(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024174850
(43)【公開日】2024-12-17
(54)【発明の名称】電子デバイス
(51)【国際特許分類】
G06F 3/041 20060101AFI20241210BHJP
【FI】
G06F3/041 422
G06F3/041 512
G06F3/041 560
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024090792
(22)【出願日】2024-06-04
(31)【優先権主張番号】10-2023-0072399
(32)【優先日】2023-06-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2023-0166299
(32)【優先日】2023-11-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2024-0036409
(32)【優先日】2024-03-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2024-0063613
(32)【優先日】2024-05-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】513009370
【氏名又は名称】株式会社 ハイディープ
【氏名又は名称原語表記】HiDeep Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】100114188
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100119253
【弁理士】
【氏名又は名称】金山 賢教
(74)【代理人】
【識別番号】100124855
【弁理士】
【氏名又は名称】坪倉 道明
(74)【代理人】
【識別番号】100129713
【弁理士】
【氏名又は名称】重森 一輝
(74)【代理人】
【識別番号】100137213
【弁理士】
【氏名又は名称】安藤 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100183519
【弁理士】
【氏名又は名称】櫻田 芳恵
(74)【代理人】
【識別番号】100196483
【弁理士】
【氏名又は名称】川嵜 洋祐
(74)【代理人】
【識別番号】100160255
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 祐輔
(74)【代理人】
【識別番号】100219265
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 崇大
(74)【代理人】
【識別番号】100203208
【弁理士】
【氏名又は名称】小笠原 洋平
(74)【代理人】
【識別番号】100216839
【弁理士】
【氏名又は名称】大石 敏幸
(74)【代理人】
【識別番号】100228980
【弁理士】
【氏名又は名称】副島 由加里
(74)【代理人】
【識別番号】100151448
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 孝博
(74)【代理人】
【識別番号】100146318
【弁理士】
【氏名又は名称】岩瀬 吉和
(74)【代理人】
【識別番号】100127812
【弁理士】
【氏名又は名称】城山 康文
(72)【発明者】
【氏名】キム,セヨプ
(72)【発明者】
【氏名】キム,ボンキ
(72)【発明者】
【氏名】キム,ヨンジョン
(72)【発明者】
【氏名】キム,ジョンシク
(72)【発明者】
【氏名】シン,ヒョンチョル
(72)【発明者】
【氏名】イ,クワイロ
(57)【要約】 (修正有)
【課題】スタイラスペンを駆動又は/及び感知するための別途のセンサが不要な電子デバイスを提供する。
【解決手段】電子デバイスは、センサ部100及びタッチコントローラ200を含み、センサ部100は、第1方向に延長形成され、両端がそれぞれタッチコントローラ200と電気的に連結された多数の第1パターン101と、多数の第1パターン101と交差するように第1方向と異なる第2方向に延長形成されて、両端のうち少なくとも一端がタッチコントローラ200と電気的に連結された多数の第3パターン103と、を含む。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
センサ部及びタッチコントローラを含み、
前記センサ部は、
第1方向に延長形成され、両端がそれぞれ前記タッチコントローラと電気的に連結された、多数の第1パターンと、
前記多数の第1パターンと交差するように前記第1方向と異なる第2方向に延長形成され、両端のうち少なくとも一端が前記タッチコントローラと電気的に連結された、多数の第3パターンと、
を含む、電子デバイス。
【請求項2】
前記多数の第3パターンの両端が、それぞれ前記タッチコントローラと電気的に連結された、請求項1に記載の電子デバイス。
【請求項3】
前記センサ部は、
それぞれが前記第3パターンに隣接して配置され、前記第2方向に延長形成されて、両端のうち一端は前記タッチコントローラに電気的に連結又はフローティングになり、他端は互いに電気的に連結された、多数の第4パターン、をさらに含む、請求項1に記載の電子デバイス。
【請求項4】
前記多数の第4パターンのうち少なくとも一つの第4パターンの一端は、前記タッチコントローラと電気的に連結され、残りの第4パターンの一端は、電気的にフローティングになった、請求項3に記載の電子デバイス。
【請求項5】
前記多数の第4パターンの一端は、2個ずつ並列連結されて前記タッチコントローラと電気的に連結される、請求項3に記載の電子デバイス。
【請求項6】
前記センサ部は、前記多数の第1パターンそれぞれに隣接して配置された多数の第2パターンをさらに含み、
前記多数の第2パターンの一端は電気的にフローティングになり、前記多数の第2パターンの他端は互いに電気的に連結された、請求項3に記載の電子デバイス。
【請求項7】
前記多数の第1パターンのそれぞれは、
両端のうち一端が前記タッチコントローラと電気的に連結された第1-1パターンと、
前記第1-1パターンに隣接して配置され、両端のうち他端が前記タッチコントローラと電気的に連結された第1-2パターンと、を含む、請求項3に記載の電子デバイス。
【請求項8】
前記多数の第3パターンのそれぞれは、
両端のうち一端が前記タッチコントローラと電気的に連結された第3-1パターンと、
前記第3-1パターンに隣接して配置され、両端のうち一端が前記タッチコントローラと電気的に連結された第3-2パターンと、を含む、請求項3に記載の電子デバイス。
【請求項9】
センサ部及びタッチコントローラを含み、
前記センサ部は、
第1方向に延長形成され、両端のうち少なくとも一端が前記タッチコントローラと電気的に連結された、多数の第1パターンと、
それぞれの前記第1パターンに隣接して配置され、前記第1方向に延長形成されて、一端が互いに電気的に連結された、多数の第2パターンと、
前記多数の第1パターンと交差するように前記第1方向と異なる第2方向に延長形成され、両端のうち少なくとも一端が前記タッチコントローラと電気的に連結された、多数の第3パターンと、
それぞれの前記第3パターンに隣接して配置され、前記第2方向に延長形成されて、一端が互いに電気的に連結された、多数の第4パターンと、を含み、
前記多数の第1パターンは、両端のうち一端が前記タッチコントローラと電気的に連結される一部の第1パターンと、前記両端のうち他端が前記タッチコントローラと電気的に連結される他の一部の第1パターンとを含み、
前記一部の第1パターンと前記他の一部の第1パターンは、前記第2方向に沿って一つずつ交互の配置された、電子デバイス。
【請求項10】
前記多数の第2パターンは、両端のうち一端が互いに電気的に連結される一部の第2パターンと、前記両端のうち他端が互いに電気的に連結される他の一部の第2パターンとを含み、
前記一部の第2パターンと前記他の一部の第2パターンは、前記第2方向に沿って一つずつ交互に配置された、請求項9に記載の電子デバイス。
【請求項11】
前記多数の第3パターンのそれぞれは、
第3-1パターンと、
前記第3-1パターンと隣接して配置された第3-2パターンと、を含み、
前記第3-1パターンは、前記第3-2パターンより前記第1パターンにさらに近く配置された、請求項9に記載の電子デバイス。
【請求項12】
前記多数の第1パターンのそれぞれは、
第1-1パターンと、
前記第1-1パターンと隣接して配置された第1-2パターンと、を含み、
前記第1-1パターンは、前記第1-2パターンより前記第3パターンにさらに近く配置された、請求項9に記載の電子デバイス。
【請求項13】
前記センサ部が配置されたディスプレイパネルを含み、
前記ディスプレイパネルは、前記多数の第1パターン及び前記多数の第3パターンが配置されるアクティブ領域と、前記アクティブ領域の外のデッドスペースとを含み、
前記センサ部は、前記デッドスペースに配置された少なくとも1以上のアップリンクチャネルをさらに含み、
前記アップリンクチャネルは、前記第1方向に延長形成されたアップリンクトレースと、前記アップリンクトレースを前記タッチコントローラと連結する連結トレースと、を含む、
請求項1ないし12のいずれか1項に記載の電子デバイス。
【請求項14】
前記アップリンクチャネルは、第1アップリンクチャネルと第2アップリンクチャネルとを含み、
前記第1アップリンクチャネルと前記第2アップリンクチャネルとの間に前記多数の第1パターンが配置された、請求項13に記載の電子デバイス。
【請求項15】
前記連結トレースは、前記アップリンクトレースと平行するように配置された一部の平行トレースを含み、
前記アップリンクトレースと前記平行トレースとの間に前記多数の第1パターンの一端に連結された多数のトレースが配置された、請求項13に記載の電子デバイス。
【請求項16】
前記タッチコントローラは、前記センサ部を制御して多数のモードのいずれか一つのモードで動作するように構成され、
前記多数のモードは、
前記多数の第1パターンのうち一部の第1パターンに前記第1方向への電流が流れるように制御し、他の一部の第1パターンに前記第1方向の反対方向への電流が流れるように制御する、アップリンクモードと、
前記多数の第1パターンと前記多数の第3パターンからスタイラスペン信号を受信するように制御する、ダウンリンクモードと、
を含む、請求項1ないし8のいずれか1項に記載の電子デバイス。
【請求項17】
前記アップリンクモードにおいて前記タッチコントローラは、
前記一部の第1パターンの一端にペン駆動信号が印加されるように制御し、前記一部の第1パターンの他端にインバースペン駆動信号が印加されるように制御したり、前記一部の第1パターンの他端は接地されるように制御し、
前記他の一部の第1パターンの一端に前記インバースペン駆動信号が印加されるように制御したり、前記他の一部の第1パターンの一端は接地されるように制御し、前記他の一部の第1パターンの他端に前記ペン駆動信号が印加されるように制御する、請求項16に記載の電子デバイス。
【請求項18】
前記タッチコントローラは、
前記多数の第1パターンの一端と連結され、ペン駆動信号を出力する駆動回路、インバースペン駆動信号を出力するインバース駆動回路、及び接地回路を含む第1回路部と、
前記多数の第1パターンの他端と連結され、ペン駆動信号を出力する駆動回路、インバースペン駆動信号を出力するインバース駆動回路、及びスタイラスペン信号を受信する受信回路を含む第2回路部と、
前記多数の第3パターンの一端と連結され、前記スタイラスペン信号を受信する受信回路を含む第3回路部と、
前記第1ないし第3回路部を制御するように構成された制御部と、を含む、請求項1ないし8のいずれか1項に記載の電子デバイス。
【請求項19】
前記タッチコントローラは、
前記多数の第1パターンの両端と連結された差動増幅部と、
前記多数の第3パターンの一端と連結され、スタイラスペン信号を受信する受信回路を含む回路部と、
を含む、請求項1ないし8のいずれか1項に記載の電子デバイス。
【請求項20】
前記タッチコントローラは、前記センサ部を制御して多数のモードのいずれか一つのモードで動作するように構成され、
前記多数のモードは、タッチセンシングモードとペン信号感知モードを含み、
前記タッチセンシングモードは、前記タッチコントローラが前記多数の第3パターンにタッチ駆動信号を印加するように制御し、前記多数の第1パターンからタッチ感知信号を受信するものであり、
前記ペン信号感知モードは、前記タッチコントローラが前記多数の第1パターンと前記多数の第3パターンからペン信号を受信するものであり、
前記タッチコントローラは、前記多数の第1パターンのうち上から前記第2方向に沿ってN(ただし、Nは自然数)番目の第1パターンとN+2番目の第1パターンから出力される2つの信号を差動させて出力するように構成された、
請求項9ないし12のいずれか1項に記載の電子デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子デバイスに関するものであって、さらに詳細には、外部から近接又は接触した指のようなオブジェクトとスタイラスペンを共にセンシングすることができ、センサ部とタッチコントローラとの間のチャネル数を減らすことができる電子デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
最近、スマートフォン又はタブレットPCの普及が活発に進んでおり、内蔵される接触位置測定装置に対する技術の開発も活発に進んでいる。
【0003】
スマートフォン又はタブレットPCは、主にタッチスクリーンを備えており、使用者は、指又はスタイラスペンを用いてタッチスクリーンの特定座標を指定することができる。使用者は、タッチスクリーンの特定座標を指定することにより、スマートフォンに特定の信号を入力することができる。
【0004】
タッチスクリーンは、電気的方式、赤外線方式、及び超音波方式などに基づいて動作することができ、Rタイプタッチスクリーン(resistive touch screen)又はCタイプタッチスクリーン(capacitive touch screen)を電気的動作方式の例として挙げることができる。
【0005】
従来には、タッチスクリーンのうち使用者の指及びスタイラスペンを同時に認識することができるRタイプタッチスクリーンが多く利用された。しかし、Rタイプタッチスクリーンの場合、ITO層の間の空気層による反射による問題点が存在した。これにより、最近ではCタイプタッチスクリーンが多く適用されている。Cタイプタッチスクリーンは、物体の接触によって発生する透明電極の静電容量の差を感知する方式で作動するタッチスクリーンである。しかし、Cタイプタッチスクリーンは、指のようなオブジェクトとスタイラスペンの物理的な区分が難しく、使用者がスタイラスペンの使用時に意図しない手の接触による動作エラーが発生し得る短所があった。
【0006】
このような短所を改善するために、従来には接触面積に応じて手とペンを区分する別途のソフトウェアを使用したり、Cタイプタッチスクリーン以外にEMR(Electro Magnetic Resonance)方式の位置測定装置を用いて、手とスタイラスペンを区分した。ここで、前記EMR方式は、タッチとディスプレイが動作をする間、スタイラスペンを用いてタッチ機能を利用する際に、駆動力(Driving Force)を電場の代わりに磁場を使用することにより、ディスプレイ及び外部ノイズに鈍感な長所を有している。
