短距離又はローカル無線通信を活用することができる。ユーザは、自分のモバイルデバイスをMFDに登録することができ、MFDは、短距離無線通信を介して交換される情報及び事前登録された情報に基づいて、そのモバイルデバイスがMFDにアクセスすることを認可されているかどうかを検出することができる。
【0011】
加えて、MFDは、近接センサを含み得る。したがって、短距離無線通信が比較的広い範囲を有する場合があるが、近接センサは、ユーザがMFDのところにいることを保証し得る。短距離無線通信と近接センサとの組み合わせは、ユーザがMFDのところにいることを保証し、ユーザを自動的に認証することができる。したがって、本開示は、ユーザがMFDにアクセスすることを望むたびにMFDに手動でログインする必要性をなくすことができる。
【0012】
図1は、本開示の例示的なネットワーク100を例解する。一実施形態では、ネットワーク100は、1つ以上の多機能デバイス(MFD)102
1及び102
2(以下、個々にMFD102又は集合的にMFD102とも呼ばれる)、1つ以上のモバイルデバイス104及び108、並びにインターネットプロトコル(Internet protocol、IP)ネットワーク150を含み得る。一実施形態では、IPネットワーク150は、任意のタイプのパケットネットワークであってもよい。IPネットワーク150は、アプリケーションサーバ(application server、AS)152及びデータベース(database、DB)154を含み得る。
【0013】
IPネットワーク150は、説明を容易にするために簡略化されており、示されていない追加のネットワーク及び/又はネットワークコンポーネントを含み得ることに留意されたい。例えば、IPネットワーク150は、追加のアクセスネットワーク(例えば、ブロードバンドアクセスネットワーク、セルラーアクセスネットワークなど)、又は追加のネットワーク要素(例えば、ルータ、境界要素、ファイアウォール、ネットワークスイッチなど)を含み得る。
【0014】
一実施形態において、AS152は、認証サーバ、又は印刷ジョブを管理する印刷サーバであってもよい。例えば、AS152は、IPネットワーク150に通信可能に結合されたMFD1021及び1022の印刷ジョブを管理することができる。
【0015】
一実施形態では、DB154は、ユーザアカウント情報及び設定を記憶することができる。例えば、ユーザは、個人化されたワークフロー及び/又はユーザインターフェース設定をDB154に記憶してもよい。ユーザがMFD1021又は1022にログインすると、ユーザ設定が、DB154から取り出され、MFD1021又は1022上に実施され得る。
【0016】
上述したように、ネットワーク100は、MFD102
1又は102
2を含むこともできる。2つのMFDが
図1に例解されているが、任意の数のMFDが、ネットワーク100内に配備され得ることに留意されたい。一実施形態では、MFD102
1又は102
2は、共通の建物内に位置してもよいが、異なるエリアに位置してもよい。例えば、MFD102
1及び102
2は、建物の異なる階に位置してもよく、又は異なる部署のための同じ階の反対側の端に位置されてもよい。
【0017】
MFD1021及び1022は、様々な異なる機能を実施することができる電子デバイスであってもよい。例えば、MFD1021及び1022は、印刷機能、スキャン機能、コピー機能、ファックス機能、スキャンして電子メールで送る機能、スキャンしてクラウドへ送る機能などを実施することができる。MFD1021及び1022は、プリンタハードウェア及び/又は文書スキャンハードウェアを含むことができる。
【0018】
一実施形態では、MFD1021及び1022は、ローカル通信インターフェース112(例えば、Bluetooth(BT)トランシーバ)、ユーザインターフェース114、及び近接センサ(proximity sensor、PS)116を各々含むことができる。ユーザインターフェース114は、MFD1021の一部として例解されているが、ユーザインターフェースは、モバイルデバイス104上に示されてもよいことに留意されたい。例えば、ユーザ106がMFD1021のユーザインターフェース114ではなくモバイルデバイス104を介して入力を提供することを可能にするために、個人化されたユーザインターフェースが、モバイルデバイス104上に表示されてもよい。
【0019】
