(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024174861
(43)【公開日】2024-12-17
(54)【発明の名称】変形補償のためのシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
B21D 22/20 20060101AFI20241210BHJP
C21D 1/00 20060101ALI20241210BHJP
C21D 9/00 20060101ALI20241210BHJP
C21D 1/18 20060101ALI20241210BHJP
【FI】
B21D22/20 H
C21D1/00 C
C21D9/00 A
C21D1/18 C
【審査請求】有
【請求項の数】13
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024126028
(22)【出願日】2024-08-01
(62)【分割の表示】P 2022567581の分割
【原出願日】2021-05-07
(31)【優先権主張番号】20382377.8
(32)【優先日】2020-05-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(71)【出願人】
【識別番号】517098527
【氏名又は名称】オートテック・エンジニアリング・ソシエダッド・リミターダ
【氏名又は名称原語表記】Autotech Engineering, S.L.
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100131808
【弁理士】
【氏名又は名称】柳橋 泰雄
(74)【代理人】
【識別番号】100101454
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 卓二
(72)【発明者】
【氏名】モリナ メサ,リカルド
(57)【要約】 (修正有)
【課題】部品に対して行われる熱処理中にリアルタイムで変形補正を行うように構成されたシステムを提供する。
【解決手段】このシステムは、支持構造と、支持構造とともに配置された2つ以上のクランプ装置であって、クランプ、ロードセル及びモータを含む、1つ以上のクランプ装置と、ロードセルから信号を収集し、熱処理による変形を補償するためにモータに検出荷重に基づく信号を送るように構成された処理及び制御システムとを備えている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
部品に対して行われる熱処理中にリアルタイムで変形を補償するためのシステムであって
支持体と、
前記支持体とともに配置された2つ以上のクランプ装置であって
前記部品をクランプするように構成されたクランプと、
前記クランプを駆動するモータと、
前記クランプに接続され、前記部品に対して行われる前記委熱処理に起因する荷重を検出するように構成されたロードセルとを有する、2つ以上のクランプ装置と、
前記クランプ装置の前記ロードセルから信号を収集し、検出された前記荷重に基づく信号を前記クランプ装置の前記モータに送信し、熱処理による変形を補正するように構成された処理および制御システムと、を備えたシステム。
【請求項2】
前記モータが、エンコーダまたはレゾルバを有するサーボモータである、請求項1記載のシステム。
【請求項3】
前記モータがステッピングモータであることを特徴とする請求項1記載のシステム。
【請求項4】
前記モータが、任意にスピンドルを含むリニア駆動機構を介してクランプと作動的に接続される、請求項1乃至3のいずれかに記載のシステム。
【請求項5】
モータが回転可能または枢動可能に取り付けられている、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
1つ以上のクランプ装置がさらに前記クランプに接続されたリニアエンコーダを有し、
前記リニアエンコーダは、前記クランプの位置を測定するように構成され、
前記処理および制御システムは、前記リニアエンコーダから信号を収集するように構成される、請求項1乃至5のいずれかに記載のシステム。
【請求項7】
1つまたは複数のクランプ装置がさらに、前記1つまたは複数のクランプ装置の基準初期位置を決定するように構成された位置センサを有する、請求項1乃至6のいずれかに記載のシステム。
【請求項8】
車両用部品に対して行われる熱処理中にリアルタイムで変形補償を行うための方法であって、
請求項1~7のいずれかに記載のシステムを提供するステップと、
前記2つ以上のクランプ装置によって部品をクランプするステップと、
前記部品に対して熱処理を行うステップと、
前記クランプの1つに接続された前記ロードセルの1つによって、1つまたは複数の荷重を測定するステップと、
測定された前記荷重の関数としてクランプを移動させ、熱処理に起因する変形を補正するステップとを含む、方法。
【請求項9】
前記1つ以上のクランプ装置のその後の移動のために、前記1つ以上のクランプ装置の初期基準位置を決定することをさらに含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記熱処理が局所熱処理を含む、請求項8または9に記載の方法。