【0007】
しかし、前記EMRは、磁場を作ってスタイラスペンに伝達し、スタイラスペンで生成された磁場を再び受信するには、追加的な別途のFPCBで作製されたセンサフィルムディスプレイパネルの下面に付着しなければならない。
【0008】
上記センサフィルムをデジタイザー(digitizer)とも呼ぶが、デジタイザーは磁場を発生させるスタイラスペンの位置が移動すれば相互作用で発生した磁場の変化を別途のEMR用直接回路が感知する。
【0009】
一方、スタイラスペンは、ペン形状であって、画面にドラッグやクリック時に軽くタッチしてデータを入力することができる装置である。使用者は、精巧なタッチ入力のために、スタイラスペンを使用する。
【0010】
スタイラスペンは、内部にバッテリ及び電子部品が備えられるか否かにより、アクティブ(active)スタイラスペンとパッシブ(passive)スタイラスペンに区分することができる。
【0011】
最近では、精巧なタッチ認識が可能なパッシブスタイラスペンを具現するために、インダクティブ(inductive)共振方式(Electro Magnetic Resonance)とキャパシティブ(capacitive)共振方式の技術が提案されている。
【0012】
インダクティブ共振方式の一種であるEMR方式は、スタイラスペンの核心機能である書くこと/描くことの品質は優勢であるが、タッチスクリーンの他に別途のEMR用センサパネルとEMR用直接回路が追加されなければならないので、これを備えた電子デバイスは厚さが厚くて費用もさらに追加される短所がある。
【0013】
キャパシティブ共振方式は、一般的なタッチセンサ部とタッチコントローラを使用して追加的な構成や費用なしにスタイラスペンのタッチまで支援する方式である。しかし、キャパシティブ共振方式によれば、共振周波数と駆動信号の周波数が一致しても、信号伝達の減衰が非常に大きくて、相互間の信号伝達が難しい問題点がある。
【0014】
インダクティブ共振方式とキャパシティブ共振方式のいずれも、スタイラスペンによるタッチをより正確に識別するためには共振信号の大きさ(振幅)が大きくなければならず、スタイラスペンに伝達される駆動信号の周波数がスタイラスペンに内蔵された共振回路の共振周波数とほぼ同一にすることが重要である。
【0015】
図1は、従来のタッチ入力装置内のフレキシブルディスプレイパネル上でスタイラスペン10の位置によってCVA(Capacitance to Voltage Amplifier)の出力電圧(Vout)が変わることを説明するための概略的な図面である。
【0016】
図1を参照すると、フレキシブルディスプレイパネル上のペン10の位置によってCVAの出力が異なって出てくる原因は、感知ライン上でペン10を中心とした両側のインピーダンス(impedance)比率が変わることにある。
【0017】
従来のフレキシブルディスプレイパネルの長軸基準で、メタルメッシュ(Metal Mesh)タッチセンサの抵抗Rは約1.2k(ohm)であり、キャパシタCは約250pFである。
【0018】
10個の分散モデル(distributed model)基準で、駆動周波数300kHzではキャパシタ(capacitor)のインピーダンス(impedance)が抵抗より約200倍(120(ohm) vs.1/(2π*300k*25pF)=21k(ohm))さらに大きい。したがって、キャパシタが主要な要素となる。
【0019】
図2は、
図1においてペン10の位置によってCVAの出力電圧(Vout1,Vout2)が異なるということを電流センシング(current sensing)を介して説明するための図面である。
図3は、
図1においてペン10の位置によってCVAの出力電圧(Vout1,Vout2)が異なるということを電圧センシング(voltage sensing)を介して説明するための図面である。
【0020】
図2及び
図3を参照すると、感知ライン上でペン10の位置によって、CVAの出力電圧が異なる。すなわち、感知回路部50側にペン10が近いほどCVAの出力電圧が大きく、感知回路部50側から離れるほどCVAの出力電圧が小さくなる。
【0021】
当該電子デバイスの画面の大きさが11インチないし16インチ程度に大きくなったり、フォルダブルが可能な画面の場合、センサ部のセンサパターンの長さも共に長くなるので、センサ部の抵抗とキャパシタンス値が増加する問題点がある。
【0022】
図4は、従来の電子デバイスの一例であるフォルダブル(foldable)機器を説明するための図面である。
【0023】
図4を参照すると、前記フォルダブル機器は、1以上の内部画面と1以上の外部画面を有する。前記フォルダブル機器は、内部画面を具現するために内部タッチスクリーン20を備え、外部画面を具現するために外部タッチスクリーン25を備える。そして、内部/外部タッチスクリーン20,25の下にスタイラスペン10を駆動して感知するためのデジタイザー(digitizer)30,35を備える。
【0024】
パッシブスタイラスペンの一種であるインダクティブ共振方式のスタイラスペン10は、デジタイザー30,35から電磁気信号の伝達を受け、スタイラスペン10から放出される共振信号はデジタイザー30,35が受信する。
【0025】
デジタイザー30,35には、スタイラスペン10から電磁気信号を受信するために、電磁気信号によって電流が誘導され得るコイルが細かく配列されている。このように、前記フォルダブル機器は、内部/外部タッチスクリーン20,25ごとにデジタイザー30,35を追加的に備えているので、全体機器の小型化とスリム化に限界があり、内部構造を柔軟に設計しにくい問題もある。
【0026】
また、デジタイザー30,35の下面には所定の厚さの磁場遮蔽材(図示せず)及び銅(copper)層(図示せず)が追加で接着されているので、全体機器の厚さを減らすのにより一層限界がある。
【0027】
特に、現在普及されている大部分のフォルダブルスマートフォンは、折り畳まれる形を基準として外側面と内側面の両方にタッチスクリーン20,25を有しているが、肝心なスタイラス機能は内側面の内部タッチスクリーン20にだけ支援され、外側面の外部タッチスクリーン25には支援されずにいる。その理由は、EMR方式のスタイラスペン10を動作させるためには、
図4に見るように、デジタイザー30,35がそれぞれ内部タッチスクリーン20、外部タッチスクリーン25それぞれの下部に付着されなければならないが、これは全体機器の厚さ及び製作費用の増加という問題を招くためである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0028】
本発明の解決しようとする課題は、スタイラスペンを駆動又は/及び感知するための別途のセンサが不要な電子デバイスを提供することである。
【0029】
また、ダブルルーティングが可能な電子デバイスを提供することである。
【0030】
また、オブジェクトとスタイラスペンを共にセンシングすることができるセンサ部とタッチコントローラとの間のチャネル数を減らすことができる電子デバイスを提供することである。
【0031】
また、内部タッチスクリーンだけでなく、外部タッチスクリーンでもスタイラスペン機能を支援することができる電子デバイスを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0032】
本発明の一実施形態による電子デバイスは、センサ部及びタッチコントローラを含み、前記センサ部は、第1方向に延長形成され、両端がそれぞれ前記タッチコントローラと電気的に連結された多数の第1パターンと、前記多数の第1パターンと交差するように前記第1方向と異なる第2方向で延長形成され、両端のうち少なくとも一端が前記タッチコントローラと電気的に連結された多数の第3パターンと、を含む。
【0033】
本発明の他の実施形態による電子デバイスは、センサ部及びタッチコントローラを含み、前記センサ部は、第1方向に延長形成され、両端のうち少なくとも一端が前記タッチコントローラと電気的に連結された、多数の第1パターンと、それぞれの前記第1パターンに隣接して配置され、前記第1方向に延長形成されて、一端が互いに電気的に連結された、多数の第2パターンと、前記多数の第1パターンと交差するように前記第1方向と異なる第2方向に延長形成され、両端のうち少なくとも一端が前記タッチコントローラと電気的に連結された、多数の第3パターンと、それぞれの前記第3パターンに隣接して配置され、前記第2方向に延長形成されて、一端が互いに電気的に連結された、多数の第4パターンと、を含み、前記多数の第1パターンは、両端のうち一端が前記タッチコントローラと電気的に連結される一部の第1パターンと、前記両端のうち他端が前記タッチコントローラと電気的に連結される他の一部の第1パターンとを含み、前記一部の第1パターンらと前記他の一部の第1パターンは、前記第2方向に沿って一つずつ交互に配置される。
【発明の効果】
【0034】
本発明の実施形態による電子デバイスを使用すれば、スタイラスペンを駆動又は/及び感知するための別途のセンサが不要な利点がある。
【0035】
また、ダブルルーティングが可能な利点がある。
【0036】
また、オブジェクトとスタイラスペンを共にセンシングすることができるセンサ部とタッチコントローラとの間のチャネル数を減らすことができる利点がある。
【0037】
また、内部タッチスクリーンだけでなく、外部タッチスクリーンでもスタイラスペン機能を支援することができる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【
図1】
図1は、従来の電子デバイス内のフレキシブルディスプレイパネル上でスタイラスペン10の位置によってCVA(Capacitor Voltage Amplitude)の出力電圧(Vout)が変わることを説明するための概略的な図面である。
【
図2】
図2は、
図1においてペン10の位置によってCVAの出力電圧(Vout1,Vout2)が異なるということを電流センシング(current sensing)を介して説明するための図面である。
【
図3】
図3は、
図1においてペン10の位置によってCVAの出力電圧(Vout1,Vout2)が異なるということを電圧センシング(voltage sensing)を介して説明するための図面である。
【
図4】
図4は、従来の電子デバイス内のディスプレイパネルに既存のEMRペンを適用して、内部及び外部画面にスタイラスペン機能を具現する場合の問題点を説明するための概略的な構成図である。
【
図5】
図5は、本発明の第1実施形態による電子デバイスの概略的な構成図である。
【
図6】
図6は、本発明の第2実施形態による電子デバイスの概略的な構成図である。
【
図7】
図7は、
図6に示された電子デバイスがオブジェクトをセンシングするための第1モード(又は、タッチセンシングモード)を説明するための図面である。
【
図8】
図8は、
図6に示された電子デバイスがスタイラスペンを駆動させるための第2モード(又は、アップリンクモード)を説明するための図面である。
【
図9】
図9は、
図6に示された電子デバイスがスタイラスペンを駆動させるための第2モード(又は、アップリンクモード)を説明するための図面である。
【
図10】
図10は、
図6に示された電子デバイスがスタイラスペンをセンシング(又は、感知)するための第3モード(又は、ダウンリンクモード)を説明するための図面である。
【
図11】
図11は、
図6に示されたセンサ部100の変形例を説明するための図面である。
【
図12a】
図12aは、
図10に示された電子デバイスのタッチコントローラ200の変形例を説明するための図面である。
【
図13】
図13は、
図6に示されたセンサ部100の変形例を説明するための図面である。
【
図15】
図15は、本発明の第3実施形態による電子デバイスの概略的な構成図である。
【
図16】
図16は、
図5に示されたセンサ部10の変形例を簡略に示した図面である。
【
図19】
図19は、
図17に示されたセンサ部10’’のさらに他の変形例を簡略に示した図面である。
【
図20】
図20は、
図16に示されたセンサ部10’のさらに他の変形例を簡略に示した図面である。
【
図21】
図21は、
図20に示されたセンサ部10’’’’’の変形例を簡略に示した図面である。
【
図22】
図22は、
図21に示された第3-1パターン103-1と第3-2パターン103-2の変形例を説明するための図面である。
【
図23】
図23は、
図20に示されたセンサ部10’’’’’の他の変形例を簡略に示した図面である。
【
図24】
図24は、
図20に示されたセンサ部10’’’’’のさらに他の変形例を簡略に示した図面である。
【
図27】
図27は、
図26に示されたセンサ部100’’’の変形例を簡略に示した図面である。
【
図28】
図28は、
図26に示されたセンサ部100’’’の他の変形例を簡略に示した図面である。
【
図29】
図29は、
図26に示されたセンサ部100’’’のさらに他の変形例を簡略に示した図面である。
【
図30】
図30は、本発明の第4実施形態による電子デバイスのブロック図である。
【
図31】
図31は、従来のランドスケープ形態のセンサ部を説明するための図面である。
【
図32】
図32の(A)ないし(B)は、従来のランドスケープ形態の他のセンサ部を説明するための図面である。
【
図33】
図33の(A)ないし(B)は、本発明の第5実施形態による電子デバイスのセンサ部を説明するための図面である。
【
図34】
図34は、本発明の第6実施形態による電子デバイスのブロック図である。
【
図35】
図35は、
図5ないし
図34に示された様々な実施形態による電子デバイスのスタックアップ(stack up)構造を説明するための図面である。
【
図36】
図36は、
図5ないし
図35で説明した電子デバイスの一例であるフォルダブル機器の概略的な構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0039】
後述する本発明に対する詳細な説明は、本発明が実施され得る特定の実施形態を例示として示す添付の図面を参照する。これら実施形態は、当業者が本発明を実施するのに十分なように詳細に説明される。本発明の多様な実施形態は互いに異なるが、相互排他的である必要はないことが理解されなければならない。例えば、ここに記載されている特定の形状、構造、及び特性は、一実施形態に関連して本発明の精神及び範囲を逸しないながらも他の実施形態で具現され得る。また、それぞれの開示された実施形態内の個別の構成要素の位置又は配置は、本発明の精神及び範囲を逸しないながらも変更され得ることが理解されなければならない。したがって、後述する詳細な説明は、限定的な意味として取ろうとするのではなく、本発明の範囲は、適切に説明されるならば、その請求項が主張することと均等な全ての範囲とともに添付された請求項によってのみ限定される。図面において類似の参照符号は、様々な側面にわたって同一又は類似の機能を指称する。
【0040】
本文書の多様な実施形態による電子デバイスは、通常のスマートフォンのような電子デバイスであってもよく、通常のスマートフォンの画面より相対的にさらに大きい長方形の画面を有し、対角の長さが約10インチ以上13インチの間の画面を有する電子デバイスであってよい。例えば、フォルダ式スマートフォン(smartphone)、タブレットPC(tablet personal computer)、車両用ディスプレイ装置、電子ブックリーダー機(e-book reader)、ラップトップPC(laptop personal computer)、ネットブックコンピュータ(netbook computer)のうち少なくとも一つを含んでよい。
