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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024174999
(43)【公開日】2024-12-17
(54)【発明の名称】撮像装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 27/146 20060101AFI20241210BHJP
   H04N 25/70 20230101ALI20241210BHJP
【FI】
H01L27/146 A
H01L27/146 D
H04N25/70
【審査請求】有
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024157836
(22)【出願日】2024-09-11
(62)【分割の表示】P 2019188723の分割
【原出願日】2019-10-15
(71)【出願人】
【識別番号】316005926
【氏名又は名称】ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001357
【氏名又は名称】弁理士法人つばさ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】星 博則
(72)【発明者】
【氏名】正垣 敦
(57)【要約】
【課題】画素信号におけるノイズをより抑制することが可能な撮像装置を提供する。
【解決手段】本開示の一実施形態に係る撮像装置は、入射光を光電変換する光電変換部、光電変換部にて光電変換された電荷を蓄積する電荷保持部、及び電荷を読み出す読出回路が設けられた半導体基板と、半導体基板の一主面の上に設けられた第1遮光膜と、第1遮光膜を貫通して半導体基板の一主面の法線方向に延伸するコンタクトと、コンタクトと、半導体基板に設けられた電界効果トランジスタのソース又はドレインとを電気的に接続するコンタクト配線層と、を備え、半導体基板の一主面は、光電変換部、及び電荷保持部を少なくとも含む電荷蓄積領域と、読出回路を含む非電荷蓄積領域とからなり、コンタクト配線層は、非電荷蓄積領域まで延伸されており、非電荷蓄積領域にてコンタクトと電気的に接続する。
【選択図】図11
【特許請求の範囲】
【請求項1】
入射光を光電変換する光電変換部、前記光電変換部にて光電変換された電荷を蓄積する電荷保持部、及び前記電荷を読み出す読出回路が設けられた半導体基板と、
前記半導体基板の一主面の上に設けられた第1遮光層と、
前記第1遮光層を貫通して前記半導体基板の一主面の法線方向に延伸するコンタクトと、
前記コンタクトと、前記半導体基板に設けられた電界効果トランジスタのソース又はドレインとを電気的に接続するコンタクト配線層と、
を備え、
前記半導体基板の一主面は、前記光電変換部、及び前記電荷保持部を少なくとも含む電荷蓄積領域と、前記読出回路を含む非電荷蓄積領域とからなり、
前記コンタクト配線層は、前記非電荷蓄積領域まで延伸されており、前記非電荷蓄積領域にて前記コンタクトと電気的に接続する、撮像装置。
【請求項2】
前記非電荷蓄積領域の前記半導体基板には、素子分離層がさらに設けられ、
前記コンタクト配線層は、前記素子分離層の上で前記コンタクトと電気的に接続する、請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記第1遮光層は、前記半導体基板の一主面のうち前記光電変換部に対応する領域を除いた領域に設けられる、請求項1に記載の撮像装置。
【請求項4】
前記コンタクト配線層は、導電型不純物を含むポリシリコンで設けられる、請求項1に記載の撮像装置。
【請求項5】
前記コンタクトとの接続部の前記コンタクト配線層には、シリサイド層がさらに設けられる、請求項4に記載の撮像装置。
【請求項6】
前記光電変換部には、前記第1遮光層が設けられた側から前記入射光が入射する、請求項1に記載の撮像装置。
【請求項7】
前記光電変換部には、前記第1遮光層が設けられた側と反対側から前記入射光が入射する、請求項1に記載の撮像装置。
【請求項8】
前記電界効果トランジスタは、前記光電変換部、又は前記電荷保持部からの電荷の転送を制御する電界効果トランジスタである、請求項1に記載の撮像装置。
【請求項9】
前記半導体基板には、前記光電変換部をそれぞれ含む画素が複数配列されており、
前記電界効果トランジスタは、互いに離隔された前記画素の間に設けられた電界効果トランジスタである、請求項1に記載の撮像装置。
【請求項10】
前記半導体基板の前記一主面とは反対の面側に設けられると共に、前記光電変換部の受光部に対応する領域および前記コンタクトが設けられている領域に開口を有する第2遮光層をさらに備える
請求項1に記載の撮像装置。
【請求項11】
第2遮光層の前記開口は、前記非電荷蓄積領域に設けられる
請求項10に記載の撮像装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、撮像装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、撮像装置の高感度化が増々進んでいる。そのため、撮像装置の内部での光の反射によって生じる隣接画素間のクロストークの影響も大きくなっている。
【0003】
そこで、撮像装置の内部に遮光膜を設けることで、撮像装置の内部における迷光を抑制することが提案されている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2011-216970号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、撮像装置では、内部で反射した光によって被写体からの光に依らない電荷が生じないように、内部で生じた反射光をより効果的に遮蔽することが望まれる。
【0006】
よって、画素信号におけるノイズをより抑制することが可能な撮像装置を提供することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一実施形態に係る撮像装置は、入射光を光電変換する光電変換部、光電変換部にて光電変換された電荷を蓄積する電荷保持部、及び電荷を読み出す読出回路が設けられた半導体基板と、半導体基板の一主面の上に設けられた第1遮光膜と、第1遮光膜を貫通して半導体基板の一主面の法線方向に延伸するコンタクトと、コンタクトと、半導体基板に設けられた電界効果トランジスタのソース又はドレインとを電気的に接続するコンタクト配線層と、を備え、半導体基板の一主面は、光電変換部、及び電荷保持部を少なくとも含む電荷蓄積領域と、読出回路を含む非電荷蓄積領域とからなり、コンタクト配線層は、非電荷蓄積領域まで延伸されており、非電荷蓄積領域にてコンタクトと電気的に接続する。
【0008】
本開示の一実施形態に係る撮像措置では、光電変換部又は電荷保持部などへの反射光の入射をより効率的に遮蔽することができる。これにより、例えば、本開示の一実施形態に係る撮像措置では、内部での反射光に起因して新たな電荷が生じることを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本開示に係る技術が適用される撮像装置の全体構成を説明する模式的な説明図である。
図2】本開示の第1の実施形態に係る撮像装置における画素の構成を示す縦断面図である。
図3】同実施形態に係る張出部の第1の構成例を示す縦断面図である。
図4A】第1の構成例に係る張出部の形成方法の一工程を説明する縦断面図である。
図4B】第1の構成例に係る張出部の形成方法の一工程を説明する縦断面図である。
図4C】第1の構成例に係る張出部の形成方法の一工程を説明する縦断面図である。
図4D】第1の構成例に係る張出部の形成方法の一工程を説明する縦断面図である。
図5】同実施形態に係る張出部の第2の構成例を示す縦断面図である。
図6A】第2の構成例に係る張出部の形成方法の一工程を説明する縦断面図である。
図6B】第2の構成例に係る張出部の形成方法の一工程を説明する縦断面図である。
図6C】第2の構成例に係る張出部の形成方法の一工程を説明する縦断面図である。
図6D】第2の構成例に係る張出部の形成方法の一工程を説明する縦断面図である。
図6E】第2の構成例に係る張出部の形成方法の一工程を説明する縦断面図である。
図7】同実施形態に係る技術を適用可能な撮像装置の一例を示す縦断面図である。
図8】同実施形態に係る技術を適用可能な撮像装置の一例を示す縦断面図である。
図9】同実施形態に係る技術を適用可能な撮像装置の一例を示す縦断面図である。
図10】同実施形態に係る技術を適用可能な撮像装置の一例を示す縦断面図である。
図11】本開示の第2の実施形態に係る撮像装置の画素の一例を示す平面図である。
図12図11のC-CC切断線における断面構造を示す縦断面図である。
図13図12に示す断面構造の変形例を示す縦断面図である。
図14A】コンタクト配線層の第1の形成方法の一工程を説明する縦断面図である。
図14B】コンタクト配線層の第1の形成方法の一工程を説明する縦断面図である。
図14C】コンタクト配線層の第1の形成方法の一工程を説明する縦断面図である。
図14D】コンタクト配線層の第1の形成方法の一工程を説明する縦断面図である。
図14E】コンタクト配線層の第1の形成方法の一工程を説明する縦断面図である。
図14F】コンタクト配線層の第1の形成方法の一工程を説明する縦断面図である。
図14G】コンタクト配線層の第1の形成方法の一工程を説明する縦断面図である。
図14H】コンタクト配線層の第1の形成方法の一工程を説明する縦断面図である。
図15A】コンタクト配線層の第2の形成方法の一工程を説明する縦断面図である。
図15B】コンタクト配線層の第2の形成方法の一工程を説明する縦断面図である。
図15C】コンタクト配線層の第2の形成方法の一工程を説明する縦断面図である。
図15D】コンタクト配線層の第2の形成方法の一工程を説明する縦断面図である。
図15E】コンタクト配線層の第2の形成方法の一工程を説明する縦断面図である。
図15F】コンタクト配線層の第2の形成方法の一工程を説明する縦断面図である。
図16】同実施形態に係る技術を適用可能な撮像装置の一例を示す縦断面図である。
図17】同実施形態に係る技術を適用可能な撮像装置の一例を示す縦断面図である。
図18】同実施形態に係る技術を適用可能な撮像装置の一例を示す縦断面図である。
図19】本開示の第1又は第2の実施形態に係る撮像装置を備えた撮像システムの概略構成の一例を示すブロック図である。
図20図19に示す撮像システムにおける撮像動作のフローチャートの一例を表す。
図21】車両制御システムの概略的な構成の一例を示すブロック図である。
図22】車外情報検出部及び撮像部の設置位置の一例を示す説明図である。
図23】内視鏡手術システムの概略的な構成の一例を示す図である。
図24】カメラヘッド及びCCUの機能構成の一例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本開示における実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。以下で説明する実施形態は本開示の一具体例であって、本開示にかかる技術が以下の態様に限定されるものではない。また、本開示の各図に示す各構成要素の配置、寸法、及び寸法比等についても、各図に示すものに限定されるものではない。
【0011】
なお、説明は以下の順序で行う。
1.撮像装置の全体構成
2.第1の実施形態
2.1.画素の構成
2.2.張出部の構成例
2.3.変形例
3.第2の実施形態
3.1.画素の構成
3.2.コンタクト配線層の構成例
3.3.コンタクト配線層の形成方法
3.4.変形例
4.適用例
【0012】
<1.撮像装置の全体構成>
まず、図1を参照して、本開示に係る技術が適用される撮像装置の全体構成について説明する。図1は、本開示に係る技術が適用される撮像装置の全体構成を説明する模式的な説明図である。
【0013】
図1に示すように、本開示に係る技術が適用される撮像装置1は、例えば、画素2を行列状に二次元配列させた画素アレイ部3と、垂直駆動回路4と、カラム信号処理回路5と、水平駆動回路6と、出力回路7と、制御回路8とを備える。
【0014】
画素アレイ部3、垂直駆動回路4、カラム信号処理回路5、水平駆動回路6、出力回路7、及び制御回路8は、例えば、シリコン(Si)などの半導体基板に設けられる。画素アレイ部3、垂直駆動回路4、カラム信号処理回路5、水平駆動回路6、出力回路7、及び制御回路8は、1つの半導体基板に設けられてもよく、2以上の半導体基板に分けて設けられてもよい。