【請求項11】
前記熱処理が、部品の微細構造を変化させるための熱処理である、請求項8乃至10のいずれかに記載の方法。
【請求項12】
前記熱処理が、溶接と、部品に異なる微細構造を有する領域を形成することの少なくとも一方を含む、請求項8乃至11のいずれかに記載の方法。
【請求項13】
前記部品が、硬化した超高強度鋼(UHSS)で作られている、請求項8乃至12のいずれかに記載の方法。
【請求項14】
前記部品が、熱間成形ダイクエンチプロセスから得られる、請求項8乃至13のいずれかに記載の方法。
【請求項15】
前記部品が車両骨格の部品である、請求項8乃至14のいずれかに記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【関連出願】
【0001】
本出願は、2020年5月8日に出願された欧州特許出願第20382377.8号の利益を主張する。
【技術分野】
【0002】
本開示は、熱処理中に発生する部品、特に車両骨格用の部品における変形を補償するために構成されたシステムに関する。本開示は、さらに、そのような部品に対して行われる熱処理中に変形を補償するための方法に関する。
【背景技術】
【0003】
自動車などの車両は、車両がその寿命の間に受け得る全ての負荷に耐えるように設計された構造骨格を含む。構造骨格はさらに、例えば他の車両または障害物との衝突の際に衝撃に耐え、吸収するように設計されている。
【0004】
この意味で、例えば、自動車である車両の構造骨格は、バンパー、ピラー(Aピラー、Bピラー、Cピラー)、サイドインパクトビーム、ロッカーパネル、ショックアブソーバーを含むことができる。自動車産業において最適化された重量単位当たりの最大強度と有利な成形特性を示す、いわゆる超高強度鋼(UHSS)を、車両の構造骨格または少なくともその多数の構成要素に使用することが一般的になってきている。UHSSは、少なくとも1000MPa、好ましくは最大約1500MPaまたは最大2000MPa以上の最大引張強度を有していてもよい。
【0005】
自動車産業で使用される鋼の例としては、22MnB5鋼が挙げられる。
【0006】
自動車用部品の加工は、金属板、特に鋼板に所望の形状を付与するための成形を含むことがある。一般に、成形は、曲げられたり変形したりした部品の領域に応力を蓄積させることがある。
【0007】
自動車産業では、特に熱間成型焼入れ(HFDQ:Hot Forming Die Quenching)が行われている。HFDQプロセスでは、鋼片をオーステナイト化温度以上、Ac1以上またはAc3以上に加熱する。オーステナイト化温度以上に加熱した後、ブランクは熱間成形プレスに入れられる。ブランクは変形されると同時に、急冷される。冷却は通常、いわゆる臨界冷却速度以上の速度で行われることがある。HFDQの鋼材の臨界冷却速度は約27℃/秒である。焼入れの結果、変形したブランクはマルテンサイト組織を得ることができる。正確な温度と加熱時間によっては、完全なマルテンサイト組織が得られる。このようにして得られた製品は、高い硬度、それに対応する高い極限引張強度、高い降伏強度を得ることができる。一方、最大伸度(破断伸び)は比較的低い場合がある。
【0008】
車両用部品が所望の形状を有すると、その部品は後加工を受けることがある。後処理には、リベット打ち、パンチング、キャリブレーション、トリミング、その他多くの作業が含まれる場合がある。
【0009】
典型的な後処理作業には、部品の一部を加熱して部品の特性を調整・向上させることが含まれる。例えば、例えばレーザによる「ソフトゾーン」または「ソフトゾーン」の作成は、部品の処理領域に対する延性の増加を提供する。部品の領域を加熱し、その後、通常、比較的ゆっくりとした冷却を行うことにより、マルテンサイト微細構造をよりフェライト、パーライト及び/又はベイナイト微細構造へと変化させることができる。その結果、部品の熱処理部分または領域の硬度が低下し、より延性の高い材料となる可能性がある。すなわち、その領域は、より高い破断伸びを有することができる。同時に、降伏強度および極限引張強度は、マルテンサイト微細構造の場合よりも低くなる可能性がある。
【0010】
このような熱処理を部品に施すと、以前の成形工程で蓄積された残留張力が解放されるため、部品が変形することがある。例えば、熱間成形された部品のある領域に軟質領域が形成される場合、熱間成形された部品の複数の領域が歪む可能性がある。
【0011】
したがって、本明細書で使用する場合、「成形」は、機械的変形によって金属部品及び物体を形成することを含む、車両用部品に対して行われるあらゆる金属加工プロセスとして理解されるべきである。加工物は、材料を追加又は除去せずに再形成され、その質量は変化しないままである。成形には、特に金型成形、圧延、曲げ加工が含まれ、部品に応力を蓄積させるような加工のいずれもが含まれる場合がある。
【0012】
また、本明細書で使用される「熱処理」は、部品に加えられる熱によって、部品に対して行われた前の工程(すなわち「成形」)で部品に蓄積された応力を解放し、解放された応力によって部品を変形させることができる車両用部品に対して行われる任意の加熱工程として理解されるものとする。
【0013】
