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特開2024-174958統合されたイメージング及び医療デバイスの配送装置及び使用方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024174958
(43)【公開日】2024-12-17
(54)【発明の名称】統合されたイメージング及び医療デバイスの配送装置及び使用方法
(51)【国際特許分類】
   A61F 2/954 20130101AFI20241210BHJP
   A61B 1/045 20060101ALI20241210BHJP
   A61B 8/12 20060101ALI20241210BHJP
【FI】
A61F2/954
A61B1/045 623
A61B8/12
【審査請求】有
【請求項の数】16
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024153642
(22)【出願日】2024-09-06
(62)【分割の表示】P 2021532329の分割
【原出願日】2020-01-08
(31)【優先権主張番号】1900264.1
(32)【優先日】2019-01-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(31)【優先権主張番号】1911259.8
(32)【優先日】2019-08-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(71)【出願人】
【識別番号】503116084
【氏名又は名称】バスクテック リミテッド
【氏名又は名称原語表記】VASCUTEK LIMITED
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100174023
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 怜愛
(72)【発明者】
【氏名】ロバート ランブルズ
(72)【発明者】
【氏名】アライア チョウダリー
(57)【要約】      (修正有)
【課題】本発明は、統合されたイメージング及び医療デバイス配送装置を提供する。
【解決手段】展開可能な医療デバイス5を保持するための保持手段と;装置を通るナビゲーション経路を区画するイメージングプローブ管腔10と;を備え、ナビゲーション経路は、イメージングプローブ11が装置を介して相互に軸線方向に移動可能であることを可能にし、装置は、ナビゲーション経路に沿って1つ又は複数の基準点7をさらに備え、保持された展開可能な医療デバイス5に対する位置情報を提供する。
【選択図】図4B
【特許請求の範囲】
【請求項1】
統合されたイメージング及び医療デバイス配送装置であって、
展開可能な医療デバイスを保持するための保持手段と;
前記装置を通るナビゲーション経路を区画するイメージングプローブ管腔と;
を備え、
前記ナビゲーション経路は、イメージングプローブが前記装置を介して相互に軸線方向
に移動可能であることを可能にし、
前記装置は、前記ナビゲーション経路に沿って1つ又は複数の基準点をさらに備え、保
持された展開可能な医療デバイスに対する位置情報を提供する、統合されたイメージング
及び医療デバイス配送装置。
【請求項2】
前記1つ又は複数の基準点は、前記ナビゲーション経路の長さに沿って配置されたマー
カーを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記1つ又は複数の基準点は、前記イメージングプローブ管腔内に、前記イメージング
プローブ管腔に沿ったイメージングプローブのさらなる進行を妨げるように寸法が決めら
れた、規制部を、含む、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
使用中、展開可能な医療デバイスが、当該展開可能な医療デバイスの近位端が前記装置
の近位端から所定量だけ離れた状態で、前記装置の近位端に向かって配置される、請求項
1~3のいずれか一項に記載の装置。
【請求項5】
前記イメージングプローブ管腔は、保持されている展開可能な医療デバイスの内部を延
在する、請求項1~4のいずれか一項に記載の装置。
【請求項6】
前記イメージングプローブ管腔は、前記装置の中央シャフトを通って延在する、請求項
1~5のいずれか一項に記載の装置。
【請求項7】
前記中央シャフトの少なくとも一部が、スペクトル的に透明な材料で形成されている、
請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記イメージングプローブ管腔は、装置内で、保持されている展開可能な医療デバイス
の外部に、延在する、請求項1~5のいずれか一項に記載の装置。
【請求項9】
前記イメージングプローブ管腔は、前記装置内で、保持されている展開可能な医療デバ
イスの外部に延在する、請求項1~4のいずれか一項に記載の装置。
【請求項10】
保持されている展開可能な医療デバイスの外部に設けられるイメージングプローブ管腔
は、複数のプローブ管腔のうちの第1プローブ管腔であり、第2イメージングプローブ管
腔は、イメージングプローブが展開可能な医療デバイスの内部に導入されることを可能に
するために、前記装置を中心にて通過する、請求項9に記載の装置。
【請求項11】
内側及び外側シースをさらに備え、
前記内側シースは、前記医療デバイスを展開に対抗して保持し、
前記外側シースは、前記内側シースと前記装置の外部との間の前記第1管腔をカプセル
化する、請求項9又は10に記載の装置。
【請求項12】
前記展開可能な医療デバイスは、実質的に細長い管状部材を備える、請求項1~11の
いずれか一項に記載の装置。
【請求項13】
前記展開可能な医療デバイスは、ステントデバイスを備える、請求項1~12のいずれ
か一項に記載の装置。
【請求項14】
前記装置の前記近位端に設けられた非外傷性先端をさらに備える、請求項1~13のい
ずれか一項に記載の装置。
【請求項15】
前記又は各イメージングプローブ管腔は、前記先端まで延在する、請求項14に記載の
装置。
【請求項16】
前記規制部は、前記先端に沿ったイメージングプローブの動きを妨げる、請求項3に記
載の装置。
【請求項17】
前記ナビゲーション経路は、視覚化セクションを含み、
前記基準点は、前記イメージングプローブの測定及び方向認識を可能にするために、前
記視覚化セクション内に設けられる、請求項1~16のいずれか一項に記載の装置。
18.