【0041】
また、本発明の多様な実施形態による電子デバイスは、画面上に位置した指のようなオブジェクトの位置を検出できるだけでなく、スタイラスペンを駆動するための駆動信号を出力し、スタイラスペンから放出される信号を感知して画面上に位置したスタイラスペンの位置を検出することができる。
【0042】
また、本発明の多様な実施形態による電子デバイスは、少なくとも一つの画面が折り畳まれるフォルダブル機器を含み、前記フォルダブル機器は、スマートフォンだけでなく、タブレットPC又はノートブックPCなどを含む。
【0043】
以下では、様々な実施形態を、添付された図面を参照して詳細に説明する。
【0044】
図5は、本発明の第1実施形態による電子デバイスの概略的な構成図である。
【0045】
図5を参照すると、第1実施形態による電子デバイスは、センサ部10及びタッチコントローラ20を含み、センサ部10とタッチコントローラ20との間を電気的に連結したり、センサ部10の2以上のパターンを電気的に連結する多数のトレース(trace)を含む。
【0046】
センサ部10は、指のようなオブジェクトをセンシングすることができ、スタイラスペンを駆動又は/及びセンシングすることができるように構成される。
【0047】
センサ部10は、多数のパターン(又は、多数の電極)を含む。
【0048】
センサ部10は、多数の第1ないし第4パターン101,102,103,104を含んでよい。
【0049】
第1パターン101は、任意の第1方向Xに沿って延びた形状を有する。第1方向は、電子デバイスのディスプレイ画面の長軸方向であってよい。第1パターン101は、TX(第1タッチ電極又はタッチ駆動電極)とも命名されてよい。
【0050】
多数の第1パターン101それぞれの一端は、タッチコントローラ20とトレースを介して電気的に連結され、それぞれの他端は電気的にフローティングになる。
【0051】
第2パターン102は、第1方向Xに沿って延びた形状を有し、第1パターン101に隣接して配置され、第1パターン101と所定の間隔離れて配置される。第2パターン102は、STX(Stylus TX、第1ペン電極又はペン駆動電極)とも命名されてよい。
【0052】
第2パターン102の一端は、少なくとも1以上の他の第2パターンとトレースを介して電気的に連結され、他端は、タッチコントローラ20とトレースを介して電気的に連結される。
【0053】
多数の第2パターン102のうち、一部の第2パターンは一端が左側に配置され、他端が右側に配置されてよい。反対に、残りの第2パターンは一端が右側に配置され、他端が左側に配置されてよい。
【0054】
第3パターン103は、第1方向と異なる第2方向Yに沿って延びた形状を有する。第2方向Yは、第1方向Xと垂直な方向であってよく、電子デバイスのディスプレイ画面の短軸方向であってよい。第3パターン103は、RX(第2タッチ電極又はタッチ受信電極)とも命名されてよい。
【0055】
多数の第3パターン103それぞれの一端は、タッチコントローラ20とトレースを介して電気的に連結され、それぞれの他端は電気的にフローティングになる。
【0056】
第4パターン104は、第2方向Yに沿って延びた形状を有し、第3パターン103に隣接して配置され、第3パターン103と所定の間隔離れて配置される。第4パターン104は、SRX(Stylus RX、第2ペン電極又はペン受信電極)とも命名されてよい。
【0057】
多数の第4パターン104の一端は、少なくとも一つのトレースを介して電気的に連結され、他端は電気的にフローティングになってよい。
【0058】
第3及び第4パターン103,104は、第1及び第2パターン101,102と同一の層又は互いに異なる層に配置され、第1及び第2パターン101,102と所定の間隔離れて配置される。
【0059】
多数の第1パターン101は第2方向Yに沿って配列され、多数の第2パターン102も第2方向Yに沿って配列される。多数の第3パターン103は第1方向Xに沿って配列され、多数の第4パターン104も第1方向Xに沿って配列される。
【0060】
第1パターン101が第1方向Xに沿って延び、第3パターン103が第2方向Yに沿って延び、第1方向Xが第2方向Yよりさらに短いので、多数の第1パターン101の個数は多数の第3パターン103の個数より少ない。したがって、多数の第1パターン101のチャネル(Channel)数は、多数の第3パターン103のチャネル数より少ない。ここで、多数の第1パターン101の個数と多数の第3パターン103の個数は、電子デバイスの画面の大きさによって増加されてもよく、減少されてもよい。
【0061】
電子デバイスの一例であるタブレットPC、ノートパソコン、又はフォルダブル機器は、ディスプレイ画面がランドスケープの形態であるため、多数の第3パターン103のチャネル(Channel)数(例示:8個)が多数の第1パターン101のチャネル数(例示:5個)より相対的にさらに多い。したがって、スタイラスペンを駆動又は/及びセンシングするための多数の第2パターン102が、多数の第1パターン101のチャネル数(5個)ほどさらに配列されなければならない。この場合、多数の第2パターン102とタッチコントローラ200との間を電気的に連結するトレースによって、センサ部100の全体抵抗が増加することになる。これにより、前記トレースの間に寄生キャパシタンスが形成されてよい。一例として、11インチないし16インチのタブレットPCの場合、追加される第2パターン102のチャネル数が約30個を超えるため、寄生キャパシタンスが電子デバイスに少なくない負担として作用する。
【0062】
以下の図面を参照して、このような問題点を解決することができる電子デバイスの実施形態を詳細に説明する。
【0063】
図6は、本発明の第2実施形態による電子デバイスの概略的な構成図である。
【0064】
図6を参照すると、本発明の第2実施形態による電子デバイスは、センサ部100及びタッチコントローラ200を含み、センサ部100とタッチコントローラ200との間を電気的に連結する多数のトレースを含む。
【0065】
センサ部100は、多数の第1パターン101、多数の第3パターン103、及び多数の第4パターン104を含み、タッチコントローラ200は、第1回路部210、第2回路部220、第3回路部230、及び制御部240を含む。
【0066】
図6に示されたセンサ部100は、
図5に示されたセンサ部10と比較して第2パターン102が省略され、第1方向(又は、長軸方向)に配置された第1パターン101の両端がトレースを介してタッチコントローラ200と電気的に連結される。もう少し詳細には、第1パターン101の一端は一つのトレース(又は、トレースパターン)を介してタッチコントローラ200の第1回路部210に連結され、他端は他の一つのトレース(トレースパターン)を介してタッチコントローラ200の第2回路部220に連結される。このように、多数の第1パターン101それぞれの両端がタッチコントローラ200にトレースを介して電気的に連結される方式を、以下「ダブルルーティング(double routing)方式」と命名する。
【0067】
図6のセンサ部100において、第1パターン101は第1方向Xへの第1パターン、第3パターン103は第2方向Yへの第1パターン、第4パターン104は第2方向Yへの第2パターン、と命名されてよい。
【0068】
第2方向(又は、短軸方向)に配置された第3パターン103の両端のうち、タッチコントローラ200にさらに近く配置された一端は、トレースを介してタッチコントローラ200と電気的に連結され、他端は電気的にフローティングになる。ここで、第3パターン103の一端は、タッチコントローラ200の第3回路部230に連結されてよい。
【0069】
第3パターン103と隣接して配置され、第2方向(又は、短軸方向)に配置された第4パターン104の両端のうち、タッチコントローラ200にさらに近く配置された一端は電気的にフローティングになり、他端は他の第3パターンの他端と1以上のトレースを介して電気的に連結される。
【0070】
タッチコントローラ200の第1回路部210と第2回路部220は、タッチ駆動信号を出力するタッチ駆動回路部、第1駆動信号を出力する第1駆動回路部、第1駆動信号の反転された信号を出力する第1インバース駆動回路部、接地回路部、及びペン信号を受信する受信回路部を含んでよい。第3回路部230は、タッチ感知信号を受信したりペン信号を受信する受信回路部を含んでよい。
【0071】
本発明の第2実施形態による電子デバイスのセンサ部100は、
図5に示された電子デバイスのセンサ部10と比較した時、多数の第2パターン102を備えないにも関わらず、指のようなオブジェクトをセンシングできるだけでなく、スタイラスペンを駆動又は/及びセンシングすることができる。さらに、センサ部100とタッチコントローラ200との間のチャネル数も減らすことができる。
【0072】
本発明の第2実施形態による電子デバイスは、ランドスケープ(landscape)タイプの電子デバイスであってよい。ランドスケープタイプの電子デバイスのセンサ部100は、第1方向への幅が第2方向への高さより大きく構成され、センサ部100を制御するタッチコントローラ200がセンサ部100の下側に配置される。ランドスケープタイプの電子デバイスは、例えば、タブレットPCやフォルダブルスマートフォンの形状に対応する。
【0073】
センサ部100とタッチコントローラ200を含む本発明の第2実施形態による電子デバイスは、前記電子デバイスの画面上に位置した指のようなオブジェクトの位置を検出できるだけでなく、前記画面上に近接又は接触したスタイラスペンを駆動させることができ、スタイラスペンから放出される信号をセンシングして前記画面上に位置したスタイラスペンの位置を検出することができる。以下、
図7ないし
図10を参照して詳細に説明する。
【0074】
図7は、
図6に示された電子デバイスがオブジェクトをセンシングするための第1モード(又は、タッチセンシングモード)を説明するための図面であり、
図8ないし
図9は、
図6に示された電子デバイスがスタイラスペンを駆動させるための第2モード(又は、アップリンクモード)を説明するための図面であり、
図10は、
図6に示された電子デバイスがスタイラスペンをセンシング(又は、感知)するための第3モード(又は、ダウンリンクモード)を説明するための図面である。
【0075】
本発明の第2実施形態による電子デバイスのタッチコントローラ200は、センサ部100’の多数の第1パターン101と多数の第3パターン103を用いて、センサ部100’に近接又は接触した指のようなオブジェクトを感知することができる。
【0076】
具体的に、
図7を参照すると、タッチコントローラ200は、センサ部100の多数の第1パターン101をタッチ駆動信号が印加されるタッチ駆動電極TXとして用い、多数の第3パターン103をタッチ受信信号が出力されるタッチ受信電極RXとして用いることができる。反対に構成されても関係ない。
【0077】
タッチコントローラ200の制御部240は、第1回路部210と第2回路部220において多数の第1パターン101にタッチ駆動信号が印加されるように制御することができる。このために、第1回路部210と第2回路部220それぞれは、制御部240からの制御信号によってタッチ駆動信号を出力することができるように構成されてよい。
【0078】
制御部240により、第1回路部210が多数の第1パターン101の一端にタッチ駆動信号を印加し、第2回路部220が多数の第1パターン101の他端に前記タッチ駆動信号を同時に印加することができる。このように、それぞれの第1パターン101の両端に同じタッチ駆動信号が共に印加されれば、各第1パターン101における最大抵抗の位置は、当該第1パターン101の中央部になり得る。
【0079】
制御部240は、多数の第3パターン103を介してタッチ感知信号を受信することができる。受信されるそれぞれのタッチ感知信号は、第1パターン101と第3パターン103との間の静電容量の変化量に関する情報を含む。制御部240は、前記静電容量の変化量に基づいてオブジェクトの位置を判別することができる。
【0080】
一方、別途の図面で示さなかったが、制御部240は、第1パターン101と第3パターン103それぞれにタッチ駆動信号が印加され、第1パターン101と第3パターン103それぞれからタッチ感知信号が出力されるように制御することができる。
【0081】
本発明の第2実施形態による電子デバイスのタッチコントローラ200は、多数の第1パターン101を用いてスタイラスペンを駆動させるための電流ループを形成することができる。
【0082】
タッチコントローラ200は、以下において
図8及び
図9で説明する二つ方法のうち、いずれか一つの方法でスタイラスペンを駆動させるための電流ループをセンサ部100に形成させることができる。
【0083】
まず、
図8に示されたように、タッチコントローラ200は、多数の第1パターン101のうち1以上の第1パターンで第1方向Xにあらかじめ設定された電流が流れるように制御し、同時に1以上の他の第1パターンで第1方向Xの反対方向である第1反対方向-Xに前記電流を流れるようにする方法である。ここで、タッチコントローラ200は、スタイラスペン10の近接又は接触された位置により、前記1以上の第1パターンと前記1以上の他の第1パターンを選択することができる。スタイラスペン10の位置を基準として、上側に配置された第1パターンが前記1以上の第1パターンになり、下側に配置された第1パターンが前記1以上の他の第1パターンになってよい。
【0084】
制御部240は、第1回路部210を介して多数の第1パターン101のうち前記1以上の第1パターンの一端に第1駆動信号が印加されるように制御し、第2回路部220を介して前記1以上の第1パターンの他端に第1駆動信号のインバース信号である第1インバース駆動信号が印加されるように制御し、前記1以上の第1パターンで第1方向Xの電流が流れるようにすることができる。ここで、第1駆動信号は、パルス波形の信号であってもよく、サイン波形の信号であってもよい。
【0085】
同時に、制御部240は、第1回路部210を介して多数の第1パターン101のうち前記1以上の他の第1パターンの一端に第1インバース駆動信号が印加されるように制御し、第2回路部220を介して前記1以上の他の第1パターンの他端に第1駆動信号が印加されるように制御し、前記残りの第1パターンで第1反対方向-Xの電流が流れるようにすることができる。
【0086】
前記一部の第1パターンに流れる第1方向Xへの電流と、前記他の一部の第1パターンに流れる第1反対方向-Xへの電流によって、スタイラスペン10の周囲に少なくとも1以上の電流ループが形成されてよい。形成された電流ループは磁場を発生させ、発生した磁場は、スタイラスペン10の内部に備えられた共振回路部を共振させて、スタイラスペン10を駆動させることができる。
【0087】
次に、
図9に示されたように、制御部240は、第1回路部210を介して多数の第1パターン101のうち前記一部の第1パターンの一端に第1駆動信号が印加されるように制御し、第2回路部220を介して前記一部の第1パターンの他端が接地されるように制御し、前記一部の第1パターンで第1方向Xの電流が流れるようにすることができる。
【0088】