この問題は、当技術分野において既に知られている。この問題に対処するための可能な方法は、成形工程(例えば、HFDQ工程)を適合させて、最終的な所望の寸法を有しない部品を提供することである。すなわち、部品に例えばソフトゾーンを形成し、加熱プロセスにより部品に生じる変形を観察し、その後のソフトゾーンプロセスによる予想される変形を補償するために、その後の部品に対してHFDQプロセスを適応させることができる。したがって、この調整が正しく行われれば、所望の形状と寸法を正確に備えた部品が出来上がる。
【0014】
しかし、この方法はあまり正確ではなく、それぞれの部品の個性を考慮していない。まったく同じ部品は2つとない。必然的に、異なるブランクは、その全長と全幅にわたって正確に一定の厚みを持つことはない。また、ブランクは全く同じ形状にカットされるわけではなく、ブランクごとに鋼材の組成にごくわずかな違いが生じることもある。これは、工業プロセスにおける必然的なばらつきと公差によるものである。
【0015】
したがって、部品に蓄積される応力は、部品の厚みや微細構造など、いくつかの要因に依存するという点で、それぞれの部品は現実にはユニークである。各構成部品が受けた前工程、例えば成形は、各構成部品の特殊性に応じて、各構成部品に異なる残留応力を生じさせる。
【0016】
したがって、本開示は、前述の問題のいくつかを回避するか、または少なくとも低減する方法およびシステムを提供することを目的とする。
【発明の概要】
【0017】
第1の態様において、部品に対して行われる熱処理中にリアルタイムで変形を補償するためのシステムが提供される。このシステムは、支持体と、支持体とともに配置された1つまたは複数のクランプ装置とを備える。クランプ装置は、部品をクランプするように構成されたクランプと、クランプを駆動するモータと;クランプに接続され、部品に行われる熱処理による負荷を検出するように構成されたロードセルと;を具備する。このシステムは、クランプ装置のロードセルから信号を収集し、検出された荷重に基づく信号をクランプ装置のモータに送信して熱処理による変形を補償するように構成された処理および制御システムをさらに備える。
【0018】
処理および制御システムは、ロードセルから信号を収集し、検出された荷重に基づく信号を(サーボ)モータに送信し、熱処理による変形を補償するように構成されている。
【0019】
このシステムにより、部品に熱処理を施すことで部品に蓄積された残留応力を解放し、部品に生じる変形を補正することができる。これは、部品の個性を考慮し、リアルタイムで行われる。
【0020】
ロードセルをセンサとして使用し、部品にかかる力を検出することで、応力の解放が部品に与える影響を直接測定することができる。また、ロードセルは部品にかかる力が比較的小さくても検出することができる。したがって、このシステムは、印加される力の広い範囲における変形の正確な補償を可能にする。いくつかの例では、モータがクランプの1つを駆動しているときのモータ消費量(例えば電流レベル)も測定され、考慮される場合がある。クランプを動かすためのモータ消費量は、クランプを動かして部品を変形させるときにモータによって気付かれる抵抗を示すことができる。したがって、これらの測定値は、熱処理を受けている間、部品がどのように変形しているかを示すものであってもよい。
【0021】
いくつかの例では、1つ以上のクランプ装置は、クランプに接続されたリニアエンコーダをさらに備え、リニアエンコーダは、クランプの位置を測定するように構成され、処理および制御システムは、リニアエンコーダから信号を収集するようにさらに構成される。
【0022】
この構成により、サーボモータの精度とは無関係に、クランプの絶対位置を知ることができる。クランプの位置は、モータから(例えばエンコーダやレゾルバを介して)得ることができるが、(サーボ)モータとクランプの間に中間部品がある場合、(サーボ)モータから与えられる位置は必要または望ましいほど正確でない可能性がある。したがって、クランプに接続されたリニアエンコーダを使用することで、より正確なクランプの位置を持つことが可能になる。
【0023】
いくつかの例では、モータは、例えばスピンドルを含むリニア駆動機構を介してクランプと動作可能に接続されてもよい。これらの場合、クランプは、単一方向、例えば、実質的に垂直に沿って移動させることができる。いくつかの例では、駆動機構を有するモータは、回転可能に取り付けられてもよく、例えば、モータはソケットに取り付けられてもよい。そして、モータは、クランプの移動方向が好適な方法で固定され得るように、ソケット内で好適な位置を占めてもよい。本開示の異なる実施例では、クランプは、実質的に水平に、実質的に垂直に、斜めに、又はそれらの組み合わせで駆動されてもよい。
【0024】
いくつかの実施例では、モータは、1つ以上の自由度を有するより複雑な駆動機構でクランプと動作的に接続されてもよい。例えば、動作接続は、いくつかの異なるアクチュエータを含んでもよい。この場合、モータを回転させたり方向を変えたりする代わりに、駆動機構は、クランプを所望の方向に駆動するための調整を行うことができる。
【0025】