【請求項18】
請求項1~17のいずれか一項に記載の装置を使用して医療デバイスを展開する方法で
あって、
前記方法は、
前記ナビゲーション経路の最遠位範囲にイメージングプローブを挿入するステップと;
部位のイメージング、ロードマッピング、又は測定のうちの1つ又は複数のために、前
記イメージングプローブを前記装置の近位範囲まで前進させるステップと;
前記装置上の前記イメージングプローブの位置を安定させて前記装置全体を動かすこと
によって、又は、前記部位に対する前記装置の位置を安定させて前記装置内で前記イメー
ジングプローブを動かすことによって、前記部位に対して前記イメージングプローブを動
かすステップと;
を含む、方法。
【請求項19】
前記イメージングプローブは、前記装置上の前記イメージングプローブの位置を前記部
位に対する所望位置に安定させて、前記医療デバイスの展開前に前記イメージングプロー
ブが検出可能な特徴を視覚化するまで前記装置全体を動かすことによって、前記部位に対
して動かされる、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記イメージングプローブは、前記部位に対する前記装置の位置を安定させ、前記装置
内で前記イメージングプローブを動かして、前記展開された医療デバイスのランディング
ゾーンを視覚化することによって、前記部位に対して動かされる、請求項18又は19に
記載の方法。
【請求項21】
前記1つ又は複数の基準点によって定義される前記近位範囲まで前記イメージングプロ
ーブを移動させるステップと、
前記プローブを使用して所望部位特徴の位置を特定するステップと、
必要に応じて前記装置の位置を調整し、それにより、前記医療デバイスの前記近位端が
適切な展開位置に位置する、ステップと、
をさらに含む、請求項18~20のいずれか一項に記載の方法。
【請求項22】
請求項8~10のいずれか一項に記載の装置を使用して医療デバイスを展開する方法で
あって、
前記方法は、
前記イメージング管腔の前記ナビゲーション経路の最遠位範囲にイメージングプローブ
を挿入するステップであって、前記イメージング管腔が、保持されている展開可能な医療
デバイスの外部に延在している、ステップと;
部位のイメージング、ロードマッピング、又は測定のうちの1つ又は複数のために、前
記イメージングプローブを前記装置の近位範囲まで前進させるステップと;
前記装置に対する前記イメージングプローブの位置を安定させて前記装置全体を動かす
ことによって、又は、前記部位に対する前記装置の位置を安定させて前記装置に対して前
記イメージングプローブを動かすことによって、前記部位に対して前記イメージングプロ
ーブを動かして、前記医療デバイスの適切なランディング部位を特定する、ステップと;
前記展開可能な医療デバイスの適切なランディング部位が決定された後、かつ、医療デ
バイスの展開の前に、前記イメージングプローブが前記展開可能な医療デバイス上の遠位
マーカーを検出し、前記部位に対するその位置を確認するまで、前記イメージングプロー
ブを前記イメージング管腔に沿って遠位に引き抜く、ステップと;
前記デバイスを展開するステップと;
を含む、方法。
【請求項23】
イメージングプローブを挿入するステップと、
前記部位の検査のために、前記拡張された医療デバイスの内部を前進するステップと、
をさらに含む、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記イメージングプローブは、前記拡張された医療デバイスの内部において前記装置を
中心にて通過する前記第2のイメージング管腔を通って前進される、請求項23に記載の
方法。
【請求項25】
医療デバイス配送システムであって、
請求項1~17のいずれか一項に記載された、統合されたイメージング及び医療デバイ
ス配送装置と:
前記保持手段によって保持される拡張可能なシース付きの医療デバイスと:
イメージングプローブ管腔に適合したイメージングプローブと;
を備えた、医療デバイス配送システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、イメージング案内血管手術で使用するための装置及び方法、特に、ステント
等の医療デバイスを配送するためのそのような装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
イメージング案内血管手術は、通常はX線下で広く実施されているが、治療前又は治療
後に血管部位を検査するために、スタンドアロンの案内カテーテルに取り付けられた血管
内イメージングプローブをますます採用している。これに関連して、血管疾患の治療を支
援するために特に効果的であることが知られている血管内イメージングモダリティは、血
管内超音波(IVUS: lntravascular Ultrasound)及び光コヒーレンストモグラフィー(OC
T: Optical Coherence Tomography)であり、それぞれの長所と短所は互いに補完的であ
ることが知られている。IVUSの利点は、造影剤を使用する必要がないことと、IVUSの被写
界深度が深いという特徴と、を含む。ただし、IVUSは、明瞭性の問題があり得る。
【0003】
比較すると、OCTは、造影剤を必要とし、感覚浸透の深さがより浅いが、より優れた画
像解像度を生成するため、より優れたエッジ検出をもたらす。したがって、技術分野では
、補完的な機能の恩恵を受けるために、複数のイメージングモダリティを単一のイメージ
ングプローブに組み合わせること(例えば、超音波トランスデューサーと光学トランスデ
ューサーとをそのようなプローブの単一のヘッドに取り付けることによって)が、有利で
あることが広く認識されている。
【0004】
スタンドアロンのIVUSイメージングプローブは、造影剤を使用して分枝血管を検出する
必要を無くすために、大動脈瘤の治療等の標準的な血管内処置中にX線イメージングと組