同時に、制御部240は、第1回路部210を介して多数の第1パターン101のうち前記残りの第1パターンの一端に第1駆動信号が印加されるように制御し、第2回路部220を介して前記残りの第1パターンの他端が接地されるように制御し、前記残りの第1パターンで第1反対方向-Xの電流が流れるようにすることができる。
【0089】
前記一部の第1パターンに流れる第1方向Xへの電流と、前記残りの第1パターンに流れる第1反対方向-Xへの電流によって、スタイラスペン10の周囲に少なくとも1以上の電流ループが形成されてよい。電流ループは磁場を発生させ、発生した磁場はスタイラスペン10の内部に備えられた共振回路部を共振させて、スタイラスペン10を駆動させることができる。
【0090】
本発明の第2実施形態による電子デバイスのタッチコントローラ200は、多数の第1パターン101と多数の第3パターン103を用いてスタイラスペンから放出されるスタイラスペン信号(以下、ペン信号という)を受信し、受信されたペン信号に基づいてスタイラスペンの位置を判別することができる。
【0091】
図10に示されたように、多数の第1パターン101と多数の第3パターン103を用いてペン信号を感知することができる。
【0092】
制御部240は、第3回路部230が多数の第3パターン103それぞれからペン信号を受信するように制御することができる。制御部240は、第3回路部230が受信したペン信号に基づいて第1方向Xにおけるスタイラスペンの位置を判別することができる。ここで、多数の第3パターン103を介してペン信号を受信できるのは、互いに隣接した第3パターン103と第4パターン104との間に形成されるキャパシティブカップリングを介して、第4パターン104に誘導された誘導信号が前記キャパシティブカップリングによってそれと隣接して配置された第3パターン103に伝達されることに起因する。
【0093】
また、制御部240は、多数の第1パターン101の一端が電気的に接地されるように第1回路部210を制御することができ、第2回路部220が多数の第1パターン101それぞれの他端からペン信号を受信するように制御することができる。制御部240は、第2回路部220が受信したペン信号に基づいて第2方向Yにおけるスタイラスペンの位置を判別することができる。
【0094】
図10では、第1回路部210が多数の第1パターン101の一端を電気的に接地させ、第2回路部220が多数の第1パターン101の他端からペン信号を受信するように構成されているが、反対に構成されてもよい。
【0095】
図11は、
図6に示された電子デバイスの変形例を説明するための図面である。
【0096】
図6に示された電子デバイスと比較して、
図11に示されたセンサ部100の各第1パターン101の両端が伝導性トレースを介して互いに電気的に連結された後、タッチコントローラ200’に連結される。
【0097】
タッチコントローラ200’は、一つの第1回路部210を用いて多数の第1パターン101にタッチ駆動信号を印加することができ、第3回路部230を用いて多数の第3パターン103からタッチ感知信号を受信することができる。
【0098】
一方、
図11に示さなかったが、センサ部100とタッチコントローラ200’との間にマルチプレクサ(図示せず)が配置されてよい。前記マルチプレクサ(図示せず)は、制御信号によって各第1パターン101の両端を電気的に連結(short)又は分離(open)させるスイッチを含んでよい。前記スイッチが前記制御信号によってオン(on)になれば、各第1パターン101の両端が
図11のように電気的に連結され、前記スイッチが前記制御信号によってオフ(off)になれば、各第1パターン101の両端は互いに電気的に分離されてよい。
【0099】
図12aは、
図10に示された電子デバイスのタッチコントローラ200の変形例を説明するための図面である。
【0100】
図12aを参照すると、タッチコントローラ200’は、第3回路部230、制御部240、及び差動増幅部250を含む。
【0101】
図12aに示されたタッチコントローラ200’は、
図10に示された第1回路部210及び第2回路部220を一つの差動増幅部250で代替したものである。
【0102】
図12aに示されたように、第3回路部230は、多数の第3パターン103からスタイラスペン信号を受信し、制御部240は、第3回路部230で検出された信号に基づいて第1方向Xにおけるスタイラスペンの位置を判別することができる。
【0103】
また、差動増幅部250がそれぞれの第1パターン101の両端からスタイラスペン信号を受信して差動増幅し、制御部240は、差動増幅部250から出力された差動信号に基づいて第2方向Yにおけるスタイラスペンの位置を判別することができる。
【0104】
図12bは、
図12aに示された差動増幅部250の変形例を説明するための図面である。
【0105】
図12bに示されたように、差動増幅部250’は、多数の差動増幅器DP1,DPn,DP1nを含んでよい。第1差動増幅器DP1の一対の入力端は、いずれか一つの第1パターン101-1の両端とそれぞれ連結され、第2差動増幅器DPnの一対の入力端は、他の一つの第1パターン101-nの両端とそれぞれ連結される。第3差動増幅器DP1nの一対の入力端は、第1差動増幅器DP1の出力端及び第2差動増幅器DPnの出力端とそれぞれ連結される。第3差動増幅器DPn1の出力端は、
図11aの制御部240と連結される。
【0106】
ここで、他の一つの第1パターン101-nは、いずれか一つの第1パターン101-1にすぐ隣接することができる。
【0107】
または、他の一つの第1パターン101-nは、いずれか一つの第1パターン101-1から所定の間隔離れて配置されてよい。例えば、他の一つの第1パターン101-nと、いずれか一つの第1パターン101-1との間に、1以上のさらに他の第1パターン(図示せず)が配置されてよい。
【0108】
図13は、
図6に示されたセンサ部100の変形例を説明するための図面である。
【0109】
図13に示されたセンサ部100’は、
図6に示されたセンサ部100に示された多数の第1パターン101、多数の第3パターン103、及び多数の第4パターン104を含み、ここに追加的にアップリンクチャネルUC1,UC2をさらに含む。参考として、
図13では、多数の第1パターン101、多数の第3パターン103、及び多数の第4パターン104を
図6とは異なって線で表現したことを示しておく。
【0110】
多数の第1パターン101、多数の第3パターン103、及び多数の第4パターン104は、ディスプレイパネルのアクティブ領域(Active Area)AAに配置される。反面、アップリンクチャネルUC1,UC2は、ディスプレイパネルのデッドスペース(Dead Space)(又は、ベゼル(Bezel))に配置される。
【0111】
アップリンクチャネルUC1,UC2のそれぞれは、多数の第1パターン101と同じ方向である第1方向Xに配置されたアップリンクトレース及び当該アップリンクトレースの両端とパッド(PAD)を連結する一対の連結トレースを含んでよい。ここで、アップリンクトレースと連結トレースは、一体で構成されてよい。
【0112】
第1アップリンクチャネルUC1のアップリンクトレースは、多数の第1パターン101上に配置され、第2アップリンクチャネルUC2のアップリンクトレースは、多数の第1パターン101の下に配置されてよい。第1アップリンクチャネルUC1のアップリンクトレースと第2アップリンクチャネルUC2のアップリンクトレースとの間に、多数の第1パターン101が配置されてよい。
【0113】
図6に示されたセンサ部100は、スタイラスペン10がアクティブ領域AAの上端の縁領域又は下端の縁領域に近接又は接触すれば、アクティブ領域AAの外側のデッドスペースには電流が流れることができる別途のパターンやトレースが存在しないため、スタイラスペン10の周囲に電流ループを形成するのが難しい。
【0114】
しかしながら、
図13に示されたセンサ部100’は、デッドスペースにアップリンクチャネルUC1,UC2が追加でさらに配置されているため、スタイラスペンがアクティブ領域AAの上端の縁領域又は下端の縁領域に近接又は接触しても、アップリンクチャネルUC1,UC2に所定の電流を流れるようにすることで、当該スタイラスペンの周囲に電流ループを形成することができる。
【0115】
図14は、
図13に示されたセンサ部100’の変形例を説明するための図面である。
【0116】
図14に示されたセンサ部100’’は、
図13に示されたセンサ部100’と比較して、第2アップリンクチャネルUC2’で差があり、残りの構成は同一である。
【0117】
第2アップリンクチャネルUC2’のアップリンクトレースは、
図13に示された第2アップリンクチャネルUC2のアップリンクトレースより相対的にさらに長く形成されてよい。
【0118】
第2アップリンクチャネルUC2’のアップリンクトレースは、第1アップリンクチャネルUC1のアップリンクトレースより相対的にさらに長く形成されてよい。
【0119】
第2アップリンクチャネルUC2’の連結トレースは、第2アップリンクチャネルUC2’のアップリンクトレースと平行するように配置された一部の平行トレースP’を含んでよい。この場合、前記一部の平行トレースP’は、第2アップリンクチャネルUC2’の連結トレースとできるだけ遠く離隔して配置されることが好ましい。例えば、第2アップリンクチャネルUC2’のアップリンクトレースと一部の平行トレースP’との間に、多数の第1パターン101の一端に連結されたトレースが配置されることが好ましい。その理由を
図13を参照して説明する。
【0120】
図13に示されたセンサ部100’の第2アップリンクチャネルUC2に所定の電流が流れる場合、第2アップリンクチャネルUC2のアップリンクトレースに流れる電流の方向と第2アップリンクチャネルUC2の一部の平行トレースPに流れる電流の方向とが互いに反対になり、スタイラスペンを駆動させるための磁場が一部相殺されてよい。
【0121】
しかしながら、
図14に示されたセンサ部100’’は、第2アップリンクチャネルUC2’のアップリンクトレースが一部の平行トレースP’と相対的にさらに遠く配置されるため、磁場の相殺を最小化にすることができる。
【0122】
図15は、本発明の第3実施形態による電子デバイスの概略的な構成図である。
【0123】
図15を参照すると、本発明の第3実施形態による電子デバイスは、センサ部100A及びタッチコントローラ200Aを含み、センサ部100Aとタッチコントローラ200Aとの間を電気的に連結する多数のトレースを含む。
【0124】
センサ部100Aは、多数の第1パターン101及び多数の第3パターン103を含む。
図15に示されたセンサ部100Aは、
図6に示されたセンサ部100と比較して、多数の第4パターン104が省略され、それぞれの第3パターン103の両端がトレースを介してタッチコントローラ200Aと電気的に連結されるという差がある。すなわち、
図15に示されたセンサ部100Aは、多数の第1パターン101だけでなく、多数の第3パターン103もダブルルーティング方式でタッチコントローラ200Aと直接連結される。
【0125】
タッチコントローラ200Aは、
図6に示されたタッチコントローラ200と同一に第1ないし第3回路部210,220,230及び制御部240を含んでよい。
【0126】
図15に示された電子デバイスは、ランドスケープ(landscape)タイプの電子デバイスとして、第3パターン103の個数が第1パターン101の個数より多くてよい。
【0127】
図15に示された電子デバイスのセンサ部100Aとタッチコントローラ200Aは、ディスプレイ画面上に位置した指のようなオブジェクトの位置を検出できるだけでなく、ディスプレイ画面上に近接又は接触したスタイラスペンを駆動させることができ、スタイラスペンから放出される信号をセンシングしてディスプレイ画面上に位置したスタイラスペンの位置を検出することができる。
【0128】
具体的に、
図7で言及したように、タッチコントローラ200Aは、多数の第1パターン101の両端にタッチ駆動信号が印加されるように制御し、多数の第3パターン103を介してタッチ感知信号を受信してオブジェクトの位置を判別することができる。
【0129】
図8又は
図9で言及したように、タッチコントローラ200Aは、スタイラスペンの位置を基準として区分される一部の第1パターンに第1方向Xの電流が流れるように制御し、他の一部の第1パターンに第1反対方向-Xの電流が流れるように制御して、スタイラスペンの共振回路部を共振させることができる。
【0130】
図10で言及したように、タッチコントローラ200Aは、多数の第1パターン101と多数の第3パターン103を用いてスタイラスペンから放出されるペン信号を受信し、受信されたペン信号に基づいてスタイラスペンの位置を判別することができる。ここで、
図15に示されたセンサ部100Aは、多数の第4パターン104が存在しないため、タッチコントローラ200Aは多数の第3パターン103の両端を多数の第1パターン101の両端と同一に制御してペン信号を受信することができる。すなわち、
図15に示されたセンサ部100Aは、
図10で説明したキャパシティブカップリング方式を使用せずに、ペン信号を第3パターン103を介して直接受信することができる。
【0131】
別途の図面で示さなかったが、
図13又は
図14に示されたアップリンクチャネルUC1,UC2が、
図15に示されたセンサ部100Aにもそのまま適用されてよい。
【0132】
図15に示された電子デバイスは、それぞれの第1パターン101がダブルルーティング方式でタッチコントローラ200Aに連結されるため、タッチコントローラ200Aが
図10に示されたペン信号を感知する第3モード(又は、ダウンリンクモード)で駆動する時、第1パターン101を介して出力されるペン信号がそのままタッチコントローラ200Aで受信されてよい。同様に、それぞれの第3パターン103がダブルルーティング方式でタッチコントローラ200Aに連結されるため、タッチコントローラ200Aが第3モード(又は、ダウンリンクモード)で駆動する時、第3パターン103を介して出力されるペン信号がそのままタッチコントローラ200Aで受信されてよい。
【0133】
図16は、
図5に示されたセンサ部10の変形例を簡略に示した図面である。
【0134】
図16に示されたように、センサ部10’は、第1ないし第4パターン101,102,103,104を含む。
【0135】
図16のセンサ部10’の多数の第1パターン101のうち、第2方向Yを基準として上側に位置した半分の第1パターン101の一端(左側端)は、タッチコントローラ(図示せず)との連結のためのトレース101clと連結されており、他端(右側端)はフローティングになる。そして、多数の第1パターン101のうち、第2方向Yを基準として下側に位置した残り半分の第1パターン101の他端(右側端)は、タッチコントローラ(図示せず)との連結のためのトレース101crと連結されており、一端(左側端)はフローティングになる。
【0136】
図16のセンサ部10’の多数の第2パターン102のうち、第2方向Yを基準として上側に位置した半分の第2パターン102の右側端はトレース102crを介して電気的に連結され、左側端はフローティングになる。そして、多数の第2パターン102のうち、第2方向Yを基準として下側に位置した残り半分の第2パターン102の左側端はトレース102clを介して電気的に連結され、右側端はフローティングになる。
【0137】
