(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024174963
(43)【公開日】2024-12-17
(54)【発明の名称】ブレーキシステム用のパッケージング
(51)【国際特許分類】
B60T 13/16 20060101AFI20241210BHJP
B60T 8/17 20060101ALI20241210BHJP
B60T 8/34 20060101ALI20241210BHJP
B60T 13/138 20060101ALI20241210BHJP
B60T 17/22 20060101ALI20241210BHJP
【FI】
B60T13/16
B60T8/17 B
B60T8/34
B60T13/138 A
B60T17/22 Z
【審査請求】有
【請求項の数】18
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024153699
(22)【出願日】2024-09-06
(62)【分割の表示】P 2021547138の分割
【原出願日】2019-03-21
(31)【優先権主張番号】202019101586.1
(32)【優先日】2019-02-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(71)【出願人】
【識別番号】509159159
【氏名又は名称】アイピーゲート・アクチェンゲゼルシャフト
【氏名又は名称原語表記】IPGATE AG
【住所又は居所原語表記】Churerstrasse 160b, 8808 Pfaeffikon, Switzerland
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【弁理士】
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】トーマス ライバー
(72)【発明者】
【氏名】ハインツ ライバー
(57)【要約】 (修正有)
【課題】小さな構造体積を有する、様々なシステム用のモジュール式のパッケージングを提供する。
【解決手段】液圧動作式のブレーキシステム用の作動装置であって、マスタシリンダ(HZ)が、ハウジングに配置されていて、圧力供給装置(DV1,DV2)であって、このうちの1つ(DV1)が、電動式の駆動装置によって駆動されるピストンポンプまたは複動式ピストンポンプであり、電磁弁を有する少なくとも1つの弁装置と、少なくとも1つの電子制御および調整ユニット(ECU)とを有する。弁装置と、圧力供給装置(DV1,DV2)のピストンおよび圧力チャンバとが、第1のハウジング内に配置されているか、またはともにユニットもしくはモジュールを形成しており、作動装置のハウジングが、第1のハウジングまたはユニットもしくはモジュールに液圧式に接続されていることを特徴とする。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
液圧作動式のブレーキシステム用の作動装置であって、
マスタブレーキシリンダ(HZ)であって、ハウジング(C)に配置されていて、特にブレーキペダルの形態の作動装置による力で作動することができる少なくとも1つのピストンを有するマスタブレーキシリンダ(HZ)と、
少なくとも1つの圧力供給装置(DV1,DV2)であって、少なくとも1つの圧力供給装置(DV1)は、電動式の駆動装置(M)によって駆動されるピストンシリンダユニットまたは複動式ピストンポンプであり、前記駆動装置(M)は、前記ピストンポンプまたは複動式ピストンポンプのピストンを直接調整するか、またはトランスミッションギヤ、特に再循環ボールギヤを介して調整する、少なくとも1つの圧力供給装置(DV1,DV2)と、
電磁弁を有する少なくとも1つの弁装置(HCU)と、
開ループ式および閉ループ式の少なくとも1つの電子制御ユニット(ECU)と、
を有し、
前記ブレーキシステムは、少なくとも2つの液圧回路(BK1,BK2)を有し、液圧回路(BK1,BK2)に割り当てられた少なくとも1つのホイールブレーキ(RB1,RB2,RB3,RB4)の前記圧力供給装置(DV1)によって、圧力変更が実施可能である、
作動装置において、
前記弁装置(HCU)と、少なくとも1つの圧力供給装置(DV1,DV2)の前記少なくとも1つのピストンおよび圧力チャンバとが、第1のハウジング(A)内に配置されているか、または組み立てられたときに、ユニットもしくはモジュールを形成しており、前記作動装置の前記ハウジング(C)は、前記第1のハウジング(A)または前記ユニットもしくは前記モジュールに液圧式に接続されていることを特徴とする、作動装置。
【請求項2】
前記圧力供給装置(DV1)の1つまたは複数の液圧式の前記圧力チャンバと、電磁弁、液圧ライン、液圧ピストンおよび液圧チャンバとを有する弁装置(HCU)とは、1つのハウジング(A)内に配置されているか、または直接隣接して液圧式に接続された、ともに1つのユニットを形成する最大で2つのハウジング(A,A1)内に配置されていることを特徴とする、請求項1記載の作動装置。
【請求項3】
前記マスタブレーキシリンダ(HZ)の前記長手方向軸線(aHZ)と、前記圧力供給装置(DV1)の前記軸線(aDV1)、特に前記駆動装置の前記駆動装置長手方向軸線(aDV1)または前記ピストン移動軸線とが、互いに平行もしくは略平行に、特に水平方向に、または水平線に対して0~20度の角度範囲内に配置されていることを特徴とする、請求項1または2記載の作動装置。
【請求項4】
前記第1の圧力供給部(DV1)の前記軸線(aDV1)は、前記第2の圧力供給部(DV2)の前記軸線(a1DV2,a2DV2)に対して垂直に配置されており、かつ/または前記第2の圧力供給部(DV2)の前記軸線(a2DV2)は垂直方向に配置されていることを特徴とする、請求項1から3までのいずれか1項記載の作動装置。
【請求項5】
前記第1の圧力供給部(DV1)の前記軸線(aDV1)は、前記マスタブレーキシリンダ(HZ)の前記長手方向軸線(aHZ)に対して垂直に配置されていて、前記第2の圧力供給部(DV2)の前記軸線(a1DV2)に対して平行に配置されていることを特徴とする、請求項1から4までのいずれか1項記載の作動装置。
【請求項6】
前記圧力供給装置(DV1)の前記軸線(aDV1)、特に前記駆動装置の前記駆動装置長手方向軸線(aDV1)または前記ピストン移動軸線は、垂直方向にかつ前記マスタブレーキシリンダ(HZ)の前記主軸線(aHZ)に対して垂直または略垂直に配置されており、前記第2の圧力供給部(DV2)の前記軸線(a1DV2)は、前記第1の圧力供給部(DV1)の前記軸線(aDV1)に対して垂直にかつ前記マスタブレーキシリンダ(HZ)の前記主軸線(aHZ)に対して垂直に配置されていることを特徴とする、請求項1または2記載の作動装置。
【請求項7】
前記マスタブレーキシリンダ(HZ)の前記ハウジング(C)は、前記ハウジング(A)から離れてまたは前記ハウジング(A)に接して配置されていることを特徴とする、請求項1から6までのいずれか1項記載の作動装置。
【請求項8】
前記マスタブレーキシリンダ(HZ)の前記ハウジング(C)は、前記圧力供給装置(DV1)の前記軸線(aDV1)の方向において、前記圧力供給装置の前記ハウジング(A)の後方に配置されていて、特に前記ハウジング(A)に固定されていることを特徴とする、請求項1から7までのいずれか1項記載の作動装置。
【請求項9】
特に連続的な給送作用を有する第2の圧力供給装置(DV2)が設けられており、前記第2の圧力供給装置(DV2)は、前記ハウジング(A)内に配置されているか、または更なるハウジング(A1)内に、特に弁装置(HCU)とともに配置されていることを特徴とする、請求項1から8までのいずれか1項記載の作動装置。
【請求項10】
2つの前記液圧回路(BK1,BK2)を選択的に接続するために、特に通電停止したときに開く直列接続された2つの接続弁(BP1,BP2)が、特に前記弁装置(HCU)内または前記弁装置(HCU)のハウジング(A,A1)内に配置されていることを特徴とする、請求項1から9までのいずれか1項記載の作動装置。
【請求項11】
少なくとも1つの圧力供給装置(DV2)は、連続的な給送作用を有するポンプ、特にギヤポンプまたは偏心ピストンポンプであり、該ポンプは、電動式の駆動装置(M)によって駆動され、通常動作におけるABSおよび/またはESP機能に特に適していることを特徴とする、請求項1から10までのいずれか1項記載の作動装置。
【請求項12】
前記圧力供給装置(DV2)は、急激な圧力上昇または120バールを上回る圧力上昇が生じた場合に、別の前記圧力供給装置(DV1)を補助し、かつ/または減退が生じた場合および/またはABS機能のために圧力供給を実施し、かつ/または別の前記圧力供給装置部(DV1)が故障した場合に、その機能を一緒に実施することを特徴とする、請求項1から11までのいずれか1項記載の作動装置。
【請求項13】
前記圧力供給装置(DV1)は、120バール以下の圧力範囲にわたる、ABS機能のための圧力上昇を実施することを特徴とする、請求項1から12までのいずれか1項記載の作動装置。
【請求項14】
前記圧力供給装置(DV2)が故障した場合に、120バールの最大圧力のみが前記圧力供給装置(DV1)によって利用可能であることを特徴とする、請求項1から13までのいずれか1項記載の作動装置。
【請求項15】
ブレーキ回路(BK1,BK2)に割り当てられた前記圧力供給装置(DV1,DV2)によるABS機能のために、前記ブレーキ回路(BK1,BK2)の前記ホイールブレーキ(RB1,RB2,RB3,RB4)の圧力変調が、複合的な動作で実施され、特に、前記圧力供給装置のピストンにより、圧力設定を目的として、作動流体の体積が調整されることを特徴とする、請求項1から14までのいずれか1項記載の作動装置。
【請求項16】
それぞれのホイールブレーキ(RB1,RB2,RB3,RB4)に、いずれも1つの専用の切換え弁(SV)が割り当てられており、該切換え弁(SV)は、特に、その弁座の下流に前記構成要素用の接続部を有し、それぞれの液圧回路(BK1,BK2)は、液圧主ライン(4,5)を有し、該液圧主ライン(4,5)を介して、前記切換え弁(SV)は、前記圧力供給装置(DV1,DV2)に接続されていることを特徴とする、請求項1から15までのいずれか1項記載の作動装置。
【請求項17】
少なくとも1つの液圧主ライン(4,5)を選択的に閉じるために、特に、前記圧力供給装置(DV1)と切換え弁(BP1)との間の前記液圧ライン(4)に、切換え弁(PD1)が設けられていることを特徴とする、請求項1から16までのいずれか1項記載の作動装置。
【請求項18】
特に、少なくとも1つの構成要素(RB1,RB2,RB3,RB4)および/または両方の液圧回路(BK1,BK2)における圧力低下を目的として、少なくとも1つの液圧主ライン(4,5)は、放出弁(AV1,AV2)を介してリザーバ(VB)に接続可能であり、かつ/または前記接続ライン(2)は、中央放出弁(ZAV)を介してリザーバ(VB)に接続可能であることを特徴とする、請求項1から17までのいずれか1項記載の作動装置。
【請求項19】
一方または両方の液圧回路(BK1,BK2)におけるホイールブレーキ(RB1~4)の前記圧力低下(Preduction)は、前記中央放出弁(ZAV)によって前記接続切換え弁(BP1,BP2)を介して前記リザーバ(VB)へと実施されることを特徴とする、請求項17記載の作動装置。