み合わせて使用することが特に知られており、これは、造影剤が合わない患者にとっての
利点である。X線を使用することは、血管をロードマップし、医療デバイスの放射線不透
過性マーカーを検出するためのそのような処置中の標準的なプラクティスであるが、他の
イメージングモダリティは、適切なイメージングレジストレーション機能で同じことを行
う能力を持っていることが知られており、これは、他のイメージングモダリティが、X線
と互換的に使用されるか、又は、X線を完全に置き換え、それにより、患者の放射線の被
曝を低減又は除去すること可能にする。
【0005】
処置的には、独立した案内イメージングカテーテルを使用して医療デバイスを治療部位
に配送することは、独立したイメージングカテーテル及び必要な医療デバイス配送装置を
挿入する及び引き抜くことにより、侵襲的な処置ステップを追加する。
【0006】
この点で、独立したイメージングカテーテルを使用した、ステントグラフト等の医療デ
バイスを配送及び展開する方法は、通常、以下のステップを踏む:
1. ガイドワイヤー上の案内イメージングカテーテルを治療部位に挿入する;
2. X線をオンにして、血管環境の特徴を検出する際にイメージングプローブの相対位置
をマッピングすることにより、又は、プローブを血管を通して引き戻して、一連の断面画
像によって血管の線形表現を再構築してから、プローブを再び治療部位に向けて前進させ
ることにより、ターゲット血管をロードマップする。
3. ステント配送装置を別のガイドワイヤーに挿入し、随意的にX線を使用してイメージ
ングプローブに対するステントの位置を検証する。
4. 治療部位にて医療デバイスを展開する。
5. プローブは、展開された医療デバイスの外部にあるため、展開されたデバイスのラ
ンディングゾーンを検査できるように、医療デバイス管腔を通って再前進する前に、引き
抜かれる必要がある。
【0007】
上記の処置はやや一般化されており、様々な解剖学的治療や医療デバイスに適合され得
る;例えば、分岐体デバイスは、腎臓枝のすぐ下と大動脈分岐部の上に配置される必要が
あり、脚デバイスは、腸骨枝のすぐ上に配置される必要がある。
【0008】
それにもかかわらず、重要なステップ2及び3は、ロードマッピングと血管環境の測定と
を必要とする。これは、X線被曝、又は、血管内イメージングプローブが血管内に存在す
るがデバイス配送装置の外部に存在することの、いずれかを必要とするが、これは、外傷
性であり得る。ステップ5は、デバイス配送装置とは独立してイメージングカテーテルを
引き抜く及び再前進させるための追加のステップを示しており、EVAR(血管内動脈瘤修復
術: EndoVascular Aneurysm Repair)等の標準的な処置よりも侵襲性が高くなっている。
【0009】
したがって、通常、固定イメージングプローブを、ステントグラフト、バルブ、又は固
定具等のデバイスに対して遠位又は近位の位置に固定し、処置の時間及びステップ数を大
幅に短縮することにより、イメージング装置を治療カテーテルに統合することが、既知の
概念となっている。それはまた、ステントグラフト配送装置の挿入及び引き抜きとは別に
、血管測定及び治療後検査のためのイメージングカテーテルの繰り返しの挿入及び引き抜
きの外傷性効果を低減する。
【0010】
これに関して、W02004051579(特許文献1)は、血管のロードマッピングは、展開され
るステントと同じカテーテル上に結合され得るIVUSプローブによっても達成され得る
ことを教示している。そのような場合、組み合わされた案内カテーテルはその部位へ前進
し、血管を通って引き戻されて、血管及びその枝をロードマップし、そして再びステント
展開のための適切な位置へ前進する。イメージングプローブは、同じカテーテル上におい
て、配送装置を引き抜かなくてもステントの並置を検査することができる。
【0011】
ステント又は同様の医療デバイスと同じカテーテルの特定の位置で、固定イメージング
要素として、又は別個のイメージングプローブの統合として、イメージングプローブを使
用する方法のいくつかの開示があるが、ステントに対して配送装置上の固定位置にあるプ
ローブの統合には、重要な処置上及び実際上の制限がある。これらの制限は次のとおりで
ある。
【0012】
1. 実際には、多くの医学的治療は、複数の医療デバイスが展開されることを必要とす
るため、各配送装置にイメージングプローブを固定することは、製造コストが高いととも
に、イメージングプローブのいずれかが故障するリスクがある。
【0013】
2. ステントのいずれかの端にプローブを固定することは、閉塞を防ぐために、ステン
トの反対側の見えない端が隣接する全ての分枝血管を通過したことを確認するための実際
的な能力を、制限する。これは、処置の一部としてXの使用を必要として、固定されたイ
メージングプローブを血管の特徴に合わせるために、組み合わせられたカテーテルを長手
方向に繰り返し操作することによってのみ、達成できる。
【0014】
3. 治療カテーテルを含む様々な外科用装置への別個のイメージングカテーテル管腔内
統合の従来技術の開示は、いずれかの端において分岐血管を閉塞することなくデバイスの
配送及び配送の検査における満たされていない処置の問題を解決するために、いかにして
そのようなアセンブリが構成され得るを開示していない。
【0015】
圧縮された血管内装置を含む配送装置の小型を維持する必要性から生じる実際的な問題
もある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0016】
【特許文献1】国際公開第2004051579号パンフレット
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
本発明それ自体は、上記で特定された問題を軽減しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明によれば、統合されたイメージング及び医療デバイス配送装置が提供され、統合