一実施形態では、近接センサ116は、MFD1021及び1022の近くの物体又は人を無線で検知することができる。一実施形態では、「近く」は、近接センサ116の検知範囲118内にあると定義することができる。検知範囲118は、二次元エリアを含んでもよく、又は近接センサ116からの設定距離を含んでもよい。検知範囲118は、予め定義されてもよく(例えば、範囲は、インストールアプリケーション又はMFD102のユーザインターフェース114を介して設定されてもよい)、又は近接センサ116のタイプ及び/又は範囲に基づいて決定されてもよい。
【0020】
近接センサ116は、感応性近接センサ、容量性近接センサ、又は磁気近接センサであってもよい。感応性、容量性、及び磁気近接センサは、モバイルデバイス104及び/又は108などの近くの電気デバイスを検知するために使用され得る。別の例では、近接センサ116は、MFD1021又は1022の近くのユーザ106又は110の存在を検知するための超音波近接センサであってもよい。
【0021】
図2は、MFD102
1又は102
2の一例のブロック図を例解する。一実施形態では、MFD102は、プロセッサ202、メモリ204、ローカル通信インターフェース112、広域ネットワーク(wide area network、WAN)通信インターフェース212、近接センサ116、ユーザインターフェース114、及び印刷/スキャン/コピーコンポーネント218を含み得る。プロセッサ202は、メモリ204、ローカル通信インターフェース112、WAN通信インターフェース212、近接センサ116、ユーザインターフェース114、及び印刷/スキャン/コピーコンポーネント218に通信可能に結合され得る。プロセッサ202は、ローカル通信インターフェース112、WAN通信インターフェース212、近接センサ116、ユーザインターフェース114、及び/又は印刷/スキャン/コピーコンポーネント218を介して、ユーザ106又は110を自動的にログインさせるための動作を制御し得、及び/又はそのためのデータを送信/受信し得る。
【0022】
一実施形態では、通信インターフェース112は、有線又は無線の通信インターフェースであってもよい。例えば、ローカル通信インターフェース112は、Bluetooth(登録商標)無線信号などの低エネルギー信号であってもよい。Bluetooth無線信号は、Bluetooth通信プロトコルを使用して、特定の周波数範囲(例えば、2.40ギガヘルツ~2.48ギガヘルツ)内でブロードキャストされ得る。
【0023】
一実施形態において、WAN通信インターフェース212は、IPネットワーク150への通信接続を確立するための無線又は有線接続であってもよい。例えば、WAN通信インターフェース212は、WiFi無線、Ethernet接続、RJ-111接続を使用するIP接続を介したファックス、セルラ無線などであり得る。
【0024】
上述したように、近接センサ116は、電子デバイス又は人の存在を検知する任意のタイプのセンサであってもよい。例えば、近接センサ116は、感応性近接センサ、容量性近接センサ、磁気近接センサ、超音波近接センサなどであってもよい。
【0025】
一実施形態では、ユーザインターフェース114は、グラフィカルユーザインターフェース(graphical user interface、GUI)であってもよい。ユーザインターフェース114は、タッチスクリーンインターフェースであってもよいし、キーボード、マウス、トラックパッドなどを介して入力を受信するGUIであってもよい。ユーザインターフェース114は、本明細書で説明するように、通知、プロンプト、及び/又はデータフィールドをユーザのために提供することができる。ユーザインターフェース114は、以下で更に詳細に説明するように、ユーザ106又はユーザ110がMFD1021又は1022に自動的にログインした後に、ユーザ106又はユーザ110の個人化設定に基づいて構成され得る。
【0026】
一実施形態において、印刷/スキャン/コピーコンポーネント218は、上述したように、MFD1021及び1022の印刷、スキャン、及びコピー機能を実施するための様々なコンポーネントを含み得る。例えば、印刷/スキャン/コピーコンポーネント218は、様々な印刷コンポーネント、文書スキャンハードウェア、光学スキャナ、デジタルフロントエンド、用紙経路、インク又はトナー、用紙トレイ、1つ以上の仕上げモジュールなどを含み得る。
【0027】