【請求項20】
前記圧力低下(Preduction)は、前記ホイールブレーキ(RB1~4)において連続してまたは同時に実施されることを特徴とする、請求項18または19記載の作動装置。
【請求項21】
液圧回路(BK1)のホイールブレーキ(RB1,RB2)の前記圧力低下(Preduction)は、前記液圧回路の関連する前記圧力供給装置(DV1)の前記ピストンのストローク運動によって実施され、別の前記液圧回路(BK2)のホイールブレーキ(RB3,RB4)の前記圧力低下(Preduction)は、前記中央放出弁(ZAV)および前記接続切換え弁(BP2)を介して前記リザーバ(VB)へと実施されることを特徴とする、請求項18から20までのいずれか1項記載の作動装置。
【請求項22】
前記中央放出弁(ZAV)から前記リザーバ(VB)に向かう前記液圧ラインに、冗長な第2の放出弁(ZAVr)が配置されていて、作用することを特徴とする、請求項18から21までのいずれか1項記載の作動装置。
【請求項23】
液圧回路(BK1,BK2)ごとに、少なくとも1つの圧力供給装置(DV1,DV2)が設けられていることを特徴とする、請求項1から22までのいずれか1項記載の作動装置。
【請求項24】
前記ハウジング(A、A1)は、押出し成形されたまたは連続押出し成形された部品であり、特に、前記液圧構成要素、好ましくは前記弁(SV,MV)および/または前記圧力変換器(DG)のコーキングおよび封止に適していることを特徴とする、請求項1から23までのいずれか1項記載の作動装置。
【請求項25】
前記ハウジング(C)内に行程シミュレータ(WS)および/または少なくとも1つのセンサ、特に力行程測定素子(KWS)および/またはペダル行程センサがさらに配置されていることを特徴とする、請求項1から24までのいずれか1項記載の作動装置。
【請求項26】
前記弁装置(HCU)とともに前記ハウジング(A,A1)内に行程シミュレータ(WS)が配置されていることを特徴とする、請求項1から24までのいずれか1項記載の作動装置。
【請求項27】
リザーバ(VB)が、前記マスタブレーキシリンダおよび前記圧力供給装置(DV1,DV2)への供給のために設けられているか、または両者のための液圧接続部を有することを特徴とする、請求項1から26までのいずれか1項記載の作動装置。
【請求項28】
開ループ式および閉ループ式の前記制御装置(ECU)の前記ハウジング(B)、前記(HCU)を有する前記ハウジング(A)、および前記行程シミュレータ(WS)の前記ハウジング(C)は、互いに密にねじ締結されており、かつ/または開ループ式および閉ループ式の前記制御装置(ECU)の前記ハウジング(B)は、前記弁装置(HCU)および/または前記第1の圧力供給装置(DV1)に隣接して配置されていることを特徴とする、請求項1から27までのいずれか1項記載の作動装置。
【請求項29】
開ループ式および閉ループ式の少なくとも1つの電気制御ユニット(ECU)は、互いに分離した2つの搭載電気システム接続部を有し、かつ/または少なくとも1つの圧力供給装置(DV1,DV2)の前記駆動装置(M)は、特に2×3の相接続部を有する冗長な巻線システムを備えるモータを有することを特徴とする、請求項1から28までのいずれか1項記載の作動装置。
【請求項30】
特に、磁気的または誘導的に動作するセンサ(42)が、ペダルロッドとカップリングとを介してペダルによって作動可能であり、特に前記ハウジング(C)内に配置されていることを特徴とする、請求項1から29までのいずれか1項記載の作動装置。
【請求項31】
特に付加的な冗長な回路板を介する付加的な冗長な接続部、および/または前記弁(MV)の前記コイル用の付加的な冗長な駆動装置が設けられていることを特徴とする、請求項1から30までのいずれか1項記載の作動装置。
【請求項32】
前記圧力供給装置(DV1)の前記駆動装置(M)は、中間ハウジングによって前記ハウジング(A)に固定されていることを特徴とする、請求項1から31までのいずれか1項記載の作動装置。
【請求項33】
前記ハウジング(A)から分離して配置された前記マスタブレーキシリンダ(HZ)は、少なくとも1つの液圧ラインを介して専用のリザーバ(VB)に接続されていることを特徴とする、請求項1から32までのいずれか1項記載の作動装置。
【請求項34】
前記駆動装置(M)と開ループ式および閉ループ式の前記電子制御装置(ECU)との間の電気接続が、電気コンタクト(15,16)によって実現されていることを特徴とする、請求項1から33までのいずれか1項記載の作動装置。
【請求項35】
開ループ式および閉ループ式の前記電子制御装置(ECU)の前記回路板(PCB)に対する前記モータセンサの前記電気接続は、圧入コンタクトまたははんだ付けコンタクトおよび中間ハウジングによって実現されていることを特徴とする、請求項1から34までのいずれか1項記載の作動装置。
【請求項36】
前記マスタブレーキシリンダ(HZ)は、単一のピストンのみを有するシングルマスタブレーキシリンダであり、前記ピストンは、ただ1つの圧力チャンバを画定しており、前記ピストンは、前記作動装置による力で作動することができることを特徴とする、請求項1から35までのいずれか1項記載の作動装置。
【請求項37】
前記マスタブレーキシリンダ(HZ)は、タンデムまたはツインマスタブレーキシリンダであることを特徴とする、請求項1から36までのいずれか1項記載の作動装置。
【請求項38】
前記タンデムマスタブレーキシリンダ(HZ)の領域が、前記ハウジング(A)または前記弁装置(HCU)に配置されていることを特徴とする、請求項35または36記載の作動装置。
【請求項39】
前記弁装置(HCU)に少なくとも1つの圧力変換器(DG)も配置されていることを特徴とする、請求項1から38までのいずれか1項記載の作動装置。
【請求項40】
前記作動装置は、
a.2つのモジュールを有する2ボックスソリューションであり、第1の前記モジュールは、前記圧力供給装置(DV1)と、行程シミュレータ(WS)を有するマスタブレーキシリンダ(HZ)と、弁装置(HCU)と、開ループ式および閉ループ式の制御ユニット(ECU)と、リザーバ(VB)とを備え、第2の前記モジュールは、ESPまたはABSを備える、
b.ただ1つのモジュールを有する1ボックスソリューションであり、前記モジュールは、少なくとも1つの圧力供給装置(DV1,DV2)と、前記弁装置(HCU)と、開ループ式および閉ループ式の制御ユニット(ECU)と、リザーバ(VB)とを備える、
c.ただ1つのモジュールを有する1ボックスソリューションであり、前記モジュールは、少なくとも1つの圧力供給装置(DV1,DV2)と、前記弁装置(HCU)と、開ループ式および閉ループ式の制御ユニット(ECU)と、リザーバ(VB)とを備え、開ループ式および閉ループ式の前記制御ユニット(ECU)は、完全にまたは部分的に冗長に構成されている、
d.2つのモジュールを有する2ボックスソリューションであり、第1の前記モジュールは、圧力供給装置(DV1,DV2)と、弁装置(HCU)と、開ループ式および閉ループ式の制御ユニット(ECU)と、リザーバ(VB)とを備え、開ループ式および閉ループ式の前記制御ユニット(ECU)は、完全にまたは部分的に冗長に構成されており、第2の前記モジュールは、選択的な行程シミュレータ(WS)を有する前記マスタブレーキシリンダ(HZ)または行程シミュレータWSを有する電子ブレーキペダルまたはレベル5用のブレーキスイッチのみを備える、
のいずれかであることを特徴とする、請求項1から39までのいずれか1項記載の作動装置。
【請求項41】
前記電子制御ユニット(ECU)は、ハウジング(18)内に配置されており、前記軸線(aDV1)を中心として回転可能な前記ロータ(64)またはねじ山付き部分(56)にセンサターゲット(35)が接続されており、センサハウジング(52,52a)内にセンサ素子(34)が配置されており、該センサハウジング(52,52a)は、
- 弾性接続部によって前記電子制御ユニット(ECU)の前記ハウジング(18)に接続されており、
かつ/または
- 内側ハウジング部分(52a)および外側ハウジング部分(52)を有し、少なくとも一方のハウジング部分(52,52a)は、前記制御ユニット(ECU)の前記ハウジング(18)に接続されており、特に弾性封止部または封止ベローズの形態の弾性部分(61)、または少なくとも1つのばねが、前記少なくとも一方のハウジング部分(52,52a)の領域を前記ハウジング(18)の領域に向かって押圧している
ことを特徴とする、請求項1から40までのいずれか1項記載の作動装置。
【請求項42】
前記センサハウジング(52,52a)は、前記電子制御ユニット(ECU)の前記ハウジング(18)から前記軸線(aDV1)を越えて延在している、請求項41記載の作動装置。
【請求項43】
前記センサハウジング(52,52a)は、前記電子制御ユニット(ECU)の前記ハウジング(18)と前記軸線(aDV1)との間に位置している第1の領域(52’)と、前記軸線(aDV1)の他方の側に位置している第2の領域(52’’)とを有し、前記センサハウジング(52,52a)の前記第2の領域(52’)は、特にねじ接続により、前記電動式の駆動装置の前記ハウジング(62)に接続されていることを特徴とする、請求項42記載の作動装置。
【請求項44】
前記内側ハウジング部分(52a)は、前記モータハウジング(62)に支持されていて、特に形状接続的なロックにより軸線方向および/または半径方向に支持されており、かつ/または前記モータハウジング(62)に固定されていることを特徴とする、請求項41から43までのいずれか1項記載の作動装置。
【請求項45】
前記電子制御ユニット(ECU)の前記ハウジング(18)は、前記モータハウジング(62)に直接または中間部分を介して配置または固定されていることを特徴とする、請求項1から44までのいずれか1項記載の作動装置。
【請求項46】
前記内側および外側ハウジング部分(52,52a)は、互いに接続されていて、特に互いに溶接されているかまたは接着結合されていることを特徴とする、請求項1から45までのいずれか1項記載の作動装置。
【請求項47】
前記内側および外側ハウジング部分(52,52a)は、プラスチックから製造されていることを特徴とする、請求項1から46までのいずれか1項記載の作動装置。
【請求項48】
前記センサハウジング(52,52a)内に回路板(22)が配置されており、該回路板(22)に前記センサ(34)が配置されていることを特徴とする、請求項1から47までのいずれか1項記載の作動装置。
【請求項49】
前記回路板(22)は、特にプラグインコンタクトまたは圧入コンタクトを有する可撓性のケーブル接続部または可撓性の回路板(22a)によって前記電子制御ユニット(ECU)の回路板(23)に接続されていることを特徴とする、請求項48記載の作動装置。
【請求項50】
前記弾性部分(61)は、前記モータ軸線(aDV1)に関して最大で3つの軸線における公差補償のために機能することを特徴とする、請求項1から49までのいずれか1項記載の作動装置。
【請求項51】
前記軸線(aDV1)を中心として回転可能な前記ロータ(64)または前記ねじ山付き部分(56)に、特にディスクの形態の測定手段(53)が配置されており、該測定手段(53)は、一緒に回転しかつ特に前記外側センサハウジング部分(52)に面した側面にマーキングを有し、コーティングを備えかつ/または異形成形されていることを特徴とする、請求項1から50までのいずれか1項記載の作動装置。