されたイメージング及び医療デバイス配送装置は;
展開可能な医療デバイスを保持するための保持手段と;
装置を通るナビゲーション経路を区画するイメージングプローブ管腔と;
を備え、
ナビゲーション経路は、イメージングプローブが装置を介して相互に軸線方向に移動可
能であることを可能にし、
装置は、ナビゲーション経路に沿って1つ又は複数の基準点をさらに備え、保持された
展開可能な医療デバイスに対する位置情報を提供する。
このようにして、配送機能とイメージング機能とを単一のツールに統合することは、ス
テント等の医療デバイスをより簡単かつ安全に展開できることを意味する。
【0019】
好ましくは、1つ又は複数の基準点は、ナビゲーション経路の長さに沿って配置された
マーカーを含む。イメージングプローブが、そのような基準点に配置され、分岐血管等の
特定の局所部位の特徴を特定した場合、それはマーカーから既知の距離にあるので、装置
によって運ばれた医療デバイスの相対的な位置を容易に確認することが可能になる。この
ようにして、展開に必要な医療デバイスの位置を調整することができる。
【0020】
便利には、1つ又は複数の基準点は、イメージングプローブ管腔内に、イメージングプ
ローブ管腔に沿ったイメージングプローブのさらなる進行を妨げるように寸法が決められ
た、規制部を、含む。この場合も、イメージングプローブが、規制部により、既知の近位
位置にあり、医療デバイスからの相対距離が既知であるため、医療デバイスのランディン
グへの必要に応じて装置を操作することができる。
【0021】
好ましくは、使用中、展開可能な医療デバイスは、展開可能な医療デバイスの近位端が
装置の近位端から所定量だけ離れた状態で、装置の近位端に向かって配置される。
【0022】
好ましい実施形態では、装置は、ナビゲーション経路に沿った位置にイメージングプロ
ーブをロックするロック手段を、さらに備える。
【0023】
便利には、イメージングプローブ管腔は、保持されている展開可能な医療デバイスの内
部を延在する。このようにして、イメージングプローブを装置の内部で前進及び後退させ
ることができ、したがって、そのような動きに起因する外傷を最小限に抑えることができ
る。さらに、イメージングプローブ管腔の内部化は、配送装置のプロファイルサイズを変
更又は増大する必要がないことを意味する。
【0024】
好ましくは、イメージングプローブ管腔は、装置の中央シャフトを通って延在する。便
利には、中央シャフトの少なくとも一部は、スペクトル的に透明な材料で形成されており
、それによって、利用可能な情報を強化する。
【0025】
便利には、イメージングプローブ管腔は、中央シャフトから外部化されているが、保持
されている展開可能な医療デバイスの内部を延在している。
【0026】
便利には、イメージングプローブ管腔は、装置内で、保持されている展開可能な医療デ
バイスの外部に、延在する。このようにして、イメージングプローブを使用して、医療デ
バイスを展開する前に、医療デバイスの上下の外部環境をイメージングすることができる
。医療デバイスがシースから外されると、イメージングプローブは、拡張された医療デバ
イスの内部を前進されて、例えば血管壁に損傷を与えることなく部位を検査することがで
きる。この点に関して、特定の実施形態では、展開可能な医療デバイスの外部に設けられ
るイメージングプローブ管腔は、複数のプローブ管腔のうちの第1プローブ管腔であり、
第2イメージングプローブ管腔は、イメージングプローブが展開可能な医療デバイスの内
部に導入されることを可能にするために、装置を中心にて通過する。
【0027】
好ましくは、装置は、内側及び外側シースをさらに含み、内側シースは、医療デバイス
を展開に対抗して保持し、外側シースは、内側シースと装置の外部との間に設けられるイ
メージングプローブ管腔をカプセル化する。したがって、シースを外す前の医療デバイス
の配送プロセス中に、外側シースは、汚染に対する外側のカバー又はシールドを提供し、
局所環境内での装置の移動を容易にする。
【0028】
便利には、装置と共に使用するための展開可能な医療デバイスは、実質的に細長い管状
部材を備える。好ましくは、展開可能な医療デバイスは、ステントデバイスを備える。そ
のようなステントデバイスは、展開前にシースによって圧縮された状態で保持される、拡
大する種類のものであり得る。
【0029】
便利には、装置は、装置の近位端に設けられた非外傷性先端をさらに備える。好ましく
は、その又は各イメージングプローブ管腔は、前記先端まで延在する。
【0030】
便利には、イメージングプローブ管腔の規制部は、前記先端に沿って所定点を通過する
イメージングプローブの動きを妨げる。好ましい実施形態では、規制部は、空気が管腔か
ら流出されることを可能にするために開放端のままに維持される、管腔の縮小された直径
のセクションによって、もたらされる。
【0031】
好ましくは、ナビゲーション経路は、視覚化セクションを含み、基準点は、イメージン
グプローブの測定及び方向認識を可能にするために、視覚化セクション内に設けられる。
そのような装置は、部位に対する医療デバイスのいずれかの端での位置決めを評価するた
めのイメージングプローブの測定可能な操作性を提供する。
【0032】
本発明のさらなる態様によれば、上記で定義された装置を使用して医療デバイスを展開
する方法が提供され、この方法は、以下のステップを含む:
ナビゲーション経路の最遠位範囲にイメージングプローブを挿入するステップ;
部位のイメージング、ロードマッピング、又は測定のうちの1つ又は複数のために、イ
メージングプローブを装置の近位範囲まで前進させるステップ;及び、
装置上のイメージングプローブの位置を安定させて装置全体を動かすことによって、又
は、部位に対する装置の位置を安定させて装置内でイメージングプローブを動かすことに
よって、部位に対してイメージングプローブを動かすステップ。