【0015】
画素2は、光電変換部と、光電変換部にて生成された電荷を画素信号に変換する画素回路とを備える。光電変換部は、例えば、フォトダイオードなどを含む。画素回路は、例えば、転送トランジスタ、増幅トランジスタ、選択トランジスタ、及びリセットトランジスタなどの4つのMOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)を含む。
【0016】
また、画素2は、グローバルシャッタ動作を実現するために、電荷保持部をさらに備えていてもよい。グローバルシャッタ動作は、撮像に有効な画素2の全てで同時に露光を開始し、かつ同時に露光を終了するシャッタ動作である。電荷保持部は、全画素同時の露光で光電変換された電荷を画素2の各々からの画素信号の取り出しまで一時的に保持することができる。
【0017】
なお、画素2は、画素共有構造にて設けられてもよい。画素共有構造とは、隣接する複数の画素2の間で画素回路の一部又は全部を共有する構造である。例えば、隣接する複数の画素2は、増幅トランジスタ、選択トランジスタ、及びリセットトランジスタを共有してもよい。このような場合、隣接する複数の画素2の各々は、フォトダイオードと、転送トランジスタと、隣接する複数の画素2で共有される1つのフローティングディフュージョンと、同様に共有される1つの増幅トランジスタと、同様に共有される1つの選択トランジスタと、同様に共有される1つのリセットトランジスタとによって構成される。
【0018】
制御回路8は、撮像装置1の各部の動作を制御する。具体的には、制御回路8は、垂直同期信号、水平同期信号、及びマスタクロックに基づいて、垂直駆動回路4、カラム信号処理回路5、及び水平駆動回路6などの動作の基準となるクロック信号及び制御信号を生成する。また、制御回路8は、生成したクロック信号及び制御信号を垂直駆動回路4、カラム信号処理回路5、及び水平駆動回路6などに出力する。
【0019】
垂直駆動回路4は、例えば、シフトレジスタなどを含む。垂直駆動回路4は、画素駆動配線10を選択し、選択した画素駆動配線10にパルス信号を供給することで、行単位で画素2を駆動させる。具体的には、垂直駆動回路4は、画素アレイ部3に含まれる画素2の各々を行単位で垂直方向に順次、選択走査する。これにより、垂直駆動回路4は、光電変換された電荷量に応じた画素信号を画素2の各々から取り出し、カラム信号処理回路5に供給することができる。
【0020】
カラム信号処理回路5は、画素アレイ部3の画素2の列ごとに設けられ、画素2の列ごとに画素2から出力される画素信号に対してノイズ除去処理等を行う。例えば、カラム信号処理回路5は、画素信号に対して、画素2に固有の固定パターンノイズを除去するための相関二重サンプリング(Correlated Double Sampling:CDS)処理、及びAD(Analog-Digital)変換処理等を行ってもよい。
【0021】
水平駆動回路6は、例えば、シフトレジスタなどを含む。水平駆動回路6は、水平走査パルスを順次出力することによって、カラム信号処理回路5の各々を順次選択し、カラム信号処理回路5の各々から水平信号線11に画素信号を出力させる。
【0022】
出力回路7は、水平信号線11を介してカラム信号処理回路5の各々から順次供給された画素信号を撮像装置1の外部に出力する。例えば、出力回路7は、カラム信号処理回路5の各々から供給された画素信号に対して、バッファリング、黒レベル調整、又は列ばらつき補正などの各種デジタル信号処理などを行った後、信号処理後の画素信号を撮像装置1の外部に出力してもよい。
【0023】
以上の構成を備える撮像装置1は、CDS処理、及びAD変換処理を行うカラム信号処理回路5が画素2の列ごとに設けられた、いわゆるカラムAD方式のCMOS(Complementary MOS)イメージセンサである。
【0024】
本開示に係る技術は、例えば、上記の構成を備える撮像装置1に適用することができる。本開示に係る技術によれば、撮像装置1は、撮像装置1の内部にて生じた迷光を効果的に遮蔽することによって、光電変換部又は電荷保持部に該迷光が入射することを抑制することができる。これによれば、本開示に係る技術を適用した撮像装置1では、隣接する画素2の間でのクロストークなどをさらに抑制することができる。
【0025】
<2.第1の実施形態>
(2.1.画素の構成)
次に、図2を参照して、本開示の第1の実施形態に係る撮像装置1における画素2の構成について説明する。図2は、本実施形態に係る撮像装置1における画素2の構成を示す縦断面図である。
【0026】
図2に示すように、撮像装置1は、例えば、半導体基板30と、多層配線層20とを備える。
【0027】
半導体基板30は、シリコンなどの半導体で構成される基板である。半導体基板30は、例えば、画素2ごとに光電変換部(PD)31、及び電荷保持部(MEM)32を含む。光電変換部31、及び電荷保持部32は、例えば、半導体基板30の第1導電型(例えば、p型)領域の内部に第2導電型(例えば、n型)領域を設けることで構成され得る。
【0028】
光電変換部31は、例えば、フォトダイオードであり、画素2に入射した光を光電変換することで、電荷を生成する。また、電荷保持部32は、光電変換部31にて生成された電荷を保持することが可能な領域である。電荷保持部32は、画素2が順次駆動されて画素信号が読み出されるまでの間、光電変換部31にて生成された電荷を一時的に保持することができる。したがって、撮像装置1は、画素2ごとに電荷保持部32が設けられることによって、全画素同時露光を行うグローバルシャッタ動作を実現することができる。
【0029】
多層配線層20は、半導体基板30の受光面側と反対側の一主面に設けられる。多層配線層20は、例えば、複数の配線層21と、複数の配線層21を積層方向に絶縁する複数の層間絶縁層22と、層間絶縁層22を貫通して設けられることで複数の配線層21を電気的に接続する複数のコンタクトプラグ23とを含む。多層配線層20には、例えば、画素回路に含まれる転送トランジスタ、増幅トランジスタ、選択トランジスタ、及びリセットトランジスタのなどのトランジスタTr、及びトランジスタTrの各々を電気的に接続する配線が設けられる。
【0030】
また、半導体基板30の電荷保持部32が設けられた領域の下方の多層配線層20には、電荷保持部32への電荷の転送又は取り出しを制御する転送トランジスタのゲート電極25が設けられる。転送トランジスタのゲート電極25は、コンタクトプラグ26を介して配線層21と電気的に接続されており、配線層21から印加される電圧によって、電荷保持部32への電荷の転送又取り出しを制御することができる。
【0031】
ここで、電荷を一時保持する電荷保持部32に迷光等が入射した場合、電荷保持部32で新たに電荷が生成されることで、電荷保持部32にて保持される電荷量が増加してしまうことがある。そこで、撮像装置1では、半導体基板30に遮光構造33が設けられ、多層配線層20に配線遮光膜24が設けられることで、電荷保持部32への光の入射を抑制している。
【0032】
遮光構造33は、例えば、第1遮光膜33A、第2遮光膜33B、及び第3遮光膜33Cを含み、タングステン(W)などの遮光性を有する金属にて、電荷保持部32が設けられた領域を覆うように設けられる。
【0033】
第1遮光膜33Aは、電荷保持部32と光電変換部31との間に半導体基板30の厚み方向に延伸して設けられる。第1遮光膜33Aは、光電変換部31にて吸収されずに半導体基板30を透過した光が電荷保持部32に入射することを防止するために設けられる。
【0034】
第2遮光膜33Bは、電荷保持部32が設けられた領域に対応して半導体基板30の一主面に面内方向に延伸して設けられる。第2遮光膜33Bは、半導体基板30の受光面側から入射した光が直接的又は間接的に電荷保持部32に入射することを防止することができる。
【0035】
第3遮光膜33Cは、隣接する画素2の光電変換部31と電荷保持部32との間に設けられる。第3遮光膜33Cは、隣接する画素2に入射した光が半導体基板30を透過して電荷保持部32に入射することを防止することができる。
【0036】
配線遮光膜24は、転送トランジスタのゲート電極25を多層配線層20側から覆うように設けられる。配線遮光膜24は、光電変換部31にて吸収されずに半導体基板30を透過し、配線層21にて反射された光が多層配線層20側から電荷保持部32に入射することを防止することができる。
【0037】
また、配線遮光膜24には、コンタクトプラグ26を転送トランジスタのゲート電極25に接続するための開口部24Aが設けられる。そのため、コンタクトプラグ26が通過する開口部24Aを介して、配線層21にて反射された光が電荷保持部32に入射する可能性がある。
【0038】
そのため、本実施形態では、転送トランジスタのゲート電極25と電気的に接続するコンタクトプラグ26に半導体基板30の面内方向に張り出し、開口部24Aを覆う張出部27を設ける。具体的には、張出部27は、開口部24Aが設けられた領域よりも大きな領域に設けられ、かつ半導体基板30の一主面を平面視した際に、配線遮光膜24が設けられた領域と一部重なるように設けられる。これによれば、電荷保持部32は、多層配線層20側からの反射光を配線遮光膜24、及び張出部27の双方にて二重に遮光することができる。したがって、本実施形態によれば、電荷保持部32に入射する迷光を抑制することで、隣接する画素2の間でのクロストーク、又は解像度若しくは色再現特性の低下等を抑制することができる。
【0039】
なお、半導体基板30の受光面側の一主面の上には、光の透過性が高い絶縁性材料によって、層間絶縁層41がさらに設けられる。層間絶縁層41は、例えば、可視光帯域の光の透過率がおおよそ70%以上である絶縁性材料にて形成されてもよい。または、層間絶縁層41は、入射光の反射を抑制するために、半導体基板30の屈折率よりも小さい屈折率を有する絶縁性材料にて形成されてもよい。
【0040】
層間絶縁層41は、例えば、酸化シリコン(SiO)、窒化シリコン(SiN)、酸窒化シリコン(SiON)、酸化ハフニウム(HfO)、酸化アルミニウム(Al)、酸化ジルコニウム(ZrO)、酸化タンタル(Ta)、酸化チタン(TiO)、酸化ランタン(La)、酸化プラセオジム(Pr)、酸化セリウム(CeO)、酸化ネオジム(Nd)、酸化プロメチウム(Pm)、酸化サマリウム(Sm)、酸化ユウロピウム(Eu)、酸化ガドリニウム(Gd)、酸化テルビウム(Tb)、酸化ジスプロシウム(Dy)、酸化ホルミウム(Ho)、酸化ツリウム(Tm)、酸化イッテルビウム(Yb)、酸化ルテチウム(Lu)、又は酸化イットリウム(Y)などの絶縁性材料にて形成されてもよい。
【0041】
層間絶縁層41の受光面側には、副オンチップレンズ42がさらに設けられる。副オンチップレンズ42は、入射光の光電変換部31に効率よく光を入射させるために画素2への入射光を集光する凸レンズとして設けられる。副オンチップレンズ42は、例えば、可視光帯域における光透過性が70%以上となるように、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン-アクリル共重合系樹脂、又はシロキサン系樹脂などの透明な有機樹脂にて形成されてもよい。また、副オンチップレンズ42は、有機樹脂などで形成された平坦化膜43にて埋め込まれていてもよい。
【0042】
画素2の間の層間絶縁層41、副オンチップレンズ42、及び平坦化膜43には、層間絶縁層41、副オンチップレンズ42、及び平坦化膜43を貫通するように画素分離構造46が設けられる。画素分離構造46は、例えば、タングステン(W)などの遮光性を有する金属にて形成される。画素分離構造46は、画素2の間を斜めに入射する光を遮蔽することで、隣接する画素2の間でのクロストークを抑制することができる。
【0043】
平坦化膜43の受光面側には、カラーフィルタ層44を介して主オンチップレンズ45がさらに設けられる。主オンチップレンズ45は、副オンチップレンズ42と共に画素2における入射光の光電変換部31への集光性を高めることができる。
【0044】
カラーフィルタ層44は、例えば、赤色、緑色、又は青色の顔料又は染料を含む樹脂を平坦化膜43の受光面側に塗布することで形成されてもよい。カラーフィルタ層44は、例えば、赤色、緑色、又は青色の各色がベイヤー配列となるように設けられてもよく、赤色、緑色、又は青色の各色をその他の配列となるように設けられてもよい。