図16のセンサ部10’の多数の第3パターン103の下側端は、トレースを介してタッチコントローラ(図示せず)と連結され、上側端はフローティングになる。
【0138】
図16のセンサ部10’の多数の第4パターン104の上側端は、トレース104cを介して電気的に連結される。多数の第4パターン104の下側端は、2個ずつ互いに並列に連結されてタッチコントローラ(図示せず)と連結されてよい。この部分が
図5のセンサ部10と差がある。
【0139】
タッチコントローラ(図示せず)は、多数の第1パターン101と多数の第3パターン103を指のようなオブジェクトをセンシングするための第1モード(タッチセンシングモード)で動作させることができる。
【0140】
タッチコントローラ(図示せず)は、多数の第4パターン104をスタイラスペンを駆動させるための第2モード(アップリンクモード)で動作させることができる。
【0141】
タッチコントローラ(図示せず)は、多数の第1パターン101と多数の第3パターン103をスタイラスペンをセンシングさせるための第3モード(ダウンリンクモード)で動作させることができる。この場合、多数の第1パターン101から出力されるペン信号は、キャパシティブカップリングによって多数の第2パターン102から伝達され、多数の第3パターン103から出力されるペン信号は、キャパシティブカップリングによって多数の第4パターン104から伝達されてよい。
【0142】
図16に示されたセンサ部10’は、
図5に示されたセンサ部10と比較して、タッチコントローラ(図示せず)のチャネル数(又は、ピン(pin)数)を減らすことができる利点がある。これは、多数の第4パターン104の下側端が2個ずつ並列されることに起因する。例えば、第1パターン101と第2パターン102の個数が35個であり、第3パターン103と第4パターン104の個数が42個である場合、タッチコントローラ(図示せず)は35個の第1パターン101と連結される35個のピン(pin)と、42個の第3パターン103と連結される42個のピンと、42個の第4パターン104と連結される21個(=42*1/2)のピンが必要である。つまり、タッチコントローラ(図示せず)は、合計98個のピンが要求される。反面、
図5のセンサ部10の場合、第4パターン104の下側端が2個ずつ互いに並列連結されていないため、タッチコントローラ20は第4パターン104のための21個のピンが追加でさらに要求される。
【0143】
図16に示されたセンサ部10’を用いれば、タッチコントローラ(図示せず)のチャネル数を減らせるために、タッチコントローラ(図示せず)の大きさや製造単価を低くすることができる利点がある。
【0144】
また、
図16に示されたセンサ部10’において、多数の第1パターン101のうち第2方向Yを基準として上側に配置された一部の第1パターン101の左側端がタッチコントローラ(図示せず)と連結され、下側に配置された残りの第1パターンの右側端がタッチコントローラ(図示せず)と連結される。このような配置構成によれば、ディスプレイパネルの両側ベゼル領域に配置されるトレースの数を減らすことができる。
【0145】
一方、
図16に示されたセンサ部10’において、左側端がタッチコントローラ(図示せず)と連結された前記一部の第1パターン101のうち最も下に配置される第1パターン101lbと、右側端がタッチコントローラ(図示せず)と連結された前記残りの第1パターンのうち最も上に配置された第1パターン101ruが、同じ方向でない、互いに反対になる方向で前記トレースと連結されるため、タッチコントローラ(図示せず)において前記最も下に配置される第1パターン101lbから出力される信号と、前記最も上に配置された第1パターン101ruから出力される信号とを互いに差動(differential)させれば、出力される差動信号に歪曲が発生する問題がある。これをいわゆる「半々歪曲」ともいう。このような半々歪曲は、使用者が意図していないゴーストタッチを発生させることがある。
【0146】
図17は、
図16に示されたセンサ部10’の変形例を簡略に示した図面である。
【0147】
図17に示されたように、センサ部10’’は、第1ないし第4パターン101,102,103,104を含む。
【0148】
図17のセンサ部10’’は、
図16に示されたセンサ部10’と比較して、多数の第1パターン101のすべての左側端がトレース101clを介してタッチコントローラ(図示せず)と連結され、多数の第2パターン102のすべての右側端がトレース102crを介して電気的に連結されるという点で差がある。このような差によって、タッチコントローラ(図示せず)が
図17のセンサ部10’’の多数の第1パターン101を介して出力される信号を差動させても、上述した半々歪曲が発生しない利点がある。
【0149】
タッチコントローラ(図示せず)は、多数の第1パターン101と多数の第3パターン103を指のようなオブジェクトをセンシングするための第1モード(タッチセンシングモード)で動作させることができる。
【0150】
タッチコントローラ(図示せず)は、多数の第4パターン104をスタイラスペンを駆動させるための第2モード(アップリンクモード)で動作させることができる。
【0151】
タッチコントローラ(図示せず)は、多数の第1パターン101と多数の第3パターン103とをスタイラスペンをセンシングさせるための第3モード(ダウンリンクモード)で動作させることができる。この場合、多数の第1パターン101から出力されるペン信号は、キャパシティブカップリングによって多数の第2パターン102から伝達され、多数の第3パターン103から出力されるペン信号は、キャパシティブカップリングによって多数の第4パターン104から伝達されてよい。
【0152】
図17のセンサ部10’’のためのタッチコントローラ(図示せず)のチャネル数は、
図16のセンサ部10’のためのタッチコントローラ(図示せず)のチャネル数と同一である。
【0153】
一方、
図17のセンサ部10’’は、多数の第1パターン101のすべての左側端がトレース101clを介してタッチコントローラ(図示せず)と連結されるため、左側ベゼル領域に配置されるトレース101clの数が相対的に多くなってベゼルが相対的に厚くなり得る。また、前記トレース101clによって抵抗も相対的に増加するので、タッチ帯域幅(touch bandwidth)が狭くなる問題が生じ得る。
【0154】
図18は、
図17に示されたセンサ部10’’の変形例を簡略に示した図面である。
【0155】
図18に示されたように、センサ部10’’’は、第1ないし第4パターン101,102,103,104を含む。
【0156】
図18のセンサ部10’’’は、
図17に示されたセンサ部10’’と比較して、多数の第4パターン104の下側端が2個ずつ互いに並列連結されず、個別的にタッチコントローラ(図示せず)と連結されるという点で差がある。
【0157】
図18のセンサ部10’’’は、多数の第4パターン104を直接的に用いてスタイラスペンから放出されるペン信号を感知することができる。
【0158】
図18のセンサ部10’’’は、
図17のセンサ部10’’と同様に、多数の第1パターン101の左側端にトレース101clが連結されているので、半々歪曲が発生しない。
【0159】
また、
図18のセンサ部10’’’は、多数の第4パターン104を直接的に用いてスタイラスペンから放出されるペン信号を感知することができるため、互いに隣接した第3パターン103と第4パターン104との間のキャパシティブカップリング(Capacitive coupling)Ccを用いない。したがって、センサ部10’’’のキャパシタンス値が減ってタッチ帯域幅(touch bandwidth)を
図17のセンサ部10’’より相対的にさらに拡張させることができる。
【0160】
一方、
図18のセンサ部10’’’のためのタッチコントローラ(図示せず)のチャネル数(又は、ピン数)は、
図17のセンサ部10’’のためのタッチコントローラ(図示せず)のチャネル数よりさらに多い。これは、多数の第4パターン104のそれぞれが、タッチコントローラ(図示せず)と連結されることに起因する。
【0161】
図19は、
図17に示されたセンサ部10’’のさらに他の変形例を簡略に示した図面である。
【0162】
図19に示されたように、センサ部10’’’’は、第1ないし第4パターン101,102,103,104を含む。
【0163】
図19のセンサ部10’’’’は、
図17に示されたセンサ部10’’と比較して、多数の第1パターン101の左側端だけでなく、右側端もタッチコントローラ(図示せず)とトレース101cl,101crを介して電気的に連結されるダブルルーティング方式という点で差がある。このような差異点によって、タッチ帯域幅(touch bandwidth)が
図17のセンサ部10’’よりさらに拡張される利点がある。
【0164】
また、
図19のセンサ部10’’’’は、
図17のセンサ部10’’と同様に半々歪曲が発生しない。
【0165】
一方、
図19のセンサ部10’’’’のためのタッチコントローラ(図示せず)のチャネル数(又は、ピン数)は、
図17のセンサ部10’’のためのタッチコントローラ(図示せず)のチャネル数よりさらに多い。これは、多数の第1パターン101がタッチコントローラ(図示せず)とダブルルーティング方式で連結されることに起因する。
【0166】
図20は、
図16に示されたセンサ部10’のさらに他の変形例を簡略に示した図面である。
【0167】
図20に示されたように、センサ部10’’’’’は、第1ないし第4パターン101,102,103,104を含む。
【0168】
図20のセンサ部10’’’’’は、
図16のセンサ部10’と比較して、多数の第1パターン101と多数の第2パターン102で差がある。
【0169】
多数の第1パターン101は、タッチコントローラ(図示せず)との連結のための一側のトレース101cl’と連結される一部の第1パターンと、他側のトレース101cr’と連結される他の一部の第1パターンとを含む。前記一部の第1パターンと前記他の一部の第1パターンとは、第2方向Yに沿って一つずつ交互に配置される。
【0170】
多数の第2パターン102も、タッチコントローラ(図示せず)との連結のための一側のトレース102clと連結される一部の第2パターンと、他側のトレース102crと連結される他の一部の第2パターンとを含む。前記一部の第2パターンと前記他の一部の第2パターンは、第2方向Yに沿って一つずつ交互に配置される。
【0171】
多数の第1パターン101のいずれか一つの第1パターン101の両端のうち、左側端がトレース101cl’と連結されていれば、多数の第2パターン102のうち前記いずれか一つの第1パターン101と隣接するように配置されるいずれか一つの第2パターン102は、両端のうち右側端がトレース102crと連結されてよい。
【0172】
図20に示されたセンサ部10’’’’’の多数の第1パターン101とタッチコントローラ(図示せず)を連結するトレース101cl’,101cr’、第2方向Yに沿って一度は左側に他の一度は右側に交互に配置されるため、左側と右側に配置されるトレースの個数が同一又は似ていて均一性(uniformity)を維持できる利点がある。
【0173】
タッチコントローラ(図示せず)は、
図20に示されたセンサ部10’’’’’を用いて指のようなオブジェクトのタッチを感知(第1モード)することができ、スタイラスペンを駆動(第2モード)させることができ、スタイラスペンからのペン信号を感知(第3モード)することができる。具体的に、下の<表1>を参照して、タッチコントローラ(図示せず)が各モード別にセンサ部10’’’’’をどのように駆動するかを説明する。
【0174】
【0175】
図20と<表1>を共に参照すると、タッチコントローラ(図示せず)は、センサ部10’’’’’を第1モード(Touch)で動作させることができる。
【0176】
第1モード(Touch)の一例として、タッチコントローラ(図示せず)は、センサ部10’’’’’の多数の第1パターン101のうち少なくとも1以上の第1パターン101にタッチ駆動信号を印加し、多数の第3パターン103からタッチ感知信号を受信することができる。ここで、タッチコントローラ(図示せず)は、多数の第3パターン103から受信されるタッチ感知信号を差動させることができる。
【0177】
第1モード(Touch)の他の一例として、タッチコントローラ(図示せず)は、センサ部10’’’’’の多数の第3パターン103のうち少なくとも1以上の第3パターン103にタッチ駆動信号を印加し、多数の第1パターン101からタッチ感知信号を受信することができる。ここで、タッチコントローラ(図示せず)は、多数の第1パターン101から受信されるタッチ感知信号を差動させることができる。タッチコントローラ(図示せず)は、タッチ感知信号を差動させる場合、タッチコントローラ(図示せず)は先に言及した「半々歪曲」の発生を防止するために、多数の第1パターン101のうい上からN番目の第1パターン101とN+2番目の第1パターン101nから出力されるタッチ感知信号を差動させることができる。
【0178】
タッチコントローラ(図示せず)は、センサ部10’’’’’を第2モード(Stylus/駆動)で動作させることができる。一例として、タッチコントローラ(図示せず)は、センサ部10’’’’’の多数の第4パターン104のうち少なくとも1以上の第4パターン104でペン駆動信号を印加することができる。
【0179】
タッチコントローラ(図示せず)は、センサ部10’’’’’を第3モード(Stylus/受信)で動作させることができる。
【0180】
第3モード(Stylus/受信)の一例として、タッチコントローラ(図示せず)は、センサ部10’’’’’の多数の第1パターン101と多数の第3パターン103からペン感知信号を受信することができる。それぞれの第1パターン101から出力されるペン感知信号は、当該第1パターン101と隣接した第2パターン102からキャパシティブカップリングを介して伝達される。それぞれの第3パターン103から出力されるペン感知信号は、当該第3パターン103と隣接した第4パターン104からキャパシティブカップリングを介して伝達される。ここで、タッチコントローラ(図示せず)は、多数の第1パターン101(又は、多数の第3パターン103)から受信されるペン感知信号を差動させることができる。タッチコントローラ(図示せず)は、ペン感知信号を差動させる場合、タッチコントローラ(図示せず)は、先に言及した「半々歪曲」の発生を防止するために多数の第1パターン101のうち上からN番目の第1パターン101とN+2番目の第1パターン101nから出力されるペン感知信号を差動させることができる。
【0181】
第3モード(Stylus/受信)の他の一例として、タッチコントローラ(図示せず)は、センサ部10’’’’’の多数の第1パターン101と多数の第4パターン104からペン感知信号を受信することができる。それぞれの第1パターン101から出力されるペン感知信号は、当該第1パターン101と隣接した第2パターン102からキャパシティブカップリングを介して伝達される。多数の第4パターン104から出力されるペン感知信号は、外部のスタイラスペンからのペン信号に直接的に誘導された信号として、キャパシティブカップリングを介して伝達される信号ではない。ここで、タッチコントローラ(図示せず)は、多数の第1パターン101(又は、多数の第4パターン104)から受信されるペン感知信号を差動させることができる。タッチコントローラ(図示せず)は、ペン感知信号を差動させる場合、タッチコントローラ(図示せず)は、先に言及した「半々歪曲」の発生を防止するために、多数の第1パターン101のうち上からN番目の第1パターン101とN+2番目の第1パターン(101n)から出力されるペン感知信号を差動させることができる。