【0033】
これに関して、イメージング機能と展開機能とを単一のツールの使用方法に統合するこ
とにより、ステント等の医療デバイスの展開を強化することができる。
【0034】
好ましくは、イメージングプローブは、装置上のイメージングプローブの位置を部位に
対する所望位置に安定させて、医療デバイスの展開前にイメージングプローブが検出可能
な特徴を視覚化するまで装置全体を動かすことによって、部位に対して動かされる。
【0035】
便利には、イメージングプローブは、部位に対する装置の位置を安定させ、装置内でイ
メージングプローブを動かして、展開された医療デバイスのランディングゾーンを視覚化
することによって、部位に対して動かされる。そのため、必要に応じて、展開されたデバ
イスを検査及び再配置することができる。
【0036】
好ましくは、この方法は、
1つ又は複数の基準点によって定義される近位範囲までイメージングプローブを移動さ
せるステップと、
プローブを使用して所望部位特徴の位置を特定するステップと、
必要に応じて装置の位置を調整し、それにより、医療デバイスの近位端が適切な展開位
置に位置する、ステップと、
をさらに含む。
【0037】
本発明のさらなる態様によれば、上記で定義された装置を使用して医療デバイスを展開
する方法が提供され、イメージングプローブ管腔が、装置内に、かつ、保持されている展
開可能な医療デバイスの外部に、延在しており、この方法は:
イメージング管腔のナビゲーション経路の最遠位範囲にイメージングプローブを挿入す
るステップと;
部位のイメージング、ロードマッピング、又は測定のうちの1つ又は複数のために、イ
メージングプローブを装置の近位範囲まで前進させるステップと;
装置に対するイメージングプローブの位置を安定させて装置全体を動かすことによって
、又は、部位に対する装置の位置を安定させて装置に対してイメージングプローブを動か
すことによって、部位に対してイメージングプローブを動かして、医療デバイスの適切な
ランディング部位を特定する、ステップと;
展開可能な医療デバイスの適切なランディング部位が決定された後、かつ、医療デバイ
スの展開の前に、イメージングプローブが展開可能な医療デバイス上の遠位マーカーを検
出し、当該部位に対するその位置を確認するまで、イメージングプローブをイメージング
管腔に沿って遠位に引き抜くステップと;
デバイスを展開するステップと;
を含む。
【0038】
好ましくは、この方法は、展開された医療デバイスの内部にイメージングプローブを挿
入するステップと、部位の検査のために展開された医療デバイスの内部を前進するステッ
プと、をさらに含む。展開された医療デバイスの内部に設けられる第2イメージング管腔
は、この目的のために設けられ得る。
【0039】
このようにして、この方法は、展開前かつ拡張されたデバイスの内部を前進できるよう
になる前に、デバイスの上下の外部環境をイメージングして、干渉なしに部位を検査する
ために、使用することができる。
【0040】
本発明のさらなる態様によれば、医療デバイス配送システムが提供され、医療デバイス
配送システムは:
上記に定義される、統合されたイメージング及び医療デバイス配送装置と:
前記保持手段によって保持される拡張可能なシース付きの医療デバイスと:
イメージングプローブ管腔に適合したイメージングプローブと;
を備える。
【0041】
以下、本発明の特定の実施形態を、例として、添付の図面を参照しつつ説明する。
【図面の簡単な説明】
【0042】
図1】本発明による装置の概観を示す。
図2A】本発明の第1実施形態を示す。
図2B】本発明の第1実施形態を示す。
図2C】本発明の第1実施形態を示す。
図2D】本発明の第1実施形態を示す。
図2E】本発明の第1実施形態を示す。
図3A】本発明の第2実施形態を示す。
図3B】本発明の第2実施形態を示す。
図3C】本発明の第2実施形態を示す。
図4A】本発明の第3実施形態を示す。
図4B】本発明の第3実施形態を示す。
図5A】本発明の第4実施形態を示す。
図5B】本発明の第4実施形態を示す。
図5C】本発明の第4実施形態を示す。
図5D】本発明の第4実施形態を示す。
図5E】本発明の第4実施形態を示す。
【発明を実行するための形態】
【0043】
図1は、本発明による統合されたイメージング及び医療デバイス配送装置を組み込んだ
、医療デバイス配送システム1の要素の概観を示している。これに関して、この装置は、
中央シャフト2を備え、中央シャフト2内には、イメージングプローブ管腔が形成され、
中央シャフト2を通して、イメージングプローブがナビゲーション経路3に沿って移動す
ることができる。装置の近位端にある視覚化セクション4は、装置内に設けられた自己拡
張型ステントグラフト5の遠位端から装置の近位端まで延在する。
【0044】
本発明の第1実施形態のより詳細な図は、図2A図2Cに示されている。これに関し
て、図示されているように、圧縮された血管内デバイス5は、装置の近位領域内の外側シ
ース6によって拘束されている。マーカー7は、装置の近位端の先端部分8に設けられて
いる。
【0045】
ガイドワイヤ及びイメージングプローブ管腔9、10は、装置の遠位端から近位端まで
シャフト2を通って延在し、これらの管腔は、圧縮されたステントグラフト5を通って長
手方向及び内部に延在する。
【0046】
図2D及び図2Eを参照し、第1実施形態の装置の操作方法において、装置は、ターゲ
ット血管に挿入される。血管をイメージング及び再構築するためのプルバックイメージン
グプローブの場合、プローブ11は、先端を越えて治療部位まで前進し、その後、それが
配送装置内に位置するまで引き戻されることができる。あるいは、配送装置のカテーテル
は、近位限界に組み込まれたプローブ11を用いて前進され、その後、引き戻され、その
後、部位へ再び前進されることができる。前側を向いたイメージングプローブを統合する