一実施形態では、メモリ204は、任意のタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体であり得る。例えば、メモリ204は、ハードディスクドライブ、ソリッドステートドライブ、ランダムアクセスメモリ、読み取り専用メモリなどであり得る。メモリ204は、命令206と、認可されたデバイス識別情報(identification、ID)及び/又はユーザ208とを記憶することができる。一実施形態では、認可されたデバイスID及び/又はユーザ208はまた、IPネットワーク150内のDB154に記憶され得る。
【0028】
一実施形態では、命令206は、プロセッサ202によって実行されて、近接度に基づいてMFD上でユーザを自動的にログインさせるための本明細書で説明される機能を実施することができる。例えば、命令206は、プロセッサに、
図3に例示され、以下で更に詳細に論じられる方法300の動作を実施させ得る。
【0029】
図1に戻ると、一実施形態では、MFD102
1及び102
2は、ユーザ106及び/又は110の近接度を自動的に検知し、ユーザ106又は110をMFD102
1又は102
2に自動的にログインさせることができる。加えて、モバイルデバイス104及び108は、MFD102
1又は102
2への検知された近接度に基づいてMFD102
1又は102
2に自動的にログインするために使用することができるアプリケーションを含むことができる。アプリケーションは、モバイルデバイス104又は108のプロセッサ(図示せず)によって実行され得る。
【0030】
例示的な例が、MFD1021に関して以下で説明される。ただし、MFD1022は、本明細書で説明される機能を等しく実施することができることに留意されたい。
【0031】
一実施形態では、ユーザ106及び110は、AS152及びDB154を介して、MFD1021に、又はIPネットワーク150において自分のアカウント情報を事前登録することができる。アカウント情報は、ログイン情報(例えば、ユーザ名及びパスワード)、モバイルデバイス識別情報(例えば、一意のBluetooth(登録商標)識別子)、個人化されたユーザインターフェース、個人化されたワークフロー、保留中の印刷ジョブなどを含んでもよい。
【0032】
一実施形態では、MFD1021の近接センサ116は、ユーザ(例えば、ユーザ106又は110)又はモバイルデバイス(例えば、モバイルデバイス104又は108)を連続的にスキャンすることができる。ユーザ106は、近接センサ116の検知範囲118内で移動してもよい。ユーザ106及び/又はモバイルデバイス104を検知したことに応答して、ローカル通信インターフェース112は、信号をブロードキャストし始めるためにアクティブ化され得る。例えば、信号は、モバイルデバイス104と情報を交換するためのBluetooth(登録商標)信号であり得る。MFD1021は、モバイルデバイス104に関連付けられた一意のBluetooth識別子について、モバイルデバイス104をスキャンすることができる。
【0033】
一実施形態では、MFD1021は、認可されたユーザと、ユーザのモバイルデバイスに関連付けられた関連Bluetooth識別子とをローカルに記憶することができる。別の実施形態では、MFD1021は、認可されたユーザ及び関連付けられたBluetooth識別子をIPネットワーク150内のDB154に記憶することができる。MFD1021は、モバイルデバイス104からのBluetooth識別子を、メモリ204にローカルに記憶された認可されたデバイスID/ユーザ208から照合することができ、又はIPネットワーク150への通信経路を確立して、DB154に記憶されたリストから照合することができる。
【0034】
モバイルデバイス104のBluetooth識別子の一致が見つかった場合、MFD1021は、ユーザ106をMFD1021に自動的にログインさせることができる。例えば、MFD1021は、ユーザ106のユーザ名及びパスワードをメモリ204又はDB154からローカルに取り出して、ユーザ106をMFD1021に自動的にログインさせることができる。
【0035】
ユーザ106がMFD1021にログインすると、MFD1021は、ユーザ106のアカウントに関連付けられた情報に従って、MFD1021を自動的に構成することができる。例えば、MFD1021を構成することは、ユーザインターフェース(MFD1021のユーザインターフェース114、又はユーザ106のモバイルデバイス104上のユーザインターフェース)を構成することと、ユーザのアカウントに関連付けられた任意の保留中のジョブを取り出して実行することと、カスタム通知又はステータス情報を提供することと、同様のこととを含み得る。