【請求項52】
特に閉鎖プラグ(54)によって閉鎖可能な開口(152)または透明材料から構成された覗き窓が、前記外側ハウジング部分(52)に配置されており、それにより、閉鎖されていない前記開口(152)または前記覗き窓を通して、前記測定手段(53)を見ることができるか、または前記ロータ(64)もしくはねじ山付き部分(56)が回転するときに、前記測定手段(53)の偏心度を測定装置によって測定することができることを特徴とする、請求項51記載の作動装置。
【請求項53】
前記測定手段(53)の前記軸線は、前記ロータ(64)または前記ねじ山付き部分(56)の前記軸線(aDV1)に対して同心的に配置されており、かつ/または前記測定手段(53)は、前記ロータ(64)または前記ねじ山付き部分(56)の前面に固定されていて、特にねじ締結または接着結合されていることを特徴とする、請求項51または52記載の作動装置。
【請求項54】
前記電子制御ユニット(ECU)の前記ハウジング(18)は、前側(ECU-V)と、上側(ECU-O)と、側壁(ECU-S)と、後側(ECU-H)とを有し、作動媒体用のリザーバ(VB)が、前記電子制御ユニット(ECU)に接してまたは前記電子制御ユニット(ECU)から離間して配置されており、前記リザーバ(VB)は、特に蓋(101)によって閉鎖可能な、作動媒体の充填用の開口(100)を有し、該開口(100)は、特に前記電子制御ユニット(ECU)の前記前側(ECU-V)の前方に配置されており、前記リザーバ(VB)は、前記電子制御ユニット(ECU)の周りに、少なくとも2つの側、特に少なくとも3つの側(ECU-V,ECU-S,ECU-H)において係合しているか、または少なくとも部分的にこれらの側に沿って延在していることを特徴とする、請求項1から53までのいずれか1項記載の作動装置。
【請求項55】
前記リザーバ(VB)は、前記電子制御ユニット(ECU)の前記側壁(ECU-S)および/または前記上側(ECU-O)の少なくとも一部に沿って少なくとも延在していることを特徴とする、請求項54記載の作動装置。
【請求項56】
前記リザーバ(VB)の少なくとも1つの領域(VBV,VBH)は、前記電子制御ユニット(ECU)の前方または後方に配置されているか、または
前記リザーバ(VB)の1つの領域(VBV)は、前記制御ユニット(ECU)の前方に配置されており、前記リザーバ(VB)の1つの領域(VBH)は、前記制御ユニット(ECU)の後方に配置されている
ことを特徴とする、請求項54または55記載の作動装置。
【請求項57】
前記リザーバ(VB)は、前側領域(VBV)と、中央領域(VBM)と、後側領域(VBH)とを有することを特徴とする、請求項1から56のいずれか1項記載の作動装置。
【請求項58】
前記前側領域(VBV)は、前記電子制御ユニット(ECU)の前記前側(ECU-V)の前方に、少なくとも部分的にもしくは全体的に配置されているかまたは横方向に傾斜して配置されており、前記開口(100)は、前記前側領域(VBV)に配置されていることを特徴とする、請求項57記載の作動装置。
【請求項59】
前記中央領域(VBM)は、前記電子制御装置(ECU)の前記側壁(ECU-S)および/または前記上側(ECU-O)に沿って横方向に延在していることを特徴とする、請求項57または58記載の作動装置。
【請求項60】
前記リザーバ(VB)は、前記電子制御ユニット(ECU)の前側領域(VBV)から前記電子制御ユニット(ECU)の前記後側(ECU-H)まで、前記電子制御ユニット(ECU)に接してかつ/または前記電子制御ユニット(ECU)上で横方向に延在していることを特徴とする、請求項1から59までのいずれか1項記載の作動装置。
【請求項61】
前記リザーバ(VB)の前記後側領域(VBH)は、前記前側領域(VBV)および前側中央領域(VBM)よりも大きい体積を有し、それにより、特に前記後側領域は、前記作動装置の前記作動媒体の大部分を蓄えるように機能することを特徴とする、請求項57から60までのいずれか1項記載の作動装置。
【請求項62】
前記後側領域(VBH)は、前記電子制御ユニット(ECU)の前記後側(ECU-H)に隣接して位置していることを特徴とする、請求項57から61までのいずれか1項記載の作動装置。
【請求項63】
前記車両に組み込まれた状態において、前記開口(100)は、前記後側領域(VBH)より上に位置していることを特徴とする、請求項1から62までのいずれか1項記載の作動装置。
【請求項64】
前記電子制御装置(ECU)の前記前側(ECU-V)は、車両の隔壁(SW)から離れる方に向けられていることを特徴とする、請求項1から63までのいずれか1項記載の作動装置。
【請求項65】
前記開口(100)の前記面法線(N)が、垂直方向に配向されており、かつ/または前記作動装置の取付けフランジ(AF)に対して角度(φ)を成して配向されており、特に、前記作動装置が前記車両に組み込まれた状態において、前記面法線(N)が垂直方向に配向されるかまたは垂線に対して0°~30°の角度範囲で配向されるように、前記取付けフランジ(AF)は、前記作動装置を隔壁(SW)に固定するように機能することを特徴とする、請求項1から64までのいずれか1項記載の作動装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の前提部の特徴を有する作動システムに関する。
【背景技術】
【0002】
ブレーキシステムのパッケージング、または構造体積は、非常に重要である。特に、SAD(半自動)およびFAD(全自動運転)のシステムの場合、タンデムマスタブレーキシリンダ(THZ)またはシングルマスタブレーキシリンダ(HZ)を有するレベル2から、THZまたはHZのないレベル5まで、多数の変形形態を考慮しなくてはならない。特に、2つの圧力供給部または圧力供給装置(DV)を有する3~5の概念は、構造体積の小さいパッケージングの点で、実装が困難である。パッケージングの例は、マスタブレーキシリンダ(HZ)の軸線に対して圧力供給部(DV)が垂直に配置された欧州特許出願公開第2744691号明細書、およびマスタブレーキシリンダ(HZ)の軸線に対して圧力供給装置が平行に配置された独国特許出願公開第20160321161604号明細書から公知であり、これらの例では構造幅を小さくする必要がある。冗長な圧力供給部によって、マスタブレーキシリンダを1つしか持たないシステムが可能になる。なぜならば、2つの圧力供給装置が故障する可能性は非常に低く、事実上、搭載された電気システムの故障に限定されるからである。このようなシステムは、独国特許出願公開第102017222450号明細書に記載されている。ここで、マスタブレーキシリンダHZは、例えば、牽引車両に対して、ブレーキを有する緊急駆動をなお可能にする。
【0003】
独国特許出願公開第102016105232号明細書は、構造体積の小さいパッケージングをすでに開示しており、この事例では、少なくとも1つの圧力供給装置から構成された一体型の冗長な圧力供給部が、液圧ユニットに組み合わされた弁、特に電磁弁、開ループ式および閉ループ式の少なくとも1つの電子制御ユニット、少なくとも1つのリザーバおよびマスタブレーキシリンダとともに1つのモジュールに組み合わされている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、小さな構造体積を有する、様々なシステム用のモジュール式のパッケージングを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の目的は、請求項1の特徴を有するシステムによって達成される。請求項1において特許請求されるシステムの有利な構成は、従属請求項の特徴から得られる。
【0006】
小さな構造体積を有するパッケージングであって、少なくとも1つの圧力供給装置から構成された一体型の冗長な圧力供給部DVと、液圧ユニットに組み合わされた弁、特に電磁弁と、開ループ式および閉ループ式の少なくとも1つの電子制御ユニットと、少なくとも1つのリザーバと、ピストンを有するシングルマスタブレーキシリンダおよびペダルストロークセンサおよび行程シミュレータとを有するパッケージングが提案される。本発明は、製造および組立てのために、可能な限り多くの同一部材を備えた、ブレーキシステム用のモジュール式の作動システムの様々な変形形態を提供する。
【0007】
本発明により可能な変形形態は、好ましくは、
変形形態a:
2つのモジュールを有する2ボックスソリューションであり、第1のモジュールが、圧力供給装置(DV1)と、行程シミュレータ(WS)を有するマスタブレーキシリンダ(HZ)と、弁装置(HCU)と、開ループ式および閉ループ式の制御ユニット(ECU)と、リザーバ(VB)とを備え、第2のモジュールが、ESPまたはABSを備える、
変形形態b:
ただ1つのモジュールを有する1ボックスソリューションであり、モジュールは、少なくとも1つの圧力供給装置(DV1,DV2)と、弁装置(HCU)と、開ループ式および閉ループ式の制御ユニット(ECU)と、リザーバ(VB)とを備える、
変形形態c:
圧力供給装置を有するただ1つのモジュールを有する1ボックスソリューションであり、少なくとも1つの圧力供給装置が、冗長に構成されており、つまり、例えば二重の搭載電気システム接続部または冗長な相巻線を有し、弁装置(HCU)、開ループ式および閉ループ式の制御ユニット(ECU)、およびリザーバ(VB)も同モジュールに含まれている、
変形形態d:
変形形態cと同じモジュールであるが、開ループ式および閉ループ式の制御ユニットが、完全にまたは部分的に冗長に構成されている、
変形形態e:
2つのモジュールを有する2ボックスソリューションであり、第1のモジュールが、圧力供給装置(DV1,DV2)と、弁装置(HCU)と、開ループ式および閉ループ式の制御ユニット(ECU)と、リザーバ(VB)とを備え、開ループ式および閉ループ式の制御ユニット(ECU)が、完全にまたは部分的に冗長に構成されており、第2のモジュールが、選択的な行程シミュレータ(WS)を有するマスタブレーキシリンダ(HZ)を備える、
変形形態f:
第1のモジュールは変形形態eと同じであるが、第2のモジュールでは、マスタブレーキシリンダの代わりに、行程シミュレータWSを有する電子ブレーキペダルまたはレベルV用のブレーキスイッチのみが配置されている、
である。
【0008】
以下で説明するハウジングが、有利なことに本発明で使用される。これらのハウジングはサブアセンブリを形成し、これらのサブアセンブリは、組み立てられたときに、車両に組み込むための完全なユニットを形成している:
ハウジングA:例えば弁(V)、電磁弁(MV)、および1つまたは複数の圧力変換器(DG)を有する圧力供給装置DV1,DV2用の弁装置(HCU)を備える。
ハウジングB:搭載電気システムへの主プラグコネクタを有する、冗長性のない開ループ式および閉ループ式の制御ユニットECUまたは搭載電気システムへの2つのプラグコネクタを有する、部分的なまたは完全な冗長性を有する開ループ式および閉ループ式の制御ユニットECUを備える。
ハウジングC:ペダルストロークセンサおよび小型センサECUを有するマスタブレーキシリンダHZ、および変形形態eのリザーバVBのためのもの。マスタブレーキシリンダHZは、ブレーキペダルに対するペダルインタフェース(PI)と、ピストンおよびばねを有する行程シミュレータも備える。