【0182】
別途の図面で示されていないが、
図20に示されたセンサ部10’’’’’の多数の第2パターン102で電気的にフローティングになっている一端がタッチコントローラ(図示せず)と電気的に連結される場合、タッチコントローラ(図示せず)は、このようなセンサ部(図示せず)を第3モード(Stylus/受信)で動作させることができる。第3モードで動作時、コントローラ(図示せず)はセンサ部(図示せず)の多数の第2パターン(図示せず)と多数の第3パターン103からペン感知信号を受信することもでき、多数の第2パターン(図示せず)と多数の第4パターン104からペン感知信号を受信することもできる。
【0183】
図21は、
図20に示されたセンサ部10’’’’’の変形例を簡略に示した図面である。
【0184】
図21に示されたように、センサ部10’’’’’’は、第1ないし第4パターン101,102,103’,104を含む。
【0185】
図21のセンサ部10’’’’’’は、
図20のセンサ部10’’’’’と比較して、多数の第3パターン103’で差がある。
【0186】
多数の第3パターン103’それぞれは、互いに隣接して配置された第3-1パターン103-1と第3-2パターン103-2を含む。
【0187】
第3-1パターン103-1は、第2方向Yに沿って配列された多数のメインパターン部103-1aと、多数のメインパターン部103-1aのうち互いに隣接した二つのメインパターン部103-1aを互いに連結する連結パターン部103-1cとを含む。第3-1パターン103-1の各メインパターン部103-1aは、四角形状、菱形形状又はダイヤモンド形状を有してよく、内部に第3-2パターン103-2の各メインパターン部103-2aが配置され得る開口を有してよい。
【0188】
第3-2パターン103-2は、第2方向Yに沿って配列された多数のメインパターン部103-2aと、多数のメインパターン部103-2aのうち互いに隣接した二つのメインパターン部103-2aを互いに連結する連結パターン部103-2cとを含む。第3-2パターン103-2の各メインパターン部103-2aは、四角形状、菱形形状又はダイヤモンド形状を有してよい。第3-2パターン103-2の各メインパターン部103-2aは、第3-1パターン103-1の各メインパターン部103-1aと対応する形状を有してよい。
【0189】
第3-1パターン103-1の各メインパターン部103-1aは、第3-2パターン103-2の各メインパターン部103-2aより相対的に第1パターン101にさらに隣接して配置される。
【0190】
多数の第3パターン103’それぞれが第3-1パターン103-1と第3-2パターン103-2を含み、第3-1パターン103-1と第3-2パターン103-2はタッチコントローラ(図示せず)とそれぞれ連結される。したがって、
図20に示されたセンサ部10’’’’’と比較してタッチコントローラ(図示せず)で多数の第3パターン103’のためのピン数が2倍増えるが、タッチコントローラ(図示せず)は、第1モード(タッチ駆動モード)駆動時、多数の第1パターン101にタッチ駆動信号を印加し、第3-1パターン103-1と第3-2パターン103-2からそれぞれ出力される二つのタッチ感知信号を互いに差動させれば、センサ部10’’’’’’に作用するディスプレイノイズ及びオブジェクトの良くないグランドによるLGM(Low Gound Mass)等を相殺させることができ、センシング感度を向上させることができる利点がある。
【0191】
図22は、
図21に示された第3-1パターン103-1と第3-2パターン103-2の変形例を説明するための図面である。
【0192】
図22を参照すると、第3-1パターン103-1’は、第2方向Yに沿って配列された多数のメインパターン部103-1a’,103-1b’と、多数のメインパターン部103-1a’,103-1b’のうち互いに隣接した二つのメインパターン部103-1a’,103-1b’を互いに連結する連結パターン部103-1c’を含む。第3-1パターン103-1’の各メインパターン部103-1a’,103-1b’は、第1メインパターン部103-1a’及び第2メインパターン部103-1b’を含んでよい。第1メインパターン部103-1a’と第2メインパターン部103-1b’は、第1方向Xに互いに対称になる形状を有してよい。例えば、第1メインパターン部103-1a’は逆三角形状を有し、第2メインパターン部103-1b’は逆三角形状を有してよい。第1メインパターン部103-1a’と第2メインパターン部103-1b’は、互いに電気的に連結されてよい。
【0193】
第3-2パターン103-2’は、第2方向Yに沿って配列された多数のメインパターン部103-2a’,103-2b’と、多数のメインパターン部103-2a’,103-2b’のうち互いに隣接した二つのメインパターン部103-2a’,103-2b’を互いに連結する連結パターン部103-2c’とを含む。第3-2パターン103-2’の各メインパターン部103-2a’,103-2b’は、第1メインパターン部103-2a’及び第2メインパターン部103-2b’を含んでよい。第1メインパターン部103-2a’と第2メインパターン部103-2b’は、第1方向Xに互いに対称になる形状を有してよい。例えば、第1メインパターン部103-2a’は逆三角形状を有し、第2メインパターン部103-2b’は逆三角形状を有してよい。第1メインパターン部103-2a’と第2メインパターン部103-2b’は、互いに電気的に連結されてよい。
【0194】
第3-1パターン103-1’の多数のメインパターン部103-1a’,103-1b’と第3-2パターン103-2’の多数のメインパターン部103-2a’,103-2b’は、第2方向Yに沿って一つずつ交互に配列される。
【0195】
図23は、
図20に示されたセンサ部10’’’’’の他の変形例を簡略に示した図面である。
【0196】
図23に示されたように、センサ部10’’’’’’’は、第1ないし第4パターン101’,102,103,104を含む。
【0197】
図23のセンサ部10’’’’’’’は、
図20のセンサ部10’’’’’と比較して、多数の第1パターン101’で差がある。
【0198】
多数の第1パターン101’それぞれは、第1-1パターン101-1と第1-2パターン101-2を含む。
【0199】
第1-1パターン101-1は、第1方向Xに沿って配列された多数のメインパターン部101-1aと、多数のメインパターン部101-1aのうち互いに隣接した二つのメインパターン部101-1aを互いに連結する連結パターン部101-1cとを含む。第1-1パターン101-1の各メインパターン部101-1aは、四角形状、菱形形状又はダイヤモンド形状を有してよく、内部に第1-2パターン101-2の各メインパターン部103-2aが配置され得る開口を有してよい。
【0200】
第1-2パターン101-2は、第1方向Xに沿って配列された多数のメインパターン部101-2aと、多数のメインパターン部101-2aのうち互いに隣接した二つのメインパターン部101-2aを互いに連結する連結パターン部101-2cとを含む。第1-2パターン101-2の各メインパターン部101-2aは、四角形状、菱形形状又はダイヤモンド形状を有してよい。第1-2パターン101-2の各メインパターン部101-2aは、第1-1パターン101-1の各メインパターン部101-1aと対応する形状を有してよい。
【0201】
第1-1パターン101-1の各メインパターン部101-1aは、第1-2パターン101-2の各メインパターン部101-2aより相対的に第3パターン103にさらに隣接して配置される。
【0202】
多数の第1パターン101’それぞれが第1-1パターン101-1と第1-2パターン101-2を含み、第1-1パターン101-1と第1-2パターン101-2はタッチコントローラ(図示せず)とそれぞれ連結される。したがって、
図20に示されたセンサ部10’’’’’と比較して、タッチコントローラ(図示せず)で多数の第1パターン101’のためのピン数が2倍増えるが、タッチコントローラ(図示せず)は第1モード(タッチ駆動モード)駆動時、第1-1パターン101-1にタッチ駆動信号を印加し、第1-2パターン101-2に前記タッチ駆動信号の位相位が180度反転したタッチ駆動信号を同時に印加する場合、前記センサ部10’’’’’’’を備えたディスプレイパネルにおけるフリッカー(flicker)の発生を減らしたり、なくすことができる。前記フリッカーは、
図20の多数の第1パターン101の少なくとも2以上の第1パターンに同時に印加されるタッチ駆動信号が加わり、ディスプレイパネルに影響を及ぼすことでディスプレイパネルでちらつきが現れることをいう。
図23のセンサ部10’’’’’’’は、各第1パターン101’に二つの位相が正反対であるタッチ駆動信号が同時に印加されるため、二つのタッチ駆動信号が互いに加わっても、その合計が「0」になるので、ディスプレイパネルに影響を及ぼさず、前記フリッカー現象が発生しない。
【0203】
一方、別途の図面で示さなかったが、それぞれの第1パターン101’の第1-1パターン101-1と第1-2パターン101-2は、
図22に示されたパターン形状を有してもよい。
【0204】
図24は、
図20に示されたセンサ部10’’’’’のさらに他の変形例を簡略に示した図面である。
【0205】
図24に示されたように、センサ部10’’’’’’’’は、第1ないし第4パターン101’,102,103’,104を含む。
【0206】
図24のセンサ部10’’’’’’’’は、
図20のセンサ部10’’’’’と比較して、多数の第1パターン101’と第3パターン103’で差がある。多数の第1パターン101’は、
図23に示された多数の第1パターン101’と同一であり、多数の第3パターン103’は、
図21に示された多数の第3パターン103’と同一である。
【0207】
図24のセンサ部10’’’’’’’’を用いれば、タッチコントローラ(図示せず)のピン数が多少増加する短所があるが、
図21及び
図23のセンサ部10’’’’’’,10’’’’’’’の技術的効果が共に発揮され得る。すなわち、センサ部10’’’’’’’’に作用するディスプレイノイズ及びオブジェクトの良くないグランドによるLGM(Low Gound Mass)等を相殺させることができ、センシング感度を向上させることができて、前記センサ部10’’’’’’’を備えたディスプレイパネルにおけるフリッカーの発生を減らしたり、なくすことができる。
【0208】
図25は、
図6に示されたセンサ部100を簡略に示した図面である。
【0209】
図25に示されたように、センサ部100は、第1パターン101、第3パターン103、及び第4パターン104を含む。ここで、第1パターン101は第1方向Xへの第1パターン、第3パターン103は第2方向Yへの第1パターン、第4パターン104は第2方向Yへの第2パターンと命名されてよい。
【0210】
図25に示されたセンサ部100の多数の第1パターン101がダブルルーティング方式でタッチコントローラ(図示せず)と連結される。したがって、タッチ帯域幅(touch bandwidth)が拡張される利点があり、半々歪曲が発生しない利点もある。
【0211】
図25に示されたセンサ部100の多数の第4パターン104は、タッチコントローラ(図示せず)と電気的に連結されず、フローティングになってよい。タッチコントローラ(図示せず)は、ペン信号を感知する第3モード(又は、ダウンリンクモード)でセンサ部100を駆動する時、多数の第3パターン103を介して前記ペン信号を感知することができる。多数の第3パターン103からのペン信号は、キャパシティブカップリングによって多数の第4パターン104から伝達される。また、タッチコントローラ(図示せず)は、多数の第1パターン101を介してペン信号を直接受信することもできる。
【0212】
図25に示されたセンサ部100の多数の第4パターン104のうち少なくとも一つの第4パターン104aは、タッチコントローラ(図示せず)と電気的に連結されてよい。タッチコントローラ(図示せず)は、センサ部100を第1モード(タッチセンシングモード)で動作させる時、多数の第4パターン104を電気的に接地されるように制御することができる。このようにすることで、第1モードで多数の第4パターン104による影響を最大限減らすことができる。
【0213】
一方、
図25に示されたセンサ部100は、スタイラスペンを駆動させるために多数の第1パターン101を使用する場合、多数の第1パターン101とこれらに連結されたトレースの全体抵抗が、ダブルルーティング方式を使用しない場合より相対的に大きくなるため、第2モード(アップリンクモード)における電力消耗が相対的に多いが、多数の第4パターン104を全部又はほぼ大部分用いないため、タッチコントローラ(図示せず)のチャネル数を減らすことができる利点がある。
【0214】
図26は、
図25に示されたセンサ部100の変形例を簡略に示した図面である。
【0215】
図26に示されたように、センサ部100’’’は、第1パターン101、第3パターン103、及び第4パターン104を含む。
【0216】
図26に示されたセンサ部100’’’は、
図25に示されたセンサ部100と比較して、多数の第4パターン104の下側端が2個ずつ並列に連結され、並列連結された部分がタッチコントローラ(図示せず)と電気的に連結されるという点で差がある。
【0217】
タッチコントローラ(図示せず)は、第1モード(タッチセンシングモード)で動作時、多数の第1パターン101と多数の第3パターン103を用いることができる。具体的に、タッチコントローラ(図示せず)は、多数の第1パターン101にタッチ駆動信号を印加し、多数の第3パターン103からタッチ感知信号を受信できるように構成されてよい。タッチコントローラ(図示せず)は、
図7又は
図11で説明した方法で前記第1モードを動作させることができる。
【0218】
タッチコントローラ(図示せず)は、第2モード(アップリンクモード)で動作時、多数の第4パターン104をスタイラスペンを駆動させるためのパターンで用いることができる。この場合、多数の第4パターン104の全体抵抗が、
図25のセンサ部100と比較して、多数の第4パターン104の下側端が2個ずつ並列に連結されることによって相対的に減る。したがって、
図25のセンサ部100を用いて、スタイラスペンを駆動させる時より電力消耗を最大で半分程度まで減らすことができる利点がある。
【0219】
また、タッチコントローラ(図示せず)は、多数の第1パターン101を介してペン信号を直接受信することができ、多数の第3パターン103を介してペン信号を受信することができる。ここで、多数の第1パターン101からのペン信号は、例えば、
図10、
図12a、
図12bのいずれか一つの方式で感知されてよく、多数の第3パターン103からのペン信号はキャパシティブカップリング介して多数の第4パターン104から伝達されて感知されてよい。
【0220】
図27は、
図26に示されたセンサ部100’’’の変形例を簡略に示した図面である。
【0221】
図27に示されたように、センサ部100’’’’は、第1パターン101’、第3パターン103、及び第4パターン104を含む。
【0222】