【0036】
例えば、個人化されたユーザインターフェースは、所望のレイアウト、ホームスクリーン上のアイコンの個人化された配置、英語以外の所望の言語、所望のカラースキームなどを有してもよい。ユーザ106がMFD1021にログインした後、MFD1021は、DB154のAS152からユーザ106に関連付けられた個人化設定を取り出し、ユーザ106がMFD1021にログインしている間、一時的に個人化設定を適用することができる。MFD1021はまた、ユーザインターフェース114内に個人化されたワークフローを含むこともできる。
【0037】
一実施形態では、MFD1021を構成することは、ユーザ106の保留中の印刷ジョブをMFD1021のローカル印刷キューにロードすることを含み得る。例えば、ユーザ106は、管理された印刷サーバ環境内のAS152に印刷ジョブを送信した場合がある。MFD1021は、ユーザ106がMFD1021に自動的にログインしたときに、ユーザ106のアカウントに関連付けられた任意の保留中の印刷ジョブを取り出すことができる。
【0038】
一実施形態では、MFD1021を構成することは、ユーザ106の職種に基づいて特定の通知又は情報を提供するようにMFD1021を構成することを含むことができる。例えば、ユーザ106は、技術者であってもよい。MFD1021がユーザ106をMFD1021に自動的にログインさせた後、MFD1021は、ログイン情報に基づいて、ユーザ106が技術者であると判定し、MFD1021のステータス情報を、ユーザインターフェース114上に表示するか、又はモバイルデバイス104に送信することができる。例えば、ステータス情報は、MFD1021上の任意のエラー、MFD1021の印刷機能(例えば、カラー印刷、印刷に利用可能な用紙サイズ、写真印刷など)、印刷キューのサイズ(例えば、現在保留中の印刷ジョブの数)などを示し得る。
【0039】
ステータス情報の詳細レベルは、ログインしているユーザ106の職種に基づいて設定されてもよい。例えば、技術者は、詳細なエラーレポート及びシステム診断情報を有する通知を受信してもよい。技術者でない従業員は、一般的なエラー情報を受け取ってもよい。したがって、ユーザ106が非技術者である場合、ユーザ106は、MFD1021が誤動作していることを示すのに十分な情報が提供されてもよく、任意の保留中の印刷ジョブを、機能している別のプリンタ(例えば、MFD1022)にリダイレクトするオプションが提供されてもよい。別の例では、MFD1021は、非技術者のユーザ106に印刷キューサイズを提供し、保留中の印刷ジョブを、より小さい印刷キューを有し得る別のMFD102にリダイレクトするオプションを提供することができる。
【0040】
一実施形態では、ユーザ106がMFD1021にログインしている間に、第2のユーザ110が、MFD1021の検知範囲118に入る場合がある。一実施形態では、MFD1021は、別のユーザが既にMFD1021にログインしている場合、ユーザ110のモバイルデバイス108を無視するように構成されてもよい。
【0041】
一実施形態において、MFD1021は、ユーザ110が閾値(例えば、5秒)未満の時間期間にわたって検知範囲118内にいる場合、モバイルデバイス108を無視するように構成されてもよい。例えば、ユーザ110は、MFD1021のそばを歩いている場合がある。
【0042】
一実施形態では、ユーザ110が検知範囲118内に留まるとき、MFD1021は、ローカル通信インターフェース112を介してBluetooth信号を放出して、モバイルデバイス108をスキャンすることができる。MFD1021は、モバイルデバイス104及びモバイルデバイス108のBluetooth識別情報を含む通知を、ユーザインターフェース114上に表示することができる。この通知は、モバイルデバイス104又は108のいずれがMFD1021にログインされるべきかを選択するオプションを含み得る。
【0043】
例えば、ユーザ110は、ユーザ106と話すために単に停止している場合がある。したがって、ユーザ106は、モバイルデバイス104のBluetooth識別情報を選択し、MFD1021にログインしたままにすることができる。別の例では、ユーザ110がMFD1021を使用するのを待っている場合があり、ユーザ106が終了する場合がある。したがって、ユーザ110は、モバイルデバイス108のBluetooth識別情報を選択して、ユーザ106を自動的からログアウトさせ、ユーザ110をMFD1021にログインさせることができる。