【0009】
ハウジングA(HCU)は、好ましくは、コーキング技術を使用した固定および組立てに非常に高度に適している押出し成形部品から製造される。ここで、ピストン駆動装置およびボールねじ伝動装置KGTを有する圧力供給装置DV1は、モータと一体化されることになり、ABS/ESPの小型ピストンポンプを有する圧力供給装置DV2、さらには、弁および電磁弁も同様である。ここで、圧力供給部DV1は、例えばマスタブレーキシリンダ(HZ)の軸線に対して平行に配置されており、圧力供給部DV2のピストンポンプは、圧力供給部DV1に対して垂直に配置されている。圧力供給部DV1は別として、圧力供給部DV2は、ABS/ESPの実証済みの技術に対応しており、したがって、構造体積が小さく安価である。代替的には、連続的な給送作用を有するギヤまたはベーンポンプが使用されてもよい。開ループ式および閉ループ式の制御ユニットECUへのインタフェースもABS/ESPと同様である。上述した構成要素の全てを有するマスタブレーキシリンダHZ(ハウジングC)は、ハウジングAにねじ締結されてよく、これは、変形形態eおよびfを除く全ての変形形態に該当する。ここで、ハウジングCは、ユニットとは別個のサブアセンブリとして隔壁に取り付けられ、マスタブレーキシリンダHZからの液圧ラインがハウジングAに接続される。変形形態aおよびdにおいて、リザーバVBは、ブレーキ回路に対する2つの接続部とともに、または圧力供給部DVに対する付加的な接続部とともに、ハウジングA内に位置している。リザーバVB内のフロートは、開ループ式および閉ループ式の制御ユニットECU内のセンサ素子への接続部を有するターゲットを備えている。モータは、好ましくはプラスチックから構成された中間ハウジングを介して、好ましくはハウジングAに接続されてよい。モータおよびピストンの位置の整流のために必要なセンサは、好ましくは、モータ軸線に沿ってピストンの反対に位置する側でモータハウジングに取り付けられ、開ループ式および閉ループ式の制御ユニットECUに接続されていてよい。ここで、センサは、ECUに対して付加的なハウジングに位置している。電磁弁の磁気コイルの電気接続部のための冗長性として、主回路板PCBに対する小型の付加的な回路板が、磁気コイルの第2の接続部用に使用されてよい。また、ハウジングAは、小型ポンプと弁MV、さらには、圧力変換器DGと他の構成要素とを有する圧力供給部DV2のためのハウジングA1と、モータおよびハウジングと、ボールねじ伝動装置KGTを有するピストンと、リザーバVBへの接続を有する弁とを有する圧力供給部DV1のためのハウジングA2とに分割されてよい。
【0010】
図示のパッケージングは、モジュール方式および小さい構造体積の要件を満たしており、費用および重量の点で非常に安価でもある。
【0011】
特別なセンサハウジングの提供により、本発明によるユニットのハウジングの製造関連公差を容易に補償することが可能になり、それにより、モータセンサを意図した位置に確実に配置することができる。
【0012】
さらに、リザーバの特別な設計により、フィラーネックまたはフィラー開口を、有利には、電子制御ユニットまたは作動装置のハウジングの前側に接して、またはその前側の前方に配置することができ、それにより、容易に手が届くようになる。電子制御ユニットのハウジングの横方向を通り過ぎて、制御ユニットのハウジングの後側までつながっている前側フィラーネックの接続部により、リザーバ自体を、便宜上、制御ユニットの後方に配置することができる。リザーバの横領域または中央領域は、有利には、細くなるように設計されてよく、それにより、作動装置は、従来のリザーバの場合よりも幅広くならず、またはわずかに幅広くなるだけである。
【0013】
様々な変形形態について、図面に基づき以下で詳細に検討する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】ハウジングA,B,Cと、リザーバVBと、ペダルインタフェース(PI)とを有する、本発明による一体形ユニットの側面図である。
【
図2】正面Vから見た、HCUおよびECUを通る断面を示す図である。
【
図3】マスタブレーキシリンダHZ、行程シミュレータWS、およびPIを通る断面を示す図である。
【
図5】マスタシリンダがなく、別構成のいわゆる電気ペダルを有するシステムを示す図である。
【
図6】モータハウジング、電子制御ユニット、およびセンサハウジングを通る断面図である。
【
図7】リザーバの概略的な省スペース構成を示す図である。
【
図7a】電子制御ユニットのハウジングおよび弁装置用のハウジングが概略的に示された、
図7のリザーバを示す図である。
【
図8】
図1の本発明によるユニットを、
図7のリザーバとともに示す図である。
【
図9】正面図から見た
図8のユニットを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1は、弁装置HCUを有する一体形ユニットのハウジングAの側面図であり、このハウジングAは、構成要素である電磁弁MVと、圧力変換器DGと、圧力供給装置DV1およびDV2のためのピストンと、圧力供給装置DV1およびDV2のモータの固定部とを収容している。あるいは、すでに述べたように、このハウジングは、ハウジングA1とA2に分割されていてもよい。弁、電磁弁MV、および圧力変換器DGなどの構成要素は、押出成形されたか、または連続して押出成形されたブロック24に好ましくは固定されており、例えば電磁弁MVは、その封止も含めてコーキングまたはクリンチングによって好ましくは固定されている。代替形態では、上述したように、ハウジングA1がサブブロック24を収容することになる。ハウジングA2は、例えばコーキングすべき構成要素のないダイキャスト部分とすることができる。下側部分には、戻しばねおよびハウジング蓋7を有する圧力供給ユニットDV1のピストン8が示してあり、このピストン8は、好ましくは、例えばスピンドルおよびボールねじ伝動装置KGT(図示せず)によるモータ2によって駆動される。ハウジングAの場合、モータ2は、中間ハウジング3を介してHCUブロック24に、固定ねじによってねじ締結される。ハウジングA2の場合、モータは中間ハウジングなしに取り付けられる。リザーバVBは、2つの接続部9aおよび9bによって、ブレーキ回路1および2に接続される。9cの延長部として、圧力供給部DV用の吸引弁SVが、ハウジングに配置されている。
【0016】
反対側には、回転角センサを有するセンサハウジング3が、中間ハウジングを有する好ましくは可撓性の回路板(図示せず)を介して、モータ2とECU18との両方に接続されている。開ループ式および閉ループ式の制御ユニットのECUの上側には、プラグコネクタが取り付けられており、このプラグコネクタは、冗長なECUの場合には、二重に実装される。別個のマスタブレーキシリンダHZを有する変形形態では、マスタブレーキシリンダHZへの対応する接続ラインが、11に設けられる。リザーバVBは、従来通り、フロートを有するレベルセンサ(NS)を備えており、センサ素子とともにターゲットが、開ループ式および閉ループ式の制御ユニットECUに配置され、この制御ユニットECUは、レベル4および5の場合には、好ましくは冗長な構成である。完全に一体化されたバージョンでは、マスタブレーキシリンダHZは、弁装置ブロックHCUの後方に配置されており、このマスタブレーキシリンダが、固定ねじ13によってHCUブロック24にねじ締結されている。
【0017】
図4は、ここで更なる細部を示す。マスタブレーキシリンダHZには、従来通り、フランジ12が位置しており、このフランジ12は、破線により示す隔壁に、対応するねじ14によって固定するためのものである。マスタブレーキシリンダHZのない変形形態では、アセンブリまたはエンジン室への固定のために、単純なフランジが使用されてもよい。ここで、ユニットは、通気性をよくするために、隔壁と同様に約15°傾けられるべきである。ペダルインタフェースPIおよびペダルプランジャ1は、マスタブレーキシリンダHZに接続されている。ホイールブレーキRBに対する弁装置HCUの接続は、モータ側または前側において実現されてよい。
【0018】
ここで、圧力供給装置DV1の軸線は、マスタブレーキシリンダ(HZ)の軸線に対して平行であるか、フランジに対して略垂直であり、圧力供給装置DV2の軸線は、圧力供給装置DV1の軸線に対して垂直である。圧力供給装置DV2のピストンの軸線aDV2は、圧力供給装置DV1の軸線aDV1に対して平行で、かつ回転方向に角度αだけオフセットしていてよく、これにより、有利には構造的長さが短縮される。DV2の説明した配置の更なる代替形態として、垂直軸線に対して平行なaDV2の配置が使用されてよい。この場合、下側プラグのための異なる導入位置を、例えば開ループ式および閉ループ式の制御ユニットECUの反対側に設けなくてはならない。
【0019】
図2は、正面から見た図を示す。ここで、アウトライン輪郭は、8インチの小さい真空空間vac内になお収容されることが可能であり、ひいては隔壁に導入するのに好適であることが示されている。主な利点は、構造的な幅が、上述した制動力倍力装置BKVの約50%であることであり、これは、右ハンドルおよび左ハンドルの車両にとって非常に好ましいことである。上述した制動力倍力装置BKVの構造的な長さも、大幅に短縮されており、ひいては本発明によるモジュール式の概念を幅広く使用するための基礎が形成されている。ここでも同様に、異なるハウジングA(A1,A2)、B、C、およびVBが提供されなくてはならない。ハウジングBは、例えばHCUブロック24の後方に位置し、ABSの場合と同様に、HCUブロック24にねじ締結され、封止される。
【0020】
圧力供給装置DV2のモータは、ABS/ESPの場合と同様に、例えばピストンポンプの偏心部とともに作用する。知られているように、このための構造空間は非常に小さい。あるいは、モータは、短い構造のギヤポンプを駆動してもよい。左側には、主回路板PCB23を有するハウジング18を備えたECUが配置されており、このECUは、上部に位置するプラグコネクタStに接続されている。
【0021】
電磁弁(MV)コイルが、接続ウェブ21を介して圧入コンタクトにより、従来通りに回路板PBC23に接続されている。コイルワイヤに対する接続ウェブ21の接続は、プロセス制御による自動生産のためにフェイルセーフとみなされるが、これはPCBに対するコンタクトには必ずしも該当しない。電磁弁MVは、特にレベル4および5に関して重要な機能を有しており、駆動装置20/20rの冗長な制御を有するように設計されるべきであり、駆動装置は分離スイッチも有している。回路板PCBへのコンタクトも同じく、接続ウェブ21上の第2のコンタクトによる冗長な構成のものであってよく、この第2のコンタクトは、第2の駆動装置を有する小型回路板PCB22に接続される。
【0022】
費用の理由から、1要素の回路板PCBを提供することが有利である。水分の侵入がある場合には、2つの冗長な回路を有する開ループ式および閉ループ式の制御部ECUのハウジング内で、回路板PCBを、封止部を有するウェブによって分離してよい。導体トラックに生じうるクラックも、有利には冗長性によって補償され、排除される。残りの、電気接続15によるモータ26と回路板PCB23との電子接続、モータ2と圧力供給部DV1のモータの電気接続部16との電子接続、およびモータ2と回転角センサ6との電子接続も、重要である。圧力供給部DV1の平行な配置の利点は、電気接続部の長さが短いことである。