ことは、配送装置全体を血管を通して部位へ前進させつつイメージングすることを可能に
する。
【0047】
統合されたプローブ11が、マーカー7等の1つ又は複数の基準点によって特定される
近位限界にあるとき、それは、オンボードの医療デバイス5から定義された距離にある。
したがって、プローブは、分枝血管の位置を特定することができ、配送装置は、デバイス
の近位端が、上の分枝血管から比較的既知の距離にあり、適切な展開位置にあるように、
必要に応じて調整されることができる。そのため、これはロードマッピングと同時に実現
できる。
【0048】
所定の位置に配置されると、医療デバイス5は、シースを外されることができる。並置
を確認又は調整するために、イメージングプローブは、それの視覚化セクションに沿って
引き抜かれることができる。医療デバイスのランディングゾーンは、拡張されたデバイス
内から検査されることができるため、必要に応じて再配置されることができる。
【0049】
そのような装置を使用することにより、使用方法は、腹部大動脈瘤(AAA: Abdominal A
ortic Aneurysm)を治療するための標準的な処置等のマルチデバイス展開処置に特に適切
となる。
【0050】
したがって、本発明は、統合されたイメージング及び医療デバイス配送装置、システム
、及び方法に関するものであり、統合されたイメージング及び医療デバイス配送装置、シ
ステム、及び方法は、好ましくは、次のうち1つ又は複数を備える:
a)自己拡張型ステントグラフト医療デバイスであって、
―放射線不透過性マーカー付きであり;
―中央シャフトの周りに圧縮されており;かつ
―イントロデューサーシースによって拘束されている、
自己拡張型ステントグラフト医療デバイス
b)中央シャフトであって、
―装置に統合されるイメージングプローブのナビゲーション経路を区画する、指定さ
れた管腔を有し;
―シャフトの先端に、開放した近位端を有し;かつ
―スペクトル的に透明な材料からなる、
中央シャフト
c)1つ又は複数の固定された特徴(選択したイメージングモダリティによってスペク
トル的に検出可能)
―マーカー等であって;
―医療デバイスの端に対して視覚化セクションに沿って既知の距離にあり、それによ
り、イメージングプローブの測定及び方向認識を可能にし;かつ
―医療デバイスの近位端からの既知の距離にある視覚化セクションの近位限界を定義
する先端にある、
1つ又は複数の固定された特徴
d)独立したカテーテル上のイメージングプローブであって、
―指定されたシャフト管腔に適合したサイズからなり;かつ
―イメージングプローブの不要な変位を防ぐために、Tuohy Borstバルブ等の標準コ
ンポーネントによって制御されて、前進され、引き抜かれ、又は、所定の位置に固定され
る、
独立したカテーテル上のイメージングプローブ
【0051】
したがって、本発明は、適合かつ独立した血管内イメージングプローブを統合及び除去
するための、血管内イメージング及び医療デバイス配送装置及びシステムに関し、血管内
イメージング及び医療デバイス配送装置及びシステムは、好ましくは以下のうちの1つ又
は複数を備える:
A.放射線不透過性マーカーを備えたオンボードの医療デバイス。
B.イメージングプローブが挿入又は除去され得る配送装置の最遠位範囲から、イメージ
ングプローブが配送装置内にまでナビゲートされ得る最近位範囲までの長さとして定義さ
れる、一体型ナビゲーション経路。
C.オンボードの医療デバイスのそれぞれの端部から既知の距離にあるイメージングプロ
ーブによって検出可能な特徴によって概念的に端部が制限されるナビゲーション経路の部
分として定義される、視覚化セクション。
D.配送装置の外部の環境のスペクトル可視性のウィンドウ。
【0052】
さらに、本発明は、好ましくは、適合及び独立した血管内イメージングプローブを統合
及び除去するための医療デバイス配送装置及びシステムを使用する方法を提供し、医療デ
バイス配送装置及びシステムを使用する方法は、以下のうちの1つ又は複数を有する:
1. (B)の最遠位範囲での独立したイメージングプローブの挿入又は除去。
2. (B)の長さに沿ってイメージングプローブが前進され又は引き抜かれる方向のそれ
ぞれでの移動の自由。
3. 血管をイメージングし、ロードマップし、測定するために、イメージングプローブ
を(D)の最近位範囲まで前進させること。
4. イメージングプローブ及び医療デバイス配送装置のうち一方を長手方向に動かし、
他方を静止状態に安定させることによる、医療デバイス配送装置に対する(C)に沿った
イメージングプローブの自由変位。
a. 血管に対して所望の位置に静止しているイメージングプローブを安定させて、プロ
ーブが放射線不透過性マーカー等の検出可能な特徴を視覚化するまで、配送装置を血管に
沿って移動させることにより、イメージングプローブを(C)に沿って変位させて、医療
デバイスを展開する前に、枝等のロードマッピングされた血管環境に対して医療デバイス
を所期したとおりに配置する。
b. 血管に対して静止した配送装置を安定させて、配送装置内でイメージングプローブ
を動かすことにより、(C)に沿ってイメージングプローブを変位させて、拡張された医
療デバイスのランディングゾーンを視覚化し、必要に応じて装置の検査又は再配置を可能
にする。
【0053】
図3A図3Cは、本発明の第2実施形態を示している。第2実施形態は、第1実施形
態と同様であるが、イメージングプローブの近位限界を定義するための先端のマーカーの
代わりに、近位限界は、デバイスから既知の距離にある、指定された管腔10の階段状プ
ロファイル12によって定義される。したがって、階段状プロファイル12は、開放端管
腔の近位端にあり、そこでは、管腔の直径が縮小しており、イメージングプローブがそれ
以上前進するのを防ぐ。したがって、それは、ステントデバイス5に対する既知の位置又
は基準点を提供する。しかしながら、管腔の縮小された直径のセクションは、開放端であ