【0045】
主オンチップレンズ45は、副オンチップレンズ42と同様に、入射光の光電変換部31に効率よく光を入射させるために画素2への入射光を集光する凸レンズとして設けられる。主オンチップレンズ45は、例えば、可視光帯域における光透過性が70%以上となるように、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン-アクリル共重合系樹脂、又はシロキサン系樹脂などの透明な有機樹脂にて形成されてもよい。
【0046】
本実施形態に係る撮像装置1では、電荷保持部32に保持された電荷の出入りを制御する転送トランジスタのゲート電極25に電気的に接続するコンタクトプラグ26に半導体基板30の面内方向に張り出す張出部27を設ける。これによれば、コンタクトプラグ26を通過させるために配線遮光膜24に設けた開口部24Aを張出部27にて覆うことができるため、電荷保持部32に入射する迷光をさらに抑制することができる。
【0047】
(2.2.張出部の構成例)
続いて、図3及び図4を参照して、コンタクトプラグ26に設けられる張出部27の具体的な構成例について説明する。
【0048】
(第1の構成例)
まず、図3を参照して、張出部27の第1の構成例について説明する。図3は、張出部27の第1の構成例を示す縦断面図である。図3では、図に正対して下方向が半導体基板30側(すなわち、受光面側)であり、図に正対して上方向が多層配線層20側である。
【0049】
図3に示すように、例えば、電荷保持部32に保持された電荷の出入りを制御する転送トランジスタは、半導体基板30に埋め込まれたゲート電極250を有する埋め込み型の電界トランジスタとして設けられてもよい。
【0050】
ゲート電極250は、例えば、ポリシリコンなどで設けられ、半導体基板30の一主面上に設けられた平面部250Aと、半導体基板30に掘り込まれた掘込部250Bとを有する。ゲート電極250と半導体基板30との界面には、酸化シリコンなどで設けられたゲート絶縁膜251がゲート電極250を覆うように設けられる。さらに、半導体基板30の所定の領域に導電型不純物が導入されることで、半導体基板30にチャネルが形成され、電荷保持部32からの電荷の転送路が形成される。
【0051】
ゲート電極250の平面部250Aの側面には、サイドウォール絶縁膜252が設けられる。サイドウォール絶縁膜252は、酸化シリコン、窒化シリコン、又は酸窒化シリコンなどの絶縁性材料で設けられ、導電型不純物を半導体基板30に導入する領域を高精度で制御するために設けられる。サイドウォール絶縁膜252は、例えば、絶縁性材料を含む絶縁層をゲート電極250の平面部250Aの上面を覆うように形成した後、該絶縁層を垂直に異方性エッチングすることで形成することができる。
【0052】
ゲート電極250の平面部250Aの上面には、第1絶縁層223、及び第2絶縁層224が順次設けられる。具体的には、第1絶縁層223、及び第2絶縁層224は、ゲート電極250の平面部250A、及びサイドウォール絶縁膜252を覆うように半導体基板30の上に一様に設けられる。第1絶縁層223、及び第2絶縁層224は、酸化シリコン、窒化シリコン、又は酸窒化シリコンなどの絶縁性材料にて設けられてもよい。
【0053】
第2絶縁層224の上には、配線遮光膜240が設けられる。具体的には、配線遮光膜240は、タングステンなどの遮光性を有する金属材料によって第2絶縁層224の上に設けられる。また、ゲート電極250の平面部250Aの上方の配線遮光膜240には、ゲート電極250と電気的に接続するコンタクトプラグを通過させるための開口240Aが設けられる。なお、配線遮光膜240の上側の表面には、配線遮光膜240を形成する金属材料の拡散を抑制するためにバリア層241が設けられてもよい。バリア層241は、例えば、チタン、タンタル、窒化チタン、又は窒化タンタルなどで形成することができる。
【0054】
配線遮光膜240の上には、第3絶縁層221が設けられる。第3絶縁層221は、配線遮光膜240の形状に沿って、配線遮光膜240の上面、及び配線遮光膜240の開口240Aの内部を覆うように、半導体基板30の一主面に一様に設けられる。第3絶縁層221は、酸化シリコン、窒化シリコン、又は酸窒化シリコンなどの絶縁性材料にて設けられてもよい。
【0055】
第1コンタクトプラグ270は、配線遮光膜240に設けられた開口を通り、かつ第1絶縁層223、第2絶縁層224、第3絶縁層221を貫通して設けられ、ゲート電極250と電気的に接続する。具体的には、第1コンタクトプラグ270は、ゲート電極250の平面部250Aの上面から半導体基板30の厚み方向に第3絶縁層221の上まで延伸する延伸部270Bと、第3絶縁層221の形状に沿って半導体基板30の面内方向に張り出す張出部270Aとを含む。
【0056】
張出部270Aは、配線遮光膜240に設けられた開口240Aを覆い、半導体基板30の面内方向にて配線遮光膜240が設けられた領域と重なるように設けられる。例えば、張出部270Aは、半導体基板30の一主面を半導体基板30の厚み方向から平面視した際に、配線遮光膜240に設けられた開口240Aよりも一回り大きな領域を覆うように設けられてもよい。張出部270Aは、半導体基板30の面内で対称となるように設けられてもよく、非対称となるように設けられてもよい。張出部270Aを含む第1コンタクトプラグ270は、タングステンなどの遮光性を有する金属材料で形成することができる。
【0057】
さらに、第1コンタクトプラグ270を埋め込むように、半導体基板30の全面に広がって第4絶縁層222が設けられる。第4絶縁層222は、酸化シリコン、窒化シリコン、又は酸窒化シリコンなどの絶縁性材料にて設けられてもよい。
【0058】
第1コンタクトプラグ270の張出部270Aの上には、第4絶縁層222を貫通して、第2コンタクトプラグ260が設けられる。第2コンタクトプラグ260は、例えば、第1コンタクトプラグ270の延伸部270Bと同軸となるように張出部270Aの上に設けられてもよい。第2コンタクトプラグ260は、第1コンタクトプラグ270と配線層21とを電気的に接続する。これにより、ゲート電極250には、第1コンタクトプラグ270、及び第2コンタクトプラグ260を介して、配線層21から電位が印加される。なお、第2コンタクトプラグ260の表面には、第2コンタクトプラグ260を形成する金属材料の拡散を抑制するためにバリア層261が設けられてもよい。バリア層261は、例えば、チタン、タンタル、窒化チタン、又は窒化タンタルなどで形成することができる。
【0059】
続いて、図4A図4Dを参照して、図3にて示した第1の構成例に係る張出部270Aの形成方法について説明する。図4A図4Dは、第1の構成例に係る張出部270Aの形成方法の各工程を説明する縦断面図である。
【0060】
まず、図4Aに示すように、公知の方法を用いて、半導体基板30にゲート絶縁膜251、ゲート電極250を形成した後、サイドウォール絶縁膜252、第1絶縁層223、及び第2絶縁層224を形成する。次に、第2絶縁層224の上に配線遮光膜240を形成した後、後段の工程で第1コンタクトプラグ270を形成する領域を含む領域に開口240Aを形成する。さらに、配線遮光膜240、及び第2絶縁層224の上に第3絶縁層221を一様に形成する。
【0061】
次に、図4Bに示すように、ドライエッチングを用いて、配線遮光膜240の開口240Aの内部に第3絶縁層221、第2絶縁層224、及び第1絶縁層223を貫通してゲート電極250を露出させるコンタクト開口271を形成する。
【0062】
続いて、図4Cに示すように、第3絶縁層221の上にタングステンなどの遮光性材料を成膜し、コンタクト開口271を該遮光性材料で埋め込んだ後、エッチングにて該遮光性材料を一部除去することで、第1コンタクトプラグ270を形成する。例えば、第1コンタクトプラグ270の張出部270Aが設けられた領域の一部と、配線遮光膜240が設けられた領域の一部とが半導体基板30の厚み方向に重なるように、第3絶縁層221の上から遮光性材料を除去する。これにより、コンタクト開口271の内部に成膜された遮光性材料を延伸部270Bとし、第3絶縁層221の上に成膜された遮光性材料を張出部270Aとする第1コンタクトプラグ270が形成される。
【0063】
その後、図4Dに示すように、CVD(Chemical Vapor Deposition)等を用いて、第1コンタクトプラグ270、及び第3絶縁層221の上に第4絶縁層222を一様に形成した後、CMP(Chemical Mechanical Polishing)によって第4絶縁層222を平坦化する。次に、エッチングなどによって、第4絶縁層222を貫通して第1コンタクトプラグ270を露出させる開口を形成した後、該開口をタングステンなどで埋め込むことで第2コンタクトプラグ260を形成する。続いて、第2コンタクトプラグ260と電気的に接続する配線層21を形成する。
【0064】
以上の工程によって第1の構成例に係る張出部270Aを形成することができる。第1の構成例に係る張出部270Aでは、第1コンタクトプラグ270の張出部270Aは、配線遮光膜240に対して半導体基板30が設けられた側と反対側(すなわち、図3では上側)に設けられる。第1の構成例によれば、配線遮光膜240のゲート電極250の上に設けられた開口240Aは、半導体基板30の厚み方向から平面視した際に、第1コンタクトプラグ270の張出部270Aにて隙間なく遮蔽されることになる。したがって、張出部270Aは、ゲート電極250と電気的に接続する第1コンタクトプラグ270を設けるために配線遮光膜240に設けられた開口240Aを半導体基板30の厚み方向に遮光することができる。よって、張出部270Aは、多層配線層20から半導体基板30への迷光を抑制することができる。
【0065】
(第2の構成例)
次に、図5を参照して、張出部27の第2の構成例について説明する。図5は、張出部27の第2の構成例を示す縦断面図である。図5では、図に正対して下方向が半導体基板30側(すなわち、受光面側)であり、図に正対して上方向が多層配線層20側である。
【0066】
図5に示すように、第2の構成例では、配線遮光膜240に対して半導体基板30が設けられた側(すなわち、図5では下側)に、第1コンタクトプラグ270の張出部270Aが設けられる点が第1の構成例と異なる。なお、ゲート電極250、ゲート絶縁膜251、サイドウォール絶縁膜252、第1絶縁層223、第2絶縁層224、及び第4絶縁層222については、図3で説明したとおりであるため、ここでの説明は省略する。
【0067】
第1コンタクトプラグ270は、ゲート電極250の平面部250Aに対応する第2絶縁層224の上に設けられ、ゲート電極250と電気的に接続する。第1コンタクトプラグ270は、第1絶縁層223、及び第2絶縁層224を貫通して設けられる延伸部270Bと、第2絶縁層224の上に半導体基板30の面内方向に張り出して設けられる張出部270Aとを含む。
【0068】
張出部270Aは、第2コンタクトプラグ260を通過させるために配線遮光膜240に設けられる開口240Aよりも大きな領域に設けられる。例えば、張出部270Aは、ゲート電極250の平面部250Aの上面に対応する平面領域に設けられてもよい。張出部270Aは、半導体基板30の面内で対称となるように設けられてもよく、非対称となるように設けられてもよい。張出部270Aを含む第1コンタクトプラグ270は、タングステンなどの遮光性を有する金属材料で形成することができる。
【0069】
さらに、第2絶縁層224、及び第1コンタクトプラグ270の張出部270Aの上には、第3絶縁層221が設けられる。第3絶縁層221は、第1コンタクトプラグ270の張出部270Aを含むゲート電極250を覆うように、半導体基板30の一主面に一様に設けられる。第3絶縁層221は、酸化シリコン、窒化シリコン、又は酸窒化シリコンなどの絶縁性材料にて設けられてもよい。
【0070】
第3絶縁層221の上には、配線遮光膜240が設けられる。具体的には、配線遮光膜240は、タングステンなどの遮光性を有する金属材料によって第3絶縁層221の上に設けられる。また、ゲート電極250の平面部250Aの上方の配線遮光膜240には、ゲート電極250と電気的に接続するコンタクトプラグを通過させるための開口240Aが設けられる。配線遮光膜240に設けられる開口240Aは、第1コンタクトプラグ270の張出部270Aが設けられた領域よりも一回り小さな領域に形成されてもよい。なお、配線遮光膜240の上側の表面には、配線遮光膜240を形成する金属材料の拡散を抑制するためにバリア層241が設けられてもよい。バリア層241は、例えば、チタン、タンタル、窒化チタン、又は窒化タンタルなどで形成することができる。