【0023】
図3は、ハウジングを有するマスタブレーキシリンダHZを示しており、このハウジングには、マスタブレーキシリンダ(HZ)ピストン33と、反対向きの力を加えるためのばねを有する行程センサ(WS)ピストンと、ペダル特徴部とが導入されている。行程シミュレータピストンも、ブロックAまたはハウジングAに収容されてよい。このピストンも同様に、絞りDrと合わせて内部に対する冗長な封止部45を有している。封止部45に故障が生じた場合、この故障は、漏出流によって特定され、したがってこの故障は関係なくなる。わずかな漏出流のあるこの絞りDrによって、第1の封止部の故障を診断することができる。行程シミュレータピストンは、フランジ12に支持され、したがって別個の閉鎖部品を必要としない。戻しばね50を有するマスタブレーキシリンダ(HZ)ピストン23は、行程シミュレータピストンに対して平行に配置されている。このピストンは、摩擦力の低い摺動リング48において案内されてよく、この場合、ピストンの封止作用も、程度は低いが損なわれる。好ましくは、摺動リングおよび封止部のために、フランジに支持される別個の支持部分49と、止めリング28を用いたピストン23の止め具とが使用される。力行程センサKWS30は、行程シミュレータWSを診断するためにマスタブレーキシリンダ(HZ)ピストンに配置されてよい。センサロッド31および31aは、ピストン23とペダルプランジャとに接続されている。これらのロッドは、戻り止めカップリング32~34により、ピストンとペダルプランジャにそれぞれ接続されている。このカップリングは、ハウジング22内のばね33を有するボール34から構成される。これにより、一方のセンサロッドが動かなくなった場合に、ペダルプランジャの遮断が防止される。
【0024】
図4は、ペダル行程センサの考えられる2つの代替的実施形態の構成を示す。歯付きラック38と、歯付きギヤ37と、ターゲット35に対する駆動軸36と、PCB23上のセンサ素子34とを有する第1の変形形態は、すでに独国特許出願公開第102015104246号明細書に記載されている。このバージョンは、組込み空間をほとんど必要とせず、安価である。下側の変形形態では、案内部分39が、例えばピンによって、センサロッド内に押し込まれる。ターゲット41に作用する角度方向の回転が小さくなるように、この案内部分39は、案内ストリップ40の上側部分において案内される。このターゲットは、評価回路を有する誘導センサ42に対して作用し、主PCB23に接続されており、ECUハウジング14内に位置している。
【0025】
上述した変形形態a~fについて、以下の構成要素が、有利には同一設計のものであってよい。
圧力供給装置DV1:全ての変形形態a~f用
圧力供給装置DV2:冗長な圧力供給部を有する全ての変形形態用
HCU/ECU:冗長な圧力供給部のない2つの変形形態用
マスタブレーキシリンダHZおよび行程センサWS:ペダルセンサと別個および一体であり、6つの変形形態のうちの、マスタブレーキシリンダのない変形形態fを除く5つの変形形態用。別個のマスタブレーキシリンダHZであるが付加的なリザーバVBを有している。
電磁弁MV:全ての変形形態用。
モータセンサ:全ての変形形態用。
【0026】
システムfに対応する電気ペダルは別として、全ての構成要素はモジュール式である。こうして、製造業者およびユーザは、コストを最小化するためにとりわけ優れた基礎であるモジュールシステム(OEM)を手にする。
【0027】
図5は、弁装置を有する圧力供給装置DV1およびDV2を示す。ここで、電気ブレーキペダル、いわゆる電気ペダルと、行程シミュレータ(WS)ペダル行程センサと、小型センサECUおよび力行程センサKWSとが、液圧作動式のマスタブレーキシリンダHZなしに、1つのユニットに組み合わされている。これは、エンジンルーム内の組込み体積が小さい場合、または騒音要件が厳しい場合に有利である。リザーバVB(
図5には示さず)を有するマスタブレーキシリンダHZの代わりに、行程シミュレータWSを有するペダル作動の装置、いわゆる電気ペダルが使用されてもよい。ペダル行程センサの信号は、センサECUにおいて処理され、中央ECUに供給される。レベル5については、電気ペダルの代わりに、ブレーキスイッチが使用されてもよい。
【0028】
上述したユニットは、フロートおよびレベルセンサNSを有する2回路のリザーバVBを有し、これらの回路は、中央の開ループ式および閉ループ式の制御ユニットECUに一体化されてよい。このレベルセンサNSも同様に冗長な構成とし、継続的にレベルを測定すべきである。なぜなら、漏れによる体積の損失が、こうして迅速に検出されるからである。この場合、マスタブレーキシリンダHZに対する接続部が省かれ、ひいては、圧力供給装置DV1とDV2の両方、および/または搭載電気システムに故障が生じた場合のマスタブレーキシリンダHZに対する予備レベルも省かれるので、弁BP1およびBP2は、好ましくは、通電停止されたときに閉じる弁として設計される。
【0029】
電動式の駆動装置の重要な1つの構成要素は、ピストンの位置の電子的な整流および制御のためのモータセンサ34である。モータは、
図6に示すように、異なる種類の駆動装置、例えば、トランスミッション、ボールねじ伝動装置58を有する台形またはスピンドル57と組み合わされてもよい。
【0030】
誘導センサまたは磁場感応センサを有するセグメントセンサなど、異なる種類のセンサが使用されてもよいし、またはモータもしくはトランスミッションの軸線に配置された他のセンサが使用されてもよい。これらのセンサは、構造の点で特に単純であり、例えば2極磁石または多極磁石の形態のセンサターゲットと、例えばホールセンサ、GMRセンサなどの形態の磁場感応センサ素子とから構成される。このセンサ素子34は、電子制御ユニットECUに電気接続されており、電子制御ユニットECUは、直接モータに取り付けられているか、中間ハウジングを介してモータに取り付けられている。センサ素子34は、好ましくは、外側ハウジング部分52と内側ハウジング部分52aとから構成されたセンサハウジングに配置されており、これらの外側ハウジング部分52および内側ハウジング部分52aがともに、とりわけ回路板22を収容しており、この回路板22上に、センサ素子34が配置されてよい。
【0031】
本発明によれば、弾性部分61は、電子制御ユニットECUのハウジング18と、モータハウジング62と、おそらくさらに中間ハウジング(図示せず)と、センサハウジング52/52aとの間の様々な組込み公差に対応するためのものである。極端な場合には、ここで全3方向x,y,zにおける公差を補償することが必要である。本発明によれば、これは、対応する構造と、電子制御ユニットECUのハウジング18およびモータハウジングに対するセンサハウジングの固定とによって達成される。ここで、センサハウジングは、有利には、2つの部分、すなわち外側ハウジング52と内側ハウジング52aとに分割され、これらのハウジング部分52,52aは、溶接または接着結合などの従来の接続技法によって互いに接続され、好ましくは、プラスチックから製造される。センサハウジングは、さらにモータハウジング62に対して好ましくは2箇所で固定される。センサ回路板22は、上述した公差に対応するために、プラグコネクタストリップに向かう上側部分において可撓性を有している。例えば、フレックスPCB(可撓性のある回路板)が、これに適している。この可撓性のある回路板22から電子制御ユニットECUの主回路板23への電気接続22aは、好ましくは、圧入コンタクトを有する特にフェイルセーフなプラグコネクタ51によって実現される。主回路板23との組立てのために、電子制御ユニットECUのハウジング18は、蓋付きの孔を有している。
【0032】
センサハウジング52,52aは、ECUハウジング18の突出部に接続および固定されている。これらの間に、弾性部分61が位置しており、この弾性部分61は、例えば可撓性のある弾性封止部または封止ベローズとすることができる。弾性部分は、好ましくは、リップ封止部として設計される。可撓性および弾性のあるこの封止部61は、こうして3軸線の公差補償のために機能する。モータ巻線から回路板23への電気接続は、従来のプラグインコンタクトによって実現される。
【0033】
図6に示してあるこのセンサ装置は、さらにロータ偏心度の測定を可能にし、このロータ偏心度は、スピンドルに作用し、ピストン8に対して横断方向の力を発生させる。ロータまたはスピンドルナット56に配置されており、最も単純な事例では測定フランジまたはディスクである測定手段53は、ロータ偏心度を測定するために使用される。ロータ偏心度は、軸線方向にも作用し、レーザ技術を使用して測定可能である。この目的のために、外側センサハウジング部分52aは、その下側領域52’’に開口152を有しており、この開口は、測定後、閉鎖プラグ54によって閉鎖される。測定手段53の表面は、外側センサハウジング部分52に面した側面に、測定用のマーキングを有してよく、コーティングが施されていてよく、かつ/または異形成形されていてよい。下側領域52’’は、固定ねじ55によってモータハウジング62に固定されている。
【0034】
図7は、リザーバVBの概略的な省スペース構成を示しており、このリザーバVBは、前側領域VB
Vと、中央領域VB
Mと、後側領域VB
Hとを有している。前側領域VB
Vは、蓋101によって閉鎖することができる上側充填開口100を有している。
図7aに示してあるように、リザーバVBは、電子制御ユニットECUのハウジングBの周りに、3つの側部、すなわちその前側ECU-V、その側壁ECU-S、およびその背面側もしくは後側ECU-Hにおいて係合する。ECU-Hの背面は、隔壁SWに面している。ユニットの設計に応じて、
図7aに示すリザーバVBは、弁装置HCUのハウジングの後壁に当接してもよいし、または後壁の後方に係合してもよい。
【0035】
図8および
図9は、本発明によるユニットの側面図および正面図を示しており、これらの図は、リザーバVBの設計は別として、
図1および
図2で図示および説明したユニットに対応している。
図8から判るように、前側領域VB
Vは、電子制御ユニットECUのハウジングBの前側ECU-Vの前方に位置しており、そのためフィラー開口に手がより届きやすい。スペースに関する理由から、リザーバVB全体を電子制御ユニットECUの前方に、またはそれに隣接して配置することは、全般的に現実的ではないので、本発明は、細い中央領域VBMだけが、ハウジングB隣接してECUの後側であるECU-Hに向かって横方向に延在することを実現しており、中央領域VBMは、そこで広がって、後側領域VBHになっており、この後側領域VBHは、体積の点ではるかに大きく、電子制御ユニットECUのハウジングBの後方に配置されている。また、リザーバVBが、ECUのハウジングBに重なることも自明に可能である。隔壁SWが垂線に対して角度φで配置される場合には、充填開口100の面法線が垂直に配向されるように、リザーバVBの前側領域VBVを設計すべきである。
【0036】
以上に加えて、本願は、さらに以下の項目を提供する。
(項目1)
液圧作動式のブレーキシステム用の作動装置であって、
マスタブレーキシリンダ(HZ)であって、ハウジング(C)に配置されていて、特にブレーキペダルの形態の作動装置による力で作動することができる少なくとも1つのピストンを有するマスタブレーキシリンダ(HZ)と、