【0044】
一実施形態では、複数のユーザが近接センサ116によって検知されたとき、ユーザ110に関連付けられた個人識別番号が、ユーザインターフェース114を介して要求され得る。個人識別番号は、MFD1021のメモリ204又はユーザのアカウント情報内のDB154に記憶することができる4桁の数字コード又は任意の他の英数字パスコードとすることができる。個人識別番号は、別のユーザがMFD1021の検知範囲118内にいるときに、ユーザが別のユーザのアカウントにアクセスすることを防止することができる。
【0045】
一実施形態では、自動ログインは、モバイルデバイス104上のアプリケーションによって制御されてもよい。例えば、ユーザ106は、近接センサ116の検知範囲118に入る場合がある。これに応答して、MFD1021は、Bluetooth信号をブロードキャストすることができる。モバイルデバイス104は、MFD1021のBluetooth識別情報を受信し、MFD1021が認可されたMFDであると判定することができる。換言すれば、ユーザ106は、MFD1021にアクセスすることを認可されている。認可されたMFDのリストは、アプリケーションを介してモバイルデバイス104のメモリ内にローカルに記憶することができる。
【0046】
アプリケーションは、モバイルデバイス104に、認可されたMFD上でユーザを自動的にログインさせる要求を送信させることができる。次いで、MFD1021は、上述したように、ユーザ106が認可されているかどうかを確認するためにチェックすることができる。ユーザ106が認可されている場合、MFD1021は、ユーザ106をMFD1021に自動的にログインさせることができる。次に、ユーザ106は、保留中の印刷ジョブを認可されたMFD1021に送信してもよく、又はMFD1021が実行可能な他のジョブ要求を送信してもよい。
【0047】
したがって、本開示は、ユーザをMFD102に自動的にログインさせるために、ローカル通信インターフェース112と近接センサ116との組み合わせを有するMFD102を提供する。近接センサ116とローカル通信インターフェース112との組み合わせは、エネルギー消費を低減し、ユーザがMFD102の近くにいるときにローカル通信インターフェース112がアクティブ化されることを確実にするのを助け得る。例えば、Bluetooth無線などのローカル通信インターフェース112は、比較的広い範囲を有することができる。しかしながら、近接センサ116は、検知可能範囲118をMFD102のすぐ近く(例えば、すぐ隣で最大5フィート以下)のエリアに制限することができる。これは、ユーザがMFD102のそばを歩くときの誤検知、又はユーザがMFD102のそばを歩くときの自動ログインプロセスを開始するためのMFD102による一定の処理を防止することができる。典型的には、ユーザがMFD102を使用することを意図したとき、ユーザは、MFD102に近づくことができる(例えば、MFD102の1~2フィート以内)。
【0048】
その結果、近接センサ116とローカル通信インターフェース112との組み合わせは、ユーザがMFD102に自動的にログインするための便利な方法を提供することができる。これは、MFD102の周囲でより楽しく効率的なユーザ体験を作り出すことができる。
【0049】
図3は、本開示の近接度に基づいてMFD上でユーザを自動的にログインさせるための例示的な方法300のフローチャートを例解する。一実施形態では、方法300は、MFD102によって、又は
図5に例示され、以下で考察される装置500などの装置によって実施されてもよい。
【0050】
一実施形態では、方法300は、ブロック302で開始する。ブロック304において、方法300は、近接センサを介して検知範囲内のユーザを検知する。例えば、近接センサは、ユーザ又は電子デバイスがMFDの近くに存在する(例えば、MFDから5フィート未満離れている)ときを検知することができる。
【0051】
一実施形態では、近接センサは、MFDの近くの物体又は人を無線で検知することができる。一実施形態では、「近く」は、近接センサの検知範囲内にあると定義することができる。検知範囲は、二次元エリアを含んでもよく、又は近接センサからの設定距離を含んでもよい。検知範囲は、予め定義されてもよく、又は近接センサのタイプ及び/若しくは範囲に基づいて決定されてもよい。