【0071】
第1コンタクトプラグ270の張出部270Aの上には、配線遮光膜240の開口240Aを通り、かつ第3絶縁層221、及び第4絶縁層222を貫通して第2コンタクトプラグ260が設けられる。第2コンタクトプラグ260は、例えば、第1コンタクトプラグ270の延伸部270Bと同軸となるように張出部270Aの上に設けられてもよい。第2コンタクトプラグ260は、第1コンタクトプラグ270と配線層21とを電気的に接続する。これにより、ゲート電極250には、第1コンタクトプラグ270、及び第2コンタクトプラグ260を介して、配線層21から電位が印加される。なお、第2コンタクトプラグ260の表面には、第2コンタクトプラグ260を形成する金属材料の拡散を抑制するためにバリア層261が設けられてもよい。バリア層261は、例えば、チタン、タンタル、窒化チタン、又は窒化タンタルなどで形成することができる。
【0072】
続いて、図6A図6Eを参照して、図5にて示した第2の構成例に係る張出部270Aの形成方法について説明する。図6A図6Eは、第2の構成例に係る張出部270Aの形成方法の各工程を説明する縦断面図である。
【0073】
まず、図6Aに示すように、公知の方法を用いて、半導体基板30にゲート絶縁膜251、ゲート電極250を形成した後、サイドウォール絶縁膜252、第1絶縁層223、及び第2絶縁層224を形成する。
【0074】
次に、図6Bに示すように、ドライエッチングを用いて、第2絶縁層224、及び第1絶縁層223を貫通してゲート電極250を露出させるコンタクト開口271を形成する。
【0075】
続いて、図6Cに示すように、第2絶縁層224の上にタングステンなどの遮光性材料を成膜し、コンタクト開口271を該遮光性材料で埋め込んだ後、エッチングにてゲート電極250の上面以外の遮光性材料を除去することで、第1コンタクトプラグ270を形成する。これにより、コンタクト開口271の内部に成膜された遮光性材料を延伸部270Bとし、第2絶縁層224の上に成膜された遮光性材料を張出部270Aとする第1コンタクトプラグ270が形成される。
【0076】
次に、図6Dに示すように、第1コンタクトプラグ270、及び第2絶縁層224の上に第3絶縁層221を一様に形成する。続いて、第3絶縁層221の上に配線遮光膜240を形成した後、ゲート電極250に接続する第2コンタクトプラグ260を形成する領域を含む領域に開口240Aを形成する。
【0077】
その後、図6Eに示すように、CVD(Chemical Vapor Deposition)等を用いて、配線遮光膜240、及び第3絶縁層221の上に第4絶縁層222を一様に形成した後、CMP(Chemical Mechanical Polishing)によって第4絶縁層222を平坦化する。次に、エッチングなどによって、第3絶縁層221、及び第4絶縁層222を貫通して第1コンタクトプラグ270を露出させる開口を形成した後、該開口をタングステンなどで埋め込むことで第2コンタクトプラグ260を形成する。続いて、第2コンタクトプラグ260と電気的に接続する配線層21を形成する。
【0078】
以上の工程によって第2の構成例に係る張出部270Aを形成することができる。第2の構成例に係る張出部270Aでは、第1コンタクトプラグ270の張出部270Aは、配線遮光膜240に対して半導体基板30が設けられた側(すなわち、図5では下側)に設けられる。第2の構成例によれば、第1の構成例と同様に、配線遮光膜240のゲート電極250の上に設けられた開口240Aは、半導体基板30の厚み方向から平面視した際に、第1コンタクトプラグ270の張出部270Aにて隙間なく遮蔽されることになる。したがって、張出部270Aは、多層配線層20から半導体基板30への迷光を抑制することができる。
【0079】
(2.3.変形例)
続いて、図7図10を参照して、本実施形態に係る撮像装置1の変形例について説明する。本実施形態に係る技術は、図2で示したような電荷保持部32を備えることでグローバルシャッタ動作を実現する撮像装置1以外にも適用することが可能である。図7図10は、本実施形態に係る技術を適用可能な撮像装置の例を示す縦断面図である。
【0080】
例えば、図7に示すように、本実施形態に係る技術は、電荷保持部32に替えて、所定の容量を有する浮遊拡散領域(FD)34を用いてグローバルシャッタ動作を実現する撮像装置にも適用可能である。
【0081】
図7に示す撮像装置では、電荷保持部32に替えて浮遊拡散領域34が設けられるため、遮光構造33、及び配線遮光膜24は、設けられない。また、画素分離構造46は、画素絶縁膜46Aと、画素定義膜46Bとによって構成される。画素絶縁膜46Aは、絶縁性材料によって半導体基板30の厚み方向に延伸して設けられることで、画素2の間を電気的に分離する。画素定義膜46Bは、遮光性を有するタングステンなどで設けられ、画素2の範囲を画定する。
【0082】
このような撮像装置では、張出部27は、浮遊拡散領域34への電荷の出入りを制御する電界効果トランジスタのゲート電極25に接続するコンタクトプラグ26に設けられる。これによれば、張出部27は、隣接する画素2にて半導体基板30を通過し、配線層21にて反射した光から浮遊拡散領域34を遮光することができる。したがって、張出部27は、このような撮像装置でも隣接する画素2の間でのクロストークを抑制することができる。
【0083】
また、図8に示すように、本実施形態に係る技術は、光電変換部31に対して電荷保持部32を半導体基板30の厚み方向に積層して設けた撮像装置にも適用可能である。
【0084】
図8に示す撮像装置では、遮光構造33は、電荷保持部32と光電変換部との間、及び電荷保持部32の側方に設けられる。また、画素分離構造46は、画素絶縁膜46Aと、画素定義膜46Bとによって構成される。画素絶縁膜46Aは、絶縁性材料によって半導体基板30の厚み方向に延伸して設けられることで、画素2の間を電気的に分離する。また、画素定義膜46Bは、遮光性を有するタングステンなどで設けられ、画素2の範囲を画定するとともに副オンチップレンズ42が設けられた領域で反射光などが隣接する画素2に入射することを防止する。
【0085】
このような撮像装置では、張出部27は、電荷保持部32への電荷の出入りを制御する電界効果トランジスタのゲート電極25に電気的に接続するコンタクトプラグ26に設けられる。これによれば、張出部27は、隣接する画素2にて半導体基板30を通過し、配線層21にて反射した光から電荷保持部32を遮光することができる。したがって、張出部27は、このような撮像装置でも隣接する画素2の間でのクロストークを抑制することができる。
【0086】
また、図9に示すように、本実施形態に係る技術は、異なる大きさの画素が混在する車載用途の撮像装置にも適用可能である。大きさが異なる画素を混在させた撮像装置では、明るい環境では小画素の画素信号を用い、暗い環境では大画素の画素信号を用いるような運用を行うことが可能である。したがって、大きさが異なる画素を混在させた撮像装置は、検出可能な光量のダイナミックレンジを拡大することができる。
【0087】
図9に示す撮像装置では、電荷保持部32が設けられていないため、遮光構造33、及び配線遮光膜24は、設けられない。また、画素分離構造46は、画素絶縁膜46Aと、画素定義膜46Bとによって構成される。画素絶縁膜46Aは、絶縁性材料によって半導体基板30の厚み方向に延伸して設けられることで、画素2の間を電気的に分離する。画素定義膜46Bは、遮光性を有するタングステンなどで設けられ、画素2の範囲を画定する。
【0088】
このような撮像装置では、張出部27は、画素2の間に設けられた電界効果トランジスタのゲート電極25に電気的に接続するコンタクトプラグ26に設けられる。異なる大きさの画素が混在する撮像装置では、画素2の配列によって画素2の間の電界効果トランジスタの有無が異なるため、画素2の間に電界効果トランジスタが存在することで、画素2の間の遮光性が低下してしまうことがあり得る。
【0089】
本実施形態に係る技術によれば、張出部27を設けることによって、隣接する画素2にて半導体基板30を通過し、配線層21にて反射した光を遮光することで、電界効果トランジスタが存在する画素2の間での遮光性の低下を抑制することができる。したがって、張出部27は、このような撮像装置でも隣接する画素2の間でのクロストークを抑制することができる。
【0090】
また、図10に示すように、本実施形態に係る技術は、裏面照射型の撮像装置にも適用可能である。
【0091】
図10に示す撮像装置では、電荷保持部32が設けられていないため、遮光構造33、及び配線遮光膜24は、設けられない。また、画素分離構造46は、画素絶縁膜46Aと、画素定義膜46Bとによって構成される。画素絶縁膜46Aは、絶縁性材料によって半導体基板30の厚み方向に延伸して設けられることで、画素2の間を電気的に分離する。また、画素定義膜46Bは、遮光性を有するタングステンなどで設けられ、画素2の範囲を画定するとともに副オンチップレンズ42が設けられた領域で反射光などが隣接する画素2に入射することを防止する。
【0092】
このような撮像装置では、張出部27は、画素2の間に設けられた電界効果トランジスタのゲート電極25に電気的に接続するコンタクトプラグ26に設けられる。裏面照射型の撮像装置では、光電変換部31に対して受光面側と反対側に多層配線層20が設けられ、多層配線層20に設けられる配線層21のレイアウトは、例えば、画素2の配列方向などによって異なる。これにより、多層配線層20の配線層21にて反射される光の量は、画素2の配列方向などによって異なるため、配線層21のレイアウトによって画素2ごとに解像度差、又は輝度差が生じ得る。
【0093】
本実施形態に係る技術によれば、張出部27を設けることによって、隣接する画素2にて半導体基板30を通過し、配線層21にて反射した光を遮光することで、迷光による隣接する画素2の間でのクロストークを抑制することができる。したがって、張出部27は、配線層21のレイアウトによる画素2ごとの解像度差、又は輝度差を抑制することができる。
【0094】
<3.第2の実施形態>
(3.1.画素の構成)
次に、図11を参照して、本開示の第2の実施形態に係る撮像装置における画素2の構成について説明する。図11は、本実施形態に係る撮像装置の画素2の一例を示す平面図である。
【0095】
図11に示すように、画素2は、光電変換部70として、半導体基板51に形成された第1導電型(例えば、p型)領域の内部に第2導電型(例えば、n型)領域を形成することで構成されるフォトダイオードを有する。光電変換部70は、光電変換によって入射光に応じた量の電荷を生成、及び蓄積することができる。
【0096】
また、画素2は、第1転送ゲート(ゲート電極61)、電荷保持部71、第2転送ゲート(ゲート電極62)、浮遊拡散領域72、リセットトランジスタ(ゲート電極63)、増幅トランジスタ(ゲート電極64)、及び選択トランジスタ(ゲート電極65)を備える。
【0097】
第1転送ゲートのゲート電極61は、ゲート絶縁膜を介して、光電変換部70及び電荷保持部71の間と、電荷保持部71の上部とに設けられる。第1転送ゲートでは、コンタクトを介してゲート電極61に転送パルスが印加されることで、光電変換部70に蓄積されている電荷が電荷保持部71に転送される。
【0098】
電荷保持部71は、半導体基板51の第1導電型(例えば、p型)領域の内部に第2導電型(例えば、n型)領域を形成することで、第1転送ゲートのゲート電極61の下に設けられる。電荷保持部71は、第1転送ゲートによって光電変換部70から転送された電荷を一時的に保持する。
【0099】
第2転送ゲートのゲート電極62は、ゲート絶縁膜を介して、電荷保持部71及び浮遊拡散領域72の間に設けられる。第2転送ゲートでは、コンタクトを介してゲート電極62に転送パルスが印加されることで、電荷保持部71に保持された電荷が浮遊拡散領域72に転送される。
【0100】
浮遊拡散領域72は、半導体基板51の第2導電型(例えば、n型)領域であり、電荷を蓄積することで、蓄積された電荷を電圧に変換する。浮遊拡散領域72には、コンタクト配線層83を介してコンタクト73が電気的に接続される。
【0101】