少なくとも1つの圧力供給装置(DV1,DV2)であって、少なくとも1つの圧力供給装置(DV1)は、電動式の駆動装置(M)によって駆動されるピストンシリンダユニットまたは複動式ピストンポンプであり、前記駆動装置(M)は、前記ピストンポンプまたは複動式ピストンポンプのピストンを直接調整するか、またはトランスミッションギヤ、特に再循環ボールギヤを介して調整する、少なくとも1つの圧力供給装置(DV1,DV2)と、
電磁弁を有する少なくとも1つの弁装置(HCU)と、
開ループ式および閉ループ式の少なくとも1つの電子制御ユニット(ECU)と、
を有し、
前記ブレーキシステムは、少なくとも2つの液圧回路(BK1,BK2)を有し、液圧回路(BK1,BK2)に割り当てられた少なくとも1つのホイールブレーキ(RB1,RB2,RB3,RB4)の前記圧力供給装置(DV1)によって、圧力変更が実施可能である、
作動装置において、
前記弁装置(HCU)と、少なくとも1つの圧力供給装置(DV1,DV2)の前記少なくとも1つのピストンおよび圧力チャンバとが、第1のハウジング(A)内に配置されているか、または組み立てられたときに、ユニットもしくはモジュールを形成しており、前記作動装置の前記ハウジング(C)は、前記第1のハウジング(A)または前記ユニットもしくは前記モジュールに液圧式に接続されていることを特徴とする、作動装置。
(項目2)
前記圧力供給装置(DV1)の1つまたは複数の液圧式の前記圧力チャンバと、電磁弁、液圧ライン、液圧ピストンおよび液圧チャンバとを有する弁装置(HCU)とは、1つのハウジング(A)内に配置されているか、または直接隣接して液圧式に接続された、ともに1つのユニットを形成する最大で2つのハウジング(A,A1)内に配置されていることを特徴とする、項目1記載の作動装置。
(項目3)
前記マスタブレーキシリンダ(HZ)の前記長手方向軸線(aHZ)と、前記圧力供給装置(DV1)の前記軸線(aDV1)、特に前記駆動装置の前記駆動装置長手方向軸線(aDV1)または前記ピストン移動軸線とが、互いに平行もしくは略平行に、特に水平方向に、または水平線に対して0~20度の角度範囲内に配置されていることを特徴とする、項目1または2記載の作動装置。
(項目4)
前記第1の圧力供給部(DV1)の前記軸線(aDV1)は、前記第2の圧力供給部(DV2)の前記軸線(a1DV2,a2DV2)に対して垂直に配置されており、かつ/または前記第2の圧力供給部(DV2)の前記軸線(a2DV2)は垂直方向に配置されていることを特徴とする、項目1から3までのいずれか1項記載の作動装置。
(項目5)
前記第1の圧力供給部(DV1)の前記軸線(aDV1)は、前記マスタブレーキシリンダ(HZ)の前記長手方向軸線(aHZ)に対して垂直に配置されていて、前記第2の圧力供給部(DV2)の前記軸線(a1DV2)に対して平行に配置されていることを特徴とする、項目1から4までのいずれか1項記載の作動装置。
(項目6)
前記圧力供給装置(DV1)の前記軸線(aDV1)、特に前記駆動装置の前記駆動装置長手方向軸線(aDV1)または前記ピストン移動軸線は、垂直方向にかつ前記マスタブレーキシリンダ(HZ)の前記主軸線(aHZ)に対して垂直または略垂直に配置されており、前記第2の圧力供給部(DV2)の前記軸線(a1DV2)は、前記第1の圧力供給部(DV1)の前記軸線(aDV1)に対して垂直にかつ前記マスタブレーキシリンダ(HZ)の前記主軸線(aHZ)に対して垂直に配置されていることを特徴とする、項目1または2記載の作動装置。
(項目7)
前記マスタブレーキシリンダ(HZ)の前記ハウジング(C)は、前記ハウジング(A)から離れてまたは前記ハウジング(A)に接して配置されていることを特徴とする、項目1から6までのいずれか1項記載の作動装置。
(項目8)
前記マスタブレーキシリンダ(HZ)の前記ハウジング(C)は、前記圧力供給装置(DV1)の前記軸線(aDV1)の方向において、前記圧力供給装置の前記ハウジング(A)の後方に配置されていて、特に前記ハウジング(A)に固定されていることを特徴とする、項目1から7までのいずれか1項記載の作動装置。
(項目9)
特に連続的な給送作用を有する第2の圧力供給装置(DV2)が設けられており、前記第2の圧力供給装置(DV2)は、前記ハウジング(A)内に配置されているか、または更なるハウジング(A1)内に、特に弁装置(HCU)とともに配置されていることを特徴とする、項目1から8までのいずれか1項記載の作動装置。
(項目10)
2つの前記液圧回路(BK1,BK2)を選択的に接続するために、特に通電停止したときに開く直列接続された2つの接続弁(BP1,BP2)が、特に前記弁装置(HCU)内または前記弁装置(HCU)のハウジング(A,A1)内に配置されていることを特徴とする、項目1から9までのいずれか1項記載の作動装置。
(項目11)
少なくとも1つの圧力供給装置(DV2)は、連続的な給送作用を有するポンプ、特にギヤポンプまたは偏心ピストンポンプであり、該ポンプは、電動式の駆動装置(M)によって駆動され、通常動作におけるABSおよび/またはESP機能に特に適していることを特徴とする、項目1から10までのいずれか1項記載の作動装置。
(項目12)
前記圧力供給装置(DV2)は、急激な圧力上昇または120バールを上回る圧力上昇が生じた場合に、別の前記圧力供給装置(DV1)を補助し、かつ/または減退が生じた場合および/またはABS機能のために圧力供給を実施し、かつ/または別の前記圧力供給装置部(DV1)が故障した場合に、その機能を一緒に実施することを特徴とする、項目1から11までのいずれか1項記載の作動装置。
(項目13)
前記圧力供給装置(DV1)は、120バール以下の圧力範囲にわたる、ABS機能のための圧力上昇を実施することを特徴とする、項目1から12までのいずれか1項記載の作動装置。
(項目14)
前記圧力供給装置(DV2)が故障した場合に、120バールの最大圧力のみが前記圧力供給装置(DV1)によって利用可能であることを特徴とする、項目1から13までのいずれか1項記載の作動装置。
(項目15)
ブレーキ回路(BK1,BK2)に割り当てられた前記圧力供給装置(DV1,DV2)によるABS機能のために、前記ブレーキ回路(BK1,BK2)の前記ホイールブレーキ(RB1,RB2,RB3,RB4)の圧力変調が、複合的な動作で実施され、特に、前記圧力供給装置のピストンにより、圧力設定を目的として、作動流体の体積が調整されることを特徴とする、項目1から14までのいずれか1項記載の作動装置。
(項目16)
それぞれのホイールブレーキ(RB1,RB2,RB3,RB4)に、いずれも1つの専用の切換え弁(SV)が割り当てられており、該切換え弁(SV)は、特に、その弁座の下流に前記構成要素用の接続部を有し、それぞれの液圧回路(BK1,BK2)は、液圧主ライン(4,5)を有し、該液圧主ライン(4,5)を介して、前記切換え弁(SV)は、前記圧力供給装置(DV1,DV2)に接続されていることを特徴とする、項目1から15までのいずれか1項記載の作動装置。
(項目17)
少なくとも1つの液圧主ライン(4,5)を選択的に閉じるために、特に、前記圧力供給装置(DV1)と切換え弁(BP1)との間の前記液圧ライン(4)に、切換え弁(PD1)が設けられていることを特徴とする、項目1から16までのいずれか1項記載の作動装置。
(項目18)
特に、少なくとも1つの構成要素(RB1,RB2,RB3,RB4)および/または両方の液圧回路(BK1,BK2)における圧力低下を目的として、少なくとも1つの液圧主ライン(4,5)は、放出弁(AV1,AV2)を介してリザーバ(VB)に接続可能であり、かつ/または前記接続ライン(2)は、中央放出弁(ZAV)を介してリザーバ(VB)に接続可能であることを特徴とする、項目1から17までのいずれか1項記載の作動装置。
(項目19)
一方または両方の液圧回路(BK1,BK2)におけるホイールブレーキ(RB1~4)の前記圧力低下(Preduction)は、前記中央放出弁(ZAV)によって前記接続切換え弁(BP1,BP2)を介して前記リザーバ(VB)へと実施されることを特徴とする、項目17記載の作動装置。
(項目20)
前記圧力低下(Preduction)は、前記ホイールブレーキ(RB1~4)において連続してまたは同時に実施されることを特徴とする、項目18または19記載の作動装置。
(項目21)
液圧回路(BK1)のホイールブレーキ(RB1,RB2)の前記圧力低下(Preduction)は、前記液圧回路の関連する前記圧力供給装置(DV1)の前記ピストンのストローク運動によって実施され、別の前記液圧回路(BK2)のホイールブレーキ(RB3,RB4)の前記圧力低下(Preduction)は、前記中央放出弁(ZAV)および前記接続切換え弁(BP2)を介して前記リザーバ(VB)へと実施されることを特徴とする、項目18から20までのいずれか1項記載の作動装置。
(項目22)
前記中央放出弁(ZAV)から前記リザーバ(VB)に向かう前記液圧ラインに、冗長な第2の放出弁(ZAVr)が配置されていて、作用することを特徴とする、項目18から21までのいずれか1項記載の作動装置。
(項目23)
液圧回路(BK1,BK2)ごとに、少なくとも1つの圧力供給装置(DV1,DV2)が設けられていることを特徴とする、項目1から22までのいずれか1項記載の作動装置。
(項目24)
前記ハウジング(A、A1)は、押出し成形されたまたは連続押出し成形された部品であり、特に、前記液圧構成要素、好ましくは前記弁(SV,MV)および/または前記圧力変換器(DG)のコーキングおよび封止に適していることを特徴とする、項目1から23までのいずれか1項記載の作動装置。
(項目25)
前記ハウジング(C)内に行程シミュレータ(WS)および/または少なくとも1つのセンサ、特に力行程測定素子(KWS)および/またはペダル行程センサがさらに配置されていることを特徴とする、項目1から24までのいずれか1項記載の作動装置。
(項目26)
前記弁装置(HCU)とともに前記ハウジング(A,A1)内に行程シミュレータ(WS)が配置されていることを特徴とする、項目1から24までのいずれか1項記載の作動装置。
(項目27)
リザーバ(VB)が、前記マスタブレーキシリンダおよび前記圧力供給装置(DV1,DV2)への供給のために設けられているか、または両者のための液圧接続部を有することを特徴とする、項目1から26までのいずれか1項記載の作動装置。
(項目28)
開ループ式および閉ループ式の前記制御装置(ECU)の前記ハウジング(B)、前記(HCU)を有する前記ハウジング(A)、および前記行程シミュレータ(WS)の前記ハウジング(C)は、互いに密にねじ締結されており、かつ/または開ループ式および閉ループ式の前記制御装置(ECU)の前記ハウジング(B)は、前記弁装置(HCU)および/または前記第1の圧力供給装置(DV1)に隣接して配置されていることを特徴とする、項目1から27までのいずれか1項記載の作動装置。
(項目29)
開ループ式および閉ループ式の少なくとも1つの電気制御ユニット(ECU)は、互いに分離した2つの搭載電気システム接続部を有し、かつ/または少なくとも1つの圧力供給装置(DV1,DV2)の前記駆動装置(M)は、特に2×3の相接続部を有する冗長な巻線システムを備えるモータを有することを特徴とする、項目1から28までのいずれか1項記載の作動装置。
(項目30)