り、それにより、空気が管腔から流出することを可能にする。
【0054】
図4A及び図4Bは、第3実施形態を示し、これは、イメージングプローブを、シャフ
ト2から外部化するが、依然として圧縮されたデバイスの内部に配置し、それにより、プ
ローブは、ナビゲーション経路の一部から出現する。
【0055】
したがって、イメージングプローブは、配送装置のマルチ管腔チューブ内のシャフト管
腔2とは独立して、指定された管腔10を有し得る。視覚化セクションは、主に、装置の
遠位端にあるナビゲーション経路管腔の出口とシャフトの先端との間の距離にわたる、圧
縮されたデバイス5の内側とシャフト2の外側との間の自由空間であり、シャフトの先端
には、イメージングプローブがその近位限界を見つけるために入る。近位限界は、以前の
実施形態に従い、シャフト先端部分8のマーカー7又は階段状プロファイルによって定義
され得る。
【0056】
第4実施形態は、図5A図5Eに示され、これは、さらに、二重シース構成によって
イメージングプローブを外部化する。
【0057】
これに関し、イメージングプローブ管腔10は、圧縮されたデバイス5を拘束する内側
シース13の外部と外側シース14の内部との間に延在する。マーカー7は、先端部分8
に設けられている。
【0058】
第4実施形態の使用方法は、図5C図5Eを参照しつつ説明される。図5Cに示され
るように、医療デバイスの配送は、装置を使用して血管がロードマッピングされることを
含む。装置は、環境的な手がかり(例えば、他のデバイス上のマーカー又は血管の特徴)
を検出することによって、適切な位置にまで前進される。
【0059】
デバイスを展開するには、図5Dに示すように、デバイスからシースを外す前に、プロ
ーブがデバイス上の遠位マーカーを検出し、ロードマッピングされた分岐血管に対するそ
れの位置を確認するまで、イメージングプローブは、視覚化経路において遠位へ引き抜か
れる。当該位置の上においては、デバイスが展開されるべきである。
【0060】
図5Eは、プローブの交換及び再配置を示している。
【0061】
これに関し、複数の配送装置を使用するマルチインプラント処置の場合、プローブは、
1つの適合した配送装置から引き抜かれ、別の適合した配送装置に挿入されることができ
る。これは、以前の配送装置が、別のデバイスを展開している間に、部分的な展開状態で
解剖学的構造に留まらなければならず、最初の装置が展開を完了するためにプローブを必
要とする場合に、特に役立つ。
【0062】
並置をチェック又は調整するために、イメージングプローブは、エンドステントと位置
合わせされる等、再配置可能なデバイスの配送装置内の視覚化セクションに沿って配置さ
れ、ステント再配置のリアルタイムイメージングが可能になる。
【0063】
第4実施形態では、統合されたイメージング及び医療デバイス配送装置、システム、及
び方法が提供され、統合されたイメージング及び医療デバイス配送装置、システム、及び
方法は、以下の好ましい特徴のうちの1つ又は複数を含む:
a)自己拡張型ステントグラフト医療デバイスであって、
―放射線不透過性マーカー付きであり;
―圧縮され、内側シースによって拘束されている、
自己拡張型ステントグラフト医療デバイス
b) 以下によって定義されるナビゲーション経路
―遠位端において、マルチ管腔チューブの任意の管腔の外側の指定された管腔が、ス
テントグラフト及び内側シースの支持要素を運び、当該指定された管腔は、イメージング
プローブが内側シース及びそれに収容される医療デバイスの外側に現れることを可能にす
るために、開放していること;
―指定された管腔の開放端から配送装置の近位限界まで延在する視覚化セクション;
―随意的に、近位端において、カテーテル先端内の管腔;及び
―随意的に、イメージングプローブが直線経路から逸脱することなく視覚化セクショ
ンの遠位端から近位端まで案内されるように、内側シースの外部又は外側シースの内部に
取り付けられた1つ又は複数の中間案内要素。
c)マルチ管腔シャフトと、統合された場合のイメージングプローブと、内側シースに
よって拘束された圧縮デバイスと、を包む外側シース
d)独立したカテーテル上のイメージングプローブであって、
―指定された管腔に適合したサイズからなり;かつ
―シースが引き抜かれるまで外側シースに収容され、医療デバイスを収容する内側シ
ースの外部にあり;
―イメージングプローブの不要な変位を防ぐために、Tuohy Borstバルブ等の標準コ
ンポーネントによって制御されて、前進され、引き抜かれ、又は、所定の位置に固定され
る、
独立したカテーテル上のイメージングプローブ
e)医療デバイスの近位端から既知の距離にある視覚化経路の近位限界を定義する先端に
取り付けられた、スペクトル的に検出可能なマーカー。
【0064】
この使用方法はまた、異なる装置の実施形態を反映するだけでなく、処置上の用途も反
映するために、異なる方法で具体化されることができる。
【0065】
本発明の本質的な機能を使用する別の使用方法(いずれの物理的実施形態でも)は、同
じプローブを(例えば、分枝血管の真上に配置されるデバイスの)別の配送装置に交換及
び統合することによって、(例えば、分岐のすぐ下に配置されるデバイスの)第1の配送
システム内に既に使用されているイメージングプローブを再利用することである。
【0066】
中央シャフト内のナビゲーション経路を有する第1及び第2実施形態は、配送装置のプ
ロファイルサイズを変更又は増大させることなく、イメージングプローブの統合を可能に
する。
【0067】
第4実施形態は、同じマルチ管腔エンクロージャの一部でありながら、医療デバイスの
外部にある二重シース及びナビゲーション経路を有するので、デバイスの展開前にデバイ
スの上下の外部環境のイメージングを可能にするとともに、血管壁に干渉することなく、
部位を検査するために、拡張されたデバイスの内部を前進することができる。
【0068】
全ての実施形態は、イメージングプローブのタイプにとらわれないことを目指しており