リセットトランジスタのゲート電極63は、浮遊拡散領域72に隣接して設けられる。リセットトランジスタでは、ソースが浮遊拡散領域72に電気的に接続され、ドレインがコンタクト配線層84を介したコンタクト74によって電源に電気的に接続される。リセットトランジスタでは、コンタクトを介してゲート電極63にリセットパルスが印加されることで、浮遊拡散領域72から電源に電荷が排出され、浮遊拡散領域72がリセットされる。
【0102】
増幅トランジスタのゲート電極64は、コンタクト配線層84に対して、リセットトランジスタのゲート電極63と反対側に設けられる。増幅トランジスタでは、ソースが選択トランジスタのドレインに電気的に接続され、ドレインがコンタクト配線層84を介したコンタクト74によって電源に電気的に接続される。増幅トランジスタでは、コンタクトを介してゲート電極64に浮遊拡散領域72が電気的に接続される。
【0103】
選択トランジスタのゲート電極65は、増幅トランジスタのゲート電極64と隣接して設けられる。選択トランジスタでは、ソースがコンタクト配線層85を介したコンタクト75によって垂直信号線に電気的に接続され、ドレインが増幅トランジスタのソースに電気的に接続される。選択トランジスタでは、コンタクトを介してゲート電極64に選択パルスが印加されることで、画素信号を読み出す対象として画素2が選択される。選択トランジスタがオン状態となることで、増幅トランジスタは、浮遊拡散領域72に蓄積された電荷に応じた画素信号を選択トランジスタ、コンタクト配線層85、及びコンタクト75を介して垂直信号線に出力する。
【0104】
さらに、画素2は、電荷排出ゲート(ゲート電極66)、及び電荷排出部76を備える。
【0105】
電荷排出ゲートのゲート電極66は、ゲート絶縁膜を介して、光電変換部70及び電荷排出部76の間に設けられる。電荷排出ゲートでは、コンタクトを介してゲート電極66に制御パルスが印加されることで、光電変換部70に蓄積されている電荷が電荷排出部76に転送される。
【0106】
電荷排出部76は、半導体基板51の第2導電型(例えば、n型)領域に設けられ、コンタクト配線層86、及びコンタクト77を介して電源に電気的に接続される。電荷排出ゲート、及び電荷排出部76は、画素2の露光終了後の画素信号の読み出し期間中に光電変換部70が飽和し、電荷がオーバーフローすることを防止することができる。
【0107】
画素2の上面には、図11では図示しないが、絶縁層を介して、タングステン等からなる遮光膜が設けられる。遮光膜は、例えば、光電変換部70の受光部に対応する領域、及びコンタクトの各々が形成される領域に開口を有する。遮光膜は、光電変換部70以外の電荷保持部71及び浮遊拡散領域72などに光が入射し、画素信号にノイズが生じることを抑制することができる。
【0108】
ただし、遮光膜には、コンタクトの各々を通過させる開口が設けられているため、該開口を介して迷光が半導体基板51の電荷蓄積領域に入射する可能性があり得る。電荷蓄積領域とは、画素2において、電荷を蓄積することが可能な光電変換部70、電荷保持部71、及び浮遊拡散領域72を含む領域である。電荷蓄積領域では、光の入射によって半導体基板51の内部で光電変換が生じ、新たな電荷が生成される可能性がある。そのため、電荷蓄積領域の半導体基板51に入射する反射光を抑制することが重要となる。
【0109】
本実施形態に係る撮像装置では、電荷蓄積領域の半導体基板51への光の入射をより抑制するために、コンタクトを電荷蓄積領域以外の領域に設けることで、遮光膜に形成される開口を電荷蓄積領域以外の領域に設ける。具体的には、浮遊拡散領域72と電気的に接続するコンタクト73は、素子分離層などの非電荷蓄積領域に設けられ、半導体基板51の面内方向に配線されるコンタクト配線層83によって浮遊拡散領域72に電気的に接続される。これによれば、コンタクト73を設けるために遮蔽膜に形成される開口は、浮遊拡散領域72の上部ではなく、素子分離層の上部となる。したがって、本実施形態に係る撮像装置は、浮遊拡散領域72への光の直接入射を抑制することができる。
【0110】
ここで、非電荷蓄積領域とは、画素2の領域のうち電荷蓄積領域を除いた領域である。具体的には、非電荷蓄積領域とは、画素2のうち、絶縁性材料からなる素子分離層が設けられた領域、電極又は配線が設けられた領域、及び浮遊拡散領域72にて電荷を電圧に変換した後段に設けられた読出し回路(すなわち、増幅トランジスタ、選択トランジスタ、及びリセットトランジスタを含む回路)の領域である。これらの非電荷蓄積領域では、光の入射によって画素信号にノイズが生じる可能性が低いため、遮光膜に開口を設けた場合でも光の入射による影響が低くなる。
【0111】
また、半導体基板51と電気的に接続するコンタクト74、75、77は、コンタクト73と同様に、素子分離層などの非電荷蓄積領域に設けられ、コンタクト配線層84、85、86を介して半導体基板51と電気的に接続してもよい。これによれば、コンタクト74、75、77を通すために遮光膜に設けられる開口を介して、半導体基板51に光が直接入射することを抑制することができる。よって、半導体基板51に入射した光が半導体基板51を伝搬して、光電変換部70、電荷保持部71、又は浮遊拡散領域72に入り込むことをさらに抑制することができる。
【0112】
(3.2.コンタクト配線層の構成例)
続いて、図12及び図13を参照して、図11におけるC-CC切断線の断面を示すことで、コンタクト73、コンタクト配線層83の具体的な構成例について説明する。図12は、図11のC-CC切断線における断面構造を示す縦断面図である。図13は、図12に示す断面構造の変形例を示す縦断面図である。
【0113】
図12に示すように、半導体基板51には、第2導電型(例えば、n型)の浮遊拡散領域72が設けられる。半導体基板51の上には、酸化シリコン、窒化シリコン、又は酸窒化シリコンなどの絶縁性材料にて形成された第1絶縁層521が設けられており、第1絶縁層521の上には、プラグ580を介して浮遊拡散領域72と電気的に接するコンタクト配線層83が設けられる。
【0114】
なお、第1絶縁層521は、隣接するリセットトランジスタのゲート絶縁膜として機能する。そのため、CC端側の第1絶縁層521の上には、リセットトランジスタのゲート電極63が設けられる。
【0115】
コンタクト配線層83は、例えば、半導体基板51に酸化シリコンなどを埋め込むことで形成された素子分離層513の上まで延伸しており、素子分離層513の上にてコンタクト73と電気的に接続する。コンタクト配線層83、及びプラグ580は、導電性材料で形成される。例えば、コンタクト配線層83、及びプラグ580は、導電型不純物を高濃度で導入したポリシリコンで形成されてもよく、タングステンなどの金属で形成されてもよい。
【0116】
コンタクト配線層83、及びゲート電極63の上には、酸化シリコン、窒化シリコン、又は酸窒化シリコンなどの絶縁性材料にて形成された第2絶縁層522を介して、遮光膜530が設けられる。遮光膜530は、遮光性を有するタングステンなどで形成され、半導体基板51の上に設けられた各構成の凹凸に沿って、画素2の光電変換部70の受光部を除く領域に設けられる。
【0117】
遮光膜530には、コンタクト73を通すための開口530Aが設けられる。具体的には、遮光膜530には、素子分離層513の上に開口530Aが設けられており、開口530Aを通って、浮遊拡散領域72及びコンタクト配線層83と電気的に接続するコンタクト73が設けられる。これによれば、遮光膜530の開口530Aを通過する光は、浮遊拡散領域72に直接入射することなく、コンタクト配線層83、及び素子分離層513に入射することになる。したがって、本実施形態に係る技術によれば、浮遊拡散領域72に迷光が入射して電荷、及びノイズを発生させることを抑制することができる。
【0118】
なお、遮光膜530の上には、例えば、酸化シリコン、窒化シリコン、又は酸窒化シリコンなどの絶縁性材料にて形成された第3絶縁層523が設けられる。
【0119】
また、図13に示すように、コンタクト73と接触する領域のコンタクト配線層83には、シリサイド領域583が設けられてもよい。
【0120】
シリサイド領域583は、CoSiなどの金属-シリコン化合物(いわゆる、シリサイド化合物)が設けられた領域である。シリサイド化合物は、ポリシリコンなどよりも可視光帯域の光の吸収率が高いため、シリサイド領域583を設けることによって、遮光膜530の開口530Aを通過する光の半導体基板51側への透過率を低下させることができる。したがって、シリサイド領域583は、浮遊拡散領域72に入射する迷光、及び迷光によって生じる電荷及びノイズをさらに抑制することができる。
【0121】
(3.3.コンタクト配線層の形成方法)
(第1の形成方法)
次に、図14A図14Hを参照して、図12にて示したコンタクト配線層83の第1の形成方法について説明する。図14A図14Hは、コンタクト配線層83の第1の形成方法の各工程を説明する縦断面図である。第1の形成方法は、コンタクト配線層83と、ゲート電極63とを同時に形成する方法である。
【0122】
まず、図14Aに示すように、素子分離層513、及び浮遊拡散領域72が設けられた半導体基板51の上に第1絶縁層521を形成する。その後、パターニングされたレジスト590を用いたエッチングによって、第1絶縁層521にプラグ580を形成するための開口591を形成する。
【0123】
続いて、図14Bに示すように、レジスト590を除去した後、第1絶縁層521の上にシリコン層585を形成する。これにより、第1絶縁層521に形成された開口591がシリコンにて埋め込まれ、プラグ580が形成される。
【0124】
次に、図14Cに示すように、パターニングされたレジスト592を用いたエッチングによって、シリコン層585の一部を除去することで、後段の工程にてコンタクト配線層83となるシリコン層585Aと、後段の工程にてゲート電極63となるシリコン層585Bとを形成する。
【0125】
続いて、図14Dに示すように、シリコン層585A、及びシリコン層585Bに対応する領域に開口を設けたレジスト594をマスクとして、導電型不純物のインプランテーションを行う。これにより、シリコン層585A、及びシリコン層585Bに導電型不純物が導入されることで、シリコン層585A、及びシリコン層585Bが導体化される。これにより、シリコン層585Bは、ゲート電極63となる。
【0126】
さらに、図14Eに示すように、シリコン層585Aが設けられた領域に対応する領域に開口を設けたレジスト595をマスクとして、導電型不純物のインプランテーションを行う。これにより、シリコン層585Aは、導電型不純物がさらに高濃度で導入されることで、コンタクト配線層83となる。
【0127】
続いて、図14Fに示すように、コンタクト配線層83、及びゲート電極63の上に第2絶縁層522、及び遮光膜530を順次成膜する。
【0128】
その後、図14Gに示すように、遮光膜530の上に第3絶縁層523を形成した後、パターニングされたレジスト596を用いたエッチングによって、第3絶縁層523、遮光膜530、及び第2絶縁層522を貫通し、コンタクト配線層83を露出させる開口597を形成する。
【0129】
さらに、図14Hに示すように、開口597にタングステン等の導電性材料を埋め込むことで、コンタクト73を形成する。
【0130】
以上の第1の形成方法によれば、より少ない工程数にて、浮遊拡散領域72から素子分離層513の上に配線されたコンタクト配線層83を形成することができる。
【0131】
(第2の形成方法)
続いて、図15A図15Fを参照して、図12にて示したコンタクト配線層83の第2の形成方法について説明する。図15A図15Fは、コンタクト配線層83の第2の形成方法の各工程を説明する縦断面図である。第2の形成方法は、コンタクト配線層83と、ゲート電極63とを別々に順次形成する方法である。
【0132】
まず、図15Aに示すように、素子分離層513、及び浮遊拡散領域72が設けられた半導体基板51の上に第1絶縁層521、及びシリコン層585を順次形成する。
【0133】
次に、図15Bに示すように、パターニングされたレジスト601を用いたエッチングによって、ゲート電極63に対応する領域以外のシリコン層585を除去する。
【0134】
続いて、図15Cに示すように、レジスト601を除去した後、半導体基板51、及びゲート電極63の上に絶縁層を成膜する。これにより、半導体基板51の上に第1絶縁層521が設けられ、ゲート電極63の上に第2絶縁層522が設けられる。
【0135】
次に、図15Dに示すように、パターニングされたレジストを用いたエッチングによって、第1絶縁層521にプラグ580を形成するための開口603を形成する。