図27に示されたセンサ部100’’’’は、
図26に示されたセンサ部100’’’と比較して多数の第1パターン101’で差がある。
【0223】
多数の第1パターン101’それぞれは、第1-1パターン101lと第1-2パターン101rを含む。第1-1パターン101lと第1-2パターン101rは、第1方向Xに配置され、互いに隣接して配置される。第1-1パターン101lと第1-2パターン101rは、物理的に互いに離れて配置され、互いの間にキャパシティブカップリングが形成されるように構成される。
【0224】
第1-1パターン101lは、両端のうちの一端(左側端)がトレース101clを介してタッチコントローラ(図示せず)と電気的に連結され、第1-2パターン101rは、両端のうちの他端(右側端)がトレース(101cr)を介してタッチコントローラ(図示せず)と電気的に連結される。
【0225】
第1-1パターン101lは、第1方向Xに沿って配列された多数のメインパターン部101-1aと、多数のメインパターン部101-1aのうち互いに隣接した二つのメインパターン部101-1aを互いに連結する連結パターン部101-1cとを含む。第1-1パターン101lの各メインパターン部101-1aは、四角形状、菱形形状又はダイヤモンド形状を有してよく、内部に第1-2パターン101rの各メインパターン部101-2aが配置され得る開口を有してよい。
【0226】
第1-2パターン101rは、第1方向Xに沿って配列された多数のメインパターン部101-2aと、多数のメインパターン部101-2aのうち互いに隣接した二つのメインパターン部101-2aを互いに連結する連結パターン部101-2cとを含む。第1-2パターン101rの各メインパターン部101-2aは、四角形状、菱形形状又はダイヤモンド形状を有してよい。第1-2パターン101rの各メインパターン部101-2aは、第1-1パターン101lの各メインパターン部101-1aと対応する形状を有してよい。
【0227】
第1-1パターン101lの各メインパターン部101-1aは、第1-2パターン101rの各メインパターン部101-2aより相対的に第3パターン103にさらに隣接して配置される。
【0228】
多数の第1パターン101’それぞれが第1-1パターン101lと第1-2パターン101rを含み、第1-1パターン101lと第1-2パターン101rはタッチコントローラ(図示せず)とそれぞれトレース101cl,101crを介して連結される。したがって、
図26に示されたセンサ部100’’’と比較して、タッチコントローラ(図示せず)で多数の第1パターン101’のためのピン数が2倍増えるが、タッチコントローラ(図示せず)は、第1モード(タッチ駆動モード)駆動時、多数の第3パターン103にタッチ駆動信号を印加し、第1-1パターン101lと第1-2パターン101rからそれぞれ出力される二つのタッチ感知信号を互いに差動させれば、センサ部100’’’’に作用するディスプレイノイズ及びオブジェクトの良くないグランドによるLGM(Low Gound Mass)等を相殺させることができ、センシング感度を向上させることができる利点がある。
【0229】
一方、別途の図面で示さなかったが、それぞれの第1パターン101’の第1-1パターン101lと第1-2パターン101rは、
図22に示されたパターン形状を有してもよい。
【0230】
一方、タッチコントローラ(図示せず)は、多数の第4パターン104を用いて第2モード(アップリンクモード)を動作させることができる。
【0231】
また、タッチコントローラ(図示せず)は、多数の第1パターン101’と多数の第3パターン103を用いて第3モード(ダウンリンクモード)を動作させることができる。ここで、タッチコントローラ(図示せず)は、キャパシティブカップリングによって第4パターン104から第3パターン103に伝達されたペン信号を多数の第3パターン103を介して受信できるように構成されてよい。タッチコントローラ(図示せず)は、多数の第1パターン101’に誘導されたペン信号を直接受信できるように構成されてよい。
【0232】
図28は、
図26に示されたセンサ部100’’’の他の変形例を簡略に示した図面である。
【0233】
図28に示されたように、センサ部100’’’’’は、第1パターン101、第3パターン103’、及び第4パターン104を含む。
【0234】
図28に示されたセンサ部100’’’’’は、
図26に示されたセンサ部100’’’と比較して多数の第3パターン103’で差がある。
【0235】
多数の第3パターン103’それぞれは、互いに隣接して配置された第3-1パターン103-1と第3-2パターン103-2を含む。
【0236】
第3-1パターン103-1は、第2方向Yに沿って配列された多数のメインパターン部103-1aと、多数のメインパターン部103-1aのうち互いに隣接した二つのメインパターン部103-1aを互いに連結する連結パターン部と103-1cを含む。第3-1パターン103-1の各メインパターン部103-1aは、四角形状、菱形形状又はダイヤモンド形状を有してよく、内部に第3-2パターン103-2の各メインパターン部103-2aが配置され得る開口を有してよい。
【0237】
第3-2パターン103-2は、第2方向Yに沿って配列された多数のメインパターン部103-2aと、多数のメインパターン部103-2aのうち互いに隣接した二つのメインパターン部103-2aを互いに連結する連結パターン部103-2cとを含む。第3-2パターン103-2の各メインパターン部103-2aは、四角形状、菱形形状又はダイヤモンド形状を有してよい。第3-2パターン103-2の各メインパターン部103-2aは、第3-1パターン103-1の各メインパターン部103-1aと対応する形状を有してよい。
【0238】
第3-1パターン103-1の各メインパターン部103-1aは、第3-2パターン103-2の各メインパターン部103-2aより相対的に第1パターン101にさらに隣接して配置される。
【0239】
多数の第3パターン103’それぞれが第3-1パターン103-1と第3-2パターン103-2を含み、第3-1パターン103-1と第3-2パターン103-2はタッチコントローラ(図示せず)とそれぞれ連結される。したがって、
図26に示されたセンサ部100’’’と比較して、タッチコントローラ(図示せず)で多数の第1パターン101’のためのピン数が2倍増えるが、タッチコントローラ(図示せず)は第1モード(タッチ駆動モード)駆動時、第3-1パターン103-1にタッチ駆動信号を印加し、第3-2パターン103-2に前記タッチ駆動信号の位相が180度反転したタッチ駆動信号を同時に印加する場合、前記センサ部100’’’’’を備えたディスプレイパネルでのフリッカーの発生を減らしたり、なくすことができる。
【0240】
一方、別途の図面で示さなかったが、それぞれの第3パターン103’の第3-1パターン103-1と第3-2パターン103-2は、
図22に示されたパターン形状を有してもよい。
【0241】
図29は、
図26に示されたセンサ部100’’’のさらに他の変形例を簡略に示した図面である。
【0242】
図29に示されたように、センサ部100’’’’’’は、第1パターン101’、第3パターン103’、及び第4パターン104を含む。
【0243】
図29のセンサ部100’’’’’’は、
図26のセンサ部100’’’と比較して、多数の第1パターン101’と第3パターン103’で差がある。多数の第1パターン101’は
図27に示された多数の第1パターン101’と同一であり、多数の第3パターン103’は
図28に示された多数の第3パターン103’と同一である。
【0244】
図29のセンサ部100’’’’’’を用いれば、タッチコントローラ(図示せず)のピン数が多少増加する短所があるが、
図27及び
図28のセンサ部100’’’’,100’’’’’の技術的効果が共に発揮されてよい。すなわち、センサ部100’’’’に作用するディスプレイノイズ及びオブジェクトの良くないグランドによるLGM(Low Gound Mass)等を相殺させることができ、センシング感度を向上させることができて、前記センサ部100’’’’’を備えたディスプレイパネルにおけるフリッカーの発生を減らしたり、なくすことができる。
【0245】
図30は、本発明の第4実施形態による電子デバイスのブロック図である。
【0246】
図30を参照すると、本発明の第4実施形態による電子デバイスは、センサ部1500、ディスプレイパネル1000、タッチコントローラ2000、及びディスプレイコントローラ3000を含む。
【0247】
センサ部1500は、ディスプレイパネル1000に含まれてもよく、別途構成されてもよい。センサ部1500は、
図5ないし
図26に示されたセンサ部のいずれか一つを含んでよい。
【0248】
センサ部1500は、複数の第1電極と複数の第2電極を含む。複数の第1電極が複数の駆動電極Tx0,Tx1,Tx2,Tx3,Tx4,Tx5,Tx6,Tx7になり、複数の第2電極が複数の受信電極Rx0,Rx1,Rx2,Rx3になる。
【0249】
複数の駆動電極Tx0,Tx1,Tx2,Tx3,Tx4,Tx5,Tx6,Tx7は、
図5ないし
図26に示された多数の第1パターン101であってよく、複数の受信電極Rx0,Rx1,Rx2,Rx3は、
図5ないし
図26に示された多数の第3パターン103であってよい。反対に、複数の駆動電極Tx0,Tx1,Tx2,Tx3,Tx4,Tx5,Tx6,Tx7は、
図5ないし
図26に示された多数の第3パターン103であってよく、複数の受信電極Rx0,Rx1,Rx2,Rx3は、
図5ないし
図26に示された多数の第1パターン101であってよい。
【0250】
タッチコントローラ2000は、センサ部1500を制御する。タッチコントローラ2000は、
図5ないし
図26に示されたタッチコントローラのいずれか一つを含んでよい。タッチコントローラ2000は、駆動及びセンシング部2100と制御部2200を含んでよい。
【0251】
タッチコントローラ2000は、センサ部1500の複数の駆動電極Tx0,Tx1,Tx2,Tx3,Tx4,Tx5,Tx6,Tx7に順次駆動信号を供給したり、複数の駆動電極Tx0,Tx1,Tx2,Tx3,Tx4,Tx5,Tx6,Tx7のうち少なくとも2以上の駆動電極に同時に所定の駆動信号を供給することができる。
【0252】
タッチコントローラ2000は、センサ部1500の複数の受信電極Rx0,Rx1,Rx2,Rx3から出力される感知信号を受信する。前記感知信号には、各受信電極とこれに隣接した駆動電極との間のキャパシタンス変化量の情報、LGMノイズ信号、及びディスプレイノイズ信号などを含んでよい。
【0253】
それぞれの受信電極Rx0,Rx1,Rx2,Rx3は、一対の受信電極で構成されてよい。例えば、第0受信電極Rx0は一対の受信電極Rx0a,Rx0bを含み、一対の受信電極Rx0a,Rx0bが交互に多数に配置されてよく、複数の第0a受信電極Rx0aは互いに電気的に連結され、複数の第0b受信電極Rx0bは互いに電気的に連結されてよい。
【0254】
第0a受信電極Rx0aは、第0駆動電極Tx0、第2駆動電極Tx2、第4駆動電極Tx4、及び第6駆動電極Tx6と支配的な相互静電容量を形成するように配置され、第0b受信電極Rx0bは、第1駆動電極Tx1、第3駆動電極Tx3、第5駆動電極Tx5、及び第7駆動電極Tx7と支配的な相互静電容量を形成するように配置されてよい。一方、第0a受信電極Rx0aは、第1駆動電極Tx1、第3駆動電極Tx3、第5駆動電極Tx5、及び第7駆動電極Tx7と相対的に微々たる相互静電容量を形成するように配置されてよく、第0b受信電極Rx0bは、第0駆動電極Tx0、第2駆動電極Tx2、第4駆動電極Tx4、及び第6駆動電極Tx6と相対的に微々たる相互静電容量を形成するように配置されてよい。
【0255】
残りの受信電極Rx1,Rx2,Rx3も第0受信電極Rx0と同様に構成されてよい。
【0256】
タッチコントローラ2000は、複数の受信電極Rx0,Rx1,Rx2,Rx3から出力される感知信号をアナログデジタルコンバーティングしてデジタル感知信号を出力することができる。
【0257】
タッチコントローラ2000は、複数の受信電極Rx0,Rx1,Rx2,Rx3から出力される感知信号のうち二つの信号をディファレンシャル(differential)した信号で出力することができ、出力された信号をアナログデジタルコンバーティングして出力することができる。このようなタッチコントローラ2000は、出力されるデジタル信号に基づいて、タッチの有無及び/又はタッチ位置を検出することができる。
【0258】
タッチコントローラ2000は、センサ部1500の少なくとも1以上の駆動電極Tx0,Tx1,Tx2,Tx3,Tx4,Tx5,Tx6,Tx7で駆動信号を印加し、センサ部1500の複数の受信電極Rx0,Rx1,Rx2,Rx3から感知信号を受信する駆動及びセンシング部2100と、駆動及びセンシング部2100を制御する制御部2200とを含んでよい。
【0259】
ディスプレイパネル1000には、多数のスキャンライン(又は、ゲートライン)と多数のデータラインが配置されてよい。スキャンラインとデータラインが交差する領域にサブピクセルが位置することができる。
【0260】
前記ディスプレイパネル1000は、多数のサブピクセルが配置された活性領域と、前記アクティブ領域の外側に位置する非活性領域(デッドスペース又はベゼル)を含んでよい。前記活性領域は、電子デバイスのディスプレイ画面を構成することができる。ディスプレイ画面は、横の長さが縦の長さより長い形態のランドスケープ形状を有してよい。又は、ディスプレイ画面は、縦の長さが横の長さより長い形態のポートレート形状を有してよい。
【0261】
ディスプレイコントローラ(3000)は、ディスプレイパネル1000を制御し、ゲート駆動回路3100、ディスプレイ制御部3200、及びデータ駆動回路3300を含む。
【0262】
図31は、従来のランドスケープ形態のセンサ部を説明するための図面である。
【0263】
図31に示されたセンサ部は、指のようなオブジェクトのタッチ位置だけを検出することができるように構成される。このようなセンサ部は、長軸である第1方向Xに延びた多数の第1パターン101と短軸である第2方向Yに延びた多数の第3パターン103で構成される。多数の第1パターン101と多数の第3パターン103は互いに交差するように配置され、互いに電気的に絶縁するように構成される。
【0264】
図31に示されたセンサ部において、多数の第3パターン103は、タッチ駆動信号が印加される駆動電極TXで機能し、多数の第1パターン101は、タッチ感知信号が出力される受信電極RXで機能する。それぞれの第1パターン101は、仮想のカッティングラインCLを基準として、二つに分離する。
【0265】
図31において、多数の第1パターン101は合計112個で構成される。カッティングラインCLを基準として、左側に56個の第1パターン101が配置され、右側に56個の第1パターン101が配置される。そして、多数の第3パターン103は合計82個で構成される。したがって、
図31に示されたセンサ部を制御するためのタッチコントローラ(図示せず)の全体チャネル数(又は、ピン数)は194個となる。
【0266】
図32の(A)ないし(B)は、従来のランドスケープ形態の他のセンサ部を説明するための図面である。
【0267】
図32の(A)に示された従来のセンサ部は、指のようなオブジェクトの位置をセンシングできるだけでなく、スタイラスペンを駆動したりスタイラスペンの位置をセンシングすることができる。このために、