第2の態様では、部品に対して行われる熱処理中にリアルタイムで変形補償を行うための方法が提供される。本方法は、本明細書の開示例のいずれかによる部品とシステムとを提供することを含む。本方法は、1つ以上のクランプ装置によって部品をクランプすることと、部品に対して熱処理を行うことと、クランプの1つに接続されたロードセルの1つによって1つ以上の負荷を測定することとを更に備える。そして、測定された荷重の関数としてクランプを移動させることができる。
【0026】
この方法は、熱処理中に部品に発生する変形をリアルタイムで補正する。さらに、補償は適応的であり、上述したように各部品の特殊性が考慮される。
【0027】
1つのクランプ装置または2つ以上のクランプ装置を使用することにより、特定の部品および/または特定の熱処理における補償の要求に合わせて補償を調整することが可能になる。例えば、熱処理を受ける部品、例えば材料、サイズ及び/又は厚さ、並びに部品に適用される熱処置の延長及び位置に応じて、支持構造の特定の位置に配置され、部品の特定の領域でクランプされるある数のクランプ装置が好ましい。
【0028】
支持構造および対応するクランプによってクランプされる部品の領域におけるクランプ装置の適切な数および位置は、計算シミュレーションに従って、または試行錯誤に基づいて選択され得る。また、クランプや複数のクランプの移動方向は、必要に応じて調整することができる。
【0029】
この概念は、部品が変形し、その変形をリアルタイムで補正することが望まれる他の状況にも適用可能である。例えば、部品又は工具が修正され、これにより部品又は工具の他の部分に変形が生じる場合、本開示及び提案する解決策も適用可能である。
【0030】
本開示の非限定的な例が、添付の図を参照しながら、以下に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【
図1】
図1は、一実施例による車両用部品に対して行われる熱処理中にリアルタイムで変形補償を行うように構成されたシステムを示す。
【
図2】
図2は、一実施例によるクランプ装置を概略的に示す。
【
図3】
図3は、一実施例によるクランプ装置と処理及び制御システムとの間のいくつかの接続を概略的に示す。
【
図4】
図4は、車両用部品に対して行われる熱処理中にリアルタイムで変形を補償するための方法のフローチャートを示す図である。
【0032】
図もまた、例示的な実施態様に言及し、請求された主題を理解するための補助としてのみ使用され、いかなる意味でも限定するものではない。
【発明を実施するための形態】
【0033】
図1は、車両用部品130に対して行われる熱処理中にリアルタイムで変形を補償するように構成されたシステム100の一例を示している。
【0034】
システム100は、支持構造110と、支持構造110によって支持される1つ以上のクランプ装置120と、処理および制御システム(310、
図3に模式的に示す)とを備える。
【0035】
支持構造110は、1つ以上のクランプ装置120を支持または運搬するために役立つ任意のタイプの構造体または固定具であってよい。構造物のサイズ及び形状は、熱処理を受ける構成要素に適合していてもよい。車両骨格に適した構成要素は、例えば、Bピラー、Aピラー、バンパー、ロッカー、フロントレール及びリアレール等を含む。
【0036】
例えば、
図1に示すように、一例では、支持構造110は、互いに実質的に平行な2つの縦棒と、それらの間で実質的に平行で、縦棒に実質的に垂直な5つの横棒とを含むグリッド構造から構成されてもよい。このグリッドは、
図1に示されるように、実質的に長方形の開口部を有する実質的に長方形のベース上に配置されてもよい。1つ以上の横方向バーは、クランプ装置120のための支持下部構造が取り付けられる、上方に延びる突出部を有していてもよい。
【0037】
上記の段落に記載された要素の形状、タイプ及び/又は数は単に例示であり、他の形状、タイプ及び/又は数の要素が使用されてもよいことを理解されたい。いくつかの実施例では、ベース及びバーは、単一の構成要素であってもよい。いくつかの他の例では、長手方向のバーは、長手方向のバーよりも短い1つ以上のバーを含んでもよい。いくつかの他の例では、支持構造110は、1つ以上の実質的に長方形のフレームから構成されてもよく、少なくとも2つのフレームがある場合、2つ以上のフレームがその間に取り付けられる。これらの構成および他の構成は、それらの間で所望により組み合わせることができる。
【0038】
この種の支持構造110は、例えば部品130に対して行われる熱処理及び/又は熱処理が適用される部品130の領域に応じて、クランプされるべき部品130に沿った所望の位置に所望の数のクランプ装置120を配置することを可能にする。したがって、変形の補償は、構成要素130及び処理後の熱処理に対して最適化することができる。
【0039】
いくつかの実施例では、クランプ装置120は、実質的に支持構造110の中央に配置されてもよい。いくつかの他の例では、クランプ装置120は、支持構造110の端部又はその近傍に配置されてもよい。一般に、任意の数のクランプ装置120が、支持構造110のどこに配置されてもよい。このようにして、クランプ装置(複数可)120は、部品130の一部であっても部品130全体に沿ってであっても、部品130の必要な場所で熱処理中に部品130の変形を補償することを可能にする。
【0040】