【0136】
続いて、図15Eに示すように、第1絶縁層521、及び第2絶縁層522の上にシリコン層605を形成する。これにより、第1絶縁層521に形成された開口603がシリコンにて埋め込まれ、プラグ580が形成される。
【0137】
その後、図15Fに示すように、パターニングされたレジスト606を用いたエッチングによって、コンタクト配線層83に対応する領域以外のシリコン層605を除去する。これにより、図14Cで示した工程と同様に、コンタクト配線層83、及びゲート電極63に対応した領域にポリシリコンからなる層を形成することができる。したがって、ゲート電極63の上に設けられた第2絶縁層522を除去した後、図14D図14Hにて示した工程と同様の工程を経ることで、浮遊拡散領域72から素子分離層513の上に配線されたコンタクト配線層83を形成することができる。
【0138】
以上の第2の形成方法によれば、コンタクト配線層83、及びゲート電極63の各々をそれぞれに適したプロセス条件にて形成することができる。
【0139】
(3.4.変形例)
続いて、図16図18を参照して、本実施形態に係る撮像装置の変形例について説明する。本実施形態に係る技術は、図11で示したような画素2を有する撮像装置以外にも適用することが可能である。図16図18は、本実施形態に係る技術を適用可能な撮像装置の一例を示す縦断面図である。
【0140】
例えば、図16及び図17に示すように、本実施形態に係る技術は、裏面照射型の撮像装置にも適用することが可能である。図16及び図17は、裏面照射型の撮像装置の構成を模式的に示す縦断面図である。
【0141】
図16及び図17に示すように、裏面照射型の撮像装置では、第1導電型(例えば、p型)のシリコン基板710の内部に第2導電型(例えば、n型)領域770Aを設け、多層配線層723が設けられた側の領域に第1導電型(例えば、p型)領域770Bを設けることで、フォトダイオードである光電変換部770が形成される。
【0142】
シリコン基板710の受光面側(裏面側とも称する)には、絶縁層741、743を介して、画素を画定する画素定義膜733、カラーフィルタ744、及びオンチップレンズ745が設けられる。
【0143】
また、シリコン基板710に対して受光面側と反対側(表面側とも称する)には、光電変換部770から蓄積された電荷を取り出す転送ゲート761が設けられる。転送ゲート761によって光電変換部770から取り出された電荷は、シリコン基板710の表面側に設けられた浮遊拡散領域711に蓄積される。さらに、シリコン基板710に対して受光面側と反対側に設けられた多層配線層723には、多層配線層723に含まれる配線層777などからの反射光を遮蔽するために遮光膜730が設けられる。
【0144】
コンタクト配線層783を介して浮遊拡散領域711に電気的に接続されるコンタクト773は、素子分離層713の上に設けられる。なお、コンタクト配線層783、及びコンタクト773によって浮遊拡散領域711から取り出された電荷は、配線層777などを介して、電荷を画素信号に変換する図示しない読出し回路に出力される。
【0145】
ここで、図16に示すように、遮光膜730には、レイアウト又は加工上の観点から開口が生じていることがあり得る。また、図17に示すように、遮光膜730には、ウェルコンタクト779などのシリコン基板710に電気的に接続するコンタクトを通すために、開口が設けられていることがあり得る。本実施形態に係る技術によれば、このような遮光膜730に生じた開口を通過した光が配線層777による反射によって多層配線層723側から浮遊拡散領域711に入射することを抑制することができる。
【0146】
さらに、図18に示すように、本実施形態に係る技術は、裏面照射型のグローバルシャッタ動作を実現する撮像装置にも適用することが可能である。図18は、裏面照射型のグローバルシャッタ動作を実現する撮像装置の構成を模式的に示す縦断面図である。
【0147】
図18に示すように、裏面照射型のグローバルシャッタ動作を実現する撮像装置では、図16及び図17で示した裏面照射型の撮像装置に対して、浮遊拡散領域711に替えて第1導電型領域732A及び第2導電型領域732Bからなる電荷保持部732が設けられる。また、電荷保持部732の受光面側には、電荷保持部732への光の直接入射を遮蔽するために、電荷保持部732を覆うように、タングステン等からなる遮光構造734が設けられる。
【0148】
図18に示すように、裏面照射型のグローバルシャッタ動作を実現する撮像装置でも、光電変換部770を通過した光が遮光膜730の開口をさらに通過して、多層配線層723側からシリコン基板710に入射することがあり得る。本実施形態に係る技術によれば、遮光膜730の開口を通過して多層配線層723に入射した光が配線層777にて反射されることで、電荷保持部732に入射することを抑制することができる。
【0149】
<4.適用例>
以下では、図19図24を参照して、本開示の第1又は第2の実施形態に係る撮像装置の適用例について説明する。
【0150】
(撮像システムへの適用)
まず、図19及び図20を参照して、本開示の第1又は第2の実施形態に係る撮像装置の撮像システムへの適用例について説明する。図19は、本開示の第1又は第2の実施形態に係る撮像装置1を備えた撮像システム900の概略構成の一例を示すブロック図である。図20は、撮像システム900における撮像動作のフローチャートの一例を表す。
【0151】
図19に示すように、撮像システム900は、例えば、デジタルスチルカメラ若しくはビデオカメラ等の撮像装置、又はスマートフォン若しくはタブレット型端末等の携帯端末装置などの電子機器である。
【0152】
撮像システム900は、例えば、レンズ群941と、シャッタ942と、本開示の第1又は第2の実施形態に係る撮像装置1と、DSP回路943と、フレームメモリ944と、表示部945と、記憶部946と、操作部947と、電源部948とを備える。撮像システム900において、撮像装置1、DSP回路943、フレームメモリ944、表示部945、記憶部946、操作部947、及び電源部948は、バスライン949を介して相互に接続されている。
【0153】
撮像装置1は、レンズ群941、及びシャッタ942を通過した入射光に応じた画像データを出力する。DSP回路943は、信号処理回路であり、撮像装置1から出力される信号(すなわち、画像データ)を処理する。フレームメモリ944は、DSP回路943により処理された画像データをフレーム単位で一時的に保持する。表示部945は、例えば、液晶パネル、又は有機EL(Electro Luminescence)パネル等のパネル型表示装置であり、撮像装置1で撮像された動画又は静止画を表示する。記憶部946は、半導体メモリ又はハードディスク等の記録媒体を含み、撮像装置1で撮像された動画又は静止画の画像データを記録する。操作部947は、ユーザによる操作に基づいて、撮像システム900が有する各種の機能についての操作指令を出力する。電源部948は、撮像装置1、DSP回路943、フレームメモリ944、表示部945、記憶部946、及び操作部947の動作電力を供給する各種電源である。
【0154】
次に、撮像システム900における撮像手順について説明する。
【0155】
図20に示すように、ユーザは、操作部947を操作することにより撮像開始を指示する(S101)。これにより、操作部947は、撮像指令を撮像装置1に送信する(S102)。撮像装置1は、撮像指令を受けると、所定の撮像方式での撮像を実行する(S103)。
【0156】
その後、撮像装置1は、撮像された画像データをDSP回路943に出力する。DSP回路943は、撮像装置1から出力された画像データに所定の信号処理(例えば、ノイズ低減処理など)を行う(S104)。DSP回路943は、所定の信号処理がなされた画像データをフレームメモリ944に保持させる。その後、フレームメモリ944は、画像データを記憶部946に記憶させる(S105)。このようにして、撮像システム900における撮像が行われる。
【0157】
本適用例では、本開示の第1又は第2の実施形態に係る撮像装置1は、撮像システム900に適用される。本開示に係る技術によれば、撮像装置1の内部での反射光によるノイズ、又は隣接画素2間でのクロストークをさらに抑制することができる。したがって、本開示に係る技術によれば、撮像システム900は、より高画質の画像を撮像することができる。
【0158】
(移動体制御システムへの適用)
本開示に係る技術(本技術)は、様々な製品へ応用することができる。例えば、本開示に係る技術は、自動車、電気自動車、ハイブリッド電気自動車、自動二輪車、自転車、パーソナルモビリティ、飛行機、ドローン、船舶、ロボット等のいずれかの種類の移動体に搭載される装置として実現されてもよい。
【0159】
図21は、本開示に係る技術が適用され得る移動体制御システムの一例である車両制御システムの概略的な構成例を示すブロック図である。
【0160】
車両制御システム12000は、通信ネットワーク12001を介して接続された複数の電子制御ユニットを備える。図21に示した例では、車両制御システム12000は、駆動系制御ユニット12010、ボディ系制御ユニット12020、車外情報検出ユニット12030、車内情報検出ユニット12040、及び統合制御ユニット12050を備える。また、統合制御ユニット12050の機能構成として、マイクロコンピュータ12051、音声画像出力部12052、及び車載ネットワークI/F(interface)12053が図示されている。
【0161】
駆動系制御ユニット12010は、各種プログラムにしたがって車両の駆動系に関連する装置の動作を制御する。例えば、駆動系制御ユニット12010は、内燃機関又は駆動用モータ等の車両の駆動力を発生させるための駆動力発生装置、駆動力を車輪に伝達するための駆動力伝達機構、車両の舵角を調節するステアリング機構、及び、車両の制動力を発生させる制動装置等の制御装置として機能する。
【0162】
ボディ系制御ユニット12020は、各種プログラムにしたがって車体に装備された各種装置の動作を制御する。例えば、ボディ系制御ユニット12020は、キーレスエントリシステム、スマートキーシステム、パワーウィンドウ装置、あるいは、ヘッドランプ、バックランプ、ブレーキランプ、ウィンカー又はフォグランプ等の各種ランプの制御装置として機能する。この場合、ボディ系制御ユニット12020には、鍵を代替する携帯機から発信される電波又は各種スイッチの信号が入力され得る。ボディ系制御ユニット12020は、これらの電波又は信号の入力を受け付け、車両のドアロック装置、パワーウィンドウ装置、ランプ等を制御する。
【0163】
車外情報検出ユニット12030は、車両制御システム12000を搭載した車両の外部の情報を検出する。例えば、車外情報検出ユニット12030には、撮像部12031が接続される。車外情報検出ユニット12030は、撮像部12031に車外の画像を撮像させるとともに、撮像された画像を受信する。車外情報検出ユニット12030は、受信した画像に基づいて、人、車、障害物、標識又は路面上の文字等の物体検出処理又は距離検出処理を行ってもよい。
【0164】
撮像部12031は、光を受光し、その光の受光量に応じた電気信号を出力する光センサである。撮像部12031は、電気信号を画像として出力することもできるし、測距の情報として出力することもできる。また、撮像部12031が受光する光は、可視光であっても良いし、赤外線等の非可視光であっても良い。
【0165】
車内情報検出ユニット12040は、車内の情報を検出する。車内情報検出ユニット12040には、例えば、運転者の状態を検出する運転者状態検出部12041が接続される。運転者状態検出部12041は、例えば運転者を撮像するカメラを含み、車内情報検出ユニット12040は、運転者状態検出部12041から入力される検出情報に基づいて、運転者の疲労度合い又は集中度合いを算出してもよいし、運転者が居眠りをしていないかを判別してもよい。
【0166】
マイクロコンピュータ12051は、車外情報検出ユニット12030又は車内情報検出ユニット12040で取得される車内外の情報に基づいて、駆動力発生装置、ステアリング機構又は制動装置の制御目標値を演算し、駆動系制御ユニット12010に対して制御指令を出力することができる。例えば、マイクロコンピュータ12051は、車両の衝突回避あるいは衝撃緩和、車間距離に基づく追従走行、車速維持走行、車両の衝突警告、又は車両のレーン逸脱警告等を含むADAS(Advanced Driver Assistance System)の機能実現を目的とした協調制御を行うことができる。