特に、磁気的または誘導的に動作するセンサ(42)が、ペダルロッドとカップリングとを介してペダルによって作動可能であり、特に前記ハウジング(C)内に配置されていることを特徴とする、項目1から29までのいずれか1項記載の作動装置。
(項目31)
特に付加的な冗長な回路板を介する付加的な冗長な接続部、および/または前記弁(MV)の前記コイル用の付加的な冗長な駆動装置が設けられていることを特徴とする、項目1から30までのいずれか1項記載の作動装置。
(項目32)
前記圧力供給装置(DV1)の前記駆動装置(M)は、中間ハウジングによって前記ハウジング(A)に固定されていることを特徴とする、項目1から31までのいずれか1項記載の作動装置。
(項目33)
前記ハウジング(A)から分離して配置された前記マスタブレーキシリンダ(HZ)は、少なくとも1つの液圧ラインを介して専用のリザーバ(VB)に接続されていることを特徴とする、項目1から32までのいずれか1項記載の作動装置。
(項目34)
前記駆動装置(M)と開ループ式および閉ループ式の前記電子制御装置(ECU)との間の電気接続が、電気コンタクト(15,16)によって実現されていることを特徴とする、項目1から33までのいずれか1項記載の作動装置。
(項目35)
開ループ式および閉ループ式の前記電子制御装置(ECU)の前記回路板(PCB)に対する前記モータセンサの前記電気接続は、圧入コンタクトまたははんだ付けコンタクトおよび中間ハウジングによって実現されていることを特徴とする、項目1から34までのいずれか1項記載の作動装置。
(項目36)
前記マスタブレーキシリンダ(HZ)は、単一のピストンのみを有するシングルマスタブレーキシリンダであり、前記ピストンは、ただ1つの圧力チャンバを画定しており、前記ピストンは、前記作動装置による力で作動することができることを特徴とする、項目1から35までのいずれか1項記載の作動装置。
(項目37)
前記マスタブレーキシリンダ(HZ)は、タンデムまたはツインマスタブレーキシリンダであることを特徴とする、項目1から36までのいずれか1項記載の作動装置。
(項目38)
前記タンデムマスタブレーキシリンダ(HZ)の領域が、前記ハウジング(A)または前記弁装置(HCU)に配置されていることを特徴とする、項目35または36記載の作動装置。
(項目39)
前記弁装置(HCU)に少なくとも1つの圧力変換器(DG)も配置されていることを特徴とする、項目1から38までのいずれか1項記載の作動装置。
(項目40)
前記作動装置は、
a.2つのモジュールを有する2ボックスソリューションであり、第1の前記モジュールは、前記圧力供給装置(DV1)と、行程シミュレータ(WS)を有するマスタブレーキシリンダ(HZ)と、弁装置(HCU)と、開ループ式および閉ループ式の制御ユニット(ECU)と、リザーバ(VB)とを備え、第2の前記モジュールは、ESPまたはABSを備える、
b.ただ1つのモジュールを有する1ボックスソリューションであり、前記モジュールは、少なくとも1つの圧力供給装置(DV1,DV2)と、前記弁装置(HCU)と、開ループ式および閉ループ式の制御ユニット(ECU)と、リザーバ(VB)とを備える、
c.ただ1つのモジュールを有する1ボックスソリューションであり、前記モジュールは、少なくとも1つの圧力供給装置(DV1,DV2)と、前記弁装置(HCU)と、開ループ式および閉ループ式の制御ユニット(ECU)と、リザーバ(VB)とを備え、開ループ式および閉ループ式の前記制御ユニット(ECU)は、完全にまたは部分的に冗長に構成されている、
d.2つのモジュールを有する2ボックスソリューションであり、第1の前記モジュールは、圧力供給装置(DV1,DV2)と、弁装置(HCU)と、開ループ式および閉ループ式の制御ユニット(ECU)と、リザーバ(VB)とを備え、開ループ式および閉ループ式の前記制御ユニット(ECU)は、完全にまたは部分的に冗長に構成されており、第2の前記モジュールは、選択的な行程シミュレータ(WS)を有する前記マスタブレーキシリンダ(HZ)または行程シミュレータWSを有する電子ブレーキペダルまたはレベル5用のブレーキスイッチのみを備える、
のいずれかであることを特徴とする、項目1から39までのいずれか1項記載の作動装置。
(項目41)
前記電子制御ユニット(ECU)は、ハウジング(18)内に配置されており、前記軸線(aDV1)を中心として回転可能な前記ロータ(64)またはねじ山付き部分(56)にセンサターゲット(35)が接続されており、センサハウジング(52,52a)内にセンサ素子(34)が配置されており、該センサハウジング(52,52a)は、
- 弾性接続部によって前記電子制御ユニット(ECU)の前記ハウジング(18)に接続されており、
かつ/または
- 内側ハウジング部分(52a)および外側ハウジング部分(52)を有し、少なくとも一方のハウジング部分(52,52a)は、前記制御ユニット(ECU)の前記ハウジング(18)に接続されており、特に弾性封止部または封止ベローズの形態の弾性部分(61)、または少なくとも1つのばねが、前記少なくとも一方のハウジング部分(52,52a)の領域を前記ハウジング(18)の領域に向かって押圧している
ことを特徴とする、項目1から40までのいずれか1項記載の作動装置。
(項目42)
前記センサハウジング(52,52a)は、前記電子制御ユニット(ECU)の前記ハウジング(18)から前記軸線(aDV1)を越えて延在している、項目41記載の作動装置。
(項目43)
前記センサハウジング(52,52a)は、前記電子制御ユニット(ECU)の前記ハウジング(18)と前記軸線(aDV1)との間に位置している第1の領域(52’)と、前記軸線(aDV1)の他方の側に位置している第2の領域(52’’)とを有し、前記センサハウジング(52,52a)の前記第2の領域(52’)は、特にねじ接続により、前記電動式の駆動装置の前記ハウジング(62)に接続されていることを特徴とする、項目42記載の作動装置。
(項目44)
前記内側ハウジング部分(52a)は、前記モータハウジング(62)に支持されていて、特に形状接続的なロックにより軸線方向および/または半径方向に支持されており、かつ/または前記モータハウジング(62)に固定されていることを特徴とする、項目41から43までのいずれか1項記載の作動装置。
(項目45)
前記電子制御ユニット(ECU)の前記ハウジング(18)は、前記モータハウジング(62)に直接または中間部分を介して配置または固定されていることを特徴とする、項目1から44までのいずれか1項記載の作動装置。
(項目46)
前記内側および外側ハウジング部分(52,52a)は、互いに接続されていて、特に互いに溶接されているかまたは接着結合されていることを特徴とする、項目1から45までのいずれか1項記載の作動装置。
(項目47)
前記内側および外側ハウジング部分(52,52a)は、プラスチックから製造されていることを特徴とする、項目1から46までのいずれか1項記載の作動装置。
(項目48)
前記センサハウジング(52,52a)内に回路板(22)が配置されており、該回路板(22)に前記センサ(34)が配置されていることを特徴とする、項目1から47までのいずれか1項記載の作動装置。
(項目49)
前記回路板(22)は、特にプラグインコンタクトまたは圧入コンタクトを有する可撓性のケーブル接続部または可撓性の回路板(22a)によって前記電子制御ユニット(ECU)の回路板(23)に接続されていることを特徴とする、項目48記載の作動装置。
(項目50)
前記弾性部分(61)は、前記モータ軸線(aDV1)に関して最大で3つの軸線における公差補償のために機能することを特徴とする、項目1から49までのいずれか1項記載の作動装置。
(項目51)
前記軸線(aDV1)を中心として回転可能な前記ロータ(64)または前記ねじ山付き部分(56)に、特にディスクの形態の測定手段(53)が配置されており、該測定手段(53)は、一緒に回転しかつ特に前記外側センサハウジング部分(52)に面した側面にマーキングを有し、コーティングを備えかつ/または異形成形されていることを特徴とする、項目1から50までのいずれか1項記載の作動装置。
(項目52)
特に閉鎖プラグ(54)によって閉鎖可能な開口(152)または透明材料から構成された覗き窓が、前記外側ハウジング部分(52)に配置されており、それにより、閉鎖されていない前記開口(152)または前記覗き窓を通して、前記測定手段(53)を見ることができるか、または前記ロータ(64)もしくはねじ山付き部分(56)が回転するときに、前記測定手段(53)の偏心度を測定装置によって測定することができることを特徴とする、項目51記載の作動装置。
(項目53)
前記測定手段(53)の前記軸線は、前記ロータ(64)または前記ねじ山付き部分(56)の前記軸線(aDV1)に対して同心的に配置されており、かつ/または前記測定手段(53)は、前記ロータ(64)または前記ねじ山付き部分(56)の前面に固定されていて、特にねじ締結または接着結合されていることを特徴とする、項目51または52記載の作動装置。
(項目54)
前記電子制御ユニット(ECU)の前記ハウジング(18)は、前側(ECU-V)と、上側(ECU-O)と、側壁(ECU-S)と、後側(ECU-H)とを有し、作動媒体用のリザーバ(VB)が、前記電子制御ユニット(ECU)に接してまたは前記電子制御ユニット(ECU)から離間して配置されており、前記リザーバ(VB)は、特に蓋(101)によって閉鎖可能な、作動媒体の充填用の開口(100)を有し、該開口(100)は、特に前記電子制御ユニット(ECU)の前記前側(ECU-V)の前方に配置されており、前記リザーバ(VB)は、前記電子制御ユニット(ECU)の周りに、少なくとも2つの側、特に少なくとも3つの側(ECU-V,ECU-S,ECU-H)において係合しているか、または少なくとも部分的にこれらの側に沿って延在していることを特徴とする、項目1から53までのいずれか1項記載の作動装置。
(項目55)
前記リザーバ(VB)は、前記電子制御ユニット(ECU)の前記側壁(ECU-S)および/または前記上側(ECU-O)の少なくとも一部に沿って少なくとも延在していることを特徴とする、項目54記載の作動装置。
(項目56)
前記リザーバ(VB)の少なくとも1つの領域(VBV,VBH)は、前記電子制御ユニット(ECU)の前方または後方に配置されているか、または
前記リザーバ(VB)の1つの領域(VBV)は、前記制御ユニット(ECU)の前方に配置されており、前記リザーバ(VB)の1つの領域(VBH)は、前記制御ユニット(ECU)の後方に配置されている
ことを特徴とする、項目54または55記載の作動装置。
(項目57)
前記リザーバ(VB)は、前側領域(VBV)と、中央領域(VBM)と、後側領域(VBH)とを有することを特徴とする、項目1から56のいずれか1項記載の作動装置。
(項目58)
前記前側領域(VBV)は、前記電子制御ユニット(ECU)の前記前側(ECU-V)の前方に、少なくとも部分的にもしくは全体的に配置されているかまたは横方向に傾斜して配置されており、前記開口(100)は、前記前側領域(VBV)に配置されていることを特徴とする、項目57記載の作動装置。
(項目59)
前記中央領域(VBM)は、前記電子制御装置(ECU)の前記側壁(ECU-S)および/または前記上側(ECU-O)に沿って横方向に延在していることを特徴とする、項目57または58記載の作動装置。
(項目60)