【0052】
近接センサは、感応性近接センサ、容量性近接センサ、又は磁気近接センサであってもよい。感応性、容量性、及び磁気近接センサは、ユーザのモバイルデバイスなどの近くの電気デバイスを検知するために使用され得る。別の例では、近接センサは、MFDの近くのユーザの存在を検知するための超音波近接センサであってもよい。
【0053】
ブロック306において、方法300は、ローカル通信インターフェースを介して、デバイス識別情報について、ユーザのモバイルデバイスをスキャンする。例えば、ユーザ又はユーザのモバイルデバイスの検知は、ローカル通信インターフェースをアクティブ化させてもよい。ローカル通信インターフェースは、Bluetooth無線通信に割り当てられた無線周波数で動作するBluetooth無線機であってもよい。MFDは、Bluetooth信号をブロードキャストして、ユーザのモバイルデバイスとの通信を確立することができる。
【0054】
ユーザのモバイルデバイスは、モバイルデバイスのデバイス識別情報をキャプチャするために、Bluetooth信号を介してスキャンされ得る。デバイス識別情報は、一意のBluetooth識別子であってもよい。しかしながら、例えば、デバイスシリアル番号、メディアアクセス制御(media access control、MAC)識別番号などの他のデバイス識別情報も使用され得る。
【0055】
ブロック308において、方法300は、デバイス識別情報が、MFDに対して認可されているユーザに関連付けられていると判定する。一実施形態では、ユーザが認可されているという判定は、ローカルに行われてもよい。例えば、MFDは、認可されたデバイスID及び/又はユーザのリストを、MFDのメモリに記憶することができる。次に、MFDは、モバイルデバイスのデバイス識別情報を、記憶されたリストと比較することができる。一致が見つかった場合、ユーザはMFDに対して認可され得る。
【0056】
別の実施形態では、MFDは、広域ネットワーク通信インターフェースを介して認証サーバ又は印刷サーバとの通信セッションを確立することができる。認証サーバは、認可されたデバイスID及び/又はユーザのリストを記憶するデータベースを含んでもよい。MFDは、認可されたデバイスID及び/又はユーザのリストと照合されるように、デバイス識別情報を認証サーバに送信することができる。
【0057】
ブロック310において、方法300は、ユーザをMFDに自動的にログインさせる。例えば、デバイス識別情報が、認可されたデバイスID及び/又はユーザのリスト内のエントリと一致する場合、MFDは、ユーザに関連付けられたユーザ名及びパスワードを、MFDのログインプロンプトに自動的に入力することができる。一実施形態では、認証が認証サーバによってリモートで実施される場合、MFDは、認証サーバからユーザ名及びパスワードを受信してもよい。
【0058】
ユーザがMFDにログインした後、MFDは、ユーザに関連付けられたアカウント情報を用いて、MFDの一部を自動的に構成することができる。認証がローカルで実施される場合、アカウント情報は、MFDのメモリに記憶されてもよい。認証がリモートで実施される場合、MFDは、認証サーバからアカウント情報を要求し、次いで、そのアカウント情報に従ってMFDを構成することができる。例えば、アカウント情報は、ログイン情報(例えば、ユーザ名及びパスワード)、モバイルデバイス識別情報(例えば、一意のBluetooth(登録商標)識別子)、個人化されたユーザインターフェース、個人化されたワークフロー、保留中の印刷ジョブなどを含んでもよい。
【0059】
一実施形態では、MFDを構成することは、MFDの特定のコンポーネントを個人化するためのカスタマイゼーションアクションを含むことができる。例えば、ユーザがMFDに自動的にログインした後、MFDは、ユーザの個人化されたユーザインターフェースを、MFDのユーザインターフェースに適用することができる。個人化されたユーザインターフェースは、アイコンを再配置し、ホームスクリーン上に好ましいアイコンを表示し、個人化されたワークフローに関連付けられたアイコンを表示することなどができる。
【0060】