【0167】
また、マイクロコンピュータ12051は、車外情報検出ユニット12030又は車内情報検出ユニット12040で取得される車両の周囲の情報に基づいて駆動力発生装置、ステアリング機構又は制動装置等を制御することにより、運転者の操作に拠らずに自律的に走行する自動運転等を目的とした協調制御を行うことができる。
【0168】
また、マイクロコンピュータ12051は、車外情報検出ユニット12030で取得される車外の情報に基づいて、ボディ系制御ユニット12020に対して制御指令を出力することができる。例えば、マイクロコンピュータ12051は、車外情報検出ユニット12030で検知した先行車又は対向車の位置に応じてヘッドランプを制御し、ハイビームをロービームに切り替える等の防眩を図ることを目的とした協調制御を行うことができる。
【0169】
音声画像出力部12052は、車両の搭乗者又は車外に対して、視覚的又は聴覚的に情報を通知することが可能な出力装置へ音声及び画像のうちの少なくとも一方の出力信号を送信する。図15の例では、出力装置として、オーディオスピーカ12061、表示部12062及びインストルメントパネル12063が例示されている。表示部12062は、例えば、オンボードディスプレイ及びヘッドアップディスプレイの少なくとも一つを含んでいてもよい。
【0170】
図22は、撮像部12031の設置位置の例を示す図である。
【0171】
図22では、車両12100は、撮像部12031として、撮像部12101,12102,12103,12104,12105を有する。
【0172】
撮像部12101,12102,12103,12104,12105は、例えば、車両12100のフロントノーズ、サイドミラー、リアバンパ、バックドア及び車室内のフロントガラスの上部等の位置に設けられる。フロントノーズに備えられる撮像部12101及び車室内のフロントガラスの上部に備えられる撮像部12105は、主として車両12100の前方の画像を取得する。サイドミラーに備えられる撮像部12102,12103は、主として車両12100の側方の画像を取得する。リアバンパ又はバックドアに備えられる撮像部12104は、主として車両12100の後方の画像を取得する。撮像部12101及び12105で取得される前方の画像は、主として先行車両又は、歩行者、障害物、信号機、交通標識又は車線等の検出に用いられる。
【0173】
なお、図22には、撮像部12101ないし12104の撮影範囲の一例が示されている。撮像範囲12111は、フロントノーズに設けられた撮像部12101の撮像範囲を示し、撮像範囲12112,12113は、それぞれサイドミラーに設けられた撮像部12102,12103の撮像範囲を示し、撮像範囲12114は、リアバンパ又はバックドアに設けられた撮像部12104の撮像範囲を示す。例えば、撮像部12101ないし12104で撮像された画像データが重ね合わせられることにより、車両12100を上方から見た俯瞰画像が得られる。
【0174】
撮像部12101ないし12104の少なくとも1つは、距離情報を取得する機能を有していてもよい。例えば、撮像部12101ないし12104の少なくとも1つは、複数の撮像素子からなるステレオカメラであってもよいし、位相差検出用の画素を有する撮像素子であってもよい。
【0175】
例えば、マイクロコンピュータ12051は、撮像部12101ないし12104から得られた距離情報を基に、撮像範囲12111ないし12114内における各立体物までの距離と、この距離の時間的変化(車両12100に対する相対速度)を求めることにより、特に車両12100の進行路上にある最も近い立体物で、車両12100と略同じ方向に所定の速度(例えば、0km/h以上)で走行する立体物を先行車として抽出することができる。さらに、マイクロコンピュータ12051は、先行車の手前に予め確保すべき車間距離を設定し、自動ブレーキ制御(追従停止制御も含む)や自動加速制御(追従発進制御も含む)等を行うことができる。このように運転者の操作に拠らずに自律的に走行する自動運転等を目的とした協調制御を行うことができる。
【0176】
例えば、マイクロコンピュータ12051は、撮像部12101ないし12104から得られた距離情報を元に、立体物に関する立体物データを、2輪車、普通車両、大型車両、歩行者、電柱等その他の立体物に分類して抽出し、障害物の自動回避に用いることができる。例えば、マイクロコンピュータ12051は、車両12100の周辺の障害物を、車両12100のドライバが視認可能な障害物と視認困難な障害物とに識別する。そして、マイクロコンピュータ12051は、各障害物との衝突の危険度を示す衝突リスクを判断し、衝突リスクが設定値以上で衝突可能性がある状況であるときには、オーディオスピーカ12061や表示部12062を介してドライバに警報を出力することや、駆動系制御ユニット12010を介して強制減速や回避操舵を行うことで、衝突回避のための運転支援を行うことができる。
【0177】
撮像部12101ないし12104の少なくとも1つは、赤外線を検出する赤外線カメラであってもよい。例えば、マイクロコンピュータ12051は、撮像部12101ないし12104の撮像画像中に歩行者が存在するか否かを判定することで歩行者を認識することができる。かかる歩行者の認識は、例えば赤外線カメラとしての撮像部12101ないし12104の撮像画像における特徴点を抽出する手順と、物体の輪郭を示す一連の特徴点にパターンマッチング処理を行って歩行者か否かを判別する手順によって行われる。マイクロコンピュータ12051が、撮像部12101ないし12104の撮像画像中に歩行者が存在すると判定し、歩行者を認識すると、音声画像出力部12052は、当該認識された歩行者に強調のための方形輪郭線を重畳表示するように、表示部12062を制御する。また、音声画像出力部12052は、歩行者を示すアイコン等を所望の位置に表示するように表示部12062を制御してもよい。
【0178】
以上、本開示に係る技術が適用され得る移動体制御システムの一例について説明した。本開示に係る技術は、以上説明した構成のうち、撮像部12031に適用され得る。本開示に係る技術によれば、より高画質の撮影画像を得ることができるため、移動体制御システムにおいて撮影画像を利用した高精度な制御を行うことができる。
【0179】
(内視鏡手術システムへの適用)
図23は、本開示に係る技術(本技術)が適用され得る内視鏡手術システムの概略的な構成の一例を示す図である。
【0180】
図23では、術者(医師)11131が、内視鏡手術システム11000を用いて、患者ベッド11133上の患者11132に手術を行っている様子が図示されている。図示するように、内視鏡手術システム11000は、内視鏡11100と、気腹チューブ11111やエネルギー処置具11112等の、その他の術具11110と、内視鏡11100を支持する支持アーム装置11120と、内視鏡下手術のための各種の装置が搭載されたカート11200と、から構成される。
【0181】
内視鏡11100は、先端から所定の長さの領域が患者11132の体腔内に挿入される鏡筒11101と、鏡筒11101の基端に接続されるカメラヘッド11102と、から構成される。図示する例では、硬性の鏡筒11101を有するいわゆる硬性鏡として構成される内視鏡11100を図示しているが、内視鏡11100は、軟性の鏡筒を有するいわゆる軟性鏡として構成されてもよい。
【0182】
鏡筒11101の先端には、対物レンズが嵌め込まれた開口部が設けられている。内視鏡11100には光源装置11203が接続されており、当該光源装置11203によって生成された光が、鏡筒11101の内部に延設されるライトガイドによって当該鏡筒の先端まで導光され、対物レンズを介して患者11132の体腔内の観察対象に向かって照射される。なお、内視鏡11100は、直視鏡であってもよいし、斜視鏡又は側視鏡であってもよい。
【0183】
カメラヘッド11102の内部には光学系及び撮像素子が設けられており、観察対象からの反射光(観察光)は当該光学系によって当該撮像素子に集光される。当該撮像素子によって観察光が光電変換され、観察光に対応する電気信号、すなわち観察像に対応する画像信号が生成される。当該画像信号は、RAWデータとしてカメラコントロールユニット(CCU: Camera Control Unit)11201に送信される。
【0184】
CCU11201は、CPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)等によって構成され、内視鏡11100及び表示装置11202の動作を統括的に制御する。さらに、CCU11201は、カメラヘッド11102から画像信号を受け取り、その画像信号に対して、例えば現像処理(デモザイク処理)等の、当該画像信号に基づく画像を表示するための各種の画像処理を施す。
【0185】
表示装置11202は、CCU11201からの制御により、当該CCU11201によって画像処理が施された画像信号に基づく画像を表示する。
【0186】
光源装置11203は、例えばLED(Light Emitting Diode)等の光源から構成され、術部等を撮影する際の照射光を内視鏡11100に供給する。
【0187】
入力装置11204は、内視鏡手術システム11000に対する入力インタフェースである。ユーザは、入力装置11204を介して、内視鏡手術システム11000に対して各種の情報の入力や指示入力を行うことができる。例えば、ユーザは、内視鏡11100による撮像条件(照射光の種類、倍率及び焦点距離等)を変更する旨の指示等を入力する。
【0188】
処置具制御装置11205は、組織の焼灼、切開又は血管の封止等のためのエネルギー処置具11112の駆動を制御する。気腹装置11206は、内視鏡11100による視野の確保及び術者の作業空間の確保の目的で、患者11132の体腔を膨らめるために、気腹チューブ11111を介して当該体腔内にガスを送り込む。レコーダ11207は、手術に関する各種の情報を記録可能な装置である。プリンタ11208は、手術に関する各種の情報を、テキスト、画像又はグラフ等各種の形式で印刷可能な装置である。
【0189】
なお、内視鏡11100に術部を撮影する際の照射光を供給する光源装置11203は、例えばLED、レーザ光源又はこれらの組み合わせによって構成される白色光源から構成することができる。RGBレーザ光源の組み合わせにより白色光源が構成される場合には、各色(各波長)の出力強度及び出力タイミングを高精度に制御することができるため、光源装置11203において撮像画像のホワイトバランスの調整を行うことができる。また、この場合には、RGBレーザ光源それぞれからのレーザ光を時分割で観察対象に照射し、その照射タイミングに同期してカメラヘッド11102の撮像素子の駆動を制御することにより、RGBそれぞれに対応した画像を時分割で撮像することも可能である。当該方法によれば、当該撮像素子にカラーフィルタを設けなくても、カラー画像を得ることができる。
【0190】
また、光源装置11203は、出力する光の強度を所定の時間ごとに変更するようにその駆動が制御されてもよい。その光の強度の変更のタイミングに同期してカメラヘッド11102の撮像素子の駆動を制御して時分割で画像を取得し、その画像を合成することにより、いわゆる黒つぶれ及び白とびのない高ダイナミックレンジの画像を生成することができる。
【0191】
また、光源装置11203は、特殊光観察に対応した所定の波長帯域の光を供給可能に構成されてもよい。特殊光観察では、例えば、体組織における光の吸収の波長依存性を利用して、通常の観察時における照射光(すなわち、白色光)に比べて狭帯域の光を照射することにより、粘膜表層の血管等の所定の組織を高コントラストで撮影する、いわゆる狭帯域光観察(Narrow Band Imaging)が行われる。あるいは、特殊光観察では、励起光を照射することにより発生する蛍光により画像を得る蛍光観察が行われてもよい。蛍光観察では、体組織に励起光を照射し当該体組織からの蛍光を観察すること(自家蛍光観察)、又はインドシアニングリーン(ICG)等の試薬を体組織に局注するとともに当該体組織にその試薬の蛍光波長に対応した励起光を照射し蛍光像を得ること等を行うことができる。光源装置11203は、このような特殊光観察に対応した狭帯域光及び/又は励起光を供給可能に構成され得る。
【0192】