図2は、実施例によるクランプ装置120を模式的に表している。クランプ装置120は、クランプ121と、ロードセル122と、モータ124、例えばサーボモータまたはステッピングモータとを有する。クランプ121は、部品130の一部をクランプするように構成され、ロードセル122は、部品130に対して行われる熱処理に起因して生じ得る負荷を検出するように構成され、クランプ121は、モータ124によって垂直に移動可能である。
【0041】
ロードセル122は、クランプ121に接続されていてもよい。クランプ121は、空圧式クランプであってもよい。この例では、ロードセル122は、クランプ121の下方にある。他の例では、ロードセル122は、異なる位置、例えば、クランプ121の上方に配置されてもよい。ロードセル122の位置は、部品130に対する熱処理によって部品130に蓄積された応力が解放されることによって部品130に加わる力をロードセル122が測定することができるような位置である。ここで、「力」という用語は、例えば、力、重量、荷重、引張、圧縮、圧力、トルク、またはロードセル122によって測定される当業者が理解し得る任意の適切な大きさを含むと理解されるものとする。
【0042】
ロードセル122によって測定される値は、例えば固定基準または以前の測定値に関して、絶対値または相対値であってもよい。
【0043】
ロードセル122は、引張荷重および/または圧縮荷重に耐えることができる。
【0044】
モータ124は、クランプ121に動作可能に接続されている。
図2において、モータ124とクランプ121は、リニア駆動機構で動作可能に接続されている。具体的にこの例では、モータは、モータ124に取り付けられたスピンドル123を介して接続されている。この例では、スピンドル123のシャフト126の先端にロードセル122が配置されている。したがって、部品130に生じた変形を補償するために、サーボモータ124はスピンドル123に作用し、シャフトはスピンドルハウジングの中または外に移動し、それによってクランプを上方または下方に移動させることができる。この特定の実施例では、全てのクランプは実質的に垂直に駆動されるように配置されているが、他の実施例では、クランプ及びモータは、クランプを他の直線方向に、又はより複雑な軌跡に沿って駆動するように配置されてもよい。
【0045】
いくつかの例では、モータ本体は、対応するクランプが移動され得る方向に沿って調整できるように、回転可能又は枢動可能に取り付けられてもよい。
【0046】
以下に説明するように、モータ124の移動は、少なくともロードセル122によって事前に測定された力に基づいて実行される。この力は、部品130に蓄積された応力の解放の直接的な結果であり、ロードセル122はこれを正確に検出することができる。したがって、ロードセル122によって測定された力に応答して、それに従ってモータ124を駆動することにより、正確で堅牢な変形補償のシステムを実現することができる。
【0047】
モータ124は、この目的に適した任意のモータ、すなわち、モータ124のシャフトを駆動することによってクランプ121の移動の自動化を可能にする任意のモータ124であってよい。例えば、モータ124は、ステッピングモータ、又はエンコーダ若しくはレゾルバを有するサーボモータであってもよい。
【0048】
いくつかの例では、クランプ装置120は、モータ124に取り付けられた減速歯車(図示せず)を含むこともできる。これにより、アクチュエータ(例えばスピンドル)に対するモータ124の出力軸の速度を低下させるがトルクを増加させることができ、したがって、より重い重量を移動させることができる。減速機は、サーボモータ124及びスピンドル123に取り付けられたギアボックス、例えば遊星ギアボックスであってもよい。いくつかの実施例では、減速機はサーボモータ124に一体化されてもよい。
【0049】
いくつかの他の実施例では、クランプ装置120はまた、クランプ装置120のクランプ121に接続されたリニアエンコーダ125を具備している。リニアエンコーダ125は、対応するクランプ121の絶対位置を測定するように構成される。すなわち、クランプ121の絶対位置は、モータとは独立して取得することができる。クランプ装置120が複数の構成要素からなり、各構成要素がそれ固有の欠陥または不完全性を有する場合があるという事実は、サーボモータのデータから得られる位置測定値が所望するほど正確でない原因となり得るものである。リニアエンコーダ125は、位置のより正確で堅牢な測定値を有することを可能にする。
【0050】
いくつかの例では、クランプ装置120は、1つまたは複数のクランプ装置120のための初期基準位置を決定するように構成された位置センサ(図示せず)を含んでいる。これにより、クランプ装置120を、クランプ装置120のその後の動きの基準となる初期の既知の位置に配置することができる。
【0051】
この初期基準位置を決定するために、任意の種類の位置センサを使用することができる。しかし、精度を向上させるために、磁気位置センサを使用することができる。一般に、磁気センサは誘導型センサよりも正確である。また、一般に、磁気センサと誘導センサは、接触センサと光学センサよりも堅牢である。
【0052】