、ナビゲーション経路のの長さに沿ったサイズに対するイメージングカテーテルの直径の
適合性のみにおいて制限される。
【0069】
全ての実施形態はさらに、外科的処置中に配送装置間でイメージングプローブを交換す
るための相互操作性を提供しようとする。
【0070】
全ての実施形態はさらに、血管ロードマップに対する医療デバイスのいずれかの端での
位置決めを評価するために、イメージングプローブの測定可能な操作性を提供しようとす
る。
図1
図2A
図2B
図2C
図2D
図2E
図3A
図3B
図3C
図4A
図4B
図5A
図5B
図5C
図5D
図5E
【手続補正書】
【提出日】2024-10-03
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
統合されたイメージング及び医療デバイス配送装置であって、
展開可能な医療デバイスを保持するための保持手段と;
前記装置を通るナビゲーション経路を区画するイメージングプローブ管腔と;
を備え、
前記ナビゲーション経路は、イメージングプローブが前記装置を介して相互に軸線方向に移動可能であることを可能にし、
前記装置は、前記ナビゲーション経路に沿って1つ又は複数の基準点をさらに備え、保持された展開可能な医療デバイスに対する位置情報を提供する、統合されたイメージング及び医療デバイス配送装置。
【手続補正書】
【提出日】2024-10-22
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
統合されたイメージング及び医療デバイス配送装置であって、
展開可能な医療デバイスを保持するための保持手段と;
ガイドワイヤ管腔と;
前記ガイドワイヤ管腔の外部に配置されるとともに、前記装置を通るナビゲーション経路を区画する、イメージングプローブ管腔と;
を備え、
前記ナビゲーション経路は、イメージングプローブが前記装置を介して相互に軸線方向に移動可能であることを可能にし、
前記装置は、前記ナビゲーション経路に沿って1つ又は複数の基準点をさらに備え、前記ナビゲーション経路に沿った移動中に、既知の前記基準点から、保持された展開可能な医療デバイスまでの、距離を決定することにより、前記装置内における前記医療デバイスの位置情報を提供し、
前記イメージングプローブ管腔は、二重シース構成を有する前記装置内で、内側シース内に保持されている前記展開可能な医療デバイスを拘束する前記内側シースの外部に延在する、統合されたイメージング及び医療デバイス配送装置。
【請求項2】
前記1つ又は複数の基準点は、前記ナビゲーション経路の長さに沿って配置されたマーカーを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記1つ又は複数の基準点は、前記イメージングプローブ管腔内に、前記イメージングプローブ管腔に沿ったイメージングプローブのさらなる進行を妨げるように寸法が決められた、規制部を、含む、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
使用中、展開可能な医療デバイスが、当該展開可能な医療デバイスの近位端が前記装置の近位端から所定量だけ離れた状態で、前記装置の近位端に向かって配置される、請求項1~3のいずれか一項に記載の装置。
【請求項5】
前記イメージングプローブ管腔は、保持されている展開可能な医療デバイスの内部を延在する、請求項1~4のいずれか一項に記載の装置。
【請求項6】
前記イメージングプローブ管腔は、前記装置の中央シャフトを通って延在する、請求項1~5のいずれか一項に記載の装置。
【請求項7】
前記中央シャフトの少なくとも一部が、スペクトル的に透明な材料で形成されている、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記イメージングプローブ管腔は、前記装置の中央シャフトから外部化されているが、保持されている展開可能な医療デバイスの内部を延在している、請求項1~5のいずれか一項に記載の装置。
【請求項9】
外側シース内に保持されている展開可能な医療デバイスの外部に設けられる前記イメージングプローブ管腔は、複数のプローブ管腔のうちの第1プローブ管腔であり、第2イメージングプローブ管腔は、イメージングプローブが展開可能な医療デバイスの内部に導入されることを可能にするために、前記装置を中心にて通過する、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記内側シースは、前記医療デバイスを展開に対抗して保持し、
外側シースは、前記内側シースと前記装置の外部との間の前記第1管腔をカプセル化する、請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記展開可能な医療デバイスは、実質的に細長い管状部材を備える、請求項1~10のいずれか一項に記載の装置。
【請求項12】
前記展開可能な医療デバイスは、ステントデバイスを備える、請求項1~11のいずれか一項に記載の装置。
【請求項13】
前記装置の前記近位端に設けられた非外傷性先端をさらに備える、請求項1~12のいずれか一項に記載の装置。
【請求項14】
前記又は各イメージングプローブ管腔は、前記先端まで延在する、請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記規制部は、前記先端に沿ったイメージングプローブの動きを妨げる、請求項3に記載の装置。
【請求項16】
前記ナビゲーション経路は、前記デバイスの近位端において視覚化セクションを含み、
前記基準点は、前記イメージングプローブの測定及び方向認識を可能にして、拡張された医療デバイスのランディングゾーンを視覚化し、展開部位に対する前記医療デバイスのいずれかの端での位置決めを評価するために、前記視覚化セクション内に設けられる、請求項1~15のいずれか一項に記載の装置。
【外国語明細書】