図32の(A)に示された従来のセンサ部は、
図31に示されたセンサ部に追加的に第2パターン102と第4パターン104がさらに配置される。また、ノイズ除去のために、受信電極RXで機能するそれぞれの第3パターン103は、
図30に示されたように、第2方向Yに沿って交互に多数に配置された一対の電極103a,103bで構成される。
【0268】
図32の(A)に示された従来のセンサ部は、
図31に示された従来のセンサ部と比較して、多数の第2パターン102と多数の第4パターン104がさらに追加され、各第3パターン103が一対の電極103a,103bで構成されるので、タッチコントローラ(図示せず)の全体チャネル数は、カッティングラインCLを基準として左側に配置された多数の第1パターン101の個数(56個)、右側に配置された多数の第1パターンの個数(56個)、多数の第3パターン103の個数(164個)、及び多数の第4パターン104の個数(82個)を合わせた358個となる。ここで、多数の第2パターン102は、タッチコントローラ(図示せず)と電気的に連結されないため、タッチコントローラ(図示せず)のチャネル数から除外される。
【0269】
図32の(B)に示されたセンサ部は、
図32の(A)に示されたセンサ部と比較して、多数の第1パターン101が受信電極RXに機能し、多数の第3パターン103が駆動電極TXに機能して、それぞれの第1パターン101が第1方向Xに沿って交互に多数に配置された一対の電極101a,101bで構成される。
【0270】
図32の(B)に示された従来のセンサ部は、
図32の(A)に示された従来のセンサ部と比較して、それぞれの第1パターン101が第1方向Xに沿って交互に多数に配置された一対の電極101a,101bで構成されるので、タッチコントローラ(図示せず)の全体チャネル数は388個となる。
【0271】
図32の(A)と
図32の(B)を比較してみれば、ランドスケープの形状の特性上、
図32の(B)のセンサ部のためのタッチコントローラ(図示せず)のチャネル数が相対的にさらに多く要求される。
【0272】
図33の(A)ないし(B)は、本発明の第5実施形態による電子デバイスのセンサ部を説明するための図面である。
【0273】
図33の(A)に示されたセンサ部は、多数の第1パターン101のダブルルーティング方式で、タッチコントローラ(図示せず)と連結された
図6に示されたセンサ部において、それぞれの第3パターン103が、
図30に示されたように、第2方向Yに沿って交互に多数に配置された一対の電極103a,103bで構成されたものである。
【0274】
図33の(A)に示されたセンサ部のためのタッチコントローラ(図示せず)のチャネル数は、276個である。ここで、多数の第4パターン104は、タッチコントローラ(図示せず)と電気的に連結されない。
図32の(A)に示された従来のセンサ部のためのタッチコントローラ(図示せず)と比較してみれば、ダブルルーティング方式で連結された多数の第1パターン101がスタイラスペンを駆動する第2モードでも機能するので、タッチコントローラ(図示せず)のチャネル数を約22%程度相対的にさらに減らすことができる利点がある。
【0275】
図33の(B)に示されたセンサ部は、
図6に示されたセンサ部において、それぞれの第1パターン101が、
図30に示されたように、第1方向Xに沿って交互に多数に配置された一対の電極101a,101bで構成されたものである。
【0276】
図33の(B)に示されたセンサ部のためのタッチコントローラ(図示せず)のチャネル数は、306個である。ここで、多数の第4パターン104は、タッチコントローラ(図示せず)と電気的に連結されない。
図32の(B)に示された従来のセンサ部のためのタッチコントローラ(図示せず)と比較してみれば、ダブルルーティング方式で連結された多数の第1パターン101がスタイラスペンを駆動する第2モードでも機能するので、タッチコントローラ(図示せず)のチャネル数を約22%程度相対的にさらに減らすことができる利点がある。
【0277】
図32と
図33に示されたセンサ部を有する電子デバイスのディスプレイ画面の大きさが、一般的なスマートフォンの画面の大きさ、例えば6.9インチである場合には特に問題がないが、もしタブレットPCやフォルダブル機器のようにディスプレイ画面の大きさが11インチないし16インチに大きくなれば、
図32に示されたセンサ部の第1ないし第4パターン101,102,103,104の長さも共に長くなるので、センサ部の全体抵抗とキャパシタンス値が増加する。抵抗とキャパシタンス値の増加は、タッチ駆動電極TXに印加されるタッチ駆動信号とスタイラスペン駆動電極STXに印加されるペン駆動信号の動作周波数帯域幅(bandwidth)を狭めるため、設計時に要求される動作周波数帯域幅を得ることができない問題が発生する可能性がある。
【0278】
反面、
図33に示された本発明の実施形態の場合、ペン駆動電極STXのための専用チャネルが存在しないため、抵抗やキャパシタンス値を減らすことができ、設計に必要な動作周波数帯域幅を拡張させることができる利点がある。
【0279】
図34は、本発明の第6実施形態による電子デバイスのブロック図である。
【0280】
図34に示された電子デバイスは、
図30に示された第4実施形態による電子デバイスと比較して、次の差がある。
【0281】
図30に示されたセンサ部1500では、複数の第1電極が複数の駆動電極Tx0,Tx1,Tx2,Tx3,Tx4,Tx5,Tx6,Tx7になり、複数の第2電極が複数の受信電極Rx0,Rx1,Rx2,Rx3になったが、
図34に示されたセンサ部1500’では反対に複数の第1電極が複数の受信電極Rx0,Rx1,Rx2,Rx3,Rx4,Rx5,Rx6,Rx7になって、複数の第2電極が複数の駆動電極Tx0,Tx1,Tx2,Tx3になる。
【0282】
複数の駆動電極Tx0,Tx1,Tx2,Tx3は
図5ないし
図26及び
図33に示された多数の第1パターン101であってよく、複数の受信電極Rx0,Rx1,Rx2,Rx3,Rx4,Rx5,Rx6,Rx7は
図5ないし
図26及び
図33に示された多数の第3パターン103であってよい。反対に、複数の駆動電極Tx0,Tx1,Tx2,Tx3は
図5ないし
図26及び
図33に示された多数の第3パターン103であってよく、複数の受信電極Rx0,Rx1,Rx2,Rx3,Rx4,Rx5,Rx6,Rx7は
図5ないし
図26及び
図33に示された多数の第1パターン101であってよい。
【0283】
複数の第1電極が
図30に示されたように、複数の駆動電極になったり、
図34に示されたように、複数の受信電極になるのは、制御部2200の制御によって決定されてよい。
【0284】
制御部2200において、複数の第1電極に駆動信号を印加すれば複数の第1電極が複数の駆動電極になり、複数の第2電極に駆動信号を印加すれば複数の第2電極が複数の受信電極になり得る。
【0285】
複数の駆動電極Tx0,Tx1,Tx2,Tx3と複数の受信電極Rx0,Rx1,Rx2,Rx3,Rx4,Rx5,Rx6,Rx7は、それぞれ互いに交差するように配列されてよい。各駆動電極Tx0,Tx1,Tx2,Tx3は第2軸方向に延び、各受信電極Rx0,Rx1,Rx2,Rx3,Rx4,Rx5,Rx6,Rx7は第1軸方向と異なる第1軸方向に延びてよい。ここで、第1軸方向は、第2軸方向に垂直な方向であってよい。
【0286】
複数の駆動電極Tx0,Tx1,Tx2,Tx3のうち一部の駆動電極Tx0a,Tx1a,Tx2a,Tx3a,…は、複数の受信電極Rx0,Rx1,Rx2,…のうち偶数番目である一部の受信電極Rx0,Rx2,Rx4,Rx6,…と相互静電容量Cmが形成されるように配置されてよく、複数の駆動電極Tx0,Tx1,Tx2,Tx3のうち残りの駆動電極Tx0b,Tx1b,Tx2b,Tx3b,…は、複数の受信電極Rx0,Rx1,Rx2,…のうち奇数番目である残りの受信電極Rx1,Rx3,Rx5,Rx7,…と相互静電容量Cmが形成されるように配置されてよい。
【0287】
複数の駆動電極Tx0,Tx1,Tx2,Tx3のうち一部の駆動電極Tx0a,Tx1a,Tx2a,Tx3a,…は、複数の受信電極Rx0,Rx1,Rx2,…のうち偶数番目である一部の受信電極Rx0,Rx2,Rx4,Rx6,…とすぐ隣り合うように配置されてよく、奇数番目である残りの受信電極Rx1,Rx3,Rx5,Rx7,…とは、すぐ隣り合わずに所定の距離離隔されるように配置されてよい。
【0288】
ここで、一部の駆動電極Tx0a,Tx1a,Tx2a,Tx3a,…と奇数番目である残りの受信電極Rx1,Rx3,Rx5,Rx7,…との間には、少なくとも1以上の他の電極が配置されてよい。前記他の電極は、偶数番目である一部の受信電極Rx0,Rx2,Rx4,Rx6,…になってよい。
【0289】
複数の駆動電極Tx0,Tx1,Tx2,Tx3のうち残りの駆動電極Tx0b,Tx1b,Tx2b,Tx3b,…は、複数の受信電極Rx0,Rx1,Rx2,…のうち奇数番目である残りの受信電極Rx1,Rx3,Rx5,Rx7,…とすぐ隣り合うように配置されてよく、偶数番目である一部の受信電極Rx0,Rx2,Rx4,Rx6,…とは、すぐ隣り合わずに所定の距離離隔されるように配置されてよい。
【0290】
ここで、残りの駆動電極Tx0b,Tx1b,Tx2b,Tx3b,…と偶数番目である一部の受信電極Rx0,Rx2,Rx4,Rx6,…との間には、少なくとも1以上の他の電極が配置されてよい。前記他の電極は、奇数番目である残りの受信電極Rx1,Rx3,Rx5,Rx7,…になってよい。
【0291】
残りの駆動電極Tx0b,Tx1b,Tx2b,Tx3b,…に印加される駆動信号は、一部の駆動電極Tx0a,Tx1a,Tx2a,Tx3a,…に印加される駆動信号において位相のみ180度反転させた反転駆動信号であってよい。
【0292】
例えば、第0駆動電極Tx0の一対の駆動電極Tx0a,Tx0bにおいて、Tx0bに印加される駆動信号はTx0aに印加される駆動信号を反転させた反転駆動信号である。
【0293】
図34に示された電子デバイスは、センサ部1500’のすべての駆動電極Tx0,Tx1,Tx2,Tx3,…に同時に駆動信号を印加するマルチ駆動が可能であり、このようなマルチ駆動をしてもディスプレイパネルにフリッカーの問題が発生しない利点がある。また、すべての駆動電極Tx0,Tx1,Tx2,Tx3,…のマルチ駆動可能なので、ミューチュアル(mutual)センシングを遂行する駆動時間を減らすことができる。さらに、アナログフロントエンド(AFE)のターンオン時間も減らすことができるので、電力消耗をさらに減らすことができる。
【0294】
図35は、
図5ないし
図34に示された様々な実施形態による電子デバイスのスタックアップ(stack up)構造を説明するための図面である。
【0295】
前記電子デバイスは、カバー層310、センサ部320、ディスプレイ部330、磁場遮蔽層340、及び伝導層350を含んでよい。
【0296】
カバー層310は、ディスプレイ部330上に配置され、透明な材質で構成されて、カバー層310の表面(又は、タッチ表面)にスタイラスペンのチップが直接接触することができる。
【0297】
ディスプレイ部330は、カバー層310の下に配置され、ディスプレイコントローラ(図示せず)の制御に応答して所定の情報を視覚的に提供する。例えば、ディスプレイ部330は、可撓性(flexible)LCDモジュール、又は、可撓性OLEDモジュールであってよい。
【0298】
カバー層310とディスプレイ部330との間に指をセンシングするだけでなく、スタイラスペンを駆動又は/及びセンシングすることができるセンサ部320が配置されてよい。センサ部320は、先に
図5ないし
図34を介して説明したセンサ部のうち少なくとも一つを含んでよい。
【0299】
磁場遮蔽層340は、電子デバイス内部の他の電子部品が磁場から影響を受けないように磁場を遮断することができる。また、前記電子部品から放出される熱を拡散することができ、電子部品からの電磁波(EMI)を遮断することもできる。
【0300】
伝導層350は、銅又はアルミニウムなどの金属であってよく、又は、少なくとも一つの金属に他の金属や非金属元素を添加して作った合金であってよい。伝導層350は、電気的にグランド電位を有してよい。
【0301】
図36は、
図5ないし
図35で説明した電子デバイスの一例であるフォルダブル機器の概略的な構成図である。
【0302】
前記フォルダブル機器は、内部タッチスクリーン200及び外部タッチスクリーン250を含む。
【0303】
上述したように、
図5ないし
図35に示された電子デバイスは、センサ部で指のようなオブジェクトだけでなく、スタイラスペンを駆動又は/及び感知することができるので、本発明の実施形態による電子デバイスとしてのフォルダブル機器は、
図4で説明したデジタイザーが不要である。したがって、デジタイザーが内部タッチスクリーン200及び外部タッチスクリーン250それぞれの下部に付着する必要がなく、フォルダブル機器全体の厚さ及び製作費用の増加を防止することができる。
【0304】
また、内部タッチスクリーンだけでなく、外部タッチスクリーンでもスタイラスペン機能を支援することができる。
【0305】
また、第1パターンをタッチコントローラにダブルルーティング方式で連結することで、オブジェクトタッチとスタイラスタッチ時に駆動、受信、接地、フローティング等のセンサの連結条件を使用者の要求に応じて柔軟に制御が可能になる。
【0306】
また、タッチコントローラ内のマルチプレクサーを介したスイッチングが不要になり、マルチプレクサー自体の抵抗による電流損失を防止し、電子デバイスの構成を簡素化できることになる。
【0307】
また、画面の大きさが大きいタブレットPC又はフォルダブル機器の場合、追加的なスタイラス感知センサが不要になることにより、タッチ駆動トレースチャネル個数が減って、従来の指タッチ及びスタイラスタッチ画面に比べてチャネル数が顕著に減少することにより、電子デバイスの幅方向ベゼルの厚さを大幅減らすことができるようになる。
【0308】
また、追加的なスタイラス感知センサが不要になることにより、ディスプレイパネルの厚みの増加及び製造費用の増加なしに、フォルダブル機器の内部及び外部のタッチスクリーン両面でスタイラス機能が可能になる。
【0309】
以上において、実施形態に説明された特徴、構造、効果などは、本発明の一つの実施形態に含まれ、必ずしも一つの実施形態にのみ限定される訳ではない。さらに、各実施形態において例示された特徴、構造、効果などは、実施形態が属する分野における通常の知識を有する者によって、他の実施形態に対しても組み合わせ又は変形されて実施可能である。したがって、このような組み合わせや変形に関係した内容は、本発明の範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
【0310】
また、以上において、実施形態を中心に説明したが、これは単に例示に過ぎず、本発明を限定する訳ではなく、本発明が属する分野における通常の知識を有する者であれば、本実施形態の本質的な特性を逸しない範囲で、以上に例示されない様々な変形と応用が可能であることが分かるだろう。例えば、実施形態に具体的に示された各構成要素は、変形して実施することができるものである。そして、このような変形と応用に係る相違点は、添付の請求の範囲において規定する本発明の範囲に含まれるものと解釈されなければならないだろう。