先の実施例は組み合わせてもよく、例えば、クランプ装置120がギアボックスとリニアエンコーダ125とから構成されてもよい。
【0053】
図3は、一実施例によるクランプ装置120と処理・制御システム310との間の接続および通信路を概略的に示す図である。処理および制御システム310は、1つまたは複数のクランプ装置120からデータを受信および収集し、受信したデータを処理し、1つまたは複数のクランプ装置120の動作、例えば動きを制御することを担当する。一般に、処理および制御システム310は、システム100のすべてのクランプ装置120からデータを収集し、制御する。処理および制御システム310は、プログラマブルロジックコントローラ(PLC)のような産業用コンピュータであってもよい。
【0054】
例えば、処理及び制御システム310は、ロードセル122から信号を収集し、検出された荷重に基づく信号をサーボモータ124に送信して、部品130に行われる熱処理による変形を補償するように構成される。本明細書では、「データ」及び「信号」という用語を互換的に使用することができる。また、用語「感知」、「収集」、「測定」、及び「検出」は、本開示を通じて互換的に使用されてもよい。
【0055】
処理及び制御システム310は、入力信号を制御するサブシステム311、モータ124、すなわち出力信号を制御するサブシステム312、及び中央処理装置(CPU)を構成するサブシステム313の3つのサブシステムで構成されてもよい。
【0056】
サブシステム311は、1つまたは複数のクランプ装置120からデータを受信する。例えば、サブシステム311は、ロードセルから信号を収集する。ロードセル122からの信号は、ロードセル122によって測定される部品130上の加熱プロセスによって引き起こされる変形によって部品130の一部が受けている力であってよい。いくつかの例では、サブシステム311は、さらに、リニアエンコーダ125から信号122を収集する。リニアエンコーダ125からの信号は、リニアエンコーダ125によって測定されるクランプ121の絶対位置であってよい。
図3に示すように、いくつかの他の実施例では、サブシステム311は、モータ124から信号を収集する。モータ124からの信号は、例えば、サーボモータ124の電流と、モータ124の位置、例えば、モータ124のエンコーダによって与えられる角度位置であってもよい。さらにいくつかの他の例では、サブシステム311は、1つまたは複数のクランプ装置120の基準初期位置を決定するように構成された位置センサから信号を収集する。これらの信号のすべて、またはこれらの信号のいくつかが、サブシステム311によって検出されてもよい。
【0057】
サブシステム312は、モータ124が動作を開始し、それらが対応するクランプ121を垂直に動かして部品130の解放された応力を補償するように、サーボモータ124のうちの1つ以上に信号を送信する。サブシステム312によって送信される信号は、例えば、モータ124が達成しなければならない角度位置、または一般に、対応するクランプ121が所望の位置に移動されるようにモータ124が移動することを可能にする任意の信号であってよい。サブシステム312によって送信される信号は、少なくともロードセル122からの収集されたデータに応答して、かつそれに従って生成されてもよい。
【0058】
場合によっては、制御信号は、測定される変形を補償するために、クランプが異なる方向に駆動され得るように、モータの向きの適応を含むこともできる。
【0059】
サブシステム313は、出力信号を得るために、例えばロードセル122から測定されたデータを処理することを担当する。また、サブシステム313は、通信を担当してもよい。例えば、サブシステム313は、1つ以上の外部装置から信号を受信および/または送信してもよい。外部デバイスは、別の処理および制御システム310、例えば、部品130上で実行されている加熱プロセスを制御する処理および制御システム310と、外部コンピュータを含んでもよい。
【0060】
処理および制御システム310はまた、メモリ(図示せず)を含んでもよい。メモリは、一般に、例えばサーボモータ124を駆動する出力データを得ることを可能にする、収集された入力データに対して実行される命令を格納する。また、メモリは、入力信号及び/又は出力信号のようなデータを格納してもよい。
【0061】
処理中の適切な位置を決定することは、変形、構成要素の幾何学的形状、及び実施されている処理(例えば、まだ実施される予定の処理の残りを含む)の分析に基づいてもよい。いくつかの例では、処理及び制御システムを訓練するために、機械学習プロセスが採用されてもよい。適切な学習段階の後、機械学習アルゴリズムは、結果として生じる部品の形状が所望のものとなるように、クランプの位置を適合させることができる。
【0062】
図4は、車両用の部品に実行される熱処理中にリアルタイムで変形補償を行うための方法400のフローチャートを示している。
【0063】
方法400は、ブロック410において、車両用部品130と、例えば
図1~3のいずれかに開示されているように、車両用部品に対して行われる熱処理中にリアルタイムで変形補償を行うように構成されたシステムとを提供することを含む。
【0064】