一実施形態では、MFDを構成することは、ユーザのアカウントに関連付けられた保留中のジョブの取り出し及び実行を含み得る。保留中のジョブは、保留中の印刷ジョブ、他のMFDからのスキャンされた文書の取り出しなどであり得る。例えば、MFDは、印刷サーバをチェックして、ユーザに関連付けられた保留中の印刷ジョブがあるかどうかを確認することができる。保留中の印刷ジョブが見つかった場合、保留中の印刷ジョブが取り出され、自動的に実行されて、保留中の印刷ジョブを印刷することができる。
【0061】
一実施形態では、MFDのステータスをユーザに表示することができる。このステータスは、任意のエラー又は保留中の印刷キューを含んでもよい。ユーザには、印刷キュー内の保留中の印刷ジョブが少ない近くのMFDに保留中の印刷ジョブをリダイレクトするオプションが提示され得る。したがって、MFDは、近接センサとローカル通信インターフェースとの組み合わせを使用して、ユーザを自動的にログインさせ、アカウント情報に基づいてMFDを自動的に構成し、及び/又は保留中の印刷ジョブを自動的に実行することができる。
【0062】
一実施形態では、ユーザがMFD上で終了すると、ユーザは手動でMFDからログアウトすることができる。別の実施形態では、ユーザが近接センサの検知範囲外に移動すると、MFDは、直ちにユーザをMFDから自動的にログアウトさせることができる。したがって、ユーザがログアウトせずにMFDから離れた場合、MFDは、近接センサを介してユーザが離れたことを検知し、ユーザを自動的にログアウトさせることができる。ブロック312で、方法300は、終了する。
【0063】
図4は、本開示の近接度に基づいてMFD上でユーザを自動的にログインさせるための例示的な方法400のフローチャートを例解する。一実施形態では、方法400は、モバイルデバイス104又は108によって、又は
図5に例示され、以下で考察される装置500などの装置によって実施され得る。
【0064】
一実施形態では、方法400は、ブロック402で開始する。ブロック404において、方法400は、モバイルデバイスのプロセッサを介して、多機能デバイス(MFD)の近接センサが検知範囲内のモバイルデバイスのユーザを検知することに応答してブロードキャストされるMFDのBluetooth信号を検知する。例えば、ユーザは、MFDの近接センサの検知範囲内を歩く場合がある。これに応答して、MFDは、ローカル通信インターフェースをアクティブ化して、モバイルデバイスをスキャンするための信号(例えば、Bluetooth信号)をブロードキャストすることができる。
【0065】
ブロック406において、方法400は、MFDのBluetooth識別情報を受信する。一実施形態では、MFDからのブロードキャスト信号は、MFDのBluetooth識別情報を含むことができる。
【0066】
ブロック408において、方法400は、MFDが、認可されたMFDであると判定する。例えば、モバイルデバイスは、認可されたMFDのリストを、モバイルデバイスのメモリに記憶することができる。ユーザは、どのMFDを使用することをユーザが認可されているかを知ることができ、それらのMFDのBluetooth識別情報を含めることができる。一実施形態では、モバイルデバイス上のアプリケーションは、アプリケーションによって実行される登録プロセス中に、認可されたMFDのBluetooth識別情報をスキャンすることができる。
【0067】
ブロック410において、方法400は、認可されたMFD上でユーザを自動的にログインさせる要求を送信する。MFDが、認可されたMFDである場合、モバイルデバイスは、ユーザをMFDに自動的にログインさせる要求をMFDに送信することができる。例えば、モバイルデバイスは、デバイス識別情報(例えば、モバイルデバイスのBluetooth識別情報)をMFDに送信することができる。次いで、MFDは、方法300で説明したように、ユーザを認証することができる。
【0068】
MFDがユーザをMFDに自動的にログインさせた後、MFDは、ユーザに関連付けられたアカウント情報を使用して構成され得る。例えば、MFDのユーザインターフェースを個人化することができ、デフォルト言語をユーザの好みの言語に変更することができ、保留中の印刷ジョブを自動的に取り出すことができるなどである。
【0069】
ブロック412において、方法400は、保留中の印刷ジョブを、認可されたMFDに送信する。例えば、モバイルデバイスは、モバイルデバイス内にローカルに記憶された保留中の印刷ジョブを有する場合がある。ユーザがMFDにログインすると、モバイルデバイス上の保留中の印刷ジョブは、実行のためにMFDに送信され得る。ユーザが終了したときに、ユーザはMFDからログアウトしてもよく、又はユーザが近接センサの検知範囲外に移動したときに、MFDがユーザを自動的にログアウトさせてもよい。ブロック414で、方法400は、終了する。