図24は、図23に示すカメラヘッド11102及びCCU11201の機能構成の一例を示すブロック図である。
【0193】
カメラヘッド11102は、レンズユニット11401と、撮像部11402と、駆動部11403と、通信部11404と、カメラヘッド制御部11405と、を有する。CCU11201は、通信部11411と、画像処理部11412と、制御部11413と、を有する。カメラヘッド11102とCCU11201とは、伝送ケーブル11400によって互いに通信可能に接続されている。
【0194】
レンズユニット11401は、鏡筒11101との接続部に設けられる光学系である。鏡筒11101の先端から取り込まれた観察光は、カメラヘッド11102まで導光され、当該レンズユニット11401に入射する。レンズユニット11401は、ズームレンズ及びフォーカスレンズを含む複数のレンズが組み合わされて構成される。
【0195】
撮像部11402は、撮像素子で構成される。撮像部11402を構成する撮像素子は、1つ(いわゆる単板式)であってもよいし、複数(いわゆる多板式)であってもよい。撮像部11402が多板式で構成される場合には、例えば各撮像素子によってRGBそれぞれに対応する画像信号が生成され、それらが合成されることによりカラー画像が得られてもよい。あるいは、撮像部11402は、3D(Dimensional)表示に対応する右目用及び左目用の画像信号をそれぞれ取得するための1対の撮像素子を有するように構成されてもよい。3D表示が行われることにより、術者11131は術部における生体組織の奥行きをより正確に把握することが可能になる。なお、撮像部11402が多板式で構成される場合には、各撮像素子に対応して、レンズユニット11401も複数系統設けられ得る。
【0196】
また、撮像部11402は、必ずしもカメラヘッド11102に設けられなくてもよい。例えば、撮像部11402は、鏡筒11101の内部に、対物レンズの直後に設けられてもよい。
【0197】
駆動部11403は、アクチュエータによって構成され、カメラヘッド制御部11405からの制御により、レンズユニット11401のズームレンズ及びフォーカスレンズを光軸に沿って所定の距離だけ移動させる。これにより、撮像部11402による撮像画像の倍率及び焦点が適宜調整され得る。
【0198】
通信部11404は、CCU11201との間で各種の情報を送受信するための通信装置によって構成される。通信部11404は、撮像部11402から得た画像信号をRAWデータとして伝送ケーブル11400を介してCCU11201に送信する。
【0199】
また、通信部11404は、CCU11201から、カメラヘッド11102の駆動を制御するための制御信号を受信し、カメラヘッド制御部11405に供給する。当該制御信号には、例えば、撮像画像のフレームレートを指定する旨の情報、撮像時の露出値を指定する旨の情報、並びに/又は撮像画像の倍率及び焦点を指定する旨の情報等、撮像条件に関する情報が含まれる。
【0200】
なお、上記のフレームレートや露出値、倍率、焦点等の撮像条件は、ユーザによって適宜指定されてもよいし、取得された画像信号に基づいてCCU11201の制御部11413によって自動的に設定されてもよい。後者の場合には、いわゆるAE(Auto Exposure)機能、AF(Auto Focus)機能及びAWB(Auto White Balance)機能が内視鏡11100に搭載されていることになる。
【0201】
カメラヘッド制御部11405は、通信部11404を介して受信したCCU11201からの制御信号に基づいて、カメラヘッド11102の駆動を制御する。
【0202】
通信部11411は、カメラヘッド11102との間で各種の情報を送受信するための通信装置によって構成される。通信部11411は、カメラヘッド11102から、伝送ケーブル11400を介して送信される画像信号を受信する。
【0203】
また、通信部11411は、カメラヘッド11102に対して、カメラヘッド11102の駆動を制御するための制御信号を送信する。画像信号や制御信号は、電気通信や光通信等によって送信することができる。
【0204】
画像処理部11412は、カメラヘッド11102から送信されたRAWデータである画像信号に対して各種の画像処理を施す。
【0205】
制御部11413は、内視鏡11100による術部等の撮像、及び、術部等の撮像により得られる撮像画像の表示に関する各種の制御を行う。例えば、制御部11413は、カメラヘッド11102の駆動を制御するための制御信号を生成する。
【0206】
また、制御部11413は、画像処理部11412によって画像処理が施された画像信号に基づいて、術部等が映った撮像画像を表示装置11202に表示させる。この際、制御部11413は、各種の画像認識技術を用いて撮像画像内における各種の物体を認識してもよい。例えば、制御部11413は、撮像画像に含まれる物体のエッジの形状や色等を検出することにより、鉗子等の術具、特定の生体部位、出血、エネルギー処置具11112の使用時のミスト等を認識することができる。制御部11413は、表示装置11202に撮像画像を表示させる際に、その認識結果を用いて、各種の手術支援情報を当該術部の画像に重畳表示させてもよい。手術支援情報が重畳表示され、術者11131に提示されることにより、術者11131の負担を軽減することや、術者11131が確実に手術を進めることが可能になる。
【0207】
カメラヘッド11102及びCCU11201を接続する伝送ケーブル11400は、電気信号の通信に対応した電気信号ケーブル、光通信に対応した光ファイバ、又はこれらの複合ケーブルである。
【0208】
ここで、図示する例では、伝送ケーブル11400を用いて有線で通信が行われていたが、カメラヘッド11102とCCU11201との間の通信は無線で行われてもよい。
【0209】
以上、本開示に係る技術が適用され得る内視鏡手術システムの一例について説明した。本開示に係る技術は、以上説明した構成のうち、内視鏡11100のカメラヘッド11102に設けられた撮像部11402に好適に適用され得る。本開示に係る技術によれば、撮像部11402が撮像する画像の画質をより向上させることができるため、内視鏡手術システムを使用するユーザの視認性、及び操作性を向上させることができる。
【0210】
以上、第1~第2の実施形態、及び変形例を挙げて、本開示にかかる技術を説明した。ただし、本開示にかかる技術は、上記実施の形態等に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。
【0211】
また、上記の第1~第2の実施形態、及び変形例は、互いに組み合わせることも可能である。
【0212】
さらに、各実施形態で説明した構成および動作の全てが本開示の構成および動作として必須であるとは限らない。たとえば、各実施形態における構成要素のうち、本開示の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素は、任意の構成要素として理解されるべきである。
【0213】
本明細書および添付の特許請求の範囲全体で使用される用語は、「限定的でない」用語と解釈されるべきである。例えば、「含む」又は「含まれる」という用語は、「含まれるものとして記載されたものに限定されない」と解釈されるべきである。「有する」という用語は、「有するものとして記載されたものに限定されない」と解釈されるべきである。
【0214】
本明細書で使用した用語には、単に説明の便宜のために用いたものであって、構成および動作を限定したものではないものが含まれる。たとえば、「右」、「左」、「上」、「下」といった用語は、参照している図面上での方向を示しているにすぎない。また、「内側」、「外側」という用語は、それぞれ、注目要素の中心に向かう方向、注目要素の中心から離れる方向を示す。これらに類似する用語や同様の趣旨の用語についても同様である。
【0215】
なお、本開示にかかる技術は、以下のような構成を取ることも可能である。以下の構成を備える本開示にかかる技術によれば、撮像装置の内部での反射光が光電変換部、電荷保持部、又は浮遊拡散領域などに入射することをさらに抑制することができる。よって、本開示に係る技術を適用した撮像装置は、画素信号にノイズが生じることをさらに抑制することができる。本開示にかかる技術が奏する効果は、ここに記載された効果に必ずしも限定されるものではなく、本開示中に記載されたいずれの効果であってもよい。
(1)
入射光を光電変換する光電変換部、前記光電変換部にて光電変換された電荷を蓄積する電荷保持部、及び前記電荷を読み出す読出回路が設けられた半導体基板と、
前記半導体基板の一主面の上に設けられた第1遮光層と、
前記第1遮光層を貫通して前記半導体基板の一主面の法線方向に延伸するコンタクトと、
前記コンタクトと、前記半導体基板に設けられた電界効果トランジスタのソース又はドレインとを電気的に接続するコンタクト配線層と、
を備え、
前記半導体基板の一主面は、前記光電変換部、及び前記電荷保持部を少なくとも含む電荷蓄積領域と、前記読出回路を含む非電荷蓄積領域とからなり、
前記コンタクト配線層は、前記非電荷蓄積領域まで延伸されており、前記非電荷蓄積領域にて前記コンタクトと電気的に接続する、撮像装置。
(2)
前記非電荷蓄積領域の前記半導体基板には、素子分離層がさらに設けられ、
前記コンタクト配線層は、前記素子分離層の上で前記コンタクトと電気的に接続する、上記(1)に記載の撮像装置。
(3)
前記第1遮光層は、前記半導体基板の一主面のうち前記光電変換部に対応する領域を除いた領域に設けられる、上記(1)または(2)に記載の撮像装置。
(4)
前記コンタクト配線層は、導電型不純物を含むポリシリコンで設けられる、上記(1)~(3)のいずれか一項に記載の撮像装置。
(5)
前記コンタクトとの接続部の前記コンタクト配線層には、シリサイド層がさらに設けられる、上記(1)~(4)のいずれか一項に記載の撮像装置。
(6)
前記光電変換部には、前記第1遮光層が設けられた側から前記入射光が入射する、上記(1)~(5)のいずれか一項に記載の撮像装置。
(7)
前記光電変換部には、前記第1遮光層が設けられた側と反対側から前記入射光が入射する、上記(1)~(6)のいずれか一項に記載の撮像装置。
(8)
前記電界効果トランジスタは、前記光電変換部、又は前記電荷保持部からの電荷の転送を制御する電界効果トランジスタである、上記(1)~(7)に記載の撮像装置。
(9)
前記半導体基板には、前記光電変換部をそれぞれ含む画素が複数配列されており、
前記電界効果トランジスタは、互いに離隔された前記画素の間に設けられた電界効果トランジスタである、上記(1)~(8)に記載の撮像装置。
(10)
前記半導体基板の前記一主面とは反対の面側に設けられると共に、前記光電変換部の受光部に対応する領域および前記コンタクトが設けられている領域に開口を有する第2遮光層をさらに備える
上記(1)~(9)に記載の撮像装置。
(11)
第2遮光層の前記開口は、前記非電荷蓄積領域に設けられる
上記(10)に記載の撮像装置。
【符号の説明】
【0216】
1…撮像装置、2…画素、3…画素アレイ部、4…垂直駆動回路、5…カラム信号処理回路、6…水平駆動回路、7…出力回路、8…制御回路、10…画素駆動配線、11…水平信号線、20…多層配線層、21…配線層、22…層間絶縁層、23,26…コンタクトプラグ、24…配線遮光膜、24A…開口部、25…ゲート電極、27…張出部、30…半導体基板、31…光電変換部、32…電荷保持部、33…遮光構造、33A…第1遮光膜、33B…第2遮光膜、33C…第3遮光膜、34…浮遊拡散領域、41…層間絶縁層、42…副オンチップレンズ、43…平坦化膜、44…カラーフィルタ層、45…主オンチップレンズ、46…画素分離構造、46A…画素絶縁膜、46B…画素定義膜、51…半導体基板、61,62,63,64,65,66…ゲート電極、70…光電変換部、71…電荷保持部、72…浮遊拡散領域、73,74,75,77…コンタクト、76…電荷排出部、83,84,85,86 コンタクト配線層
図1
図2
図3
図4A
図4B
図4C
図4D
図5
図6A
図6B
図6C
図6D
図6E
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14A
図14B
図14C
図14D
図14E
図14F
図14G
図14H
図15A
図15B
図15C
図15D
図15E
図15F
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24