部品130は、任意の成形された車両用部品であってよい。例えば、構成要素130は、バンパー、ピラー(例えば、Aピラー、Bピラー、Cピラー)、サイドインパクトビーム、及びロッカーパネルのいずれかであってもよい。
【0065】
本方法は、ブロック420において、1つ以上のクランプ装置120によって構成要素130をクランプすることをさらに含む。クランプ121は、構成要素130をクランプする。クランプすることは、いくつかの例において、前の形成工程から生じる構成要素の初期変形を適用することを含んでもよい。
【0066】
構成要素130が1つ以上のクランプ装置120によってクランプされた状態で、方法400は、ブロック430において、1つ以上のクランプ装置120の初期基準位置を決定することをさらに含んでもよい。上記で説明したように、この初期位置は、1つ以上のクランプ装置120のその後の動きのための基準となり得る。
【0067】
部品130が1つ以上のクランプ装置120によってクランプされ、1つ以上のクランプ装置120の初期基準位置が知られると、方法400は、ブロック440で部品130に対する熱処理を開始することをさらに備える。
【0068】
熱後処理処理は、構成要素130全体を加熱することを含んでもよいし、局所熱処理、すなわち、構成要素130の全体ではなく1つまたは複数の領域が加熱されることを含んでもよい。他の例では、熱処理は、構成要素全体のアニールを含んでもよい。
【0069】
熱処理は、構成要素130の微細構造を変化させてもよい。例えば、局所的な熱処理は、溶接及びソフトゾーンの形成の少なくとも一方を含んでもよい。いくつかの例では、構成要素130は、溶接に供される。構成要素130は、構成要素130の複数の領域において、部分的に又は実質的に重なる時間で溶接されてもよい。同じ溶接技術又は異なる溶接技術が、構成要素130の異なる領域に適用されてもよい。いくつかの他の例では、構成要素130にソフトゾーンが形成されている。1つ以上のソフトゾーンが、構成要素130に、例えば構成要素130の異なる領域に作成されてもよい。ソフトゾーン領域のうちの2つ以上は、少なくとも部分的に重なっていてもよい。また、部品130に2つ以上の熱処理が施されることが想定される。2つ以上の処理は、少なくとも部分的に、時間的に重なってもよい。
【0070】
熱処理は、レーザによる加熱、誘導加熱、構成要素に電流を流すことによる加熱、または任意の代替的な加熱方法を含んでもよい。
【0071】
本方法は、ブロック450において、クランプ121に接続されたロードセル122によって荷重440を測定することをさらに含む。一般に、すべてのクランプ121は、接続されたロードセル122を有してよく、すべてのロードセル122は、対応する荷重を測定する。しかしながら、すべてのクランプが可動でない、および/またはすべてのクランプが接続されたロードセルを有していない他の構成も可能である。
【0072】
方法400は、測定された荷重に応答して、かつ測定された荷重に従って、対応するサーボモータ124によってクランプ121を例えば460移動させることをさらに含む。
【0073】
この目的のために、ロードセル122によって測定された荷重は、処理および制御システム310に伝送される。処理および制御システム310は、ロードセル122によって測定された荷重を検出し、その荷重を処理する。この荷重に基づいて、処理および制御システム310は、モータ124によって実行されるべきアクションを決定する。一般的な動作は、クランプ121を垂直方向に移動させることである。このアクションは、対応するモータ124への信号によって示される。
【0074】
処理および制御システム310が、クランプ121を移動させる必要がないと結論付けることが起こり得る。この場合、処理および制御システム310は、対応するサーボモータ124にいかなる信号も送信せず、サーボモータ124を作動させないようにしてもよい。いくつかの他の例では、クランプ121が移動される必要がないことを示す信号が、対応するサーボモータ124に送信されてもよい。
【0075】
処理および制御システム310は、任意のロードセル122からデータを収集してもよく、任意のサーボモータ124にシグナリングを送信してもよい。
【0076】
いくつかの例では、測定値を取得する周波数は、1~1000Hzであってよい。
【0077】
一般に、ステップ450及び460は複数回実行され、すなわち、システム100は、ロードセル(複数可)122による測定値を連続的に受信し、部品130における解放応力を補償するためにサーボモータ(複数可)124によってクランプ(複数可)121の位置の調整(複数可)を連続的に決定して送信する。
【0078】
この方法400は、部品130に蓄積された解放された応力のロバストかつ正確な変形補償を可能にする。
【0079】
任意選択的に、方法400は、支持構造110に1つ以上のクランプ装置120を取り付けることをさらに含んでいてもよい。すなわち、いくつかの例では、支持構造110は、例えば、1つ以上のクランプ装置120が支持構造110に沿って又は支持構造110上を移動できない場合、1つ以上のクランプ装置120を支持構造110に固定してもよい。
【0080】