前記リザーバ(VB)は、前記電子制御ユニット(ECU)の前側領域(VBV)から前記電子制御ユニット(ECU)の前記後側(ECU-H)まで、前記電子制御ユニット(ECU)に接してかつ/または前記電子制御ユニット(ECU)上で横方向に延在していることを特徴とする、項目1から59までのいずれか1項記載の作動装置。
(項目61)
前記リザーバ(VB)の前記後側領域(VBH)は、前記前側領域(VBV)および前側中央領域(VBM)よりも大きい体積を有し、それにより、特に前記後側領域は、前記作動装置の前記作動媒体の大部分を蓄えるように機能することを特徴とする、項目57から60までのいずれか1項記載の作動装置。
(項目62)
前記後側領域(VBH)は、前記電子制御ユニット(ECU)の前記後側(ECU-H)に隣接して位置していることを特徴とする、項目57から61までのいずれか1項記載の作動装置。
(項目63)
前記車両に組み込まれた状態において、前記開口(100)は、前記後側領域(VBH)より上に位置していることを特徴とする、項目1から62までのいずれか1項記載の作動装置。
(項目64)
前記電子制御装置(ECU)の前記前側(ECU-V)は、車両の隔壁(SW)から離れる方に向けられていることを特徴とする、項目1から63までのいずれか1項記載の作動装置。
(項目65)
前記開口(100)の前記面法線(N)が、垂直方向に配向されており、かつ/または前記作動装置の取付けフランジ(AF)に対して角度(φ)を成して配向されており、特に、前記作動装置が前記車両に組み込まれた状態において、前記面法線(N)が垂直方向に配向されるかまたは垂線に対して0°~30°の角度範囲で配向されるように、前記取付けフランジ(AF)は、前記作動装置を隔壁(SW)に固定するように機能することを特徴とする、項目1から64までのいずれか1項記載の作動装置。
【符号の説明】
【0037】
HZ マスタブレーキシリンダ(シングル)
aHZ マスタブレーキシリンダの主軸線
aDV1 第1の圧力供給装置DV1の軸線
a1DV2 第1の圧力供給装置DV1の軸線aDV1に対して垂直な第2の圧力供給装置DV2の軸線の水平配向
a2DV2 第1の圧力供給装置DV1の軸線aDV1に対して垂直な第2の圧力供給装置DV2の軸線の垂直配向
DV 圧力供給部
HCU 液圧制御ユニット
ECU 電子コンピューティングユニット
ECU-V ECUの前側
ECU-S ECUの側壁
ECU-O ECUの上側
ECU-H 車両の隔壁に面したECUの後側
PI ペダルインタフェース
SW/H 隔壁/ブラケット
St プラグコネクタ
BKV 制動力倍力装置
NS レベルセンサ
RZ ホイールシリンダ
MV 電磁弁
Dr 絞り
SV 圧力供給装置DV1の吸入弁
A HCUならびに圧力供給装置DV1および選択的に圧力供給装置DV2用のハウジング
A1 HCUおよびDV2用の部分的なハウジング
A2 圧力供給装置DV1用の部分的なハウジング
B ECU用のハウジング
C フランジを有するマスタブレーキシリンダHZおよび行程シミュレータWS用のハウジング
aDV1 DV1のモータ軸線
aDV2 DV2のモータ軸線
aHZ マスタブレーキシリンダHZの長手方向軸線
VB リザーバ
VBH リザーバの後側領域
VBM リザーバの中央領域
VBV リザーバの前側領域
1 ペダルプランジャ
2 モータ
3 中間ハウジング
4 固定ねじ
5 センサハウジング
6 回転角センサ
7 閉鎖蓋
8 ピストン
9a/9b リザーバVBへの接続部
10 ホイールシリンダRZへの接続部
11 マスタブレーキシリンダHZへの接続部
12 マスタブレーキシリンダHZのフランジ
13 固定ねじ
14 隔壁またはブラケットへの固定ねじ
15 圧力供給装置DV2とECUとの間の電気接続モータ
16 圧力供給装置DV1のモータの電気接続部
17 回転角センサの電気接続部
18 ECUハウジング
19 封止部を有するウェブ
20 電磁弁MV用の駆動装置
21 電磁弁MVの接続ウェブ
22 小型PCB
22a ECUのPCB22に対する主PCBの電気接続部
23 主PCB
24 HCUブロック
25 偏心ピストンポンプDV2用の孔
26 圧力供給装置DV2用のモータ
27 アウトライン輪郭8インチ、真空制動力倍力装置BKV
28 ピストン用の止めリング
29 リザーバVBへのライン
30 力行程センサKWS
31/31a ペダルロッド
32 ばねハウジング
33 マスタブレーキシリンダ(HZ)ピストン
34 センサ素子
35 ターゲット
36 駆動軸
37 歯付きギヤ
38 歯付きラック
39 案内部分
40 案内レール
41 ターゲット
42 誘導センサ
43 マスタブレーキシリンダ(HZ)ハウジング
44 行程センサ(WS)ピストン
44a 行程センサ(WS)ばね
45 行程センサ(WS)封止部
46 摺動リング
47 接続孔行程センサ(WS)-マスタブレーキシリンダ(HZ)およびHCUブロック24
48 摺動リング
49 支持部分
50 戻しばね
51 圧入コンタクトを有するプラグコネクタストリップ
52 センサハウジング1
52a センサハウジング2
53 測定フランジ
54 閉鎖プラグ
55 固定具、センサハウジング
56 ねじ山付きナット
57 ねじ山付きスピンドル
58 ボールねじ伝動装置KGT
59 ピストン
60 ECUに対するモータコンタクト
61 ハウジング封止部
62 モータハウジング
63 モータ軸受
64 ロータ
100 リザーバの開口
101 リザーバの閉鎖蓋
152 閉鎖可能な開口
【手続補正書】
【提出日】2024-09-06
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
液圧作動式のブレーキシステム用のハウジング(A)であって、
第1の圧力供給装置(DV1)の1つ以上の圧力チャンバであって、前記ハウジング(A)は、前記第1の圧力供給装置(DV1)の電動式の駆動装置(2)と接続するように構成されている、1つ以上の圧力チャンバと、
第2の圧力供給装置(DV2)の1つ以上のポンプ要素であって、前記ハウジング(A)は、前記第2の圧力供給装置(DV2)の電動式の駆動装置(26)と接続するように構成されている、1つ以上のポンプ要素と、
1つ以上の電磁弁(MV)を有する1つ以上の弁装置(HCU)であって、前記1つ以上の弁装置(HCU)は、前記1つ以上の圧力チャンバおよび/または前記1つ以上のポンプ要素に液圧式に接続されており、前記1つ以上の弁装置(HCU)は、前記ブレーキシステムの2つの液圧ブレーキ回路(BK1、BK2)と液圧式に接続可能である、1つ以上の弁装置(HCU)と
を備え、
各電磁弁(MV)の1つ以上の磁気コイルは、前記ハウジング(A)の第1の横側に配置されており、
前記ハウジング(A)は、前記第1の横側において、電子制御ユニット(ECU)を備えた第2のハウジング(B、18)と接続するように構成されており、前記第2のハウジング(B、18)は、互いに分離した2つの搭載電気システム接続部(St1、St2)を有しており、前記互いに分離した2つの搭載電気システム接続部(St1、St2)の、一方は、前記第1の圧力供給装置(DV1)の前記電動式の駆動装置(2)用であり、もう一方は、前記第2の圧力供給装置(DV2)の前記電動式の駆動装置(26)用であり、
前記電子制御ユニット(ECU)は、1つ以上の磁気コイルに対する少なくとも1つの電気接続部を有する、ハウジング(A)。
【請求項2】
前記第1の圧力供給装置(DV1)の前記電動式の駆動装置(2)と、前記第2の圧力供給装置(DV2)の前記電動式の駆動装置(26)とは、前記ハウジング(A)に取り付けられている、請求項1記載のハウジング(A)。
【請求項3】
前記電子制御ユニット(ECU)は、前記ハウジング(A)と、前記第1の圧力供給装置(DV1)の前記電動式の駆動装置(2)と、前記第2の圧力供給装置(DV2)の前記電動式の駆動装置(26)とに取り付けられている、請求項2記載のハウジング(A)。
【請求項4】
前記第1の圧力供給装置(DV1)の前記電動式の駆動装置(2)のモータ軸線(aDV1)は、実質的に横方向にある、請求項1から3までのいずれか1項記載のハウジング(A)。
【請求項5】
前記第2の圧力供給装置(DV2)の前記電動式の駆動装置(26)のモータ軸線(aDV2)は、実質的に横方向にある、請求項1から4までのいずれか1項記載のハウジング(A)。
【請求項6】
前記第1の圧力供給装置(DV1)の前記電動式の駆動装置(2)の前記モータ軸線(aDV1)は、前記第2の圧力供給装置(DV2)の前記電動式の駆動装置(26)の前記モータ軸線(aDV2)に実質的に垂直または実質的に平行である、請求項1から5までのいずれか1項記載のハウジング(A)。
【請求項7】
前記第1の圧力供給装置(DV1)の前記電動式の駆動装置(2)の前記モータ軸線(aDV1)は、前記第2の圧力供給装置(DV2)の前記電動式の駆動装置(26)の前記モータ軸線(aDV2)とは異なる、請求項1から5までのいずれか1項記載のハウジング(A)。
【請求項8】
前記ハウジング(A)の上部にわたって、実質的にまたは少なくとも部分的に延在するリザーバ(VB)と接続するように構成されている、請求項1から7までのいずれか1項記載のハウジング(A)。
【請求項9】
前記リザーバ(VB)は、前記第2のハウジング(B、18)を越えて延在している、請求項8記載のハウジング(A)。
【請求項10】
マスタブレーキシリンダ(HZ)を備えた第3のハウジング(C)と接続するように構成されており、前記マスタブレーキシリンダ(HZ)が、作動装置による力、または、電子ブレーキペダルの行程シミュレータ、または、全自動運転のためのブレーキスイッチを用いて動作可能な少なくとも1つのピストンを有している、請求項1から9までのいずれか1項記載のハウジング(A)。
【請求項11】
前記作動装置がブレーキペダルである、請求項10記載のハウジング(A)。
【請求項12】
前記第3のハウジング(C)が、前記ハウジング(A)に取り付けられている、請求項10または11記載のハウジング(A)。
【請求項13】
前記第1の圧力供給装置(DV1)は、当該第1の圧力供給装置(DV1)の前記電動式の駆動装置(2)によって駆動されるピストンシリンダユニットまたは複動式ピストンポンプであり、前記電動式の駆動装置(2)は、前記ピストンシリンダユニットまたは前記複動式ピストンポンプのピストンを直接調整するか、またはトランスミッションギヤを介して調整するように配置されている、
請求項1から12までのいずれか1項記載のハウジング(A)。
【請求項14】
前記トランスミッションギヤが、再循環ボールギヤである、請求項13記載のハウジング(A)。
【請求項15】
前記第2の圧力供給装置(DV2)は、連続的な給送作用を有する、請求項1から14までのいずれか1項記載のハウジング(A)。
【請求項16】
前記電子制御ユニット(ECU)と前記1つ以上の磁気コイルとの電気接続部が圧入コンタクトである、請求項1から15までのいずれか1項記載のハウジング(A)。
【請求項17】
前記第1の圧力供給装置(DV1)の前記電動式の駆動装置(2)は、前記第1の横側以外の横側から取り付け可能である、請求項1から16までのいずれか1項記載のハウジング(A)。
【請求項18】
前記第2の圧力供給装置(DV2)の前記電動式の駆動装置(26)は、前記第1の横側以外の横側から取り付け可能である、請求項1から17までのいずれか1項記載のハウジング(A)。
【外国語明細書】