【0070】
図5は、本明細書で記載された機能の実施専用であるコンピュータのハイレベルブロック図を描写する。
図5に示すように、コンピュータ500は、1つ以上のハードウェアプロセッサ要素502(例えば、中央処理ユニット(central processing unit、CPU)、マイクロプロセッサ、又はマルチコアプロセッサ)と、メモリ504、例えば、ランダムアクセスメモリ(random access memory、RAM)及び/又は読み出し専用メモリ(read only memory、ROM)と、近接度に基づいてMFD上でユーザを自動的にログインさせるためのモジュール505と、様々な入力/出力デバイス506(例えば、テープドライブ、フロッピードライブ、ハードディスクドライブ、又はコンパクトディスクドライブを含むが、これらに限定されない、記憶デバイス、受信機、送信機、スピーカ、ディスプレイ、音声合成装置、出力ポート、入力ポート、及びユーザ入力デバイス(キーボード、キーパッド、マウス、マイクロフォンなど))と、を含む。1つのみのプロセッサ要素が示されているが、コンピュータには複数のプロセッサ要素が採用され得ることに留意されたい。
【0071】
本開示が、例えば、特定用途向け集積回路(application specific integrated circuit、ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(field-programmable gate array、FPGA)を含むプログラマブルロジックアレイ(programmable logic array、PLA)、若しくはハードウェアデバイス上に展開されたステートマシン、コンピュータ、又は任意の他のハードウェア等価物、例えば、上で考察された方法に付属し、上で開示した方法のステップ、機能、及び/又は動作を実施するようにハードウェアプロセッサを構成するのに使用され得るコンピュータ可読命令を使用して、ソフトウェアにおいてかつ/又はソフトウェアとハードウェアとの組み合わせで実装され得ることに留意されたい。一実施形態では、近接度に基づいてMFD上でユーザを自動的にログインさせるための本モジュール又はプロセス505に対する命令及びデータ(例えば、コンピュータ実行可能命令を含むソフトウェアプログラム)は、メモリ504にロードされ、ハードウェアプロセッサ要素502によって実行され、上で考察されたステップ、機能又は動作を実装することができる。更に、ハードウェアプロセッサが「動作」を実施するために命令を実行する場合、これは、ハードウェアプロセッサが直接動作を実施すること、及び/又は動作を実施するために、別のハードウェアデバイス若しくはコンポーネント(例えば、コプロセッサなど)を促進する、指示する、又はそれと協働することを含み得る。
【0072】
上記の方法に関係するコンピュータ可読命令又はソフトウェア命令を実行するプロセッサは、プログラムされたプロセッサ又は専門プロセッサとして認識され得る。したがって、本開示の(関連するデータ構造を含む)近接度に基づいてMFD上でユーザを自動的にログインさせるための本モジュール505は、有形の又は物理的な(概して非一時的な)コンピュータ読み取り可能記憶デバイス又は媒体、例えば、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、ROMメモリ、RAMメモリ、及び磁気又は光学式のドライブ、デバイス、又はディスケットなどの上に記憶されることができる。より具体的には、コンピュータ可読記憶デバイスは、プロセッサ、又はコンピュータ若しくはアプリケーションサーバなどのコンピューティングデバイスによってアクセスされるデータ及び/又は命令などの情報を記憶する能力を提供する任意の物理的デバイスを備え得る。
【0073】
上記で開示されたものの変形、並びに他の特徴及び機能、又はこれらの代替物が、多くの他の異なるシステム又は用途に組み合わされ得ることは、理解されるであろう。様々な現在予見されない、又は予期されない代替物、修正、変形、又は改善が、その後に当業者によってなされ得、それらも以下の特許請求の範囲によって包含されることを意図している。
【外国語明細書】