いくつかの他の例では、1つまたは複数のクランプ装置120は、支持構造110のどこに配置されてもよく、例えば、1つまたは複数のクランプ装置120が支持構造110に沿ってまたはその上を移動可能である場合、1つまたは複数のクランプ装置120は、支持構造110のどこに配置されてもよい。例えば、1つ以上のクランプ装置120の数および/または位置および/または方向は、計算シミュレーションに従って選択されてもよい。
【0081】
計算シミュレーションに従ってクランプ装置120の数及び/又は1つ以上のクランプ装置120の位置を選択することにより、例えば、部品130に適用される熱処理に、部品130及びその特徴に及び/又は処理が適用される部品130の領域(複数可)に補償を調整することができる。換言すれば、方法400は最適化される。
【0082】
本明細書では、いくつかの例のみが開示されているが、他の代替案、修正、使用、及び/又はその等価物が可能である。さらに、記載された実施例のすべての可能な組み合わせも対象となる。したがって、本開示の範囲は、特定の例によって限定されるべきではなく、後に続く特許請求の範囲の公正な読解によってのみ決定されるべきものである。
【手続補正書】
【提出日】2024-08-28
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
鋼のブランクを成形することによって得られた部品に対して行われる熱処理中にリアルタイムで変形を補償するための方法であって、
(A)変形を補償するためのシステムを提供するステップであって、
前記システムが、
(a)支持体と、
(b)前記支持体とともに配置された2つ以上のクランプ装置であって、前記2つ以上のクランプ装置のそれぞれが、
(b1)前記部品を把持するように構成されたクランプと、
(b2)前記クランプを駆動するモータと、
(b3)前記クランプに接続され、前記部品に対して行われる前記熱処理中に発生した前記部品の変形に起因して前記クランプに作用する荷重を検出するように構成されたロードセルと、
(b4)前記クランプ装置の前記ロードセルから信号を収集し、検出された前記荷重に基づいて前記クランプ装置の前記モータに信号を送信して前記クランプ装置の前記クランプを移動するように構成された処理および制御システムと、を備え、
(b5)前記クランプは、前記部品の異なる領域を把持するように配置される、2つ以上のクランプ装置を備える、ステップと、
(B)前記鋼のブランクを成形した後に得られる前記部品を提供するステップと、
(C)前記2つ以上のクランプ装置によって、前記部品の異なる領域をクランプするステップと、
(D)前記部品に局部的な熱処理を行うステップと、
(E)前記クランプの一つに接続された少なくとも一つの前記ロードセルによって一つ又は複数の荷重を測定するステップと、
(F)測定された前記複数の荷重に基づいて、一つ又は複数のクランプ装置の前記モータに前記信号を送信して、前記測定された前記複数の荷重の関数として前記一つ又は複数の前記クランプ装置の前記クランプを移動し、前記局部的な熱処理に起因する変形を補償するステップ、とを含む方法。
【請求項2】
前記モータが、エンコーダまたはレゾルバを有するサーボモータである、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記モータがステッピングモータであることを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項4】
前記モータが、スピンドルを含むリニア駆動機構を介して前記クランプと作動的に接続される、請求項1乃至3のいずれかに記載の方法。
【請求項5】
前記モータが回転可能または枢動可能に取り付けられている、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記一つ又は複数のクランプ装置がさらに前記クランプに接続されたリニアエンコーダを有し、
前記リニアエンコーダは前記クランプに接続され、
前記リニアエンコーダは、前記クランプの位置を測定するように構成され、
前記処理および制御システムは、前記リニアエンコーダから信号を収集するように構成される、請求項1乃至5のいずれかに記載の方法。
【請求項7】
前記一つまたは複数のクランプ装置がさらに、前記一つまたは複数のクランプ装置の基準初期位置を決定するように構成された位置センサを有する、請求項1乃至6のいずれかに記載の方法。
【請求項8】
前記一つ又は複数のクランプ装置のその後の移動のために、前記局部的な加熱処理の前に、前記一つ又は複数のクランプ装置の初期基準位置を決定することを含む、請求項1乃至7のいずれかに記載の方法。
【請求項9】
前記局部的な熱処理が、前記部品の微細構造を変化させるための熱処理である、請求項1乃至8のいずれかに記載の方法。
【請求項10】
前記熱処理が、溶接と、前記部品に異なる微細構造を有する領域を形成することの少なくとも一方を含む、請求項1乃至9のいずれかに記載の方法。
【請求項11】
前記部品が、硬化した超高強度鋼(UHSS)で作られている、請求項1乃至10のいずれかに記載の方法。
【請求項12】
前記部品が、熱間成形ダイクエンチプロセスから得られる、請求項1乃至11のいずれかに記載の方法。
【請求項13】
前記部品が車両骨格の部品である、請求項1乃至12のいずれかに記載の方法。
【外国語明細書】